JP2016060636A - 媒体状態変化判定方法、媒体状態変化判定装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙幅と、用紙中のスプロケット孔やマーキングフォント等の特定部分と、を同時に判定する。【解決手段】媒体状態変化判定装置50は、用紙幅センサ10、最大用紙有り閾値判定部51、判定閾値決定部53、及び用紙状態判定部56を備えている。用紙幅センサ10は、用紙の端部、及び用紙中のスプロケット孔等の特定部分を検出してセンサ出力電圧を出力する。最大用紙有り閾値判定部51は、用紙の状態(即ち、カール、うねり等の用紙の歪みや、用紙の反射率)を判定するための複数の閾値とセンサ出力電圧とを比較し、用紙有りを検出した最大用紙有り閾値を判定する。判定閾値決定部53は、複数の閾値に対し、用紙の状態を最終判定するための判定閾値を決定する。更に、媒体状態判定部56は、センサ出力電圧と判定閾値とを比較して、最終的な用紙の状態を判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、媒体の有無、及び媒体中のスプロケット孔やマーキングフォント等の特定部分の有無を判定する媒体状態変化判定方法と、媒体状態変化判定装置と、この媒体状態変化判定装置を備える画像形成装置と、に関するものである。
従来、媒体状態変化判定装置の1つである媒体幅検出装置が、例えば、特許文献1に記載されている。
この特許文献1の媒体幅検出装置は、例えば用紙である媒体の幅を検出する第1の媒体幅検出手段と、この第1の媒体幅検出手段より媒体搬送方向下流に設けられ、媒体の幅を検出する第2の媒体幅検出手段と、を有している。第1の媒体幅検出手段は、媒体が搬送される媒体搬送路に設けられた複数の媒体検出センサにより構成されている。第2の媒体幅検出手段は、媒体の搬送方向に対して直交する方向に移動する例えばキャリッジである移動体に設けられた反射型センサである。移動体は、第1の媒体幅検出手段による検出結果に基づいて移動範囲が決定される。そして、第1の媒体幅検出手段により検出された媒体の両端部の検出情報に基づいて、第2の媒体幅検出手段が出力する検出値の有効範囲が決定される。
このように構成される媒体幅検出装置では、第1の媒体幅検出手段により媒体のおおよその幅を検出し、第1の媒体幅検出手段の検出結果に基づいて第2の媒体幅検出手段により検出範囲を決定している。そのため、媒体の外側に塵や紙片等があっても、これらを検出することなく、正確に媒体の幅を検出できる。
特開2005−96991号公報
しかしながら、従来の媒体状態変化判定装置の1つである媒体幅検出装置では、使用される媒体条件(例えば、カールがあって第2の媒体幅検出手段の検出値が低下する反射率の低い低反射率媒体や、反射率の高い高反射率媒体等)に影響されて、1回の検出動作で、媒体幅と、媒体中のスプロケット孔やマーキングフォント等の特定部分と、を同時に判定することが困難であった。
本発明の媒体状態変化判定方法は、媒体搬送路を搬送される媒体の端部、及び前記媒体中の特定部分を検出して検出信号を出力する媒体検出処理と、前記媒体の状態を判定するための複数の閾値と前記検出信号とを比較し、前記媒体有りを検出した最大媒体有り閾値を判定する最大媒体有り閾値判定処理と、前記複数の閾値に対し、前記媒体の状態を最終判定するための判定閾値を決定する判定閾値決定処理と、前記検出信号と前記判定閾値とを比較して、最終的な前記媒体の状態を判定する媒体状態判定処理と、を有することを特徴とする。
本発明の媒体状態変化判定装置は、媒体搬送路を搬送される媒体上を移動する移動体に設けられ、前記媒体の端部、及び前記媒体中の特定部分を検出して検出信号を出力する媒体検出手段と、前記媒体の状態を判定するための複数の閾値と前記検出信号とを比較し、前記媒体有りを検出した最大媒体有り閾値を判定する最大媒体有り閾値判定部と、前記複数の閾値に対し、前記媒体の状態を最終判定するための判定閾値を決定する判定閾値決定部と、前記検出信号と前記判定閾値とを比較して、最終的な前記媒体の状態を判定する媒体状態判定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、前記媒体状態変化判定装置を備えることを特徴とする。
本発明の媒体状態変化判定方法、媒体状態変化判定装置及び画像形成装置によれば、反射率の低い低反射率媒体にカールやうねり等の歪みが発生し、媒体有りレベルの媒体検出手段の検出信号が変動しても、その検出信号に追従して複数の閾値から媒体の有無を判定するための閾値を選択し、且つ、検出信号の変化率が大きい垂下時のみ検出するため、例えば、特定部分であるスプロケット孔か、或いは、カールやうねり等の歪みによる検出信号の変動かを判定することが可能となる。そのため、使用される媒体条件に影響されずに、1回の検出動作で媒体幅と特定部分の双方を判定することが可能となる。
図1は図6及び図7のインパクトプリンタに設けられる媒体状態変化判定装置の回路構成を説明するための概略のブロック図である。 図2は比較例における反射率の異なる用紙でのセンサ出力電圧と閾値の関係を示す図である。 図3はセンサ出力電圧と用紙状態の関係を示す図である。 図4は低反射率用紙の一部がカールしているために用紙幅を誤検出する例を示すイメージ図である。 図5は図2に対して低反射率用紙がカールによりセンサ出力電圧が低下した場合の用紙状態とセンサ出力電圧の関係を示す図である。 図6は本発明の実施例1における媒体状態変化判定装置を備えた画像形成装置としてのインパクトプリンタの外観を示す斜視図である。 図7は図6のインパクトプリンタを示す概略の側面図である。 図8は図1(a)中の用紙幅センサ回路の構成例を示す回路図である。 図9は実施例1の複数の閾値設定例を示す波形図である。 図10は実施例1における閾値を維持する用紙幅センサの移動距離の設定例を示す波形図である。 図11は図1(b)の媒体状態変化判定装置における用紙状態判定処理を示すフローチャートである。 図12は本実施例1の特徴である図11中の判定閾値設定処理を示すフローチャートである。 図13は用紙幅及びスプロケット孔の検出処理を示すフローチャートである。 図14は低反射率用紙の閾値設定例1を示す波形図である。 図15は低反射率用紙の閾値設定例2を示す波形図である。 図16は高反射率用紙の閾値設定例3を示す波形図である。
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
(比較例)
先ず、本発明の実施例1に対する比較例について説明する。
比較例の画像形成装置としてのインパクトプリンタでは、媒体としての用紙の幅を検出する場合、移動体としてのキャリッジに設けられた媒体検出手段としての反射型センサからなる用紙幅センサを使用する。そして、用紙無しの時の反射率と用紙有りの時の反射率との違いから、用紙無しと用紙有りとの間に閾値を設けることで、用紙幅センサの検出信号(例えば、センサ出力電圧)と閾値とを比較して用紙の有無を判断し、印字ヘッドを含むキャリッジの駆動パルス数から求められる移動量から用紙幅を検出している。
又、用紙の中にある特定部分(例えば、スプロケット孔やマーキングフォント等)の検出においても、用紙有りの時の反射率と、スプロケット孔やマーキングフォント等の周辺の反射率との違いから、用紙幅検出と同様に、閾値とセンサ出力電圧とを比較することで、用紙の中にあるスプロケット孔やマーキングフォント等の有無を判定している。用紙検出の閾値を設定する場合、用紙無し時のセンサ出力電圧に対して一定倍した値や、用紙無し時のセンサ出力電圧に所定の電圧を加えた固定の閾値を設定している。このような比較例では、以下のような問題がある。
(比較例の問題)
図2は、比較例における反射率の異なる用紙でのセンサ出力電圧と閾値との関係を示す図である。
図2の横軸は、発光部及び受光部を有する反射型センサからなる用紙幅センサを、用紙の長手方向に対して直交する幅方向である主走査方向MSに、スキャン(走査)した場合の用紙幅センサの移動距離(n/180インチ(”))、及び、図2の縦軸は、センサ出力電圧(V)である。この図2には、用紙1とこの用紙1内のスプロケット孔2(例えば、用紙端の1つである左端1a近傍のスプロケット孔2−1)とを同時に判定するための1つの固定の閾値TH0と、反射率の異なる用紙1(例えば、反射率の低い低反射率用紙1−1、及び反射率の高い高反射率用紙1−2)での各用紙1−1,1−2と各スプロケット孔2−1の位置でのセンサ出力電圧と、の関係が示されている。なお、図2中のL10は、用紙無し時のセンサ出力レベルである。
