JP2016058665A - 基板洗浄方法および基板洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に微細パターンを有する基板の裏面を超音波洗浄する際、基板の裏面に直接超音波を印加した液体を供給する方式では、基板の裏面におけるノズル配置の自由度が低いため、裏面全面の良好な洗浄が困難であった。
【解決手段】基板表面から超音波を印加した液体を供給するとともに、基板裏面には液膜を形成させる。基板を介し、超音波が供給される表面から超音波を裏面に伝播させることで、裏面の超音波洗浄を実行する。表面へ供給する液体には脱気処理を施すことで、パターン倒壊を防止する。また、裏面へ供給する液体は溶存ガス濃度を高めることで洗浄力を向上させる。表面ノズルが基板表面をスキャンすることで、伝播に伴う超音波の減衰による、ノズル遠方での低い洗浄力を補償でき、裏面全面を良好に洗浄できる。

【選択図】 図16

Description

この発明は、一方主面にパターンが形成された基板の他方主面を洗浄する基板洗浄装置および基板洗浄方法に関するものである。なお、当該基板には、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(電界放出ディスプレイ:Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光電磁気ディスク用基板などの各種基板が含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの電子部品の製造工程においては、基板の表面に成膜やエッチングなどの処理を繰り返し施して微細パターンを形成する工程が含まれる。ここで、当該基板の裏面にパーティクルが付着していると、これがフォトリソグラフィ工程におけるデフォーカス要因となり、所望の微細パターンを形成するのが難しくなる。また、裏面にパーティクルが付着した基板によってクロスコンタミネーションが発生することもある。
さらに、基板搬送時には基板の裏面を真空吸着することが多く、その過程で基板の裏面にパーティクルが付着してしまうことがある。そのため、基板の裏面を洗浄する技術が数多く提案されている。例えば特許文献1に記載の装置は、処理液に超音波を印加した超音波処理液を基板の裏面に供給して超音波洗浄を実行している。また、この装置では、超音波洗浄時に超音波が基板の表面側に伝わり基板の表面に形成されているパターンがダメージを受けるのを防止するため、基板の表面に液膜を形成した後で当該液膜を凍結させてパターン補強を行っている。
上記の特許文献1に記載の装置は、超音波振動を洗浄液に伝達させることで、洗浄液中にミクロンサイズの気泡(キャビテーション気泡)が発生する原理を利用した洗浄装置である。キャビテーション気泡の膨張及び崩壊といった運動に伴い、洗浄液に強力な液流が生じることで、基板の表面に付着したパーティクルを基板表面から脱離し、洗浄液と共に流し去ることで基板表面が洗浄される。
特許文献2では、特許文献1と同様に基板の表面に形成されているパターンのダメージの抑制を目的としており、基板を収容部に収容し、収容部内に脱気した処理液を供給して当該処理液に超音波振動を付与することで、基板の主面および裏面の全体を洗浄する技術が開示されている。処理液中の溶存気体濃度の低下によって、キャビテーション気泡の発生量が減少し、基板のパターンに対するダメージが抑制される。
また、超音波処理液を用いた他の基板洗浄技術として、特許文献3には、基板を回転させつつ超音波が付与された超音波処理液をノズルから基板表面に供給して基板の洗浄を行う装置が開示されている。当該装置は、ノズルの軸線と基板の表面および周縁領域とがなす傾斜角度を一定に維持しながらノズルを所定方向に移動させる。これによって、基板表面のみならず基板周縁領域についても超音波処理液が吹き付けられて超音波洗浄される。
特開2010−27816号公報 特開2013−84667号公報 特開2004−363453号公報
一方主面(表面)にパターンが形成される基板の他方主面(裏面)を洗浄する際には、これらパターンの倒壊などのダメージを抑制し、かつ他方主面が良好に洗浄されることが必要とされている。パターンがより微小化する近年においては、基板から除去する必要のあるパーティクルのサイズも微小化し、これに伴って、他方主面についても、微小パーティクルの除去が必要となっている。また、パーティクルのサイズが小さいほど、基板への付着力が強くなる傾向があることから、微小パーティクルを確実に除去するためには、パーティクルを除去するための洗浄力(すなわち、パーティクルを基板の主面から離脱させるためにパーティクルへ与える物理的な力の強さ)をより強くする必要がある。
特許文献2に記載の装置では、脱気した処理液を供給して当該処理液に超音波振動を付与することで、基板の主面および裏面の全体を洗浄する。これにより、基板のパターンに対するダメージが抑制される。しかし、主面と同じく裏面も脱気した処理液によって洗浄されるため、処理液を脱気しない場合と比べて裏面に対する洗浄力が低下し、裏面において微小なパーティクルが除去できない結果、所望のパーティクル除去率を達成できないおそれがある。
この点において、特許文献1では、超音波振動が付加された液体を超音波洗浄ノズルから基板の裏面へ直接供給しているため、基板の裏面において、超音波洗浄ノズルからの液体の供給を直接受ける部分については、パーティクルを十分除去することが可能である。しかし、特許文献1の方式では、基板の裏面への超音波振動が付加された液体の供給は、基板の斜め下や裏面のノズルといった限られた位置からしかすることができないため、超音波洗浄ノズルからの液体の供給を直接受ける部分も、基板の裏面において特定の位置に限られてしまう。当該液体の供給を直接受ける部分から遠ざかるほど、基板に伝わる超音波振動が減衰するため、洗浄力も低下する。したがって、特許文献1の方式では、基板の裏面の全面において、パーティクルを十分除去することができないおそれがある。
また、特許文献1に記載の装置では、パターンのダメージ防止のために液膜の凍結処理を実行し、これが完了した後で基板の裏面洗浄を行う必要がある。このため、基板の裏面洗浄に要するトータル時間、つまりタクトタイムが長くなってしまう。また、凍結処理を行うために冷却ガスを液膜に供給する必要があり、ランニングコストの増大は不可避である。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、超音波により基板裏面に付着した汚染物質を除去して、基板を洗浄する超音波洗浄処理において、キャビテーションによる基板表面のパターンの倒壊を防止し、かつ基板裏面の全面に対して良好な洗浄処理を行うことができる基板洗浄方法および基板洗浄装置を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するため、本願の第1発明に係る基板洗浄方法は、一方主面にパターンが形成された基板の他方主面を洗浄する基板洗浄方法であって、前記他方主面を鉛直方向下向きにして、前記基板を水平に保持する基板保持工程と、前記他方主面に第1液体を供給して液膜を形成する液膜形成工程と、前記液膜が前記他方主面に形成された状態で、第2液体に超音波を印加した超音波印加液を前記一方主面に供給し、前記一方主面側から前記基板を介して前記他方主面、および前記他方主面に形成される前記第1液体の前記液膜に対して超音波振動を伝播させて前記他方主面を超音波洗浄する超音波洗浄工程とを備え、前記第1液体は、前記基板の主面上に存在する液体に超音波が伝わる時に当該液体中で発生するキャビテーションにより前記基板に作用する単位面積当たりの応力であるキャビテーション強度が前記第2液体よりも高いことを特徴とする。
本願の第2発明は、第1発明の基板洗浄方法であって、前記超音波洗浄工程では、前記超音波印加液を前記一方主面に供給するノズルが、前記超音波印加液を吐出しながら前記一方主面に対して相対移動する。
本願の第3発明は、第2発明の基板洗浄方法であって、前記基板保持工程により保持された基板を回転中心回りに回転する基板回転工程をさらに備え、前記液膜形成工程は、前記基板回転工程により前記基板を回転させた状態で前記他方主面に前記第1液体を供給することで前記液膜を形成し、前記超音波洗浄工程は、前記基板回転工程により前記基板を回転させた状態で前記一方主面に前記超音波印加液を供給する、基板洗浄方法。
本願の第4発明は、第3発明の基板洗浄方法であって、前記超音波洗浄工程は、前記基板回転工程により前記基板を回転させた状態で前記一方主面に前記超音波印加液を供給し、かつ前記他方主面に前記第1液体に超音波を印加した超音波印加第1液体を供給する。
本願の第5発明は、第1発明ないし第4発明のいずれかの基板洗浄方法であって、前記超音波洗浄工程は、前記第1液体と同一の組成であり、かつ前記第1液体よりも低いガス濃度を有する液体を第2液体として用いる。
本願の第6発明は、第5発明の基板洗浄方法であって、前記超音波洗浄工程は、前記一方主面に前記第2液体を供給する前に、前記第2液体を脱気して前記第2液体のキャビテーション強度を低下させる工程を含む。
本願の第7発明は、一方主面にパターンが形成された基板の他方主面を洗浄する基板洗浄装置であって、前記他方主面を鉛直方向下向きにして、前記基板を水平に保持する基板保持手段と、前記他方主面に第1液体を吐出する第1液体吐出手段と、前記他方主面に前記第1液体の液膜を形成する液膜形成手段と、前記他方主面に前記第1液体の前記液膜が形成された状態で、第2液体に超音波を印加した超音波印加液を前記一方主面に吐出して、前記一方主面側から前記基板を介して前記他方主面、および前記他方主面に形成される前記第1液体の前記液膜に対して超音波振動を伝搬させて前記他方主面を超音波洗浄する第2液体吐出手段とを備え、前記液膜における前記第1液体は、前記基板の主面上に存在する液体に超音波が伝わる時に当該液体中で発生するキャビテーションにより前記基板に作用する単位面積当たりの応力であるキャビテーション強度が前記一方主面に吐出される前記第2液体よりも高いことを特徴とする。
本願の第8発明は、第7発明の基板洗浄装置であって、前記第2液体吐出手段は、前記超音波印加液を前記一方主面の一部領域に直接吐出するノズルを有し、前記ノズルは、前記基板に対して相対的に移動する。
本願の第9発明は、第8発明の基板洗浄装置であって、前記基板保持手段に保持された前記基板を回転中心回りに回転させる基板回転手段をさらに備え、前記第2液体吐出手段は、前記ノズルを前記基板に対し相対的に移動させる移動機構を備え、前記移動機構は、前記ノズルを、前記基板の回転中心に向けて前記超音波印加液を吐出する第1位置と、前記基板の周縁部に向けて前記超音波印加液を吐出する第2位置との間を、前記基板の回転中心から前記基板の周縁部に向かう径方向に移動させる。
本願の第10発明は、第8発明または第9発明の基板洗浄装置であって、前記他方主面に向けて前記第1液体に超音波を印加した超音波印加第1液体を吐出する超音波印加第1液体吐出手段をさらに備える。
本願の第11発明は、第8発明ないし第10発明のいずれかの基板洗浄装置であって、前記ノズルは、前記一方主面に向けて開口されて前記超音波印加液を吐出する吐出孔を有するノズル本体と、前記ノズル本体の内部に液体を導入する導入部と、前記ノズル本体の内部に導入された前記液体に超音波を付与して前記超音波印加液を生成する振動子とを有し、前記振動子は、前記吐出孔と対向する凹面を有し、前記超音波印加液に含まれる超音波を前記吐出孔の外側で収束させる。
本願の第12発明は、第11発明の基板洗浄装置であって、前記超音波印加液に含まれる超音波が収束する収束点の位置を調整する位置調整部と、前記一方主面に対する前記超音波印加液の入射角度を調整する方向調整部をさらに備える。
本願の第13発明は、第7発明ないし第12発明のいずれかの基板洗浄装置であって、前記第2液体吐出手段は、前記第2液体を脱気する脱ガス機構を有し、前記脱ガス機構により脱気された前記第2液体に超音波を印加することで超音波印加液を生成する。
本願の第14発明は、第7発明ないし第13発明のいずれかの基板洗浄装置であって、前記第1液体吐出手段は、前記第1液体に窒素ガス、炭酸ガス、水素ガス、酸素ガス、オゾンガスまたは空気を溶解させることで前記第1液体中のガス濃度を高めるガス濃度調整機構を有し、前記ガス濃度調整機構によりガス濃度が高められた前記第1液体を前記他方主面に吐出する。
本発明によれば、超音波により基板裏面(他方主面)に付着した汚染物質を除去して、基板を洗浄する超音波洗浄処理において、キャビテーションによる基板表面(一方主面)のパターンの倒壊を防止し、かつ基板裏面に対して良好な洗浄処理を行うことができる。
特に、本願の第2発明または第8発明によれば、超音波洗浄処理において、超音波印加液を吐出するノズルが基板の一方主面に対し相対移動するため、基板裏面の全面に対して良好な洗浄処理を行うことができる。
本発明に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 図1のB1−B1線に沿った矢視断面図である。 図1の矢印B2から見た側面図である。 本発明に係る処理ユニットの全体構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける基板保持部および排液捕集部の構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおけるの洗浄液吐出手段の構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける流体噴射ユニットおよび第1液体吐出手段の構成を示す図である。 図7の流体噴射ユニットにおける噴射ヘッドの構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける第2液体吐出手段の構成を示す図である。 図9の第2液体吐出ユニットにおけるノズルの構成を示す図である。 図9の基板および第2液体吐出ユニットにおけるノズルの移動を模式的に示す図である。 図4の処理ユニットにおける制御ユニットの構成を示す図である。 第1実施形態に係る基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 第1実施形態における基板表面の様子を示す図である。 ノズルから基板表面への超音波印加液の入射角度と基板裏面の音圧の関係を示すグラフである。 第1実施形態における基板表面の様子を示す図である。 第1実施形態における基板表面の様子を示す図である。 第1実施形態における基板表面の様子を示す図である。 第2実施形態における第2液体吐出手段の構成を示す図である。 第2実施形態における超音波洗浄工程時のノズルと基板を上方からみた模式図である。 第3実施形態に係る基板の周辺構成を概略的に示す模式図である。 第4実施形態に係る基板の周辺構成を概略的に示す模式図である。
以下の説明において、基板とは、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などの各種基板をいう。
以下の説明においては、一方主面のみに回路パターン等(以下「パターン」と記載する)が形成されている基板を例として用いる。ここで、パターンが形成されている一方主面を「表面」と称し、その反対側のパターンが形成されていない他方主面を「裏面」と称する。また、下方に向けられた基板の面を「下面」と称し、上方に向けられた基板の面を「上面」と称する。なお、以下においては上面を表面(一方主面)として説明する。
