JP2015186395A - ステータ - Google Patents
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Abstract
【課題】セグメントコイルが分布巻きされて形成されるステータコイルを有するステータにおいて、簡易な構成により、セグメントコイルと絶縁部材をステータコアに確実に固定する。
【解決手段】軸方向Zにおけるティース36の端面には絶縁部材38が配置される。ティース36と絶縁部材38との接触部には、スロット14側から切り欠かれた切り欠き部42が形成され、切り欠き部42には、加熱により発泡してステータコア12と絶縁部材38とセグメントコイル20とを接着する発泡接着材40が設けられている。発泡接着材40の発泡により部品公差を吸収しつつ、ステータコア12に対して絶縁部材38とセグメントコイル20を確実に固定することができる。
【選択図】図2
【解決手段】軸方向Zにおけるティース36の端面には絶縁部材38が配置される。ティース36と絶縁部材38との接触部には、スロット14側から切り欠かれた切り欠き部42が形成され、切り欠き部42には、加熱により発泡してステータコア12と絶縁部材38とセグメントコイル20とを接着する発泡接着材40が設けられている。発泡接着材40の発泡により部品公差を吸収しつつ、ステータコア12に対して絶縁部材38とセグメントコイル20を確実に固定することができる。
【選択図】図2
Description
本発明はステータに関し、特にステータの構造の改良に関する。
回転電機は、回転磁界を発生するステータコイルが設けられたステータと、ステータ内に回転可能に設けられたロータとを有し、ステータの回転磁界とロータとの間に働く電磁的作用により、ロータが回転する。
上述したステータコイルに用いられる導線には、ステータコイルのスロット内占積率を高めることを目的として、断面矩形のセグメントコイルが用いられる例がある。
下記特許文献1には、径方向内側に突出する複数のティースが形成されたステータコアと、隣り合うティース間にあるスロットにセグメントコイルが分布巻きされて形成されるステータコイルとを有するステータが開示されている。このステータコアの軸方向端部には絶縁部材が設けられ、ステータコイル形成時、この絶縁部材を起点にして、スロットから突出するセグメントコイルの先端が周方向に折り曲げられる。この曲げ加工でセグメントコイルに付与される張力により、絶縁部材がステータコアに押し付けられて固定されるとともに、セグメントコイルもステータコアに固定される。
上記特許文献1においては、スロットに挿入されたセグメントコイルの先端の曲げ加工で生じる張力によって、ステータコアとセグメントコイルと絶縁部材とが互いに固定される。しかしながら、一般的に部品公差が存在するので、セグメントコイルに付与される張力だけでは、ステータコアに対して絶縁部材及びセグメントコイルを強固に取り付けることは困難である。回転電機が車両などの移動体に搭載される場合においては、移動体の振動により、ステータコアに対してステータコイルが動いてしまう可能性がある。ステータコイルが動くと、セグメントコイルの絶縁被膜がステータコアに接触して損傷することもあり、絶縁性能が低下してしまうという問題がある。
部品公差をより小さく設定しようとすると、精密加工に時間とコストがかかってしまう。また、セグメントコイルをステータコアに確実に固定するために、樹脂モールドを用いる方法も考えられるが、生産性が悪くコストも増大してしまう。
本発明の目的は、セグメントコイルが分布巻きされて形成されるステータコイルを有するステータにおいて、簡易な構造で、セグメントコイルと絶縁部材をステータコアに確実に固定することができるステータを提供することにある。
本発明は、径方向に突出する複数のティースと、隣り合うティース間の溝状の空間であるスロットとが形成されたステータコアと、セグメントコイルがスロットに分布巻きされて形成される複数相のステータコイルと、軸方向におけるティースの端面に配置される絶縁部材と、を有するステータであって、ティースと絶縁部材との接触部には、スロット側から切り欠かれた切り欠き部が形成され、切り欠き部には、加熱により発泡してステータコアと絶縁部材とセグメントコイルとを接着する発泡接着材が設けられることを特徴とする。
本発明のステータによれば、簡易な構造で、セグメントコイルと絶縁部材をステータコアに確実に固定することができる。
以下、本発明に係るステータの実施形態について、図を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るステータの構成を示す図である。図1には、ステータコアの軸方向を示すZ方向と、周方向を示すθ方向と、径方向を示すR方向とが示されている。
本実施形態のステータ10は、三相交流の電気が供給されて駆動する回転電機に用いられる。ステータ10は、ステータコア12と、ステータコア12のスロット14を通って巻回されるステータコイル16と、ステータコイル16から引き出される各相端子18とを有する。
ステータコイル16は、三相ステータコイルであり、各相のステータコイル16は、複数のセグメントコイル20を相互に接続することで構成される。セグメントコイル20は、スロット14に挿入される2つの挿入部22と、これらの挿入部22を橋渡しする渡り部24とを有するようにU字型に成形された素巻線である。本実施形態のステータコイル16は、セグメントコイル20がステータコア12に分布巻きされて形成される。分布巻きとは、セグメントコイル20が、他の相のセグメントコイル20が挿入されるスロット14を跨いで離間した2つのスロット14に挿入されるように、ステータコア12に巻かれる巻線方式である。
