JPH0341104A - 親水性重合体の製造方法 - Google Patents

親水性重合体の製造方法

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JPH0341104A
JPH0341104A JP17559989A JP17559989A JPH0341104A JP H0341104 A JPH0341104 A JP H0341104A JP 17559989 A JP17559989 A JP 17559989A JP 17559989 A JP17559989 A JP 17559989A JP H0341104 A JPH0341104 A JP H0341104A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は親水性重合体、特に水膨潤性である吸水性重合
体の製造方法に関するものである。更に詳しくは、親水
性重合体を製造する際に反応容器内に親水性重合体の含
水ゲル状物が付着しにくく、従って親水性重合体を安定
に生産性良く製造できる方法に関する。
〔従来の技術および本発明が解決しようとする問題点〕
従来、アクリル酸又はその塩などを主成分とする架橋重
合体は、紙おむつ、衛生用品、農園芸用土壌改良剤、脱
水剤などの広い用途に利用されている。
これらの架橋重合体の製法の1つとして、単量体水溶液
を疎水性有機溶剤中に懸濁又は乳化して行なう、いわゆ
る逆相懸濁重合や逆相乳化重合が知られている。
しかしながら、従来の製造方法においては、重合の過程
において、付着性のある含水ゲル状物が反応容器側壁に
付着して収率が低下すると共に反応容器から親水性重合
体を取り出す時の作業性の低下を招いている。更に、反
応回数を重ねるに従ってこの様な重合体付着物が成長し
て行き、定期的な洗浄作業を必要とし、これが親水性重
合体の生産性を著しく低下させている。そしてこの様な
トラブルは、反応容器の内壁のうちの懸濁(乳化)液と
主として不活性ガスである気体によって反復してくり返
し接触される面において特に顕著である。
上記問題を解決するために、逆相懸濁重合又は逆相乳化
重合により親水性重合体を得る際に特定の分散剤を用い
る方法が多数提案されている。
(特開昭57−74309号公報、特開昭61−231
003号公報、特開昭61−231004号公報等)し
かしこのような分散剤の選択による方法は、含水ゲル状
物の付着はある程度改善されるものの、同じ反応容器を
連続使用するにつれやはり側壁での付着物の成長がおこ
り、その結果反応容器内の液の流動状態が変化し、粒径
分布や粒子の2次凝集量に変化を与える等、連続生産を
行なう上でまだまだ満足すべき結果は得られないのが実
情である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は゛上記実情に鑑みてなされたものであり、上記
問題点は本発明の提供する親水性重合体の製造方法によ
って一挙に解決されるに至った。
すなわち、本発明は、 回転攪拌翼を備えた反応容器中、単量体成分の水溶液を
、分散剤の存在下重合不活性な疎水性有機溶剤中に分散
し、逆相懸濁重合又は逆相乳化重合により親水性重合体
を製造するに際し、該反応容器の内壁のうち少なくとも
懸濁(乳化)液と気体とによる反復くり返し接触面(以
下、単に反復くり返し接触面という。)をRma工で表
わされる表面粗さを3μm以下に調整し、且つ少なくと
も当該くり返し接触面を裏面から60℃以下の温度の冷
却水によって常に冷却しておくことを特徴とする親水性
重合体の製造方法に関するものである。尚、上記懸濁(
乳化)液とは単量体成分の水溶液又はその重合反応生成
物が疎水性有機溶剤中に懸濁状(又は乳化状)に分散し
てなる液状物を指すものである。該液状物を以下懸濁液
と総称する。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明で用いられる反応容器は回転攪拌翼を有するもの
であればその形状は特に制限なく、且つ内壁のうちの少
なくとも反復くり返し接触面が、R□8で表わされる表
面粗さが3μm以下に調整され、且つ少なくとも当該反
復くり返し接触面の裏面に冷却装置を備えてなるもので
ある。本発明における反復くり返し接触面とは、重合時
の撹拌操作に伴う懸濁液の上下運動に起因して、該懸濁
液と、主として不活性ガスである気体とにより、交互に
くり返して接触される面であり、撹拌機による摺動等に
よる付着物除去の為の物理的力の及ばない面を指すもの
であり、通常付着物が最も多量に発生する場所をさす。
この様な反復くり返し接触面は一般的には懸濁液と気体
との界面近傍部分であるが、反応物の性状及び形態や撹
拌条件によって異なり、場合によっては反応容器の全内
壁のうちの過半に及ぶ事もある。従って反復くり返し接
触面は、反応物の性状、形態及び撹拌条件等を考慮して
決定されるべきものである。
しかして、本発明の製造方法に用いる反応容器は該反応
容器の内壁のうちの少なくとも懸濁液と気体とによる反
復くり返し接触面が前記規定の表面粗さに調整され、且
つ少なくとも当該接触面の裏面が冷却できる様な構造(
以下、冷却構造という、)を有してなる事を必須の要件
とするものであり、場合によっては、該表面粗さの調整
