JP2016067337A - 伸縮式振出竿 - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂等の一部材で構成されていた筒状保持体に改善を加えることによって、耐久性に優れた伸縮式振出竿についての尻部構造を提供する。
【解決手段】 元上2を元竿1に対して引き出した伸長状態と元上2を元竿1内に収納する収納状態とに切換可能でかつ伸長状態と収縮状態とのいずれの状態においても保持可能な保持機構Bを備えている。保持機構Bにおける元上2を収納状態に保持する収納保持機構Baを、元上2の竿尻端部の外周面に圧接するリブ部4Aを形成した軟質性の筒状保持体4と、筒状保持体4を装着した状態で元竿1の竿尻端部に内設される尻リング体5とで構成している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小径竿体を大径竿体に対して引き出した伸長状態と前記小径竿体を前記大径竿体内に収納する収納状態とに切換可能でかつ前記伸長状態と前記収縮状態とのいずれの状態においても保持可能な保持機構を備えている伸縮式振出竿に関する。
上記した保持機構として、元竿の竿元側端部に、元上の竿尻端部を収納状態で嵌合保持する筒状保持体としての弾性保持体3が設けてあった。弾性保持体3は、元竿1の竿元側内周面に内嵌する外向き筒状面3Aを形成するとともに、外向き筒状面3Aの竿元端相当位置に鍔部3aを形成し、元上2の竿元側外嵌部2Bを嵌合すべく軸線方向に沿って挿入孔3Bを形成するとともに挿入孔3Bより更に内向きにリブ部としての嵌合突起3bを円周方向6箇所に設けて、構成されている。
弾性保持体3における竿先端側に位置する前端に、内部空間側ほど小径となって挿入孔3Bに繋がる傾斜面3cを設けてあり、元上2の竿元側外嵌部2Bが芯ズレによって傾斜面3cに当接する状態で挿入されることとなっても、挿入孔3Bに円滑に誘導する構成を採ることができる。弾性保持体3における挿入孔3Bの嵌合突起3bより更に竿元側には、雌ネジ3dを刻設して、尻栓5を螺着するように構成してある(例えば、特許文献1)。
特開2008−131884号公報(段落番号〔0014〕〜〔0015〕、図1〜図3)
上記構成においては、筒状保持体の全体が樹脂で形成され、リブ部としての嵌合突起においては、リーマ処理を施して嵌合寸法を調整していた。
しかし、後記するように、この種の伸縮式振出竿においては、元上等を元竿に対して収納状態と伸長状態とに切り替える、所謂、ズーム操作を繰り返す回数が多くなる程、リブ部の摩耗が顕著になり、嵌合力が低下するところから、筒状保持体を交換する必要があった。
この従来例に記載されている筒状保持体と同様の構成を持つものについてテストを行ってみた。その結果が次の表である。
Figure 2016067337
(1)テストに使用する筒状保持体を従来品1、2、3として3つのものを作成した。これらは、形状、リブ部4Aの構造等同じ規格で作成している。多少、保持力にはバラツキが見られるが測定誤差の範囲である。
(2)保持力はニユートンN単位であり、kg表示より9,8倍程数値が高く表示される。
(3)表2におけるズーム耐久500とあるのは、手動で前記した伸長状態と収縮状態を繰り返した回数を示す。
テスト結果を検討すると下記のようになる。
(4)テスト前には、3個平均で22.8Nであるものが、海水に浸してムレ状態を確認し、その後乾燥して、保持力を測定すると、86.1Nに上昇している。
(5)その後、ズーム耐久テストを500回から2000回までの4段階に亘って測定した。2000回のズーム耐久テストを経ると、ムレテスト後86.1Nあったものが7.7Nに低下し8.9%の残存率しか示せず、かつ、テスト前の22.8Nに対しても33.8%の残存率であり、耐久性が低いことが分かった。
本発明の目的は、樹脂等の一部材で構成されていた筒状保持体に改善を加えることによって、耐久性に優れた伸縮式振出竿についての尻部構造を提供する点にある。
