JP2016067337A - 伸縮式振出竿 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 元上2を元竿1に対して引き出した伸長状態と元上2を元竿1内に収納する収納状態とに切換可能でかつ伸長状態と収縮状態とのいずれの状態においても保持可能な保持機構Bを備えている。保持機構Bにおける元上2を収納状態に保持する収納保持機構Baを、元上2の竿尻端部の外周面に圧接するリブ部4Aを形成した軟質性の筒状保持体4と、筒状保持体4を装着した状態で元竿1の竿尻端部に内設される尻リング体5とで構成している。
【選択図】 図1
Description
弾性保持体3における竿先端側に位置する前端に、内部空間側ほど小径となって挿入孔3Bに繋がる傾斜面3cを設けてあり、元上2の竿元側外嵌部2Bが芯ズレによって傾斜面3cに当接する状態で挿入されることとなっても、挿入孔3Bに円滑に誘導する構成を採ることができる。弾性保持体3における挿入孔3Bの嵌合突起3bより更に竿元側には、雌ネジ3dを刻設して、尻栓5を螺着するように構成してある(例えば、特許文献1)。
しかし、後記するように、この種の伸縮式振出竿においては、元上等を元竿に対して収納状態と伸長状態とに切り替える、所謂、ズーム操作を繰り返す回数が多くなる程、リブ部の摩耗が顕著になり、嵌合力が低下するところから、筒状保持体を交換する必要があった。
(2)保持力はニユートンN単位であり、kg表示より9,8倍程数値が高く表示される。
(3)表2におけるズーム耐久500とあるのは、手動で前記した伸長状態と収縮状態を繰り返した回数を示す。
テスト結果を検討すると下記のようになる。
(4)テスト前には、3個平均で22.8Nであるものが、海水に浸してムレ状態を確認し、その後乾燥して、保持力を測定すると、86.1Nに上昇している。
(5)その後、ズーム耐久テストを500回から2000回までの4段階に亘って測定した。2000回のズーム耐久テストを経ると、ムレテスト後86.1Nあったものが7.7Nに低下し8.9%の残存率しか示せず、かつ、テスト前の22.8Nに対しても33.8%の残存率であり、耐久性が低いことが分かった。
請求項1に係る発明の特徴構成は、前記保持機構における前記小径竿体を前記収納状態に保持する収納保持機構を、前記小径竿体の竿尻端部の外周面に圧接するリブ部を形成した軟質性の筒状保持体と、前記筒状保持体を装着した状態で前記大径竿体の竿尻端部に内設される尻リング体とで構成している点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、筒状保持体のリブ部が長期使用によって摩耗が激しくなったら、筒状保持体のみを交換すればよい。尻リング体については交換する必要はないので、軟質性の筒状保持体に比べて硬質の材料を使用してしっかりした構成のものにできる。
また、小径竿体の竿尻端部の外径の違う竿種であれば、筒状保持体のみを異なる仕様のものに変更すればよく、尻リング体を変更する必要はない。
以上のように、従来リブ部を含む全体を取り換える必要があったのを、尻リング体と筒状保持体とを分離組付可能な別構成部品とすることにより、筒状保持体を小径竿体の保持機能に特化し、尻リング体を大径竿体に取り付ける機能のものに特化することによって、摩耗対策、或いは竿種変更にも対応できる伸縮式振出竿を提供することができた。
請求項2に係る発明の特徴構成は、前記尻リング体に前記大径竿体の竿尻端部の内周面に装着される装着面部と筒状保持体を外嵌装着する取付座面部とを形成するとともに、前記取付座面部の周方向の複数個所に抜き孔を形成し、前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の内向きに突出する複数の前記リブ部を、夫々、前記複数の抜き孔より内部空間に向けて突設してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
尻リング体に筒状保持体を取り付けるのに、尻リング体に取付座面部を形成して筒状保持体と尻リング体に対する位置決めをしている。これによって、取付座面部の抜き孔より軸芯側に突設したリブ部が設定通りの位置に位置することになる。そうすると、リブ部の先端が所定の円弧状の上に位置することになり、小径竿体の竿尻端部の外周面に対して偏心することなく、所期通り当接支持することができ、嵌合力を適切に作用させることができる。
