JP2016092590A - クロック生成回路、逐次比較型ad変換器および集積回路 - Google Patents

クロック生成回路、逐次比較型ad変換器および集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】判定回数と分解能が一致するまでに要する時間を短縮することができるクロック生成回路、逐次比較型AD変換器および集積回路の提供を図る。【解決手段】第1クロックΦcを生成する第1ループ回路41と、前記第1クロックとは異なる周期の第2クロックΦc1を生成する第2ループ回路42と、を有し、前記第1クロックΦcの遅延量の変動を、前記第2クロックΦc1に基づいて調整し、周期が調整された前記第1クロックΦcを出力する。【選択図】図7

Description

本明細書で言及する実施例は、クロック生成回路、逐次比較型AD変換器および集積回路に関する。
近年、逐次比較型AD(Analog-to-Digital)変換器は、比較的簡単な回路構成で実現され、CMOSプロセスとの整合性が高く、比較的高速な変換時間を実現できるため、様々な用途に対して幅広く適用されている。逐次比較型AD変換器は、一般的な構成として、DAC(Digital-to-Analog Converter)、コンパレータおよびDAC制御回路を含む。
逐次比較型AD変換器の全体的な動作としては、まず、サンプリング期間において、入力電圧をサンプルしてサンプル電圧として保持し、次の比較期間において、サンプル電圧と比較対象電圧を逐次比較する。
すなわち、コンパレータによる1回の比較動作で、1つのデジタルコードに対応する1つの比較対象電圧とサンプル電圧とを比較し、比較対象電圧とサンプル電圧との大小関係を判定する。
そして、コンパレータの比較結果出力に応じてDAC制御回路がデジタルコードを変化させることで、比較対象電圧値を大きな刻み幅のものから小さな刻み幅のものに変化させ、比較動作を逐次的にN回実行することで、Nビットのデジタルデータに変換する。
ところで、従来、逐次比較型AD変換器の動作クロック調整技術としては、様々な提案がなされている。
特開2011−061597号公報 特開2012−039475号公報 特開2012−182638号公報 特開平07−170185号公報
上述のような逐次比較型AD変換器は、例えば、PVT(Process/Voltage/Temperature)変動により、エッジの数が期待値(分解能と同じ回数)でなくなった場合、遅延量調整コードを1コードずつ変化させて遅延量を調整し、ループ動作周波数を調整している。
すなわち、比較期間において、所定のパルス信号(非同期クロック:Φc)のエッジに基づいて、コンパレータによる比較動作を逐次的にN回実行して、入力信号をNビットのデジタルデータに変換している。
そのため、エッジの計数値が分解能より少ない場合には、所定回数のAD変換が困難なため、AD変換精度の低下を招き、また、エッジの計数値が分解能より多い場合には、動作速度が速くなり過ぎるため、AD変換精度が劣化する虞がある。
このように、逐次比較型AD変換器は、PVT変動が生じた場合(例えば、電圧や温度等が急変した場合)、遅延量の調整に要する時間が長くなり、エッジ計数値(判定回数)と分解能が一致するまでに時間を費やすことになる。
また、事前に電圧や温度を変化させて、各条件に応じた適切な遅延量を設定可能とすることが考えられる。この場合には、調整期間を短縮することはできるが、試験コスト、並びに、回路面積や消費電力の増加を招くことになる。
一実施形態によれば、第1クロックを生成する第1ループ回路と、前記第1クロックとは異なる周期の第2クロックを生成する第2ループ回路と、を有するクロック生成回路が提供される。
前記クロック生成回路は、前記第1クロックの遅延量の変動を、前記第2クロックに基づいて調整し、周期が調整された前記第1クロックを出力する。
開示のクロック生成回路、逐次比較型AD変換器および集積回路は、判定回数と分解能が一致するまでに要する時間を短縮することができるという効果を奏する。
図1は、逐次比較型AD変換器の一例を示すブロック図である。 図2は、図1に示す逐次比較型AD変換器における非同期クロック生成回路の一例を示すブロック図である。 図3は、逐次比較型AD変換器の動作の一例を示すタイミング図である。 図4は、逐次比較型AD変換器の動作の一例を説明するためのフローチャートである。 図5は、逐次比較型AD変換器が適切に動作している状態を説明するための図である。 図6は、逐次比較型AD変換器におけるクロック調整動作を説明するためのタイミング図である。 図7は、第1実施例のクロック生成回路(非同期クロック生成回路)を示すブロック図である。 図8は、図7に示す非同期クロック生成回路における論理回路の一例を示す図である。 図9は、図7に示す非同期クロック生成回路における遅延量可変回路の一例を示す図である。 図10は、図9に示す遅延量可変回路の動作を説明するための図である。 図11は、図7に示す非同期クロック生成回路における固定遅延回路の一例を示す図である。 図12は、図7に示す非同期クロック生成回路における自励回路の例を示す図である。 図13は、第1実施例の非同期クロック生成回路の動作を説明するためのタイミング図である。 図14は、図7に示す非同期クロック生成回路における遅延調整量算出回路の一例を示すブロック図である。 図15は、図7に示す非同期クロック生成回路における遅延量調整コードの算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図16は、図15に示す遅延量調整コードの算出処理における真理値表の一例を示す図である。 図17は、第2実施例のクロック生成回路(非同期クロック生成回路)を示すブロック図である。 図18は、第2実施例の非同期クロック生成回路の動作を説明するためのタイミング図である。 図19は、図17に示す非同期クロック生成回路における遅延量調整コードの算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図20は、図19に示す遅延量調整コードの算出処理における真理値表の一例を示す図である。 図21は、第3実施例のクロック生成回路(非同期クロック生成回路)を示すブロック図である。 図22は、図21に示す非同期クロック生成回路における遅延量調整コードの算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図23は、図22に示す遅延量調整コードの算出処理における真理値表の例を示す図である。 図24は、本実施例の逐次比較型AD変換器が適用される無線受信装置の一例を示すブロック図である。 図25は、本実施例の逐次比較型AD変換器が適用される超音波受信装置の一例を示すブロック図である。
まず、本実施例のクロック生成回路、逐次比較型AD変換器および集積回路を詳述する前に、図1〜図6を参照して、非同期クロック生成回路(クロック生成回路)、逐次比較型AD変換器および逐次比較型AD変換器の動作クロック調整方法の例およびその問題点を説明する。
図1は、逐次比較型AD変換器の一例を示すブロック図である。図1において、参照符号11は、電荷再分配型DA変換器(容量DAC:CDAC)、12はコンパレータ、13はCDAC制御回路、そして、14は非同期クロック生成回路を示す。
図1に示されるように、逐次比較型AD変換器1は、CDAC11、コンパレータ12、CDAC制御回路13、および非同期クロック生成回路14を含む。CDAC11は、CDAC制御回路13からのスイッチ切り替え制御信号(デジタルコード)CSに基づいてアナログ電圧を生成する。
ここで、CDAC11は、例えば、容量の比率が1:1:2:4:8:…とされた複数の容量素子(キャパシタ)および複数のスイッチ(スイッチ回路)を含み、複数のスイッチは、CDAC制御回路13からのデジタルコードCSに従ってスイッチング制御される。
なお、CDAC11としては、様々な構成のものを適用することができ、例えば、容量DAC(CDAC)ではなく、抵抗DAC、或いは、容量主DACと抵抗副DACを組み合わせたDAC回路であってもよい。また、CDAC11およびコンパレータ12は、相補信号ではなく、シングルエンドの信号を処理するものであってもよい。
まず、サンプリング期間において、CDAC11により相補のアナログ入力信号(入力電圧)Vin+,Vin-をサンプリングし、サンプル電圧として保持する。次に、比較期間において、コンパレータ12によりサンプル電圧と比較対象電圧を逐次比較する。
ここで、サンプル電圧と逐次比較を行う比較対象電圧は、デジタルコードCSに基づいて、例えば、基準電圧Vrefに対して、1/2Vref,1/4Vref,1/8Vref,…の刻み幅とされている。
そして、コンパレータ12により、比較対象電圧とサンプル電圧との大小関係の比較を、逐次的にN回実行することで、サンプル電圧の電圧値に対応するNビットのデジタルコード(デジタル出力)を求める。
すなわち、コンパレータ12は、CDAC11の出力であるアナログ電圧OP,OMを入力として比較動作を実行する。また、CDAC制御回路13は、コンパレータ12の比較結果を示す出力QOP,QOMに基づいてデジタルコードCSを逐次変化させ、外部クロックΦsのあるサイクルにおいてサンプリングした入力信号のデジタルコードを生成する。
CDAC11は、例えば、外部クロックΦsが高レベル『H』の期間(サンプリング期間)において、アナログ入力電圧Vin+,Vin-を内部の容量素子に蓄える。具体的に、例えば、正側の複数の容量素子の各々に並列に入力電圧Vin+を印加し、各容量素子を入力電圧Vin+に等しい電圧値に充電する。
