JP2016066650A - コイル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト上昇を回避しつつコイルユニットをケースの底面に密着させた状態でケース内の樹脂を硬化させる。【解決手段】取付け面81a上に配置されたケース2に対して、天板部51がケース2の上面に掛け渡された状態で固定具5が装着されると共に、天板部51の押圧片65,66を弾性変形させることによって固定具5の各連結部54,55をケース2の底壁11方向に移動させて取付け面81aに連結することで、ケース2に収納されているコイルユニット3を押圧片65,66で底壁11方向に押圧した状態で取付け面81aに固定される。ケース2の側壁13,15に第1係合部17,18が形成され、各側板部52,53に第2係合部56,57が形成され、固定具5は押圧片65,66を弾性変形させてケース2の底壁11方向に移動させたときに、第2係合部56,57が対応する第1係合部17,18と係合することで、ケース2に取り付けられる。【選択図】図9

Description

本発明は、放熱性に優れたコイル装置に関するものである。
この種のコイル装置として、例えば、下記の特許文献1に開示されたコイル装置(リアクトル構造体)が知られている。このコイル装置は、コアの外周にコイルが配置されて構成されたコイルユニット(リアクトル)と、このコイルユニットを収納するケースとを備え、ケースに収納されたコイルユニットがケース内に充填された熱硬化性の樹脂で封止されて構成されている。また、このコイル装置では、樹脂を硬化させる際に、ケースの底面側がケースの開口部側よりも高温となるように温度勾配を形成し、底面側の樹脂が開口部側の樹脂よりも先に硬化するようにしている。すなわち、ケースの底面側の樹脂から順次硬化させるようにしている。
この構成により、最初にケースの底面側に位置する樹脂が硬化し、この硬化に伴う収縮により、例えば、ケースの底面における四隅において、ケースと樹脂との間に隙間ができたとしても、その直上の未硬化の樹脂がこの隙間に流入して、この隙間が埋められる。このコイル装置では、このような樹脂の硬化と、硬化に伴って形成される隙間への未硬化の樹脂の流入とが、ケースの底面側から開口部側に向かって繰り返される。したがって、このコイル装置によれば、殆ど亀裂を生じることなく樹脂を硬化させることができるため、コイルユニットで発生した熱を充填された樹脂およびケースを介して外部(例えば、コイル装置が取り付けられる冷却ベース)に速やかに放熱することができる。
また、上記のようなコイル装置を例えば上記の例のように冷却ベースなどに固定する手法として、例えば、下記の特許文献2に開示されたコイル装置(インダクタンス部品)の固定具(背景技術として開示された固定具や、本発明として開示された固定具)を使用することが知られている。このような固定具を使用してコイル装置を取り付けることにより、コイル装置を固定具で上方から押圧しつつ冷却ベースなどに確実に密着させた状態で取り付けることが可能になる。
特開2010−263088号公報(第2−6頁、第1図) 特開2005−340458号公報(第2−6頁、第1−8図)
ところで、上記のようにコイルユニット(コアおよびコイルを有する部材)が収納されたケースに樹脂を入れて硬化させる構成のコイル装置を製造する場合には、コイルユニットをケースに固定する(具体的には、コイルユニットをケースの底面に押し付ける)専用の治具を使用することで、樹脂の硬化が完了するまでの間においてコイルユニットがケースの底面から浮き上がるという事態の発生を未然に防止して、コイルユニットをケースの底面に確実に密着させるようにしている。
しかしながら、上記のように製造時に専用の治具を使用するコイル装置では、専用の治具を予め多数用意しなければならず、また製造工程において専用の治具を取り付ける手間に加えて取り外す手間が必要になることから、このコイル装置には、製造コストひいては製品コストが上昇するという解決すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、コストの上昇を回避しつつ、コアおよびコイルを有するコイルユニットをケースの底面に密着させた状態でケース内に入れた樹脂を硬化させ得るコイル装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のコイル装置は、底壁および当該底壁の縁部から起立する側壁を備えて上面が開口する箱体に形成されたケースと、コアにコイルが装着されて構成されると共に前記ケースに収納されるコイルユニットと、天板部、当該天板部の両端から当該天板部の一方の面側に延出する一対の側板部および当該一対の側板部の延出側端部に形成された一対の連結部を有する固定具とを備え、前記底壁の外面が実装面と接触する状態で当該実装面上に配置された前記ケースに対して、前記天板部が当該ケースの前記上面に掛け渡され、かつ前記一対の側板部が当該ケースの前記側壁の外面に沿って前記底壁方向に延出する状態で前記固定具が装着されると共に、当該天板部を弾性変形させることによって前記一対の連結部を前記底壁方向に移動させて当該実装面に連結することで、当該ケースに収納されている前記コイルユニットを当該天板部で当該底壁方向に押圧した状態で当該実装面に固定されるコイル装置であって、前記固定具が装着された状態において前記一対の側板部が沿う一対の前記側壁には第1係合部が形成されると共に、当該一対の側板部には当該第1係合部と係合可能な第2係合部が形成され、前記固定具は、前記天板部を弾性変形させて前記ケースの前記底壁方向に移動させたときに、前記第2係合部が対応する前記第1係合部と係合することで、当該ケースに取り付けられる。
