JP2016093838A - 溶接継手の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶加材を用いずにガスタングステンアーク溶接する場合に、充分な溶け込み深さが得られるとともに、優れた強度および耐水素脆化特性が得られる溶接継手の製造方法を提供する。【解決手段】オーステナイト系ステンレス鋼の被溶接部にフラックスを塗布して、溶加材を用いずに、ガスタングステンアーク溶接して得られる溶接継手の製造方法であって、上記オーステナイト系ステンレス鋼が、質量%で、C:0.005〜0.07%、Si:0.1〜1.2%、Mn:2.5〜10%、Ni:9〜14%、Cr:19〜24%、Mo:1〜4%、Nb:0.1〜0.4%、N:0.20〜0.45%、Al:0.0005〜0.05%、V:0〜0.5%、Ti:0〜0.5%、B:0〜0.01%、Cu:0〜3%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、REM:0〜0.5%ならびに残部:Feおよび不純物(O、P、S)である化学組成を有し、上記フラックスが、TiO2、Cr2O3およびZrO2から選択される1種以上を、質量%で、合計5〜90%含有し、かつ、溶接金属中の酸素含有量が0.020%以下である、溶接継手の製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、高圧水素ガス用機器や液体水素用機器等に使用されるオーステナイト系ステンレス鋼からなる溶接継手の製造方法に関する。
近年、化石燃料に代えて、水素をエネルギーとして利用する輸送機器の実用化研究が活発に進められている。その実用化に際しては、水素を高圧で貯蔵、輸送できる使用環境の整備が併せて必要であり、そこに使用される引張強さで800MPaを上回るような高強度材料の開発、適用検討が平行して進められている。
このような背景のもと、使用される材料として、例えば、特許文献1〜4には、高Mn化することでNの溶解度を高め、かつ、VやNbを添加することにより、Nの固溶強化及び窒化物の析出強化、さらにはそのピニング効果による微細化を活用し、高強度化を試みたオーステナイト系ステンレス鋼が提案されている。
ところで、これら多量のNを含有した高強度オーステナイト系ステンレス鋼を構造物として使用する場合、コスト面からは溶接による組み立てが可能であることが求められている。そのため、例えば、特許文献3、5及び6には、Al、Ti及びNbを積極活用し、溶接後熱処理を行うことにより、800MPaを超える引張強さが得られる溶接材料(溶接金属)が提案されている。また、特許文献7には、溶接材料(溶加材)のN量、溶接時のシールドガスや溶融池面積を管理し、溶接金属のN量を増大させることにより、溶接後熱処理を実施することなく、高強度化を達成する溶接継手が提案されている。
一方で、実際の構造物では、その使用部位によっては溶加材の使用が困難であるため、溶加材を用いずにガスタングステンアーク溶接により突き合わせ溶接する必要がある。その際、溶け込み深さが充分でない場合には、未溶融の突き合わせ面が欠陥として残存し、必要な溶接継手強度が得られないという問題が生じる。その対策の一つとして、溶接入熱を増大させることが考えられるが、溶融部が大きくなり、アンダーカットや溶け落ちが生じ、却って、溶接継手の健全性が損なわれる場合がある。
これらの問題を解決するために、例えば、特許文献8〜11では、ガスタングステンアーク溶接時に溶け込み深さを増大させる金属酸化物を含有したフラックスが種々提案されている。特許文献8には、Hfを除く遷移金属IVa族の酸化物もしくは純金属と、Wを除く遷移金属VIa族の酸化物との混合物からなり、この混合物中の酸素原子と金属原子の割合を規定したTIG溶接用フラックスが開示されている。また、特許文献9には、SiOとCrとからなり、その成分比を0.15〜2.0の範囲に規定したフラックスが開示され、特許文献10には、TiOを5〜15重量%含有し、残りがSiOとCrとからなり、その成分比を0.5〜1.2の範囲に規定したフラックスが開示されている。特許文献9および10では、いずれもTIG溶接時の溶け込みを増加させるフラックスが提案されている。さらに、特許文献11には、W酸化物およびTi酸化物を必須で50質量%含有したフラックスが提案されている。
国際公開第2004/083476号 国際公開第2004/083477号 国際公開第2004/110695号 国際公開第2012/132992号 特開平5−192785号公報 特開2010−227949号公報 国際公開第2013/005570号 特開2000−71094号公報 特開2000−326090号公報 特開2000−326091号公報 特開2002−205190号公報
