JP6221992B2 - トルク測定装置付回転伝達装置 - Google Patents

トルク測定装置付回転伝達装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、自動車用自動変速機に組み込んで、回転軸によりトルクを伝達すると共に、この回転軸が伝達するトルクを測定する為に利用する、トルク測定装置付回転伝達装置の改良に関する。
自動車用自動変速機の変速制御を適切に行う為に従来から、この自動車用自動変速機を構成する回転軸の回転速度と、この回転軸により伝達しているトルクとを測定し、その測定結果を前記変速制御を行う為の情報として利用する事が行われている。一方、前記トルクを測定する為に利用可能な装置として従来から、トルクを伝達している回転軸の弾性的な捩れ変形量を1対のセンサの出力信号の位相差に変換し、この位相差に基づいて前記トルクを測定する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この様な従来構造に就いて、図10を参照しつつ、以下に簡単に説明する。
この図10に示した従来構造の第1例の場合、対象となる回転軸1の軸方向2箇所位置に、1対のエンコーダ2、2を外嵌固定している。被検出部である、これら両エンコーダ2、2の外周面の磁気特性は、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化している。又、これら両外周面の磁気特性が円周方向に関して変化するピッチは、これら両外周面同士で互いに等しくなっている。又、これら両外周面に、1対のセンサ3、3の検出部を対向させた状態で、これら両センサ3、3を、図示しないハウジングに支持している。これら両センサ3、3は、それぞれ自身の検出部を対向させた部分の磁気特性の変化に対応して、その出力信号を変化させるものである。
上述の様な前記両センサ3、3の出力信号は、前記回転軸1と共に前記両エンコーダ2、2が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。この変化の周波数(及び周期)は、前記回転軸1の回転速度に見合った値をとる。この為、この周波数(又は周期)に基づいて、前記回転速度を求められる。又、前記回転軸1によりトルクを伝達する事に伴って、この回転軸1が弾性的に捩れ変形すると、前記両エンコーダ2、2が回転方向に相対変位する。この結果、前記両センサ3、3の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。又、この位相差比は、前記トルク(前記回転軸1の弾性的な捩れ変形量)に見合った値をとる。この為、この位相差比に基づいて、前記トルクを求められる。
ところが、上述した様な従来構造の第1例を、自動車用自動変速機に組み込んで使用する場合には、測定対象となる回転軸1の捩り剛性が高い為、この回転軸1の弾性的な捩り変形量を十分に確保する事が難しく、トルク測定の分解能が低くなると言う問題がある。又、軸方向に離隔して設置した2個のセンサ3、3を使用する為、これら両センサ3、3から引き出された2本のハーネス4、4の配設が困難になると言う問題がある。又、ハウジングには、前記両センサ3、3毎の支持固定部を、高精度な相対位置関係で設ける必要がある為、前記ハウジングの加工が困難になると言う問題がある。
一方、前記特許文献1には、図11に示す様に、回転軸1の軸方向2箇所位置に固定した1対のエンコーダ2a、2aの被検出部を、軸方向中央部に向け延出させると共に、この軸方向中央部に配置した1個のセンサユニット5を構成する1対のセンサの検出部を、前記両エンコーダ2a、2aの被検出部に対向させる構造が記載されている。但し、この従来構造の第2例の場合も、自動車用自動変速機に組み込んで使用する場合には、対象となる回転軸1の捩り剛性が高い為、この回転軸1の弾性的な捩り変形量を十分に確保する事が難しい。従って、上述した従来構造の第2例によっても、トルク測定の分解能が低くなると言った問題を解消できない。
又、特許文献2には、それぞれの外周面にエンコーダを固定した1対の回転軸を、同一直線上に配置すると共に、これら両回転軸の端部を、これら両回転軸よりも弾性的に捩り変形し易いトーションバーの両端部に連結した構造が記載されている。この特許文献2に記載された従来構造の第3例の場合には、トルクの伝達時に生じる前記トーションバーの弾性的な捩れ変形に基づいて、前記両エンコーダの回転方向の相対変位量を多くできる。この為、その分だけ、トルク測定の分解能を向上させる事ができる。但し、この様な従来構造の第3例を、自動車用自動変速機のカウンタ軸に適用する場合には、トルク測定の分解能を十分に向上させる事が難しい。即ち、このカウンタ軸の軸方向2箇所位置には、入力歯車と出力歯車とが固定されており、このカウンタ軸のうちで、トルクの伝達時に弾性的に捩れ変形する部分は、前記両歯車同士の間部分のみとなる。この為、この様なカウンタ軸に、上述の様な従来構造の第3例を適用する場合には、前記トーションバーを、前記両歯車同士の間に設置する必要がある。従って、このトーションバーの軸方向寸法は、前記両歯車同士の軸方向間隔以下となる。ところが、前記カウンタ軸の場合には、これら両歯車同士の軸方向間隔が狭い為、前記トーションバーの軸方向寸法を十分に長くできない。従って、トルクの伝達時に生じる、前記トーションバーの弾性的な捩れ変形量を十分に確保できない。この結果、トルク測定の分解能を十分に向上させる事が難しい。
[未公開である先発明の説明]
図12〜20は、上述の様な事情に鑑みて先に考えた、トルク測定装置付回転伝達装置を示している(特願2013−132497)。この先発明に係るトルク測定装置付回転伝達装置は、前輪駆動車、又は、前輪駆動車と同様の原動機及び変速機配置を採用する四輪駆動車等、所謂横置きエンジン(トランスバースエンジン)を搭載した自動車用の自動変速機のカウンタ軸及びカウンタギヤ部分に組み込んで使用する。この様な先発明に係るトルク測定装置付回転伝達装置は、図示しないハウジング(ミッションケース)と、カウンタ軸として機能する回転軸ユニット6と、それぞれがカウンタギヤとして機能する、第一歯車である入力歯車7及び第二歯車である出力歯車8と、連結軸9と、第一エンコーダ10と、第二エンコーダ11と、1個のセンサユニット12とを備える。
このうちの回転軸ユニット6は、中空状の第一回転軸である入力軸13と、中空状の第二回転軸である出力軸14と、中空状のトーションバー15とを備える。このうちの入力軸13及び出力軸14は、それぞれ鋼により円筒状に造られたもので、互いに同心に配置されると共に、互いの一端部同士を相対回転可能に組み合わされている。尚、これら入力軸13及び出力軸14のそれぞれに関して、一端部とは、互いに近い側の端部を言い、他端部とは、互いに遠い側の端部を言う。