以下、本発明の実施の形態を、半導体基板の処理に用いられる基板処理装置を例に採って図面を参照して説明する。なお、本発明は、半導体基板の処理に限らず、液晶表示器用のガラス基板などの各種の基板の処理にも適用することができる。
<第1実施形態>
図1、図2および図3はこの発明に係る基板処理装置9の概略構成を示す図である。図1は基板処理装置9の正面図であり、図2は図1の基板処理装置9のB1−B1線に沿った矢視断面図である。また、図3は図1の基板処理装置9を矢印B2側からみた側面図である。この装置は半導体基板等の基板W(以下、単に「基板W」と記載する)に付着しているパーティクル等の汚染物質(以下「パーティクル等」と記載する)を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。
なお、各図には方向関係を明確にするため、Z軸を鉛直方向とし、XY平面を水平面とする座標系を適宜付している。また、各座標系において、矢印の先端が向く方向を+(プラス)方向とし、逆の方向を−(マイナス)方向とする。また、各図および以降の説明において、基板の表面を「基板表面Wf」として示し、基板の裏面を「基板裏面Wb」として示す。
<1−1.基板処理装置の全体構成>
図1、図2および図3を適宜参照して、第1実施形態に係る基板処理装置の全体構成を説明する。基板処理装置9は、基板Wを例えば25枚収容したFOUP(Front Open Unified Pod)949を載置するオープナー94と、オープナー94上のFOUP949から未処理の基板Wを取り出し、また処理完了後の基板WをFOUP949内に収納するインデクサユニット93と、インデクサユニット93とセンターロボット96との間で基板Wの受け渡しを行うシャトル95と、基板Wをセンターロボット96でその内部に収容して洗浄を行う処理ユニット91と、処理ユニット91に供給される液体や気体の配管、バルブ等を収容する流体ボックス92とで構成される。
まず、これらの平面的な配置について図2を用いて説明する。基板処理装置9の一端(図2において左端)には複数の(本実施形態においては3台の)オープナー94が配置される。オープナー94の図2における右側(+Y側)に隣接してインデクサユニット93が配置される。インデクサユニット93のX方向における中央付近であって、インデクサユニットの図2における右側(+Y側)に隣接してシャトル95が配置され、シャトル95の図2における右側(+Y側)に、シャトル95と+Y方向に並ぶようにセンターロボット96が配置される。このように、インデクサユニット93と、シャトル95およびセンターロボット96は、直交する二本のラインの配置をなしている。
+Y方向に並ぶように配置されたシャトル95とセンターロボット96の図2における上側(−X側)と下側(+X側)には処理ユニット91と流体ボックス92が配置されている。すなわち、シャトル95とセンターロボット96の図2における上側(−X側)または下側(+X側)に、インデクサユニット93の図2における右側(+Y側)に隣接して、流体ボックス92、処理ユニット91、処理ユニット91、流体ボックス92の順に配置されている。
なお、インデクサユニット93の+X側(図2における下側)の側面には後述する制御ユニット97の操作部971が設置されている(図1参照)。
次に、オープナー94について説明する。オープナー94はその上部にFOUP949を載置する載置面941と、FOUP949の正面(図1および図2におけるFOUP949の右側(+Y側)の面)に対向して配置され、FOUP949の正面にある蓋部(図示省略)を開閉する開閉機構943(図3参照)を備える。
基板処理装置9の外部から自動搬送車両等により搬入されたFOUP949は、オープナー94の載置面941上に載置され、開閉機構943により蓋部が解放される。これにより、後述するインデクサユニット93のインデクサロボット931が、FOUP949内の基板Wを搬出し、逆にFOUP949内に基板Wを搬入することが可能となる。
次に、インデクサユニット93について説明する。インデクサユニット93には、FOUP949から処理工程前の基板Wを一枚ずつ取り出すとともに、処理工程後の基板WをFOUP949に一枚ずつ収容し、更に基板Wをシャトル95と受け渡しする、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド933を有するインデクサロボット931が備えられている。インデクサロボット931はX軸方向に水平移動自在であり、またZ軸方向に昇降移動自在であるとともに、Z軸周りに回転可能に構成されている。
次に、シャトル95について説明する。シャトル95には、基板Wの図2における上側(−X側)および下側(+X側)の周縁部付近であって、インデクサロボット931のハンド933および後述するセンターロボット96のハンド961と干渉しない位置を保持する、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド951と、2組のハンド951をそれぞれ独立してY軸方向に水平移動する水平移動機構(図示せず)とを備える。
シャトル95はインデクサロボット931とセンターロボット96双方との間で基板Wを受け渡し可能に構成されている。すなわち、図示しない水平移動機構によりハンド951が図2における左側(−Y側)に移動した場合、インデクサロボット931のハンド933との間で基板Wの受け渡しが可能となり、また、ハンド951が図2における右側(+Y側)に移動した場合はセンターロボット96のハンド961との間で基板Wの受け渡しが可能となる。
次に、センターロボット96について説明する。センターロボット96には、基板Wを1枚ずつ保持し、シャトル95または処理ユニット91との間で基板Wの受け渡しを行う、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド961と、鉛直方向(Z軸方向)に延設され、ハンド961の鉛直方向の移動の軸となる昇降軸963と、ハンド961を昇降移動させる昇降機構965と、ハンド961をZ軸周りに回転させる回転機構967を備える。センターロボット96はZ軸方向に昇降軸963に沿って昇降移動自在であるとともに、回転機構967によってハンドがZ軸周りに回転可能に構成されている。
なお、処理ユニット91の後述する側壁であって、センターロボット96に対向する面には、センターロボット96のハンド961を伸ばして処理ユニット91内に基板Wを搬入し、または搬出するための開口が設けられている。また、センターロボット96が処理ユニット91と基板Wの受け渡しを行わない場合に上記開口を閉塞して処理ユニット91内部の雰囲気の清浄度を保持するためのシャッター911が設けられている。
なお、図1に示すように処理ユニット91と流体ボックス92は上下2段に積み上げる構成とされている。したがって、本実施形態における基板処理装置9には処理ユニット91および流体ボックス92はそれぞれ8台ずつ備えられている。
次に、インデクサロボット931、シャトル95およびセンターロボット96による基板Wの搬送の手順について説明する。基板処理装置9の外部から自動搬送車両等により搬入されたFOUP949は、オープナー94の載置面941上に載置され、開閉機構943により蓋部が解放される。インデクサロボット931はFOUP949の所定の位置から下側のハンド933により基板Wを1枚取り出す。その後、インデクサロボット931はシャトル95の前(図2におけるインデクサユニット93のX軸方向中央付近)に移動する。同時にシャトル95は下側のハンド951をインデクサユニット93の側(図2における左側(−Y側))へ移動する。
シャトル95の前に移動したインデクサロボット931は下側のハンド933に保持した基板Wをシャトル95の下側のハンド951に移載する。その後、シャトル95は下側のハンド951をセンターロボット96の側(図2における右側(+Y側))に移動する。また、センターロボット96がシャトル95にハンド961を向ける位置に移動する。
その後、センターロボット96が下側のハンド961により、シャトル95の下側のハンド951に保持された基板Wを取り出し、8つある処理ユニット91のいずれかのシャッター911へハンド961を向けるように移動する。その後、シャッター911が開放され、センターロボット96が下側のハンド961を伸ばして処理ユニット91内に基板Wを搬入し、処理ユニット91内での基板Wの洗浄処理が開始される。
処理ユニット91内で処理が完了した基板Wは、センターロボット96の上側のハンド961で搬出され、その後は上記未処理の基板Wを搬送する場合とは逆にセンターロボット96の上側のハンド961、シャトル95の上側のハンド951、インデクサロボット931の上側のハンド933の順に移載され、最終的にFOUP949の所定の位置に収容される。
<1−2.処理ユニット>
次に、処理ユニット91の全体構成について図4を用いて説明する。図4は処理ユニット91の全体構成を示す模式図である。ここで、本実施形態における8つの処理ユニット91はそれぞれ同じ構成であるため、図2における矢印B3の示す処理ユニット91(図1において左下側の処理ユニット91)を代表として以下説明する。
処理ユニット91は、表面にパターンが形成された基板Wを略水平に保持し、回転する基板保持部11と、基板保持部11をその内側に収容し、基板保持部11および基板Wからの飛散物等を受け止めて排気・排液する排液捕集部13を備える。
また、処理ユニット91は、基板表面Wfに洗浄液を吐出する洗浄液吐出手段2と、基板裏面Wbに後述する第1液体を吐出する第1液体吐出手段4と、基板表面Wfに後述する第2液体を吐出する第2液体吐出手段3と、基板表面Wfにリンス液や乾燥気体を噴射する流体噴射ユニット55と、後述する基板処理プログラムに基づいて基板処理装置9の各部の動作を制御する制御ユニット97とを備える。
洗浄液吐出手段2は、基板表面Wfに洗浄液を吐出する洗浄液吐出ユニット21と、洗浄液吐出ユニット21に洗浄液を供給する洗浄液供給ユニット23を有する。
第1液体吐出手段4は、基板裏面Wbに第1液体等の液体や乾燥気体を吐出する裏面吐出部43と、裏面吐出部43に第1液体を供給する第1液体供給ユニット41を有する。
第2液体吐出手段3は、基板表面Wfに第1液体を吐出する第2液体吐出ユニット35と、第2液体に超音波を印加する超音波印加ユニット33と、第2液体吐出ユニット35に第2液体を供給する第2液体供給ユニット31を有する。
洗浄液吐出手段2、第1液体吐出手段4、第2液体吐出手段3および流体噴射ユニット55の詳細な構成については、後述する。
次に、処理ユニット91について説明する。処理ユニット91は、中空の略角柱形状を有する側壁901と、側壁901に略水平に固設され、処理ユニット91内の空間を仕切る上側ベース部材902および下側ベース部材903と、側壁901の内部であって上側ベース部材902の上方である上側空間905と、側壁901の内部であって、上側ベース部材902の下方であり、かつ下側ベース部材903の上方である処理空間904と、側壁901の内部であって下側ベース部材903の下方である下側空間906とを備える。なお、本実施形態において側壁901は略角柱形状としたが、側壁の形状はそれに限定されず、略円柱形状やその他の形状としても良い。
なお、前述のとおり側壁901の内センターロボット96に対向する側には、センターロボットが処理ユニット91内に基板Wを搬入し、または搬出可能な開口と、その開口を閉塞して処理ユニット91内部の雰囲気の清浄度を保持するためのシャッター911が設けられている。
上側ベース部材902は側壁901の上方(図4における上側)に略水平に固設され、処理ユニット91の内部の空間である上側空間905と処理空間904との間を仕切っている。上側ベース部材902の中央付近には、上側ベース部材902の下面から、処理ユニット91の上端に連通する雰囲気導入路907が設けられている。また、雰囲気導入路907の上端付近には、処理空間904へ清浄な雰囲気を供給するファンフィルタユニット908が設けられている。上側空間905内の雰囲気導入路907に設置されたファンフィルタユニット908は、処理ユニット91上方から雰囲気を取り込み、内蔵したHEPAフィルタ等により雰囲気中の微粒子等を捕集した上で、下方である処理空間904内へ清浄化された雰囲気を供給する。
下側ベース部材903は側壁901の中程(図4における(−Z)側)に略水平に固設され、処理ユニット91の内部の空間である処理空間904と下側空間906との間を仕切っている。下側ベース部材903には複数の排気口909が設けられており、各排気口909は図示しない排気系統に接続され、処理空間904内の雰囲気を外部に排出している。
ここで、処理空間904内は清浄な雰囲気が保たれており、基板Wの洗浄等が行われる空間である。また、上側空間905および下側空間906は処理空間904内に設置される各部材を駆動するための駆動源等が配設される空間である。
ファンフィルタユニット908を通して処理空間904内に供給された雰囲気は、処理空間904の上方から下方へ向かう流れとなり、最終的に排気口909から処理空間904の外に排出される。これにより、後述する基板Wを処理する各工程において発生する微細な液体の微粒子等を、処理空間904の中を上から下に向かって流れる気流により下向きに移動させて排気口909から排出する。よって、これら微粒子が基板Wや処理空間904内の各部材に付着することを防止できる。
次に、基板保持部11、および排液捕集部13の構成について図5を用いて説明する。図5は基板保持部11、および排液捕集部13の構成を示す模式図である。
まず、基板保持部11について説明する。基板保持部11のベースユニット111は下側ベース部材903の上に固設されており、ベースユニット111の上方に、中心部に開口を有する円板状のスピンベース113が回転可能に略水平に支持されている。スピンベース113の下面中心には中心軸117の上端がネジなどの締結部品によって固定されている。また、スピンベース113の周縁付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個の基板保持部材115が立設されている。基板保持部材115は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース113の周縁に沿って等角度間隔で配置されている。各基板保持部材115のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する支持ピンと、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する保持ピンとを備えている。
各基板保持部材115は公知のリンク機構や褶動部材等を介して基板保持部材駆動機構119内のエアシリンダに連結されている。なお、基板保持部材駆動機構119はスピンベース113の下側であってベースユニット111の内部に設置されている。また、基板保持部材駆動機構119は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材駆動機構119のエアシリンダを伸縮する。これにより、各基板保持部材115を、その保持ピンが基板Wの外周端面を押圧する「閉状態」と、その保持ピンが基板Wの外周端面から離れる「開状態」との間を切り替え可能としている。なお、基板保持部材115の駆動源としてエアシリンダ以外に、モーターやソレノイド等の公知の駆動源を用いることも可能である。
