JP2016098873A - 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置 - Google Patents

電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】遊星ローラを支持するキャリアの組立ての容易化を図ることである。【解決手段】ハウジング20内に軸方向に移動可能な外輪部材21を組込み、その外輪部材21の軸心上に電動モータ24によって回転駆動される回転軸34を設ける。回転軸34を中心にして回転自在に支持されたキャリア40で遊星ローラ49を回転自在に支持する。遊星ローラ49の外径面に外輪部材21の内径面に設けられた螺旋突条51に係合する円周溝52を形成し、回転軸34の回転により、その回転軸34との摩擦接触により遊星ローラ49を自転および公転させて外輪部材21を軸方向に直線移動させる。キャリア40を対向一対のディスク41a、41bと、そのディスク41a、41bの対向間隔を保持する複数の柱部材42とで構成し、その柱部材42のそれぞれ両端部をディスク41a、41bに形成された接続孔43に圧入嵌合してキャリア40の組立てとする。【選択図】図2

Description

この発明は、ブレーキパッド等の被駆動部材を直線駆動する電動式直動アクチュエータおよびその電動式直動アクチュエータを用いた電動式ブレーキ装置に関する。
電動モータのロータ軸の回転運動を運動変換機構によって軸方向に移動自在に支持された被駆動部材の直線運動に変換する電動式直動アクチュエータとして下記の特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
その特許文献1に記載された電動式直動アクチュエータにおいては、電動モータによって回転駆動される回転軸と外輪部材との間に複数の遊星ローラを組込み、その遊星ローラを回転軸を中心にして回転自在に支持されたキャリアで回転自在に支持し、上記回転軸の回転により、その回転軸との摩擦接触によって遊星ローラを自転させつつ公転させ、その遊星ローラの外径面に形成された螺旋溝または円周溝と外輪部材の内径面に設けられた螺旋突条との噛み合いによって外輪部材またはキャリアを相対的に軸方向に直線移動させるようにしている。
ここで、キャリアは、一対のディスクと、そのディスクの対向間隔を保持する複数の柱部材とで構成され、上記一対のディスクによってローラ軸の両端部を支持し、そのローラ軸によって遊星ローラを回転自在に支持している。また、各柱部材は複数の遊星ローラの間に配置されている。
上記電動式直動アクチュエータにおいては、遊星ローラに設けられた螺旋溝または円周溝と外輪部材に設けられた螺旋突条との噛み合いによって外輪部材またはキャリアを相対的に軸方向に直線移動させる構成であるため、遊星歯車式等の減速機構を別途組み込むことなく大きな増力機能を確保することができ、直動ストロークが比較的小さい電動式ブレーキ装置への採用に好適であるという特徴を有している。
特開2012−149747号公報
ところで、特許文献1に記載された電動式直動アクチュエータにおいては、遊星ローラを回転自在に支持するキャリアが、一対のディスクの一方に間隔保持用の複数の柱部材を設け、他方のディスクに形成されたボルト挿入孔に挿入されるボルトを柱部材の端面に形成されたねじ孔にねじ係合し、そのボルトの締め付けによってキャリアの組立てとするものであるため、組立てに非常に手間がかかり、その組立ての容易化を図る上において改善すべき点が残されている。
また、ボルト挿入孔やねじ孔を機械加工によって形成する必要があるため、加工コストも高く、その加工コストの低減を図る上においても改善すべき点が残されている。
この発明の課題は、遊星ローラを支持するキャリアの組立ての容易化と加工コストの低減を図ることである。
上記の課題を解決するため、この発明に係る電動式直動アクチュエータにおいては、ハウジング内に円筒状の外輪部材を組込み、その外輪部材の軸心上に電動モータによって回転駆動される回転軸を設け、その回転軸の外径面と前記外輪部材の内径面間に組み込まれた複数の遊星ローラを前記回転軸を中心にして回転自在に支持されたキャリアによって回転自在に支持し、その遊星ローラの外径面には前記外輪部材の内径面に設けられた螺旋突条に噛合する螺旋溝または円周溝を形成し、前記回転軸の回転により、その回転軸との摩擦接触により遊星ローラを自転および公転させて前記外輪部材とキャリアを相対的に軸方向に直線移動させるようにした電動式直動アクチュエータにおいて、前記キャリアが、前記遊星ローラを回転自在に支持するローラ軸の軸端部が支持される対向一対のディスクと、そのディスクの対向間隔を保持する複数の柱部材とで構成され、前記柱部材のそれぞれ両端部が一対のディスクに形成された接続孔に圧入嵌合された構成を採用したのである。