上記特許文献8〜11に開示されたフラックスは、確かに、炭素鋼やオーステナイト系ステンレス鋼において溶け込み深さを増大させる効果を有する。しかしながら、Nを積極的に活用した高強度ステンレス鋼に使用した場合、必要な溶接継手強度が得られなかったり、耐水素脆化特性が著しく低下したりすることが明らかとなった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、溶加材を用いずにガスタングステンアーク溶接する場合に、充分な溶け込み深さが得られるとともに、優れた強度および耐水素脆化特性が得られる溶接継手の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した課題を解決するために調査を重ねた結果、以下に述べる知見を得た。
すなわち、質量%で、C:0.005〜0.07%、Si:0.1〜1.2%、Mn:2.5〜10%、Ni:9〜14%、Cr:19〜24%、Mo:1〜4%、Nb:0.1〜0.4%、N:0.20〜0.45%、Al:0.0005〜0.05%を含有するオーステナイト系ステンレス鋼に、種々の金属酸化物を含有するフラックスを塗布して、ガスタングステンアーク溶接した結果、フラックスの種類にかかわらず、溶け込み深さが深くなり、溶接施工性が向上することが明らかとなった。
しかしながら、フラックスの種類によっては得られた溶接継手の引張強さや耐水素脆化性が必要な性能を満足しないことも明らかとなった。そして、充分な溶け込み深さを得て、かつ、溶接継手が優れた強度および耐水素脆化特性を発揮するためには、フラックスにTiO、CrおよびZrOから選択される1種以上を、質量%で、合計5〜90%含有させる必要があることが判明した。
その理由は、次のように考えられる。
すなわち、フラックス中にTiO、CrおよびZrOから選択される1種以上を含有させた場合、これらは溶接中の溶融池で解離し、溶融金属中のO量を増加させる。溶融池中のOは表面活性元素として働くため、溶融金属の湯流れに影響を及ぼし、溶け込み深さが増大したものと考えられる。また、解離したTi、CrおよびZrは、Nの溶解度を高め、溶接中に溶融池からの窒素の飛散を低減し、溶接金属中のNの歩留まりを高め、固溶N量を増加させる。加えて、これらの元素の一部は、溶接金属中に窒化物として析出する。このNによる固溶強化および窒化物による析出強化により、溶接金属の強度が向上し、結果として充分な溶接継手の強度が得られたものと推察される。一方で、これらを過剰に含有させた場合、固溶N量の増加の効果が飽和するのに対し、窒化物の析出量が増加する。過剰に析出した窒化物は、水素中での延性を低下させるため、耐水素脆化特性が充分とはならなかったものと判断される。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記(1)〜(3)に示す溶接継手の製造方法にある。
(1)オーステナイト系ステンレス鋼の被溶接部にフラックスを塗布して、溶加材を用いずに、ガスタングステンアーク溶接して得られる溶接継手の製造方法であって、
上記オーステナイト系ステンレス鋼が、質量%で、C:0.005〜0.07%、Si:0.1〜1.2%、Mn:2.5〜10%、Ni:9〜14%、Cr:19〜24%、Mo:1〜4%、Nb:0.1〜0.4%、N:0.20〜0.45%、Al:0.0005〜0.05%、V:0〜0.5%、Ti:0〜0.5%、B:0〜0.01%、Cu:0〜3%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、および、REM:0〜0.5%を含み、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのO、PおよびSがそれぞれ、O:0.008%以下、P:0.03%以下、および、S:0.01%以下である化学組成を有し、
上記フラックスが、TiO、CrおよびZrOから選択される1種以上を、質量%で、合計5〜90%含有し、かつ、
溶接金属中の酸素含有量が0.020%以下である、溶接継手の製造方法。
(2)上記オーステナイト系ステンレス鋼が、質量%で、V:0.001〜0.5%、Ti:0.001〜0.5%、B:0.0001〜0.01%、Cu:0.005〜3%、Ca:0.0005〜0.05%、Mg:0.0005〜0.05%、および、REM:0.001〜0.5%から選択される1種以上を含有する、上記(1)に記載の溶接継手の製造方法。
