JP2016088295A - 分割式カウルトップカバー - Google Patents

分割式カウルトップカバー Download PDF

Info

Publication number
JP2016088295A
JP2016088295A JP2014225194A JP2014225194A JP2016088295A JP 2016088295 A JP2016088295 A JP 2016088295A JP 2014225194 A JP2014225194 A JP 2014225194A JP 2014225194 A JP2014225194 A JP 2014225194A JP 2016088295 A JP2016088295 A JP 2016088295A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cowl top
top cover
cowl
divided
split
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014225194A
Other languages
English (en)
Inventor
大介 芹澤
Daisuke Serizawa
大介 芹澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Plast Co Ltd filed Critical Nihon Plast Co Ltd
Priority to JP2014225194A priority Critical patent/JP2016088295A/ja
Publication of JP2016088295A publication Critical patent/JP2016088295A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】ボンネットに作用した衝撃荷重を効率よく吸収することができる分割式カウルトップカバーを提供する。【解決手段】上部カウルトップカバー2に形成した第1嵌合面21と下部カウルトップカバー3に形成した第2嵌合面31とによって、両者を接合し、接合状態は、第2嵌合面31を構成する下部カウルトップカバー3の上端部30を第1嵌合面21に形成した被係合部22に挿入嵌合させることにより行うことができる。分割式カウルトップカバー1に上方からの衝撃力が作用した際には、上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを分離させた状態でそれぞれ下方向に移動させることができるので、衝撃力を効率よく吸収することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、歩行者保護性能に優れた、自動車における衝撃吸収構造を備えた分割式カウルトップカバーに関する。
尚、本発明で用いている前後方向、上下方向、車幅方向に関して、前後方向は、車両が直進する前進方向を基準として、車両の前進方向を前方向としている。上下方向は、車両に対して天地の方向を上下方向としており、車幅方向は、車両を正面から見たときの左右方向を車幅方向としている。
カウルトップカバーの構成としては、一体化した構成が従来から多用されている。最近では、エンジンルームを小さく構成する要望があり、特に、軽自動車の場合においては、エンジンルームを小さく構成することが求められている。エンジンルームを小さく構成するためには、エンジンがカウルトップカバー側に配置されるようになる。
このとき、カウルトップカバーを一体化させた構成だと、カウルトップカバーの真下にエンジンが配置される構成になる。そして、車両走行時に障害物などが衝突した拍子に、ボンネット上に衝突物などが乗り上げると、衝突物からの衝撃によってボンネットは下方に撓むことになる。
ボンネットの下方に剛性の高いエンジン等の車両搭載部品が配置されていると、衝突物はボンネットを撓ませながら車両搭載部品に強く衝突してしまうことになる。これを防止するため、衝突物からの衝撃力を緩和できる衝撃吸収構造を、カウルトップパネルやカウルトップカバーに構成しておくことが求められている。
そのための構成として、カウルトップカバーを二分割した構成が採用されている。二分割した分割式のカウルトップカバーの構成としては、自動車の衝撃吸収構造(特許文献1参照)等が提案されている。
特許文献1に記載された発明では、図7に示すような構成が採用されている。即ち、図7に示すように、車幅方向に延びるカウルグリル51は、カウルグリル上部52とカウルグリル前部53とに二分割された構成になっている。
カウルグリル上部52は、図の右側に配されている図示せぬフロントウィンドウの前縁部の上部からボンネット55の後縁部の下方に亘って延びる形状に構成されており、カウルグリル前部53は、カウルグリル上部52の前縁部から下側へ延びる形状に構成されている。カウルグリル上部52の前端部側には、一段段上げした堤部63が形成されており、堤部63の前端部は下方に屈折しており、下方に延設した補強部62を形成している。
カウルグリル前部53には、上端部をやや前傾させた縦向きの前壁部57と、前壁部57の上端部をフロントウィンドウ側に屈折して延設した重合部58と、が形成されている。前壁部57の下端部には、前方へ延びた接続部59が形成されている。そして、前壁部57の前面には、カウルグリル用の吸音材61がビス固定されており、前壁部57の途中には、上方から加わった衝撃荷重に対しての脆弱部60が形成されている。
また、重合部58は、カウルグリル上部52に形成した堤部63上に重ね合わすことで、カウルグリル前部53の上端部をカウルグリル上部52で支持することができる。接続部59は、カウルフロントパネル54の上端部に重ね合わすことができ、前壁部57とカウルフロントパネル54とを接続させる。そして、堤部63と重合部58との重ね合わせ部分、及び接続部59とカウルフロントパネル54との重ね合わせ部分は、ビスなどの固定具によって重ね合わせた状態で連結固定されている。