〔構成〕
請求項1に係る発明の特徴構成は、前記保持機構における前記小径竿体を前記収納状態に保持する収納保持機構を、前記小径竿体の竿尻端部の外周面に圧接するリブ部を形成した軟質性の筒状保持体と、前記筒状保持体を装着した状態で前記大径竿体の竿尻端部に内設される尻リング体とで構成している点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用〕
つまり、筒状保持体のリブ部が長期使用によって摩耗が激しくなったら、筒状保持体のみを交換すればよい。尻リング体については交換する必要はないので、軟質性の筒状保持体に比べて硬質の材料を使用してしっかりした構成のものにできる。
また、小径竿体の竿尻端部の外径の違う竿種であれば、筒状保持体のみを異なる仕様のものに変更すればよく、尻リング体を変更する必要はない。
〔効果〕
以上のように、従来リブ部を含む全体を取り換える必要があったのを、尻リング体と筒状保持体とを分離組付可能な別構成部品とすることにより、筒状保持体を小径竿体の保持機能に特化し、尻リング体を大径竿体に取り付ける機能のものに特化することによって、摩耗対策、或いは竿種変更にも対応できる伸縮式振出竿を提供することができた。
〔構成〕
請求項2に係る発明の特徴構成は、前記尻リング体に前記大径竿体の竿尻端部の内周面に装着される装着面部と筒状保持体を外嵌装着する取付座面部とを形成するとともに、前記取付座面部の周方向の複数個所に抜き孔を形成し、前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の内向きに突出する複数の前記リブ部を、夫々、前記複数の抜き孔より内部空間に向けて突設してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
尻リング体に筒状保持体を取り付けるのに、尻リング体に取付座面部を形成して筒状保持体と尻リング体に対する位置決めをしている。これによって、取付座面部の抜き孔より軸芯側に突設したリブ部が設定通りの位置に位置することになる。そうすると、リブ部の先端が所定の円弧状の上に位置することになり、小径竿体の竿尻端部の外周面に対して偏心することなく、所期通り当接支持することができ、嵌合力を適切に作用させることができる。
〔構成〕
請求項3に係る発明の特徴構成は、前記尻リング体の前記装着面部を、前記取付座面部を挟んで竿先側に位置する竿先側装着面部と竿元側に位置する竿元側装着面部とで構成する点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
つまり、取付座面部を挟んで大径竿体の内周面に装着される竿先側装着面部と竿元側装着面部とを竿先側と竿元側とに配置してあるので、筒状保持体を尻リング体に取り付ける状態を安定したものにできる。
それとともに、筒状保持体を尻リング体に取り付けた状態でその筒状保持体を、その尻リング体の竿先側装着面部と竿元側装着面部とで保護する状態にでき、筒状保持体を尻リング体より強度の弱い軟質材で構成した場合であっても、損傷等を未然に回避できる。
〔構成〕
請求項4に係る発明の特徴構成は、前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の外周面が、前記尻リング保持体の前記装着面部の外周面より軸芯側に位置するように、前記筒状保持体の外周面径を前記装着面部の外周面径より小径に形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
前記筒状保持体の内向きに突出する複数の前記リブ部で小径竿体の竿元側端部の外周面を圧接してその小径竿体を収納状態に保持すると、筒状保持体は外周面径を膨出させて少し大径化する。