(3)上記オーステナイト系ステンレス鋼に含まれるN含有量と、上記フラックスに含まれるTiO、CrおよびZrOから選択される1種以上の合計含有量とが、下記(i)式を満足する、上記(1)または上記(2)に記載の溶接継手の製造方法。
14−20N ≦ TiO+Cr+ZrO ≦ 98−40N ・・・(i)
ただし、(i)式中、N、TiO、Cr、ZrOは、それぞれの元素または酸化物の含有量(質量%)を表す。
本発明によれば、溶加材を用いずにガスタングステンアーク溶接する場合に、充分な溶け込み深さが得られるとともに、優れた強度および耐水素脆化特性が得られる溶接継手の製造方法を提供することができる。
なお、本発明の溶接継手の製造方法では、強度など必要な性能を満足する溶接継手が得られれば、溶加材を使用できることは言うまでもない。
実施例で用いた開先加工の形状と寸法を示す図である。
本発明の溶接継手の製造方法において、オーステナイト系ステンレス鋼、フラックスおよび溶接金属の化学組成を限定する理由は、次のとおりである。なお、以下の説明において、各成分元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
<オーステナイト系ステンレス鋼>
C:0.005〜0.07%
Cは、オーステナイト組織を安定化させるのに有効な元素である。この効果を得るためには、Cを0.005%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は0.01%以上、さらに望ましい範囲は0.02%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、溶接時の加熱により粒界に炭化物を形成し、溶接熱影響部の耐食性を劣化させる。そのため、C含有量を0.07%以下とする。望ましい範囲は0.06%以下、さらに望ましい範囲は0.05%以下である。
Si:0.1〜1.2%
Siは、脱酸剤として含有されるが、耐食性の向上に有効な元素である。その効果を充分に得るためには、0.1%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は0.15%以上、さらに望ましい範囲は0.2%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、オーステナイト組織の安定性を低下させるとともに、延性の低下を招く。さらに、溶加材を用いない溶接では、溶接金属の凝固割れ感受性を高める。そのため、Si含有量を1.2%以下とする。望ましい範囲は1.1%以下、さらに望ましい範囲は1.0%以下である。
Mn:2.5〜10%
Mnは、製造時の脱酸に寄与するとともに、オーステナイト組織を安定化し、かつ、水素脆化感受性を低減する効果も有する。さらには、母材製造時や溶接中において、溶融金属中のNの溶解度を大きくし、強度を高めるために有効である。このMnの効果を充分に活用するためには、Mnを2.5%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は2.8%以上、さらに望ましい範囲は3.0%以上である。一方、過剰に含有させると、延性の低下を招くため、Mn含有量を10%以下とする。望ましい範囲は8%以下、さらに望ましい範囲は6.5%以下である。
Ni:9〜14%
Niは、安定なオーステナイト組織を得るために必須の元素であり、積層欠陥エネルギーを高め、水素環境下での脆化感受性を低下させる。それらの効果を充分に得るためには、Niを9%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は9.5%以上、さらに望ましい範囲は10%以上である。しかしながら、高価な元素であるため、多量の添加はコストの増大を招くとともに、母材製造時や溶接中において、溶融金属中のNの溶解度を小さくし、強度低下を招く。そのため、Ni含有量を14%以下とする。望ましい範囲は13.5%以下、さらに望ましい範囲は13%以下である。
Cr:19〜24%
Crは、使用環境下での耐食性を確保するために必須の元素である。さらには、母材製造時や溶接中において、溶融金属中のNの溶解度を大きくするとともに、炭化物を生成して強度を高めるのにも有効である。その効果を充分に得るためには、Crを19%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は19.5%以上、さらに望ましい範囲は20%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、オーステナイト組織を不安定にするとともに、炭化物の過剰な生成による脆化を招く。そのため、Cr含有量を24%以下とする。望ましい範囲は23.5%以下、さらに望ましい範囲は23%以下である。
