JP2016071991A - 回転陽極型x線管 - Google Patents
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Abstract
【課題】製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管を提供する。又は、陽極ターゲットへの熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管を提供する。【解決手段】回転陽極型X線管1は、陰極60と、陽極ターゲット50と、固定軸10と、回転体20と、液体金属LMと、を備える。固定軸10は、第1ラジアル軸受面S10a及び第2ラジアル軸受面S10bを有する。回転体20は、第3ラジアル軸受面S21aと、第4ラジアル軸受面S21bと、陽極ターゲット50が固定され陽極ターゲットの熱が伝達される熱伝達領域21aと、を有する。中心軸Aに沿った方向において、熱伝達領域21aの中央は、第1動圧軸受B1と第2動圧軸受B2との間に位置している。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、回転陽極型X線管に関する。
従来、X線を使用して被写体を診断する医療用機器や工業用機器には、X線発生源としてX線管装置が使用されている。X線管装置として、回転陽極型のX線管を備えた回転陽極型X線管装置が知られている。
回転陽極型X線管装置は、X線を放射する回転陽極型X線管と、ステータコイルと、これら回転陽極型X線管及びステータコイルを収容した筐体と、を備えている。回転陽極型X線管は、固定軸と、電子を発生する陰極と、陽極ターゲットと、回転体と、外囲器と、を備えている。回転体は円筒状に形成されている。陽極ターゲットは回転体に固定されている。固定軸と回転体との間の隙間には潤滑剤が充填されている。回転体はステータコイルから発生する磁界により陽極ターゲットとともに回転する。また、陰極は電子を放出する。陽極ターゲットに電子が衝突することによりX線が放出される。
例えば、上記の回転陽極型X線管の固定軸は、筒状に形成され、その内部に形成された冷却液用の流路を備える。陽極ターゲットの熱は、回転体、潤滑剤及び固定軸を介して冷却液に伝達される。ここで、回転体は陽極ターゲットの熱が伝達される熱伝達領域を有し、熱伝達領域の中央は動圧軸受と対向している。このため、陽極ターゲットから冷却液に熱伝達される途中、陽極ターゲットの熱は、回転体の軸受面及び固定軸の軸受面を移動する。すると、回転体の軸受面及び固定軸の軸受面は高温になってしまう。
軸受面の温度がその許容温度を超えたと、回転体の軸受面と固定軸の軸受面の間隔が変化し、動圧軸受の特性に悪影響が及び、回転体の回転動作が不安定になってしまう。例えば、回転体の回転数が低下し、所望の回転数を得ることができない問題が生じる。ひいては、回転体の回転動作が不所望に停止する問題が生じる。
なお、軸受面の熱変形を抑制するために、陽極ターゲットへの熱入力を制限することは有効な手法である。しかしながら、この場合、陽極ターゲットへの熱入力を増大させることが困難となる。すなわち、X線強度を高くすることが困難となる。
本発明の実施形態は、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管を提供する。又は、本発明の実施形態は、陽極ターゲットへの熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管を提供する。
本発明の実施形態は、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管を提供する。又は、本発明の実施形態は、陽極ターゲットへの熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管を提供する。
一実施形態に係る回転陽極型X線管は、
電子を放出する陰極と、
前記陰極から放出された電子が衝突しX線を発生する陽極ターゲットと、
中心軸を有する筒状に形成され、前記中心軸に沿って間隔を置いて位置した第1ラジアル軸受面及び第2ラジアル軸受面を有した固定軸と、
前記固定軸の周囲に設けられ、前記第1ラジアル軸受面に隙間を置いて対向した第3ラジアル軸受面と、前記第2ラジアル軸受面に隙間を置いて対向した第4ラジアル軸受面と、前記陽極ターゲットが固定され前記陽極ターゲットの熱が伝達される熱伝達領域と、を有した回転体と、
前記固定軸と前記回転体との間の隙間に充填され、前記第1ラジアル軸受面及び第3ラジアル軸受面とともに第1動圧軸受を形成し、前記第2ラジアル軸受面及び第4ラジアル軸受面とともに第2動圧軸受を形成する潤滑剤と、を備え、
前記中心軸に沿った方向において、前記熱伝達領域の中央は、前記第1動圧軸受と前記第2動圧軸受との間に位置している。
電子を放出する陰極と、
