JP2019107874A - 積層造形法 - Google Patents

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大輝 栗原
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泰成 小松
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Abstract

【課題】微細穴を有する三次元構造物の三次元CADデータをそのまま使用して造形しても、微細穴が余剰硬化物で塞がってしまうことがない積層造形法を提供する。【解決手段】光照射によって硬化した樹脂層(2,3)を積み重ね、微細穴4を有する三次元構造物1を製造するようになっている。三次元構造物1は、微細穴4が形成される微細穴形成樹脂層2と、微細穴4が形成されない微細穴非形成樹脂層3と、を有している。そして、微細穴非形成樹脂層3は、微細穴4を積層面と平行の仮想平面7に投影した形状が微細穴投影形状とすると、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状よりも大きい空間6であって、且つ、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状の全てを含む大きさの空間6が、樹脂層(2,3)の積層方向に沿って形成される。【選択図】図1

Description

この発明は、微細穴を有する三次元構造物の製造に適した積層造形法に関するものである。
従来から知られている積層造形法の一つである光造形法は、硬化工程において、容器内の液状の光硬化性樹脂に光(例えば、レーザー光)を照射し、光が当たった造形テーブル上(又は下)の1層分の光硬化性樹脂を硬化させ、次に造形テーブルを移動させて硬化した1層目の光硬化性樹脂の上(又は下)に2層目の液状の光硬化性樹脂を供給し、その2層目の液状の光硬化性樹脂に光を照射し、光が当たった2層目の光硬化性樹脂を硬化させ、このような作業をN層まで繰り返し行って、所望の光造形物(三次元構造物)を形作るようになっている。
図16は、従来の光造形法によって形成される微細穴101を有する光造形物100を示す図である。なお、図16(a)は、微細穴101を有する光造形物100の平面図である。また、図16(b)は、図16(a)のA14−A14線に沿って切断して示す微細穴101を有する光造形物100の断面図である。また、図16(c)は、微細穴101が余剰硬化物102で塞がった状態を示す微細穴101を有する光造形物100の断面図である。
この図16に示すように、光造形法によって形成される微細穴101を有する光造形物100は、微細穴101内に余剰硬化物102が形成され、微細穴101が余剰硬化物102で塞がってしまうという現象を生じることがある。
そこで、このような微細穴101が余剰硬化物102で塞がれるという不具合の発生を防止する技術として、図17に示すような微細穴201を有する光造形物200の光造形法が開発された。この図17に示す光造形法は、光造形物200の三次元CADデータを、微細穴201の延びる方向が積層面と平行になるように90°回転させた光造形用の等高線データ(第1層乃至第N層のスライスデータ)に変換し、その等高線データに基づいて第1層から第N層まで順次造形を進行するようになっている(特許文献1参照)。
特開2003−245982号公報
しかしながら、光造形用の等高線データに基づいて形成された微細穴201は、余剰硬化物によって塞がれることは抑制されるが、積層方向において余剰硬化物が溜まりやすいため、微細穴201の真円度が低下するという問題を有している。
そこで、本発明は、微細穴を有する三次元構造物の三次元CADデータをそのまま使用して造形しても、微細穴が余剰硬化物で塞がってしまうことがない積層造形法の提供を目的とする。
本発明は、光照射によって硬化した樹脂層(2,3)を積み重ね、微細穴4を有する三次元構造物1を製造する積層造形法に関するものである。本発明において、前記三次元構造物1は、前記微細穴4が形成される微細穴形成樹脂層2と、前記微細穴4が形成されない微細穴非形成樹脂層3と、を有している。そして、前記微細穴非形成樹脂層3は、前記微細穴4を積層面と平行の仮想平面7に投影した形状が微細穴投影形状とすると、前記仮想平面7への投影形状が前記微細穴投影形状よりも大きい空間6であって、且つ、前記仮想平面7への投影形状が前記微細穴投影形状の全てを含む大きさの空間6が、前記樹脂層(2,3)の積層方向に沿って形成される。
また、本発明は、光照射によって硬化した樹脂層2aを積み重ね、微細穴4を有する三次元構造物1を製造する積層造形法に関するものである。
本発明において、前記三次元構造物1は、
第1層の樹脂層2aから第n層の樹脂層2aまでを上方から下方に向けて積み重ねる場合、上層の樹脂層2aに微細穴4が形成された後、前記上層の樹脂層2aに積み重ねられる下層の樹脂層2aの前記微細穴4に対向する位置に空間6が形成される。
第1層の樹脂層2aから第n層の樹脂層2aまでを下方から上方に向けて積み重ねる場合、下層の樹脂層2aに微細穴4が形成された後、前記下層の樹脂層2aに積み重ねられる上層の樹脂層2aの前記微細穴4に対向する位置に空間6が形成される。
そして、前記空間6は、前記樹脂層2aの積層面と平行の仮想平面7への投影形状が前記微細穴4を前記仮想平面7に投影した形状である微細穴投影形状よりも大きくなるように形成され、且つ、前記仮想平面7への投影形状が前記微細穴投影形状の全てを含む大きさになるように形成される。
本発明に係る積層造形法によれば、微細穴を有する三次元構造物の三次元CADデータをそのまま使用して造形しても、微細穴が余剰硬化物で塞がってしまうことがなく、高精度の微細穴を有する三次元構造物を容易に作成できる。
本発明の第1実施形態に係る光造形法(積層造形法)によって形成される光造形物(三次元構造物)を示す図であり、図1(a)は光造形物の平面図、図1(b)は光造形物の正面図、図1(c)は図1(a)のA1−A1線に沿って切断して示す光造形物の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る光造形法の硬化工程を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る光造形法の硬化工程の後処理を説明するための図であり、図3(a)は後処理を実施するための第1の工程の図、図3(b)は後処理を実施するための第2の工程の図、図3(c)は後処理を実施するための第3の工程の図である。 