JP2016077738A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技球をステージ側に安定的に流入させることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技領域7が第1領域33aと第2領域33bとに区分けされ、第1領域33aの遊技球は特定流入口53から第2領域33bに流入可能であり、特定流入口53から第2領域33bに流入した遊技球をステージ35上で転動させて第1領域33a側に排出可能に構成した遊技機で、第1領域33a内の遊技球を所定確率で特定流入口53に案内する特定振り分け装置40を設ける。【選択図】図3
Description
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等の遊技機に関するものである。
例えばパチンコ機の多くは、遊技領域の略中央に、液晶表示手段等の画像表示手段の表示枠としての中央ユニットが配置されている。この中央ユニット内の領域(第2領域)は、遊技領域におけるその他の領域(第1領域)と区分けされており、発射手段により発射されて第1領域内に入った遊技球は、例えば中央ユニットの側部に設けられた特定流入口から前記第2領域に流入可能となっている。また中央ユニットにはステージが設けられており、特定流入口から第2領域に流入した遊技球は、ステージ上で自由に転動した後、第1領域側に排出されるようになっている。
またこの種の遊技機では、中央ユニットの下側の第1領域内に図柄始動手段が設けられ、ステージ上を転動した遊技球が例えば左右方向中央の落下部から第1領域に落下した場合には高い確率で図柄始動手段に入賞するように構成されているものが多い(特許文献1参照)。
以上のような従来の遊技機では、遊技球が特定流入口を介してステージ側に流入すれば、例えばある程度高い確率で図柄を始動させることができるが、ステージ側への遊技球の流入が安定しないため、例えば図柄変動にムラが生じやすい等の問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技球をステージ側に安定的に流入させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、遊技領域7が第1領域33aと第2領域33bとに区分けされ、前記第1領域33aの遊技球は特定流入口53から前記第2領域33bに流入可能であり、前記特定流入口53から前記第2領域33bに流入した遊技球をステージ35上で転動させて前記第1領域33a側に排出可能に構成した遊技機において、前記第1領域33a内の遊技球を所定確率で前記特定流入口53に案内する特定振り分け装置40を備えたものである。
また、前記特定振り分け装置40は、直列に連結された複数の振り分け手段46a〜46cを備え、前記振り分け手段46a〜46cは、遊技球を複数の排出口48a〜48c,49a〜49cに等確率で振り分け可能であり、最下流側の前記振り分け手段46cにおける前記複数の排出口48c,49cの何れかを前記特定流入口53に連通させてもよい。この場合、前記振り分け手段46a〜46cは、遊技球を前記複数の排出口48a〜48c,49a〜49cに1個ずつ所定順序で案内するように構成してもよい。
本発明によれば、遊技球をステージ側に安定的に流入させることが可能である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図19は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2に対して開閉及び着脱自在に枢着された内枠3とを備えている。
内枠3には、その上部側に遊技盤4(図2)等が、下部側に発射手段(図示省略)等が夫々配置されており、その内枠3の前側には、遊技盤4の前側を覆うガラス扉5と、そのガラス扉5の下側で発射手段等の前側を覆う下部開閉扉6とが開閉及び着脱自在に枢着されている。ガラス扉5には、遊技盤4の前面側に設けられた遊技領域7に対応するガラス窓5aが設けられている。また下部開閉扉6には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段に供給する上皿8aと、その上皿8aが満杯のときに余剰球を貯留する下皿8bとが上下に配置され、更にその下皿8bの右側に、発射手段を作動させるための発射ハンドル9が設けられている。また、上皿8a等を前側から覆う上皿カバー上には、第1演出ボタン10a、第2演出ボタン10b等の各種操作手段が配置されている。なお、ガラス扉5と下部開閉扉6とを一つの扉体として構成してもよい。
遊技盤4には、図2に示すように、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール11が環状に装着され、そのガイドレール11の内側の遊技領域7内に、中央ユニット12、始動入賞ユニット13、大入賞ユニット14、普通入賞ユニット15等の複数のユニット部品と、多数の遊技釘(図示省略)とが配置されており、それら複数のユニット部品12〜15上に、画像表示手段16、普通図柄表示手段17、普通保留個数表示手段18、第1特別図柄表示手段(図柄表示手段)19、第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)20等の各種表示手段の他、普通図柄始動手段21、第1特別図柄始動手段(第1領域始動手段,図柄始動手段)22、第2特別図柄始動手段23、大入賞手段24、複数(ここでは3つ)の普通入賞手段25〜27等が配置されている。
画像表示手段16は、例えば液晶表示ユニットにより構成されており、演出図柄表示手段28、第1特別保留個数表示手段29a、第2特別保留個数表示手段29b、エラー報知手段30(図18参照)等を構成している。
中央ユニット12は、画像表示手段16の表示枠を構成するもので、例えば遊技領域7の略中央から上部に跨がる領域に配置されており、遊技盤4に形成される装着孔4aに対して前側から装着される前装着枠31と、この前装着枠31の後側に対応して遊技盤4の裏側に装着される後装着体(図示省略)とで構成され、画像表示手段16は後装着体に固定されている。
前装着枠31は、図2,図3等に示すように、例えば装着孔4aの外側で遊技盤4の前面側に当接し且つ固定ねじ等により遊技盤4に固定される前面板32と、画像表示手段16等が配置される第2領域33bを略取り囲む囲繞壁34と、第2領域33bの下部側に配置されるステージ35とを備えている。そしてこの前装着枠31には、第2領域33bの下部側に配置される第1振分始動手段(第1始動手段,第2領域始動手段,図柄始動手段)36及び第2振分始動手段(第2始動手段,第2領域始動手段,図柄始動手段)37と、遊技球を第1振分始動手段36と第2振分始動手段37とに振り分ける始動口振り分け手段38と、第2領域33bに流入した遊技球をステージ35側と前記始動口振り分け手段38側とに振り分けるステージ振り分け手段39と、囲繞壁34の外側に配置され且つ遊技球を所定確率で第2領域33b側に案内する特定振り分け装置40とが設けられている。
前面板32は薄板状で、その前側を遊技球が通過可能に構成されている。囲繞壁34は、遊技領域7を第2領域33bとその外側の第1領域33aとに区分けするもので、前面板32の前側に一体に突設されている。第1領域33aは、第2領域33bの外周を取り囲むように配置されており、発射手段により発射されて第1領域33aの上部側に流入した遊技球は、囲繞壁34の上部側で左右に振り分けられ、左流下領域41aと右流下領域41bとの何れかを流下するようになっている。なお本実施形態では、図2に示すように右流下領域41b側には入賞手段等は配置されていないため、遊技者は常に左流下領域41a側を狙って遊技球を発射する必要がある。
左流下領域41aの上下方向略中央には、特定振り分け装置40と分岐通路42とが並列に配置されている。分岐通路42は特定振り分け装置40を迂回するバイパス通路で、図3に示すように、特定振り分け装置40へ遊技球を案内する振り分け案内通路43から例えば左側に分岐しており、ガイドレール11に沿って略上下方向に配置される縦通路部42aと、縦通路部42aの下流側から特定振り分け装置40の下側を経て遊技領域7の中央側に向けて緩やかな傾斜状に配置される横通路部42bとを備えている。
また、特定振り分け装置40及び分岐通路42の上流側には、左流下領域41aに流入した遊技球を一列状に流下させるための集球部44が設けられており、その集球部44の下流端側が振り分け案内通路43の上端側に連通している。振り分け案内通路43は、遊技球1個分の通路断面を有し、図3,図4に示すように略上下方向に配置されており、下端側が特定振り分け装置40に連通している。また振り分け案内通路43には、例えば分岐通路42への分岐部よりも上流側に、遊技球を検出可能な第1検出手段45が設けられている。即ち、左流下領域(特定流下領域)41aを流下する遊技球は全てこの第1検出手段45によって検出される。また、振り分け案内通路43を流下する遊技球は、その多くが真っ直ぐ特定振り分け装置40側に流入し、横方向の分岐通路42側に流入する確率は低い。なお、第1検出手段45は第1流入口47aに設けてもよい。
