JP2016065335A - 不織布および不織布の製造方法 - Google Patents

不織布および不織布の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、起毛した繊維を有する不織布の肌触りを向上させた不織布を提供する。【解決手段】熱融着性繊維を有する基材11と、前記基材11に固定された固定端部12a、前記固定端部12aの反対側に存する自由端部12b、前記自由端部12bおよび前記固定端部12aの間に位置する中間部12cを有し、前記固定端部12aから前記自由端部12bに向けて、前記基材の平面方向と交差する方向に起立した起立繊維12と、前記基材11を構成する繊維から独立し、かつ、移動の自由度を有し、前記起立繊維12に架かる遊離繊維13とを有し、前記基材11の前記遊離繊維13を有する面において、前記遊離繊維13の本数が前記起立繊維12の本数よりも少ない不織布10を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、不織布および不織布の製造方法に関する。
人間が感じる肌触りには、表面の繊維に動きの自由度があることが重要である。繊維の動きはなめらかな指の動きをもたらし、肌触りのよさを人は感じる。しかし不織布では繊維同士が融着しているために個々の繊維の動きが著しく制限される。
そこで繊維を起毛させることが提案された。
また、不織布などのシート材料と肌との摩擦を低下し、快適さを改善する手段として、パウダーのついた濡れた不織布が開発されてきた。このようなパウダーつき不織布で体を拭くことによりパウダーが肌に転写されて肌の摩擦が低下し、快適になる。しかし、パウダーを不織布に載せる必要があり、新たなプロセスが必要となる。さらに、乾いた状態ではパウダーが不織布の繊維に絡まないために落ちてしまう。
特許文献1には、長繊維からなるウエブを熱融着部により固定した不織布が開示されている。この不織布は、長繊維の一部が破断されて、一端部のみが熱融着部により固定され、且つ他端部側の自由端部が太くなっている繊維を備えている不織布である。
また特許文献2には、高吸収性ポリマーを含む吸収材料及び該吸収材料を担持する繊維シートを備える吸収体が開示されている。この吸収体は、繊維シートが、平面視して、その構成繊維が起毛した起毛領域を分散配置して形成されている。繊維シートの起毛領域には、起毛領域以外の非起毛領域に比べて高吸収性ポリマーが多く担持されているものである。また繊維シートは、長繊維からなるウエブを繊維熱融着部により固定した不織布を元に形成されている。起毛領域は、長繊維の一部が破断されて、一端部のみが繊維熱融着部により固定され、且つ他端部側の自由端部が太くなっている繊維を備えている。
さらに特許文献3には、溶剤紡糸セルロース繊維を主体として構成された繊維シートからなるガーゼが開示されている。繊維シートは、溶剤紡糸セルロース繊維相互が交絡することにより全体として一体化しており、繊維シート中にはX線造影糸が存在している。このX線造影糸は、繊維シートを構成する溶剤紡糸セルロース繊維が絡み付くことにより、繊維シート中に固定されている。
特開2012−092475号公報 特開2013−005880号公報 特開2006−034507号公報
繊維を起毛させた後、さらに肌触りをよくするために遊離した繊維を不織布の上に載せることも考えられた。しかし不織布の上に繊維を載せるだけでは当然ながら不織布から繊維は落ちてしまい、肌触りが十分に良くなるという効果は得られなかった。
特許文献1に記載の不織布では、長繊維の一部が破断されて、一端部のみが熱融着部により固定され、且つ他端部側の自由端部が太くなっている繊維を備えている。しかし、肌触りをさらに改善する余地があった。また、特許文献2に記載の繊維シートは、起毛領域には、起毛領域以外の非起毛領域に比べて高吸収性ポリマーが多く担持されている。しかし、高吸収性ポリマーを十分に担持することが難しく、肌触りをさらに改善する余地があった。
特許文献3の繊維シートでは、繊維シートを構成する溶剤紡糸セルロース繊維が絡み付くことにより、X線造影糸が繊維シート中に固定されている。しかし、固定されているために、X線造影糸に動く自由度がなく、肌触りが良くなかった。
本発明は、起毛した繊維を有する不織布の肌触りをさらに向上させた不織布に関する。
本発明は、熱融着性繊維を有する基材と、前記基材に固定された固定端部、前記固定端部の反対側に存する自由端部、前記自由端部および前記固定端部の間に位置する中間部を有し、前記固定端部から前記自由端部に向けて、前記基材の平面方向と交差する方向に起立した起立繊維と、前記基材を構成する繊維から独立し、かつ、移動の自由度を有し、前記起立繊維に架かる遊離繊維とを有し、前記基材の前記遊離繊維を有する表面における単位面積当たりにおいて、前記遊離繊維の本数が前記起立繊維の本数よりも少ない不織布を提供する。
本発明の不織布によれば、遊離繊維は、起立繊維に架かり、起立繊維と、基材を構成する繊維とから独立し、かつ、移動の自由度を有する。これによって、遊離繊維が起立繊維から脱落しにくくなり、不織布に触れた際に、遊離繊維が動くことで肌触りがさらに良く感じられるようになる。また遊離繊維の本数が起立繊維の本数よりも少ないことから、遊離繊維が起立繊維に架かりやすくなり、起立繊維から外れにくくなる。
本発明に係る不織布の好ましい一実施形態を示した図面である。(a)は模式的に示した部分断面図であり、(b)は不織布の断面を示した図面代用写真である。 単繊維の一例を示した図面代用写真である。 遊離繊維の端部の太い形状の一例を示した図面代用写真である。 起毛装置の好ましい一例を模式的に示した断面図である。 回転ローラの回転が速すぎる場合の遊離繊維の形状を示した図面代用写真である。 本発明の吸収性物品における好ましい一実施形態としてのパンツ型おむつを示した斜視図である。 本発明の吸収性物品における好ましい一実施形態としてのパンツ型おむつを示した図面であり、おむつを展開した状態の肌当接面側(表面シート側)から見た展開平面図である。 起立繊維の本数を測定する方法を模式的に示した図面であり、(a)、(b)は斜視図、(c)は正面図である。 起立繊維の径を測定する方法を模式的に示した斜視工程図である。 起立繊維の径を測定する位置を模式的に示した図面である。
本発明に係る不織布の好ましい一実施形態について、図1を参照しながら、以下に説明する。
本発明の不織布10は、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、尿とりパッド、等の吸収性物品の構成部材に用いることが好適である。構成部材としては、代表的には、外装体、表面シート、裏面シート等があげられる。
図1に示すように、本発明の不織布10は、熱融着性繊維で構成される基材11と、起立繊維12と、遊離繊維13とを有する。起立繊維12は、基材11に一方の端部(固定端部ともいう。)12aが固定されて他方の端部(自由端部ともいう。)12bが自由端となっている。遊離繊維13は、起立繊維12に架かりあって、かつ動く自由度を有する。起立繊維12とは、基材11から起立している繊維部分のみを指す。つまり、不織布10を構成する熱融着性繊維が長繊維である場合、一本の長繊維の一方の端部が自由端部12bであり、他方の端部は基材11の中に存在する。これら2つの端部の間に該長繊維と基材11の表面との融着部分(つまり固定端部12a)が存在することが考えられる。しかし、「起立繊維12」は基材11の内部を含まないため、該融着部分は「固定端部12a」と呼ばれる。
上記基材11は、第1面11Aおよびこの第1面11Aの反対側に位置する第2面11Bを有し、基材11を構成する熱融着性繊維同士が少なくとも1箇所で接合している繊維が複数集まったシート状の繊維群である。具体的には、熱融着性繊維は長繊維であり、基材11は長繊維同士が交絡された部分で熱融着されることにより形成されている。
上記長繊維とは、30mm以上の繊維長を有するもので、繊維長150mm以上の所謂連続長繊維であると破断強度が高い不織布が得られる点で好ましい。
起立繊維12は、基材11に固定された固定端部12a、固定端部12aの反対側に存する自由端部12b、この自由端部12bおよび固定端部12aの間に位置する中間部12cを有している。そして固定端部12aから自由端部12bに向けて、基材11の平面方向、すなわち、第1面11Aおよび第2面11Bの少なくとも一方の面と交差する方向に起立した繊維である。
上記固定端部12aは基材11の熱融着性繊維に熱融着によって固定されており、自由端部12bは中間部12cよりも太さが太くされている。このように、起立繊維12の自由端部12bが中間部12cよりも太いことで、起立繊維12間に遊離繊維13の中間部13cが挟まることで、起立繊維12に架けられている遊離繊維13が落ちにくくなっている。
