JP2016083999A - インホイールモータ駆動装置の潤滑構造 - Google Patents

インホイールモータ駆動装置の潤滑構造 Download PDF

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Abstract

【課題】オイルタンク内の油面変化に係わらず潤滑油ポンプが潤滑油を安定して吸引することができる技術を提供する。【解決手段】インホイールモータ駆動装置の潤滑構造は、オイルポンプ(51)と、ケーシング(22)に設けられたオイルタンク(53)と、ケーシングに一体形成されて直線状に延びてこれらオイルポンプおよびオイルタンクを連通する吸入油路(52)と、オイルタンクの内部でケーシングに取り付けられて吸入油路の一端と接続する吸入口部材(71)とを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、インホイールモータ駆動装置の内部に潤滑油を流す潤滑油回路に関する。
インホイールモータ駆動装置は、電気駆動されることから環境に負荷を与えることが少ないばかりでなく、自動車の車輪内に設置されて当該車輪を駆動することから、エンジン自動車と比較して広い車室スペースを確保することができ、有利である。インホイールモータ駆動装置としては従来、例えば、特開2011−111059号公報(特許文献1)に記載のごときものが知られている。特許文献1に記載のインホイールモータ駆動装置は、モータ部と、減速部と、車輪ハブ軸受部とを備える。さらにインホイールモータ駆動装置は、いわゆる軸心給油方式によって、これらモータ部および減速部を潤滑する。
特許文献1に記載の軸心給油方式の潤滑構造につき説明すると、インホイールモータ駆動装置の内部に設けられた潤滑油回路が、インホイールモータ駆動装置の下部に設置されたオイル溜まりと、モータ回転軸の中に形成されたモータ回転軸油路と、減速部入力軸の中に形成された減速部入力軸油路と、潤滑油ポンプとを含む。潤滑油ポンプは、オイル溜まりに溜まった潤滑油を吸入してモータ回転軸油路および減速部入力軸油路へ吐出する。そして潤滑油は、モータ回転軸油路からモータ部の内部へ外径方向に噴射されモータ部の内部を潤滑する。また潤滑油は、減速部入力軸油路から減速部の内部へ外径方向に噴射され減速部の内部を潤滑する。次に潤滑油は減速部の内部から流出してオイル溜まりに還流し、再び潤滑油ポンプに吸入されて、インホイールモータ駆動装置の内部を循環する。
したがって軸心給油方式によれば、インホイールモータ駆動装置の内部に封入された潤滑油を歯車で掻きあげることによってインホイールモータ駆動装置の内部を潤滑する油浴潤滑方式と比較して、高回転であってもインホイールモータ駆動装置の遠心力による回転軸周りの潤滑油不足などを解消して、駆動装置内部をムラなく潤滑することができる。
特開2011−111059号公報
ここで、車体にインホイールモータ駆動装置を取り付けた状態におけるオイル溜まり内の潤滑油の油面レベルについて着目する。車両停止時にはオイルが循環しないため、オイル溜まりに全ての潤滑油が溜まり、油面レベルはもっとも高い位置を示す。車両走行時にはオイルが循環してインホイールモータ駆動装置内部の油路を満たし、インホイールモータ駆動装置のケーシング内壁等に付着するため、出力軸の回転数(車両速度)に応じて油面レベルが低下する。また、車両の加減速および左右の旋回動作では発生する加速度によって一時的にオイルがオイル溜まりの中で偏る現象が発生する。この結果、車両速度、前後左右の車両挙動によるオイルの偏り等、運転状態によって、油面が傾斜する等、大きく変化する。そうすると油面が、潤滑油ポンプの吸入口より下になる場合があり、吸入口が油面から露出すると、潤滑油ポンプが空気を吸込んでしまい、安定した送油ができなくなる。
そこで油面の変化に対し、吸入口が露出しにくい構造をとる必要があり、オイル溜まりの底部を例えば角錐を下向き先細にしたような形状にして、かかる先細底部に潤滑油の吸入口を配置することが考えられる。
ところが車輪のロードホイール内に設置されるインホイールモータ駆動装置は、ロードホイール内が狭小空間であるがゆえに設計自由度が低く、オイル溜まりの設置スペースおよび形状に制約がある。このためオイル溜まりの底部を下向き先細に形成することが困難である。
また量産性の観点から、ダイカスト製法により、潤滑油の吸入口をインホイールモータ駆動装置のケーシングに一体形成することが考えられる。参考例を図8に示す。図8はインホイールモータ駆動装置のケーシングを取り出して示す縦断面図であり、ケーシング102に覆われたモータ部103および減速部104と、ケーシング102の一部であってモータ部103および減速部104を区画する隔壁102pと、隔壁102pの中心に設けられた減速部ポンプ105と、隔壁102pの壁厚内部に形成された吸入油路106と、隔壁102pよりも下方に配置されたオイル溜まり107と、隔壁102pの下縁から突出して延び、オイル溜まり107の底部と対面する吸入口108とを備える。