このような場合に、従来構成であれば、筒状保持体に相当する部分と尻リング体に相当する部分とが樹脂で一体形成されたものであり、かつ、尻リング体に相当する部分の外周面は大径竿体の内周面に当接している。このことによって、前記したように、収納状態において小径竿体を筒状保持体に相当する部分が保持した際に、尻リング体に相当する部分の外周面は膨出する。そうすると、当接している大径竿体の内周面に強く押し付けられる圧接状態となるところから、筒状保持体に相当する部分のリブ部が小径竿体の外周面に強く押し付けられる。このことは、前記リブ部の摩耗、磨滅を招来することになる。
これに対して、本願発明では、前記したように、前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の外周面が、前記尻リング体の前記装着面部の外周面より軸芯側に位置するように、前記筒状保持体の外周面径を前記装着面部の外周面径より小径に形成してある。このことは、図1(c)で示すように、筒状保持体4を尻リング体5に装着し、その尻リング体5を大径竿体の内周面1Aに取付た状態で、筒状保持体4の外周面4Bと大径竿体の内周面1Aとの間に、間隙dtが形成されている。
したがって、筒状保持体4で小径竿体2を保持した場合にも、その間隙dt部分に、筒状保持体4の外周面4Bが膨出し、最適な接触圧力となる。
したがって、その筒状保持体4の保持力の変化が少なく、長期に亘る使用に耐え得るものとなる。
また、従来はリブ部の摩耗による保持力の低下が大きいので、初期保持力を大きくとっていたが、初期保持力を多少小さくして、初期状態でも適正な保持力に設定することもできる。
〔構成〕
請求項5に係る発明の特徴構成は、前記軟質性の筒状保持体のリブ部が、軟質ゴムで形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
前記小径竿体の竿尻端部の外周面に圧接する複数のリブ部を軟質ゴム特に耐久性の高いシリコンゴム等で形成してあるので、リブ部の摩耗が抑えられ、長期に亘って安定した使用が可能になる。
図1(a)は、元上を収納状態に保持する状態を示す縦断側面図、(b)は元上を伸長状態に保持する状態を示す縦断側面図、(c)は筒状保持体を取り付けた尻リング体を元竿に取り付けた状態で、筒状保持体の外周面と尻リング体の竿先側装着面部の外周面(又は、元竿の内周面)との間に間隙が形成されている状態を示す縦断側面図である。 図2(a)は、元竿、尻リング体、筒状保持体、化粧リング、尻栓、カバーリング体の組み立て前一部縦断側面図、(b)図2(a)の尻リング体におけるAーA線断面図、(c)図2(a)の尻リング体におけるBーB線断面図である。 図3は、尻リング体、筒状保持体、化粧リング、尻栓、カバーリング体の組み立て、元竿に取り付けた状態を示す縦断側面図である。 図4(a)は、筒状保持体を尻リング体に取り付ける前の状態を示す分解斜視図、(b)は筒状保持体を取付た尻リング体を元竿に装着する前の状態を示す分解斜視図である。 図5(a)は筒状保持体の側面図、(b)は正面図、(c)は縦断側面図である。 図6は筒状保持体の別実施構造を示す側面図である。
磯竿等に使用される釣り竿Aの構成について説明する。図1に示すように、釣り竿Aは、大径竿体としての元竿1と、小径竿体として元上2と、元上2の竿先側に元々上3、図示していない穂持竿、穂先竿とを備えて構成されている。
釣り竿Aは、図1(b)に示すように、元上2を元竿1に対して引き出した伸長状態と、図1(a)に示すように、元上2を元竿1に収納する収納状態とに切換可能でかつ前記伸長状態と前記収縮状態とのいずれの状態においても保持可能な保持機構Bを持つ伸縮式振出竿に構成されている。
ここで、元竿1、元上2の製造方法について簡単に説明する。図示はしていないが、マンドレルに対してプリプレグシートを巻回して竿素材を構成する。周方向に炭素繊維等の強化繊維を引き揃え、その引き揃えた強化繊維に対してマトリックス樹脂としてエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させてプリプレグシートを構成し、プリプレグシートを所定形状に裁断してメインパターンとしてマンドレルに巻回して構成する。