サンプリング終了後、正側の複数の容量素子の接続をスイッチ回路(複数のスイッチ)により切り替えることで、複数の容量素子の一端を例えば正側の参照電圧Vref+とGND(信号グラウンド)との何れかに選択的に接続し、他端を正側の共通の端子に接続する。これにより、電荷が再分配され、正側の共通の端子には、Vref+およびGNDの間を容量分割した電圧と入力電圧Vin+に応じた電位が現れる。
同様に、例えば、負側の複数の容量素子の各々に並列に入力電圧Vin-を印加し、各容量素子を入力電圧Vin-に等しい電圧値に充電する。サンプリング終了後、負側の複数の容量素子の接続をスイッチ回路により切り替えることで、複数の容量素子の一端を、例えば、負側の参照電圧Vref−とGND(信号グラウンド)との何れかに選択的に接続し、他端を負側の共通の端子に接続する。これにより、電荷が再分配され、負側の共通の端子にはVref−とGNDとの間を容量分割した電圧と入力電圧Vin-とに応じた電位が現れる。
この正側の共通の端子と負側の共通の端子の2つの端子に現れる電位OP,OMが、コンパレータ12の2つの入力(相補入力)に与えられる。そして、スイッチ回路の接続をCDAC制御回路13からのデジタルコードCSにより制御することで、所望の比較対象電圧を生成する。なお、コンパレータ12の2つの入力端子は、サンプリング期間において互いに短絡するようにしてもよい。
コンパレータ12のリセット端子には、非同期クロック生成回路14が生成するパルス信号(非同期クロック)Φcが入力される。この非同期クロックΦcは、CDAC制御回路13にも供給され、逐次比較型AD変換器1の各部の逐次比較動作を同期させるクロックとして機能する。
ただし、非同期クロックΦcは、外部クロックΦsとは同期しておらず、その意味で、非同期クロックΦcを生成する回路14は、非同期クロック生成回路と名前が付けられている。コンパレータ12は、例えば、非同期クロックΦcの高レベル『H』期間に比較動作を実行し、非同期クロックΦcの低レベル『L』期間にはリセットされる(比較動作を停止する)。
従って、コンパレータ12の2つの出力(相補出力)QOPおよびQOMは、非同期クロックΦcの『H』期間には比較結果に応じた異なる電位になり、非同期クロックΦcの『L』期間には同一の電位になる。
CDAC制御回路13は、コンパレータ12の出力QOP,QOMに基づいて、非同期クロックΦc(厳密には、非同期クロックΦcの信号遷移)に同期してデジタルコードを逐次変化させる。これにより、CDAC11の内部のスイッチの接続状態を順次変化させながら、コンパレータ12による比較動作を逐次行なう。
このように、逐次比較を行ないながらデジタルコードを変化させていくことで、参照電圧の1/2,1/4,1/8,…に対応する刻み幅で、CDAC11の2つの出力電圧の差を小さくしていく。その結果、アナログ入力電位Vin+,Vin-の差に対応したデジタルコード(スイッチの状態)を、CDAC制御回路13が検索する。
図2は、図1に示す逐次比較型AD変換器における非同期クロック生成回路14の一例を示すブロック図である。図2に示されるように、非同期クロック生成回路14は、論理回路141,遅延調整量算出回路(エッジ計数回路)142,排他的論理和(XOR)回路144および遅延量(Δt)可変回路143を含む。
XOR回路144は、コンパレータ12の比較結果出力(相補出力)QOP,QOMを受け取り、比較結果出力のアサートに応じて第1の信号値(例えば、『H』)を出力し、比較結果出力のネゲートに応じて第2の信号値(例えば,『L』)を出力する。すなわち、XOR回路144は、QOPおよびQOMが異なる電位になると『H』を出力し、QOPおよびQOMが同一の電位になると『L』を出力する。
遅延量可変回路143は、コンパレータ12の出力の信号状態変化を遅延させて生成した信号遷移によりコンパレータ12をリセットする。すなわち、図2に示す例では、遅延量可変回路143は、コンパレータ12の出力に応じた信号(XOR回路144の出力)Saを遅延させて反転することによりパルス信号Sbを生成する。
論理回路141は、例えば、レディ信号Srdが『L』から『H』に変化すると、非同期クロックΦcを『H』にする。それ以降、レディ信号Srdが『H』の状態に留まると、論理回路141は、遅延量可変回路143が出力するパルス信号Sbをそのまま素通りさせて、非同期クロックΦcとして出力する。
この例では、非同期クロックΦcの立ち下がりエッジによりコンパレータ12はリセットされる。すなわち、非同期クロックΦcが『L』になるとコンパレータ12の出力はネゲート状態になる(QOPおよびQOMが同一の電位になる)。
このように、非同期クロックΦcの信号遷移は、コンパレータ12の出力の信号状態変化(XOR回路144の出力のエッジ)を遅延量可変回路143により遅延させて生成したものになっている。そして、この非同期クロックΦcの立ち下がりの信号遷移により、コンパレータ12をリセットする。
遅延調整量算出回路142は、外部クロックΦsの1サイクルの間に発生する非同期クロックΦcの立ち下がりの信号遷移(立ち下がりエッジ)の個数を計数し、信号遷移の計数値に応じて遅延量可変回路143の遅延量を調整する。
例えば、遅延調整量算出回路142は、エッジ計数値が所定の数より大きい場合は、遅遅延量が小さくなったと判断して、遅延量可変回路143の遅延量を大きくするように調整し、エッジ計数値が所定の数より小さい場合は、遅延量が大きくなったと判断して、遅延量可変回路143の遅延量を小さくするように調整する。このようにして、非同期クロック生成回路14は、外部クロックΦsに同期して、コンパレータ12の動作クロック(パルス信号)Φcのエッジを計数し、遅延量Δtを調整する。
図3は、逐次比較型AD変換器の動作の一例を示すタイミング図であり、図4は、逐次比較型AD変換器の動作の一例を説明するためのフローチャートである。図3に示されるように、外部クロックΦsが『H』の期間がサンプリング期間であり、逐次比較型AD変換器1はサンプル状態にある。その後、外部クロックΦsが『L』になると、逐次比較期間になる。
逐次比較期間において、まず、レディ信号Srdが『H』になり、非同期クロックΦcが『H』に立ち上がる(ステップST11)。すなわち、レディ信号Srdが『H』の期間において、図3に示す遅延量可変回路143が出力するパルス信号Sbをそのまま非同期クロックΦcとすればよい。
ここで、遅延量可変回路143が出力するパルス信号Sbは、図3に示されるように、初期状態において『H』になっており、これに応じて非同期クロックΦcも『H』になる。このように、非同期クロックΦcを最初に『H』に設定することにより、逐次比較期間の最初にコンパレータ12による比較動作を実行させることができる。
さらに、非同期クロックΦcの『H』の期間にコンパレータ12が比較動作を実行することにより、図3に示されるように、コンパレータ12の出力電圧QOPおよびQOMが比較結果に応じて互いに異なる電位になる(ステップST12)。これに基づいて、XOR回路144の出力信号Saが『L』から『H』になる(ステップST13)。
このXOR回路144の出力信号Saを遅延量可変回路143により遅延量Δtだけ遅延させて反転することにより、遅延量可変回路143の出力パルス信号Sbが生成される。すなわち、信号Saの『L』から『H』への状態変化のΔt後に、パルス信号Sbが『H』から『L』へと状態変化する(ステップST14)。
なお、図3の例では、前述したように、レディ信号Srdが『H』の期間において、遅延量可変回路143の出力するパルス信号Sbをそのまま非同期クロックΦcとしている。そのため、パルス信号Sbの『H』から『L』への状態変化が非同期クロックΦcの『H』から『L』への状態変化として現れる(ステップST15)。
そして、非同期クロックΦcの『L』の期間にコンパレータ12が比較動作を停止することにより、コンパレータ12の出力電圧QOPおよびQOMが同一電位になる(ステップST12)。これに基づいて、XOR回路144の出力信号Saが『H』から『L』になる(ステップST13)。
その後、信号Saの『H』から『L』への状態変化のΔt後にパルス信号Sbが『L』から『H』へと状態変化する(ステップST14)。このパルス信号Sbの『L』から『H』への状態変化が非同期クロックΦcの『L』から『H』への状態変化として現れる(ステップST15)。以降、ステップST12からステップST15の処理を繰り返すことにより、逐次比較処理が順次実行される。
図5は、逐次比較型AD変換器が適切に動作している状態を説明するための図であり、逐次比較型AD変換器1が8ビット分解能を有する場合の適切な動作を説明するためのものである。
前述したように、遅延調整量算出回路142は、外部クロックΦsの1サイクルの間に発生する非同期クロックΦcの立ち下がりエッジの個数を計数し、エッジの計数値に応じて遅延量可変回路143の遅延量を調整する。
例えば、エッジの計数値が所定の値となるように、遅延量可変回路143の遅延量を調整する。逐次比較型AD変換器1が8ビット分解能のものである場合、外部クロックΦsの1サイクルの間(より厳密には、1サイクルからサンプル期間を除いた逐次比較期間)に、8回の逐次比較動作を実行することが望ましい。すなわち、逐次比較期間において、コンパレータ12の8回目の比較動作が完了してリセット状態になるまでの一連の動作が行なわれることが望ましい。
図5に示す例では、エッジ計数期間(=逐次比較期間)に、コンパレータ12をリセットさせる非同期クロックΦcの立ち下がりエッジが8回発生している。このように、エッジ計数値が8となるように制御することで、MSB(bit8)からLSB(bit1)までの8つのビット値の全てを、比較動作により判定することができる。