ところが上述のようなダイカスト製法ではパイプのような管構造を射抜きピン成型するため、吸入油路106はストレート形状がほとんどである。その結果、油面が図8にL2で示すように傾斜すると、オイル溜まり内の潤滑油に潤滑油の吸入口が浸かるように配置することができないことがある。つまり吸入油路106はストレート形状であるがゆえに、潤滑油の吸入口108を最適な位置に配置することが困難になる。
あるいは、図8に太い二点鎖線で示すように、傾斜した油面L2よりも下に潤滑油の吸入口108を配置しようとしてもダイカスト製法では困難であり、仮に出来たとしても吸入口108を支持する隔壁102pがさらに肉厚になってインホイールモータ駆動装置が大型化するという問題があった。
本発明は、上述の実情に鑑み、吸入油路の管形状をストレート形状としつつも、オイルタンク内の油面変化に係わらず潤滑油ポンプが潤滑油を安定して吸引することができる技術を提供することを目的とする。
この目的のため本発明によるインホイールモータ駆動装置は、ケーシングで覆われたモータ部と、このケーシングの内部に潤滑油を流す潤滑油回路とを備えるインホイールモータ駆動装置を前提とする。そして潤滑油回路は、オイルポンプと、ケーシングに設けられたオイルタンクと、ケーシングに一体形成されて直線状に延びる通路であってオイルポンプとオイルタンクを連通する吸入油路と、オイルタンクの内部でケーシングに取り付けられて吸入油路の一端と接続する吸入口部材とを有することを特徴とする。
かかる本発明によれば、吸入油路の一端と接続する吸入口部材が、ケーシングとは別部材であり、オイルタンクの内部でケーシングに取り付けられる。したがってオイルタンク内の油面が下がったり、あるいは吸入口から遠ざかったりして、ストレート形状にされた吸入油路の一端が潤滑油の油面から露出することが予期される場合、吸入口部材を用いて吸入口を潤滑油の油面に浸漬させることができる。したがって車種および型式により油面の高さおよび位置が異なる場合であっても、吸入油路を延設して、潤滑油の吸入口を油面よりも下に浸漬させることができる。なお吸入油路の一端に接続される吸入口部材は1個の管状の部材であってもよいし、あるいは複数の管部材を互いに接続したものであってもよい。
吸入口部材は吸入口を画成する形状であればよくその形状は特に限定されない。例えば吸入口部材は管状であって、吸入油路の延在方向とは異なる方向に延びる。かかる実施形態によれば潤滑油の吸入口を、オイルタンク内の最適な箇所に配置することができる。なお吸入口部材の延在方向は、曲線状、あるいはクランク状等、特に限定されない。また吸入口部材の両端のうち、吸入油路と接続する根元端と、オイルタンクの底部と対面する開口端とを比較して、吸入口部材の形状は根元端から開口端に向かって拡径するラッパ形状であってもよいし、根元端が1つで開口端が分岐していてもよい。また吸入口部材は、網状、あるいは多数の貫通孔を含む板状のストレーナを含んでいてもよい。
本発明の好ましい実施形態として潤滑油回路は、吸入油路の一端と吸入口部材の隙間に介在するシール材をさらに有する。かかる実施形態によれば、吸入油路と吸入口部材が隙間なく接続されることから、吸入油路と吸入口部材の接続箇所から潤滑油が漏れず、あるいはこの接続箇所から空気を吸入せず、潤滑油吸入量の損失を防止することができる。
シール材は、例えば吸入油路と吸入口部材の環状隙間に配置される環状のゴム部材である。ゴム部材は例えばOリングである。あるいは本発明の一実施形態としてシール材は、硬化した液状ガスケットである。かかる実施形態によれば、吸入油路と吸入口部材との間を隙間なく確り接続して、吸入口部材をケーシングに固定することができる。
本発明の潤滑油回路は、歯車の掻きあげによる油浴潤滑ではなく、オイルポンプの吐出力によって潤滑油をインホイールモータ駆動装置の中心に供給し、中心からモータ部内および減速部内の外径側まで潤滑する。一実施形態として潤滑油回路は、オイルポンプの吐出口から延びる吐出油路と、モータ部のモータ出力軸に設けられて吐出油路と接続するモータ部軸線油路と、モータ部のロータに設けられてモータ部軸線油路とモータ部の内部を連通するロータ油路とをさらに有し、オイルタンクから吸入口部材および吸入油路を流れてオイルポンプに吸入された潤滑油が、これらの吐出油路、モータ部軸線油路、ロータ油路、およびモータ部の内部を順次流れ、オイルタンクに還流する。かかる実施形態によれば、潤滑油がモータ部の内部を流れることからモータ部を潤滑できる他、冷却した潤滑油をモータ部に流すことにより、モータ部を潤滑油で冷却することができる。
インホイールモータ駆動装置のうち、潤滑油路によって潤滑される部位は特に限定されないが、好ましい実施形態としてインホイールモータ駆動装置はモータ出力軸と結合する入力軸を有しモータ出力軸の回転を減速して出力する減速部をさらに備え、潤滑油回路は、減速部の入力軸に設けられてモータ部軸線油路と減速部の内部を連通する減速部軸線油路とをさらに有し、モータ部軸線油路を流れる潤滑油が、減速部軸線油路および減速部の内部を順次流れてオイルタンクに還流する。かかる実施形態によれば、潤滑油が減速部の内部を流れることから減速部を潤滑できる他、冷却した潤滑油を減速部に流すことにより、減速部を潤滑油で冷却することができる。