また、請求項2記載のコイル装置は、請求項1記載のコイル装置において、前記ケース内には、前記底壁の内面から所定の厚みで樹脂層が形成されている。
また、請求項3記載のコイル装置は、請求項1または2記載のコイル装置において、前記ケースの上部に装着されて当該ケースの前記上面を閉塞するカバーを備え、前記固定具の前記天板部は、前記ケースに装着された前記カバーを介して前記コイルユニットを押圧する。
また、請求項4記載のコイル装置は、請求項1から3のいずれかに記載のコイル装置において、前記固定具は、前記第1係合部と前記第2係合部とが係合する状態から前記天板部をさらに弾性変形させることによって前記一対の連結部を前記底壁方向にさらに移動させて、当該第1係合部と当該第2係合部との係合が解除された状態において当該一対の連結部が前記実装面に連結させられる。
また、請求項5記載のコイル装置は、請求項1から4のいずれかに記載のコイル装置において、前記コアは、第1脚部と、当該第1脚部と離間した状態で並設されて前記コイルが装着される第2脚部と、前記第1脚部および前記第2脚部の同じ側の端部同士を連結する一対の胴部とを備えて、前記第1脚部および前記一対の胴部が前記底壁の前記内面に接した状態で前記ケースに収納されると共に、当該第1脚部は、その厚みが前記底壁の前記内面に接する側がより厚くなるように形成されている。
請求項1記載のコイル装置では、固定具は、天板部を弾性変形させてケースの底壁方向に移動させたときに、一対の側板部に形成された第2係合部がケースの側壁に形成された第1係合部と係合することでケースに取り付けられるように構成されている。
したがって、このコイル装置によれば、ケースへの装着時に弾性変形させられた固定具の天板部からの押圧力がケース内に収納されているコイルユニットに加わった状態にすることができる。これにより、このコイル装置によれば、コイルユニットを押圧するための特別な治具を使用することなく、つまり治具に関連するコストの上昇を回避しつつ、樹脂が注入されたケースに収納されたコイルユニットを構成するコアの下面をケースの底壁の内面に良好に密着させた状態で樹脂を硬化させて樹脂層を形成することができる。
請求項2記載のコイル装置によれば、コアやコイルから発生する熱を、ケース内に形成された樹脂層を介して、ケースの底壁から実装面に良好に放熱することができる。
請求項3記載のコイル装置によれば、ケースの上部に装着されてケースにおける開口する上面を閉塞するカバーを備え、固定具の天板部でケースに装着されたカバーを介してコイルユニットを押圧するようにしたことにより、コイルユニットに対する絶縁効果を高めることができると共に、ケース内への塵や埃の侵入を大幅に低減した状態で樹脂を硬化させて樹脂層を形成することができる。
請求項4記載のコイル装置では、固定具は、第1係合部と第2係合部とが係合する状態から天板部をさらに弾性変形させることによって一対の連結部をケースの底壁方向にさらに移動させて(つまり、第1係合部と第2係合部との係合が解除された状態で)、一対の連結部が実装面に連結される。したがって、このコイル装置によれば、固定具の天板部からの押圧力で、ケース内のコイルユニットをケースの底壁の内面に押しつけた状態で、つまり、がたつきの極めて少ない状態で実装面に固定することができる。
請求項5記載のコイル装置では、コアの第1脚部の厚みがケースの底壁の内面に接する側がより厚くなるように形成されている。したがって、このコイル装置によれば、発熱するコアのより多くの部位を底壁の近くに配置することができると共に、コアと底壁の内面との接触面積を増やすことができることから、コアに発生する熱をさらに効率よく実装面に放熱させることができる。また、コイルに発生する熱についても、樹脂層よりも一般的に熱伝導性の良好な第1脚部の厚い部分を介して効率よく底壁から実装面に放熱させることができる。また、このコイル装置によれば、より多く放熱する第1脚部の厚い部分が少なくとも浸る程度の厚みに樹脂層を形成すればよいため、樹脂層をケースの上端まで形成する構成(コイルの殆どが樹脂層で覆われる構成)と比較して、使用する樹脂の量を低減することができる。
コイル装置1の分解斜視図である。 図1のケース2を、その側壁15側から見た斜視図である。 図1のコイルユニット3を構成するコア31の斜視図である。 図3のコア31を構成するコア材31a(31b)の斜視図である。 図1の固定具5の斜視図である。 図1の固定具5の元となる板体PTの平面図(天板部51となる部位の詳細な構成についての図示を省略した状態での平面図)である。 コイル装置1の斜視図である。 図7におけるコイル装置1のW−W線断面図である。 図8のコイル装置1をヒートシンク81の取付け面81aに固定した状態の説明図である。
以下、添付図面を参照して、コイル装置の実施の形態について説明する。
最初に、コイル装置の一例としての図1,7に示すコイル装置1の構成について説明する。
コイル装置1は、図1,7に示すように、ケース2、コイルユニット3、カバー4および固定具5を備え、本例では一例として、後述するようにコイルユニット3を構成するコア31に1つのコイル32が装着されることでインダクタとして構成されている。なお、図示はしないが、コアに複数のコイルを装着してコイルユニット3を構成することにより、コイル装置1をトランスとして構成することもできる。
