JP2016085957A - 電極の製造装置および電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】保護層の形成に際して集電体と保護層形成材料との間への気泡の混入を好適に抑えることのできる電極の製造装置および同電極を提供する。【解決手段】製造装置20は、金属箔11の少なくとも片面に多孔質の活物質層12を有し、且つ活物質層12の表面が保護層で覆われた電極を製造する。製造装置20は、金属箔11と一体の活物質層12の表面に、アルミナ粒子61aとバインダー61cと溶媒61bとを含む保護層形成材料61を塗布する保護層塗布装置60を備える。製造装置20は、保護層塗布装置60からの保護層形成材料61の塗布よりも前工程で、金属箔11と一体の活物質層12の表面に、上記アルミナ粒子61aよりも小さいアルミナ粒子41aと溶媒41bとを含む前処理材料41を塗布する前塗布装置40と、前塗布装置40と金属箔11との間に電圧を印加する電圧印加装置50と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、集電体の少なくとも片面に多孔質の活物質層を有し、且つ活物質層の表面が保護膜で覆われた電極の製造装置、および同電極に関するものである。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)などの車両には、原動機となる電動機への供給電力を蓄える蓄電装置として、リチウムイオン二次電池などの二次電池が搭載されている。二次電池の電極は、活物質を含む活物質層と集電体(例えば金属箔)とが一体に積層された構造を有している。また、そうした電極における活物質層の表面に、無機材料(例えばセラミック材料)の粒子を含む保護層を塗工することが提案されている。
保護層を形成する際には、無機材料の粒子とバインダーと溶媒とを含む保護層形成材料が、集電体と一体の活物質層の表面を覆うように塗布される。その後、保護層形成材料を乾燥させることにより、無機材料の粒子とバインダーとからなる保護層が形成される。
ところで、活物質層は、活物質粒子同士が樹脂材料よりなるバインダーで相互に固定された構造であり、活物質粒子間に多数の空隙を備えた多孔質状である。このため、図5に示すように、集電体103と一体の活物質層102の表面に保護層形成材料101を塗布したときに、保護層形成材料101の一部が活物質層102の内部にまで浸透し、その代わりに活物質層102内の気体が保護層形成材料101の表面側に気泡として移動する。このままの状態で保護層形成材料101が乾燥すると、気泡が混入した部分にて保護層が薄くなったり、乾燥過程で内部の気泡がはじける等して、保護層の一部が形成されないおそれがある。保護層が部分的に薄くなることは保護機能の低下を招くため好ましくない。
そこで従来、保護層の形成前に、集電体と一体の活物質層の表面に液状物質を塗布して、活物質層内部の気体を液状物質に置換しておく製造装置が提案されている(特許文献1参照)。これにより、活物質層内部の気体を予め除去することができるため、その後の保護層の形成に際して集電体と保護層形成材料との間に気泡が混入することが抑えられる。
特開2009−277598号公報
上述した製造装置は、単に多孔質の活物質層の内部に液状物質を染み込ませるものであるため、液状物質がうまく染み込まずに、集電体と液状物質との間に気体が残るおそれがある。この場合、液状物質を塗布した活物質層の表面に保護層形成材料を塗布すると、集電体と保護層形成材料との間に気泡が混入してしまう。
例えば、特許文献1では、保護層形成材料を塗工した場合と同様に、前処理として液状物質をロールにより塗工しているが、このとき一部の空気は閉じ込められて気泡となる。この気泡を移動させて外部に排出させるためには十分な時間が必要である。液状物質を塗工してから保護層形成材料を塗工するまでの時間を長くすれば排出される気泡は増えるが、装置が大型化するなど、設備上の制約がある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、保護層の形成に際して集電体と保護層形成材料との間への気泡の混入を抑えることのできる電極の製造装置、および同製造装置によって製造される電極を提供することにある。
