JP2016064764A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】突き上げ荷重に対する車体の剛性の確保と車体の組立性の確保とを両立することができる車体前部構造を得る。【解決手段】フェンダエプロン28が、車体骨格を構成しかつ車両上下方向に延在するフロントピラー18の車両前方側に配置されると共に、フロントピラー18に接合されている。このため、フェンダエプロン28を介して、サスペンションタワー34からの突き上げ荷重がフロントピラー18に圧縮荷重又は引張荷重として作用する。その結果、車体骨格部材に補強を施すことなく、突き上げ荷重に対する車体10の剛性を確保することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、車体前部構造に関する。
下記特許文献1には、自動車の前部車体構造に関する発明が開示されている。この自動車の前部車体構造では、サスペンションタワー部を形成するサスタワーパネルにその上端部からエプロンレインフォースメントに延びる延長部が設けられており、この延長部がエプロンレインフォースメントを構成するパネルに接合されている。このため、エプロンレインフォースメントとサスペンションタワー部とが延長部によって連結され、その結果、サスペンションタワー部の突き上げ荷重に対する車体の剛性を向上させることが可能となっている。
特開平05−085410号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された先行技術による場合、車体の剛性の確保と車体の組立性の確保とを両立することが困難となる。詳しく説明すると、上記特許文献1に記載された先行技術では、サスペンションタワーからの突き上げ荷重が車両下方側から車両上方側に入力される。これに対して、エプロンレインフォースメントの延在方向は、車両上下方向と直交する方向、より具体的には、車両前後方向とされている。このため、エプロンレインフォースメントにサスペンションタワーからの突き上げ荷重が曲げ荷重として作用することとなり、エプロンレインフォースメントを補強してエプロンレインフォースメントの剛性を確保することが必要となる。従って、上記特許文献1に記載された先行技術では、延長部がエプロンレインフォースメントの閉断面を二分するように延びて、エプロンレインフォースメントを構成するパネルに接合されることでエプロンレインフォースメントの剛性が確保されている。このように、上記特許文献1に記載された先行技術では、突き上げ荷重に対する車体の剛性を確保するために、車体の組立作業が煩雑になる。
本発明は上記事実を考慮し、突き上げ荷重に対する車体の剛性の確保と車体の組立性の確保とを両立することができる車体前部構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車体前部構造は、サスペンションを支持するサスペンションタワーと、前記サスペンションタワーが設けられると共に、車体骨格を構成しかつ車両上下方向に延在するフロントピラーの車両前方側に配置され、当該フロントピラーに接合されたフェンダエプロンと、を有している。
請求項1に記載の本発明によれば、フェンダエプロンにサスペンションタワーが設けられており、当該サスペンションタワーによってサスペンションが支持されている。このため、サスペンションからの突き上げ荷重が車両下方側から車両上方側への入力としてサスペンションタワーに伝達され、ひいてはフェンダエプロンに伝達される。
ところで、フェンダエプロンが車両上下方向と直交する方向に延在する車体骨格部材のみに接合されていた場合、当該車体骨格部材にサスペンションタワーからの突き上げ荷重が曲げ荷重として作用する。このため、車体骨格部材を補強して当該車体骨格部材の剛性を確保することが必要となり、その結果、突き上げ荷重に対する車体の剛性を確保するために、車体の組立作業が煩雑になる。
ここで、本発明では、フェンダエプロンが、車体骨格を構成しかつ車両上下方向に延在するフロントピラーの車両前方側に配置されると共に、当該フロントピラーに接合されている。このため、フェンダエプロンを介して、サスペンションタワーからの突き上げ荷重がフロントピラーに圧縮荷重又は引張荷重として作用する。その結果、車体骨格部材に補強を施すことなく、突き上げ荷重に対する車体の剛性を確保することができる。
請求項2に記載の本発明に係る車体前部構造は、請求項1に記載の発明において、前記フェンダエプロンは、車両幅方向に延在しかつ車両幅方向外側の端部が前記フロントピラーの車両下方側の端部に接合されたトルクボックスと、車両前後方向に延在しかつ車両後方側の端部が当該トルクボックスの車両幅方向内側の端部に接合されたフロントサイドメンバと、に接合されている。