特定振り分け装置40は、図3〜図6に示すように、直列に連結された複数、例えば3つの第1〜第3振り分け手段46a〜46cを備えている。第1〜第3振り分け手段46a〜46cは、夫々1つの第1〜第3流入口47a〜47cと、左右一対の第1〜第3左排出口48a〜48c及び第1〜第3右排出口49a〜49cと、第1〜第3流入口47a〜47cに流入した遊技球を第1〜第3左排出口48a〜48cと第1〜第3右排出口49a〜49cとに振り分ける第1〜第3振り分け部材50a〜50cとを備えている。
第1振り分け手段46aは、その第1流入口47aが振り分け案内通路43の下端側に連通している。また、第1左排出口48aと第1右排出口49aとの一方側、ここでは第1右排出口49aが下流側の第2振り分け手段46bの第2流入口47bに連通し、他方側の第1左排出口48aは分岐通路42の縦通路部42aに合流している。
第2振り分け手段46bは、第2左排出口48bと第2右排出口49bとの一方側、ここでは第2左排出口48bが下流側の第3振り分け手段46cの第3流入口47cに連通し、他方側の第2右排出口(普通排出口)49bは、遊技球を第1領域33aの下流側に案内する普通案内通路51に連通している。この普通案内通路51は、第3振り分け手段46cの右側に略上下方向に配置され、例えば分岐通路42の横通路部42bの下側で前面板32に形成された排出口52に連通している。なお、普通案内通路51の下端部近傍には、図3及び図5に示すように横通路部42bの後側を迂回するための略コの字状の迂回部51aが設けられている。
第3振り分け手段46cは、第3左排出口48cと第3右排出口49cとの一方側、ここでは第3右排出口(特定排出口)49cが、第2領域33bに連通する特定流入口53に連通し、他方側の第3左排出口48cは分岐通路42の横通路部42bに合流している。また、例えば特定流入口53の近傍には、特定流入口53に流入する遊技球を検出可能な第2検出手段54が設けられている。
以上のように、第1〜第3振り分け手段46a〜46cは、上流側から2番目の第2振り分け手段46bを第1振り分け手段46aにおける右側の第1右排出口49aに連通させ、第3振り分け手段46cを第2振り分け手段46bにおける左側の第2左排出口48bに連通させている。即ち、上流側からn+1番目(但しnは1以上)の振り分け手段をn番目の振り分け手段における左右一方側の排出口に連通させ、上流側からn+2番目の振り分け手段をn+1番目の振り分け手段における左右他方側の排出口に連通させているため、特定振り分け装置40の小型化が可能となり、限られたスペースを有効に利用できる。
第1〜第3振り分け部材50a〜50cは、第1〜第3流入口47a〜47cの下側に配置され、図7〜図9等に示すように前後方向の揺動軸55廻りに右傾斜状態と左傾斜状態との間で揺動可能な状態で例えば前面板32の前側に保持されており、遊技球を各1個保持可能な左右一対の保持部56a,56bを備えている。第1〜第3振り分け部材50a〜50cは、図8(a)に示す右傾斜状態では、左保持部56aが第1〜第3流入口47a〜47cからの遊技球を1個受け入れ可能であり、この左保持部56aに遊技球が1個保持されると、その遊技球の重量によって左に揺動して図8(b)に示す左傾斜状態に変化し、左保持部56aに保持されていた遊技球は第1〜第3左排出口48a〜48cに流下する。同様に、左傾斜状態では、右保持部56bが第1〜第3流入口47a〜47cからの遊技球を1個受け入れ可能であり、この右保持部56bに遊技球が1個保持されると、その遊技球の重量によって右に揺動して右傾斜状態に変化し、右保持部56bに保持されていた遊技球は第1〜第3右排出口49a〜49cに流下する。
また第1〜第3振り分け部材50a〜50cは、中立阻止手段57により、中立状態を避けて右傾斜状態と左傾斜状態との何れかに付勢されるようになっている。中立阻止手段57は、図7〜図9に示すように、第1〜第3振り分け部材50a〜50c側に設けられた第1磁石57aと前面板32側に設けられた第2磁石57bとで構成されており、第1〜第3振り分け部材50a〜50cが右傾斜状態と左傾斜状態との中間の中立状態のときに、互いのN極(又はS極)が前後に対向するように配置されている。これにより、第1磁石57aと第2磁石57bとは互いに反発し、第1〜第3振り分け部材50a〜50cは、中立状態を避けて右傾斜状態と左傾斜状態との何れかに付勢される。なお、第1磁石57aと第2磁石57bとの間の反発力は、保持部56a,56bに保持された遊技球の重量による第1〜第3振り分け部材50a〜50cの回転力よりは小さくなるように設定されている。
第1〜第3振り分け手段46a〜46cは、以上のような構成により、第1〜第3流入口47a〜47cに流入した遊技球を、第1〜第3左排出口48a〜48cと第1〜第3右排出口49a〜49cに1個ずつ交互に案内するようになっている。これにより、特定振り分け装置40に流入する遊技球は、8個毎に1個の割合で特定流入口53に案内される。また、特定流入口53側に案内されなかった8個中7個の遊技球のうち、第1振り分け手段46a又は第3振り分け手段46cで排除された遊技球については分岐通路42に合流して流下するが、第2振り分け手段46bで排除された遊技球は分岐通路42を経由せず、図5に太線矢印で示すように横通路部42bの下側の排出口52から落下するようになっている。
なお、例えば振り分け案内通路43、特定振り分け装置40及び分岐通路42の前側には樹脂製の前カバー58が装着されており、遊技者はその前カバー58の少なくとも一部に設けられた透明部、開口部等を介して内部の遊技球の動きを視認可能となっている。なお、前カバー58は設けなくてもよい。
特定振り分け装置40により特定流入口53側に案内された遊技球は、図6,図10に太線矢印で示すように特定案内通路61を経て第2領域33b内のステージ振り分け手段39に案内される。特定案内通路61は、特定流入口53の遊技球を、前面板32の後側まで後向きに案内した後、普通案内通路51の迂回部51aの後側を右向きに通過し、蛇行部61aを経て遊技領域7の左右方向略中央まで案内するように配置されている。また特定案内通路61の下流側端部近傍には、図10,図11等に示すように、遊技球を前向きに案内する前案内部62が形成されている。前案内部62は、特定案内通路61で最も低い位置に設けられており、特定案内通路61を流下する遊技球は最終的にこの前案内部62に集約されて前側に案内されるようになっている。
また特定案内通路61の前側には、図10〜図12等に示すように、遊技球を始動口振り分け手段38側に案内する始動口案内通路63と、遊技球をステージ35側に案内するステージ案内通路64とが配置されている。始動口案内通路63は、前案内部62の前側に遊技球1個分以上の距離を隔てて左右方向に配置され、例えば右下がりの緩やかな傾斜状に形成されており、その下流端側に、例えば始動口振り分け手段38に向けて遊技球を下向きに案内する振り分け流入口38aが形成されている。なお、始動口案内通路63は、図12に示すように少なくとも前案内部62の前側に対応する部分が前案内部62よりも若干低い位置となるように配置されている。
ステージ案内通路64は、特定案内通路61とその前側の始動口案内通路63との間に配置され、遊技球を始動口案内通路63の下側のステージ35側に向けて前向きに案内する前案内部64aと、遊技球を前案内部64aに向けて例えば左向きに案内する横案内部64bとを備えている。
ステージ35は、第2領域33b側に流入した遊技球を自由に転動させて第1領域33a側に排出するためのもので、図3,図11等に示すように、前面板32のうち、左右方向略中央の下部側に設けられる下部前面板32aに沿ってその後側に左右方向の細長状に配置されており、例えばその左端部に対応してその後側にステージ案内通路64の前案内部64aが配置されている。ステージ35は、例えば正面視略W字状の緩やかなウェーブ状に形成されており、例えば左右方向中央とその左右両側に、遊技球を前側に案内する中央落下部65a及び側部落下部65b,65bが設けられている。ステージ案内通路64からステージ35の左端部に流入した遊技球は、左右方向に転動した後、中央落下部65a又は側部落下部65b,65bから下部前面板32aの前側に落下する。
ステージ振り分け手段39は、図11〜図14等に示すように、特定案内通路61により案内されてきた遊技球をステージ案内通路64側(第1領域33a側)に案内するステージ案内状態(第1案内状態)と始動口案内通路63側に案内する始動口案内状態(第2案内状態)とに変化可能な可動通路部材(振り分け部材)66と、可動通路部材66を駆動するモータ(駆動手段)67と、可動通路部材66を例えば始動口案内状態側に付勢するバネ部材68と、可動通路部材66の位置を検出可能な可動通路位置検出手段69とを備え、ステージ振り分けベース部材70を介して前装着枠31の後側に着脱自在に固定されている。