請求項3に係る発明の特徴構成は、前記尻リング体の前記装着面部を、前記取付座面部を挟んで竿先側に位置する竿先側装着面部と竿元側に位置する竿元側装着面部とで構成する点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、取付座面部を挟んで大径竿体の内周面に装着される竿先側装着面部と竿元側装着面部とを竿先側と竿元側とに配置してあるので、筒状保持体を尻リング体に取り付ける状態を安定したものにできる。
それとともに、筒状保持体を尻リング体に取り付けた状態でその筒状保持体を、その尻リング体の竿先側装着面部と竿元側装着面部とで保護する状態にでき、筒状保持体を尻リング体より強度の弱い軟質材で構成した場合であっても、損傷等を未然に回避できる。
請求項4に係る発明の特徴構成は、前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の外周面が、前記尻リング保持体の前記装着面部の外周面より軸芯側に位置するように、前記筒状保持体の外周面径を前記装着面部の外周面径より小径に形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
前記筒状保持体の内向きに突出する複数の前記リブ部で小径竿体の竿元側端部の外周面を圧接してその小径竿体を収納状態に保持すると、筒状保持体は外周面径を膨出させて少し大径化する。
このような場合に、従来構成であれば、筒状保持体に相当する部分と尻リング体に相当する部分とが樹脂で一体形成されたものであり、かつ、尻リング体に相当する部分の外周面は大径竿体の内周面に当接している。このことによって、前記したように、収納状態において小径竿体を筒状保持体に相当する部分が保持した際に、尻リング体に相当する部分の外周面は膨出する。そうすると、当接している大径竿体の内周面に強く押し付けられる圧接状態となるところから、筒状保持体に相当する部分のリブ部が小径竿体の外周面に強く押し付けられる。このことは、前記リブ部の摩耗、磨滅を招来することになる。
したがって、筒状保持体4で小径竿体2を保持した場合にも、その間隙dt部分に、筒状保持体4の外周面4Bが膨出し、最適な接触圧力となる。
したがって、その筒状保持体4の保持力の変化が少なく、長期に亘る使用に耐え得るものとなる。
また、従来はリブ部の摩耗による保持力の低下が大きいので、初期保持力を大きくとっていたが、初期保持力を多少小さくして、初期状態でも適正な保持力に設定することもできる。
請求項5に係る発明の特徴構成は、前記軟質性の筒状保持体のリブ部が、軟質ゴムで形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
前記小径竿体の竿尻端部の外周面に圧接する複数のリブ部を軟質ゴム特に耐久性の高いシリコンゴム等で形成してあるので、リブ部の摩耗が抑えられ、長期に亘って安定した使用が可能になる。
釣り竿Aは、図1(b)に示すように、元上2を元竿1に対して引き出した伸長状態と、図1(a)に示すように、元上2を元竿1に収納する収納状態とに切換可能でかつ前記伸長状態と前記収縮状態とのいずれの状態においても保持可能な保持機構Bを持つ伸縮式振出竿に構成されている。
プリプレグシートを複数枚巻回して、複数層の竿素材を形成する。
強化繊維cとしては、炭素繊維以外にガラス繊維及びボロン繊維等が使用でき、熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂等が使用可能である。含浸させる樹脂としては、熱可塑性樹脂も使用できる。また、それらプリプレグの強化繊維としては、炭素繊維でメインパターンに20〜60トン/mm2の引張弾性率のものが使用される。
図1に示すように、元上2の外周面には、元上2の竿先側端部において膨出形成された竿先側膨出部2Aと、竿元側端部に徐々に竿元側程(1〜3mm/1000mm程)のテーパ状を呈する竿元側膨出部2Bとを形成している。竿先側膨出部2Aの最大径と竿元側膨出部2Bのテーパ状中間位置の中間径とが同一径に設定してある。
筒状保持体4は、軟質性のゴムが使用される。特に耐久性の高い、シリコンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴムで作成される。
図2(a)、図3、図4に示すように、尻リング体5に元竿1の竿尻端部の内周面に接着剤を介して装着される装着面部5Aと筒状保持体4を外嵌装着する取付座面部5Bとを形成するとともに、取付座面部5Bの周方向の複数個所に抜き孔5Cを形成してある。装着面部5Aを、取付座面部5Bを挟んで竿先側に位置する竿先側装着面部5Aaと竿元側に位置する竿元側装着面部5Abとで構成する。