前記陰極から放出された電子が衝突しX線を発生する陽極ターゲットと、
中心軸を有する筒状に形成され、前記中心軸に沿って間隔を置いて位置した第1ラジアル軸受面及び第2ラジアル軸受面を有した固定軸と、
前記固定軸の周囲に設けられ、前記第1ラジアル軸受面に隙間を置いて対向した第3ラジアル軸受面と、前記第2ラジアル軸受面に隙間を置いて対向した第4ラジアル軸受面と、前記陽極ターゲットが固定され前記陽極ターゲットの熱が伝達される熱伝達領域と、を有した回転体と、
前記固定軸と前記回転体との間の隙間に充填され、前記第1ラジアル軸受面及び第3ラジアル軸受面とともに第1動圧軸受を形成し、前記第2ラジアル軸受面及び第4ラジアル軸受面とともに第2動圧軸受を形成する潤滑剤と、を備え、
前記中心軸に沿った方向において、前記熱伝達領域の中央は、前記第1動圧軸受と前記第2動圧軸受との間に位置している。
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
まず、第1の実施形態に係る回転陽極型X線管装置について説明する。図1は、本実施形態に係る回転陽極型X線管装置を概略的に示す断面図である。図2は、図1に示した回転陽極型X線管装置の一部を概略的に示す断面図であり、固定軸10、回転体20、液体金属LM及び陽極ターゲット50の一部を取り出して示す図である。図3は、図1及び図2に示した固定軸10の一部を示す平面図である。
図1に示すように、回転陽極型X線管装置は、回転陽極型X線管1、磁界を発生させるコイルであるステータコイル2等を備えている。回転陽極型X線管1は、陰極60と、陽極ターゲット50と、固定軸10と、回転体20と、潤滑剤としての液体金属LMと、外囲器70と、を備えている。
陰極60は、外囲器70の内壁に取り付けられている。陰極60は、電子を放出する電子放出源としてのフィラメント61を備えている。
陽極ターゲット50は、ターゲット本体51と、X線放射層52とを備えている。ターゲット本体51は、円環状に形成され、回転体20に固定されている。ターゲット本体51は、例えばモリブデン又はタングステン、あるいはこれらを用いた合金で形成される。
陽極ターゲット50は、ターゲット本体51と、X線放射層52とを備えている。ターゲット本体51は、円環状に形成され、回転体20に固定されている。ターゲット本体51は、例えばモリブデン又はタングステン、あるいはこれらを用いた合金で形成される。
X線放射層52は、円環状に形成され、ターゲット本体51に固定されている。X線放射層52は、陰極60から放出された電子が衝突することによりX線を発生する。X線放射層52は、融点の高い金属で形成されている。ここでは、X線放射層52は、タングステン合金で形成されている。なお、本実施形態における陽極ターゲット50の形状は一例であり、陽極ターゲット50は、円盤状等、種々の形状をとることが可能である。
図1、図2及び図3に示すように、固定軸10は、両端が開口した筒状に形成されている。固定軸10は、固定軸10の中心軸Aに沿って並んだ第1領域10a、第2領域10b、第3領域10c及び第4領域10dを備えている。第2領域10b及び第3領域10cは、第1領域10aと第4領域10dとの間に位置している。第3領域10cは、第1領域10aと第2領域10bとの間に位置している。
第3領域10cは滑らかな外周面である第3プレーン面Scを有し、第4領域10dは滑らかな外周面である第4プレーン面Sdを有している。
固定軸10は、中心軸Aに沿って間隔を置いて位置した第1ラジアル軸受面S10a及び第2ラジアル軸受面S10bを有している。
固定軸10は、中心軸Aに沿って間隔を置いて位置した第1ラジアル軸受面S10a及び第2ラジアル軸受面S10bを有している。
第1ラジアル軸受面S10aは、第1領域10aの外周面に全周に亘って形成されている。第1ラジアル軸受面S10aは、第1プレーン面Saと、複数の第1パターン部Paと、を有している。第1プレーン面Saは、滑らかな外周面を有している。複数の第1パターン部Paは、第1プレーン面Saを窪めて形成され、第1領域10aの外周面に全周に亘って並べられている。第1パターン部Paは、回転体20の回転方向に対して斜線状に延出して配列されている。第1パターン部Paは、数十μmの深さを有した溝で形成されている。第1パターン部Paは、ヘリングボン・パターンを形作っている。このため、第1ラジアル軸受面S10aは、凹凸面である。
第2ラジアル軸受面S10bは、第2領域10bの外周面に全周に亘って形成されている。第2ラジアル軸受面S10bは、第2プレーン面Sbと、複数の第2パターン部Pbと、を有している。第2プレーン面Sbは、滑らかな外周面を有している。複数の第2パターン部Pbは、第2プレーン面Sbを窪めて形成され、第2領域10bの外周面に全周に亘って並べられている。第2パターン部Pbは、回転体20の回転方向に対して斜線状に延出して配列されている。第2パターン部Pbは、数十μmの深さを有した溝で形成されている。第2パターン部Pbは、ヘリングボン・パターンを形作っている。このため、第2ラジアル軸受面S10bは、凹凸面である。