本発明の第1実施形態に係る光造形法の第1変形例を説明するための図であり、図4(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図4(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図4(c)は図4(a)のA2−A2線に沿って切断して示す光造形物の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る光造形法の第2変形例を説明するための図であり、図5(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図5(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図5(c)は図5(a)のA3−A3線に沿って切断して示す光造形物の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る光造形法の第3変形例を説明するための図であり、図6(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図6(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図6(c)は図6(a)のA4−A4線に沿って切断して示す光造形物の断面図、図6(d)は図6(c)のB部を拡大して示す図である。 本発明の第2実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物を示す図であり、図7(a)は本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図7(b)は本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図7(c)は図7(a)のA5−A5線に沿って切断して示す光造形物の断面図、図7(d)は本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物の裏面図である。 本発明の第2実施形態に係る光造形法の第1変形例を説明するための図であり、図8(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図8(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図8(c)は図8(a)のA6−A6線に沿って切断して示す光造形物の断面図、図8(d)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の裏面図である。 本発明の第2実施形態に係る光造形法の第2変形例を説明するための図であり、図9(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図9(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図9(c)は図9(a)のA7−A7線に沿って切断して示す光造形物の断面図、図9(d)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の裏面図である。 本発明の第2実施形態に係る光造形法の第3変形例を説明するための図であり、図10(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図10(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図10(c)は図10(a)のA8−A8線に沿って切断して示す光造形物の断面図、図10(d)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の裏面図である。 本発明の第2実施形態に係る光造形法の第4変形例を説明するための図であり、図11(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図11(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図11(c)は図11(a)のA9−A9線に沿って切断して示す光造形物の断面図、図11(d)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の裏面図である。 本発明の第2実施形態に係る光造形法の第5変形例を説明するための図であり、図12(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図12(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図12(c)は図12(a)のA10−A10線に沿って切断して示す光造形物の断面図、図12(d)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の裏面図である。 本発明の第2実施形態に係る光造形法の第6変形例を説明するための図であり、図13(a)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図13(b)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の正面図、図13(c)は図13(a)のA11−A11線に沿って切断して示す光造形物の断面図、図13(d)は本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物の裏面図である。 本発明の第3実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物を示す図であり、図14(a)は本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図14(b)は図14(a)のA12−A12線に沿って切断して示す光造形物の断面図である。 本発明の第4実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物を示す図であり、図15(a)は本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物の平面図、図15(b)は図15(a)のA13−A13線に沿って切断して示す光造形物の断面図である。 従来の光造形法によって形成される微細穴を有する光造形物を示す図であり、図16(a)は微細穴を有する光造形物の平面図、図16(b)は図16(a)のA14−A14線に沿って切断して示す微細穴を有する光造形物の断面図、図16(c)は微細穴が余剰硬化物で塞がった状態を示す光造形物の断面図である。 従来の微細穴を有する光造形物の造形方法を説明する図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る積層造形法の第1実施形態を図面に基づき詳述する。なお、本実施形態は、積層造形法のうちの光造形法について説明する。
(光造形物)
図1は、本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物(三次元構造物)1を示す図である。なお、図1(a)は、光造形物1の平面図である。また、図1(b)は、光造形物1の正面図である。また、図1(c)は、図1(a)のA1−A1線に沿って切断して示す光構造物1の断面図である。
図1に示すように、光造形物1は、光照射によって硬化した樹脂層を複数層(第1層から第n層まで)積み重ねて形成され、積層方向(−Z方向)に沿った上端の層(第1層)と下端の層(第n層)とが微細穴形成樹脂層2であり、この微細穴形成樹脂層2以外の層(第2層から第n−1層まで)が微細穴非形成樹脂層3である。この光造形物1は、平面視した形状が正方形の直方体になっている。