図6は、逐次比較型AD変換器におけるクロック調整動作を説明するためのタイミング図であり、逐次比較型AD変換器1が4ビット分解能を有する場合のクロック調整動作を説明するためのものである。
ここで、図6(a)は、判定回数(比較回数)が不足している場合のクロック調整動作(遅延量Δtの調整動作)を説明するためのものであり、図6(b)は、判定回数が過剰な場合のクロック調整動作を説明するためのものである。
前述したように、非同期クロック生成回路14は、外部クロックΦsに同期して、パルス信号(コンパレータ12の動作クロック)Φcのエッジ(立ち下がりエッジ)を計数し、遅延量Δtを調整する。すなわち、非同期クロック生成回路14は、例えば、電圧や温度の急変により、エッジの数が期待値(分解能と同じ回数)でなくなった場合、遅延量調整コードACdv(OUT)を1コードずつ変化させて遅延量Δtを調整し、ループ動作周波数(すなわち、コンパレータ12の動作クロックΦcの周波数)を調整する。
なお、エッジ計数と遅延量の調整は、同時ではなく、交互に処理する。また、非同期クロックΦcは、CDAC制御回路13にも供給され、逐次比較型AD変換器1の各部の逐次比較動作を同期させるクロックとして利用される。さらに、図6(a)および図6(b)において、参照符号Spdはパワーダウン信号を示し、逐次比較型AD変換器1(ADC)は、Spdが『H』のとき、パワーダウン状態となって停止し、Spdが『L』のとき、動作状態になる。
まず、図6(a)は、例えば、エッジ計数期間Pc11における判定回数(比較回数)が『4』で適当(4ビットの分解能と同じ4回の立ち下がりエッジ)であるが、遅延量調整期間Pa11において、判定回数が『3』に変化した場合を示す。
すなわち、遅延量調整コードOUT(ACdv)は、エッジ計数期間Pc11を含むサンプリング期間において、OUT(n)=初期値で、ADCは4回(分解能の4ビット分)判定を行う。そのため、次の遅延調整期間Pa11でも、OUT(n+1)=OUT(n)=初期値になる。
ここで、遅延調整期間Pa11において、電圧や温度等の急変により、非同期クロックΦcの立ち下がりエッジが『4』から『3』へ変化した場合、ADCは、3回しか判定を行うことができず、分解能が4ビットから3ビットへ低下して不適当(NG)になる。
さらに、次のエッジ計数期間Pc12では、遅延量の調整が困難なため、遅延量調整コードOUTは、OUT(n+2)=OUT(n+1)のままとなり、ADCは、3回しか判定を行うことができず、NGになる。
このように、電圧や温度等の急変により、遅延量調整期間Pa11の遅延量Δt(n+1)が、エッジ計数期間Pc11の遅延量Δt(n)よりも大きくなると、遅延調整期間Pa11およびエッジ計数期間Pc12では、4回の判定動作(比較動作)を行うことが困難になる。すなわち、遅延調整期間Pa11およびエッジ計数期間Pc12において、判定回数が『3』となって『1』だけ不足するため、分解能は、4ビットから3ビットへ低下してNGになる。
そして、次の遅延調整期間Pa12において、直前のエッジ計数期間Pc12で計数した値に従って、遅延量を調整する。すなわち、遅延調整期間Pa12において、遅延量調整コードOUTを、OUT(n+3)=OUT(n+2)−1として、遅延量を1コード分だけ小さくなるように調整する。
ここで、遅延量の調整処理は、例えば、逐次比較型AD変換器1におけるAD変換処理と並行して常時行うことができる。これは、次に、図6(b)を参照して説明する遅延量の調整処理、並びに、図7以降を参照して説明する各実施例の遅延量の調整処理でも同様であり、AD変換処理と並行して常時行うことができる。
なお、図6(a)では、遅延調整期間Pa12において、判定回数が『3』から『1』だけ増加して『4』に戻っているが、通常、遅延調整期間Pa12における遅延量を1コード分だけ小さくする処理を複数回繰り返すことで、判定回数を『4』に戻している。
従って、ADC(逐次比較型AD変換器1)は、例えば、電圧や温度等の急変により、非同期クロックΦcの遅延量Δtが大きくなって判定回数が不足すると、元の判定回数に戻してAD変換処理を行うために、相当の時間を要することになる。
次に、図6(b)は、例えば、エッジ計数期間Pc21における判定回数が『4』で適当であるが、遅延量調整期間Pa21において、判定回数が『5』に変動した場合を示す。すなわち、遅延量調整コードOUTは、エッジ計数期間Pc21を含むサンプリング期間において、OUT(n)=初期値で、ADCは4回(分解能の4ビット分)判定を行う。そのため、次の遅延調整期間Pa21でも、OUT(n+1)=OUT(n)=初期値になる。
ここで、遅延調整期間Pa21において、電圧や温度等の急変により、非同期クロックΦcの立ち下がりエッジが『4』から『5』へ変化した場合、ADCは、5回の判定動作を行うように時間設定され、余裕をもって4回の判定動作を行うことが困難になる。すなわち、ADCの変換速度が過剰なため、NG(不適当)になる。なお、ADCの分解能が4ビットの場合、5回目の判定動作は、行われない(停止される)。
さらに、次のエッジ計数期間Pc22では、遅延量の調整が困難なため、遅延量調整コードOUTは、OUT(n+2)=OUT(n+1)のままとなり、ADCは、5回の判定動作を行う過剰な変換速度で動作するため、NGになる。
このように、電圧や温度等の急変により、遅延量調整期間Pa21の遅延量Δt(n+1)が、エッジ計数期間Pc21の遅延量Δt(n)よりも小さくなると、遅延調整期間Pa21およびエッジ計数期間Pc22では、時間的な余裕をもって4回の判定動作を行うことが困難になる。
そして、次の遅延調整期間Pa22において、直前のエッジ計数期間Pc22で計数した値に従って、遅延量を調整する。すなわち、遅延調整期間Pa22において、遅延量調整コードOUTを、OUT(n+3)=OUT(n+2)+1として、遅延量を1コード分だけ大きくなるように調整する。
なお、図6(b)では、遅延調整期間Pa22において、判定回数が『5』から『1』だけ減少して『4』に戻っているが、通常、遅延調整期間Pa22における遅延量を1コード分だけ大きくする処理を複数回繰り返すことで、判定回数を『4』に戻している。
従って、逐次比較型AD変換器1は、例えば、電圧や温度等の急変により、非同期クロックΦcの遅延量Δtが小さくなって判定回数が過剰になると、元の判定回数に戻してAD変換処理を行うために、相当の時間を要することになる。
このように、上述した逐次比較型AD変換器1は、電圧や温度等の急変により、エッジの数が期待値(分解能と同じ回数)でなくなった場合、遅延量調整コードACdvを1コードずつ変化させて遅延量Δtを調整してループ動作周波数を制御している。
そのため、エッジの計数値が分解能より少ない場合には、所定回数のAD変換が困難なため、相当の時間、逐次比較型AD変換器によるAD変換の分解能の低下を招くことになる。
また、エッジの計数値が分解能より多い場合には、CDAC(11)やコンパレータ(12)の動作速度が速くなり過ぎるため、相当の時間、AD変換精度が劣化する虞がある。これらは、試験での歩留り低下や試験時間増加、並びに、システムの不具合発生の原因になる。
上述したように、例えば、図1〜図6を参照して説明した逐次比較型AD変換器は、電圧や温度等が急変した場合、遅延量Δtの調整期間が長くなり、エッジ計数値と分解能が一致するまでに相当の時間を費やすことになる。
ところで、事前に電圧や温度を変化させて、各条件に応じた適切な遅延量調整コードACdvを取得することが考えられる。この場合、調整期間を短くすることは可能だが、その分の試験コスト、並びに、回路面積や消費電力の増加を招き、逐次比較型AD変換器の特徴である小面積および低消費電力というメリットを打ち消してしまうことになる。
以下、クロック生成回路、逐次比較型AD変換器および集積回路の実施例を、添付図面を参照して詳述する。図7は、第1実施例のクロック生成回路(非同期クロック生成回路)を示すブロック図である。すなわち、図7に示す非同期クロック生成回路は、前述した図1に示す逐次比較型AD変換器1における非同期クロック生成回路14として適用することができる。
図7と、前述した図2の比較から明らかなように、第1実施例における非同期クロック生成回路14は、図2に示す非同期クロック生成回路(メインループ:第1ループ回路41)に加え、より自励(クロック)周期が長いサブループ(第2ループ回路42)を含む。
第1ループ回路41は、前述した図2と同様に、論理回路141,遅延調整量算出回路(エッジ計数回路)142a,XOR回路144および遅延量(Δt)可変回路143を含む。
ここで、遅延調整量算出回路142aには、外部クロックΦsおよび論理回路141からのパルス信号(第1非同期クロック:第1クロック)Φcが入力されている。さらに、遅延調整量算出回路142aには、固定遅延コードSDおよび論理回路145からのパルス信号(第2非同期クロック:第2クロック)Φc1も入力されている。
第2ループ回路42は、論理回路145,遅延量(Δt)可変回路146,固定遅延回路(第1固定遅延回路)147および自励回路148を含む。自励回路148は、CDAC11の出力電圧OP,OM(コンパレータ12の入力電圧)、および、論理回路145からの第2非同期クロックΦc1を受け取り、信号Sc1を生成して固定遅延回路147に出力する。
遅延量可変回路146は、遅延量可変回路143と同様のもので、固定遅延回路147の出力信号Sa1および遅延調整量算出回路142aからの遅延量調整コードOUT(ACdv)を受け取り、パルス信号Sb1を生成して論理回路145に出力する。
論理回路145は、論理回路141と同様のもので、第1ループ回路41の論理回路141と同じレディ信号Srd、および、遅延量可変回路146からのパルス信号Sb1を受け取り、第2非同期クロックΦc1を出力する。