第3領域10cの外径Dc及び第4領域10dの外径Ddは、第1領域10aの外径Da及び第2領域10bの外径Dbのうちの最小の外径と同一又はそれより小さく設定されている。この実施形態において、外径Da,Db,Dc,Ddは、同一である。
固定軸10は、鍔部15を有している。鍔部15は、中心軸Aに平行な方向に第1ラジアル軸受面S10aに並んで設けられ、筒状に形成されている。鍔部15は、この一端に第1スラスト軸受面S15aを有し、この他端に第2スラスト軸受面S15bを有している。第1スラスト軸受面S15a及び第2スラスト軸受面S15bはそれぞれ環状に形成されている。
固定軸10は、内部に、中心軸Aに沿った冷却液Lの流路を形成している。中心軸Aに沿った方向において、上記流路は、少なくとも固定軸の一端10e1から後述する熱伝達領域21aの中央まで延在している。図示した例では、上記流路は、固定軸の一端10e1から固定軸の他端10e2まで延在して形成されている。冷却液Lは、固定軸10の一端10e1から固定軸10の中に流入し、固定軸10の他端10e2から流出する。このような冷却液Lの循環方向は特に限定されるものではなく、冷却液は固定軸10の他端10e2から固定軸10の中に流入し、固定軸10の一端10e1から流出してもよい。
回転体20は、固定軸10の周囲で軸受により支持されている。回転体20は、固定軸10、陽極ターゲット50等と同軸的に設けられている。ここでは、回転体20は、第1円筒21と、第2円筒22と、第3円筒23と、第4円筒24とを備えている。
第1円筒21は、両端が開口した筒状に形成されている。第1回転円筒は、例えばモリブデン若しくはタングステン、又はこれらを用いた合金にて形成されている。
第2円筒22は、両端が開口した筒状に形成されている。第2円筒22は、第1円筒21の外面及び端部に固定されている。第2円筒22は、例えば鉄合金等の金属材料で形成されている。
第3円筒23は、両端が開口した筒状に形成されている。第3円筒23は、第1円筒21の内面及び第2円筒22の内面に固定されている。
第4円筒24は、両端が開口した筒状に形成されている。第4円筒24は、第2円筒22の外面に固定されており、外囲器70を挟んでステータコイル2に対向している。第4円筒は例えば銅又は銅合金等の金属材料で形成されている。
第2円筒22は、両端が開口した筒状に形成されている。第2円筒22は、第1円筒21の外面及び端部に固定されている。第2円筒22は、例えば鉄合金等の金属材料で形成されている。
第3円筒23は、両端が開口した筒状に形成されている。第3円筒23は、第1円筒21の内面及び第2円筒22の内面に固定されている。
第4円筒24は、両端が開口した筒状に形成されている。第4円筒24は、第2円筒22の外面に固定されており、外囲器70を挟んでステータコイル2に対向している。第4円筒は例えば銅又は銅合金等の金属材料で形成されている。
第1円筒21と、第2円筒22及び第3円筒23との固定方法や、第2円筒22と第4円筒24との固定方法は特に限定されるものではなく、種々の方法をとることができる。また、第1円筒21は、熱伝達領域21aを有している。熱伝達領域21aには、陽極ターゲット50が固定され、陽極ターゲット50の熱が伝達される。陽極ターゲット50は、回転体20と一体的に回転する。
この実施形態において、ターゲット本体51(陽極ターゲット50)は、熱伝達領域21aに直に固定されている。例えば、ターゲット本体51は、第1円筒21と同一材料で一体に形成されている。なお、ターゲット本体51は、熱伝達領域21aの側面に接合されていてもよい。この場合、第1円筒21とターゲット本体51とは、同一材料により形成されていてもよく、又は、互いに異なる材料により形成されていてもよい。第1円筒21は耐熱性の高い材料で形成されている。第2円筒22、第3円筒23及び第4円筒24は第1円筒21に比べて耐熱性の低い材料を用いることが可能である。
第1円筒21は、第1ラジアル軸受面S10aに隙間を置いて対向した第3ラジアル軸受面S21aと、第2ラジアル軸受面S10bに隙間を置いて対向した第4ラジアル軸受面S21bと、を有している。第3ラジアル軸受面S21a及び第4ラジアル軸受面S21bは、それぞれ第1円筒21の内面に全周に亘って形成されている。
第1円筒21において、上記第1乃至第4領域10a乃至10dと対向する領域の内径は、同一である。例えば、第1円筒21のうち第3ラジアル軸受面S21a及び第4ラジアル軸受面S21bが形成される領域の内径は同一である。第3ラジアル軸受面S21aの内径は、第1ラジアル軸受面S10aの直径より「わずかに」大きい。同様に、第4ラジアル軸受面S21bの内径は、第2ラジアル軸受面S10bの直径より「わずかに」大きい。