ケース2は、図1,2に示すように、一例として平面視形状が多角形(本例では方形(長方形または正方形))に形成された底壁11、およびこの底壁11の縁部から起立する側壁12を備えて、上面が開口する箱体に形成されている。本例の側壁12は、底壁11が上記したように方形に形成されているため、底壁11の4つの縁部から起立して互いに連結された4つの側壁13,14,15,16で構成されている。なお、図示はしないが、底壁11の平面視形状が楕円形や円形で形成されているときには、側壁12は、底壁11の縁部全体から起立する1つの側壁として構成される。
また、本例では、4つの側壁13,14,15,16のうちの、一対の側壁13,15が互いに平行な状態で対向すると共に、一対の側壁14,16が互いに平行な状態で対向している。また、本例では一例として、各側壁13,14,15,16の上端面は、図1,2に示すように、各側壁13,14,15,16の外面側の部位に対して、各側壁13,14,15,16の内面側の部位が一段長くなる(高くなる)段違いに形成されている。この構成により、本例のケース2では、この一段長くなる(高くなる)部位にカバー4が装着される(この部位がカバー4の内側に入り込む状態で装着される)。
また、この一対の側壁13,15および一対の側壁14,16のうちのいずれか一方の一対の側壁(本例では一例として一対の側壁13,15)の各外面(各外面における固定具5の後述する一対の側板部52,53とそれぞれ対向する一対の対向部位)には、第1係合部17,18が形成されている。
第1係合部17,18は、一例として、各側壁13,15の長さ方向(矢印X方向)に沿ったほぼ中央部位に所定距離L1だけ離間して配設された一対のガイド部21,21と、一対のガイド部21,21間に配設された段部22とをそれぞれ備えている。具体的には、一対のガイド部21,21は、一例として図1,2,8,9に示すように、各側壁13,15の外面から各側壁13,15の高さ方向(図1,2中の矢印Y方向。図8,9中の上下方向)に沿って(高さ方向と平行に)、一定の幅Dで、かつ一定の高さHで延出する一定の長さL2の直方体状にそれぞれ形成されている。また、一対のガイド部21,21の長さL2は、各側壁13,15の高さ(底壁11からの延出長)よりも短くなるように規定されている。
段部22は、図1,2,8,9に示すように、各側壁13,15の外面からの高さが、各側壁13,15の高さ方向に沿った中間部位を起点として各側壁13,15の下方(底壁11側)に向かうに従って次第に増加する斜面部22aを有すると共に、各側壁13,15の下端の若干上方の部位においてその高さが急激にゼロになるように構成されている。なお、本例では一例として、段部22は、上記した斜面部22aと、この斜面部22aに続いて形成されて各側壁13,15の外面からの高さが一定の(斜面部22aの最も高い部位と同じ高さで一定の)平坦部22bとで構成されているが、斜面部22aだけで構成することもできる。また、段部22は、本例では一例として、図1,2に示すように、一対のガイド部21,21間の全域に亘って形成されているが、ガイド部21,21間の一部の領域にのみ形成することもできる。
コイルユニット3は、図1,8,9に示すように、コア31と、コア31(具体的には後述するコア31の中脚部35)に装着されたコイル32とを備えて構成されている。コア31は、本例では一例として、図3,4に示すように、第1脚部としての互いに離間して配設された一対の外脚部33,34と、一対の外脚部33,34間に配設されてコイル32が外周面に装着される第2脚部としての中脚部35(本例では一例として円柱体に形成されているが、四角柱体などの多角柱体や、楕円柱体であってもよい)と、一対の外脚部33,34および中脚部35の同じ側の端部同士を連結する一対の胴部36,37(図3中における一対の外脚部33,34および中脚部35の奥手側の端部同士を連結する胴部36、および一対の外脚部33,34および中脚部35の手前側の端部同士を連結する胴部37)とを備えている。
また、本例では一例として、コア31は、図3に示すように、外脚部33,34および中脚部35がこれらの長さ方向(矢印X方向)に沿った中間位置において、長さ方向と直交する仮想平面で分断されて構成される2つのコア材31a,31bによって構成されている。
具体的には、一方のコア材31aは、胴部36、胴部36の一端側からほぼ直角に延出して外脚部33の一部を構成する外脚部33a、胴部36の他端側からほぼ直角に外脚部33aと同じ側に延出して外脚部34の一部を構成する外脚部34a、および胴部36の中間部位からほぼ直角に外脚部33aと同じ側に延出して中脚部35の一部を構成する中脚部35aを有して全体としてE型形状に構成されている。また、他方のコア材31bは、胴部37、胴部37の一端側からほぼ直角に延出して外脚部33の他の一部を構成する外脚部33b、胴部37の他端側からほぼ直角に外脚部33bと同じ側に延出して外脚部34の他の一部を構成する外脚部34b、および胴部37の中間部位からほぼ直角に外脚部33bと同じ側に延出して中脚部35の他の一部を構成する中脚部35bを有して全体としてE型形状に構成されている。
コア31は、各中脚部35a,35bにコイル32が装着された状態において、各外脚部33a,33bの端面同士、各外脚部34a,34bの端面同士、および各中脚部35a,35bの端面同士が密着するように各コア材31a,31bが接合されて構成されている。この場合、各コア材31a,31bは、図1に示すように、周囲に固定用テープTが巻回されることで、この接合状態が維持されている。