このように構成されているカウルグリル51において、ボンネット55に衝撃荷重が作用して、ボンネット55が下方に撓んだ際には、二点鎖線で示すように、カウルグリル前部53に形成した脆弱部60を中心としてカウルグリル前部53は屈曲変形して、ボンネット55の変形を促進することができるとしている。これによって、ボンネット55上に乗り上げた衝突物に対する衝撃力を緩和できるとしている。
特開2007−106366号公報
特許文献1に記載された発明では、カウルグリル上部52とカウルグリル前部53との重合部58及び堤部63が、固定具によって連結固定された構成になっている。そのため、ボンネット55に衝撃荷重が作用して、ボンネット55が下方に撓んだ際において、カウルグリル上部52によって支持されているカウルグリル前部53が、支持された状態のまま屈曲変形を生ぜずに突張った状態になったときには、ボンネット55の下方への変形を規制してしまうことになる。
そして、衝撃荷重が作用した際に、カウルグリル前部53が屈曲変形せずに突張った状態を維持すると、ボンネット55から加わった衝撃荷重をカウルグリル51によって効率的に吸収することができなくなる。
また、脆弱部60を形成したカウルグリル前部53を用いているため、カウルグリル51を製造するうえで、カウルグリル前部53を特注した形で製造しなければならず、製造コストの増加を招いてしまう。また、脆弱部60を有しているためカウルグリル前部53自体の剛性管理が難しくなっている。
本発明は、上述した従来技術の問題を解決することができ、カウルトップカバーとしては、二分割された構成に限定されずに複数に分割した分割カウルトップカバーによって構成することができ、上方からの衝撃力を受けた際には、衝撃力を十分に吸収することができる構成を備えた分割式カウルトップカバーの提供を目的としている。
本発明の課題は、請求項1乃至3に記載した分割式カウルトップカバーにより達成することができる。
即ち、本発明に係る分割式カウルトップカバーでは、フロントガラスの下端部からボンネットの後端部までの間を覆い、車幅方向に亘って延設され、複数の分割カウルトップカバーを備えて構成された分割式カウルトップカバーであって、
前記複数の分割カウルトップカバーのうち、前記分割カウルトップカバー同士の接合面である複数の第1接触面と、前記分割式カウルトップカバーにおいて下部に配された分割カウルトップカバーと車幅方向に沿って延設されたカウルトップパネルとの接合面である第2接触面とに、
前記分割カウルトップカバー同士及び前記下部に配された分割カウルトップカバーと前記カウルトップパネルとをそれぞれ連結する連結部が構成され、
前記分割式カウルトップカバーに作用した衝撃力によって、少なくとも2つの前記連結部における連結状態が解除されることを最も主要な特徴としている。
また、本発明に係る分割式カウルトップカバーでは、前記第1接触面と前記第2接触面のうち少なくとも1つの接触面が、傾斜面として形成されていることを主要な特徴としている。
更に、本発明に係る分割式カウルトップカバーでは、前記第1接触面及び/又は前記第2接触面は、車両前後方向における前記フロントガラスの傾斜方向と略平行に形成されていることを主要な特徴としている。
本発明では、従来技術で示したような分割式カウルトップカバーを二分割した構成以外にも、三分割以上に分割した構成にしておくことができる。複数に分割した分割カウルトップカバーを相互に組付けることによって、分割式カウルトップカバーを構成することができる。各分割カウルトップカバーは、車幅方向に沿った形状に構成しておくことも、車両の前後方向に沿って分割した構成にしておくこともできる。また、上述した2つに分割する構成を適宜組合わせた構成にしておくこともできる。
上方からの衝撃力が作用した際には、第1接触面で隣接している複数の分割カウルトップカバー同士の間を連結している連結部や、分割式カウルトップカバーの下部に配した分割カウルトップカバーとカウルトップパネルとを第2接触面において連結している連結部のうち、少なくとも2つの連結部における連結状態を解除することで、上方からの衝撃力を吸収することができる。
即ち、少なくとも2つの連結部における連結状態が解除されることにより、隣接して連結されていた複数の分割カウルトップカバー間が分離し易くなり、少なくとも上方側に配された分割カウルトップカバーは、第1接触面で分離した下方側の分割カウルトップカバーから離れて下方向に移動することができる。あるいは、カウルトップパネルに連結していた下部に配設されていた分割カウルトップカバーは、カウルトップパネルからの支持状態が外れて下方向に移動することができる。そして、この現象が、分割式カウルトップカバーの少なくとも2か所の連結部において生じることができる。
このように、第1接触面や第2接触面での連結状態が解除されて、少なくとも2つの分割カウルトップカバーが下方向に移動することが行えるので、上方から作用した衝撃力を効率よく吸収することができる。しかも、各分割カウルトップカバー同士を組付けて一体化する組付け作業は、第1接触面における連結部によって、簡単に連結させることができる。このように、連結部によって、簡単に一体化させることができるので、組付けが完了した分割式カウルトップカバーの車両への組付け作業も容易に行うことができる。
本発明では、第1接触面と第2接触面のうち少なくとも1つの接触面を、傾斜面として構成しておくことができる。このように構成しておくことにより、接続部での接続状態が解除された際には、接触面において上方側に配されている分割カウルトップカバーは、下方側に配された分割カウルトップカバーとの接触面上やカウルトップパネルとの接触面上を滑って下方向に移動することができる。