プリプレグシートを複数枚巻回して、複数層の竿素材を形成する。
強化繊維cとしては、炭素繊維以外にガラス繊維及びボロン繊維等が使用でき、熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂等が使用可能である。含浸させる樹脂としては、熱可塑性樹脂も使用できる。また、それらプリプレグの強化繊維としては、炭素繊維でメインパターンに20〜60トン/mm2の引張弾性率のものが使用される。
保持機構Bは、元上2を収納状態に保持する収納保持機構Baと、元上2を元竿1より引出しその状態を保持する引出保持機構Bbとで構成する。収納保持機構Baは、元上2の竿尻端部の外周面に圧接するリブ部4Aを形成した軟質性の筒状保持体4と、筒状保持体4を装着した状態で元竿1の竿尻端部に内設される尻リング体5とで構成する。
収納保持機構Baについて説明する。収納保持機構Baは、元上2に形成するものと、元竿1内に収納される筒状保持体4と尻リング体5とに形成するものとで構成する。
図1に示すように、元上2の外周面には、元上2の竿先側端部において膨出形成された竿先側膨出部2Aと、竿元側端部に徐々に竿元側程(1〜3mm/1000mm程)のテーパ状を呈する竿元側膨出部2Bとを形成している。竿先側膨出部2Aの最大径と竿元側膨出部2Bのテーパ状中間位置の中間径とが同一径に設定してある。
一方、元竿1には、前記製造方法によって形成された竿元側程拡径し、かつ1〜3mm/1000mm程のテーパ状を呈する内周面が形成されている。その内周面における竿先端の内径を前記元上2の竿先側膨出部2Aの中間位置の外径と同じ内径に設定すればよい。
前記したように、元竿1の竿元側端部の内部には、筒状保持体4と尻リング体5とが装着されている。これらについては後述するが、収納保持機構Baは、元上2の竿先側膨出部2Aと元竿1の竿先側端部の内周との嵌合、及び、元上2の竿元側膨出部2Bと元竿1に装着された筒状保持体4との嵌合によって、元上2を図1(a)で示すように、収納状態に保持する。
筒状保持体4について説明する。筒状保持体4は、図2〜図5に示すように、円筒形を呈する円筒本体4Bと、円筒本体4Bの内周面の四か所より軸芯に向けて突設されているリブ部4Aとで構成される。リブ部4Aの前端部には、一定の傾斜誘導面4aが形成してあり、元上2の竿元側膨出部2Bを軸芯方向に誘導する働きをする。リブ部4Aの竿元端は、軸線に直交する直線面4bに形成してある。
筒状保持体4は、軟質性のゴムが使用される。特に耐久性の高い、シリコンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴムで作成される。
尻リング体5について説明する。
図2(a)、図3、図4に示すように、尻リング体5に元竿1の竿尻端部の内周面に接着剤を介して装着される装着面部5Aと筒状保持体4を外嵌装着する取付座面部5Bとを形成するとともに、取付座面部5Bの周方向の複数個所に抜き孔5Cを形成してある。装着面部5Aを、取付座面部5Bを挟んで竿先側に位置する竿先側装着面部5Aaと竿元側に位置する竿元側装着面部5Abとで構成する。
竿先側装着面部5Aaは、所定の肉厚リング体であり、竿先側端の開口縁にガイド傾斜面aが形成してあり、元上2の竿元側膨出部2Bを軸芯方向に誘導する働きをする。ガイド傾斜面aの軸芯長は、竿先側装着面部5Aaの軸芯長の半分である。ガイド傾斜面aの竿元側には、軸線に沿った内周面bが形成されている。
