JP2016089913A - 転がり軸受、及びその製造方法 - Google Patents

転がり軸受、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保持器の成形後に転動体を組み込む工程が不要となり、保持器から転動体が脱落することがなく、しかも、保持器の傷付きを防止できる転がり軸受、及びその製造方法を提供する。【解決手段】転がり軸受10は、複数の転動体12と、転動体12を保持する複数のポケット16が円周方向に沿って配列され、転動体21と一体に樹脂材料で成形されている保持器14と、を備える。転がり軸受10は、保持器14を成形する金型のキャビティ内の凹部に、転動体12をそれぞれ配置する転動体配置工程と、凹部に転動体12が配置された状態で型締めし、金型のキャビティに樹脂材料を注入し、保持器14を転動体12と共にインサート成形する成形工程と、によって製造される。【選択図】図1

Description

本発明は、転がり軸受、及びその製造方法に関する。
軽量で柔軟性に優れる合成樹脂製の保持器を使用した転がり軸受が広く知られている。この種の合成樹脂製の保持器を使用した転がり軸受は、射出成形により保持器を単体で成形し、成形後の保持器の各ポケットに、玉やころ等の転動体を嵌め込むことで、転がり軸受を組み立てる。上記のような合成樹脂製の保持器を製造する技術が、例えば特許文献1,2に開示されている。
特開平11−108063号公報 国際公開第2014/122791号
従来の転がり軸受の製造においては、保持器を射出成形した後に、保持器の各ポケットに転動体を組み込む工程が必要であった。そのため、成形後の保持器に転動体を組み込む際、転動体が小さくなるほど組み込み作業が難しくなる。また、転動体が保持器に係止される係止量が少なくなるため、転動体の脱落等が生じやすくなる。更に、転動体を保持するポケットの精密な加工が必要となり、軸受の製造がコスト高になってしまう。
また、保持器を成形する金型は、ポケットに転動体の脱落阻止のためのアンダーカット成形部(玉係止用の引っ掛かりを形成するための金型)を設ける必要があり、金型が複雑化する。また、成形品を型から無理抜きすることが不可欠となり、成形品が傷付く可能性があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、保持器の成形後に転動体を組み込む工程が不要となり、保持器から転動体が脱落することがなく、しかも、保持器の傷付きを防止できる転がり軸受、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は下記構成からなる。
(1)複数の転動体と、該転動体を保持する複数のポケットが円周方向に沿って配列され、前記転動体と一体に樹脂材料で成形されている保持器と、を備える転がり軸受。
(2)複数の転動体と、該転動体を保持する複数のポケットが円周方向に沿って配列された保持器と、を備える転がり軸受の製造方法であって、
前記保持器を成形する金型のキャビティ内の凹部に、前記転動体をそれぞれ配置する転動体配置工程と、
前記凹部に前記転動体が配置された状態で型締めし、前記金型のキャビティに樹脂材料を注入し、前記保持器を前記転動体と共にインサート成形する成形工程と、
を有する転がり軸受の製造方法。
本発明によれば、保持器の成形後に転動体を組み込む工程が不要となり、保持器から転動体が脱落することがなく、しかも、保持器の傷付きを防止できる。
(A)は第1の構成例の転がり軸受の斜視図、(B)は(A)に示すIB−IB線に沿う断面図である。 第1の構成例における転がり軸受を成形する金型の模式的な構成を示す金型の要部断面図である。 (A),(B),(C),(D)は、転がり軸受の成形工程を示す説明図である。 (A)は、保持器の成形直後の状態を示す部分断面図、(B)は、保持器の冷却後の状態を示す部分断面図である。 (A)は、第2の構成例の転がり軸受の斜視図、(B)は(A)に示すVB−VB線に沿う断面図である。 第2の構成例における転がり軸受を成形する金型の模式的な構成を示す金型の要部断面図である。 図6のVII−VII線で切断した矢視断面図である。 (A),(B),(C),(D)は、図6の金型を用いて保持器を成形する工程の説明図である。 (A)は図8(A)に示す状態における図6のVII-VII線で切断した矢視断面図、(B)はの(A)の型締め、樹脂注入後の状態を示す断面図である。 (A)はシェル形ころ軸受の部分断面図、(B)はソリッド形ころ軸受の部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の構成例>