これにより、上方側に位置していた分割カウルトップカバーは、下方側に位置していた分割カウルトップカバーに当接することがなく、下方向への移動はスムーズに行われる。これにより、分割式カウルトップカバーに作用した上方からの衝撃力を十分に吸収することができる。
このように、第1接触面における連結部の連結状態が解除されると、分割式カウルトップカバーは、底つきすることがなく、ボンネットに作用した衝撃荷重を下方向への移動によって確実に吸収することができる。そして、衝撃荷重によってボンネットが降下するとき、分割式カウルトップカバーが突張り状態となるのを防止できる。
本発明では、第1接触面と第2接触面における少なくとも一方の接触面の形状として、車両前後方向におけるフロントガラスの傾斜方向と略平行に形成しておくことができる。
第1接触面の傾斜方向をフロントガラスの傾斜方向と平行に構成しておくことにより、分割カウルトップカバーがフロントガラスの傾斜方向と平行に構成された第1接触面に沿って下方向に移動する際には、フロントガラスとの係合部を有する分割カウルトップカバーでは、係合部をフロントガラスの面に沿って移動させることができる。そして、分割カウルトップカバーとフロントガラスとの係合状態をスムーズに解除することができる。
第2接触面の傾斜方向をフロントガラスの傾斜方向と平行に構成しておいた場合には、各分割カウルトップカバーを組付けて一体化した分割式カウルトップカバーをフロントガラスに係合させる際には、カウルトップパネルとの第2接触面をフロントガラスに組付ける際のガイド面として機能させることができる。
特に、従来のカウルトップパネルでは、カウルトップカバーを支持固定するパネル乗せ面、本発明の構成で言うところの第2接触面、が水平方向に形成されている構成が殆んどである。そのため、係合部によってカウルトップパネルをフロントガラスに装着する構成だと、カウルトップカバーの組付け方向に対して、カウルトップパネルが干渉を生じてしまい、組付け性を悪くしていた。
これに対して、本発明では、第2接触面をフロントガラスの車両前後方向における傾斜方向に平行な傾斜面として構成しておくことができるので、分割式カウルトップカバーのフロントガラスへの組付け性は、大幅に向上することができる。
車両の斜視図である。 図1のA−A断面図である。(実施例1) 分割式カウルトップカバーの要部を示す分解斜視図である。(実施例1) 衝撃荷重が作用したときの分割式カウルトップカバーの挙動を示す図1のA−A断面図である。(実施例1) 他の分割式カウルトップカバーの図1におけるA−A断面図である。(実施例2) 他の分割式カウルトップカバーの要部を示す分解斜視図である。(実施例2) カウルグリル前部付近の断面図である。(従来例)
本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本発明に係わる分割式カウルトップカバーとしては、以下で説明する形状、構成以外にも本発明の課題を解決することができる形状、構成であれば、それらの形状、構成を採用することができるものである。このため、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、多様な変更が可能である。
尚、以下では分割式カウルトップカバーを二分割した構成について説明を行うが、本発明は二分割した分割式カウルトップカバーに限定されるものではなく、三分割以上に分割できる分割式カウルトップカバーにより構成しておくことができる。また、分割方向は、車幅方向に沿った分割に限定されるものではなく、車両の前後方向に沿った分割を行うこともできる。また、複数に分割した分割カウルトップカバーの少なくとも1つの分割カウルトップカバーに関して、車両の前後方向に沿って分割した構成にしておくこともできる。
図1に車両の斜視図を示しているように、フロントガラス4の前端部とボンネット5との間には、車幅方向に沿った長さ寸法を有する分割式カウルトップカバー1が配されている。図2に示すように、分割式カウルトップカバー1は、図示せぬエンジン等の車両搭載部品を配置したフロントコンパートメントの上部を覆っているボンネット5の後端部とフロントガラス4の下端部との間を覆っており、車幅方向に沿って延設されている。
フロントガラス4の前端部側には、雨、雪等で覆われたフロントガラス4の視界を良好に保つための図示せぬワイパーが設けられており、ワイパーを駆動するモータは、分割式カウルトップカバー1によって覆われた空間内に収納されている。
図1のA−A断面図である図2に示すように、分割式カウルトップカバー1は、分割カウルトップカバーである上部カウルトップカバー2と、上部カウルトップカバー2に連結した下部カウルトップカバー3とに二分割された構成になっている。二分割された上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを連結することで、一体化した分割式カウルトップカバー1を構成している。
上部カウルトップカバー2は、合成樹脂製として構成しておくことができ、下部カウルトップカバー3は、合成樹脂製又は金属製として構成しておくことができる。
(上部カウルトップカバーの構成)
図2、図3(b)に示すように、上部カウルトップカバー2の前端部20には、支持部15が形成されており、支持部15の下端部15aの裏面は、第1嵌合面21として構成されている。支持部15の上端部には、シール部材7が支持されており、シール部材7は、ボンネット5の裏面に設けたボンネットレインフォースメント5aに圧接して、ボンネットレインフォースメント5aの裏面側との間を液密状態にシールしている。そして、シール部材7は、車幅方向に沿った長さ寸法を有する形状に構成されている。
図2では、シール部材7に形成した凹部を支持部15の上端部に挟み込む形で上部カウルトップカバー2に取り付けた構成を図示しているが、上部カウルトップカバー2にシール部材7を取り付ける構成としては、従来から公知の他の取り付け方法を採用することができる。
