JPH11228604A - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂の製造方法

Info

Publication number
JPH11228604A
JPH11228604A JP32560398A JP32560398A JPH11228604A JP H11228604 A JPH11228604 A JP H11228604A JP 32560398 A JP32560398 A JP 32560398A JP 32560398 A JP32560398 A JP 32560398A JP H11228604 A JPH11228604 A JP H11228604A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
polymerization
absorbent resin
cooling
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32560398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4326612B2 (ja
Inventor
Takumi Hatsuda
卓己 初田
Takashi Nanba
多加志 難波
Yoshihiro Motono
佳宏 本野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP32560398A priority Critical patent/JP4326612B2/ja
Publication of JPH11228604A publication Critical patent/JPH11228604A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4326612B2 publication Critical patent/JP4326612B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静置水溶液重合において、重合温度を制御で
きるような吸水性樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 厚みが10〜50mmの、親水性単量体
を含む水溶液を静置重合して吸水性樹脂を製造する方法
において、伝導伝熱による冷却と蒸発潜熱による冷却と
を併用して重合熱を除去するようにして、重合系の最高
到達温度を60〜95℃の範囲にコントロールする、あ
るいは固形分上昇量を0.2〜10重量%の範囲にコン
トロールすることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性樹脂の製造
方法に関する。さらに詳しくは、親水性単量体を含む水
溶液を静置重合して吸水性樹脂を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、紙オムツや生理用ナプキン、いわ
ゆる失禁パット等の衛生材料等の分野では、体液を吸収
させることを目的として吸水性樹脂が幅広く利用されて
いる。上記の吸水性樹脂としては、例えば、ポリアクリ
ル酸部分中和物架橋体、澱粉−アクリロニトリルグラフ
ト重合体の加水分解物、澱粉−アクリル酸グラフト重合
体の中和物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体
のケン化物、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリ
ルアミド共重合体の加水分解物またはこれらの架橋体、
カチオン性モノマーの架橋体などが知られている。
【0003】これら吸水性樹脂を製造する方法として、
アクリル酸またはその塩等を主成分とする親水性単量体
を含む水溶液を攪拌しながら水溶液重合を行う方法が一
般的に採用されている。攪拌重合は、重合の進行ととも
に生成する含水ゲル状重合体を小塊に切断しながら重合
できるため、比較的コンパクトな装置で重合熱を除去し
て重合ピーク温度をある程度コントロールした重合がで
きるという点で優れているものの、攪拌による剪断力に
よって分子鎖が切断されるため、分子量が上がりにく
い、架橋構造のネットワークが乱れやすい等の問題があ
る。これに対し、特開昭62−156102号公報、特
開平1−126310号公報、特開平3−174414
号公報、特開平4−175319号公報、特開平4−2
36203号公報等で提案されている、単量体水溶液を
無攪拌で静置重合する方法によると、上記の問題なく、
吸水性樹脂を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
静置水溶液重合によると重合温度のコントロールができ
ないために重合系の最高到達温度が110℃を越えてし
まい、そのために吸水性樹脂にとって望ましくない水可
溶分が増加して物性の低いものしか得られなかった。あ
るいは、最高到達温度をコントロールするためには、単
量体水溶液濃度を低くしたり、単量体水溶液の厚みを薄
くしたりしなければならず、生産性の低い製法を採用す
る必要があった。
【0005】したがって、本発明の課題は、上記問題点
を解決し、静置水溶液重合において、重合温度をコント
ロールでき、高い生産性で優れた品質の吸水性樹脂を得
ることができるような製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、静置水溶
液重合において重合温度をコントロールできない原因に
ついて、攪拌重合ではそのような問題がなかったことを
考えあわせて、鋭意検討を行った。その結果、攪拌重合
では攪拌によって吸水性樹脂の表面積が大きくなるた
め、蒸発潜熱によって多くの重合熱が奪われ自然に重合
温度がコントロールされていたことが判明した。そこ
で、静置重合においても同様に、重合系が接触する面か
らの伝導伝熱による冷却と、重合系から溶媒が蒸発する
ことによる蒸発潜熱による冷却とを併用して重合熱の除
去を十分に行うようにすれば良いと考え、本発明に到達
した。
【0007】上記課題を解決するため、本発明は、次の
構成をとる。 (1) 厚みが10〜50mmの、親水性単量体を含む水
溶液を静置重合して吸水性樹脂を製造する方法におい
て、伝導伝熱による冷却と蒸発潜熱による冷却とを併用
して重合熱を除去するようにして、重合系の最高到達温
度を60〜95℃の範囲にコントロールすることを特徴
とする吸水性樹脂の製造方法。
【0008】(2) 厚みが10〜50mmの、親水性単
量体を含む水溶液を静置重合して吸水性樹脂を製造する
方法において、伝導伝熱による冷却と蒸発潜熱による冷
却とを併用して重合熱を除去するようにして、親水性単
量体を含む水溶液から重合系の最高到達温度を経た含水
ゲル状重合体への固形分上昇量を0.2〜10重量%の
範囲にコントロールすることを特徴とする吸水性樹脂の
製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる親水性単量体
としては、重合により吸水性樹脂となりうるものであれ
ば特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホ
ン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸な
どのアニオン性不飽和単量体およびその塩;アクリルア
ミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、
