JP2016072054A - 燃料電池モジュールおよび燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池モジュールの部品点数を比較的少なくすることができ、低コスト化を図ることができる燃料電池モジュールの提供をすることを目的とする。
【解決手段】燃料電池43aおよび燃焼部44を少なくとも収納する燃料電池モジュール30の外装50は、燃焼部44からの燃焼排ガスを排出する排出穴55aと、燃料電池43aに接続された棒状の電極43cを貫通し、電極43cとの間に隙間Gを有する第二パイプ54bの穴54b1と、が設けられている。隙間Gは、燃焼部44からの燃焼排ガスの漏出を許容するとともに、排出穴55aから排出された燃焼排ガスである通常排ガスから生成される凝縮水のみにより、アノードガスを生成するために必要な水蒸気を蒸発部41にて生成できるように、隙間Gから漏出した燃焼排ガスである漏出排ガスの流量Qを制限するように設けられている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、燃料電池モジュールおよび燃料電池システムに関する。
燃料電池モジュールおよび燃料電池システムの一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図1に示されているように、燃料電池モジュールは、耐熱性金属の壁体で構成されたモジュール容器MC、燃料電池セルCEおよび燃料電池セルCEにて発電された電力を外部へ取り出す電極ロッドRDを備えている。電極ロッドRDは、モジュール容器MCを貫通している。
特開2012−209066号公報
上述した特許文献1に記載されている燃料電池モジュールは、モジュール容器MCと電極ロッドRDとの間の絶縁性かつ気密性を保つために、絶縁部材として複数の絶縁スリーブIS1,IS2、および、シール部材として複数のOリングIP1,IP2を備えている。これらシール部材等によって、燃料電池モジュールの部品点数が比較的多くなっている。燃料電池モジュールの部品点数が多くなると、燃料電池モジュールのコストが高くなる。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、燃料電池モジュールの部品点数を比較的少なくすることができ、低コスト化を図ることができる燃料電池モジュールの提供をすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る燃料電池モジュールは、アノードガスとカソードガスとにより発電する燃料電池と、燃料電池からのアノードオフガスを燃焼させ、高温であり、かつ、水蒸気を含む燃焼排ガスを生成する燃焼部と、燃料電池および燃焼部を少なくとも収納し、燃焼部からの燃焼排ガスを排出する排出穴が設けられたケーシングと、排出穴から排出された燃焼排ガスである通常排ガスを凝縮することにより生成された凝縮水が供給され、凝縮水から水蒸気を生成する蒸発部と、蒸発部からの水蒸気と改質用原料とからアノードガスを生成して燃料電池に供給する改質部と、燃料電池に接続され、燃料電池によって発電された電力を導出する棒状の電極と、を備えた燃料電池モジュールであって、ケーシングは、電極を貫通し、電極との間に隙間を有する貫通穴が設けられ、隙間は、燃焼部からの燃焼排ガスの漏出を許容するとともに、通常排ガスから生成される凝縮水のみにより、アノードガスを生成するために必要な水蒸気を蒸発部にて生成できるように、隙間から漏出した燃焼排ガスである漏出排ガスの流量を制限するように設けられている。
これによれば、ケーシングの電極が貫通する部位には、燃焼排ガスの漏出を許容するとともに、通常排ガスから生成される凝縮水のみにより、アノードガスを生成するために必要な水蒸気を蒸発部にて生成できるように、漏出した燃焼排ガスである漏出排ガスの流量を制限する隙間が形成されているため、従来の燃料電池モジュールにおけるケーシングの電極が貫通する部位からの燃焼排ガスの漏出を防止するシール部材を省くことができる。よって、従来の燃料電池モジュールに比べて部品点数を少なくすることができるため、燃料電池モジュールの低コスト化を図ることができる。
本発明の一実施形態における燃料電池システムの概要図である。 図1に示す燃料電池モジュールの横断面図である。 図1に示す燃料電池モジュールの側断面図である。 図2および図3に示す燃料電池モジュールの内部(特に蒸発部、改質部)を示す上面図である。 図2および図3に示す燃料電池モジュールの内部(特に燃料電池)を示す上面図である。 図3に示す電極の概要を示す軸方向断面図である。
以下、本発明による燃料電池システムの一実施形態について説明する。図1はこの燃料電池システムの概要を示す概要図である。この燃料電池システムは、発電ユニット10および貯湯槽21を備えている。
発電ユニット10は、筐体10a、燃料電池モジュール11(30)、熱交換器12、インバータ装置13、水タンク14、制御装置15を備えている。燃料電池モジュール11(30)、熱交換器12、インバータ装置13、水タンク14、制御装置15は、筐体10a内に収容されている。
燃料電池モジュール11は、後述するように燃料電池装置43を少なくとも含んで構成されるものである。燃料電池モジュール11は、改質用原料、改質水およびカソードエアが供給されている。具体的には、燃料電池モジュール11は、一端が供給源Gsに接続されて改質用原料が供給される改質用原料供給管11aの他端が接続されている。改質用原料供給管11aは、原料ポンプ11a1が設けられている。さらに、燃料電池モジュール11は、一端が水タンク14に接続されて改質水が供給される水供給管11bの他端が接続されている。水供給管11bは、改質水ポンプ11b1が設けられている。さらに、燃料電池モジュール11は、一端がカソードエアブロワ11c1に接続されてカソードエアが供給されるカソードエア供給管11cの他端が接続されている。
