JP2018114749A - 液体吐出ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エポキシ化合物とフルオロカーボンを含む化合物を含む感光性樹脂組成物を流路形成部材用の材料として用い、有機溶媒の含有量が多いインク等の液体にも対応可能であり、耐久性の更なる向上を図ることができる液体吐出ヘッド及びその製造方法を提供する。【解決手段】液体が吐出する吐出口6を有する吐出口形成部材8と、吐出口に連通する流路を有する流路形成部材4と、液体を吐出させるためのエネルギーを発生させるエネルギー発生素子1が配されている基板と、を有する液体吐出ヘッドにおいて、流路形成部材が、多官能エポキシ樹脂と、構造中にパーフルオロアルキル基を有する多価アルコールとの架橋硬化物を含み、この流路形成部材4中の多価アルコール成分の濃度を、基板2側のほうが吐出口形成部材8側よりも相対的に低くする。【選択図】図3

Description

本発明は、耐久性が向上した液体吐出ヘッド、およびその製造方法に関する。
液体吐出ヘッドは、インクジェット記録方式による記録媒体へのインクによる記録や、表面処理用の液体の被処理面への適用等に利用されている。インクを記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録方式に適用されるインクジェット記録ヘッドは、一般に、微細な吐出口、吐出口に連通する流路及び吐出口からのインクの吐出のためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子を複数備えている。
特許文献1には、このような構成を有するインクジェットプリントヘッドが開示されている。特許文献1では、流路形成部材用の材料として、感光性ポリイミド(Polymide)、感光性ポリアミド(Polyamide)及び感光性エポキシ(Epoxy)が開示されている。
一方、特許文献2には、流路形成部材を含む液体吐出ヘッドの構成部材を形成するための材料として、硬化可能なエポキシ化合物、フルオロカーボンを有する化合物及び硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物が開示されている。特許文献2には、この樹脂組成物の硬化物を液体吐出ヘッドの構成材料として用いることによって長期間にわたって安定的な吐出が可能である液体吐出ヘッドが提供できることが記載されている。
特開2009−1003号公報 米国特許第7055938号明細書
インクジェット用のインクとしては、一般家庭での汎用品としての水性インクや、耐久性のある堅牢な商業用の印刷物を形成するための顔料インクなど、多種多様なインクが知られている。また、インクジェット用として、目的とする機能を得るために有機溶媒の含有量を、一般家庭での汎用品としての水性インクよりも多くしたインクが知られている。このような有機溶媒の含有量を多くしたインクを用いた場合でも、耐久性を有し、安定して性能を維持可能な液体吐出ヘッドが求められている。
しかしながら、特許文献1に開示される流路形成部材では、有機溶剤成分を多量に含むインクを用いた場合には、流路形成部材等の膨潤に起因するインク吐出量の変動が生じ、印刷物に不具合が発生する場合がある。
特許文献2では、エポキシ化合物にフルオロカーボンを有する化合物を組み合わせた流路形成用部材用の樹脂組成物を用いており、その硬化物は架橋密度が高く、耐インク性及び機械的強度に優れる。従って、流路形成部材を特許文献2に開示される樹脂組成物の硬化物から形成した液体吐出ヘッドにおいては、上述した流路形成部材の膨潤の発生を抑制して、安定した記録が長期にわたって可能となる。
本発明の目的は、有機溶媒の含有量が多いインク等の液体にも対応可能であり、耐久性の更なる向上を図ることができる液体吐出ヘッド及びその製造方法を提供することにある。
本発明にかかる液体吐出ヘッドは、
液体吐出用のエネルギー発生素子を有する基板と、流路を有する流路形成部材と、該流路から供給される液体を前記エネルギー発生素子からのエネルギーにより吐出する吐出口を有する吐出口形成部材と、を備え、前記基板上に、前記流路形成部材と前記吐出口形成部材がこの順に設けられている液体吐出ヘッドであって、
前記流路形成部材が、多官能エポキシ樹脂と、構造中にパーフルオロアルキル基を有する多価アルコールとの架橋硬化物を含み、
前記流路形成部材中の前記多価アルコール由来の成分の濃度が、前記基板側のほうが前記吐出口形成部材側よりも低い
ことを特徴とする。
本発明のかかる液体吐出ヘッドの製造方法は、
液体吐出用のエネルギー発生素子を有する基板と、流路を有する流路形成部材と、該流路から供給される液体を前記エネルギー発生素子からのエネルギーにより吐出する吐出口を有する吐出口形成部材と、を備え、前記基板上に、前記流路形成部材と前記吐出口形成部材がこの順に設けられている液体吐出ヘッドの製造方法であって、
(1)基板上に、多官能エポキシ樹脂と、構造中にパーフルオロアルキル基を有する多価アルコールを含む、流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層を形成する工程と、
(2)前記基板上に形成された感光性樹脂組成物の層に流路を形成するためのパターンを露光して、流路のパターンを有する潜像を形成する工程と、
(3)前記流路のパターンを有する潜像を現像し、流路を形成する工程と、
(4)前記流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層の上に、吐出口形成部材用の材料の層を積層する工程と、
(5)前記吐出口形成部材用の材料の層に吐出口を形成し、吐出口形成部材を得る工程と、
を有し、
前記流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層は、前記基板側の第1の面と、該第1の面と対向する第2の面を有し、前記感光性樹脂組成物の層中の前記多価アルコールの濃度が、該第2の面側よりも該第1の面側のほうが低い多価アルコールの濃度分布を有する
ことを特徴とする。
本発明によれば、有機溶剤を多量に含んだインク等の液体にも対応可能であり、耐久性の更なる向上を図ることによって、長期間の安定的な液滴吐出が可能であり、長寿命の液体吐出ヘッドの提供が可能となる。
本発明のインクジェット記録ヘッドの一形態の模式図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの別の形態の模式図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法の一例を説明するための図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの吐出口形状の一例を示す模式図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法の一例を示す模式図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法の一例を示す模式図である。
本発明にかかる液体吐出ヘッドは、液体吐出用のエネルギー発生素子を有する基板と、流路を有する流路形成部材と、流路から供給される液体をエネルギー発生素子からのエネルギーにより吐出する吐出口を有する吐出口形成部材と、を備える。流路形成部材は基板に接して設けられ、また、吐出口形成部材は流路形成部材に接して設けられている。すなわち、流路形成部材と吐出口形成部材は、基板上に、流路形成部材、吐出口形成部材の順で設けられている。
