JP2016097787A - 走行装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】段差の高さに応じた設計変更が容易でしかも車体の高さよりも高い段差を上ることが可能な走行装置を提供する。
【解決手段】車体11a,12a,13aを推進させる車輪11b,12b,13bを有する複数の車体ユニット11,12,13と、車体11a,12a,13a同士を連結して当該車体11a,12a,13aを路面に対して直交する方向に回動自在に連結される関節機構30,40と、を備え、車体ユニット11,12,13は、車輪11b,12b,13bを駆動させる駆動モータ20,21,22を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、配管や水路における段差を走行可能な走行装置に関する。
従来の走行装置としては、車体(胴体部)の前後において、複数の関節に車輪を備えた脚を左右一対に設けた技術が提案されている(特許文献1参照)。また、その他の走行装置としては、前後に隣り合う車体(節体)同士を上下に並進運動可能にした技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開2008−49429号公報 特許第2882893号公報
ところで、配管や水路において乗り越える段差の高さに合わせて装置の長さを設計する必要がある。つまり、段差が低い場合には装置の長さを短くし、段差が高い場合には装置の長さを長くする必要がある。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、すべての脚の設計を変更しなければならないという問題があった。
また、特許文献2に記載の技術では、前後に隣り合う車体が上下に並進運動する構造であるため、自身の車体の高さより大きな段差を上る(登る)ことができないという問題があった。
本発明は、前記従来の問題を解決するものであり、段差の高さに応じた設計変更が容易でしかも車体の高さよりも高い段差を上ることが可能な走行装置を提供することを目的とする。
本発明は、車体を推進させる推進部を1つ以上有する複数の車体ユニットと、前記車体同士を連結して当該車体を走行路に対して接離する方向に回動自在に連結される関節機構と、前記推進部を駆動させる駆動源と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、段差の高さに応じた設計変更が容易でしかも車体の高さよりも高い段差を上ることが可能な走行装置を提供できる。
第1実施形態に係る走行装置を示す斜視図である。 第1実施形態に係る走行装置を示す平面図である。 第1実施形態に係る走行装置を示す側面図である。 第1実施形態に係る走行装置の内部の機構を示す概略図である。 第1実施形態に係る走行装置の使用形態を示す斜視図である。 第1実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。 第1実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。 第1実施形態に係る走行装置の各効果を説明する図である。 第2実施形態に係る走行装置を示す斜視図である。 第2実施形態に係る走行装置を示す平面図である。 第2実施形態に係る走行装置を示す側面図である。 第2実施形態に係る走行装置の内部の機構を示す概略図である。 第2実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。 第3実施形態に係る走行装置を示す斜視図である。 第3実施形態に係る走行装置を示す平面図である。 第3実施形態に係る走行装置を示す側面図である。 第3実施形態に係る走行装置を示す正面図であり、(a)は通常走行時、(b)は左右旋回時である。 第3実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、前後上下左右の方向として、図1に示す前後上下左右の方向を基準として説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る走行装置を示す斜視図である。
図1に示すように、走行装置1Aは、複数の車体ユニット11,12,12,12,13,13を直列に連結することで構成されている。
車体ユニット11は、先頭に位置するものであり、L字型に形成された車体11aと、当該車体11aを推進させる2つの車輪(推進部)11b(11b1,11b2)と、を備えている。一方の車輪11b1は、車体11aの先端の右側面に配置され、他方の車輪11b2は、車体11aの後端の左側面に配置されている。
車体ユニット12は、前後方向に3つ並んで配置され、それぞれが前後方向に延在する車体12aと、当該車体12aを推進させる1つの車輪12b1と、を備えている。各車体12aおよび車輪12b(12b1,12b2,12b3)は、いずれも同一形状である。
車体ユニット13は、車体ユニット12の左側において前後方向に2つ並んで配置され、前後方向に延在する車体13aと、当該車体13aを推進させる1つの車輪(推進部)13b(13b1,13b2)と、を備えている。各車体13aおよび各車輪13bは、いずれも同一形状である。
車体11aの上端部11cは、L字型且つ水平な平坦面を有している。車体12a,13aの上端部12c,13cは、矩形且つ水平な平坦面を有している。また、上端部11c,12c,13cは、いずれも同じ高さに設定されている。なお、車体11a,12a,13aの下端部11d,12d,13d(図3参照)についても、上端部11c,12c,13cと同様な形状を有している。
車輪11b,12b,13bは、いずれも、ゴム製のタイヤなどで構成されている。また、車輪11b,12b,13bは、上端部11c,12c,13cから上方に突出するとともに下端部11d,12d,13dから下方に突出する直径(タイヤ径)を有している。
図2は、第1実施形態に係る走行装置を示す平面図である。なお、図2は、走行装置1Aを上方から見た状態である。
