JP2016069440A - N−ビニルラクタム系重合体の製造方法およびn−ビニルラクタム系重合体の製造装置 - Google Patents

N−ビニルラクタム系重合体の製造方法およびn−ビニルラクタム系重合体の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりもゲルの含有量がより低減されたN−ビニルラクタム系重合体の製造方法、さらには従来よりもゲルの含有量がより低減されたN−ビニルラクタム系重合体を製造するための装置、を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明にかかる製造方法は、表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を使用してN−ビニルラクタムを重合する工程を含む、N−ビニルラクタム系重合体の製造方法である。
本発明にかかる製造装置は、表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を含む、N−ビニルラクタム系重合体の製造装置である。
【選択図】なし

Description

本発明は、N−ビニルラクタム系重合体の製造方法およびN−ビニルラクタム系重合体の製造装置に関する。より詳しくは、ゲルの含有量が少ないN−ビニルラクタム系重合体の製造方法およびゲルの含有量が少ないN−ビニルラクタム系重合体を製造するための装置に関するものである。
N−ビニルラクタム系重合体、例えばポリビニルピロリドンは、安全な機能性ポリマーとして、幅広い分野で用いられている。例えば、化粧品、医農薬中間体、食品添加物、感光性電子材料、粘着付与剤などの用途や、種々の特殊工業用途(例えば、中空糸膜の製造)に用いられている。
例えば、N−ビニルラクタム系重合体を中空糸の製造に用いる場合、ゲル等の異物は膜の欠損の原因となり不良品につながる。不良品を低減するために、N−ビニルラクタム系重合体に含まれるゲル成分を、極力低減する必要がある。
特許文献1には、少なくともN−ビニルピロリドンを含む単量体を、水性媒体中、過酸化水素、金属触媒およびアンモニアの存在下で重合させる段階と、重合により得られるビニルピロリドン系重合体を含有する水溶液に不揮発性有機塩基を添加する段階と、不揮発性有機塩基が添加された前記水溶液を蒸留して、前記水溶液中のアンモニアを除去する段階と、を有する、ビニルピロリドン系重合体水溶液の製造方法が開示されている。 特許文献1には、上記製造方法によれば、PVP水溶液を加熱乾燥により粉体化する際に、得られるPVP中へゲル状物が混入する問題が解決されることが開示されている。
また、例えば特許文献2には、(メタ)アクリル酸系単量体を、還流液と接触する面が鏡面仕上げである還流ラインを備えた反応釜内で加熱して還流下に重合を行なうことを特徴とする(メタ)アクリル酸系重合体の製造方法が開示されている。上記方法によれば、反応釜に取り付けられた還流ラインでのアクリル酸系単量体のゲル化を防止できることが開示されている。
特開2012−82441号公報 特開2004−10873号公報
上記特許文献1に記載の方法によれば、ビニルピロリドン系重合体の紛体に含まれるゲル状物をある程度低減させることができる。しかし、例えば、より改善された人口透析膜の製造等に対応するために、N−ビニルラクタム系重合体に含まれるゲルを一層低減することが要望されていることが現状である。
そこで本発明は、従来よりもゲルの含有量がより低減されたN−ビニルラクタム系重合体の製造方法、さらには従来よりもゲルの含有量がより低減されたN−ビニルラクタム系重合体を製造するための装置、を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った。その結果、特定の製造装置を使用してN−ビニルラクタムを重合することにより、ゲルの生成が効果的に抑制されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明にかかるN−ビニルラクタム系重合体の製造方法は、表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を使用してN−ビニルラクタムを重合する工程を含む、N−ビニルラクタム系重合体の製造方法である。
本発明の別の局面からは、製造装置が提供される。すなわち、本発明にかかるN−ビニルラクタム系重合体の製造装置は、表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を含む、N−ビニルラクタム系重合体の製造装置である。
本発明の製造方法によれば、ゲルの含有量の少ないN−ビニルラクタム系重合体を簡便に製造することができる。
本発明の製造装置によれば、ゲルの含有量の少ないN−ビニルラクタム系重合体を簡便に製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
[N−ビニルラクタム系重合体]
