JP2016089811A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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上田 健史
Takeshi Ueda
健史 上田
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Abstract

【課題】中間仕切板と環状ピストンとの接触シール幅が小さくなる怖れがなく、冷媒圧縮効率が低下することのないロータリ圧縮機を得ること。【解決手段】第1シリンダと前記中間仕切板どうし、および前記第2シリンダと中間仕切板どうしを、それぞれに設けた複数の位置決めピン穴に位置決めピンを嵌合させて位置決めするロータリ圧縮機において、前記位置決めピンがスプリングピンであり、前記スプリングピンの大径をφd1、小径をφd2とし、前記位置決めピン穴の穴径をφDとするとき、前記φd1と前記φDと前記φd2がφd1>φD>φd2の関係を満たす。【選択図】図5

Description

本発明は、空気調和機や冷凍機などに用いられるロータリ圧縮機に関する。
例えば、特許文献1には、第一シリンダ室と第二シリンダ室とが中間仕切板によって仕切られており、この中間仕切板と各々のシリンダとは、位置決めピンと位置決め穴とからなる少なくとも2組の位置決め部材により位置決めがなされる2シリンダ型ロータリ圧縮機において、吸込側と吐出側とでは、上記位置決めピンの外径と、上記位置決めピンを挿入する位置決め穴の内径との差が、吸入側の方が小さい2シリンダ型ロータリ圧縮機が記載されている。
特開平2−227591号公報
特許文献1に記載された2シリンダ型ロータリ圧縮機は、吸込側と吐出側とでは、位置決めピンの外径と、位置決めピンを挿入する位置決め穴の内径との差が、吸入側の方が小さくなっている。これにより、吸入側において中間仕切板とローラとの接触シール幅(図1の寸法H参照:接触シール幅については後述する)が小さくなるのを抑え、圧縮機筐体内の高圧冷媒が、回転軸の給油孔→接触シール部→シリンダ室へ逆流するのを抑制し、冷媒圧縮効率が低下をするのを抑えている。
しかしながら、上記の2シリンダ型ロータリ圧縮機は、位置決めピンの外径と、位置決めピンを挿入する位置決め穴の内径との間に依然として寸法差を有する隙間ばめとなっていて、中間仕切板と各々のシリンダとが位置ずれし、中間仕切板とローラとの接触シール幅が設計値よりも小さくなる怖れがある、という問題がある。
本発明は、中間仕切板とローラ(環状ピストン)との接触シール幅が小さくなる怖れがなく、冷媒圧縮効率が低下することのないロータリ圧縮機を得ることを目的とする。
本発明は、上部に冷媒の吐出部が設けられ下部に冷媒の吸入部が設けられ密閉された縦置き円筒状の圧縮機筐体と、前記圧縮機筐体の下部に配置され前記吸入部から吸入された冷媒を圧縮し前記吐出部から吐出する圧縮部と、前記圧縮機筐体の上部に配置され前記圧縮部を駆動するモータとを有し、前記圧縮部は、それぞれが環状である第1シリンダおよび第2シリンダと、それぞれが軸受部と吐出弁部を有し、前記第1シリンダの端部を閉塞する下端板と前記第2シリンダの端部を閉塞する上端板と、前記第1シリンダと第2シリンダの間に配置され両者の間を仕切る中間仕切板と、前記上端板の軸受部と前記下端板の軸受部に支持され前記モータにより回転される回転軸と、前記回転軸に互いに180度の位相差をつけて設けられた第1偏心部および第2偏心部と、前記第1偏心部に嵌合され前記第1シリンダの内周面に沿って公転し前記第1シリンダ内に第1作動室を形成する第1環状ピストンと、前記第2偏心部に嵌合され前記第2シリンダの内周面に沿って公転し前記第2シリンダ内に第2作動室を形成する第2環状ピストンと、前記第1シリンダに設けられた第1ベーン溝から前記第1作動室内に突出し前記第1環状ピストンに当接することで前記第1作動室を第1吸入室