図示の構造の場合には、前記入力軸13と前記出力軸14との一端部同士を相対回転可能に組み合わせる為に、この入力軸13の一端部に入力側組み合わせ用筒部16を設けると共に、前記出力軸14の一端部に、この入力側組み合わせ用筒部16よりも大径の、出力側組み合わせ用筒部17を設けている。そして、この出力側組み合わせ用筒部17の内径側に、前記入力側組み合わせ用筒部16を挿入している。又、この状態で、これら両組み合わせ用筒部16、17の互いに対向する円筒状の周面同士の間に、ラジアルニードル軸受18を設置している。これと共に、前記入力側組み合わせ用筒部16の外周面の基端部に設けた段差面19と、前記出力側組み合わせ用筒部17の先端面20との間に、スラスト滑り軸受である、円輪状のスラストワッシャ21を挟持している。そして、この様な構成を採用する事により、前記入力軸13と前記出力軸14との一端部同士を、相対回転可能に、且つ、軸方向に関して互いに近づき合う方向の変位を阻止した状態で組み合わせている。
又、前記スラストワッシャ21は、図19の(A)に詳示する様に、円輪状の本体部分の円周方向等間隔の複数箇所に、径方向に長いスリット22、22を、前記本体部分の内周縁に開口する状態で形成している。これと共に、この本体部分の外周縁に、この外周縁から軸方向に直角に折れ曲がった補強用円筒部23を、全周に亙り設けている。この様なスラストワッシャ21は、この補強用円筒部23の先端縁を前記入力軸13の他端側に向けた状態で、前記入力側組み合わせ用筒部16の基端部に、径方向に関する大きながたつきなく外嵌されている。これと共に、前記本体部分の径方向中間部を、前記段差面19と前記先端面20との間に挟持されている。又、この状態で、前記各スリット22、22は、前記段差面19と前記先端面20との間部分を径方向両側から挟む位置に存在する1対の空間同士を連通している。即ち、この様な連通状態を実現する為に、前記各スリット22、22の内接円の直径(前記本体部分の内径)を前記先端面20の内周縁の直径よりも小さくすると共に、前記各スリット22、22の外接円の直径を、前記先端面20の外周縁の直径よりも大きくしている。
又、前記トーションバー15は、炭素鋼の如き合金鋼により円管状に造られたもので、前記入力軸13及び出力軸14の内径側に、これら入力軸13及び出力軸14と同心に配置されている。又、この状態で、前記トーションバー15は、一端部(図16〜17の右端部)を前記入力軸13に、他端部(図16〜17の左端部)を前記出力軸14に、それぞれ相対回転不能に連結されている。この様な連結状態を実現する為に、図示の構造の場合には、前記トーションバー15の外径寸法を、中間部に比べて両端部で少しだけ大きくすると共に、これら両端部の外周面を、それぞれ前記入力軸13の内周面の他端寄り部分と、前記出力軸14の内周面の他端寄り部分とに、相対回転不能に係合させている。具体的には、これら両係合部を、それぞれインボリュートスプライン係合部24a、24b(雄、雌両インボリュートスプライン部同士を周方向のがたつきなく係合させて成る係合部)としている。つまり、前記トーションバー15の一端部外周面に設けた第一雄インボリュートスプライン部50を、前記入力軸13の他半部内周面に設けた第一雌インボリュートスプライン部51に、周方向のがたつきなく係合させる事で、前記インボリュートスプライン係合部24aを構成している。これと共に、前記トーションバー15の他端部外周面に設けた第二雄インボリュートスプライン部52を、前記出力軸14の他端部内周面に設けた第二雌インボリュートスプライン部53に、周方向のがたつきなく係合させる事で、前記インボリュートスプライン係合部24bを構成している。尚、これら両係合部として、キー係合部等の、他の回転防止構造を持った係合部を採用する事もできる。又、この状態で、前記入力軸13及び出力軸14の内周面に係止した1対の止め輪25a、25bにより、前記トーションバー15を軸方向両側から挟持する事で、このトーションバー15の軸方向変位を阻止している。
又、図示の構造の場合、前記トーションバー15の軸方向中間部で、トルクを伝達する際に弾性的に捩れ変形する部分である、前記両インボリュートスプライン係合部24a、24b同士の間に挟まれた部分の軸方向寸法Lを、次述する入力歯車7と出力歯車8との軸方向間隔Wよりも大きく(L>Wに)している。尚、図示の例では、LをWの4倍強の大きさとしている。
又、前記入力歯車7は、炭素鋼の如き合金鋼製のはすば歯車であり、前記入力軸13の中間部に外嵌固定されている。これら入力歯車7の内周面と入力軸13の外周面との嵌合部は、同心性を確保する為の円筒面嵌合部26a(外径側、内径側両円筒面同士を圧入嵌合させて成る嵌合部)と、相対回転を防止する為のインボリュートスプライン係合部24cとを、軸方向に隣接配置する事により構成されている。又、前記入力軸13に対する前記入力歯車7の軸方向の位置決めは、この入力軸13の外周面の中間部一端寄り部分に形成した段差面27に、前記入力歯車7の片側面(図12、13、16、17の左側面)の内周寄り部分を当接させる事により図っている。又、この入力歯車7の片側面の内周寄り部分には、パーキングロック用歯車28が一体に形成されている。パーキングロック時には、このパーキングロック用歯車28の外周面の円周方向一部分に、図示しないロック部材の先端部を係合させる事で、前記回転軸ユニット6の回転を不能とする。又、前記出力歯車8は、炭素鋼の如き合金鋼製のはすば歯車であり、前記出力軸14の外周面の中間部一端寄り部分に、この出力軸14と一体に形成(固定)されている。この先発明に係る構造の場合、前記回転軸ユニット6の正回転時(自動車が前進している状態での回転時)に、前記入力歯車7から前記入力軸13に入力されたトルクは、前記トーションバー15を介して前記出力軸14に伝達され、前記出力歯車8から出力される。この際に、前記トーションバー15の軸方向中間部は、前記トルクの大きさに見合った量だけ、弾性的に捩れ変形する。
又、前記回転軸ユニット6は、互いの接触角を逆向きに配置された1対の円すいころ軸受29a、29bにより、前記ハウジングに対して回転自在に支持されている。図示の構造の場合には、これら両円すいころ軸受29a、29bを前記回転軸ユニット6に組み付ける為に、一方の円すいころ軸受29aを構成する内輪30aを、前記入力軸13の他端寄り部分に外嵌している。これと共に、この内輪30aの大径側端面と、前記入力歯車7の他側面との間で、間座31を挟持している。そして、この状態で、前記入力軸13の外周面の他端部に螺合し更に締め付けたナット32aにより、前記内輪30aの小径側端面を押圧する事で、前記入力軸13に対して前記内輪30a及び前記入力歯車7を結合固定している。又、前記他方の円すいころ軸受29bを構成する内輪30bを、前記出力軸14の他端寄り部分に外嵌すると共に、この内輪30bの大径側端面を、前記出力軸14の外周面の他端寄り部分に形成した段差面33に当接させている。そして、この状態で、前記出力軸14の外周面の他端部に螺合し更に締め付けたナット32bにより、前記内輪30bの小径側端面を押圧する事で、前記出力軸14に前記内輪30bを支持固定している。
又、図示の構造の場合、それぞれがはすば歯車である、前記入力歯車7と前記出力歯車8との歯の傾斜方向を、これら両歯車7、8の正回転時(前記回転軸ユニット6の正回転時)に、これら両歯車7、8に作用するアキシアル方向のギヤ反力が互いに向き合う(互いに押し付け合う)方向となる様に規制している。これにより、前記両歯車7、8の正回転時に、これら両歯車7、8に作用するアキシアル方向のギヤ反力の少なくとも一部を相殺できる様にしている。これにより、前記両歯車7、8の正回転時に、前記両円すいころ軸受29a、29bに負荷されるアキシアル荷重を抑えて、その分だけ、これら両軸受29a、29bの摩擦損失(動トルク)を抑えられる様にしている。