本発明においてN−ビニルラクタム系重合体とは、N−ビニルラクタムに由来する構造単位を有する重合体をいう。ここで、N−ビニルラクタムに由来する構造単位とは、N−ビニルラクタムがラジカル重合して形成される構造単位を言い、具体的にはN−ビニルラクタムの重合性炭素炭素二重結合が炭素炭素単結合になった構造単位である。
N−ビニルラクタムとしては、環状のラクタム環を有する単量体であり、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、およびこれらの水素原子の1つまたは2つ以上が、置換基で置換された構造を有する化合物が例示される。置換基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数3〜20のカルボキシエステル基、炭素数1〜20のアミノ基、水酸基、カルボン酸(塩)基、スルホン酸(塩)基、次亜リン酸(塩)基、等が例示される。
N−ビニルラクタムの中でも、本発明の製造方法によるゲル含有量の低減効果が顕著であり、例えば重合体を中空糸の製造に好ましく使用できる傾向にあることから、から、N−ビニルピロリドン、および/またはN−ビニルカプロラクタムを必須とすることが好ましい。
上記N−ビニルラクタム系重合体は、N−ビニルラクタムに由来する構造単位に加え、N−ビニルラクタム以外の単量体(以下、「その他の単量体」という)に由来する構造単位を有していても良い。
上記その他の単量体としては、具体的には、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、αーヒドロキシアクリル酸、α−ヒドロキシメチルアクリル酸、及びこれらの塩、及びその誘導体等の、不飽和モノカルボン酸系単量体;イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、2−メチレングルタル酸、及びこれらの塩(一塩であっても二塩であっても良い)等の不飽和ジカルボン酸系単量体;3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及びこれらの塩等のスルホン酸系単量体;ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアミン、およびこれらの4級化物や塩等のアミノ基含有単量体;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニルオキサゾリドン等のN−ビニル単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアミド系単量体;3−(メタ)アリルオキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−アリルオキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、(メタ)アリルアルコール、イソプレノール等の不飽和アルコール系単量体;上記不飽和アルコール系単量体にアルキレンオキシドを付加した構造を有するポリアルキレングリコール系単量体;ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体;スチレン、インデン、ビニルアニリン等のビニルアリール単量体;イソブチレン、オクテン等のアルケン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;が挙げられる。また、上記他の単量体は、1種を単独で使用してもあるいは2種以上を併用しても良い。上記塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が例示される。
本発明において、その他の単量体に由来する構造単位とは、その他の単量体が重合して形成される構造単位であり、具体的には、その他の単量体の炭素炭素二重結合が単結合になった構造である。例えば、その他の単量体がアクリル酸ブチル(CH=CHCOOC)である場合、その他の単量体に由来する構造単位は、−CH−CH(COOC)−、で表すことができる。
上記N−ビニルラクタム系重合体は、N−ビニルラクタム系重合体に含まれる全単量体に由来の構造単位(N−ビニルラクタムに由来する構造単位とその他の単量体に由来する構造単位の総量)100モル%に対するN−ビニルラクタムに由来する構造単位の割合(モル%)は、本発明の製造方法によるゲル含有量の低減効果が顕著であり、例えば重合体を中空糸の製造に好ましく使用できる傾向にあることから、50モル%以上、100モル%以下であることが好ましく、80モル%以上、100モル%以下であることがより好ましく、90モル%以上、100モル%以下であることがさらに好ましく、100モル%であることがもっとも好ましい。