N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピ
ロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロ
イルピロリジンなどのノニオン性の親水基含有不飽和単
量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミドおよびそれらの四級塩などのカチオン性不飽
和単量体などを挙げることができる。これらは1種また
は2種以上を使用することができる。
【0010】これらの中でアクリル酸またはその塩を主
成分として用いることが好ましく、アクリル酸またはそ
の塩以外の他の単量体の使用量は通常全単量体中0〜5
0モル%未満とすることが好ましく、より好ましくは0
〜30モル%である。親水性単量体水溶液の濃度は一般
に広い範囲にわたって可変であるが、10〜60重量%
が好ましい。より好ましくは20〜50重量%であり、
さらに好ましくは20〜45重量%である。10重量%
未満の場合には、生産性が悪く、重合率も上がりにく
く、未反応単量体が多くなる。60重量%を越えると、
静置重合で重合温度をコントロールすることが困難であ
り、吸収倍率および/または水可溶分の劣った吸水性樹
脂になる。
【0011】重合に際しては、澱粉・セルロース、澱粉
・セルロースの誘導体、ポリビニルアルコール、ポリア
クリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水
性高分子や、次亜リン酸(塩)等の連鎖移動剤を添加し
てもよい。本発明において吸水性樹脂は架橋構造を有す
ることが好ましく、架橋剤を使用しない自己架橋型のも
のや、2個以上の重合性不飽和基あるいは2個以上の反
応性基を有する内部架橋剤を共重合または反応させた型
のものが例示できる。好ましくは親水性不飽和単量体に
内部架橋剤を共重合または反応させた架橋構造を有する
吸水性樹脂である。
【0012】これらの内部架橋剤の具体例としては、例
えば、N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミ
ド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、
グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアク
リレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリア
リルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)ア
リロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリ
シジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、
エチレンジアミン、ポリエチレンイミン、グリシジル
(メタ)アクリレートなどを挙げることが出来る。また
これらの内部架橋剤は2種以上使用してもよい。
【0013】内部架橋剤の使用量としては前記単量体成
分に対して0.005〜3モル%が好ましく、より好ま
しくは0.01〜1.5モル%である。内部架橋剤が少
なすぎると、吸収速度が低下する傾向があり、逆に内部
架橋剤が多すぎると、吸収倍率が低下する傾向がある。
また重合を行うにあたり、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパー
オキサイド、過酸化水素、2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)二塩酸塩等のラジカル重合開始剤、紫
外線や電子線などの活性エネルギー線等を用いることが
できる。また、酸化性ラジカル重合開始剤を用いる場
合、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸第
一鉄、L−アスコルビン酸等の還元剤を併用してレドッ
クス重合としても良い。これらの重合開始剤の使用量は
通常前記親水性単量体に対し0.001〜2モル%、好
ましくは0.01〜0.5モル%である。これらの重合
開始剤や活性エネルギー線は併用してもよい。
【0014】特に、アゾ化合物、無機過酸化物、還元剤
および過酸化水素の4種類を併用することで吸収性能に
優れる吸水性樹脂が得られる場合がある。この場合の無
機過酸化物は過酸化水素を含まない。アゾ化合物は熱分
解型の重合開始剤であるため、重合系の温度が一定温度
以上に上昇した後に働く。無機過酸化物と過酸化水素は
酸化性の重合開始剤であるため、還元剤とともにレドッ
クス系の開始剤として、または単独で熱分解型の開始剤
として働く。レドックス系開始剤は重合の初期の低温領
域で主に働く。無機過酸化物を用いることにより残存単
量体量を低減することができる。
【0015】アゾ化合物としては、2,2′−アゾビス
(N,N′−ジメチレンイソブチルアミド)ジハイドロ
クロライド、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス(N,
N′−ジメチレンイソブチルアミド)、4,4′−アゾ
ビス(4−シアノペンタノイックアシッド、アゾビスイ
ソブチロニトリル等が例示され、無機過酸化物として
は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム等が例示され、還元剤としては、アルカリ金属の
亜硫酸塩、アルカリ金属の重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニ
ウム、重亜硫酸アンモニウム、アスコルビン酸、エリト
ルビン酸等が例示される。2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ジハイドロクロライド、過硫酸ナトリ
ウム、L−アスコルビン酸、過酸化水素の組み合わせが
好ましい。
【0016】これらの重合開始剤の使用量としては、前
記単量体成分に対し、アゾ化合物0.001〜0.1モ
ル%、無機過酸化物0.001〜0.1モル%、還元剤
0.0001〜0.01モル%、過酸化水素0.001
〜0.01モル%の範囲が好ましい。残存単量体量を低
減するために、無機過酸化物と過酸化水素の合計量が還
元剤よりも多いことがより好ましい。
【0017】上記4種の重合開始剤の投入順序として
は、過酸化水素を最後に添加することが好ましい。過酸
化水素を他の重合開始剤よりも先に添加すると重合が不
安定になるばかりか安定した物性が得られず、結果とし
て低い性能の吸水性樹脂になる。重合開始温度は適宜選
択できるが、通常0〜50℃であり、好ましくは10〜
40℃、より好ましくは15〜30℃である。
【0018】重合系の最高到達温度は60〜95℃の範
囲とすることが好ましく、より好ましくは70〜90
℃、更に好ましくは75〜90℃である。該温度が60
℃未満では得られる吸水性樹脂の吸収倍率が小さくなっ
たり、未反応の単量体量が多くなる。一方、該温度が9
5℃を越えると得られる吸水性樹脂の水可溶分が多くな
り好ましくない。
【0019】重合系内の温度差(厚さ方向の温度差、特
に最高到達温度付近の領域における温度差)としては、
30℃以内とすることが好ましく、25℃以内とするこ
とがより好ましい。重合系内の温度差が大きすぎる場合
には、場所によって得られる吸水性樹脂の品質が異なり
物性が安定しないばかりか、全体の品質が悪くなる。重
合にともない発生する重合熱は、重合系が接触する面か