すなわち、第2ループ回路42から出力される第2非同期クロックΦc1は、第1ループ回路41から出力される第1非同期クロックΦcよりも長い周期を有している。ここで、固定遅延回路147の遅延量は、遅延量調整コードSDにより予め設定され、回路の動作中(AD変換処理中)は、変化しないようになっている。
遅延量調整コードSDにより設定される固定遅延回路147の遅延量は、例えば、遅延量調整コードOUTにより調整される遅延調整量算出回路142aの遅延量の整数倍(例えば、10倍,20倍等)に設定するのが好ましい。
すなわち、固定遅延回路147は、遅延量可変回路143(146)と同等の構成とされているため、遅延量調整コードSDは、遅延調整量算出回路142aからの遅延量調整コードOUTにおける10または20コードに設定される。
図6(a)および図6(b)を参照して説明したように、遅延量調整コードOUTによる遅延量Δtの調整は1コードずつ行うのに対して、固定遅延回路147による遅延量の調整では、例えば、10または20コード分だけ遅延量を調整することができる。
なお、遅延量調整コードSDの値は、例えば、逐次比較型AD変換器1が使用される環境において、変動する電圧や温度等の大きさが予測可能であれば、その予測可能な変動の大きさにより生じる遅延量に基づいて設定することができる。
このように、第1実施例によれば、電圧や温度等の急変により、第1非同期クロックΦcの遅延量Δtが大きくなって判定回数が不足した場合、第2ループ回路42からの第2非同期クロックΦc1に基づいて短時間で元の判定回数に戻すことができる。なお、詳細は、図13〜図16を参照して説明する。
図8は、図7に示す非同期クロック生成回路14における論理回路141,145の一例を示す図である。ここで、論理回路141および145は、同様のものであり、AND(論理積)回路とされている。
従って、AND回路141(145)において、例えば、一方の入力端子のレディ信号Srdが『L』から『H』に変化すると、他方の入力端子に与えられたパルス信号Sb(Sb1)のレベルがそのまま素通りし、パルス信号Φc(Φc1)としてそのまま出力される。
すなわち、Srdが『H』のとき、第1同期クロックΦcは、Φc=Sbとなり、第2非同期クロックΦc1は、Φc1=Sb1になる。なお、図8に示す論理回路141(145)は、単なる例であり、様々な変形が可能なのはいうまでもない。
図9は、図7に示す非同期クロック生成回路における遅延量可変回路143,146の一例を示す図であり、図10は、図9に示す遅延量可変回路の動作を説明するための図である。
なお、第1ループ回路(メインループ)41の遅延量可変回路143および第2ループ回路(サブループ)42の遅延量可変回路146には、遅延調整量算出回路142aからの遅延量調整コードOUT(ACdv)が共通に与えられる。
図9に示されるように、遅延量可変回路143(146)は、XOR回路144の出力Sa(固定遅延回路147の出力Sa1)を受け取る縦列接続された複数のインバータINV11〜INV17、スイッチSW10〜SW12,SW20〜SW22、キャパシタC10〜C12を含む。スイッチSW10〜SW12は、制御信号SR[0]〜SR[2]によりスイッチング制御され、また、スイッチSW20〜SW22は、制御信号SF[0]〜SF[2]によりスイッチング制御される。
ここで、制御信号SR[0]〜SR[2]およびSF[0]〜SF[2]は、遅延調整算出回路142aの出力信号OUT(遅延量調整コードACdv)とされている。そして、図10に示されるように、制御信号SR[0]〜SR[2]により、インバータINV11〜INV17の段数を制御して遅延量Δtの粗調整を行う。
また、制御信号SF[0]〜SF[2]により、キャパシタC10〜C12の接続を制御して遅延量Δtの微調整を行う。なお、キャパシタC10,C11,C12の容量は、例えば、1C,2C,4Cに設定され、制御信号SF[0]〜SF[2]でスイッチSW20〜SW22を制御することにより、容量値を様々に変化させて遅延量の微調整を行う。
具体的に、例えば、制御信号(遅延量調整コード)SR[2]=1(『H』),SR[1:0]=0(『L』),SF[2:0]=1と設定した時、インバータの段数が最も多く(INV11〜INV17)、微調整用容量C10〜C12も最大(1C+2+4C=7C)になるため遅延量は最大になる。
また、例えば、SR[2:1]=0,SR[0]=1,SF[2:0]=0と設定した時、インバータの段数が最も少なく(INV11〜INV13)、微調整用容量C10〜C12は接続されないため遅延量は最小になる。なお、図9に示す遅延量可変回路143(146)は、単なる例であり、様々な変形および変更が可能なのはいうまでもない。
図11は、図7に示す非同期クロック生成回路における固定遅延回路147の一例を示す図である。図11と前述した図9の比較から明らかなように、固定遅延回路147は、遅延量可変回路143(146)と同様の構成を有しているが、回路の動作中(AD変換処理中)、各スイッチは固定され、固定の遅延量を与えるようになっている。
すなわち、図11に示されるように、固定遅延回路147は、自励回路148の出力Scを受け取る縦列接続された複数のインバータINV21〜INV27、スイッチSW30〜SW35、キャパシタC20〜C22を含む。
スイッチSW30〜SW32は、制御信号SD[0]〜SD[2]によりスイッチング制御され、また、スイッチSW33〜SW35は、制御信号SD[3]〜SD[5]によりスイッチング制御される。なお、制御信号SD[0]〜SD[5]は、外部から入力される固定遅延コードSDとされ、回路の動作中は変化せずに、各スイッチSW30〜SW35を固定して、固定の遅延量を与えるようになっている。
ここで、固定遅延回路147が遅延量可変回路143(146)と同様の構成を有しているのは、例えば、電圧および温度等が変動したとき、それぞれの回路の遅延量の変化が同等となるようにするためである。
図12は、図7に示す非同期クロック生成回路における自励回路148の例を示す図であり、図12(a)および図12(b)の2つの例を示すものである。
図12(a)に示す自励回路148は、図1に示す逐次比較型AD変換器1のコンパレータ12に対応するコンパレータ1481、および、図7に示す第1ループ回路41のXOR回路144に対応するXOR回路1482を含む。ここで、コンパレータ1481は、CDAC11の出力であるアナログ電圧OP,OMを入力として比較動作を行い、その出力は、XOR回路1482に入力されている。
これにより、第1ループ回路41のXOR回路144の出力Saに対応する出力Sc1を生成し、固定遅延回路147に出力するようになっている。なお、コンパレータ1481のリセット信号としては、第2ループ回路42における論理回路145からの第2非同期クロック(パルス信号)Φc1が使用される。
図12(b)に示す自励回路148は、縦列接続された複数のインバータINV31〜INV3nを含み、論理回路145からの第2非同期クロックΦc1を複数のインバータINV31〜INV3nで遅延して出力Sc1を生成するようになっている。ここで、第2非同期クロックΦc1を遅延するインバータINV31〜INV3nの数は、図12(a)を参照して説明した自励回路と同じ遅延時間が得られるように設定される。
そして、図12(a)および図12(b)に示すような自励回路148により生成された信号Sc1は、前述した固定遅延回路147に入力される。なお、自励回路148は、コンパレータ12およびXOR回路144の遅延時間と同じ遅延量を与えるものであれば、図12(a)および図12(b)のものに限定されないのはもちろんである。
図13は、第1実施例の非同期クロック生成回路の動作を説明するためのタイミング図であり、例えば、電圧および温度等の急変により、第1非同期クロックΦcの計数値N=5で、第2非同期クロックΦc1の計数値N1=4になったときのものを示す。
なお、計数値Nは、後に、図14を参照して説明するカウンタ21により、第1非同期クロックΦcの立ち下がりエッジをカウントした値であり、また、計数値N1は、カウンタ22により、第2非同期クロックΦc1の立ち下がりエッジをカウントした値である。
また、図13の例は、逐次比較型AD変換器1の分解能を4ビットとし、N=4の時が適切なループ動作周波数であるものとする。従って、N=5は、ループ動作周波数(すなわち、コンパレータ12の動作クロックである非同期クロックΦcの周波数)が高い場合(遅延量Δtが小さい場合)を表し、調整コードを大きくして非同期クロックΦc,Φc1の周期を長く(遅延量Δtを大きく)して、分解能と同じ『4』となるように調整する。また、固定遅延コードSDは、予め、例えば、SD=10に設定しておく。
図13に示されるように、遅延量調整コードOUT(ACdv)は、エッジ計数期間Pc1において、OUT(n)=初期値で、第1非同期クロックΦcの計数値Nが『5』の場合、第2非同期クロックΦc1の計数値N1は『4』となっている。
このとき、次の遅延調整期間Pa1において、第2非同期クロックΦc1に基づいて判定動作が制御され、遅延量調整コードOUTは、OUT(n+1)=OUT(n)+10となり、4回の判定を行うようになる。
ここで、N=5,N1=4,SD=10の関係より、例えば、遅延調整期間Pa1において、調整コードを「+10」することで、N=4になって調整が完了する。なお、N=6、N1=5の場合には、例えば、遅延調整期間Pa1において、調整コードを「+20」すれば、N=4になって調整が完了する。
このように、第1実施例によれば、例えば、図6(b)を参照して説明した調整コードを「+1」するのに対して、調整に要する時間(調整期間)を1/10程度に短縮して、適切なループ動作周波数に自動設定することが可能になる。