竿元側装着面部5Abは、所定の肉厚リング体であり、竿先側から前記した竿先側装着面部5Aaの外周面と略同一径の外周面cを形成するともに、竿元側に順次、前記外周面cより大径の竿先側鍔部dと、外周面cより小径の繋ぎ外周面eと、繋ぎ外周面eの竿元側に竿先側鍔部dより小径で繋ぎ外周面eより大径の竿元側鍔部fとを形成してある。
前記した、外周面c、竿先側鍔部d、繋ぎ外周面e、竿元側鍔部fの内周面には、螺軸面gが形成してあり、尻栓6を螺着可能に構成してある。螺軸面gの竿先端側には、鍔部5Acが突設してあり、元上2の竿元側端面を受け止める構成を採っている。
図2〜5に示すように、竿先側装着面部5Aaと竿元側装着面部5Abとの間には、取付座面部5Bが形成されている。取付座面部5Bは、竿先側装着面部5Aaの竿元側端面と竿元側装着面部5Abの竿先側端面との間に架け渡されている4本の繋ぎ体5Baで形成してある。
繋ぎ体5Baは、外周面及び内周面ともに円弧状を呈する一定の断面形状を呈し、竿先側装着面部5Aaの竿元側端面と竿元側装着面部5Abの竿先側端面の間隔に相当する長さを有する。また、竿先側装着面部5Aaの竿元側端面に対する繋がり状態は、竿先側装着面部5Aaの外周面及び内周面bよりはみ出さない状態である。竿元側装着面部5Abの竿先側端面に対する繋がり状態は、竿元側装着面部5Abの外周面c及び螺軸面gよりはみ出さない状態である。
以上のような構成により、図4に示すように、竿先側装着面部5Aaの竿元側端面と竿元側装着面部5Abの竿先側端面との間であって、さらに、4本の繋ぎ体5Baの間には、内外に貫通する開口が形成されており、この4つの開口が前記した筒状保持体4の4つのリブ部4Aを嵌入させて位置決め保持する抜き孔5Cである。
また、繋ぎ体5Baの外周面は筒状保持体4の各リブ部4Aの間に形成されている内周面を受止める取付座面部5Bを形成している。
尻リング体5については、樹脂で竿先側装着面部5Aaと繋ぎ体5Baと竿元側装着面部5Abとを一体で形成する。使用する樹脂としては、熱可塑性樹脂でエンジニアリング樹脂と称されている、例えば、ナイロン樹脂、PE、PPE、PET、PBT、ABS樹脂、ジュラコンなどが使用できる。事情が許せば、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を使用してもよい。
上記形状のものを、チタン、アルミ等の軽量金属で形成してもよい。
筒状保持体4を、尻リング体5に装着するには、図4に示すように、筒状保持体4の軟質性を利用して、一旦、筒状保持体4の内径を広げて、尻リング体5の竿先側装着面部5Aaに被せ、竿元側装着面部5Abに向けて押し込んでいく。
そうすると、4つのリブ部4Aが、夫々、4つの抜き孔5C内に入り込んでリブ部4Aが軸芯方向に内向きに突出する。
筒状保持体4を尻リング体5に取り付けた状態で、図1(c)で示すように、筒状保持体4の外周面4Bが尻リング体5における竿先側装着面部5Aaの外周面及び竿元側装着面部5Abの外周面bより軸芯側にやや落ち込んだ状態にある。
筒状保持体4の外周面4Bが尻リング体5における竿先側装着面部5Aaの外周面等より落ち込んでいる値dtとしては、0.1〜0.5mmより好ましくは0.25mmである。
このことによって、請求項4の作用効果で述べたようなことが言える。
以上、収納保持機構Baについて説明した。そこで、元上2を元竿1内に収納すると、元上2の竿先側膨出部2Aが元竿1の竿先側端部の内周面に圧接するとともに、元上2の竿元側膨出部2Bが竿元側の筒状保持体4のリブ部4Aの内周面に圧接して、収納状態が保持される。
引出保持機構Bbは、元上2の竿元側膨出部2bとその元上2の竿元側膨出部2bが内側から圧接する元竿1の竿先側端部の内周面とで形成してある。従って、図1(a)に示す元上2の収納状態から引き出して、図1(b)に示すように、元上2の竿元側膨出部2bが元竿1の竿先側端部の内周面に圧接した状態で、元上2の引出状態が現出される。