減速部は平行2軸式あるいは遊星歯車式の減速機であってもよいが、より好ましい実施形態として減速部は、入力軸の軸線方向に互いに離隔して当該入力軸に設けられた複数の偏心部と、偏心部に相対回転可能にそれぞれ保持され、入力軸の回転に伴って該入力軸の軸線を中心とする公転運動を行う複数の公転部材と、公転部材の外周に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、公転部材の自転運動を入力軸の軸線を中心とする回転運動に変換してインホイールモータ駆動装置の車輪ハブへ出力する運動変換機構とを有する。かかる実施形態によれば減速部にサイクロイド減速機を採用することから、軽量にして大きな減速効果を得ることができる。
このように本発明によれば、ダイカスト製法により、ストレート形状の吸入油路をケーシングに一体形成しても、別部材の吸入口部材をオイルタンク内の好適な位置に配置できるので、油面の変化に係わらず潤滑油ポンプが潤滑油を安定して吸引することができる、また吸入油路の管形状をストレート形状としつつも、ケーシングの肉厚を大きくする必要がなく、吸入口を最適な位置に配置することができる。
本発明の一実施形態になるインホイールモータ駆動装置の潤滑構造を示す縦断面図である。 図1のII−IIにおける横断面図である。 同実施形態を模式的に示す背面図である。 図3のD−Dにおける縦断面図であり、ケーシングと吸入口部材との接続箇所を解り易く表す。 ケーシングと吸入口部材との接続箇所を拡大して示す断面図である。 本発明の変形例になるインホイールモータ駆動装置の潤滑構造を示す縦断面図であり、吸入油路と吸入口部材との接続箇所を解り易く表す。 本発明のさらなる変形例になるインホイールモータ駆動装置の潤滑構造を示す縦断面図であり、吸入油路と吸入口部材との接続箇所を解り易く表す。 参考例になるインホイールモータ駆動装置の潤滑構造を模式的に示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態になるインホイールモータ駆動装置の潤滑構造を示す縦断面図である。図2は同実施形態を示す横断面図である。この実施形態は車輪のロードホイール内空領域に配置されるインホイールモータ駆動装置である。インホイールモータ駆動装置21は、図1に示すように駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備える。モータ部A、減速部B、および車輪ハブ軸受部Cはこの順序で、インホイールモータ駆動装置の軸線Oに沿って同軸に配置される。
モータ部Aはモータ部の外郭を形成するモータケーシング22a、ポンプケーシング22p、およびモータリヤカバー22tを有する。減速部Bは減速部の外郭を形成する減速部ケーシング22bを有する。これらモータリヤカバー22t、モータケーシング22a、および減速部ケーシング22bはボルト等により相互に結合し、さらにポンプケーシング22pはモータケーシング22aに一体形成される等、全体として1個のケーシング22を構成する。このようにケーシング22は複数のケーシング部材あるいはケーシング部分からなる。そしてケーシング22には、車輪ハブ軸受部Cの外輪部材33aが取付固定される。インホイールモータ駆動装置21は、例えば電気自動車のホイールハウジング内に配置され、図示しないサスペンション部材に取り付けられる。この電気自動車は乗用自動車であり、一般的なエンジン自動車と同様に公道を高速走行可能である。
モータ部Aは、円筒形状のモータケーシング22a内周に固定されるステータ23と、ステータ23の内側に径方向に開いた隙間を介して対面する位置に配置されるロータ24と、ロータ24の内側に連結固定されてロータ24と一体回転するモータ回転軸35とを備えるラジアルギャップモータである。あるいは図示はしなかったが、モータ部Aはアキシャルギャップモータであってもよい。
モータケーシング22aは、モータ回転軸35の軸線Oを中心とし、この軸線方向に延びる。ケーシング22の一部であるポンプケーシング22pは、略円板形状の隔壁であって、モータケーシング22aの一方端に一体形成され、モータ部Aの軸線O方向一方端で減速部Bとの境界を形成するとともに、転がり軸受37を介してモータ回転軸35の一方端部を回転自在に支持する。さらにポンプケーシング22pの壁厚内部には、潤滑油回路の吸入油路52、オイルポンプ51、および吐出油路54が形成される。潤滑油回路については後述する。ケーシング22の一部であるモータリヤカバー22tは、略円板形状であって、モータケーシング22aの他方端に突き合わされて固定され、モータ部Aの軸線O方向他方端でモータ部Aの端面を形成するとともに、転がり軸受36を介してモータ回転軸35の他方端部を回転自在に支持する。モータリヤカバー22tはモータ部Aの端部であるとともに、インホイールモータ駆動装置21の車幅方向内側の端部でもある。
モータ回転軸35の一端は、減速部Bの内部に回転自在に設けられた減速部入力軸25と結合する。この結合はスプライン結合(セレーション嵌合も含む。以下、同じ)であり、管状に形成されたモータ回転軸35の端部開口に、先細に形成された減速部入力軸25が挿入係合される。
減速部Bは、サイクロイド減速機であって、モータ部Aの軸線O方向一方側に同軸配置され、円筒形状の減速部ケーシング22bと、減速部ケーシング22bの内周面に取り付け固定される外ピン保持部45と、軸線Oに沿って延びる減速部入力軸25と、減速部入力軸25に形成された一対の偏心部25a,25bと、それぞれの偏心部25a,25bに回転自在に保持される公転部材としての一対の曲線板26a,26bと、曲線板26a,26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、軸線Oに沿って延びる減速部出力軸28と、減速部出力軸28と結合し、曲線板26a,26bの自転運動を取り出す内側係合部材としての複数の内ピン31と、一対の曲線板26a,26b間の隙間に取り付けられてこれら曲線板26a,26bの端面に当接して曲線板の傾きを防止するセンターカラー29と、複数の内ピン31の端部同士を固定する補強部材61とを有する。
減速部ケーシング22bの上部は、図示しないサスペンション装置のアッパアームと回動可能に連結する。また減速部ケーシング22bの下部は、図示しないサスペンション装置のロアアームと連結する。これによりインホイールモータ駆動装置21(減速部ケーシング22b)を自動車の車体に取り付ける。なお車重は、サスペンション装置と、減速部ケーシング22bと、車輪ハブ軸受部Cと、車輪を介して、路面に伝達される。
減速部入力軸25は、モータ回転軸35の軸線Oに沿って延び、その両端部のうちモータ部Aに近い側にある減速部入力軸25の端部がモータ回転軸35の一端と結合する。モータ部Aから遠い側にある減速部入力軸25の端部は、転がり軸受39を介して、後述する減速部出力軸28の端部に回転自在に支持される。減速部入力軸25の外周には、一対の偏心部25a,25bが軸線Oから偏心して形成される。減速部入力軸25は、偏心部25a,25bよりもモータ部Aに近い側で、転がり軸受38によって補強部材61に対し回転自在に支持される。
各偏心部25a,25bは、円板形状であり、軸線Oから偏心して減速部入力軸25に設けられる。また偏心部25a,25bは、2個で一対をなし、軸線O方向に離隔して配置され、偏心運動による遠心力で発生する振動を互いに打ち消し合うために、周方向180°位相を変えて設けられている。モータ回転軸35および減速部入力軸25は、モータ部Aの駆動力を減速部Bに伝達するモータ側回転部材を構成し、一体に回転する。
図2を参照して、曲線板26bは円板形状であり、その外周部を波形に形成される。具体的には曲線板26bの外周部は、エピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成されて径方向に窪んだ複数の曲線凹部であり、外ピン27と噛合する。また曲線板26bは、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30a,30bを有する。貫通孔30aは、曲線板26bの自転軸心Xを中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、内ピン31を受入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26bの自転軸心Xに設けられており、曲線板26bの内周になる。曲線板26bは、偏心部25bの外周に相対回転可能に取り付けられる。内ピン31は、針状ころ軸受を含み、内ピン本体31aと、複数の針状ころ31bと、軸受外輪31cを有する。内ピン本体31aは軸受外輪31cを貫通し、針状ころ31bは内ピン本体31aおよび軸受外輪31c間の環状空間に配置される。軸受外輪31cの外周面は、貫通孔30aの孔壁面と転がり接触する。
曲線板26bは、転がり軸受41によって偏心部25bに対して回転自在に支持されている。理解を容易にするため図2では転がり軸受41の周方向一部を破断して示す。この転がり軸受41は、外径面に内側軌道面42aを有する環状の内輪部材42と、内側軌道面42aと外側軌道面になる貫通孔30bの孔壁面との間に配置される複数のころ44と、周方向で隣り合うころ44の間隔を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。あるいは深溝玉軸受であってもよい。内輪部材42の内径面は偏心部25bの外径面に嵌合する。内輪部材42は内側軌道面42aに位置し径方向に貫通する孔43および内側軌道面42aを挟んで向かい合う一対の鍔部をさらに有する。孔43は、偏心部25b内部を軸線O直角方向に延びる分岐油路58bと接続する。分岐油路58bは後述する軸線油路57から分岐して延びる。曲線板26aについても同様である。
図1に示す外ピン27は、モータ側回転部材の軸線Oを中心とする円周軌道上に等間隔に複数設けられ(図2参照)、軸線Oと平行に延びる。そして、2個で一対の曲線板26a,26bが軸線Oを中心として公転運動すると、曲線板26a,26b外周の曲線凹部と外ピン27とが係合して、曲線板26a,26bに自転運動を生じさせる。
なお、減速部ケーシング22b内部に配設された外ピン27は、減速部ケーシング22bの内壁面に直接連結固定されていてもよいが、好ましくは減速部ケーシング22bの内壁面に取付固定されている外ピン保持部45に保持されている。より具体的には、図1に示すように、外ピン27の軸線方向両端部を外ピン保持部45に取り付けられた針状ころ軸受27a(転がり軸受)によって回転自在に支持されている。このように、外ピン27を転がり軸受を介して外ピン保持部45に転がり回転自在に取り付けることにより、曲線板26a,26bとの係合による接触抵抗を低減することができる。
図1に示すように減速部出力軸28は、モータ部A側の端部に大径フランジ部28bを、車輪ハブ軸受部C側に軸部28dを有する。大径フランジ部28bと軸部28dとの接続箇所には小径フランジ部28cが形成される。大径フランジ部28bの中心には減速部入力軸25の一端を受け入れる円形凹部34が形成され、円形凹部34に転がり軸受39が配置される。
大径フランジ部28bには、減速部出力軸28の軸線Oを中心とする円周上の等間隔に内ピン31の一端部を固定する穴が形成されている。軸部28dの外周面には、車輪ハブ軸受部Cの車輪ハブ32が連結固定されている。
図1に示すように、大径フランジ部28bから離れた側にある内ピン31の他端部には、補強部材61が設けられている。補強部材61は、減速部B内部で複数の内ピン31先端と結合固定するフランジ形状の大径円板部61bと、大径円板部61bに隣接して同軸に形成され、大径円板部61bよりも小径の小径円板部61cと、小径円板部61cの内周縁からモータ部Aへ延びるさらに小径の円筒部61dとを含む。大径円板部61bは軸線Oを中心とし、小径円板部61cは大径円板部61bよりもモータ部A寄りに配置され、円筒部61dは小径円板部61cからモータ部Aに向かって軸線Oに沿って延びる。
2枚の曲線板26a、26bから一部の内ピン31に負荷される荷重は、補強部材61の大径円板部61bおよび減速部出力軸28の大径フランジ部28bを介して全ての内ピン31によって支持されるため、各内ピン31に作用する応力を低減させ耐久性を向上させることができる。円筒部61dの先端は、オイルポンプ51に差し込まれて、オイルポンプ51を駆動する(図1参照)。小径円板部61cの内周面には転がり軸受38が取り付けられ、転がり軸受38は減速部入力軸25を回転自在に支持する。
補強部材61は、内ピン31を介して減速部出力軸28と連結することから、減速部出力軸28と一体に回転する。減速部出力軸28、補強部材61、および車輪ハブ32は、図1に示すように、減速部Bの駆動力を駆動輪(ボルト32cと連結する図示しない駆動輪)に伝達する車輪側回転部材を構成する。
外ピン保持部45の両端部には転がり軸受62,64が配置される。転がり軸受62,64は車輪側回転部材を回転自在に支持する。具体的には、転がり軸受62は、補強部材61の大径円板部61bの外径に嵌合し、転がり軸受64は減速部出力軸28の大径フランジ部28bの外径に嵌合して外ピン保持部45に減速部出力軸28および補強部材61を回転自在に支持する。転がり軸受62はモータ部Aに近い側に配置され、転がり軸受64は車輪ハブ軸受部Cに近い側に配置される。
オイルポンプ51は、ポンプケーシング22pの壁厚内部に設けられた吸入油路52および吐出油路54と接続し、減速部Bの下部に設けられたオイルタンク53から吸入油路52を経て潤滑油を吸い込み、吐出油路54から高圧の潤滑油を吐き出す。吐出油路54は、モータケーシング22aの壁厚内部に設けられて軸方向に延びる油路55と、モータリヤカバー22tの壁厚内部に設けられて径方向に延びる油路56と、管状のモータ回転軸35および減速部入力軸25の内部に設けられて軸線Oに沿って延びる軸線油路57と、軸線Oから偏心部25a内を径方向外側に向かって延びる分岐油路58aおよび偏心部25b内を同様に延びる分岐油路58bと、偏心部25a,25bの外周にそれぞれ嵌合する内輪部材42に穿設された孔43(図2参照)と順次接続する。なお軸線油路57は、モータ回転軸35の内部に形成されるモータ部軸線油路に、減速部入力軸25の内部に形成される減速部軸線油路を継ぎ足して、1本の軸線油路としたものである。また軸線油路57の先端には、円形凹部34と接続する開口58cが設けられる。
そしてオイルポンプ51から吐出した潤滑油は、これら油路54,55,56,57,58a(58b、開口58c)、および孔43を順次流れて、減速部B内部(転がり軸受38,39,41,62,64、曲線板26a,26b、内ピン31、および外ピン27等)を潤滑および冷却する。潤滑後の潤滑油は落下してオイルタンク53に集まる。そしてオイルポンプ51によって再び吸入されて、インホイールモータ駆動装置21の内部を循環する。このように本実施形態のインホイールモータ駆動装置21は、軸心給油方式の潤滑油回路を備え、減速部入力軸25から潤滑油を噴射する。そして潤滑油は、減速部入力軸25から径方向外側に流れて減速部Bを潤滑および冷却する。
また潤滑油は、軸線油路57から分岐して、ロータ24に形成されたロータ油路59を流れ、モータ部A内部を冷却するとともに、転がり軸受36,37を潤滑する。潤滑後の潤滑油は、モータ部Aの内部空間Lの中を落下してオイルタンク53に集まる。
車輪ハブ軸受部Cは、図1に示すようにインホイールモータ駆動装置21の車幅方向外側端に設置されて、内輪33c、回転軸としての車輪ハブ32、転動体33、外輪部材33aを有する転がり軸受である。車輪ハブ32は減速部出力軸28の軸線O方向一方側に同軸配置され、減速部出力軸28に連結固定される。外輪部材33aは減速部ケーシング22bの一端にボルト33bで固定され、内輪33cは車輪ハブ32の外周面に嵌合固定される。車輪ハブ軸受部Cは多数の転動体33を2列に有する複列アンギュラ玉軸受であって、第1列の転動体33が減速部Bに近い側で、外輪部材33aおよび内輪33c間に配置され、第2列の転動体33が減速部Bから遠い側で、外輪部材33aおよび車輪ハブ32間に配置される。
車輪ハブ32は、円筒形状の中空部32aと、中空部32aの一端から外径方向に突出する車輪取付けフランジ部32bとを有する。中空部32aの中央孔には軸部28dが挿入されて、両者はスプライン結合(セレーション嵌合も含む。以下、同じ)により連結される。また中空部32aの外周面には第2列の転動体33と転がり接触する内側軌道面が直接形成される。車輪取付けフランジ部32bにはボルト32cによって図示しない駆動輪のロードホイールが連結固定される。
図1および図2を参照して、上記構成のインホイールモータ駆動装置21の作動原理を詳しく説明する。
モータ部Aは、例えば、ステータ23のコイルに交流電流を供給することによって、永久磁石または磁性体によって構成されるロータ24が回転する。これにより、ロータ24に接続されたモータ回転軸35が回転すると、曲線板26a,26bはモータ側回転部材の軸線Oを中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a,26bの外周に形成された曲線凹部と転がりながら接触しつつ係合して、曲線板26a,26bをモータ側回転部材の回転とは逆向きに自転運動させる。
各貫通孔30aに挿通される内ピン31は、貫通孔30aの内径よりも十分に細く、曲線板26a,26bの自転運動に伴って貫通孔30aの孔壁面と当接する(図2参照)。これにより、曲線板26a,26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a,26bの自転運動のみが減速部出力軸28を介して車輪ハブ軸受部Cに伝達される。なお内ピン31の軸受外輪31cは、貫通孔30aの孔壁面に沿って転がる。このとき、軸受外輪31cの一部が貫通孔30aの孔壁面と接触しつつ軸受外輪31cの残部が貫通孔30aの孔壁面と非接触となる。そして軸受外輪31cは、貫通孔30aの孔壁面と接触状態と非接触状態を繰り返しながら転がり接触する。
このとき、軸線Oと同軸に配置された減速部出力軸28は、減速部Bの出力軸として曲線板26a,26bの自転を取り出す。これにより、減速部入力軸25の回転が減速部Bによって減速されて減速部出力軸28に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪に必要なトルクを伝達することが可能となる。ここで附言すると、貫通孔30aと、内ピン31と、減速部出力軸28は、曲線板26a,26bの自転運動を減速部入力軸25の軸線Oを中心とする回転運動に変換して車輪ハブ32(車輪ハブ軸受部C)へ出力する運動変換機構を構成する。
なお、上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZ、曲線板26a,26bの波形の数をZとすると、(Z−Z)/Zで算出される。図2に示す実施形態では、Z=12、Z=11であるので、減速比は1/11と、非常に大きな減速比を得ることができる。このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を電気自動車に採用することにより、バネ下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性に優れた電気自動車を得ることができる。
次に、インホイールモータ駆動装置21の内部を潤滑する潤滑油回路につきより具体的に説明する。
図3は、本実施形態の潤滑油回路を備えるインホイールモータ駆動装置21を模式的に示す背面図であり、車幅方向内側からみた状態を表す。図4は、本実施形態を図3のD−Dで切断し、断面を矢の向きにみた状態を模式的に示す縦断面図であり、理解を容易にするためケーシング22に関連する部材を表す一方で、ケーシング22に関連しない部材を図略してある。
図4に示すように、ポンプケーシング22pの下部にはタンクケーシング63が一体形成される。タンクケーシング63はオイルタンク53の上壁63mおよび側壁63nを構成する。タンクケーシング63の下側開口は底板65に封止される。底板65は、側壁63nの下端に取付固定され、オイルタンク53の底壁を構成する。ポンプケーシング22pに一体形成された吸入油路52は直線状に延び、吸入油路52の上端がオイルポンプ51の吸入口と接続し、吸入油路52の下端が上壁63mを貫通してオイルタンク53と接続する。上壁63mには、環状に形成されて下向きに突出する環状突条63rが形成される。この環状突条63rには、管状の吸入口部材71の上端73が嵌合する。また吸入口部材71の外周面には環状溝が形成され、この環状溝にシール材79が配置される。シール材79は、吸入口部材71の外周面と環状突条63rの内周面との間に介在するOリングである。あるいはシール材79は、液状ガスケットが硬化したものであってもよい。これにより管状の吸入口部材71は、吸入油路52に隙間なく接続する。
図5は、ケーシングと吸入口部材との接続箇所を拡大して示す断面図であり、図4とは異なる断面を表す。吸入口部材71の下端は、オイルタンク53に溜まった潤滑油を吸入する吸入口72を構成し、隙間を介してオイルタンク53の底面66と対面する。なお底面66は底板65の内壁面である。吸入口部材71の上端寄りにはフランジ74が形成され、フランジ74はタンクケーシング63の環状突条63rに突き当てられる。
フランジ74の一部には、外径側にさらに突出する突出片75がさらに形成される。突出片75には貫通孔76が形成されている。またタンクケーシング63の上壁63mには上向きの雌ねじ孔63hが形成されている。オイルタンク53の内部において、ボルト77を下方から貫通孔76に通して雌ねじ孔63hにねじ込むことにより、吸入口部材71はタンクケーシング63に取付固定される。
説明を図4に戻すと、本実施形態の吸入口部材71はストレートな管状であり、吸入油路52の延在方向と同じ方向でさらに延出する。本実施形態によれば、吸入油路52と吸入口部材71が別部材であることから、ダイカスト製法によってストレートに形成された吸入油路52に別な形状の油路を継ぎ足すことができ、油面L1の高さが変化する場合であっても、吸入口72を最適な高さ位置に配置することができる。本実施形態によれば、水平な油面L1において吸入口72を潤滑油に浸漬させることができ、エアの吸い込みを防止して、潤滑油を安定して吸い込むことが可能になる。なお、吸入口部材71は、鉄、アルミニウム等の材料で作られている。
この他にも変形例として図4に示すような吸入油路52の延在方向と同じ方向に延びる吸入口部材71に代えて、図6の断面図に示すように吸入油路52の延在方向とは異なる方向に延びる管状の吸入口部材81を、タンクケーシング63に取付固定してもよい。図6に示す断面は、図3中のD−Dに対応する。変形例では、吸入口部材81の上端73が、モータ部Aおよび減速部Bの境界になるポンプケーシング22pの直下に位置するのに対し、吸入口部材81の下端になる吸入口72がモータ部Aの直下に位置する。つまり吸入口部材71は、下方へ延びるにつれて車幅方向内側へ向かう。図5に示す変形例によれば、吸入口部材81が吸入油路52とは異なる方向に延びることから、傾斜した油面L2において吸入口72を最適な位置に配置することができ、エアの吸い込みを防止して、潤滑油を安定して吸い込むことが可能になる。
なお変形例では、タンクケーシング63に代えて、タンクケーシング82でオイルタンク53の側壁を構成する。タンクケーシング82はポンプケーシング22pとは別部材であり、モータケーシング22aおよび減速部ケーシング22bに取付固定され、これらのケーシング部材から下向き鉛直に広がる。また変形例のオイルタンク53には上壁が設けられてない。このためオイルタンク53の上部は、モータケーシング22aで区画されたモータ部Aの内部と、減速部ケーシング22bで区画された減速部Bの内部とそれぞれ接続する。環状突条22rは省略可能であるが、吸入口部材81を吸入油路52に強固に接続するため、ポンプケーシング22pの下縁に形成される。この環状突条22rは前述した環状突条63rと同様である。
図7は、さらなる変形例を示す断面図であり、図3中のD−Dに対応する。図7中、これまで説明した実施形態と共通する部材については同一符号を付して説明を省略し、これまで説明した実施形態と異なる構成について説明する。更なる変形例では、オイルタンク53を、下方へ向かって先細に形成する。
