JP2016072584A - 発光モジュール - Google Patents
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Abstract
Description
このような発光モジュールとしては、より高い出力の光を出射するものが求められている。高出力の発光モジュールを得る手段としては、発光部を高い実装密度で配置する手段や、各発光部からの光の取出し効率を向上させる手段などが知られている。
基板上に、1つ以上の第一の発光部および1つ以上の第二の発光部が前記一方向に並ぶよう配置された発光部列が、前記一方向と直交する他方向に複数並んで配置されてなり、 前記第一の発光部および前記第二の発光部の各々は、LEDよりなる発光素子と封止レンズとを備えてなり、
前記第一の発光部は、その発光素子の光軸上にピークが位置する配光分布を形成するものであり、
前記第二の発光部は、前記第一の発光部による配光分布を補償するものであることを特徴とする。
また、前記発光部列の各々において、前記第一の発光部と前記第二の発光部とが交互に配置されていることが好ましい。
また、前記発光部列の各々における前記第一の発光部の数と前記第二の発光部の数とが同一であることが好ましい。
また、一の前記発光部列における前記第一の発光部と、当該第一の発光部に隣接する、他の前記発光部列における前記第一の発光部とが、前記他方向に並ぶよう配置されていることが好ましい。
また、前記発光部列の各々において、前記第一の発光部の封止レンズが、当該第一の発光部に隣接する前記第二の発光部の封止レンズに連結されていてもよい。
従って、上記の発光モジュールによれば、光照射対象物の被照射面全体にわたって均一な光量の光を照射することができる。
図1は、本発明の発光モジュールの一例における構成を示す平面図であり、図2は、図1に示す発光モジュールを発光部列の長手方向に切断して示す説明用断面図である。この発光モジュール10は、光源部と光照射対象物との位置関係をx方向に相対的に変化させながら、当該光源部からの光を光照射対象物に照射する光照射装置において、光源部の光源として用いられるものである。
基板11を構成する材料としては、窒化アルミニウム、アルミナセラミックス等のセラミックス材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂等の複合樹脂材料などを用いることができる。
そして、これらの発光部列20は、y方向に沿って等間隔で離間して並ぶよう配置されている。また、発光部列20の各々は、一の発光部列20における第一の発光部21と、当該第一の発光部21に隣接する、他の発光部列20における第一の発光部21とが、y方向に一列に並ぶよう配置されている。
以上において、発光素子の光軸とは、発光素子の発光面の中心を通過する当該発光面に垂直な軸を意味する。
また、封止レンズの曲率半径は、実際の封止レンズのレンズ曲面に対して最小二乗法でフィッティングされた曲線から求められるものである。
図4は、第二の発光部の位置と第二の発光部によるy方向の配光曲線との関係を示す説明図である。この図において、曲線D2は、第二の発光部によるy方向の配光曲線である。この図4に示すように、第二の発光部25は、発光素子26の光軸L2と、当該第二の発光部25に隣接する、他の発光部列20の第二の発光部25における発光素子26の光軸L2との間の軸上にピークが位置する配光分布を形成するものである。
この第二の発光部25の封止レンズ27は、その曲率半径(R2)と高さ(H2)との比(R2/H2)の値が、第一の発光部21における封止レンズ23の曲率半径(R1)と高さ(H1)との比(R1/H1)の値よりも大きいものとされている。
第二の発光部25における封止レンズ27の曲率半径(R2)と高さ(H2)との比(R2/H2)の値は、第一の発光部21における封止レンズ23の曲率半径(R1)と高さ(H1)との比(R1/H1)の値より大きく、かつ、比(R1/H1)の1.48倍以下であることが好ましい。この倍率が1に近づくにつれて、光照射対象物の被照射面に対する積算光量が不均一となる傾向にある。一方、この倍率が過大である場合には、光量が低下する傾向にある。
図5は、本発明の発光モジュールが搭載された光照射装置を示す説明図であり、図6は、図5に示す光照射装置における光源部の構成を示す斜視図である。この光照射装置においては、光源部30の下方に、光照射対象物Wをx方向に搬送する搬送機構35が設けられている。光源部30においては、それぞれ図1に示す構成の発光モジュール10と、この発光モジュール10の裏面に配置されたヒートシンク41とよりなる複数の光源ユニット40が設けられている。これらの光源ユニット40は、y方向(図5において紙面に垂直な方向)に並ぶよう配置されている。
そして、光照射装置においては、光照射対象物Wが搬送機構35によってx方向に搬送される。これにより、光源部30と光照射対象物Wとの位置関係をx方向に相対的に変化させながら、光源部30からの光が光照射対象物Wに照射される。