従来から公知の取り付け方法を採用した場合であっても、後述するようにボンネット5に対して下方向に向かう衝撃荷重が作用した際には、ボンネット5の下方向への移動によって支持部15も下方向への移動を行うことができる構成にしておくことが、本発明における効果を奏するためには、必要な構成になっている。即ち、ボンネットの下方向への移動を支持部15で直接受けることができる構成にしておくことが必要な構成になる。
上部カウルトップカバー2の後端部25には、フロントガラス4の下端部を挟持する係合部12が形成されている。係合部12がフロントガラス4の下端部に係合することにより、フロントガラス4と上部カウルトップカバー2との間をシールすることができる。上部カウルトップカバー2には、上方に突出した突出部10が構成されており、突出部10の下方側には、ワイパー(不図示)を駆動する駆動モータ等(不図示)を収納させておく空間を形成しておくことができる。
支持部15の下端部15aには、図3(a)、(b)にも示すように、後述する下部カウルトップカバー3の上端部30に形成した第2嵌合面31に面接触して、上部カウルトップカバー2を下部カウルトップカバー3によって支持される第1嵌合面21が形成されている。第1嵌合面21と第2嵌合面31とは、面接触状態で当接し、第1接触面を構成している。第1接触面は、車両の前方側に向かった下り傾斜の傾斜面として構成されている。
また、下端部15aの上方側、即ち、第1嵌合面21の上方側には、下部カウルトップカバー3の上端部30に形成した突出片32に当接するストッパ片23が、下方に向かって形成されている。
第1嵌合面21には、後述する下部カウルトップカバー3の上端部30を挿入して嵌合させる係合溝22aが、車幅方向に沿って形成されている。係合溝22aは、下部カウルトップカバー3の上端部30に対する被係合部22として構成されている。そして、下部カウルトップカバー3の上端部30からなる係合片と、上部カウルトップカバー2の被係合部22とによって、上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを一体的に連結する連結部が構成されている。
上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを一体的に連結する際に、下部カウルトップカバー3の上端部30に突出した突出片32を上部カウルトップカバー2に形成したストッパ片23に当接させることができる。下部カウルトップカバー3の突出片32がストッパ片23に当接することで、下部カウルトップカバー3と上部カウルトップカバー2とを連結するときの位置決め機能が、ストッパ片23によって奏される。
(下部カウルトップカバーの構成)
図2、図3(a)に示すように、下部カウルトップカバー3の上端部30には、上部カウルトップカバー2の第1嵌合面21に面接触して、上部カウルトップカバー2を支持する第2嵌合面31が形成されている。また、上端部30の先端部には、突出片32が形成されており、上述したように、突出片32がストッパ片23に当接することで、下部カウルトップカバー3と上部カウルトップカバー2との連結量が規定されることになる。
下部カウルトップカバー3の下端部35には、第3嵌合面36が形成されており、カウルトップパネル8の前端部に形成した第4嵌合面38と面接触状態で当接することができ、第4嵌合面38によって、下部カウルトップカバー3の下端部35を支持することができる。第3嵌合面36と第4嵌合面38とは、面接触状態で当接し、第2接触面を構成している。第2接触面は、車両の前方側に向かった下り傾斜の傾斜面として構成されている。
下部カウルトップカバー3の下端部35には、係合孔37が形成され、カウルトップパネル8の前端部にも、係合孔39が形成されている。下部カウルトップカバー3の係合孔37とカウルトップパネル8の係合孔39とには、クリップ40に形成した係合爪41が係合しており、クリップ40によって下部カウルトップカバー3の下端部35をカウルトップパネル8の前端部に固定することができる。
第2接触面の配設位置を、第1接触面の配設位置よりも車両の後方側に配置しておくことができる。このように、配設しておくことにより、下部カウルトップカバー3がカウルトップパネル8から離脱した際に、下部カウルトップカバー3の下降をスムーズに行わせることができ、下降する下部カウルトップカバー3が上部カウルトップカバー2の下降を阻害することがない。即ち、下部カウルトップカバー3は、第2接触面に沿った下方向の移動に合わせて、第2接触面側を中心とした回転運動も生じることになり、上部カウルトップカバー2の移動に対して下部カウルトップカバー3は、障害物となるようなことは生じない。
(上方から衝撃力が作用した際の分割式カウルトップカバーの作用効果)
上方から衝撃力が作用した際の分割式カウルトップカバー1の作用効果について、ボンネット5に上方から衝突物Wが乗り上げて、ボンネット5に衝撃力が作用した場合について、図4を用いて説明する。
例えば、衝突物Wにおける受圧面積が大きい場合には、最初に上部カウルトップカバー2に対して衝突物Wが衝突したとしても、上部カウルトップカバー2が下降している途中において、衝突物Wはボンネット5にも当接することになり、ボンネット5に対しても下方向への衝撃力を作用させることになる。そして、ボンネット5からの押圧力や上部カウルトップカバー2の下降によって、上部カウルトップカバー2は、第1接触面において下方向への摺動を生じて、下部カウルトップカバー3との間での連結状態が解除される。
即ち、上部カウルトップカバー2は、図4の点線で示す状態から実線で示す状態へと移動する。この移動において、上部カウルトップカバー2は、一体的に連結した下部カウルトップカバー3の挿入方向、即ち、下部カウルトップカバー3の上端部30を上部カウルトップカバー2の係合溝22aへ挿入した方向とは、逆向きの方向に移動することになる。