図1においては、軸方向Zに沿った一方側の端部に渡り部24が来るようにして、渡り部24の両側の挿入部22をスロット14に挿入する。スロット14を通って、軸方向Zに沿った他方側の端部から突き出たセグメントコイル20の先端26は、他のセグメントコイル20の先端26と溶接によって接合される。以降、この接合される部分を、接合部28と記す。本実施形態のステータ10においては、各相のセグメントコイル20の接合部28が、全て、ステータコア12の他方側に集まる構造となっている。
このように、ステータコア12の一方側の端部には、セグメントコイル20の渡り部24が突き出して配置され、他方側の端部には、セグメントコイル20の先端26が突き出して配置される。ステータコア12の端部においてセグメントコイル20が突き出す部分を、コイルエンド30と称する。
次に、軸方向Zにおけるステータコア12の端部付近の構成について、図2から4を用いて説明する。なお、図2から4においては、コイルエンド30を図示せずに省略している。
図2は、軸方向Zから見たステータコア12の端部の一部を示す図である。ステータコア12は、ロータ(図示せず)と同心の円筒状の磁性体であり、電磁鋼板32を軸方向Zに複数積層して構成される。ステータコア12は、環状のヨーク34と、このヨーク34から径方向R内側に突出する複数のティース36とを有する。周方向θにおいて隣り合うティース36の間には、溝状の空間であるスロット14が形成される。スロット14には、5本のセグメントコイル20が配置されている。なお、本発明は1つのスロット14内に配置されるセグメントコイル20の数は5本に限定されず、他の数であってもよい。また、本実施形態のステータコア12は電磁鋼板32からなる場合について説明したが、円筒状の磁性体であればこの構成に限定されず、圧粉磁心とすることもできる。
ステータコア12の端部には絶縁部材38が設けられる。絶縁部材38は弾性を有する樹脂であり、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂である。絶縁部材38は、ステータコイル16形成時、セグメントコイル20の先端26を折り曲げ加工する時に、その曲げの起点になる。そして、絶縁部材38は弾性を有するので緩衝材として機能し、セグメントコイル20の絶縁被膜がステータコア12の端部に当接して損傷してしまうことを防いでいる。なお、本実施形態においては、ステータコア12の端部に絶縁部材38が設けられる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。セグメントコイル20の曲げ加工の起点となるとともに、セグメントコイル20の損傷を防止することができるのであれば、絶縁部材38が、少なくとも、軸方向Zにおけるティース36の端面のみに配置されていればよい。
図3,4は、図2のA−A線による断面図である。図3は、後述する発泡接着材40が発泡する前の状態を示し、図4は、発泡接着材40が発泡した後の状態を示す。
絶縁部材38には、ティース36と接触する領域において、スロット14側から切り欠かれた切り欠き部42が形成される。切り欠き部42は、図2の破線に示されるように、径方向Rに沿ってティース36の先端から基端、すなわちヨーク34との接続部まで形成される。そして、切り欠き部42には、図3に示されるように発泡接着材40が設けられる。発泡接着材40はエポキシ系の樹脂である。しかし、本発明はこの構成に限定されず、発泡接着材40が耐熱・耐冷及び耐油性を有するのであればその他の樹脂を用いることができる。
発泡接着材40は所定の温度まで加熱することにより発泡する。図4に示されるように、発泡接着材40が発泡すると、その発泡接着材40は切り欠き部42の空間を埋めると共に、切り欠き部42とセグメントコイル20間の僅かな空間(スロット14)にも充填される。ステータコア12とセグメントコイル20との間には、図3,4に示されるように僅かに空間が形成されているので、膨張する発泡接着材40をその空間に逃がし、発泡接着材40の圧力上昇を抑制することができる。
上述のように切り欠き部42が形成されることにより、発泡した発泡接着材40と各部材12,20,38との接着面積が十分に確保されるので、ステータコア12とセグメントコイル20と樹脂部材38とを確実に固定することができる。よって、仮に、回転電機が車両などの移動体に搭載されたとしても、セグメントコイル20が移動体の振動によりステータコア12に対して動くことは無く、セグメントコイル20の絶縁被膜がステータコア12に接触して損傷することを防止することができる。
次に、発泡接着材40を用いた固定方法について説明する。まず、切り欠き部42に発泡接着材40が取り付けられた絶縁部材38を、ステータコア12の端面に仮止めする。この仮止めは、接着剤によりステータコア12と絶縁部材38を接着してもよく、工具を用いて絶縁部材38をステータコア12の端面に押し付けても良い。
そして、セグメントコイル20をスロット14に挿入し、セグメントコイル20の先端26を、絶縁部材38を起点にして周方向θへ折り曲げる。その後、加熱により発泡接着材40を発泡させて、図4に示されるように、切り欠き部42内と、切り欠き部42とセグメントコイル20間のスロット14とに充填させる。これにより、ステータコア12に対してセグメントコイル20と絶縁部材38が固定される。その後、各接合部28に溶接を施してステータコイル16を形成し、ステータ10が製造される。なお、接合部28の溶接は、発泡接着材40の発泡前に行うこともできる。