らの伝導伝熱による冷却と、重合系から主として水分等
の溶媒が蒸発することによる蒸発潜熱による冷却とによ
って除去される。本発明では、蒸発潜熱による冷却と伝
導伝熱による冷却を併用することが重要であり、併用す
ることによって重合系の場所による温度の偏りを最小限
にとどめながら重合温度をコントロールすることがで
き、結果として吸収倍率が高く、水可溶分の少ない吸水
性樹脂を安定して得ることができる。
【0020】蒸発潜熱による冷却とは、重合系(単量体
水溶液および/または含水ゲル状重合体)から主として
水が蒸発することにより重合系から熱を奪うことをさ
す。水等の蒸発量は、単量体水溶液の0.5重量%〜1
0重量%が好ましく、1重量%〜5重量%がより好まし
い。0.5重量%未満では重合系の温度コントロールが
十分にできず、最高到達温度が高くなり、水可溶分が多
くなる。一方、10重量%を越えると得られる吸水性樹
脂の吸収倍率が小さくなる傾向がある。
【0021】ここで、水や単量体等の、単量体水溶液お
よび/または含水ゲル状重合体からの蒸発量は、次のよ
うにして求められる。仕込み単量体水溶液量(Xkg)に
対する、重合開始から該重合系が最高到達温度を経て含
水ゲル状重合体として取り出されるまでに重合系から出
ていった水蒸気および単量体の量(Ykg)の割合、即
ち、100Y/X(重量%)である。連続重合の場合
は、単位時間当たりのそれぞれの量を求めればよい。
【0022】一方、上記蒸発量に比例する量として、固
形分上昇量がある。本発明では固形分上昇量を次のよう
にして求める。重合系が最高到達温度に達した後、得
られる含水ゲル状重合体の固形分(A重量%)を求め
る。固形分は、含水ゲル状重合体を粒子サイズ2mm以
下に粉砕し、その2〜3g(W0g)を直径5cmのア
ルミカップ(W1g)に入れ、180℃の無風乾燥機中
で5時間保持した後、その重量(W2g)を測ることに
より求めることができる。即ち、A=100(W2−W
1)/W0である。親水性単量体水溶液の親水性単量
体濃度(B重量%)とで求めたA重量%との差を求め
る。即ち、A−B(重量%)が固形分上昇量である。蒸
発潜熱による冷却を有効に利用した本発明の固形分上昇
量は、0.2〜10重量%の範囲が好ましく、より好ま
しくは0.3〜5重量%の範囲であり、更に好ましくは
0.5〜5重量%の範囲である。固形分上昇量が0.2
重量%未満では重合系の温度コントロールが十分にでき
ず、最高到達温度が高くなり、水可溶分が多くなる。1
0重量%を越える場合には得られる吸水性樹脂の吸収倍
率が小さくなる傾向がある。
【0023】本発明の静置重合は、重合系を気密にでき
る重合装置で行うことが好ましい。それにより空気を排
出した状態で、所定のガス雰囲気中、加圧下あるいは減
圧下での重合が可能である。その際、蒸発潜熱を引き出
す操作として、重合系の上部に30cm/分以上の不活
性ガスを導入することが好ましい。30cm/分〜60
00cm/分の範囲が好ましく、50cm/分〜300
0cm/分の範囲がより好ましい。30cm/分以下の
導入量では十分な冷却効果が得られず、得られる吸水性
樹脂の水可溶分が多くなる。なお、従来法においても窒
素気流下での重合は行われているが、その目的は単量体
中の溶存酸素量の上昇を防止するためであり、その導入
量は高々20cm/分程度であった。これに対し、本発
明のように積極的に蒸発潜熱による重合系の温度コント
ロールを行うには、それをはるかに越える流量が必要と
なるものである。重合系の上部に流す不活性ガスの湿度
は80%以下が好ましく、より好ましくは湿度50%以
下である。不活性ガスとしては、窒素ガスのほか、アル
ゴン、ヘリウム、炭酸ガス、過熱蒸気等を挙げることが
できる。重合熱は一般に重合系の温度が40℃以上とな
ってから著しく発生するので、蒸発潜熱による重合熱の
除去を目的とした不活性ガスは重合系の温度が40℃以
上となった時点から流せばよい。ただし、それ以下の温
度において重合系の溶存酸素の低下等を目的として不活
性ガスを導入することを妨げるものではない。
【0024】蒸発潜熱を引き出す他の操作として、重合
系に接する雰囲気ガス中の水蒸気を結露させることが好
ましい。雰囲気ガスが接触する面を冷却することで可能
である。雰囲気ガスが接触する重合反応機の面を冷却し
てもよいし、雰囲気ガスをポンプで吸引し、冷却塔を通
して凝縮水を取り除いたガスを再び重合機に戻してフレ
ッシュガスと一緒にしてリサイクルしてもよい。また、
凝縮水は、水だけでなく親水性単量体をも含む親水性単
量体水溶液であるので、該凝縮水の少なくとも一部(例
えば5重量%以上)を原料の親水性単量体を含む水溶液
にリサイクルして用いてもよい。重合系を減圧(760
mmHg以下)にすることによっても蒸発潜熱を引き出
すことができる。
【0025】伝導伝熱による冷却を効率的に行うには、
重合系が接触する面の温度を0〜30℃とすることが好
ましい。該温度が0℃よりも低い場合にはその温度を達
成するための特別の手段が必要となるため実用的でな
い。該温度が30℃よりも高い場合には伝導伝熱による
重合熱の除去が十分に行えない。伝導伝熱による冷却と
蒸発潜熱による冷却の割合としては、特に限定されない
が、重合熱のうちの20%〜60%を蒸発潜熱により除
去することが好ましい。
【0026】重合系の厚み(親水性単量体水溶液の液
高)は10〜50mmの範囲であり、10〜40mmの
範囲がより好ましく、15〜35mmの範囲がさらに好
ましい。重合系の厚みが10mm未満の場合には、生産
性が低い。また、このような薄さでは蒸発潜熱によらず
とも伝導伝熱による冷却のみで所望の範囲に重合系の温
度をコントロールすることが可能である。一方、重合系
の厚みが50mmを越えると重合系の温度のコントロー
ルが困難となり、最高到達温度が95℃を越えるように
なり、得られる吸水性樹脂の水可溶分が多くなる。
【0027】本発明では静置重合により重合を行う。静
置重合とは、重合が開始してから、重合系が重合熱によ
り最高到達温度に達するまでの間、実質的に攪拌するこ
となく重合することをいう。静置重合に使用する重合装
置としては、重合系が接触する面の加熱および/または
冷却を行え、重合系から溶媒が蒸発できる空間を有する
ものであれば特に限定されるものではない。このような
重合装置としては、例えば、ベルトコンベアーの下部片
面から加熱および/または冷却が行えるベルトコンベア
ー型重合装置;プレート面からの片面から加熱および/
または冷却が行える熱交換プレート式重合装置;周囲の
壁から加熱および/または冷却が行える遠心薄膜型装置
等が挙げられる。
【0028】重合装置の材質としては、ステンレス、合
成樹脂、セラミックスなど特に限定されないが、ステン
レスが耐久性および伝熱性に優れる点で好ましい。本発
明では、必要により、重合系が最高到達温度を示した
後、伝熱面を50℃以上の温度に昇温し、含水ゲル状重
合体を保温および/または加熱する熟成工程を設けても
よい。含水ゲル状重合体を30〜95℃の範囲に10分
〜10時間保持する熟成工程、好ましくは40〜90℃
の範囲に20分〜5時間保持する熟成工程を設けること
ができる。該熟成工程を設けることにより未反応単量体
量を低減することができる。
【0029】上記重合により得られた含水ゲル状重合体
は乾燥するため粉砕し、平均粒径が1〜10mm程度の
粒子状含水ゲル状重合体(粉砕ゲル)とすることができ
る。上記ゲル粉砕に用いる装置としては、ブロック状ま
たはシート状の含水ゲル状重合体を所定の大きさに粉砕
できる装置であれば特に制限はないが、例えば、ミート
チョッパー((株)平賀工作所製など)、ニーダー、破