又、前記連結軸9は、前記トーションバー15の内径側に、このトーションバー15と同心に配置されている。これと共に、前記連結軸9は、一端部(図17の右端部)を前記入力軸13に相対回転不能に連結された状態で、他端部(図17の左端部)を前記出力軸14の他端開口から突出させている。図示の構造の場合には、この様に前記連結軸9の一端部を前記入力軸13に相対回転不能に連結する為に、この連結軸9の一端部を前記トーションバー15の一端開口から突出させると共に、この突出した部分の外周面に、外向フランジ状の鍔部34を形成している。そして、この鍔部34の外周面と、前記入力軸13の内周面とを、相対回転不能に係合させている。具体的には、この係合部を、インボリュートスプライン係合部24dとしている。尚、この係合部として、キー係合部等の、他の回転防止構造を持った係合部を採用する事もできる。又、この状態で、前記入力軸13の内周面に係止した、前記止め輪25aと別の止め輪25cとにより、前記鍔部34を軸方向両側から挟持する事で、前記連結軸9の軸方向変位を阻止している。尚、前記トーションバー15の一端部と、前記連結軸9の一端部とに存在する、前記両インボリュートスプライン係合部24a、24dは、それぞれを構成する雌インボリュートスプライン部として、前記第一雌インボリュートスプライン部51を共用している。
又、前記第一エンコーダ10は、前記連結軸9の他端部に、この連結軸9と同心に外嵌固定されている。言い換えれば、この第一エンコーダ10は、この連結軸9を介して、前記入力軸13に支持固定されている。この為、この第一エンコーダ10は、この入力軸13と共に(同期して)回転可能である。又、前記第二エンコーダ11は、前記出力軸14の他端部に、この出力軸14と同心に外嵌固定されている。従って、この第二エンコーダ11は、この出力軸14と共に(同期して)回転可能である。
又、前記第一、第二両エンコーダ10、11は、それぞれ前記連結軸9の他端部又は前記出力軸14の他端部に外嵌固定された、磁性金属製で円環状の芯金35(36)と、この芯金35(36)の外周部に存在する円筒部の外周面に固定された、円筒状の永久磁石37(38)とから成る。そして、前記第一エンコーダ10を構成する永久磁石37の外周面を、第一被検出部39とし、又、前記第二エンコーダ11を構成する永久磁石38の外周面を、第二被検出部40としている。これら第一、第二両被検出部39、40は、互いの直径が等しく、互いに同心に、且つ、軸方向に隣り合う状態で近接(例えば軸方向に10mm以内、好ましくは5mm以内の間隔をあけて)配置されている。又、これら両被検出部39、40には、それぞれS極とN極とが、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されている。これら両被検出部39、40の磁極(S極、N極)の総数は、互いに一致している。
尚、図示の構造の場合、前記第一エンコーダ10を構成する芯金35の内周面と、前記連結軸9の他端部外周面との嵌合部は、同心性を確保する為の円筒面嵌合部26bと、相対回転を防止する為のインボリュートスプライン係合部24eとを、軸方向に隣接配置する事により構成されている。又、前記芯金35は、前記連結軸9の他端部外周面に係止した止め輪25dにより、この連結軸9に対する抜け止めを図られている。又、前記第二エンコーダ11を構成する芯金36は、前記出力軸14の他端部に締り嵌めで外嵌固定されている。
又、前記センサユニット12は、合成樹脂製のホルダ41と、このホルダ41の先端部に包埋された、第一、第二両センサ42a、42bとを備える。これら両センサ42a、42bの検出部には、それぞれホール素子、ホールIC、MR素子、GMR素子等の磁気検出素子が組み込まれている。この様なセンサユニット12は、前記第一センサ42aの検出部を前記第一被検出部39に、前記第二センサ42bの検出部を前記第二被検出部40に、それぞれ近接対向させた状態で、前記ハウジングに支持されている。
又、図示の構造の場合、前記連結軸9の径方向中心部に、この連結軸9の一端面にのみ開口する油導入路43を設けている。そして、この油導入路43の端部開口を通じて、この油導入路43内に導入した潤滑油を、前記両円すいころ軸受29a、29bの内部に供給する様にしている。この為に、前記連結軸9と前記トーションバー15と前記入力軸13及び出力軸14との両端寄り部分に、それぞれ油路44a、44bを設けている。そして、これら両油路44a、44bにより、前記油導入路43の両端寄り部分と、前記両円すいころ軸受29a、29bの内輪30a、30bの小径側端部の内径側に存在する微小な環状空間45a、45bとを連通している。更に、前記両ナット32a、32bの先端面の円周方向1乃至複数箇所に、それぞれ径方向に亙る油溝46a、46bを形成している。これにより、前記油導入路43の端部開口からこの油導入路43内に導入した潤滑油を、前記両油路44a、44bと前記両環状空間45a、45bと前記各油溝46a、46bとを通じて、前記両円すいころ軸受29a、29bの内部に供給する様にしている。
更に、図示の構造の場合には、前記両油路44a、44bに送り込んだ潤滑油の一部を、これら両油路44a、44bの中間部から前記両インボリュートスプライン係合部24a、24bに存在する隙間を通じて、前記トーションバー15の中間部外周面と、前記入力軸13及び出力軸14の中間部内周面との間に存在する、円筒状空間47内に送り込む様にしている。そして、この円筒状空間47内に送り込んだ潤滑油を、前記入力側組み合わせ用筒部16の先端面48と、前記出力側組み合わせ用筒部17の内周面の基端部に存在する段差面49との間に存在する隙間を通じて、前記ラジアルニードル軸受18の設置部と、前記スラストワッシャ21の挟持部とに供給し、これら設置部及び挟持部を潤滑する様にしている。この際に、この挟持部に到達した潤滑油は、この挟持部の潤滑に供されつつ、前記スラストワッシャ21に設けた複数のスリット22、22を通じて、この挟持部を円滑に通過する。この結果、前記ラジアルニードル軸受18の設置部及び前記スラストワッシャ21の挟持部への潤滑油の供給が効率良く行なわれ、これら設置部及び挟持部の潤滑状態が良好になる。
尚、この先発明の構造を実施する場合には、図19の(A)に示した様なスラストワッシャ21に代えて、同図の(B)に示す様な、外周部の補強用円筒部を省略したスラストワッシャ21aや、同図の(C)に示す様な、外周部の補強用円筒部と複数のスリットとを省略した、単なる円輪状のスラストワッシャ21bを使用する事もできる。但し、上述した設置部及び挟持部の潤滑状態を良好にする観点からは、(A)(B)に示したスリット22、22付のスラストワッシャ21、21aを使用するのが好ましい。更に、外周部(特に前記各スリット22、22の基端部周辺)の強度を確保する観点からは、(A)に示した補強用円筒部23付のスラストワッシャ21を使用するのが好ましい。