流路形成部材は、多官能エポキシ樹脂と構造中にパーフルオロアルキル基を有する多価アルコール(以下、「多価アルコール」という)との架橋硬化物を含む。従って、この架橋硬化物は、少なくとも、多官能エポキシ樹脂由来の樹脂成分と、多価アルコールに由来し、この樹脂成分と結合する多価アルコール由来の成分(以下「多価アルコール成分」という)から構成される。多価アルコール成分の流路形成部材中での含有量は、基板側のほうが吐出口形成部材側よりも少なくなっている。すなわち、流路形成部材は、多価アルコール成分が基板側のほうが吐出口形成部材側よりも少ない、厚さ方向における多価アルコール成分の含有割合の分布、すなわち濃度分布を有する。一例として、流路形成部材に含まれる架橋硬化物の基板と接触する界面を含む表層部における多価アルコール成分の濃度が、吐出口形成部材と接する界面を含む表層部における多価アルコール成分の濃度より低い、多価アルコール成分の厚さ方向での濃度分布が形成される。
多官能エポキシ樹脂と多価アルコールとの架橋硬化物を流路形成部材の形成に用いることによって、流路形成部材自体の強度や耐インク性の更なる向上を図ることができる。しかしながら、本発明者らの検討によれば、有機溶媒の含有量の多いインク等の液体を用いる場合では、流路形成部材に含まれる多価アルコール成分が流路形成部材と基板との密着性に影響を与え、基板からの流路形成部材の剥離が生じる場合があるとの知見が得られた。そこで、本発明では、先に述べた多価アルコール成分の流路形成部材の厚さ方向での濃度分布を用いており、その結果として、耐インク性等の特性を架橋硬化構造により流路形成部材全体に得るとともに、基板と流路形成部材の接合強度の向上を図ることが可能となる。その結果、液体吐出ヘッドの更なる耐久性の向上を達成することができる。
流路形成部材の厚さ方向での多価アルコール成分の濃度分布は、本発明の効果が得られる範囲であれば特に限定されない。一実施形態として、多価アルコール成分の濃度を、流路形成部材の基板側で0.1質量%以上20質量%以下、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、吐出口形成部材側で5質量%以上30質量%以下、好ましくは10質量%以上25質量%以下の範囲から選択することができる。
流路形成部材中の多価アルコール成分の濃度は、赤外分光光度計(IR)を用いて、流路形成部材中の多価アルコールに由来するピーク、例えばパーフルオロアルキル基のピークを定量することで求めることができる。具体的には、検出したピークの定量結果から多価アルコールの質量に換算し、流路形成部材全体の質量で割ることで求めることができる。
以下に、IRスペクトルの測定方法の一例を述べる。IRスペクトルの測定にはATR法(全反射測定法)を用いる。ATR法においては、一般的に測定対象の最表面から1μmの深さまでの情報を得ることができる。すなわち、本明細書における基板側及び吐出口形成部材側における多価アルコール成分の濃度とは、基板側及び吐出口形成部材側の流路形成部材の表面から1μmの深さまでの濃度とする。
なお、液体吐出ヘッドは、インクを吐出して、文字、画像、各種模様、染色等を行うインクジェット用の記録ヘッドとして用いることができる。また、液体吐出ヘッドは各種表面処理用の液体のインクジェット方式を利用した被処理面への付与に用いることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1(A)は、本発明の一実施形態に係わる液体吐出ヘッドの一部を切り欠いた断面として表した模式的斜図である。また、図1(B)は、図1(A)におけるA−Bを通る基板に垂直な面で見た液体吐出ヘッドの模式的部分断面図である。
図1(A)及び(B)に示した液体吐出ヘッドは、インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子1が所定のピッチで形成された基板2を有している。エネルギー発生素子としてはヒータ等の電気熱変換素子やピエゾ素子等の圧電素子が挙げられる。基板2には、インクを供給する供給口3が開口されている。基板2は無機材料からなる基板である。無機材料としては、シリコン、炭化シリコン、窒化シリコン、ガラス(石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス)、アルミナ、ガリウム砒素、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、およびアルミニウム合金が挙げられる。基板2としては一般的にシリコン基板が用いられる。基板2の表層側には、エネルギー発生素子1を駆動するための配線膜や、SiO2、SiN等の無機材料からなる絶縁層や保護層が設けられている。基板2上には、流路形成部材4によって流路5の側壁が形成されている。さらに、流路形成部材4の少なくとも流路5の上に、吐出口6、流路6と吐出口5を連通する貫通孔からなる通路部分としての吐出部7を有する吐出口形成部材8が形成されている。さらに、必要に応じて吐出口形成部材8上に撥液層9が形成されている。基板2は流路形成部材4と直接接していてもよく、両者の間にポリエーテルアミド等の樹脂材料を密着向上層として配してもかまわない。
流路形成部材4や吐出口形成部材8の厚さは液体吐出ヘッドの吐出設計により適宜決定することができる。流路形成部材4の厚さとしては例えば3μm以上25μm以下であることが好ましい。吐出口形成部材8の厚さとしては例えば1μm以上25μm以下であることが好ましい。
この液体吐出ヘッドは、供給口3から流路5を通って供給されるインク等の液体を、エネルギー発生素子1によって発生する圧力を加えることによって、吐出部7を介して吐出口6から液滴として吐出させる。
尚、流路5は圧力室とも呼ぶ。圧力室とは、液体が通る空間のうち、エネルギー発生素子1上の吐出部7までの領域のことをいい、インクを吐出する際にインクに実質的に圧力がかかる領域である。例えば、エネルギー発生素子1が電気熱変換素子である場合、少なくとも電気熱変換素子から与えられる熱によって気泡が成長する領域が圧力室である。
また、図2は、本発明の別の実施形態に係わる液体吐出ヘッドの模式的部分断面図である。図2に示した液体吐出ヘッドは、図1(A)及び(B)に示した液体吐出ヘッドと同様に、エネルギー発生素子1を有する基板2と、流路5を有する流路形成部材4と、吐出口6を有する吐出口形成部材8とを備えている。図2に示す液体吐出ヘッドでは、一つの流路5に2つの供給口3a及び3bが接続されており、この2つの供給口を介して流路5内の液体を流路(圧力室)5の内部と外部との間で循環させることができる。具体的には、図2中の矢印で示すように、液体を、左側の供給口3aを通って流路5へ流入させ右側の供給口3bから流出させることができる。この液体の流れによって、例えば本実施形態に係わる液体吐出ヘッドをインクジェット記録ヘッドに適用した場合、吐出口6や流路5内のインクが増粘するのを抑制することができる。
本実施形態のように流路5と外部との間で液体を循環させる液体吐出ヘッドは、流路形成部材4が流れを有する液体と長時間接しているため、循環させない液体吐出ヘッドと比べて流路形成部材4の膨潤が起こりやすい。そのため、本実施形態に係わる液体吐出ヘッドでは、上記多価アルコール成分を流路形成部材4に含有させることが流路形成部材4の強度や耐インク性の向上に非常に有効である。上記多価アルコール成分を流路形成部材4へ含有させるにあたり、多価アルコール成分が基板側のほうが吐出口形成部材側よりも低い濃度分布を流路形成部材内に形成することで、上記で述べたとおり基板1と流路形成部材4の接合強度を向上することができる。