図1〜図4を用いて、玉(転動体)と保持器とを組み立てた転がり軸受の第1の構成例の構成と、その製造方法について説明する。
図1(A)は第1の構成例の転がり軸受の斜視図、図1(B)は(A)に示すIB−IB線に沿う断面図である。
図1(A),(B)に示すように、転がり軸受(スラスト形ケージ&ボール)10は、複数の玉(転動体)12と、これら複数の玉12と樹脂材料によりインサート成形された、詳細を後述する保持器14と、からなる。
保持器14は、所定肉厚の円環板状であり、外径と内径との中間径のピッチ円上に沿って、円周方向に一定間隔でポケット16が配列されている。そして、各ポケット16には、玉12がそれぞれに回転自在に収容保持されている。
玉12は、鋼材やセラミック材(窒化珪素、炭化珪素、アルミナ、ジルコニア等)からなる。ここでは、一例として鋼球が使用されている。また、保持器14の樹脂材料として、ナイロン46やナイロン66等の熱可塑性の合成樹脂が使用されている。
次に、上記の玉12と保持器14との組立体である転がり軸受10の製造方法について、図2〜図4を参照して説明する。
図2は転がり軸受10を成形する金型の模式的な構成を示す金型の要部断面図である。
転がり軸受10をインサート成形する金型50は、水平方向に対向配置された固定金型52と可動金型54とを備える。可動金型54は、固定金型52に対して接離方向に移動して型締め及び型開きする。図中、型締め方向をP1で示し、型開き方向をP2で示している。なお、具体的な型締め・型開き機構については、公知の機構が利用可能であり、図示は省略する。
固定金型52には、可動金型54を型締めしたときにキャビティ56を画成する凹部56aが形成されている。
固定金型52と可動金型54は、キャビティ56の一部に含まれるように、玉12の収容空間となる複数の玉収容空間58が形成される。玉収容空間58は、型締めしたときに玉12を保持する球状の空間として形成され、固定金型52と可動金型54に、その一部分がそれぞれ半球状の凹部58a、58bとして形成されている。
固定金型52には、玉12を固定金型52にセットしてから型締めするまでの間、玉12を吸着保持しておくために、凹部58aの内底面に開口した吸引通路60が設けられている。
吸引通路60は、吸引ポンプ65に接続されており、吸引ポンプ65の駆動によって凹部58aにセットされた玉12が吸引保持される。また、可動金型54には、凹部58aに対応する位置に、玉収容空間58を形成する半球状の凹部58bが形成されている。
また、吸引搬送管68は、管路内が吸引ポンプ65により吸引され、図示しない移動機構により金型50に対して相対移動自在に支持されている。吸引搬送管68は、負圧により先端部に玉12を吸着保持した状態で、玉12を金型50内にセットする。
なお、図示はしないが、型締め状態でキャビティ56に溶融樹脂を注入するためのゲートが固定金型52に設けられている。
本転がり軸受の製造方法の手順は、次の2つの工程(1)、(2)を含んでいる。
(1)保持器を成形する金型のキャビティ内の凹部に、転動体をそれぞれ配置する転動体配置工程
(2)凹部に転動体が配置された状態で型締めし、金型のキャビティに樹脂材料を注入し、保持器を転動体と共にインサート成形する成形工程
上記(1)、(2)の工程を経て、成形工程後のインサート成形体が冷却されると、転動体と保持器との熱収縮率の違いによる収縮量差によって、転動体と保持器の接合界面が剥離する。
上記の各工程について、図3(A)〜(D)を参照しつつ詳細に説明する。
まず、転動体配置工程では、図3(A)に示すように、吸引ポンプ65(図2)を駆動して、吸引搬送管68の先端に玉12を吸着保持させた吸引搬送管68を、可動金型54を型開き状態にした金型内部空間に挿入させ、玉12を固定金型52の凹部58aに配置する。
そして、図3(B)に示すように、吸引ポンプ65により固定金型52の吸引通路60に吸引力を作用させて、玉12を凹部58aに吸着保持する。玉12が凹部58aに吸着された後、吸引搬送管68の管路を通じた吸引を解除する。これにより、玉12は、吸引搬送管68から凹部58aに受け渡される。
次に、吸引搬送管68を固定金型52と可動金型54との間の金型内部空間から外部に退避させ、可動金型54を型締め方向P1に移動させる。これにより、図3(C)に示す型締め状態にする。このとき、玉12は凹部58a,58bに挟持されて、キャビティ56内でインサート成形可能に固定金型52と可動金型54に支持される。