用紙幅センサを用い、1つの閾値TH0によって用紙幅(即ち、各用紙1−1,1−2の左端1aから右端までの幅)とスプロケット孔2−1とを同時に検出するためには、スプロケット孔位置でのセンサ出力レベルが閾値TH0以下まで垂下することと、用紙有り時のセンサ出力レベルが閾値TH0以上であることが必要となる。スプロケット孔位置の反射率は、スプロケット孔2−1が有るため、用紙1に反射される面積が小さくなるので、スプロケット孔2−1の無い用紙1の反射率よりも小さくなるが、スプロケット孔周辺の用紙反射の影響を少なからず受けるため、完全な用紙無し時のセンサ出力レベルL10までセンサ出力電圧が小さくならならない。そのため、高反射率用紙1−2におけるスプロケット孔位置でのセンサ出力レベルは、低反射率用紙1−1のスプロケット孔位置のセンサ出力電圧よりも大きくなる。1つの閾値TH0で用紙左端1a及び用紙右端と各用紙1−1,1−2内のスプロケット孔2−1とを判定するためには、各用紙1−1,1−2の反射率により変動するスプロケット孔位置のセンサ出力電圧の最大値以上に、閾値TH0を設定する必要がある。
図3(a)〜(e)は、センサ出力電圧と用紙状態の関係を示す図であり、同図(a)は用紙に歪み(例えば、カール(曲がり))が無い場合の用紙と用紙幅センサとの関係を示す図、同図(b)は用紙が下方向にカールしている場合の用紙と用紙幅センサとの関係を示す図、同図(c)は用紙が上方向にカールしている場合の用紙と用紙幅センサとの関係を示す図、同図(d)は同図(a)の場合の時間の経過に伴うセンサ出力電圧の値を示す図、及び、同図(e)は同図(b)、(c)の場合の時間の経過に伴うセンサ出力電圧の値を示す図である。
なお、図3(a)〜(c)中の10は、反射型センサからなる用紙幅センサである。この用紙幅センサ10は、用紙1を照射する発光部10aと、用紙1からの反射光H10を受光してセンサ出力電圧V10を出力する受光部10bと、を有している。D0,D1,D2は、用紙幅センサ10と用紙1との間の距離である。
図2で説明したように、1つの閾値TH0で用紙左端1a及び用紙右端と各用紙1(=1−1,1−2)内のスプロケット孔2−1とを判定するためには、閾値設定条件として、閾値TH0を所定の値に設定する必要がある。
ところが、使用される各用紙1の反射率と、各用紙1の状態(例えば、用紙状態としてカールによる歪み)とによっては、前記閾値設定条件が満たされない場合が存在する。1つの閾値TH0で、各用紙1(=1−1,1−2)の検出と各スプロケット孔2−1の検出を同時に行う場合は、低反射率用紙1−1でも、用紙有りを判定可能な閾値以上のセンサ出力電圧V10を得る必要がある。しかし、図3(a)〜(e)に示すように、用紙1の歪み(例えば、下カール、上カール)により、用紙幅センサ10と用紙1との間の距離D0,D1,D2や、反射光H10の反射角度が変化すると、図3(e)中の矢印で示すように、センサ出力電圧V10が、破線のレベルから実線のレベルへ低下してしまう。
図4は、低反射率用紙1−1の一部がカールしているために用紙幅を誤検出する例を示すイメージ図である。
図4において、横軸は用紙幅センサ10の移動距離(n/180”)、縦軸はセンサ出力電圧V10である。この図4では、低反射率用紙1−1において、左端1a側のカールが強く、主走査方向MSに向かって次第に右端1b側のカールが弱くなるモデルが示されている。なお、図4中のW1は、用紙幅検出結果である。
低反射率用紙1−1では、反射率が低いため、用紙有り時のセンサ出力レベルが低い状態であり、カールの発生によってセンサ出力電圧V10が図4中の上下の矢印のように変動する。カールの発生によってセンサ出力電圧V10が低下すると、用紙有り時のセンサ出力レベルが、閾値TH0以下となってしまい、用紙幅検出結果W1が小さくなって用紙幅を正しく検出できなくなる。
図5は、図2に対して低反射率用紙1−1がカールによりセンサ出力電圧V10が低下した場合の用紙状態とセンサ出力電圧V10の関係を示す図である。
図5において、横軸は用紙幅センサ10の移動距離(n/180”)、縦軸はセンサ出力電圧V10である。破線のL11は、高反射率用紙1−2における用紙有り時のセンサ出力レベル、破線のL12は、高反射率用紙1−2でのスプロケット孔位置のセンサ出力レベル、破線のL13は、低反射率用紙1−1がカールした場合における用紙有り時のセンサ出力レベル、破線のL14は、低反射率用紙1−1がカールした場合におけるスプロケット孔位置のセンサ出力レベル、及び、破線のL15は、用紙無し時のプラテンによる反射のセンサ出力レベルである。ΔLは、センサ出力レベルL12及びL13間のレベル差である。
一点鎖線で示す低反射率用紙1−1の場合、実線で示すように、カールにより反射率が低下する。センサ出力レベルL12及びL13間のレベル差ΔLに示すように、反射率やカール等による用紙条件によっては、スプロケット孔位置のセンサ出力レベルL12と用紙有り時のセンサ出力レベルL13とが逆転してしまう。そのため、1つの閾値TH0では、用紙条件の異なる各用紙1−1,1−2の左端1a等の用紙端と、各スプロケット孔2−1,2−2との双方を同時に検出することができない。
本実施例1では、このような比較例の問題を以下のようにして解決している。
(実施例1の構成)
図6は、本発明の実施例1における媒体状態変化判定装置を備えた画像形成装置としてのインパクトプリンタの外観を示す斜視図である。
インパクトプリンタ20の正面には、用紙1(=1−1,1−2)を挿入するための用紙挿入口21が設けられている。インパクトプリンタ20の内部には、用紙1に対して画像を形成するための印字ヘッド22が設けられている。印字ヘッド22は、移動体としてのキャリッジ23に搭載されている。キャリッジ23には、キャリッジシャフト24及びベルト25が、プラテン26に対して平行に通されている。キャリッジ23は、主走査方向駆動用モータであるスペースモータ(以下「SPモータ」という。)27の回転により、ベルト25を介して主走査方向MSに移動するようになっている。
SPモータ27は、例えば、駆動パルスの数に比例して所定角度回転するステッピングモータにより構成されている。なお、SPモータ27は、ステッピングモータに限定されるものではなく、回転の変位量を検出するロータリエンコーダを備えた直流(以下「DC」という。)モータ等を用いてもよい。ロータリエンコーダを備えたDCモータ等でも、ステッピングモータと同様に、キャリッジ23の移動位置を判定することができるからである。
用紙1を長手方向である副走査方向SSへ駆動させるために、副走査方向駆動用モータであるラインフィールドモータ(以下「LFモータ」という。)28が設けられている。LFモータ28から、図示せぬ搬送ベルト又はギアを介して搬送用フィードローラを回転させ、用紙1を、媒体搬送路としての用紙搬送路の副走査方向SSへ搬送するようになっている。
図7は、図6のインパクトプリンタ20を示す概略の側面図である。
用紙挿入口21内には、副走査方向SSに沿って、用紙搬送用の一対のフロントフィードローラ29a,29bと、用紙搬送用の一対のリアフィードローラ30a,30bと、が所定間隔隔てて配置されている。フロントフィードローラ29a,29b及びリアフィードローラ30a,30bは、連結されたギア群33を介して、LFモータ28により回転駆動されるようになっている。
用紙挿入口21とフロントフィードローラ29a,29bとの間には、用紙1の挿入を検出するための透過型の用紙センサ31が装着されている。用紙センサ31は、光を出射する発光部31aと、その光を受光して電気信号に変換する受光部31bと、が対向して配置され、その発光部31a及び受光部10b間の用紙1の有無を検出するためのセンサである。フロントフィードローラ29a,29bの副走査方向下流側には、透過型の斜行センサ32が装着されている。斜行センサ32は、光を出射する発光部32aと、その光を受光して電気信号に変換する受光部32bと、が対向して配置され、その発光部32a及び受光部32b間を通過する用紙1の斜行補正を行うためのセンサである。
斜行センサ32とリアフィードローラ30a,30bとの間には、印字ヘッド22とプラテン26とが対向して配置されている。用紙1は、印字ヘッド22とプラテン26との間に挟まれる状態で、そのプラテン26に対して直交する副走査方向SSに搬送される。印字ヘッド22を含むキャリッジ23の背面には、反射型センサからなる用紙幅センサ10が装着されている。用紙幅センサ10は、図3に示すように、発光部10a及び受光部10bを有し、印字ヘッド22が主走査方向MSに駆動される際に、その印字ヘッド22に連動して動作するようになっている。
図1(a)、(b)は、図6及び図7のインパクトプリンタ20に設けられる媒体状態変化判定装置の回路構成を説明するための概略のブロック図であり、同図(a)はインパクトプリンタ20の全体の回路構成図、及び、同図(b)は媒体状態変化判定装置の回路構成図である。
図1(a)に示すように、インパクトプリンタ20の全体は、制御基板40上に設けられた制御装置41によってプログラム制御される。制御装置41は、例えば、組み込み中央処理装置(CPU)及びゲートアレイ(GA)が内蔵されたシステム・オン・チップ(System・on・a・chip;SOC)により構成されている。制御基板40には、制御装置41に対してクロック信号を供給する発振器(OSC)42、制御装置41が使用するプログラム等が格納された書き換え可能な不揮発性半導体メモリであるフラッシュメモリ43、SPモータドライバ44、LFモータドライバ45、印字ヘッドドライバ46、ドライバ/レシーバ47、及び複数のDC電源VCC等も設けられている。