遊離繊維13は、基材11を構成する繊維から独立し、かつ、移動の自由度を有し、起立繊維12に架かるように配されている。この遊離繊維13は、図2の図面代用写真に示すように、単繊維である。本明細書において、「架かる」とは、遊離繊維13が起立繊維12に絡まっている状態や巻きついている状態のみならず、不織布10を振った程度の力では脱落しない程度に引っ掛かっている状態を含む。また、本明細書において、「単繊維」とは、他の繊維(基材11を構成する熱融着性繊維、起立繊維12、他の遊離繊維)と接合点(融着点)を有さない繊維を意味する。遊離繊維13が単繊維であることから、融着点を有さないので、融着点による硬さをさらに低減できる。
遊離繊維13の両端部13a、13bは、図3の図面代用写真に示すように、この両端部13a、13b間に挟まれた中間部13cよりも、太さが太くされている(写真中央部)。なお、図3では遊離繊維13の一方の端部を撮影したが、両端部13a、13bとも同様の形状を有している。
この不織布10は、基材11の前記遊離繊維を有する面における単位面積当たりにおいて、遊離繊維13の本数が起立繊維12の本数よりも少なくされている。
遊離繊維13は起立繊維12の本数の半分より少なければより架かりやすくなると同時に脱落しにくくなるので好ましい。そして10分の1よりも少なければより脱落しにくくなるのでより好ましく、100分の1よりも少なければさらに好ましい。
上記不織布10は、遊離繊維13と基材11を構成する熱融着性繊維とが、同じ樹脂組成を有することが好ましい。
遊離繊維13と基材11の熱融着性繊維とが、同じ樹脂組成を有することから、起立繊維12と遊離繊維13とを同一工程で作製することが容易になる。また、同じ樹脂を使うことで基材11と遊離繊維13との樹脂起因の摩擦変化をなくすことができる。このように摩擦変化が少ないことで違和感のない肌触りのよい不織布10が得られる。
上記基材11の熱融着性繊維の少なくとも一部に、界面活性剤が塗布されていることが好ましい。
熱融着性繊維に塗布された界面活性剤により静電気が除去されることで、起立させた繊維を作製する際に静電気の発生が抑えられるので、より安定的に生産でき、遊離した繊維も落ちにくくなる。
アニオン性の界面活性剤の例としては、アルキルホスフェートナトリウム塩、ジアルキルホスフェートナトリウム塩、ジアルキルスルホサクシネートナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホネートナトリウム塩、アルキルスルホネートナトリウム塩、アルキルサルフェートナトリウム塩、セカンダリーアルキルサルフェートナトリウム塩等が挙げられる。(いずれのアルキルも炭素数8〜22が好ましい。)
カチオン性の界面活性剤の例としては、アルキル(又はアルケニル)トリメチルアンモニウムハライド、ジアルキル(又はアルケニル)ジメチルアンモニウムハライド、アルキル(又はアルケニル)ピリジニウムハライド等が挙げられ、これらの化合物は、炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましい。上記ハライド化合物におけるハロゲンとしては、塩素、臭素等が挙げられる。
両性イオン性の界面活性剤の例としては、アルキル(炭素数1〜30)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数1〜30)アミドアルキル(炭素数1〜4)ジメチルベタイン、アルキル(炭素数1〜30)ジヒドロキシアルキル(炭素数1〜30)ベタイン、スルフォベタイン型両性界面活性剤等のベタイン型両性イオン性界面活性剤が挙げられる。また、アラニン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノプロピオン酸型、アルキル(炭素数1〜30)イミノジプロピオン酸型等]両性界面活性剤、グリシン型[アルキル(炭素数1〜30)アミノ酢酸型等]両性界面活性剤などのアミノ酸型両性界面活性剤、アルキル(炭素数1〜30)タウリン型などのアミノスルホン酸型両性界面活性剤が挙げられる。
ノニオン性の界面活性剤の例としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ(好ましくはn=2〜10)グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル(いずれも好ましくは脂肪酸の炭素数8〜22)等が挙げられる。
また、界面活性剤は、アニオン性もしくはノニオン性の界面活性剤であることが好ましい。
熱融着性繊維に塗布された界面活性剤は空気中の水分を吸着することで、電気の抵抗を下げ繊維表面に電気が流れやすくなる。そのために静電気が帯電しにくくなり、より安定的に不織布を生産することができ、遊離した繊維も架かりやすくなり脱落しづらくなる。アニオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤を用いることで合成繊維表面に吸着しやすくなり、本不織布への効果が高い。
さらに上記基材11の熱融着性繊維の少なくとも一部に、潤滑油が塗布されていることが好ましい。もしくは潤滑油と界面活性剤が塗布されていることが好ましい。
上記潤滑油としては、グリースや鉱物性合成油、植物性合成油、動物性合成油等が挙げられ、より好ましくはグリースやシリコーン、変性シリコーンが挙げられ、さらに好ましくはシリコーン、アミノ変性シリコーンが挙げられる。
潤滑油を基材11の繊維に塗布することで、基材11に滑らかさが付与され、さらに肌触りがよくなる。さらに起立した繊維や遊離繊維があることで潤滑油がとれにくく、通常の不織布に比べて肌触りがよい。さらに起立した繊維、遊離した繊維より肌触りもよい。
さらに、潤滑油と界面活性剤を組み合わせることで、静電気除去と滑らかさで、さらに肌触りが良く遊離繊維13が落ちにくい不織布10を作製することが可能になる。
本発明の不織布10に用いることができる繊維材料は特に限定されない。具体的には、下記の繊維などが挙げられる。ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリアミド形成樹脂等の熱可塑性樹脂を単独で用いてなる繊維が挙げられる。また、芯鞘型、サイドバイサイド型等の構造の複合繊維が挙げられる。また、これらの繊維は、単独で用いて不織布を構成してもよく、または2種以上を組み合わせた混繊として用いることもできる。
不織布10を作製する原料不織布としては、スパンボンド不織布、またはスパンボンド法で作製した層とメルトブローン法で作製した層との積層不織布を用いることができる。また安価で、破断強度が高く、しかも薄い観点から、スパンボンド不織布を好適に用いることができる。なお、上記積層不織布の場合には、スパンボンド法で作製した層のみ積層したもの、およびスパンボンド法で作製した層をメルトブローン法で作製した層の表面および裏面のいずれか一方または両方に配した不織布であることが好ましい。スパンボンド法で作製した層とメルトブローン法で作製した層との積層不織布は、その全体が、再生ポリプロピレン樹脂を50重量%以上含んだポリプロピレン樹脂からなる繊維から構成されていることが好ましい。また柔らかさの観点から、エチレンプロピレンコポリマーを配合させた不織布が好ましい。さらに柔らかさの観点から、樹脂以外に滑材や柔軟剤を入れた不織布が好ましい。
原料不織布は、安価でかつ、良好な肌触り感が得られ、加工適正の観点から、その坪量が、8g/m以上であり、好ましくは10g/m以上であり、さらに好ましくは12g/m以上である。そして30g/m以下であり、好ましくは25g/m以下であり、さらに好ましくは20g/m以下である。そして8g/m以上30g/m以下であり、好ましくは10g/m以上25g/m以下であり、さらに好ましくは12g/m以上20g/m以下である。
原料不織布にスパンボンド不織布を用いる場合、スパンボンド不織布の有するエンボスによる複数個の熱融着部は、各熱融着部の面積が、0.05mm以上であり、そして1mm以下であり、より好ましくは10mm以下である。また0.05mm以上1mm以下であり、より好ましくは0.05mm以上10mm以下である。熱融着部の数は、10個/cm以上、好ましくは35個/cm以上であり、そして250個/cm以下であり、好ましく65個/cm以下である。また10個/cm以上250個/cm以下であり、好ましく35個/cm以上65個/cm以下である。熱融着部の形状は、特に制限されず、例えば、円形、菱形、三角形等の任意の形状であってもよい。スパンボンド不織布の一面の表面積に占める熱融着部の合計面積の割合は、5%以上であり、好ましくは10%以上である。そして30%以下であり、好ましくは20%以下である。また5%以上30%以下であり、好ましくは10%以上20%以下である。熱融着部とは、エンボスにより熱融着されて形成される部位を意味する。
また、スパンボンド不織布は、単層のものでもよく、複数層積層されたものでもよい。
