JP2016082624A - インシュレータ - Google Patents

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Yui Tsuchiya
侑生 土屋
服部 宏之
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Abstract

【課題】ステータの組付作業の自由度向上を図れ、かつ、ステータコアにしっかりと固定できるインシュレータを提供する。【解決手段】インシュレータは、本体部31と発泡接着シート36とを含む。本体部31は、ヨーク及びコイルの間に配置されるフランジ34と、ティースが挿入される筒部32を含み、絶縁樹脂により形成される。発泡接着シート36は、ヨークの径方向内側面とティースの周方向側面とが接続される角部を含んでヨークの径方向内側面とティースの周方向側面との両方に接触し、本体部31に固定され、かつ、加熱により発泡する発泡性及び接着性を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、回転電機ステータのステータコアとコイルとを絶縁するインシュレータに関する。
従来から回転電機ステータとして、略円環状の電磁鋼板を積層してなるステータコア、または、周方向に分割された複数個の分割コアを環状に結合することにより構成されるステータコアを含む構成が知られている。ステータコアは、径方向に突出する複数のティースを有し、各ティースにコイルが巻装される。ステータコアとコイルとはインシュレータにより絶縁される。このようなインシュレータは、ステータコアにしっかり固定される必要がある。
特許文献1には、樹脂により形成される2つのインシュレータが、分割コアの軸方向両端に組み付けられる構成が記載されている。また、分割コアのヨークの径方向内側面及びティースの周方向両側面を覆って、2つの絶縁樹脂フィルムが設けられている。各フィルムは、分割コアとインシュレータの爪部とで挟まれて、分割コアに組み付けられている。そして、分割コアのティースにフィルム、インシュレータを介してコイルが巻装される。
特開2011−188675号公報
特許文献1に記載された構成では、分割コアにインシュレータを固定した後でしかコイルを巻装することができず、ステータの組付作業の自由度が低下するという問題がある。
本発明の目的は、ステータの組付作業の自由度向上を図れ、かつ、ステータコアにしっかりと固定できるインシュレータを提供することである。
本発明のインシュレータは、円環状のヨーク及び前記ヨークから径方向に突出するティースを有するステータコアと、前記ティースに巻装されるコイルとを絶縁するインシュレータであって、前記ヨーク及び前記コイルの間に配置されるフランジと、前記ティースが挿入される筒部を含み、絶縁樹脂により形成される本体部と、前記ヨークの径方向内側面と前記ティースの周方向側面とが接続される角部を含んで前記ヨークの径方向内側面と前記ティースの周方向側面との両方に接触し、前記本体部に固定され、かつ、加熱により発泡する発泡性及び接着性を有する発泡接着シートとを備える。
本発明に係るインシュレータによれば、ステータの組付作業の自由度向上を図れ、かつ、ステータコアにインシュレータをしっかりと固定できる。
本発明の実施形態のインシュレータが組み付けられた回転電機ステータを含む回転電機の軸方向に対し直交する方向の断面図である。 ステータコアを構成する分割コアの斜視図である。 インシュレータの斜視図である。 インシュレータの本体部において、発泡接着シートが取り除かれた状態を示す斜視図である。 図3のA−A断面図である。 発泡接着シートの斜視図とその一部の拡大図である。 ステータの1つのティースについて、インシュレータの発泡前の状態を示している図1のB部拡大相当図である。 ステータの1つのティースについて、インシュレータの発泡後の状態を示している図1のB部拡大図である。 本発明の実施形態のインシュレータの他の例を示している図5に対応する図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施形態につき、詳細に説明する。以下で説明する形状、材料、個数、方向などは説明のための例示であって、回転電機ステータの仕様により変更が可能である。以下では、同様の構成には同一の符号を付して説明する場合がある。なお、インシュレータが組み付けられる回転電機ステータを含む回転電機は、モータまたは発電機、またはモータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータとして用いられる。