砕機(カッターミル、シュレッドクラッシャーなど)、
カッター刃を有するスリッターなどが例示できる。
【0030】上記粉砕ゲルの乾燥には、通常の乾燥機や
加熱炉を用いることができる。例えば、薄型攪拌乾燥
機、回転乾燥機、円盤乾燥機、流動層乾燥機、気流乾燥
機、赤外線乾燥機等である。その場合、乾燥温度は、好
ましくは40〜250℃、より好ましくは90〜200
℃、更に好ましくは120〜180℃である。乾燥時間
としては、通常1〜180分が好ましく、10〜120
分がより好ましい。このようにして得られる乾燥物は、
前記含水ゲル状重合体の固形分を求める方法と同様の方
法で求めた固形分が、通常70〜100重量%であり、
好ましくは80〜98重量%である。
【0031】上記乾燥により得られた乾燥物は、そのま
ま吸水性樹脂として用いることもできるが、さらに粉
砕、分級して所定のサイズの粒子状吸水性樹脂として用
いられる。その場合、粒子サイズは、通常10μm〜5
mmであり、好ましくは100μm〜1mmである。平
均粒子径は、用いる用途によっても異なるが、通常10
0μm〜1000μm、好ましくは150μm〜800
μmである。
【0032】上述の粒子状の吸水性樹脂の表面近傍をさ
らに架橋処理してもよく、これにより荷重下の吸収倍率
の大きい吸水性樹脂を得ることができる。表面架橋処理
には、吸水性樹脂の有する官能基たとえばカルボキシル
基と反応し得る架橋剤を用いればよく、通常、該用途に
用いられている公知の架橋剤が例示される。表面架橋剤
としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコ
ール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオー
ル、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリ
セリン、2−ブテン−1,4−ジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、
1,2−シクロヘキサノール、トリメチロールプロパ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリ
オキシプロピレン、オキシエチレン−オキシプロピレン
ブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル等の多価アルコール化合物;エチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリエチレンジグリシジルエーテ
ル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロ
ールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグ
リシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジル
エーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエー
テル、グリシドール等の多価エポキシ化合物;エチレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ
ミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキ
サミン、ポリエチレンイミン等の多価アミン化合物や、
それらの無機塩ないし有機塩(例えば、アジチニウム塩
等);2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合物;
1,2−エチレンビスオキサゾリン等の多価オキサゾリ
ン化合物;1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチ
ル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジメチ
ル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチ
ル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−
1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒドロキシメチ
ル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキ
サン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキサン−2
−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−
オン、1,3−ジオキソパン−2−オン等のアルキレン
カーボネート化合物;エピクロロヒドリン、エピブロム
ヒドリン、α−メチルエピクロロヒドリン等のハロエポ
キシ化合物、および、その多価アミン付加物(例えばハ
ーキュレス製カイメン:登録商標);亜鉛、カルシウ
ム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、ジルコニウム等
の水酸化物及び塩化物等の多価金属化合物等が挙げられ
る。これらの中でも多価アルコール化合物、多価エポキ
シ化合物、多価アミン化合物やそれらの塩、アルキレン
カーボネート化合物が好ましい。これらの表面架橋剤は
単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。
【0033】表面架橋剤の量としては、吸水性樹脂10
0重量部に対して0.01〜10重量部用いるのが好ま
しく、0.5〜5重量部用いるのがより好ましい。表面
架橋剤と吸水性樹脂とを反応させるための加熱処理には
通常の乾燥機や加熱炉を用いることができる。例えば、
薄型攪拌乾燥機、回転乾燥機、円盤乾燥機、流動層乾燥
機、気流乾燥機、赤外線乾燥機等である。その場合、加
熱処理温度は好ましくは40〜250℃、より好ましく
は90〜230℃、さらに好ましくは120〜220℃
である。加熱処理時間としては、通常1〜120分が好
ましく、10〜60分がより好ましい。
【0034】図1に、本発明にしたがって吸水性樹脂を
製造する場合の製造工程の流れの一例を表すフロー図を
示すが、本発明はこれに限定されない。原料(親水性単
量体を含む水溶液)は、反応器内で静置重合され含水ゲ
ル状重合体となる。このとき蒸発潜熱を引き出すために
不活性ガスを導入し、排出されたガスから、蒸発した溶
媒(水など)と親水性単量体とを含む凝縮水を取り除
き、該凝縮水を原料にリサイクルして用い、残りのガス
を不活性ガスとしてリサイクルとして用いることが好ま
しい。含水ゲル状重合体は、ゲル粉砕され粉砕ゲルとな
り、続いて乾燥機によって乾燥され、必要によりさらに
粉砕され、分級されることで粒子状の吸水性樹脂(製
品)となる。
【0035】
【実施例】以下に実施例によりさらに詳細に本発明を説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実
施例中の吸収倍率および水可溶分は下記の方法により測
定した。また、以下で特にことわりのないときは、%は
重量%を、部は重量部を、表す。 [吸収倍率]吸水性樹脂の約0.2gを不織布製の袋
(60mm×60mm)に均一に入れ、人工尿(硫酸ナ
トリウム0.200%,塩化カリウム0.200%,塩
化マグネシウム6水和物0.050%,塩化カルシウム
2水和物0.025%,リン酸2水素アンモニウム0.