原料不織布にスパンボンド不織布を用いる場合、スパンボンド不織布を構成する構成繊維は、熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ビニル系樹脂、ビニリデン系樹脂などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブデン等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。ポリアミド系樹脂としては、ナイロン等が挙げられる。ビニル系樹脂としてはポリ塩化ビニル等が挙げられる。ビニリデン系樹脂としては、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。これら各種樹脂の変成物や混合物等を用いることもできる。上記構成繊維の繊維径は、部分延伸加工前において、5μm以上であり、好ましくは10μm以上である。そして30μm以下であり、好ましくは20μm以下である。また5μm以上30μm以下であり、好ましくは10μm以上20μm以下である。
上記実施形態で説明した不織布10は、以下のような効果を奏する。
不織布10は、遊離繊維13が起立繊維12から脱落しにくくなり、不織布10に触れた際に、遊離繊維13が動くことで肌触りがされに良く感じられるようになる。また遊離繊維13の本数が起立繊維12の本数よりも少ないことから、遊離繊維13が起立繊維12に架かりやすくなり、起立繊維12から外れにくくなる。
また、熱融着性の長繊維からなる不織布10は、この長繊維が熱融着されることにより形成されていることから、不織布10の厚みが薄くなり、肌触りのよい、ふわっとした感触が作りにくかった。しかし、上記の構造により肌触りのよい長繊維不織布が得られる。
さらに、遊離繊維13の両端部13a、13bが、両端部13a、13b間の中間部13cよりも、太さが太いことから、起立繊維12から遊離繊維13がさらに落ちにくくなっている。すなわち、起立繊維12間に遊離繊維13が挟まった場合に、遊離繊維13の中間部13cより太い両端部13a、13bが起立繊維12間に架かりやすくなり、落ちにくくなる。
次に、上述の不織布10の製造方法の好ましい一実施形態について、以下に説明する。
不織布10の製造方法は、以下の製造方法を適宜採用すればよい。以下、回転ローラを用いた起毛装置30について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、起毛装置30は、原料不織布20に起立繊維12と遊離繊維13を発生させる回転ローラ31と、それを覆う集塵フード32を有する。この集塵フード32の上面には開口部32aが配されている。さらに集塵フード32は、集塵フード32内の風Wを排出するダクト33を有する。また、集塵フード32には、原料不織布20を送り込む挿入用開口部32b、原料不織布20を排出する送出用開口部32cが配されている。挿入用開口部32bと送出用開口部32cからは、集塵フード32内に風Wが送り込まれる。そして風Wは、原料不織布20に当たり、余計な繊維の脱落および必要な繊維の架かりを、共に促す役割を持つ。挿入用開口部32b、送出用開口部32cにおいて、原料不織布への風速がより必要な場合は上面に配した開口部32aを小さく、もしくは閉じてもよい。回転ローラ31の回転方向Aと原料不織布20の送り方向Bは、回転ローラ31と原料不織布20の接触領域において、相対速度差を有する。そして回転ローラ31の周面と原料不織布20とが擦れあうならば、回転方向Aと送り方向Bは、逆方向であっても同じ方向であってもよい。回転ローラ31の凸部が、回転ローラ31の回転数に対して原料不織布20により多く接触することができることから、回転ローラ31の回転方向は原料不織布20の搬送方向に対して逆方向が好ましい。また、回転ローラ31が回転しながら原料不織布20に接触するので、回転ローラ31の周面の部分的な摩耗が防げる。
本実施態様の起立加工工程では、不織布10の表面から不織布10の構成繊維を効率的に起立させるため、原料不織布20の搬送速度V1と異なる周速度V2で回転する回転ローラ31を用いて起毛する。具体的には、回転ローラ31の回転方向を、不織布10の搬送方向に対して逆方向に回転させることが好ましい。このように逆方向に回転させる場合には、V2/V1の値が0.3以上であり、好ましくは1.1以上であり、十分な起立繊維ができ回転ローラ31に繊維の絡みつきが少なくなるため、さらに好ましくは1.3以上である。そしてV2/V1の値は、10以下であり、十分な起立繊維ができ回転ローラ31に繊維の絡みつきが少なくなるため、さらに好ましくは5以下である。またV2/V1の値は、0.3以上10以下であり、好ましくは1.1以上10以下であり、さらに好ましくは上記理由により1.3以上5以下である。
このように、逆方向に回転させ周速度に差があることで、より起毛量が増え肌触りが向上する。
なお、回転ローラ31が逆方向でなく、不織布10の搬送方向に対して正方向である場合には、V2/V1の値は、1.1以上であり、好ましくは1.3以上であり、さらに好ましくは2以上である。そしてV2/V1の値は、20以下であり、好ましくは10以下であり、さらに好ましくは5以下である。そしてV2/V1の値は、1.1以上20以下であり、好ましくは1.3以上10以下であり、さらに好ましくは、2以上5以下である。
上記V2/V1の値が小さすぎる場合には十分な起毛が行われない。これに対し、V2/V1の値が大きすぎる場合には、図5に示すように、繊維がまとまったような紙粉ができ、好ましくない。
回転ローラ31の周表面31Aの表面粗さは、起立繊維12とこの起立繊維12に架かる遊離繊維13を同時に作製するという観点から、ISO1997に準拠して測定した算術平均粗さで、9μm以上であり、好ましくは10μm以上であり、さらに好ましくは11μm以上である。上記回転ローラ31の表面の算術平均粗さの上限は、搬送している原料不織布が破れないようにするという観点から、30μm以下であり、好ましくは25μm以下であり、さらに好ましくは20μm以下である。そして9μm以上30μm以下であり、好ましくは10μm以上25μm以下であり、さらに好ましくは11μm以上20μm以下である。なお、回転ローラ31と同様に板状部材で原料不織布20表面を擦ってもよい。その場合の板状部材の擦る面の表面粗さは上記回転ローラ31の周表面の表面粗さと同様である。この回転ローラ31を用いて、原料不織布20の搬送速度と異なる周速度で原料不織布20の表面を擦る摩擦工程を行う。
粗さがこれ以上低いと凹凸が細かすぎるために、凸部が不織布に接触する確率が大幅に減る。このため不織布から起立繊維を作製しづらい。粗さが低い回転ローラで起立繊維を作製しようとすると、凸部の接触回数を大幅に増やす必要がある。これは回転ローラ31の回転数を速くすればよい。しかし、回転数を非常に速くすると回転ローラ31のモーター(図示せず)に負荷がかかるだけでなく、遊離繊維が不織布10に架かる前に回転ローラ31に何度も接触し、繊維が粉状になってしまう。粉状の繊維は起立繊維に架かることなく脱落してしまい、肌触りのよさが得られにくくなる。
また上記回転ローラ31の表面の最大高さRtは、不織布に効率よく接触できるようにするため、80μm以上である。そして不織布が破れないようにするため、200μm以下である。さらに最大高さRtが145μmを超えると凸部が遊離繊維を作製する際、熱融着部に接するために、単繊維が作り難い。このため、単繊維を効率的に作製するという観点で、最大高さRtは、好ましくは、80μm以上、そして145μm以下である。
回転ローラ31の凸部の密度は、1000個/cm以上であり、好ましくは1200個/cm以上である。そして3000個/cm以下であり、好ましくは2500個/cm以下である。また1000個/cm以上3000個/cm以下であり、好ましくは1200個/cm以上2500個/cm以下である。
上述した回転ローラ31表面における算術平均粗さ(Ra)、最大粗さ(Rt)および最大高さ(Rz)は、例えば、株式会社ミツトヨ製のサーフテストSJ−201(商品名)を用いて測定される。測定の際、フィルタには、ガウシアンフィルタを用いる。そして、検出器には、先端半径R=5μmおよび先端角度90°の形状のスタイラス(触針)を用いる。測定力は4mNに設定する。また、測定条件としては、規格条件をISO1997に設定し、カットオフ値(λc)2.5mm、測定長12.5mm、区間数(N)3に設定して測定する。また、測定条件としては、Pre Length:ON、Profile:R、speed:0.5、GO/NG:Average、Pitch:1.5に設定して測定する。
その際、送風ステップとして、原料不織布20の一方の面から、原料不織布20の繊維を構成する樹脂の融点のうち最も低い融点よりも低い温度を有する風Wを当てる。実際には、回転ローラ31に接触している面とは反対側の面上方から風Wを当てる。
また上記風Wの温度は、原料不織布20の繊維の融着を防ぐために、繊維を構成する樹脂の融点よりも、30度以下の範囲で低く、好ましくは50度以下の範囲で低く、さらに好ましくは70度以下の範囲で低い。また、この温度は、操作性の観点から、下限を室温、すなわち約23℃、とすることが好ましい。