図1は、本実施形態のインシュレータ30が組み付けられる回転電機ステータ20を含む回転電機10の軸方向に対し直交する方向の断面図である。以下、回転電機ステータ20はステータ20という。図1において、ステータ20の径方向が矢印Rで示され、ステータ20の周方向が矢印Cで示されている。また、ステータ20の軸方向は、図1の紙面に垂直な方向である。
回転電機10は、略円筒状をなすステータ20と、ステータ20の径方向内側にギャップ13を介して設けられたロータ14とを備える。ロータ14は、内側に回転軸16が挿入固定されている。回転軸16は、回転電機10を収容するケース(図示せず)に回転可能に支持されている。図1では、永久磁石14aを内蔵するロータ14を示しているが、永久磁石を含まない形式のロータであってもよい。
ステータ20は、ステータコア21と、ステータコア21の後述するティース23に巻装されたコイル27と、ステータコア21及びコイル27を絶縁するインシュレータ30とを備える。ステータコア21は、円環状のヨーク22と、ヨーク22から径方向内側に突出する複数のティース23とを有する。複数のティース23は、ヨーク22の内周面において、周方向に所定間隔で突出形成される。このようなステータコア21は、次のように複数の分割コア24を結合することにより構成される。
図2は、ステータコア21を構成する分割コア24の斜視図である。図1で示したステータコア21は、周方向Cに分割された複数個の分割コア24を円環状に結合することにより構成される。各分割コア24は、例えば磁性材である複数枚の電磁鋼板を積層してカシメまたは溶接などによって一体に連結して構成される。図2、図3、図4において、ステータ20の軸方向が矢印Gで示されている。
各分割コア24は、略円弧形のヨーク要素25と、1つのティース23とを有し、軸方向Gに見た形状が略T字形になるように形成される。ティース23はヨーク要素25の内周面から径方向に突出する。分割コア24は、複数個がヨーク要素25を周方向Cに隣接させる状態で環状に配置され、その外周側に図示しない円筒状ケースが焼き嵌め、圧入などによって外装されることにより一体に連結される。これによって、ステータコア21が形成される。複数の分割コア24のヨーク要素25が、円環状のヨーク22を形成する。
ステータコア21の周方向に隣り合うティース23の間には、溝状のスロット26が軸方向両側及び径方向内側に開口して形成される(図1参照)。ティース23は、径方向Rに対し直交する方向の幅Wtが根元から先端まで略一定で形成されている。ただし、ティース23は略一定幅の形状に限定されるものではなく、根本から先端に向かうにしたがって周方向の幅が小さくなる台形状などの他の形状であってもよい。
また、ステータコア21のヨーク22の内周面において、各ティース23の根元に位置する部分には、径方向Rに対し直交する方向に伸びる平面部22aが形成されている(図1参照)。各スロット26内で、周方向に隣り合う平面部22aは、スロット26の周方向C中央位置で連結される。後述するようにインシュレータ30にティース23が挿入されて組み付けられた状態で、インシュレータ30の外径側フランジ34の径方向R外側面が平面部22aに密接する。
なお、ステータコア21は、このように複数の分割コア24により形成する構成に限定するものではなく、例えば、電磁鋼板を略円環状に打ち抜き加工したものを複数枚積層して、カシメ、溶接などによって一体に連結して構成される構成としてもよい。ステータコア21は、樹脂バインダと磁性粉末とを加圧成形することにより形成されてもよい。
コイル27は、例えば導体素線の周囲を絶縁皮膜で被覆した導線により形成され、インシュレータ30を介してティース23に巻装される。コイル27は、ティース23に集中巻方式で巻装されている。
インシュレータ30は、本体部が筒状でありその内部にステータコア21のティース23が挿入されるようにしてステータコア21に組み付けられる。インシュレータ30は、ステータコア21とコイル27とを電気的に絶縁する機能を有するとともに、ステータコア21にコイル27を固定する機能を有する。