請求項2に記載の本発明によれば、車両上下方向に延在するフロントピラーと車両幅方向に延在するトルクボックスとが接合されると共に、当該トルクボックスと車両前後方向に延在するフロントサイドメンバとが接合されている。また、フェンダエプロンがフロントピラー、トルクボックス及びフロントサイドメンバに接合されている。このため、フロントピラー、トルクボックス及びフロントサイドメンバによってフェンダエプロンの骨格が構成され、サスペンションタワーからの突き上げ荷重がフェンダエプロンから、フロントピラー、トルクボックス及びフロントサイドメンバに分散される。
請求項3に記載の本発明に係る車体前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記フェンダエプロンは、ホイールハウスを構成しかつパワーユニット室とキャビンとを仕切るダッシュパネルの一部を構成するダッシュパネル構成部を備えている。
請求項3に記載の本発明によれば、フェンダエプロンのみによってホイールハウスが構成されると共に、フェンダエプロンのダッシュパネル構成部によって、パワーユニット室とキャビンとを仕切るダッシュパネルの一部が構成されている。このため、ダッシュパネルの一部によってホイールハウスの一部を構成する場合と比し、車体の組立作業にかかる時間が短縮される。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る車体前部構造は、突き上げ荷重に対する車体の剛性の確保と車体の組立性の確保とを両立することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の本発明に係る車体前部構造は、フロントピラー、トルクボックス及びフロントサイドメンバを含んで構成される車体前部全体で突き上げ荷重を支持することができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の本発明に係る車体前部構造は、車体の組立性の向上を図ることができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係り、フェンダエプロン及びダッシュパネルの構成を示す斜視図である。 比較例に係り、ダッシュパネルの構成を示す拡大正面図である。 比較例に係り、ダッシュパネルの板厚を2倍にしたときの各部位の着力点剛性の向上量を示すグラフである。 (A)は比較例に係る車体前部の各構成要素をバネモデルで表現した模式図であり、(B)は本実施形態に係る車体前部の各構成要素をバネモデルで表現した模式図である。 本実施形態に係り、車体前部の構成を示す車両幅方向外側から見た斜視図である。 本実施形態に係り、車体前部の構成を示す車両幅方向内側から見た斜視図である。
以下、図1〜図6を用いて、本発明に係る車体前部構造の実施形態について説明する。なお、各図に適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
まず、図5及び図6を用いて本発明の実施形態に係る車体前部構造が適用された車体10の車体前部12の全体構成について説明する。車体前部12には、図示しないパワーユニットが収容されるパワーユニット室14が設けられている。そして、パワーユニット室14の車両幅方向両側には、車体10の骨格を構成する左右一対のフロントサイドメンバ16が、それぞれ長手方向を車両前後方向とされて配置されている。このフロントサイドメンバ16は、車両前後方向に延在する前部16Aと、前部16Aの車両後方側から車両後方下側に向って傾斜したキック部16Bとを含んで構成されている。
一方、フロントサイドメンバ16の車両幅方向外側には、車両上下方向に延在する左右一対のフロントピラー18が配置されている。そして、フロントピラー18の車両下方側の端部18Aが、車両幅方向に延在する左右一対のトルクボックス20を介して、フロントサイドメンバ16の車両後方側の端部16Cと連結されている。なお、トルクボックス20の車両幅方向外側の端部20Aはフロントピラー18の端部18Aと、トルクボックス20の車両幅方向内側の端部20Bはフロントサイドメンバ16の端部16Cとそれぞれ溶接等の接合手段によって溶接されている。そして、フロントサイドメンバ16の車両後方側でかつ左右一対のフロントピラー18間には、ダッシュパネル本体部24が配置されている。一方、フロントサイドメンバ16の車両幅方向外側でかつフロントピラー18の車両前方側には左右一対のフェンダエプロン28が配置されている。なお、フロントサイドメンバ16、フロントピラー18及びトルクボックス20は、何れも閉断面構造とされている。