また、この発明に係る電動式ブレーキ装置においては、電動式直動アクチュエータによりブレーキパッドを直線駆動し、そのブレーキパッドでディスクロータを押圧して、そのディスクロータに制動力を付与するようにした電動式ブレーキ装置において、前記電動式直動アクチュエータとしてこの発明に係る電動式直動アクチュエータを用いた構成を採用したのである。
上記の構成からなる電動式直動アクチュエータにおいて、電動モータの駆動により回転軸を回転すると、その回転軸との摩擦接触によって遊星ローラが自転しつつ公転し、遊星ローラの外径面に形成された螺旋溝または円周溝と外輪部材の内径面に設けられた螺旋突条の係合により外輪部材またはキャリアが相対的に軸方向に直線移動する。
このため、外輪部材またはキャリアに電動式ブレーキ装置のブレーキパッドを接続することにより、ブレーキパッドを直線駆動してディスクロータに押し付けることができ、ディスクロータに制動力を付与することができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータにおいては、柱部材の両端部を一対のディスクのそれぞれに設けられた接続孔に圧入嵌合してキャリアの組立てとするものであるため、ディスクと柱部材をボルトの締め付けにより締結してキャリアの組立てとする場合に比較してキャリアを極めて容易に組み立てることができる。
また、一対のディスクをプレス成形や鍛造成形によって塑性加工し、あるいは、金属粉末を焼結成形することで接続孔を同時に形成することができる。したがって、ディスクを塑性加工品または金属粉末を素材とする焼結成形品とすることによって機械加工を不要とし、加工コストを低減することができる。
ここで、接続孔は、ディスクの両側面に貫通する貫通孔であってもよく、あるいは、閉塞端壁を有する止まり孔若しくは段付き貫通孔であってもよい。接続孔を止まり孔若しくは段付き貫通孔とすると、その接続孔の閉塞端壁或いは段付き貫通孔の大径孔部の底となる段差部によって柱部材の圧入量を規制することができるため、ディスクの対向間隔を一定とする寸法精度の高いキャリアを得ることができる。
また、柱部材の両端部に、外形が中央部より小さくされた段付き部を設け、その段付き部を接続孔に圧入嵌合することもできる。
上記のようにすると、段付き部の付け根部に形成された軸方向端面を一対のディスクの対向内面に当接させることで柱部材の圧入量を規制することができるため、接続孔を止まり孔とする場合と同様に、ディスクの対向間隔を一定とする寸法精度の高いキャリアを得ることができる。
さらに、柱部材の数を3本以上とすると、強度的に強い耐久性に優れたキャリアを得ることができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータにおいては、上記のように、一対のディスクのそれぞれに設けられた接続孔に柱部材の両端部を圧入嵌合してキャリアの組み立てとしたので、ボルトのねじ込みによりディスクと柱部材とを締結してキャリアの組み立てとする場合に比較してキャリアを極めて容易に組み立てることができる。
また、一対のディスクをプレス成形や鍛造成形によって塑性加工し、あるいは、金属粉末を焼結成形することにより接続孔を同時に形成することができ、ディスクを塑性加工品または金属粉末を素材とする焼結成形品とすることで機械加工を不要とし、加工コストを低減することができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータの実施の形態を示す縦断面図 図1の一部を拡大して示す断面図 図2のIII−III線に沿った断面図 ディスクと柱部材の接続構造の他の例を示す断面図 ディスクと柱部材の接続構造のさらに他の例を示す断面図 ディスクと柱部材の接続構造のさらに他の例を示す断面図 (a)は柱部材の他の例を示す断面図、(b)は(a)のVII−VII線に沿った断面図 (a)は柱部材の圧入量を規制する手段の他の例を示す断面図、(b)は(a)のVIII−VIII線に沿った断面図 この発明に係る電動式ブレーキ装置の実施の形態を示す縦断面図 図9の右側面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図3は、図9および図10に示す電動式ブレーキ装置に採用された電動式直動アクチュエータAを示す。