次に、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法について、以下に説明する。
本発明にかかる液体吐出ヘッドの製造方法は、以下の工程を有する。
(1)基板上に、多官能エポキシ樹脂と多価アルコールを含む、流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層を形成する工程、
(2)基板上に形成された感光性樹脂組成物の層に流路を形成するためのパターンを露光して、流路のパターンを有する潜像を形成する工程、
(3)流路のパターンを有する潜像を現像し、流路を形成する工程、
(4)流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層の上に、吐出口形成部材用の材料の層を積層する工程、及び
(5)吐出口形成部材用の材料の層に吐出口を形成し、吐出口形成部材を得る工程。
流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層は、基板側の第一の面と、第一の面と対向する第2の面とを有し、多価アルコールの厚さ方向での濃度が第一の面側よりも第2の面側のほうが低い多価アルコールの濃度分布を有する。
工程(1)には、流路形成部材を形成する材料としての感光性樹脂組成物の層に目的とする多価アルコールの厚さ方向での濃度分布を得ることができる方法であれば特に制限なく利用できる。工程(1)用の方法としては、以下の方法等を挙げることができる。
(I)多官能エポキシ樹脂と多価アルコールを含み、多価アルコールの濃度の異なる2つ以上の感光性樹脂組成物の層を、基板側から順に多価アルコールの濃度が高くなるように積層する方法。
(II)多官能エポキシ樹脂と多価アルコールを含む樹脂組成物の層を加熱処理して厚さ方向における多価アルコールの濃度分布を形成し、加熱処理された樹脂組成物の層を基板上に積層して、流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層を基板上に形成する方法。
(III)目的とする多価アルコールの濃度分布を有するドライフィルムを基板に転写する方法。
(I)の方法における感光性樹脂組成物の層はドライフィルムを用いて形成してもよい。上記で述べた、本発明の実施形態の特徴である多価アルコールの濃度分布を形成する手法は、ドライフィルムにより感光性樹脂組成物の層を基板上に転写する場合において、層と基板との密着性を向上させるのに非常に有効である。ドライフィルムによる方法は、他の方法、例えば基板上に液状の感光性樹脂組成物を直接塗布する方法(塗布法)と比較して、感光性樹脂組成物の層を基板上に積層する際の層と基板との親和性が低く、得られる層と基板との密着性が劣る傾向にあるためである。尚、ドライフィルムによる方法は塗布法と比較して、供給口等の貫通孔やその他の凹凸がすでに形成されている基板に対して層を形成する場合に、均一にその層を形成することができるという利点を有する。
ドライフィルムを転写する方法(III)としては、以下の工程(1−1)〜(1−3)を含む方法を好ましく用いることができる。
(1−1)多官能エポキシ樹脂と多価アルコールを含むドライフィルム形成用の感光性樹脂組成物を基材上に塗布し、ドライフィルムを作製する工程、
(1−2)ドライフィルム中に、多価アルコールの膜厚方向での濃度が基材側にある第2の面側のほうがドライフィルムの基材側と対向する第1の面としての表面側よりも高い、多価アルコールの濃度分布を形成する工程、及び
(1−3)多価アルコールの濃度分布を有するドライフィルムを、ドライフィルムの第2の面としての表面側を介して液体吐出ヘッド用の基板に転写して、流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層を基板上に形成する工程。
工程(1−1)及び工程(1−2)は別工程として、あるいは少なくとも一部が重複した一つの工程として行うことができる。
工程(1−2)には、流路形成部材を形成する材料としての感光性樹脂組成物の層に目的とする多価アルコールの厚さ方向での濃度分布を得ることができる方法であれば特に制限なく利用できる。工程(1−2)用の方法として、以下の方法等を挙げることができる。
(i)多官能エポキシ樹脂と多価アルコールを含み、多価アルコールの濃度の異なる2つ以上のドライフィルム形成用の感光性樹脂組成物の層を、ドライフィルム形成用の基材側から順に多価アルコールの濃度が低くなるように積層し、各層をドライフィルム化する方法。
(ii)多官能エポキシ樹脂と多価アルコールを含み、多価アルコールの濃度の異なる2つ以上のドライフィルムを、基材側から順に多価アルコールの濃度が低くなるように積層し、複数層構成のドライフィルムを形成する方法。
(iii)基材上に形成した多官能エポキシ樹脂と多価アルコールを含む感光性樹脂組成物の層を加熱処理する方法。
方法(i)及び(ii)は、工程(1−1)及び工程(1−2)を同時に行う方法である。方法(iii)における加熱処理は、基材上でのドライフィルム形成後に行ってもよいし、後述する実施例におけるように、基材上の感光性樹脂組成物からのドライフィルムの形成時に同時に行ってもよい。
方法(iii)における加熱処理によって、ドライフィルムの基材側の第1の面と対向し、空気等の気相に解放状態にある第2の面(解放表面)から加熱処理温度において揮発性の多価アルコールが蒸発する。この多価アルコールの蒸発量は、ドライフィルムの基材側への深さに応じて減少する。その結果、ドライフィルムの厚さ方向における多価アルコールの濃度変化において基材側に向かって漸減する傾斜を有する濃度分布を得ることができる。ドライフィルムを工程(1−3)において液体吐出ヘッド用の基板に転写すると、ドライフィルムの基材側の第1の面と対向する多価アルコールの濃度が低減されている第2の面が基板と接し、基材との界面を形成していた第1の面が、吐出口形成部材の積層用の表面となる。これらの工程によって、流路形成部材を構成する架橋硬化物中の多価アルコール成分の濃度が、基板側のほうが吐出口形成部材側よりも低い、多価アルコール成分の濃度分布を得ることができる。
方法(iii)における加熱処理によりドライフィルム中に形成される多価アルコールの膜厚方向での濃度分布は、多価アルコール濃度について、基材と対向する表面において最低となり、基材側に近づくに従って増加する傾斜を有し、通常は極大値を持たない。また、多価アルコールの濃度が最大となる位置は、ドライフィルムの基材と対向する解放表面領域よりも内側であり、かつ多価アルコール濃度が低い部分よって液体吐出ヘッド用の基板との目的とする接合強度が得られる位置であればよい。また、ドライフィルムの膜厚方向において多価アルコール濃度が最大となる位置から基材との界面まで、この多価アルコールの最大濃度が維持される濃度分布をドライフィルムが有することもできる。
このような多価アルコールの膜厚方向での濃度分布を方法(iii)において得るには、多価アルコールが透過しない材質の基材を用いることが好ましい。
これらの中でも方法(iii)は、比較的容易に多価アルコールの濃度分布を形成することができることから好ましい。
