JP2020041628A - 電動式直動アクチュエータ及び電動式ディスクブレーキ装置 - Google Patents

電動式直動アクチュエータ及び電動式ディスクブレーキ装置 Download PDF

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山崎 達也
Tatsuya Yamazaki
達也 山崎
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Abstract

【課題】キャリアの部品点数を低減して組み立て工程を簡略化することで組み立てコストの低減を図る。【解決手段】円筒状のハウジング20内に軸方向に移動自在に組み込まれた外輪部材21と、外輪部材21の軸心上に配置される回転軸34と、外輪部材21と回転軸34との間に配置される複数の遊星ローラ49と、複数の遊星ローラ49を回転軸34の軸心周りに回転自在に支持するキャリア40とを備える。キャリア40が対向一対のディスク41a、41bと、そのディスク41a、41bの対向間隔を保持する複数の柱部42とで構成され、アウタ側のディスク41aが、インナ側のディスク41bに向かって軸方向に沿う複数の柱部42と一体に形成され、それぞれの柱部42が、インナ側のディスク41b側の端部に、インナ側のディスク41bの外周部に対する係合部42aを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、電動モータの回転運動を直線運動に変換して被駆動物を直線駆動する電動式直動アクチュエータと、電動式直動アクチュエータを用いてブレーキ部材を被制動部材に押圧する電動式ディスクブレーキ装置に関する。
電動モータを駆動源とする電動式直動アクチュエータにおいては、電動モータのロータ軸の回転運動を運動変換機構によって軸方向に移動自在に支持された被駆動部材の直線運動に変換するようにしている。
電動式直動アクチュエータに採用された運動変換機構として、ボールねじ機構やボールランプ機構が知られているが、これらの運動変換機構においては、ある程度の増力機能を有するものの、電動式ディスクブレーキ装置等で必要とされるような大きな増力機能を確保することができない。
そこで、上記のような運動変換機構を採用した電動式直動アクチュエータにおいては、遊星歯車機構等の減速機構を別途組込んで駆動力の増大を図るようにしており、上記減速機構を組込む分、構成が複雑となり、電動式直動アクチュエータが大型化するという問題があった。
そのような問題点を解決するため、本件出願人は、特許文献1において、減速機構を組込むことなく大きな増力機能を確保することができ、直動ストロークが比較的小さい電動式ディスクブレーキ装置への採用に好適な電動式直動アクチュエータを提案している。
ここで、上記特許文献1に記載された電動式直動アクチュエータにおいては、ハウジング内に軸方向に移動自在に支持された外輪部材と、電動モータによって回転駆動される回転軸との間に回転軸を中心にして回転自在に支持されるキャリアにより支持される遊星ローラを組み込み、上記回転軸の回転により、その回転軸との摩擦接触によって遊星ローラを自転させつつ公転させ、その遊星ローラの外径面に形成された螺旋溝または円周溝と外輪部材の内径面に設けられた螺旋突条との噛み合いによって外輪部材を軸方向に直線移動させるようにしている。
特開2016−098873号公報
特許文献1に記載された電動式直動アクチュエータのキャリアは、遊星ローラを回転自在に支持するローラ軸の軸端部が支持される対向一対のディスクと、そのディスクの対向間隔を保持する複数の柱部材とで構成されている。
このキャリアは、複数の柱部材のそれぞれ両端部を一対のディスクに形成された接続孔に圧入して組み立てる必要があり、このような圧入による組み立てでは、組み立て時間の短縮が難しく、組み立てコストの増大を招くとの問題があった。
また、このキャリアは、別部材である複数の柱部と一対のディスクとから構成されているので、部品点数の多さから組み立て工程数が多くなるおそれがあった。
そこで、この発明の課題は、キャリアの組み立て工程を簡略化することで組み立てコストの低減を図ることである。