図9および図10に示す電動式ブレーキ装置においては、図示省略した車輪と一体に回転するディスクロータ10の外周囲にキャリパ11を設け、そのキャリパ11の一端部にディスクロータ10のアウタ側面の外周部と軸方向で対向する爪部12を設け、その爪部12でアウタ側ブレーキパッド13を支持している。
また、ディスクロータ10のインナ側面の外周部にインナ側ブレーキパッド14を対向配置し、そのインナ側ブレーキパッド14をキャリパ11の他側部に設けられた電動式直動アクチュエータAによりディスクロータ10に向けて移動させるようにしている。
ディスクロータ10のインナ側面の外周部にはマウント15が設けられている。マウント15は図示省略したナックルに支持されて固定の配置とされている。マウント15の両側部には対向一対のピン支持片16が設けられ、そのピン支持片16のそれぞれ端部にディスクロータ10に対して直交方向に延びるスライドピン17が設けられ、そのスライドピン17のそれぞれによってキャリパ11がスライド自在に支持されている。
また、マウント15は、図では詳細に示されていないが、アウタ側ブレーキパッド13およびインナ側ブレーキパッド14のそれぞれを回転不能(回り止め)とする状態でディスクロータ10に向けて移動可能に支持している。
図1に示すように、電動式直動アクチュエータAはハウジング20を有する。ハウジング20は、図9に示すキャリパ11に一体的に設けられて筒状をなし、その内側には筒状の外輪部材21がスライド自在に組み込まれている。
ハウジング20の一端には径方向外方に向けてベースプレート22が設けられ、そのベースプレート22の外側面およびハウジング20の一端開口がカバー23によって覆われており、上記ベースプレート22とカバー23とでギヤケースを形成している。
ベースプレート22には電動モータ24が支持され、その電動モータ24のロータ軸25の回転は、ベースプレート22とカバー23とで形成されるギヤケース内のギヤ減速機構30により減速されて出力される。
図1および図10に示すように、ギヤ減速機構30は、電動モータ24のロータ軸25に取付けられた入力ギヤ31と、その入力ギヤ31に噛合する中間ギヤ32と、その中間ギヤ32に噛合する出力ギヤ33とからなり、上記出力ギヤ33の外径は中間ギヤ32の外径より大きく、また、中間ギヤ32の外径は入力ギヤ31の外径より大径とされている。
図1に示すように、出力ギヤ33は回転軸34の一端部に支持されている。回転軸34はハウジング20の一端部内に組み込まれた軸支持部材35を貫通し、その貫通部に組み込まれた複数の軸受36により回転自在に支持されて外輪部材21と同軸上の配置とされている。
ここで、軸支持部材35は、ハウジング20の内径面に取り付けられた止め輪37と、ハウジング20の一端部に設けられた内向きのフランジ38によって軸方向に位置決めされている。
図1および図2に示すように、回転軸34上には、その回転軸34を中心にして外輪部材21内で回転可能なキャリア40が組み込まれている。図2および図3に示すように、キャリア40は、軸方向で対向する一対のディスク41a、41bと、そのディスク41a、41b間の間隔を一定に保持する複数の柱部材42からなる。
一対のディスク41a、41bのそれぞれには軸方向で対向する一対の接続孔43の複数が周方向に等間隔に形成され、その軸方向で対向する一対の接続孔43に柱部材42の両端部が負の嵌め合い隙間をもって嵌合されている。すなわち、柱部材42の両端部が接続孔43に圧入嵌合され、その圧入嵌合によりディスク41a、41bと柱部材42は締結されてキャリア40の組立てとされている。
ここで、柱部材42は4本とされ、その4本の柱部材42が周方向に90°の間隔をおいて設けているが、柱部材42の数は4本に限定されるものではなく、少なくとも3本以上あればよい。
キャリア40は、一対のディスク41a、41bのそれぞれの内径面に組み込まれたすべり軸受44により回転軸34を中心にして回転自在に支持され、上記回転軸34の軸端部に取付けられた止め輪45により回転軸34の軸端から抜け出るのが防止されている。
キャリア40における一対のディスク41a、41bのそれぞれには、軸方向で対向する一対の軸挿入孔46が周方向に間隔をおいて形成されている。対向一対の軸挿入孔46のそれぞれにはローラ軸47の軸端部が挿入され、それぞれのローラ軸47に対向一対の軸受48が嵌合され、その軸受48によって遊星ローラ49が回転自在に支持されている。