第1層の微細穴形成樹脂層2と第n層の微細穴形成樹脂層2は、同じ大きさの微細穴4が三行三列のマトリックス状に等間隔で(同一ピッチpで)9箇所形成されている。この第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4は、積層方向と平行に延びる中心軸5に沿って第1層の微細穴形成樹脂層2を貫通している。また、第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4は、積層方向と平行に延びる中心軸5に沿って第n層の微細穴形成樹脂層2を貫通している。そして、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4と第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4は、積層方向と平行に延びる中心軸5を軸心として一対一に対応するように形成されている。
微細穴非形成樹脂層3は、第1層の微細穴形成樹脂層2に形成された微細穴4と一対一で対応し、且つ、第n層の微細穴形成樹脂層2に形成された微細穴4と一対一で対応する空間6が形成されている。この微細穴非形成樹脂層3に形成された空間6は、積層方向と平行に延びる中心軸5を軸心とする円柱状に形成され、微細穴4を積層面と平行の仮想平面(X−Y平面)7に投影した形状(円形)が微細穴投影形状とすると、積層面と平行の仮想平面7への投影形状(空間投影形状)が微細穴投影形状よりも大きな形状(円形)に形成され、且つ、積層面と平行の仮想平面7への投影形状(空間投影形状)が微細穴投影形状の全てを含む大きさの形状(円形)に形成されている。すなわち、空間6を積層面と平行の仮想平面7に投影した形状の面積は、微細穴4を積層面と平行の仮想平面7に投影した形状の面積よりも大きい。そして、この微細穴非形成樹脂層3の空間6には、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4と第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4とが開口している。
以上のような構造の光造形物1は、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4の穴径d1と第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4の穴径dnとが等しく、d1=dn=0.1mmである。また、光造形物1は、空間6の直径dが0.30mmである。そして、この光造形物1は、隣り合う微細穴4,4のピッチpが0.5mmであり、板厚(第1層から第n層までの積層方向に沿った厚さ)tが1mmであり、第1層の微細穴形成樹脂層2の層厚(積層方向に沿った第1層の厚さ)t1が0.05mmであり、第n層の微細穴形成樹脂層2の層厚tnが0.05mmである。なお、このような光造形物1の各部の寸法は、本実施形態に係る光造形法及びその光造形法によって製造される光造形物1の理解を容易にするための例示であり、本発明に係る光造形法(積層造形法)及び光造形物(三次元構造物)1を何ら限定するものではない。
(光造形法の硬化工程)
図2は、本発明の実施形態に係る光造形法の硬化工程を示す図である。この図2に示すように、本実施形態に係る光造形法は、容器8内に液状の光硬化性樹脂10(例えば、エポキシ系樹脂、アクリレート系樹脂)を入れ、容器8内を昇降する造形テーブル11のサポート12の下に1層分の液状の光硬化性樹脂層10を位置させる(図2(a))。この図2において、光造形法に使用される3Dプリンター(積層造形装置)13は、光造形物1に対応する3Dデータ(三次元CADデータ)14がCPU(制御コントローラ)15に入力されると、その入力された3Dデータ14が制御コントローラ15内の作動制御ソフトによって処理され、制御コントローラ15から造形テーブル11の昇降用の第1ステッピングモータ16に制御信号が出力されると共に、制御コントローラ15から光照射手段17の移動案内手段18の駆動部となる第2ステッピングモータ20に制御信号が出力され、また、制御コントローラ15から光照射手段17に光21(例えば、レーザー光)の照射をコントロールするための制御信号が出力される。
次に、本実施形態に係る光造形法は、造形テーブル11のサポート12の下に位置する液状の光硬化性樹脂10に光照射手段17から光21を照射し、光21が当たった1層分の光硬化性樹脂層10a1を硬化させる(図2(b))。これにより、微細穴4を複数有する第1層としての微細穴形成樹脂層2が形成される。
次に、本実施形態に係る光造形法は、造形テーブル11を上昇させ、硬化した1層目の光硬化性樹脂層10a1の下に2層目の液状の光硬化性樹脂10を供給し、その2層目の液状の光硬化性樹脂10に光21を照射し、光21が当たった2層目の光硬化性樹脂層10a2を硬化させる(図2(c))。これにより、第2層である微細穴非形成樹脂層3が形成される。この第2層である微細穴非形成樹脂層3は、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4に一対一で対応するように空間6の一部が形成される。
次に、本実施形態に係る光造形法は、第2層である微細穴非形成樹脂層3の形成と同様の作業を第n−1層まで繰り返し、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3を第1層の微細穴形成樹脂層2の下に一体に形成し、微細穴4よりも穴径の大きな円柱状の空間6を形作る。この第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の形成工程において、円柱状の空間6の輪郭(内周面)と微細穴4の輪郭(内周面)とが離れて位置しているため、円柱状の空間6の輪郭を形作るためのレーザー光のエネルギーが第1層である微細穴形成樹脂層2の微細穴4の近傍に蓄積されにくく(微細穴形成樹脂層2の微細穴4の近傍に光エネルギーが過剰照射されることを避けることができ)、微細穴4が余剰硬化物によって塞がれることがない。
そして、本実施形態に係る光造形法は、第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の下に新たな液状の光硬化性樹脂層2を供給し、その液状の光硬化性樹脂10に光21を照射して、液状の光硬化性樹脂10を硬化させ、第n層の微細穴形成樹脂層2を一体に形成する。この第n層の微細穴形成樹脂層2は、微細穴4が円柱状の空間6と一対一で対応するように空間6と同数形成されている。この第n層の微細穴形成樹脂層2の形成工程において、微細穴4の輪郭(内周面)と直上の第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の空間6の輪郭(内周面)とが離れて位置し、第n層の微細穴形成樹脂層2における微細穴4の近傍が空間6に面しているため、微細穴4の輪郭を形作るためのレーザー光のエネルギーが直上のn−1層の微細穴非形成樹脂層3に蓄積されにくく、第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4が余剰硬化物によって塞がれることがない。
