JP2016060870A - 熱硬化性樹脂組成物及びその製造方法、並びにこれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及びその製造方法、並びにこれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融粘度が低く、成形性に優れる、熱硬化性樹脂組成物及びその製造方法、並びにこれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板を提供する。
【解決手段】(A)熱硬化性樹脂と(B)無機充填材とを含有する熱硬化性樹脂組成物であって、(B)無機充填材が、無溶剤下で(C)チタネートカップリング剤により表面処理されたものである、熱硬化性樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物及びその製造方法、並びにこれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板に関する。
近年の電子機器の小型化及び高性能化の流れに伴い、プリント配線板では配線密度の高度化、高集積化が進展し、これに伴って、配線用積層板の信頼性向上への要求が強まっている。
半導体用パッケージ基板に用いるプリプレグとしては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を主剤とした樹脂組成物とガラス織布とを一体成形したものが一般的である。ガラスクロスと熱硬化性樹脂とを含有する基板は、耐熱性、寸法安定性、機械特性、電気絶縁性等の諸特性に優れているが、半導体チップ実装時における反りの発生が大きな課題となっている。
実装時、半導体パッケージに生じる反りの主な原因は、半導体用パッケージ基板と当該基板の表面に実装される半導体チップとの熱膨張差や、半導体用パッケージ基板の弾性率が低いことである。したがって、半導体用パッケージ基板の低熱膨張化及び高弾性化が要求されている。
半導体用パッケージ基板の低熱膨張化及び高弾性化の手法として、樹脂組成物中の無機充填材を高充填化する手法が一般的に行われている(例えば、特許文献1及び2参照)。
しかしながら、樹脂組成物中の無機充填材を高充填化すると、樹脂組成物の溶融粘度の上昇を招き、プレス成形が困難になる問題が生じるため、改善が望まれていた。
特許文献3には、プリプレグを製造する際に無機充填材が偏在しないプリプレグとして、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤及び分子中に2以上のシロキサン繰返し単位を含みかつ末端に官能基を有するシリコーンオリゴマーからなる群から選ばれた1種又は2種以上の処理剤を含む処理剤溶液に無機充填材を加えた無機充填材入り処理剤溶液と樹脂材料とを混合して得られるワニスを用いたプリプレグが開示されている。
特開平6−263843号公報 特開2012−149155号公報 特開2000−212309号公報
特許文献3の技術によると、無機充填材の偏在を抑制することができるが、樹脂組成物の溶融粘度が高く、改善が望まれていた。
本発明は、溶融粘度が低く、成形性に優れる熱硬化性樹脂組成物及びその製造方法、並びにこれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明者等は上記の課題を解決すべく検討を進めた結果、下記の本発明により当該課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[13]を提供する。
[1](A)熱硬化性樹脂と(B)無機充填材とを含有する熱硬化性樹脂組成物であって、(B)無機充填材が、無溶剤下で(C)チタネートカップリング剤により表面処理されたものである、熱硬化性樹脂組成物。
[2]前記表面処理における(C)チタネートカップリング剤の使用量が、(b)未処理の無機充填材100質量部に対して、0.2〜10質量部である、上記[1]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[3](b)未処理の無機充填材が、シリカである、上記[2]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[4]熱硬化性樹脂組成物中の(B)無機充填材の含有量が、(A)熱硬化性樹脂100質量部に対して、10〜400質量部である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[5](A)熱硬化性樹脂が、(A1)エポキシ樹脂、(A2)1分子中に2個以上のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物との混合物、及び(A3)1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物から選ばれる1種以上である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[6]更に、(D)シリコーン化合物を含有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[7](D)シリコーン化合物が反応性官能基を1個以上有する、上記[6]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[8]前記反応性官能基が、アミノ基及び水酸基から選ばれる1種以上である、上記[7]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[9](C)チタネートカップリング剤が、イソプロピルトリイソステアロイルチタネートである、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[10]上記[1]〜[9]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸又は塗工してなるプリプレグ。
[11]上記[10]に記載のプリプレグを積層成形してなる積層板。
[12]上記[11]に記載の積層板を用いてなるプリント配線板。
[13]下記工程1〜3を有する、上記[1]〜[9]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
工程1:無溶剤下で(b)未処理の無機充填材と(C)チタネートカップリング剤とを混合し、(b)未処理の無機充填材の表面処理を行い、(B)無機充填材を得る工程
工程2:工程1で得られた(B)無機充填材に有機溶媒を添加して、混合し、(B)無機充填材の分散液を得る工程
工程3:工程2で得られた(B)無機充填材の分散液と、(A)熱硬化性樹脂とを混合し、熱硬化性樹脂組成物を得る工程
本発明によれば、溶融粘度が低く、成形性に優れる、熱硬化性樹脂組成物及びその製造方法、並びにこれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板を提供することができる。
[熱硬化性樹脂組成物]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)熱硬化性樹脂と(B)無機充填材とを含有する熱硬化性樹脂組成物であって、(B)無機充填材が、無溶剤下で(C)チタネートカップリング剤により表面処理されたものであることを特徴とする。
<(A)熱硬化性樹脂>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)熱硬化性樹脂を含有する。
(A)熱硬化性樹脂としては、熱硬化性を有する樹脂であれば特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、イミド樹脂、ウレタン樹脂、マレイン樹脂、メラミン樹脂、シアネート樹脂、ユリア樹脂等が挙げられる。これらの(A)熱硬化性樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、硬化物物性及び成形性の観点から、(A1)エポキシ樹脂、(A2)1分子中に2個以上のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物との混合物、及び(A3)1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物から選ばれる1種以上が好ましい。以下、各成分について説明する。
((A1)エポキシ樹脂)
(A1)エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリアジン骨格含有エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能フェノール類及びアントラセン等の多環芳香族類のジグリシジルエーテル化合物などが挙げられる。これらの中でも、成形性の観点から、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A1)エポキシ樹脂のエポキシ当量は、硬化物物性及び成形性の観点から、好ましくは100〜1000g/mol、より好ましくは130〜500g/mol、さらに好ましくは150〜300g/molである。