085%,リン酸水素2アンモニウム0.015%,脱
イオン水99.425%)中に浸けた。60分後に袋を
引き上げ、遠心分離器を用いて250Gにて3分間水切
りを行った後、袋の重量W1(g)を測定した。同様の
操作を吸水性樹脂を用いずに行い、そのときの袋の重量
W0(g)を測定した。W1およびW0から、次式にし
たがって、吸収倍率(g/g)を算出した。
【0036】吸収倍率(g/g)=(W1(g)−W0
(g))/吸水性樹脂の重量(g) [水可溶分量]吸水性樹脂0.5gを1000gの脱イ
オン交換水中に分散させ、3時間攪拌した後、濾紙で濾
過した。次いで、得られた濾液50gを100mlビー
カーにとり、該濾液に0.1N水酸化ナトリウム水溶液
1ml、N/200メチルグリコールキトサン水溶液1
0ml、および0.1%トルイジンブルー水溶液4滴を
添加した。その後、上記ビーカー中の水溶性高分子成分
量(水可溶分量)を、N/400ポリビニル硫酸カリウ
ム水溶液を用いてコロイド滴定した。溶液の色が青色か
ら赤紫色に変化した時点を滴定の終点として滴定量A
(ml)を求めた。また、濾液50gに代えて脱イオン
水50gを用いて上記と同様の操作を行い、ブランクと
して滴定量B(ml)を求めた。そして、これら滴定量
A,Bと吸水性樹脂の構成単量体の平均分子量Cとか
ら、次式にしたがって水可溶分量を算出した。
【0037】 水可溶分量(重量%)=(B−A)×0.01×C 実施例1 アクリル酸173gおよび37%アクリル酸ナトリウム
水溶液1424gの単量体、架橋剤のポリエチレングリ
コールジアクリレート(平均分子量478)1.33
g、および水388gを十分混合し、水性液を作製し
た。得られた水性液を長さ320mm×横幅220mm
×高さ50mmのサイズで内表面をテフロンコーティン
グしたステンレス製バット内に注入した。このとき水性
液の厚みは25mmであった。該ステンレス製バット
を、窒素導入口、排気口、および重合開始剤投入口を設
けたポリエチレンフィルムで上部をシールした後、30
℃のウォーターバスに浸け、水性液の温度を30℃に調
整しながら、該水性液に窒素ガスを導入して、液中の溶
存酸素を除いた。その後は、6L/分(108cm/
分)で窒素ガスをバットの長さ方向に導入し、反対側か
ら排気をつづけた。重合開始剤として、脱気した5gの
水にそれぞれ溶かしたV−50(和光純薬工業製アゾ系
重合開始剤)0.02g/単量体モル、L−アスコルビ
ン酸0.0018g/単量体モル、および過酸化水素
0.0014g/単量体モルを注入し、マグネティック
スターラーで十分混合した(単量体濃度35.0%)。
重合開始剤投入後、1分で重合が開始したので、ステン
レス製バットを、10℃のウォーターバスに、バットの
底から10mmの高さまで浸けるとともに、ポリエチレ
ンフィルムの上部を断熱材で覆った。13分後に80℃
の重合ピーク温度を示した。この12分間の重合期間中
に排気口から出てきた水蒸気をトラップしたところ、5
5gであった。重合ピーク後、ステンレス製バットを8
0℃のウォーターバスに、バットの底から10mmの高
さまで浸け60分間保持した。
【0038】得られた含水ゲル状重合体を9.5mmの
孔径を有するダイスをつけたミートチョッパー(株式会
社平賀工作所製No.32型チョッパー)で粉砕し、1
60℃で65分間乾燥した。一方、ミートチョッパーで
ゲル粉砕して得られた粉砕ゲルの固形分を、本明細書記
載の含水ゲル状重合体の固形分測定方法に従って求めた
ところ36%であり、固形分上昇量は1%であった。乾
燥物を粉砕、分級し、500μmから106μmの吸水
性樹脂(1)を得た。
【0039】吸水性樹脂(1)の吸収倍率および水可溶
分を上記記載の方法にしたがって測定したところ、吸収
倍率68g/g、水可溶分4%であった。 実施例2 アクリル酸43.7kgおよび37%アクリル酸ナトリ
ウム水溶液286kgの単量体、架橋剤のポリエチレン
グリコールジアクリレート(平均分子量478)337
g、および水86.3kgを十分混合し、水性液を作製
した。得られた水性液を71.2kg/hで、幅30c
m、14cm/分で移動するスチール製のベルト重合機
に供給した。高さ50mmの堰を有するベルト重合機の
内で、25mmの高さまで水性液が満たされた。上記水
性液はベルト重合機の供給口で、該水性液の温度が22
℃になるように供給ライン上で加温した。また、供給ラ
イン上で連続的に窒素ガスを吹き込み、溶存酸素を0.
5ppm以下にした。溶存酸素レベルを下げた水性液
に、供給ライン上で連続的にV−50を0.02g/単
量体モル、L−アスコルビン酸0.0018g/単量体
モル、および過酸化水素0.0014g/単量体モルと
なるようにこれらの重合開始剤の水性液を注入し、十分
混合した(単量体濃度35.7%)。ベルト重合機の前
半は、12℃の冷却水でベルト下面から冷却した。ベル
ト重合機に供給された水性液は12分後に85℃の重合
ピーク温度を示した。水性液の供給口と同じ位置から3
3/h(670cm/分)で窒素ガスを供給した。ベ
ルト重合機の堰の上面はポリエチレンフィルムで覆った
が、フィルム内面には多くの結露が発生した。ベルト重
合機の後半は90℃の温水でベルト下面から12分間加
温した。
【0040】得られた含水ゲル状重合体の固形分は3
6.2%で、固形分上昇量は0.5%あった。該含水ゲ
ル状重合体を、実施例1と同様にしてゲル粉砕し、16
0℃で65分間乾燥した。乾燥物を粉砕分級し、500
μmから106μmの吸水性樹脂(2)を得た。吸水性
樹脂(2)の吸収倍率および水可溶分を上記記載の方法
にしたがって測定したところ、吸収倍率70g/g、水
可溶分4%であった。 実施例3 実施例1において、重合中の窒素ガスの供給量を1L/
分(18cm/分)とした以外は実施例1と同様の操作
を繰り返し吸水性樹脂(3)を得た。重合開始剤投入後
12分で95℃の重合ピーク温度を示した。固形分上昇
量は0.2%であった。
【0041】吸水性樹脂(3)の吸収倍率および水可溶
分を上記記載の方法にしたがって測定したところ、吸収
倍率68g/g、水可溶分8%であった。 実施例4 実施例1において、作製した水性液のうち800gのみ
をステンレス製バット内に注入して水性液の厚みを10
mmとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し吸水
性樹脂(4)を得た。重合開始剤投入後15分で60℃
の重合ピーク温度を示した。固形分上昇量は0.2%で
あった。
【0042】吸水性樹脂(4)の吸収倍率および水可溶