上記N−ビニルラクタム系重合体は、N−ビニルラクタム系重合体に含まれる全単量体に由来の構造単位100モル%に対するその他の単量体に由来する構造単位の割合(モル%)が、0モル%以上、50モル%以下であることが好ましく、0モル%以上、20モル%以下であることがより好ましく、0モル%以上、10モル%以下であることがさらに好ましく、0モル%であることがもっとも好ましい。
上記N−ビニルラクタム系重合体が共重合体の場合には、各構成単位は、ブロック状であっても、ランダム状であっても、規則的に存在していても構わない。
上記N−ビニルラクタム系重合体は、重合開始剤や連鎖移動剤に由来する構造単位を含んでいても良い。上記N−ビニルラクタム系重合体が、主鎖に次亜リン酸(塩)基(ホスフィン酸(塩)基)が導入されている形態は、好ましい形態である。ここで、塩とは金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩を言う。例えば次亜リン酸ナトリウム基(ホスフィン酸ナトリウム基)であれば、−PH(=O)(ONa)、−P(=O)(ONa)−、で表される。主鎖の次亜リン酸(塩)基は、連鎖移動剤として次亜リン酸(塩)を使用すること等により、主鎖に導入することができる。
上記N−ビニルラクタム系重合体は、本発明の製造方法によるゲル含有量の低減効果が顕著であることから、フィケンチャー法によるK値が10以上、120以下であることが好ましく、特に好ましくは25以上、95以下である。例えば、本発明の重合体を中空糸の製造に用いる場合には、フィケンチャー法によるK値が25以上、95以下であることが好ましい。
フィケンチャー法によるK値は、以下の測定方法によって求めることができる。K値が20未満である場合には5%(g/100ml)溶液の粘度を測定し、K値が20以上の場合は1%(g/100ml)溶液の粘度を測定する。試料濃度は乾燥物換算する。K値が20以上の場合、試料は1.0gを精密に計りとり、100mlのメスフラスコに入れ、室温で蒸留水を加え、振とうしながら完全に溶かして蒸留水を加えて正確に100mlとする。この試料溶液を恒温槽(25±0.2℃)で30分放置後、ウベローデ型粘度計を用いて測定する。溶液が2つの印線の間を流れる時間を測定する。数回測定し、平均値をとる。相対粘度を測定するために、蒸留水についても同様に測定する。2つの得られた流動時間をハーゲンバッハ−キュッテ(Hagenbach−Couette)の補正に基づいて補正する。
Figure 2016069440
上記式中、Zは濃度Cの溶液の相対粘度(ηrel)、Cは濃度(%:g/100ml)である。
相対粘度ηrelは次式により得られる。
ηrel=(溶液の流動時間)÷(水の流動時間).
[N−ビニルラクタム系重合体の製造装置]
本発明のN−ビニルラクタム系重合体の製造装置は、表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を含む。
上記「表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する」とは、内壁の一部または全部が、表面粗さが0.4a以下の平滑度であることを表す。上記反応釜は、内壁全体の10%以上、100%以下(面積比)が表面粗さが0.4a以下の平滑度であることが好ましい。好ましくは、内壁全体の20%以上、100%以下(面積比)、より好ましくは、内壁全体の30%以上、100%以下(面積比)、が表面粗さが0.4a以下の平滑度であることが好ましい。上記の範囲であることにより、N−ビニルラクタム系重合体に含まれるゲルが顕著に低下する傾向にある。
上記表面粗さならびに記号「a」の定義は、JIS B 0601−2001に拠り、aの値は算術平均高さ(μm)に対応する値である。このような表面粗さの測定は、触針式表面粗さ測定器(JIS B 0651)、光波干渉式表面粗さ測定器(JIS B 0652)等を用いて行なうことができる。
上記表面粗さは、0.4a以下であるが、0.3a以下であることが好ましく、0.2a以下であることがより好ましい。なお、表面粗さの下限は、特に制限されないが、上記表面粗さは例えば0.0001a以上である。上記の範囲であることにより、N−ビニルラクタム系重合体に含まれるゲルが顕著に低下する傾向にある。
なお、反応釜が表面粗さが上記の範囲である内壁部分を有することにより、N−ビニルラクタム系重合体に含まれるゲルが顕著に低下する傾向にある理由については、明確ではないが、表面が平滑になることにより、(i)反応液の接する内壁の表面積が低減すること、(ii)表面に存在する活性部位が減少すること、に加え、表面が平滑になることにより、(iii)反応釜の洗浄が容易になり、N−ビニルラクタム系重合体の長期残留が抑制されること、などによると推定される。
上記(iii)に関して、N−ビニルラクタム系重合体は、種々の表面に吸着しやすい性質を有するため、完全に洗浄することは比較的困難である。長期にわたり(例えば数バッチにわたり)残留するN−ビニルラクタム系重合体は、長時間の重合反応にさらされるためゲルの原因になりやすいと考えられるが、表面を平滑化することにより、N−ビニルラクタム系重合体の長期残留が抑制されるので、これがゲルの発生を抑制する一因となっていると推定される。