(A)熱硬化性樹脂として(A1)エポキシ樹脂を用いる場合には、エポキシ樹脂用硬化剤を併用することが好ましい。
エポキシ樹脂用硬化剤としては、フェノール樹脂;ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等のアミン化合物;無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、無水マレイン酸共重合体等の酸無水物;ポリイミドなどを用いることができる。
これらの中でも、硬化物物性及び成形性の観点から、フェノール樹脂が好ましい。これらのエポキシ樹脂用硬化剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フェノール樹脂としては、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF及び置換又は非置換のビフェノール等の1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合物、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ベンズアルデヒド型フェノールとアラルキル型フェノールとの共重合型フェノール樹脂、パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、並びにこれらの2種以上を共重合して得られるフェノール樹脂等が挙げられる。
フェノール樹脂の水酸基当量としては、特に限定されないが、硬化物物性及び成形性の観点から、好ましくは50〜200g/mol、より好ましくは60〜150g/mol、さらに好ましくは80〜120g/molである。
熱硬化性樹脂組成物中のフェノール樹脂の含有量としては、硬化物物性及び成形性の観点から、エポキシ樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは20〜80質量部、さらに好ましくは30〜70質量部である。
熱硬化性樹脂組成物中のフェノール樹脂の水酸基とエポキシ樹脂のエポキシ基との当量比[(OH)/(Ep)]は、硬化物物性及び成形性の観点から、好ましくは0.7〜1.3、より好ましくは0.8〜1.2、さらに好ましくは0.9〜1.1である。
(A)熱硬化性樹脂として(A1)エポキシ樹脂を用いる場合には、必要に応じて硬化促進剤を併用してもよい。
硬化促進剤としては、従来公知の硬化促進剤を用いることができる。具体的には、イミダゾール化合物又はそのエポキシアダクト若しくはマイクロカプセル化物、DBU(1,8−ジアザビシクロ(4.5.0)ウンデセン−7)又はその誘導体等の複素環式化合物;第2級アミン化合物;第3級アミン化合物;トリフェニルホスフィン等の有機フォスフィン化合物;第4級アンモニウム塩、テトラフェニルホスフォニウム塩、テトラフェニルボレート塩等のオニウム塩化合物などが挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱硬化性樹脂組成物中の硬化促進剤の含有量としては、硬化性と保存性とを両立させる観点から、エポキシ樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.05〜2質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部である。
((A2)1分子中に2個以上のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物との混合物)
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)熱硬化性樹脂として、(A2)1分子中に2個以上のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(以下、単に「(A2−1)マレイミド化合物」ともいう)と、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物(以下、単に「(A2−2)アミン化合物」ともいう)との混合物を用いることが好ましい。
〔(A2−1)マレイミド化合物〕
(A2−1)マレイミド化合物としては、1分子中にN−置換マレイミド基を2個以上有する化合物であれば特に限定されず、例えば、N,N’−エチレンビスマレイミド、N、N’−ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N’−(1、3−フェニレン)ビスマレイミド、N,N’−[1、3−(2−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’−[1,3−(4−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’−(1,4−フェニレン)ビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、ビス(4−マレイミドフェニル)スルフィド、ビス(4−マレイミドフェニル)ケトン、ビス(4−マレイミドシクロヘキシル)メタン、1,4−ビス(4−マレイミドフェニル)シクロヘキサン、1、4−ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(マレイミドメチル)ベンゼン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1、2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、4,4−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、2,2’−ビス(4−マレイミドフェニル)ジスルフィド、ビス(4−マレイミドフェニル)ジスルフィド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−α、α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−α、α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−α、α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−α、α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、ポリフェニルメタンマレイミド等が挙げられる。
これらの中でも、溶剤への溶解性の観点から、ビス(4−マレイミドフェニル)メタンが好ましい。
これらの(A2−1)マレイミド化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A2−1)マレイミド化合物としては、例えば、「BMI」、「BMI−70」、「BMI−80」(以上、ケイ・アイ化成(株)製)、「BMI−1000」、「BMI−1100」、「BMI−2000」、「BMI−2300」、「BMI−3000」、「BMI−4000」、「BMI−5100」、「BMI−7000」(以上、大和化成工業(株)製、商品名)等が商業的に入手可能である。
〔(A2−2)アミン化合物〕
(A2−2)アミン化合物としては、例えば、芳香族アミン化合物、脂肪族アミン化合物、トリアジン化合物類等が挙げられる。