図14は、図7に示す非同期クロック生成回路における遅延調整量算出回路の一例を示すブロック図であり、後に、図15および図16を参照して説明する遅延量調整コードの算出処理を行う遅延調整量算出回路142aの構成例を示すものである。
図14に示されるように、遅延調整量算出回路142aは、カウンタ21,22、レジスタ23,26,27、エッジ計数値判定回路24、および、加算器25を含む。カウンタ21は、第1ループ回路41からの第1非同期クロックΦcの立ち下がりエッジに応答してカウント動作し、カウンタ22は、第2ループ回路42からの第2非同期クロックΦc1の立ち下がりエッジに応答してカウント動作する。
ここで、カウンタ21,22は、クロック信号(外部クロック)Φsが『H』の間(遅延量調整期間)、リセットされてカウンタ動作を実行せず、外部クロックΦsが『L』の間(エッジ計数期間)、カウンタ動作を実行する。
すなわち、エッジ計数期間(Pc1)において、カウンタ21は、第1非同期クロックΦcの立ち下がりエッジをカウントし、カウンタ22は、第2非同期クロックΦc1の立ち下がりエッジをカウントする。そして、エッジ計数期間が終了した時のカウンタ21の出力Nおよびカウンタ22の出力N1は、レジスタ23(レジスタB)に格納される。
一方、遅延量調整期間(Pa1)では、図15および図16を参照して詳述するように、2つのエッジ計数値N,N1および固定遅延コードSDに基づいた値を処理し、調整コードの変化量ADJを生成して加算器25に出力する。
ここで、固定遅延コードSDは、レジスタ26(レジスタC)に格納され、レジスタ23の出力CNT(N,N1)と共に、エッジ計数値判定回路24に出力される。加算器25は、エッジ計数値判定回路24からのADJとレジスタ27(レジスタA)の出力(調整コード)OUTを加算し、その結果をレジスタAに上書きして格納する。なお、レジスタ23,26および27は、例えば、動作開始時にパワーダウン信号Spdによりそれぞれ初期値に設定されるようになっている。
図15は、図7に示す非同期クロック生成回路における遅延量調整コードの算出処理の一例を説明するためのフローチャートであり、図16は、図15に示す遅延量調整コードの算出処理における真理値表の一例を示す図である。
図15および図16において、図14を参照して説明したように、Nは、第1ループ回路41からの第1非同期クロックΦcの立ち下がりエッジの計数値を示し、N1は、第2ループ回路42からの第2非同期クロックΦc1の立ち下がりエッジの計数値を示す。
なお、レジスタB(レジスタ23)は、エッジの計数値N,N1を格納するためのものであり、レジスタC(レジスタ26)は、固定遅延コードSDを格納するためのものであり、そして、レジスタA(レジスタ27)は、調整コードOUTを格納するためのものである。
図15に示されるように、ステップST11において、AD変換動作が開始すると、図14に示すレジスタA,レジスタBおよびレジスタCを、外部クロックΦsにより初期値に設定する(ST12)。
次に、ステップST13に進んで、エッジ計数期間(Pc1)かどうかを判定する。ステップST13において、エッジ計数期間である(yes)と判定すると、カウンタ21および22でΦcおよびΦc1の立ち下がりエッジをそれぞれ計数する(ST14)。
さらに、ステップST15に進んで、エッジ計数値Nが、AD変換器の分解能と同じかどうかを判定する。すなわち、エッジ計数値Nは、多くの場合でAD変換器の分解能と同じ値にするのが好ましいためである。
具体的に、例えば、分解能が8ビットの逐次比較型AD変換器の場合、N=8であれば、N=分解能(ST15:yes)となり、ループ動作周波数が適切なので調整コードの変化量ADJを「0」に設定する(ST17)。
また、ステップST15において、N=分解能ではないと判定(ST15:no)すると、ステップST16に進んで、N<分解能が成立するかどうかを判定する。ステップST16において、N<分解能が成立する(yes)と判定すると、例えば、ADJを「−1」に設定する(ST18)。これは、図6(a)を参照して説明した処理に対応する。
一方、ステップST16において、N<分解能が成立しない(no)と判定すると、ステップST19に進んで、例えば、図16に示すような真理値表に従ってADJを設定、すなわち、ADJを「+SD」或いは「+2×SD」に設定する。
具体的に、図16に示されるように、例えば、N−分解能=1でN1−分解能=0、N−分解能=1でN1−分解能=1、および、N−分解能=2でN1−分解能=0のときは、ADJを「+SD(例えば、+10)」に設定する。さらに、例えば、N−分解能=2でN1−分解能=1、および、N−分解能=2でN1−分解能=2のときは、ADJを「+2×SD(例えば、+20)」に設定する。
そして、ステップST20に進んで、ステップST17,ST18およびST19において設定されたADJをレジスタBに上書きして格納した後、ステップST13に戻って同様の処理を繰り返す。
なお、ステップST13において、エッジ計数期間(Pc1)ではないと判定すると、例えば、遅延量調整期間(Pa1)として遅延量の調整を行う。すなわち、ステップST21に進んで、レジスタAとレジスタBに格納された変化量と調整コードを加算し、ステップST22に進む。
ステップST22では、加算結果をレジスタAに上書きして格納した後、ステップST13に戻って同様の処理を繰り返す。すなわち、加算器25により、エッジ計数値判定回路24からのADJとレジスタ27からの調整コードOUTを加算し、その結果をレジスタ27に上書きして格納し、同様の処理を繰り返す。
ここで、固定遅延コードSDは、予め、「+1」より大きい値(例えば、「+10」,「+20」等)に設定している。そのため、例えば、図6(b)を参照して説明した遅延量Δtを「+1」ずつ調整するのに対して、より短い時間で適切なループ動作周波数にすることが可能になる。
なお、図10を参照して説明したように、調整コードOUTと遅延量Δtは比例関係にあるため、調整コードOUTとループ動作周波数は反比例の関係にある。従って、調整コードの変化量が「+1」の場合は遅延量Δtが増加してループ動作周波数は下がり、逆に変化量が「−1」の場合は遅延量Δtが減少してループ動作周波数は上がる。
このように、第1実施例では、例えば、計数値が分解能より大きい場合、ループ動作周波数が高いので、ADJを固定遅延コードSDに基づいて設定し、短時間でループ動作周波数を低減して適切なものとするようになっている。なお、計数値Nが分解能より小さい場合、ループ動作周波数が低いので、ADJは、図6(a)を参照して説明したのと同様に、「−1」に設定する。
図17は、第2実施例のクロック生成回路(非同期クロック生成回路)を示すブロック図であり、図7と同様に、前述した図1に示す逐次比較型AD変換器1における非同期クロック生成回路14として適用することができるものである。第2実施例の非同期クロック生成回路は、数値Nが分解能より小さい場合、ADJを固定遅延コードSDに基づいて設定し、短時間でループ動作周波数を増加して適切なものとしている。
図17と前述した図7の比較から明らかなように、第2実施例に示す非同期クロック生成回路14において、第1ループ回路41aには、固定遅延回路(第2固定遅延回路)149が設けられ、第2ループ回路42aからは、固定遅延回路(147)が除去されている。
すなわち、第1ループ回路(メインループ)41aにおいて、XOR回路144の出力Saは、固定遅延回路149で固定遅延コードSDに基づく遅延が与えられ、その遅延が与えられた信号Sa'が遅延量可変回路143に入力するようになっている。一方、第2ループ回路(サブループ)42aでは、自励回路148aの出力Sa2(Sc1)が遅延量可変回路146aに直接入力されている。
これにより、計数値が分解能より大きい場合は、図6(b)を参照して説明したのと同様に、ADJを「+1」に設定し、計数値Nが分解能より小さい場合は、ADJを固定遅延コードSDに基づいて設定する。
すなわち、第1ループ回路41aからの第1非同期クロックΦcと、第2ループ回路42aからの第2非同期クロックΦc2の関係(周期)を,Φc>Φc2とするようになっている。なお、第2実施例の遅延調整量算出回路142bは、入力をΦc1からΦc2に変更することになるが、遅延調整量算出回路142bは、実質的に第1実施例の遅延調整量算出回路142を適用することができる。ただし、遅延量調整コードの算出は、後に、図19および図20を参照して説明するようにして算出する。
図18は、第2実施例の非同期クロック生成回路の動作を説明するためのタイミング図であり、例えば、電圧および温度等の急変により、第1非同期クロックΦcの計数値N=3で、第2非同期クロックΦc2の計数値N2=4になったときのものを示す。
図18と前述した図13の比較から明らかなように、図18の例は、逐次比較型AD変換器1の分解能を4ビットとし、N=4の時が適切なループ動作周波数であるものとする。従って、N=3は、ループ動作周波数(すなわち、コンパレータ12の動作クロックである非同期クロックΦcの周波数)が低い場合(遅延量Δtが大きい場合)を表し、負の調整コードを大きくして非同期クロックΦc,Φc2の周期を短く(遅延量Δtを小さく)して、分解能と同じ『4』となるように調整する。
図18に示されるように、遅延量調整コードOUTは、エッジ計数期間Pc2において、OUT(n)=初期値で、第1非同期クロックΦcの計数値Nが『3』の場合、第2非同期クロックΦc2の計数値N2は『4』となっている。
このとき、次の遅延調整期間Pa2において、第2非同期クロックΦc2に基づいて判定動作が制御され、遅延量調整コードOUTは、OUT(n+1)=OUT(n)−10となり、4回の判定を行うようになる。
