JP2022026980A - 遊技機 - Google Patents

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義康 高橋
Yoshiyasu Takahashi
健太 鮎沢
Kenta Ayusawa
修平 柳田
Shuhei Yanagida
正明 岸
Masaaki Kishi
大樹 野村
Daiki Nomura
尚之 丹保
Naoyuki Tanpo
勝 西川
Masaru Nishikawa
洋行 飯田
Hiroyuki Iida
哲也 木村
Tetsuya Kimura
修 芦田
Osamu Ashida
竜也 小林
Tatsuya Kobayashi
拳二郎 松山
Kenjiro Matsuyama
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【課題】遊技球を入球部に安定して入球させ、外ガイドレールを適切に取り付けることができる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機には、遊技球を誘導通路24に向かう方向(第1方向)またはアウト口28または一般入賞口29に向かう方向(第2方向)に振り分ける第1振分装置(第1振分部)だけでなく、誘導通路24に向かう方向に振り分けられた遊技球を始動口(入球部)23に入球させる(案内する)方向(第3方向)またはアウト口28に向かう方向(第4方向)に振り分ける第2振分装置(第2振分部)が設けられている。また、外ガイドレール71の基端部から先端部に至る範囲が、複数の孔部(案内部)によって遊技盤20に取り付けられており、これら孔部の個数は、外ガイドレール71の第1範囲の方が第2範囲よりも多く、第2範囲の方が第3範囲よりも多い。【選択図】図4

Description

本発明は、遊技球を入賞口に誘導する誘導通路を備えている遊技機に関する。
従来、発射装置によって発射された遊技球を始動口(入球部)に誘導する誘導通路を備えた遊技機(パチンコ機)が知られている。この種の遊技機では、遊技領域を流下する遊技球が誘導通路に受け入れられると、受け入れられた遊技球は該誘導通路を経由した後に、始動口の直上に排出されて該始動口に入球可能になっている。例えば特許文献1に記載の遊技機では、遊技盤の遊技領域の略中央に始動口が設けられており、この始動口の上方に誘導通路が配設されている。誘導通路の入口側には、開状態または閉状態に制御される一対の羽根部材が配置されており、誘導通路の出口側には、始動口の真上にて遊技盤の前面側に下方傾斜する傾斜部が形成されている。羽根部材が開状態に制御されているとき、遊技領域を流下する遊技球は両羽根部材の間を通って誘導通路に取り込まれ易くなっている。そして、誘導通路に取り込まれた遊技球は、該誘導通路を通って傾斜部から排出され、排出された遊技球は、始動口の上方に配設された一対の釘の間を通って該始動口に入球可能になっている。
また、従来の一般的な遊技機(パチンコ機)は、発射装置により発射された遊技球を遊技盤の遊技領域に案内可能とする案内通路を有している。例えば特許文献2に記載の遊技機では、発射装置から発射された遊技球を遊技領域の上部にガイドする外ガイドレールと、外ガイドレールの内側に所定間隔を存して対向する内ガイドレールと、が遊技盤の盤面に立設されており、これら外ガイドレールと内ガイドレールとで挟まれた空間が案内通路となっている。
通常、遊技盤は、化粧板と、化粧板の前面に取り付けられるレールベースと、を有しており、このレールベースに外ガイドレールが取り付けられる。具体的には、レールベースは、正面視で円弧状の内周部を有しており、この内周部には所定間隔を存して複数の突出部が設けられている。そして、これら突出部に対応するように、外ガイドレールには複数の孔部が形成されている。外ガイドレールをレールベースに取り付ける際には、外ガイドレールをレールベースの内周部に沿って円弧状に変形させながら、外ガイドレールの孔部にレールベースの突出部を挿入する。これにより、レールベースに対する外ガイドレールの位置決めがなされ、外ガイドレールをレールベースに容易に取り付けることができる。
特開平6-269543号公報 特開2018-89073号公報
しかしながら、特許文献1に記載された遊技機では、誘導通路の傾斜部から排出された遊技球が始動口に安定して入球できない場合があった。つまり、一対の釘の配設状態に依っては、傾斜部から排出された遊技球が釘と衝突して始動口に入球し難くなったり、または釘に衝突することなく始動口に入球し易くなったりすることで、遊技球の始動口への入球頻度にバラつきが発生してしまう虞があった。
また、特許文献2に記載された従来の遊技機では、レールベースの複数の突出部、および外ガイドレールの複数の孔部の配設位置によっては、レールベースに取り付けられた外ガイドレールと発射装置から発射された遊技球との衝突に起因して、外ガイドレールがレールベースからずれてしまう場合があった。そのため、外ガイドレールを適切に取り付けることが望まれていた。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技球を入球部に安定して入球させることができる遊技機を提供することにある。また、外ガイドレールを適切に取り付けることができる遊技機を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、遊技球を発射する発射装置と、遊技球が流下する遊技領域を有している遊技盤と、を備え、前記遊技盤には、前記発射装置により発射された遊技球を前記遊技領域に案内可能とする案内通路が設けられており、前記案内通路は、前記遊技盤に取り付けられた外ガイドレールと、その内周側に対向配置された内ガイドレールと、により形成されている遊技機であって、前記遊技領域には、所定の入球部と、遊技球を前記入球部に誘導する誘導通路と、遊技球を前記誘導通路に向かう第1方向または前記第1方向とは異なる第2方向に振り分ける第1振分部と、前記第1方向に振り分けられた遊技球を前記入球部に案内する第3方向または前記第3方向とは異なる第4方向に振り分ける第2振分部とが設けられており、前記外ガイドレールの基端部から先端部に至る範囲は、複数の案内部によって前記遊技盤の所定位置に湾曲した状態で取り付けられており、前記外ガイドレールの基端部から左端部までの範囲を第1範囲とし、前記外ガイドレールの左端部から上端部までの範囲を第2範囲とし、前記外ガイドレールの上端部から先端部までの範囲を第3範囲とすると、前記案内部の個数は、前記第1範囲の方が前記第2範囲よりも多く、前記第2範囲の方が前記第3範囲よりも多い、ことを特徴とする。
本発明によると、遊技球を入球部に安定して入球させることができる。また、外ガイドレールを適切に取り付けることができる。
本実施形態例に係るパチンコ機の外観を示す正面図である。 図1に示すパチンコ機の外観を示す斜視図である。 図1に示すパチンコ機の背面図である。 図1に示すパチンコ機に備えられる遊技盤の正面図である。 図4に示す遊技盤に設けられた導入通路の正面図である。 (a)は図4に示す第1振分装置が非可動状態にあるときの正面図であり、(b)は同第1振分装置が可動状態にあるときの正面図である。 図4に示す遊技盤に設けられた第1振分装置、誘導通路および第2振分装置を示す斜視図である。 (a)は図4に示す第2振分装置が非可動状態にあるときの断面図であり、(b)は同第2振分装置が可動状態にあるときの断面図である。 図7に示す誘導通路上に設けられた螺旋通路の変形例を示す斜視図である。 図1に示すパチンコ機の本体枠が保持する遊技盤を構成する化粧板、レールベースおよび外ガイドレールの分解斜視図である。 図10に示すレールベースおよび外ガイドレールが取り付けられた化粧板を示す斜視図である。 図11の正面図である。 図11に示す点線で囲まれた領域Aの拡大図である。 図13のB-B線断面図である。 図10に示す外ガイドレールを帯状に延ばしたときの上面図である。 外ガイドレールの孔部が形成されている範囲と、その範囲内に形成されている孔部の個数との関係を示す表である。 図1に示す遊技機の操作ハンドルを含む操作ハンドルユニットの斜視図である。 図17の分解斜視図である。 (a)は図17に示す操作ハンドルの前面側の斜視図であり、(b)は同操作ハンドルの背面側の斜視図である。 (a)~(c)は操作ハンドルの回転操作位置と回転操作角度との関係を示す図である。 (a)は操作ハンドルの指掛部と前扉の下端縁および右端縁との関係を示す図であり、(b)は操作ハンドルの指掛部と内枠の下端縁および右端縁との関係を示す図である。 実施例と比較例1~3について、操作ハンドルの回転操作位置に対する回転トルクの大きさを示す図である。 図22の実測値等をまとめた表である。 第2実施形態例に係るパチンコ機の外観を示す正面図である。 図24に示すパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。 図24のC-C線断面図である。 (a)は遊技球が誘導通路の外周部に沿って移動する場合における図24のC-C線断面図であり、(b)は遊技球が誘導通路の内周部に沿って移動する場合における図24のC-C線断面図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1,2に示すように、本発明の実施形態例に係るパチンコ機(遊技機)Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の外枠1と、外枠1に扉状に開閉自在に取り付けられる内枠2と、内枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられる前扉3等を備えている。内枠2は後述する遊技盤(図4参照)を保持しており、前扉3はガラスやプラスチック等からなる透明板4を保持している。透明板4は、前扉3の中央に形成された開口部3aを塞ぐように前扉3に取り付けられている。
前扉3には、透明板4の下方に遊技球を収容可能な上段受皿5および下段受皿6が設けられており、下段受皿6の右側方に遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル7が設けられている。また、前扉3には、透明板4の上方から左側方にかかる部位を囲むように装飾レンズ8が設けられ、透明板4の右上方に回転灯ユニット9が設けられ、回転灯ユニット9の真下であって透明板4の右側方にサイドパネルユニット10が設けられ、上段受皿5の前面中央に演出操作ボタンユニット11が設けられ、透明板4の左右下方と上方に複数(本例では4つ)のスピーカ12a~12dが設けられている。
上段受皿5には、パチンコ機Pの側方に設置された図示せぬ遊技球貸出装置により貸し出される遊技球や、パチンコ機Pの賞球払出装置(図3参照)から払い出される賞球が導かれるようになっており、この上段受皿5が遊技球で一杯になると、その後に貸し出されたり払い出されたりする遊技球は下段受皿6に導かれるようになっている。操作ハンドル7は遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されており、遊技者が操作ハンドル7を回転操作すると、上段受皿5に収容されている遊技球が遊技盤の下方に配設された発射装置(図示せず)に送られる。そして、この発射装置により操作ハンドル7の回転角度に応じた強度で遊技球が発射されるようになっている。なお、操作ハンドル7の詳細については後述する。