可動通路部材66は、遊技球を前向きに案内する前後方向の樋状に形成された通路部66aと、モータ67からの駆動力を受ける被駆動部66bと、可動通路位置検出手段69により検出される被検出部66cと、バネ部材68の端部を保持するバネ支持部66dとを例えば一体に備え、前案内部62に対応して特定案内通路61の下側に配置され、始動口案内状態(図12に二点鎖線で示す)とステージ案内状態(図12に実線で示す)との間で前後方向に往復移動可能に支持されている。ここで、可動通路部材66が始動口案内状態のときには、通路部66aの前端部が特定案内通路61の前側に突出して始動口案内通路63の後側に当接又は近接し、特定案内通路61側の遊技球は図16に太線矢印で示すように通路部66aを介して始動口案内通路63側に案内される。また、可動通路部材66がステージ案内状態のときには、通路部66aが特定案内通路61の下側に退避し、特定案内通路61側の遊技球は図12,図15に太線矢印で示すようにステージ案内通路64上に落下する。
なお、特定案内通路61の前縁側には、その下側のステージ案内通路64の後縁側との間に略垂直な壁板71が例えば一体に設けられており、可動通路部材66は始動口案内状態のときにはこの壁板71に設けられた開口部71aを介してその前端側を前側に突出させ、ステージ案内状態のときには可動通路部材66の前端面が壁板71と略面一となるように構成されている。
バネ部材68は例えば引張コイルバネで、前後方向に配置され、後端側が可動通路部材66のバネ支持部66dに、前端側が前装着枠31側のバネ支持部72に夫々支持されており、可動通路部材66を前向き、即ち始動口案内状態側に付勢している。なお、バネ支持部72は、図14(b)に示すように例えば後述する始動口振り分けベース体85に一体に設けられている。
モータ67は、例えば可動通路部材66の側方(ここでは左側)で特定案内通路61の下側に配置され、その駆動軸67aを可動通路部材66側に向けた状態で横向きに支持されている。モータ67の駆動軸67aには、可動通路部材66側の被駆動部66bの前側に対応してカム部材73が固定されている。カム部材73は、駆動軸67aを中心とする円盤部73aと、この円盤部73aの外周に沿って周方向の一部分に設けられ且つ可動通路部材66側の被駆動部66bの前側に対応して軸方向に突出する駆動部73bとを一体に備えている。そして、モータ67が作動してカム部材73の駆動部73bが後側にきたとき、その駆動部73bがバネ部材68の付勢力に抗して可動通路部材66側の被駆動部66bを後向きに押すことにより、可動通路部材66が始動口案内状態からステージ案内状態に移行するようになっている。
可動通路位置検出手段69は、例えば互いに対向する投光部と受光部とを備えた略コの字型の透過型フォトセンサで、例えば可動通路部材66がステージ案内状態のときに被検出部66cを検出してONとなり、また可動通路部材66が始動口案内状態のときにはOFFとなるように前装着枠31側に固定されている。なお、モータ67はこの可動通路位置検出手段69の検出信号に基づいて制御される。
始動口案内通路63の下流端側の振り分け流入口38aは、図10,図15,図16等に示すように、例えば遊技領域7の左右方向中央でステージ35の後側に配置されており、その下方に、始動口振り分け手段38と左右一対の第1,第2振分始動手段36,37とが配置されている。
第1,第2振分始動手段(図柄始動手段)36,37は、図16等に示すように、遊技領域7の左右方向中央に対してその左右に、遊技球1個分以上の隙間を挟んで配置され、夫々遊技球が下向きに入賞可能に構成されると共に遊技球検出手段36a,37aを備えている。第1,第2振分始動手段36,37は、夫々第1,第2特別図柄表示手段19,20による第1,第2特別図柄の変動表示を開始させるためのもので、それらに入賞した遊技球は、夫々遊技球検出手段36a,37aで検出された後、図17に示すように遊技盤4の後側に案内される。
第1振分始動手段36と第2振分始動手段37との間には、図11,図15,図16等に示すように遊技球を前側に案内する中央排出通路(排出通路)74が配置されている。また、第1振分始動手段36の左側及び第2振分始動手段37の右側にも、遊技球を前側に案内する一対の側部排出通路(排出通路)76,76が配置されている。また下部前面板32aには、中央排出通路74及び側部排出通路76,76に対応して中央落下口77及び側部落下口78,78が設けられており、中央排出通路74,側部排出通路76,76により前向きに案内された遊技球は、ステージ35の下側を通過して夫々中央落下口77,側部落下口78,78から第1領域33aに落下する。なお、中央落下口77は、ステージ35の中央落下部65aに対応してその下側に配置されている。
始動口振り分け手段38は、特定振り分け装置40の第1〜第3振り分け手段46a〜46cと基本的構成は同じであり、図16,図17等に示すように、振り分け流入口38aと、左右一対の左排出口81及び右排出口82と、振り分け流入口38aに流入した遊技球を左排出口81と右排出口82とに振り分ける振り分け部材83とを備え、左排出口81が第1振分始動手段36に、右排出口82が第2振分始動手段37に、夫々遊技球1個分以上の隙間を挟んで上下に対向している。
振り分け部材83は、振り分け流入口38aの下側に配置され、前後方向の揺動軸84廻りに右傾斜状態と左傾斜状態との間で揺動可能な状態で例えば始動口振り分けベース体85を介して前装着枠31の後側に支持されており、遊技球を各1個保持可能な左右一対の保持部85a,85bを備えている。振り分け部材83は、右傾斜状態では、左保持部85aが振り分け流入口38aからの遊技球を1個受け入れ可能であり、この左保持部85aに遊技球が1個保持されると、その遊技球の重量によって左に揺動して左傾斜状態に変化し、左保持部85aに保持されていた遊技球は左排出口81に流下する。同様に、左傾斜状態では、右保持部85bが振り分け流入口38aからの遊技球を1個受け入れ可能であり、この右保持部85bに遊技球が1個保持されると、その遊技球の重量によって右に揺動して右傾斜状態に変化し、右保持部85bに保持されていた遊技球は右排出口82に流下する。
また、振り分け部材83は、中立阻止手段86により、中立状態を避けて右傾斜状態と左傾斜状態との何れかに付勢されるようになっている。中立阻止手段86は、振り分け部材83側に設けられた第1磁石86aと始動口振り分けベース体85側に設けられた第2磁石86bとで構成されており、振り分け部材83が右傾斜状態と左傾斜状態との中間の中立状態のときに、互いのN極(又はS極)が前後に対向するように配置されている。これにより、第1磁石86aと第2磁石86bとは互いに反発し、振り分け部材83は、中立状態を避けて右傾斜状態と左傾斜状態との何れかに付勢される。なお、第1磁石86aと第2磁石86bとの間の反発力は、左右の保持部85a,85bに保持された遊技球の重量による振り分け部材83の回転力よりは小さくなるように設定されている。
以上のような始動口振り分け手段38により、振り分け流入口38aに流入した遊技球は、左排出口81と右排出口82とに1個ずつ交互に案内される。左排出口81側に案内された遊技球はその下側の第1振分始動手段36に、右排出口82側に案内された遊技球はその下側の第2振分始動手段37に、夫々高い確率で入賞し、遊技盤4の後側に案内される。一方、始動口振り分け手段38を通過したにも拘わらず第1,第2振分始動手段36,37の何れにも入賞できなかった遊技球は、中央排出通路74,側部排出通路76,76の何れかを経て中央落下口77,側部落下口78,78の何れかから第1領域33aに落下する。
普通図柄表示手段17は、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成され、図2に示すように例えば前装着枠31の前側に配置されており、通過ゲート等よりなる普通図柄始動手段21が遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段21による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
なお、普通図柄始動手段21による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値等の普通乱数情報は、予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶され、普通図柄表示手段17による図柄変動が開始される毎に順次消化される。普通乱数情報の記憶個数(以下、普通保留個数)は、例えば前装着枠31の前側に配置される普通保留個数表示手段18によって遊技者に報知される。
第1特別図柄表示手段(第1図柄表示手段)19は、後述する特別利益状態の発生に関する抽選結果に基づいて第1特別図柄(第1図柄)を変動表示するもので、例えばLEDによる7セグメント式の表示手段により構成され、例えば前装着枠31の前側に配置されている。この第1特別図柄表示手段19は、上述した第1振分始動手段36と後述する第1特別図柄始動手段22との何れかに遊技球が入賞することを条件に第1特別図柄を所定時間変動表示して、それら始動手段36,22への入賞時に取得された特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様でそれぞれ停止するようになっている。