芳香族アミン化合物としては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,3,5,6−テトラメチル−p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノメシチレン、m−キシレン−2,5−ジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ビス(アミノ−t−ブチル)トルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノデュレン、4,5−ジアミノ−6−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン、3−ビス(3−アミノベンジル)ベンゼン、4−ビス(4−アミノベンジル)ベンゼン、1、4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1、4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、4−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、3−ビス(3−(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、4−ビス(4−(4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、3−ビス(α,α−ジメチル−3−アミノベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(α,α−ジメチル−3−アミノベンジル)ベンゼン、3−ビス(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)ベンゼン、ビス(4−メチルアミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビス[(4−アミノフェニル)−2−プロピル]1,4−ベンゼン、2,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、3,3’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、2,2’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、3−(2’,4’−ジアミノフェノキシ)プロパンスルホン酸、ビス(4−アミノフェニル)ジエチルシラン、3、3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノ−t−ブチルフェニル)エ−テル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル−2,2’−ジスルホン酸、3、3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ベンジジン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル−6,6’−ジスルホン酸、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノ−3,3’−ビフェニルジオール、1,5−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン−2,7−ジスルホン酸、9,9’−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)フルオレン、ジアミノアントラキノン、3,7−ジアミノ−2,8−ジメチルジベンゾチオフェンスルホン等が挙げられる。
脂肪族アミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾ−ル、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン等が挙げられる。
トリアジン化合物としては、例えば、メラミン;ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、2、4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−アリル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−アクリロイルオキシエチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン等のグアナミン化合物などが挙げられる。
これらの中でも、優れた反応性及び耐熱性を有する点から、芳香香族アミン化合物であるm−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ベンジジン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、及び4,4’−ジアミノ−3,3’−ビフェニルジオール、並びにグアナミン化合物であるベンゾグアナミンが好ましく、安価である点から、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンゾグアナミンがより好ましく、毒性及び溶剤への溶解性の観点から、3、3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンがさらに好ましい。
これらの(A2−2)アミン化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物中の(A2−2)アミン化合物の使用量は、硬化物物性及び成形性の観点から、(A2−1)マレイミド化合物100質量部に対して、好ましくは30〜100質量部、より好ましくは45〜85質量部、さらに好ましくは55〜75質量部である。
((A3)1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物)
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)熱硬化性樹脂として、(A3)1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物(以下、単に「(A3)シアネート化合物」ともいう)を用いることが好ましい。
(A3)シアネート化合物としては、1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、ビスフェノールF型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等が挙げられる。これらの(A3)シアネート化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、誘電特性、耐熱性、低熱膨張性及び難燃性に優れ、且つ安価である点から、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂が好ましい。
ノボラック型シアネート樹脂の平均繰り返し数は、特に限定されないが、好ましくは1〜30、より好ましくは1〜25である。平均繰り返し数が1以上であると、結晶化しにくくなり取り扱いが容易になり、30以下であると硬化物が適度な堅さを有する。
ビスフェノールA型シアネート樹脂としては、例えば、「Arocy B−10」、「Primaset(登録商標)BADCy」(以上、ロンザジャパン(株)製、商品名)が、ノボラック型シアネート樹脂としては、「プリマセット(登録商標)PT−30」(重量平均分子量500〜1,000)、「プリマセット(登録商標)PT−60」(重量平均分子量2,000〜3,000)(以上、ロンザジャパン(株)製、商品名)等が商業的に入手可能である。
(A3)シアネート化合物のシアネート当量は、特に限定されないが、硬化物物性及び成形性の観点から、好ましくは60〜300g/mol、より好ましくは90〜200g/mol、さらに好ましくは120〜160g/molである。
(A)熱硬化性樹脂として(A3)シアネート化合物を用いる場合、耐熱性、難燃性、銅箔接着性等を向上させる観点から、(A3)シアネート化合物用の硬化促進剤を用いることが好ましい。
(A3)シアネート化合物用の硬化促進剤としては、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸錫、オクチル酸コバルト等の有機金属塩;イミダゾール類及びその誘導体;第三級アミン類;第四級アンモニウム塩などが挙げられる。
(A3)シアネート化合物用の硬化促進剤の使用量としては、(A3)シアネート化合物100質量部に対して、好ましくは0.000005〜0.001質量部、より好ましくは0.00005〜0.0002質量部である。
(A3)シアネート化合物は、(B)無機充填材を配合する前に反応させてもよく、その反応率は、好ましくは30〜70mol%、より好ましくは40〜65mol%である。(A3)シアネート化合物の反応率が30mol%以上であると、塗工して得られるプリプレグの流動性が大きくなりすぎることを抑制することができ、70mol%以下であると、塗工して得られるプリプレグの流動性を向上させることができる。
なお、後述する(D)シリコーン化合物は、(A3)シアネート化合物の反応後に加えてもよいが、(A3)シアネート化合物の反応時に加えていることが好ましい。
ここで、(A3)シアネート化合物の反応率は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定の測定結果から求められ、具体的には、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物中、(A)熱硬化性樹脂の含有量は、好ましくは25〜90質量%、より好ましくは30〜70質量%、さらに好ましくは35〜55質量%である。(A)熱硬化性樹脂の含有量を25質量%以上とすることにより、優れた耐薬品性を得ることができ、90質量%以下とすることにより、優れた低熱膨張性を得ることができる。