ここで、第1ラジアル軸受面S10aと第2ラジアル軸受面S10bとの間隔をD1、第1ラジアル軸受面S10aと第3ラジアル軸受面S21aとの間隔をD2、第2ラジアル軸受面S10bと第4ラジアル軸受面S21bとの間隔をD3、第3プレーン面Scと、第1円筒21の内周面との間隔をD4、とする。すると、間隔D1は、各々の間隔D2,D3,D4より大きい。この実施形態において、各々の間隔D2,D3,D4は、数十μmである。
第1円筒21は、第1スラスト軸受面S15aに隙間を置いて対向した環状の第3スラスト軸受面S21cを有している。第3円筒23は、第2スラスト軸受面S15bに隙間を置いて対向した環状の第4スラスト軸受面S23aを有している。回転体20及び固定軸10は、軸受面同士が対向した領域を含む全対向領域で、互いに隙間(微小な隙間)を置いて設けられている。
液体金属LMは、固定軸10と回転体20との間の隙間に充填されている。液体金属LMは、Galn(ガリウム・インジウム)合金またはGaInSn(ガリウム・インジウム・錫)合金等の材料を利用することができる。液体金属LMは、常温で液状となる特性を持っている。また、液体金属LMは、蒸気圧が低いという特性も持っている。このため、真空状態の回転陽極型X線管の内部で液体金属LMを使用することができる。
固定軸10、回転体20及び液体金属LMは、第1動圧軸受B1、第2動圧軸受B2、第3動圧軸受B3及び第4動圧軸受B4を形成している。第1動圧軸受B1は、第1ラジアル軸受面S10aと、第3ラジアル軸受面S21aと、液体金属LMと、を有したラジアル動圧軸受である。第2動圧軸受B2は、第2ラジアル軸受面S10bと、第4ラジアル軸受面S21bと、液体金属LMと、を有したラジアル動圧軸受である。第3動圧軸受B3は、第1スラスト軸受面S15aと、第3スラスト軸受面S21cと、液体金属LMと、を有したスラスト動圧軸受である。第4動圧軸受B4は、第2スラスト軸受面S15bと、第4スラスト軸受面S23aと、液体金属LMと、を有したスラスト動圧軸受である。
第3動圧軸受B3及び第4動圧軸受B4は、固定軸10及び回転体20の中心軸Aに沿った方向への相対的なズレを規制するものである。また、第3円筒23と固定軸10との間の隙間(クリアランス)は、回転体20の回転を維持するとともに液体金属LMの漏洩を抑制できる値に設定されている。以上のことから、上記隙間は僅かであり、第3円筒23はラビリンスシールリング(labyrinth seal ring)として機能するものである。
固定軸10及び回転体20は、液体金属LMによる動圧を発生させることができる。第1ラジアル軸受面S10aは、液体金属LMを掻き込む第1掻き込み面を備えている。第2ラジアル軸受面S10bは、液体金属LMを掻き込む第2掻き込み面を備えている。回転体20が回転することにより、第1掻き込み面や第2掻き込み面は、液体金属LMを掻き込むことができ、液体金属LMによる動圧を発生し易くすることができる。このため、第1動圧軸受B1や第2動圧軸受B2における動圧は、第1動圧軸受B1及び第2動圧軸受B2の間における動圧より高い。
また、熱伝達領域21aの中心軸Aに沿った方向における中央を通り、中心軸Aに直交する仮想平面をCとする。すると、仮想平面Cは、第1動圧軸受B1及び第2動圧軸受B2の間を通る。すなわち、中心軸Aに沿った方向において、熱伝達領域21aの中央は、第1動圧軸受B1と第2動圧軸受B2との間に位置している。
陽極ターゲット50から回転体20への熱流量のうち、陽極ターゲット50から熱伝達領域21aの中央への熱流量が最大となる。しかしながら、上記のように、第1動圧軸受B1及び第2動圧軸受B2は、熱伝達領域21aの中央から外れて位置している。第1ラジアル軸受面S10a、第2ラジアル軸受面S10b、第3ラジアル軸受面S21a及び第4ラジアル軸受面S21bに伝達される熱量を抑えることができるため、これらの軸受面が高温になることを抑えることができる。
各々の間隔D2,D3の変形を抑制することができる。そして、軸受面を形成している素材と液体金属LMとの反応を抑制することができ、軸受面への反応物の堆積を抑制することができる。第1動圧軸受B1及び第2動圧軸受B2の特性に与える悪影響を抑制することができるため、熱入力時においても安定した回転体20の回転動作を得ることができる。
また、陽極ターゲット50への熱入力の制限を緩和することができる。すなわち、X線強度を高くすることが可能となる。
また、陽極ターゲット50への熱入力の制限を緩和することができる。すなわち、X線強度を高くすることが可能となる。
図1に示すように、外囲器70は、固定軸10、回転体20、陽極ターゲット50及び陰極60等を収容している。外囲器70は密閉され、内部が真空状態に維持されている。外囲器70は、例えば、ガラスで形成されている。外囲器70は開口部71、72を有している。外囲器70の密閉状態を維持するよう、開口部71は固定軸10の一端部(一端10e1側)に気密に接合され、開口部72は固定軸10の他端部(他端10e2側)に気密に接合されている。この実施の形態において、回転陽極型X線管1は、両端支持軸受構造を採用している。外囲器70は、固定軸10の一端部及び他端部を固定している。すなわち、固定軸10の一端部及び他端部は、軸受の両持ち支持部として機能している。