熱交換器12は、燃料電池モジュール11から排気される高温であり、かつ水蒸気を含む燃焼排ガスが供給されるとともに貯湯槽21からの貯湯水が供給され、燃焼排ガスと貯湯水とが熱交換する熱交換器である。具体的には、貯湯槽21は、貯湯水を貯湯するものであり、貯湯水が循環する(図にて矢印の方向に循環する)貯湯水循環ライン22が接続されている。貯湯水循環ライン22上には、下端から上端に向かって順番に貯湯水循環ポンプ22a、熱交換器12および温度センサ22bが配設されている。温度センサ22bは、貯湯水の貯湯槽21への入口温度を検出するものであり、その検出結果を制御装置15に送信するようになっている。貯湯水循環ポンプ22aは、温度センサ22bの検出結果に基づいて、貯湯水の入口温度が所定温度となるように、送出量が制御されるようになっている。
熱交換器12は、燃料電池モジュール11からの排気管11dが接続(貫設)されている。熱交換器12は、水タンク14に接続されている凝縮水供給管12aが接続されている。熱交換器12において、燃料電池モジュール11からの燃焼排ガスは、排気管11dを通って熱交換器12内に導入され、貯湯水との間で熱交換が行われ凝縮されるとともに冷却される。凝縮後の燃焼排ガスは排気管11dを通って外部に排出される。また、凝縮された凝縮水は、凝縮水供給管12aを通って水タンク14に供給される。なお、水タンク14は、凝縮水をイオン交換樹脂によって純水化するようになっている。
また、貯湯槽21の下部には、水道水などの補給水を貯湯槽21に補給する補給管21a、および貯湯槽21に貯留された高温の温水(貯湯水)を導出(給湯)する導出管21bが配設されている。補給管21aおよび導出管21bには、開閉弁(図示なし)がそれぞれ配設されている。開閉弁は、補給管21aおよび導出管21bを開閉するものであり、制御装置15と電気的に接続されている。制御装置15は、開閉弁を制御することにより、貯湯槽21への補給水の補給および貯湯水の導出(給湯)を制御する。
上述した熱交換器12、貯湯槽21および貯湯水循環ライン22から、排熱回収システム20が構成されている。排熱回収システム20は、燃料電池モジュール11の排熱を貯湯水に回収して蓄える。
さらに、インバータ装置13は、燃料電池装置43から出力される直流電圧を入力し所定の交流電圧に変換して、交流の系統電源16aおよび外部電力負荷16c(例えば電化製品)に接続されている電源ライン16bに出力する。また、インバータ装置13は、系統電源16aからの交流電圧を電源ライン16bを介して入力し所定の直流電圧に変換して補機(各ポンプ、ブロワなど)や制御装置15に出力する。なお、制御装置15は、補機を駆動して燃料電池システムの運転を制御する。
燃料電池モジュール30は、固体酸化物形の燃料電池モジュールである。図2および図3に示すように、燃料電池モジュール30は、発電部40、発電部40を収容する外装50(特許請求の範囲のケーシングに相当)、第一流路60および第二流路70を備えている。なお、本明細書においては説明の便宜上、図2における上側および下側をそれぞれ燃料電池モジュール30の上方および下方とし、同じく左側および右側をそれぞれ燃料電池モジュール30の左側方および右側方とし、同じく紙面手前側および紙面奥側を、それぞれ燃料電池モジュール30の後方および前方として説明する。また、図2乃至図6には、各方向を示す矢印を示している。
発電部40は、図2に示すように、蒸発部41、改質部42、燃料電池装置43、燃焼部44である燃焼空間Rおよび断熱部材45を備えている。蒸発部41および改質部42は、燃料電池装置43の上方に位置するように配設されている。また、燃焼空間R(燃焼部44)は、蒸発部41および改質部42と燃料電池装置43との間に配設されている。
蒸発部41には、改質用原料供給管11aの他端および水供給管11bの他端が接続されている。蒸発部41は、後述する燃焼ガスにより加熱されて、水タンク14から水供給管11bを介して改質水として供給される凝縮水を蒸発させて水蒸気(改質用水蒸気)を生成して導出するものである。また、蒸発部41は、改質用原料供給管11aを介して供給された改質用原料を予熱するものである。そして、蒸発部41は、改質水(凝縮水)を蒸発させて生成された水蒸気(改質用水蒸気)と予熱された改質用原料を混合して改質部42へ導出するものである。改質用原料としては天然ガス、LPGなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態においてはメタンを主成分とする天然ガスにて説明する。
改質部42は、改質用原料と水蒸気(改質用水蒸気)とから改質ガス(特許請求の範囲のアノードガスに相当;以下、アノードガスとする。)を生成するものである。具体的には、改質部42は、後述する燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部41から供給された混合ガス(改質用原料、改質用水蒸気)からアノードガスを生成して導出するものである。改質部42内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応(下記化1に示す))。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気が反応して、水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応(下記化2に示す)が生じている。これら生成されたガス(アノードガス)は燃料電池装置43に導出されるようになっている。アノードガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の天然ガス(メタンガス)、改質に使用されなかった改質水(水蒸気)を含んでいる。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応であり、一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。