上記の課題を解決するために、この発明に係る電動式直動アクチュエータにおいては、円筒状のハウジング内に軸方向に移動自在に組み込まれた外輪部材と、その外輪部材の軸心上に配置され、電動モータによって回転駆動される回転軸と、前記外輪部材と前記回転軸との間に配置される複数の遊星ローラと、複数の前記遊星ローラを前記回転軸の軸心周りに回転自在に支持するキャリアとを備え、前記遊星ローラは外径面に前記外輪部材の内径面に形成された螺旋突条に噛み合う螺旋溝または円周溝を有し、前記回転軸の回転により、前記遊星ローラを自転及び公転させて前記外輪部材を軸方向に直線移動させるようにした電動式直動アクチュエータにおいて、前記キャリアが、前記遊星ローラを回転自在に支持するローラ軸の軸端部が支持され、軸方向に間隔をおいて対向する一対のディスクと、一対の前記ディスクの軸方向の間隔を保持する複数の柱部とを有し、前記一対のディスクのいずれか一方のディスクが、他方のディスクに向かって軸方向に沿う複数の前記柱部と一体に形成され、それぞれの前記柱部は、前記他方のディスク側の端部に、前記他方のディスクの外周部に対する係合部を有する構成を採用することができる。
この構成では、キャリアが一方のディスクと複数の柱部とが一体に形成されているため、キャリアの部品点数を低減することができる。また、それぞれの柱部の他方のディスク側の端部をその係合部により、他方のディスクの外周部に係合することができるので、キャリアを容易に組み立てることができる。
この構成において、一対の前記ディスクのうち、前記遊星ローラからの軸方向荷重を支持するディスクに対して軸方向反対側に位置するものが、前記一方のディスクである構成を採用することができる。
また、前記柱部が、前記他方のディスク側の端部の内側部分に軸方向の前記他方のディスク側を向く段差面を有し、前記段差面に前記他方のディスクの前記一方のディスク側を向く軸方向端面が突き当たる状態となっている構成を採用することができる。
それぞれの柱部の段差面に他方のディスクの軸方向端面が突き当たる状態となっていると、キャリアは、一対のディスクの軸方向の対向間隔を容易に一定とすることができる。
前記他方のディスクは、外周部に径方向内向きとなる複数の切り欠きを有し、前記柱部の前記他方のディスク側の端部が、前記他方のディスクの切り欠き内に位置する状態となっている構成を採用することができる。
この構成では、一対のディスクに対して、相対的な回転トルクの差が生じた場合であっても、それぞれの柱部が他方のディスクの切り欠きの内壁面に突き当たり、一対のディスクの位相変動が規制される。
前記柱部の前記他方のディスク側の端部が、内向きへの塑性変形により前記係合部とされる構成を採用することができる。この場合、前記柱部の前記他方のディスク側の端部を、例えば、加締め工程等により、内向きへの塑性変形することで上記係合部とすることができる。
また、この発明に係る電動式ディスクブレーキ装置においては、電動式直動アクチュエータによりブレーキパッドを直線駆動し、そのブレーキパッドでディスクロータを押圧して、そのディスクロータに制動力を付与するようにした電動式ディスクブレーキ装置において、前記電動式直動アクチュエータとして、この発明に係る電動式直動アクチュエータを用いた構成を採用することができる。
この発明は、キャリアの一方のディスクと複数の柱部とが一体に形成され、それぞれの柱部の係合部に、他方のディスクが係合するようになっているため、キャリアの部品点数が低減し、キャリアの組み立て工程を簡略化することで組み立てコストの低減を図ることができる。
この発明に係る電動式直動アクチュエータの実施形態を示す断面図 図1の一部を拡大して示す断面図 図2のIII−III線に沿った断面図 図2のIV−IV線に沿った断面図 キャリアの組み立て前の状態を示す分解斜視図 (a)一方のディスクの柱部と他方のディスクとの係合前の状態を示す拡大断面図、(b)一方のディスクの柱部と他方のディスクとの係合後の状態を示す拡大断面図 この発明に係る電動式ディスクブレーキ装置の実施形態を示す縦断面図 図2の右側面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4は、図7および図8に示す電動式ディスクブレーキ装置に採用された電動式直動アクチュエータAを示す。
