JP2016085246A - 電子機器の筐体の構造 - Google Patents

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健也 西脇
Takeya Nishiwaki
健也 西脇
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Abstract

【課題】ポップアップ式ストロボを有するカメラ等において、より絶縁性、遮光性、防塵性にすぐれた機構を有する電子機器を提供すること。
【解決手段】可動機構を、可動部と、付勢部と、固定部で構成する。可動部の筐体を一体の箱形状で形成し、前面に開口窓を設け、下面は開放する。保持部材に、電気回路部品とそれを覆うカバー部材を取付ける。その保持部材を筐体の下面から挿入し、カバー部材の前面に突出して設けた凸面部を筐体の開口窓に勘合させ、保持部材の背面に下面からスペーサーを挿入して固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器の筐体の構造に関し、特に、ポップアップ式ストロボ内蔵カメラの、ポップアップ部の筐体構造に関する。
カメラには、暗い被写体の光量を補うため、筐体の一隅にストロボが設けられている。特に小型で鏡筒が大きいカメラにおいては、鏡筒先端でストロボ光が遮られて被写体に届かなくなる、所謂「ケラレ」現象を防ぐため、ストロボ発光部を上昇させる「ポップアップストロボ」を搭載したものがある。
従来のポップアップストロボのストロボ発光部の筐体構造には、特許文献1の様に、箱型状の筐体の前面から順次必要部材を組込み、最後にフレネル部材を被せて構成する、といったものがある。また特許文献2の様に、筐体の前面と下面を開放し、前面から発光部の光学部材を組込み、下面からキセノン管やリフレクター等の電気回路部材を組み込む、といったものがある。
特開2000−310809号公報 特開2001−311986号公報
一般に、ストロボ発光部周辺は高電圧を扱うことから、外部との絶縁距離を充分確保することが必要であり、また前面から被写体へ向けて発光する以外への光漏れが生じない様、充分な遮光性を有する必要もある。特にポップアップストロボの場合には、カメラ本体から発光部が突出した状態で機能するため、これらの絶縁性や遮光性はカメラ本体の外装カバーに頼ることなく、発光部を囲う筐体だけで完結していなければならない。かつ、カメラ本体から突出した状態での落下や衝撃等、外圧に耐えうる充分な強度も必要である。
これらの点において、特許文献1の方法では、充分な絶縁距離を確保するためにフレネル部材を発光部の周囲へ大きく張り出して絶縁距離をかせぐ必要があり、正面の美観や強度が損なわれる。また特許文献2の方法では、筐体の開放面が多くなるため、絶縁性に加えて遮光性や強度の点でも対処が難しく、そのための追加スペースや補強部材が必要となっている。
そこで、本出願に係る発明の目的は、カメラ一体型ポップアップストロボの様な電子機器の筐体の構造において、絶縁性、遮光性、強度を確保しながら、より所要スペースが小さい構造を有する電子機器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、
内部に電気回路部品(22、32)を収納する電子機器の筐体(35)の構造において、
該筐体は、
開放された下面(35c)と、開口窓(35b)を有する前面(35a)と、を含んで構成する箱形状を成し、
該筐体の内部に、
保持部材(31)と、該保持部材に重ねて該筐体に収納されるスペーサー(36)と、を有し、
該保持部材に、
該電気回路部品と、該電気回路部品を覆うカバー部材(21)と、
を取付け、
該保持部材を、該筐体の開放された該下面から該筐体の内部へ挿入してから、
該カバー部材の前面に突出して設けた凸面部(21a)を該筐体の該開口窓に勘合する様に、該保持部材を該前面の方向へ移動させ、
移動後に、該保持部材と、該筐体の後面(35d)との間に生じる隙間に、該スペーサーを収納して構成することを特徴とする電子機器である。
請求項2の発明は、請求項1の電子機器において、
該カバー部材の前面に突出して設けた該凸面部の側面に、前面方向へ向かうに従い先細りするテーパ面(21b)を設けたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の電子機器において、