また、本例のコア31は、図1に示すように、各外脚部33,34およびコイル32が装着された中脚部35を横に倒した状態で、図8,9に示すように、各外脚部33,34および一対の胴部36,37が底壁11の内面に接する状態でケース2内に収納されるが、各外脚部33,34は、図3,4,8,9に示すように、その厚みが底壁11の内面に接する側(底壁11の内面寄りに位置する部位)の方がケース2の開口する上面側(この上面側寄りに位置する部位)よりも厚くなるように形成されている。
一例として、このコア31では、図4,8に示すように、ケース2内に上記のようにして収納された状態において中脚部35の中心線Aを含み底壁11の内面に対して平行となる仮想平面Bを基準としたときに、各外脚部33,34は、この仮想平面Bの上側の部位では、ほぼ一定の厚みに形成される一方で、この仮想平面Bの下側の部位では、その内面が中心線Aを中心とする仮想円(中脚部35よりも大径の同心円)上に位置するように形成されることで、下方に向かうに従って厚みが次第に増加するように形成されている。なお、各外脚部33,34の底壁11の内面に接する側の部位の厚みを上面側の部位の厚みよりも厚くする構成については、この構成に限定されるものではなく、図示はしないが、例えば、上側の部位の厚みよりも厚い状態でほぼ一定の厚みに形成する構成や、厚みを多段階に増加させる構成など種々の構成を採用することができる。
また、ケース2内に上記のようにして収納された状態でのコア31の高さ(つまり、外脚部33,34の高さ。図3,4中の矢印Y方向に沿った長さ。図8,9中の上下方向に沿った長さ)は、図8,9に示すように、側壁12(側壁13〜16)の高さ(ケース2の深さ)よりも若干高くなるように形成されている。この構成により、図8,9に示すように、コイルユニット3が収納されたケース2にカバー4を装着した際に、カバー4の内面が外脚部33,34の上端と当接することで、カバー4の内面とケース2の側壁12の上端との間に若干の隙間Gが形成された状態となる。すなわち、カバー4を介してコイルユニット3をケース2における底壁11側に押圧することが可能になっている。
なお、コア31については、上記構成に限定されず、例えば、コイル32が装着される第2脚部(上記の例の中脚部35)と、第2脚部と離間した状態で並設された1つの第1脚部(上記の例の外脚部33,34のうちのいずれか一方)と、この第1脚部およびこの第2脚部の同じ側の端部同士を連結する一対の胴部とを備えた構成とすることもできる。また、コイル32が装着される第2脚部の各端部が胴部と一体的に形成される構成に代えて、第2脚部が一対の胴部から分離可能な構成を採用することもできる。この構成では、第2脚部はコイル32が装着された状態で、一対の胴部間に配置される。この場合、第2脚部の長さを一対の胴部の間隔と同等に規定して、ほぼギャップのない状態で、第2脚部を一対の胴部間に配置してもよいし、第2脚部の長さを一対の胴部の間隔よりも若干短く規定して、若干のギャップの存在する状態で、第2脚部を一対の胴部間に配置してもよい。また、この構成において、外脚部33,34および一対の胴部36,37を一体に形成することもできる。
コイル32は、図1,8,9に示すように、導線が巻回されて円筒状に形成されて、コア31の中脚部35に装着される。また、コイル32における不図示の巻始め端部および巻き終わり端部には、図1に示すように、一例として、先端に圧着端子が取り付けられた引き出し線38,39が半田付けなどの手法によって接続されている。
カバー4は、図1に示すように、平面視形状がケース2の平面視形状とほぼ同じ形状(本例では方形)に形成された上壁41、およびこの上壁41の縁部から起立する側壁42を備え、下面が開口する箱体に形成されている。この場合、本例の側壁42は、上壁41が上記したように方形に形成されているため、上壁41の4つの縁部から起立して互いに連結された4つの側壁43,44,45,46で構成されている。なお、図示はしないが、上壁41の平面視形状がケース2の平面視形状に合わせて楕円形や円形で形成されているときには、側壁42は、上壁41の縁部全体から起立する1つの側壁として構成される。
また、カバー4では、4つの側壁43,44,45,46のうちの、一対の側壁43,45が互いに平行な状態で対向すると共に、一対の側壁44,46が互いに平行な状態で対向している。また、本例では、カバー4は、側壁43の内面にケース2における側壁13の上部が入り込み、側壁44の内面にケース2における側壁14の上部が入り込み、側壁45の内面にケース2における側壁15の上部が入り込み、側壁46の内面にケース2における側壁16の上部が入り込む状態で、ケース2に装着されて、開口するケース2の上面を閉塞する。
また、本例では一例として、上壁41には、図1に示すように、上壁41から側壁43の中央部位に達する平面視方形のガイド凹部47と、上壁41から側壁45の中央部位に達する平面視方形のガイド凹部48とが、側壁43,45と直交する方向に沿って形成されている。なお、上壁41にガイド凹部47,48を設けずに、上壁41の表面をフラットにする構成を採用することもできる。また、引き出し線38,39を引き出すための導出孔49が、本例では一例として側壁43に2つ形成されている。
