JP2016092735A - 画像読取装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することができる画像読取装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】原稿載置台29にセットしたシートを搬送し、第2読取部31でシート上の加熱前画像を読み取る。次に、加熱装置20で加熱した後、読取部30で加熱後画像を読み取る。次に、読み取った加熱前画像と加熱後画像とに基づいて、加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定し、判定結果を操作表示部50に表示するなどして、ユーザーに報知する。
【選択図】図3

Description

本発明は、スキャナなどの画像読取装置、及び、これを備えた複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
従来より、原稿を搬送しながら、その原稿の画像を読み取り、読み取った画像を、パソコンや画像形成装置などの外部機器に送信するスキャナなどの画像読取装置が知られている。
特許文献1には、室温(25℃)では、発色しており、60℃以上で無色となる加熱消色インクを用いたボールペンが記載されている。このボールペンのキャップ部には、摩擦体が設けられており、紙に筆記した文字を摩擦体で数回擦過することで、摩擦熱により文字を加熱して60℃以上にすることで文字を消すことができるようになっている。
ボールペンやサインペンなどを用いて記載されたインク文字は、鉛筆とは異なり、消せないことが一般常識である。そのため、請求書や公文書などは、承認後に文字を消して書き直すなどの改ざんなどが行われないようにボールペンやサインペンで記載するように義務づけている場合が多い。しかし、加熱消色インクを用いたボールペンで記載されたインク文字は、消せるため、このボールペンを悪用した文書の偽造や改ざんなどの不正が問題となっている。例えば、請求書に、上記ボールペンを用いて金額を記載し、その請求書について承認を受けた後、請求書に記載した金額を加熱による消色で消し、水増した金額を記載しなおして、不正に請求するというような問題である。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されてきたシートの画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段で読み取った画像情報を外部機器に送信する送信手段とを備えた画像読取装置において、シートの少なくとも一部を加熱する加熱手段と、前記画像読取手段で加熱前後の画像を読み取り、前記画像読取手段で読み取った加熱前後の画像情報に基づいて、加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することができる。
本実施形態に係る複写機の概略構成を示す斜視図。 画像読取ユニットの基本構成を示す概略構成図。 同像読取ユニットの要部拡大構成図。 加熱消色インク使用判定の制御ブロック図。 加熱消色インク使用判定の制御フロー図。 操作表示部の表示の一例を示す図。 加熱消色インクが使用された部分を拡大表示した操作表示部を示す図。 ランプを設けた画像読取ユニットの概略構成図。 操作表示部の表示の他の例を示す図。 画像範囲を指定できるようにした加熱消色インク使用判定の制御フロー図。 操作表示部に表示される範囲設定画面の一例を示す図。 部分加熱可能な加熱装置を用いたときのシート加熱の一例を示す図。 変形例1の画像読取ユニットの要部拡大構成図。 変形例2の画像読取ユニットの要部拡大構成図。 変形例2の加熱消色インク使用判定の制御ブロック図。 変形例2における、おもて面と裏面の両方について加熱消色インク使用判定を行う場合の制御ブロック図。 変形例3の画像読取ユニットの要部拡大構成図。 変形例3における、おもて面と裏面の両方について加熱消色インク使用判定を行う場合の制御ブロック図。 変形例4の画像読取ユニットの要部拡大構成図。 変形例4における、おもて面と裏面の両方について加熱消色インク使用判定を行う場合の制御ブロック図 熱ローラ方式の加熱装置の一例を示す図。 熱ベルト方式の加熱装置の一例を示す図。 誘導加熱方式の加熱装置の一例を示す図。 誘導加熱方式の加熱装置の他の例を示す図。 シートを搬送しながら加熱する加熱装置の別の例を示す図。 シートを搬送しながら加熱する加熱装置のさらに別の例を示す図。 部分加熱可能な加熱装置の一例を示す図。 シートを非接触で加熱する加熱装置の一例を示す図。 シートを非接触で加熱する加熱装置の他の例を示す図。
以下、本発明を適用した画像形成装置である複写機、及びこれに搭載される自動原稿搬送装置の実施形態について具体的に説明する。図1は、本実施形態に係る複写機の概略構成を示す斜視図である。
複写機では、本体の略中央部に画像形成部としてのプリンタ部110が配置され、そのプリンタ部110の上部には画像読取装置としての画像読取ユニット1が配置されている。画像読取ユニット1には、画像読取手段たるスキャナ101と原稿搬送手段としての自動原稿搬送装置(ADF)100とが設けられている。
自動原稿搬送装置100は、スキャナ101上に図示しない開閉機構(例えばヒンジ)を介して開閉自在に取り付けられている。また、この複写機は、プリンタ部110に様々なサイズの記録紙を供給するために多段に配設された給紙トレイ111を備えている。また、この複写機は、プリンタ部110により画像を形成された記録紙を排出する排紙トレイ112、ユーザーによる入力操作及びユーザーへの報知を行う報知手段たる操作表示部50等も備えている。なお、プリンタ部110の構成については、従来公知の電子写真方式、インクジェット方式等の方式を採用することができ、その詳細な説明は省略する。
以下、画像読取ユニット1について説明する。
図2は、本実施形態の画像読取ユニットの基本構成を示す概略構成図である。
図2に示すように、上記自動原稿搬送装置100には、原稿が複数枚重なって束となった原稿束Sが差し込んでセットされる原稿載置台29、原稿載置台29に原稿束Sがセットされたことを検知する原稿載置センサ2が設けられている。そして、この自動原稿搬送装置100は、セットされた原稿束Sを送り出すピックアップローラ3、ピックアップローラ3により送り出された原稿束Sを最上位から順次一枚ずつ分離して給紙するフィードローラ4と分離パッド5が設けられている。なお、本実施形態では、分離給紙手段としてフィードローラ4と分離パッド5を用いているが、分離パッドの5代わりにリバースローラ等を用いてもよい。ピックアップローラ3は、通常は原稿載置台29と所定間隔をあけて待機している。原稿載置台29に原稿束Sがセットされたことを原稿載置センサ2が検知し、且つ図1に示す操作表示部50で読取開始の指示がされた場合に、待機位置から下降して原稿束Sの最上位面に接触する位置に移動するよう制御される。
フィードローラ4の原稿搬送方向下流側には、分離された一枚の原稿を後述する読取部30に向けて搬送する第1搬送路6が設けられている。第1搬送路6は、装置本体に対して開閉可能に構成される開閉部材たるカバー7と、固定部材である上ガイド8、下ガイド9との間に形成されるものである。この第1搬送路6には、フィードローラ4から給紙された原稿を読取部30まで搬送するプルアウトローラ対10a、10bや読取前ローラ対11a、11bを備えている。プルアウトローラ対10a、10bは、原稿の幅方向への傾き(スキュー)を補正したり、補正後の原稿を読取前ローラ対11a、11bまで搬送したりするためのローラである。また、この第1搬送路6には、読取前ローラ対11a、11bと読取部30との間に、読取前ローラ対11a、11bにて搬送されている原稿の先端と後端を検知する読取前センサ12が設置されている。読取前センサ12が原稿の先端を検知すると、読取部30において読取開始のタイミングが取られ、読取前センサ12が原稿の後端が検知すると、読取部30において読取終了のタイミングがとられる。なお、図中の各ローラ10、11は、単一の駆動源(一つのモータ)により駆動されているが、複数(2つ以上のモータ)を用いてもよい。
上記読取部30の下流側には、読取部30を通過した原稿を原稿排紙口13に向けて搬送する第2搬送路14が設けられている。この第2搬送路14は、下ガイド9と排紙ガイド15との間に形成され、原稿排紙口13手前に排紙ローラ16a、これと対向する対向コロ16bを備えている。第2搬送路14の排紙ローラ対16a、16bの下流側には、原稿排紙口13から排紙された原稿をスタックする排紙トレイ17が設けられている。また、第2搬送路14の排紙ローラ対16a、16bの下流側には、第2搬送路14によって搬送された原稿をスイッチバックさせて、原稿後端から再び第1搬送路6に向けて搬送する第3搬送路18が設けられている。この第3搬送路18は、原稿載置台29の下部と、上ガイド8と、排紙トレイ17の上方に設けられた分岐爪19との間に形成されるものであり、その搬送路に反転ローラ対20a、20bを備えている。分岐爪19は、第2搬送路14によって搬送された原稿の搬送先を排紙トレイ17又は第3搬送路18に切り換えるように、揺動可能に支持されている。反転ローラ対20a、20bは、単独で正転と逆転を切り替えるための駆動手段を有しており、正転により原稿排紙口13から排紙された原稿を第3搬送路18に導入し、その後逆転して第3搬送路18内の原稿を第4搬送路28に搬送する。分岐爪19は、図中点線位置に切り替わることにより原稿排紙口13から排紙された原稿を第3搬送路18へ導き、原稿が第3搬送路18に導入されると、実線位置に切り替わることにより第3搬送路18でスイッチバックされた原稿を後端から第4搬送路28に導く。第4搬送路28は、第3搬送路18によってスイッチバックされた原稿を、第1搬送路6に合流させる。
上記スキャナ101は、原稿の画像を読み取るための画像読取位置となる読取部30を有している。読取部30は、光源、反射ミラー、CCD等の画像読取センサなどを有し、搬送される原稿に接触するようにスキャナ101のケーシング上壁に固定された図示しないコンタクトガラスの直下に配設されている。そして、自動原稿搬送装置100によって搬送される原稿が読取部30を通過する際に、読取部30は光源から発した光を原稿面で順次反射させながら、複数の反射ミラーを経由させて画像読取センサで受光する。これにより、読取部30は光源や反射ミラー等からなる光学系を移動させることなく、原稿を走査する。
次に、原稿載置台に載置された原稿が排紙トレイに排出されるまでの自動原稿搬送装置の動作について説明する。
(片面モード)
原稿載置台29に載置された原稿束Sの片面のみの複写を行う片面モードが設定された場合について説明する。片面モードが設定された状態で操作表示部50に設けられたスタートキーが押下されたとき、原稿載置センサ2からの検知信号により原稿載置台29上に原稿束Sがセットされているか否かがチェックされる。なお、原稿束Sは、読み取りを行う画像面が原稿載置台29上で上向きとなるように積載されている。原稿載置センサ2により原稿セットが検知されると、モータが正回転し、ピックアップローラ3が下降し原稿束Sに押圧されるとともに図中時計方向に回転し原稿を送りだす。ピックアップローラ3により第1搬送路6に送りだされた原稿は、フィードローラ4と分離パッド5にて順次一枚ずつ分離される。次いで、原稿の先端が読取前センサ12に検知されると、読取部30において読取開始タイミングがとられ、原稿の先端にあわせて読取が開始される。また、読取前センサ12により原稿の後端が検知されると、読取部30において読取終了のタイミングがとられ、原稿の後端にあわせて読取が終了される。