又、図示の構造の場合、前記両油路44a、44bに送り込んだ潤滑油は、これら両油路44a、44bの中間部から、前記トーションバー15の内周面と前記連結軸9の外周面との間に存在する微小隙間(径方向厚さが0.2mm程度となる円筒状の隙間)内にも送り込まれる。特に、図示の構造の場合には、この様な微小隙間内への潤滑油の送り込みが円滑に行われる様にする為、前記連結軸9の外周面のうち、軸方向に関して前記両油路44a、44bと整合する部分に、全周に亙る凹溝54a、54bを設けている。運転時に、前記微小隙間に充満した潤滑油は、前記連結軸9を微小振動を減衰させる、フィルムダンパとしての機能を発揮する。
上述の様に構成する先発明に係るトルク測定装置付回転伝達装置の場合、前記センサユニット12を構成する第一、第二両センサ42a、42bの出力信号は、前記回転軸ユニット6(前記入力軸13及び出力軸14)と共に前記第一、第二両エンコーダ10、11が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。ここで、この変化の周波数(及び周期)は、前記回転軸ユニット6の回転速度に見合った値をとる。従って、これら周波数(又は周期)と回転速度との関係を予め調べておけば、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記回転軸ユニット6により、前記入力歯車7と前記出力歯車8との間でトルクを伝達する際には、前記トーションバー15の軸方向中間部が弾性的に捩れ変形する事に伴い、前記両歯車7、8同士(前記両軸13、14同士、前記両エンコーダ10、11同士)が回転方向に相対変位する。そして、この様に両エンコーダ10、11同士が回転方向に相対変位する結果、前記第一、第二両センサ42a、42bの出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。ここで、この位相差比は、前記トルクに見合った値をとる。従って、これら位相差比とトルクとの関係を予め調べておけば、この位相差比に基づいて、このトルクを求められる。
特に、この先発明に係る構造の場合には、前記トーションバー15を前記入力軸13及び出力軸14の内径側に配置すると共に、このトーションバー15の軸方向中間部の軸方向寸法Lを、前記両歯車7、8同士の軸方向間隔Wよりも大きく(L>Wに)している。従って、トルクの伝達時に生じる、前記トーションバー15の軸方向中間部の弾性的な捩り変形量を十分に確保できる。この結果、前記回転軸ユニット6を一体の回転軸とした構造と異なり、前記両歯車7、8同士の軸方向間隔Wの広狭に拘らず、前記トルクの伝達時に生じる、これら両歯車7、8同士の回転方向の相対変位量を十分に大きくできる。従って、トルク測定の分解能を十分に高める事ができる。又、この先発明に係る構造の場合には、設計の段階で、前記トーションバー15の軸方向中間部の径方向寸法や軸方向寸法を調節する事により、この軸方向中間部の捩り剛性を容易に調節できる。この為、前記回転軸ユニット6を一体の回転軸とした構造に比べて、前記トルクと前記回転方向の相対変位量との関係(ゲイン)を、所望の値に設計し易くできる。
又、この先発明に係る構造の場合には、使用するセンサユニット12が1個で済む為、このセンサユニット12から引き出される図示しないハーネスの本数を1本にできて、このハーネスの配設を容易に行える。又、前記ハウジングに設ける前記センサユニット12の支持固定部も1箇所で済む為、このハウジングの加工を容易にできる。
ところで、上述した先発明に係る構造の場合、前記入力軸13と前記入力歯車7とから成る第一回転体である入力側回転体55と、前記出力軸14と前記出力歯車8とから成る第二回転体である出力側回転体56との間で伝達されるトルクの測定の分解能は、前記トーションバー15の捩り剛性を低くする程、即ち、このトーションバー15の単位トルク当たりの弾性的な捩り変形量を多くする程、高くする事ができる。
ところが、上述した先発明に係る構造の場合には、前記入力側、出力側両回転体55、56同士の間でのトルク伝達を、このトルクの大小の如何に拘らず、常に(前記ラジアルニードル軸受18及び前記スラストワッシャ21の設置部で発生する摩擦力を無視すれば)、前記トーションバー15のみによって行う構成を採用している。この為、このトーションバー15には、前記入力側、出力側両回転体55、56同士の間で伝達されるトルクが最大になった場合でも、塑性変形が生じない程度の捩り剛性を持たせておく必要がある。
つまり、上述した先発明に係る構造の場合には、トルク測定の分解能を更に向上させたい場合でも、前記トーションバー15の捩り剛性を、最大のトルクで塑性変形が生じない程度までしか低くできないと言った事情がある。
特開平1−254826号公報 実公平2−17311号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、トーションバーの塑性変形を防止しつつ、トルク測定の分解能を更に向上させる事ができる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置は、回転軸ユニットと、第一歯車と、第二歯車と、連結軸と、第一特性変化部材と、第二特性変化部材と、1個のセンサユニットとを備える。
このうちの回転軸ユニットは、それぞれが中空状の第一、第二両回転軸と、中空状のトーションバーとを備える。このうちの第一、第二両回転軸は、互いに同心に配置されると共に、例えば互いの一端部同士を相対回転可能に組み合わされた状態で、例えばハウジング等の使用時にも回転しない部分に回転自在に支持されている。又、前記トーションバーは、前記第一、第二両回転軸の内径側に、これら第一、第二両回転軸と同心に配置されると共に、一端部をこの第一回転軸に、他端部をこの第二回転軸に、それぞれ相対回転不能に連結されている。
又、前記第一歯車は、前記第一回転軸の外周面のうち、例えば軸方向中間部に固定されている。
又、前記第二歯車は、前記第二回転軸の外周面のうち、例えば軸方向中間部に固定されている。
又、前記トーションバーの軸方向一部(例えば中間部)で、トルクを伝達する際に弾性的に捩れ変形する部分(前記トーションバーのうち、前記第一、第二両回転軸に対し相対回転不能に連結した両端部同士の間に挟まれた部分)の軸方向寸法が、前記両歯車同士の軸方向間隔よりも大きくなっている。
又、前記連結軸は、前記トーションバーの内径側に、このトーションバーと同心に配置されると共に、一端部を前記第一、第二両回転軸のうちの何れか一方の回転軸に相対回転不能に連結された状態で、他端部を他方の回転軸及び前記トーションバーの端部から軸方向に突出させている。
又、前記第一特性変化部材は、前記連結軸の他端部に固定された状態で、この連結軸と同心で円環状の第一被検出部を有すると共に、この第一被検出部の特性を円周方向に関して、例えば交互に且つ等ピッチで変化させている。
又、前記第二エンコーダは、前記他方の回転軸の他端部に固定された状態で、この他方の回転軸と同心で円環状の第二被検出部を有すると共に、この第二被検出部の特性を円周方向に関して、例えば交互に且つ等ピッチで変化させている。
又、前記第一、第二両被検出部は、互いに近接配置(例えば10mm以内、より好ましくは5mm以内の間隔をあけて配置)されている。