ステータコイル2は、第4円筒24と対向し、外囲器70の外側を環状に囲むように設けられている。
X線管装置の動作において、ステータコイル2は第4円筒24に与える磁界を発生するため、回転体20は陽極ターゲット50とともに一体に回転する。また、陽極ターゲット50と陰極60との間には電圧(管電圧)が印加される。陰極60及び陽極ターゲット50に電位差が生じる。フィラメント61から放出された電子は、陽極ターゲット50に向かって加速され、X線放射層52に衝突する。これにより、X線放射層52から発生したX線は、外囲器70を透過し外囲器70の外部に放出される。
X線管装置の動作において、ステータコイル2は第4円筒24に与える磁界を発生するため、回転体20は陽極ターゲット50とともに一体に回転する。また、陽極ターゲット50と陰極60との間には電圧(管電圧)が印加される。陰極60及び陽極ターゲット50に電位差が生じる。フィラメント61から放出された電子は、陽極ターゲット50に向かって加速され、X線放射層52に衝突する。これにより、X線放射層52から発生したX線は、外囲器70を透過し外囲器70の外部に放出される。
上記のように構成された第1の実施形態に係る回転陽極型X線管装置によれば、回転陽極型X線管1は、陰極60と、陽極ターゲット50と、固定軸10と、回転体20と、液体金属LMと、を備えている。固定軸10は、中心軸Aを有する筒状に形成され、中心軸Aに沿って間隔を置いて位置した第1ラジアル軸受面S10a及び第2ラジアル軸受面S10bを有している。回転体20は、第3ラジアル軸受面S21aと、第4ラジアル軸受面S21bと、熱伝達領域21aと、を有している。熱伝達領域21aには、陽極ターゲット50が固定され陽極ターゲット50の熱が伝達される。固定軸10、回転体20及び液体金属LMは、少なくとも第1動圧軸受B1及び第2動圧軸受B2を形成している。
中心軸Aに沿った方向において、熱伝達領域21aの中央は、第1動圧軸受B1と第2動圧軸受B2との間に位置している。このため、熱入力時においても安定した回転体20の回転動作を得ることができる。また、陽極ターゲット50への熱入力の制限を緩和することができる。すなわち、陽極ターゲット50への熱入力量を増大させることができ、より高出力の、回転陽極型X線管1を得ることが可能となる。
上記のことから、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管1を得ることができる。又は、陽極ターゲット50への熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管1を得ることができる。
次に、第2の実施形態に係る回転陽極型X線管装置について説明する。図4は、第2の実施形態に係る回転陽極型X線管装置の一部を概略的に示す断面図であり、固定軸10、回転体20、液体金属LM及び陽極ターゲット50の一部を取り出して示す図である。本実施形態は、上記第1の実施形態と比較して、大まかに、間隔D4が異なる点で相違している。
図4に示すように、間隔D4は、各々の間隔D2,D3より大きい。この実施形態において、間隔D4は、数百μm(例えば100乃至200μm)である。第3領域10cの外径は、第1領域10aの外径や、第2領域10bの外径より小さい。
D2<D4,D3<D4の場合、第1ラジアル軸受面S10aに第1掻き込み面(第1パターン部Pa)を形成したり、第2ラジアル軸受面S10bに第2掻き込み面(第2パターン部Pb)を形成したり、しなくともよい。第1動圧軸受B1や第2動圧軸受B2における動圧を、第1動圧軸受B1及び第2動圧軸受B2の間における動圧より高くすることができるためである。
但し、第1ラジアル軸受面S10aに第1掻き込み面(第1パターン部Pa)を形成したり、第2ラジアル軸受面S10bに第2掻き込み面(第2パターン部Pb)を形成したり、してもよい。第1動圧軸受B1や第2動圧軸受B2における動圧を、第1動圧軸受B1及び第2動圧軸受B2の間における動圧より、一層、高くすることができるためである。
上記のように構成された第2の実施形態に係る回転陽極型X線管装置によれば、回転陽極型X線管1は、陰極60と、陽極ターゲット50と、固定軸10と、回転体20と、液体金属LMと、を備えている。中心軸Aに沿った方向において、熱伝達領域21aの中央は、第1動圧軸受B1と第2動圧軸受B2との間に位置している。このため、本実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記のことから、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管1を得ることができる。又は、陽極ターゲット50への熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管1を得ることができる。