なお、第1振分始動手段36,第1特別図柄始動手段22への入賞時に取得された特別乱数情報は、予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶され、第1特別図柄表示手段19による図柄変動が開始される毎に順次消化される。第1特別図柄に関する特別乱数情報の記憶個数(以下、第1特別保留個数)は、第1特別保留個数表示手段29aによって遊技者に報知される。
第2特別図柄表示手段(第2図柄表示手段)20は、特別利益状態の発生に関する抽選結果に基づいて第2特別図柄(第2図柄)を変動表示するもので、例えばLEDによる7セグメント式の表示手段により構成され、例えば前装着枠31の前側に配置されている。この第2特別図柄表示手段20は、上述した第2振分始動手段37と後述する第2特別図柄始動手段23との何れかに遊技球が入賞することを条件に第2特別図柄を所定時間変動表示して、それら始動手段37,23への入賞時に取得された特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様でそれぞれ停止するようになっている。
なお、第2振分始動手段37,第2特別図柄始動手段23への入賞時に取得された特別乱数情報は、予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶され、第2特別図柄表示手段20による図柄変動が開始される毎に順次消化される。第2特別図柄に関する特別乱数情報の記憶個数(以下、第2特別保留個数)は、第2特別保留個数表示手段29bによって遊技者に報知される。
始動入賞ユニット13は、図2に示すように例えば中央ユニット12の下側に配置されており、第1特別図柄始動手段22と第2特別図柄始動手段23とが設けられている。第1特別図柄始動手段22は、上述したように中央ユニット12の第1振分始動手段36と共に第1特別図柄表示手段19による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段等を有しない非開閉式入賞手段により構成されている。この第1特別図柄始動手段22は、例えば中央ユニット12の中央落下部65a及び中央落下口77の下側に上向き開口状に配置されている。
第2特別図柄始動手段23は、上述したように中央ユニット12の第2振分始動手段37と共に第2特別図柄表示手段20による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段23aにより遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段により構成されている。この第2特別図柄始動手段23は、例えば第1特別図柄始動手段22の下側に配置されており、普通図柄表示手段17による普通図柄の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、開閉手段23aが所定の開閉パターンに従って閉状態から開状態に変化する(普通利益状態)ように構成されている。
大入賞ユニット14は、図2に示すように例えば始動入賞ユニット13の下側に配置されており、大入賞手段24、普通図柄始動手段21、普通入賞手段25等が設けられている。大入賞手段24は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉手段24aを備えた開閉式入賞手段で、例えば第2特別図柄始動手段23の下側に配置されている。この大入賞手段24は、第1,第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)19,20の何れかが大当たり態様(特定態様)で停止した場合に、所定の開放パターンに従って開状態に変化する(特別利益状態)ようになっている。
普通図柄始動手段21と普通入賞手段25とは例えば大入賞手段24の左右に略対称に配置されている。普通図柄始動手段21は、上述したように普通図柄表示手段17による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成されている。
また普通入賞ユニット15は、図2に示すように大入賞ユニット14の左側にガイドレール11に沿って設けられており、複数の普通入賞手段26,27が配置されている。
図18は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図18において、91は主制御基板、92は演出制御基板で、これら各制御基板91,92は、遊技盤4に装着されたユニット部品12〜15等を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、内枠3及び遊技盤4を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板91は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通図柄処理手段101、普通図柄表示制御手段102、普通利益状態発生手段103、特別図柄処理手段104、特別図柄表示制御手段105、特別利益状態発生手段106、特別遊技状態発生手段107、ステージ振り分け制御手段108、エラー管理手段109、制御コマンド送信手段110等を備えている。
普通図柄処理手段101は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、遊技球が普通図柄始動手段21を通過することに基づいて、当たり判定乱数値等の普通乱数情報を取得すると共にその普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段101aに記憶させ、また普通図柄表示手段17が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段101aに1以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段101aから待ち行列の先頭の普通乱数情報を取り出し、その普通乱数情報に含まれる当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行い、また普通図柄の変動後の停止図柄及び変動時間を選択するように構成されている。
なお本実施形態では、当たり判定に用いる当たり判定値の数を後述する開放延長状態中とそれ以外とで異ならせることにより、開放延長状態中の当たり確率(例えば1/1.3)がそれ以外の場合の当たり確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また開放延長状態中における変動時間(例えば2.7秒)がそれ以外の場合における変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
普通図柄表示制御手段102は、普通図柄処理手段101による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段17の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段17が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段101aに1以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段17による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段101で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段101で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段103は、遊技者に有利となる普通利益状態を発生させるもので、普通図柄処理手段101によって当たりの判定結果が得られることに基づいて普通図柄表示手段17の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、第2特別図柄始動手段23を複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させるようになっている。本実施形態では、普通利益状態における第2特別図柄始動手段23の開閉パターンとして通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類が設定されており、開放延長状態中は延長開閉パターンが、それ以外は通常開閉パターンが選択されるようになっている。