図2に示すように、車体ユニット11の車体11aは、所定の幅で前後方向に延在する基部11a1と、この基部11a1の先端において右側に直交する方向に延在する延出部11a2と、を有し、平面視においてL字型に形成されている。また、基部11a1の後部左側面に車輪11b2が取り付けられ、延出部11a2の右側面に車輪11b1が取り付けられていることで、車体ユニット11において車輪11b1,11b2が左右非対称に配置されている。また、車輪11b1の前端11b3は、車体11aよりも前方に突出し、車輪11b2の後端11b4は、車体11aよりも後方に突出している。
前記車体ユニット11と連結される車体ユニット12は、車体12aの先部が車体11aの基部11a1の右側面に位置し、平面視において車体11aと車体12aとが左右方向において一部重なるように構成されている。車輪12b1は、車体12aの後部外側面に位置するとともに、車輪11b1と前後方向において重なる位置に互いに離間して配置されている。また、車体11aと車体12aとが左右において重なる位置に、前記車輪11b2の回転軸11eが位置している。
前記車体ユニット12と連結される車体ユニット13は、車体13aの先部が車体12aの左側面に位置し、平面視において車体12aと車体13aとが左右方向において一部重なるように構成されている。また、車体ユニット13は、前記した基部11a1の後方に位置している。また、車輪13b1は、車体13aの後部外側面に位置するとともに、車輪11b2と前後方向において重なる位置に互いに離間して配置されている。また、車体12aと車体13aとが左右において重なる位置に、前記車輪12bの回転軸12eが位置している。
同様にして、車輪13b1を備えた車体ユニット13には、車輪12b2を備えた車体ユニット12が連結されている。この車輪12b2を備えた車体ユニット12には、車輪13b2を備えた車体ユニット13が連結されている。車輪13b2を備えた車体ユニット13には、車輪12b3を備えた車体ユニット12が連結されている。このように、走行装置1Aでは、車体11a,12a,13aが前後方向に向けて千鳥状に配置されている。
また、走行装置1Aでは、車輪11b1,11b2,12b1,13b1,12b2,13b2,12b3が左右非対称に配置されている。換言すると、右側の車輪11b1の回転軸11eと車輪12b1の回転軸12eとの間に、左側の車輪11b2の回転軸11eが位置し、右側の車輪12b1の回転軸12eと車輪12b2の回転軸12eとの間に、左側の車輪13b2の回転軸13eが位置し、右側の車輪12b2の回転軸12eと車輪12b3の回転軸12eとの間に、左側の車輪13b2の回転軸13eが位置している。なお、車体11a,12a,13a同士を連結する機構の詳細については後記する。
図3は、第1実施形態に係る走行装置を示す側面図である。
図3に示すように、走行装置1Aは、車体11a,12a,13a(図1参照)が水平方向に直線状に延びたときに、車輪11b1,11b2の回転軸11e,11e、車輪12b1,12b2,12b3の回転軸12e,12e,12eおよび車輪13b1,13b2の回転軸13e,13eが、いずれも路面M(走行路)から同じ高さ位置となるように構成されている。
また、車輪11b1,11b2,12b1,12b2,12b3,13b1,13b2は、車体11a,12a,13aの上端部11c,12c,13cから上方に突出している。また、車輪11b1,11b2,12b1,12b2,12b3,13b1,13b2が上端部11c,12c,13cから上方に突出する寸法H1と、車輪11b1,11b2,12b1,12b2,12b3,13b1,13b2が下端部11d,12d,13dから下方に突出する寸法H2は、同じ(同程度)に設定されている。このように、車輪11b1,11b2,12b1,12b2,12b3,13b1,13b2が、車体11a,12a,13aから上下に突出する構成にすることで、走行装置1Aが上下逆さまになったとしても、走行装置1Aを継続して走行させることが可能になる。また、車体ユニット130を上下逆さまにして、車体ユニット12として使用することができ、車体ユニット12,13の共有化を図ることができる。
また、走行装置1Aは、側面視において、車輪11b2の一部が、車輪11b1と車輪12b1にそれぞれ重なるように構成されている。また、走行装置1Aは、側面視において、車輪11b1と車輪11b2とが重なる一方(上側)の交点P1が、上端部11cの上方に位置し、他方(下側)の交点P2が、下端部11dの下方に位置するように構成されている。なお、図示省略するが、その他の上下の交点についても、同様に構成されている。これにより、走行装置1Aが路面Mを走行する際に、路面Mに車体11a(12a,13a)が接触する前に車輪11b1,11b2,12b1,12b2,12b3,13b1,13b2を接触させることができるので、推進力を安定して発生させることができる。
図4は、第1実施形態に係る走行装置の内部の機構を示す概略図である。なお、図4では、内部の機構を簡略化して図示している。
図4に示すように、車体ユニット11は、車輪11b1,11b2を駆動させる駆動モータ20,21(駆動源)、車体11aと車体12aとを回動自在に連結する関節機構30、およびバッテリ50(蓄電装置)を含んで構成されている。
駆動モータ20は、例えば、減速機構付きの電動機であり、延出部11a2内に収容され、回転軸11eを介して車輪11b1と直結されている。駆動モータ21は、例えば、減速機構付きの電動機であり、基部11a1内に収容され、回転軸11eを介して車輪11b2と直結されている。なお、駆動モータ20,21は、減速機構付きに限定されるものではなく、減速機構を搭載しないものを用いて、モータ外部に設けた減速機構を介して車輪11b1,11b2と連結される構成であってもよい(後記する駆動モータ22についても同様)。
関節機構30は、減速機構付きの関節モータ31と、この関節モータ31の出力軸31aに固定される出力ギヤ32と、出力ギヤ32と噛合する固定ギヤ33と、を備えて構成され、車体11aと車体12aとを回動自在に連結している。