と第1圧縮室に区画する第1ベーンと、前記第2シリンダに設けられた第2ベーン溝から前記第2作動室内に突出し前記第2環状ピストンに当接することで前記第2作動室を第2吸入室と第2圧縮室に区画する第2ベーンと、を備え、前記第1シリンダと前記中間仕切板どうし、および前記第2シリンダと中間仕切板どうしを、それぞれに設けた複数の位置決めピン穴に位置決めピンを嵌合させて位置決めするロータリ圧縮機において、前記位置決めピンがスプリングピンであり、前記スプリングピンの大径をφd1、小径をφd2とし、前記位置決めピン穴の穴径をφDとするとき、前記φd1と前記φDと前記φd2がφd1>φD>φd2の関係を満たすことを特徴とする。
本発明のロータリ圧縮機は、第1、第2シリンダおよび中間仕切板の位置決めピン穴とスプリングピンが締りばめとなっていて、第1、第2シリンダに対して中間仕切板が位置ずれせず、中間仕切板とローラ(環状ピストン)との接触シール幅が設計値よりも小さくなる怖れがなく、冷媒圧縮効率が低下することはない。
図1は、本発明が適用されるロータリ圧縮機を示す縦断面図である。 図2は、第1および第2の圧縮部の上から見た横断面図である。 図3は、中間仕切板の上面図である。 図4は、第1および第2の圧縮部の部分縦断面図である。 図5は、スプリングピンの上面図である。 図6は、スプリングピンの側面図である。 図7は、本発明が適用されるインジェクション型のロータリ圧縮機の圧縮部を示す部分縦断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態(実施例)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されるロータリ圧縮機を示す縦断面図であり、図2は、第1および第2の圧縮部の上から見た横断面図である。
図1に示すように、ロータリ圧縮機1は、密閉された縦置き円筒状の圧縮機筐体10の下部に配置された圧縮部12と、圧縮機筐体10の上部に配置され、回転軸15を介して圧縮部12を駆動するモータ11と、を備えている。
モータ11のステータ111は、円筒状に形成され、圧縮機筐体10の内周面に焼きばめされて固定されている。モータ11のロータ112は、円筒状のステータ111の内部に配置され、モータ11と圧縮部12とを機械的に接続する回転軸15に焼きばめされて固定されている。
圧縮部12は、第1の圧縮部12Sと、第1の圧縮部12Sと並列に配置され第1の圧縮部12Sの上側に積層された第2の圧縮部12Tと、を備えている。図2に示すように、第1および第2の圧縮部12S,12Tは、第1および第2側方張出部122S,122Tに、放射状に第1および第2吸入孔135S,135T、第1および第2ベーン溝128S,128Tが設けられた環状の第1および第2シリンダ121S,121Tを備えている。
図2に示すように、第1および第2シリンダ121S,121Tには、モータ11の回転軸15と同心に、円形の第1および第2シリンダ内壁123S,123Tが形成されている。第1および第2シリンダ内壁123S,123T内には、シリンダ内径よりも小さい外径の第1および第2環状ピストン125S,125Tが夫々配置され、第1および第2シリンダ内壁123S,123Tと、第1および第2環状ピストン125S,125Tとの間に、冷媒ガスを吸入し圧縮して吐出する第1および第2作動室130S,130Tが形成される。
第1および第2シリンダ121S,121Tには、第1および第2シリンダ内壁123S,123Tから径方向に、シリンダ高さ全域に亘る第1および第2ベーン溝128S,128Tが形成され、第1および第2ベーン溝128S,128T内に、夫々平板状の第1および第2ベーン127S,127Tが、摺動自在に嵌合されている。