そして、スピンベース113に対して基板Wが受渡しされる際には、各基板保持部材115を開状態とし、基板Wに対して洗浄処理等を行う際には、各基板保持部材115を閉状態とする。各基板保持部材115を閉状態とすると、各基板保持部材115が基板Wの外周端面を含む周縁部を把持し、基板Wをスピンベース113から所定間隔を隔てて水平姿勢に保持する。これにより、基板表面Wfを上方に向け、基板裏面Wbを下方に向けた状態で保持される。
また、基板保持部11の中心軸117には、モーターを含む基板回転機構121の回転軸が連結されている。なお、基板回転機構121は下側ベース部材903の上であってベースユニット111の内部に設置される。また、基板回転機構121は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板回転機構121を駆動する。これにより、中心軸117に固定されたスピンベース113が回転中心軸A1を中心に回転する。
上記の説明において、基板保持部11が、本発明における「基板保持手段」に相当する。また、スピンベース113、基板保持部材115、中心軸117、および基板回転機構121が、本発明における「基板回転手段」に相当する。
次に、排液捕集部13について説明する。基板保持部11の周囲であって下側ベース部材903の上側に略円環状のカップ130が、基板保持部11に保持されている基板Wの周囲を包囲するように設けられている。カップ130は基板保持部11および基板Wから飛散する液体などを捕集することが可能なように回転中心軸A1に対して略回転対称な形状を有している。なお、各図中において、カップ130については説明のため断面形状を示している。
カップ130は互いに独立して昇降可能な内構成部材131、中構成部材133および外構成部材135で構成される。図5に示すとおり、内構成部材131の上に中構成部材133および外構成部材135が重ねられた構造を有する。内構成部材131、中構成部材133および外構成部材135は、下側空間906に設けられた、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成されたガード昇降機構137にそれぞれ接続されている。また、ガード昇降機構137は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が排液捕集部13へ動作指令を行い、ガード昇降機構137を駆動する。これにより、内構成部材131、中構成部材133および外構成部材135がそれぞれ独立に、又は複数の部材が同期して回転中心軸A1に沿って上下方向に移動する。
排液捕集部13には、内構成部材131、中構成部材133および外構成部材135それぞれで捕集された液体をそれぞれ別の経路で排液処理系へ導くための収集溝が3つ設けられている。それぞれの収集溝は回転中心軸A1を中心とする略同心円状に設けられ、各収集溝には図示しない排液処理系へと接続する配管がそれぞれ管路接続されている。
カップ130は内構成部材131、中構成部材133および外構成部材135のそれぞれの上下方向の位置を組合せて使用する。すなわち、内構成部材131、中構成部材133および外構成部材135の全てが下位置にあるホームポジション、内構成部材131および中構成部材133が下位置であって外構成部材135のみ上位置にある外捕集位置、内構成部材131が下位置であって中構成部材133および外構成部材135が上位置に有る中捕集位置、および内構成部材131、中構成部材133および外構成部材135の全てが上位置にある内捕集位置である。
ホームポジションはセンターロボット96が基板Wを処理ユニット91内に搬入出する場合などにおいて取られる位置である。外捕集位置は外構成部材135で受け止めた液体を捕集して外側の収集溝に導く位置であり、中捕集位置は中構成部材133で受け止めた液体を中間の収集溝に導く位置であり、また、内捕集位置は内構成部材131で受け止めた液体を内側の収集溝に導く位置である。
このような構成の排液捕集部13を用いることにより、処理に使用される液体に応じて内構成部材131、中構成部材133および外構成部材135のそれぞれの位置を変更して分別捕集することが可能となる。したがって、それぞれの液体を分別し、対応する排液処理系に排出することで、液体の再利用や混合することが危険な複数の液体を分別して処理することが可能となる。
次に、洗浄液吐出手段2の構成について、図6を用いて説明する。図6は洗浄吐出手段2の構成を示す模式図である。
洗浄液吐出手段2は、基板表面Wfに洗浄液を吐出する洗浄液吐出ユニット23と、洗浄液吐出ユニット23に洗浄液を供給する洗浄液供給ユニット21を有する。
洗浄液供給ユニット21は、洗浄液を貯留するタンク等から構成される洗浄液供給源211と、後述する洗浄液吐出ユニット23のノズル231と管路接続する配管213と、配管213に介挿されて設けられ、開閉により洗浄液のノズル231からの吐出を制御する開閉弁215とを有する。
開閉弁215は、制御ユニット97と電気的に接続し、常時閉成されている。制御ユニット97が動作指令を行うことで、開閉弁215の開閉が制御される。
洗浄液供給源211には、基板Wを洗浄する洗浄液が貯留されている。本実施形態では洗浄液として、水酸化アンモニウム、過酸化水素水および水の混合液(以下「SC−1」と記載する)を用いる。
なお、本発明において洗浄液として用いられる薬液はSC−1に限られず、塩酸、過酸化水素水および水の混合液(以下「SC−2」と記載する)、希弗酸(以下「DHF」と記載する)、硫酸、過酸化水素水および水の混合液(以下「SPM」と記載する)、または脱イオン水(De Ionized Water、以下「DIW」と記載する)を用いてもよい。また、これらを切り替えて複数用いても良い。
なお、洗浄液供給ユニット21は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
次に、洗浄液吐出ユニット23について説明する。洗浄液吐出ユニット23は、基板表面Wfへ洗浄液を吐出するユニットであり、洗浄液を吐出するノズル231と、ノズル231を支持するアーム241と、ノズル231を移動させる旋回上下軸235と、上側ベース部材902に固設され、旋回上下軸235を支持するベース部材233と、旋回上下軸235を上下に移動させる上下駆動部239と、旋回上下軸235を回転中心軸A2を中心に回転移動させる旋回駆動部237とを有する。
ノズル231は、配管213を介して洗浄液供給源211と管路接続されている。制御ユニット97が開閉弁215に動作指令を行い、開閉弁215を開成すると、配管213を介して洗浄液供給源211とノズル231との連通が確保され、SC−1が洗浄液供給源211から配管213、およびノズル231を介して、基板表面Wfへ供給される。
ベース部材233は、上側ベース部材902に固設され、その下方に旋回上下軸235を上下および回転自在に支持する。なお、ベース部材233は、旋回上下軸235と、上下駆動部239および旋回駆動部237とを接続するために、中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸235の下面にはアーム241の一端が結合されており、アーム241の他端にノズル231が取り付けられている。
旋回上下軸235はベース部材233の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部239と、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部237とに接続されている。
上下駆動部239および旋回駆動部237は制御ユニット97と電気的に接続されている。また、上下駆動部239および旋回駆動部237は上側空間905に配設される。
制御ユニット97が上下駆動部239に動作指令を行い、上下駆動部239を駆動すると、旋回上下軸235が上下に移動し、それに伴ってアーム241に取り付けられているノズル231も上下に移動する。また、制御ユニット97が旋回駆動部237に動作指令を行い、旋回駆動部237を駆動すると、旋回上下軸235が回転中心軸A2を中心に回転し、アーム241を旋回することで、アーム241に取り付けられたノズル231も回転中心軸A2を中心に旋回する。
次に、流体噴射ユニット55および第1液体吐出手段4について説明する。図7は、流体噴射ユニット55および第1液体吐出手段4の構成を説明する図である。
流体噴射ユニット55は、後述するリンス液供給ユニット51および乾燥気体供給ユニット53とそれぞれ接続し、基板表面Wfにリンス液または乾燥気体を噴射することで、基板表面Wfのリンス処理または乾燥処理を実行するユニットである。
リンス液供給ユニット51は、DIWを貯留するタンク等から構成されるDIW供給源511と、後述する噴射ヘッド551の配管563と管路接続する配管512と、配管512に介挿されて設けられ、開閉により配管512の連通を制御する開閉弁513を有する。開閉弁513は、制御ユニット97と電気的に接続し、常時閉成されている。制御ユニット97が動作指令を行うことで、開閉弁513の開閉が制御される。
DIW供給源511には、基板Wをリンスするリンス液としてのDIWが貯留されている。なお、本実施形態ではリンス液にDIWを用いるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、炭酸水や水素水をリンス液として用いてもよい。
なお、リンス液供給ユニット51は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
乾燥気体供給ユニット53は、流体噴射ユニット55に乾燥気体を供給するユニットである。本実施形態では、乾燥気体として窒素ガスを用いる。乾燥気体供給ユニット53は、窒素ガスを貯蔵する窒素ガス供給源531と、一端を窒素ガス供給源531と管路接続し、他端を後述する配管564と管路接続する配管532と、配管532に介挿されて設けられ、配管532における窒素ガスの流量を制御するマスフローコントローラ535と、一端を窒素ガス供給源531と管路接続し、他端を後述する配管572と管路接続する配管533と、配管533に介挿されて設けられ、配管533における窒素ガスの流量を制御するマスフローコントローラ536と、一端を窒素ガス供給源531と管路接続し、他端を後述する配管431と管路接続する配管534と、配管534に介挿されて設けられ、配管534における窒素ガスの流量を制御するマスフローコントローラ537とを有する。
窒素ガス供給源531は、窒素ガスを貯蔵するタンク等により構成される。窒素ガス供給源531には、図示しない圧送ポンプが設けられる。圧送ポンプは制御ユニット97と電気的に接続している。制御ユニット97が圧送ポンプに動作指令を行うと、圧送ポンプが窒素ガス供給源531内の窒素ガスを加圧し、配管532、配管533および配管534に窒素ガスを供給する。
なお、本実施形態では配管532、配管533および配管534への窒素ガスの供給に圧送ポンプを用いるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、圧送ポンプを用いずに、窒素ガス供給源531内に高圧圧縮された窒素ガスを貯蔵することで、窒素ガス自体の圧力を用いて窒素ガス供給源531から配管532、配管533および配管534へ窒素ガスが送られる構成としてもよい。
マスフローコントローラ535、マスフローコントローラ536およびマスフローコントローラ537は、それぞれ制御ユニット97と電気的に接続している。制御ユニット97がマスフローコントローラ535、マスフローコントローラ536およびマスフローコントローラ537のそれぞれに独立して動作指令を行い、マスフローコントローラ535、マスフローコントローラ536およびマスフローコントローラ537を駆動させることで、配管532、配管533および配管534のそれぞれにおいて窒素ガス供給源531から配管564、配管572および配管431へ流れる窒素ガスの流量をそれぞれ所定の値に調整する。また、制御ユニット97によりマスフローコントローラ535、マスフローコントローラ536およびマスフローコントローラ537における流量がそれぞれ0に設定されると、配管564、配管572および配管431への窒素ガスの供給がそれぞれ停止する。
次に、流体噴射ユニット55について説明する。流体噴射ユニット55は、リンス液および乾燥気体を噴射する噴射ヘッド551と、噴射ヘッド551を支持するアーム554と、アーム554と接続し、噴射ヘッド551を移動させる旋回上下軸553と、下側ベース部材903に固設され、旋回上下軸553を支持するベース部材552と、旋回上下軸553を上下に移動させる上下駆動部555と、旋回上下軸553を回転中心軸A4を中心に回転移動させる旋回駆動部556とを有する。
ベース部材552は、下側ベース部材903に固設され、その上方に旋回上下軸553を上下および回転自在に支持する。なお、ベース部材552は、旋回上下軸553と、上下駆動部555および旋回駆動部556とを接続するために、中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸553の上部にはアーム554の一端が結合されており、アーム554の他端に噴射ヘッド551が取り付けられている。
旋回上下軸553はベース部材552の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部555と、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部556とに接続されている。
上下駆動部555および旋回駆動部556は制御ユニット97と電気的に接続されている。また、上下駆動部555および旋回駆動部556は下側空間906に配設される。
制御ユニット97が上下駆動部555に動作指令を行い、上下駆動部555を駆動すると、旋回上下軸553が上下に移動し、それに伴ってアーム554に取り付けられている噴射ヘッド551も上下に移動する。また、制御ユニット97が旋回駆動部556に動作指令を行い、旋回駆動部556を駆動すると、旋回上下軸553が回転中心軸A4を中心に回転し、アーム554を旋回することで、アーム554に取り付けられた噴射ヘッド551も回転中心軸A4を中心に旋回する。
噴射ヘッド551について、図8を用いて説明する。図8は噴射ヘッドの内部構造の概略図である。噴射ヘッド551は、ヘッド本体561を有し、ヘッド本体561の上部に2つの流体導入部562、571が立設されている。これらのうち流体導入部562は、外部の窒素ガス供給源531から圧送されてくる窒素ガスと、DIW供給源511から圧送されてくるDIWとを取り込む機能を有している。より詳しくは、流体導入部562に対して、外部の窒素ガス供給源531と接続する配管532が接続されるとともに、外部のDIW供給源511と接続する配管512が接続されている。一方、流体導入部571は外部の窒素ガス供給源531から圧送されてくる窒素ガスを取り込む機能のみを有している。
また、流体導入部562の内部には、2本の供給路563、564が上下方向に延設さ