また、繋ぎ体5Baの外周面は筒状保持体4の各リブ部4Aの間に形成されている内周面を受止める取付座面部5Bを形成している。
上記形状のものを、チタン、アルミ等の軽量金属で形成してもよい。
そうすると、4つのリブ部4Aが、夫々、4つの抜き孔5C内に入り込んでリブ部4Aが軸芯方向に内向きに突出する。
筒状保持体4の外周面4Bが尻リング体5における竿先側装着面部5Aaの外周面等より落ち込んでいる値dtとしては、0.1〜0.5mmより好ましくは0.25mmである。
このことによって、請求項4の作用効果で述べたようなことが言える。
角部分6Aの外周面を表出させて、装飾性を発揮するものである。
カバーリング体9を尻リング体5に装着する際に、平面部9B部分を弾性変形させて、尻リング体5の竿元側鍔部fを乗り越えさせる際に、指掛け部分を強く竿先側に向けて押し込むことによって、強制的に被着することができる。
これによって、尻栓7が被覆されて、尻栓7が伴回りして緩むことが少ない。
(2)保持力はニユートンN単位であり、kg表示より9,8倍程数値が高く表示される。
(3)表2におけるズーム耐久500とあるのは、手動で前記した伸長状態と収縮状態を繰り返した回数を示す。
テスト結果を検討すると下記のようになる。
(4)テスト前の3個平均で59.5Nであるものが、70℃×24時間の耐候テストを経た後も59.1Nを維持している。
(5)更に、―20℃×24時間の耐候テストを経た後も57.2Nを維持している。このような耐候テストを経た後も、保持力の残存率としては、96.2%を維持している。
(6)次の資料は、別の耐候テストを行った後に、更に、ズーム耐久テストを繰り返しおこなって、保持力の変化を確認した。耐候テストとしては、海水に浸してムレ状態を確認し、その後乾燥して、保持力を測定した。
(7)海水ムレテスト後乾燥した場合の保持力は52,9Nである。その後、ズーム耐久テストを500回から3500回までの7段階に亘って測定した。3500回のズーム耐久テストを経ても85.8%の残存率を示し、更には、テスト前の52,9Nに対しても76%の残存率を示し、耐久性が高いことを証明した。
(1)尻リング体5の別実施構造を説明する。図6に示すように、竿先側装着面部5Aaと取付座面部5Bについては同一の構成である。但し、竿元側装着面部5Abが少し異なっている。つまり、前記したものに比べて竿元側装着面部5Abの軸芯長を長くとっている。しかも、竿元側に位置する程、階段状に装着面の外径が大きくなっている。
このように嵌合状態を異なる設定にすることができる。
1A 内周面
2 元上
4 筒状保持体
5 尻リング体
Claims (5)
- 小径竿体を大径竿体に対して引き出した伸長状態と前記小径竿体を前記大径竿体内に収納する収納状態とに切換可能でかつ前記伸長状態と前記収縮状態とのいずれの状態においても保持可能な保持機構を備えている伸縮式振出竿において、
前記保持機構における前記小径竿体を前記収納状態に保持する収納保持機構を、前記小径竿体の竿尻端部の外周面に圧接するリブ部を形成した軟質性の筒状保持体と、前記筒状保持体を装着した状態で前記大径竿体の竿尻端部に内設される尻リング体とで構成している伸縮式振出竿。 - 前記尻リング体に前記大径竿体の竿尻端部の内周面に装着される装着面部と筒状保持体を外嵌装着する取付座面部とを形成するとともに、前記取付座面部の周方向の複数個所に抜き孔を形成し、前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の内向きに突出する複数の前記リブ部を、夫々、前記複数の抜き孔より内部空間に向けて突設してある請求項1記載の伸縮式振出竿。
- 前記尻リング体の前記装着面部を、前記取付座面部を挟んで竿先側に位置する竿先側装着面部と竿元側に位置する竿元側装着面部とで構成する請求項1又は2記載の伸縮式振出竿造。
- 前記筒状保持体を前記尻リング体に装着した状態で、前記筒状保持体の外周面が、前記尻リング保持体の前記装着面部の外周面より軸芯側に位置するように、小径に形成してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の伸縮式振出竿。
- 前記軟質性の筒状保持体のリブ部が、軟質ゴムで形成してある請求項1〜4のいずれか一項に記載の伸縮式振出竿。
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