上記のことから、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管1を得ることができる。又は、陽極ターゲット50への熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管1を得ることができる。
次に、第3の実施形態に係る回転陽極型X線管装置について説明する。図5は、第3の実施形態に係る回転陽極型X線管装置を概略的に示す断面図である。
図5に示すように、本実施形態の回転陽極型X線管1は、上述した第1の実施形態に係る回転陽極型X線管1と比較して、固定軸10の流路が外囲器70を貫通していないという点で相違している。回転体20が備えている第1円筒21は、片側が閉塞し、もう片側が開口した筒状に形成されている。固定軸10の第4領域10dの一端側は閉塞している。
図5に示すように、本実施形態の回転陽極型X線管1は、上述した第1の実施形態に係る回転陽極型X線管1と比較して、固定軸10の流路が外囲器70を貫通していないという点で相違している。回転体20が備えている第1円筒21は、片側が閉塞し、もう片側が開口した筒状に形成されている。固定軸10の第4領域10dの一端側は閉塞している。
固定軸10は、円筒状に形成されている。固定軸10の一端部は、外囲器70の開口部71を通り、外囲器70の外側に延出している。固定軸10は、外囲器70に気密に接続されている。この例において、回転陽極型X線管1は、片端支持軸受構造を採用している。外囲器70は、固定軸10の一端部を固定している。すなわち、固定軸10の一端部は、軸受の片持ち支持部として機能している。
回転陽極型X線管1は、固定軸10の内部に設けられた管部40を備えている。円環部16は、固定軸10の一端部に液密に接合されている。管部40は、外周面が円環部16の開口部に液密に接合され、固定軸10の外部に延出している。固定軸10は、管部40とともに冷却液Lの流路を形成している。
管部40は、この内部に冷却液を取り入れる取入口40aと、冷却液Lを固定軸10の内部に吐き出す吐出口40bを有している。取入口40aは、固定軸10の一端部から外部に延出した側に位置している。また吐出口40bは、固定軸10の他端部に隙間を置いて位置している。
固定軸10の一端部には、開口部が形成され、この開口部には管部45が液密に接合されている。管部45は、冷却液Lを外部に取り出す取出口45aを有している。以上のことから、回転陽極型X線管1の内部を循環する冷却液Lは、取入口40aから取り入れられ、管部40の内部を通り、吐出口40bから固定軸10の内部に吐出され、管部40及び固定軸10の間を通り、管部45の取出口45aから取り出される。なお、上記冷却液Lは、逆方向に循環してもよい。この場合、管部45が冷却液の取入口を形成し、管部40が冷却液の取出口を形成する。
上記のように構成された第3の実施形態に係る回転陽極型X線管装置によれば、回転陽極型X線管1は、陰極60と、陽極ターゲット50と、固定軸10と、回転体20と、液体金属LMと、を備えている。中心軸Aに沿った方向において、熱伝達領域21aの中央は、第1動圧軸受B1と第2動圧軸受B2との間に位置している。このため、本実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記のことから、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管1を得ることができる。又は、陽極ターゲット50への熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管1を得ることができる。
上記のことから、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管1を得ることができる。又は、陽極ターゲット50への熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管1を得ることができる。
次に、第4の実施形態に係る回転陽極型X線管装置について説明する。図6は、第4の実施形態に係る回転陽極型X線管装置の一部を概略的に示す断面図であり、固定軸10、回転体20、液体金属LM、支持部材80及び陽極ターゲット50の一部を取り出して示す図である。本実施形態は、上記第3の実施形態と比較して、大まかに、陽極ターゲット50が熱伝達領域21aに間接に固定されている点で相違している。
図6に示すように、回転陽極型X線管1は、陽極ターゲット50と熱伝達領域21aとに接合された支持部材80をさらに備えている。支持部材80は、第1支持部材81及び第2支持部材82を有している。