分を上記記載の方法にしたがって測定したところ、吸収
倍率55g/g、水可溶分3%であった。 実施例5 アクリル酸170gおよび37%アクリル酸ナトリウム
水溶液1808gの単量体、架橋剤のポリエチレングリ
コールジアクリレート(平均分子量478)1.36
g、および水407gを十分混合し、水性液を作製し
た。得られた水性液を長さ320mm×横幅220mm
×高さ50mmのサイズで内表面をテフロンコーティン
グしたステンレス製バット内に注入した。このとき水性
液の厚みは30mmであった。該ステンレス製バット
を、窒素導入口、排気口、および重合開始剤投入口を設
けたポリエチレンフィルムで上部をシールした後、30
℃のウォーターバスに浸け、水性液の温度を30℃に調
整しながら、該水性液に窒素ガスを導入して、液中の溶
存酸素を除いた。その後は、10L/分(180cm/
分)で窒素ガスをバットの長さ方向に導入し、反対側か
ら排気をつづけた。重合開始剤として、脱気した5gの
水にそれぞれ溶かしたV−50を0.02g/単量体モ
ル、L−アスコルビン酸0.0018g/単量体モル、
および過酸化水素0.0014g/単量体モルを注入
し、マグネティックスターラーで十分混合した(単量体
濃度35%)。重合開始剤投入後、1分で重合が開始し
たので、ステンレス製バットを、10℃のウォーターバ
スに、バットの底から10mmの高さまで浸けるととも
に、ポリエチレンフィルムの上部を断熱材で覆った。1
3分後に84℃の重合ピーク温度を示した。この12分
間の重合期間中に排気口から出てきた水蒸気をトラップ
したところ、102gであった。重合ピーク後、ステン
レス製バットを80℃のウォーターバスに、バットの底
から10mmの高さまで浸け60分間保持した。
【0043】得られた含水ゲル状重合体を9.5mmの
孔径を有するダイスをつけたミートチョッパー(株式会
社平賀工作所製No.32型チョッパー)で粉砕し、1
60℃で65分間乾燥した。乾燥物を粉砕分級し、50
0μmから106μmの吸水性樹脂(5)を得た。粉砕
ゲルの固形分は36.5%であり、固形分上昇量は1.
5%であった。
【0044】吸水性樹脂(5)の吸収倍率および水可溶
分を上記記載の方法にしたがって測定したところ、吸収
倍率70g/g、水可溶分5%であった。 実施例6 アクリル酸204g、37%アクリル酸ナトリウム水溶
液1339g、ポリエチレングリコールジアクリレート
(平均分子量478)1.58g、および脱イオン水4
42gを十分混合し、水性液を作製した。得られた水性
液を、温度計、長さ方向の入口側にガス導入管と出口側
に排気口を備えた、断熱材で覆った蓋と、底面320m
m×220mm、深さ60mmのバットからなる反応容
器に供給し、該反応容器を20℃の水浴に浸した。この
水性液に窒素ガスを導入し、溶存酸素を0.3ppm程
度にした。その後8L/分(103cm/分)で窒素ガ
スを反応容器に導入し続けた。5%V−50(和光純薬
工業製アゾ系重合開始剤)水溶液3.24g、5%過硫
酸ナトリウム水溶液3.24g、および1%L−アスコ
ルビン酸水溶液2.92gを添加混合した。続いて0.
35%過酸化水素水3.34gを添加混合した。単量体
濃度は35%、水性液の厚みは25mmであった。過酸
化水素水を添加して1分後に重合が開始した。重合開始
後、反応容器を10℃の水浴に底から10mmの高さま
で浸けた。12分後に重合系(重合体+未反応単量体)
の厚み方向の中央部が80℃の最高温度(重合ピーク温
度)に到達した。その際、反応容器の底部側の重合系の
温度は62℃であり、重合系の上部側の温度は66℃で
あった。重合ピーク後に水浴の温度を60℃にして、6
0分間保持し含水ゲル状重合体を得た。該含水ゲル状重
合体をミートチョッパーで粉砕し、粉砕ゲルを160℃
で65分間熱風乾燥した。粉砕ゲルの固形分は35.8
%であり、固形分上昇量は0.8%であった。乾燥物を
粉砕、分級し、500μmから106μmの吸水性樹脂
(6)を得た。
【0045】吸水性樹脂(6)の吸収倍率および水可溶
分を上記記載の方法にしたがって測定したところ、吸収
倍率65g/g、水可溶分3%であった。吸水性樹脂
(6)100部と、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル0.1部、水4部およびイソプロピルアルコール
1部とを均一に混合し、該混合物を195℃で40分間
加熱処理して吸収剤を得た。得られた吸収剤について、
上記記載の方法にしたがって吸収倍率を測定し、また、
特開平9−235378号公報に記載の方法にしたがっ
て高加圧下吸収倍率および吸収速度を測定した。吸収倍
率50g/g、高加圧下吸収倍率28g/g、吸収速度
20秒であった。 実施例7 アクリル酸100部、37%アクリル酸ナトリウム水溶
液656.4部、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト(平均分子量478)0.77部、および脱イオン水
216.7部を十分混合し、単量体水性液を作製した。
得られた単量体水性液を71.2kg/hで幅30c
m、14cm/分で移動するスチール製のベルト重合機
に供給した。単量体水性液はタンクから定量ポンプによ
り配管を経てベルト重合機に供給したが、配管の途中で
窒素ガスを連続的に吹き込み、単量体水溶液の溶存酸素
を0.5ppm以下にした。該単量体水性液に、更に、
10%V−50(和光純薬工業製アゾ系重合開始剤)水
溶液をV−50が0.02g/単量体モルとなる量、1
0%過硫酸ナトリウム水溶液を過硫酸ナトリウムが0.
02g/単量体モルとなる量、およびL−アスコルビン
酸水溶液をL−アスコルビン酸が0.0018g/単量
体モルとなる量それぞれ供給し、ラインミキシングし
た。最後に、0.35%過酸化水素水を過酸化水素が
0.00144g/単量体モルとなる量供給し、単量体
水性液とラインミキシングしベルト重合機に供給した。
上記単量体水性液および重合開始剤からなる水性液は、
20℃となるように供給ライン上で温度コントロールし
た。高さ50mmの堰を有するベルト重合機の中で、2
5mmの高さまで上記水性液が満たされた。ベルト重合
機の上部面はステンレス製のフードで覆い、重合は気密
下に行った。ベルト重合機の前半12分間は12℃の冷
却水でベルト下面から冷却した。ベルト重合機に供給さ
れた水性液は8分後に86℃の重合ピーク温度を示し
た。水性液の供給側から重合系上部に700cm/分と
なるように窒素ガスを導入した。水性液供給口から1.