読取部30通過後の原稿は第2搬送路14を搬送されて、排紙ローラ対16a、16bより原稿排紙口13から排紙トレイ17に排紙されて、画像面を下に積載されていく。以下、原稿載置センサ2が原稿を検知しなくなるまで上述の動作を繰り返し行うことにより、原稿載置台29の原稿束Sについての片面原稿処理が終了する。なお、片面モードの時は分岐爪19が常に図中実線位置にある。各ローラを駆動する各モータは常に駆動されているが、プルアウトローラ対10a、10bの線速をフィードローラ4の線速に対して早く設定することで紙間を形成する。原稿束Sの読取が終了すると、モータが逆転しピックアップローラ3が上昇して待機位置に移動する。
(両面モード)
原稿載置台29に載置された原稿束Sの両面の複写を行う両面モードが設定された場合について説明する。なお、原稿載置台29に載置された原稿束Sの上向きの面を表面といい、下向きの面を裏面という。両面モードが設定された状態で操作表示部50に設けられたスタートキーが押下されたとき、原稿載置センサ2からの検知信号により原稿載置台29上に原稿束Sがセットされているか否かがチェックされる。原稿載置センサ2により原稿セットが検知されると、モータが正回転し、ピックアップローラ3が下降し原稿束Sに押圧されるとともにピックアップローラ3が図中時計方向に回転し原稿を送りだす。ピックアップローラ3により第1搬送路6に送りだされた原稿は、フィードローラ4と分離パッド5にて順次一枚ずつ分離される。
次いで、原稿の先端が読取前センサ12に検知されると、読取部30において読取開始のタイミングがとられ、原稿の先端にあわせて原稿表面の読取が開始される。また、原稿の先端が読取前センサ12で検知されると、分岐爪19は図中点線位置に移動し、反転ローラ27a、27bは正転方向(図中時計回り方向)に回転する。さらに原稿の先端が読取前センサ12で検知されると、ピックアップローラ3及びフィードローラ4は、クラッチなどにより駆動が解除され、次原稿を給紙せずに待機しておく。そして、原稿の後端が読取前センサ12により検知されると、読取終了のタイミングがとられ、原稿の後端にあわせて読取が終了される。その後、原稿は排紙口13から図中点線位置にある分岐爪19上の第3搬送路18に搬送される。読取前センサ12からある時間T後(原稿後端が排紙口13を完全に抜けるだけの時間を経過した後)に、分岐爪19は図中点線位置から実線位置に切り替わり、反転ローラ27aは逆転方向(図中反時計回り方向)に回転し、原稿を第4搬送路28へ導く。
次いで、第4搬送路28に進入した原稿は第1搬送路6へ送り込まれる。そして原稿の先端が読取前センサ12に検知されると、表面の読み取りと同様に、原稿の裏面の読取動作が行われる。また読取前センサ12が原稿の先端を検出すると、再び分岐爪19は図中実線位置から点線位置に移動し、反転ローラ27aは正転方向に回転させる。この時、読取前ローラ11aと反転ローラ27aは相反する方向へ回転しているが、反転ローラ27a軸上にトルクリミッタを設けることにより、読取前ローラ11aに従うようになっている。裏面の読取動作が終了した原稿は、再び第2搬送路14及び第3搬送路18に搬送されてスイッチバックされ、第4搬送路28から第1搬送路6へ送り込まれるが、このとき読取動作は行わない。また、読取前センサ12により原稿の先端が検知されても、分岐爪19は実線位置の状態のままにすることで、原稿は表面を下向きにして排紙トレイ17に排紙される。原稿後端の3回目の通過がセンサ12によって検知された時点で、原稿載置センサ2が原稿を検知していたとき、次原稿の給紙動作が行われる。以下、原稿載置センサ2が原稿を検知しなくなるまで上述の動作を繰り返し行うことにより、原稿載置台29の原稿束Sについての両面原稿処理が終了する。
なお、本実施形態に係る複写機においては、原稿束の片隅を綴じた本などの片綴じ原稿の場合には、原稿を1枚ずつ分離することができないため、上述したような自動原稿搬送装置100による搬送を行うことができない。そこで、片綴じ原稿の場合には、自動原稿搬送装置100を開いて、読み取らせたいページが見開かれた片綴じ原稿を下向きにしてスキャナ101の上部の図示しないコンタクトガラス上に載せ、その後に自動原稿搬送装置100を閉じる。そして、スキャナ101に設けられる、光源や反射ミラーなどからなる光学系を図中左右方向に移動させることができる図示しない移動読取部によってそのページの画像を読み取らせることも可能となっている。
次に、本実施形態の特徴点について説明する。
図3は、本実施形態の特徴点を示す画像読取ユニット1の要部拡大構成図である。
図3に示すように、本実施形態の自動原稿搬送装置100は、オプションユニット40が取り付け可能となっている。オプションユニット40を取りつけて、外部ユニットから所定のプログラムがインストールされることにより、画像読取ユニット1は、次の機能を有することができる。すなわち、シートに加熱消色インクが使用されているか否かを判定する機能である。
オプションユニット40には、第2画像読取手段たる第2読取部31と、シートを加熱する加熱装置20とを備えている。オプションユニット40は、第1搬送路6を形成する上ガイド8と、下ガイド9とを取り外し、そこに、オプションユニット40を取り付ける。オプションユニット40を取り付けることにより、第1搬送路6のプルアウトローラ対10a、10bから読取前ローラ対11a、11bまでの搬送路が、第2読取部31、加熱装置20を順次通過する搬送路となる。
図4は、加熱消色インク使用判定の制御ブロック図である。
図4に示すように、画像読取ユニット1は、不揮発性記憶手段たるメモリ60が設けられている。このメモリ60には、加熱前読取部としての第2読取部31が読み取った加熱前画像データが保存される加熱前画像情報保存部61と、加熱後読取部としてのスキャナ101の読取部30が読み取った加熱後画像が保存される加熱後画像情報保存部62とを有している。
加熱消色インクが使用されていないと判定されたときは、加熱前画像情報保存部61に保存された加熱前画像データと、加熱後画像情報保存部62に保存された加熱後画像データは、消去される。加熱消色インクが使用されていると判定されたときは、加熱前画像データと加熱後画像データは、そのまま保存される。このように、加熱消色インクが使用されていると判定されたとき、加熱前画像データと、加熱後画像データは、消去されずにメモリ60に保存されるので、このメモリ60に保存されたこれら画像データを、不正を働こうとした証拠として用いることができる。
また、加熱消色インクで記載された文字は、加熱することで消えてしまうが、加熱消色インクが使用されていると判定されたとき、加熱前画像データを消去せずにメモリ60に保存しておくことで、加熱で消えた画像を確認することができる。また、加熱して消えた文字などを、加熱消色インク以外のインクを用いた筆記具で再度、記載しなおす必要が生じることもある。特に、加熱消色インクを用いて、長文を記載した場合は、加熱消色インク以外のインクを用いた筆記具で再度、記載しなおすのは、大変な手間となる。しかし、消去せずにメモリ10に加熱前画像データを保存しておくことで、この加熱前画像データをプリンタ部110に送信してプリントすることができる。これにより、加熱消色インク以外のインクを用いた筆記具で再度、記載しなおすなどの手間が生じることがない。また、プリンタ部110からプリンタされた画像は、加熱しても消色することがない。
また、画像読取ユニット1は、加熱装置20の加熱制御や、シートの搬送制御などの装置全体の制御を行う制御部70を有している。この制御部70は、CPUや各装置を制御するための制御プログラムが記憶されたROMなどを備えている。CPUは、ROM内に記憶している制御プログラムに基づいて、画像読取ユニット1の各機器を制御する。このROMに加熱消色インク判定制御プログラムをインストールすることにより、制御部70は各機器を制御して加熱消色インクの使用判定を行うことができる。また、例えば、メインの制御基板に、加熱消色インクの使用判定を行う制御基板を接続することにより、加熱消色インクの使用判定が行えるようにしてもよい。
ROMに加熱消色インク判定制御プログラムをインストールされたり制御基板が接続されたりした制御部70には、判定部71が追加される。判定部71は、読取部30で読み込んだ加熱後画像データと第2読取部31で読み込んだ加熱前画像とを比較して、加熱消色インクが使用されたか否かの判定を行う。制御部70は、判定部71で判定した結果に基づいて、判定結果報知部としての操作表示部50を制御して、後述するような結果表示を行う。
図5は、加熱消色インク使用判定の制御フロー図である。
ユーザーが、加熱消色インク使用判定を行うシートを原稿載置台29にセットし、操作表示部50を操作して、通常の画像読取モードから加熱消色インク使用判定モードに切り替える。そして、スターキーを押すと、制御部70は、上述した原稿搬送と同様にして、原稿載置台29上のシートを第1搬送路6へ搬送する。シートが第2読取部31を通過する際に、シート上の画像が、第2読取部31に読み取られ、加熱前画像データがメモリ60の加熱前画像情報保存部61に保存される(S1)。
第2読取部31を通過したシートは、加熱装置20へ搬送され、加熱装置20により加熱される。この加熱装置20は、加熱消色インクが消色する温度(例えば、60℃)以上、シートを加熱できるように制御されている。これにより、シートに加熱消色インクを用いて記載された画像は、加熱装置20の加熱で消色する。
加熱装置20により加熱されたシートは、上述した原稿搬送と同様にして読取部30に搬送され読取部30により加熱後画像が読み取られる。読取部30により読み取られた加熱後画像データは、メモリ60の加熱後画像情報保存部62に保存される(S2)。
制御部70は、第2読取部31が加熱前画像を読み取ったら、判定部71で読み取った加熱前画像データを、色分解する。分解するモードとしては、RGBモード、CMYKモードのどちらのモードでもよい。次に、色分解された各色の画像データについて、2値化して黒(画素値1)の画素数を算出する。また、読取部31が加熱後画像を読み取ったら、判定部71で読み取った加熱後画像データを、色分解し、各色の画像データについて、2値化して黒の画素数を算出する。そして、判定部71で各色毎に加熱前画像データの黒の画素数から加熱後画像データの黒の画素数を差し引いて各色について、差分Sを算出する(S3)。この差分Sは、黒(画素値1)から白(画素値0)に変化した画素数であり、加熱前後で変化した画素数を表している。
次に、判定部71は、各色について、差分Sと、加熱前の画像データの黒の画素数とを用いて、変化度R(%)を算出する(変化度R(%)=(差分S/加熱前の画像の黒の画素数)×100)。この変化度Rは、加熱前後で黒(画素値1)から白(画素値0)へと変化した画素の割合である。算出した各色の変化度Rが設定された判定閾値Tを越えているか否かをチェックする(S4)。本実施形態では、判定閾値Tを5%とした。