図2(a)、及び、図3に示すように、尻リング体5には、金属製の化粧リング6が装着されている。化粧リング6は、一定長さの軸芯長を有する断面L字状のリングであり、L字状の角部分6Aを竿先側鍔部dに竿先側から被せて、竿元側装着面部5Abの外周面cに外嵌装着される。
角部分6Aの外周面を表出させて、装飾性を発揮するものである。
図3に示すように、尻リング体5の後端には、尻栓7を螺着している。図1〜図4に示すように、尻栓7は合成樹脂製であり、竿先側の本体部の外周面には雄ねじ部7aが形成してある。内部に空間が形成されるとともに、雄ねじ部7aの竿尻端側に大径の摘み部7Aが形成されている。大径の摘み部7Aの竿尻側端面には、コイン等の適当な操作具を装入するすり割り状の差込穴部7bが形成されている。差込穴部7bは、竿尻側端面を竿先側に向けて膨出形成した袋状の穴部でありこの袋状の穴部の竿先側に位置する奥側壁部7dに排水用の孔7cが設けてある。雄ねじ部7aの竿尻側端部にOリング8が装着してある。
尻栓7の外側には、カバーリング体9が設けてある。カバーリング体9は、弾性体としての軟質合成ゴムで形成されており、軟質合成ゴム製の円筒状部材である。内面側には、竿先端側から一定範囲だけ平面部9Bが形成されるとともに、平面部9Bより竿元側に凹入環状溝9Aが形成されている。外周面側には、周方向複数個所に亘って突出部9Cが形成され、指掛け部分に形成されている。
カバーリング体9を尻リング体5に装着する際に、平面部9B部分を弾性変形させて、尻リング体5の竿元側鍔部fを乗り越えさせる際に、指掛け部分を強く竿先側に向けて押し込むことによって、強制的に被着することができる。
前記凹入環状溝9Aを尻リング体5の竿元側鍔部fに被ぶせ、凹入環状溝9Aより竿先側の平面部9Bを尻リング体5の竿元側鍔部fより竿先側の平面部eに接触する状態でカバーリング体9を尻リング体5に装着している。
これによって、尻栓7が被覆されて、尻栓7が伴回りして緩むことが少ない。
以上のような部品を元竿1に取り付けるには、尻リング体5に化粧リング6を装着し、尻リング体5の竿先側鍔部dに当接させて固着する。次に、筒状保持体4を尻リング体5の竿先端側から開口部を押し広げながら被せて取付座面部5Bに装着する。この場合には、4つのリブ部4Aが取付座面部5Bの抜き孔5Cより軸芯側に突出する。
このように、化粧リング6と筒状保持体4を装着した尻リング体5を元竿1の内周面1Aの内側に挿入して接着固定する。つまり、尻リング体5の竿先側装着面部5Aaを元竿1の竿元端開口より挿入し、化粧リング6が元竿1の竿元端縁に当接するまで押し込んでいく。竿先側装着面部5Aaと竿元側装着面部5Abとの外周面には、接着剤が塗布されており、尻リング体5を所定位置まで押し込んだ状態で接着固定する。
保持機構Bを装着した元竿1内に元上2を収納すると、元上2の竿元側膨出部2Bが筒状保持体4のリブ部4Aに圧接保持されて、元上2の収納状態が保持される。この収納状態より元上2を引き出していくと、元上2の竿元側膨出部2Bが元竿1の竿先端部の内周面に圧接し、伸長状態が維持される。
このように、伸長状態と収縮状態と繰り返し、筒状保持体4の保持力がどれ位変動するかをテストによって、調べてみた。その結果が表2に示すものである。
Figure 2016067337
(1)テストに使用する筒状保持体4を発明品1、2、3として3つのものを作成した。これらは、形状、リブ部4Aの構造等同じ規格で作成したが、表2をみられると分かるように、保持力にはバラツキが見られる。
(2)保持力はニユートンN単位であり、kg表示より9,8倍程数値が高く表示される。
(3)表2におけるズーム耐久500とあるのは、手動で前記した伸長状態と収縮状態を繰り返した回数を示す。
テスト結果を検討すると下記のようになる。
(4)テスト前の3個平均で59.5Nであるものが、70℃×24時間の耐候テストを経た後も59.1Nを維持している。
(5)更に、―20℃×24時間の耐候テストを経た後も57.2Nを維持している。このような耐候テストを経た後も、保持力の残存率としては、96.2%を維持している。