該電気回路部品は、ストロボ発光するためのキセノン管(22)と、該キセノン管に電圧を印加するトリガー(32)を含み、
該カバー部材は、絶縁性を有する透明樹脂で形成され、該キセノン管と該トリガーとを接続する配線部(30)を覆うことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3の電子機器において、
該筐体は、遮光性を有する樹脂で形成され、
該キセノン管からの発光は、該カバー部材を透過して、該開口窓から被写体へ向けて照射されることを特徴とする。
請求項1の電子機器によれば、筐体は、前面の開口窓と下面以外の全体を密閉構造で形成できるので、強度が強く、防塵性にも優れたものができる。また、内臓部材を予め事前に組み立ててから挿入できるので作業性もよい。請求項2の電子機器によれば、カバー部材の突出部側面にテーパを設けたので、組み立て作業性が良い。請求項3の電子機器によれば、ストロボ発光に必要な高圧電気回路と、前面の開口窓との間を、カバー部材で遮蔽して絶縁できるので、外部から電気回路までの距離を充分に離し、より絶縁性に優れたものにすることができる。請求項4の電子機器によれば、全体を密閉構造で形成する筐体に遮光性があるので、ストロボの光を開口窓だけから発光し、それ以外の周囲への光漏れを防止することが容易である。
本発明による電子機器(カメラ) 電子機器(カメラ)の分解図 ストロボユニットの詳細図 付勢部13の詳細図 付勢部13の作動図 可動部12の分解図 可動部12の分解図 可動部12の組立図 可動部12の組立図 固定部14の分解図 固定部14の組立図 固定部14の組立図 固定部14の組立図 固定部14の組立図 可動部12の作動図 可動部12の作動図
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の第一実施例による電子機器を示す。また図2はその分解図である。1はカメラ本体で、主に、フロントカバー2、リアカバー3、トップカバー4、電池収納部5、鏡筒ユニット6、画像表示部7、およびストロボユニット8で構成されている。鏡筒ユニット6は、メインスイッチ9がOFFの時はカメラ本体1に収納されているが、メインスイッチ9がONの時は前面へ繰り出し、ズームレバー10の操作によって撮影画角を調整することができる。また11は撮影開始を指示するレリーズボタンである。
次に、画像表示部7は、撮影する画像の確認や記録された画像の表示を行うほか、撮影に必要な各種情報、例えば撮影する被写体が暗い場合、ストロボをポップアップする様に撮影者へ促すためのアイコンやガイド等を表示する。ストロボユニット8は、撮影者が右手でカメラ本体1を保持して撮影するときに手で覆ってしまわない様に、鏡筒ユニット6をはさんだ反対側に配置している。また、ストロボを使用しない時は図1(A)の様に可動部12がトップカバー4の開口部4aに収納され、使用する場合は図1(B)の様に可動部12を開口部4aからポップアップさせて、被写体に向ける。使用後は、可動部12を押し下げて図1(A)の様に開口部に収納させる。
次に、ストロボユニット8について、まず概要を説明する。図3に、ストロボユニット8の構成を示す。このストロボユニット8は、主に、可動部12と、付勢部13と、固定部14で構成されている。
まず、付勢部13を説明する。図4は付勢部13の詳細図であり、図4(A)は完成状態で、図4(B)はその分解図である。15は第一レバーで、両端部に第一軸穴15aおよび第二軸穴15bを有し、その間にビス穴15cを有する。また16は第二レバーで、両端部に第一軸穴16aおよび第二軸穴16bを有し、その間にビス穴16cを有する。そして17はレバー中間軸で、第一レバー15の第二軸穴15bと第二レバー16の第二軸穴16bに挿入して、第一レバー15および第二レバー16を回動可能に結合させる。
次に、18は付勢バネで、一対の可動腕部18aおよび18bを有し、これを第一レバー15および第二レバー16のビス穴15cおよび16cに、バネ掛けビス19および20で取り付ける。すると、図5の様に、レバー中間軸17を中心に屈伸可能な状態となり、第一軸穴15aと16aが接近する様に押すと図5(A)の様に屈曲し、それを放すと付勢バネ18の力で図5(B)の様に伸びた状態へ戻る。