さらに、上記風Wの風速は、2m/s以上であり、好ましくは3m/s以上であり、さらに好ましくは5m/s以上である。そして風Wの風速は、25m/s以下であり、好ましくは20m/s以下であり、さらに好ましくは15m/s以下である。また風Wの風速は、2m/s以上25m/s以下であり、好ましくは3m/s以上20m/s以下であり、さらに好ましくは5m/s以上15m/s以下である。
回転ローラ31の凸部と原料不織布20を効率的に接触させるために、原料不織布20は回転ローラ31に抱かせることが好ましい。回転ローラ31の接線上に原料不織布20が接しているときを抱角0度と定義する。抱角は、0度以上であり、搬送のしやすさと接触回数から好ましくは40度以上である。そして抱角は、90度以下であり、搬送のしやすさと接触回数から好ましくは60度以下である。さらに原料不織布20にある程度の張力があることが、効果的に回転ローラ31の凸部に接触するので好ましい。具体的には、そして不織布の強度と搬送の点から、10N/m以上であり、そして200N/m以下である。またネックインを防ぐ観点から、好ましくは80N/m以下である。
なお、上記風Wは、回転ローラ31より風下側にダクト33により排出される。
上記の起毛工程中に風Wを当てることで、遊離繊維13が起立繊維12により架かりやすくすることができる。融着温度以上に風Wの温度を上げないことで繊維同士の不必要な融着を抑制し、より肌触りのよい不織布10が作製される。さらに風Wを送ることで、不織布10の搬送テンションを上げることなく、原料不織布20を回転ローラ31もしくは板状部材(図示せず)により強く密着させることができる。これにより、起毛を促進させ、効果的に遊離繊維13と起立繊維12とを作ることができる。
上記構成の起毛装置30は、挿入用開口部32bより原料不織布20を回転ローラ31の上記表面粗さを有する周面に送り込み、回転ローラ31の周面との擦れによって原料不織布20に起立繊維12(図1参照。)と遊離繊維13(図1参照。)を作製する。そして送出用開口部32cから起毛された原料不織布20は送りだされる。回転ローラ31による起毛の際、上述したように挿入用開口部32b、送出用開口部32cより原料不織布20に上記の所定の風Wを当てることが好ましい。
さらに送風工程と同時に、静電気力を除去する装置により、原料不織布20の静電気を除去する静電気除去工程を設けることが好ましい。静電気力を除去する装置として静電気除去器40が挙げられる。この静電気除去器40はローラ31と原料不織布20の接点より原料不織布20の流れ方向下流側に配されている。上記静電気除去器40にはDC方式とAC方式、パルスAC方式があり、どれを用いてもよい。例えばキーエンス製SJ−Hシリーズの除電器を用いる。この除電器(静電気除去器40)を原料不織布20から約3cm以上10cm以下の範囲に離間した上方に設置して静電気除去を行う。この際、原料不織布20の幅よりも十分に広い除電器を用いる。また、静電気除去器にはエアーを用いることができるものもあり、エアーを用いて除電してもよい。
起毛工程おいて摩擦により非常に大きな静電気が発生する。これらは遊離繊維31の動きを不確実性の高いものにする。例えば、基材11から反発したり、搬送時に他の回転ローラ等に付着したりする可能性がある。そこで静電気を除去することにより、遊離繊維13が起立繊維12に架かりやすくなり、かつ動きやすくなる。
また原料不織布20を図示していない一対の凹凸ローラ間に供給し、原料不織布20に部分延伸加工を施す延伸工程を実施した後、上記起毛工程を行うことが好ましい。延伸工程により原料不織布20に、先に凹凸加工を施すことで、起毛工程で、原料不織布20が起毛しやすくなり、起立繊維12を作製しやすくなる。それと同時に、部分延伸加工でできた不織布の微妙な凹凸により遊離繊維13が起立繊維12に架かりやすくなる。
凹凸ローラの各凸部は、凹凸ローラの底から凸部の頂点までの高さhが、1mm以上であり、好ましくは2mm以上である。そして高さhが、10mm以下であり、好ましくは7mm以下である。また高さhが、1mm以上10mm以下であり、好ましくは2mm以上7mm以下である。
上記凹凸ローラの回転軸方向に隣り合う凸部同士の距離(ピッチ)Pは、0.01mm以上であり、好ましくは1mm以上である。そして上記ピッチは、20mm以下であり、好ましくは10mm以下である。また上記距離Pは、0.01mm以上20mm以下であり、好ましくは1mm以上10mm以下である。
周方向に隣り合う凸部同士の距離(ピッチ)Pは、0.01mm以上であり、好ましくは1mm以上である。そして距離Pは、20mm以下であり、好ましくは10mm以下である。また距離Pは、0.01mm以上20mm以下であり、好ましくは1mm以上10mm以下である。
凹凸ローラの各凸部の頂部表面の形状に、特に制限はない。凸部の頂部表面の形状として、例えば、円形、多角形、楕円形等が挙げられる。凹凸ローラの各凹部は、対向する凹凸ローラの各凸部に対応する位置に配されている。凹凸ローラの各凸部と凹凸ローラの各凸部との噛み合いの深さd(各凸部と各凸部とが重なっている部分の長さ)は、3.0mm以上であり、好ましくは3.5mm以上であり、さらに好ましく3.8mm以上である。そして深さdは、5mm以下であり、好ましくは4.8mm以下であり、さらに好ましくは4.5mm以下である。具体的には、3mm以上5mm以下であり、好ましくは3.5mm以上4.8mm以下であり、さらに好ましくは3.8mm以上4.5mm以下である。
本発明の不織布10は、各種用途に用いることができる。例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナー、尿取りパッド等の吸収性物品の表面シートや外装体として好適に使用することができる。特にパンツ型使い捨ておむつの外装体として用いることが好ましい。その理由はパンツ型おむつの外装体には、着用者の赤ちゃん等に対して、履き心地のよさが求められる。その一つにしなやかさやふっくらさなどいわゆる肌触りがある。肌触りがよいことが外装体には求められており、さらに使用者以外の購入者(赤ちゃんならお母さん)も肌触りのよさでおむつの履き心地を感じている。つまりパンツ型おむつの外装体は肌触りが求められている最も重要な不織布の一つであり、本不織布10は好適である。さらに不織布10の両面が凹凸構造であることに起因する通気性や液拡散性、押圧力時の変形特性、などに優れていることから、おむつや生理用品等の表面シートと吸収体との間に介在させるサブレイヤーとして用いることもできる。その他、吸収性物品のギャザー、外装体、ウイングとして利用する形態も挙げられる。さらに、おしり拭きシート、清掃シート、フィルタとして利用する形態も挙げられる。
本発明に係る吸収性物品の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図6および7を参照して本実施形態の使い捨ておむつ100の概要を説明する。
本明細書においては、特に断らない限り、人体に接触する側を肌当接面側といい、これと反対側を非肌当接面側という。装着時に装着者の腹側部から排泄部対応領域を介して背側部に亘る方向を、吸収性物品の長手方向(Y方向)という。この長手方向と直交する方向を幅方向(X方向)という。また、吸収性物品の長手方向及び幅方向に垂直な方向を厚み方向(Z方向)といい、Z方向における長さを厚みという。
図7は、本実施形態の使い捨ておむつ100の、展開状態を表している。ここで、展開状態とは、各部を伸長させて吸収性物品を平面状に拡げた状態をいう。
図6および7に示すように、本実施形態のおむつ100は、外装体101とその肌面に配される吸収性本体4とを備えている。外装体101は、おむつ100の外形を成している。すなわち、吸収性本体4の長手方向(Y方向)両端側から吸収性本体4の幅方向(X方向)の外方両側に延出し、腹側外装体101Fと背側外装体101Rを成している。
上記おむつ100は、装着時において、着用者の腹側に配される腹側部F、着用者の背側に配される背側部R、および腹側部Fと背側部Rとの間に位置する股下部Cを有する。腹側部Fと背側部Rとが股下部Cを折り返し軸として向かい合わせにされている。また両側のサイドシール部103(103a)、103(103b)で接合されて環状の胴回り部Dを成す。この構成により、おむつ100は、胴回り部Dの上端が開放されたウエスト開口部104と、胴回り部Dの下方の股下部Cの両側が開放された一対のレッグ開口部105(105a)、105(105b)とを有する。サイドシール部103は、ヒートシール、超音波シール等の方法により形成される。
吸収性本体4は、構成部材として、液透過性の表面シート1、撥水性の裏面シート2および両シート間に介在配置される吸収体3を含む。さらに表面シート1の肌当接面側の両側部には、サイドシート5が吸収性本体4のY方向に沿うように配されている。サイドシート5は表面シート1のX方向外方に延出してその非肌当接面側に捲き下げられ、吸収体3と裏面シート2との間、または裏面シート2の非肌当接面側に接合固定されている。また、吸収性本体4は図示していない台紙に被覆されていてもよい。