なお、本明細書において、「(A)熱硬化性樹脂の質量」とは、前記(A)熱硬化性樹脂を単独で用いる場合はその質量を意味し、硬化剤、硬化促進剤等を併用する場合、これらの質量を加えた総質量を意味する。ただし、後述する(D)シリコーン化合物は、(A)熱硬化性樹脂の質量に含めないものとする。また、「熱硬化性樹脂組成物の質量」には、後述する有機溶媒の質量は含めないものとする。
<(B)無機充填材>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、無溶剤下で(C)チタネートカップリング剤により表面処理された(B)無機充填材を含有するものである。
本発明の熱硬化性樹脂組成物中の(B)無機充填材の含有量は、(A)熱硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜400質量部、より好ましくは50〜400質量部、さらに好ましくは100〜250質量部、特に好ましくは120〜180質量部である。
(B)無機充填材の平均粒子径は、好ましくは0.05〜30μm、より好ましくは0.10〜10μm、さらに好ましくは0.15〜8μm、特に好ましくは0.2〜2μm、極めて好ましくは0.2〜1μmである。
(B)無機充填材の平均粒子径を0.05μm以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の物性を向上させることができ、30μm以下とすることにより、粗大粒子の混入確率を低減し、粗大粒子起因の不良の発生を抑えることができる。
また、平均粒子径の異なる無機充填材を2種以上組み合わせて用いてもよい。
ここで、平均粒子径とは、粒子の全体積を100%として粒子径による累積度数分布曲線を求めた時、体積50%に相当する点の粒子径であり、レーザ回折散乱法を用いた粒度分布測定装置等で測定することができる。
(B)無機充填材の調製に用いる(b)未処理の無機充填材(以下、「(b)未処理無機充填材」ともいう)としては、特に限定されないが、例えば、シリカ;アルミナ;タルク;マイカ;カオリン;水酸化アルミニウム;ベーマイト;水酸化マグネシウム;ホウ酸亜鉛;スズ酸亜鉛;酸化亜鉛;酸化チタン;窒化ホウ素;炭酸カルシウム;硫酸バリウム;ホウ酸アルミニウム;チタン酸カリウム;Eガラス、Tガラス、Dガラス等のガラス粉又は中空ガラスビーズなどが挙げられる。
これらの中でも、誘電特性、耐熱性、成形性、及び低熱膨張性の観点から、シリカが好ましく、熱硬化性樹脂組成物の流動性を向上させる観点から、球状シリカがより好ましい。
(b)未処理無機充填材の形状は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂組成物の流動性を向上させる観点から、球形が好ましい。
また、(b)未処理無機充填材の平均粒子径は、前記(B)無機充填材の平均粒子径と同様であり、好ましい態様も同様である。
これらの(b)未処理無機充填材は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、(b)未処理無機充填材の表面処理に用いる(C)チタネートカップリング剤について説明する。
((C)チタネートカップリング剤)
(C)チタネートカップリング剤としては、例えば、下記一般式(1)に示す構造を有するものが好ましく挙げられる。
(R)4−n−Ti−(X) (1)
(一般式(1)中、Xはアルコキシ基、Rは有機基、nは1〜4の整数を示す。)
一般式(1)中、Xはアルコキシ基を示す。アルコキシ基の炭素数としては、好ましくは1〜8、より好ましくは2又は3、さらに好ましくは3である。
アルコキシ基の具体例としては、例えば、エチレンジオキシ基、イソプロポキシ基等が挙げられ、これらの中でもイソプロポキシ基が好ましい。なお、Xがエチレンジオキシである場合、一般式(1)は、(R)−Ti−Xで表される。
一般式(1)中、Rは有機基を示す。Rの具体例としては、例えば、ステアロイル基、イソステアロイル基、オクタノイル基、ジオクチルピロホスフェート基、ジオクチルホスフェート基、N−アミノエチル−アミノエチル基、クミルフェニル基、ドデシルベンゼンスルホニル基等が挙げられる。これらの中でも、ドデシルベンゼンスルホニル基又はイソステアロイル基が好ましく、イソステアロイル基がより好ましい。
nは1〜4の整数であり、好ましくは1〜2の整数、より好ましくは1である。
(C)チタネートカップリング剤としては、具体的には、テトラオクチルビス(ジドデシルホスファイト)チタネート、イソプロピル(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート等が挙げられる。
これらの(C)チタネートカップリング剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)チタネートカップリング剤としては、例えば、「プレンアクト(登録商標)TTS」、「プレンアクト(登録商標)46B」、「プレンアクト(登録商標)55」、「プレンアクト(登録商標)38S」、「プレンアクト(登録商標)41B」「プレンアクト(登録商標)138S」、「プレンアクト(登録商標)238S」、「プレンアクト(登録商標)338X」、「プレンアクト(登録商標)9SA」、「プレンアクト(登録商標)44」等(以上、味の素ファインテクノ(株)製、商品名)のプレンアクトシリーズが商業的に入手可能である。
(C)チタネートカップリング剤の使用量は、(b)未処理無機充填材100質量部に対して、好ましくは0.2〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部、さらに好ましくは0.4〜3質量部、特に好ましくは0.5〜1.5質量部である。(C)チタネートカップリング剤の使用量を(b)未処理無機充填材100質量部に対して、0.2質量部以上とすることにより、耐薬品性を向上させることができ、10質量部以下とすることにより、耐熱性を向上させることができる。
<(D)シリコーン化合物>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、更に、(D)シリコーン化合物を含有することが好ましい。
(D)シリコーン化合物としては、特に限定されないが、分子構造中に1個以上の反応性の官能基を有するものが好ましく、分子構造中に2個以上の反応性の官能基を有するものがより好ましい。
反応性の官能基としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、水酸基、メタクリル基、メルカプト基、カルボキシ基、及びアルコキシ基等から選ばれる1種以上が挙げられ、硬化物物性及び成形性の観点から、アミノ基及び水酸基から選ばれる1種以上が好ましい。
分子構造中にエポキシ基を有するシリコーン化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、両末端にエポキシ基を有する「X−22−163」(官能基当量200)、「KF−105」(官能基当量490)、「X−22−163A」(官能基当量1000)、「X−22−163B」(官能基当量1750)、「X−22−163C」(官能基当量2700)、両末端に脂環式エポキシ基を有する「X−22−169AS」(官能基当量500)、「X−22−169B」(官能基当量1700)、一方の末端にエポキシ基を有する「X−22−1730X」(官能基当量4500)、側鎖及び両末端にエポキシ基を有する「X−22−9002」(官能基当量5000)、側鎖にエポキシ基を有する「X−22−343」(官能基当量525)、「KF−101」(官能基当量350)、「KF−1001」(官能基当量3500)、「X−22−2000」(官能基当量620)、「X−22−4741」(官能基当量2500)、「KF−1002」(官能基当量4300)、側鎖に脂環式エポキシ基を有する「X−22−2046」(官能基当量600)、「KF−102」(官能基当量3600)(以上、信越化学工業(株)製)が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、得られる硬化物の耐熱性を向上させる観点から、「X−22−163A」、「X−22−163B」、「X−22−343」、「X−22−9002」、「KF−101」が好ましく、「X−22−163A」、「X−22−163B」がより好ましく、得られる硬化物の熱膨張率を低減する観点から、「X−22−163B」がさらに好ましい。