発振器42、フラッシュメモリ43、SPモータドライバ44、LFモータドライバ45、印字ヘッドドライバ46、及びドライバ/レシーバ47は、制御装置41のデジタルポートに接続されている。制御基板40の周辺には、入力される交流(以下「AC」という。)電力をDC電力に変換するAC/DC変換用の電源ユニット34が設けられている。電源ユニット34から入力されるDC電力は、制御基板40上の制御装置41及び複数のDC電源へ供給される。
制御装置41のアナログ/デジタル変換(以下「A/D変換」という。)用のアナログポートには、検出信号としてのセンサ出力電圧V10を出力する媒体検出手段としての用紙幅センサ10が接続されている。更に、制御装置41のA/D変換用のアナログポート又は汎用ポートには、用紙センサ31及び斜行センサ32が接続されている。用紙幅センサ10、用紙センサ31、及び斜行センサ32は、制御基板40上のDC電源によってそれぞれ駆動される。
SPモータドライバ44は、制御装置41から供給される制御信号により、主走査方向駆動用のSPモータ27を駆動する。LFモータドライバ45は、制御装置41から供給される制御信号により、副走査方向駆動用のLFモータ28を駆動する。印字ヘッドドライバ46は、制御装置41から供給される制御信号により、画像形成用の印字ヘッド22の印字ヘッドピンを制御する。ドライバ/レシーバ47は、制御装置41と、制御基板40の外部に設けられたホストコンピュータ(PC)等の上位装置35と、を接続するためのインタフェース(I/F)機能を有している。上位装置35からの印字データは、ドライバ/レシーバ47を介して、制御装置41にて静止画像データであるビットマップデータに展開されるようになっている。
図1(b)に示すように、媒体状態変化判定装置50は、制御装置41内の複数の機能ブロックによって構成されている。この媒体状態変化判定装置50には、用紙幅センサ10、フラッシュメモリ43、及びSPモータドライバ44等が接続されている。フラッシュメモリ43には、予め装置の用紙無しレベルに合わせて所定の電圧差を持った複数の閾値THn(=TH1,TH2,TH3,TH4,・・・)が格納されている。
媒体状態変化判定装置50は、用紙幅センサ10及びフラッシュメモリ43に接続された最大媒体有り閾値判定部としての最大用紙有り閾値判定部51を有している。最大用紙有り閾値判定部51には、最大用紙有り閾値記憶部52及び判定閾値決定部53が接続されている。判定閾値決定部53には、フラッシュメモリ43、閾値ホールドカウンタ54、ホールド延長フラグ55、及び媒体状態判定部としての用紙状態判定部56が接続されている。媒体状態変化判定装置50は、メカ制御部57を有し、これにはSPモータ制御部58が接続されている。メカ制御部57は、SPモータ制御部58及びSPモータドライバ44を介して、SPモータ27を駆動させる機能を有している。用紙状態判定部56及びSPモータ制御部58には、キャリッジ位置判定部59が接続されている。キャリッジ位置判定部59には、用紙状態変化位置記憶部60を介して、解析部61が接続されている。
用紙幅センサ10に接続された最大用紙有り閾値判定部51は、用紙幅センサ10から出力されるセンサ出力電圧V10がデジタル変換されたセンサ出力電圧値と、フラッシュメモリ43に格納された複数の閾値THnとを比較し、センサ出力電圧値が複数の閾値THnに対し、どの閾値まで用紙有りを検出したか、複数の閾値THnの中で用紙有りを検出できる最大用紙有り閾値THhを判定するための比較判定機能を有している。最大用紙有り閾値記憶部52は、最大用紙有り閾値THhを一時記憶するものであって、判定閾値決定部53が最大用紙有り閾値THhの変化を判定するための比較基閾値を記憶する機能を有している。
判定閾値決定部53は、用紙幅センサ10のセンサ出力電圧値に対し、用紙1の有無を判定するための判定閾値を決定するものであって、最大用紙有り閾値THhの変化に応じて、判定閾値を維持するか、或いは、最大用紙有り閾値THhの1つ下の閾値THh−1を選択するかを決定する判断機能を有している。閾値ホールドカウンタ54は、1/180”毎に実行されるセンサリード回数(センサ読み取り回数)Nをカウントするものであって、最大用紙有り閾値THhが下がった場合にカウントを開始し、判定閾値を維持する距離(時間)を設定する機能を有している。
ホールド延長フラグ55は、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が規定のセンサリード回数Nに達した時点での用紙検出状態に応じて、閾値の維持を強制固定するための設定フラグとしての機能を有している。用紙状態判定部56は、判定閾値決定部53で決定された判定閾値とセンサ出力電圧値とを比較し、センサ出力電圧値が判定閾値以上の場合は用紙有り、センサ出力電圧値が判定閾値以下の場合は用紙無し、との二値化判定を行う機能を有している。
キャリッジ位置判定部59は、SPモータ制御部58によって指示されたSPモータ27の駆動パルス数から、キャリッジ23の位置情報を判定する機能を有している。なお、キャリッジ位置判定部59は、駆動パルス数に限らず、ロータリエンコーダの出力信号によってキャリッジ23の位置を判定するようにしてもよい。用紙状態変化位置記憶部60は、用紙状態判定部56の判定結果から、用紙状態が変化した位置を記憶するものである。更に、解析部61は、用紙状態が変化した位置情報を基に、用紙1の幅、及び用紙1内にスプロケット孔2が存在するか否かを解析するものである。
図8は、図1(a)中の用紙幅センサ回路の構成例を示す回路図である。
反射型の用紙幅センサ10は、印字ヘッド22の背面に取り付けられ、発光ダイオード(LED)からなる発光部10aと、ホトトランジスタからなる受光部10bと、により構成されている。発光部10aのアノードは、この発光部10aに流れる電流IF(A)を制限する抵抗R1を介して、DC電源VCCに接続されると共に、コンデンサC1を介して、グランドに接続されている。コンデンサC1は、電源ノイズを吸収し、安定した電源を供給するためのフィルタコンデンサである。発光部10aのカソードは、グランドに接続されている。
受光部10bのコレクタは、DC電源VCCに接続されている。受光部10bのエミッタは、制御装置41におけるA/D変換用のアナログポートに接続されている。更に、受光部10bとグランドとの間には、抵抗R2とコンデンサC2とが並列に接続されている。抵抗R2は、受光部10bに流れるコレクタ電流Ic(A)を制限するゲイン抵抗である。コンデンサC2は、ノイズフィルタの機能を有している。
図9は、実施例1の複数の閾値設定例を示す波形図である。
この図9では、用紙1−3,1−4の幅とスプロケット孔2−1を同時に検出するために必要な複数の閾値THnを設定する条件が示されている。図9の横軸は、用紙幅センサ10の移動距離(n/180”)であり、縦軸は、センサ出力電圧V10(V)である。図9中の波形V10(1−3)は、検出したい下限反射率用紙1−3のセンサ出力電圧、波形V10(1−4)は、高反射率用紙1−4でのセンサ出力電圧である。複数の閾値THnとして、用紙無し時のセンサ出力レベルL15に対して高い方から低い方へ、スプロケット孔判定閾値TH1、スプロケット孔検出上限閾値TH2、用紙有り下限閾値TH3、及び、スプロケット孔判定閾値TH4が設定されている。
実施例1において、複数の閾値THnは低反射率用紙1−3がカールによりセンサ出力電圧V10(1−3)が低下した場合でも用紙有無の判定が可能な用紙有り下限閾値TH3と、高反射率用紙1−4におけるスプロケット孔位置でも判定可能なスプロケット孔検出上限閾値TH2を有している。
具体的な数値の一例を挙げると、基準となる用紙無し時のセンサ出力レベルL15が0.6V程度の場合、低反射率用紙1−3の許容するカール状態での用紙有り時の下限センサ出力レベルが0.95V、反射率の高いスプロケット孔2−1の上限センサ出力レベルを1.0Vとなる条件を検出するためには、用紙有り下限閾値TH3は、用紙無し基準電圧の0.6Vの1.5倍の0.9V、スプロケット孔検出上限閾値TH2は、用紙無し基準電圧0.6Vの1.75倍として1.05Vの閾値を設定する。
図4に示すように、センサ出力電圧V10は、用紙1のカール状態により変動する。低反射率用紙1−1においては、固定の閾値TH0とセンサ出力レベルが拮抗するため、カールによるセンサ出力電圧V10の変動により閾値TH0に対して上下する状態が起こりえるので、閾値TH0と用紙有りセンサ出力レベルに一定の電圧差がないとセンサ出力電圧V10の変動により誤検出が発生する。そこで、本実施例1では、複数の閾値THn(=TH1〜TH4)から判定するための判定閾値を選択する場合、用紙有りを検出した複数の閾値THnの内、最大の閾値THhよりも1つ下の閾値THn−1を判定閾値としている。これにより、センサ出力電圧V10との閾値間の電圧差を設けることができ、ばらつきによる誤検出を防止することが可能となる。