関節モータ31は、基部11a1内において、駆動モータ21の前方に並んで配置されている。また、関節モータ31の出力軸31aは、駆動モータ21の回転軸11e(出力軸)とは左右逆向きであり、この出力ギヤ32が出力軸31aに固定されている。
固定ギヤ33は、出力ギヤ32と噛合するリングギヤ33aと、車体11aと車体12aとを回動自在に連結するリング形状の連結部33bと、が一体に構成されている。なお、リングギヤ33aと連結部33bは、その中心部に配線(電線)を挿通可能な貫通孔を備えている。また、連結部33bは、軸方向の一端が車体12aに固定されている。よって、車体ユニット11の関節モータ31によって出力ギヤ32が回転し、関節モータ31がリングギヤ33aに沿って回転することで、車体12aに対して車体11aが回動する。
また、車輪11b2の回転軸11eは、関節機構30の回動中心G1とが一致するように構成されている。なお、回転軸11eと回動中心G1とが一致するとは、回転軸11eと回動中心G1とが同一の軸で連結されていることを意味するものではなく、回転軸11eと回動中心G1とが同一直線状に位置していることを意味している。これにより、車体11aが車体12aに対して回動(例えば、図4の紙面上向きに回動)したときに、回動中心G1と一致する車輪11b2の軸の高さ位置が変わることがないので、車輪11b2を路面M(図3参照)に接触させておくことができ(車輪11b2が路面Mから浮き上がったりすることがなく)、安定した推進力を発生させることができる。
また、前記したように、車輪11b2の回転軸11eと、関節機構30の回動中心G1とが一致するので、車輪11b2における回動軸11eの中心P10と、回動中心G1を挟んで前後に位置する車輪11b1における回動軸11eの中心P11と、車輪12b1における回動軸12eの中心P12とを結ぶ形状が、二等辺三角形状(正三角形状を含む)を呈している。これにより、車体12aに対して車体11aが回動したとしても、P10とP11とを結ぶ直線L1と、P10とP12とを結ぶ直線L2とは、変化しないので、P10,P11,P12を結ぶ形状において、二等辺三角形を維持することができる。このように、二等辺三角形を維持できることで、バランスを取り易くなり、車輪11b1,11b2,12b1を路面M(図3参照)に対して安定して接地させることができる。
車体ユニット12は、車輪12b1を駆動させる駆動モータ22、車体12aと車体13aとを回動自在に連結する関節機構40を含んで構成されている。駆動モータ22および関節機構40は、左右の向きが異なるだけで、前記した駆動モータ21および関節機構30と同様の構成である。関節機構40は、減速機構付きの関節モータ41と、この関節モータ41の出力軸41aに固定される出力ギヤ42と、出力ギヤ42と噛合する固定ギヤ43と、を備えて構成されている。
また、車輪12b1の回転軸12eは、関節機構40の回動中心G1とが一致するように構成されている。これにより、車体12aが車体13aに対して回動(例えば、図4の紙面上向きに回動)したときに、回動中心G1と同軸の車輪12b1の高さ位置が変わることがないので、車輪12b1を路面M(図3参照)に接触させておくことができ、安定した推進力を発生させることができる。
また、車輪13b1を備えた車体13aと、車輪12b2を備えた車体12aとは、関節機構30によって回動自在に連結されている。また、車輪12b2を備えた車体12aと、車輪13b2を備えた車体13aとは、関節機構40によって回動自在に連結されている。また、車輪13b2を備えた車体13aと、車輪12b3を備えた車体12aとは、関節機構30によって回動自在に連結されている。
なお、図示していないが、車輪11b2,12b1,13b1の関係、車輪12b1,12b2,13b1の関係、車輪13b1,12b2,13b2の関係、車輪12b2,13b2,12b3の関係それぞれについても、前記した車輪11b1,11b2,12b1の関係と同様に、二等辺三角形(正三角形を含む)を呈する関係となっており、バランスを取り易くなっている。
バッテリ50は、例えば、ニッケル水素やリチウムイオンなどの充放電可能なもので構成され、各駆動モータ20,21,22、各関節モータ31,41および後記する制御装置60に電力を供給している。なお、バッテリ50と、駆動モータ20,21,22および関節モータ31,41とは、図示しない電線を介して接続されている。
バッテリ51は、バッテリ50と並列に接続され、最後尾の車体ユニット12内に収容されている。このように、バッテリ50,51を複数搭載することにより、走行装置1Aの動作時間を延ばすことができる。
なお、本実施形態では、走行装置1Aが無線操縦方式の場合を例に挙げて説明しているが、有線操縦方式としてもよい。また、有線操縦方式の場合、装置内にバッテリを搭載せずに、装置の外部から給電するものであってもよい。また、有線操縦方式として、装置内にバッテリを搭載するものであってもよい。有線式とすることにより、配管内などの電波の届きにくい場所であっても確実に操縦することが可能になる。
また、制御装置60は、車輪13b1を備えた車体ユニット13内に収容されている。この制御装置60は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、インタフェース回路などを備え、メモリ(ROM)に記憶された制御プログラムにしたがって、駆動モータ20,21,22の回転速度、関節モータ31,41の回転角度などを制御する。駆動モータ20,21,22を制御することにより、走行装置1Aの走行速度を変えることができる。また、制御装置60は、駆動モータ20,21,22および関節モータ31,41に流れる電流値を検出して、車輪11b,12b,13bにおける負荷変動を検出するようになっている。
図5は、第1実施形態に係る走行装置の使用形態を示す斜視図である。なお、図5では、地面M2(走行路)と配管M3(走行路)との間に形成された段差部M4(走行路)を走行装置1Aが上る状態を示している。
図5に示すように、地面M2に形成された段差部M4の垂直な壁面に配管M3の入口が形成されている。走行装置1Aは、例えば、配管M3の直径D1(例えば、30cm)の2倍の高さH10(例えば、60cm)の段差部M4を乗り越えることができるように構成されている。このように、走行装置1Aでは、自身の走行装置1Aの高さ(全高)よりも大きい段差部M4を乗り越えることができるようになっている。