加熱消色インクで記載された画像は、加熱装置20により加熱されたことで消えている。よって、加熱消色インクが使用されていた場合は、加熱後画像データの黒の画素数が、加熱前画像データの黒の画素数よりも少なくなっている。従って、変化度Rが大きくなり、変化度Rが判定閾値Tを超える。一方、加熱消色インクが使用されていない場合は、加熱前後で同じ画像である。従って、加熱後画像データの黒の画素数は、加熱前画像データの黒の画素数とほぼ同じである。よって、変化度Rは≒0であり、判定閾値T以下となる。よって、算出した各色の変化度Rのうち、ひとつでも、判定閾値Tを越えている場合(S4のYes)、判定部71は、加熱消色インクが使用されていると判定する。一方、算出した各色の変化度Rすべてが判定閾値T以下の場合(S4のNo)、判定部71は、加熱消色インクが使用されていないと判定する。
また、判定閾値Tを、ユーザーにより設定可能としてもよい。例えば、報告書など、加熱消色インクが用いられる可能性がある箇所が全体画像の半分以上あるような場合は、判定閾値Tを大きくしても、精度のよい判定を行うことができる。また、請求書や契約書など、全体の画像に対して、加熱消色インクが使用される可能性がある箇所が占める割合が少ない場合、判定閾値Tを小さく設定しないと、正しく判定できないおそれがある。判定閾値Tを、ユーザーにより設定可能とすることにより、判定する書類に応じた最適な判定閾値Tを設定することができ、より利便性の高い装置を提供することができる。
また、本実施形態では、加熱前後の画像データをそれぞれ色分解して各色毎に加熱消色インクの使用を判定しているが、色分解は行わずに、2値化して黒の画素数を算出してもよい。また、本実施形態では、変化度R(差分Sが、加熱前の画像の画素数に対して占める割合)を用いて、加熱消色インクの使用を判定しているが、変化した画素数を示す差分Sに基づいて加熱消色インクの使用を判定してもよい。また、本実施形態では、2値化した画像データのうち黒(画素値1)の画素数に基づいて、変化した画素数を把握しているが、2値化した画像データのうち白(画素値0)の画素数に基づいて、変化した画素数を把握してもよい。この場合は、加熱後の白の画素数から加熱前の白の画素数を差し引くことで、差分S(加熱前後で変化した画素数)を算出することができる。
制御部70は、判定部71が、加熱消色インクが使用されていないと判定した場合は、メモリの各画像情報保存部に保存された判定したシートに対応する加熱前画像データと、加熱後画像データとを消去する。一方、判定部91が、加熱消色インクが使用されていると判定した場合は、操作表示部50を制御して、使用者に加熱消色インクが使用されていることを報知する。また、加熱前画像情報保存部61に保存された加熱前画像データと、加熱後画像情報保存部62に保存された加熱後画像データを、消去せずに、そのままメモリ10に保存しておく。
加熱消色インクが使用されているか否かを判定されたシートは、排紙トレイ17に排紙される。
本画像読取ユニット1は、オプションユニット40を取り付けることで、シートに形成された文字などの画像が、加熱消色インクにより形成されたものか否かを判定することができる。よって、書類を承認する前に書類を画像読取ユニット1にセットして、加熱消色インクを使用されたか否かの判定を行う。そして、加熱消色インクが使用されていないと判定された書類のみ承認することで、承認後に加熱消色インクで記載した文字を消して書き直すなどの改ざんが行われることを未然防ぐことができる。
加熱消色インクが使用されたか否かは、記載された文字などを擦って文字に摩擦熱を加えることで、加熱消色インクで記載された文字は消え、加熱消色インクが使用されたか否かを判定することができる。しかし、承認者が、書類一枚、一枚について、記載された文字を擦って、加熱消色インクが使用されたか否かを調べるのは、煩雑であり、手間がかかる作業である。特に、大量の書類を承認する場合には、大変煩雑な作業となる。しかし、本画像読取ユニット1を用いることで、承認者は、承認する書類を画像読取ユニット1の原稿載置台29にセットし、操作表示部50のスタートボタンを押すだけで、承認する書類に加熱消色インクが使用されたか否かを把握することができる。よって、手間をかけずに加熱消色インクが使用されたか否かを把握することができる。
このように、画像読取装置たる画像読取ユニット1は、読み取った画像データを、プリンタ部などの外部装置に送信する機能に加えて、加熱消色インクの使用判定機能を備える。これにより、画像読取ユニットの利便性を高めることができる。また、加熱装置20と第2読取部31とを備えたオプションユニット40を追加するだけで、加熱消色インクの使用判定機能を備えることができる。
また、加熱消色インクが使用されていると判定されたとき、加熱前画像情報保存部61に保存された加熱前画像データと、加熱後画像情報保存部62に保存された加熱後画像データは、消去されずにそのまま保存される。このように、加熱消色インクが使用されていると判定されたとき、加熱前画像データと、加熱後画像データとがメモリ60に保存することにより、このメモリ60に保存されたこれら画像データを、不正を働こうとした証拠として用いることができる。また、メモリ60に保存された加熱前画像データを用いて、プリンタ部110などの画像形成装置により加熱により消えた画像を、シートに再生することができる。
図6は、操作表示部50の表示の一例を示す図である。
図6(a)は、加熱消色インク判定開始前の表示の一例を示す図であり、図6(b)は、加熱消色インク判定後の表示の一例を示す図である。
例えば、ユーザーがシートを原稿載置台29にセットし、操作表示部50を操作して、加熱消色インク使用判定モードにすると、図6(a)に示すような画像が表示される。ユーザーが、操作表示部50に表示された読み取り開始ボタン50aに触れると、加熱消色インク判定動作が開始され、原稿載置台29にセットされたシートが搬送される。そして、上述したように、加熱前画像と、加熱後画像とが読み込まれ、上述した判定部71で加熱消色インクが使用されたか否かが判定される。上述した判定部71で判定が行われると、図6(b)に示すように、操作表示部50に判定結果が表示される。加熱消色インクが使用されていた場合は、「消色あり」と表示するとともに、読み込んだ加熱前画像と、加熱後画像が表示される。このように、操作表示部50に加熱前画像と加熱後画像とを表示することにより、加熱前画像と加熱後画像との差異を確認でき、シートのどこの部分に加熱消色インクが使用されていたかを、把握することができる。この図6(b)に示す例では、金額の記載に加熱消色インクが使用されていたことが確認できる。
また、図6(b)に示す例では、消色部分拡大ボタンを表示し、ユーザーがそのボタンにタッチすると、図7に示すように、操作表示部50の加熱前画像と加熱後画像とを表示する箇所に、加熱消色インクが使用された部分が拡大表示される。例えば、加熱消色インクが使用された箇所が一部で、図6(b)に示す加熱前画像と、加熱後画像の全体表示からでは、加熱消色インクが使用された箇所を把握するのが困難な場合がある。このとき、ユーザーは、消色部分拡大ボタン50bにタッチして、図7に示すように、加熱消色インクが使用された部分を拡大表示させることで、加熱消色インクが使用された箇所を容易に把握することができる。
また、操作表示部50に図6に示すような表示を行うとともに、図8に示すようにランプ42を設けてランプを点灯させたり、スピーカ43を設けてスピーカ43で警告音を鳴らすなどして、ユーザーに加熱消色インクが使用されたことを報知してもよい。ランプ42やスピーカ43で報知することにより、操作表示部50の表示を確認することなく、加熱消色インクが使用されたことを確認することができる。
また、加熱消色インクが使用されていた場合、読み取った加熱前画像データや加熱後画像データは、メモリ60から消去されずにそのまま保存される。そして、操作表示部50を操作することにより、メモリ60に記憶された加熱前画像データや加熱後画像データを表示して内容を確認することができる。しかし、加熱消色インクが使用されているか否かを判定する書類が機密文書などであり、第3者に見られると問題となる場合もある。よって、図9に示すように、加熱消色インク判定開始前の表示に、保存設定画像を追加し、ユーザーに読み取った画像を保存するか否かを設定できるようにしてもよい。
判定する書類が機密文書などで、第3者に見られると問題となる書類の場合は、ユーザーは、保存設定画像50cの「OFF」ボタンをタッチする。これにより、判定部71で加熱消色インクが使用されたと判定された場合でも、判定後にメモリ10の各画像情報保存部に保存された加熱前画像データや加熱後画像データが消去される。これにより、文書の機密を保持して、加熱消色インクが使用されたか否かを判定することができる。
また、加熱消色インクの使用を判定する範囲を指定できるようにしてもよい。
図10は、画像範囲を指定できるようにした加熱消色インク使用判定の制御フロー図である。
まず、ユーザーが、操作表示部50を操作して画像範囲指定モードを実行する。画像範囲指定モードが実行されたら、制御部70は、操作表示部50に、範囲指定するシートを原稿載置台29にセットして、読み込み開始ボタンを押す旨を表示する。ユーザーが原稿載置台29に範囲指定するシートをセットして、読み込み開始ボタンを押すと、シートが搬送され、シート上の画像が読取部30に読み込まれる。なお、このとき、加熱装置20は、OFFとなっている。そして、読み込んだ画像が、操作表示部50やパソコンの画面に表示される。
図11は、操作表示部50に表示される範囲設定画面の一例である。
図11に示すように、読み込んだ範囲指定する画像が表示されるとともに、指定範囲設定画面50dが表示される。読み込んだ範囲指定する画像上には、指定枠50fも表示されている。ユーザーは、指定範囲設定画面50dの『□』に数値を入力して、範囲指定を行う。指定範囲設定画面の『上』は、指定枠50fの上端の位置に対応し、指定範囲設定画面の『下』は、指定枠50fの下端の位置に対応する。また、指定範囲設定画面の『右』は、指定枠50fの右端の位置に対応し、指定範囲設定画面の『左』は、指定枠50fの左端の位置に対応する。例えば、指定範囲設定画面の『上』の『□』に表示されている『98』よりも大きな数値を入力すると、指定枠50fの上端の位置が上方へと移動し、指定枠50fの上下方向範囲が広がる。このように、範囲指定する画像と指定枠50fとを確認しながら、指定範囲設定画面『□』に数値を入力し、判定する画像範囲を指定する(S1)。判定する画像範囲の指定が終わったら、ユーザーは、指定終了ボタン50eをタッチする。制御部70は、指定終了ボタン50eが押されたら、範囲指定する画像と、指定範囲(入力された上下左右の値)とを関連づけて、不揮発性メモリに記憶する。これにより、次回、同じ書類について、加熱消色インクの使用判定を行う場合は、範囲設定の作業を省略できる。なお、図11では、画素数(ピクセル)で位置を指定しているが、用紙基準端部からの長さ(mm)で位置を指定するようにしてもよい。また、画素で設定するか、長さで設定するかを、ユーザーが選択できるようにしてもよい。