サイドシート5としては、例えば、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布(SMS不織布)やスパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド不織布(SMMS不織布)等の耐水性の高い撥水性の不織布や、スパンボンド不織布を用いることができる。また、スパンボンド不織布等の不織布と透湿性または非透湿性の樹脂フィルムとの積層体等を用いることができる。
各サイドシート5の幅方向中央寄りの内方端部に立体ギャザー弾性体51が配されて、表面シート1の肌当接面側にサイドシート5および立体ギャザー弾性体51によって、立体ギャザーが構成されている。
立体ギャザー弾性体51の形成素材としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、エチレン酢酸ビニル(EVA)、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性体の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、楕円形又は多角形状等の糸状(糸ゴム等)、若しくは紐状(平ゴム等)のもの、またはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
外装体101は、部材の厚み方向に見て、外層シート111と内層シート112とを積層して形成されている。外層シート111は外装体101の非肌当接面側に位置し、内層シート112は外装体101の肌当接面側に位置する。おむつ100の股下部C両側には、外層シート111と内層シート112との間にレッグギャザー形成用弾性部材113が伸長状態で配置固定されている。これによりレッグ開口部105の周囲にレッグギャザーが形成され、おむつ100が着用者の足回りに密着できるようにされている。
上記各弾性体の伸縮によっておむつ100は、装着者の運動等による体形変化にもよく追従してフィットし、液体等の横漏れを効果的に防止し得る。
外層シート111は、ウエスト開口部104周辺において、伸縮性シートからなる。該伸縮性シートは、着用者の胴回り方向、すなわち外装体101のX方向に伸縮性を有する。これにより、ウエスト開口部104にギャザーが形成され、おむつ100が着用者のウエスト回りに密着できるようにされている。この伸縮性シートに代えて、ウエスト開口部104周辺において、外層シート111または内層シート112との間に弾性部材を配してもよい。
上記外層シート111の伸縮性シートとしては、伸縮性を有する各種のシートを採用できる。その伸縮性シートは、通気性を良好にする観点から、熱可塑性繊維からなる不織布から形成されているものが好ましい。また、風合いを良好にする観点から、積層シートからなり、少なくともその非肌当接面側の層がエアスルー不織布やスパンボンド不織布から形成されているものも好ましい。特に、原料不織布にスパンボンド不織布を用いた本発明の不織布を用いることが好ましい。
一方、内側シート112としては、不織布、不織布と樹脂フィルムとの積層材、多孔性フィルム等が好ましい。通気性、風合いを良好にする観点から、熱可塑性繊維からなる不織布から形成されているものが好ましく、また、排泄物の漏れ防止の観点から、撥水性の不織布から形成されているものが好ましい。
また、外層シート111、内層シート112からなる外装体101は、防漏性の観点から液不透過性を有することが好ましく、おむつ内の過度の湿度の上昇を防ぐ観点から通気性および水蒸気の透過性を有することが好ましい。
吸収性本体4を成す表面シート1は、肌触りが良く液透過性の部材からなり、親水性不織布が好ましい。親水性不織布には、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、立体賦形不織布と呼ばれている不織布が挙げられる。その不織布の繊維は、ポリプロピレンの単繊維や、ポリプロピレンとポリエチレンの複合繊維、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンの複合繊維等で親水化処理が施された繊維が好ましい。また、表面シート1の股下部分には、表面シート1の非肌当接面側に親水性穴開きフィルムや親水性不織布が部分的に重ねられていてもよい。
裏面シート2は、防水性があり透湿性を有していれば特に限定されない。裏面シート2は、吸収体3の非肌当接面側で液漏れを防ぐ観点から、液難透過性の部材からなる。例えば疎水性の熱可塑性樹脂と、炭酸カルシウム等からなる微小な無機フィラーまたは相溶性のない有機高分子等とを溶融混練してフィルムを形成し、フィルムを一軸または二軸延伸して得られる液不透過性の多孔性フィルムが挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが挙げられる。ポリオレフィンとしては、高密度ないし低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。また、ムレ防止の観点から透湿性を有することが好ましい。
吸収体3は、液保持性を有するものであれば、通常吸収性物品に用いられるものを用いることができる。例えば、繊維集合体、または繊維集合体と吸水性ポリマーとを併用させたもの等が挙げられる。繊維集合体を構成する繊維としては、パルプ繊維等の親水性天然繊維や、合成繊維(好ましくは親水化処理を施したもの)等が挙げられる。パルプ繊維としては、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ等の木材パルプや木綿パルプ、ワラパルプ等の非木材パルプ等の天然セルロース繊維などが挙げられる。その他、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオフィレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の合成樹脂からなる単繊維、これらの樹脂を2種以上含む複合繊維が挙げられる。また複合繊維には、アセテートやレーヨンなどの半合成繊維を一部に含んでもよい。吸収体3の坪量は特に限定されず、上述した通りである。
吸水性ポリマーとしては、この種の物品に通常使用されている各種のポリマー材料を用いることができる。吸水性ポリマーは、自重の20倍以上の水または生理食塩水を吸収して保持し得る性能を有するような超吸収性高分子化合物であることが好ましい。
上記おむつ100は、図示していない各種ギャザーが配されている。外装体101は、着用者がおむつ100を着用した状態で、ウエスト周りに配されるウエストギャザー、腸骨を通る胴周りに配される腸骨ギャザー、腸骨ギャザーよりも股下部C側に配される胴周りギャザーを有することが好ましい。さらに、背側外装体101Rの股下部C側には、ヒップカバーギャザーが配されていることが好ましい。
上記ウエストギャザー、腸骨ギャザー、胴回りギャザーは、それぞれ複数本の弾性部材をY方向に所定の間隔でX方向に配して構成されている。
締め付け力は、ウエストギャザーより腸骨ギャザーの方が、締め付け力が強いことが好ましい。またウエストギャザーより胴回りギャザーの方が、締め付け力が強いことが好ましい。また、各ギャザーの締め付け力は弾性部材の伸縮力によって調整される。各弾性部材は、外層シート111と内層シート112との間に伸長状態で接着されて固定されている。
上記各弾性部材の形成素材としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、エチレン酢酸ビニル(EVA)、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性体の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、楕円形または多角形状等の糸状(糸ゴム等)、若しくは紐状(平ゴム等)のもの、またはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
本発明の吸収性物品は、上記の実施形態のおむつに制限されるものではなく、例えば生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、尿とりパッド等に適用することができる。なお吸収性物品の構成部材として、表面シート1、裏面シート2、吸収体3の他にも用途や機能に合わせ適宜部材を組み込んでもよい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の不織布、吸収性物品用の表面シート、吸収性物品及び不織布の製造方法を開示する。
<1>熱融着性繊維を有し、第1面および該第1面の反対側に位置する第2面を有する基材と、
前記基材に固定された固定端部、前記固定端部の反対側に存する自由端部、前記自由端部および前記固定端部の間に位置する中間部を有し、前記固定端部から前記自由端部に向けて、前記基材の前記第1面および前記第2面の少なくとも一方の面と交差する方向に起立した起立繊維と、