れており、各供給路563、564の下方端が噴射ヘッド551の下面(基板表面Wfと対向する面)で基板Wの略中央に向けて開口し、それぞれDIW吐出口565およびガス吐出口566として機能する。また、各供給路563、564の上方端はそれぞれ配管512、532に連通されている。このため、制御ユニット97が開閉弁513に動作指令し、開閉弁513を開成すると、DIWがDIW供給源511から噴射ヘッド551へ供給され、DIW吐出口565からDIWが吐出される。また、制御ユニット97がマスフローコントローラ535に動作指令することで窒素ガスの流量が設定されると、設定値に応じて窒素ガス供給源531から窒素ガスが噴射ヘッド551へ供給され、ガス吐出口566から窒素ガスが吐出される。
噴射ヘッド551に設けられた、もう一方の流体導入部571は、供給路572を有し、窒素ガス供給源531と接続されマスフローコントローラ536を介挿してなる配管533が接続されている。制御ユニット97がマスフローコントローラ536に動作指令することで窒素ガスの流量が設定されると、設定値に応じて窒素ガス供給源531から窒素ガスが、供給路572を介して、噴射ヘッド551の内部に形成されたバッファ空間574に案内される。さらに、ヘッド本体561の側面外周部には、バッファ空間574に連通され、略水平方向に延びるスリット状のガス噴射口573が設けられている。
窒素ガスは、バッファ空間574に送り込まれた後、ガス噴射口573を通って外部に向け噴射される。このとき、窒素ガスは略水平方向に延びるスリット状のガス噴射口573を通して押し出されるため、噴射された窒素ガスの広がりは、上下方向にはその範囲が規制される一方、水平方向(周方向)にはほぼ等方的となる。つまり、ガス噴射口573から窒素ガスが噴射されることにより、基板Wの上部には、その略中央部から周縁部に向かう薄層状の気流が形成される。特にこの実施形態では、圧送されてきた窒素ガスをいったんバッファ空間574に案内し、そこからガス噴射口573を通して噴射しているので、周方向において均一な噴射量が得られる。また、加圧された窒素ガスが小さなギャップを通って噴出されることにより流速が速くなり、窒素ガスは周囲に向けて勢いよく噴射される。その結果、噴射ヘッド551の周囲から窒素ガス流が噴射され、基板表面Wfに向け落下してくるゴミやミスト等および外部雰囲気を基板表面Wfから遮断する。
このように構成された噴射ヘッド551は、上下駆動部555や旋回駆動部556により、基板保持部11に保持される基板Wの基板表面Wfに対して、所定の間隔(例えば2〜10mm程度)に位置する対向位置と、基板表面Wfから離間した離間位置との間で位置決めされる。
図7に戻る。次に、第1液体吐出手段について説明する。第1液体吐出手段は、基板裏面Wbに第1液体を吐出する裏面吐出部43と、裏面吐出部43に第1液体を供給する第1液体供給ユニット41を有する。
裏面吐出部43は、基板裏面Wbへ第1液体または乾燥気体としての窒素ガスを吐出する管路であり、基板保持部11の内部に設けられ、外管431と内管432の二重管構造を有する。より詳しくは、基板保持部11のスピンベース113の上面から中心軸117を通って下側空間906に至る連通空間の内部に外管431が挿通されるとともに、外管431に内管432が挿通されることで、二重管構造を形成する。
外管431および内管432の上方端部は、スピンベース113における基板裏面Wbとの対向面に開口しており、それぞれ外管吐出口433および内管吐出口434を形成する。
外管431の下方端部は、乾燥気体供給ユニット53の配管534と管路接続する。制御ユニット97がマスフローコントローラ537に動作指令することで窒素ガスの流量が設定されると、設定値に応じて窒素ガス供給源531から窒素ガスが、配管534を介して外管432に供給され、外管吐出口433から基板裏面Wbに向けて窒素ガスが吐出される。内管432の下方端部は、後述する第1液体供給ユニット41の配管412と管路接続する。
第1液体供給ユニット41は、DIWを貯留するタンク等から構成されるDIW供給源411と、裏面吐出部43の内管432と管路接続する配管412と、配管412に介挿されて設けられ、開閉により配管412の連通を制御する開閉弁414と、配管412に介挿されて設けられ、開閉弁414とDIW供給源411の間に位置し、DIW供給源411から供給されるDIWに窒素ガスを溶解させるガス濃度調整機構413を有する。
ガス濃度調整機構413は、DIW供給源411から供給されるDIWに窒素ガスを溶解させてDIW中のガス濃度を飽和レベル程度にまで高め、これによってガスリッチなDIWを作成する機能を有している。具体的な構成としては例えば特開2004−79990号公報に記載されたものを用いることができる。このようにDIWでの溶存ガス濃度を増大させると、DIWへの超音波の印加によって気泡の発生と消滅、つまりキャビテーションが促進され、優れた洗浄効果が得られる。そこで、本実施形態では、上記洗浄効果を得るためにガスリッチなDIW(以下「第1液体」という)を作成する。ここで、第1液体は、ガス濃度を高めていないDIWよりもキャビテーションを促進することができるため、「キャビテーション促進液」ともいえる。
なお、本実施形態におけるガス濃度調整機構413は、DIWに気体として窒素ガスを溶解させるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、キャビテーションが促進されるのであれば、炭酸ガス、水素ガス、酸素ガス、オゾンガスまたは空気といった他の気体であっても用いることができる。しかしながら、窒素ガスは、基板Wや、基板Wに形成されたパターンに対して腐食性等もなく不活性であり、かつ比較的安価であるため、より好ましくはDIWに溶解させる気体として、窒素ガスを用いる。
開閉弁414は、制御ユニット97と電気的に接続し、常時閉成されている。制御ユニット97が動作指令を行うことで、開閉弁414の開閉が制御される。制御ユニット97の動作指令により、開閉弁414が開成すると、ガス濃度調整機構413から圧送される第1液体が、配管412を介して裏面吐出部43の内管432に供給され、内管吐出口433から基板裏面Wbに向けて第1液体が吐出される。
第1実施形態では、後述するように基板Wを基板回転機構121により回転させた状態で第1液体の吐出を行う。これによって、基板裏面Wbに吐出された第1液体は遠心力により基板Wの周縁部に広がり、第1液体による液膜Lb(図14参照)が形成される。
すなわち、第1実施形態では、第1液体吐出手段4が、本発明における基板の他方主面(基板裏面Wb)に第1液体(キャビテーション促進液)を吐出する「第1液体吐出手段」を構成する。また、スピンベース113、基板保持部材115、中心軸117、および基板回転機構121が、本発明における「液膜形成手段」を構成する。
なお、第1液体供給ユニット41は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
次に、第2液体吐出手段3について説明する。図9は、第2液体吐出手段3の構成を説明する図である。第2液体吐出手段3は、第2液体に超音波を印加する超音波印加ユニット33と、基板表面Wbに超音波を印加した第2液体を吐出する第2液体吐出ユニット35と、第2液体吐出ユニット35に第2液体を供給する第2液体供給ユニット31とを有する。
第2液体供給ユニット31は、DIWを貯留するタンク等から構成されるDIW供給源311と、後述する第2液体吐出ユニット35の導入部353と管路接続する配管312と、配管312に介挿されて設けられ、開閉により配管312の連通を制御する開閉弁314と、配管312に介挿されて設けられ、開閉弁314とDIW供給源311の間に位置し、DIW供給源311から供給されるDIWを脱気する脱ガス機構313を有する。
脱ガス機構313は、DIW供給源311から送られるDIWから溶存ガスを取り去り、DIW中の溶存ガス濃度を低下させる、脱ガス処理を実行する機構である。DIW中の溶存ガス濃度が低下すると、DIW中でのキャビテーションの発生率が低下し、後述するキャビテーション強度が低下する。なお、ここでは、DIWに対して脱ガス処理を施してキャビテーション強度を低下させた液体を「第2液体」と称し、その技術的意義については後述する。ここで、第2液体は、脱ガス処理を施していないDIWよりもキャビテーションを抑制することができるため、「キャビテーション抑制液」ともいえる。
開閉弁314は、制御ユニット97と電気的に接続し、常時閉成されている。制御ユニット97が動作指令を行うことで、開閉弁314の開閉が制御される。制御ユニット97の動作指令により、開閉弁314が開成すると、脱ガス機構313から圧送される第2液が、配管312を介して第2液体吐出ユニット35の導入部353に供給され、後述する振動子333により超音波を印加された後、後述する吐出口352から基板表面Wfに吐出される。
超音波印加ユニット33は、第2液体に超音波を印加するユニットであり、高周波発振回路331と、配線332と、振動子333とを有する。高周波発振回路331は、制御ユニット97と電気的に接続し、制御ユニット97からの制御信号にもとづいて高周波信号を生成する回路である。配線332は、当該高周波信号を振動子333に入力する公知の電線であり、例えば同軸ケーブルが用いられる。振動子333は、後述するノズル350に内蔵され、当該高周波信号が配線332から入力されると、当該高周波信号にもとづいて振動し、超音波を発生させる。振動子333の構造の詳細については、後述する。
第2液体吐出ユニット35は、超音波が印加された第2液体(以下「超音波印加液」と記載する)を基板表面Wfに吐出するユニットである。第2液体吐出ユニット35は、超音波印加液を吐出するノズル350と、ノズル350を支持するアーム358と、ノズル350を移動させる旋回上下軸355と、上側ベース部材902に固設され、旋回上下軸355を支持するベース部材354と、旋回上下軸355を上下に移動させる上下駆動部357と、旋回上下軸355を回転中心軸A3を中心に回転移動させる旋回駆動部356とを有する。
ノズル350は、ノズル本体351と、配管312に管路接続され、ノズル本体351にキャビテーション抑制液としての第2液体を導入する導入部353と、ノズル本体351の先端に設けられ、第2液体に超音波を印加して得られる超音波印加液を吐出する吐出口352とを有する。また、上記のように、超音波印加ユニット33における振動子333は、ノズル350の内部に設けられる。
ベース部材354は、上側ベース部材902に固設され、その下方に旋回上下軸355を上下および回転自在に支持する。なお、ベース部材354は、旋回上下軸355と、上下駆動部357および旋回駆動部356とを接続するために、中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸355の下面にはアーム358の一端が結合されており、アーム358の他端にノズル350が取り付けられている。
旋回上下軸355はベース部材354の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部357と、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部356とに接続されている。
上下駆動部357および旋回駆動部356は制御ユニット97と電気的に接続されている。また、上下駆動部357および旋回駆動部356は上側空間905に配設される。
制御ユニット97が上下駆動部357に動作指令を行い、上下駆動部357を駆動すると、旋回上下軸355が上下に移動し、それに伴ってアーム358に取り付けられているノズル350も上下に移動する。また、制御ユニット97が旋回駆動部356に動作指令を行い、旋回駆動部356を駆動すると、旋回上下軸355が回転中心軸A3を中心に回転し、アーム358を旋回することで、アーム358に取り付けられたノズル350も回転中心軸A3を中心に旋回する。ノズル350の旋回動作の詳細については、後述する。
ここで、図10を用いて、ノズル350の構成を詳細に説明する。図10は、ノズル350の構成を示す部分切欠断面図である。ノズル350は、図示を省略する方向調整部を介してアーム358の先端部に取り付けられる。方向調整部は、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成され、当該方向調整部により、ノズル350から吐出される超音波印加液の基板Wへの入射角度(図10中の符号θ)を調整可能となっている。
ノズル350は、超音波印加液を吐出するための吐出口352が先端に形成された円錐状のノズル本体351を備えている。このノズル本体351の側面には、超音波を印加するための第2液体をノズル本体351の内部に導入するための導入部353が設けられている。
この導入部353は図9に示すように配管312を介してDIW供給源311と接続されている。開閉弁314が制御ユニット97の動作指令により開成されると、ノズル350は、DIW供給源311から脱ガス機構313を通って脱気されたDIW(すなわち、第2液体)の供給を受け、ノズル本体351を介して吐出口352から第2液体を吐出する。
また、制御ユニット97が超音波印加ユニット33に動作指令を行い、振動子333が作動すると、第2液体に超音波を印加した超音波印加液が吐出口352から吐出される。一方、制御ユニット97の動作指令により振動子333の作動を停止すると、超音波を印加されていない第2液体がそのまま吐出口352から吐出される。
ここで、振動子333の構造について詳説する。本実施形態では、振動子333は、PZT(ジルコン酸鉛チタン)などの圧電素子により構成される。振動子333は、吐出口352側の振動面334を曲率半径Rの凹状に仕上げた凹面球型振動子である。図9の高周波発振回路331からの高周波信号を受けて振動子333が振動すると、ノズル本体351内で第2液体に対して超音波が付加されて超音波印加液が生成される。また、振動面334が凹球面型であるため、当該凹球面の中心にあたる点Pwに超音波が収束する。本実施形態では、当該点Pwが吐出口352の外側近傍に位置するように振動面334が設計されており、超音波は吐出口352の外側で収束する。この点Pwが本発明の「収束点」に相当する。
ここで、ノズル350の旋回動作について、図11を用いて説明する。図11は、ノズル350、アーム358、旋回上下軸355および基板Wの位置を概略的に示す処理ユニット91内部の概略平面図である。旋回上下軸355およびアーム358により、ノズル350は、基板Wの回転中心軸A1の上方における位置P1(以下、「中心位置P1」と記載)と、基板Wの側方であって、カップ130(図5参照)の周方向外側である退避位置P4との間を往復移動することができる。
ノズル350は、旋回上下軸355における回転中心軸A3を中心に旋回するため、ノズル350を中心位置P1から基板Wの周縁部に向かう径方向に移動させると、図11に示す経路T1に沿って、基板Wの上方を位置P2、位置P3の順に通過する。ここで、位置P3は、基板Wの周縁部の上方であり、以下、「周縁位置P3」と記載する。また、位置P2は、中心位置P1と周縁位置P3の間であって、経路T1上における基板表面Wfの任意の位置であり、以下「任意位置P2」と記載する。
なお、中心位置P1は、基板Wの回転中心軸A1の直上にある必要はなく、上記したノズル350の吐出口352の外側近傍における点Pwが、基板表面Wfにおける回転中心軸A1に位置するようにノズル350が配置された位置を、中心位置P1と表現する。