上記課題を達成するための電極の製造装置は、集電体の少なくとも片面に多孔質の活物質層を有し、且つ前記活物質層の表面が保護層で覆われた電極の製造装置であって、前記集電体と一体の前記活物質層の表面に、無機材料からなる第1粒子とバインダーと溶媒とを含む保護層形成材料を塗布する第1塗布部と、前記第1塗布部からの前記保護層形成材料の塗布よりも前工程で、前記集電体と一体の前記活物質層の表面に、無機材料からなる粒子であり且つ前記第1粒子よりも小さい第2粒子と溶媒とを含む前処理材料を塗布する第2塗布部と、前記第2塗布部と前記集電体との間に電圧を印加する電圧印加部と、を備える。
上記製造装置によれば、集電体と一体の活物質層の表面に第2塗布部から前処理材料を塗布する際に、集電体と第2塗布部との間を、前処理材料が介在した状態であって且つ電圧が印加された状態にすることができる。そのため、印加電圧による静電吸着作用によって、前処理材料中の第2粒子を集電体に吸引させることができる。これにより、第2粒子を含む前処理材料を活物質層における活物質の隙間に強制的に押し込むことができるため、その隙間を前処理材料によって埋めて同隙間から気体を押し出すことができる。上記製造装置では、前処理材料に含まれる第2粒子が小さく活物質の隙間に侵入し易いため、同隙間を好適に埋めることができる。
そして、上記製造装置によれば、活物質の隙間を前処理材料で埋めた状態で活物質層の表面に保護層形成材料を塗布することができるため、集電体と保護層形成材料との間への気泡の混入を好適に抑えることができる。上記製造装置では、保護層形成材料に含まれる第1粒子は、比較的大きく活物質の隙間に侵入し難いために、活物質層の表面に留まって保護層を形成するようになる。
上記製造装置において、前記第2粒子は金属酸化物からなることが好ましい。
通常、金属酸化物(例えばアルミナ)の粒子は球状に近い形状に形成される。そのため、金属酸化物の粒子を第2粒子にすることにより、第2粒子が活物質の隙間に引っ掛かり難くなって、同隙間に入り込み易くなる。こうした金属酸化物の粒子を第2粒子とする上記製造装置によれば、活物質の隙間を第2粒子によって好適に埋めることができる。
上記製造装置において、前記第2塗布部は前記前処理材料を吐出するダイヘッドを有し、前記製造装置は前記集電体と前記活物質層とからなる電極材料を搬送する搬送ローラを有し、前記電圧印加部は、前記ダイヘッドと前記搬送ローラとの間に電圧を印加することが好ましい。
上記製造装置によれば、電極材料が接触する搬送ローラと第2塗布部のダイヘッドとの間に電圧を印加することができる。
上記製造装置において、前記前処理材料はバインダーを含むことが好ましい。
上記製造装置によれば、前処理材料中のバインダーによって、活物質層の隙間に侵入した第2粒子を活物質に接着したり同第2粒子同士を接着したりすることができ、活物質層の強度を高くすることができる。
上記製造装置において、前記電極を、二次電池の電極にすることができる。
上記製造装置により製造される電極は、前記活物質層における活物質の隙間に前記第2粒子を備えるとともに、前記活物質層の表面を覆う前記第1粒子よりなる前記保護層を備える。
上記電極によれば、保護層の塗工に際して集電体と保護層形成材料との間への気泡混入が抑えられるために、保護層を厚さのばらつきが小さい適正な形状にすることができ、同保護層によって適正な保護機能を得ることができる。
本発明によれば、保護層の形成に際して集電体と保護層形成材料との間への気泡の混入を抑えることができる。
一実施形態の製造装置によって製造される電極の斜視図。 同製造装置の概略構成を示す図。 (a)および(b)は前処理材料の活物質層への浸透態様を示す略図。 保護層形成材料の塗布態様を示す略図。 保護層の形成過程における電極の断面構造を示す略図。
以下、電極の製造装置および電極を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
本実施形態の電極が適用される二次電池は、図示しないが、外観が角型をなす角型電池であり、リチウムイオン電池である。二次電池のケース内には電極組立体を有しており、電極組立体は正極電極と負極電極とをそれぞれ複数有している。電極組立体は、正極電極と負極電極とが樹脂製のセパレータによって絶縁した状態で交互に積層されて構成されている。
以下、二次電池の電極の構造について説明する。
図1に示すように、電極10は、集電体としての矩形状の金属箔11と、金属箔11の両面に設けられた矩形状の活物質層12と、活物質層12の表面の全体を覆う保護層13(図1中にドットハッチングで示す)とを備えている。保護層13は、正極および負極の電極10間の短絡を抑制する絶縁機能を有するとともに、樹脂製のセパレータよりも優れた耐熱性を有する。電極10は、その一辺に沿って、活物質層12が設けられず、金属箔11が露出した未塗工部12aを有する。そして、未塗工部12aの一部には、集電タブ14が突出する状態で設けられている。