(化1)
CH+HO→CO+3H
(化2)
CO+HO→CO+H
上述した蒸発部41および改質部42は、図4に示すように、平面U字状に一体的に形成されたハウジング80に形成されている。ハウジング80は金属製である。金属は、例えば炭素鋼または合金鋼である。ハウジング80は、内部が空洞である断面方形状に形成されている。ハウジング80は、2つの部屋81,82に区画されている。2つの部屋81,82は、この順番に直列に配設されており、気体が流通可能に区画されている。第一の部屋81に蒸発部41が形成され、第二の部屋82に改質部42が形成されている。
燃料電池装置43は、図3および図5に示すように、燃料電池43a、マニホールド43bおよび電極43cを備えている。燃料電池装置43は、電極43cを2つ備えている(図5参照)。燃料電池43aは、アノードガスとカソードガスとにより発電するものである。カソードガスは、酸化剤ガスである。酸化剤ガスは、本実施形態において、空気である。本実施形態の燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であり、電解質として固体酸化物の一種である酸化ジルコニウムを使用している。燃料電池43aの燃料極には、燃料として水素、一酸化炭素、メタンガスなどが供給される。動作温度は400〜1000℃程度である。燃料電池43aは、図3および図5に示すように、セルスタック43a1、支持部材43a2、電流引出部材43a3および連結部材43a4を備えている。燃料電池43aは、2つのセルスタック43a1を備えている(図5参照)。
セルスタック43a1は、燃料極、空気極(酸化剤極)、及び両極の間に介装された電解質からなる複数のセル43a1aが、前後方向に沿って積層されて構成されている。セル43a1aの燃料極側には、燃料であるアノードガスが流通する燃料流路(図示なし)が形成されている。セル43a1aの空気極側には、カソードガスである空気(カソードエア)が流通する空気流路(図示なし)が形成されている。また、2つのセルスタック43a1は、前後方向に沿って平行に配設されている。
支持部材43a2は、各セルスタック43a1の前側端部および後側端部にそれぞれ配設され、セルスタック43a1を支持するものである。支持部材43a2は、導電性材料によって平板状に形成され、例えば導電性接着剤によって各セルスタック43a1の端部に、それぞれ接合されている。また、支持部材43a2には、電流引出部材43a3がそれぞれ設けられている。
電流引出部材43a3は、セル43a1aの発電により生じる電流を引き出すものである。電流引出部材43a3は、導電性材料にて、前後方向に延びる板状に形成されている。また、電流引出部材43a3は、支持部材43a2と一体的に形成されている。
連結部材43a4は、導電性材料によって形成され、2つのセルスタック43a1の前端部にそれぞれ設けられた電流引出部材43a3を連結するものである。ここで、セルスタック43a1は、セルスタック43a1の同じ側の端部で、極性が逆となるように配設されている。これにより、連結部材43a4は、2つのセルスタック43a1を電気的に直列に連結するようになっている。
燃料電池43aは、マニホールド43b上に設けられている。マニホールド43bには、改質部42からのアノードガスが改質ガス供給管46を介して供給される。燃料流路は、その下端(一端)がマニホールド43bの燃料導出口に接続されており、その燃料導出口から導出されるアノードガスが下端から導入され上端から導出されるようになっている。一方、カソードエアは、空気流路の下端から導入され上端から導出されるようになっている。
燃料電池43aにおいては、燃料極に供給されたアノードガスと空気極に供給されたカソードガスによって発電が行われる。すなわち、燃料極では、下記化3及び化4に示す反応が生じ、空気極では、下記化5に示す反応が生じている。すなわち、空気極で生成した酸化物イオン(O2−)が、電解質を透過し、燃料極で水素と反応することにより電気エネルギーを発生させている。したがって、燃料流路及び空気流路からは、発電に使用されなかったアノードガス及びカソードガスが導出する。燃料電池43aによって発電された電力は、インバータ装置13に電極43cを介して出力される。
(化3)
+O2−→HO+2e
(化4)
CO+O2−→CO+2e
(化5)
1/2O+2e→O2−
電極43cは、燃料電池43aに接続され、燃料電池43aによって発電された電力を導出するものである。電極43cは、棒状に形成され、前後方向に沿うように配設されている。電極43cは、図6に示すように、導電部43c1、碍子部43c2および第一パイプ43c3を備えている。導電部43c1は、導電性材料によって前後方向に延びる板状に形成されている。導電部43c1の一端は、電流引出部材43a3の端部に、例えば取付ボルト(図示なし)によって固定されている。また、導電部43c1の他端は、インバータ装置13と電気的に接続されている。