以上のようにして、本実施形態に係る光造形法は、第1層の微細穴形成樹脂層2の下に、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3を順次積み重ね、第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の下に第n層の微細穴形成樹脂層2を積み重ねることにより、図1に示した光造形物1を形成する。この光造形法の硬化工程において、液状の光硬化性樹脂10に対する光21の照射範囲(光硬化させる範囲)は、図1に示した光造形物1の3Dデータ7(従来例のような補正をしない3Dデータ)に基づいて定められる。
(後処理)
図3は、本発明の実施形態に係る光造形法の硬化工程の後処理を説明するための図である。なお、図3(a)は後処理を実施するための第1の工程の図であり、図3(b)は後処理を実施するための第2の工程の図であり、図3(c)は後処理を実施するための第3の工程の図である。
図3(a)に示すように、後処理を実施するための第1の工程は、硬化工程が終了した後、造形テーブル11が上昇し、容器内から光造形物1が取り出されるようになっている。
次に、図3(b)に示すように、後処理を実施するための第2の工程は、造形テーブル11からサポート12及び光造形物1が取り外されるようになっている。
次に、図3(c)に示すように、後処理を実施するための第3の工程は、サポート12と光造形物1とを切り離すようになっている。
(本実施形態の効果)
以上のように本実施形態に係る光造形法によれば、微細穴形成樹脂層2の微細穴4が微細穴4よりも大きな微細穴非形成樹脂層3の空間6に開口するようになっており、微細穴形成樹脂層2の微細穴4の輪郭と微細穴非形成樹脂層3の空間6の輪郭が離れて位置し、微細穴形成樹脂層2及び微細穴非形成樹脂層3に照射されたレーザー光のエネルギーが微細穴4の近傍に蓄積されにくいため、微細穴4が余剰硬化物で塞がれることがない。
また、本実施形態に係る光造形法によれば、微細穴4を有する光造形物1の3Dデータ(三次元CADデータ)14をそのまま使用して(従来例のような三次元CADデータを造形用の等高線データに変換することなく)造形しても、微細穴4が余剰硬化物で塞がってしまうことがなく、高精度の微細穴4を有する光造形物(三次元構造物)1を容易に作成できる。
(第1変形例)
図4は、第1実施形態に係る光造形法の第1変形例を説明するための図である。なお、図4(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図4(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図4(c)は、図4(a)のA2−A2線に沿って切断して示す光造形物の断面図である。
図4に示すように、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1は、第1層の微細穴形成樹脂層2及び第n層の微細穴形成樹脂層2が第1実施形態の光造形物1と同様に形成される。しかしながら、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1は、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の空間6の形状が第1実施形態に係る光造形物1の空間6の形状と異なる。
すなわち、本変形例に係る光造形法は、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3に、第1層の微細穴形成樹脂層2における微細穴4の全てと第n層の微細穴形成樹脂層2における微細穴4の全てが開口する四角柱状の空間6を形成するようになっている。すなわち、本変形例に係る光造形法によって形成される第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3は、第1層及び第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を積層面と平行の仮想平面(X−Y平面)7に投影した形状が微細穴投影形状とすると、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状よりも大きい空間6であって、且つ、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状の全てを含む大きさの空間6が、積層方向(−Z方向)に沿って形成されている。
このような本変形例に係る光造形法によれば、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の空間6を形作る輪郭と第1層及び第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭とが離れて位置するように光造形物1を形成するため、第1実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
(第2変形例)
図5は、第1実施形態に係る光造形法の第2変形例を説明するための図である。なお、図5(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図5(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図5(c)は、図5(a)のA3−A3線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。
図5に示すように、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1は、第1変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の空間6と同様の空間6に支柱26を複数配置し、第1層の微細穴形成樹脂層2と第n層の微細穴形成樹脂層2とを複数の支柱26で支えるようになっている点を除き、他の構成が第1変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1と同様である。支柱26は、角柱状に形成され、隣り合う4箇所の微細穴4から等距離の位置に配置されており(微細穴4に干渉しない箇所に配置されており)、空間6内に等間隔で4箇所形成されている。なお、支柱26は、角柱状に限定されるものでなく、断面が円形やその他の形状の棒状体でもよい。また、支柱26は、長手方向の一端が第1層の微細穴形成樹脂層2の下面に接続され、長手方向の他端が第n層の微細穴形成樹脂層2の上面に接続されている。
本変形例に係る光造形法は、第1変形例に係る光造形法と同様に、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の空間6を形作る輪郭と第1層及び第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭とが離れて位置するように光造形物1を形成するため、第1実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
(第3変形例)