このとき、下部カウルトップカバー3の突出片32に当接していたストッパ片23は、支持部15から破断する方向に回動して支持部15から分離する。被係合部22は、下部カウルトップカバー3の上端部30を更に挿入させる方向に移動していき、支持部15の下端部15aから破断して分離することになる。このようにして、上部カウルトップカバー2は、下部カウルトップカバー3から離れて下方向に移動することができる。
尚、被係合部22の破断を行い易く構成するため、下部カウルトップカバー3の上端部30における縦断面形状を、上端部30の先端部側が縮小した楔形状に形成しておくこともできる。
図4の実線で示すように、下方向への移動の途中で、上部カウルトップカバー2が下部カウルトップカバー3に当接すると、下部カウルトップカバー3に対しても衝突物Wからの衝撃力が大きく作用する。
下部カウルトップカバー3は、下方向への衝撃力が大きく作用することになり、カウルトップパネル8に支持固定されていた状態が解除されることになる。クリップ40による固定状態を解除して、下部カウルトップカバー3は、第3嵌合面36と第4嵌合面38とからなる第2接触面に沿って、下方向への移動を行うことになる。そして、即ち、図4の点線で示した状態から、実線で示した状態に移動することになる。
しかも、第2接触面は、車両の前方側に向かって下り傾斜の傾斜面として構成されているので、下部カウルトップカバー3の下方向への移動がスムーズに行われ、上部カウルトップカバー2の下方向への移動を妨げることがない。
このように、上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを、順次下方向へ移動させることができ、しかも、上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを分離させた状態において行うことができるので、衝突物Wに対する衝撃吸収性能を大幅に向上させることができる。
また、第2接触面の傾斜方向を、車両前後方向におけるフロントガラス4の傾斜方向と略平行に構成しておくことにより、上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを一体化させた分割式カウルトップカバー1をフロントガラス4に装着する組付け作業時において、第2接触面を組付け用のガイド面として利用することができ、組付け作業を効率化させることができる。
次に、図5、図6を用いて、実施例2に係る構成についての説明を行う。実施例2では、上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3との連結部における構成が、実施例1における構成とは、異なっている。他の構成は、実施例1における構成と同様の構成になっている。そのため、図5、図6における部材符号としては、実施例1で用いた部材と同様の部材に関しては、同一の部材符号を用いている。そして、部材に関する重複する説明は省略している。
実施例1の構成では、連結部の構成として、上部カウルトップカバー2には、被係合部22として係合溝22aを構成し、下部カウルトップカバー3には、係合溝22a内に挿入される上端部30を係合片として構成している。実施例2では、上部カウルトップカバー2の支持部15における下端部15aに係合片24を前方側に向かって突出させた構成にし、下部カウルトップカバー3の上端部30には、被係合部33を構成している。そして、係合片24と被係合部33とによって、上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを連結する連結部を構成している。
被係合部33に形成した係合溝33a内に係合片24を挿入させることで、上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを連結固定することができる。係合溝33aに挿入した係合片24が抜け出ないようにするため、係合片24の先端部には、係合溝33aの開口幅よりも少し高い突起部を形成している。
図示例は省略しているが、上部カウルトップカバー2に対して下方向への衝撃力が作用した際には、上部カウルトップカバー2は、支持部15の下端部15aの裏面に形成した第1嵌合面と下部カウルトップカバー3の上端部30の表面に形成した第2嵌合面との間で、即ち第1接触面に沿って下方向への摺動を行うことができる。
そして、上部カウルトップカバー2が第1接触面に沿って摺動することで、ストッパ片23の破断、被係合部33の破断を生じさせることができる。これにより、上部カウルトップカバー2は、下部カウルトップカバー3から離れて下方向に移動することができる。
下方向への移動の途中で、上部カウルトップカバー2が下部カウルトップカバー3に当接すると、実施例1で説明したように、下部カウルトップカバー3も下方向への移動を行うことができる。
このように、本発明に係る分割式カウルトップカバーでは、分割カウルトップカバーを構成している上部カウルトップカバー2と下部カウルトップカバー3とを分離させた状態でそれぞれ下方向に移動させることができるので、上方からの衝突物Wによる衝撃エネルギーをより効率よく吸収することができる。特に、本発明では、分割式カウルトップカバーを複数の分割カウルトップカバーとして構成しているので、分割カウルトップカバー間での連結状態を解除することで、より細かく分割することでき、衝撃エネルギーの吸収効率を高めることができる。
本発明は、カウルトップカバーに対して適用することができる。
1…分割式カウルトップカバー、2…上部カウルトップカバー、3…下部カウルトップカバー、4…フロントガラス、8…カウルトップパネル、15…支持部、15a…下端部、20…前端部、21…第1嵌合面、22…被係合部、23…ストッパ片、24…係合片、25…後端部、30…上端部、31…第2嵌合面、32…突出片、33…被係合部、35…下端部、36…第3嵌合面、38…第4嵌合面、40…クリップ、51…カウルグリル、52…カウルグリル上部、53…カウルグリル前部、55…ボンネット、57…前壁部、58…重合部、59…接続部、60…脆弱部、62…補強部、63…堤部。