工程(2)〜(5)を行う順番は、この順に限定されず、目的とする基板上の流路形成部材と吐出口形成部材からなる構造が得られるように変更可能である。工程(2)の潜像形成のための露光は、工程(4)よりも前に行うことも、工程(4)よりも後に行うこともできる。また、工程(3)は、工程(5)中に組み込んで、あるいは工程(5)の後に行うことができる。
流路形成部材用の材料としてのドライフィルムを基板に転写して用いる場合の上記の工程(2)〜(5)は、以下の(2A)〜(5A)工程、あるいは、(2B)〜(5B)を含む方法により行うことができる。
・工程(2A)〜(5A)の組合せ
(2A)基板上に転写されたドライフィルムに流路を形成するためのパターンを露光して、流路のパターンを有する潜像を形成する工程、
(3A)潜像が形成されたドライフィルム上に、吐出口形成部材用の感光性組成物の層を少なくとも流路のパターンを有する潜像を覆うように形成する工程、
(4A)吐出口形成部材用の感光性組成物の層に吐出口を形成し、吐出口形成部材を得る工程、及び
(5A)流路のパターンを有する潜像を現像し、流路を形成する工程。
・工程(2B)〜(2B)の組合せ
(2B)基板上に転写されたドライフィルム上に、吐出口形成部材用の感光性組成物の層を設けて積層構造を形成する工程、
(3B)積層構造に流路を形成するためのパターンを露光して、ドライフィルムに流路のパターンを有する潜像を形成する工程、
(4B)積層構造に吐出口を形成するためのパターンを露光して、吐出口形成部材用の感光性組成物の層に吐出口のパターンを有する潜像を形成する工程、及び
(5B)流路のパターンを有する潜像と、吐出口のパターンを有する潜像を現像し、流路及び吐出口を形成する工程。
流路のパターンを有する潜像、あるいは吐出口のパターンを有する潜像において、感光性樹脂組成物がネガ型の感光性を有する場合には、未露光部が流路や吐出口となる部分を形成する。
以下、本発明にかかる液体記録ヘッドの製造方法の第一の実施形態を示す。
図3および図6は、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法の一例を示す模式的断面図であり、完成した状態で図1(B)と同じ断面の位置でみた図である。以下に、図面を参照して、本発明の製造方法の一例について順に説明する。
図6:ドライフィルムの作製および加熱処理
まず、図6に示すように、溶剤に溶かした感光性樹脂組成物(1)をポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド等から成るフィルム基材(ベースフィルム)14上に塗布し、ドライフィルム10(以下、DFと称する)を作製する。本実施形態では、DF形成用としてネガ型の感光性樹脂組成物(1)を用いる場合を示す。
感光性樹脂組成物(1)は、少なくとも多官能エポキシ樹脂、膨潤抑制剤、および光酸発生剤、を含む。以下にこの感光性樹脂組成物の構成成分の詳細を説明する。
(多官能エポキシ樹脂)
多官能エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂、ビスフェノールA型ノボラック型のエポキシ樹脂、オキシシクロヘキサン骨格を有する多官能エポキシ樹脂が挙げられる。多官能エポキシ樹脂としては三官能以上のエポキシ樹脂が好ましい。これらの1種を、あるいはこれらの2種以上を組み合わせて用いることができる。市販のエポキシ樹脂としては、ダイセル化学工業製「EHPE3150」(商品名)、三菱化学社製「157S70」(商品名)、「jER1031S」(商品名)、大日本インキ化学工業株式会社製「EPICLON N−865」、「EPICLON N−695」(商品名)等が挙げられる。
(膨潤抑制剤)
膨潤抑制剤としては、多価アルコールが用いられる。この多価アルコールは分子構造中にパーフルオロアルキル基を含有する。パーフルオロアルキル基は、インク中の水分や溶剤成分の樹脂内部への侵入を抑制する効果を有する。また、多価アルコール中の水酸基は、多官能エポキシ樹脂との良好な相溶性を確保することに加え、エポキシが開環重合する過程で、化学的にエポキシ基と結合し、強固な架橋硬化物を構成する架橋剤的な役割を果たすものである。従って、1分子中に2個以上の水酸基を有する多価アルコールが好ましい。
更に、後述するDFの加熱処理により膨潤抑制剤のドライフィルムの膜厚方向における目的とする濃度分布を得る場合には、膨潤抑制剤は加熱処理の温度等の処理条件において揮発性又は昇華性であることが好ましい。例えば、膨潤抑制剤が沸点を有する場合は、加熱処理の温度が90℃以上140℃以下である場合(詳細は後述)、沸点が90℃以上450℃以下の範囲にあることが好ましい。
膨潤抑制剤の重量平均分子量としては200以上500以下であることが好ましい。
膨潤抑制剤として、具体的には以下の化合物が挙げられる。
(式(4)中、nは1〜20の整数を示す。)
また、目的とする特性を得る上で、膨潤抑制剤は、2つのトリフルオロメチル基と1つまたは2つのフェニル基及び/またはフェニレン基を有する化合物であることが好ましい。
膨潤抑制剤用の化合物として、好ましくは、前記式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる。市販品では、セントラル硝子製「1,4−HFAB」、「1,3−HFAB」、「BIS−AF」(商品名)等が挙げられる。これらの1種を、あるいはこれらの2種以上を組み合わせて用いることができる。
(光酸発生剤)
光酸発生剤としては、スルホン酸化合物、スルホニウム塩化合物、ヨードニウム塩化合物、ジスルホン系化合物、リン酸化合物などが好ましい。市販品ではADEKA社製「アデカオプトマーSP−170」、「アデカオプトマーSP−172」、「SP−150」(商品名)、みどり化学社製「BBI−103」、「BBI−102」(商品名)、三和ケミカル社製「IBPF」、「IBCF」、「TS−01」、「TS−91」(商品名)、サンアプロ社製「CPI−210」、「CPI−300」、「CPI−410」(商品名)、チバジャパン社製「Irgacure290」(商品名)等が挙げられる。これらの光酸発生剤は2種類以上を混合して使用することも出来る。
(その他の添加剤)
更に、流路形成部材の隣接する部材との密着性能等の向上を目的に、シランカップリング剤を添加することも出来る。市販のシランカップリング剤としては、例えば、イージー東芝シリコーン社製「A−187」(製品名)等が挙げられる。
また、パターン解像性の向上や感度(硬化に必要な露光量)の調整に、アントラセン化合物などの増感剤、アミン類などの塩基性物質や弱酸性(pKa=−1.5〜3.0)のトルエンスルホン酸を発生させる酸発生剤などを、カチオンのトラップ剤として添加することもできる。トルエンスルホン酸を発生させる市販の酸発生剤としては、みどり化学社製「TPS−1000」(製品名)や和光純薬工業社製「WPAG−367」(製品名)等が挙げられる。
感光性樹脂組成物(1)の組成は、目的とする感光性、流路形成部材としての物性を得ることができるように設定すればよく、特に限定されない。