ここで、N=3,N2=4,SD=10の関係より、例えば、遅延調整期間Pa2において、調整コードを「−10」することで、N=4になって調整が完了する。なお、N=2、N2=3の場合には、例えば、遅延調整期間Pa2において、調整コードを「−20」すれば、N=4となって調整が完了する。
このように、第2実施例によれば、例えば、図6(a)を参照して説明した調整コードを「−1」するのに対して、調整期間を1/10程度に短縮して、適切なループ動作周波数に自動設定することが可能になる。
なお、第2実施例における遅延調整量算出回路142bは、前述した図14に示す遅延調整量算出回路142aと同等のものを適用することができる。ただし、後述する図20に示す真理値表のように、第2ループ回路42aからの第2非同期クロックΦc2の立ち下がりエッジの計数値N2と分解能の比較は、図16の真理値表の「N1−分解能」ではなく、「分解能−N2」を適用する。
図19は、図17に示す非同期クロック生成回路における遅延量調整コードの算出処理の一例を説明するためのフローチャートであり、図20は、図19に示す遅延量調整コードの算出処理における真理値表の一例を示す図である。図19と前述した図15の比較から明らかなように、図19では、図15におけるステップST18およびST19が、ST28およびST29に変更されている。
すなわち、ステップST16において、N<分解能が成立する(yes)と判定すると、ステップST28に進んで、例えば、図20に示すような真理値表に従ってADJを設定、すなわち、ADJを「−SD」或いは「−2×SD」に設定する。
具体的に、図20に示されるように、例えば、N−分解能=1で分解能−N2=0、N−分解能=1で分解能−N2=1、および、N−分解能=2で分解能−N2=0のときは、ADJを「−SD(例えば、−10)」に設定する。さらに、例えば、N−分解能=2で分解能−N2=1、および、N−分解能=2で分解能−N2=2のときは、ADJを「−2×SD(例えば、−20)」に設定する。
一方、ステップST16において、N<分解能が成立しない(no)と判定すると、ステップST29に進んで、ADJを「+1」に設定する。これは、図6(b)を参照して説明した処理に対応する。なお、他の処理は、図15のフローチャートにおける処理と同様である。
このように、第2実施例では、例えば、計数値が分解能より小さい場合、ループ動作周波数が低いので、ADJを固定遅延コードSDに基づいて設定し、短時間でループ動作周波数を増加して適切なものとするようになっている。なお、計数値Nが分解能より大きい場合、ループ動作周波数が高いので、ADJは、図6(b)を参照して説明したのと同様に、「+1」に設定する。
図21は、第3実施例のクロック生成回路(非同期クロック生成回路)を示すブロック図であり、上述した第1実施例および第2実施例を組み合わせたものに相当する。図21に示す非同期クロック生成回路も、前述した第1および第2実施例と同様に、図1に示す逐次比較型AD変換器1における非同期クロック生成回路14として適用することができる。
第3実施例において、第1ループ回路(メインループ)41bには、固定遅延回路(第3固定遅延回路)149が設けられ、第2ループ回路(サブループ)は、第1副ループ回路42bおよび第2副ループ回路42cを含む。
なお、第1副ループ回路42bは、第1非同期副クロック(第1副クロック)Φc1を生成し、第2副ループ回路42cは、第2非同期副クロック(第2副クロック)Φc2を生成する。
すなわち、図21と図7の比較から明らかなように、第3実施例における第1ループ回路41bおよび第1副ループ回路42bは、第1実施例における第1ループ回路41および第2ループ回路42に相当する。
ただし、図21に示す第3実施例では、第1実施例の第1ループ回路41に対して固定遅延回路149が設けられ、また、第1実施例の第2ループ回路42に対して2つの固定遅延回路(第4固定遅延回路)147a,147bが設けられている点が異なる。
すなわち、第3実施例では、第1ループ回路41bに固定遅延回路149が設けられ、第1非同期クロックΦcに対して、固定遅延コードSDに基づく遅延量を与えられる。そのため、第1副ループ回路42bに2つの固定遅延回路147a,147bを設け、第1非同期副クロックΦc1に対して、第1非同期クロックΦcよりも、さらに、固定遅延コードSDに基づく遅延量を与えるようになっている。
また、図21と図17の比較から明らかなように、図21に示す第3実施例における第1ループ回路41bおよび第2副ループ回路42cは、図17に示す第2実施例の第1ループ回路41aおよび第2ループ回路42aに相当する。
このように、第3実施例は、図21の非同期クロック生成回路14により、第1実施例の計数値が分解能より大きい場合におけるADJのSDに基づく設定、並びに、第2実施例の計数値が分解能より小さい場合におけるADJのSDに基づく設定が可能になる。すなわち、第3実施例によれば、第1非同期クロックΦcのエッジ計数値Nが過剰であっても不足であっても調整期間を短縮することが可能になる。
以上、詳述したように、各実施例によれば、電圧および温度等が急変して判定回数(エッジ計数値)と分解能と異なるようになっても、短い時間で遅延量を調整して、判定回数と分解能を一致させることができ、安定したAD変換精度を実現することができる。
図22は、図21に示す非同期クロック生成回路における遅延量調整コードの算出処理の一例を説明するためのフローチャートであり、図23は、図22に示す遅延量調整コードの算出処理における真理値表の例を示す図である。
ここで、図22と前述した図19および図15の比較から明らかなように、図22に示す第3実施の処理では、図15に示す第1実施例のステップST19の処理、並びに、図19に示す第2実施例のステップST28の処理が行われる。なお、図23(a)に示す真理値表1は、図16に示す真理値表と同じものであり、図23(b)に示す真理値表2は、図20に示す真理値表と同じものである。
すなわち、図22において、図19を参照して説明したのと同様に、ステップST16において、N<分解能が成立する(yes)と判定すると、ステップST28に進む。ステップST28では、例えば、図23(b)に示すような真理値表2に従ってADJを設定、すなわち、ADJを「−SD」或いは「−2×SD」に設定する。
具体的に、図23(b)に示されるように、例えば、N−分解能=1で分解能−N2=0、N−分解能=1で分解能−N2=1、および、N−分解能=2で分解能−N2=0のときは、ADJを「−SD(例えば、−10)」に設定する。さらに、例えば、N−分解能=2で分解能−N2=1、および、N−分解能=2で分解能−N2=2のときは、ADJを「−2×SD(例えば、−20)」に設定する。
一方、ステップST16において、N<分解能が成立しない(no)と判定すると、ステップST19に進んで、例えば、図23(a)に示すような真理値表に従ってADJを設定、すなわち、ADJを「+SD」或いは「+2×SD」に設定する。
具体的に、図23(a)に示されるように、例えば、N−分解能=1でN1−分解能=0、N−分解能=1でN1−分解能=1、および、N−分解能=2でN1−分解能=0のときは、ADJを「+SD(例えば、+10)」に設定する。さらに、例えば、N−分解能=2でN1−分解能=1、および、N−分解能=2でN1−分解能=2のときは、ADJを「+2×SD(例えば、+20)」に設定する。
そして、ステップST20に進んで、ステップST17,ST28およびST19において設定されたADJをレジスタBに上書きして格納した後、ステップST13に戻って同様の処理を繰り返す。
以上において、例えば、図7,図17および図21に示す各実施例におけるクロック生成回路(非同期クロック生成回路)の構成は、単なる例であり、様々に変形および変更することができる。さらに、図13および図18を参照して説明した各信号に関しても、その信号の論理は、単なる例に過ぎないのはいうまでもない。
図24は、本実施例の逐次比較型AD変換器が適用される無線受信装置100の一例を示すブロック図であり、本実施例の逐次比較型AD変換器は、AD変換器(ADC)105として適用することができる。
図24に示されるように、無線受信装置100は、アンテナ101,ローノイズアンプ(LNA)102,フィルタ103,周波数変換器104,AD変換器105,デジタルベースバンド信号処理回路106およびPLL(Phase Locked Loop)回路107を含む。
無線受信装置100は、例えば、アンテナ101を介して受信した高周波信号をローノイズアンプ102で増幅し、フィルタ103を介して所定の周波数成分を取り出した後、周波数変換器104によりベースバンド信号に変換(ダウンコンバート)する。
周波数変換器104からのベースバンド信号は、PLL回路107からのクロックCLK(外部クロックΦsに相当)により制御されるAD変換器105に入力され、デジタル信号に変換された後、デジタルベースバンド信号処理回路106により復調される。
無線受信装置100を構成する回路のうち、例えば、AD変換器105,デジタルベースバンド信号処理回路106およびPLL回路107は、1つのLSI(集積回路)として実現することができる。
図25は、本実施例の逐次比較型AD変換器が適用される超音波受信装置の一例を示すブロック図であり、本実施例の逐次比較型AD変換器は、AD変換器(ADC)205a〜205hとして適用することができる。
なお、超音波受信装置200は、例えば、生体の各部位を診断する超音波診断装置や測定対象を非破壊で計測する超音波非破壊計測装置、或いは、レーダ装置の受信部等として利用される。