ここで、本実施形態では、制御ユニット97の動作指令により図9に示した上下駆動部357がノズル350のZ軸方向の位置を調整して、基板表面Wfに点Pwを位置させる。また、XY方向における点Pwの位置は、上記のように旋回駆動部356および基板回転機構121の駆動により調整される。したがって、本実施形態では、上下駆動部357、旋回駆動部356および基板回転機構121が、本発明における収束点の位置を調整する「位置調整部」を構成する。
同様に、周辺位置P3も、基板Wの周縁部の直上にある必要はなく、点Pwが、基板Wの周縁部に位置するようにノズル350が配置された位置を、周辺位置P3と表現する。
次に、制御ユニット97の構成について図12を用いて説明する。図12は制御ユニット97の構成を示す模式図である。制御ユニット97は、基板処理装置9の各部と電気的に接続しており、各部の動作を制御する。制御ユニット97は、演算処理部973やメモリ975を有するコンピュータにより構成されている。演算処理部973としては、各種演算処理を行うCPUを用いる。また、メモリ975は、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備える。磁気ディスクには、基板Wに応じた基板処理条件が、基板処理プログラム977(レシピとも呼ばれる)として予め格納されおり、CPUがその内容をRAMに読み出し、RAMに読み出された基板処理プログラムの内容に従ってCPUが基板処理装置9の各部を制御する。なお、制御ユニット97には基板処理プログラム977の作成・変更や、複数の基板処理プログラム977の中から所望のものを選択するために用いる操作部971(図1参照)が接続されている。
上記の説明において、制御ユニット97が、本発明における「制御部」に相当する。
<1−3.基板処理の工程>
次に、上記のように構成された基板処理装置9における基板処理動作について説明する。ここで、基板W上には、凹凸のパターンが前工程により形成されている。パターンは、凸部および凹部を備えている。本実施形態において、凸部は、100〜200nmの範囲の高さであり、10〜20nmの範囲の幅である。また、隣接する凸部間の距離(凹部の幅)は、10〜1000nmの範囲である。また、基板表面Wfおよび基板裏面Wbには、上記のパターンの形成の際に生じたパーティクル等が付着している。
なお、本実施形態では上記のようなスケールのパターンが形成された基板Wを用いるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、上記の範囲に含まれないスケールのパターンを用いてもよいし、表面に凹凸のパターンが形成されていない基板Wに対して後述の基板処理動作を行ってもよい。
以下、図13を参照して基板処理の工程を説明する。図13は本実施形態における基板処理装置9の全体の動作を示すフローチャートである。
まず、所定の基板Wに応じた基板処理プログラムが操作部971で選択され、実行指示される。その後、基板Wを処理ユニット91に搬入する準備として、制御ユニット97が各部に動作指令を行い、以下の動作をさせる。
準備動作として、まず基板保持部11においてスピンベース113の回転を停止させ、スピンベース113を基板Wの受け渡しに適した位置へ位置決めする。また、排液捕集部13において、カップ130をホームポジションに位置決めする。スピンベース113が基板Wの受け渡しに適した位置に位置決めされた後、基板保持部材115を開状態とする。
また、ノズル231、ノズル350をそれぞれ退避位置(各部がカップ130の周方向外側に外れている位置)に移動させる。また、噴射ヘッド551を離間位置に移動させる。さらに、開閉弁215、開閉弁314、開閉弁414、および開閉弁513を閉成する。また、マスフローコントローラ535、マスフローコントローラ536およびマスフローコントローラ537を流量0(ゼロ)に設定する。
基板Wを処理ユニット91に搬入する準備が完了した後、未処理の基板Wを処理ユニット91へ搬入する基板搬入工程(ステップS101)を行う。すなわち、インデクサロボット931がオープナー94上のFOUP949の所定の位置にある基板Wを下側のハンド933で取り出し、シャトル95の下側のハンド951に載置する。その後、シャトル95の下側のハンド951をセンターロボット96の側に移動し、センターロボット96がシャトル95の下側のハンド951上の基板Wを、下側のハンド961で取り上げる。
その後、処理ユニット91のシャッター911が開かれ、センターロボット96が下側のハンド961を処理ユニット91の中に伸ばし、基板Wを基板保持部11の基板保持部材115の基板支持部の上に載置する。基板Wの処理ユニット91への搬入が終了すると、センターロボット96が下側のハンド961を縮めて処理ユニット91内の外に出すとともに、シャッター911が閉じる。
未処理の基板Wが処理ユニット91内に搬入され、基板保持部材115の基板支持部の上に載置されると、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材115を閉状態とする。
未処理の基板Wが基板保持部11に保持された後、基板表面Wfに対して、洗浄液であるSC−1を供給する基板表面洗浄工程(ステップS102)を行う。まず、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113の回転を開始し、基板表面洗浄工程の間、回転を維持する。また、制御ユニット97が排液捕集部13へ動作指令を行い、カップ130を中捕集位置に位置決めする。なお、噴射ヘッド551は離間位置を維持する。
ここで、基板Wの回転速度は、基板表面Wfに供給された洗浄液が基板表面Wfの全面に拡散可能なように100〜1000rpmとすることが好ましい。本実施形態では、基板表面洗浄工程における基板Wの回転速度を200rpmとして説明する。
次に、制御ユニット97が洗浄液吐出手段2へ動作指令を行い、ノズル231を基板表面Wfの中心付近上空へ位置決めする。ノズル231の位置決めが完了した後、制御ユニット97が洗浄液吐出手段2へ動作指令を行い、開閉弁215を開成する。これにより、SC−1を、洗浄液供給源211から配管213およびノズル231を介して基板表面Wfの中心付近に吐出する。
基板表面Wfの中心付近に供給されたSC−1は、基板Wが回転することにより生ずる遠心力により、基板Wの中心から基板Wの周縁部に向かって流動し、基板表面Wf全面に拡散する。このSC−1の流動に伴って、基板表面Wfに形成されたパターンの凹部にまでSC−1が侵入し、基板表面Wfに付着したパーティクル等を除去する。
基板表面Wfの全面にSC−1が拡散した後、制御ユニット97が洗浄液吐出手段2へ動作指令を行い、開閉弁215を閉成する。また、制御ユニット97が洗浄液吐出手段2へ動作指令を行い、ノズル231を退避位置(ノズル231がカップ130の周方向外側に外れている位置)へ位置決めする。
続いて、SC−1が付着している基板表面WfにDIWを供給して、SC−1を基板表面Wfから除去する。DIWは、第2液体吐出手段3から供給されてもよいし、流体噴射ユニット55から供給されてもよい。本実施形態では、後のステップS104において第2液体吐出手段3を位置決めする工程時間等を短縮できるため、DIWを第2液体吐出手段3から基板表面Wfに供給する。
制御ユニット97が第2液体吐出手段3へ動作指令を行い、ノズル350を基板表面Wfの中心付近上空へ位置決めする。当該位置は、超音波振動の収束点Pwが、基板表面Wfにおける回転中心軸A1(すなわち、基板表面Wfと回転中心軸A1が交わる基板表面Wf上の点)に位置するようにノズル350が配置されている中心位置P1であってもよいし、中心位置P1よりもZ軸方向上方の位置であってもよい。ノズル350の位置決めが完了した後、制御ユニット97が第2液体吐出手段3へ動作指令を行い、開閉弁314を開成する。これにより、DIWを、DIW供給源311から配管312およびノズル350を介して基板表面Wfの中心付近に吐出する。ここで、脱ガス機構313を動作させて、脱気したDIW(第2液体)を供給してもよいし、超音波印加ユニット33により第2液体に超音波を印加した超音波印加液を供給してもよい。あるいは、脱ガス機構313および超音波印加ユニット33のどちらも動作させずに、DIW供給源311からDIWをそのまま基板表面に供給してもよい。
なお、本実施形態では、パターンの凹部等に残留したSC−1を超音波振動によって良好に除去するために、脱ガス機構313および超音波印加ユニット33を動作させて、超音波印加液を基板表面Wfに供給する。
次に、基板裏面Wbに第1液体の液膜を形成する液膜形成工程(ステップS103)を実行する。まず、制御ユニット97が排液捕集部13へ動作指令を行い、カップ130を外捕集位置に位置決めする。また、流体噴射ユニット55は離間位置を維持する。ステップS102において実行していたノズル350からのDIWの供給は、維持してもよいし、停止してもよい。
なお、本実施形態では、基板表面Wfの自然乾燥によるウォータマークの発生を防止するために、ステップS102から引き続いて、ノズル350から基板表面Wfの中心付近への超音波印加液の供給を維持する。
液膜形成工程における基板Wの回転速度は、基板裏面Wbに供給された第1液体が基板裏面Wbの全面に拡散可能であり、かつ基板裏面Wbに第1液体の液膜が形成可能なように、最適な回転速度とする必要がある。回転速度が最適な速度よりも遅いと、第1液体が全面に拡散せず、回転速度が最適な速度よりも速いと、基板裏面Wbに供給された第1液体が液膜とならずに基板Wの周縁部方向へ即座に拡散するためである。また、基板裏面Wbに供給する第1液体の流量も、当該液膜形成のために所定流量以上を供給する必要がある。
本実施形態では、第1液体の液膜を基板裏面Wbに形成可能なように基板Wの回転速度を100rpm以上1000rpm以下の範囲とすることが好ましい。また、裏面吐出部43から基板裏面Wbへ供給される第1液体の流量を0.5L/m以上とすることが好ましい。本実施形態では、液膜形成工程における基板Wの回転速度を200rpmとし、第1液体の流量を1.5L/mとする。
制御ユニット97が基板保持部11に動作指令を行い、基板Wの回転速度を200rpmとする。そして、制御ユニット97が第1液体吐出手段4に動作指令を行い、開閉弁414を開成する。
これにより、DIWに窒素ガスを溶解させた第1液体を、第1液体供給ユニット41から、内管432および内管吐出口434を介して基板裏面Wbへ供給する。基板裏面Wbの中心付近に供給された第1液体は、基板Wの回転による遠心力により、基板Wの中心付近から周縁部方向に流動し、最終的には基板Wの周縁部から基板W外へ飛散し、排液捕集部13に捕集されて排液される。
図14は、液膜形成工程における基板裏面Wbの液膜の形成の様子を説明する模式図である。基板Wの回転により、基板裏面Wbの中心付近に供給された第1液体は基板Wの周縁部に向かって拡散し、基板裏面Wbには第1液体の液膜Lbが形成される。
液膜形成工程の実行後、基板表面Wfにノズル350から超音波印加液を供給するとともに、基板表面Wfの上方をノズル350が経路T1(図11参照)に沿って移動(すなわち、基板表面Wfをスキャン)することで、基板裏面Wbの全体を超音波洗浄する超音波洗浄工程(ステップS104)を実行する。
超音波洗浄工程が開始されると、まず、制御ユニット97が排液捕集部13へ動作指令を行い、カップ130は外捕集位置を維持する。また、流体噴射ユニット55は離間位置を維持する。そして、基板保持部11による基板Wの回転速度は、液膜形成工程(ステップS103)における200rpmを維持し、基板裏面Wbへの第1液体の供給も流量1.5L/mを維持する。これにより、基板裏面Wbには、ステップS103から引き続き、第1液体の液膜Lbの形成が維持されている。また、ノズル350からは、ステップS102から引き続き、超音波印加液の供給が維持されている。
次に、制御ユニット97が第2液体吐出手段3へ動作指令を行い、方向調整部を動作させて入射角度(図10参照)をθ1に設定する。以下、当該入射角度θ1を「処理角度θ1」と記載する。また、制御ユニット97が第2液体吐出手段3へ動作指令を行い、上下駆動部357を駆動させて収束点としての点Pw(図10参照)を回転中心軸A1における基板表面Wfに位置させる。すなわち、ノズル350を中心位置P1に位置決めする。
なお、上記のノズル350の中心位置P1の位置決めの際、超音波印加液の供給が一旦停止されてもよいし、維持されてもよい。本実施形態では、超音波印加液の供給を維持した状態で、ノズル350の中心位置P1への位置決めが実行される。また、基板表面洗浄工程(ステップS102)において既にノズル350が中心位置P1に位置決めされ、入射角度も処理角度θ1となっている場合には、ノズル350の位置および入射角度の再調整は不要であり、中心位置P1および処理角度θ1を維持するように制御ユニット97が第2液体吐出手段3へ動作指令を行う。
ここで、基板Wに対するノズル350についての処理角度θ1の意義について説明する。図15は、基板表面Wfから超音波印加液を供給した際の、基板裏面Wbに伝搬する超音波振動の大きさ(音圧)と、入射角度θとの関係を示す図である。測定では、基板表面Wfから超音波出力20Wの超音波印加液を流量1.5L/mにて供給し、基板裏面Wbにハイドロフォンを配置して、当該ハイドロフォンにて音圧を測定した。音圧は、入射角度θに対して明瞭な依存性が認められる。より具体的には、入射角度θ=82°で音圧が極大化している。
超音波洗浄では、基板Wに与えられる音圧が大きいほど、より強い洗浄力が得られるため、基板裏面Wbを良好に洗浄するためには、図15のグラフから入射角度θについては75°ないし90°の範囲に設定するのが望ましく、82°に設定するのがさらに好ましい。このように、角度依存性を考慮すると、方向調整部によってアーム358に対するノズル350の角度を調整して、基板表面Wfに対して超音波印加液を供給する方向(入射角度θ)を調整するのが望ましい。
以上から、本実施形態では、処理角度θ1を82°としている。しかしながら、最適な入射角度θは、ノズル350の形状や超音波振動出力等の各種条件により、その都度変化するとされるため、本発明の実施に関しては、処理角度θ1は82°に限られず、図15のように音圧が最大となる入射角度θを装置ごとに測定することにより、装置ごとに最適な処理角度θ1が選択されてよい。このため、ノズル350とアーム358の間には、どのような処理角度θ1にも対応可能なように、方向調整部が設けられる。
次に、制御ユニット97が第2液体吐出手段3へ動作指令を行い、旋回駆動部356を動作させてノズル350を中心位置P1から経路T1に沿って周縁位置P3まで移動させる。このとき、基板表面Wfに対する処理角度θ1は維持される。基板Wは、基板保持部11により回転中心軸A1を中心に回転されている状態であるため、ノズル350が中心位置P1から経路T1に沿って周縁位置P3まで移動することにより、ノズル350は基板表面Wfの全面に対して、点Pwを位置させることができる。すなわち、旋回駆動部356によるノズル350の旋回動作と、基板保持部11による基板Wの回転動作により、ノズル350は基板表面Wfの全面をスキャンできる。