図7および図8に示す電動式ディスクブレーキ装置においては、図示省略した車輪と一体に回転するディスクロータ10の外周囲にキャリパ11を設け、そのキャリパ11の一端部にディスクロータ10のアウタ側面の外周部と軸方向で対向する爪部12を設け、その爪部12でアウタ側ブレーキパッド13を支持している。
また、ディスクロータ10のインナ側面の外周部にインナ側ブレーキパッド14を対向配置し、そのインナ側ブレーキパッド14をキャリパ11の他側部に設けられた電動式直動アクチュエータAによりディスクロータ10に向けて移動させるようにしている。
ディスクロータ10のインナ側面の外周部にはマウント15が設けられている。マウント15は図示省略したナックルに支持されて固定されている。マウント15の両側部には対向一対のピン支持片16が設けられ、そのピン支持片16のそれぞれ端部にディスクロータ10に対して直交方向に延びるスライドピン17が設けられ、そのスライドピン17のそれぞれによってキャリパ11がスライド自在に支持されている。
また、マウント15は、図では詳細に示されていないが、アウタ側ブレーキパッド13およびインナ側ブレーキパッド14のそれぞれを回転不能(回り止め)とする状態でディスクロータ10に向けて移動可能に支持している。
図1に示すように、電動式直動アクチュエータAはハウジング20を有する。ハウジング20は、図7に示すキャリパ11に一体的に設けられて筒状をなし、その内側に設けられた円筒状のシリンダ室20aには円筒状の外輪部材21がすき間嵌めによりスライド自在に組み込まれている。外輪部材21は、内周面に形成される断面V字状の螺旋突条51を有する。
ハウジング20の一端開口が間座23aを介してカバー23によって覆われており、間座23aおよびカバー23とでギヤケースを形成している。
間座23aには電動モータ24が支持され、その電動モータ24のロータ軸25の回転は、間座23aおよびカバー23とで形成されるギヤケース内のギヤ減速機構30により減速されて出力される。
図1および図8に示すように、ギヤ減速機構30は、電動モータ24のロータ軸25に取り付けられた入力ギヤ31と、その入力ギヤ31に噛合する中間ギヤ32と、その中間ギヤ32に噛合する出力ギヤ33とを有する。
図1に示すように、出力ギヤ33は回転軸34の一端部に支持されている。回転軸34は、ハウジング20のシリンダ室20aの一端部内に組み込まれた軸支持部材35を貫通している。
軸支持部材35は、回転軸34の貫通部に組み込まれる複数の軸受36を有する。軸支持部材35の軸受36により、回転軸34が外輪部材21と同軸上に回転自在に支持される。軸支持部材35は、ハウジング20のシリンダ室20a内の一端側に形成された径方向内向きの段部20bにより、ギヤ減速機構30側への移動が規制されている。
図1および図2に示すように、回転軸34上には、その回転軸34を中心にして外輪部材21内で回転可能なキャリア40が組み込まれている。図2および図3に示すように、キャリア40は、軸方向で対向する一対のディスク41a、41bと、そのディスク41a、41bの対向間隔を一定に保持する複数の柱部42とを有する。
一対のディスク41a、41bのうち、軸支持部材35側と反対側に位置するアウタ側のディスク41aは円環状をなしている。ディスク41aの外周部の径方向外側に複数の柱部42が一体に形成されている。
柱部42は、軸支持部材35側に位置するインナ側のディスク41bへ向かって軸方向に沿う帯状部材であり、ディスク41aの周方向に等間隔に配置されている。柱部42は、その径方向の断面形状が、ディスク41aと同心円となる円弧状をなしている。柱部42のディスク41b側の端部は、その内面部側部分が切り欠かれる状態となっており、柱部42の他の部分よりも肉厚が小さく形成されている。
柱部42のディスク41b側の端部は、その先端に内向きに屈曲する係合部42aを有し、柱部42の他の部分との間に段差面42bが形成されている。段差面42bは、軸方向のディスク41b側を向く状態となっている。
図4に示すように、ディスク41bは、円環状をなしており、外周部に径方向内向きに形成される複数の切り欠き43を有している。それぞれの切り欠き43は、径方向外側を向く内面に係合凹部43aが形成されている。係合凹部43aは、ディスク41aと反対側の軸方向端部に位置している。