図6は、第1実施形態に係る光造形法の第3変形例を説明するための図である。なお、図6(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図6(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図6(c)は、図6(a)のA4−A4線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図6(d)は、図6(c)のB部を拡大して示す図である。
図6に示すように、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1は、第1変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1と同様の形状に形成されているが、第1層の微細穴形成樹脂層2、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3、及び第n層の微細穴形成樹脂層2が格子状構造で形作られるようになっている。
本変形例に係る光造形法は、第1変形例に係る光造形法と同様に、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の空間6を形作る輪郭と第1層及び第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭とが離れて位置するように光造形物1を形成するため、第1実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
なお、本変形例に係る光造形法は、第2変形例に係る光造形法に適用し、支柱26を含めた光造形物1の全体を格子状構造にすることができる。
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1を示す図である。なお、図7(a)は、本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図7(b)は、本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図7(c)は、図7(a)のA5−A5線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図7(d)は、本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1の裏面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る光造形法は、単一の微細穴4を形成した第1層の微細穴形成樹脂層2と、微細穴4が開口する空間6を形成した複数層(第2層乃至第n層)の微細穴非形成樹脂層3と、で直方体状の光造形物1を形作るようになっている。この本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1は、微細穴4と空間6とが一対一で対応するように形成されている。
すなわち、本実施形態に係る光造形法は、第1層の微細穴4を有する微細穴形成樹脂層2を形成した後、第2層乃至第n層まで微細穴非形成樹脂層3を第1層の微細穴形成樹脂層2の下に順次積み重ねて光造形物1を形作り、第2層乃至第n層の微細穴非形成樹脂層3に積層方向に沿って延びる円柱状の空間6を形成するようになっている。この第2層乃至第n層の微細穴非形成樹脂層3の空間6は、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を積層面と平行の仮想平面7に投影した形状が微細穴投影形状とすると、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状よりも大きく、且つ、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状の全てを含む大きさになっている。
本実施形態に係る光造形法は、第1実施形態に係る光造形法と同様に、第2層乃至第n層の微細穴非形成樹脂層3の空間6を形作る輪郭と第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭とが離れて位置するように光造形物1を形成するため、微細穴非形成樹脂層3の空間6の輪郭を形作るレーザー光のエネルギーが微細穴4の近傍に蓄積されにくいため、微細穴4が余剰硬化物で塞がれることがない。
また、本実施形態に係る光造形法は、微細穴4を有する光造形物1の3Dデータ(三次元CADデータ)14をそのまま使用して(従来例のような三次元CADデータを造形用の等高線データに変換することなく)造形しても、微細穴4が余剰硬化物で塞がってしまうことがなく、高精度の微細穴4を有する光造形物(三次元構造物)1を容易に作成できる。
(第1変形例)
図8は、本発明の第2実施形態に係る光造形法の第1変形例を説明するための図である。なお、図8(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図8(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図8(c)は、図8(a)のA6−A6線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図8(d)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の裏面図である。
図8に示すように、本変形例に係る光造形法は、第2層乃至第n−1層を微細穴非形成樹脂層3とし、第n層を微細穴形成樹脂層2とした点が上記第2実施形態に係る光造形法と相違する。そして、第n層(積層方向に沿った下端の層)の微細穴形成樹脂層2には、第1層(積層方向に沿った上端の層)の微細穴形成樹脂層2の微細穴4と同一の微細穴4が形成されている。このような本変形例に係る光造形法は、上記第2実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
(第2変形例)
図9は、本発明の第2実施形態に係る光造形法の第2変形例を説明するための図である。なお、図9(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図9(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図9(c)は、図9(a)のA7−A7線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図9(d)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の裏面図である。
図9に示すように、本変形例に係る光造形法は、第1層(積層方向に沿った上端の層)と第n層(積層方向に沿った下端の層)との間に位置する中間層(第m層)を微細穴非形成樹脂層2とし、中間層(第m層)よりも積層方向上方側の層(第1層乃至第m−1層)を微細穴非形成樹脂層3とし、中間層(第m層)よりも積層方向下方側の層(第m+1層乃至第n層)を微細穴非形成樹脂層3としている。そして、本変形例に係る光造形法は、中間層(第m層)の微細穴形成樹脂層2に微細穴4を形成し、第1層乃至第m−1層の微細穴非形成樹脂層3に第1の空間6を形成し、第m+1層乃至第n層の微細穴非形成樹脂層3に第2の空間6を形成するようになっている。この本変形例に係る光造形法によって形成された直方体状の光造形物1は、第1の空間6及び第2の空間6が第2実施形態に係る光造形法で形成された光造形物1の空間6を積層方向に沿って2分した形状であり、微細穴4が第2実施形態に係る光造形法で形成された光造形物の微細穴4と同一の形状である。このような本変形例に係る光造形法は、上記第2実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