上記表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分の材質については、鉄を含む合金であることが好ましく、SUSであることがより好ましく、オーステナイト系ステンレスであることがさらに好ましく、SUS304、SUS316であることが特に好ましい。上記の材質であることにより、N−ビニルラクタム系重合体に含まれるゲルが顕著に低下する傾向にある。
本発明のN−ビニルラクタム系重合体の製造装置は、上記反応釜のほかに、攪拌機、原料供給口、還流冷却装置等を含んでいてもよい。攪拌機、原料供給口、還流冷却装置等も、表面粗さが上記範囲である部分を有していてもよい。
内壁部分の表面粗さを上記の範囲にする手段としては、特に制限されないが、例えばバフ仕上に代表される機械研磨法や、さらに高度な平滑化が可能な電
解研磨法を用いることができる。
本発明のN−ビニルラクタム系重合体の製造装置に含まれる反応釜が、表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有することにより、残存するN−ビニルラクタムが顕著に低減する傾向にある。内壁表面に存在する活性部位が減少すると考えられるにもかかわらず、残存単量体が減少することは非常に意外であり、その理由は明確ではないが、反応釜の洗浄後のN−ビニルラクタム系重合体の残存が抑制され、その影響が低減している可能性があると推定される。N−ビニルラクタムは安全上、僅かでも残存量を低減することが要求されるため、好ましい。
[本発明の製造方法]
本発明の製造方法は、表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を使用してN−ビニルラクタムを重合する工程(以下、「重合工程」ともいう)を含む。上記反応釜を使用してN−ビニルラクタムを重合する工程を含み、製造することにより、N−ビニルラクタム系重合体のゲル含有量が顕著に低減する傾向にある。上記反応釜については、上記「N−ビニルラクタム系重合体の製造装置」の箇所に記載したものを使用することが好ましい。
本発明の製造方法は、反応液が接する反応釜の内壁の20%以上、100%以下が表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分となるように、仕込み量、撹拌速度などを調整することが好ましい。より好ましくは、反応液が接する反応釜の内壁の25%以上、100%以下(面積比)、さらに好ましくは、反応液が接する反応釜の内壁の30%以上、100%以下(面積比)、が表面粗さが0.4a以下の平滑度であることが好ましい。なお、表面粗さの好ましい範囲等は上記のとおりである。
なお、上記のとおり、本発明の製造方法は、表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を使用してN−ビニルラクタムを重合する工程を含むことにより、残存するN−ビニルラクタムが顕著に低減する傾向にある。
上記重合工程においては、重合開始剤の存在下でN−ビニルラクタムを必須とする単量体成分を重合することが好ましい。
上記単量体成分は、N−ビニルラクタム以外にその他の単量体を含んでいても良いが、全単量体(N−ビニルラクタムとその他の単量体)に対するN−ビニルラクタムの使用割合は、本発明の製造方法によるゲル含有量の低減効果が顕著であり、例えば重合体を中空糸の製造に好ましく使用できる傾向にあることから、50モル%以上、100モル%以下であることが好ましく、80モル%以上、100モル%以下であることがより好ましく、90モル%以上、100モル%以下であることがさらに好ましく、100モル%であることがもっとも好ましい。
全単量体に対するその他の単量体の使用割合は、0モル%以上、50モル%以下であることが好ましく、0モル%以上、20モル%以下であることがより好ましく、0モル%以上、10モル%以下であることがさらに好ましく、0モル%であることがもっとも好ましい。
上記重合工程で使用可能な重合開始剤は任意であるが、本発明の製造方法によるゲル含有量の低減効果が顕著であることから、例えば水溶性アゾ化合物や水溶性有機過酸化物を使用することが好ましい。
ここで、アゾ系重合開始剤とは、アゾ結合を有し熱などによりラジカルを発生する化合物を言う。上記重合する工程で使用可能な水溶性アゾ系重合開始剤としては、2,2’−ビス(2−イミダゾリン−2−イル)[2,2’−アゾビスプロパン]二塩酸塩、2,2’−ビス(2−イミダゾリン−2−イル)[2,2’−アゾビスプロパン]二硫酸塩、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)二塩酸塩等が例示される。
上記アゾ系重合開始剤の中でも、本発明の製造方法によるゲル含有量の低減効果が顕著であることから、10時間半減温度が30℃以上90℃以下であるものが好ましく、より好ましくは10時間半減温度が40℃以上70℃以下であるものである。