図6および図7は、第1実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。図6および図7は、一連の動作を示すものであり、図6は前半の動作を示し、図7は後半の動作を示している。なお、以下では、3つの車体ユニット12のうちの、先頭を車体ユニット12Aとし、中間を車体ユニット12Bとし、最後尾を車体ユニット12Cとし、また2つの車体ユニット13のうち、前側を車体ユニット13Aとし、後側を車体ユニット13Bとする。まず、走行装置1Aが地面M2を走行(直進)する場合には、例えば、駆動モータ20,21,22のすべてが同期して回転駆動する。このように、全車輪11b,12b,13bを地面M2に接地させて走行することで、推進力を高めることができ、安定した走行が可能になる。
そして、図6(a)に示すように、走行装置1Aの車体11a,12a,13aがすべて水平となった状態において、先頭の車輪11b1が段差部M4に突き当たると、電流センサ(不図示)によって走行装置1Aが段差部M4に突き当たったことが検知される。すなわち、駆動モータ20(図4参照)に負荷が作用してさらに大きな電流が流れるように制御されることで、車輪11b1が段差部M4に接触したことが検知される。なお、検出方法としては、電流センサに限定されるものではなく、接触センサ、距離センサ、傾斜センサなど他のセンサを用いてもよい。
車輪11b1が段差部M4に突き当たると、図6(b)に示すように、車体ユニット11の関節モータ31(図4参照)が駆動することで、車体11aが上向き(走行路から離れる向き)となるように回動する。このとき、車体11aが回動しつつ、車輪11b2,12b1,12b2,12b3,13b1,13b2が回転駆動する。これにより、車輪11b1が段差部M4に接触しながら、車体ユニット12A,12B,12C,13A,13Bが前進することで、図6(c)に示す状態に至る。
そして、図6(c)の状態では、車輪11b1に対して段差部M4を押圧する方向に力Fが作用するように、関節モータ31を駆動する。そして、車輪11b2が段差部M4に突き当たったことが、電流センサ(不図示)によって検知されると、車体ユニット12Aの関節モータ41(図4参照)が駆動され、車体ユニット12Aの車体12aが上向きとなるように回動する。このとき、車体ユニット11の車体11aと車体ユニット12Aの車体12aとが上向きに直線状となるように、関節モータ31(図4参照)が回動することで、図6(d)に示す状態に至る。なお、それ以降の車体ユニット13A,12B,13B,12Cについても、同様にして、車体ユニット13A,12B,13B,12Cが段差部M4に突き当たったときに車体12a,13aの向きを変えるように制御される。
図7(a)に示すように、先頭の車輪11b1が段差部M4の上端(配管M3の高さ)に到達すると、車輪11b1に作用していた力F(図6(c)参照)が低下して、車体11aが前方に向けて回動する。すなわち、駆動モータ20に設けられた電流センサ(不図示)の電流値が低下することで、車輪11b1が段差部M4の上端に到達したことが検知される。
そして、図7(a)の状態から、車体ユニット13Bの車体13aを上向きに回動させるとともに、車体ユニット13B,12Cを前進させる。このとき、車体ユニット11が上方に移動する際に、車体11aを配管M3の向きに沿う水平方向(走行路に接近する向き)に向けて回動させつつ車体11aを前進させることで、図7(b)に示す状態に至る。
そして、図7(b)の状態から、車体ユニット12Cの車体12aを上向きに回動させるとともに、車体ユニット12Cを段差部M4に向けて前進させる。このとき、車体ユニット12Aの車体12aを配管M3の向きに沿う水平方向に向けて回動させつつ車体ユニット11,12Aを前進させることで、図7(c)に示す状態に至る。
そして、図7(c)の状態から、車体ユニット13Aの車体13aが配管M3の向きに沿う水平方向となるように、車体ユニット12Aの関節モータ41と車体ユニット13Aの関節モータ31とを駆動し、また車体ユニット11,12Aを前進させる。これにより、最後尾の車体ユニット12Cが地面M2から浮いた図7(d)に示す状態に至る。
図7(d)以降の動作は、図7(c)での説明と同様にして、車体ユニット12Bの車体12aを配管M3の向きに沿う水平方向となるように車体ユニット13Aの関節モータ31と車体ユニット12Bの関節モータ41を駆動させつつ、車体ユニット11,12A,13Aを前進させる。また、車体ユニット13B,12Cについても同様である。
このように走行装置1Aが制御装置60によって制御されることで、段差部M4を乗り越えることが可能になる。ちなみに、走行装置1Aの長さについては、図8(a)に示すように、最後尾の車体ユニット13Bが鉛直方向上向きになった状態において、先頭の車体ユニット11が段差部M4の上端に到達している状態(駆動力が伝達可能な状態)であれば、段差部M4を乗り越えることが可能になる。すなわち、図7(c)で説明したように、一つの車体ユニット12A(13A,12B,13B)毎に持ち上げる動作を行うことで段差部M4を乗り越えることが可能になる。つまり、走行装置1Aの長さを、段差部M4の高さH10に、車体ユニット11を加えた長さ分に設定すればよい。
また、車体ユニット11,12,13の各車輪11b,12b,13bが段差部M4の壁面に突き当たった後に車体11a,12a,13aの向きを変えるように制御することで、図8(b)に示すように、配管M3につながる段差部M4が配管M3と同程度の径のマンホールM20であったとしても、段差部M4を乗り越えて進むことが可能になる。