又、前記センサユニットは、その一部を前記第一、第二両被検出部に対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持されており、且つ、前記第一、第二両被検出部のうちで自身が対向している部分の特性変化(例えば磁気特性変化)に対応して出力信号を変化させる。この様なセンサユニットとしては、例えば、前記第一被検出部に対向させた第一センサと、前記第二被検出部に対向させた第二センサとを備え、これら第一、第二両センサが、それぞれ前記第一、第二両被検出部のうちで自身が対向している部分の特性変化(例えば磁気特性変化)に対応して変化する出力信号を発生させるものを採用する事ができる。
特に、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置の場合には、前記第一回転軸と前記第一歯車とから成る第一回転体の一部に設けられた第一ストッパ部と、前記第二回転軸と前記第二歯車とから成る第二回転体の一部に設けられ、前記トーションバーの弾性範囲内での捩れ角が所定量に達した場合にのみ、前記第一ストッパ部に対してトルク伝達可能に係合する、第二ストッパ部とを備えている。
上述した様な本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記連結軸の軸方向中間部外周面を、前記トーションバーの内周面によって、直接又は軸受(例えば滑り軸受)等の他の部材を介して、案内支持する。この場合に好ましくは、例えば、前記連結軸の軸方向中間部外周面(トーションバーの内周面によって案内される面)に、摩耗防止の為の表面処理を施す。又、本発明を実施する場合に、前記連結軸の一端部を、前記一方の回転軸に対し、圧入により固定(内嵌固定)する事ができる。
又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば、前記第一特性変化部材を、前記第一被検出部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させた第一エンコーダとすると共に、前記第二特性変化部材を、前記第二被検出部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させた第二エンコーダとする。又、前記センサユニットを、前記第一被検出部に検出部を対向させて、この第一被検出部の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる第一センサと、前記第二被検出部に検出部を対向させて、この第二被検出部の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる第二センサとを備えたものとする。
又は、前記第一特性変化部材と前記第二特性変化部材とのうち、何れか一方の特性変化部材を、磁性材製で、その被検出部を円周方向に関する凹凸形状とした、トルク検出用凹凸部材とし、他方の特性変化部材を、導電性を有する非磁性材製で、その被検出部に複数の孔を円周方向に関して等間隔に有しており、前記トルク検出用凹凸部材の被検出部に対し径方向又は軸方向に重畳する状態で、このトルク検出用凹凸部材と前記センサユニットとの間部分に配置される、トルク検出用有孔部材とする。又、このセンサユニットを、検出部としてコイルを備え、前記両被検出部同士の円周方向の位相変化に対応してインピーダンスを変化させる、コイルセンサユニットとする。
上述の様に構成する本発明のトルク測定装置付回転伝達装置の場合も、前述した先発明に係る構造の場合と同様、センサユニットの出力信号は、回転軸ユニット(第一、第二両回転軸)と共に第一、第二両特性変化部材(第一、第二両被検出部)が回転する事に基づいて、この回転速度に対応した変化をする。この為、必要とすれば、前記センサユニットの出力信号に基づいて、前記回転速度を測定できる。又、前記回転軸ユニットにより、第一、第二両歯車同士の間でトルクを伝達する際には、トーションバーの軸方向一部に弾性的な捩れ変形が生じる事に伴い、前記第一、第二両歯車同士(前記第一、第二両回転軸同士、前記第一、第二両特性変化部材同士)が、回転方向に相対変位する。そして、この様に第一、第二両特性変化部材同士が回転方向に相対変位する結果、前記センサユニットの出力信号が、この相対変位量(前記トルクの大きさ)に見合った変化をする。従って、このセンサユニットの出力信号に基づいて、前記トルクを測定できる。
又、本発明の場合も、前述した先発明の場合と同様、前記トーションバーを、前記第一、第二両回転軸の内径側に配置すると共に、このトーションバーの軸方向一部の軸方向寸法を、前記両歯車同士の軸方向間隔よりも大きくしている。この為、トルクの伝達時に生じる、前記トーションバーの軸方向一部の弾性的な捩り変形量を十分に確保できる。この結果、前記回転軸ユニットを一体の回転軸とした構造とは異なり、前記両歯車同士の軸方向間隔の広狭に拘らず、前記トルクの伝達時に生じる、これら両歯車同士の回転方向の相対変位量を十分に大きくできる。従って、トルク測定の分解能を十分に高める事ができる。
又、本発明の場合も、前述した先発明の場合と同様、設計の段階で、前記トーションバーの軸方向一部の径寸法や軸方向寸法を調節する事により、この軸方向一部の捩り剛性を容易に調節できる。この為、前記回転軸ユニットを一体の回転軸とした構造に比べて、前記トルクと前記第一、第二両特性変化部材同士の回転方向の相対変位量との関係(ゲイン)を、計画的に設計し易くできる。
又、本発明の場合も、前述した先発明の場合と同様、使用するセンサユニットを1個にできる為、このセンサユニットから引き出されるハーネスの本数を1本とする事ができ、このハーネスの配設を容易に行える。又、例えばハウジング等の使用時にも回転しない部分に設けるセンサユニットの支持固定部も1箇所で済む為、当該部分の加工を容易にできる。
更に、本発明の場合、第一回転体と第二回転体との間で伝達されるトルクが増大し、トーションバーの弾性範囲内での捩れ角が所定量に達すると、第一ストッパ部と第二ストッパ部とが係合する。そして、前記トルクの一部が、これら第一、第二両ストッパ部同士の係合部を介して伝達されると共に、前記トルクの残部が、前記トーションバーを介して伝達される様になる。この様に第一、第二両ストッパ部同士が係合した状態では、それ以上、前記トーションバーの捩れ角が増大する事がなくなる。この為、前記トルクの大小の如何に拘らず、前記トーションバーが塑性変形する事を防止できる。従って、本発明の場合には、運転時に於ける前記トーションバーの塑性変形を考慮して、このトーションバーの捩り剛性を決定する必要はない。この為、このトーションバーの捩り剛性を小さくする事に基づいて、前記第一、第二両ストッパ部同士が係合するまでの間の(少なくとも低トルク領域での)トルク測定の分解能を、前述した先発明の構造の場合よりも向上させる事ができる。
又、請求項2に記載した発明の場合には、回転軸ユニット(トーションバー)の内径側に配置された連結軸を、この回転軸ユニットを構成する一方の回転軸とトーションバーとの軸方向に離隔した2個所で支持する事ができる。この為、回転軸ユニットの回転振動が大きくなる領域(高トルク、高速回転域)であっても、前記連結軸の振れを抑える事ができる。従って、この連結軸に取り付けられた第一特性変化部材の振れを抑える事ができる。この結果、この第一特性変化部材の振れに基づき、トルクの測定性能が低下する(センサユニットの分解性能が悪化する)事を防止できる。更に、前記連結軸の軸方向中間部外周面に、摩耗防止の為の表面処理を施せば、この連結軸の外周面のうちで、前記トーションバーによって案内支持される面に、過度の摩耗が生じる事を有効に防止できる。