前記基材を構成する繊維から独立し、かつ、移動の自由度を有し、前記起立繊維に架かる遊離繊維を有し、
前記基材の前記遊離繊維を有する面において、前記遊離繊維の本数が前記起立繊維の本数よりも少ない不織布。
<2>前記架かるとは、前記遊離繊維が前記起立繊維に絡まっている状態や巻きついている状態のみならず、前記不織布を振った程度の力では脱落しない程度に引っ掛かっている状態を含む<1>記載の不織布。
<3>前記遊離繊維はそれぞれ単繊維である、<1>または<2>に記載の不織布。
<4>前記単繊維は、前記基材を構成する熱融着性繊維、前記起立繊維および前記遊離繊維の他の遊離繊維と接合点(融着点)を有さない繊維である<3>記載の不織布。
<5>前記熱融着性繊維が長繊維であり、前記基材は前記長繊維が熱融着されることにより形成されている<1>から<4>のいずれか1に記載の不織布。
<6>前記長繊維は、30mm以上の繊維長を有するもので、繊維長150mm以上の連続長繊維である<5>に記載の不織布。
<7>前記固定端部が前記基材に熱融着によって固定されており、前記自由端部は前記中間部よりも太さが太い<1>から<6>のいずれか1に記載の不織布。
<8>前記遊離繊維の両端部が、その両端部間の中間部よりも太さが太い<1>から<7>のいずれか1に記載の不織布。
<9>前記遊離繊維と前記熱融着性繊維とが、同じ樹脂組成を有する、<1>から<8>のいずれか1に記載の不織布。
<10>前記基材の前記熱融着性繊維の少なくとも一部に、界面活性剤が塗布されている、<1>から<9>のいずれか1に記載の不織布。
<11>前記基材の前記熱融着性繊維の少なくとも一部に、アニオン性もしくはノニオン性の界面活性剤が塗布されている、<1>から<10>のいずれか1に記載の不織布。
<12>前記基材の前記熱融着性繊維の少なくとも一部に、潤滑油が塗布されている、<1>から<11>のいずれか1に記載の不織布。
<13>前記基材の前記熱融着性繊維の少なくとも一部に、潤滑油と界面活性剤が塗布されている、<1>から<12>のいずれか1に記載の不織布。
<14>遊離繊維は起立繊維の本数の半分より少なければより架かりやすくなると同時に脱落しにくくなり、そして10分の1よりも少なければより脱落しにくくなるのでより好ましく、100分の1よりも少なければさらに好ましい<1>から<13>のいずれか1に記載の不織布。
<15>搬送される原料不織布に一方表面から風を当てる送風工程と、前記原料不織布の搬送速度と異なる速度で起毛処理部材と前記原料不織布を擦る摩擦工程とを有し、前記送風工程と前記摩擦工程とを順にもしくは同時に行う起毛工程を有し、
前記起毛処理部材がISO1997に準拠して測定した算術平均粗さが10μm以上である表面を有する回転ローラもしくは板状部材であり、
前記風の温度は前記原料不織布の繊維を構成する樹脂の融点のうち最も低い融点よりも低い不織布の製造方法。
<16>前記起毛工程は更に、不織布の静電気を除去する静電気除去工程を、前記送風工程および前記摩擦工程と順にもしくは同時に行う、<15>に記載の不織布の製造方法。
<17>前記原料不織布を一対の凹凸ローラ間に供給し、前記原料不織布に部分延伸加工を施す延伸工程を有し、前記延伸工程の後に前記起毛工程を有する、<15>または<16>に記載の不織布の製造方法。
<18>前記回転ローラの回転方向は前記原料不織布の搬送方向に対して逆方向が好ましい、<15>から<17>のいずれか1に記載の不織布の製造方法。
<19>前記回転ローラに接触している面とは反対側の面上方から風を当てる、<15>から<18>のいずれか1に記載の不織布の製造方法。
<20>前記風の温度は、前記原料不織布の繊維の融着を防ぐために、前記繊維を構成する樹脂の融点よりも、30度以下の範囲で低く、好ましくは50度以下の範囲で低く、さらに好ましくは70度以下の範囲で低い。前記回転ローラに接触している面とは反対側の面上方から前記風を当てる、<19>に記載の不織布の製造方法。
<21>前記風の風速は、2m/s以上であり、好ましくは3m/s以上であり、さらに好ましくは5m/s以上である。そして風Wの風速は、25m/s以下であり、好ましくは20m/s以下であり、さらに好ましくは15m/s以下である、<19>または<20>に記載の不織布の製造方法。
<22>前記原料不織布を前記回転ローラに抱かせた際の。回転ローラ31の接線上に原料不織布20が接しているときを抱角0度と定義する。抱角は、0度以上であり、好ましくは40度以上である。そして抱角は、90度以下であり、好ましくは60度以下である、<15>から<21>のいずれか1に記載の不織布の製造方法。
<23>前記原料不織布の張力は、10N/m以上であり、そして200N/m以下であり。好ましくは80N/m以下である、<15>から<22>のいずれか1に記載の不織布の製造方法。
<24>前記風は、前記回転ローラより風下側に配したダクトにより排出される<15>から<23>のいずれか1に記載の不織布の製造方法。
<25>前記回転ローラを覆う集塵フードに配した前記原料不織布を送り込む挿入用開口部と前記原料不織布を排出する送出用開口部より、前記原料不織布に前記風を当てることが好ましい、<15>から<24>のいずれか1に記載の不織布の製造方法。
<26>前記原料不織布の静電気力を除去する静電気除去器を、前記回転ローラと前記原料不織布の接点より前記原料不織布の流れ方向下流側に配し、かつ前記原料不織布から約3cm以上10cm以下の範囲に離間した上方に設置して、静電気除去を行う、<15>から<25>のいずれか1に記載の不織布の製造方法。
<27>前記静電気除去器は、エアーを用いて除電する、<26>に記載の不織布の製造方法。
<28>前記原料不織布に、スパンボンド不織布、またはスパンボンド法で作製した層とメルトブローン法で作製した層との積層不織布を用いる、<15>から<27>のいずれか1に記載の不織布の製造方法。
<29><15>から<28>のいずれか1に記載の不織布の製造方法により製造された不織布。
<30><1>から<14>および<29>のいずれか1項に記載の不織布を用いた吸収性物品。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する。本発明はこれらの実施例により限定して解釈されるものではない。
[実施例1]
原料不織布として、繊維径16μmのポリプロピレン樹脂とエチレンプロピレンコポリマー樹脂からなる坪量17g/mのスパンボンド不織布を使用した。この不織布の一面の表面積に占める熱融着部の合計面積の割合は10%であった。
次に、このスパンボンド不織布を、スチールマッチングエンボスローラに通して部分延伸加工を施した。さらに、回転ローラにより起毛加工を施して、実施例1の遊離繊維と起立繊維を含む起毛不織布を作製した。
部分延伸加工に用いたスチールマッチングエンボスローラにおける上部ローラの各凸部と下部ローラの各凸部との噛み合いの深さdは4mmであった。また凸部の高さがすべて4.2mmであり、回転軸方向に隣り合う凸部同士の距離Pは8.3mmであり、周方向に隣り合う凸部同士の距離Pは8.3mmであった。
また、起毛加工に用いた回転ローラは、直径が100mm、その表面の算術平均粗さ(Ra)が15.09μm、その表面の最大粗さ(Rt)が125.78μm、およびその表面の最大高さ(Rz)が92.20μmであるローラを用いた。算術平均粗さ(Ra)、最大粗さ(Rt)および最大高さ(Rz)は、上述した株式会社ミツトヨ製のサーフテストSJ−201(商品名)を用いて、上述した測定条件に従って測定した。また、起毛加工工程においては、回転ローラの回転方向を、延伸加工の施された原料不織布の搬送方向に対して逆方向に回転させ、原料不織布の搬送速度V1を190m/min、回転ローラの周速度V2を550m/minとし、V2/V1の値を2.9に調整した。このとき、部分延伸加工が施された原料不織布が回転ローラの接触面に接触した抱角は60°であり、張力は35N/mであった。回転ローラの周囲を集塵フード32で囲い、回転ローラの上部側を塞いだ。挿入用開口部の風速は14.6m/sec、温度は21℃であった。送出用開口部の風速は13.6m/minであり、温度は21℃であった。風速と温度は日本カノマックス製アネモマスターで計測した。キーエンス製除電器SJ−Hシリーズを不織布の上方5cmに設置し、不織布幅より十分な広さで除電を行った。
[実施例2]
実施例2は、上記実施例1の原料不織布を用いて、回転ローラの粗さと周速を変えて、その他の条件と工程は同じにして、遊離繊維と起立繊維を含む不織布を作製した。
回転ローラの粗さは算術平均粗さ(Ra)が15.30μm、その表面の最大粗さ(Rt)が118.91μm、およびその表面の最大高さ(Rz)が89.30μmを使用した。回転ローラの周速度V2を400m/minとし、V2/V1の値を2.1に調整した。
[実施例3]