本実施形態のステータ10の構成によれば、切り欠き部42に設けられた発泡接着材40を発泡させることにより、ステータコア12とセグメントコイル20と絶縁部材38との間の空間が発泡接着材40により充填されるので、これらの3つの部材12,20,38の公差を吸収しつつ確実に固定することができる。
本実施形態においては、切り欠き部42が、図2の破線に示されるように、径方向Rに沿ってティース36の先端から基端まで形成される場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。切り欠き部42が、径方向Rに沿って所定の間隔を空けて断続的に形成されても良い。この場合、各切り欠き部42に発泡接着材40が設けられる。この構成により、切り欠き部42の領域が減少するので、スロット14付近における絶縁部材38の強度を増加させることができ、セグメントコイル20の先端26の曲げ加工の起点となるための強度を確保することができる。また、スロット14付近における絶縁部材38の剛性を補強する構成として、図5に示されるように、軸方向Z外側に突出する補強リブ44を設けることも好適である。この補強リブ44は、径方向Rに沿ってティース36の先端から基端まで形成される。
なお、本実施形態においては、切り欠き部42が絶縁部材38に形成される場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。切り欠きがステータコア12に形成されても良い。この構成について、図6,7を用いて説明する。
図6,7は、別の実施形態に係るステータコアの端部の一部を示す断面図であり、図2のA−A線による断面図である。図6は、発泡接着材40が発泡する前の状態を示し、図7は、発泡接着材40が発泡した後の状態を示す。なお、上記実施形態で述べた構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ステータコア12のティース36には、絶縁部材38と接触する領域において、スロット14側から切り欠かれた切り欠き部46が形成される。そして、この実施形態では、発泡接着材40は、切り欠き部46の空間に収容されるように、絶縁部材38のティース36側端面に設けられる。なお、発泡接着材40の取り付け箇所は、この構成に限定されず、切り欠き部46の壁面に設けることができる。
この構成によっても、切り欠き部46内に位置する発泡接着材40を発泡させることにより、ステータコア12とセグメントコイル20と絶縁部材38との間の空間が発泡接着材40により充填される。よって、発泡した発泡接着材40により、これらの3つの部材12,20,38を確実に固定することができる。
なお、上記2つの実施形態においては、絶縁部材38とティース36のいずれか一方に切り欠きが形成される場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。発泡により発泡接着材40が充填される空間が、絶縁部材38とティース36との接触部にあれば良く、絶縁部材38とティース36の双方に切り欠き部を設けることもできる。
10 ステータ、12 ステータコア、14 スロット、16 ステータコイル、18 端子、20 セグメントコイル、22 挿入部、24 渡り部、26 先端、28 接合部、30 コイルエンド、32 電磁鋼板、34 ヨーク、36 ティース、38 絶縁部材、40 発泡接着材、42,46 切り欠き部、44 補強リブ。
Claims (1)
- 径方向に突出する複数のティースと、隣り合うティース間の溝状の空間であるスロットとが形成されたステータコアと、
セグメントコイルがスロットに分布巻きされて形成される複数相のステータコイルと、
軸方向におけるティースの端面に配置される絶縁部材と、
を有するステータであって、
ティースと絶縁部材との接触部には、スロット側から切り欠かれた切り欠き部が形成され、
切り欠き部には、加熱により発泡してステータコアと絶縁部材とセグメントコイルとを接着する発泡接着材が設けられる、
ことを特徴とするステータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014062791A JP2015186395A (ja) | 2014-03-25 | 2014-03-25 | ステータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015186395A true JP2015186395A (ja) | 2015-10-22 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018033249A (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | トヨタ自動車株式会社 | 回転電機のステータ |
-
2014
- 2014-03-25 JP JP2014062791A patent/JP2015186395A/ja active Pending
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JP2018033249A (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | トヨタ自動車株式会社 | 回転電機のステータ |
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