Claims (3)

  1. フロントガラスの下端部からボンネットの後端部までの間を覆い、車幅方向に亘って延設され、複数の分割カウルトップカバーを備えて構成された分割式カウルトップカバーであって、
    前記複数の分割カウルトップカバーのうち、前記分割カウルトップカバー同士の接合面である複数の第1接触面と、前記分割式カウルトップカバーにおいて下部に配された分割カウルトップカバーと車幅方向に沿って延設されたカウルトップパネルとの接合面である第2接触面とに、
    前記分割カウルトップカバー同士及び前記下部に配された分割カウルトップカバーと前記カウルトップパネルとをそれぞれ連結する連結部が構成され、
    前記分割式カウルトップカバーに作用した衝撃力によって、少なくとも2つの前記連結部における連結状態が解除されることを特徴とする分割式カウルトップカバー。
  2. 前記第1接触面と前記第2接触面のうち少なくとも1つの接触面が、傾斜面として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の分割式カウルトップカバー。
  3. 前記第1接触面及び/又は前記第2接触面は、車両前後方向における前記フロントガラスの傾斜方向と略平行に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の分割式カウルトップカバー。

JP2014225194A 2014-11-05 2014-11-05 分割式カウルトップカバー Pending JP2016088295A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014225194A JP2016088295A (ja) 2014-11-05 2014-11-05 分割式カウルトップカバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014225194A JP2016088295A (ja) 2014-11-05 2014-11-05 分割式カウルトップカバー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016088295A true JP2016088295A (ja) 2016-05-23