以上説明したように、本実施形態の走行装置1Aでは、車体11a,12a,13aを推進させる車輪11b,12b,13bを有する複数の車体ユニット11,12,13と、車体11a,12a,13a同士を連結して当該車体11a,12a,13aを路面M(地面M2、段差部M4、配管M3)に対して直交方向(接離する方向)に回動させる関節機構30,40と、を備え、すべての車体ユニット11,12,13が、車輪11b,12b,13bを駆動させる駆動モータ20,21,22を備えている。これによれば、車体ユニット11,12,13を増減することが容易であるので、段差部M4の高さに応じて走行装置1Aの長さを容易に変更できる(設計変更が容易である)。例えば、走行装置1Aの長さを短くする場合には、図8(c)の走行装置1A´に示すように、最後尾から二つの車体ユニット12,13を取り外すことで対応できる。また、走行装置1Aの長さを長くする場合には、図8(c)の走行装置1A´´に示すように、最後尾に二つの車体ユニット12,13を追加することで対応できる。しかも、車体11a,12a,13a同士が回動自在に連結されているので、走行装置1A自身の高さH(図3参照)を超える段差部M4を乗り越えることが可能になる(図5ないし図7参照)。
また、本実施形態では、車体ユニット11,12,13が直列にされているので、配管M3などの幅の狭い空間内を容易に走行させることができる。
また、本実施形態では、車輪11b,12b,13bが左右非対称に配置されているので、大径の車輪11b,12b,13bを搭載することが可能になり、路面Mの凹凸面(走行路)を乗り越え易くなり、走行時の負荷を少なくすることができる。
また、本実施形態では、推進部として車輪11b,12b,13bを適用することで、走行効率(速度など)を向上できる。よって、配管M3内などにおける走行装置1Aの移動速度を速めることができ、配管M3などを迅速に検査することが可能になる。
また、本実施形態では、駆動モータ20,21,22を複数備え、駆動モータ20,22,22,22が右側の車輪11b1,12b1,12b2,12b3を駆動し、駆動モータ21,21,21が左側の車輪11b2,13b1,13b2を駆動させる。これにより、右側の車輪11b1,12b1,12b2,12b3と左側の車輪11b2,13b1,13b2のいずれか一方を停止させ、他方を駆動することにより、走行装置1Aを信地旋回させることが可能になる。また、右側の車輪11b1,12b1,12b2,12b3と左側の車輪11b2,13b1,13b2の一方を一方向に回転させ、他方を他方向に回転させることにより、走行装置1Aを超信地旋回させることが可能になる。このように、信地旋回(超信地旋回)が可能になることにより、狭い配管M3などにおいて、方向転換することが容易になる。
また、本実施形態では、車輪11b,12b,13bの回転軸11e,12e,13eと、関節機構30,40の回動中心G1とが一致するように構成されている。これによれば、関節機構30,40を動作させたときに、車輪11b,12b,13bが路面Mから浮き上がることがないので(図6(b)参照)、安定した走行が可能になる。
また、本実施形態では、車体11a,13aが駆動モータ20,21,22および関節機構30,40に電力を供給するバッテリ50を備え、バッテリ50が車体ユニット11,12,13の並び方向の先頭に配置されている。これによれば、先頭の車体11aを重くすることで、車輪11bと路面Mとの間におけるトラクションを高めることができ、走行装置1Aの走行時の滑りを抑制することが可能になる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る走行装置1Bを図9ないし図13を参照して説明する。図9は、第2実施形態に係る走行装置を示す斜視図、図10は、第2実施形態に係る走行装置を示す平面図、図11は、第2実施形態に係る走行装置を示す側面図、図12は、第2実施形態に係る走行装置の内部の機構を示す概略図、図13は、第2実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図9に示すように、走行装置1Bは、複数の車体ユニット120,120,120,13,130,130を直列に連結することで構成されている。
車体ユニット120は、前後方向に3つ並んで配置され、それぞれが前後方向に延在する車体121と、当該車体121を推進させる1つのクローラ122(推進部)と、を備えている。各車体121および各クローラ122は、いずれも同一形状である
車体ユニット130は、車体ユニット130の左側に前後方向に3つ並んで配置され、それぞれが前後方向に延在する車体131と、当該車体131を推進させる1つのクローラ(推進部)132と、を備えている。各車体131および各クローラ132は、いずれも同一形状である。
車体121,131の上端部121c,131cは、矩形且つ水平な平坦面を有し、いずれも同じ高さに設定されている。なお、車体121,131の各下端部121d,131d(図3参照)についても、上端部121c,131cと同様な形状を有し、いずれも同じ高さに設定されている。
クローラ122は、一対のスプロケット122a,122bと、クローラベルト122cと、を備えて構成されている。同様に、クローラ132は、一対のスプロケット132a,132bと、クローラベルト132cと、を備えて構成されている。クローラ122,132は、上端部121c,131cから上下に突出している。
図10に示すように、先頭の車体ユニット120は、クローラ122が車体121の右側面に位置している。このクローラ122は、車体121の右側面の前後に回転軸123a,123bを有している。
先頭の車体ユニット130は、車体131の先部が車体121の左側面に位置し、平面視において車体121と車体131とが左右方向において一部重なるように構成されている。クローラ132は、車体131の外側面の前後に回転軸133a,133bを有している。
同様にして、中間の車体ユニット120は、先頭の車体ユニット130の後部に連結されている。中間の車体ユニット130は、中間の車体ユニット120の後部に連結されている。最後尾の車体ユニット120は、中間の車体ユニット130の後部に連結されている。最後尾の車体ユニット130は、最後尾の車体ユニット120の後部に連結されている。このように、走行装置1Bでは、車体ユニット120,130が千鳥状かつ直列に連結されている。