このように、判定する画像範囲を指定したら、上述と同様に、指定した書類と同じ書類に関して、加熱消色インク判定モードを実行し、加熱前画像、加熱後画像とを読み込む(S12、S13)。この際、読み込む範囲は、指定した画像範囲である。これにより、読み取る画像のデータを少なくすることができる。次に、判定部71で、各色の差分Sを算出する(S14)。この場合、加熱前後の画像データを色分解したり、2値化して画素数を算出したりする所定の画像処理を行うが、画像データが少ないため、演算負荷が少なくてすみ、すばやく差分Sを算出することができる。
次に、算出した差分Sに基づいて、変化度Rを算出して、変化度Rが判定閾値Tを超えるか否かをチェックする(S15)。この場合も判定する画像範囲を指定しているため、加熱使用インクの検出の感度を上げることができる。先の図11に示すように、指定した画像範囲は、全体の画像データの10%に満たない範囲である。しかも、図11に示した画像においては、加熱消色インクが使用されるおそれがあるのは、『¥』の横の金額を記入する欄であり、指定した画像範囲よりも全体の画像データに占める割合はさらに小さい。その結果、書類の記載内容によっては、加熱消色インクが使用されていたとしても、その変化度Rが、数%となるおそれもある。
一方、判定する画像範囲を指定することにより、加熱消色インクが使用されるおそれがある箇所が占める割合を大きくすることができる。その結果、加熱消色インクが使用されていた場合、その変化度Rが大きくなる。これにより、加熱使用インクの検出の感度を高めることができ、精度のよい判定を行うことができる。
また、図12に示すように、複数の加熱部120aが、用紙搬送方向に対して直交する方向に並んで配置され、用紙を部分的に加熱できる加熱装置20のときは、判定する画像範囲に対応する箇所の加熱部120aのみをONにするようにしてもよい。これにより、シート全体を加熱する場合に比べて、消費電力の低減を図ることができる。
また、加熱消色インクが使用されていないシートは、排紙トレイ17に排出し、加熱消色インクが使用されているシートは、原稿載置台29に排出して、排出先を分けてもよい。具体的には、判定部71が、加熱消色インクが使用されていないと判定した場合、制御部70は、分岐爪19を図2の実線の位置に位置させ、シートを排紙トレイ17に排出する。一方、判定部71が、加熱消色インクが使用されていないと判定した場合、制御部70は、分岐爪19を図2の点線の位置に位置させ、シートを第3搬送路18に導入される。その後、分岐爪19を実線位置に切り替えた後、第3搬送路18でシートをスイッチバックし第4搬送路28、第1搬送路6へと搬送する。そして、シートの後端が、第1搬送路6へ搬送されたら、読取前ローラ対11a、11bやプルアウトローラ対10a、10bを逆回転させて、シートを原稿載置台29に向けて搬送し、シートを原稿載置台29に排出する。また、ランプやスピーカなどの報知手段で、使用者に加熱消色インクが使用されていることを報知する。
原稿載置台29に、加熱消色インク使用の判定するシートが残っている場合は、ユーザーが原稿載置台29に排出されたシートを取り除いて、スタートキーを押すと、再開される。
また、反転ローラ対27a,27bよりもシート搬送方向下流側に、第2の排紙トレイを設け、加熱消色インクが使用されているシートを、この第2の排紙トレイに排紙するようにしてもよい。この場合は、判定部71が、加熱消色インクが使用されていないと判定した場合、制御部70は、分岐爪19を図2の点線の位置に位置させ、シートを第3搬送路18に導入し、第3搬送路18から第2の排紙トレイへ排出する。
原稿載置台29に加熱消色インクが使用されたシートを排出する態様は、原稿載置台29に加熱消色インクが使用されたシートが排出された場合、ユーザーが原稿載置台29に排出された加熱消色インクが使用されたシートを原稿載置台29から取り除いて、再度、スタートキーを押すことで、次のシートについての判定が再開されることになる。一方、上記のように、第2排紙トレイを設けることで、加熱消色インクが使用されたシートがあっても、一時停止することなく、原稿載置台の複数枚のシートについて、連続して判定を行うことができる。また、連続判定後に、ユーザー自ら仕分け処理を行う必要がない。これにより、利便性の高い装置を提供することができる。
また、加熱消色インクが使用されたシートと、そうでないシートとで、排紙トレイ17への排出位置をシート幅方向に互いに異ならせることで、加熱消色インクが使用されたシートとそうでないシートとを区別してもよい。この場合は、排紙ローラ対16a、16bをシート幅方向移動可能な構成として、加熱消色インクが使用されたシート搬送時は、排紙ローラ対をシート幅方向に移動させる。これにより、加熱消色インクが使用されたシートの排紙位置を、加熱消色インクが使用されたシートの排出位置とシート幅方向に異なることができる。このように構成することでも、加熱消色インクが使用されたシートがあっても、一時停止することなく、原稿載置台の複数枚のシートについて、連続して判定を行うことができる。また、連続判定後に、ユーザー自ら仕分け処理を行う必要がない。
次に、画像読取ユニットの変形例について、説明する。
[変形例1]
図13は、変形例1の画像読取ユニット1Aの要部拡大構成図である。
図13に示すように、変形例1の画像読取ユニット1Aは、第2読取部31と、シートを加熱する加熱装置20とを備えるオプションユニット40が、第2搬送路14に取り付けられる構成である。オプションユニット40を取り付けることにより、第2搬送路14が、加熱装置20、第2読取部31を順次通過する搬送路となる。
この変形例1は、読取部30が加熱前読取部となり、第2読取部31が加熱後読取部となる。加熱前読取部としての読取部30で加熱前のシートの画像を読み取り、読取部30で読み取られた加熱前画像が、加熱前画像情報保存部61に保存される。読取部30を通過して、第2搬送路14へ搬送されたシートは、加熱装置20により加熱された後、第2読取部31で加熱後画像が読み取られる。第2読取部31により読み取られた加熱後画像は、加熱後画像情報保存部62に保存される。
[変形例2]
図14は、変形例2の画像読取ユニット1Bの要部拡大構成図である。
変形例2の画像読取ユニット1Bは、読取部31のみで、加熱前画像と加熱後画像とを読み込むようにしたものである。
この変形例2の画像読取ユニット1Bは、シートを加熱する加熱装置20のみを備えるオプションユニット40が、第1搬送路6のプルアウトローラ対10a、10bから読取前ローラ対11a、11bまでの間に設けられる。
図15は、変形例2の画像読取ユニット1Bの加熱消色インク使用判定の制御ブロック図である。
セットされた加熱消色インク使用判定を行うシートPを読取部30へ向けて搬送する。このとき、加熱装置20は、OFFとなっている。よって、シートは、加熱されずに、読取部30へ搬送され、読取部30で加熱前画像が読み取られる。読取部30で読み取られた加熱前画像は、メモリ60の加熱前画像情報保存部61に保存される。読取前センサ12がシートの後端を検知し、読取終了のタイミングがとられ、読取終了すると、各搬送ローラ対を逆回転させて、シートをスイッチバック搬送する。すると、シートは、第2搬送路14から第1搬送路6へ逆搬送される。読取前センサ12が、逆搬送時におけるシートの後端を検知したら、搬送停止のタイミングがとられ、逆搬送時におけるシートの後端が、加熱装置20を抜けた所定のタイミングでシートの逆搬送が停止されるとともに、加熱装置20がONに切り替わる。加熱装置20がONとなり、シートを60℃以上加熱できるようになったら、シートを加熱装置20に向けて正規搬送する。そして、加熱装置20により、加熱消色インクが消色する温度に加熱された後、再度、読取部30へ搬送され、読取部30で加熱後画像が読み取られる。読取部30で読み取られた加熱後画像は、メモリ60の加熱後画像情報保存部62に保存される。
その後、上述と同様にして、判定部71で加熱前画像と加熱後画像とを用いて、加熱消色インクが使用されているか否かが判定され、加熱消色インクが使用されていると判定した場合は、判定結果報知部で、ユーザーに報知する。
また、この変形例2においては、一度にシートのおもて面と裏面の両方について、加熱消色インクが使用されたか否かを判定することもできる。
図16は、おもて面と裏面の両方について加熱消色インク使用判定を行う場合の制御ブロック図である。
まず、加熱装置20がOFFの状態で、原稿載置台29の加熱消色インク使用判定を行うシートを、読取部30へ搬送し、読取部30でおもて面加熱前画像が読み取られる。読取部30で読み取られたおもて面加熱前画像は、メモリ60のおもて面加熱前画像情報保存部61aに保存される。次にシートは、上述した両面モードのときと同様に、分岐爪19により第3搬送路18へ搬送された後、反転ローラ対27a、27bによりスイッチバック搬送されて、第4搬送路28へと搬送される。次に、シートは第1搬送路6へ送り込まれ、再度、読取部30へ搬送され、読取部30で裏面加熱前画像が読み取られる。読取部30で読み取った裏面加熱前画像は、メモリ60の裏面加熱前画像情報保存部61bに保存される。
読取部30により裏面加熱前画像が読み取られたシートは、再度、分岐爪19により第3搬送路18へと搬送された後、スイッチバックされ、第4搬送路28から第1搬送路6へと、三度、搬送される。また、読取部30により裏面加熱前画像が読み取られたら、加熱装置20をONにする。よって、三度目の第1搬送路6を搬送されるシートは、加熱装置20により少なくともシートのおもて面が加熱消色インクが消色する温度にまで加熱される。次に、加熱装置20により加熱されたシートは、読取部30に、三度、搬送され、読取部30でおもて面加熱後画像が読み取られる。読取部30で読み取ったおもて面加熱後画像は、メモリ60のおもて面加熱後画像情報保存部62aに保存される。
おもて面加熱後画像を読み取られたシートは、分岐爪19により三度、第3搬送路18へと搬送される。そして、三度、スイッチバックされ、第4搬送路28から第1搬送路6へと搬送され、加熱装置20を通過する。加熱装置20が、一度の加熱でシート裏面まで加熱消色インクが消色する温度に加熱できるものである場合は、このシートの通過際は、加熱装置20をOFFとする。これにより、装置の消費電力を抑えることができる。一方、一度の加熱でシート裏面まで加熱消色インクが消色する温度に加熱できない加熱装置である場合は、このシートの通過際も、加熱装置20をONし、シートを加熱し、シートの裏面を加熱消色インクが消色する温度に加熱する。次に、シートは、読取部30に搬送され、読取部30で裏面加熱後画像が読み取られる。読取部30で読み取った裏面加熱後画像は、メモリ60の裏面加熱後画像情報保存部62bに保存される。
次に、おもて面加熱前画像情報保存部61aに保存されたおもて面加熱前画像と、おもて面加熱後画像情報保存部62aに保存されたおもて面加熱後画像とを読み出す。そして、制御部70のおもて面判定部71aで、上述と同様な画像処理を行い、差分Sを算出し、変化度Rを求め、変化度Rが判定閾値Tを超えているか否かをチェックして、シートのおもて面に加熱消色インクが使用されているか否かを判定する。