Mo:1〜4%
Moは、使用環境下での耐食性の向上、および、強度を高めるために有効な元素である。さらに、水素脆化感受性を低減させる効果も有する。それらの効果を充分に得るためには、Moを1%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は1.2%以上、さらに望ましい範囲は1.5%以上である。しかしながら、Moは非常に高価な元素であるとともに、過剰に含有させると、オーステナイト組織を不安定にさせるため、Mo含有量を4%以下とする。望ましい範囲は3.8%以下、さらに望ましい範囲は3.5%以下である。
Nb:0.1〜0.4%
Nbは、基質に固溶または炭窒化物として析出し、強度を向上させるのに有効な元素である。その効果を得るためには、Nbを0.1%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は0.12%以上、さらに望ましい範囲は0.15%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、溶加材を用いない溶接では、溶接金属の凝固割れ感受性を高めるとともに、延性の低下も招く。そのため、Nb含有量を0.4%以下とする。望ましい範囲は0.38%以下、さらに望ましい範囲は0.35%以下である。
N:0.20〜0.45%
Nは、マトリックスに固溶するとともに、微細な窒化物を形成し、高い強度を得るために必須の元素である。加えて、オーステナイト組織の安定化にも寄与する元素である。これらの効果を充分に得るためには、Nを0.20%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は0.22%以上、さらに望ましい範囲は0.25%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、製造時の熱間加工性低下の原因となる。そのため、N含有量を0.45%以下とする。望ましい範囲は0.43%以下、さらに望ましい範囲は0.40%以下である。
Al:0.0005〜0.05%
Alは、SiやMnと同様に脱酸剤として含有される。その効果を充分に得るためには、Alを0.0005%以上含有させる必要がある。望ましい範囲は0.0008%以上、さらに望ましい範囲は0.001%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、溶接中にNの溶解度を低めて固溶N量を低減し、強度低下を招くため、Al含有量を0.05%以下とする。望ましい範囲は0.04%以下、さらに望ましい範囲は0.03%以下である。
V:0〜0.5%
Vは、Nbと同様に、基質に固溶または炭窒化物として析出し、強度を向上させるのに有効な元素であるため、含有させてもよい。含有させる場合、0.001%以上とすることが望ましい。より望ましい範囲は0.005%以上、さらに望ましい範囲は0.01%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、炭窒化物が多量に析出し、延性の低下を招くため、V含有量を0.5%以下とする。望ましい範囲は0.45%以下、さらに望ましい範囲は0.40%以下である。
Ti:0〜0.5%
Tiは、V、Nbと同様に、基質に固溶または炭窒化物として析出し、強度を向上させるのに有効な元素であるため、含有させてもよい。含有させる場合、0.001%以上とすることが望ましい。より望ましい範囲は0.003%以上、さらに望ましい範囲は0.005%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、炭窒化物が多量に析出し、延性の低下を招くため、0.5%以下とする。望ましい範囲は0.45%以下、さらに望ましい範囲は0.40%以下である。
B:0〜0.01%
Bは、粒界に偏析して粒界固着力を高め、強度向上に寄与するとともに、水素環境下での脆化を抑制する効果を有するため、含有させてもよい。含有させる場合、0.0001%以上とすることが望ましい。より望ましい範囲は0.0002%以上、さらに望ましい範囲は0.0005%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、溶加材を使用しない場合、溶接金属において凝固割れ感受性を増大させるため、0.01%以下とする。望ましい範囲は0.008%以下、さらに望ましい範囲は0.005%以下である。
Cu:0〜3%