ここで、一対のディスク41a、41bに形成された軸挿入孔46は径方向に長い長孔とされている。ローラ軸47はその長孔の両端に当接する範囲において移動自在とされ、それぞれのローラ軸47の軸端部を包み込むようにかけ渡された径方向に弾性変形可能な弾性リング50によりローラ軸47が内向きに付勢されて、遊星ローラ49が回転軸34の外径面に押し付けられている。このため、回転軸34が回転すると、その回転軸34の外径面に対する摩擦接触によって遊星ローラ49が回転するようになっている。
遊星ローラ49の外径面には、外輪部材21に設けられた断面V字状の螺旋突条51のピッチと同一のピッチで複数の円周溝52が形成され、その円周溝52に螺旋突条51が噛合している。なお、円周溝52に代えて、螺旋突条51とリード角が相違してピッチが同一とされた螺旋溝を形成してもよい。
キャリア40における一対のディスク41a、41bのうち、軸支持部材35側に位置するインナ側ディスク41aと遊星ローラ49の軸方向の対向部間には、遊星ローラ49側から順に、スラスト軸受53、加圧座板54および受圧座板55が組み込まれ、加圧座板54と受圧座板55は球面座56を介して接触している。また、受圧座板55とローラ軸47の嵌合面間には隙間が設けられ、その隙間の範囲内においてローラ軸47と加圧座板54は調心自在とされている。
図1に示すように、インナ側ディスク41aと回転軸34を回転自在に支持する前述の軸支持部材35間にはバックアッププレート57とスラスト軸受58とが組み込まれ、外輪部材21から遊星ローラ49を介してキャリア40に負荷される軸方向の反力を上記スラスト軸受58で支持するようになっている。
外輪部材21のアウタ側端部内にはカバー9が嵌合されている。カバー9の先端面には回り止め溝60が形成され、その回り止め溝60と図9に示すインナ側ブレーキパッド14のパッドホルダ18に設けられた回り止め突起19の係合によって外輪部材21はインナ側ブレーキパッド14に対して回り止めされている。
ハウジング20と外輪部材21のアウタ側端部間にはブーツ61が取り付けられ、そのブーツ61によってハウジング20のアウタ側の開口端と外輪部材21の先端部間が密閉されている。
実施の形態で示す電動式ブレーキ装置は上記の構成からなり、図9は、ディスクロータ10に対する制動力の解除状態を示し、一対のブレーキパッド13、14はディスクロータ10に対して離反している。
上記のような制動力の解除状態において、図1に示す電動モータ24を駆動すると、その電動モータ24のロータ軸25の回転がギヤ減速機構30により減速されて回転軸34に伝達され、回転軸34が制動方向に回転する。
回転軸34の外径面には、複数の遊星ローラ49のそれぞれ外径面が弾性接触しているため、上記回転軸34の回転により遊星ローラ49が回転軸34との接触摩擦により、自転しつつ公転する。
このとき、遊星ローラ49の外径面に形成された円周溝52は外輪部材21の内径面に設けられた螺旋突条51に噛合しているため、その円周溝52と螺旋突条51の噛合によって外輪部材21が軸方向に移動し、その外輪部材21に当接されたインナ側ブレーキパッド14がディスクロータ10に当接して、そのディスクロータ10を軸方向に押圧し始める。その押圧力の反力により爪部12に支持されたアウタ側ブレーキパッド13がディスクロータ10に接近する方向に向けてキャリパ11が移動し、アウタ側ブレーキパッド13がディスクロータ10に当接して、そのアウタ側ブレーキパッド13がインナ側ブレーキパッド14とでディスクロータ10の外周部を軸方向両側から強く挟持し、ディスクロータ10に制動力が負荷される。
上記のような制動力の付与時、外輪部材21から遊星ローラ49に軸方向荷重が負荷される。その軸方向荷重の入力部位は、外輪部材21の内径面に設けられた螺旋突条51と遊星ローラ49の外径面に形成された円周溝52の係合部であるため、遊星ローラ49には偏荷重が負荷されることになる。
このとき、遊星ローラ49とキャリア40のインナ側ディスク41a間には加圧座板54と受圧座板55が組み込まれ、その両座板54、55の対向面に球面座56が設けられているため、上記のように、遊星ローラ49に偏荷重が負荷されると、加圧座板54が球面座56に接触案内される状態で加圧座板54が傾動し、加圧座板54と受圧座板55の接触部で周方向の面圧分布の均一化が図られることになる。
このため、スラスト軸受53には、周方向の全体にわたって同じ大きさの軸方向荷重が負荷されることになり、軌道面や転動体が偏摩耗するという不都合の発生はない。