次に、DFに加熱処理を施し、感光性樹脂組成物(1)を用いて形成したDF10中から膨潤抑制剤を一部除去する。膨潤抑制剤として、比較的低温で揮発(昇華)する化合物を用いることによって、DF形成時、及び/またはDF状態で加熱処理を行うことで、DF10のフィルム基材14側の第2の面10Bからその反対側の第1の面10A(DF表面)に向かうに従って徐徐に膨潤抑制剤の濃度が低くなる、膜厚方向における濃度変化に傾斜を持たせることが可能となる。加熱処理における温度や時間の条件は、所望の傾斜となるよう任意に設定することができる。温度が極端に低い場合には揮発に長時間を要し、温度が極端に高い場合には揮発量の制御が困難となる場合がある。そのため、加熱処理の温度としては90℃以上140℃以下の範囲が好ましい。また、揮発を加速させる目的で、減圧条件下で加熱処理を行っても良い。
膨潤抑制剤の濃度分布を生じさせるための加熱処理前における膨潤抑制剤の添加量としては、上記の膜厚方向での濃度分布により得られる目的とする架橋硬化物の特性が得られるように、任意に設定することができるが、多官能エポキシ樹脂に対して膨潤抑制剤の添加量が極端に少ない場合には膨潤抑制の効果が不十分となる場合がある。また、膨潤抑制剤の添加量が極端に多い場合には、エポキシ基同士の架橋密度が低くなり、有機溶媒の含有量の多いインク等を吐出用の液体として利用する場合において、液体吐出ヘッド用の基板や後述する吐出口形成部材との密着力が低下する等の障害を引き起こす場合がある。好ましい膨潤抑制剤の添加量としては、多官能エポキシ樹脂100質量部に対して、10質量部以上40質量部以下の範囲であり、特に好ましい添加量としては、多官能エポキシ樹脂100質量部に対して、15質量部以上40質量部以下の範囲であり、15質量部以上30質量部以下の範囲が更に好ましい。
また、DFを形成している感光性樹脂組成物の層中の、加熱処理後の基材側とその反対側の露出表面側との多価アルコールの濃度分布は、後述するDFへの露光およびPEB(Post Exposure Bake)の工程を経ても大きく変動しないため、先に一実施形態として挙げた以下の流路形成部材中の多価アルコール成分の濃度分布と同様であることが好ましい:
露出表面側で0.1質量%以上20質量%以下、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、基材側で5質量%以上30質量%以下、好ましくは10質量%以上25質量%以下。
なお、先に述べた通り、加熱処理による方法に代えて、多価アルコール濃度の異なる2以上の層から多価アルコールの厚さ方向での濃度分布を得る場合においても、同様の多価アルコールの濃度分布を利用することができる。
DF中の多価アルコールの含有量は、流路形成部材中の多価アルコール成分の濃度の測定と同様に測定することができる。例えば加熱処理前後のDFの表面を、赤外分光光度計(IR)を用いてパーフルオロアルキル基や水酸基のピークを定量することで求めることができる。また、DFの膜厚方向における濃度の変化における傾斜を検出する場合は、加熱処理後のDFを斜め切削し、赤外線(IR)を用いて上記のピークをライン分析することで検出可能である。
図3(A)、図6(C):ラミネート
多価アルコールの厚さ方向での濃度分布を有するDF10を、エネルギー発生素子1と供給口3を配した基板2上にラミネート法を用いて転写して成膜する。
感光性樹脂組成物(1)は、DF10の状態ではフィルム基材14側の第2の面10Bの側における膨潤抑制剤の濃度が第1の面10Aとしての表面側よりも相対的に高い。一方、図6(C)に示すように、基板2上にラミネートした後は、基板2側の第1の面10A側における膨潤抑制剤の濃度が第2の面10Bとしての表面側よりも相対的に低くなる。このため、最終的に液体吐出ヘッドとした場合、流路形成部材4の基板2側の第一の面10Aの側における膨潤抑制剤の濃度が低減されていることによって、流路5を形成する流路形成部材4と基板2との接着力を低下させる心配がない。また、吐出口6、吐出部7を形成する吐出口形成部材8側にある第2の面10Bの側においては十分な量の膨潤抑制剤を含有するため、インク等の液体による膨潤を抑制することが可能となる。
DF10と基板2とを十分に密着させるため、基板2を加熱した状態でDF10をラミネートしてもよい。基板2を加熱した状態でDF10をラミネートすることで、最終的な液体吐出ヘッドにおいて基板2と流路形成部材4との密着性を更に高めることができる。ラミネート時の基板2の加熱温度は、DF10に含まれる多価アルコールの濃度を大きく変動させないよう、比較的低いことが好ましい。加熱温度としては具体的には30℃以上100℃以下、好ましくは40℃以上90℃以下である。
図3(B):流路パターンの露光
次に、流路パターンを有する流路形成用のマスク11を介して、DF10をパターン露光して露光部と未露光部からなる潜像を形成し、さらにPEBとしての加熱処理をすることで露光部を硬化させて流路形成部材4を形成する。なお、流路のパターンを有する未露光部は、現像により除去可能な部分として残される。
マスク11は、露光波長の光を透過するガラスや石英などの材質からなる基板に、流路などのパターンに合わせてクロム膜などの遮光膜が形成されたものである。露光装置としては、I線露光ステッパー、KrFステッパーなどの単一波長の光源や、マスクアライナーMPA−600Super(商品名、キヤノン製)などの水銀ランプのブロード波長を光源に持つ投影露光装置を用いることができる。
PEBの条件は所望の流路のパターンが形成できれば特に制限されるものではない。PEBは、例えば40℃以上110℃以下で、3〜10分行うことができる。PEBの温度は、DF10に含まれる多価アルコールの濃度を大きく変動させないように、40℃以上90℃以下、好ましくは50℃以上80℃以下であることが好ましい。
図3(C):吐出口形成部材の成膜
次に、上述したDF作製工程と同様にして、感光性樹脂組成物(2)のDF12を作製し、潜像を有するDF10上にラミネート法を用いて転写して成膜する。本実施形態では、ネガ型の感光性樹脂組成物をDF12の形成用材料として用いる。なお、DF12のラミネートは、DF10のラミネートと同様に基板2を加熱した状態で行ってもよい。
さらに、必要に応じて撥液層9を、DF12上に成膜する。撥液層9には、インク等の吐出用の液体に対する撥液性が求められる。吐出用液体として水性インクを用いる場合には、カチオン重合性を有するパーフルオロアルキル組成物やパーフルオロポリエーテル組成物が好適に用いられる。
感光性樹脂組成物(2)は、その硬化物が機械的強度を有することが要求され、さらにフォトリソグラフィー材料として、微細な吐出口を形成するための解像性を考慮する必要ある。その為、ビスフェノールA型ノボラック型のエポキシ樹脂、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂、オキシシクロヘキサン骨格を有する三官能以上のエポキシ樹脂、等のエポキシ樹脂をベースとするネガ型のエポキシ樹脂組成物が好適に用いられる。これらの1種を、あるいはこれらの2種以上を組み合わせて用いることができる。
以下に、感光性樹脂組成物(2)の構成成分の詳細を説明する。
(エポキシ樹脂)
エポキシ基を三官能以上有する上記エポキシ樹脂を用いることで、硬化物は3次元架橋することが可能となり、所望の特性を得るのに適している。市販のエポキシ樹脂としては、ダイセル化学工業製「セロキサイド2021」、「GT−300シリーズ」、「GT−400シリーズ」、「EHPE3150」(商品名)、三菱化学社製「157S70」(商品名)、大日本インキ化学工業株式会社製「エピクロンN−695」、「エピクロンN−865」(商品名)等が挙げられる。これらの1種を、あるいはこれらの2種以上を組み合わせて用いることができる。