また、走行装置1Bでは、クローラ122,132が左右非対称に配置されている。換言すると、クローラ122の後側の回転軸123bとクローラ132の前側回転軸133aとが一致し、クローラ122の前側の回転軸123aがクローラ132の後側の回転軸133bとが一致している。
図11に示すように、走行装置1Bは、車体121,131がすべて水平方向に直線状に延びたときに、車体ユニット120の回転軸123a,123b、車体ユニット130の回転軸133a,133bが、いずれも路面M(走行路)から同じ高さ位置となるように構成されている。
また、クローラ122,132は、車体121,131の上端部121c,131cから上方に突出し、下端部121d,131dから下方に突出している。これにより、車体121,131が上下逆さまになったとしても、走行装置1Bを走行させることが可能になる。
図12に示すように、先頭の車体ユニット120は、クローラ122を駆動させる駆動モータ23(駆動源)、車体121と車体131との間で回動させる関節機構40、およびバッテリ52(蓄電装置)を含んで構成されている。
駆動モータ23は、例えば、減速機構付きの電動機であって、左右に回転軸123b,133bを有する両軸モータで構成されている。よって、駆動モータ23は、回転軸123bと先頭の車体ユニット130の回転軸133aとが1体に(1本の軸G10で)構成され、回転軸123bを介してスプロケット122bと直結され、回転軸133aを介してスプロケット132aと直結されている。なお、回転軸133aは、関節機構40の固定ギヤ43を挿通してスプロケット132aと連結できるように構成されている。
先頭の車体ユニット130の回転軸133bと、中間の車体ユニット120の回転軸123aとは、一体に(1本の軸G11で)構成されている。同様に、中間の車体ユニット120の回転軸123bと中間の車体ユニット130の回転軸133aとは、一体に(1本の軸G12で)構成されている。中間の車体ユニット130の回転軸133bと最後尾の車体ユニット120の回転軸123aとは一体に(1本の軸G13で)構成されている。最後尾の車体ユニット120の回転軸123bと最後尾の車体ユニット130の回転軸133aとは一体に(1本の軸G14で)構成されている。また、先頭の車体ユニット120の回転軸123aは、車体121に回転自在に支持され、最後尾の車体ユニット130の回転軸133bは、車体131に回転自在に支持されている。
このようにクローラ122,132を備えた走行装置1Bでは、クローラ122,132が軸G10〜G14によって連結されているので、ひとつの駆動モータ23が駆動することで、すべてのクローラ122,132を駆動できるようになっている。このように、走行装置1Bでは、一つの駆動モータ23によって、すべてのクローラ122,122,122,132,132,132を駆動することが可能になり、走行装置1Bを軽量化することができる。
また、軸G10〜G14と関節機構30,40の回動中心G2とを同軸に配置することで、例えば、関節機構40によって先頭の車体ユニット120が路面M(図11参照)から離れる方向に回動したとしても、例えば、先頭の車体ユニット120のクローラ122の後部を路面Mに接地させておくことができ、安定した走行性が可能になる。
バッテリ52は、駆動モータ23および各関節モータ31,41に電力を供給する動力源であり、車体ユニット120,130の並び方向の先頭に設けられている。なお、バッテリ52と、駆動モータ23および関節モータ31,41とは、図示しない電線を介して接続されている。
制御装置61は、第1実施形態の制御装置60と同様であり、駆動モータ23の回転速度、関節モータ31,41の回転角度などを制御する。また、制御装置61は、駆動モータ23および関節モータ31,41に流れる電流値を検出して、クローラ122,132における負荷変動を検出するようになっている。
次に、第2実施形態に係る走行装置1Bの動作について図13を参照して説明する。図13は、第2実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。なお、以下では、3つの車体ユニット120のうちの、先頭を車体ユニット120Aとし、中間を車体ユニット120Bとし、最後尾を車体ユニット120Cとし、また3つの車体ユニット130のうち、先頭を車体ユニット130Aとし、中間を車体ユニット130Bとし、最後尾を車体ユニット130Cとする。
図13(a)に示すように、走行装置1Bの車体121,131がすべて水平となった状態において、車体ユニット120Aのクローラ122が段差部M4に突き当たると、電流センサ(不図示)によって走行装置1Bが段差部M4に接触したことが検知される。
図13(a)の状態から、車体ユニット120Aの関節モータ41(図12参照)が駆動されることで、車体121が上向きに回動する。そして、車体121が回動しながら、すべてのクローラ122,132が駆動することで走行装置1Bが段差部M4に向けて前進する。これにより、図13(b)に示すように、車体ユニット120Aが、車体ユニット130A,120B,130B,120C,130Cに対して90度向きを変えた状態となる。このとき、車体ユニット120Aのクローラ122に対して、段差部M4の壁面に押し付ける力Fが作用するように車体ユニット120Aの関節モータ41(図12参照)を駆動する。なお、図示省略するが、車体ユニット120B,120C,130A,130B,130Cについても同様にして、各車体ユニット120B,120C,130A,130B,130Cが段差部M4に突き当たったときに、車体121,131の向きを変えるようになっている。
そして、図13(c)に示すように、車体ユニット120Aのクローラ122が段差部M4の上端に到達すると、クローラ122に作用していた負荷(力F)が低下するので、関節モータ31(図12参照)の電流センサ(不図示)によって、段差部M4の上端に到達したことが検知される。これにより、車体ユニット120Aが配管M3に沿う水平方向となるように、車体121が前方(反時計回り方向)に向けて回動する。