碍子部43c2は、円筒状に形成され、導電部43c1を囲むように配設されている。碍子部43c2は、例えばアルミナ等の絶縁材料によって形成され、導電部43c1と第一パイプ43c3とを絶縁するものである。碍子部43c2と導電部43c1とは、耐熱性を有する接着剤(例えばエポキシ樹脂系接着剤)によって固定されている。
第一パイプ43c3は、円筒状に形成され、碍子部43c2を囲むように配設されている。第一パイプ43c3は、金属性である。金属は、例えば炭素鋼または合金鋼である。第一パイプ43c3と碍子部43c2とは、耐熱性を有する接着剤(例えばエポキシ樹脂系接着剤)によって固定されている。このように、導電部43c1と碍子部43c2との間、および、碍子部43c2と第一パイプ43c3との間には、接着剤層43c4が形成されている。
また、燃料流路及び空気流路から導出した、発電に使用されなかったアノードガス(アノードオフガス)は、燃焼空間Rにて、発電に使用されなかったカソードガス(カソードオフガス)によって燃焼され、図2および図3に示すように、その燃焼ガス(火炎44a)によって蒸発部41及び改質部42が加熱される。さらに、燃焼ガスは、発電部40内を動作温度に加熱している。このように、燃焼空間Rが、燃料電池43aからのアノードオフガスと燃料電池43aからのカソードオフガスとを燃焼して蒸発部41および改質部42を加熱する燃焼部44である。
燃焼部44(燃焼空間R)は、可燃性ガスと酸化剤ガスとを燃焼するものである。可燃性ガスは、燃えるガスであり、本実施形態では改質用燃料、アノードオフガス、一酸化炭素などである。すなわち、燃焼部44は、燃料電池43aから導出されるアノードオフガスを燃焼させるものである。燃焼部44は、アノードオフガスを燃焼させ、高温であり、かつ、水蒸気を含む燃焼排ガスを生成する。また、この水蒸気は、アノードガスに含まれていた水蒸気および燃料電池43aにて生成された水蒸気(上記化3参照)である。そして、その燃焼排ガスは第一流路60を流通する(後述する)。
断熱部材45は、燃料電池43aと燃料電池43a(ひいては発電部40または燃料電池モジュール30)の外部とを断熱するものである。断熱部材45は、例えば高い断熱性を有するセラッミクス等の断熱材料によって形成されている。断熱部材45は、上方に向けて開放する断面U字形状(図2参照)に形成されている。断熱部材45の内部には、蒸発部41、改質部42および燃料電池装置43が配設されている。断熱部材45の内部の下側面には、燃料電池装置43の底面が当接している。発電部40の外壁面の一部は、断熱部材45の外壁面45aによって形成されている。
外装50は、第一筒部材51、第二筒部材52、第一蓋部材53、第二蓋部材54、第一連通管部材55および第二連通管部材56を備えている。部材51〜56は金属製である。金属は、例えば炭素鋼または合金鋼である。部材51〜56は、例えば、プレス加工や溶接によって形成されている。
第一筒部材51は、筒状に形成されて、発電部40を囲むように配設されている。具体的には、第一筒部材51は、断面略方形状に形成された周側壁51aと、両端にそれぞれ形成された開口部51bと、を有している。周側壁51a内面は、発電部40の外壁面に空間S1をおいて対向している。また、第一筒部材51は、長穴51cおよび複数の突起部51dをさらに有している。
長穴51cは、周側壁51aの上側壁にて貫通し、かつ、前後方向に沿って長く形成されている。また、突起部51dは、周側壁51aの左右および下側壁に内側に向けて所定の間隔にて突出して複数形成されている。突起部51dの各突起端面が、断熱部材45の外壁面45aにそれぞれ当接する。これにより、外壁面45aと周側壁51a内面との間に空間S1が形成される。
また、外装50は、ガス導入部材57をさらに有している(図2参照)。ガス導入部材57は、筒状に形成されて、第一筒部材51の上側壁から垂下するように配設されている。ガス導入部材57は、筒部57a、導入口57bおよび導出口57cを有している。筒部57aの上端部が長穴51cに気密的に接続されている。導入口57bは、第一筒部材51の周側壁51a外面と第二筒部材52の周側壁51a内面との間(空間S2)に連通する。また、導出口57cは、筒部57aの下端部にて、燃料電池43aの下方に向けて開口するように形成されている。なお、図3において、ガス導入部材57の図示は省略されている。
第二筒部材52は、筒状に形成されて、第一筒部材51を囲むように配設されている。第二筒部材52は、具体的には、断面略方形状に形成された周側壁52aと、両端にそれぞれ形成された開口部52bと、を有している。周側壁52a内面は、第一筒部材51の周側壁51a外面に空間S2をおいて対向している。また、図3に示すように、第二筒部材52の周側壁52aの前後方向の長さは、第一筒部材51の周側壁51aの前後方向の長さよりも長くなるように設定されている。さらに、第一筒部材51と第二筒部材52とは、第一筒部材51および第二筒部材52の両端部が、例えば、かしめられることにより気密に接合されている。
第一蓋部材53は、第一筒部材51の一方(本実施形態では前方)の開口部51bおよび第二筒部材52の一方の開口部52bの少なくとも一方を塞ぐように形成され、第一筒部材51の一方の開口部51bおよび第二筒部材52の一方の開口部52bの少なくとも一方に気密に接合されている。本実施形態においては、図3に示すように、第一蓋部材53は、第二筒部材52の前方の開口部52bに全周に亘って、かしめ接合されている。また、第一蓋部材53は、改質用原料供給管11aおよび水供給管11bがそれぞれ貫通する貫通穴53a,53bを有している(図4参照)。貫通穴53a,53bには、改質用原料供給管11aおよび水供給管11bが、例えば溶接によって気密に固定されている。