なお、活物質層12は、活物質(詳しくは、その粒子[粒径が約10μm])同士がバインダーによって相互に固定されてなり、活物質間に電解液やイオンの通路となる多数の空隙を備えた多孔質状である。また、保護層13は、無機材料(本実施形態ではアルミナ)からなる粒子とバインダーとによって構成されている。保護層13は活物質層12と同様に多孔質状である。
次に、電極10の製造装置20について説明する。
図2に示すように、製造装置20は、長尺帯状の金属箔11と金属箔11の両面に長手方向に連続的に形成された活物質層12とを有する電極材料15の表面に、保護層13を形成するためのものである。製造装置20は電極材料15を搬送する搬送装置30を備える。搬送装置30は、供給リール31や、複数のガイドロール32、巻取りリール33を有する。そして、電極材料15は、供給リール31から繰り出された後、ガイドロール32を経て巻取りリール33に巻き取られる。
製造装置20は、電極材料15の表面、詳しくは金属箔11と一体の活物質層12の表面に、前処理材料41を塗布する第2塗布部としての前塗布装置40を備える。前処理材料41は、第2粒子としてのアルミナ粒子41a(粒径が約50nm)と溶媒41b(N−メチル−2−ピロリドン)とバインダー41c(ポリフッ化ビニリデン)とを混練してスラリー状にしたものである。
前塗布装置40は、前処理材料41を貯留するタンク42を有する。タンク42の内部には電動式の超音波振動体43を有している。超音波振動体43は、スラリー状の前処理材料41中におけるアルミナ粒子41aなどの凝集を防止するためのものである。
前塗布装置40は、電極材料15の一方の面の活物質層12の表面に向けて前処理材料を吐出するダイヘッド44と、タンク42およびダイヘッド44を連通する連通管45と、連通管45に取り付けられて前処理材料41を圧送するポンプ46とを有する。また前塗布装置40は、電極材料15をダイヘッド44の近傍にて支持するバックローラ47を有する。ダイヘッド44における前処理材料41を吐出する吐出口44aは、バックローラ47と対向するように配置されている。なお、ダイヘッド44やバックローラ47は、導電性を有する金属材料(例えば、鉄系材料)によって形成されている。
また製造装置20は、ダイヘッド44とバックローラ47との間に所定(数ボルト)の直流電圧を印加する電圧印加部としての電圧印加装置50を有する。電圧印加装置50は電源51を有している。電源51の正端子52はダイヘッド44に接続されており、負端子53はバックローラ47に接続されている。この電圧印加装置50による電圧印加により、ダイヘッド44から電極材料15表面への前処理材料41の塗布に際して、それらダイヘッド44およびバックローラ47の間に存在する前処理材料41におけるダイヘッド44側の部分とバックローラ47側の部分との間に、直流電圧が印加される。
さらに製造装置20は、電極材料15の表面に、保護層形成材料61を塗布する第1塗布部としての保護層塗布装置60を備える。保護層塗布装置60は、前塗布装置40よりも電極材料15の搬送方向における下流側に配置されている。保護層形成材料61は、第1粒子としてのアルミナ粒子61a(粒径が約2μm)と溶媒61b(N−メチル−2−ピロリドン)とバインダー61c(ポリフッ化ビニリデン)とを混練してスラリー状にしたものである。本実施形態では、保護層形成材料61に含まれるアルミナ粒子61aの粒径よりも、前処理材料41に含まれるアルミナ粒子41aの粒径が小さい。
保護層塗布装置60は、電極材料15に沿って平行に並ぶ複数(本実施形態では5つ)の噴射器62を有する。各噴射器62には保護層形成材料61を供給する供給装置63が接続されており、同供給装置63から各噴射器62に保護層形成材料61が供給されている。
また保護層塗布装置60は、電極材料15および噴射器62の周囲を覆うダクト64を有する。そして、ダクト64内部において各噴射器62から電極材料15の表面に向けてそれぞれ保護層形成材料61が噴射される。複数の噴射器62の噴射方向は、互いに平行であり、且つ電極材料15と直交している。保護層塗布装置60は、少量の保護層形成材料61が複数回に分けて電極材料15の表面に噴射されるため、保護層形成材料61が長手方向に沿って厚さのばらつきが少ない状況で電極材料15の表面に塗布される。