切り欠き43は、その周方向の長さ(ディスク41bにおける周方向長さ)が、柱部42の幅(ディスク41aの周方向の沿う方向での長さ)と同じである。切り欠き43は、径方向の深さが柱部42のディスク41b側の端部での肉厚と同じである。なお、ディスク41bは、その外周部に複数の切り欠き43を有しないものであってもよい。
図2に示すように、それぞれの切り欠き43の係合凹部43aには、柱部42の係合部42aが係合しており、かつ柱部42の段差面42bがディスク41bの軸方向の端面に突き当たる状態となっている。
この状態では、それぞれの柱部42とディスク41bとが結合され、このとき、図4に示すように、柱部42の外面が、ディスク41bの径方向外周面に合致する状態となっている。
ここで、図5に示すように、柱部42のディスク41b側の端部は、ディスク41bとの結合前において、ディスク41bへ向かって軸方向に延び出す状態となっている。この状態で、図6(a)に示すように、それぞれの柱部42のディスク41b側の端部は、ディスク41bの切り欠き43に軸方向から差し込まれる。
それぞれの柱部42の段差面42bは、ディスク41bの軸方向の両端面のうち、係合凹部43a側と反対側の軸方向の端面に突き当たる状態となっている。この状態の柱部42のディスク41b側の端部は、ディスク41bの径方向内向きに塑性変形され、その塑性変形部分が係合部42aとされる(図6(b)参照)。
この係合部42aは、切り欠き43の係合凹部43a内に位置する状態となり、それぞれの柱部42に対してディスク41bが抜け止めされ、キャリア40が構成される。
このキャリア40は、一対のディスク41a、41bのそれぞれの内径面に組み込まれた滑り軸受44a、44bにより回転軸34を中心にして回転自在に支持され、回転軸34の軸端部に取付けられた止め輪45により回転軸34の軸端から抜け出るのが防止されている。
キャリア40における一対のディスク41a、41bのそれぞれには、軸方向で対向する一対の軸挿入孔46が周方向に間隔をおいて形成されている。対向一対の軸挿入孔46のそれぞれにはローラ軸47の軸端部が挿入され、それぞれのローラ軸47に対向一対の軸受48が嵌合され、その軸受48により遊星ローラ49が回転自在に支持されている。
ここで、図4に示すように、一対のディスク41a、41bに形成された軸挿入孔46は径方向に長い長孔である。ローラ軸47はその長孔の両端に当接する範囲において移動自在である。それぞれのローラ軸47の軸端部を包み込むように、径方向に弾性変形可能な弾性リング50が掛け渡されている。
弾性リング50によりローラ軸47が内向きに付勢される状態となり、遊星ローラ49が回転軸34の外径面に押し付けられている。このため、回転軸34が回転すると、その回転軸34の外径面に対する摩擦接触によって遊星ローラ49が回転するようになっている。
遊星ローラ49の外径面には、外輪部材21に設けられた断面V字状の螺旋突条51のピッチと同一のピッチで複数の円周溝52が形成され、その円周溝52に螺旋突条51がねじ係合している。なお、円周溝52に代えて、螺旋突条51とリード角が相違してピッチが同一とされた螺旋溝を形成してもよい。
遊星ローラ49と、軸支持部材35側に位置するディスク41bとの軸方向の対向部間には、スラストころ軸受53が配置されている。スラストころ軸受53は、遊星ローラ49およびディスク41bの軸方向に対向するそれぞれの端面を軌道面とし、その軌道面でスラストころ軸受53のころが転がり案内される。
図1に示すように、ディスク41bと、回転軸34を回転自在に支持する軸支持部材35との間にはバックアッププレート54とスラスト軸受55とが組み込まれ、外輪部材21から遊星ローラ49を介してキャリア40のディスク41bに負荷される軸方向荷重の反力をスラスト軸受55で支持するようになっている。
外輪部材21のアウタ側端部の内側に押圧部材56が嵌合されている。押圧部材56は、外輪部材21のアウタ側端部の開口を閉塞し、軸方向の外面に形成される回り止め溝57を有する。