実施例3は、上記実施例1の原料不織布を用いて、回転ローラの径と粗さと周速を変えて、集塵フードを設置しないでその他の条件と工程は同じにして、遊離繊維と起立繊維を含む不織布Aを作成した。回転ローラの直径は100mmの粗さは算術平均粗さ(Ra)が12.6μm、その表面の最大粗さ(Rt)が126.8μm、およびその表面の最大高さ(Rz)が84.70μmを使用した。回転ローラの周速度V2を760m/minとし、V2/V1の値を4.0に調整した。
さらに不織布Aに対して、ステンレス製直径20mm抱角20度、45N/mで190m/分で接触させることで遊離繊維を完全に取り除いた起立繊維のみの不織布Bを得た。不織布Bに実施例1で製作した遊離繊維を1m当たり2698本架けることで、実施例3の遊離繊維と起立繊維を含む不織布を作製した。
[実施例4]
実施例4は、上記実施例3の起立繊維のみの不織布Bに対して、算術平均粗さ(Ra)が18.46μm、その表面の最大粗さ(Rt)が148.81μm、およびその表面の最大高さ(Rz)が112.81μmの回転ローラを用いて作製した単一ではない遊離繊維を1m当たり1113本架けることで、実施例4の遊離繊維と起立繊維を含む不織布を作製した。
[実施例5]
実施例5は、上記実施例3の起立繊維のみの不織布Bに対して、繊維径20μmで芯鞘比がポリエチレンテレフタレート(PET):ポリエチレン(PE)=7:3で、長さが51mmの遊離繊維を1m当たり254本架けることで実施例5の遊離繊維と起立繊維を含む不織布を作製した。
[実施例6]
実施例6は、上記実施例3の起立繊維のみの不織布Bに界面活性剤(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、商品名ペレックスOT−P:花王製)を1.4質量%塗布し、実施例1で製作した遊離繊維を1m当たり2552本架けることで実施例6の遊離繊維と起立繊維を含む不織布を作製した。
[実施例7]
実施例7は、上記実施例3の起立繊維のみの不織布Bにジメチルシリコーン(商品名KM−903:信越化学工業製)を0.87質量%塗布し、実施例1で製作した遊離繊維を1m当たり2297本架けることで実施例7の遊離繊維と起立繊維を含む不織布を作製した。
[実施例8]
実施例8は、上記実施例3の起立繊維のみの不織布Bに界面活性剤(ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、商品名ペレックスOT−P:花王製)とジメチルシリコーン(商品名KM−903:信越化学工業製)を均等に合計1.29質量%塗布し、実施例1で製作した遊離繊維を1平方m当たり2442本架けることで実施例8の遊離繊維と起立繊維を含む不織布を作製した。
[比較例1]
上記実施例1の原料不織布を比較例1とした。
[比較例2]
上記比較例1の不織布に対して、上記実施例1で製作した遊離繊維を1mあたり1823本架けることで比較例2の遊離繊維のみの不織布を作製した。
[比較例3]
実施例3の起立繊維のみの不織布Bを比較例3とした。
次に、測定方法および評価方法について説明する。上述の各不織布試験体を用い、下記の測定試験を行った。
<起立している構成繊維の本数の測定方法>
図7に示す起立している繊維のサンプリングおよび本数の測定は、22℃、65%RH環境下にて行う。先ず、測定する起毛不織布から、鋭利なかみそりで、20cm×20cmの測定片を切り出す。
図8(a)に示すように、測定片を起毛側が外向きになるように山折りして測定サンプル201を形成する。
次に、測定サンプル201を、A4サイズの黒い台紙(図示せず)の上に載せる。
そして、図8(b)に示すように、さらにその上に、黒い台紙211を載せる。黒い台紙211は、縦1cm×横1cmの穴212が開けられている。このとき、測定サンプル201の折り目202が、上側の黒い台紙の穴212から見えるように配置する。両台紙には、富士共和製紙株式会社の「ケンラン(黒)連量265g」を用いる。その後、上側の台紙の穴212の両側それぞれから、折り目202に沿って外方に5cm離れた位置に、50gのおもり221をそれぞれ載せ、測定サンプル201が完全に折りたたまれた状態を作る。
次に、図8(c)に示すように、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−900)を用いて、30倍の倍率で、台紙の穴212内を観察する。観察は、測定サンプル201の折り目105から0.2mm上方に平行移動した位置に形成される仮想線Lよりも上方に起毛している起立繊維12の本数を数える。なお、前記したように、ループ繊維15は起立繊維12に数えない。このとき測定する不織布10において、起毛加工が施された部位の幅が1cm以上の場合は、起毛加工の施された部位を含むように、20cm×20cmの測定片を3片切り出して測定する。また、起毛加工の施された部位の幅が1cm以下の場合は、無作為に20cm×20cmの測定片を3片切り出して測定する。以上の操作を、測定する起毛不織布に対して3枚分を測定し、計9箇所の平均をとり、起立繊維の本数(本/1cm)とする。またこの値は面積に換算すると奥行1cmまでの本数と同義とする(本/1cm=本/1cm×1cm)。つまり1m当たりの起立繊維の本数は1cm当たりの本数に10000をかけた値とする。
<起立繊維の長さの測定方法>
起立繊維12の長さは、起立繊維12の本数を測定する際に、同時に測定する。具体的には、図8(c)に示すように、台紙の穴212内を観察し、折り目202から起立繊維12と交わらなくなるところまで0.05mm間隔で平行線を引く。次に、上述のように測定した起立繊維12の本数(折り目202から0.2mm上方にある仮想線Lにより判断)に比べて、上記平行線に交わる繊維の本数が起立繊維の本数の半分になる平行線を選び、そこから折り目202までの距離を起立繊維12の長さとする。以上の操作を測定サンプル201に対して3枚分計測し、1枚につき3箇所、3枚で計9箇所の平均をとり、起立繊維12の長さとする。
<起立繊維の端部の太さの測定方法および太さの判定方法>
本実施形態の不織布10は、長繊維からなるスパンボンド不織布を元に形成されており、長繊維の一部が破断されて、固定端部12aのみが熱融着部により固定されている起立繊維12が形成されており、起立繊維12は自由端部12bが太くなっている。先端が太くなっているものとして、その先端部における断面が扁平形状であるものが好ましい。扁平形状としては、球や楕円体が潰れた形状が好ましい。これにより、柔らかな先端の起立繊維12が得られ、肌への刺激が少ない不織布10が得られる。
前記図1に示すように、固定端部12aのみが熱融着部により固定されている起立繊維12は、他端部側の自由端部12bが太くなっている繊維からなる。ここで、「自由端部」とは、一端部のみが熱融着部により固定されている繊維における「他端部」を意味し、言い換えれば「先端部」を意味する。自由端部12bが太くなっているか否かは、以下の測定法により繊維径を測定し、先端繊維径の増加割合を算出し判断する。
先端繊維径増加割合が15%以上のものが起立繊維の50%以上を占めるときに起立繊維が太くなっているとする。
<繊維径の測定法>
繊維径の測定は、先ず、22℃、65%RHなる環境下にて、図9(a)に示すように、鋭利な刃物(例えば、かみそり)を用いて、測定する不織布10から、X方向に2cm、Y方向に2cmの大きさの測定片を切り出す。これが測定サンプル201となる。刃物には、例えばかみそりを用いる。
次に、測定サンプル201を、複数個の熱融着部14(固定端部12a)を通るX方向に延びる折り返し線Lにて山折りする。
そして図9(b)に示すように、折り返し線Lにて山折りした測定サンプル201を作製する。また、図9(c)に示すように、カーボンテープ231を載せた試料台241を用意する。試料台241は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)用アルミ製試料台を用いる。
次に、図9(d)に示すように、試料台241のカーボンテープ231上に測定サンプル201を載せて固定する。
そして、走査型電子顕微鏡により測定サンプル201をおよそ750倍に拡大して撮像する。取得したSEM画像から、固定端部12aのみが熱融着部14により固定されている起立繊維12をランダムに10本選出し、それら繊維の自由端部12bの先端付近の写真撮影を行なう。
得られた写真から、図10に示すように、自由端部12bの先端から120μm離れた位置12x1での起立繊維12の繊維径d1をそれぞれ測定する。この繊維径d1は、自由端部12bを除く部位での起立繊維12の径を意味する。自由端部12bを除く部位での起立繊維12の繊維径d1の測定時における傾きを、そのまま自由端部12b側に平行移動し、自由端部12bの先端と先端から20μm離れた位置12x2との間に挟まれた領域において最も太くなっている位置での起立繊維12の繊維径d2を測定する。この繊維径d2は、自由端部12bでの起立繊維12の径である。
なお、先端部が扁平状である場合は観察角度によっては先端が太く見えない場合もある。その場合は得られた写真でそのまま測定する。