光照射対象物の被照射面においては、発光モジュール10と光照射対象物との位置関係をx方向に相対的に変化させることにより、第一の発光部21による配光分布を有する光と、第二の発光部25による配光分布を有する光とが例えば交互に照射される。そのため、第一の発光部21からの光による積算光量に第二の発光部25からの光による積算光量が加算される。その結果、図8に示すように、光照射対象物の被照射面に対する積算光量がy方向において均一化される。
従って、上記の発光モジュール10によれば、光照射対象物の被照射面全体にわたって均一な光量の光を照射することができる。
(1)図9および図10に示すように、第一の発光部21の封止レンズ22の各々が、当該第一の発光部21に隣接する第二の発光部25の封止レンズ26に連結されていてもよい。
(2)発光部列の各々における第一の発光部21および第二の発光部25は、いずれか一方が1つであってもよく、両方が1つであってもよい。
(3)発光部列の各々における第一の発光部21および第二の発光部25の数は異なっていてもよい。
(4)発光部列の各々には、第一の発光部21による配光分布を補償するため、第二の発光部25とは封止レンズ26の形状が異なる第三の発光部が付加的に設けられていてもよい。
図1および図2に示す構成に従い、下記の仕様の発光モジュールを作製した。
[基板]
基板の材質が窒化アルミニウム、寸法が20mm×40mm×2mmである。
[発光部列]
発光部列の数は5であり、発光部列の配置ピッチは4mmである。
各発光部列における第一の発光部の数は4個、第二の発光部の数は4個である。
第一の発光部および第二の発光部の配置ピッチ(第一の発光部と隣接する第二の発光部との中心間距離)は2mmである。
[第一の発光部]
第一の発光部の発光素子は、ピーク波長が395nmの発光ダイオードであり、出力が700mW、寸法が1mm×1mm×0.1mmである。
第一の発光部の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径(R1)が1888.1μm、高さ(H1)が1062.5μm、第一の発光部における封止レンズの曲率半径(R1)と高さ(H1)との比(R1/H1)の値は1.8である。
[第二の発光部]
第二の発光部の発光素子は、ピーク波長が395nmの発光ダイオードであり、出力が700mW、寸法が1mm×1mm×0.1mmである。
第二の発光部の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径(R2)が2143.8μm、高さ(H2)が1021.3μm、第二の発光部における封止レンズの曲率半径(R2)と高さ(H2)との比(R2/H2)の値が2.1(比(R1/H1)の値の1.18倍)である。
第一の発光部の封止レンズおよび第二の発光部の封止レンズの各々を、それぞれ以下に示す仕様のものに変更したこと以外は、実施例1と同様の仕様の発光モジュールを作製した。
第一の発光部の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径(R1)が945μm、高さ(H1)が945μm、第一の発光部における封止レンズの曲率半径(R1)と高さ(H1)との比(R1/H1)の値は1である。
第二の発光部の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径(R2)が990μm、高さ(H2)が945μm、第二の発光部における封止レンズの曲率半径(R2)と高さ(H2)との比(R2/H2)の値は1.05(比(R1/H1)の値の1.05倍)である。
第一の発光部の封止レンズおよび第二の発光部の封止レンズの各々を、以下に示す仕様のものに変更したこと以外は、実施例1と同様の仕様の発光モジュールを作製した。
第一の発光部の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径(R1)が944μm、高さ(H1)が1062μm、第一の発光部における封止レンズの曲率半径(R1)と高さ(H1)との比(R1/H1)の値は0.89である。
第二の発光部の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径(R2)が1073μm、高さ(H2)が1021μm、第二の発光部における封止レンズの曲率半径(R2)と高さ(H2)との比(R2/H2)の値は1.05(比(R1/H1)の値の1.18倍)である。
第一の発光部の封止レンズおよび第二の発光部の封止レンズの各々を、以下に示す仕様のものに変更したこと以外は、実施例1と同様の仕様の発光モジュールを作製した。
第一の発光部の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径(R1)が1050μm、高さ(H1)が876μm、第一の発光部における封止レンズの曲率半径(R1)と高さ(H1)との比(R1/H1)の値は1.2である。
第二の発光部の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径(R2)が1425μm、高さ(H2)が799μm、第二の発光部における封止レンズの曲率半径(R2)と高さ(H2)との比(R2/H2)の値は1.78(比(R1/H1)の値の1.48倍)である。