Family

ID=56017314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014225194A Pending JP2016088295A (ja) 2014-11-05 2014-11-05 分割式カウルトップカバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016088295A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6116220Y2 (ja) * 1980-10-20 1986-05-19
JP2002046649A (ja) * 2000-08-02 2002-02-12 Fuji Heavy Ind Ltd カウルパネル・フロントバルクヘッド構造
JP2005247186A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 Nippon Plast Co Ltd 自動車フードのシール構造
JP2007106366A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Mazda Motor Corp 自動車の衝撃吸収構造
JP2008030632A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Mitsubishi Motors Corp 車両のデッキガーニッシュ構造
JP2010023536A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Mitsubishi Motors Corp 車両のカウルトップ構造
JP4635656B2 (ja) * 2005-03-11 2011-02-23 日産自動車株式会社 車体前部構造

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6116220Y2 (ja) * 1980-10-20 1986-05-19
JP2002046649A (ja) * 2000-08-02 2002-02-12 Fuji Heavy Ind Ltd カウルパネル・フロントバルクヘッド構造
JP2005247186A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 Nippon Plast Co Ltd 自動車フードのシール構造
JP4635656B2 (ja) * 2005-03-11 2011-02-23 日産自動車株式会社 車体前部構造
JP2007106366A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Mazda Motor Corp 自動車の衝撃吸収構造
JP2008030632A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Mitsubishi Motors Corp 車両のデッキガーニッシュ構造
JP2010023536A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Mitsubishi Motors Corp 車両のカウルトップ構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6275508B2 (ja) 分割式カウルトップカバー
JP4613985B2 (ja) 車両のカウルトップ構造
JP5459440B2 (ja) 自動車用カウル部構造
JP6443469B2 (ja) 車両の前部構造
JP5810607B2 (ja) カウルトップサイドガーニッシュ
JP5234607B2 (ja) カウルカバー
JP4297381B2 (ja) 車両用エアガイド
JP5466438B2 (ja) カウルトップカバー構造
JP6348922B2 (ja) ルーフ構造
JP2012101697A (ja) カウルトップカバー
JP4852462B2 (ja) 自動車のカウル構造
JP5365912B2 (ja) カウルトップガーニッシュの構造
JP4820476B2 (ja) カウルトップカバー
JP2016088295A (ja) 分割式カウルトップカバー
JP6661484B2 (ja) カウルルーバ
US10654526B2 (en) Vehicle body structure
JP6701996B2 (ja) カウルトップガーニッシュ固定構造
JP2008013144A (ja) 自動車の前部車体構造
JP6558384B2 (ja) 車両の前部構造
JP2009045996A (ja) 四輪車両のカウル構造
JP2014121995A (ja) カウルトップカバー
JP2016030474A (ja) デッキガーニッシュの取付け構造
JP6468477B2 (ja) 車両のデッキガーニッシュ構造
JP6136319B2 (ja) ウインドシールドガーニッシュ
JP4479599B2 (ja) 車体前部構造

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20161227

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170221

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180612

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181206