また、裏面加熱前画像情報保存部61bに保存された裏面加熱前画像と、裏面加熱後画像情報保存部62bに保存された裏面加熱後画像とを読み出す。そして、制御部70の裏面判定部71bで、上述と同様な画像処理を行い、差分Sを算出し、変化度Rを求め、変化度Rが判定閾値Tを超えているか否かをチェックして、シートの裏面に加熱消色インクが使用されているか否かを判定する。
シートのおもて面、裏面のいずれかに、加熱消色インクが使用されていると判定した場合は、操作表示部50などの判定結果報知部で、シートのおもて面、裏面のいずれかに加熱消色インクが使用されている旨を報知する。
これにより、シートのおもて面と裏面の両方について、加熱消色インクが使用されているか否かを判定することができる。
この変形例2の画像読取ユニットは、加熱装置20の追加だけで、加熱消色インクの判定を行うことができ、加熱装置20と第2読取部31とを追加して加熱消色インクの判定を行う場合に比べて、安価に加熱消色インクの判定を行うことができる。
加熱前画像と加熱後画像とを別々の読取部で読み取る場合、加熱前画像と加熱後画像とを比較する際、各読取部の固体差による影響により比較精度が低下する。このため、比較精度を高めるには、固体差による補正値を割り出し、算出した差分Sを補正値で補正する必要がある。一方、この変形例2では、ひとつの読取部30で、加熱前後の画像を読み取るので、読取部の固体差による影響が出ない。よって、読取部の固体差による補正が不要となり、精度の良い判定が可能となる。
[変形例3]
図17は、変形例3の画像読取ユニット1Cの要部拡大構成図である。
この変形例3は、シートの裏面の画像を読み取る裏面画像読取手段たる裏面読取部を備えたものである。
シートのおもて面のみ加熱消色インク使用の判定を行う場合は、変形例2の画像読取ユニット1Bと同様にシートを搬送して、読取部30で加熱前画像と加熱後画像とを読み取る。具体的には、加熱装置をOFFにした状態で、シートを搬送し、読取部30で加熱前画像を読み取る。読取後、スイッチバック搬送して、シートを逆搬送する。逆搬送時におけるシートの後端が加熱装置20を抜けたら、加熱装置をONにする。そして、シートを正規搬送して、加熱装置20でシートを加熱消色インクが消える温度以上に加熱した後、読取部30で加熱後画像を読み取るのである。
図18は、変形例3の画像読取ユニット1Cにおける、おもて面と裏面の両方について加熱消色インク使用判定を行う場合の制御ブロック図である。
シートのおもて面と裏面の両方について加熱消色インク使用の判定を行う場合は、加熱装置OFF状態で、上述と同様にシートを搬送して、読取部30でおもて面加熱前画像を読み取り、裏面読取部32で裏面加熱前画像を読み取る。読取部30で読み取られたおもて面加熱前画像は、メモリ60のおもて面加熱前画像情報保存部61aに保存される。裏面読取部32で読み取られた裏面加熱前画像は、メモリ60の裏面加熱前画像情報保存部61bに保存される。
裏面読取部32のシート搬送下流側に隣接して設けられた後端検知センサ81がシートの後端を検知したら、スイッチバックして、シートを逆搬送する。逆搬送時におけるシートの後端が加熱装置20を抜けたら、加熱装置20をONにする。そして、シートを正規搬送して、加熱装置20でシートをおもて面と裏面を加熱消色インクが消える温度以上に加熱した後、読取部30でおもて面加熱後画像を読み取り、裏面読取部32で裏面加熱後画像を読み取る。読取部30で読み取られたおもて面加熱後画像は、メモリ60のおもて面加熱後画像情報保存部62aに保存される。裏面読取部32で読み取られた裏面加熱後画像は、メモリ60の裏面加熱後画像情報保存部62bに保存される。
その後、上述と同様にして、おもて面加熱前画像とおもて面加熱後画像とを用いて、おもて面判定部71aでシートのおもて面に加熱消色インクが使用されているか否か判定する。また、裏面加熱前画像と裏面加熱後画像とを用いて、裏面判定部71bでシートの裏面に加熱消色インクが使用されているか否か判定する。そして、シートのおもて面、裏面のいずれかに、加熱消色インクが使用されていると判定した場合は、判定結果報知部で、シートのおもて面、裏面のいずれかに加熱消色インクが使用されている旨を報知する。
この変形例3においては、裏面読取部32を読取部30よりもシート搬送方向下流側に配置しているが、加熱装置20から読取部30までの間に裏面読取部32を配置してもよい。
この変形例3では、反転経路(第3搬送路18および第4搬送路28)を設けずに、シートの両面について、加熱消色インクの使用を判定することができ、装置のコンパクト化を図ることが可能となる。
[変形例4]
図19は、変形例4の画像読取ユニット1Dの要部拡大構成図である。
この変形例4は、シートの通過が1回で済むワンパス搬送で、おもて面の加熱前後の画像と裏面の加熱前後の画像とを読み取れるようにしたものである。
図19に示すように、変形例4の画像読取ユニット1Dは、加熱装置20よりもシート搬送方向上流側に、シートおもて面の加熱前画像を読み取るおもて面加熱前読取部33と、シート裏面の加熱前画像を読み取る裏面加熱前読取部34が配置されている。また、読取部30よりもシート搬送方向下流側には、シート裏面の加熱後画像を読み取る裏面加熱後読取部35が配置されている。この変形例4では、読取部30は、シートおもて面の加熱後画像を読み取る。
図20は、変形例4の画像読取ユニット1Dにおける、おもて面と裏面の両方について加熱消色インク使用判定を行う場合の制御ブロック図である。
この変形例においては、シートが搬送されると、裏面加熱前読取部34により裏面加熱前画像が読み取られ、おもて面加熱前読取部33によりおもて面加熱前画像が読み取られる。おもて面加熱前読取部33により読み込まれたおもて面加熱前画像は、メモリ60のおもて面加熱前画像情報保存部61aに保存され、裏面加熱前読取部34により読み込まれた裏面加熱前画像は、メモリ60の裏面加熱前画像情報保存部61bに保存される。
次に、シートは、加熱装置20により、おもて面と裏面が加熱消色インクが消色する温度に加熱された後、読取部30によりおもて面加熱後画像が読み込まれ、裏面加熱後読取部35により裏面加熱後画像が読み込まれる。読取部30により読み込まれたおもて面加熱後画像は、メモリ60のおもて面加熱後画像情報保存部62aに保存され、裏面加熱後読取部35により読み込まれた裏面加熱後画像は、メモリ60の裏面加熱後画像情報保存部62bに保存される。
その後、上述と同様にして、おもて面加熱前画像とおもて面加熱後画像とを用いて、おもて面判定部71aでシートのおもて面に加熱消色インクが使用されているか否か判定する。また、裏面加熱前画像と裏面加熱後画像とを用いて、裏面判定部71bでシートの裏面に加熱消色インクが使用されているか否か判定する。そして、シートのおもて面、裏面のいずれかに、加熱消色インクが使用されていると判定した場合は、判定結果報知部で、シートのおもて面、裏面のいずれかに加熱消色インクが使用されている旨を報知する。
この変形例4では、シートの通過が1回で済むワンパス搬送で、シートのおもて面と裏面の両方について、加熱消色インクが使用されたか否かを判定することができ、変形例2や3に比べて、すばやく判定を行うことができる。
次に、加熱装置20について、説明する。
加熱装置20としては、図21に示すように一対のローラで構成し、シートPを搬送しながら加熱する熱ローラ方式を用いることができる。
図21に示す加熱装置20は、加熱ローラ101とこの加熱ローラとの間でニップを形成する加圧ローラ102と加熱手段としてのサーマルヒータ103とを有している。図21ではサーマルヒータの制御のための図示しない加熱制御手段を有しており、加熱ローラ101の表面温度を検知するサーミスタ104からの検知情報を元にサーマルヒータ103を制御している。本熱ローラ方式の利点としては用紙搬送の機能を有していることであり、装置の構成を簡易なものとすることが可能となる。
また、シートPを搬送しながら加熱する方式としては、熱ベルト方式もある。
図22は、熱ベルト方式の加熱装置20の一例を示す図である。本方式では加圧ローラ202、張架ローラ201とベルト加熱ローラ204とに張架された加熱ベルト203を有している。ベルト加熱ローラ204内には、ベルト加熱ローラ204を加熱するサーマルヒータ205が設けられている。また、加熱ベルト203の温度を検知するサーミスタ206っを備えている。加熱ベルト203は、図中矢印A方向に回動することによりベルト加熱ローラの熱を加圧ローラ202と当接するニップに搬送されたシートPに伝達する。
本熱ベルト方式の利点はニップを長く確保し、高速に動作させてもシートへ熱を与えられる。また加熱ベルト及びベルト加熱ローラに熱容量の小さな部材を選択することにより、設定温度までの待ち時間を短縮することも可能となる。
上述では、サーマルヒータを用いて、サーマルヒータの熱により加熱ローラ101や、加熱ベルト203を加熱しているが。ローラ、ベルトを誘導加熱により加熱してもよい。
図23は、誘導加熱方式の加熱装置20の一例を示す図である。
図23の加熱装置20は、磁束発生手段としての誘導加熱部130、発熱部材としての加熱スリーブ122、加熱ローラ121、加圧ローラ123等で構成される。
ここで、発熱部材としての加熱スリーブ122は、厚さが30〜50μmの金属材料からなる基材122a上に弾性層122b、離型層122cを順次形成したものであって、外径が40mmになっている。加熱スリーブ122の基材122aを形成する材料としては、鉄、コバルト、ニッケル、又は、これらの合金、等の磁性金属材料を用いることができる。
加熱スリーブ122の弾性層122bは、シリコーンゴム等の弾性材料からなり、その厚さは150μmになっている。これにより、熱容量がそれ程大きくなく、加熱ムラのなく良好にシートを加熱することができる。
加熱スリーブ122の離型層122cは、PFA等のフッ素化合物をチューブ状に被覆したものであって、その厚さは50μmになっている。加熱ローラ121は、ステンレス鋼等の金属材料からなる円筒状の芯金121a上に、シリコーン発泡体からなる耐熱弾性層121bが形成されたものであって、外径が約40mmになっている。加熱ローラ121の弾性層121bは、肉厚が9mmで、軸上におけるアスカー硬度が30〜50度となるように形成されている。加熱ローラ121は、加熱スリーブ122の内周面に当接して、薄肉の加熱スリーブ122をローラ状に保持している。
加圧ローラ123は、アルミニウム、銅等の高熱伝導性金属材料からなる芯金123a上に、シリコーンゴム等の耐熱性弾性層123b、離型層(不図示である)が順次形成されたものであって、外径が40mmになっている。弾性層123bは、肉厚が2mmとなるように形成されている。離型層は、PFAチューブを被覆したものであって、厚さが50μmになるように形成されている。加圧ローラ123は、加熱スリーブ122を介して加熱ローラ121に圧接していて、その圧接部にニップ部を形成している。そして、このニップ部に、シートPが搬送されることになる。