特別図柄処理手段104は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、遊技球が第1振分始動手段36と第1特別図柄始動手段22との何れかに入賞することに基づいて、大当たり判定乱数値等の特別乱数情報を取得すると共にその特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の第1特別乱数記憶手段104aに記憶させ、また遊技球が第2振分始動手段37と第2特別図柄始動手段23との何れかに入賞することに基づいて、大当たり判定乱数値等の特別乱数情報を取得すると共にその特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の第2特別乱数記憶手段104bに記憶させる保留記憶機能を有している。
また、特別図柄処理手段104は、第1,第2特別図柄表示手段19,20が共に変動表示可能な状態となり且つ第2特別乱数記憶手段104bに1以上の特別乱数情報が記憶されていること(第2特別保留個数が1以上であること)を条件に、第2特別乱数記憶手段104bから待ち行列の先頭の特別乱数情報を取り出し、その特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行い、また第1,第2特別図柄表示手段19,20が共に変動表示可能な状態となり且つ第1,第2特別乱数記憶手段104a,104bのうちの第1特別乱数記憶手段104aにのみ1以上の特別乱数情報が記憶されていること(第1,第2特別保留個数のうちの第1特別保留個数のみが1以上であること)を条件に、第1特別乱数記憶手段104aから待ち行列の先頭の特別乱数情報を取り出し、その特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能を有している。
即ち本実施形態では、第1特別図柄表示手段19と第2特別図柄表示手段20とが同時に変動することはなく、また第1,第2特別図柄表示手段19,20が共に変動可能な状態となった場合には第2特別図柄表示手段20の変動が優先される。
また特別図柄処理手段104は、大当たり/外れの判定結果に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄態様の種類を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり/外れの判定結果と新たに取得された変動パターン乱数値とに基づいて演出図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択機能等を備えている。
特別図柄表示制御手段105は、第1,第2特別図柄表示手段19,20の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段104による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄表示手段19,20による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、特別図柄処理手段104によって選択された演出図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、同じく特別図柄処理手段104によって選択された停止図柄態様で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別利益状態発生手段(利益状態発生手段)106は、遊技者に有利となる特別利益状態(利益状態)を発生させるもので、特別図柄処理手段104によって大当たりと判定されることに基づいて第1,第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)19,20の何れかの変動後の停止図柄が大当たり態様(特定態様)となった場合に、所定の開放パターンに従って大入賞手段24の開閉手段24aを開閉するようになっている。
なお、特別利益状態における大入賞手段24の開放パターンは複数種類設けられており、例えば第1特別図柄が大当たり態様となった場合よりも第2特別図柄が大当たり態様となった場合の方が、その後の特別利益状態によって遊技者が得られる利益の期待値が大きくなるように設定されている。
特別遊技状態発生手段107は、特別利益状態の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるもので、例えば第1,第2特別乱数記憶手段104a,104bに記憶された大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致した場合に、その大当たり判定値と共に取得された大当たり図柄乱数値に応じて、例えば高確率状態と開放延長状態との組み合わせよりなる特別遊技状態、例えば高確率状態が発生せず開放延長状態が発生する「時短状態」、高確率状態と開放延長状態とが共に発生する「高確状態」、高確率状態が発生し開放延長状態が発生しない「潜確状態」の3種類の特別遊技状態の何れかを発生させるように構成されている。
高確率状態中は、それ以外の低確率状態中よりも大当たり判定値の数が例えば1個から10個へ増加することにより、第1,第2特別図柄が大当たり態様となる確率を低確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に設定するようになっている。
また開放延長状態中は、第2特別図柄始動手段23の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ切り換えられる他、第1,第2特別図柄に関して、第1,第2特別図柄表示手段19,20の変動時間が夫々通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられ、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へそれぞれ切り換えられるようになっている。
なお、特別遊技状態(時短状態、高確状態又は潜確状態)は、特別利益状態が終了した時点で開始され、例えば時短状態については、次の特別利益状態が開始するか、それまでに第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動した時点で終了し、高確状態及び潜確状態については、例えば次の特別利益状態が開始した時点で終了する。
ステージ振り分け制御手段108は、ステージ振り分け手段39の動作制御を行うもので、例えば可動通路部材66を所定の動作パターンに従って始動口案内状態とステージ案内状態とに変化させるべくモータ67の駆動制御を行うようになっている。このステージ振り分け制御手段108では、始動口案内状態とステージ案内状態との時間比が振分率となるため、両状態の時間比が異なる複数種類の動作パターンを設け、例えば遊技状態に応じて動作パターンを切り替えるようにしてもよい。
エラー管理手段109は、各種エラーに関する処理を行うもので、例えばエラー判定手段109a、エラー発生時処理手段109b、エラー解除判定手段109c、エラー解除処理手段109d等を備えている。
エラー判定手段109aは、各種エラーの判定を行うもので、磁気センサ、電波センサ、扉開放検出手段、遊技球検出手段等の各種センサからの検出信号に基づいて、磁気検出エラー、電波検出エラー、扉開放エラー、入賞スイッチエラー、不正入賞エラー、振り分けエラー等の各種エラーの発生を判定するように構成されている。
以下、エラー判定手段109aによる各種エラー判定のうち、特定振り分け装置40に関する特定振り分けエラーの判定処理について説明する。本実施形態では、例えば4ms毎の定期割込において、特定振り分け装置40の上流側に配置された第1検出手段45と、特定振り分け装置40により特定流入口53側に案内された遊技球を検出可能な第2検出手段54との検出信号に基づく特定振り分けエラー判定処理(図19)を実行するようになっている。
特定振り分けエラー判定処理(図19)では、まず第2検出手段54が遊技球を検出したか否かを判定し(S1)、第2検出手段54が遊技球を検出したことを条件に(S1:Yes)、第2カウンタの値に1を加算する(S2)。また、第1検出手段45が遊技球を検出したか否かを判定し(S3)、第1検出手段45が遊技球を検出していない場合には(S3:No)、ここで特定振り分けエラー判定処理を終了する。
S3で第1検出手段45が遊技球を検出したと判定された場合には(S3:Yes)、第1カウンタの値に1を加算する(S4)と共に、その加算後の第1カウンタの値が予め定められた所定値M(例えばM=256)に達したか否かを判定する(S5)。そして、第1カウンタの値が所定値Mに達していない場合(S5:No)にはここで特定振り分けエラー判定処理を終了する。
S5で第1カウンタの値が所定値Mに達したと判定された場合には(S5:Yes)、第1カウンタ及び第2カウンタの値がクリアされて(S7)特定振り分けエラー判定処理を終了するが、その前に、第2カウンタの値が第1範囲、即ちN1以上N2以下の範囲にあるか否かを判定し(S6)、第2カウンタの値がその第1範囲を外れている場合にエラーと判定する(S8)。ここで、第1範囲は、例えばN1=29,N2=35のように、所定値M(例えば256)に、特定振り分け装置40による特定流入口53への振分率(所定確率)(ここでは1/8)を掛けて得られる値(例えば32)を含むように設定される。