上記のように、ノズル350が基板表面Wfの全面に対して順次、点Pwを位置させて、基板表面Wfに超音波印加液を供給することで、基板表面Wfから基板Wを介して基板裏面Wbおよび基板裏面Wbに形成された液膜Lbへ、超音波印加液から超音波振動が伝播する。当該超音波振動は、収束点である点Pwにおいて最も強く、点Pwから遠ざかるに従って減衰する。
基板裏面Wbでは、点Pwが位置する基板表面Wfの丁度裏側の位置において、超音波振動が最も強く伝播し、当該裏側の位置から遠ざかるに従って超音波振動は減衰する。超音波振動が基板裏面Wbに伝播すると、基板裏面Wbから次に液膜Lbへ超音波振動が伝播する。
液膜Lbに超音波が印加されると、液中に溶存した窒素ガスによりキャビテーションが生じ、キャビテーションによるエネルギーで基板裏面Wbに付着したパーティクル等が基板裏面Wbから脱離される。脱離したパーティクル等は、液膜Lbに混入し、基板Wの回転とともに基板Wの周縁部方向へ運ばれて、最終的には基板Wの周縁部から基板W外へ液膜Lbを構成する第1液体とともに飛散し、排液捕集部13に捕集されることで、基板裏面Wbから除去される。これにより、基板裏面Wbの洗浄がなされる。
さらに、液膜Lbを構成する第1液体は、ガス濃度調整機構413によって液中の窒素ガス濃度が飽和レベル程度にまで高められているため、超音波の印加によって生じるキャビテーションのキャビテーション強度が、窒素ガス濃度を飽和レベル程度にまで高めていないDIWと比べて強くなる。これにより、より強いエネルギーを基板裏面Wbに付着したパーティクル等に与えることができ、基板裏面Wbへの付着力の強い、小粒のパーティクル等も良好に除去することができる。
また、キャビテーション強度は、印加される超音波振動が大きいほど強くなる。よって、基板裏面Wbでは、点Pwが位置する基板表面Wfの丁度裏側の位置において、超音波振動が最も強く伝播するため、当該裏側の位置が、もっとも良好にパーティクル等を除去できる位置となる。本実施形態では、旋回駆動部356によるノズル350の旋回動作と、基板保持部11による基板Wの回転動作により、ノズル350は基板表面Wfの全面をスキャンでき、ノズル350は基板表面Wfの全面に対して、点Pwを位置させることができるため、基板裏面Wbの全面について、良好にパーティクル等を除去することができる。
本実施形態では、超音波印加液を基板表面Wfから供給しているため、基板表面Wfに形成されたパターンにダメージを与える可能性がある。しかしながら、基板表面Wfに供給される第2液体は、上述のように脱ガス機構313によって、DIW中の溶存ガス濃度が低められているため、超音波の印加によって生じるキャビテーションのキャビテーション強度が、脱ガス処理を実行されていないDIWと比べて弱くなる。これにより、より弱いエネルギーが基板表面Wfに形成されたパターンに与えられることになり、脱ガス処理を実行しない場合と比べて、キャビテーションのエネルギーに起因するパターンの倒壊を抑制することができる。
ここで、「キャビテーション強度」とは、超音波により液中で発生するキャビテーションにより基板Wに作用する単位面積当たりの応力を意味しており、このキャビテーション強度は、キャビテーション係数αおよび気泡崩壊エネルギーUによって決まる。すなわち、キャビテーション係数は(式1)で求められ、キャビテーション係数αが小さいほど、キャビテーション強度は大きくなる。
α=(Pe−Pv)/(ρV/2) … (式1)
ここで、Peは雰囲気圧、Pvは蒸気圧、ρは密度、Vは流速である。
また、気泡崩壊エネルギーUは(式2)で求められ、気泡崩壊エネルギーUが大きいほどキャビテーション強度は大きくなる。
U=4πrσ=16πσ/(Pe−Pv) … (式2)
ここで、rは崩壊前の気泡半径、σは表面張力である。
本実施形態において、キャビテーション促進液としての機能を有する第1液体は、溶存窒素ガス濃度を飽和レベルまで高められることで、蒸気圧Pvが増加し、キャビテーション係数αが小さくなる一方で、気泡崩壊エネルギーUが大きくなり、第1液体のキャビテーション強度は大きくなっている。その結果、基板裏面Wbや液膜Lbに基板表面Wfから超音波振動が伝搬した際に、より強い応力をパーティクル等に作用させてパーティクル等を基板Wから脱離することが可能であり、より良好なパーティクル等の除去が実行できる。
また、本実施形態において、キャビテーション抑制液としての機能を有する第2液体は、脱ガス処理によって溶存ガス濃度を低く抑えられているため、蒸気圧Pvが大幅に低下している。そのため、キャビテーション係数αは大きくなる一方で、気泡崩壊エネルギーUは小さくなり、第2液体のキャビテーション強度は小さくなっている。その結果、上記の基板裏面Wbの洗浄時に基板表面Wfにも超音波は伝わるものの、キャビテーション強度が低く抑えられることで、パターンに作用する応力も低く抑えられ、超音波の印加に起因する基板表面Wfのパターン損壊を効果的に抑制することができる。
ここで、図16ないし図18を用いて、基板表面Wfおよび基板裏面Wbにおける超音波振動の伝播について説明する。
図16は、超音波洗浄工程(ステップS104)において、ノズル350が中心位置P1に位置する様子を示す模式図であり、基板表面Wfに形成されたパターン71の拡大図も併せて示している。図17、図18は、同じく超音波洗浄工程において、ノズル350がそれぞれ任意位置P2、周縁位置P3に位置する様子を示す模式図である。
図16に示すように、超音波洗浄工程が開始されると、基板裏面Wbには第1液体81の液膜Lbが形成された状態で、中心位置P1に位置決めされたノズル350から超音波印加液82が基板表面Wfに供給される。このとき、超音波印加液82がノズル350から直接着弾する基板表面Wfの一部領域を、「直接着弾領域FE」と表現する。中心位置P1において、超音波振動の収束点Pwは直接着弾領域FE内に位置するため、当該領域が最も強く超音波振動が伝えられる領域であり、直接着弾領域FEから遠ざかるに従って超音波振動は減衰する。
また、直接着弾領域FEの丁度裏側における基板裏面Wbの一部領域を、「直接伝播領域BE」と表現する。基板裏面Wbにおいては、点Pwが位置する直接着弾領域FEの丁度裏側の領域である直接伝播領域BEにて、超音波振動が最も強く伝播し、直接伝播領域BEから遠ざかるに従って超音波振動は減衰する。
なお、超音波振動は、基板Wを介して基板表面Wfから基板裏面Wbへ伝播する際に、基板Wの厚みに応じて直接着弾領域FEから放射状に広がって伝播するため、直接伝播領域BEは直接着弾領域FEよりも広い領域となりえる。
この直接伝播領域BEにおいて、基板裏面Wbの洗浄がより良好に実行される。また、超音波印加液は、第2液体に超音波を印加した液体であり、上記のようにキャビテーション強度が低く抑えられているため、基板表面Wfに形成されたパターン71の倒壊も抑制される。
次に、図17に示すように、制御ユニット97が第2液体吐出手段3へ動作指令を行い、旋回駆動部356を動作させてノズル350を中心位置P1から経路T1に沿って任意位置P2まで移動させる。基板保持部11による基板Wの回転は、液膜形成工程(ステップS103)から維持されているため、ノズル350は、任意位置P2において超音波印加液を供給すると、基板表面Wfにおける直接着弾領域FEは図17に示すように基板Wの回転に伴って回転中心軸A1を中心とする円状の軌跡を描く。同様に、直接伝播領域BEも、基板裏面Wbにおいて回転中心軸A1を中心とする円状の軌跡を描く。
さらに旋回駆動部356を動作させてノズル350を任意位置P2から経路T1に沿って周縁位置P3まで移動させると、図18に示すように、直接着弾領域FEが基板Wの周縁部に沿った軌跡を描く。同様に、直接伝播領域BEも、基板Wの周縁部に沿った軌跡を描く。図18では、直接着弾領域FEと直接伝播領域BEは別々の位置に示しているが、洗浄対象となる基板Wの周縁部が図18のような角型でなく、半円状に形成されているような場合には、周縁部に近づくにつれて、直接着弾領域FEと直接伝播領域BEが近づき、端部において両領域の別がなくなることもありえる。すなわち、周縁部の最端部では、直接着弾領域FEのみが存在する状態となりえる。
なお、基板Wに対するノズル350の経路T1に沿った中心位置P1から周縁位置P3までの移動は、往路のみ実行されても良いし、経路T1に沿って中心位置P1と周縁位置P3間を複数回往復される間、超音波印加液の供給が維持されても良い。あるいは、基板表面Wfの全面をスキャンしない構成としてもよい。すなわち、中心位置P1から経路T1に沿って任意位置P2まで移動させた後、周縁位置P3まで移動させずに中心位置P1へ戻すように移動させても良い。また、基板Wに対するノズル350の移動速度や、それぞれの直接着弾領域FEに対する超音波印加液の供給時間は均一でなくてもよく、基板裏面Wbの所定領域を重点的に洗浄したい場合には、当該所定領域に対応する任意位置P2に長くノズル350が留まるように構成してもよい。これらのスキャン条件は、基板裏面Wbに要求されるパーティクル等の除去率等に応じて、適宜設定されて良い。
以上の超音波洗浄工程により、基板裏面Wbにおけるパーティクル等の除去が完了すると、次に、基板表面Wfおよび基板裏面Wbに付着したDIWをリンス液により除去した後、基板Wを乾燥するリンス・乾燥工程(ステップS105)が実行される。
リンス・乾燥工程が開始されると、まず制御ユニット97が各部に動作指令を行い、以下の動作を行う。はじめに、第2液体吐出手段3のノズル350における振動子333の振動が停止され、第2液体への超音波の印加が停止される。次に、第2液体吐出手段3の開閉弁314および第1液体吐出手段4の開閉弁414がそれぞれ閉成され、基板表面Wfおよび基板裏面Wbへの第1液体および第2液体の吐出がそれぞれ停止される。続いて、ノズル350が退避位置P4に位置決めされる。基板保持部11による基板Wの回転は維持される。
次に、制御ユニット97が流体噴射ユニット55へ動作指令を行い、噴射ヘッド551を基板表面Wfに対する対向位置に位置決めする。続いて、制御ユニット97がリンス液供給ユニット51へ動作指令を行い、開閉弁513を開成して、DIW供給源511から配管512を介して、リンス液としてのDIWをDIW吐出口565から基板表面Wfへ供給する。また、制御ユニット97が乾燥気体供給ユニット53に動作指令を行い、マスフローコントローラ536を所定流量に設定することで、窒素ガスをバッファ空間574に供給し、ヘッド本体561の周囲に設けられたガス噴射口573から窒素ガスの噴射を開始する。
ガス噴射口573から供給される窒素ガスの流速は速く、しかも上下方向の噴射方向が絞られているため、基板Wの上部において中央部から周囲に向かって放射状に流れる窒素ガスのカーテンを形成する。当該カーテンは、基板表面Wf付近の雰囲気と外部雰囲気とを遮断する効果を有し、外部雰囲気からの汚染物質の付着を防止しながら、基板表面Wfのリンスを実行できる。
基板表面Wfのリンスが完了すると、制御ユニット97の動作指令により、開閉弁513を閉成して、基板表面Wfへのリンス液としてのDIWの供給を停止する。続いて、マスフローコントローラ535およびマスフローコントローラ537においてそれぞれ所定流量を設定することで、ガス吐出口566および外管吐出口433から、基板表面Wfおよび基板裏面Wbへ、窒素ガスをそれぞれ供給する。
また、ガス噴射口573からの窒素ガスの噴射は維持され、ガス噴射口573からの流速の速い窒素ガスのカーテン形成は維持される。一方、ガス吐出口566から供給される窒素ガスの流速はこれより遅く。かつ基板表面Wfに向けて強く吹き付ける流れとならないようにマスフローコントローラ535によって流量が制限される。このため、ガス吐出口566から供給される窒素ガスは、ガス噴射口573から噴射されるカーテン状のガス層と基板表面Wfとに囲まれる空間に残存する空気をパージし、当該空間を窒素雰囲気に保つように作用する。ここでは、ガス噴射口573から供給される窒素ガスを「カーテン用ガス」と称し、ガス吐出口566から吐出される窒素ガスを「パージ用ガス」と称する。
このように基板Wの上方に窒素ガスのカーテンを形成するとともに、基板表面Wfを窒素雰囲気に保った状態で、制御ユニット97が基板保持部11に動作指令を行い、基板Wの回転数を上げる。本実施形態では、当該回転数は800rpmである。基板Wを高速回転させることで、基板表面Wfおよび基板裏面Wbに付着したDIWを振り切り、基板Wを乾燥させる。乾燥処理の実行中においては、カーテン用ガスおよびパージ用ガスを供給し続けることによって、乾燥した基板表面Wfへのミスト等の付着や酸化が防止される。
基板Wの乾燥が完了すると、最後に、基板Wを処理ユニット91から搬出する基板搬出工程(ステップS106)が実行される。基板搬出工程が開始すると、まず制御ユニット97が基板保持部11に動作指令を行い、基板Wの回転を停止する。また、制御ユニット97が乾燥気体供給ユニット53に動作指令を行い、マスフローコントローラ535、マスフローコントローラ536を順次、流量0に設定することで、パージ用ガスおよびカーテン用ガスの供給を順次停止する。そして、制御ユニット97が流体噴射ユニット55に動作指令を行い、ヘッド本体561を離間位置に位置決めする。
さらに、制御ユニット97が排液捕集部13へ動作指令を行い、カップ130をホームポジションに位置決めする。基板Wの回転が停止した後、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113を基板Wの受け渡しに適した位置へ位置決めする。基板保持部11を基板Wの受け渡しに適した位置に位置決めした後、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材115を開状態として基板Wを基板支持部の上に載置する。
その後、シャッター911を開放し、センターロボット96が上側のハンド961を処理ユニット91の中に伸ばし、基板Wを処理ユニット91の外に搬出し、シャトル95の上側のハンド951に移載する。その後、シャトル95は上側のハンド951をインデクサユニット93の側に移動する。
そして、インデクサロボット931が上側のハンド933でシャトル95の上側のハンド951に保持されている基板Wを取り出し、FOUP949の所定の位置に搬入し、一連の処理が終了する。
以上のように、本実施形態では、旋回駆動部356によるノズル350の旋回動作と、基板保持部11による基板Wの回転動作により、ノズル350は基板表面Wfの全面をスキャンできるため、直接伝播領域BEを基板裏面Wbの全面に対して順次、位置させることができる。よって、基板裏面Wbの全面に対して順次、強い超音波振動を伝えることができるため、基板裏面Wbを良好に洗浄することができる。
すなわち、本実施形態では、一般にノズル配置の自由度が低い基板の裏面から超音波印加液を供給するのではなく、比較的ノズルを自由に配置・移動可能な基板の表面から超音波印加液を供給するため、ノズルが基板表面の全面をスキャンできることにより、基板裏面の良好な洗浄が実現される。
また、基板裏面Wbに形成される液膜Lbを構成する第1液体は溶存窒素ガス濃度を高められているため、キャビテーション強度が溶存窒素ガス濃度を高めていないDIWと比べ大きいことから、より大きいエネルギーでパーティクル等を除去でき、基板裏面Wbを良好に洗浄することができる。
また、基板Wに対する超音波印加液の入射角度θ1を最適な角度に設定することで、基板Wに効率よく超音波振動を印加でき、より大きいエネルギーでパーティクル等を除去できるため、基板裏面Wbを良好に洗浄することができる。