装飾レンズ8の内部には複数のLED(図示せず)が設けられており、これらLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光するという演出が行われるようになっている。回転灯ユニット9には環状に配置した複数のLED(図示せず)が設けられており、各LEDが配置順に点灯と消灯を繰り返すことにより、恰も回転灯が発光しているような演出を実行できるようになっている。サイドパネルユニット10は前方に向けて突出するように形成された略長方形薄板状の装飾用装置であって、この装置に内装されたデザインシート(図示せず)の視認性を高めるためのものである。演出操作ボタンユニット11は、遊技の進行に伴って実行される演出の切り替え等を行えるようになっている。スピーカ12a~12dは、遊技の進行に応じて遊技に関する様々な音を出力するようになっている。
図3に示すように、このパチンコ機Pの背面側には、遊技に関する主要な処理を行う主制御基板13と、主制御基板13からの指令を受けてスピーカ12a~12d等の各種演出装置を制御する副制御基板14と、賞球を上段受皿5に払い出す賞球払出装置15と、主制御基板13からの指令を受けて賞球払出装置15を制御する払出制御基板16と、操作ハンドル7の回転操作量に応じて発射装置の作動を制御する発射制御基板17と、大当たり回数等の各種情報を遊技場のホールコンピュータに出力する外部端子基板18等が設けられている。主制御基板13には、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶および記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等が実装されており、このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。
また、主制御基板13は、後述する第1振分装置を開閉動作させる第1ソレノイド、および後述する第2振分装置を開閉動作させる第2ソレノイドと電気的に接続されている。パチンコ機Pに電源が投入されている状態では、常時、主制御基板13に実装されたCPUは、第1ソレノイドに第1振分装置を開閉動作させるように制御するとともに、第2ソレノイドに第2振分装置を開閉動作させるように制御する。
主制御基板13に実装されたROMには、第1振分装置および第2振分装置の開閉動作のパターンが規定された開閉テーブルが記憶されている。主制御基板13のCPUは、この開閉テーブルを参照して、第1振分装置および第2振分装置の開閉動作を非周期的なパターンとなるように制御する。この開閉テーブルは、第1振分装置および第2振分装置の双方について複数種類の異なる開放時間と閉鎖時間とが設定されたパターンを規定している。なお、上記の非周期的なパターンとは、以下に説明するような開放時間(後述の(A1)~(A3)等)および閉鎖時間(後述の(B1)~(B3)等)を規定した開閉テーブルを参照することにより実現されるパターンであって、一定期間の遊技においては周期性を有しつつも、実質的にはランダムな開閉動作パターンであり、遊技者には予測不可能になっている。
例えば、開放時間だけが複数種類の異なるパターンとして規定されている場合、「(A1)0.5秒間の開放時間」→「(B1)0.5秒間の閉鎖時間」→「(A2)1秒間の開放時間」→「(B2)0.5秒間の閉鎖時間」→「(A3)0.8秒間の開放時間」→「(B3)0.5秒間の閉鎖時間」となり、(A1)から(B3)までが1つの周期となる。
さらに、閉鎖時間だけが複数種類の異なるパターンとして規定されている場合、「(A1)0.2秒間の開放時間」→「(B1)0.4秒間の閉鎖時間」→「(A2)0.2秒間の開放時間」→「(B2)1秒間の閉鎖時間」→「(A3)0.2秒間の開放時間」→「(B3)0.7秒間の閉鎖時間」となり、(A1)から(B3)までが1つの周期となる。
さらに、開放時間および閉鎖時間の両方が複数種類の異なるパターンとして規定されている場合、「(A1)0.1秒間の開放時間」→「(B1)0.5秒間の閉鎖時間」→「(A2)0.15秒間の開放時間」→「(B2)0.45秒間の閉鎖時間」→「(A3)0.2秒間の開放時間」→「(B3)0.4秒間の閉鎖時間」となり、(A1)から(B3)までが1つの周期となる。
このように、開放時間および閉鎖時間のうち少なくとも一方が複数種類の異なるパターンとして規定されているため、主制御基板13のCPUはこれらのパターンを参照することにより、第1振分装置および第2振分装置を一定の周期による動作を実現しつつもランダムなパターンで動作しているかのような制御をしている。また、主制御基板13のCPUは、第1振分装置25と第2振分装置26とで異なる開閉テーブルを参照したり、同一の開閉テーブルを異なるタイミングで参照することにより、第1振分装置25および第2振分装置26の動作を非同期で実行可能になるように制御している。
次に、図4を参照して本実施形態例の遊技盤について説明する。なお、以下においては、遊技盤に形成された遊技領域の右打ち領域については詳細な説明は省略する。図4に示す遊技盤20は、内枠2に収納・保持されており、透明板4(図1,2参照)を介して目視可能になっている。遊技盤20は発射装置によって発射された遊技球が流下する遊技領域21を有している。遊技領域21は、遊技盤20の下方に配設された発射装置(図示せず)の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする左打ち領域21Aおよび右打ち領域21Bを含んでいる。左打ち領域21Aはパチンコ機Pに正対した遊技者から見て遊技盤20の左側に位置し、右打ち領域21Bは同遊技者から見て遊技盤20の右側に位置している。
遊技盤20には、内ガイドレール70および外ガイドレール71が固定されており、これら内ガイドレール70と外ガイドレール71とによって発射装置により発射された遊技球を遊技盤20の遊技領域21に案内可能とする湾曲形状の案内通路73が形成されている。外ガイドレール71は、遊技盤20の下端部の中央よりも左側の位置から湾曲して遊技盤20の左端部まで延びるとともに、この左端部から湾曲して遊技盤20の上端部まで延び、さらに、この上端部から湾曲して遊技盤20の右上部まで延びている(図10等参照)。具体的には、外ガイドレール71は、遊技盤20の下端部の中央よりも左側の位置から左端部に至る範囲において下に凸となるように湾曲しており、遊技盤20の左端部から上端部を経由して右上部に至る範囲において上に凸となるように湾曲している。
一方で、内ガイドレール70は、外ガイドレール71よりも遊技領域21の内側に設けられており、外ガイドレール71の一部と対向するように配置されている。具体的には、内ガイドレール70は、外ガイドレール71の基端部と対向する位置から外ガイドレール71の左端部に対向する範囲において下に凸となるように湾曲しており、外ガイドレール71の左端部から左上部に対向する範囲において僅かに上に凸となるように湾曲している。
このように、外ガイドレール71および内ガイドレール70が遊技盤20に設けられていることから、左打ち領域21Aには、所定の発射強度未満で発射された遊技球が進入し、右打ち領域21Bには、所定の発射強度以上で発射された遊技球が進入することとなる。なお、外ガイドレール71には、遊技盤20に対する取り付け用の複数の孔部が形成されているが、この詳細については後述する。
遊技領域21には、遊技球の入球が大当たり抽選の実行契機となる始動口(入球部)23と、遊技球を始動口23に誘導する誘導通路24と、誘導通路24の入口に遊技球を受け入れ可能にする第1振分装置(第1振分部)25と、誘導通路24の出口から排出される遊技球を始動口23に入球可能にする第2振分装置(第2振分部)26とが設けられている。誘導通路24は、第1振分装置25の下流側に設けられた螺旋通路60と、螺旋通路60の下流側に設けられたステージ通路61とを有している。螺旋通路60は、第1振分装置25から誘導通路24内に受け入れられた遊技球を螺旋状に転動させるようになっている。ステージ通路61は、螺旋通路60から排出された遊技球を左右方向に転動させるようになっている。
また、遊技領域21には、遊技球を第1振分装置25に導く導入通路27と、遊技球を遊技盤20の背面側に排出するアウト口28と、始動口23の左側方に設けられ、所定個数(例えば4個)の賞球を払い出し可能にする一般入賞口29と、遊技に関する各種演出を表示する演出表示装置30とが配設されている。なお、図示は省略されているが、このパチンコ機Pにおいては、遊技領域21の左打ち領域21Aにおいて、複数の釘が導入通路27よりも上流側に設けられた左上領域A、およびステージ通路61と一般入賞口29との間に挟まれた左下領域Bにそれぞれ配設されている。
操作ハンドル7が遊技者によって任意角度に回転操作されると、発射装置が上段受皿5に貯留された遊技球を遊技領域21に向けて連続的に打ち出すようになっている。例えば大当たり遊技が行われていないとき、遊技者は遊技領域21の左上領域Aに向かって遊技球を打ち出すように発射装置を操作し、打ち出された遊技球は、左上領域Aに配設された複数の釘に衝突し、不規則に運動しながら導入通路27に向かって流下していく。
導入通路27は、図5に示すように、上下方向に延びるように形成されており、左上領域Aから流下した遊技球を誘導通路24の入口側に配設されている第1振分装置25に導くようになっている。この導入通路27は、左右両側に立設されている左側壁部27aおよび右側壁部27bと、これらの間に立設されている複数の突起部27cとを有しており、遊技球2個分に相当する通路幅を確保している。導入通路27に至った遊技球は、突起部27cに対して左側通路または右側通路を流下したり、これら通路を入れ替えながら流下して第1振分装置25に到達する。
第1振分装置25は、図示せぬ第1ソレノイド(駆動源)によって動作する電動役物であり、釘を有していない領域に配設されている。第1ソレノイドは、円筒状のコイル内に配置された固定鉄芯やこの固定鉄芯の下方に配置された可動部材等から構成され、コイルに電流を流したときに発生する磁場によって、可動部材を固定鉄芯に吸い寄せるように動作させる公知のアクチュエータである。
第1振分装置25は、図6に示すように、前記第1ソレノイドにリンク機構(図示せず)を介して連結された可動片25aを有している。この可動片25aは、遊技盤20の盤面に対して垂直な軸25bを中心として回動することが可能となっている。
第1ソレノイドに通電されていないとき、可動片25aは図6(a)に示す非可動状態にある。この状態では、誘導通路24の入口は可動片25aによって塞がれており、遊技球は誘導通路24に受け入れられないようになっている。そして、受け入れられなかった遊技球は、遊技盤20の左下領域Bを通ってアウト口28または一般入賞口29に向かう方向(第2方向)に振り分けられるようになっている。なお、このとき、遊技球は始動口23には入球しないようになっている。ただし、受け入れられなかった遊技球のうちのわずかは、始動口23に入球するように構成されてもよい。
一方、第1ソレノイドに通電されているとき、可動片25aは図6(a)に示す非可動状態から反時計回りに回動し、図6(b)に示す可動状態にある。この状態では、誘導通路24の入口は可動片25aによって露呈されているとともに、可動片25aが遊技球を誘導通路24に案内可能になっており、遊技球は誘導通路24に受け入れられ易くなっている。そして、受け入れられた遊技球は、誘導通路24に向かう方向(第1方向)に振り分けられるようになっている。なお、図6(b)に示す可動片25aの先端部と該先端部に対して左方に配置された壁部25cとの間には、遊技球1個分に相当する通路幅が確保されており、この間を通った遊技球は遊技盤20の左下領域Bを通ってアウト口28または一般入賞口29に向かう方向に導かれるようになっている。ただし、図6(b)に示す可動状態では、ほとんどの遊技球が誘導通路24に向かう方向に導かれるようになっている。また、図6(b)に示す可動状態が終了すると、可動片25aは時計回りに回動し、図6(a)に示す非可動状態に戻るようになっている。
第1振分装置25が遊技球を誘導通路24に向かう方向に振り分ける割合は、可動片25aの開放時間および閉鎖時間を調整することにより、任意に設定することができる。例えば導入通路27から100球の遊技球が流下した場合に、第1振分装置25は、25球の遊技球を誘導通路24に向かう方向に振り分けるようにし、75球の遊技球をアウト口28または一般入賞口29に向かう方向に振り分けるようにしてもよい。
図7に示すように、誘導通路24に向かう方向に振り分けられた遊技球は、第1振分装置25から下方に落下して螺旋通路60に受け入れられた後に、螺旋通路60を螺旋状に転動する。この際に遊技球はスピードが緩められて、遊技者はその挙動を見て遊技を楽しむことができる。螺旋通路60の中央には排出孔が形成されており、遊技球はこの排出孔からステージ通路61に排出される。
ステージ通路61は、螺旋通路60の下方から遊技領域21の中央に向かって右下がりに傾斜しており、その最下部に案内口62を有している。ステージ通路61は、この案内口62を介して第2振分装置26と連通している。第2振分装置26の下方には始動口23が配設されており、第2振分装置26は、ステージ通路61から案内口62を通った遊技球を始動口23に入球可能にしている。なお、第2振分装置26および始動口23の前方には、これらを目視可能な透明カバー53が取り付けられている。この透明カバー53の背面側には、第2振分装置26と始動口23との間に位置する屋根型形状の阻止板54が設けられており、この阻止板54よりも下方の左右位置には一対の風車55が設けられている。
第2振分装置26は図示せぬ第2ソレノイド(駆動源)によって動作する電動役物であり、この第2振分装置26も釘を有していない領域に配設されている。第2ソレノイドは、上述した第1ソレノイドと同様に、可動部材を固定鉄芯に吸い寄せるように動作させる公知のアクチュエータである。
第2振分装置26は、図8(a),(b)に示すように、第2ソレノイドにリンク機構(図示せず)を介して連結された可動片26aを有している。この可動片26aは、遊技盤20の盤面に対して水平な軸26bを中心として回動することが可能となっている。
第2ソレノイドに通電されていないとき、可動片26aは図8(a)に示す非可動状態にある。この状態では、可動片26aはステージ通路61の案内口62から落下した遊技球と衝突する突出位置にあり、始動口23への入球経路はこの可動片26aによって阻止されているため、遊技球は始動口23に受け入れられないようになっている。そして、受け入れられなかった遊技球は、阻止板54上に落下した後に風車55に衝突してアウト口28に向かう方向(第4方向)に振り分けられるようになっている。なお、風車55に衝突した遊技球は、始動口23に入球しないようになっている。ただし、風車55に衝突した遊技球のうちのわずかは、始動口23に入球するように構成されてもよい。
一方、第2ソレノイドに通電されているとき、可動片26aは図8(a)に示す非可動状態から時計回りに回動して図8(b)に示す可動状態にある。この状態では、可動片26aはステージ通路61の案内口62から落下した遊技球と衝突しない退避位置にあり、始動口23への入球経路はこの可動片26aによって露呈されているため、遊技球を始動口23に入球させる(案内する)方向(第3方向)に振り分けるようになっている。なお、図8(b)に示す可動状態が終了すると、可動片26aは反時計回りに回動し、図8(a)に示す非可動状態に戻るようになっている。
第2振分装置26が遊技球を始動口23に入球させる方向に振り分ける割合は、可動片26aの開放時間および閉鎖時間を調整することにより、任意に設定することができる。例えば上述したように第1振分装置25で100球のうち25球の遊技球が誘導通路24に向かう方向に振り分けられた場合、6球の遊技球を始動口23に入球させる方向に振り分けるようにし、19球の遊技球をアウト口28に向かう方向に振り分けるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態例に係るパチンコ機Pには、遊技球を誘導通路24に向かう方向(第1方向)またはアウト口28もしくは一般入賞口29に向かう方向(第2方向)に振り分ける第1振分装置(第1振分部)だけでなく、誘導通路24に向かう方向に振り分けられた遊技球を始動口(入球部)23に入球させる(案内する)方向(第3方向)またはアウト口28に向かう方向(第4方向)に振り分ける第2振分装置(第2振分部)が設けられている。そのため、誘導通路24から排出された遊技球が始動口23に入球する頻度のバラつきを軽減することができるので、遊技球を始動口23に安定して入球させることができる。
また、本実施形態例では、第1振分装置25および第2振分装置26は、第1ソレノイド(駆動源)および第2ソレノイド(駆動源)によって動作する電動役物であるので、パチンコ機Pの出荷する前の設計段階において、第1振分装置25の可動片25aおよび第2振分装置26の可動片26aの開閉動作のパターンが規定された開閉テーブルを変更するだけで、始動口23への入球頻度を種々の値に容易に変更することができる。
また、本実施形態例では、第1振分装置25の可動片25aおよび第2振分装置26の可動片26aの動作は、非同期で実行可能であるので、これら可動片25a,26aの開閉動作パターンを予測して遊技球を発射するようなゴト行為(所謂タイミング打法)の対策を講じることができる。
また、本実施形態例では、遊技領域21の左打ち領域21Aにおいて、複数の釘が配設されているのは、図4に示す左上領域Aと左下領域Bだけであり、誘導通路24の入口に設けられた第1振分装置25、誘導通路24、および誘導通路24の出口に設けられた第2振分装置26の周辺には、釘が一切配設されていない。また、第2振分装置26の下方に設けられた始動口23の周辺にも、釘が一切配設されていない。すなわち、誘導通路24の入口から始動口23に至る通路には、釘が一切配設されていない構成となっている。そのため、遊技球が始動口23に入球する頻度を調整できる構成は、第1振分装置25および第2振分装置26だけである。したがって、第1振分装置25の可動片25aおよび第2振分装置26の可動片26aの開閉動作のパターンが規定された開閉テーブルを変更すれば、始動口23の入球頻度に関するあらゆる設定を実現することができるので、遊技盤20に配設された釘を調整する必要がなく、設計を容易に行うことができる。
また、本実施形態例では、ステージ通路61の上流側に螺旋通路60が設けられており、第1振分装置25によって誘導通路24に受け入れられた遊技球が、螺旋通路60で1球ずつスピードを緩めながら螺旋状に転動した後、ステージ通路61に排出されるようになっている。そのため、誘導通路24に受け入れられた遊技球が即時にステージ通路61に進入してしまうことはなく、ステージ通路61上で遊技球同士が衝突しないようになっている。したがって、ステージ通路61上で遊技球同士が衝突することに起因する始動口23への入球頻度のバラつきを防止できる。
なお、上記実施形態例では、ステージ通路61の上流側に螺旋通路60を設けているが、螺旋通路60を設ける代わりに、例えばクルーンを採用してもよい。図9に示すように、クルーン63は、皿形状に形成されており、外周部から中央部に向かって下方に傾斜する傾斜面63aと、傾斜面63aの中央に形成された排出孔63bとを有している。このクルーン63では、第1振分装置25によって誘導通路24に受け入れられた遊技球を傾斜面63a上で転動させた後に、排出孔63bからステージ通路61に排出するようになっている。このように構成されたクルーンを採用した場合であっても、上記実施形態例と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態例では、本発明の第1振分部および第2振分部の例として、第1振分装置25および第2振分装置26を挙げて説明をしたが、これに限られない。例えば第1振分装置25および第2振分装置の代わりに、複数の排出孔を有した第1クルーンおよび第2クルーンを採用してもよい。この場合、第1クルーンでは、複数の排出孔のうち一の排出孔に遊技球が入球すると、該遊技球を誘導通路24に向かう方向に振り分けるようにし、複数の排出孔のうち他の排出孔に遊技球が入球すると、該遊技球をアウト口28または一般入賞口29に向かう方向に振り分けるようにすればよい。また、第2クルーンでは、複数の排出孔のうち一の排出孔に遊技球が入球すると、該遊技球を始動口23に入球させる方向に振り分けるようにし、複数の排出孔のうち他の排出孔に遊技球が入球すると、該遊技球をアウト口28に向かう方向に振り分けるようにすればよい。このような構成によっても、上記実施形態例と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態例では、第1振分装置25は可動片25aを有する構成となっており、第2振分装置26は可動片26aを有する構成となっていたが、これに限られない。例えば第1振分装置25および第2振分装置26はそれぞれ、一対の羽根部材を有する構成であってもよい。また、可動片25a,26aや一対の羽根部材の形状は、特に限定されることはなく、種々の形状を採用することができる。
また、上記実施形態例では、誘導通路24の入口側に第1振分装置25を設け、誘導通路24の出口側に第2振分装置26を設けた構成であったが、これに限られない。例えば第1振分装置25および第2振分装置26の代わりに複数の釘を配設してもよい。この場合、誘導通路24の入口側に配設された複数の釘によって、遊技球を誘導通路24に向かう方向、またはアウト口28もしくは一般入賞口29に向かう方向に振り分けるようにし、誘導通路24の出口側に配設された複数の釘によって、遊技球を始動口23に入球させる方向またはアウト口28に向かう方向に振り分けるようにすればよい。このような構成によっても、上記実施形態例と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態例では、遊技盤20の盤面に対して左側の領域(左打ち領域21A)に第1振分装置25および第2振分装置26を設けた構成であったが、これに限られない。例えば、遊技盤20の盤面に対して右側の領域(右打ち領域21B)に第1振分装置25および第2振分装置26を設けた構成であってもよい。また、左打ち領域に第1振分装置25および第2振分装置26を設けるとともに、右打ち領域に第3振分装置および第4振分装置を設けた構成であってもよい。この場合、各振分装置は、異なる振分構造であってもよいし、同じ振分構造であってもよいし、一部が同じ振分構造であってもよい。このようにすれば、バリエーション豊かな遊技を実現可能になり、遊技性を向上させることができる。
また、上記実施形態例では、パチンコ機Pに電源が投入されている状態では、常時、主制御基板13のCPUが、第1振分装置25および第2振分装置26をランダムなパターンで動作させるように制御していたが、これに限られない。例えば、複数種類の遊技状態を設け、これら遊技状態の種類によって、第1振分装置25および第2振分装置26の動作態様(動作パターン)を変更させるようにしてもよい。この場合、両振分装置の動作態様を変更させてもよいし、一方の振分装置の動作態様のみを変更させてもよい。なお、複数種類の遊技状態としては、例えば通常状態、時短状態、および高確状態等が挙げられる。このようにすれば、各遊技状態において、第1振分装置25および第2振分装置26の動作パターンに遊技者の興味を惹きつけることが可能になり、興趣に富んだ遊技を実現することができる。
また、上記実施形態例では、第1振分装置25および第2振分装置26の開閉動作パターンを制御するために、開放時間および閉鎖時間のうち少なくとも一方が複数種類の異なるパターンとして規定された開閉テーブルを用意していたが、これに限られない。例えば、パチンコ機Pが遊技者に対する有利度合いが異なる複数段階(例えば6段階)の設定の何れかに変更可能に構成されている場合、開放時間または閉鎖時間が上記のように複数種類の異なるパターンとして規定されるとともに、設定値に応じて開放時間および閉鎖時間が規定された開閉テーブルを用意してもよい。
具体的には、設定値が高くなるほど平均の開放時間が長くなるとともに平均の閉鎖時間が短くなるようにする一方、設定値が低くなるほど平均の開放時間が短くなるとともに平均の閉鎖時間が長くなるような開閉テーブルを用意すればよい。ここで、平均の開放時間とは、上記実施形態例における開閉テーブルの説明で示したような(A1)~(A3)の開放時間の平均を意味しており、平均の閉鎖時間とは、同(B1)~(B3)の閉鎖時間の平均を意味している。なお、(A1)~(A3)の数は、3つに限られることなく、2つ以上の任意の数((A1)~(AN)、N:2以上の自然数)だけ設けることができる。また、(B1)~(B3)の数についても、設定された開放時間の数に合わせて任意の数((B1)~(BN)、N:2以上の自然数)だけ設けることができる。このようにすれば、設定を変更可能に構成された遊技機においても、上記実施形態例と同様の効果を奏することができる。また、上述したように、誘導通路24の入口から始動口23に至る通路には、釘が一切配設されていない構成となっているので、釘の配設状態によって始動口23への入球頻度に影響が生じることなく、純粋に、設定された設定値のもとで遊技者は安心して遊技を楽しむことができる。
また、上記実施形態例では、第1振分装置25と第2振分装置26の双方をランダムなパターンで動作させながら、これらの動作を非同期で実行可能にしていたが、これに限られない。例えば、第1振分装置25および第2振分装置26の何れか一方を一定のパターンで動作させる一方で、第2振分装置26および第2振分装置26の何れか他方をランダムなパターンで動作させてもよい。このようにしても、第1振分装置25および第2振分装置26の動作を非同期で実行可能になり、上記実施形態例と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態例では、入球部の例として始動口23(第1始動口、所謂ヘソ)を例に挙げて説明したが、これに限られない。例えば第2始動口、大入賞口、一般入賞口、もしくはこれらの球検知センサが配設された通過口、またはゲート等の通過領域であってもよい。
次に、遊技盤20に取り付けられた外ガイドレール71の詳細な構成について、図10~図16を参照して説明する。以下においては、図中に示してある軸の方向に基づいて、上下、左右、および前後方向を規定するものとする。
図10に示すように、遊技盤20は、化粧板74と、化粧板74の前面74aに取り付けられるレールベース75と、レールベース75に取り付けられる外ガイドレール71と、を有している。なお、図10には示していないが、外ガイドレール71の内側には内ガイドレール70(図4参照)が配設され、化粧板74に対してレールベース75、外ガイドレール71および内ガイドレール70が取り付けられることにより、遊技盤20の盤面に前述した案内通路73(図4参照)が形成される。
化粧板74には、その前面74aに図4に示した第1振分装置25や第2振分装置26等を含む各種部材が配設される。レールベース75は樹脂により形成されており、その内周面75aは図11に示すように正面視において円弧状に湾曲している。内周面75aの基端側には、外ガイドレール71の基端部71aを支持する基端支持部750aが形成されており、内周面75aの先端側には、外ガイドレール71の先端部71bを支持する先端支持部750bが形成されている。内周面75aにおける基端支持部750aと先端支持部750bとの間には、図10,11に示すように、複数(本実施形態例では5つ)のボス75bが形成されている。複数のボス75bは、これらの配置間隔が均等にならないように形成されている。複数のボス75bの各々が、外ガイドレール71の後述する孔部に挿入可能になっている。
外ガイドレール71は、弾性および屈曲性を有する帯状の金属板から構成されており、レールベース75の内周面75aに沿って取り付けられる。つまり、外ガイドレール71は、レールベース75を介して遊技盤20(化粧板74)に取り付けられることになる。外ガイドレール71の基端部71aは、L字状に屈曲しており、レールベース75の基端支持部750aに嵌め込まれて支持される。また、外ガイドレール71の先端部71bは、U字状に屈曲しており、レールベース75の先端支持部750bに嵌め込まれて支持される。
外ガイドレール71の基端部71aと先端部71bとの間には、略横長楕円状の複数(本実施形態例では5つ)の孔部(案内部)71cが形成されている。各孔部71cは、図11,13に示すように、レールベース75の内周面75aに形成されたボス75bに挿入可能となっている。複数の孔部71cは、外ガイドレール71の基端部71aから先端部71bに至る範囲を円弧状に湾曲させた状態で遊技盤20に取り付けるための取付位置に案内する機能を有している。よって、複数の孔部71cをボス75bに挿入することにより、外ガイドレール71を遊技盤20の予め定められた取付位置に取り付けることができる。
また、複数の孔部71cのうち隣り合う孔部71c同士の間隔は、隣り合うボス75b同士の間隔に対応しており、均等にならないように設定されている。例えば隣り合う孔部71c同士の間隔を、外ガイドレール71の基端部71a側から順に間隔D1、間隔D2、間隔D3、間隔D4とすると、これらの長さの関係は、D1<D3<D2<D4となっている。
また、図14に示すように、複数の孔部71cは、前後方向において、外ガイドレール71における化粧板74に近い側に形成されている。そのため、遊技球が外ガイドレール71に沿って移動している際に、この遊技球と、孔部71cおよびボス75bとが接触しないようになっている。したがって、外ガイドレール71に沿って移動している遊技球と、孔部71cおよびボス75bとが干渉することを防止して、当該遊技球を円滑にガイドすることができる。また、外ガイドレール71に沿って移動する遊技球の軌道を安定させることができるので、始動口23等を含む各種の入賞口に対する入賞率を設計値通りとした遊技を提供することができる。
また、図14において黒矢印で示すように、レールベース75の内周面75aは、後方から前方に向かうにつれて右方に若干傾斜している。そして、このレールベース75の内周面75aに沿って配置されている外ガイドレール71も、後方から前方に向かうにつれて右方に若干傾斜している。そのため、遊技球が、外ガイドレール71に沿って移動している際に、遊技盤20の正面に配置されている透明板4(図1,2参照)と衝突し難くすることができ、透明板4を適切に保護することができる。
次に、外ガイドレール71の遊技盤20(レールベース75)への取付作業について説明する。
最初に、外ガイドレール71の先端部71bをレールベース75の先端支持部750bに嵌め込んで支持させる。次に、レールベース75のボス75bを外ガイドレール71の孔部71cに挿入した後に、外ガイドレール71の基端部71aをレールベース75の基端支持部750aに嵌め込んで支持させる。この際に、外ガイドレール71は、レールベース75の内周面75aに沿って円弧状に配置されるため、周方向の内側に向かって変形した状態となっている。この状態において、外ガイドレール71は、周方向の外側に向かって元の形状に復帰する弾性力を生じているので、外ガイドレール71をレールベース75の内周面75aに密着させることができる。以上により、外ガイドレール71の遊技盤20への取付作業が完了する。
次に、図15および図16を参照して、外ガイドレール71の孔部71cが形成されている範囲と、その範囲内に形成されている孔部71cの個数との関係について説明する。なお、以下の説明においては、外ガイドレール71の長手方向に沿った中間の部分を外ガイドレール71の「中間部71d」とし、外ガイドレール71がレールベース75に取り付けられた状態において、外ガイドレール71の最も左方に位置する部分を外ガイドレール71の「左端部71e」とし、外ガイドレール71の最も上方に位置する部分を外ガイドレール71の「上端部71f」とする。また、図15においては、説明の便宜上、外ガイドレール71を直線状に延ばした状態で示している。
図15,16に示すように、外ガイドレール71の基端部71aから左端部71eまでの範囲を「第1範囲R1」とし、左端部71eから上端部71fまでの範囲を「第2範囲R2」とし、上端部71fから先端部71bまでの範囲を「第3範囲R3」とすると、外ガイドレール71の第1範囲R1には3個の孔部71cが形成され、第2範囲R2には2個の孔部71cが形成され、第3範囲R3には孔部71cは形成されていない。よって、孔部71cの個数は、第1範囲R1(3個)の方が第2範囲R2(2個)よりも多く、第2範囲R2(2個)の方が第3範囲R3(0個)よりも多い。
ここで、外ガイドレール71の基端部71aは先端部71bに比べて発射装置40に近い位置に配設されており、この基端部71a側には発射装置40から発射された遊技球が発射時の勢いをほぼ維持した状態で衝突する。そのため、外ガイドレール71の基端部71a側は、その衝突時に受ける衝撃が先端部71b側よりも大きい。よって、外ガイドレール71の基端部71a側が、遊技球の衝突に起因してレールベース75に対してずれてしまい、遊技に支障を来さないように設計する必要がある。
そこで、外ガイドレール71の基端部71a側に近くなる程、孔部71cの個数(およびこれに対応するボス75bの個数)を多くすることにより、基端部71a側を確実かつ正確にレールベース75に固定することができる。一方で、外ガイドレール71の先端部71b側に近くなる程、孔部71cの個数を少なくすることにより、先端部71b側の加工やレールベース75に対する取り付けを容易にすることができる。
このように、孔部71cの個数は、外ガイドレール71の第1範囲R1、第2範囲R2、および第3範囲R3との関係で上記のように設定されているので、外ガイドレール71をレールベース75に適切に取り付けることができる。なお、外ガイドレール71の先端部71b側は、遊技球の衝突時に受ける衝撃が基端部71a側よりも小さく、遊技に支障を来す可能性が小さいため、上記のように孔部71cの個数を少なくしても、上記した基端部71a側のような問題は生じない。
なお、上記実施形態例では、孔部71cの個数は、第1範囲R1(3個)の方が第2範囲R2(2個)よりも多く、第2範囲R2(2個)の方が第3範囲R3(0個)よりも多くなっていたが、この構成に限られない。例えば、孔部71cの個数は、第1範囲R1においては第2範囲R2以上であり、第2範囲R2においては第3範囲R3以上であってもよい。また、孔部71cの個数は、第1範囲R1においては第3範囲R3以上であり、第2範囲R2においては第3範囲R3以上であってもよい。さらに、孔部71cの個数は、第1範囲R1においては、第2範囲R2以上であり、また、第3範囲R3以上であってもよい。これらの場合でも、上記実施形態例と同様の効果を奏することができる。
また、複数の孔部71cは、外ガイドレール71の左端部71eおよび上端部71fには形成されていない(図15参照)。外ガイドレール71がレールベース75に取り付けられた状態では、外ガイドレール71の第1範囲R1(基端部71aから左端部71eまでの範囲)は下に凸の円弧状に湾曲しており、外ガイドレール71の第2範囲R2(左端部71eから上端部71fまでの範囲)および第3範囲R3(上端部71fから先端部71bまでの範囲)は上に凸の円弧状に湾曲している。よって、外ガイドレール71の左端部71eは、左右方向において外ガイドレール71が左方から右方に向かって曲がる部分であり、外ガイドレール71の上端部71fは、上下方向において外ガイドレール71が上方から下方に向かって曲がる部分である。そのため、これら左端部71eおよび上端部71fは負荷がかかり易いので、このような部分に孔部71cを形成しないことにより外ガイドレール71の耐久性が低下することを防止できる。
また、複数の孔部71cは、外ガイドレール71の第3範囲R3には形成されていない。この構成によれば、外ガイドレール71の上端部71fから先端部71bまでの範囲である第3範囲を通過する遊技球は、発射装置40による発射時に比べてその勢いが失われているため、先端部71bをレールベース75の先端支持部750bに支持させるだけで十分に第3範囲R3をレールベース75に固定することができる。したがって、外ガイドレール71の第3範囲R3の加工やレールベース75に対する取り付けをさらに容易にすることができる。
また、複数の孔部71cは、その配置間隔が均等にならないように形成されている。この構成によれば、外ガイドレール71全体に亘って均等に孔部71cが形成されることによって外ガイドレール71の基端部71a側のレールベース75に対する固定力が低下することを防止することができる。特に、第1実施形態例では、複数の孔部71cの配置間隔は、外ガイドレール71の基端部71a側の方が先端部71bより狭くなっているので、基端部71a側において、レールベース75に対する固定力を向上させることができる。また、先端部71b側において、その加工やレールベース75に対する取り付け易さを向上させることができる。
なお、上記実施形態例では、複数の孔部71cの個数は、5個であったが、この構成に限られず、3以上の自然数であれば種々の個数を採用することができる。
また、上記実施形態例では、外ガイドレール71の基端部71aから左端部71eまでの範囲を第1範囲R1とし、左端部71eから上端部71fまでの範囲を第2範囲R2とし、上端部71fから先端部71bまでの範囲を第3範囲R3とすると、孔部71cの個数は、第1範囲R1(3個)の方が第2範囲R2(2個)よりも多く、第2範囲R2(2個)の方が第3範囲R3(0個)よりも多くなっていたが、この構成に限られない。例えば外ガイドレール71の基端部71aから左端部71eまでの範囲を「第4範囲R4」とし、左端部71eから先端部71bまでの範囲を「第5範囲R5」とすると、外ガイドレール71の第4範囲R4には3個の孔部71cが形成され、第5範囲R5には2個の孔部71cが形成されてもよい。この場合、孔部71cの個数は、第4範囲R4(3個)の方が第5範囲R5(2個)よりも多くなる。この構成によれば、外ガイドレール71の基端部71aから左端部71eまでの範囲である第4範囲R4に、それよりも先端部71b側の範囲である第5範囲R5よりも多くの孔部71cを形成しているので、外ガイドレール71の基端部71a側をさらに確実かつ正確にレールベース75に固定することができる。
また、外ガイドレール71の基端部71aから上端部71fまでの範囲を「第6範囲R6」とし、上端部71fから先端部71bまでの範囲を「第7範囲R7」とすると、外ガイドレール71の第6範囲R6には5個の孔部71cが形成され、第7範囲R7には孔部71cが形成されていなくてもよい。この場合、孔部71cの個数は、第6範囲R6(5個)の方が第7範囲R7(0個)よりも多くなる。この構成によれば、外ガイドレール71の上端部71fから先端部71bまでの範囲である第7範囲R7に、それよりも基端部71a側の範囲である第6範囲R6よりも少ない孔部71cを形成しているので、外ガイドレール71の加工やレールベース75に対する取り付けをさらに容易にすることができる。
さらに、外ガイドレール71の基端部71aから中間部71dまでの範囲を「第8範囲R8」とし、中間部71dから先端部71bまでの範囲を「第9範囲R9」とすると、外ガイドレール71の第8範囲R8には4個の孔部71cが形成され、第9範囲R9には1個の孔部71cが形成されてもよい。この場合、孔部71cの個数は、第8範囲R8(4個)の方が第9範囲R9(1個)よりも多くなる。この構成によれば、外ガイドレール71の中間部71dという比較的分かり易い基準部に対して基端部71a側の方が先端部71b側よりも多くの孔部71cを形成すればよいので、外ガイドレール71に対する孔部71cの設計を容易にすることができる。
なお、上記実施形態例では、本発明を構成する案内部の例として、レールベース75のボス75bに嵌め込まれる孔部71cを挙げて説明したが、これに限られない。例えば外ガイドレール71に所定間隔を存して切欠部(案内部)を複数形成し、これら切欠部に対応するようにレールベース75に突出部を形成してもよい。この場合、外ガイドレール71の切欠部にレールベース75の突出部が嵌め込まれることにより、外ガイドレール71がレールベース75に取り付けられる。また、例えば外ガイドレール71に所定間隔を存して位置決用孔部(案内部)を複数形成し、これら位置決用孔部に対応するようにレールベース75に位置決めピンを形成してもよい。この場合、外ガイドレール71の位置決用孔部にレールベース75の位置決めピンが挿入されることにより、外ガイドレール71がレールベース75に取り付けられる。このような構成を採用した場合でも、上記実施形態例と同様の効果を奏することができる。
以上説明したように、本実施形態例に係るパチンコ機(遊技機)Pでは、案内通路73(図4参照)を構成する外ガイドレール71の基端部71aから先端部71bに至る範囲が、複数の孔部(案内部)71cによって遊技盤20の所定位置に湾曲した状態で取り付けられている。そして、これら孔部71cの個数は、外ガイドレール71の第1範囲R1の方が第2範囲R2よりも多く、第2範囲R2の方が第3範囲R3よりも多い(図15,16参照)。これにより、発射装置40からの衝撃を受け易い外ガイドレール71の基端部71a側を確実かつ正確にレールベース75に固定することができ、また、外ガイドレール71の先端部71b側の加工やレールベース75に対する取り付けを容易にすることができる。したがって、外ガイドレール71を遊技盤20(レールベース75)に適切に取り付けることができる。
また、上記のように遊技盤20に外ガイドレール71を適切に取り付けることができるので、発射装置によって発射された遊技球を、案内通路73を経由して左打ち領域21Aに安定して案内することができる。そして、左打ち領域21Aに案内された遊技球を導入通路27から前述した誘導通路24に向かう方向に振り分け可能な第1振分装置25へと安定して導くことができ、このパチンコ機Pにおける遊技性を十分に発揮させることができる。
次に、図17~図23を参照して、第1実施形態例に係るパチンコ機Pの操作ハンドル7の詳細について説明する。
図17,18に示すように、操作ハンドル7は、取付部材76および意匠ケース77と一体化された操作ハンドルユニット7Aとして、前扉3の右下隅部に取り付けられている(図1,2も参照)。操作ハンドルユニット7Aが前扉3に取り付けられた状態では、操作ハンドル7は前面側に斜めに突出している。
取付部材76は、略矩形状部材であり、複数の孔部76aを有している。これら孔部76aは、前扉3の右下隅部に対する取付部材76の取り付け、およびこの取付部材76に対する操作ハンドル7および意匠ケース77の取り付けのために形成されている。
意匠ケース77は、樹脂製の箱状部材であり、その中央部に開口77Aを有している。この開口77Aには、操作ハンドル7の後述するベース体が挿通される。
図17~図19に示すように、操作ハンドル7は、取付部材76に固定されるベース体7aと、ベース体7aに回転操作可能に支持される操作リング7bと、操作ハンドル7の前面を覆うフェイスカバー7cと、を有している。なお、図19(a)においては、説明の便宜上、フェイスカバー7cの図示を省略している。
ベース体7aは、略円筒状の基体部7a1と、基体部7a1よりも大径の大径部7a2と、を有しており、これら基体部7a1と大径部7a2とが段差部7a3を介して接続されている。段差部7a3および大径部7a2で囲まれた空間内に、第1ガイド軸7a4、第2ガイド軸7a5、および第3ガイド軸7a6が、操作リング7bの回転軸方向に沿って前方に突出するように設けられている。第1ガイド軸7a4および第2ガイド軸7a5は、その空間内における右上領域に設けられており、第1ガイド軸7a4の方が第2ガイド軸7a5よりも操作リング7bの周方向に沿って反時計回り寄りに配置されている。第3ガイド軸7a6は、その空間内における左下領域であって、操作リング7bの回転軸Xに関して第1ガイド軸7a4と対称となる位置に設けられている。なお、詳細な説明は省略するが、上記した大径部7a2における前端部の左側には、発射装置による遊技球の発射を停止させる停止ボタン7a7が設けられている(図19(b)参照)。
操作リング7bは、ベース体7aに相対回転可能に支持されている。この操作リング7bは、ベース体7aの大径部7a2と対向するリング状のリング部7b1と、リング部7b1の内側に設けられた平面部7b2と、を有している。リング部7b1の外周面には、操作リング7bの外径方向に突出する複数(例えば3個)の第1指掛部7b3、第2指掛部7b4、および第3指掛部7b5が形成されている。具体的には、これら第1~第3指掛部7b3~7b5は、リング部7b1の上側の外周面において、第1指掛部7b3、第2指掛部7b4、および第3指掛部7b5の順で時計回りとなるように配置されている。遊技者がこれら第1~第3指掛部7b3~7b5に指を掛けることにより、操作リング7bを容易に回転操することができる。なお、第1~第3指掛部7b3~7b5の寸法の詳細については後述する。
平面部7b2には、操作リング7bの回転軸方向に沿って貫通するとともに、操作リング7bの周方向に沿って湾曲する長孔状の上ガイド孔7b20、および下ガイド孔7b21が設けられている。上ガイド孔7b20および下ガイド孔7b21は、操作リング7bの回転軸X回りに180度位相をずらして配置されている。そして、上ガイド孔7b20を上記した第1ガイド軸7a4および第2ガイド軸7a5が貫通しており、下ガイド孔7b21を上記した第3ガイド軸7a6が貫通している。