分子構造中にアミノ基を有するシリコーン化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、両末端にアミノ基を有する「KF−8010」(官能基当量430)、「X−22−161A」(官能基当量800)、「X−22−161B」(官能基当量1500)、「KF−8012」(官能基当量2200)、「KF−8008」(官能基当量5700)、「X−22−9409」(官能基当量700)、「X−22−1660B−3」(官能基当量2200)(以上、信越化学工業(株)製)、「BY−16−853U」(官能基当量460)、「BY−16−853」(官能基当量650)、「BY−16−853B」(官能基当量2200)(以上、東レ・ダウコーニング(株)製)、側鎖にアミノ基を有する「KF−868」(官能基当量8800)、「KF−865」(官能基当量5000)、「KF−864」(官能基当量3800)、「KF−880」(官能基当量1800)、「KF−8004」(官能基当量1500)(以上、信越化学工業(株)製)が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、得られる硬化物の吸水率を低減する観点から、「X−22−161A」、「X−22−161B」、「KF−8012」、「KF−8008」、「X−22−1660B−3」、「BY−16−853B」が好ましく、得られる硬化物の熱膨張率を低減する観点から、「X−22−161A」、「X−22−161B」、「KF−8012」がより好ましい。
分子構造中に水酸基を有するシリコーン化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、両末端に水酸基を有する「KF−6001」(官能基当量900)、「KF−6002」(官能基当量1600)、両末端にフェノール性水酸基を有する「X−22−1821」(官能基当量1470)(以上、信越化学工業(株)製)、「BY−16−752A」(官能基当量1500)(以上、東レ・ダウコーニング(株)製)、一方の末端に水酸基を有する「X−22−170BX」(官能基当量2800)、「X−22−170DX」(官能基当量4670)、側鎖に水酸基を有する「X−22−4039」(官能基当量970)、「X−22−4015」(官能基当量1870)(以上、信越化学工業(株)製)が挙げられる。
分子構造中にメタクリル基を有するシリコーン化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、両末端にメタクリル基を有する「X−22−164A」(官能基当量860)、「X−22−164B」(官能基当量1630)、一方の末端にメタクリル基を有する「X−22−174DX」(官能基当量4600)(以上、信越化学工業(株)製)が挙げられる。
分子構造中にメルカプト基を有するシリコーン化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、両末端にメルカプト基を有する「X−22−167B」(官能基当量1670)、側鎖にメルカプト基を有する「KF−2001」(官能基当量1900)、「KF−2004」(官能基当量30000)(以上、信越化学工業(株)製)が挙げられる。
分子構造中にカルボキシ基を有するシリコーン化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、両末端にカルボキシ基を有する「X−22−162C」(官能基当量2300)、一方の末端にカルボキシ基を有する「X−22−3710」(官能基当量1450)、側鎖にカルボキシ基を有する「X−22−3701E」(官能基当量4000)(以上、信越化学工業(株)製)が挙げられる。
分子構造中にアルコキシ基を有するシリコーン化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、側鎖にアルコキシ基を有する「FZ−3704」(官能基当量150)(以上、東レ・ダウコーニング(株)製)が挙げられる。
(D)シリコーン化合物の官能基当量は、特に限定されないが、硬化物物性及び成形性の観点から、好ましくは400〜30,000、より好ましくは1,000〜10,000、さらに好ましくは1,500〜3,000である。
以上の(D)シリコーン化合物は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)シリコーン化合物の配合量は、(A)熱硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは3〜80質量部、さらに好ましくは5〜50質量部、特に好ましくは7〜20質量部である。
(D)シリコーン化合物の配合量を、(A)熱硬化性樹脂100質量部に対して1質量部以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の流動性が向上し、100質量部以下とすることにより、銅箔密着性を確保することができる。
<任意成分>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲において、熱可塑性樹脂、エラストマー、有機充填材、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤及び接着性向上剤等を含有していてもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、キシレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、シリコーン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂等が挙げられる。
エラストマーとしては、例えば、ポリブタジエン、アクリロニトリル、エポキシ変性ポリブタジエン、無水マレイン酸変性ポリブタジエン、フェノール変性ポリブタジエン及びカルボキシ変性アクリロニトリル等が挙げられる。
有機充填材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル樹脂、シリコーン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂等よりなる樹脂フィラー;アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂、共役ジエン系樹脂等よりなるゴム状態のコア層と、アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、シアン化ビニル系樹脂よりなるガラス状態のシェル層を持つコアシェル構造の樹脂フィラーなどが挙げられる。
難燃剤としては、例えば、臭素、塩素等を含有する含ハロゲン系難燃剤;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、リン酸エステル系化合物、赤リン等のリン系難燃剤;スルファミン酸グアニジン、硫酸メラミン、ポリリン酸メラミン、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤;シクロホスファゼン、ポリホスファゼン等のホスファゼン系難燃剤;三酸化アンチモン等の無機系難燃剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系酸化防止剤等が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、チオキサントン系の光重合開始剤等が挙げられる。
蛍光増白剤としては、例えば、スチルベン誘導体の蛍光増白剤が挙げられる。
接着性向上剤としては、例えば、尿素シラン等の尿素化合物;シラン系、アルミネート系等のカップリング剤などが挙げられる。
<有機溶媒>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、有機溶媒に溶解して有機溶媒溶液(以下、「ワニス」ともいう)としてもよい。
有機溶媒としては、本発明の熱硬化性樹脂組成物を構成する樹脂成分を溶解することができ、且つ(B)無機充填材を分散することができるものであれば特に限定されず、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチルエステル、γ−ブチロラクトン等のエステル系溶剤;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の窒素原子含有溶剤;ジメチルスルホキシド等の硫黄原子含有溶剤などが挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、樹脂成分の溶解性の観点から、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセロソルブ、γ−ブチロラクトン、及びジメチルアセトアミドが好ましく、低毒性であること、及び揮発性が高くプリプレグの製造時に残溶剤として残りにくい点から、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及びメチルエチルケトンがより好ましい。
有機溶媒の使用量は、樹脂成分の溶解性の観点から、本発明の熱硬化性樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは25〜300質量部、より好ましくは40〜250質量部である。