図2に示すように、第1および第2ベーン溝128S,128Tの奥部には、第1および第2シリンダ121S,121Tの外周部から第1および第2ベーン溝128S,128Tに連通するように第1および第2スプリング穴124S,124Tが形成されている。第1および第2スプリング穴124S,124Tには、第1および第2ベーン127S,127Tの背面を押圧する第1および第2ベーンスプリング(図示せず)が挿入されている。
ロータリ圧縮機1の起動時は、この第1および第2ベーンスプリングの反発力により、第1および第2ベーン127S,127Tが、第1および第2ベーン溝128S,128T内から第1および第2作動室130S,130T内に突出し、その先端が、第1および第2環状ピストン125S,125Tの外周面に当接し、第1および第2ベーン127S,127Tにより、第1および第2作動室130S,130Tが、第1および第2吸入室131S,131Tと、第1および第2圧縮室133S,133Tとに区画される。
また、第1および第2シリンダ121S,121Tには、第1および第2ベーン溝128S,128Tの奥部と圧縮機筐体10内とを、図1に示す開口部Rで連通して圧縮機筐体10内の圧縮された冷媒ガスを導入し、第1および第2ベーン127S,127Tに、冷媒ガスの圧力により背圧をかける第1および第2圧力導入路129S,129Tが形成されている。
第1および第2シリンダ121S,121Tには、第1および第2吸入室131S,131Tに外部から冷媒を吸入するために、第1および第2吸入室131S,131Tと外部とを連通させる第1および第2吸入孔135S,135Tが設けられている。
また、図1に示すように、第1シリンダ121Sと第2シリンダ121Tの間には、中間仕切板140が配置され、第1シリンダ121Sの第1作動室130S(図2参照)と第2シリンダ121Tの第2作動室130T(図2参照)とを区画、閉塞している。中間仕切板140は、第1シリンダ121Sの上端部と第2シリンダ121Tの下端部を閉塞している。第1シリンダ121Sの下端部には、下端板160Sが配置され、第1シリンダ121Sの第1作動室130Sを閉塞している。また、第2シリンダ121Tの上端部には、上端板160Tが配置され、第2シリンダ121Tの第2作動室130Tを閉塞している。下端板160Sは、第1シリンダ121Sの下端部を閉塞し、上端板160Tは、第2シリンダ121Tの上端部を閉塞している。
下端板160Sには、副軸受部161Sが形成され、副軸受部161Sに、回転軸15の副軸部151が回転自在に支持されている。上端板160Tには、主軸受部161Tが形成され、主軸受部161Tに、回転軸15の主軸部153が回転自在に支持されている。
回転軸15は、互いに180°位相をずらして偏心させた第1偏心部152Sと第2偏心部152Tとを備え、第1偏心部152Sは、第1の圧縮部12Sの第1環状ピストン125Sに回転自在に嵌合し、第2偏心部152Tは、第2の圧縮部12Tの第2環状ピストン125Tに回転自在に嵌合している。
回転軸15が回転すると、第1および第2環状ピストン125S,125Tが、第1および第2シリンダ内壁123S,123Tに沿って第1および第2シリンダ121S,121T内を図2の時計回りに公転し、これに追随して第1および第2ベーン127S,127Tが往復運動する。この第1および第2環状ピストン125S,125Tおよび第1および第2ベーン127S,127Tの運動により、第1および第2吸入室131S,131Tおよび第1および第2圧縮室133S,133Tの容積が連続的に変化し、圧縮部12は、連続的に冷媒ガスを吸入し圧縮して吐出する。
図1に示すように、下端板160Sの下側には、下マフラーカバー170Sが配置され、下端板160Sとの間に下マフラー室180Sを形成している。そして、第1の圧縮部12Sは、下マフラー室180Sに開口している。すなわち、下端板160Sの第1ベーン127S近傍には、第1シリンダ121Sの第1圧縮室133Sと下マフラー室180Sとを連通する第1吐出孔190S(図2参照)が設けられ、第1吐出孔190Sには、圧縮された冷媒ガスの逆流を防止するリード弁型の第1吐出弁200Sが配置されている。