以上のように、本実施形態の特定振り分けエラー判定処理(図19)では、第1検出手段45による遊技球の検出数が所定値Mとなったときの第2検出手段54による遊技球の検出数が第1範囲を外れている場合にエラーと判定するようになっている。
なお、S8でエラーと判定された場合には、エラー発生時処理手段109bにより所定のエラー処理、例えば演出制御基板92に対するエラーコマンドの送信、外部出力端子からのエラー信号の出力、エラー履歴の保存等が行われる。
また、エラー発生時処理手段109bによりエラー処理が実行された場合には、エラー解除判定手段109cが、所定のエラー解除条件が成立したか否かの判定を、例えばエラー解除条件が成立するまで繰り返し行う。エラー解除条件はエラーの種類に応じて予め設定されており、特定振り分けエラーであれば、例えばエラー発生後、遊技ホール担当者により所定のエラー解除操作が行われた場合にエラー解除条件が成立したものと判定するようになっている。
エラー解除判定手段109cによりエラー解除条件が成立したと判定された場合には、エラー解除処理手段109dが、演出制御基板92に対してエラーの種類に対応するエラー解除コマンドを送信する等のエラー解除処理を実行する。
制御コマンド送信手段110は、演出制御基板92等のサブ制御基板に対して制御コマンドを送信するもので、例えば第1,第2特別図柄の変動に関しては、特別図柄処理手段104による特別図柄処理に基づいて、第1,第2振分始動手段36,37,第1,第2特別図柄始動手段22,23への遊技球入賞時に演出制御基板92に対して第1,第2保留増加コマンドを送信し、また第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2保留減算コマンド、変動パターン指定コマンド、停止図柄コマンドを演出制御基板92に送信すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止時に変動停止コマンドを演出制御基板92に送信し、エラー管理手段109によるエラー管理処理に基づいて、演出制御基板92に対してエラー発生時にエラーコマンドを、エラー解除時にエラー解除コマンドを夫々送信するようになっている。
演出制御基板92は、演出図柄表示手段28、第1,第2特別保留個数表示手段29a,29b、エラー報知手段30、スピーカ111、電飾手段112等の各種演出手段を制御するためのもので、特別保留個数表示制御手段113、演出図柄制御手段114、エラー報知制御手段115等を備えている。なお、スピーカ111は内枠3上の上部側及び下部側等に配置されており、LED等よりなる電飾手段112は遊技盤4の各種ユニット、ガラス扉5,下部開閉扉6等に多数配置されている。
特別保留個数表示制御手段113は、第1,第2特別保留個数表示手段29a,29bの表示制御を行うもので、第1振分始動手段36と第1特別図柄始動手段22との何れかに遊技球が入賞し、主制御基板91から第1保留増加コマンドを受信したときに、その第1保留増加コマンドに基づいて、画像表示手段16の所定位置に増加後の第1特別保留個数分の第1保留表示画像Xを表示し、同様に第2振分始動手段37と第2特別図柄始動手段23との何れかに遊技球が入賞し、主制御基板91から第2保留増加コマンドを受信したときに、その第2保留増加コマンドに基づいて、画像表示手段16の所定位置に増加後の第2特別保留個数分の第2保留表示画像Yを表示し、例えば主制御基板91から第1,第2保留減算コマンドを受信することに基づいて、表示中の第1,第2保留表示画像X,Yの数を1個減少させて待ち行列の前側にシフトさせるように構成されている。
演出図柄制御手段114は、演出図柄表示手段28による演出図柄の変動を制御するもので、例えば主制御基板91から変動パターン指定コマンドを受信し且つその後所定時間以内に停止図柄コマンドを受信することに基づいて、演出図柄の停止図柄態様を選択する停止図柄抽選処理を実行した後、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに基づいて、演出図柄表示手段28による演出図柄の変動を開始させると共に、変動停止コマンドを受信したときに、停止図柄抽選処理で選択された停止図柄態様で演出図柄の変動を停止させ、またその演出図柄の変動表示に合わせてスピーカ111から所定の効果音を出力させ、また電飾手段112を所定のパターンで発光させるように構成されている。
エラー報知制御手段115は、エラー報知手段30等によるエラー報知を制御するもので、例えば主制御基板91からエラーコマンドを受信することに基づいて、エラー報知画像をエラー報知手段30により表示させ、スピーカ111からエラー報知音を出力させ、電飾手段112の少なくとも一部のエラー報知ランプを点灯させるようになっている。またエラー報知制御手段115は、例えば主制御基板91からエラー解除コマンドを受信することに基づいてエラー報知手段30等によるエラー報知を終了するようになっている。
以上説明した本実施形態のパチンコ機では、右流下領域41b側に入賞手段等は配置されていないため、遊技者は常に左流下領域41a側を狙って遊技球を発射する。左流下領域41aに打ち込まれた遊技球は、集球部44を経て振り分け案内通路43により下向きに案内され、ここで第1検出手段45により検出される。そして、その遊技球はほとんどの場合そのまま下側の特定振り分け装置40に流入するが、稀に分岐通路42側に流入し、特定振り分け装置40を避けてその下流側に流下する場合もある。
特定振り分け装置40では、図3に示すように3つの第1〜第3振り分け手段46a〜46cが直列に連結されており、夫々流入してきた遊技球を1個ずつ交互に左右の排出口に振り分け、最下流側の第3振り分け手段46cで第3右排出口(特定排出口)49c側に振り分けられた遊技球が、第2領域33bに連通する特定流入口53に案内される。従って、特定振り分け装置40に流入した遊技球は、8個毎に1個必ず特定流入口53に案内され、それ以外は分岐通路42又は普通案内通路51を経てそのまま第1領域33aを流下する。
特定振り分け装置40により特定流入口53側に案内された遊技球は、図10に示すように特定案内通路61を経てステージ振り分け手段39に案内される。ステージ振り分け手段39は、ステージ振り分け制御手段108の制御により、可動通路部材66が例えば所定の動作パターンに従って前後に往復移動しており、それによって始動口案内状態とステージ案内状態とに交互に変化している。そして、特定案内通路61を流下してきた遊技球がステージ振り分け手段39に達したとき、ステージ振り分け手段39が始動口案内状態であれば、その遊技球は図16に示すように可動通路部材66の通路部66aを経て始動口案内通路63を流下し、始動口振り分け手段38の振り分け流入口38aに流入するが、ステージ振り分け手段39がステージ案内状態であれば、その遊技球は図12,図15に示すように特定案内通路61の前案内部62からステージ案内通路64に落下し、ステージ35に流入する。このように、特定振り分け装置40により特定流入口53側に案内された遊技球は、ステージ振り分け手段39により、所定の振分率で始動口振り分け手段38側とステージ35側とに振り分けられる。
ステージ35に流入した遊技球は、左右方向に転動した後、中央落下部65aと側部落下部65b,65bとの何れかから第1領域33a側に落下する。一方、始動口振り分け手段38の振り分け流入口38aに流入した遊技球は、左排出口81側と右排出口82側とに1個ずつ交互に振り分けられる。そして、左排出口81側に案内された遊技球はその下側の第1振分始動手段36に、右排出口82側に案内された遊技球はその下側の第2振分始動手段37に、夫々高い確率で入賞し、遊技盤4の後側に案内される。なお、始動口振り分け手段38に流入したにも拘わらず、第1,第2振分始動手段36,37の何れにも入賞できなかった遊技球は、中央排出通路74,側部排出通路76,76の何れかを経て中央落下口77,側部落下口78,78の何れかから第1領域33a側に落下する。
以上のように、左流下領域41aに打ち込まれた遊技球は、特定振り分け装置40、ステージ振り分け手段39及び始動口振り分け手段38によって略一定の頻度で第1振分始動手段36又は第2振分始動手段37に入賞するため、第1,第2特別図柄を大きなスランプなく安定的に変動させることができる。
なお本実施形態では、第1特別図柄よりも第2特別図柄で大当たりとなった方が遊技者に有利な仕様となっているが、以上のような構成により、遊技状態に拘わらず第1振分始動手段36だけでなく第2振分始動手段37にも略一定の頻度で入賞させることが可能である。
特定振り分け装置40により特定流入口53に案内されることなくそのまま左流下領域41aを流下した遊技球、或いは特定流入口53に案内されたにも拘わらず第1,第2振分始動手段36,37に入賞することなく再び第1領域33a側に流入した遊技球が、例えば普通図柄始動手段21を通過すると、普通図柄表示手段17による普通図柄の変動表示が行われ、その変動後の停止図柄が当たり態様であれば、普通利益状態が発生して第2特別図柄始動手段23が所定時間開放する。しかしながら、開放延長状態中(高確状態中又は時短状態中)以外は第2特別図柄始動手段23の開放時間は僅かであるため(例えば0.2秒×1回開放)、第2特別図柄始動手段23への入賞はあまり期待できない。