4m下流側から重合系上部の雰囲気ガスを取り出し、1
2℃の冷却管と接触させてガス中の水分を凝縮させた。
凝縮水を取り除いた雰囲気ガスは、水性液供給口付近の
フレッシュ窒素ガスと一緒にして重合機へリサイクルし
た。一方、凝縮水中には3%程度のアクリル酸が含まれ
ており、原料の水性液にリサイクルした。その際、単量
体水性液の濃度は原料の追加投入により35.1%に保
った。ベルト重合機の後半は60℃の温水でベルト下面
から12分間加温した。
【0046】得られた含水ゲル状重合体の固形分は3
5.9%であり、固形分上昇量は0.8%であった。含
水ゲル状重合体を実施例1と同様にしてゲル粉砕し、1
60℃で65分間熱風乾燥した。乾燥物を粉砕、分級
し、500μmから106μmの吸水性樹脂(7)を得
た。吸水性樹脂(7)の吸収倍率および水可溶分を上記
記載の方法にしたがって測定したところ、吸収倍率66
g/g、水可溶分3%であった。 比較例1 実施例1において、溶存酸素を低下させ、重合開始剤を
投入した水性液をポリエチレン製袋に入れ、空間部分を
なくしたものを実施例1と同様のバットに載せた。以後
の操作は実施例1と同様にし、重合開始剤投入後13分
で104℃の重合ピーク温度を示した。
【0047】得られた含水ゲル状重合体を9.5mmの
孔径を有するダイスをつけたミートチョッパー(株式会
社平賀工作所製No.32型チョッパー)で粉砕し、1
60℃で65分間乾燥した。粉砕ゲルの固形分は35.
0%であり、固形分上昇量は0%であった。乾燥物を粉
砕分級し、500μmから106μmの比較吸水性樹脂
(1)を得た。
【0048】比較吸水性樹脂(1)の吸収倍率および水
可溶分を上記記載の方法にしたがって測定したところ、
吸収倍率70g/g、水可溶分12%であった。 比較例2 実施例1において、重合開始から重合ピーク温度を示す
期間中、バットを冷却のためのウォーターバスに浸けず
空気中に放置した以外は実施例1と同様の操作を繰り返
した。重合開始剤投入後10分で110℃以上で沸騰し
た。
【0049】得られた含水ゲル状重合体を9.5mmの
孔径を有するダイスをつけたミートチョッパー(株式会
社平賀工作所製No.32型チョッパー)で粉砕し、1
60℃で65分間乾燥した。粉砕ゲルの固形分は38.
5%であり、固形分上昇量は3.5%であった。乾燥物
を粉砕分級し、500μmから106μmの比較吸水性
樹脂(2)を得た。
【0050】比較吸水性樹脂(2)の吸収倍率および水
可溶分を上記記載の方法にしたがって測定したところ、
吸収倍率71g/g、水可溶分15%であった。 比較例3 実施例1において、水の量を388gから14.3gと
する以外は同様の操作を繰り返し、水性液を作成した。
得られた水性液のうち564gを実施例1と同様のバッ
トに注入した。この時の厚みは7mmであった(単量体
濃度43.0%)。以後実施例1と同様の操作を繰り返
し、重合を開始させた。重合開始後、バットをウォータ
ーバスから出し、バット上部のポリエチレンフィルムを
はずし、空気中に放置した。重合開始後4分で110℃
以上で沸騰した。以後実施例1と同様の操作を繰り返
し、比較吸水性樹脂(3)を得た。固形分上昇量は1
1.2%であった。
【0051】比較吸水性樹脂(3)の吸収倍率および水
可溶分を上記記載の方法にしたがって測定したところ、
吸収倍率45g/g、水可溶分10%であった。実施例
1〜7および比較例1〜3で得られた吸水性樹脂(1)
〜(7)および比較吸水性樹脂(1)〜(3)につい
て、吸収倍率および水可溶分を表1に示す。
【0052】
【表1】
【発明の効果】本発明によると、静置水溶液重合によっ
て、重合系の最高到達温度をコントロールしながら吸水
性樹脂を製造することができる。したがって、吸収倍率
が高く水可溶分が少ない吸水性樹脂を得ることができ
る。また、蒸発潜熱により重合熱を除去するのでエネル
ギーコストが小さくすみ経済的である。上記効果を奏す
ることから、本発明により得られた吸水性樹脂は、衛生
材料(子供用および大人用紙おむつ、生理用ナプキン、
失禁用パッドなど)などの人体に接する用途;油中の水
の分離材;その他の脱水または乾燥剤;植物や土壌など
の保水材;ヘドロなどの凝固剤;結露防止剤;電線ある
いは光ファイバー用止水材;土木建築用止水材など、吸
水、保水、湿潤、膨潤、ゲル化を必要とする各種産業用
途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にしたがって吸水性樹脂を製造する場
合の製造工程の流れの一例を表すフロー図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが10〜50mmの、親水性単量体
    を含む水溶液を静置重合して吸水性樹脂を製造する方法
    において、伝導伝熱による冷却と蒸発潜熱による冷却と
    を併用して重合熱を除去するようにして、重合系の最高
    到達温度を60〜95℃の範囲にコントロールすること
    を特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 厚みが10〜50mmの、親水性単量体
    を含む水溶液を静置重合して吸水性樹脂を製造する方法
    において、伝導伝熱による冷却と蒸発潜熱による冷却と
    を併用して重合熱を除去するようにして、親水性単量体
    を含む水溶液から重合系の最高到達温度を経た含水ゲル
    状重合体への固形分上昇量を0.2〜10重量%の範囲
    にコントロールすることを特徴とする吸水性樹脂の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 蒸発潜熱による冷却を、30cm/分以
    上の不活性ガスを導入することにより行う、請求項1ま
    たは2記載の吸水性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 蒸発潜熱による冷却を、雰囲気ガス中の
    水蒸気を結露させることにより行う、請求項1から3の
    いずれかに記載の吸水性樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 蒸発潜熱による冷却を行うことで蒸発し
    た親水性単量体を含む水溶液の少なくとも一部を、原料
    の親水性単量体を含む水溶液にリサイクルして用いる、
    請求項1から4のいずれかに記載の吸水性樹脂の製造方
    法。
JP32560398A 1997-12-10 1998-11-16 粒子状吸水性樹脂の製造方法 Expired - Fee Related JP4326612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32560398A JP4326612B2 (ja) 1997-12-10 1998-11-16 粒子状吸水性樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34003097 1997-12-10
JP9-340030 1997-12-10
JP32560398A JP4326612B2 (ja) 1997-12-10 1998-11-16 粒子状吸水性樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11228604A true JPH11228604A (ja) 1999-08-24
JP4326612B2 JP4326612B2 (ja) 2009-09-09

Family

ID=26571883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32560398A Expired - Fee Related JP4326612B2 (ja) 1997-12-10 1998-11-16 粒子状吸水性樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4326612B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131209A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性重合体の製造方法、及び該重合体の製造装置
US6867269B2 (en) 2001-12-19 2005-03-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin and production process therefor
US6906159B2 (en) 2000-08-03 2005-06-14 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin, hydropolymer, process for producing them, and uses of them
JP2006160866A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Asahi Kasei Chemicals Corp 吸水性樹脂の製造方法
US7265190B2 (en) 2002-11-07 2007-09-04 Nippon Shokubai Co., Ltd. Process and apparatus for production of water-absorbent resin
WO2010095427A1 (ja) 2009-02-17 2010-08-26 株式会社日本触媒 ポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末およびその製造方法
JP2013507465A (ja) * 2009-10-09 2013-03-04 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 吸水性ポリマー粒子を製造するための加熱蒸気凝縮物の使用
US8513364B2 (en) 2005-01-21 2013-08-20 Nippon Shokubai Co., Ltd. Production method of water-absorbent resin
WO2014141764A1 (ja) * 2013-03-11 2014-09-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂の製造装置