第二蓋部材54は、第一筒部材51の他方(本実施形態においては後方)の開口部51bおよび第二筒部材52の他方の開口部52bの少なくとも一方を塞ぐように形成され、第一筒部材51の他方の開口部51bおよび第二筒部材52の他方の開口部52bの少なくとも一方に気密に接合されている。第二蓋部材54は、第二筒部材52の後方の開口部52bに全周に亘って、かしめ接合されている。また、第二蓋部材54は、電極43cが前後方向に貫通する貫通穴54aが形成されている。貫通穴54aは、電極43cと同軸に形成されている。さらに、第二蓋部材54は、第二パイプ54bおよび第二パイプ54bを第二蓋部材54に固定する取付部材54cを備えている。第二パイプ54bおよび取付部材54cは金属製である。金属は、例えば炭素鋼または合金鋼である。
第二パイプ54bは、図6に示すように、円筒状に形成され、第二パイプ54bの外周面と貫通穴54aの内周面とが気密に密着するように、貫通穴54aと同軸に、貫通穴54aに貫通して配設されている。第二パイプ54bは、電極43cを囲むように、電極43cと同軸に配設され、第二パイプ54bの穴(特許請求の範囲の貫通穴に相当)54b1の内周面と電極43cの第一パイプ43c3の外周面43c3aとが対向する。また、第二パイプ54bの穴54b1の内周面と電極43cの第一パイプ43c3の外周面43c3aとの間には、隙間G(後述する)が全周に亘って設けられ、第二パイプ54bの穴54b1に対して電極43cが穴54b1の軸方向(前後方向)に沿ってスライド可能になっている。また、第二パイプ54bの穴54b1に対して電極43cが穴54b1の軸方向に沿ってスライドした場合においても、第二パイプ54bの穴54b1の内周面と第一パイプ43c3の外周面43c3aとが対向するように、電極43cの第一パイプ43c3の前後方向長さが、第二パイプ54bの前後方向長さより長くなるように設定されている。これにより、第二パイプ54bの穴54b1に対して電極43cが穴54b1の軸方向にスライドした場合においても、隙間Gの断面積Sおよび穴54b1の軸方向長さLが一定に保たれる。
取付部材54cは、板状に形成され、第二パイプ54bを第二蓋部材54の貫通穴54aに固定するものである。取付部材54cは、第二パイプ54bが貫通するように形成されて、取付部材54cと第二パイプ54bとが、取付部材54cの後方面にて、例えば溶接することによって接合されている。さらに、取付部材54cは、取付部材54cの前方面が第二蓋部材54の後方面に接触し、取付部材54cと第二蓋部材54とが、例えば取付ボルトによって固定されている。
第一連通管部材55は、図2および図3に示すように、管状に形成されて、内側に排出穴55aが形成されている。第一連通管部材55の上方の開口端部は、第一筒部材51および第二筒部材52を貫通して第一流路60と連通するように、筒部材51,52に気密に接合(例えば、かしめ接合)されている。第一連通管部材55の下方の開口端部は、排気管11dに接続されている。
第二連通管部材56は、管状に形成されている(図3参照)。第二連通管部材56の上方の開口端部は、第二筒部材52を貫通して第二流路70と連通するように気密に接合(例えば、かしめ接合)されている。第二連通管部材56の下方の開口端部は、カソードエア供給管11cに接続されている。
第一流路60(空間S1)は、発電部40の外壁面45aと第一筒部材51の周側壁51a内面との間、燃料電池装置43と第一蓋部材53との間、および燃料電池装置43と第二蓋部材54との間に形成され、燃焼排ガスが流通する燃焼排ガス流路である。燃焼排ガスは、図2および図3に実線の矢印にて示すように、燃焼部44から第一流路60、第一連通管部材55の排出穴55aおよび排気管11dを介して、熱交換器12に排出される。また、このとき、燃焼排ガスの一部は、第一流路60より、図3および図6に示す隙間Gから筐体10a内の空間に漏出する。
ここで、隙間Gから漏出した燃焼排ガスである漏出排ガスの流量Q(単位時間の流量)が所定流量以下となるように、隙間Gの穴54b1の軸方向(前後方向)長さLおよび断面積Sが設定されている。所定流量は、排出穴55aから排出された燃焼排ガスである通常排ガスの流量が所定流量減少した場合においても、通常排ガスから生成される凝縮水のみにより、改質部42にてアノードガスを生成するために必要な水蒸気を、蒸発部41にて生成することができる流量である。このように、改質部42にて必要な水蒸気量を、外部からの補給なしで通常排ガスから生成される凝縮水量のみにより確保することができる燃料電池システムの運転を水自立運転という。換言すれば、水自立運転は、水タンク14への外部からの給水なしで発電運転可能である燃料電池システムの運転である。
ここで、燃料電池システムの水自立運転について説明する。はじめに水タンク14に貯められた凝縮水が蒸発部41に供給されてから、燃料電池43a等を経由して、水タンク14に回収されるまでのサイクルについて説明する。上述したように、水タンク14に貯められた凝縮水が蒸発部41に供給される。蒸発部41にて水タンク14からの凝縮水(改質水)から水蒸気が生成される。その水蒸気が改質部42にて改質用原料の水蒸気改質に使用されてアノードガスが生成される(化1および化2参照)。そのアノードガスとカソードガスにより燃料電池43aにて水蒸気が再度生成される(化3参照)。その水蒸気が燃焼部44を介して、燃焼排ガスに含まれて熱交換器12に導出される。熱交換器12にて燃焼排ガスが貯湯水によって冷却されるとともに凝縮されて、凝縮後の燃焼排ガスが排気管11dを介して筐体10aから外部へ排出される。一方、凝縮された凝縮水は、水タンク14に回収される。
このようなサイクルにおいて、凝縮水(水蒸気)流量(単位時間あたりの流量)が増加する部分と、凝縮水(水蒸気)流量が減少する部分とがある。
この凝縮水(水蒸気)流量が増加する部分は、改質用原料に含まれる水素が、燃料電池43aにてカソードエアに含まれる酸素と結合して水蒸気となる部分である(化3参照)。このときに増加する水蒸気流量(単位時間あたりの流量)は、改質用原料流量(単位時間あたりの流量)によって定まる。改質用原料流量は、燃料電池43aの発電量に基づいて設定されている。
なお、この改質用原料流量に基づいて、水タンク14から蒸発部41に供給する凝縮水流量(単位時間あたりの流量)が設定されている。改質部42の水蒸気改質にてカーボンが析出することにより触媒を劣化させないように、改質用原料流量より水蒸気流量が多くなるように設定されている。具体的には、改質用原料流量に対する凝縮水流量(水蒸気流量)の比率であるスチームカーボン比(S/C比)が、所定比(例えば、2〜3の間)に設定されている。
一方、上述したサイクルにおいて、凝縮水(水蒸気)流量が減少する部分は二箇所ある。この水蒸気が減少する第一の箇所は、隙間Gから水蒸気を含む漏出排ガスが漏出する部分である。また、水蒸気が減少する第二の箇所は、熱交換器12からの水蒸気を含む凝縮後の燃焼排ガスである凝縮後排ガスが排気管11dを介して筐体10aの外部へ排出される部分である。
水蒸気が減少する第一の箇所について説明する。隙間Gから漏出排ガスが漏出することにより減少する水蒸気流量は、漏出排ガスの流量Qにより定まる。漏出排ガスの流量Qは、下記に示す数式(1)によって定まる。bは、第二パイプ54bの穴54b1の全周長さbであり、hは、第二パイプ54bの穴54b1と第一パイプ43c3の外周面43c3aとの間の径方向長さhであり、P1は、外装50(第一流路60)内の圧力値P1であり、P2は、筐体10a内の空間の圧力値P2であり、ηは、燃焼排ガスの粘度ηであり、Lは、穴54b1の軸方向(前後方向)長さLである。
[数1]
Q=π×b×h×(P1−P2)/12×η×L・・・(1)
第二パイプ54bの穴54b1と第一パイプ43c3の外周面43c3aとの間の径方向長さhおよび第二パイプ54bの穴54b1の全周長さbを乗じることにより、隙間Gの断面積Sが定まる。すなわち、隙間Gの断面積S(=h×b)と長さLとを調整することにより、隙間Gから漏出する漏出排ガスの流量Qが調整可能になっている。
さらに、水蒸気が減少する第二の箇所について説明する。凝縮後排ガスが筐体10aの外部へ排出されて減少する水蒸気流量(単位時間あたりの流量)は、熱交換器12にて生成される凝縮水流量(単位時間あたりの流量)によって定まる。すなわち、熱交換器12にて凝縮水として回収されなかった水蒸気が筐体10aの外部へ排出される。熱交換器12にて生成される凝縮水流量は、燃焼排ガス中の飽和水蒸気圧の変化により変化する。よって、外部へ排出される凝縮後排ガスの温度(熱交換器12を流れる貯湯水の温度)が低いほど熱交換器12にて生成される凝縮水流量が増加し、凝縮後排ガスに含まれている水蒸気流量が減少する。
そして、上述したサイクルにおいて、燃料電池システムの水自立運転を行うために、増加する凝縮水(水蒸気)流量より、減少する凝縮水(水蒸気)流量が少なくなるように、漏出排ガスの流量Q、および凝縮後排ガスの温度(熱交換器12を流れる貯湯水の温度)が設定されている。
具体的には、漏出排ガスの流量Qは、上述した数式(1)に基づいて、隙間Gの断面積Sおよび長さLを調整することにより、所定流量以下となるように設定されている。所定流量は、例えば100cc/分である。なお、漏出排ガスの流量Qが所定流量以下である場合、筐体10a内の空間の燃焼排ガスの濃度は可燃性を有さない濃度となっている。
一方、熱交換器12を流れる貯湯水の温度(凝縮後排ガスの温度)が所定温度以下となるように、制御装置15が制御を行う。具体的には、制御装置15は、温度センサ22bによって検出される貯湯水の温度が所定温度より高くなった場合、導出管21bを開いて導出管21bから貯湯槽21内の比較的高温の貯湯水を導出するとともに、補給管21aを開いて比較的低温の水道水を貯湯槽21に補給する。これにより、貯湯槽21内の貯湯水の温度が下がるため、貯湯水循環ライン22を循環する貯湯水の温度が下がる。そして、制御装置15は、温度センサ22bによって検出される貯湯水の温度が所定温度以下となった場合、補給管21aおよび導出管21bを閉じるように制御する。所定温度は、例えば、45℃である。
このように、漏出排ガスの流量Q、および凝縮排ガスの温度(熱交換器12を流れる貯湯水の温度)を設定することにより、増加する凝縮水(水蒸気)流量より、減少する凝縮水(水蒸気)流量が少なくなる。これによって、熱交換器12にて生成される凝縮水流量(水タンク14に回収される凝縮水流量)が蒸発部41に供給される凝縮水流量より多くなるため、燃料電池システムの水自立運転を行うことができる。
また、このように、隙間Gは、燃焼部44からの燃焼排ガスの漏出を許容するとともに、通常排ガスから生成される凝縮水のみにより、アノードガスを生成するために必要な水蒸気を蒸発部41にて生成できるように、漏出排ガスの流量Qを制限するように設けられている。
第二流路70は、図2および図3に示すように、第一筒部材51の周側壁51a外面と第二筒部材52の周側壁52a内面との間(空間S2)に形成され、カソードガスが流通する。すなわち、第二流路70は、カソードガス流路である。カソードエアが、カソードエアブロワ11c1によってカソードエア供給管11cを介して第二連通管部材56に供給される。そして、カソードガスは、図2に破線の矢印にて示すように、第二連通管部材56に連通する第二流路70およびガス導入部材57を介して、燃料電池43aの空気流路の下端に供給される。
次に、燃料電池モジュール30の組立の順序について説明する。燃料電池43aに電極43cを取り付け、蒸発部41に各供給管11a,11bの少なくとも一部を取り付ける。この燃料電池43aおよび蒸発部41を含む発電部40が、第二筒部材52と接合した第一筒部材51内に前方または後方の開口部51bから収納される。そして、第二筒部材52の前方の開口部52bに第一蓋部材53を配設する。このとき、改質用原料供給管11aおよび水供給管11bが貫通穴53a,53bにそれぞれ貫通する。さらに、第二筒部材52の開口部52bと第一蓋部材53とがかしめ接合され、改質用原料供給管11aおよび水供給管11bが貫通穴53a,53bに溶接される。
そして、第二パイプ54bを取付けていない第二蓋部材54が、第二筒部材52の後方の開口部52bに配設される。このとき、電極43cが第二蓋部材54の貫通穴54aを貫通する。さらに、取付部材54cに溶接によって固定された第二パイプ54bは、電極43cを内側に囲むように貫通穴54aを貫通した後、貫通穴54aに固定される。
このように、燃料電池モジュール30の組立は、筒部材51,52の開口部51b,52b側からのみ行われる。
次に、上述した燃料電池モジュール30の作動について説明する。燃料電池システムが運転中である場合、上述したように、燃料電池43aの温度が400〜1000℃になっているため、燃料電池43aのセル43a1aひいてはセルスタック43a1が熱膨張により変形する。このとき、セルスタック43a1の変形量は、セル43a1aが積層された方向である前後方向の変形量が最も大きい。よって、セルスタック43a1ひいては燃料電池43aは、熱膨張により前後方向(穴54b1の軸方向)に長くなるように変形する。燃料電池43aが穴54b1の軸方向に長くなるように変形した場合、改質用原料供給管11aおよび水供給管11bが第一蓋部材53の貫通穴53a,53bに固定され、かつ、電極43cと第二パイプ54bとの間に隙間Gが形成されているため、電極43cが穴54b1に対して穴54b1の軸方向に沿って後方にスライド移動する。一方、燃料電池システムが待機状態となることで、燃料電池43aの発電が停止して、燃料電池43aの温度が下がった場合、セル43a1aひいてはセルスタック43a1の熱膨張による変形が無くなるため、セルスタック43a1ひいては燃料電池43aの前後方向長さが元の長さに復元する。このとき、電極43cが穴54b1に対して穴54b1の軸方向に沿って前方にスライド移動する。このように、電極43cは、第二パイプ54bの穴54b1に対して、穴54b1の軸方向(前後方向)に沿ってスライド可能に配設されている。また、電極43cのスライド方向は、燃料電池43aが熱膨張する方向と同じ方向である。
本実施形態によれば、燃料電池モジュール30は、アノードガスとカソードガスとにより発電する燃料電池43aと、燃料電池43aからのアノードオフガスを燃焼させ、高温であり、かつ、水蒸気を含む燃焼排ガスを生成する燃焼部44と、燃料電池43aおよび燃焼部44を少なくとも収納し、燃焼部44からの燃焼排ガスを排出する排出穴55aが設けられた外装50と、排出穴55aから排出された燃焼排ガスである通常排ガスを凝縮することにより生成された凝縮水が供給され、凝縮水から水蒸気を生成する蒸発部41と、蒸発部41からの水蒸気と改質用原料とからアノードガスを生成して燃料電池43aに供給する改質部42と、燃料電池43aに接続され、燃料電池43aによって発電された電力を導出する棒状の電極43cと、を備えている。外装50(第二蓋部材54)は、電極43cを貫通し、電極43cとの間に隙間Gを有する第二パイプ54bの穴54b1が設けられている。隙間Gは、燃焼部44からの燃焼排ガスの漏出を許容するとともに、通常排ガスから生成される凝縮水のみにより、アノードガスを生成するために必要な水蒸気を蒸発部41にて生成できるように、隙間Gから漏出した燃焼排ガスである漏出排ガスの流量Qを制限するように設けられている。
これによれば、外装50の電極43cが貫通する部位には、燃焼排ガスの漏出を許容するとともに、通常排ガスから生成される凝縮水のみにより、アノードガスを生成するために必要な水蒸気を蒸発部41にて生成できるように、漏出した燃焼排ガスである漏出排ガスの流量Qを制限する隙間Gが形成されているため、従来の燃料電池モジュールにおける外装50の電極43cが貫通する部位からの燃焼排ガスの漏出を防止するシール部材を省くことができる。よって、従来の燃料電池モジュールに比べて部品点数を少なくすることができるため、燃料電池モジュール30の低コスト化を図ることができる。
また、隙間Gは、通常排ガスから生成される凝縮水のみにより、アノードガスを生成するために必要な水蒸気を蒸発部41にて生成できるように、隙間Gから漏出した漏出排ガスの流量Qを制限するように設けられているため、燃料電池システムが水自立運転を行うことができる。
また、電極43cは、第二パイプ54bの穴54b1に対して、穴54b1の軸方向に沿ってスライド可能に配設され、電極43cのスライド方向は、燃料電池43aが熱膨張する方向である。
これによれば、燃料電池43aが熱膨張して電極43cが移動した場合においても、電極43cと第二パイプ54bの穴54b1との当たりを防ぐことができる。よって、電極43cと第二パイプ54bの穴54b1との当たりにより生じる電極43cに作用する荷重が抑制される。したがって、電極43cひいては燃料電池装置43の破損を抑制することができる。
また、外装50は、2つの開口部51b,52bを有する筒部材51,52と、開口部51b,52bを覆う第一蓋部材53および第二蓋部材54と、を備え、穴54b1は第二蓋部材54に設けられている。