また、平面部7b2には、その中心位置において操作リング7bの回転軸方向に沿って前方に突出する中心突起7b30が設けられている。そして、この中心突起7b30の外周には、コイルバネ7b40が巻き付けられている。中心突起7b30の近傍には係止部7b31が設けられており、このコイルバネ7b40の一端部が係止部7b31によって係止されている。一方、このコイルバネ7b40の他端部は、上記した下ガイド孔86b21を貫通している第3ガイド軸7a6に巻き付けられて係止されている。
フェイスカバー7cは、操作ハンドル7の最も正面側に配置されており、略半球状に形成されている。フェイスカバー7cの背面側には、上記した第3ガイド軸7a6の先端に対面するネジ穴(図示せず)と、上記した中心突起7b30の先端部が相対回転可能に挿入される中心穴(図示せず)と、が設けられている。第3ガイド軸7a6、ならびに第3ガイド軸7a6の後端部と連続するベース体7a(大径部7a2および段差部7a3)は後方からネジを挿入可能に構成されている。フェイスカバー7cの中心穴に中心突起7b30の先端部が挿入された状態で、フェイスカバー7cのネジ穴にネジを螺号することにより、フェイスカバー7cがベース体7aに固定されている。これにより、操作リング7bは、フェイスカバー7cとベース体7aとの間に回転自在に挟持される。
このように構成された操作ハンドル7において、操作リング7bの上記した第1ガイド軸7a4または第2ガイド軸7a5が、上ガイド孔7b20の周方向端部に接触したとき、および上記した第3ガイド軸7a6が、下ガイド孔86b21の周方向端部に接触したときに、操作リング7bはそれ以上回転することを規制される。つまり、第1~第3ガイド軸7a4,7a5,7a6、上ガイド孔7b20、および下ガイド孔7b21は、操作リング7bの回転をガイドする機能と、その回転角度を一定範囲内に規制するストッパーとしての機能と、の双方を有している。
操作リング7bの中心突起7b30に巻き付けられたコイルバネ7b40は、反時計回りの反発力(弾性力)を発揮できる状態で組み込まれている。そのため、操作リング7bは、遊技者が回転操作していないときは、コイルバネ7b40の反発力を受けて、第2ガイド軸7a5が上ガイド孔7b20における時計回り方向の端部に接触し、かつ、第3ガイド軸7a6が下ガイド孔7b21における時計回り方向の端部に接触した図20(a)に示す初期位置で静止している。なお、フェイスカバー7cの中心部Оから第1指掛部7b3の最外径部7b3´へと向かう矢印が水平方向となす角度を回転操作角度とすると、このときの回転操作角度はφ0度となっている。
図20(a)に示すように、操作リング7bが初期位置にあるときに、遊技者が時計回り方向に所定の大きさの力を操作リング7bに作用させると、当該操作リング7bは、コイルバネ7b40の弾性力に抗して図中時計回り方向に回転し始め、発射装置40による遊技球の発射が開始する。
図20(b)に示すように、操作ハンドル7の回転操作角度がφ1度になるまで、遊技者が操作リング7bに作用させる力を徐々に強めていくと、第1ガイド軸7a4は上ガイド孔7b20の中央よりもやや反時計回り寄りの位置に相対的に変位し、第2ガイド軸7a5は上ガイド孔7b20の中央に相対的に変位し、第3ガイド軸7a6は下ガイド孔7b21の中央に相対的に変位する。このとき、発射装置40によって発射された遊技球は、遊技盤20の遊技領域50における左打ち領域21Aに向かって進行した後に、当該左打ち領域21Aを流下する。以下においては、このときの操作リング7bの回転操作位置を「左打ち基準位置」という。なお、この左打ち基準位置は所謂ブッコミ狙いで遊技球を発射する際の回転操作位置である。
図20(c)に示すように、操作ハンドル7の回転操作角度φ2度になるまで、遊技者が操作リング7bに作用させる力をさらに強めていくと、上記した第1ガイド軸7a4は上ガイド孔7b20における反時計回り方向の端部に接触し、第2ガイド軸7a5は上ガイド孔7b20の中央よりもやや反時計回り寄りの位置に相対的に変位し、第3ガイド軸7a6は下ガイド孔7b21における反時計回り方向の端部に接触する。このとき、発射装置40によって発射された遊技球は、遊技盤20の遊技領域50における右打ち領域21Bに向かって進行した後に、当該右打ち領域21Bを流下する。以下においては、このときの操作リング7bの位置を「右打ち基準位置(最大回転位置)」という。
遊技者が操作リング7bに対する時計回り方向の付勢を解除すると、操作リング7bはコイルバネ7b40の弾性力によって初期位置に復帰する。
このように、遊技者が操作リング7bの時計回り方向における回転操作量を変化させ、当該操作リング7bの回転操作位置を調整することにより、遊技者は遊技盤20の遊技領域50における所望の領域に向けて遊技球を発射することができる。そして、このとき遊技者が操作リング7bを回転操作させる際に必要な力(以下「回転トルク」という。)Nの大きさは、操作リング7bの中心突起7b30に巻き付けられたコイルバネ7b40の性質(例えばバネ定数k[N/m])やコイルバネ7b40の一端部および他端部の係止態様等を含む種々の要素によって変動する。例えばバネ定数kの値が大きい程、また、コイルバネ7b40の一端部および他端部が周方向に巻回されている程、回転トルクNの大きさが増加することなる。このような回転トルクNの大きさを増加させる要素のことを「回転トルク増加要素」という。なお、回転トルクNの大きさと、操作ハンドル7の回転操作位置との関係の詳細については後述する。
次に、図21(a),(b)を参照して、操作ハンドル7のリング部7b1の外周面に形成された第1~第3指掛部7b3~7b5の寸法の詳細について説明する。
前述したように、第1~第3指掛部7b3~7b5は、操作リング7bのリング部7b1の外周面から外径方向に突出するように形成されているが、正面視におけるこれら第1~第3指掛部7b3~7b5の最外径部7b3´~7b5´と、フェイスカバー7cの中心部Оと、の距離Dは、以下のように設定されている。具体的には、第1指掛部7b3の最外径部7b3´と中心部Оとの距離D1は、53.4[mm]に設定されている。また、第2指掛部7b4の最外径部7b4´と中心部Оとの距離D2は、45.6[mm]に設定されている。さらに、第3指掛部7b5の最外径部7b5´と中心部Оとの距離D3は、39.3[mm]に設定されている。また、正面視におけるフェイスカバー7cの最外径部と中心部0との距離Eは、34.6[mm]に設定されている。なお、フェイスカバー7cの中心部0からフェイスカバー7cの最外径部へと向かう矢印(距離Eの矢印)が斜めになっているのは、操作ハンドル7が前面側に斜めに突出しているためである。
また、操作ハンドルユニット7Aが前扉3の右下隅部に取り付けられた状態では、前扉3の下端縁3Aは、意匠ケース77の下端縁77aより若干下方に位置しており、前扉3の右端縁3Bは、意匠ケース77の右側縁77bよりも若干右方に位置している(図21(a)参照)。この場合、前扉3の下端縁3Aとフェイスカバー7cの中心部Оとの距離F1は、40.0[mm]に設定されており、前扉3の右端縁3Bと中心部Оとの距離G1は、49.1[mm]に設定されている。
さらに、前扉3が内枠2に対して閉じられた状態では、内枠2の下端縁2Aは前扉3の下端縁3Aよりも若干下方に位置しており、内枠2の右端縁2Bは前扉3の右端縁3Bよりも若干右方に位置している(図21(b)参照)。この場合、内枠2の下端縁2Aとフェイスカバー7cの中心部Оとの距離F2は、45.0[mm]に設定されており、内枠2の右端縁2Bと中心部Оとの距離G2は、51.1[mm]に設定されている。
操作ハンドル7が初期位置(図20(a)参照)にある場合、第1指掛部7b3は略左方を向いており、第2指掛部7b4は略上方を向いており、第3指掛部7b5は右斜め上方を向いている。この場合、何れの指掛部7b3~7b5も前扉3の下端縁3Aよりも下方に突出しておらず、また、前扉3の右端縁3Bよりも右方に突出していない。さらに、何れの指掛部7b3~7b5も内枠2の下端縁2Aよりも下方に突出しておらず、また、内枠2の右端縁2Bよりも右方に突出していない。
次に、操作ハンドル7が左打ち基準位置(図20(b)参照)にある場合、第1指掛部7b3は左斜め上方を向いており、第2指掛部7b4は右斜め上方を向いており、第3指掛部7b5は略右方を向いている。ここで、前扉3の右端縁3Bと(フェイスカバー7cの)中心部Оとの距離G1(49.1[mm])および内枠2の右端縁2Bと中心部Оとの距離G2(51.1[mm])は、第3指掛部7b5の最外径部7b5´と中心部Оとの距離D3(39.3[mm])よりも大きいため、第3指掛部7b5が前扉3の右端縁3Bおよび内枠2の右端縁2Bよりも右方に突出することはない。
以上より、操作ハンドル7が左打ち基準位置にある場合、何れの指掛部7b3~7b5も前扉3の下端縁3Aよりも下方に突出しておらず、また、前扉3の右端縁3Bよりも右方に突出していない。さらに、何れの指掛部7b3~7b5も内枠2の下端縁2Aよりも下方に突出しておらず、また、内枠2の右端縁2Bよりも右方に突出していない。
次に、操作ハンドル7が右打ち基準位置(図20(c)参照)にある場合、第1指掛部7b3は略上方を向いており、第2指掛部7b4は右方を向いており、第3指掛部7b5は略下方を向いている。ここで、前扉3の右端縁3Bと(フェイスカバー7cの)中心部Оとの距離G1(49.1[mm])および内枠2の右端縁2Bと中心部Оとの距離G2(51.1[mm])は、第2指掛部7b4の最外径部7b4´と中心部Оとの距離D2(45.6[mm])よりも大きい。そのため、第2指掛部7b4が前扉3の右端縁3Bおよび内枠2の右端縁2Bよりも右方に突出することはない。また、前扉3の下端縁3Aと中心部Оとの距離F1(40.0[mm])および内枠2の下端縁2Aと中心部Оとの距離F2(45.0[mm])は、第3指掛部7b5の最外径部7b5´と中心部Оとの距離D3(39.3[mm])よりも大きい。そのため、第3指掛部7b5が前扉3の下端縁3Aおよび内枠2の下端縁2Aよりも下方に突出することはない。
以上より、操作ハンドル7が右打ち基準位置にある場合、何れの指掛部7b3~7b5も前扉3の下端縁3Aよりも下方に突出しておらず、また、前扉3の右端縁3Bよりも右方に突出していない。さらに、何れの指掛部7b3~7b5も内枠2の下端縁2Aよりも下方に突出しておらず、また、内枠2の右端縁2Bよりも右方に突出していない。
このように、操作ハンドル7の第1~第3指掛部7b3~7b5は、操作ハンドル7が初期位置および右打ち基準位置にある場合、前扉3の下端縁3Aおよび内枠2の下端縁2Aから下方に突出していない。そのため、作業者が前扉3または前扉3が取り付けられた内枠2を床等に置いた場合でも、第1~第3指掛部7b3~7b5が床等と接触しない。したがって、床等との接触に起因して操作ハンドル7が破損するリスクを低減することができる。特に、昨今のパチンコ機の前扉には、演出効果の向上を目的として大型の意匠部材が設置されることが多く、このような意匠部材が設置された前扉は非常に重量が大きくなるため、作業者は前扉を床等に置く機会が増えている。そこで、このようなパチンコ機において、この操作ハンドル7の第1~第3指掛部7b3~7b5の寸法を採用すれば、大型の意匠部材を前扉に設置しつつも、操作ハンドルの指掛部を適切に保護することができる。