さらに、基板表面Wfに供給する超音波印加液には予め脱ガス処理を施しているため、基板表面Wfに形成されるパターンの倒壊を防止することができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、単一の吐出口352を有するノズル350の旋回と、基板W自体の回転により、直接伝播領域BEを基板裏面Wbの全面に順次、位置させた。本発明の実施に関しては、これに限られず、吐出口352を複数個有するノズル350を設けることで、超音波洗浄工程時に複数の直接伝播領域BEを生じさせ、ノズル350は超音波洗浄工程時に移動させることなく、基板Wの回転のみによって当該複数の直接伝播領域BEを移動させる構成としてもよい。
<2−1.処理ユニットの構成>
図19に、第2実施形態に係る第2液体吐出ユニットの構成を示す。第2実施形態において、第1実施形態(図9参照)との構成上の相違点は、ノズル350が複数の吐出口352を有する点にあり、その他の点では第1実施形態と同様の構成であるため、同様な構成については説明を省略する。
第2実施形態におけるノズル350は、図19に示すように5個の吐出口352を有する。5個の吐出口352は、基板Wの回転中心軸A1から、基板Wの周縁部近傍まで、基板Wの径方向に一列に配列して設けられる。
DIW供給源311から供給されるDIWは、導入部353を介して各吐出口352に導入される。本実施形態では、1つの導入部353がノズル350に設けられ、ノズル350の本体内部で図示省略の分岐流路により、各吐出口352へDIWが供給される。なお、本発明の実施に関してはこれに限られず、吐出口352の数に対応して、複数の導入部353がノズル350に設けられる構成としてもよい。
また、ノズル350には、振動子333が設けられる。本実施形態では、1つの長尺な振動子板としての振動子333が設けられ、各吐出口352から吐出されるDIWへ一律に超音波振動を印加する。なお、本発明の実施に関してはこれに限られず、各吐出口352のそれぞれに対応した複数の振動子333を設け、各振動子333をそれぞれ独立に制御することで、基板Wの位置に応じた最適な超音波出力を印加するような構成としてもよい。
<2−2.基板処理の工程>
次に、上記のように構成された第2実施形態の基板処理装置9における基板処理動作について説明する。ここで、第2実施形態の基板処理動作における第1実施形態との相違点は、超音波洗浄工程時(図13参照)に、ノズル350が旋回するか否かの点であり、その他の工程については第1実施形態と同様の工程であるため、同様な工程については説明を省略する。
第1実施形態と同様に液膜形成工程(ステップS103)を実行した後、第2実施形態では、ノズル350の複数の吐出口352から基板表面Wfの複数箇所へ超音波印加液を供給することで、基板裏面Wbの全体を良好に超音波洗浄する超音波洗浄工程(ステップS104)を実行する。この際、第1実施形態では基板表面Wfの上方をノズル350が経路T1(図11参照)に沿って移動したが、第2実施形態では、ノズル350を基板表面Wfの上空の処理位置に位置させた後は移動しない。
図20は、第2実施形態の超音波洗浄工程におけるノズル350と基板Wの様子を示す上方から見た模式図である。ノズル350の複数の吐出口352から超音波印加液を吐出すると、超音波印加液が直接吐出される基板表面Wfの一部領域である直接着弾領域FEが各々の吐出口352において生じる。
図20に示すように、超音波洗浄工程では、液膜形成工程から引き続き、基板Wが基板保持部11により回転されているため、基板Wの回転に伴って、基板表面Wfにおいて直接着弾領域FEとなる一部領域が、順次、移動される。これにより、直接着弾領域FEとなった領域は、図20の点線矢印で示す軌跡を描く。したがって、ノズル350を超音波洗浄時に旋回しなくても、基板表面Wfの略全面に亘って直接着弾領域FEを位置させることができ、その結果、基板裏面Wbの全面に対して順次、強い超音波振動を伝えることができるため、基板裏面Wbを良好に洗浄することができる。
ここで、本発明において、基板表面Wfの全面に丁度、直接着弾領域FEを位置させることは必須ではない。基板表面Wfにおいて、直接着弾領域FEにおける超音波振動が半分に減衰して伝わる領域までを間接着弾領域と表現すると、この間接着弾領域が基板表面Wfの全面に位置できるように、直接着弾領域FEを基板表面Wfに順次、位置させれば、基板裏面Wbの全面に対して良好な超音波洗浄が実行できる。
第2実施形態では、超音波洗浄工程時のノズル350の旋回が不要であるため、旋回駆動に起因して生じるゴミ等を抑制することで、基板処理工程時の基板Wへの汚染を抑制することができる。
また、本実施形態では、一列に配列した複数の吐出口352を有するノズル350を基板表面Wfの上方に配置する。基板を本実施形態のように裏面から保持する場合、基板の裏面におけるノズル配置の自由度は低いため、基板の裏面側に当該ノズルを配置して、基板の主面の略全面に亘って超音波印加液を供給するのは困難である。これに対し、本実施形態では、基板の裏面から超音波印加液を供給するのではなく、比較的ノズルを自由に配置・移動可能な基板の表面から超音波印加液を供給するため、使用するノズル形状を自由に設計でき、基板表面の略全面に超音波印加液を供給できることにより、基板裏面の良好な洗浄が実現される。
<第3実施形態>
第1実施形態および第2実施形態では、基板表面Wfからのみ、超音波印加液を供給することにより、基板Wを介して基板裏面Wbおよび液膜Lbへ超音波振動を伝播させた。しかしながら、本発明の実施に関しては上記実施形態に限られず、基板表面Wfから第1実施形態または第2実施形態におけるノズル350を用いて、第2液体に超音波を印加した超音波印加液を供給するとともに、基板裏面Wbへ直接、超音波印加液を供給するノズル(ノズル360)を備える構成としてもよい。
このような構成とすれば、基板表面Wfおよび基板裏面Wbの両面から超音波振動を基板Wに付与することができるため、基板裏面Wbにおけるパーティクルに対する洗浄力がより強いものとなり、第1実施形態や第2実施形態よりも、基板裏面Wfの良好な洗浄が実現される。以下、本発明の第3実施形態について、説明する。
<3−1.処理ユニットの構成>
図21を用いて、第3実施形態に係る基板処理ユニット91の概略構成を説明する。図21は、第3実施形態に係る基板Wの周辺構成を概略的に示す模式図である。第3実施形態において、第1実施形態(図14参照)との構成上の相違点は、ノズル350の他に、新たにノズル360を備える点にあり、その他の点では第1実施形態と同様の構成であるため、同様な構成については説明を省略する。
第3実施形態は、第1実施形態の基板処理ユニット91であって、基板裏面Wbに向けて第1液体に超音波を印加した超音波印加液(以下、本実施形態において、超音波印加第1液体と称する)を吐出するノズル360をさらに備える。ノズル360は、ノズル本体361と、第1液体をノズル本体361内に導入する導入部363と、ノズル本体361内の第1液体を基板裏面Wbに向けて吐出する吐出口362と、ノズル本体361内の第1液体に超音波を印加する振動子343とを備える。
ノズル360は、ノズル350と略同様の構成を有しており、ノズル350がアーム358により支持されて構成されるのに対し、ノズル360は、下方空間906(図4参照)において、下側ベース部材903に固設されて構成される。なお、本発明の実施に関してはこれに限られず、ノズル360は基板保持部11の内部に設けられてもよいし、下側空間906における下側ベース部材903以外の他の部材に固設されてもよい。
導入部363は、第1液体供給ユニット41(図7参照)の配管412と接続する。制御ユニット97の動作指令により、開閉弁414が開成されると、DIW供給源411から供給されるDIWに対し、ガス濃度調整機構413にて溶存窒素ガス濃度を高めて得られる第1液体が、配管412を介して導入部363に導入される。
振動子343は、超音波印加ユニット33(図9参照)における高周波発振回路331と、図示省略する配線により接続されており、高周波発振回路331からの高周波信号にもとづいて、導入部363からノズル本体361内に導入された第1液体に対して超音波を印加する。
なお、第3実施形態では、振動子343は、振動子333と同じ高周波発振回路331から高周波信号を受けて振動するが、本発明の実施に関してはこれに限られず、振動子333のものとは別途に、高周波発振回路を用意して振動子343を振動させても良い。
吐出口362は、内管432と管路接続する。吐出口362から第1液体が吐出されると、第1液体は内管432を介して基板裏面Wbの中央部に供給される。以上より、ノズル360は、DIWに窒素ガスを溶解して得られる第1液体に超音波を印加して得られる超音波印加第1液体を、基板裏面Wbに吐出する「超音波印加第1液体吐出手段」を構成する。
<3−2.基板処理の工程>
次に、上記のように構成された第3実施形態の基板処理装置9における基板処理動作について、図13のフローチャート、および図21の模式図を用いて説明する。ここで、第3実施形態の基板処理動作における第1実施形態との相違点は、超音波洗浄工程時に、ノズル360が第1液体に超音波を印加するか否かの点であり、その他の工程については第1実施形態と同様の工程であるため、同様な工程については説明を省略する。
第1実施形態と同様に基板表面洗浄工程(ステップS102)まで実行した後、第3実施形態では、液膜形成工程(ステップS103)において、第1液体が、第1液体供給ユニット41からノズル360を経由して内管432を通って基板裏面Wbへ供給されることで、液膜Lb(図21参照)を形成する。第1実施形態との相違は、ノズル360を経由するか否か(すなわち、導入部363からノズル本体361に導入され、吐出口362から出るか否か)であり、その他の点は第1実施形態の液膜形成工程と同様である。なお、液膜形成工程では、振動子343による第1液体への超音波の付与は行われない。
基板裏面Wbに液膜Lbが形成されると、次に、超音波洗浄工程(ステップS104)を実行する。超音波洗浄工程では、第1実施形態と同様に、ノズル350において振動子333により第2液体へ超音波を印加した超音波印加液(以下、本実施形態において、超音波印加第2液体と称する)を、吐出口352から基板表面Wfへ供給しつつ、ノズル350が経路T1(図11参照)に沿って基板表面Wfをスキャンすることで、基板Wの略全面に直接着弾領域FEを位置させる。これにより、基板Wを介して基板裏面Wbおよび液膜Lbへ満遍なく超音波振動を伝播させることで、基板裏面Wbのパーティクル等を除去する。
第3実施形態では、さらに、基板Wの下方に備えられたノズル360において振動子343により第1液体へ超音波を印加した超音波印加第1液体を吐出口362から基板裏面Wbへ供給する。これにより、超音波印加第1液体によって形成された液膜Lb中には、超音波印加第2液体により付与される超音波振動と、超音波印加第1液体により付与される超音波振動とが重畳し、より強い振動がパーティクル等に与えられる。このように、基板表面Wfおよび基板裏面Wbの双方から超音波を印加した液体を供給することで、より良好に基板裏面Wbからパーティクル等を除去することができる。
<第4実施形態>
上記の第3実施形態では、ノズル360を裏面吐出ユニット43の内管432と接続し、第1液体に超音波を印加した超音波印加第1液体を基板裏面Wbの中央部に吐出する構成とした。しかしながら、本発明の実施に関してはこれに限られず、基板Wの周縁部または基板裏面Wbに向けて超音波を印加した液体を吐出するノズルを、基板Wの中心から周縁部に向かう径方向における基板Wの外側であり、かつ基板Wの下方に設置し、基板Wの斜め下方から超音波印加液を供給する構成としてもよい。
このような構成とすれば、基板表面Wfおよび基板裏面Wbの両面から超音波振動を基板Wに付与することができるため、基板裏面Wbにおけるパーティクルに対する洗浄力がより強いものとなり、第1実施形態や第2実施形態よりも、基板裏面Wfの良好な洗浄が実現される。
また、第3実施形態では、ノズル360を基板保持部11等の限定された空間に配置する必要があり、装置構成によっては配置が困難な場合もある。これに対し、第4実施形態は、処理ユニット91の内部であって、基板Wの中心から周縁部に向かう径方向における基板Wの外側であり、かつ基板Wの下方に設置すれば良いので、上記のように基板保持部11内にノズル360が設置できない場合にも、本実施形態を実施できる。以下、本発明の第4実施形態について、説明する。
<4−1.処理ユニットの構成>
図22を用いて、第4実施形態に係る基板処理ユニット91の概略構成を説明する。図22は、第4実施形態に係る基板Wの周辺構成を概略的に示す模式図である。第4実施形態において、第1実施形態(図14参照)との構成上の相違点は、ノズル350の他に、新たにノズル360を備える点にあり、その他の点では第1実施形態と同様の構成であるため、同様な構成については説明を省略する。
第4実施形態は、第1実施形態の基板処理ユニット91であって、基板裏面Wbまたは基板Wの周縁部に向けて第1液体に超音波を印加した超音波印加液(以下、本実施形態において、超音波印加第1液体と称する)を吐出するノズル360をさらに備える。ノズル360は、ノズル本体361と、第1液体をノズル本体361内に導入する導入部363と、ノズル本体361内の第1液体を基板裏面Wbに向けて吐出する吐出口362と、ノズル本体361内の第1液体に超音波を印加する振動子343とを備える。
ノズル360は、ノズル350と略同様の構成を有しており、ノズル350がアーム358により支持されて構成されるのに対し、ノズル360は、カップ130における外構成部材135の上に配置される。このようなノズル360の具体的な配置としては、例えば特開2010−27816号公報に記載されたものを用いることができる。なお、本発明のこれに限られず、ノズル360は、ノズル350と同様にアーム等によって処理ユニット91内に上下旋回可能に設けられる構成としてもよい。
第4実施形態において、第1液体供給ユニット41(図7参照)の配管412は、図22に示すように、DIW供給源411や開閉弁414と接続する一端とは反対側の他端にて2つに分岐し、一方は第1実施形態と同様に内管432と接続し、他方は本実施形態におけるノズル360の導入部363と接続する。また、ノズル360側の分岐配管には、ノズル360からの第1液体の吐出を制御する図示しない開閉弁が設けられる。当該開閉弁は、制御ユニット97と電気的に接続し、制御ユニット97の動作指令により開閉が制御される。
導入部363は、上記のように、配管412が分岐した一方の配管と接続する。制御ユニット97の動作指令により、開閉弁414が開成されると、DIW供給源411から供給されるDIWに対し、ガス濃度調整機構413にて溶存窒素ガス濃度を高めて得られる第1液体が、配管412を介して内管432に供給される。さらに、ノズル360側の分岐配管における開閉弁(図示省略)が制御ユニット97の動作指令により開成されると、導入部363にも第1液体が導入される。
振動子343は、超音波印加ユニット33(図9参照)における高周波発振回路331と、図示省略する配線により接続されており、高周波発振回路331からの高周波信号にもとづいて、導入部363からノズル本体361内に導入された第1液体に対して超音波を印加する。