は懸濁液による接触面全面であってもよく、更に反応容
器の内壁の全面であってもよい。一方、親水性重合体を
製造する過程において懸濁液には加熱操作を必要とする
ので、当該接触面より下部には重合反応の進行に充分な
熱量を供給しつる加熱装置を設置しなければならず、従
って冷却構造は最大であっても加熱装置の設置面を除く
全面としたければならない。
反応容器の裏面に冷却構造を具備せしめるには種々の方
法によることができ、例えば水の散布装置、一定流量で
注排水できるジャケット及びラセン状管を挙げることが
できる。更に懸濁物の付着性が大きく撹拌機への付着も
顕著な場合は回転攪拌翼の表面も冷却水によって内部か
ら冷却できる様に、該回転攪拌翼の内部に冷却水用通路
を設置して回転攪拌翼自体も冷却構造を具備せしめても
よい。
本発明において反応容器の内壁のうちの少なくとも反復
くり返し接触面はR18で表わされる表面粗さが3μm
以下であることが必要である。ここで言う表面粗さR□
8とはJIS B 0601で規定されたR 、axを
指すものである。R□、が3μmを超える場合は顕著な
付着物の防止効果が得られない。特に顕著な付着物防止
効果はR□8を0゜5μm以下、より好ましくは0.1
μm以下とすることにより達成できる。R□8を3μm
以下に調整するのは、パフ研磨法によって可能であり、
さらにR,1,を小さくして平滑な表面にするためにパ
フ研磨後、浸漬電解研磨又は電解複合研磨することが好
ましい。この様な表面粗さの調整は反応容器のうちの少
なくとも反復くり返し接触面に対してなされていなけれ
ばならないが、必要であれば該反復くり返し接触面以外
の面や回転攪拌翼の表面も前記規定の表面粗さに調整す
るか又はフッ素樹脂コーティングする等の適当な調整が
施されていても良い。但し耐久性の面からは前記規定の
表面粗さの調整が反応容器の全内壁への付着を防止する
ために内壁の全面になされているのが好ましく、付着性
の顕著な反応物にあっては更に回転攪拌翼の表面もなさ
れているのがより好ましい。
本発明に用いる反応容器は前記で詳述した如き表面粗さ
と裏面の冷却構造を有してなるものであり、該表面粗さ
と該裏面冷却構造とが重合過程における含水ゲル状物の
壁面への付着防止に著しい相乗効果を発揮するものであ
り、該表面粗さと該裏面冷却構造のいずれか一方でも欠
く場合は満足な結果は得られない。
本発明に用いる反応容器の具体的態様は第1図に示した
如くである。
かくして本発明の製造方法は、逆相懸濁重合又は逆相乳
化重合により親水性重合体となる単量体を上記で詳細に
説明した反応容器を用いて重合するに当たり、反応容器
のうちの少なくとも前記規定の反復くり返し接触面を裏
面から60℃以下の温度の冷却水により冷却しながら周
知の手順で重合反応して親水性重合体とすることによっ
て達成される。付着物の防止効果をより効果的に発現さ
せるためには、裏面からの冷却を当該反復くり返し接触
面を含めて反応容器の上方部全域とするのが好ましい、
更に回転攪拌翼への付着も認められる場合は該回転攪拌
翼の内部に設置した冷却水用通路に60℃以下の冷却水
を通して、該回転攪拌翼の表面を内部から冷却してもよ
い。
冷却水の温度が60℃を超えると付着物の充分な防止効
果が得られなくなる。冷却水の温度は低い楔効果が大き
く、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下
、更に好ましくは30℃以下である。冷却水による冷却
は重合反応開始から重合反応終了に至る間のうち付着性
が最も顕著になる時期としなければならない、この時期
は単量体成分の組成により異なる。但し、より高い効果
と作業のはん難性を考慮すれば反応開始から重合反応終
了に至る全期間とするのが好ましく、重合反応終了後の
親水性重合体の懸濁液を取り出す作業時も尚冷却されて
いる事が好ましい。
本発明で用いられる反応容器は、重合中ラジカル重合反
応に対して不活性な雰囲気に保つ様に不活性ガス導入装
置が設置されている事が好ましい0重合中、重合反応熱
のために蒸発する水分を凝縮するため還流冷却器を反応
容器上部に設けてもよく、あるいは不活性ガスを重合容
器内に導入して水分を°系外に放出する様にしてもよい
本発明で用いられる単量体成分は、逆相懸濁重合又は逆
相乳化重合により水溶性もしくは水膨潤性重合体となる
ものであ2るが、特に水膨潤性重合体となるものが好適
である。水膨潤性重合体は架橋構造を有するしのであり
、架橋構造としては水溶性単量体(A)と分子内に重合
性二重結合を2個以上有する架橋性単量体(B)との共
重合による架橋構造や単量体のもつ官能基と反応しつる
反応性官能基を2個以上有する反応性架橋剤(C)との
反応による架橋構造が挙げられ、デンプン、セルロース
、ポリビニルアルコール等の親水性高分子の存在下で水
溶性単量体を水溶液重合することによって重合と同時に
グラフト結合やコンプレックスを形成することによる架
橋構造でもよい。
本発明における水溶性単量体(A)としては、たとえば
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸
、フマル酸、イタコン酸、2−(メタ)アクリロイルエ
タンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンス
ルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸等の如きアニオン性単量体やその塩;N、N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N、N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの如きカチ
オン性単量体やその4級化物;(メタ)アクリルアミド
、N−置換(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(
メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ (
メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート等の如きノニオン性親水基含有単
量体等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上
を用いることができる。
本発明に用いる分子内に重合性二重結合を2個以上有す
る架橋性単量体CB)の例としては、たとえばエチレン
グリコール、ジエチレングリコールトリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール
、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール
、1,5−ベンタンジオール、1.6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール等のジ(メタ)ア
クリレート;グリセリン、トリメチロールプロパン、ぺ
メタエリスリトール等のトリ(メタ)アクリレート、N
、N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミドトリアリ
ルアミン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレート、トリアリルホスフェート、多価金属のポリ
(メタ)アクリル酸塩等が例示され、これらのうちの1
種又は2種以上を用いることができる。また、単量体の
もつ官能基と反応しつる2個以上の反応性官能基をもつ
反応性架橋剤(C)としては、例えば水溶性単量体(A
)がカルボキシル(カルボキシレート)基を有する場合
には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、
プロピレングリコール、ジェタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエチレン
オキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエリスリト
ール、ソルビトール等の如き多価アルコール類;エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリ
コールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシ
ジルエーテル、゛ウシリセロールボリグリシジルエーテ
ル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビ
トールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトール
ポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリ
シジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル等の如き多価グリシジル化合物類、2.2−
ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス〔3−(1−
アジリジニル)プロピオネート] 、1.6−へキサメ
チレンジエチレンウレア、ジフェニルメタン−ビス−4
,4°−N、N’−ジエチレンウレア等の如き多価アジ
リジン類;エピクロルヒドリン、α−メチルクロルヒド
リン等の如きハロエポキシ化合物類;グルタルアルデヒ
ド、グリオキサール等の如き多価アルデヒド類;エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンへ
キサミン、ポリエチレンイミン等の如き多価アミン類;
2、4−トルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート等の如き多価インシアネート類;塩化
アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫
酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等
の如き多価金属塩類などが好適である。
上記単量体成分のなかでも水膨潤性重合体を得るために
は、水溶性単量体(A)としては(メタ)アクリル酸、
2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メ