本発明の実施の形態の第1例を、ハウジング及びセンサを省略し、更に入力側ストッパ部と出力側ストッパ部とを係合させる前の状態で示す斜視図。 図1のa部拡大図。 本発明の実施の形態の第1例を、ハウジングを省略して示す断面図。 図3のb部拡大図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図3と同様の図。 同じく図5のe部拡大図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図6に相当する図。 本発明の実施の形態の第4例を示す、図6に相当する部分の模式図。 同じく図6に相当する部分の具体的構造を示す斜視図。 従来構造の第1例を示す略側面図。 同第2例を、一部を切断して示す略側面図。 先発明に係る構造を、ハウジング及びセンサを省略して示す斜視図。 同じく、ハウジングを省略して示す側面図。 センサユニットを省略して、図13の左方から見た図。 図13の右方から見た図。 先発明に係る構造を、ハウジング及びセンサを省略して示す分解斜視図。 図14のc−c断面図。 図17のd部拡大図。 先発明に係る構造に適用可能なスラストワッシャの3例を示す斜視図。 図17の左端部拡大図。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、前述の図12〜20に示した先発明に係る構造に対して、トーションバーの塑性変形を防止しつつ、トルク測定の分解能を向上させる為の構成を付加した点にある。その他の部分の構造及び作用は、一部を除き、前述した先発明の構造の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は、できるだけ省略もしくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、並びに、前述した先発明の構造と異なる部分を中心に説明する。
先ず、本例の場合には、回転軸ユニット6aを構成する入力軸13と出力軸14aとの一端部同士の組み合わせ部に設置されているラジアル軸受及びスラスト軸受が、前述した先発明の構造の場合と異なる。即ち、本例の場合には、このうちのラジアル軸受を、ラジアル滑り軸受である円筒状のスリーブベアリング57とすると共に、前記スラスト軸受を、スラスト滑り軸受である円輪状のスラストワッシャ21cとしている。このうちのスラストワッシャ21cは、入力側組み合わせ用筒部16の基端部に径方向の大きながたつきなく外嵌される事で、径方向の位置決めを図られている。これと共に、前記スラストワッシャ21cは、段差面19に植設されたピン58を、自身の一部に設けられた係合孔59に係合させる事で、円周方向の位置決めを図られている。又、本例の場合には、前記入力側組み合わせ用筒部16の基端部に径方向の油路60を形成している。そして、この油路60を通じて、円筒状空間47から、前記スリーブベアリング57を設置した空間と前記スラストワッシャ21cを設置した空間との間部分に、潤滑油を供給できる様にしている。これにより、これら両空間内に於ける潤滑性を向上させている。
又、本例の場合、入力歯車7aに対して一体に形成されたパーキングロック用歯車28の内径側部分に、第一ストッパ部である、円周方向に関する凹凸形状(歯車状)の入力側ストッパ部61が設けられている。この入力側ストッパ部61は、それぞれが前記パーキングロック用歯車28の一端面(図1、3の左端面)と内周面とに開口する複数の凹部62、62を、円周方向に関して等間隔に設ける事により構成されている。一方、前記出力軸14aの一端部(図1、3の右端部)の外径側部分には、第二ストッパ部である、円周方向に関する凹凸形状(歯車状)の出力側ストッパ部63が設けられている。この出力側ストッパ部63は、それぞれが前記出力軸14aの一端面の外径側部分から軸方向に突出する複数(前記凹部62、62と同数)の凸部64、64を、円周方向に関して等間隔に設ける事により構成されている。
上述の様な入力側ストッパ部61と出力側ストッパ部63とは、所定角度範囲内(トーションバー15が捩れ変形していない中立状態を基準として、正逆両方向に所定角度ずつの範囲内)での相対回転を可能に凹凸係合している。即ち、前記入力側ストッパ部61を構成する各凹部62、62に、前記出力側ストッパ部63を構成する各凸部64、64が、それぞれ円周方向の隙間を有する状態で緩く係合する事により、前記入力歯車7aと前記入力軸13とから成る入力側回転体55aと、前記出力軸14aと出力歯車8とから成る出力側回転体56aとの相対回転が、前記所定角度範囲内に規制されている。この所定角度範囲は、前記トーションバー15の捩れ変形が弾性範囲内に収まる範囲としている。
上述の様に構成する本例のトルク測定装置付回転伝達装置の場合、前記入力側回転体55aと前記出力側回転体56aとの間で伝達されるトルクが増大し、前記トーションバー15の弾性範囲内での捩れ角が所定量(前記所定角度範囲の正回転側又は逆回転側の上限値に対応する量)に達すると、前記入力側ストッパ部61の各凹部62、62と前記出力側ストッパ部63の各凸部64、64とが周方向に噛み合う。言い換えれば、これら入力側、出力側両ストッパ部61、63同士の係合状態が、トルク伝達可能な係合状態となる。そして、前記トルクの一部が、これら入力側、出力側両ストッパ部61、63同士の係合部を介して伝達されると共に、前記トルクの残部が、前記トーションバー15を介して伝達される様になる。この様に入力側、出力側両ストッパ部61、63同士がトルク伝達可能に係合した状態では、それ以上、前記トーションバー15の捩れ角が増大する事がなくなる。この為、前記トルクの大小の如何に拘らず、前記トーションバー15が塑性変形する事を防止できる。
従って、本例の場合には、運転時に於ける前記トーションバー15の塑性変形を考慮して、このトーションバー15の捩り剛性を決定する必要はない。つまり、所望とするトルク測定の分解能に合わせて、前記トーションバー15の捩り剛性を決定する事ができる。そこで、本例の場合には、前記トーションバー15の材質や軸方向中間部の径方向寸法及び軸方向寸法等を調節する事により、このトーションバー15の捩り剛性を、前述した先発明の構造の場合よりも低くしている。具体的には、前記入力側回転体55aと前記出力側回転体56aとの間で伝達される最大トルクを、前記トーションバー15のみを介して伝達する場合に、このトーションバー15に塑性変形が生じない最低限度の捩り剛性よりも、更に小さい捩り剛性を、このトーションバー15に設定している。これにより、前記入力側、出力側両ストッパ部61、63同士が係合するまでの間の(少なくとも低トルク領域での)トルク測定の分解能を、前述した先発明の構造の場合よりも向上させている。
[実施の形態の第2例]