上記重合工程で使用可能な水溶性有機過酸化物としては、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ターシャリーヘキシルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド等のアルキルヒドロペルオキシド;ターシャリーブチルペルオキシアセテート、ジスクシノイルペルオキシド、過酢酸等が例示される。上記有機過酸化物の中でも、本発明の製造方法によるゲル含有量の低減効果が顕著であることから、アルキルヒドロペルオキシドであることが好ましく、ターシャリーブチルヒドロペルオキシドであることが特に好ましい。
上記有機過酸化物は、10時間半減温度が30℃以上180℃以下であるものが好ましく、より好ましくは10時間半減温度が40℃以上170℃以下であるものである。
上記重合工程で使用可能な重合開始剤としては、上記の他、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素等が例示される。
上記重合工程で使用する重合開始剤の使用量(複数種使用する場合はその総量)は、全単量体成分1モルに対して、15g以下、より好ましくは0.1〜12gであることが好ましい。
上記重合工程においては、必要に応じて連鎖移動剤を用いても良い。連鎖移動剤としては、具体的には、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、n−ドデシルメルカプタン等の、チオール系連鎖移動剤;四塩化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタン等の、ハロゲン化物;イソプロパノール、グリセリン等の、第2級アルコール;次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム等の次亜リン酸(塩)(これらの水和物を含む);亜リン酸、亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸(塩);亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸(塩);亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の重亜硫酸(塩);亜ジチオン酸ナトリウム等の亜ジチオン酸(塩);ピロ亜硫酸カリウム等のピロ亜硫酸(塩);などが挙げられる。上記連鎖移動剤は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
連鎖移動剤の使用量としては、単量体(N−ビニルラクタムおよびその他の単量体)の使用量1モルに対して、0g以上、2g以下であることが好ましく、0g以上、1g以下であることがより好ましい。
上記重合工程は、溶媒を使用することが好ましい。溶媒としては、本発明の製造方法によるゲル含有量の低減効果が顕著であることから、水を含むことが好ましく、溶媒全量に対して、水を50質量%以上、100質量%以下含むことがより好ましく、80質量%以上、100質量%以下含むことがさらに好ましい。上記重合工程で使用可能な溶媒としては、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等の低級ケトン類;ジメチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;ジメチルホルムアルデヒド等のアミド類が挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で試用されてもよい。
溶媒の使用量としては、単量体100質量%に対して40〜200質量%が好ましい。より好ましくは、45質量%以上であり、更に好ましくは、50質量%以上である。また、より好ましくは、180質量%以下であり、更に好ましくは、150質量%以下である。溶媒の使用量が40質量%未満であると、得られる重合体の分子量が高くなるおそれがあり、200質量%を超えると、得られる重合体の濃度が低くなり、保管等のコストが高額になるおそれがある。
上記重合工程における重合は、通常、0℃以上で行われることが好ましく、また、150℃以下で行われることが好ましい。より好ましくは、40℃以上であり、更に好ましくは、60℃以上であり、特に好ましくは、80℃以上である。また、より好ましくは、120℃以下であり、更に好ましくは、110℃以下である。
上記重合温度は、重合反応において、常にほぼ一定に保持する必要はなく、例えば、室温から重合を開始し、適当な昇温時間又は昇温速度で設定温度まで昇温し、その後、設定温度を保持するようにしてもよいし、単量体成分や開始剤等の滴下方法に応じて、重合反応中に経時的に温度変動(昇温又は降温)させてもよい。