固定具5は、図1,5に示すように、天板部51、天板部51の両端から天板部51の一方の面側(同図中での下面側)にほぼ直角に延出する一対の側板部52,53、および一対の側板部52,53の延出側端部(先端側)から側板部52,53の側方にほぼ直角に延出して形成された一対の連結部54,55を備えている。この固定具5は、図7,8,9に示すように、天板部51がケース2の上面に掛け渡され、かつ一対の側板部52,53がケース2の側壁12(本例では第1係合部17,18が形成された一対の側壁13,15)の外面に沿って底壁11側に延出する状態でケース2に装着される。
また、側板部52における側壁13と対向する部位には、側壁13に形成された第1係合部17と係合する第2係合部56が形成されると共に、側板部53における側壁15と対向する部位には、側壁15に形成された第1係合部18と係合する第2係合部57が形成されている。
第2係合部56,57は、図1,5,8,9に示すように、一例として、各側板部52,53に形成されたガイド孔61と、各側板部52,53におけるガイド孔61の下端側口縁に配設されて、各側板部52,53に対してほぼ直交する状態で各側板部52,53における側壁13,15との対向面側に突出する突起部62とをそれぞれ備えている。
本例では一例として、固定具5は、弾性を有する材料(本例では一例として金属)で形成された平板に対して、打ち抜き加工および曲げ加工を施して形成される。図6に示すように、この打ち抜き加工後に製造される平面視長方形の板体PTの長さ方向(同図中の左右方向)の各端部には、平面視方形の方形孔HL1と、この方形孔HL1の幅方向(同図中の上下方向)の各縁部(同図中の上縁部および下縁部)に沿って板体PTの先端側に延びる一対の長孔HL2とが形成されている。
この構成の板体PTの各端部に対して、板体PTの各先端部(連結部54,55となる部位)を破線で示す折り曲げ線Cで直角に折り曲げる折り曲げ加工が施される。この折り曲げ線Cは、図6に示されるように、板体PTの各端部における各長孔HL2と、板体PTの長さ方向に沿った各縁部との間に位置する幅狭な部位に規定されている。このため、この折り曲げ線Cで板体PTの各先端部(連結部54,55となる部位)を直角に折り曲げることにより、各側板部52,53には、図6に示すように、方形孔HL1よりも開口部分が連結部54,55側に若干広がった状態でガイド孔61が形成されると共に、板体PTの各先端部(連結部54,55となる部位)と一緒に直角に折り曲げられた板体PTの各端部における各長孔HL2間の部位(舌片状の部位)の先端(斜線を付した部分)がガイド孔61内に進入して各側板部52,53における側壁13,15との対向面側に突出することで突起部62が形成される。
このようにして形成されたガイド孔61の大きさについて図5を参照して説明する。ガイド孔61は、矢印X方向(各側壁13,15の長さ方向)に沿った開口幅が、第1係合部17,18を構成する一対のガイド部21,21間の距離L1に各ガイド部21の幅D(2×D)を加えた長さよりも若干長く形成されると共に、各側壁13,15の高さ方向(矢印Y方向)に沿った開口長が、第1係合部17,18を構成する段部22の矢印Y方向(各側壁13,15の高さ方向)に沿った長さよりも若干長く形成されている。
また、直角に折り曲げられた板体PTの各先端部で構成される連結部54,55には、一対の長孔HL2の一部により、一対のスリット63が形成される。この一対のスリット63は、それぞれの開口幅が第1係合部17,18を構成する一対のガイド部21,21の厚みよりも若干長くなるように規定されると共に、互いの間隔が一対のガイド部21,21の間隔と同等に規定されている。また、各連結部54,55には、ねじ止め用の貫通孔64が形成されている。
天板部51は、天板部51がケース2の上面に掛け渡された状態で固定具5がケース2に装着された際に、自身の弾性力により、ケース2に収納されているコイルユニット3をケース2の底壁11に押圧する機能を備えている。本例では一例として、図1,5に示すように、天板部51には、天板部51の中心部位を支点として側板部52側に延出する押圧片65と、この中心部位を支点として側板部53側に延出する押圧片66とが配設されている。また、各押圧片65,66は、その先端部が常態において天板部51の下面よりも下側に位置するように中途部分が折曲されている。この構成により、各押圧片65,66の先端をコイルユニット3に直接接触、または本例のようにカバー4を介して間接的に接触させた状態において固定具5をケース2側により移動させたときに(天板部51がケース2側により移動したときに)、先端が支点に対して相対的に上側に移動するように各押圧片65,66が弾性変形することで、各押圧片65,66にコイルユニット3をケース2の底壁11方向に押圧する付勢力が発生する。
なお、コイルユニット3をケース2の底壁11に押圧する機能を天板部51に持たせる構成としては、上記した例の構成(天板部51の部位を支点とする押圧片65,66を天板部51に形成する構成)以外に、例えば、背景技術の説明で挙げた特許文献2に開示されている種々の構成、すなわち、図示はしないが、各側板部の部位に支点が存在し、かつ先端側が天板部側に位置するように各押圧片をL字状に形成する構成や、押圧片を設けずに天板部を曲げることで天板部自体にコイルユニット3を押圧する機能を持たせる構成を採用することもできる。
次に、コイル装置1の組み立て構造について図面を参照して説明する。