そして、図13(c)の状態から、車体ユニット130Cを上向きに回動することで、車体ユニット120B,120C,130A,130Bが上昇する。このとき、車体ユニット130Aが段差部M4の上端に達したことが電流センサ(不図示)によって検知されると、車体131が反時計回り方向に回動するとともに、車体ユニット120Aと車体ユニット130Aとが直線状となるように回動することで、図13(d)に示す状態に至る。
そして、図13(d)の状態から、車体ユニット120Bの車体121が水平方向となるように、車体ユニット130Aの関節モータ31と車体ユニット120Bの関節モータ41を駆動する。また、車体ユニット120A,130Aを前進させる。
以上説明したように、本実施形態の走行装置1Bでは、車体121,131を推進させるクローラ122,132を有する複数の車体ユニット120,130と、車体121,131同士を連結して当該車体121,131を路面M(地面M2、段差部M4、配管M3)に対して接離する方向(直交方向)に回動させる関節機構30,40と、を備え、車体ユニット120Aが、クローラ122,132を駆動させる駆動モータ23を備えている(図8ないし図13参照)。これによれば、車体ユニット120,130を増減することが容易になるので、段差部M4の高さに応じて走行装置1Bの長さを容易に変更できる(設計変更が容易になる)。しかも、車体121,131同士が回動自在に連結されているので、走行装置1Bの高さ(全高)を超える段差部M4を乗り越えることが可能になる(図13参照)。
また、本実施形態では、車体ユニット120,130が直列にされているので、配管M3などの狭い空間内を走行することができる。
また、本実施形態では、クローラ122,132が左右非対称に配置されているので、左右対称に配置されるクローラの場合に比べて少ないクローラ122,132の数で安定して走行させることができる。
また、本実施形態では、推進部としてクローラ122,132を適用することにより、悪路走破性を高めることができる。
また、本実施形態では、クローラ122,132の回転軸G10,G11,G12,G13,G14と、関節機構30,40の回動中心G2と、が同軸となるように構成されている。これによれば、関節機構30,40を動作させたときに、同軸のクローラ122,132が路面Mから浮き上がることがないので、安定した走行が可能になる。
また、本実施形態では、車体121に駆動モータ23および関節機構30,40に電力を供給するバッテリ52を備え、バッテリ52が車体ユニット120,130の並び方向の先頭に配置されている。これによれば、先頭の車体121を重くすることで、クローラ122と路面Mとの間におけるトラクションを高めることができ、走行装置1Bの走行時の滑りを抑制することができる。
なお、第2実施形態では、ひとつの駆動モータ23ですべてのクローラ122,132を駆動させる場合を例に挙げて説明したが、複数の駆動モータ(駆動源)を搭載して、右側のクローラ122と左側のクローラ132とを左右独立に駆動させる構成してもよい。これにより、走行装置1Bにおいて、信地旋回や超信地旋回が可能になる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る走行装置1Cについて図14ないし図18を参照して説明する。図14は、第3実施形態に係る走行装置を示す斜視図、図15は、第3実施形態に係る走行装置を示す平面図、図16は、第3実施形態に係る走行装置を示す側面図、図17は、第3実施形態に係る走行装置を示す正面図であり、(a)は通常走行時、(b)は左右旋回時、図18は、第3実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図14ないし図16に示すように、第3実施形態に係る走行装置1Cは、第1実施形態の車輪11b1,11b2,12b1,12b2,12b3,13b1,13b2に替えて、車輪141,142,151,151,151,161,161としたものである。
車輪141,142は、ゴム製の材料で形成され、所定の幅で周方向に延びる第1トレッド部141aと、略半球状に形成された第2トレッド部141b(トレッド部)と、を有している。第2トレッド部141bは、左右方向の外側に凸となるように形成されている。なお、車輪151は、車輪141と同様であり、第1トレッド部151aと第2トレッド部151bとで構成されている。車輪161は、車輪142と同様であり、第1トレッド部161aと第2トレッド部161bとで構成されている。
図17(a)に示すように、走行装置1Cが配管M3内を直進する場合には、車体ユニット140の回転軸11e,11eが横向きとなり、車輪141,142が配管M3の内壁面M10と接触している。なお、車体ユニット150,160についても車体ユニット140と同様である。
ところで、図17(a)に示す状態の走行装置1Cでは、車体11aを上下方向に回動させることしかできない。しかし、第3実施形態では、走行装置1Cが車輪141,142,151,161を備えることで、図17(b)に示すように、走行装置1Cの車輪141,142の回転軸11e,11eを略縦向き(略鉛直方向)にしたとしても、車輪141,142の第2トレッド部141bを配管M3の内壁面M10と接触させることができ、図17(b)に示す状態で前進することが可能になる。
次に、第3実施形態に係る走行装置1Cの動作について図18を参照して説明する。図18は、第3実施形態に係る走行装置の動作を示す説明図である。なお、走行装置1Cでは、車体ユニット140,150A,150B,150C,160A,160Bを図6および図7と同様に動作させることで、段差部M4を乗り越えることができる。以下では、配管M3内に直角右向きに接続された配管M30に向けて走行させる場合について説明する。