また製造装置20は、電極材料15を乾燥させる乾燥装置70を備える。乾燥装置70は、保護層塗布装置60よりも電極材料15の搬送方向における下流側に配置されている。搬送装置30によって搬送される電極材料15は、乾燥装置70の内部を通過可能になっている。乾燥装置70の内部は、熱風が供給されて高温である。そして、スラリー状の保護層形成材料61は、電極材料15が乾燥装置70の内部を通過する間に乾燥して硬化する。
以下、上記製造装置20を用いて電極10を製造することによる作用について説明する。
製造装置20による電極10の製造は、電極材料15を使用して行われる。なお、電極材料15の一部をなす活物質層12の形成は公知の方法で実施できるため、その説明を省略する。電極材料15の活物質層12は既に硬化しており、金属箔11に活物質層12が形成されたことで、電極材料15はある程度の剛性を有している。
図2に示すように、電極10の製造に際しては、搬送装置30によって、両面に活物質層12を有する電極材料15が搬送される。
そして、供給リール31から繰り出された電極材料15は、ガイドロール32を経てバックローラ47によってダイヘッド44の吐出口44aと対向する位置に案内される。ダイヘッド44の吐出口44aからは前処理材料41が吐出されており、この前処理材料41が電極材料15の一方の面の活物質層12の表面に塗布される。
図3(a)に示すように、このとき製造装置20では、ダイヘッド44とバックローラ47との間に、前処理材料41が介在した状態になり、且つ電圧印加装置50によって所定の直流電圧が印加された状態になる。そのため、活物質層12を介してバックローラ47に導通している金属箔11と前処理材料41中のアルミナ粒子41aとの間にクーロン力が作用する。
その後、図2に示すように、電極材料15は保護層塗布装置60のダクト64内に案内される。ダクト64の内部では複数の噴射器62から保護層形成材料61が噴射されており、この保護層形成材料61が、前処理材料41が予め塗布された活物質層12の表面に塗布される。これにより、活物質層12の表面に、保護層形成材料61の層が形成される。
その後、電極材料15は乾燥装置70の内部に案内される。そして、乾燥装置70の内部に侵入する前においてスラリー状態であった前処理材料41と保護層形成材料61とは、乾燥装置70の内部を通過する間に乾燥して硬化する。その結果、保護層形成材料61の層が保護層13になる。
その後、保護層13の形成された電極材料15がガイドロール32を経て巻取りリール33に巻き取られる。
なお、巻取りリール33に巻き取られた電極材料15は、別工程にて繰り出されて、所定の形状に切断される。そして、活物質層12が矩形状に形成されるとともに、未塗工部12aおよび集電タブ14が形成されて、電極10が製造される。
このように製造された電極10は、活物質層12における活物質の隙間に粒径の小さいアルミナ粒子41aを備えるとともに、活物質層12の表面を覆う比較的粒径の大きいアルミナ粒子61aよりなる保護層13を備えた構造である。
本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)電圧印加装置50による印加電圧によって金属箔11とアルミナ粒子41aとの間に作用するクーロン力による静電吸着作用によって、アルミナ粒子41aを金属箔11側に吸引させることができる。そのため、図3(b)に示すように、アルミナ粒子41aを含む前処理材料41を活物質層12における活物質の隙間に強制的に押し込むことができ、同隙間から気体を押し出すことができる。なお本実施形態では、アルミナ粒子41aの粒径が小さく活物質の隙間に侵入し易いため、同隙間にアルミナ粒子41aを好適に押し込むことができる。そして、図4に示すように、活物質の隙間を前処理材料41で狭めた状態で、活物質層12の表面に保護層塗布装置60によって保護層形成材料61を塗布することができるため、金属箔11と保護層形成材料61との間への気泡の混入を抑えることができる。本実施形態では、保護層形成材料61に含まれるアルミナ粒子61aが比較的大きく活物質の隙間に侵入し難いために、活物質層12の表面に留まって保護層13を形成するようになる。
(2)金属酸化物(アルミナやマグネシア等)の粒子は、球状に近い形状に形成されるため、活物質に引っ掛かり難く、同隙間に入り込み易い。本実施形態では、アルミナ粒子41aを含む前処理材料41が採用されているため、同アルミナ粒子41aによって活物質の隙間を好適に埋めることができる。
(3)前処理材料41に含まれるバインダー41cによって、活物質層12の隙間に侵入したアルミナ粒子41aを活物質に接着したり同アルミナ粒子41a同士を接着したりすることができる。そのため、バインダー41cを含まない前処理材料を採用したものと比較して、活物質層12の強度を高くすることができる。