上記重合工程における重合時間は特に制限されないが、好ましくは30〜540分であり、より好ましくは45〜510分であり、さらに好ましくは60〜480分であり、最も好ましくは90〜450分である。なお、本発明において、「重合時間」とは、特に断らない限り、単量体を添加している時間を表す。
上記重合工程における反応系内の圧力としては、常圧(大気圧)下、減圧下、加圧下の何れであってもよいが、得られる重合体の分子量の点で、常圧下、又は、反応系内を密閉し、加圧下で行うのが好ましい。また、加圧装置や減圧装置、耐圧性の反応容器や配管等の設備の点で、常圧(大気圧)下で行うのが好ましい。反応系内の雰囲気としては、空気雰囲気でもよいが、不活性雰囲気であっても良く、例えば、重合開始前に系内を窒素等の不活性ガスで置換しても良い。
上記N−ビニルラクタム系重合体は、任意であるが、上記重合工程以外の工程を含んで製造しても構わない。例えば、熟成工程、pH調整工程、重合開始剤や連鎖移動剤の失活工程、希釈工程、乾燥工程、濃縮工程、精製工程等が挙げられる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<重合体水溶液の固形分測定方法>
窒素雰囲気下、150℃に加熱したオーブンで重合体水溶液2.0gを1時間放置して乾燥処理した。乾燥前後の質量変化から、固形分(%)と、揮発成分(%)を算出した。
<単量体の分析>
単量体の分析は、以下の条件で、液体クロマトグラフィーを用いて分析した。
装置:資生堂「NANOSPACESI−2」
カラム:資生堂「CAPCELLPAK C18 UG120」、20℃
溶離液:LC用メタノール(和光純薬工業株式会社製)/超純水=1/24(質量比)、1−ヘプタンスルホン酸0.4質量%添加
流速:100μL/min。
<表面粗さ測定>
表面粗さの測定は触針式表面粗さ測定器サーフコム130A(東京精密社製)を用いた。
<ゲル粒子数の測定方法>
ゲル粒子の測定には液中パーティクルカウンター(APSS−2000、Particle Measuring Systems社製)を用いた。
測定溶液は超純水にて固形分濃度1%となるように希釈を行い、流速20mL/min、全量150mLで測定を行い、単位体積当たりの2μm以上の粒子数を求めた。
<実施例1>
(初期重合)
マックスブレンド(住友重機械工業社の登録商標)型の攪拌翼、ガラス製の蓋、撹拌シール付の撹拌器、窒素導入管、温度センサーを備えた、内壁全体を鏡面加工した表面粗さRa=0.058μmのSUS製反応容器に、イオン交換水638.5部及びN−ビニルピロリドン160部を仕込み、ジエタノールアミン0.02部を添加して、単量体水溶液をpH8.3に調整した。この単量体水溶液を攪拌しながら、窒素ガスを導入して溶存酸素を除去した後、攪拌しながら、反応器の内温が70℃になるように加熱した。
この反応器に、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光純薬工業社製、以下「V−59」と称する)0.35部をイソプロパノール1.1部に溶解した重合開始剤溶液を添加して重合を開始した。
重合開始剤溶液を添加した後、重合反応による内温の上昇が認められた時点から、ジャケット温水温度を内温に合わせて昇温し、95℃に到達した時点で維持した。
重合開始剤溶液を添加してから約3時間反応を継続した後、10質量%マロン酸水溶液1.4部を添加して、反応液をpH3.7に調整し、95℃で90分間内温を維持した。
次いで、10質量%ジエタノールアミン水溶液2.4部を添加して、反応液をpH6.6に調整し、95℃で30分間内温を維持して、20wt%のポリビニルピロリドンを含有する重合体水溶液を得た。
(連続重合)
得られた重合体組成物を取り出し、初期重合と同じ仕込みで繰り返し重合を10回行った。
<ゲル粒子増加率の計算>
1回目に得られたゲル粒子数を100%として、各回の重合体組成物中のゲル粒子数を1回目の粒子数で除した値の百分率をゲル増加率と定めた。
(各回のゲル粒子増加率)=(各回のゲル粒子数)/(1回目のゲル粒子数)×100
<実施例1のゲル粒子増加率>
上述の定義に従って重合5回目と10回目の増加率を求めたところ、それぞれ88%と93%であった。
<比較例1>
上記実施例1の重合釜の表面粗さがRa=0.939μmであることの他は実施例1と同様に重合を行った。重合5回目と10回目のゲル粒子の増加率は表1記載の通りであった。
Figure 2016069440
表1に示した結果から、本発明の製造方法によれば、ゲルの含有量が顕著に低減されたN−ビニルラクタム系重合体を製造できることが明らかになった。

Claims (2)

  1. 表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を使用してN−ビニルラクタムを重合する工程を含む、N−ビニルラクタム系重合体の製造方法。
  2. 表面粗さが0.4a以下の平滑度である内壁部分を有する反応釜を含む、N−ビニルラクタム系重合体の製造装置。
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