第1支持部材81は、陽極ターゲット50に接合されている。この実施形態において、第1支持部材81は、円柱状に形成され、固定軸10などと同軸的に設けられている。中心軸Aにおいて、第1支持部材81は、陽極ターゲット50と、回転体20との間に位置している。
第2支持部材82は、回転体20の外側に位置し、第1支持部材81と、回転体20の熱伝達領域21aと、に接合されている。この実施形態において、第2支持部材82は、円筒状に形成され、固定軸10などと同軸的に設けられている。第2支持部材82の一端部は、閉塞して形成され、陽極ターゲット50と回転体20との間の空間に位置し、第1支持部材81に接合されている。
第2支持部材82の他端部は、回転体20に向かう方向(中心軸Aに垂直な方向)に突出して形成され、熱伝達領域21aに接合されている。この実施形態において、第2支持部材82の他端部は、熱伝達領域21aに全周に亘って接合されている。他端部を除く第2支持部材82は、回転体20に全周にわたって隙間を置いて位置している。
例えば、第1支持部材81はモリブデン又はモリブデン合金で形成され、第2支持部材82はニッケル合金で形成されている。
陽極ターゲット50と第1支持部材81との接合、第1支持部材81と第2支持部材82との接合、第2支持部材82と回転体20との接合には、例えばロウ付けを利用することができる。
陽極ターゲット50と第1支持部材81との接合、第1支持部材81と第2支持部材82との接合、第2支持部材82と回転体20との接合には、例えばロウ付けを利用することができる。
上記のように構成された第4の実施形態に係る回転陽極型X線管装置によれば、回転陽極型X線管1は、陰極60と、陽極ターゲット50と、固定軸10と、回転体20と、液体金属LMと、を備えている。陽極ターゲット50は、支持部材80を介して熱伝達領域21aに間接に固定されている。中心軸Aに沿った方向において、熱伝達領域21aの中央は、第1動圧軸受B1と第2動圧軸受B2との間に位置している。このため、本実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記のことから、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管1を得ることができる。又は、陽極ターゲット50への熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管1を得ることができる。
上記のことから、製品寿命の長期化を図ることのできる回転陽極型X線管1を得ることができる。又は、陽極ターゲット50への熱入力を増大させることができる回転陽極型X線管1を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、熱伝達領域21aは、第1動圧軸受B1と第2動圧軸受B2との間にのみ位置していた方が望ましい。しかしながら、上述した実施形態のように、熱伝達領域21aは、第1動圧軸受B1や第2動圧軸受B2の一部を形成していてもよい。しかしながら、熱伝達領域21aが第1動圧軸受B1や第2動圧軸受B2の形成に寄与する領域が大きくなるほど、本願発明の効果を得難くなるため、留意する必要がある。
本発明の実施形態は、上述した回転陽極型X線管1及び回転陽極型X線管装置に限定されるものではなく、各種の回転陽極型X線管及び回転陽極型X線管装置に適用可能である。
本発明の実施形態は、上述した回転陽極型X線管1及び回転陽極型X線管装置に限定されるものではなく、各種の回転陽極型X線管及び回転陽極型X線管装置に適用可能である。
1…X線管、10…固定軸、10a…第1領域、10b…第2領域、10c…第3領域、20…回転体、21…第1円筒、21a…熱伝達領域、50…陽極ターゲット、60…陰極、70…外囲器、80…支持部材、S10a…第1ラジアル軸受面、Sa…第1プレーン面、Pa…第1パターン部、S10b…第2ラジアル軸受面、Sb…第2プレーン面、Pb…第2パターン部、Sc…第3プレーン面、S21a…第3ラジアル軸受面、S21b…第4ラジアル軸受面、L…冷却液、LM…液体金属、B1…第1動圧軸受、B2…第2動圧軸受、A…中心軸、D1,D2,D3,D4…間隔
Claims (8)
- 電子を放出する陰極と、
前記陰極から放出された電子が衝突しX線を発生する陽極ターゲットと、
中心軸を有する筒状に形成され、前記中心軸に沿って間隔を置いて位置した第1ラジアル軸受面及び第2ラジアル軸受面を有した固定軸と、
前記固定軸の周囲に設けられ、前記第1ラジアル軸受面に隙間を置いて対向した第3ラジアル軸受面と、前記第2ラジアル軸受面に隙間を置いて対向した第4ラジアル軸受面と、前記陽極ターゲットが固定され前記陽極ターゲットの熱が伝達される熱伝達領域と、を有した回転体と、
前記固定軸と前記回転体との間の隙間に充填され、前記第1ラジアル軸受面及び第3ラジアル軸受面とともに第1動圧軸受を形成し、前記第2ラジアル軸受面及び第4ラジアル軸受面とともに第2動圧軸受を形成する潤滑剤と、を備え、