図3は、インシュレータ30の斜視図である。図4は、インシュレータ30の本体部31において、発泡接着シート36が取り除かれた状態を示す斜視図である。図5は、図3のA−A断面図である。図6は、発泡接着シート36の斜視図とその一部の拡大図である。
図3に示すように、インシュレータ30は、本体部31と、本体部31に嵌め込まれた発泡接着シート36とを含む。
本体部31は、筒部32と、筒部32の径方向Rの両端に結合された内径側フランジ33及び外径側フランジ34とを、一体的に含んでおり、互いに連結して構成される。筒部32は、径方向Rに対し直交する平面で切断した場合の形状が長方形となる四角筒状に形成される。筒部32は、軸方向Gに伸びて周方向に対向して平行に配置された2つの周方向壁部32aと、周方向Cに伸びて軸方向に対向して平行に配置された2つの軸方向壁部32bとを有する。
内径側フランジ33は長方形枠であり、図1に示すようにインシュレータ30がステータコア21のティース23に組み付けられた状態で、内径側フランジ33は筒部32の径方向Rの内端に位置する。外径側フランジ34は、内径側フランジ33より大きい長方形枠であり、図1に示すようにインシュレータ30がティース23に組み付けられた状態で、外径側フランジ34は筒部32の径方向Rの外端に位置する。外径側フランジ34は、インシュレータ30がステータコア21に組み付けられた状態で、ヨーク22及びコイル27の間に配置される。
内径側フランジ33及び外径側フランジ34は、筒部32の径方向Rの両端部において、径方向Rに対し直交する外方向に延出している。内径側フランジ33、外径側フランジ34及び筒部32の厚みは略同じである。
図3に示すように、本体部31の径方向Rの外側端部には2つの貫通孔35が形成されている。各貫通孔35には、後述の発泡接着シート36が嵌め込まれる。図3、図4では、2つの貫通孔35のうち、一方の貫通孔35のみを示している。この一方の貫通孔35は、本体部31の筒部32を形成する2つの周方向壁部32aのうち、一方(図3、図4の右側)の周方向壁部32a側に形成される。より具体的には、一方の貫通孔35は、一方の周方向壁部32aの径方向Rの外側端部と、外径側フランジ34との連結部に形成される。一方の貫通孔35は、外径側フランジ34を厚み方向である径方向Rに貫通するとともに、一方の周方向壁部32aの外径側端部を厚み方向である周方向Cに貫通するように断面L字形に形成される。
2つの貫通孔35のうち、他方の貫通孔35は、2つの周方向壁部32aのうち、他方(図3、図4の左側)の周方向壁部32a側に形成される。より具体的には、後述の図7、図8に示すように2つの周方向壁部32aのうち、他方(図7、図8の左側)の周方向壁部32aと外径側フランジ34との連結部に、一方の貫通孔35と同様に形成される。他方の貫通孔35は、外径側フランジ34を径方向Rに貫通するとともに、他方の周方向壁部32aの外径側端部を周方向Cに貫通するように断面L字形に形成される。
また、図3、図4に示すように、インシュレータ30の筒部32の内側には、ステータコア21のティース23を収容可能な直方体状の内部空間32cが形成される。インシュレータ30が内部空間32cにティース23を収容した状態に組み付けられたときに、インシュレータ30の周方向壁部32aはティース23の周方向側面23a(図2)に対向する。また、このときに、インシュレータ30の2つの軸方向壁部32bはティース23の軸方向端面23b(図2)に対向する。そして、インシュレータ30の筒部32の外側にコイル27(図1)が巻装される。
インシュレータ30の本体部31は、例えば、ポリフェニレンスルファイド(PPS)などの絶縁性樹脂により、射出成形によって一体に形成される。