そして、図3(D)に示すように、玉12が配置されたキャビティ56内に、図示しないゲートから溶融樹脂を注入し、キャビティ56を樹脂材料で充填する。これにより、保持器14が玉12と一体にインサート成形される(成形工程)。
成形工程の後は、可動金型54を型開きし、インサート成形品(玉12と保持器14との一体成形品)を取り出して常温まで冷却する。
図4(A)は、保持器14の成形直後の状態を示す部分断面図、(B)は、保持器14の冷却後の状態を示す部分断面図である。
保持器14の成形直後は、図4(A)に示すように、玉12と保持器14のポケット16の内面は密着した状態となっている。この状態から冷却が進行すると、玉12と保持器14の熱収縮率の違いに応じた収縮量の差によって、玉12と保持器14との接合界面に剥離が生じる。この剥離によって、図4(B)に示すように、玉12と保持器14のポケット16の内面に僅かな隙間が生じ、ポケット16内に玉12が回転自在に収容保持される状態になる。
このとき、溶融樹脂の成形温度から常温(例えば20℃)まで冷却されることで、玉12とポケット16の表面に最大で10μm程度の隙間が生じるように、保持器14と玉12の材料を適宜選択することが望ましい。また、保持器14と玉12との間に、玉12が回転自在となる隙間を確保することに加えて、ポケット16の縁部と玉12との間に、玉12がポケット16から脱落しないだけの係止量δを確保する必要がある。
以上のように、上述の玉12と保持器14の組立体である転がり軸受10は、玉12と一体に保持器14がインサート成形されているので、保持器14の成形後に玉12を組み込む工程が不要になり、製造工程の簡略化が図れる。
また、保持器14の成形段階で玉12を予め組み込んであるので、玉12が例え小さくても、保持器14のポケット内に玉12を確実に組み込むことができる。しかも、本方式により組み込まれた玉12は、従来の別工程により玉12を装填する場合と比較して、保持器14が玉12を覆う割合が高いため、玉12が脱落しにくい構造となっている。
その結果、保持器14と玉12とを組み立てた転がり軸受の製造工程が煩雑にならず、玉12の脱落の虞もない。また、保持器14に、玉12を保持するポケット16としての空洞を敢えて成形する必要がないため、金型製作も容易になる。また、玉12との係止量を確保するためにアンダーカット成形部を設ける必要がない。また、成形品を金型から無理抜きする必要がなく、成形品を傷付けることが抑制される。
<第2の構成例>
次に、図5〜図9を用いて、ころ(転動体)と保持器とを組み立てた転がり軸受の第2の構成例の構成と、その製造方法について説明する。
図5(A)は、第2の構成例の転がり軸受の斜視図、図5(B)は図5(A)に示すVB−VBに沿う断面図である。
図5(A),(B)に示すように、転がり軸受(ラジアル型ケージ&ローラ)20は、複数のころ(転動体)22と、これら複数のころ22と樹脂材料によりインサート成形された詳細を後述する保持器24と、からなる。
保持器24は、所定肉厚の円筒状であり、円周方向に一定間隔で肉厚方向に貫通するポケット26が配列されている。また、各ポケット26には、ころ22が回転自在にそれぞれ収容保持されている。
ころ22は、鋼材やセラミック材(窒化珪素、炭化珪素、アルミナ、ジルコニア等)
からなる。ここでは、一例として鋼製のころが使用されている。また、保持器24の樹脂材料として、ナイロン46やナイロン66等の熱可塑性の樹脂が使用されている。
上記構成の転がり軸受20においても、前述同様に、保持器24がころ22と一体にインサート成形されていることにより、成形後の冷却によるころ22と保持器24の収縮率の差に応じて、保持器24ところ22の境界面に剥離が生じ、境界面に隙間ができる。したがって、境界面の隙間によって、ころ22がポケット26内で回転自在に保持された状態となり、従来工法の保持器の各ポケットにころを挿入した状態と同じになる。
次に、ころ22と保持器24の組立体である転がり軸受20を製造する成形用金型の構成を説明する。
図6は転がり軸受20を成形する金型の模式的な構成を示す金型の要部断面図である。転がり軸受20をインサート成形する金型70は、互いに水平方向に対向配置された固定金型72と、可動金型74と、スライドコア80とを備えている。
図7は、図6のVII−VII線で切断した矢視断面図である。スライドコア80は、図7に示すように、放射状に分割された複数の単体コア82の集合体にからなる。各単体コア82は、P3,P4で示す半径方向の内方及び外方にスライド可能に支持されている。