(6)次の資料は、別の耐候テストを行った後に、更に、ズーム耐久テストを繰り返しおこなって、保持力の変化を確認した。耐候テストとしては、海水に浸してムレ状態を確認し、その後乾燥して、保持力を測定した。
(7)海水ムレテスト後乾燥した場合の保持力は52,9Nである。その後、ズーム耐久テストを500回から3500回までの7段階に亘って測定した。3500回のズーム耐久テストを経ても85.8%の残存率を示し、更には、テスト前の52,9Nに対しても76%の残存率を示し、耐久性が高いことを証明した。
〔別実施形態〕
(1)尻リング体5の別実施構造を説明する。図6に示すように、竿先側装着面部5Aaと取付座面部5Bについては同一の構成である。但し、竿元側装着面部5Abが少し異なっている。つまり、前記したものに比べて竿元側装着面部5Abの軸芯長を長くとっている。しかも、竿元側に位置する程、階段状に装着面の外径が大きくなっている。
この場合に、竿先側装着面部5Aaの外径Dと同じ外径を、階段状の装着面のうち竿先側に位置する装着面の外径とすると、元竿1の内周面1Aに装着した際に尻リング体5がきつく嵌合することになる。図6に示すように、竿先側装着面部5Aaの外径Dと同じ外径を、階段状の装着面のうち竿元側に位置する装着面の外径とすると、元竿1の内周面1Aに装着した際に尻リング体5が比較的緩く嵌合することになる。
このように嵌合状態を異なる設定にすることができる。
竿先側装着面部5Aaの軸芯長より長く採ることができるので、竿元側装着面部5Abだけに接着剤を塗布して装着することもできる。そうすると、竿先側装着面部5Aaに塗布した接着剤が筒状保持体4側に移動することを未然に回避できるとする効果も奏する。
本願発明は、磯竿等の伸縮式竿に限定されるものではなく、外付けガイド竿、ガイド無し竿、中通し竿の尻部構造に採用可能である。
1 元竿
1A 内周面
2 元上
4 筒状保持体
5 尻リング体

Claims (5)

  1. 小径竿体を大径竿体に対して引き出した伸長状態と前記小径竿体を前記大径竿体内に収納する収納状態とに切換可能でかつ前記伸長状態と前記収縮状態とのいずれの状態においても保持可能な保持機構を備えている伸縮式振出竿において、
    前記保持機構における前記小径竿体を前記収納状態に保持する収納保持機構を、前記小径竿体の竿尻端部の外周面に圧接するリブ部を形成した軟質性の筒状保持体と、前記筒状保持体を装着した状態で前記大径竿体の竿尻端部に内設される尻リング体とで構成している伸縮式振出竿。
  2. 前記尻リング体に前記大径竿体の竿尻端部の内周面に装着される装着面部と筒状保持体を外嵌装着する取付座面部とを形成するとともに、前記取付座面部の周方向の複数個所に抜き孔を形成し、前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の内向きに突出する複数の前記リブ部を、夫々、前記複数の抜き孔より内部空間に向けて突設してある請求項1記載の伸縮式振出竿。
  3. 前記尻リング体の前記装着面部を、前記取付座面部を挟んで竿先側に位置する竿先側装着面部と竿元側に位置する竿元側装着面部とで構成する請求項1又は2記載の伸縮式振出竿造。
  4. 前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の外周面が、前記尻リング保持体の前記装着面部の外周面より軸芯側に位置するように、小径に形成してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の伸縮式振出竿。
  5. 前記軟質性の筒状保持体のリブ部が、軟質ゴムで形成してある請求項1〜4のいずれか一項に記載の伸縮式振出竿。
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