インシュレータ30の発泡接着シート36は、上記の貫通孔35に嵌め込まれて本体部31に固定される。図5、図6に示すように、発泡接着シート36は、板状のシート材を略直角に曲げ形成することにより、略直角に配置された径方向板部37及び周方向板部38を有する。径方向板部37は径方向Rに沿っており、周方向板部38は径方向板部37に対し直角な周方向Cに沿っている。径方向板部37及び周方向板部38は互いに同じ厚みを有するが、説明の便宜上、径方向板部37、周方向板部38の厚みをそれぞれd1、d2とする。径方向板部37の厚みd1は、インシュレータ30の本体部31の周方向壁部32aの厚みD1と同じである。周方向板部38の厚みd2は、本体部31の外径側フランジ34の厚みD2と同じである。そして、径方向板部37のティース23に対向する周方向内側面は、本体部31の周方向壁部32aの周方向内側面に沿っている。すなわち径方向板部37の周方向内側面は、周方向壁部32aの周方向内側面の延長平面上に位置する。また、径方向板部37のコイル27側の周方向外側面は、周方向壁部32aの周方向外側面に沿っている。すなわち径方向板部37の周方向外側面は、周方向壁部32aの周方向外側面の延長平面上に位置する。
また、発泡接着シート36の周方向板部38の径方向内側面は、本体部31の外径側フランジ34の径方向内側面に沿っており、周方向板部38の径方向外側面は、外径側フランジ34の径方向外側面に沿っている。
なお、発泡接着シート36の径方向板部37の厚みd1を本体部31の周方向壁部32aの厚みD1より小さくし、周方向板部38の厚みd2を本体部31の外径側フランジ34の厚みD2より小さくしてもよい。発泡接着シート36は、後述するように加熱により発泡し厚みが増大するが、加熱発泡前では発泡接着シート36の厚みはd1、d2である。また、径方向板部37が周方向壁部32aの周方向両側面から周方向Cに突出せず、周方向板部38が外径側フランジ34の径方向両側面から径方向Rに突出しないように構成する。これによって、発泡接着シート36の径方向板部37は、周方向壁部32aのうち、ティース23の周方向側面23aに対向する周方向内側面F1(図7)よりもティース23側に突出しない。この構成によって、インシュレータ30において、内側にティース23が挿入される部分のうち、ティース23の周方向側面23aに対向する部分は、発泡接着シート36とは径方向Rに異なる部分である周方向壁部32aで最大厚みD1を有する。すなわち、発泡接着シート36の加熱発泡前の厚みd1は、本体部31の最大厚みD1以下である。この構成では、発泡接着シート36の径方向板部37の厚みd1が、最大厚みD1と同じであってもよい。
これによって、インシュレータ30において、内側にティース23が挿入される部分の最大厚みが、本体部31の厚みD1によって定まるようにし、発泡接着シート36のみの厚みd1によって増大されないようにできる。このため、後述のようにステータコア21へのインシュレータ30の組み付け性の向上を図れる。
このような発泡接着シート36は、例えばポリエチレンナフタレートなどの樹脂製の絶縁フィルムからなる基材36aと、2つの発泡層36bと、2つの接着層36cとを含んで構成され、絶縁性を有する。2つの発泡層36bは、基材36aの両側表面にそれぞれ積層される。2つの接着層36cは、各発泡層36bの外側にそれぞれ積層される。このような発泡接着シート36は、基材36a、発泡層36b、接着層36cを板状に積層したものを中間部で軸方向Gに沿う折れ部39を起点として、略直角に曲げ形成される。
発泡接着シート36の発泡層36bは、所定温度に加熱されることによって発泡し膨張する発泡性を有する。発泡層36bには、公知または周知の発泡材(例えばエポキシ系発泡樹脂材)を用いることができる。発泡接着シート36を構成する接着層36cは、例えば不飽和ポリエステル系樹脂材料などからなる接着剤を用いて形成され、加熱されることにより接着性を有する。例えば、接着層36cは、加熱により接着性を発揮する感熱接着剤を用いて形成することができる。
このような発泡接着シート36は、インシュレータ30の本体部31を樹脂成形する際に図示しない成形型内に予め発泡接着シート36を配置しておき、本体部31にインサート成形することによって本体部31に接合することができる。この状態で、発泡接着シート36の外側の2つの接着層36cの外側面が、インシュレータ30のコイル27に対向する側とステータコア21に対向する側とにそれぞれ露出する。この状態で、発泡接着シート36において、接着層36cの外側面を除く外周面は、貫通孔35の内側面に接合される。これによって、発泡接着シート36は、ステータコア21のヨーク22の平面部22aに接触しティース23の周方向側面23aに対向するように、外径側フランジ34及び周方向壁部32aに嵌め込まれる。
なお、図4では、周方向壁部32a及び外径側フランジ34の厚みD1、D2(図5)を略同じとしているが、厚みD1、D2を互いに異ならせてもよい。このように厚みD1、D2を異ならせる場合でも、インシュレータ30の径方向板部37の厚みd1は周方向壁部32aの厚みD1以下とし、周方向板部38の厚みd2は外径側フランジ34の厚みD2以下とする。
図7は、ステータ12の1つのティース23について、インシュレータ30の発泡前の状態を示している図1のB部拡大相当図である。図8は、1つのティース23について、インシュレータ30の発泡後の状態を示している図1のB部拡大図である。
ティース23の周囲にコイル27を巻装する場合、インシュレータ30をステータコア21に組み付ける前に、インシュレータ30の筒部32の周囲にコイル27を巻装する。そして、インシュレータ30の外径側フランジ34を先にして外径側フランジ34及び筒部32の内側にティース23を挿入して組み付ける。これによって、ティース23の周囲にコイル27が巻装される。このとき、インシュレータ30の筒部32の周方向壁部32aとティース23の周方向側面23aとの間には、組付けの余裕代としての隙間Sを形成する。
また、ステータコア21の各ティース23にコイル27及びインシュレータ30を組み付けた状態で、ステータコア21の内周面の平面部22aにインシュレータ30の外径側フランジ34の径方向R外側面を密接させる。
なお、ステータコア21を分割コア24により構成する場合、各分割コア24のティース23にコイル27及びインシュレータ30を組み付けた状態で、複数の分割コア24を環状に連結してステータ12を形成してもよい。
そしてステータコア21にインシュレータ30及びコイル27が組み付けられた状態で、ステータ12を所定温度に加熱する。これによって、図8に示すように、インシュレータ30の発泡接着シート36の発泡層36b(図5)が発泡して膨張する。これにより、組付時にインシュレータ30とティース23との間に形成されていた隙間Sのうち、径方向Rの外側端部が埋められる。同時に、発泡接着シート36は、コイル27側にも膨張するので、コイル27を構成する導線間の凹部に食い込んで、コイル27とティース23との間で発泡接着シート36が突っ張る。同時に、コイル27とヨーク22の平面部22aとの間でも発泡層36bが膨張して発泡接着シート36が突っ張る。これによって、発泡接着シート36の膨張による突っ張り力によって、インシュレータ30の発泡接着シート36部分がティース23を周方向両側から挟み付けた状態になる。この結果、インシュレータ30及びコイル27がティース23に安定して固定される。
また、発泡接着シート36の発泡の際の加熱により、発泡接着シート36の両側表面を構成する接着層36c(図5)が粘着性を発揮して、ティース23の周方向側面及びヨーク22の平面部22aにコイル27が接着される。これとともに、インシュレータ30の本体部31が発泡接着シート36を介してティース23及びヨーク22に固定される。これによって、発泡接着シート36は、ヨーク22の径方向内側面とティース23の周方向側面23aとが接続される角部を含んで、ヨーク22の径方向内側面とティース23の周方向側面23aとの両方に接触し接着される。これによって、ステータコア21に対してコイル27及びインシュレータ30が強固に固定される。
上記では、インシュレータ30にコイル27を巻回した後で、ステータコア21のティース23にインシュレータ30を組み付ける場合を説明したが、ステータコア21にインシュレータ30を固定した後でインシュレータ30にコイル27を巻回することもできる。
本実施形態のステータ20によれば、ステータコア21にインシュレータ30を固定した後でコイル27を固定できる以外に、インシュレータ30にコイル27を巻回した後でステータコア21のティース23にインシュレータ30を組み付けることもできる。このため、組付作業の自由度を向上できる。
また、ステータコア21へのインシュレータ30の組付け後に、発泡接着シート36を加熱し発泡膨張させてティース23とコイル27との間の突っ張り力によってステータコア21にコイル27をしっかりと固定できる。この際、インシュレータ30は、ヨーク22の平面部22aとティース23の周方向側面23aとの2面で固定される。これによって、平面部22aとコイル27との間で接着剤の引張り方向に対する接着力が作用するとともに、ティース23の周方向側面23aとコイル27との間で接着剤のせん断方向に対する接着力も作用する。このため、インシュレータ30がヨーク22とティース23とに高い結合強度で接着される。例えば、コイル27に径方向Rまたは周方向Cに外力が加わった場合には、ステータコア21との間でのせん断方向及び引っ張り方向の両方に対する接着力が作用する。これによって、比較的簡素な構造で、コイル27の固定部についての外乱に対する信頼性向上を図れるとともに、絶縁信頼性を高くできる。この結果、ステータ20の組付作業の自由度向上を図れ、かつ、ステータコア21にインシュレータ30をしっかりと固定できる。
また、発泡接着シート36の加熱発泡前の厚みd1、d2は、本体部31の最大厚みD1、D2以下である。また、加熱発泡前のインシュレータ30において、内側にティース23が挿入される部分のうち、ティース23の周方向側面23aに対向する部分は、発泡接着シート36とは径方向Rに異なる部分で最大厚みD1を有する。このため、上記のように本体部31の周方向壁部32aのうち、ティース23の周方向側面23aに対向する周方向内側面F1よりも発泡接着シート36の径方向板部37がティース23側に突出しない構成を容易に実現できる。これによって、インシュレータ30にティース23を挿入させて組み付ける際に発泡接着シート36の接着剤がはがれにくい。したがって、ステータコア21へのインシュレータ30の組み付け性向上を図れる。また、インシュレータ30の加熱発泡前では、インシュレータ30の周方向壁部32aのうち、コイル27に対向する周方向外側面F2(図7)よりも発泡接着シート36の径方向板部37がコイル27側にはみ出さないので、インシュレータ30に対するコイル27の巻線作業性を向上できるとともに、スロット26内でのコイル占積率の向上を図れる。同様に、インシュレータ30の外径側フランジ34のうち、コイル27に対向する径方向内側面F3(図7)よりも発泡接着シート36の周方向板部38がコイル27側にはみ出さない。また、外径側フランジ34のうち、ヨーク22に対向する径方向外側面F4(図7)よりも発泡接着シート36の周方向板部38がヨーク22側にはみ出さない。これによっても、スロット26内でのコイル占積率の向上を図れる。
また、ステータコア21にインシュレータ30をワニスなどの低粘度硬化剤を用いて固定する必要がなく、余分なワニスの除去作業が不要になる。この面からも組み付け性の向上を図れる。また、インシュレータ30のティース23と対向する面に、ティース23に対する固定のためにインシュレータ30とは別の接着剤を塗布する必要がない。これによってもスロット26内でのコイル占積率の向上を図れる。したがって、回転電機10の損失低減を図れる。
図9はインシュレータ30の他の例を示している図5に対応する図である。図9の例では、インシュレータ30の本体部31には、外径側フランジ34及び筒部32を貫通する貫通孔は形成されていない。その代わりに、外径側フランジ34の径方向R外側面と筒部32を形成する周方向壁部32aの内側面(図9の左側面)との連続部に、断面L字形でステータの軸方向(図9の紙面に対し直交する方向)に長く窪んだ凹部35aが形成されている。凹部35aには、発泡接着シート36の径方向板部37及び周方向板部38が嵌め込まれて本体部31に固定される。この状態で、インシュレータ30において、ティース23に嵌合される部分では、径方向板部37が嵌め込まれた部分の厚みDaが、径方向板部37から径方向Rに異なる部分、すなわち周方向壁部32aのみで構成される部分の厚みD1と同じか、またはこの厚みD1よりも小さい。これによって、インシュレータ30において、ティース23に嵌合される部分のうち、ティース23の周方向側面23aに対向する部分は、発泡接着シート36とは径方向Rに異なる部分で最大厚みD1を有する。そして、周方向壁部32aのうち、ティース23の周方向側面23aに対向する周方向内側面F1よりも発泡接着シート36の径方向板部37がティース23側に突出しない構成とする。
また、インシュレータ30において、ヨーク22と対向する部分のうち、発泡接着シート36の周方向板部38が嵌め込まれた部分の厚みDbは、本体部31の外径側フランジ34のみにより構成される部分の厚みD2と同じか、またはこの厚みD2よりも小さい。そして、外径側フランジ34のうち、ヨーク22に対向する径方向外側面F4よりも発泡接着シート36の周方向板部38がヨーク22側に突出しない構成とする。