具体的には、オイルタンク53の側壁を、軸線O方向に2分割し、モータ部A側のタンクケーシング83と、減速部B側のタンクケーシング84を突き合わせる。そしてオイルタンク53の先細にされた下端を底板65で封止する。タンクケーシング83の上縁はモータケーシング22aと一体形成される。そしてタンクケーシング83は、モータケーシング22aの下方へ向かって鉛直に広がる。タンクケーシング84の上縁は減速部ケーシング22bと一体形成される。そしてタンクケーシング84は、下方に向かうにつれてモータ部Aに近づくよう、傾斜して広がる。
図7の変形例によればオイルタンク53を、仮想線で示す車輪のタイヤWTよりも車幅方向内側へ離隔して配置することができる。したがって車輪の内空領域WSという狭い空間にオイルタンク53を配置する必要がなく、オイルタンク53の形状の自由度が向上する。また吸入口72を最適な位置に配置することができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明になるインホイールモータ駆動装置は、電気自動車およびハイブリッド車両において有利に利用される。
21 インホイールモータ駆動装置、 22 ケーシング、
22a モータケーシング、 22b 減速部ケーシング、
22p ポンプケーシング、 28 減速部出力軸、
31 内ピン、 32 車輪ハブ、 35 モータ回転軸、
51 オイルポンプ、 52 吸入油路、 53 オイルタンク、
63 タンクケーシング、63n 側壁、 65 底板、
71 吸入口部材、 72 吸入口、 74 フランジ、
77 ボルト、 79 シール材、 81 吸入口部材、
82,83,84 タンクケーシング、 A モータ部、
B 減速部、 C 車輪ハブ軸受部、 L1,L2 油面、
O 軸線、 WT タイヤ、 X 自転軸心。

Claims (8)

  1. ケーシングで覆われたモータ部と、前記モータ部に駆動される車輪ハブ軸受部と、前記ケーシングの内部に潤滑油を流す潤滑油回路とを備えるインホイールモータ駆動装置において、
    前記潤滑油回路は、オイルポンプと、前記ケーシングに設けられたオイルタンクと、前記ケーシングに一体形成されて直線状に延び、前記オイルポンプと前記オイルタンクを連通する吸入油路と、前記オイルタンクの内部で前記ケーシングに取り付けられて前記吸入油路の一端と接続する吸入口部材とを有することを特徴とする、インホイールモータ駆動装置の潤滑構造。
  2. 前記吸入口部材は管状であり、前記吸入油路の延在方向とは異なる方向に延びる、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置の潤滑構造。
  3. 前記潤滑油回路は、前記吸入油路の一端と前記吸入口部材の隙間に介在するシール材をさらに有する、請求項1または2に記載のインホイールモータ駆動装置の潤滑構造。
  4. 前記シール材は、硬化した液状ガスケットである、請求項3に記載のインホイールモータ駆動装置の潤滑構造。
  5. 前記シール材は、Oリングである、請求項3に記載のインホイールモータ駆動装置の潤滑構造。
  6. 前記潤滑油回路は、前記オイルポンプの吐出口から延びる吐出油路と、前記モータ部のモータ出力軸に設けられて前記吐出油路と接続するモータ部軸線油路と、前記モータ部のロータに設けられて前記軸線油路と前記モータ部の内部を連通するロータ油路とをさらに有し、
    オイルタンクから前記吸入口部材および前記吸入油路を流れて前記オイルポンプに吸入された潤滑油が、前記吐出油路、前記モータ部軸線油路、前記ロータ油路、および前記モータ部の内部を順次流れて前記オイルタンクに還流する、請求項1〜5のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置の潤滑構造。
  7. 前記インホイールモータ駆動装置は、前記モータ出力軸と結合する入力軸を有し前記モータ出力軸の回転を減速して出力する減速部をさらに備え、
    前記潤滑油回路は、前記入力軸に設けられて前記モータ部軸線油路と前記減速部の内部を連通する減速部軸線油路をさらに有し、
    前記モータ部軸線油路を流れる潤滑油が前記減速部軸線油路および前記減速部の内部を順次流れて前記オイルタンクに還流する、請求項6に記載のインホイールモータ駆動装置の潤滑構造。
  8. 前記減速部は、前記入力軸の軸線方向に互いに離隔して当該入力軸に設けられた複数の偏心部と、
    前記偏心部に相対回転可能にそれぞれ保持され、前記入力軸の回転に伴って該入力軸の軸線を中心とする公転運動を行う複数の公転部材と、
    前記公転部材の外周に係合して前記公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、
    前記公転部材の自転運動を前記入力軸の軸線を中心とする回転運動に変換してインホイールモータ駆動装置の車輪ハブへ出力する運動変換機構とを有する、請求項7に記載のインホイールモータ駆動装置の潤滑構造。
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