(第3変形例)
図10は、本発明の第2実施形態に係る光造形法の第3変形例を説明するための図である。なお、図10(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図10(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図10(c)は、図10(a)のA8−A8線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図10(d)は本、変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の裏面図である。
図10に示すように、本変形例に係る光造形法は、第1変形例の光造形法と第2変形例の光造形法とを合体させたようになっており、第1層、中間層(第m層)、及び第n層を微細穴形成樹脂層2とし、第1層と中間層(第m層)との間を微細穴非形成樹脂層3とし、中間層(第m層)と第n層との間を微細穴非形成樹脂層3としている。そして、本変形例に係る光造形法によって形成された光造形物1は、微細穴形成樹脂層2に微細穴4が形成され、微細穴非形成樹脂層3に空間6が形成されている。この本変形例に係る光造形法によって形成された直方体状の光造形物1は、空間6が第2実施形態に係る光造形法で形成された光造形物1の空間6の平面形状と同一の形状であり、微細穴4が第2実施形態に係る光造形法で形成された光造形物1の微細穴4と同一の形状である。このような本変形例に係る光造形法は、上記第2実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
(第4変形例)
図11は、本発明の第2実施形態に係る光造形法の第4変形例を説明するための図である。なお、図11(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図11(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図11(c)は、図11(a)のA9−A9線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図11(d)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の裏面図である。
図11に示すように、本変形例に係る光造形法は、第1層の微細穴4を有する微細穴形成樹脂層2を形成した後、第2層乃至第n層まで微細穴非形成樹脂層3を第1層の微細穴形成樹脂層2の下に順次積み重ねて光造形物1を形作り、第2層乃至第n層の微細穴非形成樹脂層3に積層方向に沿って延びる階段状の空間6を形成するようになっている。この第2層乃至第n層の微細穴非形成樹脂層3の空間6は、平面視した形状が円形状であり、第2層から第n層に向かうに従って階段状に直径が拡大し、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を積層面と平行の仮想平面7に投影した形状が微細穴投影形状とすると、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状よりも大きく、且つ、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状の全てを含む大きさになっている。このような本変形例に係る光造形法は、上記第2実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
(第5変形例)
図12は、本発明の第2実施形態に係る光造形法の第5変形例を説明するための図である。なお、図12(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図12(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図12(c)は、図12(a)のA10−A10線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図12(d)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の裏面図である。
図12に示すように、本変形例に係る光造形法は、第1層の微細穴4を有する微細穴形成樹脂層2を形成した後、微細穴非形成樹脂層3を第2層乃至第n−1層まで第1層の微細穴形成樹脂層2の下に順次積み重ねて光造形物1を形作り、第n層に微細穴4を有する微細穴形成樹脂層2を形成するようになっている。第1層の微細穴形成樹脂層2及び第n層の微細穴形成樹脂層2には、同一の形状の微細穴4が形成されている。また、第2層乃至第n−1層の微細穴非形成樹脂層3には、平面視した形状が円形状の空間6が形成されている。空間6は、第2層と第n−1層との中間層(第m層)に向かうに従って階段状に直径が拡大するように形成されており、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を積層面と平行の仮想平面7に投影した形状が微細穴投影形状とすると、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状よりも大きく、且つ、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状の全てを含む大きさになっている。このような本変形例に係る光造形法は、上記第2実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
(第6変形例)
図13は、本発明の第2実施形態に係る光造形法の第6変形例を説明するための図である。なお、図13(a)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図13(b)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の正面図である。また、図13(c)は、図13(a)のA11−A11線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図13(d)は、本変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の裏面図である。
図13に示すように、本変形例に係る光造形法は、第1層(積層方向に沿った上端の層)と第n層(積層方向に沿った下端の層)との間の中間層(第m層)を微細穴形成樹脂層2とし、第1層乃至第m−1層を微細穴非形成樹脂層3とし、第m+1層乃至第n層を微細穴非形成樹脂層3とするように、第1層から第n層まで順次積み重ねるように形成することにより、直方体状の光造形物1を形成している。