(光重合開始剤)
上記エポキシ樹脂組成物を硬化させるための光重合開始剤としては、感光性樹脂組成物(1)と同様の光酸発生剤を用いることができる。本発明においては、前述の感光性樹脂組成物(1)よりも高感度であることが好ましいため、所望の感度となるよう、種類および添加量を調整することが好ましい。
(膨潤抑制剤)
感光性樹脂組成物(2)には、感光性樹脂組成物(1)と同様に、膨潤抑制剤を添加してもよい。膨潤抑制剤は、感光性樹脂組成物(1)と同様のパーフルオロアルキル基を含有する多価アルコールを用いることができる。但し、DFの膜厚方向における濃度は均一であることが好ましく、DFを作製する際の溶剤乾燥は、90℃よりも低い温度で行うことが好ましい。
従って、感光性樹脂組成物(2)における膨潤抑制剤としての多価アルコールの濃度は、0質量%以上30質量%以下、好ましくは0質量%以上20質量%以下の範囲から選択することができる。
(その他の添加剤)
感光性樹脂組成物(1)と同様に種々の添加剤を用いることができるが、特に本発明においては、感光性樹脂組成物(1)よりも高感度とする目的で、アントラセン化合物などの増感剤を添加しても良い。市販品ではADEKA社製「アデカオプトマーSP−100」が好適に用いられる。
感光性樹脂組成物(2)の組成は、目的とする感光性、流路形成部材としての物性を得ることがように設定すればよく、特に限定されない。
図3(D):吐出口パターンの露光
次に、吐出口パターンを有する吐出口形成用のマスク13を介して、DF12と撥液層9をパターン露光して、露光部と未露光部からなる潜像を形成する。さらにPEBすることで露光部を硬化させ、吐出口形成部材8を形成する。吐出口6及び吐出部7のパターンを有する未露光部は現像除去可能な状態で残される。
露光装置としては、感光性樹脂組成物(1)の露光に用いたものと同一の装置を用いることができる。
本実施例形態においては、DF12を硬化させる露光量を、DF10を形成する感光性樹脂組成物(1)を硬化させる露光量よりも少なくする必要がある。つまり、DF12を形成する感光性樹脂組成物(2)を露光する際に、DF12を透過した光がDF10を硬化させる露光量となる場合、後の工程でDF10の未露光部の除去が困難となり、流路5を形成出来なくなる。このことから、感光性樹脂組成物(2)は感光性樹脂組成物(1)よりも相対的に高感度である必要がある。これらの感光性樹脂層の光感度差は、樹脂成分の種類、光開始剤の種類、あるいはこれらの配合割合等によって調整することができる。また、吐出口パターンは必ずしも円形状であるある必要はなく、吐出特性などを考慮して図4(a)〜(c)に示す形をはじめ、適宜形状を選定してもよい。特に、図4(c)のような吐出口内に突起15を設けた吐出口を用いることで、突起15間で液体を保持し、インク液滴吐出時にインク滴が複数(主滴とサテライト)に分割するのを大幅に低減し、高画質印字を実現することができる。
図3(E):現像
次に、ともに潜像を有するDF10、DF12及び撥液層9の未硬化部を有機溶剤で除去して現像し、流路5、吐出口6、吐出部7を形成する。さらに、必要に応じて流路形成部材4、吐出口形成部材8、撥液層9の架橋反応を促進する目的で、加熱処理を行って液体吐出ヘッドを完成させる。
上述した製造方法においては、DF10を露光した後に、DF12を積層する例を示したが、DF10の露光前にDF12を積層することも可能である。以下に、図5を用いてその製造方法を説明する。
図5は本発明の第二の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの製造方法の一例を示す模式的断面図であり、完成した状態で図1(B)と同じ断面の位置でみた図である。なお、DFの作製方法に関しては、上述した第一の実施形態にかかる製造方法と同様である。
まず、感光性樹脂組成物(1)を用いて作製したDF10を、エネルギー発生素子1と供給口3を配置した基板2上に、ラミネート法を用いて転写して成膜する(図5(A))。
次に、感光性樹脂組成物(2)を用いて作製したDF12を、DF10上にラミネート法を用いて転写して積層し、DF10とDF12からなる積層構造を形成する。さらに必要に応じて撥液層9をDF12上に成膜する(図5(B))。
次に、流路パターンを有する流路形成用のマスク11を介して、積層構造を形成する感光性樹脂組成物(1)10および感光性樹脂組成物(2)12をパターン露光して、露光部と未露光部からなる潜像を形成する。さらにPEBすることで露光部を硬化させて流路形成部材4と、吐出口形成部材8の一部を形成する(図5(C))。
次に、吐出口パターンを有する吐出口形成用のマスク13を介して、積層構造を形成するDF12と撥液層9をパターン露光して、露光部と未露光部からなる潜像を形成する。さらに、PEBすることで露光部を硬化させ、吐出口形成部材8を形成する(図5(D))。ここで、吐出口パターンの露光は、流路パターンの露光の前でも構わない。
次に、DF10、DF12、撥液層9の未硬化部を有機溶剤で除去し、流路5、吐出口6、吐出部7を形成して液体吐出ヘッドを完成させる(図5(E))。
図3及び図5に示す実施形態では、DF10の積層前に基板2に供給口3が設けられているが、供給口3の基板1への形成工程は、これらの実施形態に限定されない。例えば、図3及び図5の工程(D)が終了した段階で基板2に供給口3を形成して、未硬化部の現像による除去用の通路として利用することもできる。
以下に本発明の実施例を示し、さらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜22)
感光性樹脂組成物(1)に添加される膨潤抑制剤の種類と添加量、DF化の際のベーク条件、さらにその条件で作製した液体吐出ヘッドの評価結果を、表1にまとめて記載する。また、各実施例においては、図6および図3に示す製造プロセスを用いて、液体吐出ヘッドを作製した。
まず、図6(A)に示すように、感光性樹脂組成物(1)の原料溶液をフィルム基材14上に塗布し、ベークを行って、15μmの感光性樹脂組成物(1)からのDF10を作製した。フィルム基材14としては、100μm厚のPETフィルムを用いた。感光性樹脂組成物(1)の原料溶液の組成は以下の通りである。
・多官能エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「EPICLON N−695」):100質量部
・サンアプロ社製「CPI−210」:0.5質量部
・イージー東芝シリコーン社製「A−187」:5質量部
・表1に示す膨潤抑制剤:多官能エポキシ樹脂100質量部に対する添加量(質量部)については表1参照
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:120質量部
なお、表1の膨潤抑制剤用の化合部の略称は以下の化合物を示す。
1,4−HFAB:1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン
1,3−HFAB:1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン
BIS−AF:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロピル
また、表1における「フィルム側」はDFのフィルム基材側表面を示す。
ここで、フィルム基材14に塗布した感光性樹脂組成物(1)の原料溶液をベークする際、溶剤の揮発と併せて、膨潤抑制剤を一部除去した。