ここで、本実施形態では、ダッシュパネル本体部24とフェンダエプロン28の一部とによってパワーユニット室14とキャビン30とを仕切るダッシュパネル22が構成されている。以下、ダッシュパネル本体部24及びフェンダエプロン28の構成について詳細に説明する。
図1に示されるように、ダッシュパネル本体部24は、車両幅方向及び車両上下方向に延在するプレス成型部材であり、板厚方向を車両前後方向として配置されている。このダッシュパネル本体部24は、車両幅方向の端部がフロントピラー18に、車両前方側の面がフロントサイドメンバ16のキック部16Bにそれぞれ溶接等の接合手段によって接合されている。そして、ダッシュパネル本体部24の車両幅方向両側には、車両正面視で半円状の切欠部26が形成されており、後述するように、当該切欠部26にフェンダエプロン28が接合されている。
フェンダエプロン28は、図5及び図6にも示されるように、縦壁部28Aと、膨出部28Bと、サスタワー本体部28Cと、を含んで構成されたプレス成形部材とされている。縦壁部28Aは、フェンダエプロン28の車両幅方向外側を構成すると共に、車両前後方向及び車両上下方向に延在する板状に形成されている。一方、縦壁部28Aの車両幅方向外側には、車体骨格を構成するエプロンアッパメンバ32が配置されており、このエプロンアッパメンバ32は、フロントピラー18の車両上下方向中央部から車両前方側に延在している。そして、縦壁部28Aは、エプロンアッパメンバ32に溶接等の接合手段によって接合されている。なお、エプロンアッパメンバ32もフロントピラー18等と同様に閉断面構造とされている。
一方、膨出部28Bは、車両幅方向内側に膨出されて形成されており、図示しない前輪が転舵可能に収容されるホイールハウスHを主に形成している。また、膨出部28Bは、その車両後方側にダッシュパネル本体部24の一部を構成するダッシュパネル構成部28Dを備えている。詳しくは、上述したダッシュパネル本体部24の切欠部26の形状は、ダッシュパネル構成部28Dを嵌合可能な形状に設定されている。そして、膨出部28Bは、図1の矢印Sのように、膨出部28Bの車両後方側を構成するダッシュパネル構成部28Dが切欠部26に嵌合されて、当該切欠部26の周縁部に沿ってダッシュパネル本体部24に溶接等の接合手段によって接合されている。また、膨出部28Bは、その車両後方側の縁部28Eがトルクボックス20に、その車両幅方向内側の縁部28Fがフロントサイドメンバ16に、その車両幅方向外側の縁部28Gがフロントピラー18に、それぞれ溶接等の接合手段によって接合されている。なお、図5では、ダッシュパネル本体部24とフェンダエプロン28との関係が理解しやすいように、エプロンアッパメンバ32が一部切り欠かれた状態で示されている。
サスタワー本体部28Cは、膨出部28Bから車両上方側に筒状に突出されて設けられており、サスタワープレート36と共にサスペンションタワー34を構成している。このサスタワー本体部28Cの内側には、ホイールハウスH内に収容された前輪を支持する図示しないサスペンションを構成するショックアブソーバ及びスプリングが収容されている。
一方、サスタワープレート36は、鋼材等によって円板状又は有蓋円筒状に形成されると共に溶接等の接合手段によってサスタワー本体部28Cに接合されて、サスペンションタワー34の車両上方側に面する上壁部を構成している。さらに、サスタワープレート36には、車両前方側に延出された延出部36Aが設けられており、この延出部36Aがエプロンアッパメンバ32に接合されることで、サスタワープレート36はエプロンアッパメンバ32にも固定されている。また、サスタワープレート36の中央部、より具体的には、ショックアブソーバ及びスプリングと対向する部分には、貫通孔38が形成されている。そして、貫通孔38の周縁部には、図示しない固定部が設けられており、当該固定部によって、ショックアブソーバ及びスプリングの車両上方側の端部がサスタワープレート36に支持されている。なお、サスペンションにコイルオーバーを用いる場合には、サスタワープレート36の固定部を適宜変更することで対応可能である。
(本実施形態の作用及び効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、フェンダエプロン28にサスペンションタワー34が設けられており、サスペンションタワー34によってサスペンションが支持されている。このため、サスペンションからの突き上げ荷重が車両下方側から車両上方側への入力としてサスペンションタワー34に伝達され、ひいてはフェンダエプロン28に伝達される。
ところで、フェンダエプロン28が車両上下方向と直交する方向に延在する車体骨格部材のみに接合されていた場合、当該車体骨格部材にサスペンションタワー34からの突き上げ荷重が曲げ荷重として作用する。このため、車体骨格部材を補強して当該車体骨格部材の剛性を確保することが必要となり、その結果、突き上げ荷重に対する車体10の剛性を確保するために、車体10の組立作業が煩雑になる。
ここで、本実施形態では、フェンダエプロン28が、車体骨格を構成しかつ車両上下方向に延在するフロントピラー18の車両前方側に配置されると共に、フロントピラー18に接合されている。このため、フェンダエプロン28を介して、サスペンションタワー34からの突き上げ荷重がフロントピラー18に圧縮荷重又は引張荷重として作用し、フロントピラー18に当該突き上げ荷重に起因する曲げモーメントが発生することを抑制することができる。その結果、車体骨格部材に補強を施すことなく、突き上げ荷重に対する車体10の剛性を確保することができる。このように、本実施形態では、突き上げ荷重に対する車体10の剛性の確保と車体10の組立性の確保とを両立することができる。
しかも、突き上げ荷重に対する車体10の剛性が確保されることで、路面の凹凸等に起因する車両走行時における車体10の車両上下方向の動きが抑制され、ひいては車両の走行安定性を向上させることができる。その結果、本実施形態では、車両の操作性を向上させることができる。
また、本実施形態では、車両上下方向に延在するフロントピラー18と車両幅方向に延在するトルクボックス20とが接合されると共に、トルクボックス20と車両前後方向に延在するフロントサイドメンバ16とが接合されている。また、フェンダエプロン28がフロントピラー18、トルクボックス20及びフロントサイドメンバ16に接合されている。このため、フロントピラー18、トルクボックス20及びフロントサイドメンバ16によってフェンダエプロン28の骨格が構成される。そして、サスペンションタワー34からの突き上げ荷重がフェンダエプロン28から、フロントピラー18、トルクボックス20及びフロントサイドメンバ16に分散される。その結果、本実施形態では、フロントピラー18、トルクボックス20及びフロントサイドメンバ16を含んで構成される車体前部12全体で突き上げ荷重を支持することができる。
さらに、本実施形態では、フェンダエプロン28のみによってホイールハウスHが構成されると共に、フェンダエプロン28のダッシュパネル構成部28Dによって、パワーユニット室14とキャビン30とを仕切るダッシュパネル本体部24の一部が構成されている。このため、ダッシュパネル本体部24の一部によってホイールハウスHの一部を構成する場合と比し、車体の組立作業にかかる時間が短縮される。その結果、本実施形態では、車体10の組立性の向上を図ることができる。
加えて、本実施形態に係るダッシュパネル本体部24及びフェンダエプロン28の構成は、サスペンションからの突き上げ荷重に対する着力点剛性を確保する上でも有利な構成となっている。以下、図2〜図4を用いて具体的に説明する。
図2には、比較例に係るダッシュパネル40が示されている。図2に示されるように、ダッシュパネル40におけるダッシュパネル本体部24の切欠部26に相当する部分には、ホイールハウスHの一部を構成するホイールハウス形成部40Aが設けられている。すなわち、比較例では、ホイールハウス形成部40Aが上述したダッシュパネル構成部28Dに対応しており、ダッシュパネル構成部28Dが切り欠かれたフェンダエプロン28とダッシュパネル40とによってホイールハウスHが構成されている。なお、以下では、ダッシュパネル構成部28Dが切り欠かれたフェンダエプロン28をフェンダエプロン42と称する。
上記構成のダッシュパネル40では、図3に示されるように、その厚さが2倍に設定されたときのサスペンションからの突き上げ荷重に対する着力点剛性(以下、単に「着力点剛性」ともいう)の向上量が、各部位によって異なっている。なお、図3に示されるA〜Bは、それぞれ図2に示される部位A〜Bに対応している。具体的には、部位Aはホイールハウス形成部40Aであり、部位Dはダッシュパネル40の車両幅方向中央部であり、部位Bは部位Aと部位Dとに挟まれた部分の車両上方側であり、部位Cは部位Aと部位Dとに挟まれた部分の車両下方側である。
そして、着力点剛性の向上量は、部位Aにおいて最も大きくなっており、ダッシュパネル40の着力点剛性を向上させるには、部位Aのみの板厚を上げるだけでも有効であることがわかる。しかしながら、ダッシュパネル40はプレス成形部材であり、部位Aのみの板厚を上げることは困難である。つまり、部位Aの板厚を上げると部位B〜Dの板厚も上げることとなり、ダッシュパネル40の構成は、着力点剛性に対する質量対効果の面では不利となる。