タ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
これら不飽和酸の塩、N、N−ジメチルアミノエチル(
メタ)アクリレートおよびその4級化物、メトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、及び(メタ
)アクリルアミドを用いるのが好ましく、これらのうち
から選ばれる1種又は2種以上の水溶性単量体(A)と
分子内に重合性二重結合を2個以上有する架橋性単量体
(B)とを該水溶性単量体(A)に対して架橋性単量体
(B)が0.001〜50モル%となる比率で用いた単
量体成分が特に好ましいものである。架橋性単量体(B
)としては前記架橋性単量体の中からt種又は2種を用
いることができる。この際架橋性単量体(B)の使用量
が水溶性単量体(A)に対して0.001モル%未満で
あれば得られる水膨潤性重合体が柔らかく粘着性を有す
るため、機械的な剪断力を受けても粘着しあって塊状と
なり細分化されにくい。また50モル%を超える場合に
は得られる水膨潤性重合体の吸水性やイオン交換能が低
くなる。
本発明の逆相懸濁重合又は逆相乳化重合を行なう際に使
用される分散剤は特に制限されず、例えばソルビタン脂
肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪
酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル、ポリオキシエチレンジルビクン
脂肪酸エステル等の非イオン系界面活性剤、セルロース
エステル、セルロースエーテル等の繊維素誘導体α−オ
レフィンと無水マレイン酸の共重合体又はそれらの誘導
体等のカルボキシル基含有高分子等をあげることができ
る。
これらのうち、好ましくはHLB2〜14の非イオン系
界面活性剤さらに好ましくはHLB2〜14のソルビタ
ン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリールエーテルであり、これらの1種又は2種以上
を併用して用いてもよい。その使用量は重合条件によつ
でも異なるが、一般に単量体成分に対し0.05〜30
重量%、好ましくは0.5〜10重量%である。
本発明に使用する疎水性有機溶剤としては、例えばn−
ペンタン、n−ヘキサン、n−へブタン、n−オクタン
、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロヘキ
サン、デカリン、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエン
、キシレン、ジクロロベンゼン、ジブロモベンゼン、テ
トラクロロエチレン、パークロロエチレン、四塩化炭素
、メチレンクロライド、流動パラフィン、ケロシン、鉱
油、動植物油等があげられ、これらの1種又は2種以上
の混合物を使用できる。特に好ましくはn−ヘキサン、
シクロヘキサン、トルエン、キシレン、流動パラフィン
、ケロシンである。疎水性有機溶剤と単量体水溶液の比
率は重合熱の除去、温度のコントロール又は分散液の安
定性の点から一般に1:1〜4:lが適当である。
本発明で単量体成分を逆相懸濁重合又は逆相乳化重合す
るための重合開始剤は、公知のものが使用できる。例え
ば逆相懸濁重合を行なう場合の重合開始剤は水溶性のも
のであり、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム
、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;過酸化水素、t−
ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド等のハイドロパーオキサイド;2,2’−アゾ
ビス−2−アミジノプロパンニ塩酸塩等のアゾ化合物等
が挙げられる。これらの重合開始剤は2種以上混合して
使用することも可能であり、更には亜硫酸塩、氾−アス
コルビン酸、第2鉄塩等の還元剤との組み合わせによる
レドックス系開始剤を用いてもよい。
又は逆相乳化重合を行なう場合の重合開始剤は油溶性の
ものであり、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパ
ーオキシビバレート等の過酸化物:アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル
)等のアゾ化合物等が挙げられる。
これらの重合開始剤は通常単量体に対して0゜001〜
5モル%程度であり、開始剤の種類、重合条件によりそ
の最適量が決定される。
かくして得られる親水性重合体の懸濁液又は乳化液は、
このままで吸収剤、保水剤、凝集剤、分散剤、増粘剤、
吸着剤などとして用いることもできるが、分離・乾燥工
程を経て大部分の疎水性有機溶剤および水を除去するの
が好ましい、この分離・乾燥工程の具体的方法としては
、水と疎水性有機溶剤とを共沸で留去する方法や、親水
性重合体が水膨潤性重合体の場合は、その含水ゲル状重
合体を濾過した後、通常の熱風乾燥器、減圧乾燥器や流
動床乾燥器等により乾燥する方法等がある。このように
乾燥して得られた親水性重合体は紙おむつ等衛生材料等
の吸収剤、農園芸用等の保水剤、イオン交換樹脂、乾燥