・ベーク条件(温度と時間)
・ベーク後における膨潤抑制剤の濃度(表面側およびPETフィルム側)
を表1に併せて示す。
なお、ベークには窒素雰囲気に置換されたオーブンを用いた。また、膨潤抑制剤の濃度の測定は、前述した方法に従い、DFを斜め切削した後IRによりパーフルオロアルキル基を定量することで行った。
次に、作製したDFを、エネルギー発生素子1と供給口3を配置した基板2にラミネート法を用いて、70℃の熱を加えながら転写した(図6(B)、(C)、図3(A))。ラミネートにより、DFの表面側が基板2に接する側となるため、基板2側からDF10の、基板2の反対側の表面に向かって膨潤抑制剤の濃度が増大するよう傾斜を持つことになる。なお、ラミネート時の温度が70℃と低いため、この工程では膨潤抑制剤の濃度に変動は見られない。
次に、流路パターンを有する流路形成用のマスク11を介して、DF10を、I線ステッパーを用いて9000J/m2の露光量でパターン露光した。さらに70℃で5分のPEBを行って露光部を硬化させ、流路形成部材4を形成した(図3(B))。
次に、DF10の形成と同様にして、感光性樹脂組成物(2)の原料溶液を100μm厚のPETフィルム上に塗布し、80℃で5分のベークを行って、10μmのDF12を作製した。なお、感光性樹脂組成物(2)の原料溶液としては、以下の組成のものを用いた。
・ダイセル化学工業製「EHPE−3150」:100質量部
・サンアプロ社製「CPI−410」:2質量部
・イージー東芝シリコーン社製「A−187」:5質量部
・セントラル硝子社「1,4−HFAB」:20質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:120質量部
感光性樹脂組成物(2)からのDF作製の際のベーク条件は、80℃、5分であるため、感光性樹脂組成物(2)の原料溶液の塗布層及びDF12からの膨潤抑制剤の揮発は殆ど発生しない。さらにDF12を、DF10上に、ラミネート法を用いて70℃の熱を加えながら転写して積層した。引き続き、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシランとグリシドオキシプロピルトリメトキシシランとメチルトリエトキシシランの縮合物からなる撥水層9を積層した(図3(C))。
次に、吐出口パターンを有する吐出口形成用のマスク13を介して、DF12および撥水層9を、I線露光ステッパーを用いて600J/m2の露光量でパターン露光した。さらに90℃で5分のPEBを行って露光部を硬化させて吐出口形成部材8を形成した(図6(D))。
次に、DF10、DF12、撥水層9の未硬化部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにより除去し、液流路5、吐出口6、吐出部7を形成した。その後、200℃で1時間の加熱を行い、液体吐出ヘッドを得た(図6(E))。
なお、露光およびPEBの工程を経ることで、膨潤抑制剤はエポキシ基の架橋ネットワーク中に取り込まれるため、上記加熱工程において、流路形成部材4および吐出口形成部材8中における膨潤抑制剤の濃度が変動することはない。
各実施例によれば、流路形成部材4の基板2側では膨潤抑制剤が少ない状態であるため、優れた密着性を維持することが可能となる。また、吐出口形成部材8側においては、膨潤抑制剤が多く含まれた状態となるため、有機溶剤を多量に含むようなインクを用いる場合においても、膨潤を抑制することができる。
(比較例1〜2)
表2に示す条件を用いる以外は実施例1と同様にして、液体吐出ヘッドを作製した。比較例1においては、膨潤抑制剤を含有しない形態の液体吐出ヘッドを作製した。また、比較例2においては、流路形成部材4中に多量の膨潤抑制剤を均一に含有する液体吐出ヘッドを作製した。評価結果を、表2に併せて示す。
(比較例3)
比較例3においては、基板2側の膨潤抑制剤濃度が高く、吐出口形成部材8側の膨潤抑制剤濃度が低い液体吐出ヘッドを作製した。評価結果を、表3に併せて示す。
なお、該液体吐出ヘッドは、以下の製造方法により作製した。
まず、供給口3を形成していない基板2上に、実施例1で調製した感光性樹脂組成物(1)10の原料溶液を15μm厚となるようスピンコートし、表3に示す条件でプリベークを行った。その後は各実施例と同様の工程で液流路5、吐出口6、吐出部7を形成した。最後にドライエッチングにて供給口3を形成し、液体吐出ヘッドを完成させた。
(評価方法)
各実施例および比較例で得られた液体吐出ヘッドを、インクジェットプリンターに搭載し、インクとして下記組成のものを用い、30000枚印字後のヘッドを評価した。
・インク組成
・・2−ピロリドン:20質量部
・・1、2−ヘキサンジオール:5質量部
・・エチレングリコール:10質量部
・・黒色顔料:5質量部
・・分散用アクリル樹脂:10質量部
・・水:100質量部
(剥離評価)
光学顕微鏡にて、液体吐出ヘッドの吐出口形成面(吐出口の開口面)側から流路を観察し、基板2と流路形成部材4との間の剥離の有無を確認した。
剥離が観られない:◎
一部剥離が観られるが、吐出には影響しないレベル:○
剥離が観られ、吐出に影響を及ぼすレベル:×
(吐出量変動)
初期からの吐出量の変化量を測定した。
変化量=5%未満:◎
変化量=5%以上、10%未満:○
変化量=10%以上:×
1 エネルギー発生素子
2 基板
3 供給口
4 流路形成部材
5 流路
6 吐出口
7 吐出部
8 吐出口形成部材
9 撥液層
10 感光性樹脂組成物(1)のドライフィルム
11 流路形成用のマスク
12 感光性樹脂組成物(2)のドライフィルム
13 吐出口形成用のマスク
14 フィルム基材
15 突起

Claims (20)

  1. 液体吐出用のエネルギー発生素子を有する基板と、流路を有する流路形成部材と、該流路から供給される液体を前記エネルギー発生素子からのエネルギーにより吐出する吐出口を有する吐出口形成部材と、を備え、前記基板上に、前記流路形成部材と前記吐出口形成部材がこの順に設けられている液体吐出ヘッドであって、
    前記流路形成部材が、多官能エポキシ樹脂と、構造中にパーフルオロアルキル基を有する多価アルコールとの架橋硬化物を含み、
    前記流路形成部材中の前記多価アルコール由来の成分の濃度が、前記基板側のほうが前記吐出口形成部材側よりも低い