図5〜6は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、トーションバー15aの他端部内周面に、その他の部分よりも内径寸法が小さくなった案内面65を形成している。又、前記トーションバー15aの内径側に配置された連結軸9aの中間部他端寄り部分で、径方向に関して前記案内面65と対向する部分に、被案内面66を設けている。そして、本例の場合には、これら案内面65と被案内面66とを隙間を介して径方向に近接対向させて、この被案内面66を、この案内面65によって案内支持している。尚、前記隙間の大きさは小さい程好ましく、例えば100μm以下とする事が好ましく、更に嵌めあい公差で、例えばH7/g6又はH7/g7とする事が好ましい。
又、本例の場合には、前記連結軸9aの一端部外周面に形成した外向フランジ状の鍔部34aを、入力軸13aの他端部内周面に形成した大径部78に対し、圧入により内嵌固定している。これにより、前述した実施の形態の第1例で使用していた、鍔部(連結軸)の軸方向変位を阻止する為の1対の止め輪(25a、25c)を省略している。更に、本例の場合には、前述した実施の形態の第1例の構造とは異なり、前記入力軸13aの他端部外周面から、内輪30aを押圧する為のナットを省略すると共に、出力軸14aの他端部外周面から、内輪30bを押圧する為のナットを省略し、部品点数の低減を図っている。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記連結軸9aを、一端部に設けた鍔部34aと、中間部他端寄り部分に設けた前記被案内面66とにより、回転軸ユニット6a(入力軸13a及びトーションバー15a)に対して軸方向に離隔した2個所で支持する事ができる(両持ち梁式の支持構造を採用できる)。この為、前記回転軸ユニット6aの回転振動が大きくなる領域(高トルク、高速回転域)であっても、前述した実施の形態の第1例の構造の様に、一端部に設けた鍔部34による1個所のみで支持する構造(片持ち式の支持構造)を採用した場合に比べて、前記連結軸9aの回転振れを抑える事ができる。従って、この連結軸9aの他端部に固定した第一エンコーダ10の振れを抑える事ができる。この結果、本例の構造によれば、この第一エンコーダ10の振れに基づき、トルクの測定性能が低下する事を防止できる。
又、前記被案内面66には、摩耗の発生を防止する為に、表面処理を施す事ができる。具体的には、前記連結軸9aに、焼入れ、焼戻し処理を施して、その硬度をHRC30〜50に規制し、その後、前記被案内面66に、以下の(1)〜(6)の中から選択される表面処理を施す事ができる。
(1)二硫化モリブデン、二硫化タングステン、PTFE等の固体潤滑膜(デフリックコート)を、例えば固体潤滑剤の粒子を噴射して堆積させるショットピーニング加工により形成する。
(2)ダイヤモンドライクカーボン(DLC)を、プラズマCVD法やスパッタリング法などにより形成する。
(3)金、銅、銀、亜鉛、鉛、錫、チタン、ニッケル、アルミニウム等の金属皮膜(例えば10μm以下の膜)を、例えばショットピーニング加工又はメッキにより形成する。
(4)リン酸マンガン、リン酸亜鉛又はリン酸亜鉛カルシウム等のリン酸塩処理を施し、化成処理膜を形成する。
(5)四三酸化鉄被膜処理(黒染め処理)により酸化被膜を形成する。
(6)硬質クロムメッキ、ニッケル亜鉛メッキ、無電解ニッケルメッキなどの硬質皮膜を形成する。
又、上述の様な(1)〜(6)の中から選択される表面処理を施した後に、前記被案内面66に潤滑油やグリース等の潤滑剤を塗布する事もできる。
以上の様な構成を有した場合には、前記被案内面66に、前記トーションバー15aの内周面に形成された案内面65との擦れ合いに伴って、過度の摩耗が生じる事を有効に防止できる。この為、発生した摩耗粉が歯車同士の噛合部や転がり接触部等に侵入して、各部の寿命を低下させる事を有効に防止できる。
[実施の形態の第3例]
図7は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、トーションバー15bの他端部内周面に、その他の部分よりも内径寸法が大きくなった案内面65aを形成している。又、前記トーションバー15bの内径側に配置された連結軸9bの中間部他端寄り部分で、径方向に関して前記案内面65aと対向する部分に、被案内面66aを設けている。そして、これら案内面65aと被案内面66aとの間に、前記トーションバー15b及び前記連結軸9bとは別体の、環状のブッシュ67を介在させている。このブッシュ67としては、例えば滑り軸受やラジアルニードル軸受を採用する事ができる。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記案内面65aと前記被案内面66aとが直接擦れ合う事がない為、これら両面65a、66aが摩耗する事に起因した摩耗粉が発生する事を防止できる。又、これら両面65a、66aに、仕上処理を施したり、摩耗防止の為の表面処理を施す必要がなくなる為、装置の加工コストを抑える事もできる。
その他の構成及び効果に就いては、前記実施の形態の第1例及び第2例の場合と同じである。
[実施の形態の第4例]
図8〜9は、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、出力軸14aの他端部に、トルク検出用有孔部材である、トルク検出用スリーブ68を外嵌固定している。これに対し、連結軸9cの他端部に、トルク検出用凹凸部材69を外嵌固定している。尚、図示は省略するが、トルク検出用スリーブを、円すいころ軸受29bを構成する内輪30bに、支持固定する事もできる。
このうちのトルク検出用凹凸部材69は、鉄系合金等の磁性材製で、全体を円筒状に形成されており、中間部外周面に、外周面形状を円周方向に関する凹凸形状(歯車形状)とした、特許請求の範囲に記載した第一被検出部に相当するトルク検出用凹凸部70を設けている。尚、図9には、連結軸9cの外周面に直接、トルク検出用凹凸部70を形成した構造を示している。
一方、前記トルク検出用スリーブ68は、アルミニウム合金等の導電性を有する非磁性金属板製で、全体を段付円筒状に形成されており、前記出力軸14に外嵌固定された大径筒部71と、小径筒部72とを有する。このうちの小径筒部72は、特許請求の範囲に記載した第二被検出部に相当し、前記トルク検出用凹凸部70(第一被検出部)の外径側に、このトルク検出用凹凸部70と径方向に近接した状態で同心に配置されている。又、この状態で、前記小径筒部72は、前記トルク検出用凹凸部70と後述するコイルセンサユニット73との間部分に位置している。又、前記小径筒部72には、複数の略矩形の貫通孔である窓孔74、74が、軸方向に複列に、且つ、円周方向に関して等間隔に設けられており、これら両列の窓孔74、74の円周方向位相は、互いに半ピッチずれている。