本実施例1の図9では、高反射率用紙1−4のスプロケット孔検出上限閾値TH2よりも大きいスプロケット孔判定閾値TH1を設けることで、用紙有り時のセンサ出力レベルが大きい高反射率用紙1−4でも、スプロケット孔検出上限閾値TH2をスプロケット孔判定閾値に設定可能となり、且つ、用紙有りセンサ出力レベルがスプロケット孔判定閾値TH1付近で変動する低反射率用紙1−3でも、スプロケット孔検出上限閾値TH2を判定閾値と設定することができる。
次に、複数の閾値THnにおいて最大用紙有りを検出した最大用紙有り閾値THhよりも1段下の閾値THh−1を判定閾値とし、センサ出力電圧V10(1−3),V10(1−4)に常時、追従して閾値を変更していくと、用紙無しによるセンサ出力レベル低下にも固定の閾値の下限まで追従し、下限閾値以上のスプロケット孔検出が検出できなくなるので、用紙無しを検出したい場合(即ち、センサ出力電圧の低下を検出したい場合)は、センサ出力電圧V10(1−3),V10(1−4)の低下を判定し、閾値を追従させずに維持する必要がある。本実施例1においては、最大用紙有り閾値THhが下がった場合、閾値保持を実行する。
但し、前述した通り、センサ出力電圧V10の垂下には、カールによる出力電圧低下と、用紙無しによる出力電圧低下があるため、用紙有りによる出力電圧低下とスプロケット孔2や用紙端の出力電圧低下を切り分け、カールによる変化の場合は、閾値の保持を解除し、センサ出力レベルに応じた判定閾値を設定する必要がある。
図10は、実施例1における閾値を維持する用紙幅センサ10の移動距離の設定例を示す波形図である。
図10の横軸は、用紙幅センサ10の移動距離(n/180”)、縦軸は、センサ出力V10である。この図10では、スプロケット孔2による電圧低下とカールによる電圧低下時のセンサ出力電圧V10を併記したモデルが示されている。
図10中の実線の曲線MD1は、スプロケット孔位置のセンサ出力モデル、一点鎖線の曲線MD2は、カールによるセンサ出力低下モデルである。P1,P2,P3,P4は、センサ出力電圧V10の位置、TPは、閾値ホールド区間(所定時間=センサリード回数(N/180”))、ΔVは、閾値TH1と閾値TH2との間の閾値電圧差である。DTminは、スプロケット孔2による変動で閾値電圧差ΔVを下回る距離の遅延時間下限、DMmaxは、カールによる変動で閾値電圧差ΔVを下回る距離の遅延時間上限である。
スプロケット孔位置でのセンサ出力電圧V10の低下は、カール等によるセンサ出力電圧V10の低下時よりも急激に電圧が垂下するものに対し、用紙1のカールにより変動するセンサ出力電圧V10の垂下は、スプロケット孔2や用紙端での用紙無し時よりも大きくならない。これは、用紙幅センサ10との距離や反射角度の変化による変動に対して、スプロケット孔2や用紙無し時の反射率低下の方がセンサ受光量への影響が大きいためである。そのため、所定時間(TP)における電圧変化量の違い、いわゆる平均変化率の違いに着目し、スプロケット孔2や用紙端のみを検出する構成を備える。
具体的には、用紙幅センサ10のセンサ出力レベルが低下し、用紙有りを検出可能な閾値が下がった場合、一旦、閾値の保持(ホールド)を実行し、所定時間におけるセンサ出力電圧V10の変化の違いから、保持された閾値を下回るか否かを判定し、閾値の保持か解除を選択する。
図10の位置P1は、最大用紙有り閾値THh(=HT1)に対しセンサ出力電圧V10が下回った位置を示し、位置P2は、スプロケット孔位置のセンサ出力電圧V10が最大用紙有り閾値THh(=HT1)より1段下に設定される判定閾値THh−1(=TH2)を下回る位置を示す。位置P4は、次第にカールが強くなりセンサ出力電圧V10が低下していき、判定閾値THh−1(=TH2)を下回る位置を示す。所定時間(TP)を位置P1から位置P2以上であり、位置P1から位置P4以下の時間を設定することで、変化率の違いを判断することができる。
以上のことから、スプロケット孔2及び用紙端とカールによる変化を識別する時間は、位置P3を所定時間(TP)に設定する。なお、用紙幅センサ10の出力リードタイミングは、一定距離の移動毎(本実施例1においては1/180”毎)に実行されるので、所定時間(TP)の設定はセンサリード回数(N/180”)を用いて判定する。本実施例1においての閾値の保持を解除するか否かを判定するための保持センサリード回数Nを、スプロケット孔2の半径距離2mmとし、1/180”毎のセンサリード回数に換算し、センサ検出回数15回を保持時間と設定する。
次に、閾値TH2に対し、閾値TH1、及び、閾値TH3に対しての閾値TH4の設定条件を説明する。閾値電圧差ΔVは、前記設定された保持時間における、変化率の違いを判定可能とする電圧差を設ける必要があり、保持リード回数N回以内に、スプロケット孔2によるセンサ出力電圧低下は下側の閾値を下回ることが可能であり、カールによるセンサ出力電圧低下では下回らないような閾値電圧差ΔVを設けることが条件となる。
複数の閾値設定において、閾値電圧差ΔVが異なる場合、前記条件を満たす保持時間設定を都度、閾値電圧差ΔVにあわせ設定する必要があるため、上記条件を満たせる場合は、閾値電圧差ΔVを一定にすることで、センサ出力レベルによらずに、同一条件で変化率を判定することができる。但し、閾値電圧差ΔVを一定にすること、若しくは、閾値保持時間を一定にすることを制限するものではない。
上記の理由より、本実施例1においては、閾値電圧差ΔVは、閾値TH3と閾値TH2の電圧差と同じ電圧差となるように設定する。具体的には、一例を記載すると、用紙無し基準電圧0.6Vを2倍した値である1.2Vを閾値TH1とし、用紙無し基準電圧0.6Vを1.25倍した0.75Vを閾値TH4と設定する。
検出したい用紙無しセンサ出力レベル(本実施例1ではスプロケット孔検出上限閾値TH2に相当)と、用紙有り下限閾値TH3と、の電圧差が、閾値電圧差ΔVよりも大きい場合は、閾値TH2と閾値TH3との間に閾値電圧差ΔVの閾値を複数追加すればよい。
(インパクトプリンタ20の全体の動作)
図1(a)、図6及び図7において、用紙挿入口21から用紙1が挿入されると、用紙センサ31が用紙1の挿入を検出する。用紙センサ31の検出電圧が制御装置41のアナログポートへ入力され、デジタル信号に変換される。制御装置41は、変換したデジタル信号に基づき、LFモータドライバ45を制御し、LFモータ28を回転させる。LFモータ28が回転すると、これに連結されたギア群33を介して、一対のフロントフィードローラ29a,29b及び一対のリアフィードローラ30a,30bが回転する。
回転するフロントフィードローラ29a,29bにより、挿入された用紙1が副走査方向SSへ搬送される。搬送された用紙1の傾きが、斜行センサ32で検出され、この斜行センサ32の検出電圧が制御装置41のアナログポートへ入力され、デジタル信号に変換される。制御装置41は、変換したデジタル信号に基づき、用紙1の斜行レベルを判定し、斜行レベルが正常範囲内であれば、一対のフロントフィードローラ29a,29bを回転させて、用紙1を用紙幅検出位置まで搬送し、用紙幅及びスプロケット孔の検出動作を開始する。
(用紙状態判定処理)
図11は、図1(b)の媒体状態変化判定装置50における用紙状態判定処理を示すフローチャートである。
媒体状態変化判定装置50は、用紙状態判定処理を開始すると、ステップS1へ進む。ステップS1において、制御装置41の制御によりSPモータドライバ44を介してSPモータ27が回転し、キャリッジ23が所定量(例えば、1/180”)移動したか否かを判定する。キャリッジ23が1/180”移動すると(YES)、媒体検出処理としての用紙検出処理のステップS2へ進む。用紙検出処理のステップS2において、最大用紙有り閾値判定部51は、用紙幅センサ10のセンサ出力電圧V10をリードし(読み込み)、最大媒体有り閾値判定処理及び判定閾値決定処理としての判定閾値設定処理のステップS3へ進む。即ち、ステップS1,S2において、用紙幅センサリードのサンプリング周期は、キャリッジ駆動量の1/180”毎に実施する。
判定閾値設定処理のステップS3において、最大用紙有り閾値判定部51及び判定閾値決定部53は、検出したセンサ出力電圧V10に応じて、用紙1の有無を判断するための判定閾値を設定し、媒体状態判定処理としての用紙状態判定処理のステップS4へ進む。用紙状態判定処理のステップS4において、用紙状態判定部56は、判定閾値が設定された後、センサ出力電圧V10と判定閾値とを比較して用紙1の有無を検出し、用紙状態判定処理を終了する。
(判定閾値設定処理)
図12は、本実施例1の特徴である図11中の判定閾値設定処理(ステップS3)を示すフローチャートである。