まず、ケース2内に溶融状態の樹脂71(図8,9参照。ただし、両図では、樹脂71が硬化した状態を図示している)を入れ、この状態において、図1に示すように、各中脚部35a,35b(同図では不図示)にコイル32が装着された状態で固定用テープTによって一体化された各コア材31a,31b(コア31)を備えたコイルユニット3を、コア31の各外脚部33,34における厚みのより厚い側が下になるように横にした状態でケース2内に収納する。これにより、図8に示すように、各外脚部33,34における厚みのより厚い側の端面がケース2の底壁11における内面に接触する。また、溶融状態の樹脂71が、コイルユニット3のコイル32を構成する巻線間の隙間や、コイル32とコア31との間の隙間に進入する。
次いで、図1に示すように、上壁41から側壁43にかけて形成されたガイド凹部47が第1係合部17の上方に位置し、かつ上壁41から側壁45にかけて形成されたガイド凹部48が第1係合部18の上方に位置するようにカバー4をケース2に対して位置合わせした状態で、カバー4をケース2の開口する上面に装着する。この装着状態では、図8に示すように、カバー4の内面が外脚部33,34の上端と当接することで、カバー4の内面とケース2の側壁12の上端との間に若干の隙間Gが形成された状態になっている。つまり、カバー4を介してコイルユニット3をケース2の底壁11側に押圧し得る状態になっている。
続いて、図1に示すように、側板部52がケース2の側壁13の上方に位置し、かつ側板部53がケース2の側壁15の上方に位置するように固定具5をケース2に対して位置合わせした状態で、固定具5をカバー4側からケース2に徐々に接近させることでケース2に装着する。この装着の際には、固定具5の各側板部52,53に形成された第2係合部56の各突起部62の先端がケース2の対応する側壁13,15に形成された第1係合部17,18を構成する段部22の表面と接触しつつ徐々に下方(底壁11側)に移動するが、固定具5の各側板部52,53は、各突起部62の先端が段部22における斜面部22aの表面と接触しつつ下方に移動する際に徐々に弾性変形させられて、徐々に広がる。
このときに、ケース2の各側壁13,15に形成された第1係合部17,18を構成する一対のガイド部21,21が、固定具5の対応する連結部54,55に形成された一対のスリット63に上端側から進入し、さらに対応する側板部52,53に形成されて第2係合部56,57を構成するガイド孔61に進入する。また、カバー4の上壁41に形成されたガイド凹部47,48に固定具5の対応する押圧片65,66が進入する。この構成により、固定具5は、側板部52,53のケース2に対するずれと、天板部51のカバー4に対するずれとが抑制された状態で、ケース2に正確に装着される。また、ガイド凹部47,48に固定具5の対応する押圧片65,66が進入する構成としたことにより、コイル装置1の全高を低くすることが可能になっている。なお、ガイド凹部47,48に進入している各押圧片65,66は、固定具5のケース2側への移動の最中に先端がガイド凹部47,48の表面と当接した後は、固定具5のケース2側への移動に伴い、先願が上方へ押し上げられるようにして徐々に弾性変形させられる。
固定具5のケース2への移動がさらに進み、各突起部62の先端が段部22における平坦部22bの表面との接触状態を経て、平坦部22bの下端面に達したときに(各突起部62の先端と段部22との接触状態が解除されたときに)、固定具5の各側板部52,53は、自身の弾性力により、段部22によって弾性変形させられる前の状態に戻る。このため、各側板部52,53に形成された各突起部62の先端が、図7,8に示すように、段部22の下端面(本例では段部22における平坦部22bの下端面)と係合する(第1係合部17と第2係合部56とが係合し、第1係合部18と第2係合部57とが係合する)。この際に、段部22は、各側板部52,53に形成された第2係合部56,57を構成するガイド孔61に進入する。これにより、固定具5のケース2への装着が完了し、コイル装置1の組み立ても完了する。
この状態のコイル装置1では、ケース2への装着時に弾性変形させられた固定具5の天板部51からの押圧力(具体的には、本例では天板部51に配設された一対の押圧片65,66からの押圧力)がカバー4を介してケース2内に収納されているコイルユニット3に加わった状態となっている。これにより、このコイル装置1では、コイルユニット3を押圧するための特別な治具を使用することなく、図8に示すように、コイルユニット3を構成するコア31の各外脚部33,34における厚みのより厚い側の下面をケース2の底壁11の内面に良好に密着させた状態でケース2内に注入した樹脂71を硬化させて、底壁11の内面からの厚みが所定の厚みとなる樹脂層(以下では、樹脂層71ともいう)を形成することが可能になっている。この場合、樹脂71としては、熱伝導性の良好な樹脂を使用するのが好ましい。
次いで、コイル装置1の実装面への取付け構造について図面を参照して説明する。本例では一例として、コイル装置1を実装する実装部材の一例であるヒートシンク81の実装面としての表面(取付け面81a)に、コイル装置1を取り付ける例を挙げて説明するが、実装部材はヒートシンク81に限定されず、例えば、コイル装置1を使用する機器のシャーシであってもよい。この場合には、実装面はシャーシの表面となる。また、ヒートシンク81には、コイル装置1におけるケース2の底壁11の下面から固定具5の各連結部54,55までの高さよりも若干低い高さのボス82,83(中心部に上面に達する不図示の雌ねじ孔が形成されたボス)が立設されている。