Cuは、安定なオーステナイト組織を得るのに有効な元素であるため、含有させてもよい。含有させる場合、0.005%以上とすることが望ましい。望ましい範囲は0.008%以上、さらに望ましい範囲は0.01%以上である。しかしながら、過剰に含有させると、溶加材を用いない溶接では、溶接金属の凝固割れ感受性を高める。そのため、Cu含有量を3%以下とする。望ましい範囲は2.5%以下、さらに望ましい範囲は2.0%以下である。
Ca:0〜0.05%
Caは、熱間加工性を改善する作用を有するため、含有させてもよい。含有させる場合、0.0005%以上とすることが望ましい。より望ましい範囲は0.001%以上、さらに望ましい範囲は0.0015%以上である。しかしながら、Caの含有量が過剰になると、Oと結合して清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。そのため、Ca含有量は0.05%以下とする。望ましい範囲は0.03%以下、さらに望ましい範囲は0.01%以下である。
Mg:0〜0.05%
Mgは、Caと同様、熱間加工性を改善する作用を有するため、含有させてもよい。含有させる場合、0.0005%以上とすることが望ましい。より望ましい範囲は0.001%以上、さらに望ましい範囲は0.0015%以上である。しかしながら、Caの含有量が過剰になると、Oと結合して清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。そのため、Mg含有量は0.05%以下とする。望ましい範囲は0.03%以下、さらに望ましい範囲は0.01%以下である。
REM:0〜0.5%
REMは、Sとの親和力が強く、熱間加工性を改善する作用を有するため、含有させてもよい。含有させる場合、0.001%以上とすることが望ましい。より望ましい範囲は0.002%以上、さらに望ましい範囲は0.005%以上である。しかしながら、REMの含有量が過剰になると、Oと結合して清浄性を著しく低下させ、却って熱間加工性を劣化させる。そのため、REMの含有量は0.5%以下とする。望ましい範囲は0.3%以下、さらに望ましい範囲は0.1%以下である。
なお、「REM」とは、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量はREMのうちの1種または2種以上の元素の合計含有量を指す。また、REMについては、一般的にミッシュメタルに含有される。このため、例えば、ミッシュメタルの形で添加して、REMの量が上記の範囲となるように含有させてもよい。
なお、V、Ti、B、Cu、Ca、MgおよびREMのうち二種以上の元素を含有させる場合には、その合計含有量は4.6%以下とするのが好ましい。
本発明に係る溶接継手および溶接継手の製造方法において、オーステナイト系ステンレス鋼は、上記の元素を含有し、残部はFeおよび不純物からなる。「不純物」とは、鋼材を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料その他の要因により混入する成分を意味する。不純物のうち、O、PおよびSについては、その含有量を厳密に制限する必要がある。
O:0.008%以下
Oは、不純物として存在するが、溶融池内でフリーの酸素として存在する場合、溶け込み深さを大きくする効果を有する。しかしながら、多量に含まれる場合には、母材製造時の熱間加工性の低下や靭性、および、延性の劣化を招く。さらに、本発明のようにフラックスを塗布して溶接した場合、溶接金属中の酸素量が増加し、耐水素脆化特性が低下する。そのため、O含有量を0.008%以下とする必要がある。望ましい範囲は0.007%以下、さらに望ましい範囲は0.006%以下である。
P:0.03%以下
Pは、不純物として含まれ、製造時の熱間加工性を阻害するとともに、溶加材を使用しない場合、溶接金属において凝固割れ感受性を増大させる。そのため、可能な限り低減することが好ましいが、極度の低減は製鋼コストの増大を招く。そのため、P含有量を0.03%以下とする。望ましくは0.025%以下、さらに望ましくは0.02%以下である。
S:0.01%以下
Sは、不純物として含まれ、母材においては製造時の熱間加工性を阻害するとともに、溶加材を使用しない場合、溶接金属において凝固割れ感受性を増大させる。そのため、可能な限り低減することが好ましいが、極度の低減は製鋼コストの増大を招く。そのため、S含有量を0.01%以下とする。望ましくは0.008%以下、さらに望ましくは0.005%以下である。
<フラックス>
TiO、CrおよびZrOから選択される1種以上:合計5〜90%