最大用紙有り閾値判定部51及び判定閾値決定部53は、判定閾値設定処理S3を開始すると、ステップS11へ進む。ステップS11において、最大用紙有り閾値判定部51は、用紙幅センサ10のセンサ出力電圧V10をリードし、このセンサ出力電圧V10の値と、フラッシュメモリ43に格納された複数の閾値THnと、を比較して用紙有りを検出した最大用紙有り閾値THhを判定し、ステップS12へ進む。
ステップS12において、判定閾値決定部53は、閾値の維持状態か否かを判定するために、ホールド延長フラグ55の状態(即ち、オン(以下「ON」という。)又はオフ(以下「OFF」という。))を参照し、ホールド延長フラグ55がONで閾値ホールド延長状態の場合は(YES)、結合子Aを経由してステップS22へ進み、ホールド延長フラグ55がOFFで閾値ホールド延長状態でない場合は(NO)、ステップS13へ進む。
ステップS13において、判定閾値決定部53は、ステップS11で判定された最大用紙有り閾値THhと、最大用紙有り閾値記憶部52に記憶された直前の最大用紙有り閾値と、を比較し、最大用紙有り閾値THhに変化があるか否かを判定する。最大用紙有り閾値記憶部52には、ステップS11で判定された閾値が、判定閾値決定後(ステップS20)に記憶されるが、用紙左端検出時は初期閾値がセットされている。本実施例1においては、図9の用紙有り下限閾値TH3に相当する。ステップS13において、最大用紙有り閾値THhに変化がない場合は(NO)、ステップS14へ進み、最大用紙有り閾値THhに変化がある場合は(YES)、ステップS16へ進む。
ステップS14において、判定閾値決定部53は、現在設定されている判定閾値が設定可能な最下限閾値(図9のスプロケット孔判定閾値TH4に相当)か否かを判定し、判定閾値が最下限閾値の場合は(YES)、結合子Bを経由してステップS19へ進み、判定閾値が最下限閾値でない場合は(NO)、ステップS15へ進む。ステップS15において、判定閾値決定部53は、最大用紙有り閾値THhに対して1段下の閾値THh−1を判定閾値に設定し、ステップS20へ進む。ステップS19において、判定閾値決定部53は、既に設定可能な最下限閾値の場合は、判定閾値を変更しないその判定閾値を維持する。
ステップS13において、最大用紙有り閾値THhに変化があった場合は、ステップS16において、判定閾値決定部53は、最大用紙有り閾値THhが上昇したのか下降したのかを判定し、最大用紙有り閾値THhが上昇した場合は(YES)、ステップS15へ進み、最大用紙有り閾値THhが下降した場合は(NO)、ステップS17へ進む。ステップS15において、判定閾値決定部53は、上昇した最大用紙有り閾値THhに対して1段下の閾値THh−1を判定閾値に設定する。これは、用紙幅センサ10のセンサ出力レベルが上昇した場合は、そのセンサ出力レベルに応じて判定閾値も即、追従される処理である。最大用紙有り閾値THhが下がった場合、ステップS17において、判定閾値決定部53は、閾値ホールドカウンタ54に+1を加えてカウント値を更新し、ステップS18へ進む。
ステップS18において、判定閾値決定部53は、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が、設定された所定回数Nに達したか否かを判定し、所定回数Nに達していない場合は(NO)、ステップS19へ進み、所定の回数Nに達している場合は(YES)、ステップS21へ進む。所定回数Nに達していない場合、ステップS19において、判定閾値決定部53は、閾値ホールド(維持)を指示して判定閾値を維持し、ステップS20へ進む。ステップS19の閾値維持は、用紙幅センサ10のセンサ出力電圧V10に追従させずに、閾値を固定して用紙状態の変化を検出するためである。
閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達している場合、ステップS21において、判定閾値決定部53は、閾値ホールドカウンタ54のカウント値を初期化し、ステップS22へ進む。ステップS22において、判定閾値決定部53は、判定閾値の維持を継続するか、解除するかを判定する。そして、用紙状態判定部56が、判定閾値とセンサ出力電圧V10とを比較し、用紙有り状態であるか、用紙無し状態であるかを判定し、用紙有り状態の場合は(YES)、結合子Cを経由してステップS24へ進み、用紙無し状態の場合は(NO)、ステップS23へ進む。
用紙有り状態の場合、ステップS24において、判定閾値決定部53は、閾値維持の間に大きなセンサレベル低下が発生しなかったため、スプロケット孔2ではなく、カールによるセンサ出力電圧V10のばらつきによるものと判定し、若しくは、スプロケット孔検出後に用紙有りに復帰した場合であり、ホールド延長フラグ55がONされているか否かを判定し、ホールド延長フラグ55がONの場合は(YES)、ステップS25へ進み、ホールド延長フラグ55がOFFの場合は(NO)、結合子Dを経由してステップS14へ進む。
ホールド延長フラグ55がONの場合、ステップS25において、判定閾値決定部53は、ホールド延長フラグ55を初期化してOFFに設定し、判定閾値の維持を解除する。判定閾値の維持を解除する場合、センサ出力レベルに追従するため、最大用紙有り閾値THhに対して1段下の閾値THh−1を設定する。
ステップS22の判定結果が用紙無し状態の場合(NO)、閾値維持の間(図10中の閾値ホールド区間TP)に大きなセンサ出力レベルの低下が発生したことを意味し、スプロケット孔2によるセンサ出力レベルの低下と判断する。そのため、ステップS23において、判定閾値決定部53は、閾値を追従させずに判定閾値の維持を継続するため、ホールド延長フラグ55をONにし、ステップS19にて、判定閾値の維持を設定し、ステップS20へ進む。判定閾値の設定終了後、ステップS20において、ステップS11で判定された最大用紙有り閾値THhを、最大用紙有り閾値記憶部52に記憶して更新し、判定閾値設定処理を終了する。
以上のフローをもって、最大用紙有り閾値判定部51及び判定閾値決定部53は、用紙1の有無を判定するための判定閾値をセンサ出力リード毎に設定する。
(用紙幅及びスプロケット孔検出処理)
図13は、用紙幅及びスプロケット孔の検出処理を示すフローチャートである。
媒体状態変化判定装置50は、用紙幅検出動作を開始し、ステップS31へ進む。ステップS31において、メカ制御部57は、SPモータ制御部58を制御し、SPモータドライバ44を介してSPモータ27を駆動し、キャリッジ23を検出動作開始位置まで移動させ、ステップS32へ進む。本実施例1では、例えば、インパクトプリンタ20の正面からみて最左端位置から用紙幅検出動作を開始する。
ステップS32において、用紙1の左端検出を開始するため、SPモータ制御部58は、SPモータドライバ44を介してSPモータ27を駆動し、キャリッジ23の右側への移動を開始し、ステップS33へ進む。複数の閾値設定例を示す図9において、閾値TH3を用紙有り下限閾値とし、用紙左端検出時の初期判定閾値として設定される。
ステップS33において、用紙状態判定部56は、用紙左端を検出するまで、1/180”の移動毎に、センサ出力電圧V10と初期判定閾値とを比較し、センサ出力電圧V10が初期判定閾値以上となるかを判定し、用紙左端を検出した場合は(YES)、ステップS34へ進み、用紙左端を検出していない場合は(NO)、ステップS32へ戻り、用紙左端の検出処理を繰り返す。
用紙左端を検出した場合、ステップS34において、キャリッジ位置判定部59は、用紙有り検出動作開始位置である左端検出位置を駆動パルス数から算出し、図示しないメモリに記憶し、ステップS35へ進む。ステップS35において、用紙状態判定部56は、1/180”毎のセンサ出力リード結果と判定閾値とから、用紙1の有無を検出し、用紙無しを検出した場合は(YES)、ステップS36へ進む。
ステップS36において、用紙状態変化位置記憶部60は、キャリッジ位置判定部59の情報から、用紙無し変化位置を記憶し、ステップS37へ進む。ステップS37において、用紙状態判定部56は、用紙無し状態から用紙有りを検出した場合、スプロケット孔2による用紙無しから用紙有り変化と判定し(YES)、ステップS39へ進み、用紙無しを検出した場合(NO)、ステップS38へ進む。ステップS39において、用紙状態変化位置記憶部60は、キャリッジ位置判定部59の情報から、用紙有り変化位置を記憶し、ステップS35の処理へ戻る。
ステップS38において、用紙状態判定部56は、1/180”毎のセンサリード結果において、用紙無し状態が所定回数連続で継続したか否かを判定し、所定回数連続で用紙無しを検出した場合は(YES)、ステップS40へ進み、所定回数連続で用紙無しを検出していない場合は(NO)、ステップS37の処理へ戻る。所定回数連続で用紙無しを検出した場合、ステップS40において、用紙状態判定部56は、用紙右端と判断し、用紙状態変化位置記憶部60から用紙無しへ変化した位置を参照し、用紙右端位置と判定してこの用紙右端位置を用紙状態変化位置記憶部60に記憶し、用紙幅解析処理のステップS41へ進む。