第1層乃至第m−1層の微細穴非形成樹脂層3には、積層方向に沿って階段状に縮径する第1の空間6が形成されている。また、第m+1層乃至第n層の微細穴非形成樹脂層3には、積層方向に沿って階段状に拡径する第2の空間6が形成されている。第1の空間6と第2の空間6は、第m層の微細穴形成樹脂層2に対して上下対称(積層方向に沿って上下対称)の形状であり、平面視した形状が円形状であり、第m層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を積層面と平行の仮想平面7に投影した形状が微細穴投影形状とすると、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状よりも大きく、且つ、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状の全てを含む大きさになっている。このような本変形例に係る光造形法は、上記第2実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
[第3実施形態]
図14は、本発明の第3実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1を示す図である。なお、図14(a)は、本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図14(b)は、図14(a)のA12−A12線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。また、図14に示す本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1は、第1実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1と同様の構成部分に同一符号を付し、第1実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1の説明と重複する説明を適宜省略する。
図14に示すように、本実施形態に係る光造形法は、第1層及び第2層の微細穴4を有する微細穴形成樹脂層2にそれぞれ空間6(微細穴4よりも大きな直径の穴)を形成した後、第3層乃至第n−2層まで微細穴非形成樹脂層3を第2層の微細穴形成樹脂層2の下に順次積み重ね、第n−2層の下に第n−1及び第n層の微細穴4を有する微細穴形成樹脂層2にそれぞれ空間6を形成して、第1乃至第n層の樹脂層(2、3)からなる光造形物1を形作るようになっている。
このような本実施形態に係る光造形法は、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4の下方に第2層の微細穴形成樹脂層2の空間6を形成し、第1層の微細穴形成樹脂層2の空間6の下方に第2層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形成し、この第2層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4の下方に第3層の微細穴非形成樹脂層3の空間6を形成するようになっている。また、本実施形態に係る光造形法は、第n−2層の微細穴非形成樹脂層3の空間6の下方に第n−1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形成し、第n−1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4の下方に第n層の微細穴形成樹脂層2の空間6を形成し、第n−1層の微細穴形成樹脂層2の空間6の下方に第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形成するようになっている。
以上のように、本実施形態に係る光造形法によれば、第1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭と第2層の微細穴形成樹脂層2の空間6を形作る輪郭とが離れて位置し、第2層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭と第1層の微細穴形成樹脂層2の空間6を形作る輪郭とが離れて位置し、第2層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭と第3層の微細穴非形成樹脂層3の空間6を形作る輪郭とが離れて位置するように光造形物1を形成する。また、本実施形態に係る光造形法によれば、第n−1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭と第n−2層の微細穴非形成樹脂層3の空間6を形作る輪郭とが離れて位置し、第n−1層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭と第n層の微細穴形成樹脂層2の空間6を形作る輪郭とが離れて位置し、第n層の微細穴形成樹脂層2の微細穴4を形作る輪郭と第n−1層の微細穴非形成樹脂層3の空間6を形作る輪郭とが離れて位置するように光造形物1を形成する。したがって、本実施形態に係る光造形法によれば、第1実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
[第4実施形態]
図15は、本発明の第4実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1を示す図である。なお、図15(a)は、本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1の平面図である。また、図15(b)は、図15(a)のA13−A13線に沿って切断して示す光造形物1の断面図である。
図15に示すように、本実施形態に係る光造形法は、第1層乃至第n層の樹脂層2aを順次硬化させて積み重ね、直方体状の光造形物1を形成するようになっている。この光造形物1は、第1層乃至第n層の各樹脂層2aのそれぞれに複数の微細穴4と複数の空間6が形成されている。なお、第1層乃至第n層の各樹脂層2aは、微細穴4が形成されている点において、第1実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1の微細穴形成樹脂層2と同様である。
本実施形態に係る光造形法は、第1層の樹脂層2aから第n層の樹脂層2aまでを上方から下方に向けて積み重ねる場合、上層の樹脂層2aに微細穴4を形成した後、その上層の樹脂層2aに積み重ねる下層の樹脂層2aの微細穴(上層の樹脂層2aの微細穴)4に対向する位置に空間6を形成するようになっている。
また、本実施形態に係る光造形法は、第1層の樹脂層2aから第n層の樹脂層2aまでを下方から上方に向けて積み重ねる場合、下層の樹脂層2aに微細穴4を形成した後、その下層の樹脂層2aに積み重ねる上層の樹脂層2aの微細穴(下層の樹脂層2aの微細穴)4に対向する位置に空間6を形成するようになっている。
また、本実施形態に係る光造形法は、第1層の樹脂層2aと第n層の樹脂層2aを除く、中間層(第2層乃至第n−1層のいずれか)の樹脂層2aに微細穴4を形成する場合、その微細穴4を形成する中間層の樹脂層2aの上下に位置する樹脂層2aの微細穴4に対向する位置に空間6,6を形成するようになっている。