一方、第1特別図柄始動手段22は非開閉式入賞手段であり、また中央落下部65a及び中央落下口77の下側に設けられているため、遊技状態に拘わらず入賞が期待できる。遊技球が第1特別図柄始動手段22に入賞すると、第1特別図柄表示手段19による第1特別図柄の変動表示が行われ、その変動後の停止図柄が大当たり態様であれば、特別利益状態が発生して大入賞手段24が所定の開放パターンに従って開放する。また、特別利益状態が終了すると、特別遊技状態(時短状態、高確状態又は潜確状態)が発生する。時短状態中又は高確状態中は、第2特別図柄始動手段23の開放時間が延長され(例えば2秒×3回開放)、第2特別図柄始動手段23への入賞が容易となるため、優先側の第2特別図柄表示手段20の変動が優勢となり、遊技者にとって有利な状態が継続しやすくなる。
また、エラー判定手段109aによる特定振り分けエラー判定処理(図19)により、第1検出手段45による遊技球の検出数が所定値M(例えば256)となったときの第2検出手段54による遊技球の検出数が第1範囲(例えば29以上35以下)を外れている場合にはエラーと判定されるため、例えば磁石等を用いて第1〜第3振り分け部材50a〜50cの向きを強制的に切り替える等の不正行為により、特定振り分け装置40による振り分け確率が大きく変化した場合には確実にエラーと判定することができる。
図20は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態における特定振り分けエラー判定処理の内容を変更して、第2検出手段54による検出があったときに、第1検出手段45による検出回数をカウントする第1カウンタのカウント値をクリアするように構成すると共に、第1カウンタのクリア直前のカウント値に基づいてエラー判定を行うように構成した例を示している。なお、特定振り分けエラー判定処理以外の構成については第1の実施形態と同様である。
本実施形態の特定振り分けエラー判定処理(図20)では、まず第1検出手段45が遊技球を検出したか否かを判定し(S11)、第1検出手段45が遊技球を検出したことを条件に(S11:Yes)、第1カウンタの値に1を加算する(S12)。また、第2検出手段54が遊技球を検出したか否かを判定し(S13)、第2検出手段54が遊技球を検出していない場合には(S13:No)、ここで特定振り分けエラー判定処理を終了する。
S13で第2検出手段54が遊技球を検出したと判定された場合には(S13:Yes)、第1カウンタの値をクリアして(S15)特定振り分けエラー判定処理を終了するが、その前に、第1カウンタの値が所定判定値N3以下であるか否かを判定し(S14)、第1カウンタの値が所定判定値N3以下である場合にエラーと判定する(S16)。ここで、所定判定値N3は、少なくとも特定振り分け装置40による特定流入口53への振分率(所定確率)(ここでは1/8)の逆数よりも小(例えばN3=6)となるように設定することが望ましい。
以上のように、特定振り分けエラー判定処理において、第2検出手段54による検出があったときに第1カウンタのカウント値をクリアするように構成し、第1カウンタのクリア直前のカウント値が所定判定値N3以下である場合にエラーと判定するように構成してもよい。
図21は本発明の第3の実施形態を例示し、第1,第2の実施形態における特定振り分けエラー判定処理の内容を変更して、第1検出手段45による検出があったときに、第2検出手段54による検出回数をカウントするための第2カウンタのカウント値をクリアするように構成すると共に、第2カウンタのカウント値に基づいてエラー判定を行うように構成した例を示している。なお、特定振り分けエラー判定処理以外の構成については第1,第2の実施形態と同様である。
本実施形態の特定振り分けエラー判定処理(図21)では、まず第2検出手段54が遊技球を検出したか否かを判定し(S21)、第2検出手段54が遊技球を検出したことを条件に(S21:Yes)、第2カウンタの値に1を加算する(S22)。そして、その加算後の第2カウンタの値が2以上であるか否かを判定し(S23)、2以上である場合にエラーと判定する(S24)。なお、第2カウンタの値は、第1検出手段45による検出があったときにクリアする(S25,S26)。
以上のように、特定振り分けエラー判定処理において、第1検出手段45による検出があったときに第2カウンタのカウント値をクリアするように構成し、第2カウンタのカウント値が2以上となった場合にエラーと判定するように構成してもよい。
図22は本発明の第4の実施形態を例示し、第1〜第3の実施形態に対し、特定振り分け装置40及びその周辺の一部構成を変更した例を示している。なお、以下の説明では第1〜第3の実施形態と異なる構成を中心に説明する。
本実施形態のパチンコ機は、図22に示すように、第1領域33aを流下する遊技球が集球部44,振り分け案内通路43を経て全て特定振り分け装置40に流入するように構成されており、第1の実施形態の分岐通路42のような特定振り分け装置40を迂回するバイパス通路は設けられていない。もちろん、第1〜第3の実施形態と同様に、特定振り分け装置40を迂回する分岐通路42を設けてもよい。
また、本実施形態のパチンコ機における特定振り分け装置40は、第1の実施形態と同様、3つの第1〜第3振り分け手段46a〜46cが直列に連結されており、それら第1〜第3振り分け手段46a〜46cの基本的構成は第1の実施形態と同様であるが、互いの連結態様が第1の実施形態とは異なっている。即ち、図22に示すように、第2振り分け手段46bの第2流入口47bは第1振り分け手段46aにおける第1右排出口49aに連通し、第3振り分け手段46cの第3流入口47cは第2振り分け手段46bにおける第2右排出口49bに連通し、その第3振り分け手段46cの第3右排出口49cが特定流入口53に連通している。
特定流入口53側に案内された遊技球は第2検出手段54で検出された後、特定案内通路61により第2領域33b側に流入する。また、第1〜第3振り分け手段46a〜46cの第1〜第3左排出口48a〜48cは全て特定振り分け装置40の外側に排出されて第1領域33aの下流側に流下する。
このように、上流側から2番目以降の全ての振り分け手段46b,46cを、それらの上流側の振り分け手段46a,46bにおける左右同じ側(ここでは右側)の排出口49a,49bに連結してもよい。この場合、通路配置は単純化できる一方、デッドスペースが生じやすく限られたスペースの有効利用という面では不利となる場合もある。
図23は本発明の第5の実施形態を例示し、第1〜第4の実施形態におけるステージ振り分け手段の構成を変更した例を示している。なお、以下の説明で特に言及しない構成については第1〜第4の実施形態と同様である。
本実施形態のステージ35′は、特定流入口53(図3,図22等)から第2領域33bに流入して特定案内通路61により案内されてきた遊技球を転動させて、第1特別図柄始動手段22(第1領域始動手段,図柄始動手段)の上側に対応する中央落下部65aと、その左右両側の側部落下部65b,65bとの何れかから第1領域33a側に落下させるように構成されており、特定案内通路61により案内されてきた遊技球を中央落下部65aに向けて前向きに案内する中央縦案内部121と、この中央縦案内部121の左右両側に所定距離をおいて配置され且つ遊技球を前向きに案内する側部縦案内部122,122と、特定案内通路61により案内されてきた遊技球を側部縦案内部122,122の上流端側に向けて左右方向に案内する一対の後部横案内部123,123と、下部前面板32aの後側に沿って配置され且つ側部縦案内部122,122により前向きに案内されてきた遊技球を左右方向内向き、即ち中央落下部65a及び側部落下部65b側に案内する一対の前部横案内部124,124と、側部縦案内部122,122の中間部分と中央縦案内部121の中間部分とを接続するように後部横案内部123,123と前部横案内部124,124との間に配置され且つ遊技球を左右方向内向き、即ち中央縦案内部121側に案内する中間横案内部125,125とを備えている。
また本実施形態のパチンコ機は、第1ステージ振り分け手段126と、第2ステージ振り分け手段127とを備えている。第1ステージ振り分け手段126は、特定案内通路61により案内されてきた遊技球を中央縦案内部121側と後部横案内部123側とに振り分けるもので、第1振り分け部材128と、この第1振り分け部材128を駆動する第1駆動手段(図示省略)とを備えている。第1振り分け部材128は、特定案内通路61の下流端側に配置されており、特定案内通路61により案内されてきた遊技球受け入れ可能な上向き開口状の受入口128aと、この受入口128aに流入した遊技球を例えば略水平に流出させる排出口128bとを備え、第1駆動手段の駆動により例えば上下方向の軸廻りに揺動することにより、受入口128aに流入した遊技球を中央縦案内部121側に案内する第1特定案内状態(特定案内状態)と、受入口128aに流入した遊技球を後部横案内部123側に案内する第1通常案内状態(通常案内状態)とに変化可能となっている。