前記中心軸に沿った方向において、前記熱伝達領域の中央は、前記第1動圧軸受と前記第2動圧軸受との間に位置している、回転陽極型X線管。 - 前記第1ラジアル軸受面は、滑らかな第1プレーン面と前記第1プレーン面を窪めて形成された複数の第1パターン部とを有し前記潤滑剤を掻き込む第1掻き込み面を備え、
前記第2ラジアル軸受面は、滑らかな第2プレーン面と前記第2プレーン面を窪めて形成された複数の第2パターン部とを有し前記潤滑剤を掻き込む第2掻き込み面を備える、請求項1に記載の回転陽極型X線管。 - 前記固定軸は、前記第1ラジアル軸受面が形成される第1領域と、前記第2ラジアル軸受面が形成される第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に位置し滑らかなプレーン面が形成される第3領域と、を備え、
前記第3領域の外径は、前記第1領域の外径及び前記第2領域の外径のうちの最小の外径と同一又はそれより小さく、
前記回転体のうち前記第3ラジアル軸受面及び第4ラジアル軸受面が形成される領域の内径は同一である、請求項1又は2に記載の回転陽極型X線管。 - 前記第1ラジアル軸受面と前記第2ラジアル軸受面との間隔は、前記第1ラジアル軸受面と前記第3ラジアル軸受面との間隔より大きく、前記第2ラジアル軸受面と前記第4ラジアル軸受面との間隔より大きい、請求項1乃至3の何れか1項に記載の回転陽極型X線管。
- 前記潤滑剤は液体金属である、請求項1乃至4の何れか1項に記載の回転陽極型X線管。
- 前記固定軸は、内部に冷却液の流路を形成し、
前記中心軸に沿った方向において、前記流路は、少なくとも前記固定軸の一端から前記熱伝達領域の中央まで延在している、請求項1乃至5の何れか1項に記載の回転陽極型X線管。 - 前記陽極ターゲットは、前記熱伝達領域に直に固定されている、請求項1乃至6の何れか1項に記載の回転陽極型X線管。
- 前記陽極ターゲットと前記熱伝達領域とに接合された支持部材をさらに備え、
前記陽極ターゲットは、前記支持部材を介して前記熱伝達領域に間接に固定されている、請求項1乃至6の何れか1項に記載の回転陽極型X線管。
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JP2014198097A JP2016071991A (ja) | 2014-09-29 | 2014-09-29 | 回転陽極型x線管 |
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JP2014198097A JP2016071991A (ja) | 2014-09-29 | 2014-09-29 | 回転陽極型x線管 |
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JP2014198097A Pending JP2016071991A (ja) | 2014-09-29 | 2014-09-29 | 回転陽極型x線管 |
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JP (1) | JP2016071991A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10748736B2 (en) | 2017-10-18 | 2020-08-18 | Kla-Tencor Corporation | Liquid metal rotating anode X-ray source for semiconductor metrology |
WO2022207446A1 (en) * | 2021-04-01 | 2022-10-06 | Siemens Healthcare Gmbh | X-ray generating apparatus and imaging device |
US11719652B2 (en) | 2020-02-04 | 2023-08-08 | Kla Corporation | Semiconductor metrology and inspection based on an x-ray source with an electron emitter array |
US11955308B1 (en) | 2022-09-22 | 2024-04-09 | Kla Corporation | Water cooled, air bearing based rotating anode x-ray illumination source |
-
2014
- 2014-09-29 JP JP2014198097A patent/JP2016071991A/ja active Pending
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