次に、可動部12を説明する。図6は可動部12の分解図である。21はフレネルカバーで、絶縁性の透明アクリル材で形成され、略箱状の直方体をなし、正面にフレネルレンズ21aが突出して形成され、背面は開放されている。次に、22はキセノン管で、端子22aおよび22bに300V程度の電圧を印加され、外径部22cに5kV程度のトリガー電圧を印加されて発光するものである。この端子22aおよび22bにリード線23および24を半田付けし、ゴム輪27および28を挿入する。次に、29はリフレクターで、高輝度アルミ板材で形成され、接続部29aにリード線30を取り付けて固定してある。これをキセノン管22の外径部22cに接し、リード線30と共にフレネルカバー21で覆われる様に嵌めて、可動部ベース31に取り付ける。すると、可動部ベース31に設けた3ヶ所の爪部31a〜31cがフレネルカバー21に係止して、フレネルカバー21とキセノン管22とリフレクター29が一体的に可動部ベース31に保持された状態となる。
次に、32はトリガーで、300V程度の電圧を入力されて、5kV程度のトリガー電圧を出力するもので、入力部32aおよび32bへリード線25および26を半田付けしておく。これを可動部ベース31のトリガー取付部31dに接着固定し、リフレクター29に接続されたリード線30を、出力部32cに半田付けして配線する。これにより、トリガー32は、リード線25および26から300V程度の電圧入力を受けて、リード線30およびリフレクター29を経由して、キセノン管22の外径部22cに5kV程度のトリガー電圧を印加できる状態となる。
次に、キセノン管22に接続されたリード線23および24と、トリガー32に接続されたリード線25および26を、可動部ベース31に配線してリード線出口31eから出し、出口付近を接着剤で固定する。次に、リード線23〜26に、チューブ33を取り付ける。チューブ33は熱収縮性チューブを所定長さにカットして形成したもので、リード線23〜26を挿入してからチューブ33の表面を半田コテ等で加熱すると、チューブ33の内径が収縮して、リード線23〜26を束ねた状態になる。
次に、ここへ先ほど組み立てた付勢部13を取り付ける。図6にて、第一レバー15の第一軸穴15aを、可動部ベース31の軸受部31fに合わせ、第一レバー軸34を挿入する。すると、付勢部13は可動部ベース31に回動可能に取り付けられた状態となる。
図7にここまで組み立てた可動部ベース31の状態を示す。次に、35は可動部ケースで、絶縁性および遮光性をもつ樹脂材料で形成され、略箱状の直方体を成し、被写体側に相当する前面35aには開口窓35bが設けられている。そして、下面35cは大きく開放され、内部を伺うことができる。この下面35cに可動部31を挿入して前面35aの方に寄せ、その背後にスペーサー36を挿入する。
この様子を図8および9で詳しく説明する。まず、図8(A)は可動部ケース35に可動部ベース31を挿入する前の状態である。この状態で全体の寸法をみると、可動部ベース31の厚さ方向については、フレネルカバー21の正面に設けたフレネルレンズ21aの前面から、可動部ベース31の後面までが最も厚い寸法となっている。この寸法を、厚さ=T1とする。また可動部ケース35の内部寸法をみると、厚さ方向の空間は、前面35aの内側から後面35dの内側までの距離=T2で後面側に隙間があり、T2がT1より所定量=ΔTだけ大きい関係にある。また、幅方向については、図9(A)の様に、可動部ベース31の幅が最も幅広い寸法となっている。いま、この寸法を幅=W1とする。また、幅方向の空間は、右面35eの内側から左面35fの内側までの距離=W2で左右両側に隙間があり、W2もW1より所定量=ΔW1+ΔW2だけ大きい関係にある。
この可動部ケース35に、前述の可動部ベース31を取り付けるには、まず、可動部ベース31を、開放された下面35cから挿入する。このとき、厚さ方向をみると、図8(B)の様に、フレネルカバー21と可動部ベース31を組み合わせた厚さT1と、可動部ケース35の内側寸法T2の間に、隙間ΔTがあるので、スムーズに挿入できる。同じく、幅方向も、図9(B)の様に、可動部ベース31の幅W1と、可動部ケース35の内側寸法W2の間で、左右にそれぞれ隙間ΔW1およびΔW2があるので、スムーズに挿入できる。