また、操作ハンドル7の第1~第3指掛部7b3~7b5は、操作ハンドル7が左打ち基準位置にある場合において、前扉3の下端縁3Aおよび内枠2の下端縁2Aから下方に突出していない。つまり、操作ハンドル7の第1~第3指掛部7b3~7b5は、操作ハンドル7が初期位置、右打ち基準位置、および左打ち基準位置の如何なる回転操作位置にある場合でも、前扉3の下端縁3Aおよび内枠2の下端縁2Aから下方に突出していない。そのため、作業者が前扉3または前扉3が取り付けられた内枠2を床等に置いた場合でも、第1~第3指掛部7b3~7b5と床等との接触を確実に防ぐことができるので、床等との接触に起因して操作ハンドル7が破損するリスクをさらに低減することができる。
また、操作ハンドル7の第1~第3指掛部7b3~7b5は、操作ハンドル7が初期位置および右打ち基準位置にある場合、前扉3の右端縁3Bおよび内枠2の右端縁2Bから右方に突出していない。そのため、作業者が前扉3または前扉3が取り付けられた内枠2を床等に置いた場合でも、第1~第3指掛部7b3~7b5が周囲に配置されている物等と接触しない。したがって、そのような周囲の物等との接触に起因して操作ハンドル7が破損するリスクを低減することができる。
また、操作ハンドル7の第1~第3指掛部7b3~7b5は、操作ハンドル7が左打ち基準位置にある場合、前扉3の右端縁3Bおよび内枠2の右端縁2Bから右方に突出していない。つまり、操作ハンドル7の第1~第3指掛部7b3~7b5は、操作ハンドル7が初期位置、右打ち基準位置、および左打ち基準位置の如何なる位置にある場合でも、前扉3の右端縁3Bおよび内枠2の右端縁2Bから右方に突出していない。そのため、作業者が前扉3または前扉3が取り付けられた内枠2を床等に置いた場合でも、第1~第3指掛部7b3~7b5と周囲に配置された物等との接触を確実に防ぐことができるので、そのような周囲の物等との接触に起因して操作ハンドル7が破損するリスクをさらに低減することができる。
また、第1指掛部7b3は、第2指掛部7b4および第3指掛部7b5よりも突出量が大きいが、操作ハンドル7が右打ち基準位置にある場合、この第1指掛部7b3の最外径部7b3´が回転軌道の最下点に位置しない。このように設計しておけば、操作ハンドル7のフェイスカバー7cの下端部と、前扉3の下端縁3Aまたは内枠2の下端縁2Aとの距離(図21(a),(b)参照)は比較的小さいので、第1指掛部7b3の最外径部7b3´が前扉3の下端縁3Aおよび内枠2の下端縁2Aから下方に突出することをさらに確実に防止することができる。
なお、上記実施形態では、操作ハンドル7の第1~第3指掛部7b3~7b5は、初期位置および最大回転位置において、前扉3の下端縁3Aおよび右端縁3Bと、内枠2の下端縁2Aおよび右端縁2Bと、の双方から突出しないように形成されていたが、この構成に限られない。第1~第3指掛部7b3~7b5は、初期位置および最大回転位置において、前扉3の下端縁3Aおよび右端縁3Bと、内枠2の下端縁2Aおよび右端縁2Bと、の何れか一方から突出しないように形成されていてもよい。
次に、図22,23を参照して、操作ハンドル7の回転トルクNの大きさと、操作ハンドル7の回転操作位置との関係の詳細について説明する。
図22は、本実施形態例の操作ハンドル7(実施例)と、実施例に対する比較例1~3についての回転操作位置に対する回転トルクNの大きさの実測値を示している。なお、実施例については実線で示し、比較例1~3については二点鎖線、点線、および一点鎖線で示している。
図22に示すように、実施例(操作ハンドル7)では、初期位置から回転操作を開始させるために必要な回転トルク(以下、「第1回転トルク」という。)の大きさは、6.8[N・mm]となった。また、左打ち基準位置に回転操作させるために必要な回転トルク(以下、「第2回転トルク」という。)の大きさは、13.6[N・mm]となった。さらに、右打ち基準位置に回転操作させるために必要な回転トルク(以下、「第3回転トルク」という。)の大きさは、23.8[N・mm]となった。これにより、図23に示すように、第2回転トルクと第1回転トルクとの差分ΔAは6.8[N・mm]であり、第3回転トルクと第2回転トルクとの差分ΔBは10.2[N・mm]であることが導出される。
また、図23に示すように、実施例では、左打ち基準位置までの回転操作角度φ1(以下、「第1回転操作角度」という。)は49.0度となり、右打ち基準位置までの回転操作角度(以下、「第2回転操作角度」という。)は100.0度となった。
以上より、実施例では、第3回転トルクと第2回転トルクとの差分ΔB(10.2[N・mm])は、第2回転トルクと第1回転トルクとの差分ΔA(6.8[N・mm])よりも大きく、この差分ΔAの2倍(13.8[N・mm])よりも小さいことが分かる。つまり、実施例は、回転操作位置に対する回転トルクNの大きさが図22に示す値を取るように、操作リング7bの中心突起7b30にコイルバネ7b40を巻き付けて、このコイルバネ7b40の両端部を係止している(図19(a)参照)。そのため、第1回転トルクの大きさを小さくすることができ、しかも回転トルクNの変化量を抑えている(つまり、図22に示す曲線の傾きを小さくしている。)。
具体的には、差分ΔA(第2回転トルクと第1回転トルクとの差分)が小さくなっているので、初期位置から左打ち基準位置までの間に回転トルクが急激に増加せず、遊技者はスムーズに操作ハンドル7を回転操作することができる。また、差分ΔB(第3回転トルクと第2回転トルクとの差分)が小さくなっているので、左打ち基準位置から右打ち基準位置までの間に回転トルクが急激に増加せず、遊技者はスムーズに操作ハンドル7を操作することができる。このように、初期位置から左打ち基準位置を経由して右打ち基準位置に至るまで操作ハンドル7を楽に操作することができるため、長時間に亘る遊技でも遊技者を疲労し難くすることができる。
また、実施例では、操作ハンドル7の左打ち基準位置に対応する第1回転操作角度(49.0度)は、右打ち基準位置に対応する第2回転操作角度(100.0度)の半分以下の値になっている。一般的には、遊技中においては右打ちよりも左打ちを行うことの方が多いため、操作ハンドル7を左打ち基準位置に瞬時に回転操作できるようにしており、遊技者の負担をさらに軽減できる。
比較例1は、実施例に比べて前述した回転トルク増加要素が大きく影響している操作ハンドルである。この比較例1では、図22に示すように、第1回転トルクの大きさは59.4[N・mm]になっており、第2回転トルクの大きさは79.2[N・mm]になっており、第3回転トルクの大きさは143.6[N・mm]になっていた。これにより、図22に示すように、第2回転トルクと第1回転トルクの差分ΔAは19.8[N・mm]であり、第3回転トルクと第2回転トルクの差分ΔBは64.4[N・mm]であることが導出される。また、第1回転操作角度は60.0度になっており、第2回転操作角度は120.0度になっていた。
以上より、比較例1では、第3回転トルクと第2回転トルクの差分ΔB(64.4[N・mm])は、第2回転トルクと第1回転トルクの差分ΔA(19.8)よりも大きく、この差分ΔAの2倍(39.6[N・mm])よりも大きいことが分かる。よって、第1回転トルクが大きく、また、操作ハンドルを回転操作せるにつれて回転トルクの変化量が大きくなるので(つまり、図22に示す曲線の傾きが急激に増加していくので)、長時間に亘る遊技で遊技者は非常に疲労する。
比較例2は、比較例1よりも回転トルク増加要素は大きく影響していないが、実施例に比べて回転トルク増加要素が大きく影響している操作ハンドルである。この比較例2では、図22に示すように、第1回転トルクの大きさは57.6[N・mm]になっており、第2回転トルクの大きさは62.4[N・mm]になっており、第3回転トルクの大きさは91.2[N・mm]になっていた。これにより、第2回転トルクと第1回転トルクの差分ΔAは、4.8[N・mm]であり、第3回転トルクと第2回転トルクの差分ΔBは、28.8[N・mm]であることが導出される。また、第1回転操作角度は40.0度になっており、第2回転操作角度は120.0度になっていた。
以上より、比較例2では、第3回転トルクと第2回転トルクの差分ΔB(28.8)は、第2回転トルクと第1回転トルクの差分ΔA(4.8)よりも大きく、この差分ΔAの2倍(9.6)よりも大きいことが分かる。よって、第1回転トルクが比較例1と同様に大きく、また、比較例1ほどではないものの、操作ハンドルを回転操作せるにつれて回転トルクの変化量が徐々に大きくなるので(つまり、図22に示す曲線の傾きが緩やかに増加していくので)、長時間に亘る遊技で遊技者は疲労し易い。
比較例3は、比較例2よりも回転トルク増加要素が大きく影響していないが、実施例に比べて回転トルク増加要素が大きく影響している操作ハンドルである。この比較例3では、図22に示すように、第1回転トルクの大きさは29.7[N・mm]になっており、第2回転トルクの大きさは54.5[N・mm]になっており、第3回転トルクの大きさは94.1[N・mm]になっていた。これにより、図23に示すように、第2回転トルクと第1回転トルクの差分ΔAは、24.8[N・mm]であり、第3回転トルクと第2回転トルクの差分ΔBは、39.6[N・mm]であることが導かれる。また、第1回転操作角度は45.0度になっており、第2回転操作角度は110.0度になっていた。
以上より、比較例3について、第3回転トルクと第2回転トルクの差分ΔB(39.6[N・mm])は、第2回転トルクと第1回転トルクの差分ΔA(24.8)よりも大きく、この差分ΔAの2倍(49.6[N・mm])よりも小さいことが分かる。よって、比較例3は、第1回転トルクが比較例1.2よりは小さいが実施例よりは大きく、また、比較例2よりも操作ハンドルを回転操作せるにつれて回転トルクの変化量が大きくなるので(つまり、図22に示す曲線の傾きが増加していくので)、遊技者は疲労し易い。
このように、実施例と比較例1~3とを比べて明らかなように、実施例(操作ハンドル7)は長時間に亘る遊技でも遊技者が疲労し難い最適な操作ハンドルである。
次に、図24~図27を参照して、第2実施形態例に係るパチンコ機P´について説明する。図24に示すように、このパチンコ機(遊技機)P´は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の外枠101と、外枠101に扉状に開閉自在に取り付けられる内枠102と、内枠102の前面に扉状に開閉自在に取り付けられる前扉103等を備えている。内枠102は後述する遊技盤を保持しており、前扉103はガラスやプラスチック等からなる透明板104を保持している。透明板104は、前後方向に沿って2つ設けられており(図26参照)、これら透明板104が前扉103の中央に形成された開口部103aを塞ぐように前扉103に取り付けられている。
前扉103には、透明板104の下方に遊技球を収容可能な上段受皿105および下段受皿106が設けられており、下段受皿106の右側方に遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル107が設けられている。また、前扉103には、遊技における演出効果を高めるための種々の部材が配設されている。具体的には、透明板104の上方に意匠部材108が設けられ、透明板104の左側方にかかる部位を囲むように装飾レンズユニット109が設けられ、透明板104の右上方に回転灯ユニット110が設けられ、回転灯ユニット110の真下であって透明板104の右側方にサイドパネルユニット111が設けられ、上段受皿105の前面中央に演出操作ボタンユニット112が設けられ、透明板104の左右下方に一対のスピーカ113a,113bが設けられている。意匠部材108を除いた種々の部材については、第1実施形態例で既に説明したので、ここではその説明を省略する。