なお、第4実施形態では、振動子343は、振動子333と同じ高周波発振回路331から高周波信号を受けて振動するが、本発明の実施に関してはこれに限られず、振動子333のものとは別途に、高周波発振回路を用意して振動子343を振動させても良い。
吐出口362は、基板裏面Wbの周縁部に向けて開口する。吐出口362から第1液体が吐出されると、図22に示すように、第1液体は、基板Wの中心から周縁部に向かう径方向における基板Wの外側から、スピンベース113と基板Wのすき間を通り、基板裏面Wbに供給される。以上より、ノズル360は、DIWに窒素ガスを溶解して得られる第1液体に超音波を印加して得られる超音波印加第1液体を、基板Wの中心から周縁部に向かう径方向における基板Wの外側から、基板裏面Wb(または基板裏面Wbの周縁部近傍)に吐出する「超音波印加第1液体吐出手段」を構成する。
<4−2.基板処理の工程>
次に、上記のように構成された第4実施形態の基板処理装置9における基板処理動作について、図13のフローチャート、および図22の模式図を用いて説明する。ここで、第4実施形態の基板処理動作における第1実施形態との相違点は、超音波洗浄工程時に、ノズル360からの超音波印加第1液体の吐出が有るか否かの点であり、その他の工程については第1実施形態と同様の工程であるため、同様な工程については説明を省略する。
第1実施形態と同様に基板表面洗浄工程(ステップS102)まで実行した後、第4実施形態では、液膜形成工程(ステップS103)において、第1液体が、第1液体供給ユニット41から内管432を通って基板裏面Wbへ供給されることで、液膜Lb(図22参照)を形成する。なお、第4実施形態における液膜形成工程では、ノズル360側の分岐配管における開閉弁(図示省略)は閉成されており、導入部363には第1液体が導入されない。
基板裏面Wbに液膜Lbが形成されると、次に、超音波洗浄工程(ステップS104)を実行する。超音波洗浄工程では、第1実施形態と同様に、ノズル350において振動子333により第2液体へ超音波を印加した超音波印加液(以下、本実施形態において、超音波印加第2液体と称する)を、吐出口352から基板表面Wfへ供給しつつ、ノズル350が経路T1(図11参照)に沿って基板表面Wfをスキャンすることで、基板Wの略全面に直接着弾領域FEを位置させる。これにより、基板Wを介して基板裏面Wbおよび液膜Lbへ満遍なく超音波振動を伝播させることで、基板裏面Wbのパーティクル等を除去する。
第4実施形態では、さらに、基板Wの斜め下方に備えられたノズル360において振動子343により第1液体へ超音波を印加した超音波印加第1液体を吐出口362から基板裏面Wbへ供給する。
すなわち、ノズル360側の分岐配管における開閉弁(図示省略)を制御ユニット97の動作指令により開成し、導入部363へ第1液体を導入した上で、振動子343により第1液体へ超音波を印加して超音波印加第1液体を得、吐出口362から基板裏面Wbに向けて、超音波印加第1液体を吐出する。
これにより、内管432から供給される第1液体によって形成された液膜Lb中には、超音波印加第2液体により付与される超音波振動と、超音波印加第1液体により付与される超音波振動とが重畳し、より強い振動がパーティクル等に与えられる。このように、基板表面Wfおよび基板裏面Wbの双方から超音波を印加した液体を供給することで、より良好に基板裏面Wbからパーティクル等を除去することができる。
<第5実施形態>
第1実施形態ないし第4実施形態では、第1液体および第2液体ともにDIWを用い、それぞれ溶存窒素ガス濃度を高める処理と、脱気処理を行うことで、キャビテーション強度の大小を調整した。本発明において、基板裏面Wbの洗浄がノズル350の全面スキャン等により充分達成されるのであれば、基板裏面Wbに供給する第1液体の溶存窒素ガス濃度を調整することなく、第2液体の脱気処理のみを行う構成としてもよい。
第5実施形態では、DIW供給源411から供給されるDIWを、ガス濃度調整機構413により窒素ガス濃度を高めることなくそのまま用いる。この場合、ガス濃度調整機構413をはじめから設けない構成としてもよい。
また、DIW供給源411に貯留したDIWに対し、はじめから窒素ガスを溶存させても良いし、炭酸ガスを溶存させた炭酸水や、水素を溶存させた水素水などの機能水をDIW供給源411に貯留して用いてもよい。すなわち、本発明の「第1液体」および「第2液体」として同一組成の液体(DIW)を用いる場合であっても、「第2液体」中のガス濃度を「第1液体」中のガス濃度よりも低く設定することで、上記作用効果が得られる。また、これはDIWに限定されるものではなく、イソプロピルアルコール(IPA)、エタノール、ハイドロフルオロエーテル(HFE)を主たる成分とする液体、SC−1など、基板洗浄に用いる一般的な洗浄液においても同様である。
<第6実施形態>
第1実施形態ないし第4実施形態では、第1液体および第2液体ともにDIWを用い、それぞれ溶存窒素ガス濃度を高める処理と、脱気処理を行うことで、キャビテーション強度の大小を調整した。本発明において、キャビテーション強度の大小の調整は溶存ガス濃度の調整に限られず、第1液体および第2液体に用いる液体の組成を変更することで達成してもよい。
すなわち、本発明の「第1液体」および「第2液体」として互いに異なる組成の液体を用いてもよく、「第2液体」のキャビテーション強度が「第1液体」のそれよりも低くなるように構成することで第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
第1実施形態では、第2液体(キャビテーション抑制液)として脱ガス処理したDIWを用いているが、これに限定されるものではなく、キャビテーション強度が基板裏面Wbに形成される液膜Lbよりも小さな液体を第2液体として用いることができる。すなわち、キャビテーションを抑制する第2液体としては、キャビテーション係数αが大きい、および/または気泡崩壊エネルギーUが小さい液体を用いるのが好適である。ここでDIWのキャビテーション係数αおよび気泡崩壊エネルギーUを「1」とした場合、IPA、HFE7300、HFE7100のそれらは以下の(表1)の通りである。なお、HFE7300、HFE7100は、それぞれ住友スリーエム株式会社製の商品名ノベック(登録商標)7300、7100を意味している。
Figure 2016058665
例えばIPAのキャビテーション係数αはDIWに比べて大きく、しかも気泡崩壊エネルギーUはDIWよりも大幅に小さい。したがって、IPAあるいはIPAとDIWとを混合させた混合液を第2液体(キャビテーション抑制液)として好適に用いることができる。また、IPAおよび上記混合液はいわゆる低表面張力液であるため、これらを基板表面Wfに供給することで、超音波洗浄工程におけるノズル350の旋回動作時に、パターンが超音波洗浄液に覆われなくなる際(図17参照)などに、パターン倒壊を効果的に防止する上でも望ましい。
<変形例>
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて前述したもの以外に種々の変更をすることが可能である。
第1実施形態において、基板Wは基板保持部11により水平姿勢に保持される。ここで、水平姿勢の保持とは、完全に基板が図4におけるXY平面に平行であり、Z方向(すなわち鉛直方向)に垂直な姿勢で保持される意味に限られず、Z方向に対して垂直な姿勢から微小角度傾けた場合も含む。このような微小な傾斜(例えば、XY平面に対して3°の傾斜)は、実質的に水平であり、また、基板裏面Wbに液膜Lbを形成する上で、当該微小角度傾けた場合であっても本発明は実施可能である。
第2実施形態において、複数の吐出口352を有するノズル350(図19参照)を用いたが、本発明の実施に関してはこれに限られず、単一の吐出口352を有する複数のノズル350を、それぞれ別個のアーム358、上下回転軸355、ベース部材354に支持させて設けてもよい。このような構成とすることで、基板Wにおいてそれぞれ別個の位置に複数の直接着弾領域FEおよび複数の直接伝播領域BEを生じさせることができ、超音波洗浄工程における基板裏面Wbの洗浄力の向上や、ノズル350のスキャン時間の短縮による工程時間の短縮が望める。
この発明は、一方主面にパターンが形成された基板の他方主面を洗浄する基板洗浄技術
に好適である。
2 洗浄液吐出手段
3 第2液体吐出手段
4 第1液体吐出手段
9 基板処理装置
11 基板保持部
13 排液捕集部
81 第1液体
82 第2液体
91 処理ユニット
92 流体ボックス
93 インデクサユニット
94 オープナー
95 シャトル
96 センターロボット
97 制御ユニット
113 スピンベース
121 基板回転機構
313 脱ガス機構
331 高周波発振回路
332 給電線
333 振動子
334 振動面
350 ノズル
351 ノズル本体
352 吐出孔
353 導入部
354 ベース部材
355 旋回上下軸
356 旋回駆動部
357 上下駆動部
358 アーム
360 ノズル
413 ガス濃度調整機構

Claims (14)

  1. 一方主面にパターンが形成された基板の他方主面を洗浄する基板洗浄方法であって、
    前記他方主面を鉛直方向下向きにして、前記基板を水平に保持する基板保持工程と、
    前記他方主面に第1液体を供給して液膜を形成する液膜形成工程と、
    前記液膜が前記他方主面に形成された状態で、第2液体に超音波を印加した超音波印加液を前記一方主面に供給し、前記一方主面側から前記基板を介して前記他方主面、および前記他方主面に形成される前記第1液体の前記液膜に対して超音波振動を伝播させて前記他方主面を超音波洗浄する超音波洗浄工程と、
    を備え、
    前記第1液体は、前記基板の主面上に存在する液体に超音波が伝わる時に当該液体中で発生するキャビテーションにより前記基板に作用する単位面積当たりの応力であるキャビテーション強度が前記第2液体よりも高いことを特徴とする基板洗浄方法。
  2. 請求項1に記載の基板洗浄方法であって、
    前記超音波洗浄工程では、前記超音波印加液を前記一方主面に供給するノズルが、前記超音波印加液を吐出しながら前記一方主面に対して相対移動する、基板洗浄方法。
  3. 請求項2に記載の基板洗浄方法であって、
    前記基板保持工程により保持された基板を回転中心回りに回転する基板回転工程をさらに備え、
    前記液膜形成工程は、前記基板回転工程により前記基板を回転させた状態で前記他方主面に前記第1液体を供給することで前記液膜を形成し、
    前記超音波洗浄工程は、前記基板回転工程により前記基板を回転させた状態で前記一方主面に前記超音波印加液を供給する、基板洗浄方法。
  4. 請求項3に記載の基板洗浄方法であって、
    前記超音波洗浄工程は、前記基板回転工程により前記基板を回転させた状態で前記一方主面に前記超音波印加液を供給し、かつ前記他方主面に前記第1液体に超音波を印加した超音波印加第1液体を供給する、基板洗浄方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の基板洗浄方法であって、
    前記超音波洗浄工程は、前記第1液体と同一の組成であり、かつ前記第1液体よりも低いガス濃度を有する液体を第2液体として用いる、基板洗浄方法。
  6. 請求項5に記載の基板洗浄方法であって、
    前記超音波洗浄工程は、前記一方主面に前記第2液体を供給する前に、前記第2液体を脱気して前記第2液体のキャビテーション強度を低下させる工程を含む、基板洗浄方法。
  7. 一方主面にパターンが形成された基板の他方主面を洗浄する基板洗浄装置であって、
    前記他方主面を鉛直方向下向きにして、前記基板を水平に保持する基板保持手段と、
    前記他方主面に第1液体を吐出する第1液体吐出手段と、
    前記他方主面に前記第1液体の液膜を形成する液膜形成手段と、
    前記他方主面に前記第1液体の前記液膜が形成された状態で、第2液体に超音波を印加した超音波印加液を前記一方主面に吐出して、前記一方主面側から前記基板を介して前記他方主面、および前記他方主面に形成される前記第1液体の前記液膜に対して超音波振動を伝搬させて前記他方主面を超音波洗浄する第2液体吐出手段と、
    を備え、
    前記液膜における前記第1液体は、前記基板の主面上に存在する液体に超音波が伝わる時に当該液体中で発生するキャビテーションにより前記基板に作用する単位面積当たりの応力であるキャビテーション強度が前記一方主面に吐出される前記第2液体よりも高いことを特徴とする基板洗浄装置。
  8. 請求項7に記載の基板洗浄装置であって、
    前記第2液体吐出手段は、前記超音波印加液を前記一方主面の一部領域に直接吐出するノズルを有し、
    前記ノズルは、前記基板に対して相対的に移動する、基板洗浄装置。
  9. 請求項8に記載の基板洗浄装置であって、
    前記基板保持手段に保持された前記基板を回転中心回りに回転させる基板回転手段をさらに備え、
    前記第2液体吐出手段は、前記ノズルを前記基板に対し相対的に移動させる移動機構を備え、
    前記移動機構は、前記ノズルを、前記基板の回転中心に向けて前記超音波印加液を吐出する第1位置と、前記基板の周縁部に向けて前記超音波印加液を吐出する第2位置との間を、前記基板の回転中心から前記基板の周縁部に向かう径方向に移動させる、基板洗浄装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載の基板洗浄装置であって、
    前記他方主面に向けて前記第1液体に超音波を印加した超音波印加第1液体を吐出する超音波印加第1液体吐出手段をさらに備える、基板洗浄装置。
  11. 請求項8ないし請求項10のいずれか一項に記載の基板洗浄装置であって、
    前記ノズルは、前記一方主面に向けて開口されて前記超音波印加液を吐出する吐出孔を有するノズル本体と、前記ノズル本体の内部に液体を導入する導入部と、前記ノズル本体の内部に導入された前記液体に超音波を付与して前記超音波印加液を生成する振動子とを有し、
    前記振動子は、前記吐出孔と対向する凹面を有し、前記超音波印加液に含まれる超音波を前記吐出孔の外側で収束させる、基板洗浄装置。
  12. 請求項11に記載の基板洗浄装置であって、
    前記超音波印加液に含まれる超音波が収束する収束点の位置を調整する位置調整部と、
    前記一方主面に対する前記超音波印加液の入射角度を調整する方向調整部をさらに備える、基板洗浄装置。
  13. 請求項7ないし請求項12のいずれか一項に記載の基板洗浄装置であって、
    前記第2液体吐出手段は、前記第2液体を脱気する脱ガス機構を有し、前記脱ガス機構により脱気された前記第2液体に超音波を印加することで超音波印加液を生成する、基板洗浄装置。
  14. 請求項7ないし請求項13のいずれか一項に記載の基板洗浄装置であって、
    前記第1液体吐出手段は、前記第1液体に窒素ガス、炭酸ガス、水素ガス、酸素ガス、オゾンガスまたは空気を溶解させることで前記第1液体中のガス濃度を高めるガス濃度調整機構を有し、前記ガス濃度調整機構によりガス濃度が高められた前記第1液体を前記他方主面に吐出する、基板洗浄装置。
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