そして、図9(C)の様に可動部ベース31を可動部ケース35の奥まで挿入したら、可動部ケース35に設けた凸部35gおよび35hが可動部ベース31に左右から接するので、可動部ベース31が左右にガタつくことなく安定して可動部ケース35の内部に保持される。また、このとき、図8(C)の様に、開口窓35bの内側にフレネルレンズ21aが相対した状態となる。次に、可動部ベース31を図8(D)の様に前面35aの方向へ移動させる。すると、前面35aにフレネルカバー21が接し、開口窓35bにフレネルレンズ21aが勘合される。このとき、フレネルレンズ21aの側面にはテーパ面21bが設けられているので、スムーズに移動できる。そして、可動部ベース31の背面と、可動部ケース35の後面35dとの間に隙間=S1が生じる。
次に、ここへ図8(D)の様に下からスペーサー36を挿入する。スペーサー36は樹脂材料で形成され、厚さ=S2の挿入部36aを有する。この厚さS2は、前述の隙間=S1より所定量=ΔSだけ小さい関係にある。そして、36bは凸部で、挿入部36aへ一体的に設けられ、前述の隙間=S1と同等の厚さとなる様に設定している。また、35iは可動部ケース35の後面35dに一体的に設けられた凸部で、同様に、前述の隙間=S1より所定量=ΔSだけ小さいくなる様に設定してある。したがって、スペーサー36の挿入部36aを挿入する際は、図8(E)の様に、挿入部36aの厚さS2と、可動部ケース35の内側に生じた隙間S1の間に、隙間ΔSが生じるので、スムーズに挿入できる。そして、図8(F)の様に奥まで挿入すると、挿入部36aの背面に設けた凸部36bが後面35dに接し、かつ、可動部ケース35に設けた凸部35iが挿入部36aに接するので、スペーサー36が前後にガタつくことなく可動部ケース35の内部に保持され、隙間なく安定する。そして挿入後、図7の様に、ビス37および38で可動部ケース35と可動ベース31を締結すると、可動部12を組み立てた状態が形成される。
次に、これを固定部14に組み込んでストロボユニット8に仕上げる様子を説明する。図10は固定部14の分解図である。まず、リアベース39の軸受穴39aにロックアーム40の回転軸40aを挿入して図11(A)の状態にし、図11(B)の様に裏側からビス41で固定する。そしてロックバネ42のフック部42aをリアベース39のバネ掛け部39bに引掛け、フック部42bをロックアーム40のバネ掛け部40bに引掛ける。そしてロックレバー43をリアベース39の摺動レール39cに組み込む。そして、ガイドプレート44に第二レバー軸45を可締め結合してから、リアベース39にビス46および47で結合する。さらに、ゴム材で形成されたクッション部48を、ガイドプレート44に貼着固定する。
次に、ここへ可動部12を組み込む。まず、図12の太線矢印の様に、スペーサー36の摺動爪36cでガイドプレート44のレール部44bを挟む様にして組み込み、付勢部13を適宜折りたたんで、第二レバー16の第一軸穴16aが第二レバー軸45に勘合する様に組み込む。
次に、図13の様に、ガイドシャフト49をスペーサー36の摺動穴36hに挿入して端部49aをガイドプレート44の取付穴44aに挿入し、その下方から保持板50に設けた取付穴50aをガイドシャフト49の端部49bに勘合させて、ビス51で固定する。すると、ガイドプレート44のレール部44bとガイドシャフト49が垂直方向に並び、これに沿ってスペーサー36が上下方向に摺動可能な状態となる。
次に、図14の様に、リード線23〜26をリアベース39の配線部39dに接着剤で固定する。そして図10のフロントベース52をビス53〜55で取り付ける。次に、56はストロボフレキで、ストロボ制御に必要な各種回路および電気素子類を装備しており、リード線23〜26が接続される。このストロボフレキ56をフレキホルダー57に折り畳んで取り付ける。そして、このフレキホルダー57をリアベース39の背面に配置して、ビス58〜60で固定する。
また、61は300V程度の電圧でストロボ発光に必要な電力を充電するメインコンデンサで、リード線62および63でストロボフレキ56に接続される。これをリアベース39のコンデンサ取付部39eに取り付ける。最後に、サイドプレート64をリアベース39の側面にビス65で固定すると、図3で示したストロボユニット8が完成する。