フラックス中にTiO、CrおよびZrOから選択される1種以上を含有させた場合、これらの金属酸化物は溶接中の溶融池で解離し、溶融金属中のO量を増加させて、溶融金属の湯流れ方向を変化させ、溶け込み深さを増大させる。また、解離したCr,TiおよびZrは、Nの溶解度を高め、溶接中に溶融池からの窒素の飛散を低減して、凝固後の溶接金属中の固溶N量を増加させるとともに、これらの元素の一部は溶接金属中に窒化物として析出して、溶接金属の強度を高める。これらの効果を充分に得るため、TiO、CrおよびZrOから選択される1種以上を、合計で5%以上含有させる必要がある。望ましくは8%以上、さらに望ましくは10%以上である。しかしながら、過剰に含有させた場合、固溶N量の増加の効果が飽和するともに、窒化物の析出量が増加し、耐水素脆化特性を低下させる。そのため、合計含有量は90%以下とする。望ましくは85%以下、さらに望ましくは80%以下である。
さらに、TiO、CrおよびZrOから選択される1種以上の合計含有量と、オーステナイト系ステンレス鋼に含まれるN含有量とは、下記(i)式を満足することが好ましい。
14−20N ≦ TiO+Cr+ZrO ≦ 98−40N ・・・(i)
ただし、(i)式中、N、TiO、Cr、ZrOは、それぞれの元素または酸化物の含有量(質量%)を表す。
その理由は、上述の通り、N量が少ない場合ほど、溶接金属中の固溶N量および窒化物量が増大し、溶接金属の強度を確保するのに有利であるからである。逆に、N量が多い場合には、これらの効果を積極的に活用せずとも、強度が確保できることに加え、窒化物量が過剰となり、耐水素脆化性の確保が困難となるからである。
なお、フラックスには、TiO、CrおよびZrO以外に、SiO、Fe、Fe、MoO、WO、MgO、CaO、KO等の金属酸化物や、CaF、CaF等のフッ化物を含有させてもよい。また、これらのフラックスは、メタノール、エタノール、プロパノ―ルなどの溶媒に混合して被溶接部に塗布して用いる。さらに、フラックスの凝集を避けるため、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやアミン類などの分散剤を溶媒に混合してもよい。
<溶接金属>
酸素含有量:0.020%以下
フラックスを塗布して溶接した場合、溶接金属中の酸素含有量が増加する。溶接金属中の酸素含有量が0.020%を超えると、酸化物が多量に存在し、水素中での脆化感受性を高める。そのため、溶接金属中の酸素含有量は、0.020%以下である必要がある。望ましくは0.018%以下、さらに望ましくは0.015%以下である。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す鋼種A〜Dの化学組成を有する材料を実験室溶解して鋳込んだインゴットから、熱間鍛造、熱間圧延、熱処理及び機械加工により、板厚3mm、幅50mm、長さ100mmの鋼板を作製し、試供材料とした。
上記試供材料の長手方向に、図1に示すI型の開先加工を施した後、表2に示す化学組成を有するフラックスとメタノールとを混合し、突き合わせ部に塗布した。その後、ガスタングステンアーク溶接方法により、溶加材を用いず、入熱5kJ/cmとして、突き合わせ溶接を行った。以上により、表3に示す試験番号J1〜J19の溶接継手を得た。
(溶接施工性)
得られた溶接継手のうち、裏ビードが形成されなかったものを溶接施工性が「不合格」、幅が1mm以上の裏ビートが形成されたものを溶接施工性が「合格」と判定した。結果を表3に示す。
(溶接金属中の酸素含有量の分析)
溶接施工性が「合格」であった溶接継手の溶接金属から化学分析用試料を採取し、酸素含有量を分析した。
(引張試験)
溶接施工性が「合格」であった溶接継手の溶接金属を平行部中央にもつ板状引張試験片を採取し、常温での引張試験に供した。そして、母材の目標強度である800MPa以上のものを「合格」、800MPa未満のものを「不合格」と判定した。また、「合格」と判定した試験片のうち、母材破断する場合を「合格(良)」、溶接金属破断するものを「合格(可)」とした。結果を表3に示す。
(低歪速度引張試験)
引張試験に合格した溶接継手については、溶接金属を平行部とする段付板状低歪速度引張試験片を採取し、大気中及び85MPaの高圧水素環境下における低歪速度引張試験に供した。なお、歪速度は3×10−5/sとし、低歪速度引張試験において、大気中での破断絞りに対する高圧水素環境下での破断絞りの比が90%以上となるものを「合格」、90%未満となるものを「不合格」とした。また、「合格」と判定した試験片のうち、大気中での破断絞りに対する高圧水素環境下での破断絞りの比が92%以上となるものを「合格(良)」、それ以外を「合格(可)」とした。結果を表3に示す。
Figure 2016093838