図7に示すように、押圧部材56の回り止め溝57は、インナ側ブレーキパッド14を保持するパッドホルダ18に設けられる回り止め突起19に係合する。押圧部材56の回り止め溝57とパッドホルダ18の回り止め突起19との係合によって、外輪部材21はインナ側ブレーキパッド14に対して回り止めされている。
ハウジング20と外輪部材21のアウタ側端部間にはブーツ58が取り付けられ、そのブーツ58によってハウジング20のアウタ側の開口端と外輪部材21のアウタ側端部間が密閉されている。
上記の構成からなる電動式ディスクブレーキ装置Bにおいて、図7は、ディスクロータ10に対する制動力の解除状態を示し、一対のブレーキパッド13、14はディスクロータ10に対して離反している。
上記のような制動力の解除状態において、図1に示す電動モータ24を駆動すると、その電動モータ24のロータ軸25の回転がギヤ減速機構30により減速されて回転軸34に伝達され、回転軸34が制動方向に回転する。
回転軸34の外径面には、複数の遊星ローラ49のそれぞれ外径面が弾性接触しているため、上記回転軸34の回転により遊星ローラ49が回転軸34との接触摩擦により、自転しつつ公転する。
このとき、遊星ローラ49の外径面に形成された円周溝52は外輪部材21の内径面に設けられた螺旋突条51にねじ係合している。このため、その円周溝52と螺旋突条51のねじ係合によって外輪部材21が軸方向に移動し、その外輪部材21に当接されたインナ側ブレーキパッド14がディスクロータ10に当接して、そのディスクロータ10を軸方向に押圧し始める。
その押圧力の反力により爪部12に支持されたアウタ側ブレーキパッド13がディスクロータ10に接近する方向に向けてキャリパ11が移動する。そして、アウタ側ブレーキパッド13がディスクロータ10に当接して、そのアウタ側ブレーキパッド13がインナ側ブレーキパッド14とでディスクロータ10の外周部を軸方向両側から強く挟持し、ディスクロータ10に制動力が負荷される。
上記のような制動力の付与時、外輪部材21から遊星ローラ49に軸方向荷重が負荷される。その軸方向荷重はスラストころ軸受53を介して、スラストころ軸受53側のディスク41bの軸方向端面で支持される。このスラストころ軸受53により、遊星ローラ49は常に円滑に回転する。
ディスクロータ10の制動後、電動モータ24のロータ軸25を逆回転させると、図1に示す回転軸34が前述と逆方向に減速回転され、自転しつつ公転する遊星ローラ49の円周溝52と螺旋突条51の噛合によって外輪部材21が図7に示す位置まで後退動し、アウタ側ブレーキパッド13およびインナ側ブレーキパッド14がディスクロータ10の挟持を解除し、制動力の解除状態とされる。
この実施形態の電動式直動アクチュエータAにおいては、図2に示すように、キャリア40のアウタ側のディスク41aと複数の柱部42とが一体に形成され、それぞれの柱部42の係合部42aに、インナ側のディスク41bが係合するようになっている。このため、複数の柱部材のそれぞれ両端部を一対のディスクに形成された接続孔に圧入する従来のキャリアと比較して部品点数を低減することができる。
また、キャリア40の組み立てにおいては、図6(a)に示すように、アウタ側のディスク41aと一体の複数の柱部42のディスク41b側の端部を、インナ側のディスク41bの切り欠き43に軸方向から差し込む。その後、図6(b)に示すように、柱部42のディスク41b側の端部を加締めにより、径方向内向きに切り欠き43の係合凹部43a内へ塑性変形させればよい。
このように、部品点数が低減したキャリア40は、組み立て工程を簡略化することができるため、組み立てコストの低減を図ることができる。
また、インナ側のディスク41bは、図4および図5に示すように、外周部に複数の切り欠き43が周方向に等間隔に設けられている。ここで、一対のディスク41a、41bに対して、相対的な回転トルクの差が生じた場合であっても、切り欠き43内に、それぞれの柱部42が位置することから、それぞれの柱部42がディスク41bの切り欠き43の内壁面に突き当たり、一対のディスク41a、41bの位相変動が規制される。
さらに、それぞれの柱部42のディスク41b側の端部は、段差面42bを有している。キャリア40の組み立ての際、それぞれの柱部42の段差面42bに、インナ側のディスク41bの端面を突き当てることで、ディスク41a、41bの対向間隔を一定とする寸法精度の高いキャリア40を得ることができる。