本発明による電子機器(カメラ)は以上の様に構成されている。
次に、このカメラの操作について説明する。まずストロボを使用しない通常の撮影では、図1(A)の様に、可動部12は撮影者の操作で下方へ押し下げられ、トップカバー4の開口部4aに収納された状態になっている。メインスイッチ9をONすると、鏡筒ユニット6が沈胴状態からワイド端状態まで繰り出し、撮影可能となる。撮影者は背面の画像表示部7で被写体像を確認し、レリーズボタン11を押して撮影する。つぎに、使用中に被写体像が通常より暗いとカメラが判断すると、画像表示部7にストロボ撮影を促すアイコンが表示され、撮影者はそれに応じてロックレバー43を操作する。すると、図1(B)の様に可動部12が収納位置から上昇位置まで移動する。
この上昇動作について説明する。
図15はストロボユニット8を一部切り欠いた正面図である。また、図16はスペーサー36、ロックアーム40、ロックレバー43の動作状態で、スペーサー36は断面(斜線部)で示している。
まず、図1(A)の様に可動部12が押し下げられた状態では、図16(A)の様に、ロックアーム40が時計方向へ回転し、先端部40cがロックレバー43のリブ部43aを右方向に寄せた位置で静止している。この状態では、ロックアーム40の係止部40dがスペーサー36の係止爪36fの真上に位置している。スペーサー36(可動部12)は先述の様に付勢部13によって上方へ付勢されているが、この係止部40dによって上昇しない様に係止された状態となっている。
次に、図16(B)の様に撮影者がロックレバー43を左方向に操作すると、リブ部43aが先端部40cを押してロックアーム40を反時計方向に回転させるので、係止部40dが係止爪36fの真上から退避する。するとこの係止部40dが係止爪36fを係止しなくなるので、スペーサー36(可動部12)は付勢部13の付勢力によって上方へ移動する。このとき、付勢部13の動きは、図5(A)から図5(B)の様に、付勢バネ18の一対の可動腕部18aおよび18bが離反する様に動く力によって、第一レバー15と第二レバー16のバネ掛けビス19および20も離反する様に動く。
そして、可動部12が図16(C)の位置まで上昇すると、ストッパー部36gがガイドプレート44に設けたクッション部48に当たって、それ以上の上昇を止める。そしてロックレバー43から手を離すと、図16(D)の様に、ロックアーム40が回転してロックレバー43を右方向へ戻す。
以上の操作により、可動部12が上昇し、被写体へ向けてストロボ発光可能な状態となる。この状態で、撮影者はストロボを使用した撮影を行なうことができる。図8(F)において、キセノン管22から発光した光は、直接、あるいはリフレクター29で反射して、フレネルレンズ21aに達し、それを透過して開口窓35bから被写体へ向け投光される。しかし一部の光は内部で乱反射する。しかし、可動部ケース35は前述の通り遮光性の樹脂材料で形成しており、かつ、開口窓35bと下面35b以外は外部と遮断された密閉構造であるため、乱反射した光が可動部ケース35を抜けて外部へ漏れることはない。
また、ストロボ発光時は、リード線25および26を経由して約300Vの電圧を入力されたトリガー32から、リード線30およびリフレクター29を経由してキセノン管22の外径部22cへ約5kVのトリガー電圧が印加される。これを受けて、リード線23および24から約300Vの電圧を入力されたキセノン管22が発光する。いずれも高電圧であるが、前述の通り、可動部ケース35は開口窓35bと下面35c以外を密閉構造としているため、外部との絶縁性を良好に保つことができる。また、開口窓35bにも絶縁性のフレネルカバー21を設けて内側のキセノン管21やリード線30を覆っているので、撮影者に不快感を覚えるようなことを抑制できる。さらに、密閉構造としているため、外部からの水分やゴミ類の浸食も防止しやすく、かつ、外部からの圧力によって可動部ケース35が分裂したり破損したりすることも回避できる。
1 カメラ本体、2 フロントカバー、3 リアカバー、4 トップカバー、
4a 開口部、5 電池収納部、6 鏡筒ユニット、7 画像表示部、
8 ストロボユニット、9 メインスイッチ、10 ズームレバー、