磁束発生手段としての誘導加熱部130は、励磁コイル131、コア部132、消磁コイル部133、等で構成される。励磁コイル131は、加熱スリーブ122の外周の一部を覆うように配設されたコイルガイド上に細線を束ねたリッツ線を巻回して幅方向(図23の紙面垂直方向である)に延設したものである。消磁コイル部133は、シート幅方向に相当する位置関係で対称に配置され、励磁コイル131上に重なって配置されている。コア部132は、フェライト等の強磁性体(比透磁率が2500程度である)からなり、加熱スリーブ122に向けて効率のよい磁束を形成するためにセンターコア132bやサイドコア132aが設けられている。コア部132は、幅方向に延設された励磁コイル131に対向するように設置されている。
このように構成された加熱装置20は、次のように動作する。
駆動モータによって、加圧ローラ123が図23の反時計方向に回転駆動されると、加熱スリーブ122も時計方向に回転する。このとき、加熱スリーブ122を保持する加熱ローラ121は、積極的に回転駆動されないことになる。そして、発熱部材及び加熱部材としての加熱スリーブ122は、誘導加熱部130との対向位置で、誘導加熱部130から発生される磁束によって加熱される。
詳しくは、電源部から励磁コイル131に10kHz〜1MHz(好ましくは、20kHz〜800kHzである)の高周波交番電流を流すことで、励磁コイル131に対向する加熱スリーブ122の近傍に磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このように交番磁界が形成されることで、加熱スリーブ122の基材122a(発熱層)に渦電流が生じて、基材122aはその電気抵抗によってジュール熱が発生して誘導加熱される。
こうして、加熱スリーブ122は、自身の基材122aの誘導加熱によって加熱される。
誘導加熱部130によって加熱された加熱スリーブ122の表面は、加圧ローラ123とのニップ部に達する。そして、搬送されるシートPを、加熱消色インクが消える温度(60℃)以上に加熱する。詳しくは、先に説明した加熱前画像を読み取られたシートPが、ガイド板124に案内されながら加熱スリーブ122と加圧ローラ123との間に送入される(矢印Y1の搬送方向の移動である)。そして、加熱スリーブ122から受ける熱により加熱され、加熱分離板125、加圧分離板126によって加熱スリーブ122から分離されながら、シートPはニップ部から送出される。ニップ部を通過した加熱スリーブ122表面は、その後に再び誘導加熱部130との対向位置に達する。
図24は、誘導加熱方式の加熱装置20の他の例を示す図である。
図24は熱ベルト方式での例である。
誘導加熱部305は内周部分がベルト加熱ローラに対向するように設置されている。誘導加熱部305は図示しない制御基盤より任意の周波数特性を持った電流を通電させることにより磁束を発生し、ベルト加熱ローラ及び加熱ベルトに渦電流を発生させている。また、この図24では、誘導加熱部305による過加熱を防止するため、出口にサーミスタ306設けている。また、ベルト加熱ローラ304が回転していることを確認するためのエンコーダ308も設置している。
図23、図24に示した誘導加熱方式による加熱はエネルギー効率に優れており、設定温度までの待ち時間を短縮することが可能となる。また、加熱手段による主走査方向の温度ムラがなくなることも特徴である。
図25は、シートを搬送しながら加熱する加熱装置20の別の例を示す図である。
図25に示す加熱装置は、加圧ローラ611、ニップ形成部材612、加熱ベルト613、金属パイプ614などを備えている。ヒータ615、補強ステー616などを備えている。加圧ローラ611は、金属の芯金とシリコーンゴムからなっており、ニップ形成部材612は、フッ素ゴムなどをPTFEシートなどで巻いたものである。加熱ベルト613は、SUSやNiの基材の表面にシリコーンゴムとPFAとからなる表層が形成されたものである。金属パイプ614は、SUSやNiの基材の加熱ベルト613と接する外周面にフッ素系の摺動塗装が施されたものである。
ヒータ615が発熱する事により、金属パイプ614が加熱される。それにより、接触している加熱ベルト613の温度が上昇する。温度が加熱消色インクが消える温度まで達した加熱ベルト613とニップ形成部材612、加圧ローラ611によって形成されたニップにシートPが搬送されることにより、シートPが加熱消色インクが消える温度まで加熱される。加熱動作によって温度が下がった加熱ベルト613を再びヒータで加熱する。
図26は、シートを搬送しながら加熱する加熱装置20のさらに別の例を示す図である。
図26に示すように、この加熱装置20は、回転する無端状ベルトからなる加熱スリーブ621と、加熱スリーブ621の外周面と当接する加圧ローラ631とを備えている。また、加熱スリーブ621の内周側に配置され、加熱スリーブ621を介して加圧ローラと当接してニップ部を形成する当接部材626を備えている。さらに、加熱スリーブ621の内周側に加熱スリーブ621と当接または近接して配置され、加熱スリーブ621を直接または間接的に加熱する面状発熱体622も備えている。また、加熱スリーブ621の内周側に加熱スリーブ621との間に面状発熱体622を挟むように配置され、面状発熱体622を所定位置で支持する発熱体支持部材623を備える。なお、図26では、面状発熱体622が加熱スリーブ621の内周面と当接し、直接加熱する構成を示している。
加熱スリーブ621が当接部材626により加圧ローラ631と当接しているニップに搬送されたシートが、面状発熱体622により加熱された加熱スリーブ621により加熱消色インクが消える温度まで加熱される。
図25、図26に示した加熱装置は、熱ローラ方式に比べて熱容量を少なくでき、設定温度までの待ち時間を短縮することができる。また、加圧ローラを、弾性部材からなるパッドにすることで、さらに、熱容量を少なくすることができ、設定温度までの待ち時間を短縮することができる。さらに、面状発熱体とこの面状発熱体発熱体に当接する弾性パッドとで加熱装置を構成し、面状発熱体と弾性パッドとのニップ部にシートを搬送して、シートを加熱消色インクが消色する温度にまで加熱してもよい。このような構成とすることで、加熱装置の熱容量をさらに少なくすることが可能となり、設定温度までの待ち時間を短縮することができる。
また、図27に示すように、複数のサーマルヒータ403を加熱ローラ401の回転軸方向に並べて、加熱領域を回転軸方向に分割して加熱してもよい。
この図27では、加熱ローラ401、加熱ローラ401とニップを形成する加圧ローラ402、サーマルヒータ403で構成しており、サーマルヒータ403を加熱ローラ401に対向して複数設置している。このサーマルヒータは独立に用紙加熱ローラを加熱可能である。この独立したサーマルヒータを使用することにより、先の図16を用いて説明したように、加熱消色インクの使用を判定する画像範囲のみ加熱することができ、消費電力を落とし、また画像情報の欠損リスクの低減が可能となる。図23では熱ローラ方式で説明しているが、熱ベルト方式であっても同様の構成は可能である。
図21〜図27に示した加熱装置は、シートに搬送しながらシートに接触して加熱するものであるが、シートに非接触でシートを加熱してもよい。
図28は、シートを非接触で加熱する加熱装置の一例である。
図28の加熱装置は、シートに温風を当ててシートを加熱するものであり、送風部501と熱源502とを有している。送風部501で熱源502により熱された空気をシートPに当てることで、シートを加熱消色インクが消色する温度まで加熱する。本方式は上部から紙表面に対して熱を与える方式のため、常に同じ熱量を紙表面に与えることが可能である。また、画像に対して非接触で熱を与えるため、画像の欠損が起こらない。
図29は、シートを非接触で加熱する加熱装置の他の例である。
この図29では、熱源502の輻射熱によりにシートPを加熱するものであり、熱源502と、熱源502を囲う反射板503とで構成されている。熱源502から発した熱が直接または、反射板に反射してシートPに当たることにより、シートPが加熱消色インクが消色する温度まで加熱する。この方式の利点としては、短時間でシートを加熱消色インクが消色する温度にまで昇温させることができる。また、画像に対して非接触で熱を与えるため、画像の欠損が起こらない。
また、上記熱源502としては、ニクロム線などのほかに、キセノンフラッシュランプを用いることができる。キセノンフラッシュランプからの閃光放射エネルギーによりシートPを加熱消色インクが消色する温度まで加熱する。キセノンフラッシュランプを用いることにより、シートが加熱消色インクが消色する温度にまで昇温する時間が0[s]であり、紙燃えの可能性がない。
下記表1は、各加熱方式の優劣を求めた表である。
Figure 2016092735
上記表1の「熱ローラ」は、先の図21に示した熱ローラ方式の加熱装置であり、「熱ベルト」は、先の図22に示した熱ベルト方式の加熱装置である。また、「IH」は、先の図23〜図24に示した誘導加熱方式の加熱装置であり、「デジタル」は、先の図27に示した加熱装置である。また、「温風」は、先の図28に示した加熱装置であり、「ラジアント」は、先の図29に示した加熱装置で、「フラッシュ」は、先の図29に示す加熱装置の熱源を、キセノンフラッシュランプにしたものである。
「温度ムラ」は、温度ムラなくシートPを加熱できるものを「○」、温度ムラが少し生じるものを「△」、温度ムラが顕著に生じるものを「×」とした。また、「部分加熱」は、シートを部分的に加熱できるものを「○」、シートを大まかに部分加熱できるものを「△」、部分加熱できないものを「×」とした。また、用紙搬送機能は、シートを搬送可能なものを「○」、搬送不能なものを「×」とした。「立ち上がり時間」は、OFFの状態から加熱消色インクが消色可能になるまでに必要時間であり、非常に短い時間で立ち上がるものを「◎」、短い時間で立ち上がるものを「○」、立ち上がり時間が、標準的なものを「△」とした。
「両面同時での加熱可否」は、一度の通紙でシートの表面と裏面の両方を、加熱消色インクが消色する温度以上加熱できるか否かを示しており、容易に実現できるものを「○」、実現は可能であるものを「△」、実現が困難なものを「×」とした。また、「画像欠損のしづらさ」は、シートに形成された画像のうち、トナーにより形成された画像は、加熱装置の熱により溶融する。シートに接触する場合は、このような溶融したトナー加熱部材に付着して、画像欠損が生じる可能性がある。従って、シートに接触しながら加熱する「熱ローラ」、「熱ベルト」、「IH」は、評価結果が「△」である。部分加熱が可能な「デジタル」は、加熱しないところでは、画像欠損が生じる可能性がないため、評価結果が「○」である。一方、シートに非接触で加熱する「温風」、「ラジアント」、「フラッシュ」は、画像欠損が生じることがないので、評価結果は、「◎」である。
「温度制御」は、シートに加える熱量(シートの温度)を制御可能であるか否かの評価であり、温度制御が可能なものを「○」、温度制御ができないものを「×」とした。温度制御が可能な加熱装置を用いることにより、シートの加熱しずぎによる着色物の変色などを抑制することができる。
また、加熱消色インクで記載された画像は、加熱装置20により加熱されることで、消えてしまう。加熱消色インクは、所定の温度(−10℃)以下に冷やすと、消色したインクが再び発色する。このため、装置1にシートを冷却する冷却手段を設けて、加熱で消色したインクを再度、発色させるようにしてもよい。