これによれば、燃料電池モジュール30の組立は、燃料電池43aに電極43cを取り付け、少なくとも燃料電池43aを開口部51b,52bから筒部材51,52内に収納し、第二蓋部材54に設けられた穴54b1に電極43cを貫通させながら第二蓋部材54を第二筒部材52の開口部52bに取り付けた後、第二蓋部材54と開口部52bとを接合することにより行われる。よって、燃料電池モジュール30の組立を、開口部51b,52b側からのみにより、簡易的に行うことができる。
また、燃料電池システムは、上述した燃料電池モジュール30を備えている。
これによれば、燃料電池システムは、上述した燃料電池モジュール30の効果と同様の効果を有する。
なお、上述した実施形態において、燃料電池システムの一例を示したが、本発明はこれに限定されず、他の構成を採用することもできる。例えば、改質用原料供給管11aおよび水供給管11bが第一蓋部材53の貫通穴53a,53bにそれぞれ固定されているが、これに代えて、改質用原料供給管11aおよび水供給管11bを第二蓋部材54に固定するようにしても良い。
また、上述した実施形態において、第二蓋部材54は、貫通穴54aに第二パイプ54bを配設しているが、これに代えて、第二パイプ54bを備えないようにしても良い。この場合、電極43cは貫通穴54aに対して、貫通穴54aの軸方向に沿って貫通し、電極43cの第一パイプ43c3の外周面43c3aと貫通穴54aとの間に隙間Gが形成される。この場合、隙間Gの前後方向長さLは、第二蓋部材54の前後方向長さ(第二蓋部材54の厚み)となる。この場合、貫通穴54aが、特許請求の範囲の貫通穴に相当する。
また、上述した実施形態において、筒部材51,52は、それぞれ両端に開口部51b,52bが形成されているが、これに代えて、筒部材51,52の一方のみに、開口部51b,52bを形成するようにしても良い。
また、上述した実施形態において、制御装置15が導出管21bおよび補給管21aを開くように制御することにより、貯湯水の温度を低下させているが、これに代えて、貯湯水循環ライン22の熱交換器12の入口側に貯湯水を冷却するラジエータを配設し、貯湯水の温度を低下させる場合にラジエータを駆動するようにしても良い。
また、上述した実施形態において、電極43cは、内部に空間を有さない棒状に形成されているが、これに代えて、内部に空間を有する棒状(例えば円筒)に形成するようにしても良い。
また、上述した実施形態において、電極43cと電流引出部材43a3とは別体に形成されているが、これに代えて、電極43cと電流引出部材43a3とを一体に形成するようにしても良い。
10…発電ユニット、10a…筐体、11(30)…燃料電池モジュール、11a…改質用原料供給管、11a1…原料ポンプ、11b…水供給管、11b1…改質水ポンプ、11d…排気管、12…熱交換器、12a…凝縮水供給管、14…水タンク、15…制御装置、20…排熱回収システム、40…発電部、41…蒸発部、42…改質部、43…燃料電池装置、43a…燃料電池、43a1…セルスタック、43a2…支持部材、43a3…電流引出部材、43a4…連結部材、43c…電極、43c1…導電部、43c2…碍子部、43c3…第一パイプ、44…燃焼部、45…断熱部材、50…外装(ケーシング)、51…第一筒部材(本体部)、51b…開口部、52…第二筒部材(本体部)、52b…開口部、53…第一蓋部材、53a…貫通穴、54…第二蓋部材、54a…貫通穴、54b…第二パイプ、54b1…穴(貫通穴)、54c…取付部材、55…第一連通管部材、55a…排出穴、56…第二連通管部材、60…第一流路、70…第二流路、G…隙間、Q…漏出排ガスの流量。

Claims (4)

  1. アノードガスとカソードガスとにより発電する燃料電池と、
    前記燃料電池からのアノードオフガスを燃焼させ、高温であり、かつ、水蒸気を含む燃焼排ガスを生成する燃焼部と、
    前記燃料電池および前記燃焼部を少なくとも収納し、前記燃焼部からの前記燃焼排ガスを排出する排出穴が設けられたケーシングと、
    前記排出穴から排出された燃焼排ガスである通常排ガスを凝縮することにより生成された凝縮水が供給され、前記凝縮水から水蒸気を生成する蒸発部と、
    前記蒸発部からの水蒸気と改質用原料とから前記アノードガスを生成して前記燃料電池に供給する改質部と、
    前記燃料電池に接続され、前記燃料電池によって発電された電力を導出する棒状の電極と、を備えた燃料電池モジュールであって、
    前記ケーシングは、前記電極を貫通し、前記電極との間に隙間を有する貫通穴が設けられ、
    前記隙間は、前記燃焼部からの前記燃焼排ガスの漏出を許容するとともに、前記通常排ガスから生成される前記凝縮水のみにより、前記アノードガスを生成するために必要な前記水蒸気を前記蒸発部にて生成できるように、前記隙間から漏出した燃焼排ガスである漏出排ガスの流量を制限するように設けられている燃料電池モジュール。
  2. 前記電極は、前記貫通穴に対して、前記貫通穴の軸方向に沿ってスライド可能に配設され、
    前記電極のスライド方向は、前記燃料電池が熱膨張する方向である請求項1記載の燃料電池モジュール。
  3. 前記ケーシングは、少なくとも一の開口部を有する本体部と、前記開口部を覆う蓋部と、を備え、
    前記貫通穴は前記蓋部に設けられている請求項1または請求項2記載の燃料電池モジュール。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項記載の燃料電池モジュールを備えている燃料電池システム。


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