最終的に得られるワニス中の熱硬化性樹脂組成物の含有量(以下、「固形分」ともいう)は、好ましくは40〜90質量%、より好ましくは50〜80質量%である。ワニス中の熱硬化性樹脂組成物の含有量を上記範囲内にすることで、塗工性を良好に保ち、適切な熱硬化性樹脂組成物付着量のプリプレグを得ることができる。
次に、本発明の熱硬化性樹脂組成物の製造方法について説明する。
[熱硬化性樹脂組成物の製造方法]
本発明の熱硬化性樹脂組成物の製造方法は、下記工程1〜3を有する。
工程1:無溶剤下で(b)未処理無機充填材と(C)チタネートカップリング剤とを混合し、(b)未処理無機充填材の表面処理を行い、(B)無機充填材を得る工程
工程2:工程1で得られた(B)無機充填材に有機溶媒を添加して、混合し、(B)無機充填材の分散液を得る工程
工程3:工程2で得られた(B)無機充填材の分散液と、(A)熱硬化性樹脂とを混合し、熱硬化性樹脂組成物を得る工程
(工程1)
工程1は、無溶剤下で(b)未処理無機充填材と(C)チタネートカップリング剤とを混合し、(b)未処理無機充填材の表面処理を行い、(B)無機充填材を得る工程である。
本発明は、無溶剤下で(C)チタネートカップリング剤により(b)未処理無機充填材の表面処理を行うことにより、他の成分と共に混合して表面処理する方法、又は溶剤中で表面処理する方法より、溶融粘度の低減効果を大きくすることができる。
無溶剤下で(b)未処理無機充填材と混合する(C)チタネートカップリング剤の量は、(b)未処理無機充填材100質量部に対して、好ましくは0.2〜10質量部、より好ましくは0.3〜5質量部、さらに好ましくは0.4〜3質量部、特に好ましくは0.5〜1.5質量部である。(C)チタネートカップリング剤の使用量を(b)未処理無機充填材100質量部に対して、0.2質量部以上とすることにより、耐薬品性を向上させることができ、10質量部以下とすることにより、耐熱性を向上させることができる。
工程1における混合温度は、生産性の観点、及び良好な表面処理を行なう観点から、好ましくは5〜50℃、より好ましくは10〜40℃、さらに好ましくは15〜35℃である。
工程1における混合時間は、同様の観点から、好ましくは5〜240分、より好ましくは10〜180分、さらに好ましくは30〜120分である。
(工程2)
工程2は、工程1で得られた(B)無機充填材に有機溶媒を添加して、混合し、(B)無機充填材の分散液を得る工程である。
工程2で用いる有機溶媒は、前記熱硬化性樹脂組成物溶液に含まれる有機溶媒と同様のものが挙げられ、好ましい態様も同様である。
有機溶媒の添加量は、最終的な熱硬化性樹脂組成物の固形分濃度が、前記ワニス中の熱硬化性樹脂組成物の含有量となるように適宜調整すればよいが、好ましくは20〜150質量部、より好ましくは25〜120質量部、さらに好ましくは30〜100質量部である。
工程2における混合温度は、生産性の観点、及び分散性が良好な分散液を得る観点から、好ましくは5〜50℃、より好ましくは10〜40℃、さらに好ましくは15〜35℃である。
工程2における混合時間は、同様の観点から、好ましくは5〜240分、より好ましくは10〜180分、さらに好ましくは30〜120分である。
(工程3)
工程3は、工程2で得られた(B)無機充填材の分散液と、(A)熱硬化性樹脂とを混合し、熱硬化性樹脂組成物を得る工程である。
工程3において、(A)熱硬化性樹脂は、直接(B)無機充填材の分散液と混合してもよく、予め硬化剤、硬化促進剤、(D)シリコーン化合物等と溶媒中で混合した溶液として混合してもよい。
工程3における混合温度は、用いる有機溶媒、(A)熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜調整すればよいが、生産性の観点から、好ましくは10〜100℃、より好ましくは20〜80℃である。
工程3における混合時間は、同様の観点から、好ましくは5〜240分、より好ましくは30〜180分、さらに好ましくは60〜150分である。
工程1〜3における混合は、例えば、ミキサー等の従来公知の混合機を用いて行ってもよく、(D)無機充填材の分散性を向上させる観点から、ニーダー、三本ロール、ボールミル、ビーズミル、ナノマイザー、ホモジナイザー等の分散機によって処理してもよい。
上記の方法により得られる熱硬化性樹脂組成物を含有するワニスは、そのままプリプレグ等の製造に用いてもよく、必要に応じて乾燥及び粉砕を行い、粉末状としてもよい。
[プリプレグ]
本発明のプリプレグは、本発明の熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸又は塗工してなるものである。
具体的には、本発明の熱硬化性樹脂組成物を、基材に含浸、又は吹付け、押出し等の方法で塗工した後、加熱等を行い、(A)熱硬化性樹脂を半硬化(Bステージ化)することにより、本発明のプリプレグを製造することができる。
以下、本発明のプリプレグについて詳述する。
本発明のプリプレグの基材としては、各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている周知のものが使用できる。
基材の材質としては、例えば、Eガラス、Dガラス、Sガラス及びQガラス等の無機物繊維;ポリイミド、ポリエステル及びテトラフルオロエチレン等の有機繊維;並びにそれらの混合物などが挙げられる。
基材の形状としては、例えば、織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット及びサーフェシングマット等の形状が挙げられる。
基材の材質及び形状は、目的とする成形物の用途及び性能に応じて適宜選択すればよく、単独で又は2種類以上の材質及び形状を組み合わせることができる。
基材の厚さは、特に制限されず、例えば、0.01〜0.5mmのものを使用することができる。
また、基材としては、シランカップリング剤等で表面処理したもの、並びに機械的に開繊処理を施したものが、耐熱性、耐湿性、及び加工性の面から好適である。
基材に対する熱硬化性樹脂組成物の含浸又は塗布量は、乾燥後の熱硬化性樹脂組成物の付着量が、乾燥後のプリプレグ中の熱硬化性樹脂組成物の含有率で、20〜90質量%となる量が好ましい。
また、熱硬化性樹脂組成物を含浸又は塗工した後の乾燥条件は、熱硬化性樹脂組成物を半硬化に維持しつつ、溶媒を除去できる条件であれば特に限定されないが、例えば、乾燥温度は100〜200℃であり、乾燥時間は1〜30分である。
[積層板]
本発明の積層板は、絶縁樹脂層が本発明のプリプレグを用いて形成されたものであり、前述の本発明のプリプレグを用いて、積層成形して、本発明の積層板を形成することができる。
例えば、前述のプリプレグを、1〜20枚重ね、その片面又は両面に銅及びアルミニウム等の金属箔を配置した構成で積層成形することにより積層板を製造することができる。金属箔は、電気絶縁材料用積層板で用いるものであれば特に制限されない。また、成形条件は、例えば、電気絶縁材料用積層板及び多層板の手法が適用でき、例えば多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用し、温度100〜250℃、圧力0.2〜10MPa、昇温速度1〜10℃/分、加熱時間0.1〜5時間の条件で成形することができる。また、本発明のプリプレグと内層用配線板とを組合せ、積層成形して、多層板を製造することもできる。
[プリント配線板]
本発明のプリント配線板は、本発明の積層板を用いてなるものである。
本発明のプリント配線板は、例えば、本発明の積層板における絶縁樹脂層の片面又は両面に配置された金属箔を回路加工することにより製造することができる。すなわち、本発明の積層板の導体層を公知のエッチング法によって配線加工し、前述のプリプレグを介して配線加工した積層板を複数積層し、加熱プレス加工することによって一括して多層化した後、ドリル加工又はレーザ加工によるスルーホール又はブラインドビアホールの形成と、メッキ又は導電性ペーストによる層間配線の形成を経てプリント配線板を製造することができる。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例における、分析及び評価は以下に示す方法により行った。
[シアネート樹脂の反応率]
シアネート樹脂が配合された反応前の溶液、及び反応後の溶液各々について、下記条件によりGPC測定を行い、シアネート樹脂に由来するピークの面積の減少率を下記式により算出し、反応率とした。
反応率(%)=[(反応前のピーク面積)−(反応後のピーク面積)]/(反応前のピーク面積)×100
<GPC測定条件>
・測定装置:東ソー(株)製「AS−8020」(商品名)
・カラム:東ソー(株)製「HZ2000」、「HZ3000」(商品名)
・溶離液:テトラヒドロフラン
・試料濃度:10mg/ml
・注入量:20μL
・流量:0.5mL/分
・測定温度:30℃
[最低溶融粘度]
各実施例及び比較例で得られた熱硬化性樹脂組成物について、以下の方法により最低溶融粘度を測定した。