剤、止水剤、凝集剤、分散剤、増粘剤等に有効なもので
ある。
〔発明の効果] 本発明の製造方法によれば、重合反応に用いる反応容器
の内壁が特定の表面状態に調整されていると共に裏面か
ら冷却されている為に、表面状態の調整と裏面からの冷
却とが反応容器内壁への反応物の付着防止に著しい相乗
効果、を発揮する。従って、反応回数を重ねても反応容
器の実質有効容積の低下がほとんど無く、定期的な洗浄
作業を著しく低減することができる。よって、本発明の
製造方法によれば、逆相懸濁重合や逆相乳化重合による
親水性重合体の生産性を大幅に向上させる事ができる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明の詳細な説明するが、本発
明は以下の実施例によって制限されるものではない。
実施例1 外側に冷却構造としての冷却水用ジャケットとその下部
に位置する加熱用ジャケットを有し、攪拌翼、還流冷却
器、温度計、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた
内径280mm、内容積20℃のステンレス製鋼製反応
容器の内壁の全面を日立造船式電解複合研磨により、表
面粗さR1,8を0.1μmに調整した。(第1図参照
)この反応容器にシクロヘキサン10℃および分散剤と
してのソルビタンモノステアレート(HLB=4.7)
30gを仕込み、窒素ガスを吹きこんで溶存酸素を除去
した。一方、別のフラスコ中でアクリル酸ナトリウム8
46g、アクリル酸216gおよびN、N’−メチレン
ビスアクリルアミド0.555gをイオン交換水197
0gに溶解し、単量体濃度35重量%の単量体成分の水
溶液を調整した。
この単量体成分の水溶液に過硫酸カリウム1゜5gを加
えて溶解させた後、窒素ガスを吹きこんで水溶液内に溶
存する酸素を除去した。次いで、このフラスコ内の単量
体成分の水溶液を上記反応容器に加えて、撹拌すること
により分散させた。
次いで、冷却水用ジャケットには20℃の冷水を、加熱
用ジャケットには65℃の温水を流して重合反応を開始
させ、更に、2時間この状態を保持して重合を完了し、
親水性重合体jtdlkmの懸濁液を得、この懸濁液を
反応容器から排出して1回の重合操作を終了した。以後
、上記と同じ重合操作を連続して繰り返し、合計20回
の重合を行なった。20回の重合終了後、反応容器の内
壁のうちの反復くり返し接触面に相当する所には、付着
物が全く認められなかった。
比較例1 実施例1において、冷却水用ジャケットに20℃の冷却
水を流さなかった以外は、実施例1と同様の操作を繰り
返した。20回の重合終了後、反応容器の内壁のうちの
反復くり返し接触面に相当する所には、多量の付着物が
認められた。(第2図参照) 実施例2 実施例1において、反応容器の内壁を#200バフ仕上
げによる表面粗さR+as80.7μm牟調整番する以
外は、実施例1と同様の操作をくり返した。20回の重
合終了後、反応容器の内壁のうちの反復繰り返し接触面
に相当する所には、付着物がほとんど認められなかった
実施例3 実施例1において、冷却水用ジャケットに40℃の冷水
を流した以外は、実施例1と同様の操作を繰り返した。
20回の重合終了後、反応容器の内壁のうちの反復くり
返し接触面に相当する所には、付着物が全く認められな
かった。
比較例2 実施例1において、内壁の表面粗さがR□。
3.5μmの反応容器を用いた他は、実施例1と同様の
操作をくり返した。20回の重合終了後、反応容器の内
壁のうちの反復くり返し接触面に相当する所に、多量の
付着物が認められた。
実施例4 実施例1において、冷却水用ジャケットに50℃の冷却
水を流した以外は、実施例1と同様の操作を繰り返した
。20回の重合終了後、反応容器の内壁のうちの反復く
り返し接触面に相当する所には、付着物がわずかに認め
られた。
比較例3 実施例1において、冷却水用ジャケットに流した20℃
の冷却水を、65℃の温水に代える以外は、実施例1と
同様の操作を繰り返した。20回の重合終了後、反応容
器の内壁のうちの反復くり返し接触面に相当する所には
、多量の付着物が認められた。
実施例5 実施例4において、内壁を#200バフ仕上げによる表
面粗さR□、0.7μmに調整した反応容器を用いた他
は、実施例4と同様の操作をくり返した。20回の重合
終了後、反応容器の内壁のうちの反復くり返し接触面に
相当する所には、付着物が少量認められた。(第3図参
照)実施例6 実施例1で用いた反応容器中にキシレン10℃および乳
化剤としてのソルビタンモノオレート(HLB=4.3
 )85gを仕込み窒素ガスを吹きこんで溶存酸素を除
去した。
一方、別のフラスコ中でアクリルアミド1500gをイ
オン交換水2250gに溶解し、単量体濃度40重量%
の単量体水溶液を調整した後、窒素ガスを吹きこんで水
溶液内に溶存する酸素を除去した0次いでこのフラスコ
内の単量体水溶液を上記反応容器に加えて、撹拌子乳化
させ重合開始剤である過酸化ベンゾイル2.2gをキシ
レン溶液として加えた。次いで冷却水用ジャケットには
30℃の冷却水を、加熱用ジャケットには55℃の温水
を流して重合反応を開始させ、更に12時間この状態を
保持して重合を完了し、親水性重合体の乳化液を得、こ
の乳化液を反応容器から排出して1回の重合操作を終了