ステップS41において、解析部61は、用紙状態変化位置記憶部60に記憶された用紙状態変化位置から用紙幅を解析し、スプロケット孔解析処理のステップS42へ進む。ステップS42において、解析部61は、用紙1内に用紙無しを検出した位置が用紙規格上、スプロケット孔位置があるべき位置と比較し、スプロケット孔範囲と合致した場合は、スプロケット孔2が存在すると解析し、処理を終了する。
以上の処理を行うことで、用紙1のカール状態や用紙1の反射率に影響されずに、用紙端及びスプロケット孔2の有無を判定することができる。
(用紙幅検出動作モデル1)
図14は、低反射率用紙の閾値設定例1を示す波形図である。
この図14では、検査用の低反射率用紙1−5がカールにてセンサ出力電圧V10が変動する状態(即ち、用紙左端がカールしているため、次第にセンサ出力レベルが上昇していく状態)での用紙幅検出動作モデル1が示されている。以下、その用紙幅検出動作モデル1を例にして、図11〜図13のフローチャートに基づいて用紙幅検出動作を説明する。
図14において、検査用の低反射率用紙1−5の左端1a付近及び右端1b付近には、2つのスプロケット孔2(=2−1,2−2)がそれぞれ設けられている。この低反射率用紙1−5に対する波形図において、横軸は用紙幅センサ10の移動距離(n/180”)、縦軸はセンサ出力電圧V10(V)である。横軸の移動距離に沿って、変化タイミングt1〜t21が示されている。図14中のTH1は、スプロケット孔判定閾値、TH2は、スプロケット孔検出上限閾値、TH3は、用紙有り下限閾値、TH4は、スプロケット孔判定閾値、及び、L15は、用紙無し時のセンサ出力レベルである。TPは、閾値ホールド区間、TP1は、閾値ホールド延長区間、PP0は、用紙無しの判定結果、及び、PP1は、用紙有りの判定結果である。
最初の変化タイミングt1において、判定閾値決定部53により、初期判定閾値として閾値TH3がセットされる。
変化タイミングt2において、センサ出力電圧V10が閾値TH3以上となり、判定閾値決定部53により、判定閾値は1段下の閾値TH4が選択される。センサ出力電圧V10が判定閾値TH4以上のため、用紙有りPP1が判定され、用紙1−5の左端1aの位置が記憶される。
変化タイミングt3において、最大用紙有り閾値が閾値TH3以下となり、閾値ホールドカウンタ54により、カウントが開始される。判定閾値決定部53により、判定閾値は直前の閾値TH4が維持される。
変化タイミングt4において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH4以下となり、用紙状態判定部56により、用紙無しPP0が判定され、この用紙無し判定位置が記憶される。
変化タイミングt5において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態判定部56により、用紙状態が判定される。用紙無しPP0の状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値TH4が維持される。
変化タイミングt6において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH4以上となり、用紙状態判定部56により、用紙有りPP1が判定される。ホールド延長フラグ55がOFFし、用紙有り判定位置が記憶される。判定閾値決定部53により、判定閾値は最大用紙有り閾値より1段下に設定されるが、判定閾値は最下限閾値である閾値TH4のため、閾値TH4が維持される。
変化タイミングt7において、センサ出力電圧V10が閾値TH3以上となり、判定閾値決定部53により、判定閾値は最大用紙有り閾値TH3より1段下が設定される。この結果、判定閾値決定部53により、閾値TH4が維持される。
変化タイミングt8において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以上となり、判定閾値決定部53により、判定閾値は最大用紙有り閾値TH2より1段下の閾値TH3が設定される。
変化タイミングt9において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以下となり、閾値ホールドカウンタ54がカウントを開始する。判定閾値決定部53により、判定閾値として直前の閾値TH3が維持される。
変化タイミングt10において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態判定部56により、用紙有りPP1の状態が判定される。そのため、判定閾値決定部53により、最大用紙有り閾値TH3より1段下の閾値TH4が判定閾値に設定される。
変化タイミングt11において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以上となり、判定閾値決定部53により、判定閾値は最大用紙有り閾値TH2より1段下の閾値TH3に設定される。
変化タイミングt12において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以上となり、判定閾値決定部53により、判定閾値は最大用紙有り閾値TH1より1段下の閾値TH2が設定される。
変化タイミングt13において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以下となり、閾値ホールドカウンタ54がカウントを開始し、判定閾値決定部53により、判定閾値は直前の閾値TH2に維持される。
変化タイミングt14において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH2以下となり、用紙状態判定部56により、用紙無しPP0が判定され、この用紙無しの判定位置が記憶される。
変化タイミングt15において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態判定部56により、用紙無しPP0の状態が判定される。判定結果が用紙無しPP0の状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値決定部53により、判定閾値TH2が維持される。
変化タイミングt16において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH2以上となり、用紙状態判定部56により、用紙有りPP1が判定される。これにより、ホールド延長フラグ55がOFFし、用紙有り判定位置が記憶される。判定閾値決定部53により、判定閾値は最大用紙有り閾値TH2より1段下の閾値TH3に設定される。
変化タイミングt17において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以上となり、判定閾値決定部53により、判定閾値は最大用紙有り閾値TH1より1段下の閾値TH2に設定される。
変化タイミングt18において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以下となり、閾値ホールドカウンタ54がカウントを開始し、判定閾値決定部53により、判定閾値は直前の閾値TH2に維持される。
変化タイミングt19において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH2以下となり、用紙状態判定部56により、用紙無しPP0の状態が判定され、この用紙無しの判定位置が記憶される。
変化タイミングt20において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態判定部56により、用紙無しPP0の状態が判定される。判定結果が用紙無し状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値決定部53により、判定閾値TH2が維持される。
最後の変化タイミングt21において、用紙無しPP0の状態が所定回数継続したため、用紙状態判定部56により、変化タイミングt19で判定された用紙無し判定位置が用紙1−5の右端1bの位置と判定される。
以上のプロセスにて判定閾値をセンサ出力レベルに追従させながら随時設定し、用紙有り判定レベルが下降した場合は、判定閾値を維持し用紙状態を判定することで、用紙1−5内のスプロケット孔2−1,2−2の位置を検出することができる。更に、用紙1−5の左端1a及び右端1bの位置、及び、用紙1−5内の用紙有り/用紙無し位置の変化位置から、用紙仕様上のスプロケット孔2−1,2−2があるべき位置と検出位置が合致した場合は、検出した用紙無し位置をスプロケット孔位置と判断することができる。
(用紙幅検出動作モデル2)