KR20160149227A (ko) 2014-04-25 2016-12-27 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 폴리아크릴산(염)계 흡수성 수지의 제조 방법
CN110755660A (zh) * 2019-10-09 2020-02-07 江苏新美星包装机械股份有限公司 一种汽化装置
WO2022025122A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子を製造する方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105926056A (zh) * 2016-06-30 2016-09-07 北京健康广济生物技术有限公司 水凝胶纤维生产工艺及设备

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001131209A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性重合体の製造方法、及び該重合体の製造装置
US6906159B2 (en) 2000-08-03 2005-06-14 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin, hydropolymer, process for producing them, and uses of them
US7091253B2 (en) 2000-08-03 2006-08-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin, hydropolymer, process for producing them, and uses of them
US7741400B2 (en) 2000-08-03 2010-06-22 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin, hydropolymer, process for producing them, and uses of them
EP2206733A1 (en) 2000-08-03 2010-07-14 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin, hydropolymer, process for producing them, and uses of them
JP2011068897A (ja) * 2000-08-03 2011-04-07 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性樹脂の製造方法
US6867269B2 (en) 2001-12-19 2005-03-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin and production process therefor
US7265190B2 (en) 2002-11-07 2007-09-04 Nippon Shokubai Co., Ltd. Process and apparatus for production of water-absorbent resin
JP2006160866A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Asahi Kasei Chemicals Corp 吸水性樹脂の製造方法
US8513364B2 (en) 2005-01-21 2013-08-20 Nippon Shokubai Co., Ltd. Production method of water-absorbent resin
WO2010095427A1 (ja) 2009-02-17 2010-08-26 株式会社日本触媒 ポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末およびその製造方法
JP2013507465A (ja) * 2009-10-09 2013-03-04 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 吸水性ポリマー粒子を製造するための加熱蒸気凝縮物の使用
WO2014141764A1 (ja) * 2013-03-11 2014-09-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂の製造装置
EP2975065A4 (en) * 2013-03-11 2016-11-16 Sumitomo Seika Chemicals METHOD FOR PRODUCING A WATER ABSORBENT RESIN
JPWO2014141764A1 (ja) * 2013-03-11 2017-02-16 住友精化株式会社 吸水性樹脂の製造装置
US9670292B2 (en) 2013-03-11 2017-06-06 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. Apparatus for producing water-absorbent resin
KR20160149227A (ko) 2014-04-25 2016-12-27 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 폴리아크릴산(염)계 흡수성 수지의 제조 방법
US9868800B2 (en) 2014-04-25 2018-01-16 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for producing polyacrylic acid (salt)-based water-absorbent resin
CN110755660A (zh) * 2019-10-09 2020-02-07 江苏新美星包装机械股份有限公司 一种汽化装置
CN110755660B (zh) * 2019-10-09 2023-08-29 江苏新美星包装机械股份有限公司 一种汽化装置
WO2022025122A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子を製造する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4326612B2 (ja) 2009-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6174978B1 (en) Production process of water-absorbent resin
USRE37021E1 (en) Water-absorbing resin and process for producing same
US7973095B2 (en) Water-soluble or water-swellable polymers, particularly water-soluble or water-swellable copolymers made of acrylamide and at least one ionic comonomer having a low residual monomer concentration
US6207796B1 (en) Production process for hydrophilic polymer
US8951637B2 (en) Method for producing water-absorbent resin particles and water-absorbent resin particles
EP1302485A1 (en) Process for production of water-absorbent resin
JP4326612B2 (ja) 粒子状吸水性樹脂の製造方法
JPH03179008A (ja) 耐久性の優れた吸水性樹脂の製造方法
JP3895422B2 (ja) 親水性重合体の製造方法
JPH09124710A (ja) 吸水性樹脂およびその製造方法
WO2013073682A1 (ja) ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法
JPH02255804A (ja) 耐久性の優れた吸水性樹脂の製造方法
JPH10114801A (ja) 高吸水速度吸水性樹脂およびその製造方法
JPH11147902A (ja) 吸水性樹脂の製造方法、吸水剤およびその製造方法
JPH10251309A (ja) 高吸水速度吸水性樹脂の製造方法
JP3810899B2 (ja) 吸水剤の製造方法
JP2000038407A (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH10168129A (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JP4242467B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JP4198266B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JP4198265B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH11240903A (ja) 吸水性樹脂の製造方法および吸水性樹脂の製造装置
WO2019074099A1 (ja) 吸水性樹脂及び吸収性物品
JPH11302306A (ja) 吸水性樹脂の製造方法
WO2020203723A1 (ja) 吸水性樹脂及び止水材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090609

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090610

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130619

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees