JP2016064641A - 光造形物の製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

光造形物の製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凹部あるいは貫通孔を有する基板を用いて液体吐出ヘッドなどの光造形物を形成する際に、凹部あるいは貫通孔への感光性樹脂層の落ち込みが小さく、硬化後の感光性樹脂層の高さが制御された光造形物の提供。【解決手段】基板2上に貼る感光性樹脂組成物10が、三官能以上のエポキシ樹脂と、二官能エポキシ樹脂と、を含む樹脂を含有し、二官能エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)が5500〜60000であり、樹脂の重量平均分子量(Mw)が4500〜11000であり、三官能以上のエポキシ樹脂と二官能エポキシ樹脂の質量混合比が、三官能以上のエポキシ樹脂の質量(a)と、二官能エポキシ樹脂の質量(b)として、(b)/(a)≦1.5である光造形物の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、光造形物の製造方法と、この製造方法を用いる液体吐出ヘッドの製造方法とに関する。
感光性樹脂を用いて形成される光造形物の一例として、液体を吐出する液体吐出ヘッドが挙げられる。液体吐出ヘッドは、例えば、インクジェット記録ヘッドとして、インクジェット記録装置においてインクを吐出するために用いられる。インクジェット記録に適用される液体吐出ヘッドは、一般に、微細な吐出口と、吐出口に連絡する流路と、流路の一部に設けられて流路内の液体を吐出するためのエネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子とをそれぞれ複数備えている。このような液体吐出ヘッドの製造方法としては、吐出エネルギー発生素子があらかじめ設けられた基板上に、パターニングにより流路を形成する低感度感光性樹脂層と、パターニングにより吐出口となる高感度感光性樹脂層とを積層する方法が知られている。低感度感光性樹脂層及び高感度感光性樹脂層のそれぞれを硬化させ、そののち未硬化部を除去することにより、基板上に流路及び吐出口が形成される。
特許文献1に示されるインクジェット記録ヘッドの製造方法では、まず、液体の低感度感光性樹脂をスピンコーティング法により基板上に成膜し、流路の形状に露光する。次に、高感度感光性樹脂のドライフィルムを低感度感光性樹脂層上に積層し、吐出口形状に露光した後、低感度感光性樹脂層と高感度感光性樹脂層の未硬化部を一括で除去し、流路及び吐出口を形成する。その後、基板において感光性樹脂層が積層されていない方の面からエッチングを行い、基板を貫通して液体を流路に供給する供給路を形成する。
特開2009−1003号公報
特許文献1に記載されたインクジェット記録ヘッドの製造方法では、低感度感光性樹脂層をスピンコーティング法により基板上に成膜しているため、基板における供給路の形成は低感度感光性樹脂層の形成以降に限定される。また、供給路の形成のためのエッチングも、基板において感光性樹脂層が形成されていない方の面からのみ可能であり、供給路を形成するための工程に大きな制約が加わることとなる。一方、貫通孔である供給路があらかじめ形成された基板上に低感度感光性樹脂層を成膜するためには、低感度感光性樹脂をドライフィルムとした後に、このドライフィルムを基板上に転写する方法が考えられる。しかしながらこの方法では、高感度感光性樹脂のドライフィルムをさらに転写する際に、供給路の開口において両方のドライフィルムが供給路内部に落ち込んで、硬化後の各感光性樹脂層の高さが不均一となることがある。このような高さの不均一が発生すると、流路高さや吐出口高さの不均一が起こり、製造されたインクジェット記録ヘッドにおいて吐出の精度が低下する。ここで吐出口高さとは、基板の表面から吐出口の位置までの距離のことである。ここでは、インクジェット記録ヘッドの製造方法における課題を説明したが、この課題は、あらかじめ開口や凹部が設けられている基板上にドライフィルムである感光性樹脂層を転写することによる光造形物の製造方法に共通のものである。
本発明の目的は、凹部あるいは貫通孔を有する基板を用いて光造形物を形成する際に、凹部あるいは貫通孔への感光性樹脂層の落ち込みが小さく、硬化後の感光性樹脂層の高さが制御された光造形物の製造方法を提供することである。
本発明の別の目的は、供給路があらかじめ形成された基板に対して感光性樹脂層を積層して液体吐出ヘッドを製造する製造方法であって、供給路への感光性樹脂層の落ち込みが小さく、流路高さや吐出口高さを均一にできる製造方法を提供することである。
本発明の光造形物の製造方法は、表面に開口する穴が形成された基板上に、穴を塞ぐように感光性樹脂組成物をドライフィルム形態で貼り、パターニングすることで光造形物を製造する光造形物の製造方法において、感光性樹脂組成物が、三官能以上のエポキシ樹脂と、二官能エポキシ樹脂と、を含む樹脂を含有し、二官能エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)が5500〜60000であり、樹脂の重量平均分子量(Mw)が4500〜11000となる範囲であり、三官能以上のエポキシ樹脂と二官能エポキシ樹脂の質量混合比が、三官能以上のエポキシ樹脂の質量を(a)とし、二官能エポキシ樹脂の質量を(b)として、(b)/(a)≦1.5であることを特徴とする。
本発明の液体吐出ヘッドの製造方法は、吐出エネルギー発生素子と液体の供給路とが形成された基板上に、感光性樹脂組成物をドライフィルム形態で貼る液体吐出ヘッドの製造方法において、感光性樹脂組成物が、三官能以上のエポキシ樹脂と、二官能エポキシ樹脂と、を含む樹脂を含有し、二官能エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)が5500〜60000であり、樹脂の重量平均分子量(Mw)が4500〜11000となる範囲であり、三官能以上のエポキシ樹脂と二官能エポキシ樹脂の質量混合比が、三官能以上のエポキシ樹脂の質量を(a)とし、二官能エポキシ樹脂の質量を(b)として、(b)/(a)≦1.5であることを特徴とする。
本発明では、感光性樹脂組成物を構成する成分及び重量平均分子量を規定することにより、後述の実施例などからも明らかになるように、光造形物を形成するときに、基板に設けられている凹部あるいは貫通孔への感光性樹脂組成物の落ち込み小さくなる。
本発明によれば、基板に予め設けられている凹部あるいは貫通孔への感光性樹脂組成物の落ち込みが小さくなるので、硬化後の感光性樹脂組成物の高さが制御された光造形物が得られるようになる。
(A)は液体吐出ヘッドの構成の一例を示す模式斜視図であり、(B)は図1(A)のB−B線における模式断面図である。 (A)〜(E)は、図1(A),(B)に示す液体吐出ヘッドの製造工程の例を順を追って示す模式断面図である。 (a)〜(c)は、いずれも、吐出口の形状を説明する平面図である。 液体吐出ヘッドの製造工程の別の例を順を追って示す模式断面図である。 実施例における液体吐出ヘッドの製造工程を順を追って示す模式断面図である。 供給路の位置での感光性樹脂組成物層の落ち込みを示す模式断面図である。
次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。以下では、一例として、本発明に基づく光造形物の製造方法を液体吐出ヘッドの製造に適用した場合を説明するが、本発明の光造形物の製造方法は、液体吐出ヘッドの製造への適用に限定されるものではない。
図1(A)は、本実施形態の製造方法によって製造される液体吐出ヘッドの模式斜視図であり、図1(B)は、図1(A)のB−B線における模式断面図であって基板に垂直な面での断面構成を示している。この液体吐出ヘッドは、液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生する複数の吐出エネルギー発生素子1が所定のピッチで形成された基板2を有している。基板2には、液体の供給路3が貫通孔として設けられている。基板2の一方の表面上には、流路形成部材4によって流路5の側壁が形成されており、流路形成部材4及び流路5の上に、吐出口6が貫通孔として設けられた吐出口形成部材8が形成されている。さらに、必要に応じて吐出口形成部材8上に撥水層9が形成されている。この液体吐出ヘッドは、供給路3から流路5を通って供給される液体に対し、吐出エネルギー発生素子1によって発生する圧力を加えることによって、液体を吐出口6から液滴として吐出させるものである。
次に、図1に示した液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。図2(A)〜(E)は、本実施形態での液体吐出ヘッドの製造工程を順を追って示す模式断面図であり、図2(E)に示す完成した状態で、図1(B)と同じ断面位置で見た図となる。本実施形態では、以下に示すように、感光性樹脂組成物(1)及び感光性樹脂組成物(2)の2種類の感光性樹脂組成物を使用する。これらの感光性樹脂組成物は、パターニングに用いる光に対する感度が異なっており、感光性樹脂組成物(2)の方が感光性樹脂組成物(1)よりも感度が高くなっている。ここで感度とは、感光性樹脂組成物を硬化させるために必要な露光量を示すものであって、高感度であるほど、感光性樹脂組成物は、より小さな露光量で硬化する。
まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミドなどからなるフィルム基材上に感光性樹脂組成物(1)を塗膜した後、吐出エネルギー発生素子1を配置した基板上に、ラミネート法を用いて感光性樹脂組成物(1)を転写して成膜する。これにより、図2(A)に示すように、基板2上に、未硬化の感光性樹脂組成物(1)からなる第1の感光性樹脂組成物層10が形成される。基板2には、供給路3が設けられており、供給路3は、基板2の表面に開口する穴を形成している。第1の感光性樹脂組成物層10は、この穴を塞ぐように形成されるものであり、ドライフィルム形態で基板2の表面に貼られる。第1の感光性樹脂組成物層10を構成する感光性樹脂組成物(1)は、三官能以上のエポキシ樹脂(a)と、二官能エポキシ樹脂(b)とを含む樹脂を含有するネガ型の感光性エポキシ樹脂組成物である。組成に関しては後で詳細を説明する。
次に、流路パターンを有する流路形成マスク11を介して、第1の感光性樹脂組成物層10をパターン露光し、さらに熱処理(Post Exposure Bake)を行うことで露光部を硬化させて、図2(B)に示すように、流路形成部材4を形成する。露光されなかった部分は、未硬化の第1の感光性樹脂組成物層10として残存する。流路形成マスク11は、フォトマスクであり、露光波長の光を透過するガラスや石英などの材質からなる基板に、流路などのパターンに合わせてクロム膜などの遮光膜11Aが形成されたものである。露光装置としては、i線露光ステッパー、KrFステッパーなどの単一波長の光源や、マスクアライナーMPA−600Super(商品名、キヤノン製)などの水銀ランプのブロード波長を光源に持つ投影露光装置を用いることができる。
次に、PETやポリイミドなどからなるフィルム基材上に感光性樹脂組成物(2)を塗膜する。その後、第1の感光性樹脂組成物層10及び流路形成部材4上にラミネート法を用いて感光性樹脂組成物(2)をドライフィルム形態で転写して成膜し、第2の感光性樹脂組成物層12を形成する。したがって感光性樹脂組成物(2)は、感光紙樹脂組成物(1)の上にドライフィルム形態で積層される。さらに、図2(C)に示すように、必要に応じて撥水層9を第2の感光性樹脂組成物層12上に成膜する。感光性樹脂組成物(2)には、エポキシ樹脂をベースとするネガ型のエポキシ樹脂組成物が好適に用いられる。組成に関しては後で詳細を説明する。
撥水層9には、液体吐出ヘッドが吐出する液体に対する撥水性が求められる。撥水層9としては、カチオン重合性を有するパーフルオロアルキル組成物やパーフルオロポリエーテル組成物が好適に用いられる。一般に、パーフルオロアルキル組成物やパーフルオロポリエーテル組成物は、塗布後のベーク処理によって、その組成物と空気の界面にフッ化アルキル鎖を偏析させることが知られている。この偏析したフッ化アルキル鎖によって、組成物の表面の撥水性を高めることが可能である。
次に、吐出口パターンを有する吐出口形成マスク13を介して、第2の感光性樹脂組成物層12と撥水層と9をパターン露光する。さらに熱処理(Post Exposure Bake)を行うことで露光部を硬化させ、図2(D)に示すように、吐出口形成部材8を形成する。このとき、単一波長の光を用いて露光するのであれば、第2の感光性樹脂組成物層12を硬化させる露光量を第1の感光性樹脂組成物層10を硬化させる露光量よりも少なくする必要がある。もし、第2の感光性樹脂組成物層12を露光する際に、この第2の感光性樹脂組成物層12を透過した光の光量が第1の感光性樹脂組成物層10を硬化させる露光量であると、後の工程で第1の感光性樹脂組成物層10の未露光部の除去が困難となる。その結果、流路5を形成できなくなる。このことから、感光性樹脂組成物(2)は、感光性樹脂組成物(1)よりも露光に関し相対的に高感度である必要がある。
吐出口形成マスク13は、露光波長の光を透過するガラスや石英などの材質からなる基板に、吐出口などのパターンに合わせてクロム膜などの遮光膜13Aが形成されたものである。露光装置としては、第1の感光性樹脂組成物層10の露光に用いるものと同様のものを使用できる。また、吐出口パターン、すなわち吐出口6の平面形状は必ずしも円形状である必要はなく、図3(a)〜(c)に示す形をはじめとして、吐出特性などを考慮して適宜に定めることができる。図3(a)は楕円形状の吐出口を示しており、図3(b)は端部が半円状の形状とされた細長い開口からなる吐出口を示している。特に図3(c)は、円形の吐出口において中心部に向かう1対の突起14を設けた形状を示している。図3(c)に示すような形状の吐出口を用いることで、突起14間で液体を保持することができ、これにより、液滴吐出時に液滴が複数(主滴とサテライト)に分割することを大幅に低減することができる。したがって、液体吐出ヘッドがインクジェット記録ヘッドである場合、図3(c)に示すような平面形状を有する吐出口を用いることで、高画質印字を実現することができる。
次に、図2(E)に示すように、第1の感光性樹脂組成物層10、第2の感光性樹脂組成物層12及び撥水層9の未硬化部を有機溶剤により一括で除去し、流路5及び吐出口6を形成し、必要に応じて熱処理を行って、液体吐出ヘッドを完成させる。
以上説明した液体吐出ヘッドの製造方法では、第1の感光性樹脂組成物層10を露光した後に、第2の感光性樹脂組成物層12を積層しているが、第1の感光性樹脂組成物層の10の露光前に第2の感光性樹脂組成物層12を積層することも可能である。以下に、第1の感光性樹脂組成物層の10の露光前に第2の感光性樹脂組成物層12を積層する場合の製造工程を説明する。図4(A)〜(E)は、この場合の液体吐出ヘッドの製造工程を順を追って示す模式断面図であり、図4(E)に示す完成した状態で、図1(B)と同じ断面位置で見た図となる。
まず、PETやポリイミドなどからなるフィルム基材上に、上述のものと同じ感光性樹脂組成物(1)を塗膜した後、吐出エネルギー発生素子1を配置した基板2上に、ラミネート法を用いて感光性樹脂組成物(1)を転写して成膜する。基板2にはその基板の表面に開口する穴を形成する供給路3が設けられており、この穴をドライフィルム形態の感光性樹脂組成物(1)で塞ぐ。これにより、図4(A)に示すように、基板2上に、未硬化の感光性樹脂組成物(1)からなる第1の感光性樹脂組成物層10が形成される。次に、PETやポリイミドなどからなるフィルム基材上に、上述のものと同じ感光性樹脂組成物(2)を塗膜した後、ラミネート法を用いて感光性樹脂組成物(2)を第1の感光性樹脂組成物層10上に転写して積層し、第2の感光性樹脂組成物層12を形成する。さらに、図4(B)に示すように、必要に応じて撥水層9を第2の感光性樹脂組成物層12上に成膜する。
次に、流路パターンを有する流路形成マスク11を介して、第1の感光性樹脂組成物層10及び第2の感光性樹脂組成物層12をパターン露光し、さらに熱処理することで露光部を硬化させる。その結果、図4(C)に示すように、流路の側壁となる流路形成部材4が形成されるとともに、吐出口形成部材8の一部が形成される。次に、図4(D)に示すように、吐出口パターンを有する吐出口形成マスク13を介して、第2の感光性樹脂組成物層12と撥水層9をパターン露光する。さらに熱処理することで露光部を硬化させ、吐出口形成位置のみが未硬化部となるようにして吐出口形成部材8を形成する。
最後に、図4(E)に示すように、第1の感光性樹脂組成物層10、第2の感光性樹脂組成物層12及び撥水層9の未硬化部を有機溶剤により一括で除去し、流路5及び吐出口6を形成し、必要に応じて熱処理を行って、液体吐出ヘッドを完成させる。
図4(A)〜(E)に示す製造方法においても、第1の感光性樹脂組成物層10を構成する感光性樹脂組成物(1)よりも第2の感光性樹脂組成物層12を構成する感光性樹脂組成物(2)の方が露光に関し相対的に高感度である必要がある。また、吐出口パターンの露光を流路パターンの露光よりも前に行ってもよい。
次に、本実施形態で用いられる各感光性樹脂組成物について説明する。
<感光性樹脂組成物(1)>
第1の感光性樹脂組成物層10を構成する感光性樹脂組成物(1)は、三官能以上のエポキシ樹脂と、二官能エポキシ樹脂と、を含む樹脂を含有するネガ型の感光性エポキシ樹脂組成物である。また、光酸発生剤を含有していることが好ましい。感光性樹脂組成物(1)の硬化物は、機械的強度と、基板に対する密着性とを有することが要求される。また、感光性樹脂組成物(1)の選択には、フォトリソグラフィー材料としての解像性を考慮する必要がある。表面の開口となる凹部や貫通孔を有する基板に対してドライフィルム形態で感光性樹脂組成物(1)からなる層を成膜するので、感光性樹脂組成物(1)は、転写時や他の熱工程の際に未硬化状態においても層が変形しないような膜強度を有している必要がある。本実施形態では、未硬化状態においても層が変形しないような膜強度を有する感光性樹脂組成物により穴を塞ぐことによって、硬化後の感光性樹脂層の高さが制御された光造形物を得ようとするものである。
感光性樹脂組成物(1)は、三官能以上のエポキシ樹脂(a)として三官能以上のエポキシ基を有する樹脂を含むことで、架橋が3次元的に進行し、感光性材料としての感度が向上する。特に限定されるものではないが、三官能以上のエポキシ樹脂(a)は、エポキシ当量が500未満、軟化点が60℃以上のものであることが好ましい。エポキシ当量が500以上の場合、感度が足りずにパターン解像性の低下や、硬化物の機械的強度や密着性の低下を引き起こすことがある。また軟化点が60℃未満の場合には、ドライフィルム形態とするためにフィルム基材上に塗膜した感光性樹脂組成物(1)が製造装置内で軟化することがあり、基板に転写して第1の感光性樹脂組成物層とする際に皺が発生する原因となる。このような好ましい特性を有する三官能以上のエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂、ビスフェノールA型ノボラック型のエポキシ樹脂、オキシシクロヘキサン骨格を有する三官能以上のエポキシ樹脂などが挙げられる。市販のエポキシ樹脂としては、ダイセル社製「EHPE(登録商標)3150」、三菱化学社製「jER(登録商標)157S70」、「jER(登録商標)1031S」、DIC社製「EPICLON(登録商標)N−865」、「EPICLON(登録商標)N−695」(商品名)などが挙げられる。
なお本明細書において軟化点は、JIS−K7234に定める環球法により測定された軟化点のことをいう。
感光性樹脂組成物(1)に含まれる二官能エポキシ樹脂(b)は、感光性樹脂組成物(1)の膜強度を向上させるバインダーとして用いられ、三官能以上のエポキシ樹脂(a)よりも重量平均分子量が高いことが望ましい。二官能エポキシ樹脂(b)は、具体的には、重量平均分子量(Mw)が5500〜60000、軟化点90℃以上のものが望ましい。重量平均分子量(Mw)が5500未満では、膜強度の向上が見られず、感光性樹脂組成物(2)がその上に転写される際や、他の熱工程において、成膜した感光性樹脂組成物(1)や感光性樹脂組成物(2)が、基板の開口に大きく落ち込むことがある。感光性樹脂組成物(1)や感光性樹脂組成物(2)が開口から大きく落ち込むと、各感光性樹脂層の高さが不均一になる。軟化点が90℃未満である場合にも同様な落ち込みが発生することがある。一方、重量平均分子量(Mw)が60000より大きいと、感光性樹脂組成物(1)の架橋密度が低下し、パターン形状の安定性が低下する。ここで述べた望ましい特性を有する二官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノール骨格のエポキシ樹脂、特に、ビスフェノールA型を骨格とするエポキシ樹脂が好ましい。市販のエポキシ樹脂としては、三菱化学社製「jER(登録商標)1004」、「jER(登録商標)1007」、「jER(登録商標)1009」、「jER(登録商標)1010」、「jER(登録商標)1256」、DIC社製「EPICLON(登録商標)4050」、「EPICLON(登録商標)7050」等が挙げられる。これら樹脂の重量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(例えば島津製作所社製)を用いて、ポリスチレン換算で算出することができる。
さらに三官能以上のエポキシ樹脂(a)と二官能エポキシ樹脂(b)の混合比は、質量混合比で表して、(b)/(a)≦1.5であり、かつ感光性樹脂組成物(1)の重量平均分子量(Mw)が4500〜11000となる範囲である。本明細書中での質量混合比を示す式において、(a)は三官能以上のエポキシ樹脂(a)の質量を表し、(b)は二官能エポキシ樹脂(b)の質量を表している。二官能エポキシ樹脂(b)は、三官能以上のエポキシ樹脂(a)と比較してエポキシ当量が大きく反応性が低いため、質量混合比が(b)/(a)>1.5では架橋密度が低下し、硬化が不十分となったりパターン精度が低下したりする。パターン形状の安定性が低下すると、パターン側壁に凹凸が発生して所望の精度でパターンを形成できないことがある。その結果、硬化不良やパターン形状の安定性低下が原因となって、感光性樹脂組成物(1)と基板との密着性が低下することがある。また、質量混合比が(b)/(a)≦1.5であっても、感光性樹脂組成物(1)の重量平均分子量(Mw)が11000より大きい場合、架橋密度が低下し、同様な不具合が生じる。一方で、感光性樹脂組成物(1)の重量平均分子量(Mw)が4500未満の場合、感光性樹脂組成物(1)の膜強度が足りなくなって、基板の開口への落ち込みが発生する。
光酸発生剤としては、スルホン酸化合物、スルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、ジスルホン系化合物、リン酸化合物などが好ましい。市販品ではADEKA社製「アデカオプトマーSP−170」、「アデカオプトマーSP−172」、「アデカオプトマーSP−150」(商品名)、みどり化学社製「BBI−103」、「BBI−102」(商品名)、三和ケミカル社製「IBPF」、「IBCF」、「TS−01」、「TS−91」(商品名)、サンアプロ社製「CPI−210」、「CPI−300」、「CPI−410」(商品名)、BASFジャパン社製「Irgacure(登録商標)290」等が挙げられる。これらの光酸発生剤は、2種類以上を混合して使用することもできる。さらに密着性能等の向上を目的に、シランカップリング剤を添加することもできる。市販のシランカップリング剤としては例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「A−187」(商品名)等が挙げられる。また、パターン解像性の向上や感度の調整に、アントラセン化合物などの増感剤、アミン類などの塩基性物質や弱酸性(pKa=−1.5〜3.0)のトルエンスルホン酸を発生させる酸発生剤などを添加することもできる。トルエンスルホン酸を発生させる市販の酸発生剤としては、みどり化学社製「TPS−1000」(商品名)や和光純薬工業社製「WPAG−367」(商品名)等が挙げられる。
<感光性樹脂組成物(2)>
感光性樹脂組成物(2)は、その硬化物が機械的強度を有することが要求され、さらにフォトリソグラフィー材料としての解像性を考慮する必要ある。そのため、感光性樹脂組成物(2)には、ビスフェノールA型ノボラック型のエポキシ樹脂、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂、オキシシクロヘキサン骨格を有する三官能以上のエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂をベースとするネガ型のエポキシ樹脂組成物が好適に用いられる。エポキシ基を三官能以上有する上記エポキシ樹脂を用いることで、硬化物は3次元架橋することが可能となり、所望の特性を得るのに適することとなる。感光性樹脂組成物(2)に用いることができる市販のエポキシ樹脂としては、ダイセル社製「セロキサイド(登録商標)2021」、「GT−300シリーズ」、「GT−400シリーズ」(商品名)、「EHPE(登録商標)3150」、三菱化学社製「jER(登録商標)157S70」、DIC社製「EPICLON(登録商標)N−695」、「EPICLON(登録商標)N−865」等が挙げられる。上記エポキシ樹脂組成物に添加される光重合開始剤としては、スルホン酸化合物、ジアゾメタン化合物、スルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、ジスルホン系化合物などが好ましい。市販品ではADEKA社製「アデカオプトマーSP−170」、「アデカオプトマーSP−172」、「アデカオプトマーSP−150」(商品名)、みどり化学社製「BBI−103」、「BBI−102」(商品名)、三和ケミカル社製「IBPF」、「IBCF」、「TS−01」、「TS−91」(商品名)、サンアプロ社製、「CPI−210」、「CPI−300」、「CPI−410」(商品名)、BASFジャパン社製「Irgacure(登録商標)290」等が挙げられる。さらに密着性能の向上を目的に、感光性樹脂組成物(2)には、シランカップリング剤を添加することもできる。市販のシランカップリング剤としては例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「A−187」(商品名)等が挙げられる。また、パターン解像性の向上や感度の調整に、アントラセン化合物などの増感剤、アミン類などの塩基性物質や、弱酸性(pKa=−1.5〜3.0)のトルエンスルホン酸を発生させる酸発生剤などを添加することもできる。トルエンスルホン酸を発生させる市販の酸発生剤としては、みどり化学社製「TPS−1000」(商品名)や和光純薬工業社製「WPAG−367」(商品名)等が挙げられる。
また、ネガ型レジストとして市販されているマイクロケム社製「SU−8シリーズ」(商品名)、「KMPR(登録商標)−1000」、東京応化工業社製「TMMR(登録商標)S2000」、「TMMF(登録商標)S2000」等も感光性樹脂組成物(2)に用いることができる。
以下に実施例を示すことによってさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜21]
各実施例ごとに、表1、表2に記載の組成で感光性樹脂組成物(1)を調合した。なお各表において、組成は質量部で表されており、各表中における製品名は、上記において好適に使用できるとしたエポキシ樹脂や薬剤の商品名と一致する。また、感光性樹脂組成物を溶解する溶媒として、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(PEGMA)を使用した。光酸発生剤(CPI−210S)は、三官能以上のエポキシ樹脂(a)と二官能エポキシ樹脂(b)の合計質量に対して0.5質量%添加した。またシランカップリング剤(A−187)は、同じく合計質量に対して5質量%添加した。各表に記載の重量平均分子量(Mw)は、ゲル透過クロマトグラフィー(島津製作所社製)を用いて、ポリスチレン換算により測定したものである。図5(A)〜(E)に示す工程により、上記組成の感光性樹脂組成物(1)を用いた液体吐出ヘッドを作成した。図5(A)〜(E)に示す工程は、図2(A)〜(E)に示すものと同様のものであるが、撥水層を設けない点で、図2(A)〜(E)に示すものと異なっている。
まず、感光性樹脂組成物(1)を100μm厚のPETフィルム上に塗布し、90℃で5分間ベークしてPGMEA溶剤を揮発させ、15μmの膜を成膜した。次に、吐出エネルギー発生素子1と供給路3があらかじめ配置された基板2に、成膜した感光性樹脂組成物(1)を、ラミネート法を用いて80℃の熱を加えながらドライフィルム形態で転写した。基板2の供給路3は、基板2の表面に開口する穴であり、感光性樹脂組成物(1)でこの穴を塞いだ。図5(A)に示すように、第1の感光性樹脂組成物層10を形成した。次に、図5(B)に示すように、流路パターンを有する流路形成マスク11を介して、第1の感光性樹脂組成物層10をi線露光ステッパーを用いて9000J/m2の露光量でパターン露光した。さらに50℃5分間の熱処理を行うことで露光部を硬化させ、流路形成部材4を形成した。
次に、表3に記載の感光性樹脂組成物(2)を100μm厚のPETフィルム上に塗布し、90℃で5分間ベークして10μmの膜を成膜した。次に、図5(C)に示すように、成膜した感光性樹脂組成物(2)を、第1の感光性樹脂組成物層10及び流路形成部材4上に、ラミネート法を用いて50℃の熱を加えながら転写して積層し、第2の感光性樹脂組成物層12を形成した。次に、図5(D)に示すように、吐出口パターンを有する吐出口形成マスク13を介して、第2の感光性樹脂組成物層12をi線露光ステッパーを用いて600J/m2の露光量でパターン露光した。さらに90℃で5分間の熱処理を行うことで露光部を硬化させて吐出口形成部材8を形成した。次に、第1の感光性樹脂組成物層10及び第2の感光性樹脂組成物層12の未硬化部をPGMEA溶剤により一括で除去し、流路5及び吐出口6を形成した。さらに、200℃の熱でキュアすることにより、図5(E)に示すような液体吐出ヘッドを得た。
Figure 2016064641
Figure 2016064641
Figure 2016064641
[実施例22〜29]
各実施例ごとに、PEGMAを溶媒として使用して、表4に記載の組成で感光性樹脂組成物(1)を調合した。感光性樹脂組成物(1)には、感度の異なる2種類の光酸発生剤と、酸発生剤(TPS−1000)とを適量添加した。また、シランカップリング剤(A−187)は、三官能以上のエポキシ樹脂(a)と二官能エポキシ樹脂(b)の合計質量に対して5質量%添加した。また、感光性樹脂組成物(2)の組成は表5の通りとした。これらの感光性樹脂組成物(1)及び感光性樹脂組成物(2)を用い、実施例1におけるものと同様の製法で液体吐出ヘッドを得た。その際、感光性樹脂組成物(1)からなる第1の感光性樹脂組成物層10への露光量は表4に記載の通りとし、感光性樹脂組成物(2)からなる第2の感光性樹脂組成物層12への露光量は1200J/m2とした。
Figure 2016064641
Figure 2016064641
[比較例1〜8]
各比較例ごとに、溶媒としてPGMEAを用い。表6に記載の組成で感光性樹脂組成物(1)を調合し、実施例1と同様の製法で液体吐出ヘッドを得た。感光性樹脂組成物(2)の組成は実施例1と同じであり、各感光性樹脂組成物量に対する露光量も実施例1と同じである。
Figure 2016064641
[評価]
実施例1〜29及び比較例1〜8で作製したそれぞれの液体吐出ヘッドに、エチレングリコール/尿素/イソプロピルアルコール/N−メチルピロリドン/黒色染料/水=5/3/2/5/3/82(質量比)からなるインクを充填し、印字を行った。また、各液体吐出ヘッドの製造工程において、感光性樹脂組成物(2)からなる第2の感光性樹脂組成物層12を積層後に、供給路3上部での感光性樹脂組成物層の落ち込みの深さである落ち込み量(L)を計測した。図6に示すように、供給路3の位置に対応しない領域では一様な平面となっている第2の感光性樹脂組成物層12の上面が、供給路3の開口の位置においてどれだけ供給路3側に凹んでいるかを落ち込み量(L)とした。レーザー顕微鏡(キーエンス社製)を用いて、第2の感光性樹脂組成物層12の一様な表面から最深部の深さがどれだけであるかを計測して落ち込み量(L)とした。また、落ち込み量(L)と印字品位の相関を確認したところ、落ち込み量を精度良く計測できる0.5μm以上においては、0.5〜1.5μmの範囲で印字品位が良好であったが、1.5μm以上ではインク滴が所望の方向に飛ばず、印字品位が低下した。0.5μm未満は、落ち込み量(L)の正確な測定が困難であったが、印字品位は良好であった。そこで、表7のように、落ち込み量(L)に関する評価基準を定め、各実施例及び各比較例の液体吐出ヘッドを評価した。その結果を表1、表2、表4及び表6に記載する。
感光性樹脂組成物層をパターニングした際のパターニング精度を調べるために、作製したそれぞれの液体吐出ヘッドの流路5を光学顕微鏡(ニコン社製)により倍率100倍で確認し、インクが流路形成部材4にインクが浸み込んでいないか確認した。さらに、走査型電子顕微鏡(SEM・日立製作所社製)により倍率5000倍で流路形成部材4のパターン側壁の凹凸を観察した。これらの確認・観察結果から、表8に示す評価基準にしたがって、パターン形状を評価した。パターン形状の評価結果を表1、表2、表4及び表6に記載する。
Figure 2016064641
Figure 2016064641
1 吐出エネルギー発生素子
2 基板
3 供給路
4 流路形成部材
5 流路
6 吐出口
8 吐出口形成部材
9 撥水層
10 第1の感光性樹脂組成物層
11 流路形成マスク
12 第2の感光性樹脂組成物層
13 吐出口形成マスク
14 突起
15 落ち込み

Claims (16)

  1. 表面に開口する穴が形成された基板上に、前記穴を塞ぐように感光性樹脂組成物をドライフィルム形態で貼り、パターニングすることで光造形物を製造する光造形物の製造方法において、
    前記感光性樹脂組成物が、三官能以上のエポキシ樹脂と、二官能エポキシ樹脂と、を含む樹脂を含有し、前記二官能エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)が5500〜60000であり、前記樹脂の重量平均分子量(Mw)が4500〜11000であり、前記三官能以上のエポキシ樹脂と前記二官能エポキシ樹脂の質量混合比が、前記三官能以上のエポキシ樹脂の質量を(a)とし、前記二官能エポキシ樹脂の質量を(b)として、(b)/(a)≦1.5であることを特徴とする、光造形物の製造方法。
  2. 前記二官能エポキシ樹脂はビスフェノール骨格のエポキシ樹脂である、請求項1に記載の光造形物の製造方法。
  3. 前記二官能エポキシ樹脂の軟化点が90℃以上である、請求項1または2に記載の光造形物の製造方法。
  4. 前記感光性樹脂組成物は光酸発生剤を含有する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光造形物の製造方法。
  5. 前記感光性樹脂組成物を感光性樹脂組成物(1)として、前記感光性樹脂組成物(1)上に感光性樹脂組成物(2)をドライフィルム形態で積層する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光造形物の製造方法。
  6. 前記感光性樹脂組成物(2)が、三官能以上のエポキシ樹脂と、光酸発生剤とを少なくとも含む、請求項5に記載の光造形物の製造方法。
  7. 吐出エネルギー発生素子と液体の供給路とが形成された基板上に、感光性樹脂組成物をドライフィルム形態で貼る液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記感光性樹脂組成物が、三官能以上のエポキシ樹脂と、二官能エポキシ樹脂と、を含む樹脂を含有し、前記二官能エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)が5500〜60000であり、かつ、前記樹脂の重量平均分子量(Mw)が4500〜11000であり、前記三官能以上のエポキシ樹脂と前記二官能エポキシ樹脂の質量混合比が、前記三官能以上のエポキシ樹脂の質量を(a)とし、前記二官能エポキシ樹脂の質量を(b)として、(b)/(a)≦1.5であることを特徴とする、液体吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記二官能エポキシ樹脂はビスフェノール骨格のエポキシ樹脂である、請求項7に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記二官能エポキシ樹脂の軟化点が90℃以上である、請求項7または8に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記感光性樹脂組成物は光酸発生剤を含有する、請求項7乃至9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記感光性樹脂組成物を感光性樹脂組成物(1)として、前記感光性樹脂組成物(1)上に感光性樹脂組成物(2)をドライフィルム形態で積層する請求項7乃至10のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記感光性樹脂組成物(1)をパターニングして前記液体の流路を形成する、請求項11に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  13. 前記感光性樹脂組成物(2)が、三官能以上のエポキシ樹脂と、光酸発生剤とを少なくとも含む、請求項11または12に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  14. 前記感光性樹脂組成物(2)をパターニングして前記液体の吐出口を形成する、請求項11乃至13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  15. 前記感光性樹脂組成物(1)の未硬化部及び前記感光性樹脂組成物(2)の未硬化部を一括で除去する工程を含む、請求項11乃至14のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  16. 前記感光性樹脂組成物(2)を硬化させるのに必要な露光量が、前記感光性樹脂組成物(1)を硬化させるのに必要な露光量よりも少ない、請求項11乃至15のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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