第一の発光部の封止レンズおよび第二の発光部の封止レンズの各々を、以下に示す同一の仕様のものに変更したこと以外は、実施例1と同様の仕様の発光モジュールを作製した。
第一の発光部および第二の発光部の各々の封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、曲率半径が945μm、高さが945μm、曲率半径と高さとの比の値は1である。
実施例1に係る発光モジュールからの光を、当該発光モジュールから5mm離間した、x方向およびy方向に伸びる被照射面に対して、発光モジュールと被照射面との位置関係を、83mm/secの速度でx方向に相対的に変化させながら照射した。そして、被照射面のy方向における積算光量分布を測定した。結果を図11に示す。
図11において、縦軸は積算光量(相対値)、横軸は、被照射面の中心位置からのy方向の距離(mm)である。また、実線で示す曲線aは、発光モジュールからの光による積算光量分布曲線、破線で示す曲線bは、第一の発光部からの光の照度を2倍にしたときの当該第一の発光部からの光による積算光量分布曲線、一点鎖線で示す曲線cは、第二の発光部からの光の照度を2倍にしたときの当該第二の発光部からの光による積算光量分布曲線である。
実施例2〜4および比較例1に係る発光モジュールの各々からの光を、当該発光モジュールから5mm離間した、x方向およびy方向に伸びる被照射面に対して、発光モジュールと被照射面との位置関係を、83mm/secの速度でx方向に相対的に変化させながら照射した。そして、被照射面のy方向における積算光量のばらつきσを、以下のようにして求めた。結果を表1に示す。
積算光量のばらつきσ:
被照射面において、x方向に伸びる中心線からy方向に±10mmとなる位置までの領域の積算光量の標準偏差を求め、この標準偏差の値を積算光量のばらつきσとする。
実施例2〜4および比較例1に係る発光モジュールの各々からの光を、当該発光モジュールから5mm離間した、x方向およびy方向に伸びる被照射面に対して、発光モジュールと被照射面との位置関係を、83mm/secの速度でx方向に相対的に変化させながら照射した。そして、被照射面のy方向における最大積算光量を求め、比較例1の最大積算光量の値を100としたときの相対値を算出した。結果を表1に示す。
2 筐体
10 発光モジュール
11 基板
20 発光部列
21 第一の発光部
22 発光素子
23 封止レンズ
25 第二の発光部
26 発光素子
27 封止レンズ
30 光源部
35 搬送機構
40 光源ユニット
41 ヒートシンク
50 ヘッド部
55 ガイドレール
L1,L2 光軸
M 記録媒体
W 光照射対象物
Claims (6)
- 光源部と光照射対象物との位置関係を一方向に相対的に変化させながら、当該光源部からの光を光照射対象物に照射する光照射装置において、前記光源部の光源として用いられる発光モジュールであって、
基板上に、1つ以上の第一の発光部および1つ以上の第二の発光部が前記一方向に並ぶよう配置された発光部列が、前記一方向と直交する他方向に複数並んで配置されてなり、 前記第一の発光部および前記第二の発光部の各々は、LEDよりなる発光素子と封止レンズとを備えてなり、
前記第一の発光部は、その発光素子の光軸上にピークが位置する配光分布を形成するものであり、
前記第二の発光部は、前記第一の発光部による配光分布を補償するものであることを特徴とする発光モジュール。 - 前記第二の発光部における封止レンズの曲率半径(R2)と高さ(H2)との比(R2/H2)の値が、前記第一の発光部における封止レンズの曲率半径(R1)と高さ(H1)との比(R1/H1)の値よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
- 前記発光部列の各々において、前記第一の発光部と前記第二の発光部とが交互に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の発光モジュール。
- 前記発光部列の各々における前記第一の発光部の数と前記第二の発光部の数とが同一であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発光モジュール。
- 一の前記発光部列における前記第一の発光部と、当該第一の発光部に隣接する、他の前記発光部列における前記第一の発光部とが、前記他方向に並ぶよう配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発光モジュール。
- 前記発光部列の各々において、前記第一の発光部の封止レンズが、当該第一の発光部に隣接する前記第二の発光部の封止レンズに連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発光モジュール。
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