また、プリンタ部110の上部にセットされ、画像形成装置たるプリンタ部に読み取った画像データを送信する画像読取装置について説明したが、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)のわきに設置され、読み取った画像をPCに送信する画像読取装置にも、本発明を適用することができる。この場合は、例えば、PCに加熱消色インク使用判定するためのアプリケーションソフトをPCにインストールする。加熱消色インクの判定を行う場合は、PCにインストールしたアプリケーションソフトを起動して実行することに、上述したように、画像読取装置にセットされたシートが搬送され、加熱前後の画像が読み取られて、加熱消色インクが使用されているか否かの判定が行われる。その判定結果は、PCの画面に表示する。具体的には、加熱消色インクが使用されていた場合は、PCの画面に、先の図6(b)に示したような表示を行う。また、加熱消色インクの範囲指定を行う場合は、範囲指定を行うために読み取った画像を、PCの画面に表示し、マウス操作により、範囲指定を行うようにする。また、先の図8に示すように、画像読取装置に操作表示部50を有し、その操作表示部50に結果などを表示してもよい。
また、加熱消色インクで記載された画像は、加熱装置20により加熱されることで、消えてしまう。加熱消色インクは、所定の温度(−10℃)以下に冷やすと、消色したインクが再び発色する。このため、装置1にシートを冷却する冷却手段を設けて、加熱で消色したインクを再度、発色させるようにしてもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
シートを搬送する自動原稿搬送装置100などの搬送手段と、搬送手段により搬送されてきたシートの画像を読み取る読取部30などの画像読取手段と、画像読取手段で読み取った画像情報を外部機器に送信する送信手段とを備えた画像読取ユニット1などの画像読取装置において、シートの少なくとも一部を加熱する加熱装置20などの加熱手段と、前記画像読取手段で加熱前後の画像を読み取り、前記画像読取手段で読み取った加熱前後の画像情報に基づいて、加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定する判定部71などの判定手段とを備えた。
態様1によれば、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤を使用して形成された文字などの画像は、加熱手段で加熱することにより消色する。よって、画像読取手段で加熱前の画像と、加熱後の画像とを読み取って、加熱前後の画像を比較することにより、加熱消色記録剤が使用されたか否かを判定することができる。具体的に説明すると、加熱消色記録剤が使用されていない場合は、読み取った加熱前後の画像に違いはない。しかし、加熱消色記録剤が使用されている場合は、加熱消色記録剤により形成された画像は消えるため、読み取った加熱前後の画像に違いが生じる。よって、画像読取手段で加熱前の画像と、加熱後の画像とを読み取って、加熱前後の画像を比較して、加熱前後の画像が異なっているか否かを判定することにより、加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することができる。これにより、文書について承認を行う前に、本装置を用いて、加熱消色記録剤が使用されたか否かの判定を行うことで、加熱消色記録剤を用いた文書について、承認してしまうのを防止することができ、文書の改ざんなどの不正を未然に防止することができる。
また、既存の画像読取装置に加熱手段を追加するだけで、読み取った画像データをプリンタなどの外部機器に送信する基本機能に、加熱記録剤の使用の有無の判定を行うという機能を追加することができ、安価に利便性のよい画像読取装置を提供することができる。
(態様2)
(態様1)において、
読取部30などの画像読取手段が読み取るシート面と反対側である裏面の画像を読み取る裏面読取部32などの裏面画像読取手段を備え、判定手段は、裏面画像読取手段で加熱前後のシート裏面の裏面画像を読み取り、前記裏面画像読取手段で読み取った加熱前後の裏面画像情報に基づいて、裏面に加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定する。
これによれば、変形例3で説明したように、シートのおもて面と裏面の両方について加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することができる。
(態様3)
シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されてきたシートの画像を読み取る読取部30などの画像読取手段と、画像読取手段で読み取った画像情報をプリンタ部110など外部機器に送信する送信手段とを備えた画像読取ユニット1などの画像読取装置において、シートの画像を読み取る第2読取部31などの第2画像読取手段と、画像読取手段と前記第2画像読取手段との間に配置され、シートの少なくとも一部を加熱する加熱装置20などの加熱手段と、前記画像読取手段および前記第2画像読取手段のうちの加熱手段よりもシート搬送方向上流側に配置された一方の画像読取手段で加熱前の画像を読み取り、前記加熱手段よりもシート搬送方向下流側に配置された他方の画像読取手段で加熱後の画像を読み取り、各画像読取手段で読み取った加熱前後の画像情報に基づいて、前記画像に加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定する判定部71などの判定手段とを備えた。
これによれば、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤を使用して形成された文字などの画像は、加熱装置20などの加熱手段で加熱することにより消色する。よって、読取部30などの画像読取手段および第2読取部31などの第2画像読取手段のいずれか一方で加熱前の画像を読み取り、他方で加熱後の画像とを読み取って、加熱前後の画像を比較することにより、加熱消色記録剤が使用されたか否かを判定することができる。具体的に説明すると、加熱消色記録剤が使用されていない場合は、読み取った加熱前後の画像に違いはない。しかし、加熱消色記録剤が使用されている場合は、加熱消色記録剤により形成された画像は消えるため、読み取った加熱前後の画像に違いが生じる。よって、加熱前の画像と、加熱後の画像とを読み取って、加熱前後の画像を比較して、加熱前後の画像が異なっているか否かを判定することにより、加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することができる。これにより、文書について承認を行う前に、本装置を用いて、加熱消色記録剤が使用されたか否かの判定を行うことで、加熱消色記録剤を用いた文書について、承認してしまうのを防止することができ、文書の改ざんなどの不正を未然に防止することができる。
また、シートの通過が1回で済むワンパス搬送で加熱前後の画像を読み取ることができる。これにより、ひとつの画像読取手段のみで、加熱前後の画像を読み取る場合に比べて、短い時間で、加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することができる。
(態様4)
(態様3)において、加熱装置20などの加熱手段よりもシート搬送方向上流側に配置され、前記一方の画像読取手段が読み取るシート面と反対側である裏面の加熱前画像を読み取る裏面加熱前読取部34などの第3画像読取手段と、前記加熱手段よりもシート搬送方向下流側に配置され、前記裏面の加熱後画像を読み取る裏面加熱後読取部35などの第4画像読取手段とを備え、前記判定手段は、前記第3画像読取手段で読み取った加熱前画像情報と、前記第4画像読取手段で読み取った加熱後画像情報とに基づいて、裏面に加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定する。
これによれば、変形例4で説明したように、シートの通過が1回で済むワンパス搬送でおもて面と裏面の加熱前後の画像を読み取ることができ、短い時間で、シートおもて面、裏面の両方について、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することができる。
(態様5)
(態様1乃至(態様4)いずれかにおいて、搬送手段は、判定部71などの判定手段により加熱消色記録剤が使用されていると判定されたシートと、加熱消色記録剤が使用されていないと判定されたシートとを区別して排出する。
これによれば、実施形態で説明したように、複数枚のシートを、連続して加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定した後、ユーザーが、排出先に排出された複数枚シートを、加熱消色記録剤が使用されたシートと、使用されていないシートとに仕分けする必要がない。これにより、利便性の高い装置を提供することができる。
(態様6)
(態様5)において、前記搬送手段は、前記判定手段により加熱消色記録剤が使用されていると判定されたシートの排出先と、加熱消色記録剤が使用されていないと判定されたシートの排出先とを互いに異ならせる。
これによれば、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されていると判定されたシートと、加熱消色記録剤が使用されていないと判定されたシートとを区別して排出することができる。
(態様7)
(態様1)乃至(態様6)において、前記判定手段が判定した判定結果をユーザーに報知するランプ42などの報知手段を備えた。
これによれば、実施形態で説明したように、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されたことを、ユーザーに気づかせることができる。
(態様8)
(態様7)において、前記報知手段は、前記判定手段による判定結果、および/または、加熱消色記録剤使用箇所を表示する操作表示部50などの表示手段を有する。
これによれば、図6を用いて説明したように、判定結果および/または加熱消色記録剤使用箇所をユーザーに知らせることができる。
(態様9)
(態様7)または(態様8)において、
前記報知手段は、前記判定手段が加熱消色記録剤が使用されていると判定したとき、音を発するスピーカ43など発音手段を備えることを特徴とする画像読取装置。
これによれば、装置を確認することなく、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されたシートがあったことをユーザーに気づかせることができる。
(態様10)
(態様1)乃至(態様9)いずれかにおいて、前記画像読取手段で読み取った加熱前後の画像情報を表示する操作表示部50などの表示手段を備えた。
これによれば、図6を用いて説明したように、表示手段に表示された加熱前の画像と、加熱後の画像とから、加熱前後の画像の差異を確認することができる。これにより、画像のどこの部分に加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されたかをユーザーが表示手段に表示された加熱前後の画像から把握することができる。