(4)保護層13の塗工に際して金属箔11と保護層形成材料61との間への気泡混入が抑えられるため、保護層13を厚さのばらつきが小さい適正な形状にすることができ、同保護層13によって適正な保護機能を得ることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
○ 電圧印加装置50として、前処理材料41中のアルミナ粒子41aと金属箔11との間にグラジエント力が作用するものを採用してもよい。こうした製造装置によっても、グラジエント力による静電吸着作用によって、アルミナ粒子41aを金属箔11に吸引させることができる。
○ 電圧印加装置50の電源51の正端子52を連通管45に接続したり負端子53を電極材料15の金属箔11に接続したりする等、電圧印加装置50の電源51を接続する箇所は任意に変更することができる。
○ 乾燥装置70として、内部にヒータを有するものを採用してもよい。
○ 活物質の大きさやアルミナ粒子41a,61aの大きさは任意に変更することができる。前処理材料41のアルミナ粒子41aの大きさは、活物質層12の隙間に入り込み易く、且つ前処理材料41中で凝集を起こし難い大きさであればよい。保護層形成材料61のアルミナ粒子61aの大きさは、活物質層12の隙間に入り込み難く同活物質層12の表面に留まり易い大きさであればよい。
○ 前処理材料41や保護層形成材料61を、アルミナ粒子41a,61a以外の金属酸化物の粒子(例えばマグネシア)を含むものにしてもよい。その他、無機材料(炭化珪素や、酸化珪素、窒化アルミニウム等)からなる粒子を含むものを前処理材料41や保護層形成材料61とすることもできる。
○ 前処理材料41を、バインダー41cを含まないものにすることができる。
○ 捲回して積層されるタイプの電極を製造する製造装置にも、上記実施形態の製造装置20は適用することができる。
○ 上記実施形態の製造装置20は、例えばキャパシタの電極など、二次電池以外の蓄電装置の電極を製造する製造装置にも適用することができる。
10…電極、11…金属箔、12…活物質層、13…保護層、15…電極材料、20…製造装置、40…前塗布装置、41…前処理材料、41a…アルミナ粒子、41b…溶媒、41c…バインダー、44…ダイヘッド、44a…吐出口、45…連通管、47…バックローラ、50…電圧印加装置、51…電源、52…正端子、53…負端子、60…保護層塗布装置、61…保護層形成材料、61a…アルミナ粒子、61b…溶媒、61c…バインダー。

Claims (6)

  1. 集電体の少なくとも片面に多孔質の活物質層を有し、且つ前記活物質層の表面が保護層で覆われた電極の製造装置であって、
    前記集電体と一体の前記活物質層の表面に、無機材料からなる第1粒子とバインダーと溶媒とを含む保護層形成材料を塗布する第1塗布部と、
    前記第1塗布部からの前記保護層形成材料の塗布よりも前工程で、前記集電体と一体の前記活物質層の表面に、無機材料からなる粒子であり且つ前記第1粒子よりも小さい第2粒子と溶媒とを含む前処理材料を塗布する第2塗布部と、
    前記第2塗布部と前記集電体との間に電圧を印加する電圧印加部と、を備える電極の製造装置。
  2. 前記第2粒子は金属酸化物からなる請求項1に記載の電極の製造装置。
  3. 前記第2塗布部は前記前処理材料を吐出するダイヘッドを有し、
    前記製造装置は前記集電体と前記活物質層とからなる電極材料を搬送する搬送ローラを有し、
    前記電圧印加部は、前記ダイヘッドと前記搬送ローラとの間に電圧を印加する請求項1または請求項2に記載の電極の製造装置。
  4. 前記前処理材料はバインダーを含む請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載の電極の製造装置。
  5. 前記電極は、二次電池の電極である請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載の電極の製造装置。
  6. 請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項に記載の電極の製造装置によって製造された電極であって、
    前記活物質層における活物質の隙間に前記第2粒子を備えるとともに、前記活物質層の表面を覆う前記第1粒子よりなる前記保護層を備える電極。
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