ディスクロータ10の制動後、電動モータ24のロータ軸25を逆回転させると、図1に示す回転軸34が前述と逆方向に減速回転され、自転しつつ公転する遊星ローラ49の円周溝52と螺旋突条51の噛合によって外輪部材21が図9に示す位置まで後退動し、アウタ側ブレーキパッド13およびインナ側ブレーキパッド14がディスクロータ10の挟持を解除し、制動力の解除状態とされる。
実施の形態で示す電動式直動アクチュエータAにおいては、柱部材42の両端部を一対のディスク41a、41bのそれぞれに設けられた接続孔43に圧入嵌合してキャリア40の組立てとしているため、ディスクと柱部材をボルトの締め付けにより締結してキャリアの組立てとする場合に比較してキャリア40を極めて容易に組み立てることができる。なお、圧入嵌合と接着による固着も併用してもよい。しかし、接着による固着だけでは信頼性に不安が生じる。溶接も考えられるが加工工程が煩雑になるので、圧入嵌合がキャリア40を極めて容易に組み立てることができ低コスト化が可能である。
ここで、接続孔43は機械加工により形成してもよいが、一対のディスク41a、41bをプレス成形や鍛造成形によって塑性加工し、あるいは、金属粉末を焼結成形することでディスク41a、41bの成形と同時に接続孔43を形成することができる。
そこで、実施の形態においては、ディスク41a、41bを塑性加工品または金属粉末を素材とする焼結成形品としている。このように、ディスク41a、41bを塑性加工品または金属粉末を素材とする焼結成形品とすることによって機械加工を不要とし、加工コストを低減することができる。また、このように、ディスクを従来の複数の柱部を設けたタイプと、ねじ孔を設けたタイプの2種類とする必要がなく、一対のディスク41a、41bと柱部材42とを別にしたので、一対のディスク41a、41bを共通化することも可能となり、さらなるコストの低減を図ることができる。
図4乃至図8は、ディスク41a、41bと柱部材42の接続構造の他の例を示している。図4においては、ディスク41a、41bのそれぞれに形成された接続孔43を閉塞端壁43aを有する円形の止まり孔として、その接続孔43に丸軸からなる柱部材42の両端部を圧入嵌合している。このように、接続孔43を閉塞端壁43aを有する止まり孔とすることにより、その閉塞端壁43aで柱部材42の圧入量を規制することができるため、ディスク41a、41bの対向間隔を一定とする寸法精度の高いキャリア40を得ることができる。
図5においては、ディスク41a、41bのそれぞれに形成された接続孔43を段付き貫通孔として、その大径孔部43bが対向配置される形成とし、上記大径孔部43bに丸軸からなる柱部材42の両端部を圧入嵌合している。このように、接続孔43を段付き貫通孔とすることにより、その大径孔部43bの底となる段差部43cに柱部材42の軸方向端面42bを当接させることで圧入量を規制することができるため、接続孔43を止まり孔とする場合と同様に、ディスク41a、41bの対向間隔を一定とする寸法精度の高いキャリア40を得ることができる。
図6においては、丸軸からなる柱部材42の両端部に小径軸部からなる段付き部42aを設け、その段付き部42aをディスク41a、41bに形成された貫通孔からなる円形の接続孔43に圧入嵌合している。
上記のように、段付き部42aを接続孔43に圧入嵌合することにより、段付き部42aの付け根に形成された軸方向端面42bを一対のディスク41a、41bの対向内面に当接させることで圧入量を規制することができるため、接続孔43を止まり孔とする場合と同様に、ディスク41a、41bの対向間隔を一定とする寸法精度の高いキャリア40を得ることができる。
図7(a)、(b)においては、柱部材42を角軸とし、その柱部材42の両端部をディスク41a、41bに形成された止まり孔からなる角形の接続孔43に圧入嵌合している。この場合も、図4に示すものと同様に、閉塞端壁43aで柱部材42の圧入量を規制することができるため、ディスク41a、41bの対向間隔を一定とする寸法精度の高いキャリア40を得ることができる。
ここで、図6に示す例においては、柱部材42の両端部に設けられた段付き部42aを小径軸部としているが、図8(a)、(b)においては、丸軸からなる柱部材42の両端部に一対の平坦部42cを外周対向位置に形成して外形が中央部より小さくされた小判形状の段付き部42aを設け、一方、ディスク41a、41bには上記段付き部42aの断面形状に適合する小判形状の接続孔43を設け、その接続孔43に段付き部42aを圧入嵌合している。