また、それぞれの柱部42の段差面42bをインナ側のディスク41bの端面に突き当てる状態になっていると、インナ側のディスク41bは、それぞれの柱部42に対して、姿勢が安定する。このとき、柱部42のディスク41b側の端部を、切り欠き43の係合凹部43a内へ加締めにより容易に塑性変形させ、ディスク41bに対する係合部42aとすることができる。
A 電動式直動アクチュエータ
B 電動式ディスクブレーキ装置
10 ディスクロータ
14 インナ側ブレーキパッド
20 ハウジング
21 外輪部材
24 電動モータ
25 ロータ軸
34 回転軸
40 キャリア
41a、41b ディスク
42 柱部
42a 係合部
42b 段差面
43 切り欠き
43a 係合凹部
47 ローラ軸
49 遊星ローラ
51 螺旋突条
52 円周溝

Claims (6)

  1. 円筒状のハウジング(20)内に軸方向に移動自在に組み込まれた外輪部材(21)と、その外輪部材(21)の軸心上に配置され、電動モータ(24)によって回転駆動される回転軸(34)と、前記外輪部材(21)と前記回転軸(34)との間に配置される複数の遊星ローラ(49)と、複数の前記遊星ローラ(49)を前記回転軸(34)の軸心周りに回転自在に支持するキャリア(40)とを備え、前記遊星ローラ(49)は外径面に前記外輪部材(21)の内径面に形成された螺旋突条(51)に噛み合う螺旋溝または円周溝(52)を有し、前記回転軸(34)の回転により、前記遊星ローラ(49)を自転及び公転させて前記外輪部材(21)を軸方向に直線移動させるようにした電動式直動アクチュエータにおいて、
    前記キャリア(40)が、前記遊星ローラ(49)を回転自在に支持するローラ軸(47)の軸端部が支持され、軸方向に間隔をおいて対向する一対のディスク(41a、41b)と、一対の前記ディスク(41a、41b)の軸方向の間隔を保持する複数の柱部(42)とを有し、
    前記一対のディスク(41a、41b)のいずれか一方のディスクが、他方のディスクに向かって軸方向に沿う複数の前記柱部(42)と一体に形成され、それぞれの前記柱部(42)は、前記他方のディスク側の端部に、前記他方のディスクの外周部に対する係合部(42a)を有することを特徴とする電動式直動アクチュエータ。
  2. 一対の前記ディスク(41a、41b)のうち、前記遊星ローラ(49)からの軸方向荷重を支持するディスクに対して軸方向反対側に位置するものが、前記一方のディスクであることを特徴とする請求項1に記載された電動式直動アクチュエータ。
  3. 前記柱部(42)が、前記他方のディスク側の端部の内側部分に軸方向の前記他方のディスク側を向く段差面(42b)を有し、前記段差面(42b)に前記他方のディスクの前記一方のディスク側を向く軸方向端面が突き当たる状態となっていることを特徴とする請求項1または2に記載された電動式直動アクチュエータ。
  4. 前記他方のディスクは、外周部に径方向内向きとなる複数の切り欠き(43)を有し、前記柱部(42)の前記他方のディスク側の端部が、前記他方のディスクの切り欠き(43)内に位置する状態となっていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された電動式直動アクチュエータ。
  5. 前記柱部(42)の前記他方のディスク側の端部が、内向きへの塑性変形で前記係合部(42a)に形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載された電動式直動アクチュエータ。
  6. 電動式直動アクチュエータ(A)によりブレーキパッド(14)を直線駆動し、そのブレーキパッド(14)でディスクロータ(10)を押圧して、そのディスクロータ(10)に制動力を付与するようにした電動式ディスクブレーキ装置において、
    前記電動式直動アクチュエータ(A)が請求項1から5のいずれかに記載の電動式直動アクチュエータからなることを特徴とする電動式ディスクブレーキ装置。
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