下マフラー室180Sは、環状に形成された1つの室であり、第1の圧縮部12Sの吐出側を、下端板160S、第1シリンダ121S、中間仕切板140、第2シリンダ121Tおよび上端板160Tを貫通する冷媒通路136(図2参照)を通して上マフラー室180T内に連通させる連通路の一部である。下マフラー室180Sは、吐出冷媒ガスの圧力脈動を低減させる。また、第1吐出弁200Sに重ねて、第1吐出弁200Sの撓み開弁量を制限するための第1吐出弁押さえ201Sが、第1吐出弁200Sとともにリベットにより固定されている。第1吐出孔190S、第1吐出弁200Sおよび第1吐出弁押え201Sは、下端板160Sの第1吐出弁部を構成している。
図1に示すように、上端板160Tの上側には、上マフラーカバー170Tが配置され、上端板160Tとの間に上マフラー室180Tを形成している。上端板160Tの第2ベーン127T近傍には、第2シリンダ121Tの第2圧縮室133Tと上マフラー室180Tとを連通する第2吐出孔190T(図2参照)が設けられ、第2吐出孔190Tには、圧縮された冷媒ガスの逆流を防止するリード弁型の第2吐出弁200Tが配置されている。また、第2吐出弁200Tに重ねて、第2吐出弁200Tの撓み開弁量を制限するための第2吐出弁押さえ201Tが、第2吐出弁200Tとともにリベットにより固定されている。上マフラー室180Tは、吐出冷媒の圧力脈動を低減させる。第2吐出孔190T、第2吐出弁200Tおよび第2吐出弁押さえ201Tは、上端板160Tの第2吐出弁部を構成している。
第1シリンダ121S、下端板160S、下マフラーカバー170S、第2シリンダ121T、上端板160T、上マフラーカバー170Tおよび中間仕切板140は、複数の通しボルト175等により一体に締結されている。通しボルト175等により一体に締結された圧縮部12のうち、上端板160Tの外周部が、圧縮機筐体10にスポット溶接により固着され、圧縮部12を圧縮機筐体10に固定している。
円筒状の圧縮機筐体10の外周壁には、軸方向に離間して下部から順に、第1および第2貫通孔101,102が、第1および第2吸入管104,105を通すために設けられている。また、圧縮機筐体10の外側部には、独立した円筒状の密閉容器からなるアキュムレータ25が、アキュムホルダー252およびアキュムバンド253により保持されている。
アキュムレータ25の天部中心には、冷媒回路の蒸発器に接続するシステム接続管255が接続され、アキュムレータ25の底部に設けられた底部貫通孔257には、一端がアキュムレータ25の内部上方まで延設され、他端が、第1および第2吸入管104,105の他端に接続される第1および第2低圧連絡管31S,31Tが固着されている。
冷媒回路の低圧冷媒をアキュムレータ25を介して第1および第2の圧縮部12S,12Tに導く第1および第2低圧連絡管31S,31Tは、吸入部としての第1および第2吸入管104,105を介して第1および第2シリンダ121S,121Tの第1および第2吸入孔135S,135T(図2参照)に接続されている。すなわち、第1および第2吸入孔135S,135Tは、冷媒回路の蒸発器に並列に接続されている。
圧縮機筐体10の天部には、冷媒回路と接続し高圧冷媒ガスを冷媒回路の凝縮器側に吐出する吐出部としての吐出管107が接続されている。すなわち、第1および第2吐出孔190S,190Tは、冷媒回路の凝縮器に接続されている。
圧縮機筐体10内には、およそ第2シリンダ121Tの高さまで潤滑油が封入されている。また、潤滑油は、回転軸15の下部に挿入される図示しないポンプ羽根により、回転軸15の下端部に取付けられた給油パイプ16から吸上げられ、回転軸15に設けられた図示しない給油孔を通して圧縮部12に供給され、圧縮部12を循環し、摺動部品の潤滑を行なうとともに、圧縮部12の微小隙間のシールをする。