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記多価アルコールが、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、及び2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロピルからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記多官能エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型ノボラック型のエポキシ樹脂、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂、及びオキシシクロヘキサン骨格を有する三官能以上のエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記流路形成部材中の前記多価アルコール由来の成分の濃度が、前記基板側において0.1質量%以上20質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記流路形成部材中の前記多価アルコール由来の成分の濃度が、前記吐出口形成部材側において5質量%以上30質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記流路形成部材の厚さ方向での前記多価アルコール由来の成分の濃度分布が、前記吐出口形成部材側から前記基板側に向かって低下する傾斜を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記基板がシリコン基板である請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記流路形成部材は前記基板と直接接する請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記流路は前記エネルギー発生素子を内部に備える圧力室であり、前記圧力室の内部の液体は前記圧力室の外部との間で循環される請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 液体吐出用のエネルギー発生素子を有する基板と、流路を有する流路形成部材と、該流路から供給される液体を前記エネルギー発生素子からのエネルギーにより吐出する吐出口を有する吐出口形成部材と、を備え、前記基板上に、前記流路形成部材と前記吐出口形成部材がこの順に設けられている液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    (1)基板上に、多官能エポキシ樹脂と、構造中にパーフルオロアルキル基を有する多価アルコールを含む、流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層を形成する工程と、
    (2)前記基板上に形成された感光性樹脂組成物の層に流路を形成するためのパターンを露光して、流路のパターンを有する潜像を形成する工程と、
    (3)前記流路のパターンを有する潜像を現像し、流路を形成する工程と、
    (4)前記流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層の上に、吐出口形成部材用の材料の層を積層する工程と、
    (5)前記吐出口形成部材用の材料の層に吐出口を形成し、吐出口形成部材を得る工程と、
    を有し、
    前記流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層は、前記基板側の第1の面と、該第1の面と対向する第2の面を有し、前記感光性樹脂組成物の層中の前記多価アルコールの濃度が、該第2の面側よりも該第1の面側のほうが低い多価アルコールの濃度分布を有する
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記工程(1)が、前記多官能エポキシ樹脂と、前記多価アルコールを含む感光性樹脂組成物の層を加熱処理して前記多価アルコールの濃度分布を形成し、該加熱処理された感光性樹脂組成物の層を前記基板上に積層して、前記流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層を前記基板上に形成する工程を有する、請求項10に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記工程(1)を、以下の工程(1−1)〜(1−3)を含む方法により行う、請求項10に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
    (1−1)前記多官能エポキシ樹脂と、前記多価アルコールを含むドライフィルム形成用の感光性樹脂組成物を基材上に塗布し、ドライフィルムを作製する工程、
    (1−2)前記ドライフィルム中に、前記多価アルコールの濃度が、前記基材側にある第2の面側のほうが前記ドライフィルムの基材側と対向する第1の面としての表面側よりも高い、前記多価アルコールの濃度分布を形成する工程、及び
    (1−3)前記多価アルコールの濃度分布を有するドライフィルムを、前記ドライフィルムの第2の面としての表面側を介して前記基板に転写して、前記流路形成用部材用としての感光性樹脂組成物の層を前記基板上に形成する工程。
  13. 前記工程(1−2)が、前記基材上のドライフィルムを加熱処理して前記多価アルコールの濃度分布を形成する工程を含む、請求項12に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  14. 前記加熱処理の温度が、90℃以上、140℃以下の範囲から選択される、請求項11または13に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  15. 前記加熱処理前の感光性樹脂組成物に含まれる前記多価アルコールの濃度が、エポキシ樹脂100質量部に対して15質量部以上30質量部以下である、請求項11、13または14に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  16. 前記多価アルコールが、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、及び2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロピルからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項10乃至15のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  17. 前記多官能エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型ノボラック型のエポキシ樹脂、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂、及びオキシシクロヘキサン骨格を有する三官能以上のエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項10乃至16のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  18. 前記感光性樹脂組成物の層中の前記多価アルコールの濃度が、前記第1の面側において0.1質量%以上20質量%以下である請求項10乃至17のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  19. 前記感光性樹脂組成物の層中の前記多価アルコールの濃度が、前記第2の面側において5質量%以上30質量%以下である請求項10乃至18のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  20. 前記感光性樹脂組成物の層の厚さ方向での前記多価アルコールの濃度分布が、前記第2の面側から前記第1の面側に向かって低下する傾斜を有する請求項10乃至19のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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