インシュレータ30の発泡接着シート36は、図5、図6で説明した構成と同様に構成される。なお、図9の例では、コイル27とヨーク22とがインシュレータ30の本体部31のみで絶縁されるので、発泡接着シート36は絶縁性を有しない構成としてもよい。例えば発泡接着シート36を構成する基材36a(図5、図6)が導電性を有する材料から形成されてもよい。
インシュレータ30をステータコア21に組み付ける場合、インシュレータ30の本体部31の筒部32にコイル27(図1)を巻装した状態で、筒部32の内側にティース23を挿入するように組み付け、さらにステータを所定温度に加熱する。これによって、発泡接着シート36の発泡層が発泡し膨張するので、本体部31とティース23及びヨーク22の間で発泡接着シート36が突っ張る。これによって、インシュレータ30がティース23を周方向両側から挟み付ける状態となる。また、発泡接着シート36の接着層によりインシュレータ30がヨーク22の径方向内側面とティース23の周方向側面23aとに接着される。これによって、ステータコア21にコイル27及びインシュレータ30をしっかりと固定することができる。その他の構成及び作用は、図1から図8に示した構成と同様である。
なお、図9の構成でインシュレータ30において、発泡接着シートを嵌め込むための凹部を本体部31の筒部32のうち、ティース23の軸方向端面23bと対向する軸方向壁部32b側にも形成されるように、凹部が本体部31の筒部32及び外径側フランジ34の全周にわたって形成されてもよい。この構成では、発泡接着シートは凹部に合致するように環状に形成される。
なお、上記の実施形態では、発泡接着シート36として、基材の両面に発泡層をそれぞれ設け、各発泡層の表面に接着層をそれぞれ設けた構成を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図9の構成において、発泡接着シート36として、基材のティース23側及びヨーク22側の表面だけに発泡層36b及び接着層36cを積層形成してもよい。また、上記の実施形態において、発泡接着シート36は本体部31にインサート成形される構成に限定しない。例えば、発泡接着シート36と貫通孔35(図5)または凹部35a(図9)とが対向する面で接着固定されてもよい。
また、上記の各実施形態において、発泡接着シート36として、基材の一方側または両側の表面に、発泡性と接着性とを兼ね備えた発泡接着層を積層形成してもよい。
10 回転電機、13 ギャップ、14 ロータ、14a 永久磁石、16 回転軸、20 回転電機ステータ、21 ステータコア、22 ヨーク、22a 平面部、23 ティース、23a 周方向側面、23b 軸方向端面、24 分割コア、25 ヨーク要素、26 スロット、27 コイル、30 インシュレータ、31 本体部、32 筒部、32a 周方向壁部、32b 軸方向壁部、32c 内部空間、33 内径側フランジ、34 外径側フランジ、35 貫通孔、35a 凹部、36 発泡接着シート、36a 基材、36b 発泡層、36c 接着層、37 径方向板部、38 周方向板部、39 折れ部、G 軸方向、C 周方向、R 径方向、S 隙間、Wt 幅、D1,d1,D2,d2,Da,Db 厚み、F1 周方向内側面、F2 周方向外側面、F3 径方向内側面、F4 径方向外側面。

Claims (1)

  1. 円環状のヨーク及び前記ヨークから径方向に突出するティースを有するステータコアと、前記ティースに巻装されるコイルとを絶縁するインシュレータであって、
    前記ヨーク及び前記コイルの間に配置されるフランジと、前記ティースが挿入される筒部を含み、絶縁樹脂により形成される本体部と、
    前記ヨークの径方向内側面と前記ティースの周方向側面とが接続される角部を含んで前記ヨークの径方向内側面と前記ティースの周方向側面との両方に接触し、前記本体部に固定され、かつ、加熱により発泡する発泡性及び接着性を有する発泡接着シートとを備える、インシュレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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