11 レリーズボタン、12 可動部、13 付勢部、14 固定部、
15 第一レバー、15a 第一軸穴、15b 第二軸穴、15c ビス穴、
16 第二レバー、16a 第一軸穴、16b 第二軸穴、16c ビス穴、
17 レバー中間軸、18 付勢バネ、18a〜18b 可動腕部、
19〜20 バネ掛けビス、21 フレネルカバー、21a フレネルレンズ、
22b テーパ面、22 キセノン管、22a〜22b 端子部、22c 外径部、
23〜26 リード線、27〜28 ゴム輪、29 リフレクター、29a 接続部、
30 リード線、31 可動部ベース、31a〜31c 爪部、
31d トリガー取付部、31e リード線出口、31f 軸受部、32 トリガー、
32a〜32b 入力部、32c 出力部、33 チューブ、34 第一レバー軸、
35 可動部ケース、35a 前面、35b 開口窓、35c 下面、35d 後面、
35e 右面、35f 左面、35g〜35h 凸部、35i 凸部、
36 スペーサー、36a 挿入部、36b 凸部、36c 摺動爪、
36d〜36e 摺動穴、36f 係止爪、36g ストッパー部、37〜38 ビス、
39 リアベース、39a 軸受穴、39b バネ掛け部、39c 摺動レール、
39d 配線部、39e コンデンサ取付部、40 ロックアーム、40a 回転軸、
40b バネ掛け部、40c 先端部、40d 係止部、41 ビス、
42 ロックバネ、42a〜42b フック部、43 ロックレバー、43a リブ部、
44 ガイドプレート、44a 取付穴、44b レール部、45 第二レバー軸、
46〜47 ビス、48 クッション部、49 ガイドシャフト、
49a〜49b 端部、50 保持板、50a 取付穴、51 ビス、
52 フロントベース、53〜55 ビス、56 ストロボフレキ、
57 フレキホルダー、58〜60 ビス、61 メインコンデンサ、
62〜63 リード線、64 サイドプレート、65 ビス

Claims (4)

  1. 内部に電気回路部品(22、32)を収納する電子機器の筐体(35)の構造において、
    該筐体は、
    開放された下面(35c)と、開口窓(35b)を有する前面(35a)と、を含んで構成する箱形状を成し、
    該筐体の内部に、
    保持部材(31)と、該保持部材に重ねて該筐体に収納されるスペーサー(36)と、を有し、
    該保持部材に、
    該電気回路部品と、該電気回路部品を覆うカバー部材(21)と、
    を取付け、
    該保持部材を、該筐体の開放された該下面から該筐体の内部へ挿入してから、
    該カバー部材の前面に突出して設けた凸面部(21a)を該筐体の該開口窓に勘合する様に、該保持部材を該前面の方向へ移動させ、
    移動後に、該保持部材と、該筐体の後面(35d)との間に生じる隙間に、該スペーサーを収納して構成することを特徴とする可動部を有する電子機器。
  2. 該カバー部材の前面に突出して設けた該凸面部の側面に、前面方向へ向かうに従い先細りするテーパ面(21b)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の可動部を有する電子機器。
  3. 該電気回路部品は、ストロボ発光するためのキセノン管(22)と、該キセノン管に電圧を印加するトリガー(32)を含み、
    該カバー部材は、絶縁性を有する透明樹脂で形成され、該キセノン管と該トリガーとを接続する配線部(30)を覆うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可動部を有する電子機器。
  4. 該筐体は、遮光性を有する樹脂で形成され、
    該キセノン管からの発光は、該カバー部材を透過して、該開口窓から被写体へ向けて照射されることを特徴とする請求項3に記載の可動部を有する電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107479303A (zh) * 2017-09-26 2017-12-15 广东欧珀移动通信有限公司 盖板组件、功能组件及移动终端

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