図15は、低反射率用紙の閾値設定例2を示す波形図であり、低反射率用紙の閾値設定例1を示す図14中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この図15では、検査用の低反射率用紙1−6において、検出部のカールによりセンサ出力電圧V10が変動する状態(即ち、用紙右端のカールが強く、センサ出力レベルが次第に低下していく状態)での用紙幅検出動作モデル2が示されている。以下、その用紙幅検出動作モデル2を例にして、図11〜図13のフローチャートに基づいて用紙幅検出動作を説明する。
図15において、検査用の低反射率用紙1−6の左端1a付近及び右端1b付近には、スプロケット孔2−1,2−2がそれぞれ設けられている。この低反射率用紙1−6に対する波形図において、横軸は用紙幅センサ10の移動距離(n/180”)、縦軸はセンサ出力電圧V10(V)である。横軸の移動距離に沿って、変化タイミングt1〜t25が示されている。
最初の変化タイミングt1において、初期判定閾値として閾値TH3がセットされる。
変化タイミングt2において、センサ出力電圧V10が閾値TH3以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH4に設定される。センサ出力電圧V10が判定閾値TH4以上のため、用紙有りPP1が判定され、用紙1−6の左端1aの位置が記憶される。
変化タイミングt3において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH3に設定される。
変化タイミングt4において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH2に設定される。
変化タイミングt5において、最大用紙有り閾値が閾値TH1以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判断閾値は直前の閾値TH2に維持される。
変化タイミングt6において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH2以下となり、用紙無しPP0が判定される。この用紙無しの判定位置が記憶される。
変化タイミングt7において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態が判定される。用紙状態は、用紙無しPP0の状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値TH2が維持される。
変化タイミングt8において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以上となり、判定閾値は最大用紙有り閾値TH2より1段下の閾値TH3に設定される。
変化タイミングt9において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH2に設定される。
変化タイミングt10において、最大用紙有り閾値が閾値TH1以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判断閾値は直前の閾値TH2が維持される。
変化タイミングt11において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態が判定される。用紙状態は、用紙有りPP1の状態のため、最大用紙有り閾値TH2より1段下の閾値TH3が判定閾値に設定される。
変化タイミングt12において、最大用紙有り閾値が閾値TH2以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判定閾値は直前の閾値TH3に維持される。
変化タイミングt13において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態が判定される。用紙状態は、用紙有りPP1の状態のため、最大用紙有り閾値TH3より1段下の閾値TH4が判定閾値に設定される。
変化タイミングt14において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH3に設定される。
変化タイミングt15において、最大用紙有り閾値が閾値TH2以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判定閾値は直前の閾値TH3に維持される。
変化タイミングt16において、閾値ホールドカウタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態が判定される。用紙状態は、用紙有りPP1の状態のため、最大用紙有り閾値TH3より1段下の閾値TH4が判定閾値に設定される。
変化タイミングt17において、最大用紙有り閾値が閾値TH3以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判定閾値は直前の閾値TH4に維持される。
変化タイミングt18において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH4以下となり、用紙無しPP0が判定され、その紙無し判定位置が記憶される。
変化タイミングt19において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態が判定される。用紙状態は、用紙無しPP0の状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値TH4が維持される。
変化タイミングt20において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH4以上となり、用紙有りPP1が判定される。ホールド延長フラグ55がOFFし、その用紙有り判定位置が記憶される。最大用紙有り閾値は、最低閾値TH4のため、判定閾値TH4が維持される。
変化タイミングt21において、センサ出力電圧V10が閾値TH3以上となり、判定閾値はI段下の閾値TH4に設定される。
変化タイミングt22において、最大用紙有り閾値が閾値TH3以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判定閾値は直前の閾値TH4に維持される。
変化タイミングt23において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH4以下となり、用紙無しPP0が判定され、その紙無し判定位置が記憶される。
変化タイミングt24において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態を判定される。用紙状態は、用紙無しPP0の状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値TH4が維持される。
最後の変化タイミングt25において、用紙無しPP0の状態が所定回数継続したため、変化タイミングt23で判定された用紙無し判定位置が、用紙1−6の右端1bの位置と判定される。
以上のプロセスにて、判定閾値をセンサ出力レベルに追従させながら随時設定し、用紙有り判定レベルが下降した場合は、判定閾値を維持して用紙状態を判定することで、用紙1−6内のスプロケット孔2−1,2−2の位置を検出することができる。
(用紙幅検出動作モデル3)
図16は、高反射率用紙の閾値設定例3を示す波形図であり、低反射率用紙の閾値設定例1、2を示す図14及び図15中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この図16では、検査用の高反射率用紙1−7において、検出部のカールによりセンサ出力電圧V10が変動する状態での用紙幅検出動作モデル3が示されている。以下、その用紙幅検出動作モデル3を例にして、図11〜図13のフローチャートに基づいて用紙幅検出動作を説明する。
図16において、検査用の高反射率用紙1−7の左端1a付近及び右端1b付近には、スプロケット孔2−1,2−1がそれぞれ設けられている。この高反射率用紙1−7に対する波形図において、横軸は用紙幅センサ10の移動距離(n/180”)、縦軸はセンサ出力電圧V10(V)である。横軸の移動距離に沿って、変化タイミングt1〜t18が示されている。
最初の変化タイミングt1において、初期判定閾値として閾値TH3がセットされる。
変化タイミングt2において、センサ出力電圧V10が閾値TH3以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH4に設定される。センサ出力電圧V10は、判定閾値TH4以上のため、用紙有りPP1が判定され、この用紙1−7の左端1bの位置が記憶される。
変化タイミングt3において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH3に設定される。
変化タイミングt4において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH2に設定される。