図18(a)に示す通常走行の状態から、図18(b)に示す状態となるように、走行装置1Cの車輪141,142,151,161(図18(a)参照)の回転軸11e,12e,13eが略縦向きとなるように制御する。例えば、右側の車輪141,151のみを駆動することで、走行装置1Cを横倒し状態にすることができる。そして、走行装置1Cが配管M30の位置に状態に差し掛かったときに(図18(b)参照)、車体ユニット160Aの関節モータ31(図4参照)を進行方向(前後方向)に対して右向きの角度になるように駆動する。なお、このときの角度は、配管M30の径や位置などにおいて適宜変更することができる。このとき、車体ユニット140,150A,150B,150C,160A,160Bの関節機構30,40の回転中心G(図4参照)が回転軸11e,12e,13e(図4参照)と同心に形成されているので、車体ユニット160Aの関節モータ31(図4参照)を駆動することにより、図18(c)に示すように、配管M30側に車体ユニット140,150A,160Aを向けることができる。なお、配管M30の位置に差し掛かったか否かは、走行装置1Cに撮像装置を搭載することなどによって判定することができる。
そして、図18(c)の状態において、車体ユニット160A,150B,160B,150Cを前進させつつ、車体ユニット150B,160Bを右向きに回動させることにより、車体ユニット140の車輪141が配管M30の壁面(側壁面)に突き当たる。車体ユニット140が配管M30に突き当たったことが電流センサ(不図示)によって検知されると、車体ユニット140を配管M30に沿う方向に回動させる。
そして、図18(d)の状態から、車体ユニット150A,160A,150B,160B,150Cが順番に突き当たることで、車体ユニット150A,160A,150B,160B,150Cの向きが配管M30に沿う方向に変わるように制御される。
以上説明したように、本実施形態の走行装置1Cでは、第1実施形態の効果に加えて、車輪141,142,151,161は、外側面に略半球形状の第2トレッド部141b,151b,161bを有している。これによれば、車輪141,142,151,161の回転軸11e,12e,13eを略縦向きとなるように走行装置1Cを横倒し状態にすることで、配管M3の側面に形成された配管M30に向けて曲がることが可能になる(図18参照)。
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更することができる。例えば、本実施形態では、走行装置1A,1B,1Cが直列且つ略直線状に連結された構成を例に挙げて説明しているが、必ずしも直列に限定されるものではなく、並列と直列とを組み合わせた構成であってもよい。例えば、平面視においてV字状やX字状としてもよい。
また、必要に応じて、走行装置1A,1B,1Cに撮像装置(カメラ)を、車体11a,121の上部または車体11a,121の内部に搭載するようにしてもよい。
また、本実施形態では、関節機構30,40を駆動させる駆動源として、関節モータ31,41を使用した場合を例に挙げて説明したが、関節機構30,40を油圧や空気圧によって駆動させるものであってもよい。
また、第1実施形態および第3実施形態において、3つの車体ユニット12(150)と、3つの車体ユニット13(160)とで構成するようにしてもよい。この場合には、左右それぞれ3つの車輪12b,13b(151,161)で構成することができる。
また、第1実施形態ないし第3実施形態において、車体11a,12a,13a,121,131のすべてにおいてバッテリと制御装置を搭載するようにしてもよい。
1A,1B,1C 走行装置
11,12,13,120,130,140,150,160 車体ユニット
11a,12a,13a,121,131 車体
11b1,11b2,12b1,12b2,12b3,13b1,13b2,141,142,151,161 車輪(推進部)
11c,12c,13c 上端部
11d,12d,13d 下端部
11e,12e,13e 回転軸
20,21,22,23 駆動モータ(駆動源)
30,40 関節機構
31,41 関節モータ
32,42 出力ギヤ
33,43 固定ギヤ
50,51 バッテリ(蓄電装置)
122,132 クローラ(推進部)
141b,151b,161b 第2トレッド部(トレッド部)
G1,G2 回動中心
G10,G11,G12,G13,G14 軸

Claims (10)

  1. 車体を推進させる推進部を1つ以上有する複数の車体ユニットと、
    前記車体同士を連結して当該車体を走行路に対して接離する方向に回動自在に連結される関節機構と、
    前記推進部を駆動させる駆動源と、を備えることを特徴とする走行装置。
  2. 前記複数の車体ユニットは、直列に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の走行装置。
  3. 前記推進部は、左右非対称に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の走行装置。
  4. 前記推進部は、車輪であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の走行装置。
  5. 前記車輪は、左右側面に略半球形状のトレッド部を有することを特徴とする請求項4に記載の走行装置。
  6. 前記車輪の回転軸は、前記関節機構の回動中心と一致していることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の走行装置。
  7. 前記推進部は、クローラであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の走行装置。
  8. 前記クローラの回転軸は、前記関節機構の回動中心と一致していることを特徴とする請求項7に記載の走行装置。
  9. 前記車体は、前記駆動源および前記関節機構に電力を供給する蓄電装置を備え、
    前記蓄電装置は、前記車体ユニットの並び方向の先頭に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の走行装置。
  10. 前記駆動源を複数備え、
    前記駆動源は、前記推進部を左右独立して駆動させることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の走行装置。
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