単体コア82が内方にスライドすることで、隣接する単体コア82の対向面に密着し、連続した環状の金型であるスライドコア80を構成する。なお、可動金型74の型締め・型開き機構やスライドコア80のスライド機構については、公知の機構が利用可能であり、図示は省略する。
図6に示すスライドコア80の単体コア82を、固定金型72のスライド案内面73に沿って内方にスライドさせ、更に、固定金型72と可動金型74とをP1方向に型締めする。すると、固定金型72のパーティング面72aと可動金型74のパーティング面74aとが互いに密着する。また、可動金型74のスライド案内面73とスライドコア80の側面も互いに密着する。
このように、スライドコア80を内方にスライドさせると共に、固定金型72に対して可動金型74を型締めすると、固定金型72と可動金型74に形成された凹部75,77によって、保持器24を成形するためのキャビティ76が画成される。
また、キャビティ76の一部に含まれるように、固定金型72と可動金型74とスライドコア80には、ころ22の収容空間となる複数のころ収容空間78が設けられている。ころ収容空間78は、型締めしたときにそれぞれころ22を保持する円柱状空間として形成され、固定金型72と可動金型74とスライドコア80に、その一部分がそれぞれ半円柱状の凹部79A,79B,79Cとして形成されている。
また、固定金型72とスライドコア80の内部には、ころ22を吸着保持する吸引通路60A,60Bが形成されている。吸引通路60A,60Bのころ収容空間78に開口する部位(半円柱状の凹部の内底面)に、ころ収容空間78に保持されるころ22の軸に沿って吸引溝62A,62Bが延設されている。吸引溝62A,62Bは、ころ22の吸着面積を増加させ、ころ22の吸着姿勢を安定化させる。
吸引通路60は、吸引ポンプ65に接続され、吸引ポンプ65の駆動によって凹部79A,79B,79Cにころ22が吸引保持される。
なお、図示はしないが、型締め状態でキャビティ76に溶融樹脂を注入するためのゲートが固定金型72に設けられている。
次に、ころ22と保持器24の組立体である転がり軸受20の製造方法について説明する。本製造方法の手順は、前述同様に先の2つの工程(1)、(2)を含む。各工程について、図8、図9を参照しつつ詳細に説明する。
まず、転動体配置工程では、図8(A)に示すように、可動金型74を型開き状態にして、スライドコア80の単体コア82の凹溝79Cに、ころ22を吸着保持させる。図示例では、単体コア82が固定金型72と可動金型74との間の空間内に挿入された状態を示しているが、図7に示す半径方向外側に退避させた状態で、ころ22を凹溝79Cに吸着保持させる。
図9(A)には、型締め前の状態における図6のVII-VII線で切断した矢視断面図を示す。各単体コア82の凹溝79Cに、ころ22がそれぞれ吸着保持される。
そして、スライドコア80を半径方向内方(図8(A)中のP3方向)に移動させ、図8(B)に示すように、固定金型72にころ22を突き当てる。このとき、吸引通路60Aからも吸引することで、ころ22を凹部79A,79C内で、姿勢を崩すことなく確実に吸着保持させる。
次に、可動金型74をP1方向に移動して型締めを行う。すると、図8(C)に示すように、ころ22は、各ころ収容空間78内にインサート部品として保持される。
その状態で、図8(D)に示すように、ころ22が配置された金型70のキャビティ76内に、図示しないゲートから溶融樹脂を注入し、キャビティ76を樹脂材料で充填する。これにより、保持器24がころ22と一体にインサート成形される(成形工程)。図9(B)は、図9(A)の型締め、樹脂注入後の状態を示す断面図である。固定金型71と各単体コア82との間のキャビティ76には、保持器24となる樹脂材料が充填される。
成形工程の後は、可動金型74をP2方向(図6)に移動して型開きを行い、スライドコア80を半径方向外方に向かうP4方向へスライドさせ、インサート成形品(ころ22と保持器24との一体成形品)を取り出す。そして、インサート成形品を常温まで冷却する。
上記の工程により、図5に示すころ22と保持器24と組立体である転がり軸受20が得られる。
この場合も、成形直後は、ころ22と保持器24のポケット26の内面は密着しているが、冷却が進行すると、ころ22と保持器24の熱収縮率の違いに応じた収縮量の差によって、ころ22と保持器24との接合界面に剥離が生じる。この剥離によって、ころ22と保持器24のポケット26の内面に僅かな隙間ができ、ポケット26内にころ22が回転自在に収容保持される状態となる。