図25に示されるように、超音波受信装置200は、超音波トランスデューサ(UST)201a〜201h,ローノイズアンプ(LNA)202a〜202hおよび可変利得アンプ203a〜203hを含む。
さらに、超音波受信装置200は、フィルタ204a〜204h,AD変換器205a〜205hおよびデジタル演算処理装置206を含む。なお、図25において、超音波トランスデューサ201a〜201h等は8つ設けられているが、用途により様々なものが有り得るのはいうまでもない。
超音波受信装置200は、例えば、超音波トランスデューサ201a〜201hからの信号をローノイズアンプ202a〜202hで増幅し、可変利得アンプ203a〜203hによりゲイン調整する。
さらに、フィルタ204a〜204hにより所定の周波数成分を取り出した後、AD変換器205a〜205hによりデジタル信号に変換し、デジタル演算処理装置206により処理して、生体の各部位を診断や測定対象の計測等を行う。
超音波受信装置200を構成する回路のうち、例えば、AD変換器205a〜205hおよびデジタル演算処理装置206は、1つのLSI(集積回路)として実現することができる。
このように、上述した各実施例に係る逐次比較型AD変換器は、例えば、無線受信装置や超音波受信装置のAD変換器として適用される。さらに、各実施例に係る逐次比較型AD変換器の適用は、無線受信装置や超音波受信装置に限定されるものではなく、様々な集積回路のAD変換器として適用することができる。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものであり、特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではない。また、明細書のそのような記載は、発明の利点および欠点を示すものでもない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに、以下の付記を開示する。
(付記1)
第1クロックを生成する第1ループ回路と、
前記第1クロックとは異なる周期の第2クロックを生成する第2ループ回路と、を有し、
前記第1クロックの遅延量の変動を、前記第2クロックに基づいて調整し、周期が調整された前記第1クロックを出力する、
ことを特徴とするクロック生成回路。
(付記2)
前記第1ループ回路は、
前記第1クロックの遅延量を制御する第1遅延量可変回路と、
前記第1クロックおよび前記第2クロックを受け取り、前記第1遅延量可変回路を制御する遅延量調整コードを出力する遅延調整量算出回路と、を含み、
前記第2ループ回路は、
前記第2クロックに対して固定の遅延量を与える第1固定遅延回路と、
前記遅延量調整コードに基づいて、前記第2クロックの遅延量を制御する第2遅延量可変回路と、を含む、
ことを特徴とする付記1に記載のクロック生成回路。
(付記3)
前記第1固定遅延回路は、前記クロック生成回路の動作中は固定される固定遅延コードにより遅延量が制御され、
前記固定遅延コードは、前記遅延量調整コードの1コードよりも大きく設定される、
ことを特徴とする付記2に記載のクロック生成回路。
(付記4)
前記遅延調整量算出回路は、
前記第1クロックの遅延量が小さくなったとき、前記第2クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が大きくなるように遅延量調整コードを出力する、
ことを特徴とする付記2または付記3に記載のクロック生成回路。
(付記5)
前記遅延調整量算出回路は、
前記第1クロックのエッジを計数し、所定の期間内のエッジ計数値が所定の数より大きいとき、前記第1クロックの遅延量が小さくなったと判断する、
ことを特徴とする付記4に記載のクロック生成回路。
(付記6)
前記第1ループ回路は、
前記第1クロックに対して固定の遅延量を与える第2固定遅延回路と、
前記第1クロックの遅延量を制御する第1遅延量可変回路と、
前記第1クロックおよび前記第2クロックを受け取り、前記第1遅延量可変回路を制御する遅延量調整コードを出力する遅延調整量算出回路と、を含み、
前記第2ループ回路は、
前記遅延量調整コードに基づいて、前記第2クロックの遅延量を制御する第2遅延量可変回路を含む、
ことを特徴とする付記1に記載のクロック生成回路。
(付記7)
前記第2固定遅延回路は、回路の動作中は固定される固定遅延コードにより遅延量が制御され、
前記固定遅延コードは、前記遅延量調整コードの1コードよりも大きく設定される、
ことを特徴とする付記6に記載のクロック生成回路。
(付記8)
前記遅延調整量算出回路は、
前記第1クロックの遅延量が大きくなったとき、前記第2クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が小さくなるように前記遅延量調整コードを出力する、
ことを特徴とする付記6または付記7に記載のクロック生成回路。
(付記9)
前記遅延調整量算出回路は、
前記第1クロックのエッジを計数し、所定の期間内のエッジ計数値が所定の数より小さいとき、前記第1クロックの遅延量が大きくなったと判断する、
ことを特徴とする付記8に記載のクロック生成回路。
(付記10)
前記第1ループ回路は、
前記第1クロックに対して固定の遅延量を与える第3固定遅延回路と、
前記第1クロックの遅延量を制御する第1遅延量可変回路と、
前記第1クロックおよび前記第2クロックを受け取り、前記第1遅延量可変回路を制御する遅延量調整コードを出力する遅延調整量算出回路と、を含み、
前記第2クロックは、第1副クロックおよび第2副クロックを含み、
前記第2ループ回路は、前記第1副クロックを生成する第1副ループ回路と、前記第2副クロックを生成する第2副ループ回路を含み、
前記第1副ループ回路は、
前記第1副クロックに対して固定の遅延量を与える第4固定遅延回路と、
前記遅延量調整コードに基づいて、前記第1副クロックの遅延量を制御する第1サブ遅延量可変回路と、を含み、
前記第2副ループ回路は、
前記遅延量調整コードに基づいて、前記第2副クロックの遅延量を制御する第2サブ遅延量可変回路を含む、
ことを特徴とする付記1に記載のクロック生成回路。
(付記11)
前記第4固定遅延回路および前記第3固定遅延回路は、前記クロック生成回路の動作中は固定される固定遅延コードにより、前記第4固定遅延回路の遅延量が前記第3固定遅延回路の遅延量の2倍となるように遅延量が制御され、
前記固定遅延コードは、前記遅延量調整コードの1コードよりも大きく設定される、
ことを特徴とする付記10に記載のクロック生成回路。
(付記12)
前記遅延調整量算出回路は、
前記第1クロックの遅延量が小さくなったとき、前記第1副クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が大きくなるように前記遅延量調整コードを出力し、
前記第1クロックの遅延量が大きくなったとき、前記第2副クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が小さくなるように前記遅延量調整コードを出力する、
ことを特徴とする付記10または付記11に記載のクロック生成回路。
(付記13)
前記遅延調整量算出回路は、
前記第1クロックのエッジを計数し、所定の期間内のエッジ計数値が所定の数より大きいとき、前記第1クロックの遅延量が小さくなったと判断し、前記所定の期間内のエッジ計数値が前記所定の数より小さくなったとき、前記第1クロックの遅延量が大きくなったと判定する、
ことを特徴とする付記12に記載のクロック生成回路。
(付記14)
デジタルコードに基づいてアナログ電圧を生成するDACと、
前記DACで生成された前記アナログ電圧を入力として比較動作を行うコンパレータと、
前記コンパレータの出力に基づいて、前記デジタルコードを逐次変化させ、前記アナログ電圧をデジタル変換したデジタル出力を出力するDAC制御回路と、
前記コンパレータの比較動作を制御する第1クロックを生成するクロック生成回路と、を有し、
前記クロック生成回路は、付記1乃至付記13のいずれか1項に記載のクロック生成回路である、
ことを特徴とする逐次比較型AD変換器。
(付記15)
前記遅延調整量算出回路は、
逐次比較期間において、前記第1クロックにより前記コンパレータの比較動作を制御する回数が、前記逐次比較型AD変換器の分解能と同じとなるように、前記第1クロックの遅延量の調整を制御する、
ことを特徴とする付記14に記載の逐次比較型AD変換器。
(付記16)
デジタル出力を出力するAD変換器と、
前記デジタル出力に基づいて、処理を行う処理回路と、を有し、
前記AD変換器は、付記14または15に記載の逐次比較型AD変換器である、
ことを特徴とする集積回路。
(付記17)
デジタルコードに基づいてアナログ電圧を生成するDACと、
前記DACで生成された前記アナログ電圧を入力として比較動作を行うコンパレータと、
前記コンパレータの出力に基づいて、前記デジタルコードを逐次変化させ、前記アナログ電圧をデジタル変換したデジタル出力を出力するDAC制御回路と、を含み、前記コンパレータの比較動作を制御する第1クロックを調整する、逐次比較型AD変換器の動作クロック調整方法であって、
前記第1クロックの周期よりも長い周期を有する第2クロックを準備し、
遅延量調整コードに基づいて、前記第1クロックおよび前記第2クロックの遅延量を制御し、
前記第2クロックに対して、前記遅延量調整コードの1コードよりも大きく設定された固定遅延コードにより、前記逐次比較型AD変換器の動作中は固定される遅延量を与え、
前記第1クロックの遅延量が小さくなったとき、前記第2クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が大きくなるように前記遅延量調整コードの調整を行う、