コイル装置1は、まず、図9に示すように、底壁11の下面がヒートシンク81の取付け面81aと接触し、かつ各連結部54,55に形成された貫通孔64が対応するボス82,83に形成された雌ねじ孔に合致するように取付け面81a上に載置される。次いで、同図に示すように、固定用ねじ84,85を連結部54,55に形成された貫通孔64に挿通させてボス82,83に螺合させる。これにより、各連結部54,55が取付け面81aに連結されて(具体的には、取付け面81aに配設されたボス82,83に連結されて)、コイル装置1のヒートシンク81の実装面としての取付け面81aへの取付けが完了する。
このコイル装置1では、図8に示す完成状態において、側板部52,53に形成されたガイド孔61の上側の口縁と、ガイド孔61内に進入している一対のガイド部21,21の上端との間に隙間が存在している(ガイド孔61の上側の口縁とガイド部21,21の上端とが接触していない状態である)。このため、コイル装置1は、固定用ねじ84,85をボス82,83に螺合させる際に、固定用ねじ84,85の頭部で連結部54,55を若干下方に引き下げた状態で(第1係合部17と第2係合部56との係合状態が解除されると共に、第1係合部18と第2係合部57との係合状態が解除された状態で)、つまり、固定具5の天板部51に形成されている各押圧片65,66をさらに弾性変形させた状態で、取付け面81aに取り付けることが可能になっている。これにより、このコイル装置1では、固定具5の天板部51から(具体的には天板部51に配設された一対の押圧片65,66から)の押圧力で、ケース2内のコイルユニット3をケース2の底壁11の内面に押しつけた状態で、取付け面81aに取り付けられる。
この構成により、このコイル装置1では、コイルユニット3に生じた熱(コア31やコイル32に生じた熱)を、底壁11の内面に良好な状態で密着させられたコア31や、ケース2内に形成された樹脂層71を介して、ヒートシンク81に効率よく放熱させることが可能になっている。特に、このコイル装置1では、コア31の各外脚部33,34における厚みのより厚い側が下になるように(底壁11に近くなるように)、コア31がケース2内に収納されている。このため、このコイル装置1では、発熱するコア31のより多くの部位を底壁11の近くに配置することができると共に、コア31と底壁11の内面との接触面積を増やすことができることから、コア31に発生する熱をさらに効率よくケース2を介してヒートシンク81に放熱させることが可能になっている。
このように、このコイル装置1では、固定具5は、天板部51(具体的には天板部51に配設された一対の押圧片65,66)を弾性変形させてケース2の底壁11方向に移動させたときに、一対の側板部52,53に形成された第2係合部56,57がケース2の側壁12に形成された第1係合部17,18と係合することでケース2に取り付けられるように構成されている。
したがって、このコイル装置1によれば、ケース2への装着時に弾性変形させられた固定具5の天板部51からの押圧力(本例では、天板部51に配設された一対の押圧片65,66からの押圧力)がカバー4を介してケース2内に収納されているコイルユニット3に加わった状態にすることができる。これにより、このコイル装置1によれば、コイルユニット3を押圧するための特別な治具を使用することなく、つまり治具に関連するコストの上昇を回避しつつ、樹脂71が注入されたケース2に収納されたコイルユニット3を構成するコア31の各外脚部33,34の下面をケース2の底壁11の内面に良好に密着させた状態で樹脂71を硬化させて樹脂層71を形成することができる。
また、このコイル装置1によれば、ケース2内には、底壁11の内面から所定の厚みで樹脂層71が形成されているため、コア31やコイル32から発生する熱を、樹脂層71を介してケース2の底壁11から取付け面81aに良好に放熱することができる。
また、このコイル装置1によれば、ケース2の上部に装着されてケース2における開口する上面を閉塞するカバー4を備え、固定具5の天板部51でケース2に装着されたカバー4を介してコイルユニット3を押圧するようにしたことにより、コイルユニット3(具体的にはコイル32)に対する絶縁効果を高めること、具体的には、本例のように固定具5を金属材料で形成したときには、固定具5とコイルユニット3との間の電気的絶縁特性を高めることができると共に、ケース2内への塵や埃の侵入を大幅に低減した状態で樹脂71を硬化させて樹脂層71を形成することができる。
また、このコイル装置1では、固定具5は、第1係合部17,18と第2係合部56,57とが係合する状態から天板部51(本例では、天板部51に配設された一対の押圧片65,66)をさらに弾性変形させることによって一対の連結部54,55をケース2の底壁11方向にさらに移動させて(つまり、第1係合部17,18と第2係合部56,57との係合が解除された状態で)、一対の連結部54,55がヒートシンク81の実装面としての取付け面81aに連結される。
したがって、このコイル装置1によれば、固定具5の天板部51(具体的には天板部51に配設された一対の押圧片65,66)からの押圧力で、ケース2内のコイルユニット3をケース2の底壁11の内面に押しつけた状態で、つまり、がたつきの極めて少ない状態で取付け面81aに固定することができる。