又、本例の場合も、図示しないハウジングに対し、コイルセンサユニット73を支持固定している。このコイルセンサユニット73は、前記トルク検出用凹凸部70及び前記トルク検出用スリーブ68の小径筒部72の外径側に同心に配置されている。又、前記コイルセンサユニット73は、円筒状の検出本体75と、この検出本体の外周面から径方向外方に突出する状態で設けられた、図示しない樹脂製の台座と、この台座に植設された、図示しない複数本(例えば4本)の金属製のピンから成る接続端子とを備える。前記検出本体75は、コイルを巻回して成る円筒状の複数(図示の例では2つ)のコイルボビン76、76と、これら各コイルボビン76、76を覆った金属製のヨーク部材77とから成る。前記接続端子は、前記検出本体75の円周方向の一部に径方向外方に突出する状態で設けられており、前記各コイルボビン76、76に接続されている。又、前記接続端子は、図示しない回路基板に接続され、1本のハーネスを通じて、前記コイルセンサユニット73の出力信号を演算器に送信する。尚、図示は省略するが、コイルセンサユニットを、前記転がり軸受29bを構成する外輪に対し、全体を円環状とした支持部材を利用して、支持する事もできる。
上述の様な構成を有する本例の場合にも、入力側回転体55a(図1、5等参照)と出力側回転体56aとの間でトルクが伝達されると、このトルクの方向及び大きさに応じた分だけ、前記連結軸9cの他端部に取り付けられた前記トルク検出用凹凸部材69のトルク検出用凹凸部70と、前記出力軸14の他端部に取り付けられた前記トルク検出用スリーブ68の小径筒部72との、円周方向に関する位置関係が変化する。そして、この位置関係の変化に応じた分だけ、前記コイルセンサユニット73を構成するコイルボビン76、76のインピーダンスに変化が生じる。従って、このインピーダンス変化に基づいて、前記トルクの方向及び大きさを検出できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明を組み込んで使用する変速機の形式は、カウンタ軸及びカウンタギヤを持つ構成であれば、特に限定されず、オートマチックトランスミッション(AT)、無段変速機(CVT)、マニュアルトランスミッション(MT)等の各種形式を採用できる。又、測定した回転速度及びトルクは、変速制御以外の車両制御を行う為に利用しても良い。又、前記変速機の上流側に置かれる原動機は、必ずしもガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である必要はなく、例えばハイブリッド車や電気自動車に用いられる電動モータであっても良い。
更に、本発明を実施する場合に、トルクを測定する事は必須であるが、回転速度を測定する事は必須ではない。回転速度が必要であっても、別途簡易な構造により測定する事もできる。又、前述した実施の形態の各例の構造は、適宜組み合わせて実施する事ができる。
1 回転軸
2、2a エンコーダ
3 センサ
4 ハーネス
5 センサユニット
6、6a 回転軸ユニット
7、7a 入力歯車
8 出力歯車
9、9a、9b、9c 連結軸
10 第一エンコーダ
11 第二エンコーダ
12 センサユニット
13 入力軸
14、14a 出力軸
15、15a トーションバー
16 入力側組み合わせ用筒部
17 出力側組み合わせ用筒部
18 ラジアルニードル軸受
19 段差面
20 先端面
21、21a〜21c スラストワッシャ
22 スリット
23 補強用円筒部
24a〜24e インボリュートスプライン係合部
25a〜25d 止め輪
26a、26b 円筒面嵌合部
27 段差面
28 パーキングロック用歯車
29a、29b 円すいころ軸受
30a、30b 内輪
31 間座
32a、32b ナット
33 段差面
34、34a 鍔部
35 芯金
36 芯金
37 永久磁石
38 永久磁石
39 第一被検出部
40 第二被検出部
41 ホルダ
42a、42b (第一、第二)センサ
43 油導入路
44a、44b 油路
45a、45b 環状空間
46a、46b 油溝
47 円筒状空間
48 先端面
49 段差面
50 第一雄インボリュートスプライン部
51 第一雌インボリュートスプライン部
52 第二雄インボリュートスプライン部
53 第二雌インボリュートスプライン部
54a、54b 凹溝
55、55a 入力側回転体
56、56a 出力側回転体
57 スリーブベアリング
58 ピン
59 係合孔
60 油路
61 入力側ストッパ部
62 凹部
63 出力側ストッパ部
64 凸部
65、65a 案内面
66、66a 被案内面
67 ブッシュ
68 トルク検出用スリーブ
69 トルク検出用凹凸部材
70 トルク検出用凹凸部
71 大径筒部
72 小径筒部
73 コイルセンサユニット
74 窓孔
75 検出本体
76 コイルボビン
77 ヨーク部材
78 大径部

Claims (2)

  1. 回転軸ユニットと、第一歯車と、第二歯車と、連結軸と、第一特性変化部材と、第二特性変化部材と、1個のセンサユニットとを備え、
    このうちの回転軸ユニットは、それぞれが中空状の第一、第二両回転軸と、中空状のトーションバーとを備えたもので、このうちの第一、第二両回転軸は、互いに同心に配置された状態で、使用時にも回転しない部分に回転自在に支持されており、前記トーションバーは、前記第一、第二両回転軸の内径側に、これら第一、第二両回転軸と同心に配置されると共に、一端部をこの第一回転軸に、他端部をこの第二回転軸に、それぞれ相対回転不能に連結されており、
    前記第一歯車は、前記第一回転軸の外周面に設けられており、
    前記第二歯車は、前記第二回転軸の外周面に設けられており、
    前記トーションバーの軸方向一部で、トルクを伝達する際に弾性的に捩れ変形する部分の軸方向寸法が、前記第一、第二両歯車同士の軸方向間隔よりも大きくなっており、
    前記連結軸は、前記トーションバーの内径側に、このトーションバーと同心に配置されると共に、一端部を前記第一、第二両回転軸のうちの何れか一方の回転軸に相対回転不能に連結された状態で、他端部を他方の回転軸及び前記トーションバーの端部から軸方向に突出させており、
    前記第一特性変化部材は、前記連結軸の他端部に固定された状態で、この連結軸と同心で円環状の第一被検出部を有すると共に、この第一被検出部の特性を円周方向に関して変化させており、
    前記第二特性変化部材は、前記他方の回転軸の他端部に固定された状態で、この他方の回転軸と同心で円環状の第二被検出部を有すると共に、この第二被検出部の特性を円周方向に関して変化させており、
    前記第一、第二両被検出部は、互いに近接配置されており、
    前記センサユニットは、その一部を前記第一、第二両被検出部に対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持されており、且つ、前記第一、第二両被検出部のうちで自身が対向している部分の特性変化に対応して出力信号を変化させるものである
    トルク測定装置付回転伝達装置であって、
    前記第一回転軸と前記第一歯車とから成る第一回転体の一部に設けられた第一ストッパ部と、前記第二回転軸と前記第二歯車とから成る第二回転体の一部に設けられ、前記トーションバーの弾性範囲内での捩れ角が所定量に達した場合にのみ、前記第一ストッパ部に対してトルク伝達可能に係合する、第二ストッパ部とを備えている事を特徴とするトルク測定装置付回転伝達装置。
  2. 前記連結軸の軸方向中間部外周面が、前記トーションバーの内周面によって案内支持されている、請求項1に記載したトルク測定装置付回転伝達装置。
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