意匠部材108は、箱形状を有しており、透明板104の上方領域を大きく占める大型の部材である。この意匠部材108の内部には、複数のLED(図示せず)が設けられており、これらLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光するという演出が行われるようになっている。なお、意匠部材108と、遊技盤205の遊技領域150における連結通路15cとの位置関係の詳細については後述する。
図示は省略するが、このパチンコ機P´の背面側には、第1実施形態例のパチンコ機Pと同様に、主制御基板と、副制御基板と、賞球払出装置と、払出制御基板と、発射制御基板と、外部端子基板等が設けられている。
また、このパチンコ機P´では、外枠101と内枠102とによって本体枠114が構成されており、この本体枠114によって図25に示す遊技盤205が保持されている。この遊技盤205は、第1実施形態例のパチンコ機Pと同様に、その遊技領域150において左打ち領域150Aおよび右打ち領域150Bを含んでいる。そして、発射装置によって発射された遊技球は、発射強度に応じて、内ガイドレール170および外ガイドレール171からなる案内通路173を経由して、左打ち領域150Aまたは右打ち領域150Bに進入するようになっている。左打ち領域150Aには、第1始動入賞口153に遊技球を導く直線状に並んだ複数の釘(道釘)154や道釘154の上流側に配設された風車155等が設けられている。一方、右打ち領域150Bには、ゲート156、第2始動入賞口157および第2始動入賞口157を開閉可能する可変部材157aや大入賞口158および大入賞口158を開閉する開閉扉158a等が設けられている。
また、遊技領域150には、左打ち領域150Aと右打ち領域150Bとを連結する連結通路15cが含まれており、遊技球はこの連結通路15cによって左打ち領域150Aから右打ち領域150Bに誘導される。連結通路15cは、遊技領域150における上方領域であって、遊技中に所定条件の成立に基づいて可動する可動役物161の上方に円弧状に形成されている。さらに、連結通路15cは、外周側に位置する外周部150cと、内周側に位置する内周部151c、とを有しており、外周部150cと内周部151cとに挟まれた空間を遊技球が通過することになる。
次に、図26を参照して、前述した意匠部材108と連結通路15cとの位置関係について説明する。なお、図26は、図24のC-C線断面図であり、この図に示される連結通路15cは円弧状の連結通路15cの頂部である。
図26に示すように、意匠部材108は、上面部108aと、上面部108aの前面側と接続している前面部108bと、前面部108bの下端部と接続している下面部108cと、を有している。上面部108aは、前扉103に保持された透明板104よりも前方に突出しており、前面部108bは下方に向かうにつれて後方に傾斜している。下面部108cは、前面部108bと透明板104との間に挟まれている。
下面部108cは、前面部108bの下端部と接続して水平に延びる水平部108c1と、水平部108c1の後端部108c10と接続して前方から後方に向かって上方に傾斜している傾斜部108c2と、傾斜部108c2と接続して湾曲している湾曲部108c3と、を有している。下面部108cにおいては、前後方向において、最も前方に水平部108c1が位置しており、最も後方に湾曲部108c3が位置している。また、上下方向において、最も上方に湾曲部108c3が位置しており、最も下方に水平部108c1が位置している。
水平部108c1は、上下方向において、遊技盤205の連結通路15cよりも下方に位置している。傾斜部108c2は、前後方向において傾斜角度θ[°]で上方傾斜しており、水平部108c1と湾曲部108c3とを接続している。湾曲部108c4の前端部108c30は傾斜部108c2と接続しており、湾曲部108c4の後端部108c31は透明板104と接触している。湾曲部108c3は、前後方向において下に凸となるように湾曲しており、傾斜部108c2の傾斜面を含む平面Mよりも下方に位置していない。湾曲部108c4の後端部108c21の後方には、2枚の透明板104を介して上述した連結通路15cが配設されている。
図27(a),(b)は、図26と同様に、円弧状の連結通路15cの頂部を示している。この連結通路15cの頂部において、連結通路15cの外周部150cおよび内周部151cは、上下方向に所定間隔をあけて遊技盤205の盤面205aに対して垂直に立設している。以下においては、外周部150cの頂部を通る水平な直線を「第1基準線K1」といい、内周部151cの頂部を通る水平な直線を「第2基準線K2」という。
図27(a)を参照して、第1基準線K1に対する水平部108c1および湾曲部108c3の位置関係について説明する。
水平部108c1は、上述したように上下方向において遊技盤205の連結通路15cよりも下方に位置しているので、第1基準線K1の下方に位置している。そして、水平部108c1と第1基準線K1との上下方向に沿った距離L1は、遊技球の直径R(11mm)以上(例えば40mm)となるように設定されている。つまり、水平部108c1は第1基準線K1よりも下方に距離L1(≧R)離れた位置に配置されている。そのため、意匠部材108が第1基準線K1よりも下方に占有するスペースS1を十分に確保することができる。したがって、意匠部材108を大型化することができる。
湾曲部108c3は、その後端部108c31が上下方向において第1基準線(外周部150cの頂部を通る水平な直線)K1よりも下方に位置するように配置されている。そして、湾曲部108c3の後端部108c31と、第1基準線K1との上下方向に沿った距離L2は、遊技球の直径R以下(例えば4mm)となるように設定されている。つまり、湾曲部108c3の後端部108c31は第1基準線K1よりも下方に距離L2(≦R)離れた位置に配置されている。しかも、上述したように、湾曲部108c3は、上記した平面M(傾斜部108c2の傾斜面を含む平面)よりも下方に位置していない。そのため、遊技球GB1が連結通路15cの外周部150cに沿って移動している場合でも、この遊技球GB1に対する遊技者の視線LS1が湾曲部108c3によって遮られることなく、遊技球GB1を確実に視認することができる。したがって、大型化した意匠部材108を前扉103に設置した場合でも、この設置に起因して遊技者が視認し難くなり易い連結通路15cにおける遊技球の視認性を十分に確保することができる。すなわち、このパチンコ機P´では、意匠部材108の大型化を実現しつつも、この大型化した意匠部材108に因る遊技球の視認性の低下を防止することができる。
次に、図27(b)を参照して、第2基準線K2に対する水平部108c1および湾曲部108c3の第2基準線K2に対する位置関係について説明する。
水平部108c1は、上述したように上下方向において遊技盤205の連結通路15cよりも下方に位置しているので、第2基準線K2の下方に位置している。そして、水平部108c1と、第2基準線K2との上下方向に沿った距離L3は、遊技球の直径(11mm)以上(例えば22mm)となるように設定されている。つまり、水平部108c1は第2基準線K2よりも下方に距離L3(≧R)離れた位置に配置されている。そのため、意匠部材108が第2基準線K2よりも下方に占有するスペースS2を十分に確保することができる。したがって、意匠部材108を大型化することができる。
湾曲部108c3は、その後端部108c31が上下方向において第2基準線(内周部151cの頂部を通る水平な直線)K2よりも上方に位置するように配置されている。そして、湾曲部108c3の後端部108c31と、第2基準線K2との上下方向における距離L4は、遊技球の直径以上(例えば14mm)となるように設定されている。つまり、湾曲部108c3の後端部108c31は、第2基準線K2よりも上方に距離L4(≧R)離れた位置に配置されている。しかも、湾曲部108c3は上記した平面M(傾斜部108c2の表面を含む平面)よりも下方に位置していない。そのため、遊技球GB2が連結通路15cの内周部151cに沿って移動している場合でも、この遊技球GB2に対する遊技者の視線LS2が湾曲部108c3によって遮られることなく、遊技球GB2を確実に視認することができる。したがって、大型化した意匠部材108を前扉103に設置した場合でも、この設置に起因して遊技者が視認し難くなり易い連結通路15cにおける遊技球の視認性を十分に確保することができる。すなわち、このパチンコ機P´では、意匠部材108の大型化を実現しつつも、この大型化した意匠部材108に因る遊技球の視認性の低下を防止することができる。
なお、上記実施形態例では、湾曲部108c3は上記した平面M(傾斜部108c2の傾斜面を含む平面)よりも下方に位置しない構成であったが、この構成に限られない。連結通路15cを通過する遊技球に対する遊技者の視線が湾曲部108c3によって遮られない範囲内において、湾曲部108c3は上記した平面Mよりも下方に位置してもよい。
P パチンコ機(遊技機)
20 遊技盤
21 遊技領域
23 始動口(入球部)
24 誘導通路
25 第1振分装置(第1振分部)
26 第2振分装置(第2振分部)
40 発射装置
70 内ガイドレール
71 外ガイドレール
71a 基端部
71b 先端部
71c 孔部(案内部)
71e 左端部
71f 上端部
73 案内通路
R1 第1範囲
R2 第2範囲
R3 第3範囲

Claims (1)

  1. 遊技球を発射する発射装置と、遊技球が流下する遊技領域を有している遊技盤と、を備え、
    前記遊技盤には、前記発射装置により発射された遊技球を前記遊技領域に案内可能とする案内通路が設けられており、
    前記案内通路は、前記遊技盤に取り付けられた外ガイドレールと、その内周側に対向配置された内ガイドレールと、により形成されている遊技機であって、
    前記遊技領域には、所定の入球部と、遊技球を前記入球部に誘導する誘導通路と、遊技球を前記誘導通路に向かう第1方向または前記第1方向とは異なる第2方向に振り分ける第1振分部と、前記第1方向に振り分けられた遊技球を前記入球部に案内する第3方向または前記第3方向とは異なる第4方向に振り分ける第2振分部とが設けられており、
    前記外ガイドレールの基端部から先端部に至る範囲は、複数の案内部によって前記遊技盤の所定位置に湾曲した状態で取り付けられており、
    前記外ガイドレールの基端部から左端部までの範囲を第1範囲とし、前記外ガイドレールの左端部から上端部までの範囲を第2範囲とし、前記外ガイドレールの上端部から先端部までの範囲を第3範囲とすると、
    前記案内部の個数は、前記第1範囲の方が前記第2範囲よりも多く、前記第2範囲の方が前記第3範囲よりも多い、ことを特徴とする遊技機。
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