した。以後、上記と同じ重合操作を連続して繰り返し、
合計20回の重合を行なった。20回の重合終了後、反
応容器の内壁のうちの反復くり返し接触面に相当する所
には、付着物が全く認められなかった。
比較例4 実施例6において、冷却水用ジャケットに65℃の温水
を流した以外は、実施例5と同様の操作を繰り返した。
20回の重合終了後、反応容器の内壁のうちの反復くり
返し接触面に相当する所には、多量の付着物が認められ
た。
以上、実施例1〜6、比較例1〜4の結果を第1表にま
とめた。
第 表 第1表から明らかな如く、本発明の製造方法によれば付
着物の発生が少なく、親水性重合体回収時の作業性が良
好であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1における反応容器の正面図である。 第2図は比較例1において重合反応を20回くり返し行
なった後の反応容器内壁の付着物の付着状態を示す図で
ある。 第3図は実施例5において重合反応を20回くり返し行
なった後の反応容器内壁の付着物の付着状態を示す図で
ある。 l・・・ 攪拌翼 2・・・ 還流冷却器 3・・・ 温度計 4・・・ 滴下ろうと 5・・・ 窒素ガス導入管 6・・・ 冷却水用ジャケット 7・・・ 加熱水用ジャケット 8・・・ ゲル付着物

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、回転攪拌翼を備えた反応容器中、単量体成分の水溶
    液を、分散剤の存在下重合不活性な疎水性有機溶剤中に
    分散し、逆相懸濁重合又は逆相乳化重合により親水性重
    合体を製造するに際し、該反応容器の内壁のうち、少な
    くとも懸濁(乳化)液と気体とによる反復くり返し接触
    面を、R_m_a_xで表わされる表面粗さを3μm以
    下に調整し、且つ少なくとも当該反復くり返し接触面を
    裏面から60℃以下の温度の冷却水によって冷却してお
    くことを特徴とする親水性重合体の製造方法。 2、回転攪拌翼の表面及び反応容器の内壁がステンレス
    鋼又はステンレス鋳物で形成されたものである請求項1
    に記載の方法。 3、表面粗さが0.5μm以下に調整された請求項1又
    は2に記載の製造方法。 4、表面粗さが0.1μm以下に調整された請求項1又
    は2に記載の製造方法。 5、表面粗さの調整が浸漬電解研磨によって行なわれた
    ものである請求項3又は4に記載の製造方法。 6、表面粗さの調整が電解複合研磨によって行なわれた
    ものである請求項3又は4に記載の製造方法。 7、表面粗さの調整が反応容器内壁の全面にほどこされ
    てなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。 8、表面粗さの調整が更に回転攪拌翼の全表面にほどこ
    されてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方
    法。 9、単量体成分が、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)
    アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリル
    アミド−2−メチルプロパンスルホン酸、これら不飽和
    酸の塩、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
    レートおよびその4級化物、メトキシポリエチレングリ
    コール(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリルアミ
    ドからなる群より選ばれる1種又は2種以上の単量体(
    A)と分子内に重合性二重結合を2個以上有する架橋性
    単量体(B)とからなり、該単量体(A)に対して該単
    量体(B)が0.001〜50モル%の比率である請求
    項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。 10、重合初期における単量体成分の水溶液の濃度が1
    0重量%〜飽和濃度である請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の製造方法。 11、冷却水温が50℃以下である請求項1〜10のい
    ずれか1項に記載の製造方法。 12、冷却水温が40℃以下である請求項11に記載の
    製造方法。 13、分散剤がHLB2〜14の非イオン系界面活性剤
    である請求項1〜13のいずれか1項に記載の製造方法
    。 14、分散剤がソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪
    酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
    リオキシエチレンアルキルアリールエーテルからなる群
    から選ばれる1種又は2種以上のものである請求項14
    に記載の製造方法。
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