変化タイミングt5において、最大用紙有り閾値が閾値TH1以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判定閾値は直前の閾値TH2に維持される。
変化タイミングt6において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH2以下となり、用紙無しPP0が判定され、この用紙無しの判定位置が記憶される。
変化タイミングt7において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態が判定される。用紙状態は紙無しPP0の状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値TH2が維持される。
変化タイミングt8において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以上となる。ホールド延長フラグ55がOFFし、判定閾値は最大用紙有り閾値TH2より1段下の閾値TH3に設定される。
変化タイミングt9において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH2に設定される。
変化タイミングt10において、最大用紙有り閾値が閾値TH1以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判定閾値は直前の閾値TH2に維持される。
変化タイミングt11において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH2以下となり、用紙無しPP0が判定され、この用紙無しの判定位置が記憶される。
変化タイミングt12において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態が判定される。用紙状態は用紙無しPP0の状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値TH2が維持される。
変化タイミングt13において、センサ出力電圧V10が閾値TH2以上となり、ホールド延長フラグ55がOFFし、判定閾値は1段下の閾値TH3に設定される。
変化タイミングt14において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以上となり、判定閾値は1段下の閾値TH2に設定される。
変化タイミングt15において、センサ出力電圧V10が閾値TH1以下となる。閾値ホールドカウンタ54のカウントが開始され、判定閾値は直前の閾値TH2に維持される。
変化タイミングt16において、センサ出力電圧V10が判定閾値TH2以下となり、用紙無しPP0が判定され、この用紙無しの判定位置が記憶される。
変化タイミングt17において、閾値ホールドカウンタ54のカウント値が所定回数Nに達し、用紙状態が判定される。用紙状態は紙無しPP0の状態のため、ホールド延長フラグ55がONし、判定閾値TH2が維持される。
最後の変化タイミングt18において、紙無しPP0の状態が所定回数継続したため、変形タイミングt6で判定された用紙無しの判定位置が用紙1−7の右端1bの位置と判定される。
以上のように、高反射率の用紙1−7の場合、カールによるセンサ出力レベルの変化が起こったとしても、閾値に対して十分に大きいセンサ出力電圧V10を得ることができるため、判定閾値の変化が少なくなる。更に、高反射率用紙1−7においても、低反射率の用紙1−5,1−6と同様に、用紙左端1a、用紙右端1b、及び用紙1−7内のスプロケット孔2−1,2−2による変化を検出することができる。
(実施例1の効果)
本実施例1によれば、複数の閾値TH1〜TH4を設け、用紙状態を判定するための閾値をセンサ出力レベルと変化状態に応じて選択するようにしている。そのため、用紙1(=1−1〜1−7)の歪み(例えば、カールやうねり等)による影響や、用紙1の反射率の違い等の条件によらず、用紙左端1a、用紙右端1b、及び用紙内のスプロケット孔2(=2−1,2−2)を1回の検出動作で同時に検出することが可能になる。
(変形例)
本発明は、上記実施例1に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(1)、(2)のようなものがある。
(1) 実施例1では、用紙幅の検出と同時にスプロケット孔2(=2−1,2−2)を検出する例を説明したが、スプロケット孔2に限定されるものでなく、各種マーキングフォント等の特定部分の検出にも適用可能である。
(2) 実施例1の媒体状態変化判定装置50が設けられる画像形成装置は、インパクトプリンタ以外のインクジェットプリンタ等にも適用が可能である。
1,1−1〜1−7 用紙(媒体)
10 用紙幅センサ
20 インパクトプリンタ
22 印字ヘッド
23 キャリッジ
26 プラテン
27 SPモータ
28 LFモータ
31 用紙センサ
32 斜行センサ
40 制御基板
41 制御装置
50 媒体状態変化判定装置
51 最大用紙有り閾値判定部
52 最大用紙有り閾値記憶部
53 判定閾値決定部
54 閾値ホールドカウンタ
55 ホールド延長フラグ
56 用紙状態判定部
59 キャリッジ位置判定部
60 用紙状態変化位置記憶部
61 解析部

Claims (9)

  1. 媒体搬送路を搬送される媒体の端部、及び前記媒体中の特定部分を検出して検出信号を出力する媒体検出処理と、
    前記媒体の状態を判定するための複数の閾値と前記検出信号とを比較し、前記媒体有りを検出した最大媒体有り閾値を判定する最大媒体有り閾値判定処理と、
    前記複数の閾値に対し、前記媒体の状態を最終判定するための判定閾値を決定する判定閾値決定処理と、
    前記検出信号と前記判定閾値とを比較して、最終的な前記媒体の状態を判定する媒体状態判定処理と、
    を有することを特徴とする媒体状態変化判定方法。
  2. 媒体搬送路を搬送される媒体上を移動する移動体に設けられ、前記媒体の端部、及び前記媒体中の特定部分を検出して検出信号を出力する媒体検出手段と、
    前記媒体の状態を判定するための複数の閾値と前記検出信号とを比較し、前記媒体有りを検出した最大媒体有り閾値を判定する最大媒体有り閾値判定部と、
    前記複数の閾値に対し、前記媒体の状態を最終判定するための判定閾値を決定する判定閾値決定部と、
    前記検出信号と前記判定閾値とを比較して、最終的な前記媒体の状態を判定する媒体状態判定部と、
    を備えることを特徴とする媒体状態変化判定装置。
  3. 前記判定閾値決定部は、
    前記媒体有り最大閾値判定部により判定された前記媒体有り最大閾値に対し、1段小さい前記閾値を前記判定閾値とすることを特徴とする請求項2記載の媒体状態変化判定装置。
  4. 前記判定閾値決定部は、
    前記媒体有り最大閾値判定部により判定された前記媒体有り最大閾値に対し、前記媒体有り最大閾値が上昇した場合は、前記媒体有り最大閾値の上昇に合わせて前記判定閾値を変更し、前記媒体有り最大閾値が下降した場合は、前記媒体検出手段における所定の移動距離まで、直前の前記判定閾値を維持することを特徴とする請求項3記載の媒体状態変化判定装置。
  5. 前記判定閾値決定部は、
    前記判定閾値の維持が終了した時点の状態を判定し、
    前記検出信号が前記判定閾値より小さくなった場合は、前記検出信号が前記判定閾値より大きくなるまで、直前の前記判定閾値を維持することを特徴とする請求項4記載の媒体状態変化判定装置。
  6. 前記媒体の状態には、前記媒体の歪みの状態、及び前記媒体の反射率の状態を含み、
    前記特定部分には、スプロケット孔、及びマーキングフォントを含む、
    ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載の媒体状態変化判定装置。
  7. 前記媒体検出手段は、
    反射光の受光量の強度に応じた前記検出信号を出力する反射型センサであることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項記載の媒体状態変化判定装置。
  8. 前記移動体は、印字ヘッドを含むキャリッジであることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項記載の媒体状態変化判定装置。
  9. 請求項2〜8のいずれか1項記載の媒体状態変化判定装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112606575A (zh) * 2020-12-22 2021-04-06 容大合众(厦门)科技集团股份公司 一种解决打印机缺纸误判的方法、装置、设备及存储介质
CN115534540A (zh) * 2021-06-30 2022-12-30 珠海趣印科技有限公司 一种纸张状态变化检测方法及系统

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