自由端部12bが太くなっている起立繊維12とは、先の、ランダムに選出した10本の起立繊維12の中で、10本の起立繊維12の写真それぞれから測定した。自由端部12bでの起立繊維12の繊維径d2と、自由端部12bを除く部位での起立繊維12の繊維径d1とから、下記の式(1)で求められる先端繊維径の増加割合の値が15%以上である。熱融着部同士の間(熱融着部と繊維との境界を除く、繊維形態部分)での繊維の切断が抑えられ、破断強度の減少が抑えられ、肌触りの良いものが得られる点から、20%以上大きくなっていることが好ましく、25%以上大きくなっていることがさらに好ましい。300%を超えるとエンボスを大きく壊して起立繊維を形成している可能性が高い。つまり強度が落ちる可能性が高いので300%以下が好ましい。
先端繊維径の増加割合(%)={(d2−d1)÷d1)×100}・・・(1)
<遊離繊維の長さと量の測定方法>
遊離繊維はふった程度で落ちないが、不織布の起立繊維に架かっている繊維である。この量は強い物理的外力を与えることで計測する。具体的には、起立繊維に架かっている遊離繊維を含む不織布を巻出し、表面を上仕上げしたステンレス製バー(直径20mm)に、抱角20度、バー通過後の張力を45N/mで不織布の速度190m/分に設定し3分間接触させることで、遊離繊維をステンレス製バーに付着させる。その付着した量と搬送した不織布から、1mあたりの本数を算出した。この際、遊離繊維の本数と質量の関係は、比重をポリプロピレン(PP)=0.91、ポリエチレンテレフタレート(PET)=1.35、ポリエチレン(PE)=0.95として算出した。長さは拡大鏡を用いて長さを測定した。
<遊離繊維の端部の太さの測定方法および太さの判定方法>
起立繊維を測定するときと同様に遊離繊維をSEMにて測定する。起立繊維のときと同様に太さの判定を行う。
<遊離繊維の単一繊維か否かの判定方法>
上記SEM観察の際に10本繊維を調べて、繊維が融着して分岐していて1本ではないものが半分(5本以上)あるときに単一繊維ではないと定義する。
<肌触りの評価方法>
実施例1〜8、比較例1〜3で得られた不織布について、元の不織布(比較例1)を基準(3点)としたときの10点満点までの官能評価を行い、その結果を表1に示した。なお、本評価は、各起毛不織布に軽くタッチするように触ったときの官能評価である。
基準の3点に対してそれぞれ以下のように示している。4点:3点と比較すれば肌触りがよいことがわかる。5点:3点より肌触りがよいことがわかる。6点:3点よりも明らかに肌触りがよいことがわかる。7点〜10点:6点以上の肌触りとした。
<繊維落下の評価方法および判定方法>
実施例1から8、比較例1から3で得られた不織布について、25cm×60cmに切り出し、株式会社生産日本社製ユニパックJ−4に入れる。チャックをし、振幅20cmで10秒以内に手で20回振ったあと不織布を取り出し、ユニパック内に残った繊維の重さを計測し落下量とした。実施例1、2に関しては上記遊離繊維の量から、その他の実施例と比較例に関しては架けた繊維量に対しての割合を算出した。なお遊離繊維の本数と重さの関係は、比重をPP=0.91、PET=1.35、PE=0.95として算出した。
不織布10について、物性(長さ、量、端部の太さ、単一繊維)および性能(肌触り、繊維落下)の測定結果を下記の表1に示す。
上記の表1が示すとおり、実施例1から8は、肌触りの点数が5以上であり、肌触りが良いという評価であった。これは、起立繊維12間に遊離繊維13が架かるように存在し、しかも動く自由度を有しているため、不織布10の面側で滑りやすくなるためである。また、繊維落下は、25%以下であり、非常に少ないという結果が得られた。特に起立繊維と遊離繊維を同時につくる製法で作製した実施例1、および2はほぼ繊維の落下もない不織布が得られた。
実施例6から8は、基材の繊維に界面活性剤および潤滑油としてのシリコーンの少なくとも一方または両方が塗布されていることから、肌触りの点数が6以上であり、肌触りがさらに良いという評価になった。
一方、比較例1、3は、遊離繊維13が存在していないため、肌触りの点数が5未満であり、肌触りはあまり変わらないという評価であった。
また、比較例2は、起立繊維12がなく、遊離繊維13のみであるため、遊離繊維13が基材11の面にとどまることができず非常に多く落下(95%)してしまうことがわかった。さらに落下してしまうため、肌触りの点数が3であり、肌触りが変わらないという評価になった。しかも繊維落下は、10mg/cmであり、非常に多いという結果となった。
上記したように実施例1から8は肌触りが良く、繊維落下がほとんどないことがわかった。したがって、実施例1から8は、比較例1ないし3では達成できない肌触りの向上および繊維落下の防止の両立を実現できたことがわかった。
1 表面シート
2 裏面シート
3 吸収体
4 本体
5 サイドシート
10 不織布
11 基材
12 起立繊維
12a 固定端部
12b 自由端部
12c 中間部
13 遊離繊維
13a,13b 両端部
13c 中間部
20 原料不織布
30 起毛装置
31 回転ローラ
31A 周表面
32 集塵フード
32a 開口部
32b 挿入用開口部
32c 送出用開口部
33 ダクト
40 静電気除去器
51 立体ギャザー弾性体
100 おむつ
101 外装体
101F 腹側外装体
101R 背側外装体
103 サイドシール部
104 開口部
105 レッグ開口部
111 外層シート
112 内層シート
113 レッグギャザー形成用弾性部材
C 股下部
F 腹側部
R 背側部

Claims (14)

  1. 熱融着性繊維を有する基材と、
    前記基材に固定された固定端部、前記固定端部の反対側に存する自由端部、および前記自由端部と前記固定端部との間に位置する中間部を有し、前記固定端部から前記自由端部に向けて、前記基材の平面方向と交差する方向に起立した起立繊維と、
    前記基材を構成する繊維から独立し、かつ移動の自由度を有し、前記起立繊維に架かる遊離繊維とを有し、
    前記基材の前記遊離繊維を有する面において、前記遊離繊維の本数が前記起立繊維の本数よりも少ない不織布。
  2. 前記熱融着性繊維が長繊維であり、前記基材は前記長繊維が熱融着されることにより形成されている、請求項1に記載の不織布。
  3. 前記固定端部が前記基材に熱融着によって固定されており、前記自由端部は前記中間部よりも太さが太い、請求項1または2に記載の不織布。
  4. 前記遊離繊維は、その両端部が前記両端部間の中間部よりも太さが太い、請求項1から3のいずれか1項に記載の不織布。
  5. 前記遊離繊維と前記熱融着性繊維とが、同じ樹脂組成を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の不織布。
  6. 前記遊離繊維はそれぞれ単繊維である、請求項1から5のいずれか1項に記載の不織布。
  7. 前記基材の熱融着性繊維の少なくとも一部に、界面活性剤が塗布されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の不織布。
  8. 前記基材の熱融着性繊維の少なくとも一部に、アニオン性もしくはノニオン性の界面活性剤が塗布されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の不織布。
  9. 前記基材の熱融着性繊維の少なくとも一部に、潤滑油が塗布されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の不織布。
  10. 前記基材の熱融着性繊維の少なくとも一部に、潤滑油と界面活性剤が塗布されている、請求項1から9のいずれか1項に記載の不織布。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の不織布を用いた吸収性物品。
  12. 搬送される原料不織布に一方表面から風を当てる送風工程と、前記原料不織布の搬送速度と異なる速度で起毛処理部材と前記原料不織布を擦る摩擦工程とを有し、前記送風工程と前記摩擦工程とを順にもしくは同時に行う起毛工程を有し、
    前記起毛処理部材がISO1997に準拠して測定した算術平均粗さが10μm以上である表面を有する回転ローラもしくは板状部材であり、
    前記風の温度は前記原料不織布の繊維を構成する樹脂の融点のうち最も低い融点よりも低い不織布の製造方法。
  13. 前記起毛工程は更に、不織布の静電気を除去する静電気除去工程を、前記送風工程および前記摩擦工程と順にもしくは同時に行う、請求項12記載の不織布の製造方法。
  14. 前記原料不織布を一対の凹凸ローラ間に供給し、前記原料不織布に部分延伸加工を施す延伸工程を有し、前記延伸工程の後に前記起毛工程を有する、請求項12または13に記載の不織布の製造方法。
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