圧縮機筐体10内の潤滑油が冷媒と混合して冷媒回路に吐出され、潤滑油の油面の高さが給油パイプ16の下端より低くなると、圧縮機筐体10内の高圧冷媒が、回転軸15の給油孔を通って中間仕切板140の中心孔143と回転軸15との間の空間に進入する。このとき、中間仕切板140と第1および第2の環状ピストン125S,125Tとの接触シール幅H(図1参照:接触シール幅Hとは、中間仕切板140の中心孔143の壁面から第1および第2環状ピストン125S,125Tの外周面までの距離である。)が小さいと、前記の空間に進入した高圧冷媒が、接触シール部を通って第1および第2作動室130S,130Tへ逆流し、冷媒圧縮効率が低下する。
次に、図2〜6を参照して、実施例のロータリ圧縮機1の特徴的な構成について説明する。図2は、第1および第2の圧縮部の上から見た横断面図であり、図3は、中間仕切板の上面図であり、図4は、第1および第2の圧縮部の部分縦断面図であり、図5は、スプリングピンの上面図であり、図6は、スプリングピンの側面図である。
図2に示すように、第1および第2シリンダ121S,121Tの中間仕切板140に当接する面には、穴径φD1の二つ(複数)の位置決めピン穴126S,126Tがそれぞれ設けられている。また、図3に示すように、中間仕切板140の両面には、第1および第2シリンダ121S,121Tの位置決めピン穴126S,126Tに対向する位置に穴径φD2の二つ(複数)づつ(上面下面で合計四つ)の位置決めピン穴147が設けられている。穴径φD1と穴径φD2とは、同一の径であってもよいし、後述するように異なる径であってもよい。穴径φD1および穴径φD2を総称して穴径φDと言うことにする。
図4に示すように、実施例のロータリ圧縮機1では、第1および第2シリンダ121S,121Tと中間仕切板140とを、それぞれに設けた複数の位置決めピン穴126S,126Tおよび147にスプリングピン148を嵌合させて位置決めする(図4では、第1シリンダ121Sと中間仕切板140とを位置決めする位置決めピン穴126S,147およびスプリングピン148の図示を省略している)。
図5および図6に示すように、スプリングピン148は、弾性のある薄板を円筒状に巻いて、開口のあるC型に形成したものであり、半径方向にバネ作用が生じるピンである。スプリングピン148の大径をφd1、小径をφd2、位置決めピン穴の穴径をφDとするとき、次の(1)式が成立するようにする。
φd1>φD>φd2 ・・・・・・・(1)
スプリングピン148と位置決めピン穴126S,126Tおよび147との寸法関係を(1)式の関係とすることにより、スプリングピン148と位置決めピン穴126S,126Tおよび147とは、スプリングピン148が大径方向に圧縮された締りばめとなり、特許文献1に記載された従来の2シリンダ型ロータリ圧縮機のように位置決めピンの外径と位置決めピン穴の内径との間に隙間が存在せず、中間仕切板140と第1および第2シリンダ121S,121Tとが位置ずれすることはない。それ故、中間仕切板140と第1および第2環状ピストン125S,125Tとの接触シール幅H(図1参照)が小さくなる怖れはなく、圧縮機筐体10内の高圧冷媒が、第1および第2作動室130S,130Tへ逆流してロータリ圧縮機1の冷媒圧縮効率が低下することはない。
なお、第1および第2シリンダ121S,121Tの位置決めピン穴126S,126Tの穴径をφD1、中間仕切板140の位置決めピン穴147の穴径をφD2とするとき、次の(2)式が成立するようにするとよい。
φd1>φD1>D2>φd2 ・・・(2)
φD1>φD2とすることにより、第1および第2シリンダ121S,121Tの位置決めピン穴126S,126Tとスプリングピン148との締りばめの方が、中間仕切板140の位置決めピン穴147とスプリングピン148との締りばめよりも緩い結合となる。それ故、始めに中間仕切板140の位置決めピン穴147にスプリングピン148を圧入し、次に、第1および第2シリンダ121S,121Tの位置決めピン穴126S,126Tをスプリングピン148に嵌合するようにすれば、圧縮部12の組立が容易となる。分解、再組立するときは、スプリングピン148が中間仕切板140に嵌合されたまま残り、第1および第2シリンダ121S,121Tを容易に取り外し、また、再組立することができる。