まず、各実施例及び比較例で得られた樹脂粉を、一軸成形により1mmの厚さ(20mmφ)に成形した。次いで、このサンプルをRheometric社製「ARES−2KSTD」により、プレートとカップを用いて、以下の条件で測定を行った。
<測定条件>
・測定温度範囲:30〜200℃
・昇温速度:4℃/分
・圧力:0.5N
・ギャップ:0.5〜1.5mm
・歪み:0.5%
・振動数:6.283rad/sec
実施例1
1Lのフラスコの中に、(b)未処理無機充填材として、シリカ((株)アドマテックス製、商品名:SO−G1)192g、(C)チタネートカップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標)KR−TTS)2gを加え、25℃で1時間撹拌した。次いで、溶剤として、メチルエチルケトン149gを配合して、さらに25℃で1時間撹拌し、溶剤中に(B)無機充填材を分散した。
その後(A)熱硬化性樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、商品名:EPICLON(登録商標)N865)100g、フェノールノボラック樹脂(明和化成(株)製、商品名:HF−4)54g、硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを加え、25℃で2時間撹拌を行い、固形分70質量%のワニスを得た。
その後、上記で得たワニスをPETフィルムに150μmのギャップで塗布し、140℃で10分加熱乾燥した後、PETフィルムから樹脂を粉として取り出し、樹脂粉を得た。
実施例2〜4
実施例1において、原料組成を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂粉を得た。
比較例1
1Lのフラスコの中に、(A)熱硬化性樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、商品名:EPICLON(登録商標)N865)100g、フェノールノボラック樹脂(明和化成(株)製、商品名:HF−4)54g、(b)未処理無機充填材として、シリカ((株)アドマテックス製、商品名:SO−G1)192g、(C)チタネートカップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標)KR−TTS)2g、硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2g、溶剤として、メチルエチルケトン149gを配合し、25℃で2時間撹拌を行い、固形分70質量%のワニスを得た。
その後、上記で得たワニスをPETフィルムに200μmのギャップで塗布し、140℃で10分加熱乾燥した後、PETフィルムから樹脂を粉として取り出し、樹脂粉を得た。
比較例2
比較例1において、(b)未処理無機充填材をメチルエチルケトンに分散した後、(C)チタネートカップリング剤を配合して、25℃で1時間撹拌した後、(A)熱硬化性樹脂、及び硬化促進剤を配合して、25℃で2時間撹拌を行った以外は、比較例1と同様にして、樹脂粉を得た。
比較例3〜6
実施例1において、原料組成を表1に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂粉を得た。
実施例5
1Lのフラスコの中に、(b)未処理無機充填材として、シリカ((株)アドマテックス製、商品名:SO−G1)192g、(C)チタネートカップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標) KR−TTS)2gを加え、25℃で1時間撹拌した。次いで、溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテル149gを配合して、さらに25℃で1時間撹拌し、溶剤中に(B)無機充填材を分散した。
その後、(A)熱硬化性樹脂として、1分子中に2個以上のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物であるビス(4−マレイミドフェニル)メタン(ケイアイ化成(株)製、商品名:BMI)84.7g、及び1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物である3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬(株)製、商品名:KAYAHARD A−A)54.1g、(D)シリコーン化合物として、両末端にアミノ基を有するシリコーンオイル(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:BY−16−853B)15.4gを加え、70℃で2時間撹拌を行い、固形分70質量%のワニスを得た。
その後、上記で得たワニスをPETフィルムに150μmのギャップで塗布し、140℃で10分加熱乾燥した後、PETフィルムから樹脂を粉として取り出し、樹脂粉を得た。
実施例6
実施例5において、原料組成を表2に示すとおりに変更した以外は、実施例5と同様にして、樹脂粉を得た。
比較例7
1Lのフラスコの中に、(A)熱硬化性樹脂として、1分子中に2個以上のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物であるビス(4−マレイミドフェニル)メタン(ケイアイ化成(株)製、商品名:BMI)84.7g、及び1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物である3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬(株)製、商品名:KAYAHARD A−A)54.1g、(b)未処理無機充填材として、シリカ((株)アドマテックス製、商品名:SO−G1)192g、(C)チタネートカップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標)KR−TTS)2g、(D)シリコーン化合物として、両末端にアミノ基を有するシリコーンオイル(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:BY−16−853B)15.4g、溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテル149gを配合し、70℃で2時間撹拌を行い、固形分70質量%のワニスを得た。
その後、上記で得たワニスをPETフィルムに150μmのギャップで塗布し、140℃で10分加熱乾燥した後、PETフィルムから樹脂を粉として取り出し、樹脂粉を得た。
比較例8
比較例7において、(b)未処理無機充填材をプロピレングリコールモノメチルエーテルに分散した後、(C)チタネートカップリング剤を配合して、25℃で1時間撹拌した後、(A)熱硬化性樹脂及び(D)シリコーン化合物を配合して、25℃で2時間撹拌を行った以外は、比較例7と同様にして、樹脂粉を得た。
比較例9〜11
実施例5において、原料組成を表2に示すとおりに変更した以外は、実施例5と同様にして、樹脂粉を得た。
実施例7
500mLのフラスコの中に、(b)未処理無機充填材として、シリカ((株)アドマテックス製、商品名:SO−G1)192g、(C)チタネートカップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標)KR−TTS)2gを加え25℃で1時間撹拌した後、溶剤として、シクロヘキサノン82.3gを配合して、さらに25℃で1時間撹拌し、(B)無機充填材の分散液(I)を作製した。
次に、温度計、撹拌装置、及び還流冷却管の付いた加熱及び冷却可能な容積1リットルの反応容器に、(A)熱硬化性樹脂として、1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物であるビスフェノールA型シアネート樹脂(ロンザジャパン社製、商品名:Primaset(登録商標)BADCy)138.6g、(D)シリコーン化合物として、両末端にアミノ基を有するシリコーンオイル(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:BY−16−853B)15.4g、溶剤として、トルエン66.7gを投入した。次いで、撹拌しながら120℃に昇温し、樹脂固形分が溶解し、溶液になっていることを確認した後、ナフテン酸亜鉛の8wt%ミネラルスピリット溶液を0.002g添加し、110℃で4時間反応を行った。この反応溶液を少量取り出し、GPC測定を行ったところ、溶出時間が約12.4分付近に出現する合成原料のビスフェノールA型シアネート樹脂のピークから算出した反応率は50mol%であった。また、約10.9分付近、及び8.0〜10.0分付近に出現する熱硬化性樹脂の生成物のピークが確認された。