ことを特徴とする逐次比較型AD変換器の動作クロック調整方法。
(付記18)
デジタルコードに基づいてアナログ電圧を生成するDACと、
前記DACで生成された前記アナログ電圧を入力として比較動作を行うコンパレータと、
前記コンパレータの出力に基づいて、前記デジタルコードを逐次変化させ、前記アナログ電圧をデジタル変換したデジタル出力を出力するDAC制御回路と、を含み、前記コンパレータの比較動作を制御する第1クロックを調整する、逐次比較型AD変換器の動作クロック調整方法であって、
前記第1クロックの周期よりも短い周期を有する第2クロックを準備し、
遅延量調整コードに基づいて、前記第1クロックおよび前記第2クロックの遅延量を制御し、
前記第1クロックに対して、前記遅延量調整コードの1コードよりも大きく設定された固定遅延コードにより、前記逐次比較型AD変換器の動作中は固定される遅延量を与え、
前記第1クロックの遅延量が大きくなったとき、前記第2クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が小さくなるように前記遅延量調整コードの調整を行う、
ことを特徴とする逐次比較型AD変換器の動作クロック調整方法。
(付記19)
デジタルコードに基づいてアナログ電圧を生成するDACと、
前記DACで生成された前記アナログ電圧を入力として比較動作を行うコンパレータと、
前記コンパレータの出力に基づいて、前記デジタルコードを逐次変化させ、前記アナログ電圧をデジタル変換したデジタル出力を出力するDAC制御回路と、を含み、前記コンパレータの比較動作を制御する第1クロックを調整する、逐次比較型AD変換器の動作クロック調整方法であって、
前記第1クロックの周期よりも長い周期を有する第1副クロックおよび前記第1クロックの周期よりも短い周期を有する第2副クロックを準備し、
遅延量調整コードに基づいて、前記第1クロック,前記第1副クロックおよび前記第2副クロックの遅延量を制御し、
前記第1クロックに対して、前記遅延量調整コードの1コードよりも大きく設定された固定遅延コードにより、回路の動作中は固定される第1遅延量を与え、
前記第1副クロックに対して、前記遅延量調整コードの1コードよりも大きく設定された固定遅延コードにより、前記逐次比較型AD変換器の動作中は固定され、前記第1遅延量の2倍の第2遅延量を与え、
前記第1クロックの遅延量が小さくなったとき、前記第1副クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が大きくなるように前記遅延量調整コードの調整を行い、
前記第1クロックの遅延量が大きくなったとき、前記第2副クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が小さくなるように前記遅延量調整コードの調整を行う、
ことを特徴とする逐次比較型AD変換器の動作クロック調整方法。
1 逐次比較型AD変換器
11 電荷再分配型DA変換器(CDAC)
12 コンパレータ
13 CDAC制御回路
14 非同期クロック生成回路(クロック生成回路)
41,41a,41b 第1ループ回路(メインループ)
42,42a 第2ループ回路(サブループ)
42b 第1副ループ回路
42c 第2副ループ回路
141,145,145a,145b 論理回路
142,142a,142b,142c 遅延調整量算出回路(エッジ計数回路)
143 第1遅延量(Δt)可変回路
144 排他的論理和(XOR)回路
146,146a,146b 第2遅延量(Δt)可変回路
147,147a,147b,149 固定遅延回路
148,148a,148b 自励回路
Φc 第1非同期クロック(第1クロック)
Φc1 第2非同期クロック(第2クロック,第1副クロック)
Φc2 第2非同期クロック(第2クロック,第2副クロック)
Φs 外部クロック

Claims (11)

  1. 第1クロックを生成する第1ループ回路と、
    前記第1クロックとは異なる周期の第2クロックを生成する第2ループ回路と、を有し、
    前記第1クロックの遅延量の変動を、前記第2クロックに基づいて調整し、周期が調整された前記第1クロックを出力する、
    ことを特徴とするクロック生成回路。
  2. 前記第1ループ回路は、
    前記第1クロックの遅延量を制御する第1遅延量可変回路と、
    前記第1クロックおよび前記第2クロックを受け取り、前記第1遅延量可変回路を制御する遅延量調整コードを出力する遅延調整量算出回路と、を含み、
    前記第2ループ回路は、
    前記第2クロックに対して固定の遅延量を与える第1固定遅延回路と、
    前記遅延量調整コードに基づいて、前記第2クロックの遅延量を制御する第2遅延量可変回路と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のクロック生成回路。
  3. 前記遅延調整量算出回路は、
    前記第1クロックの遅延量が小さくなったとき、前記第2クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が大きくなるように遅延量調整コードを出力する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のクロック生成回路。
  4. 前記遅延調整量算出回路は、
    前記第1クロックのエッジを計数し、所定の期間内のエッジ計数値が所定の数より大きいとき、前記第1クロックの遅延量が小さくなったと判断する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のクロック生成回路。
  5. 前記第1ループ回路は、
    前記第1クロックに対して固定の遅延量を与える第2固定遅延回路と、
    前記第1クロックの遅延量を制御する第1遅延量可変回路と、
    前記第1クロックおよび前記第2クロックを受け取り、前記第1遅延量可変回路を制御する遅延量調整コードを出力する遅延調整量算出回路と、を含み、
    前記第2ループ回路は、
    前記遅延量調整コードに基づいて、前記第2クロックの遅延量を制御する第2遅延量可変回路を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のクロック生成回路。
  6. 前記遅延調整量算出回路は、
    前記第1クロックの遅延量が大きくなったとき、前記第2クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が小さくなるように前記遅延量調整コードを出力する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のクロック生成回路。
  7. 前記遅延調整量算出回路は、
    前記第1クロックのエッジを計数し、所定の期間内のエッジ計数値が所定の数より小さいとき、前記第1クロックの遅延量が大きくなったと判断する、
    ことを特徴とする請求項6に記載のクロック生成回路。
  8. 前記第1ループ回路は、
    前記第1クロックに対して固定の遅延量を与える第3固定遅延回路と、
    前記第1クロックの遅延量を制御する第1遅延量可変回路と、
    前記第1クロックおよび前記第2クロックを受け取り、前記第1遅延量可変回路を制御する遅延量調整コードを出力する遅延調整量算出回路と、を含み、
    前記第2クロックは、第1副クロックおよび第2副クロックを含み、
    前記第2ループ回路は、前記第1副クロックを生成する第1副ループ回路と、前記第2副クロックを生成する第2副ループ回路を含み、
    前記第1副ループ回路は、
    前記第1副クロックに対して固定の遅延量を与える第4固定遅延回路と、
    前記遅延量調整コードに基づいて、前記第1副クロックの遅延量を制御する第1サブ遅延量可変回路と、を含み、
    前記第2副ループ回路は、
    前記遅延量調整コードに基づいて、前記第2副クロックの遅延量を制御する第2サブ遅延量可変回路を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のクロック生成回路。
  9. 前記遅延調整量算出回路は、
    前記第1クロックの遅延量が小さくなったとき、前記第1副クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が大きくなるように前記遅延量調整コードを出力し、
    前記第1クロックの遅延量が大きくなったとき、前記第2副クロックに基づいて、前記第1クロックの遅延量が小さくなるように前記遅延量調整コードを出力する、
    ことを特徴とする請求項8に記載のクロック生成回路。
  10. デジタルコードに基づいてアナログ電圧を生成するDACと、
    前記DACで生成された前記アナログ電圧を入力として比較動作を行うコンパレータと、
    前記コンパレータの出力に基づいて、前記デジタルコードを逐次変化させ、前記アナログ電圧をデジタル変換したデジタル出力を出力するDAC制御回路と、
    前記コンパレータの比較動作を制御する第1クロックを生成するクロック生成回路と、を有し、
    前記クロック生成回路は、請求項1に記載のクロック生成回路である、
    ことを特徴とする逐次比較型AD変換器。
  11. デジタル出力を出力するAD変換器と、
    前記デジタル出力に基づいて、処理を行う処理回路と、を有し、
    前記AD変換器は、請求項10に記載の逐次比較型AD変換器である、
    ことを特徴とする集積回路。
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