そして、本実施形態に係る光造形法によって形成される光造形物1において、第1層乃至第n層の樹脂層2aの空間6は、樹脂層2aの積層面と平行の仮想平面7への投影形状が微細穴4を仮想平面7に投影した形状である微細穴投影形状よりも大きくなるように形成され、且つ、仮想平面7への投影形状が微細穴投影形状の全てを含む大きさになるように形成されている。
以上のような本実施形態に係る光造形法によれば、微細穴4の輪郭と空間6の輪郭とが離れて位置し、樹脂層2aの微細穴4の近傍にレーザー光のエネルギーが蓄積されにくいため、微細穴4が余剰硬化物で塞がれることがなく、第1実施形態に係る光造形法と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明に係る積層造形法は、上記各実施形態及びその各変形例に係る光造形法に限定されず、粉末状の樹脂層を積層造形装置のレーザー光で焼結させて積み重ね、積み重ねた複数の樹脂層で三次元構造物を作成する粉末焼結法にも適用できる。
また、第2実施形態及びその各変形例に係る光造形法によって形成される光造形物1の微細穴4と空間6は、第1実施形態に係る光造形物1の微細穴4と空間6に適宜置き換えて適用することにより、使用目的に応じた構造の光造形物1(複数の微細穴4と複数の空間6とからなる光造形物1)を形作ることが可能になる。
また、第1乃至第4実施形態と各変形例とに係る光造形法の説明において、微細穴4は、平面形状が円形状のものを例示したが、これに限られず、四角形状、楕円形状、Dカット形状、六角形状等の任意の平面形状にしてもよい。また、空間6は、平面形状が円形状又は四角形状のものを例示したが、これに限られず、楕円形状、六角形状等の任意の平面形状にしてもよい。
また、第1乃至第4実施形態と各変形例とに係る光造形法の説明において、光造形物1は、平面形状が四角形状である直方体を例示したが、これに限られず、平面視した形状が円形状の板状体、平面視した形状が六角形状の板状体等、外径形状を適宜変更してもよい。
また、第1実施形態、第1実施形態の各変形例、第3実施形態、及び第4実施形態に係る光造形法の説明において、微細穴4を三行三列の合計9箇所に等ピッチPで形成する態様を例示したが、第1実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態において示した微細穴4と空間6との関係を充足する限り(微細穴4の輪郭と空間6の輪郭とが離れて位置し、微細穴4の近傍にレーザー光のエネルギーが蓄積されにくく、微細穴4が余剰硬化物で塞がれない限り)、複数の微細穴4を微細穴形成樹脂層2の任意の箇所に任意のピッチで形成してもよい。
また、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び各変形例に係る光造形法の説明において、微細穴形成樹脂層2を単一層として例示したが、微細穴4が余剰硬化物で塞がれない限り、微細穴形成樹脂層2を複数層としてもよい。
また、本発明に係る光造形法は、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び各変形例に係る光造形法に例示した方法(第1層乃至第n層の各樹脂層を下方に向けて順次積み重ねる方法)に限定されず、第1層を最下層とし、この最下層である第1層の樹脂層の上に順次樹脂層を積み重ねるようにしてもよい。
1……光造形物(三次元構造物)、2……微細穴形成樹脂層(樹脂層)、2a……樹脂層、3……微細穴非形成樹脂層(樹脂層)、4……微細穴、6……空間、7……仮想平面

Claims (10)

  1. 光照射によって硬化した樹脂層を積み重ね、微細穴を有する三次元構造物を製造する積層造形法において、
    前記三次元構造物は、前記微細穴が形成される微細穴形成樹脂層と、前記微細穴が形成されない微細穴非形成樹脂層と、を有し、
    前記微細穴非形成樹脂層は、前記微細穴を積層面と平行の仮想平面に投影した形状が微細穴投影形状とすると、前記仮想平面への投影形状が前記微細穴投影形状よりも大きい空間であって、且つ、前記仮想平面への投影形状が前記微細穴投影形状の全てを含む大きさの空間が、前記樹脂層の積層方向に沿って形成される、
    ことを特徴とする積層造形法。
  2. 前記微細穴と前記空間とが一対一で対応するように形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層造形法。
  3. 前記微細穴形成樹脂層には、複数の前記微細穴が形成され、
    複数の前記微細穴は、前記空間に開口するように形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層造形法。
  4. 前記微細穴形成樹脂層には、複数の前記微細穴が形成され、
    前記微細穴非形成樹脂層には、前記空間が前記微細穴と一対一で対応するように形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層造形法。
  5. 前記微細穴形成樹脂層は、前記三次元構造物の積層方向に沿った上端と下端とに形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層造形法。
  6. 前記空間内の前記微細穴に干渉しない位置には、前記三次元構造物の積層方向に沿った上端の前記微細穴形成樹脂層と前記三次元構造物の積層方向に沿った下端の前記微細穴形成樹脂層とを支える支柱が形成される、
    ことを特徴とする請求項5に記載の積層造形法。
  7. 前記微細穴形成樹脂層は、前記三次元構造物の積層方向に沿って複数形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層造形法。
  8. 前記微細穴形成樹脂層は、前記三次元構造物の積層方向に沿った上端と下端との間に形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層造形法。
  9. 光照射によって硬化した樹脂層を積み重ね、微細穴を有する三次元構造物を製造する積層造形法において、
    前記三次元構造物は、
    第1層の樹脂層から第n層の樹脂層までを上方から下方に向けて積み重ねる場合、上層の樹脂層に微細穴が形成された後、前記上層の樹脂層に積み重ねられる下層の樹脂層の前記微細穴に対向する位置に空間が形成され、
    第1層の樹脂層から第n層の樹脂層までを下方から上方に向けて積み重ねる場合、下層の樹脂層に微細穴が形成された後、前記下層の樹脂層に積み重ねられる上層の樹脂層の前記微細穴に対向する位置に空間が形成され、
    前記空間は、前記樹脂層の積層面と平行の仮想平面への投影形状が前記微細穴を前記仮想平面に投影した形状である微細穴投影形状よりも大きくなるように形成され、且つ、前記仮想平面への投影形状が前記微細穴投影形状の全てを含む大きさになるように形成される、
    ことを特徴とする積層造形法。
  10. 前記三次元造形物は、格子状構造で形作られる、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の積層造形法。
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