図8(a)、(b)に示す例においても、段付き部42aの付け根に形成された軸方向端面42bを一対のディスク41a、41bの対向内面に当接させることで圧入量を規制することができるため、ディスク41a、41bの対向間隔を一定とする寸法精度の高いキャリア40を得ることができる。
なお、図1に示す電動式直動アクチュエータAにおいては、キャリア40を軸方向に非可動に支持し、そのキャリア40に対して外輪部材21を相対的に軸方向に移動させるようにしたが、外輪部材21を軸方向に非可動に支持し、その外輪部材21に対してキャリア40を軸方向に移動させるようにしてもよい。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内の全ての変更を含む。
A 電動式直動アクチュエータ
10 ディスクロータ
20 ハウジング
21 外輪部材
24 電動モータ
34 回転軸
40 キャリア
41a ディスク
41b ディスク
42 柱部材
42a 段付き部
42b 軸方向端面
43 接続孔
43a 閉塞端壁
43b 大径孔部
43c 段差部
47 ローラ軸
49 遊星ローラ
51 螺旋突条
52 円周溝

Claims (7)

  1. ハウジング(20)内に円筒状の外輪部材(21)を組込み、その外輪部材(21)の軸心上に電動モータ(24)によって回転駆動される回転軸(34)を設け、その回転軸(34)の外径面と前記外輪部材(21)の内径面間に組み込まれた複数の遊星ローラ(49)を前記回転軸(34)を中心にして回転自在に支持されたキャリア(40)によって回転自在に支持し、その遊星ローラ(49)の外径面には前記外輪部材(21)の内径面に設けられた螺旋突条(51)に噛合する螺旋溝または円周溝(52)を形成し、前記回転軸(34)の回転により、その回転軸(34)との摩擦接触により遊星ローラ(49)を自転および公転させて前記外輪部材(21)とキャリア(40)を相対的に軸方向に直線移動させるようにした電動式直動アクチュエータにおいて、
    前記キャリア(40)が、前記遊星ローラ(49)を回転自在に支持するローラ軸(47)の軸端部が支持される対向一対のディスク(41a、41b)と、そのディスク(41a、41b)の対向間隔を保持する複数の柱部材(42)とで構成され、前記柱部材(42)のそれぞれ両端部が一対のディスク(41a、41b)に形成された接続孔(43)に圧入嵌合されていることを特徴とする電動式直動アクチュエータ。
  2. 前記接続孔(43)が、閉塞端壁(43a)を有する止まり孔からなる請求項1に記載の電動式直動アクチュエータ。
  3. 前記対向一対のディスク(41a、41b)に形成された接続孔(43)が、段付き貫通孔からなり、その段付き貫通孔は大径孔部(43b)が対向する形成とされ、その大径孔部(43b)に前記柱部材(42)の端部を圧入嵌合して、柱部材(42)の軸方向端面(42b)を大径孔部(43b)の底となる段差部(43c)に当接させた請求項1に記載の電動式直動アクチュエータ。
  4. 前記柱部材(42)が、外形が中央部より小さくされた段付き部(42a)を両端部に有し、段付き部(42a)を前記接続孔(43)に圧入嵌合して、段付き部(42a)の付け根に形成された軸方向端面(42b)を一対のディスク(41a、41b)の対向内面に当接させた請求項1又は2に記載の電動式直動アクチュエータ。
  5. 前記柱部材(42)が、3本以上とされた請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電動式直動アクチュエータ。
  6. 前記ディスク(41a、41b)が、塑性加工品または金属粉末を素材とする焼結成形品からなる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電動式直動アクチュエータ。
  7. 電動式直動アクチュエータ(A)によりブレーキパッド(14)を直線駆動し、そのブレーキパッド(14)でディスクロータ(10)を押圧して、そのディスクロータ(10)に制動力を付与するようにした電動式ブレーキ装置において、
    前記電動式直動アクチュエータ(A)が請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電動式直動アクチュエータからなることを特徴とする電動式ブレーキ装置。
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