また、第2ステージ振り分け手段127は、側部縦案内部122により案内されてきた遊技球を中間横案内部125側と前部横案内部124側とに振り分けるもので、例えば左右の側部縦案内部122,122に夫々対応して設けられており、第2振り分け部材129と、この第2振り分け部材129を駆動する第2駆動手段(図示省略)とを備えている。
第2振り分け部材129は、側部縦案内部122,122の左右方向外側の側壁側に中間横案内部125に対応して配置されており、側部縦案内部122内に大きく突出することにより、側部縦案内部122を流下してきた遊技球を中間横案内部125側に案内する第2特定案内状態(特定案内状態)と、側部縦案内部122から退避することにより、側部縦案内部122を流下してきた遊技球を前部横案内部124側に案内する第2通常案内状態(通常案内状態)とに変化可能となっている。
特定案内通路61を流下してきた遊技球は、まず第1ステージ振り分け手段126により中央縦案内部121側と中間横案内部125側との何れかに案内される。中央縦案内部121側に案内された遊技球は、そのまま前側に案内されるため、中央落下部65aから落下して高い確率で第1特別図柄始動手段22に入賞する。一方、後部横案内部123側に案内された遊技球は側部縦案内部122に流入して前向きに案内される。
側部縦案内部122を流下してきた遊技球は、第2ステージ振り分け手段127により中間横案内部125側と前部横案内部124側との何れかに案内される。中間横案内部125側に案内された遊技球は中央縦案内部121に流入して前側に案内されるため、中央落下部65aから落下して高い確率で第1特別図柄始動手段22に入賞する。一方、前部横案内部124側に案内された遊技球は、中央落下部65aと左右の側部落下部65b,65bとの何れかから前側に落下するが、中央縦案内部121経由で流下する場合と比べて第1特別図柄始動手段22に入賞する確率は低い。
以上のように、案内した遊技球が第1特別図柄始動手段(第1領域始動手段)22に入賞する可能性が低い通常案内状態と、案内した遊技球が第1特別図柄始動手段22に入賞する可能性が通常案内状態の場合よりも高い特定案内状態とに変化可能なステージ振り分け手段126,127を設けてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第1〜第3の実施形態においても第4の実施形態と同様に分岐通路42を省略してもよい。
特定振り分け装置40における各振り分け手段の連結態様は任意であって、第1〜第3の実施形態で示した交互連結、第4の実施形態で示した片側連結に限られるものではない。また、最下流側の振り分け手段における左右何れの排出口を特定流入口53に連通させるかについても任意であって、例えば第1の実施形態の場合に第3振り分け手段46cの第3左排出口48cを特定流入口53に連通させてもよい。
特定振り分け装置40には、特定流入口53側への振分率(所定確率)をどのように設定するかに応じて、直列に連結する振り分け手段の数を決定すればよく、その数は1以上であればよい。
また、特定振り分け装置40を構成する振り分け手段は、遊技球を3つ以上の排出口に1個ずつ所定順序で案内するように構成してもよい。また、特定振り分け装置40を構成する振り分け手段は、遊技球を複数の排出口に等確率で振り分け可能であればよい。また、特定振り分け装置40は、第1領域33a内の遊技球を所定確率で特定流入口53に案内可能であればよい。
始動口振り分け手段38は、遊技球を所定の振分率で第1振分始動手段36側と第2振分始動手段37とに振り分けるものであればよい。また、その振分率は任意であり、第1振分始動手段36側と第2振分始動手段37側との一方側の振分率を高くしてもよい。
特定振り分け装置40に対する特定振り分けエラー判定処理と同様のエラー判定処理を、ステージ振り分け手段39及び/又は始動口振り分け手段38について行うように構成してもよい。即ち、例えば図19〜図21における特定振り分けエラー判定処理において、第1検出手段45に代えて第2検出手段54を、第2検出手段54に代えて遊技球検出手段36a,37aを夫々用いることにより、ステージ振り分け手段39及び始動口振り分け手段38による振り分けエラーを判定可能である。
また、振り分け流入口38aに流入する遊技球を検出する振り分け流入口検出手段を新たに設け、図19〜図21における特定振り分けエラー判定処理において、第1検出手段45に代えて振り分け流入口検出手段を、第2検出手段54に代えて遊技球検出手段36a,37aを夫々用いることにより、始動口振り分け手段38による振り分けエラーを判定可能である。
また、例えば始動口案内通路63側とステージ案内通路64側との何れかに案内通路検出手段を設け、例えば図19〜図21における特定振り分けエラー判定処理において、第1検出手段45に代えて第2検出手段54を、第2検出手段54に代えて案内通路検出手段を夫々用いることにより、ステージ振り分け手段39による振り分けエラーを判定可能である。
実施形態の中立阻止手段57,86は、振り分け部材側の第1磁石と固定側の第2磁石とを、振り分け部材が右傾斜状態と左傾斜状態との中間の中立状態のときに互いのN極(又はS極)が対向するように配置し、磁石の反発力によって振り分け部材を右傾斜状態と左傾斜状態との何れかに付勢するように構成したが、これに限られるものではない。例えば、振り分け部材側の第1磁石のN極(又はS極)が、右傾斜状態のときには固定側の第2磁石のS極(又はN極)に、左傾斜状態のときには固定側の第3磁石のS極(又はN極)に夫々対向するように配置し、磁石の吸着力によって振り分け部材を右傾斜状態と左傾斜状態との何れかに付勢するように構成してもよい。
ステージ振り分け手段は、実施形態に示した構成に限られるものではなく、特定流入口53から第2領域33bに流入した遊技球を、駆動手段の駆動により第1領域33a側を含む複数方向に振り分け可能なものであればよい。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種遊技機において同様に実施することが可能である。
7 遊技領域
33a 第1領域
33b 第2領域
35 ステージ
40 特定振り分け装置
46a 第1振り分け手段
46b 第2振り分け手段
46c 第3振り分け手段
48a 第1左排出口
48b 第2左排出口
48c 第3左排出口
49a 第1右排出口
49b 第2右排出口
49c 第3右排出口
53 特定流入口
33a 第1領域
33b 第2領域
35 ステージ
40 特定振り分け装置
46a 第1振り分け手段
46b 第2振り分け手段
46c 第3振り分け手段
48a 第1左排出口
48b 第2左排出口
48c 第3左排出口
49a 第1右排出口
49b 第2右排出口
49c 第3右排出口
53 特定流入口
Claims (3)
- 遊技領域が第1領域と第2領域とに区分けされ、
前記第1領域の遊技球は特定流入口から前記第2領域に流入可能であり、
前記特定流入口から前記第2領域に流入した遊技球をステージ上で転動させて前記第1領域側に排出可能に構成した
遊技機において、
前記第1領域内の遊技球を所定確率で前記特定流入口に案内する特定振り分け装置を備えた
ことを特徴とする遊技機。 - 前記特定振り分け装置は、直列に連結された複数の振り分け手段を備え、
前記振り分け手段は、遊技球を複数の排出口に等確率で振り分け可能であり、
最下流側の前記振り分け手段における前記複数の排出口の何れかを前記特定流入口に連通させた
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記振り分け手段は、遊技球を前記複数の排出口に1個ずつ所定順序で案内するように構成した
ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014214740A JP2016077738A (ja) | 2014-10-21 | 2014-10-21 | 遊技機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020108461A (ja) * | 2018-12-29 | 2020-07-16 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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- 2014-10-21 JP JP2014214740A patent/JP2016077738A/ja active Pending
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160419 |
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A02 | Decision of refusal |
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