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表3より明らかなように、本発明の要件を満たす溶接継手J2〜J8およびJ12〜J16は、充分な溶け込み深さが得られる優れた溶接施工性を有するとともに、少なくとも母材の目標引張強さである800MPaを上回る溶接継手強度が得られることが明らかとなった。加えて、大気中での破断絞りに対する高圧水素環境下での破断絞りの比が90%以上を満足する良好な耐水素脆化感受性をも有することが明らかとなった。特に、TiO、CrおよびZrOから選択される1種以上の合計含有量とオーステナイト系ステンレス鋼板に含まれるN含有量とが所定の関係を満足する場合、母材破断し、大気中での破断絞りに対する高圧水素環境下での破断絞りの比が92%以上を満足した。
一方、溶接継手J1およびJ11は、フラックスを塗布しなかったため、溶け込み深さが充分でなく、健全な溶接継手が得られなかった。また、溶接継手J9およびJ17は、フラックス中のTiO、CrおよびZrOから選択される1種以上の合計含有量が2%であり、必要量を下回ったため、溶接中の溶融池からのNの飛散を充分に抑制できず、溶接継手の引張強さが800MPaを下回った。さらに、溶接継手J10は、フラックス中のTiO、CrおよびZrOから選択される1種以上の合計含有量が95%と過剰であった。そのため、凝固後の溶接金属中に多量の窒化物が析出し、高圧水素環境下での延性が芳しくなく、大気中での破断絞りに対する高圧水素環境下での破断絞りの比が90%を下回った。加えて、溶接継手J18およびJ19は、母材の酸素量が0.012%と多かったため、溶接後の溶接金属中の酸素量が0.02%を上回った。そのため、高圧水素環境下での延性が芳しくなく、大気中での破断絞りに対する高圧水素環境下での破断絞りの比が90%を下回った。
以上のように、本発明の要件を満たす溶接継手のみが、溶加材を用いずに溶接した場合、良好な溶接施工性を有するとともに、800MPa以上の引張強さと、大気中での破断絞りに対する高圧水素環境下での破断絞りの比が90%を上回り、耐水素脆化性に優れた溶接継手が得られることが分かる。
本発明によれば、溶加材を用いずにガスタングステンアーク溶接する場合に、充分な溶け込み深さが得られるとともに、優れた強度および耐水素脆化特性が得られる溶接継手の製造方法を提供することができる。したがって、本発明の溶接継手の製造方法は、高圧水素ガス用機器や液体水素用機器等の種々の鋼材に好適に利用できる。

Claims (3)

  1. オーステナイト系ステンレス鋼の被溶接部にフラックスを塗布して、溶加材を用いずに、ガスタングステンアーク溶接して得られる溶接継手の製造方法であって、
    前記オーステナイト系ステンレス鋼が、質量%で、C:0.005〜0.07%、Si:0.1〜1.2%、Mn:2.5〜10%、Ni:9〜14%、Cr:19〜24%、Mo:1〜4%、Nb:0.1〜0.4%、N:0.20〜0.45%、Al:0.0005〜0.05%、V:0〜0.5%、Ti:0〜0.5%、B:0〜0.01%、Cu:0〜3%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、および、REM:0〜0.5%を含み、残部がFeおよび不純物からなり、不純物としてのO、PおよびSがそれぞれ、O:0.008%以下、P:0.03%以下、および、S:0.01%以下である化学組成を有し、
    前記フラックスが、TiO、CrおよびZrOから選択される1種以上を、質量%で、合計5〜90%含有し、かつ、
    溶接金属中の酸素含有量が0.020%以下である、溶接継手の製造方法。
  2. 前記オーステナイト系ステンレス鋼が、質量%で、V:0.001〜0.5%、Ti:0.001〜0.5%、B:0.0001〜0.01%、Cu:0.005〜3%、Ca:0.0005〜0.05%、Mg:0.0005〜0.05%、および、REM:0.001〜0.5%から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の溶接継手の製造方法。
  3. 前記オーステナイト系ステンレス鋼に含まれるN含有量と、前記フラックスに含まれるTiO、CrおよびZrOから選択される1種以上の合計含有量とが、下記(i)式を満足する、請求項1または請求項2に記載の溶接継手の製造方法。
    14−20N ≦ TiO+Cr+ZrO ≦ 98−40N ・・・(i)
    ただし、(i)式中、N、TiO、Cr、ZrOは、それぞれの元素または酸化物の含有量(質量%)を表す。
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