図7は、本発明が適用されるインジェクション型のロータリ圧縮機の圧縮部を示す部分縦断面図である。図7に示すように、中間仕切板140には、第1および第2の圧縮部12S,12Tの第1および第2作動室130S,130Tに連通する縦方向の噴射孔141と、噴射孔141に連通しインジェクションを行なうためのインジェクション管144の先端部を嵌合させる横孔142と、が設けられている。インジェクション管144の後部には、冷凍サイクルの組立時に、インジェクション連絡管146が接続される。
上述のインジェクション型のロータリ圧縮機においては、噴射孔141の第1作動室130Sへの開口および第2作動室130Tへの開口の少なくともいずれか一方が閉塞されている状態を保つように、かつ、噴射孔141の第1作動室130Sへの開口および第2作動室130Tへの開口を、回転軸15の一定の回転角度範囲において、第1環状ピストン125Sおよび第2環状ピストン125Tがそれぞれ同時に塞ぐか又は同時に開口しても開口率が小さくなるように、噴射孔141の開口の位置および大きさを設定する。
インジェクション型のロータリ圧縮機においては、中間仕切板140と第1および第2の環状ピストン125S,125Tとの接触シール幅H(図7参照)は、第1および第2環状ピストン125S,125Tの内周面から噴射孔141までの距離となり、接触シール幅Hよりも小さい。接触シール幅Hが小さいので、回転軸15の給油孔を通って中間仕切板140の中心孔143と回転軸15との間の空間に進入した高圧冷媒が、接触シール部と噴射孔141を通って第1および第2作動室130S,130Tへ逆流し易い。
上述のインジェクション型のロータリ圧縮機の場合、中間仕切板140に対して第1および第2シリンダ121S,121Tが位置ずれすると、噴射孔141の開口の開閉が設計どおりに行われず、インジェクション性能が低下すると共に、高圧冷媒が、接触シール部と噴射孔141を通って第1および第2作動室130S,130Tへ逆流し易いが、本発明をインジェクション型のロータリ圧縮機に適用すれば、位置ずれは発生せず、設計通りのインジェクション性能が得られると共に、高圧冷媒の第1および第2作動室130S,130Tへ逆流を抑制することができる。
以上、実施例を説明したが、前述した内容により実施例が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、実施例の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換および変更のうち少なくとも1つを行うことができる。
1 ロータリ圧縮機
10 圧縮機筐体
11 モータ
12 圧縮部
15 回転軸
16 給油パイプ
25 アキュムレータ
31S 第1低圧連絡管
31T 第2低圧連絡管
101 第1貫通孔
102 第2貫通孔
104 第1吸入管
105 第2吸入管
107 吐出管(吐出部)
111 ステータ
112 ロータ
12S 第1の圧縮部
12T 第2の圧縮部
121S 第1シリンダ(シリンダ)
121T 第2シリンダ(シリンダ)
122S 第1側方張出部
122T 第2側方張出部
123S 第1シリンダ内壁(シリンダ内壁)
123T 第2シリンダ内壁(シリンダ内壁)
124S 第1スプリング穴
124T 第2スプリング穴
125S 第1環状ピストン(環状ピストン)
125T 第2環状ピストン(環状ピストン)
126S 位置決めピン穴
126T 位置決めピン穴
127S 第1ベーン(ベーン)
127T 第2ベーン(ベーン)
128S 第1ベーン溝(ベーン溝)
128T 第2ベーン溝(ベーン溝)