ここで、本実施形態では、部位Aがダッシュパネル構成部28Dとしてフェンダエプロン28に取り込まれている。また、フェンダエプロン28は、ダッシュパネル本体部24よりも小さい部材であるため、板厚を上げることによる質量の増加が抑制される。従って、フェンダエプロン28の板厚を上げることで、質量増加を抑制しつつ着力点剛性を向上させることができる。つまり、フェンダエプロン28の構成は、着力点剛性の向上における質量対効果の面で有利な構成となっている。
また、図4(A)に示されるように、比較例において、サスペンションからフロントピラー18に至るまでに経由する部材をバネモデルによって模式化すると、5つのバネが直列に接続された構成となっている。なお、これら5つのバネは、サスタワープレート36、サスタワープレート36とフェンダエプロン42との接合部、フェンダエプロン42、フェンダエプロン42とダッシュパネル40との接合部及びダッシュパネル40をそれぞれ示している。一方、図4(B)に示されるように、本実施形態において、サスペンションからフロントピラー18に至るまでに経由する部材をバネモデルによって模式化すると、3つのバネが直列に接続された構成となっている。なお、これら3つのバネは、サスタワープレート36、サスタワープレート36とフェンダエプロン28との接合部、フェンダエプロン28をそれぞれ示している。
そして、図4にバネとして示されている各部材のバネ定数を全てKとすると、比較例における各部材の合成バネ定数Kと各部材のバネ定数Kとの間には、1/K=1/K+1/K+1/K+1/K+1/Kの関係が成り立つ。つまり、比較例における各部材の合成バネ定数Kは0.20Kとなる。一方、本実施形態における各部材の合成バネ定数Kと各部材のバネ定数Kとの間には、1/K=1/K+1/K+1/Kの関係が成り立つ。つまり、本実施形態における各部材の合成バネ定数Kは0.33Kとなる。従って、比較例と比し、本実施形態では、サスペンションからフロントピラー18に至るまでに経由する部材の合成バネ定数を大きくすることができ、その結果、当該部材の板厚を上げることなく着力点剛性を向上させることができる。
<上記実施形態の補足説明>
(1) 上述した実施形態では、フェンダエプロン28がフロントピラー18、トルクボックス20、フロントサイドメンバ16及びエプロンアッパメンバ32に接合される構成とされていたが、これに限らない。つまり、フェンダエプロン28は、少なくともフロントピラー18を含む複数箇所に接合されていればよく、例えば、フェンダエプロン28がフロントピラー18とフロントサイドメンバ16とにのみ接合されている構成としてもよい。
(2) 上述した実施形態では、サスペンションの方式については、具体的に記載していないが、マクファーソン・ストラット式やダブルウィッシュボーン式等種々の方式のサスペンションに対して適用することができる。
10 車体
12 車体前部
14 パワーユニット室
16 フロントサイドメンバ
16C 車両後方側の端部
18 フロントピラー
18A 車両下方側の端部
20 トルクボックス
20A 車両幅方向外側の端部
20B 車両幅方向内側の端部
22 ダッシュパネル
28 フェンダエプロン
28D ダッシュパネル構成部
30 キャビン
34 サスペンションタワー
H ホイールハウス

Claims (3)

  1. サスペンションを支持するサスペンションタワーと、
    前記サスペンションタワーが設けられると共に、車体骨格を構成しかつ車両上下方向に延在するフロントピラーの車両前方側に配置され、当該フロントピラーに接合されたフェンダエプロンと、
    を有する車体前部構造。
  2. 前記フェンダエプロンは、車両幅方向に延在しかつ車両幅方向外側の端部が前記フロントピラーの車両下方側の端部に接合されたトルクボックスと、車両前後方向に延在しかつ車両後方側の端部が当該トルクボックスの車両幅方向内側の端部に接合されたフロントサイドメンバと、に接合されている、
    請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記フェンダエプロンは、ホイールハウスを構成すると共に、パワーユニット室とキャビンとを仕切るダッシュパネルの一部を構成するダッシュパネル構成部を備えている、
    請求項1又は請求項2に記載の車体前部構造。
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