その後、上記反応溶液に、分散液(I)を加え25℃で2時間撹拌を行い、固形分70質量%のワニスを得た。
その後、上記で得たワニスをPETフィルムに150μmのギャップで塗布し、170℃で15分加熱乾燥した後、PETフィルムから樹脂を粉として取り出し、樹脂粉を得た。
実施例8
実施例7において、原料組成を表3に示すとおりに変更した以外は、実施例7と同様にして、樹脂粉を得た。
比較例12
温度計、撹拌装置、及び還流冷却管の付いた加熱及び冷却可能な容積1リットルの反応容器に、(A)熱硬化性樹脂として、1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物であるビスフェノールA型シアネート樹脂(ロンザジャパン社製、商品名Primaset(登録商標)BADCy)138.6g、(D)シリコーン化合物として、両末端にアミノ基を有するシリコーンオイル(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:BY−16−853B)15.4g、溶剤として、トルエン66.7gを投入した。次いで、撹拌しながら120℃に昇温し、樹脂固形分が溶解し、溶液になっていることを確認した後、ナフテン酸亜鉛の8wt%ミネラルスピリット溶液を0.002g添加し、約110℃で4時間反応を行った。この反応溶液を少量取り出し、GPC測定を行ったところ、溶出時間が約12.4分付近に出現する合成原料のビスフェノールA型シアネート樹脂のピークから算出した反応率は50mol%であった。また、約10.9分付近、及び8.0〜10.0分付近に出現する熱硬化性樹脂の生成物のピークが確認された。
次に、(b)未処理無機充填材として、シリカ((株)アドマテックス製、商品名:SO−G1)192g、(C)チタネートカップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標)KR−TTS)2g、溶剤として、シクロヘキサノン82.3gを加え、25℃で2時間撹拌を行い、固形分70質量%のワニスを得た。
その後、上記で得たワニスをPETフィルムに150μmのギャップで塗布し、170℃で15分加熱乾燥した後、PETフィルムから樹脂を粉として取り出し、樹脂粉を得た。
比較例13
比較例12と同様にして反応溶液を得た。次に、(b)未処理無機充填材として、シリカ((株)アドマテックス製、商品名:SO−G1)192gをシクロヘキサノン82.3gに分散した後、(C)チタネートカップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標)KR−TTS)2gを加えて、25℃で1時間撹拌して分散液(II)を得た。
その後、上記反応溶液に、分散液(II)を加え、25℃で2時間撹拌を行い、固形分70質量%のワニスを得た。
その後、上記で得たワニスをPETフィルムに150μmのギャップで塗布し、170℃で15分加熱乾燥した後、PETフィルムから樹脂を粉として取り出し、樹脂粉を得た。
比較例14〜16
実施例7において、原料組成を表3に示すとおりに変更した以外は、実施例7と同様にして、樹脂粉を得た。
各実施例及び比較例で得られた熱硬化性樹脂組成物の最低溶融粘度を表1〜3に示す。
なお、表1〜3中の各材料の詳細は以下の通りである。
(A)熱硬化性樹脂
・BisA−N−Ep:ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、商品名:EPICLON(登録商標)N865)
・PN:フェノールノボラック樹脂(明和化成(株)製、商品名:HF−4)
・BMI:ビス(4−マレイミドフェニル)メタン(ケイアイ化成(株)製、商品名:BMI)
・KH−AA:3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬(株)製、商品名:KAYAHARD A−A)
硬化促進剤
・2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール
カップリング剤
・TTS:イソプロピルトリイソステアロイルチタネート(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標)KR−TTS)
・9SA:イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート(味の素ファインテクノ(株)製、商品名:プレンアクト(登録商標)KR−9SA)
・KBE−9103:3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン(信越化学工業(株)製、商品名:KBE−9103)
・KBM−573:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBM−573)
・KBM−1003:ビニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBM−1003)
(D)シリコーン化合物
・両末端にアミノ基を有するシリコーンオイル(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:BY−16−853B)
溶媒
・MEK:メチルエチルケトン
・PGMME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
Figure 2016060870
Figure 2016060870
Figure 2016060870
表1〜3より、実施例1〜8の本発明の熱硬化性樹脂組成物は、比較例1〜16の熱硬化性樹脂組成物と比較して、最低溶融粘度が低く、成形性に優れることがわかる。

Claims (13)

  1. (A)熱硬化性樹脂と(B)無機充填材とを含有する熱硬化性樹脂組成物であって、(B)無機充填材が、無溶剤下で(C)チタネートカップリング剤により表面処理されたものである、熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記表面処理における(C)チタネートカップリング剤の使用量が、(b)未処理の無機充填材100質量部に対して、0.2〜10質量部である、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. (b)未処理の無機充填材が、シリカである、請求項2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 熱硬化性樹脂組成物中の(B)無機充填材の含有量が、(A)熱硬化性樹脂100質量部に対して、10〜400質量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. (A)熱硬化性樹脂が、(A1)エポキシ樹脂、(A2)1分子中に2個以上のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物との混合物、及び(A3)1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物から選ばれる1種以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 更に、(D)シリコーン化合物を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. (D)シリコーン化合物が反応性官能基を1個以上有する、請求項6に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. 前記反応性官能基が、アミノ基及び水酸基から選ばれる1種以上である、請求項7に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. (C)チタネートカップリング剤が、イソプロピルトリイソステアロイルチタネートである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸又は塗工してなるプリプレグ。
  11. 請求項10に記載のプリプレグを積層成形してなる積層板。
  12. 請求項11に記載の積層板を用いてなるプリント配線板。
  13. 下記工程1〜3を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
    工程1:無溶剤下で(b)未処理の無機充填材と(C)チタネートカップリング剤とを混合し、(b)未処理の無機充填材の表面処理を行い、(B)無機充填材を得る工程
    工程2:工程1で得られた(B)無機充填材に有機溶媒を添加して、混合し、(B)無機充填材の分散液を得る工程
    工程3:工程2で得られた(B)無機充填材の分散液と、(A)熱硬化性樹脂とを混合し、熱硬化性樹脂組成物を得る工程
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