以上のように、上述のころ22と保持器24の組立体である転がり軸受20は、ころ22と一体に保持器24がインサート成形されているので、第1の構成例と同様の効果が得られ、保持器24の成形後にころ22を組み込む工程が不要になり、製造工程の簡略化が図れる。
上記構成のころ22と保持器24の組立体である転がり軸受20を、内周面に転がり軌道面を有する外輪の内側に組み付けることで、シェル形、ソリッド形のころ軸受を簡単に構成することができる。
図10(A)は、ころ22と保持器24の組立体である転がり軸受20を、内周面に転がり軌道面104を有するシェル形の外輪102の内側に組み付けたシェル形ころ軸受100の部分断面図である。
転がり軸受20は、ころ22の外周面がシェル形の外輪102の軌道面104上を転動するように、外輪102に組み付けられている。シェル形の外輪102は、軸方向両端部が内径方向に延出し、この延出先端には更に軸受内方に延出される鍔部106が形成されている。転がり軸受20は、鍔部106に保持器24が係止されることで、シェル形の外輪102内に支持される。
図10(B)は、ころ22と保持器24の組立体である転がり軸受20を、内周面に転がり軌道面104を有するソリッド形の外輪202の内側に組み付けたソリッド形ころ軸受200の部分断面図である。
転がり軸受20は、ころ22の外周面がソリッド形の外輪202の軌道面204上を転動するように、外輪202に組み付けられている。ソリッド形の外輪202の軸方向の両端には、内径方向に突出する段付き部206が形成され、ころ22の飛び出しを規制している。
上記のシェル形ころ軸受100、ソリッド形ころ軸受200によれば、ころ22と保持器24との組立体をインサート成形により作製し、得られた組立体をシェル形の外輪102、ソリッド形の外輪202に組み付けるという、簡単な工程で製造でき、低コストで安定した品質の軸受を得ることができる。
本発明は上記の各構成例に限定されるものではなく、各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
例えば、上記第1の構成例においては、固定金型52と可動金型54を水平に対向配置し、固定金型52に、玉12を吸着保持する吸引通路60を形成した場合を示したが、固定金型52と可動金型54を鉛直に対向配置し、下側に固定金型を配置して、固定金型の上面に、玉収容空間58を形成するための半球状の凹部を上向きに形成してもよい。その場合、玉12を金型にセットする際に、固定金型の上向きの凹部に上方から玉12を落とし込むだけで、玉12を金型にセットすることができる。この場合、第1の構成例において固定金型に設けていた吸引通路を省略することができる。
また、上記各構成例においては、転動体を型開き状態の金型にセットするときに、転動体を吸引力で吸着保持する場合を説明したが、磁力等で転動体を保持する構成にしてもよい。
また、上記各構成例では、スラスト玉軸受とラジアルころ軸受を例示しているが、本発明は、その他の各種の転がり軸受にも広く適用することができる。
10 転がり軸受
12 玉(転動体)
14 保持器
16 ポケット
20 転がり軸受
22 ころ(転動体)
24 保持器
26 ポケット
100 シェル形ころ軸受
102 外輪
104 軌道面
200 ソリッド形ころ軸受
202 外輪
204 軌道面

Claims (2)

  1. 複数の転動体と、該転動体を保持する複数のポケットが円周方向に沿って配列され、前記転動体と一体に樹脂材料で成形されている保持器と、を備える転がり軸受。
  2. 複数の転動体と、該転動体を保持する複数のポケットが円周方向に沿って配列された保持器と、を備える転がり軸受の製造方法であって、
    前記保持器を成形する金型のキャビティ内の凹部に、前記転動体をそれぞれ配置する転動体配置工程と、
    前記凹部に前記転動体が配置された状態で型締めし、前記金型のキャビティに樹脂材料を注入し、前記保持器を前記転動体と共にインサート成形する成形工程と、
    を有する転がり軸受の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024116786A1 (ja) * 2022-11-29 2024-06-06 パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社 パネル体、表示装置、およびパネル体の製造方法

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