また、このコイル装置1では、コア31の一対の外脚部33,34の厚みがケース2の底壁11の内面に接する側がより厚くなるように形成されている。したがって、このコイル装置1によれば、発熱するコア31のより多くの部位を底壁11の近くに配置することができると共に、コア31と底壁11の内面との接触面積を増やすことができることから、コア31に発生する熱をさらに効率よくヒートシンク81に放熱させることができる。また、樹脂層71よりも一般的に熱伝導性の良好な一対の外脚部33,34の厚い部分がコイル32と底壁11との間に存在しているため、コイル32に発生する熱についても、この一対の外脚部33,34の厚い部分を介して効率よく底壁11からヒートシンク81に放熱させることができる。また、このコイル装置1によれば、より多く放熱する外脚部33,34の厚い部分が少なくとも浸る程度の厚みに樹脂層71を形成すればよいため、樹脂層71をケース2の上端まで形成する構成(コイル32の殆どが樹脂層71で覆われる構成)と比較して、使用する樹脂71の量を低減することができる。
なお、上記したコイル装置1では、コア31の一対の外脚部33,34の厚みがケース2の底壁11の内面に接する側がより厚くなるように形成されているが、樹脂層71だけで十分に放熱し得る場合には、一対の外脚部33,34の厚みを均一にする構成を採用することもできる。また、上記したコイル装置1では、ケース2の開口する上部にカバー4を装着して、この上部を閉塞する構成を採用しているが、例えば、塵や埃の少ない環境下において、かつコイルユニット3の表面の絶縁性が十分に確保し得るときには、カバー4を省略して、固定具5の天板部51でコイルユニット3を直接押圧する構成を採用することもできる。
また、上記したコイル装置1では、ケース2内に樹脂71を注入しない状態でケース2内にコイルユニット3を収納して固定具5をケース2に装着したときにも、固定具5でカバー4を介してコイルユニット3をケース2の底壁11に押圧した状態で、ケース2、コイルユニット3およびカバー4を固定具5で一体化することができる。また、カバー4を備えていない構成であっても、固定具5でコイルユニット3をケース2の底壁11に押圧した状態で、ケース2およびコイルユニット3を固定具5で一体化することができる。すなわち、このコイル装置1では、ケース2内に樹脂71を注入しないときにも、ケース2およびコイルユニット3等を固定具5でガタの無い状態で一体化することができる。また、固定具5をケース2から外すことで、コイルユニット3をケース2から取り出すこともできる。
したがって、このコイル装置1によれば、ケース2およびコイルユニット3等を固定具5で仮組み立てして別の場所に搬送し、この搬送先で、ケース2内に樹脂71を注入してコイル装置1を完成させることもできる。
1 コイル装置
2 ケース
3 コイルユニット
4 カバー
5 固定具
11 底壁
12 側壁
17,18 第1係合部
31 コア
32 コイル
51 天板部
52,53 側板部
54,55 連結部
56,57 第2係合部
71 樹脂層

Claims (5)

  1. 底壁および当該底壁の縁部から起立する側壁を備えて上面が開口する箱体に形成されたケースと、
    コアにコイルが装着されて構成されると共に前記ケースに収納されるコイルユニットと、
    天板部、当該天板部の両端から当該天板部の一方の面側に延出する一対の側板部および当該一対の側板部の延出側端部に形成された一対の連結部を有する固定具とを備え、
    前記底壁の外面が実装面と接触する状態で当該実装面上に配置された前記ケースに対して、前記天板部が当該ケースの前記上面に掛け渡され、かつ前記一対の側板部が当該ケースの前記側壁の外面に沿って前記底壁方向に延出する状態で前記固定具が装着されると共に、当該天板部を弾性変形させることによって前記一対の連結部を前記底壁方向に移動させて当該実装面に連結することで、当該ケースに収納されている前記コイルユニットを当該天板部で当該底壁方向に押圧した状態で当該実装面に固定されるコイル装置であって、
    前記固定具が装着された状態において前記一対の側板部が沿う一対の前記側壁には第1係合部が形成されると共に、当該一対の側板部には当該第1係合部と係合可能な第2係合部が形成され、
    前記固定具は、前記天板部を弾性変形させて前記ケースの前記底壁方向に移動させたときに、前記第2係合部が対応する前記第1係合部と係合することで、当該ケースに取り付けられるコイル装置。
  2. 前記ケース内には、前記底壁の内面から所定の厚みで樹脂層が形成されている請求項1記載のコイル装置。
  3. 前記ケースの上部に装着されて当該ケースの前記上面を閉塞するカバーを備え、
    前記固定具の前記天板部は、前記ケースに装着された前記カバーを介して前記コイルユニットを押圧する請求項1または2記載のコイル装置。
  4. 前記固定具は、前記第1係合部と前記第2係合部とが係合する状態から前記天板部をさらに弾性変形させることによって前記一対の連結部を前記底壁方向にさらに移動させて、当該第1係合部と当該第2係合部との係合が解除された状態において当該一対の連結部が前記実装面に連結させられる請求項1から3のいずれかに記載のコイル装置。
  5. 前記コアは、第1脚部と、当該第1脚部と離間した状態で並設されて前記コイルが装着される第2脚部と、前記第1脚部および前記第2脚部の同じ側の端部同士を連結する一対の胴部とを備えて、前記第1脚部および前記一対の胴部が前記底壁の前記内面に接した状態で前記ケースに収納されると共に、当該第1脚部は、その厚みが前記底壁の前記内面に接する側がより厚くなるように形成されている請求項1から4のいずれかに記載のコイル装置。
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