129S 第1圧力導入路
129T 第2圧力導入路
130S 第1作動室(作動室)
130T 第2作動室(作動室)
131S 第1吸入室(吸入室)
131T 第2吸入室(吸入室)
133S 第1圧縮室(圧縮室)
133T 第2圧縮室(圧縮室)
135S 第1吸入孔(吸入孔)
135T 第2吸入孔(吸入孔)
136 冷媒通路
140 中間仕切板
141 噴射孔
142 横孔
143 中心孔
144 インジェクション管
146 インジェクション連絡管
147 位置決めピン穴
148 スプリングピン
151 副軸部
152S 第1偏心部(偏心部)
152T 第2偏心部(偏心部)
153 主軸部
160S 下端板(端板)
160T 上端板(端板)
161S 副軸受部(軸受部)
161T 主軸受部(軸受部)
170S 下マフラーカバー
170T 上マフラーカバー
175 通しボルト
180S 下マフラー室
180T 上マフラー室
190S 第1吐出孔(吐出弁部)
190T 第2吐出孔(吐出弁部)
200S 第1吐出弁(吐出弁部)
200T 第2吐出弁(吐出弁部)
201S 第1吐出弁押さえ(吐出弁部)
201T 第2吐出弁押さえ(吐出弁部)
252 アキュムホルダー
253 アキュムバンド
255 システム接続管
257 底部貫通孔
R 開口部
H1,H2 接触シール幅

Claims (2)

  1. 上部に冷媒の吐出部が設けられ下部に冷媒の吸入部が設けられ密閉された縦置き円筒状の圧縮機筐体と、前記圧縮機筐体の下部に配置され前記吸入部から吸入された冷媒を圧縮し前記吐出部から吐出する圧縮部と、前記圧縮機筐体の上部に配置され前記圧縮部を駆動するモータとを有し、
    前記圧縮部は、
    それぞれが環状である第1シリンダおよび第2シリンダと、
    それぞれが軸受部と吐出弁部を有し、前記第1シリンダの端部を閉塞する下端板と前記第2シリンダの端部を閉塞する上端板と、
    前記第1シリンダと第2シリンダの間に配置され両者の間を仕切る中間仕切板と、
    前記上端板の軸受部と前記下端板の軸受部に支持され前記モータにより回転される回転軸と、
    前記回転軸に互いに180度の位相差をつけて設けられた第1偏心部および第2偏心部と、
    前記第1偏心部に嵌合され前記第1シリンダの内周面に沿って公転し前記第1シリンダ内に第1作動室を形成する第1環状ピストンと、
    前記第2偏心部に嵌合され前記第2シリンダの内周面に沿って公転し前記第2シリンダ内に第2作動室を形成する第2環状ピストンと、
    前記第1シリンダに設けられた第1ベーン溝から前記第1作動室内に突出し前記第1環状ピストンに当接することで前記第1作動室を第1吸入室と第1圧縮室に区画する第1ベーンと、
    前記第2シリンダに設けられた第2ベーン溝から前記第2作動室内に突出し前記第2環状ピストンに当接することで前記第2作動室を第2吸入室と第2圧縮室に区画する第2ベーンと、
    を備え、
    前記第1シリンダと前記中間仕切板どうし、および前記第2シリンダと中間仕切板どうしを、それぞれに設けた複数の位置決めピン穴に位置決めピンを嵌合させて位置決めするロータリ圧縮機において、
    前記位置決めピンがスプリングピンであり、前記スプリングピンの大径をφd1、小径をφd2とし、前記位置決めピン穴の穴径をφDとするとき、前記φd1と前記φDと前記φd2がφd1>φD>φd2の関係を満たすことを特徴とするロータリ圧縮機。
  2. 前記第1および第2シリンダの位置決めピン穴の穴径をφD1、前記中間仕切板の位置決めピン穴の穴径をφD2とするとき、前記φd1と前記φD1と前記φD2と前記φd2がφd1>φD1>D2>φd2の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
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