(態様11)
(態様1)乃至(態様10)いずれかにおいて、判定部71などの前記判定手段は、加熱前後の画像情報に基づいて、加熱前と加熱後とで画素値が変化した画素数を把握し、前記画素値が変化した画素数が閾値以上のとき、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されていると判定する。
これによれば、実施形態で説明したように、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤は消色するため、加熱消色記録剤に対応する画素の画素値は、加熱前後で変化する。よって、画素値が変化した画素数が閾値以上であれば、加熱消色記録剤が使用されていると判定することができる。
(態様12)
(態様11)において、前記閾値をユーザーが設定する操作表示部50などの設定手段を備える。
これによれば、判定する書類に応じてユーザーが最適な閾値を設定することができ、精度の高い判定を行うことが可能となる。
(態様13)
(態様1)乃至(態様12)いずれかにおいて、判定部71などの判定手段は、加熱前後の画像情報それぞれについて、色分解し、各色毎に加熱消色記録剤が使用されているか否かの判定を行う。
これによれば、いろんな色の加熱消色インクなどの加熱消色剤の使用について、精度よく判定することができる。
(態様14)
(態様1)乃至(態様13)いずれかにおいて、前記判定手段は、前記シートの所定の範囲ついて、加熱消色記録剤が使用されているか否かの判定を行う。
これによれば、実施形態で説明したように、シート全体の画像について、判定する場合に比べて、演算負荷が少なくてすみ、すばやく加熱消色記録剤が使用されているか否かの判定を行うことができる。
また、判定範囲を絞ることにより、加熱消色インクが使用されるおそれがある箇所が占める割合を大きくすることができる。その結果、加熱消色インクが使用されていた場合、加熱前後で変化する画素数の割合が大きくなり、加熱使用インクの検出の感度を高めることができる。これにより、精度のよい判定を行うことができる。
(態様15)
(態様14)において、前記判定手段が、加熱消色記録剤が使用されているか否かの判定を行う範囲を、ユーザーが指定する操作表示部50などの判定範囲指定手段を備える。
これによれば、シートにおける加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されるおそれがある範囲をユーザーが指定することができ、多種多様な書類について、精度の高い判定を行うことができる。
(態様16)
(態様1)乃至(態様15)いずれかにおいて、判定部71などの判定手段により加熱消色記録剤が使用されていると判定されたシートの加熱前の画像情報を保存する加熱前画像情報保存部11などの画像情報保存手段を備えた。
これによれば、実施形態で説明したように、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤は、加熱装置20などの加熱手段の加熱で消えてしまう。しかし、加熱前画像情報保存部11などの画像情報保存手段に加熱前の画像情報を保存することにより、消えてしまった画像を確認することができる。また、画像情報保存手段に保存された加熱前の画像情報を用いて、プリンタ部110などの画像形成装置により加熱により消えた画像を、シートに再生することができる。
(態様17)
原稿の画像を読み取る画像読取装置を備え、該画像読取装置で読み取られた画像情報に基づき、画像を形成する画像形成装置において、上記画像読取装置として、(態様1)乃至(態様16)のいずれかの画像読取装置を用いる。
これによれば、加熱消色インクなどの加熱消色記録剤が使用されているかを判定する機能を備えることができ、利便性の高い画像形成装置を提供することができる。
1:画像読取ユニット
17:排紙トレイ
20:加熱装置
29:原稿載置台
30:読取部
31:第2読取部
32:裏面読取部
33:おもて面加熱前読取部
34:裏面加熱前読取部
35:裏面加熱後読取部
42:ランプ
43:スピーカ
50:操作表示部
60:メモリ
61:加熱前画像情報保存部
61a:おもて面加熱前画像情報保存部
61b:裏面加熱前画像情報保存部
62:加熱後画像情報保存部
62a:おもて面加熱後画像情報保存部
62b:裏面加熱後画像情報保存部
70:制御部
71:判定部
71a:おもて面判定部
71b:裏面判定部
100:自動原稿搬送装置
101:スキャナ
110 プリンタ部
特開2006−123324号公報

Claims (17)

  1. シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されてきたシートの画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段で読み取った画像情報を外部機器に送信する送信手段とを備えた画像読取装置において、
    シートの少なくとも一部を加熱する加熱手段と、
    前記画像読取手段で加熱前後の画像を読み取り、前記画像読取手段で読み取った加熱前後の画像情報に基づいて、加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置において、
    前記画像読取手段が読み取るシート面と反対側である裏面の画像を読み取る裏面画像読取手段を備え、
    前記判定手段は、前記裏面画像読取手段で加熱前後のシート裏面の裏面画像を読み取り、前記裏面画像読取手段で読み取った加熱前後の裏面画像情報に基づいて、前記裏面に加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することを特徴とする画像読取装置。
  3. シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されてきたシートの画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段で読み取った画像情報を外部機器に送信する送信手段とを備えた画像読取装置において、
    シートの画像を読み取る第2画像読取手段と、
    前記画像読取手段と前記第2画像読取手段との間に配置され、シートの少なくとも一部を加熱する加熱手段と、
    前記画像読取手段および前記第2画像読取手段のうちの加熱手段よりもシート搬送方向上流側に配置された一方の画像読取手段で加熱前の画像を読み取り、前記加熱手段よりもシート搬送方向下流側に配置された他方の画像読取手段で加熱後の画像を読み取り、各画像読取手段で読み取った加熱前後の画像情報に基づいて、前記画像に加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項3に記載の画像読取装置において、
    前記加熱手段よりもシート搬送方向上流側に配置され、一方の画像読取手段が読み取るシート面と反対側である裏面の加熱前画像を読み取る第3画像読取手段と、
    前記前記加熱手段よりもシート搬送方向下流側に配置され、前記シートの裏面の加熱後画像を読み取る第4画像読取手段とを備え、
    前記判定手段は、前記第3画像読取手段で読み取ったシート裏面の加熱前画像情報と、前記第4画像読取手段で読み取ったシート裏面の加熱後画像情報とに基づいて、シート裏面に加熱消色記録剤が使用されているか否かを判定することを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の画像読取装置において、
    前記搬送手段は、前記判定手段により加熱消色記録剤が使用されていると判定されたシートと、加熱消色記録剤が使用されていないと判定されたシートとを区別して排出することを特徴とする画像読取装置。
  6. 請求項5に記載の画像読取装置において、
    前記搬送手段は、前記判定手段により加熱消色記録剤が使用されていると判定されたシートの排出先と、加熱消色記録剤が使用されていないと判定されたシートの排出先とを互いに異ならせることを特徴とする画像読取装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の画像読取装置において、
    前記判定手段が判定した判定結果をユーザーに報知する報知手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  8. 請求項7に記載の画像読取装置において、
    前記報知手段は、前記判定手段による判定結果、および/または、加熱消色記録剤使用箇所を表示する表示手段を有することを特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項7または8に記載の画像読取装置において、
    前記報知手段は、前記判定手段が加熱消色記録剤が使用されていると判定したとき、音を発する発音手段を備えることを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の画像読取装置において、
    前記画像読取手段で読み取った加熱前後の画像情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかに記載の画像読取装置において、
    前記判定手段は、加熱前後の画像情報に基づいて、加熱前と加熱後とで画素値が変化した画素数を把握し、前記画素値が変化した画素数が閾値以上のとき、加熱消色記録剤が使用されていると判定することを特徴とする画像読取装置。
  12. 請求項11に記載の画像読取装置において、
    前記閾値をユーザーが設定する設定手段を備えることを特徴とする画像読取装置。
  13. 請求項1乃至12いずれかに記載の画像読取装置において、
    前記判定手段は、加熱前後の画像情報それぞれについて、色分解し、各色毎に加熱消色記録剤が使用されているか否かの判定を行うことを特徴とする画像読取装置。
  14. 請求項1乃至13いずれかに記載の画像読取装置において、
    前記判定手段は、前記シートの所定の範囲ついて、加熱消色記録剤が使用されているか否かの判定を行うことを特徴とする画像読取装置。
  15. 請求項14に記載の画像読取装置において、
    前記判定手段が、加熱消色記録剤が使用されているか否かの判定を行う範囲を、ユーザーが指定する判定範囲指定手段を備えることを特徴とする画像読取装置。
  16. 請求項1乃至15いずれかに記載の画像読取装置において、
    前記判定手段により加熱消色記録剤が使用されていると判定されたシートの加熱前の画像情報を保存する画像情報保存手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  17. 原稿の画像を読み取る画像読取装置を備え、該画像読取装置で読み取られた画像情報に基づき、画像を形成する画像形成装置において、
    上記画像読取装置として、請求項1乃至16のいずれかに記載の画像読取装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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