JP3565690B2 - 密閉型洗浄装置およびこの装置を用いて精密基板を洗浄する方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶ガラス基板、磁気ディスク等の精密基板をいわゆる枚葉式で洗浄するための洗浄装置および洗浄方法に関し、特に密閉型洗浄装置によって精密基板を洗浄する場合に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス、液晶ディスプレイ、磁気ディスク等の製造においては、用いられる精密基板の汚染を防止することは、歩留の向上のために不可欠な重要な因子である。したがって、従来から製造過程において上記精密基板が汚染されることを防止するため、製造工程、製造装置、製造環境の改良が行われてきた。
【0003】
また、汚染防止技術が改良されても、実際には汚染を完全に防止することは不可能であるため、汚染を除去するための洗浄技術も上記汚染防止技術と同様に重要である。
【0004】
そして、半導体をはじめとした各デバイスの高集積化、高精度化にともない、問題となる汚染因子も一層厳しくなってきており、重金属汚染はもとより、環境からのパーティクル汚染、製造装置からの汚染等も問題となり、これらを改善することが必要となっている。
【0005】
そして、今後さらに高集積化、高精度化する半導体をはじめとしたデバイス製造工程で問題となる汚染因子としては、クリーンルーム内の雰囲気中の化学薬品、あるいは水分、有機物ガス等による汚染が挙げられている。これらは、クリーンルーム内の雰囲気を清浄化するのに、たとえHEPA(High Efficiency Particulate Air )フィルタを用いても完全には除去されないため、クリーンルーム内の雰囲気に曝される半導体等の精密基板の表面に付着してしまうからである。
【0006】
したがって、これらの汚染を確実に防止および除去し、精密基板の表面を所望の清浄度に保つためには、従来のように半導体等の精密基板をクリーンルーム内の雰囲気に暴露してはならず、基板に対して不活性なガスを充填した密閉容器内を搬送して次のプロセスステップに送ることが望ましい。これがいわゆるクローズドマニュファクチャリングと呼ばれる概念である。
【0007】
たとえば、従来の洗浄装置においては、たとえ洗浄により精密基板表面を高度に清浄化できたとしても、洗浄直後から、基板表面はクリーンルーム内の雰囲気に曝され、水分あるいは有機物等によって瞬時に汚染されることになる。
【0008】
したがって、前記クローズドマニュファクチャリングの概念を実用化するためには、洗浄装置を密閉し、精密基板がクリーンルーム内の雰囲気に直接暴露されないようにするとともに、密閉容器内部の雰囲気をもコントロールすることによって精密基板が汚染されないようにする必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この洗浄装置を密閉するとともに、密閉容器内部の雰囲気をコントロールすることができる洗浄装置は、考えることはできても簡単に実用化に耐え得る装置を作製することは困難であった。
【0010】
というのは、従来の枚葉式の精密基板を洗浄する装置では、デバイスを作製する主面を上面として基板を水平保持し、これに上方からたとえば高周波や超音波を印加した洗浄液を主面に供給して、基板を洗浄する装置が一般的であるからである。したがって、主面の上部に、前記高周波あるいは超音波を印加するための振動装置を具備する洗浄液供給手段が配置されることになる。このような洗浄装置を密閉しようとすると、必然的に基板の上部空間が大きいものとなるとともに、その内部構造も複雑なものとなりがちである。
【0011】
このように特に洗浄により汚染を除去することが要求される、基板の主面の上部空間が大きくかつ複雑なものとして密閉すると、密閉容器内部の雰囲気制御が困難で、洗浄液や水分のミスト等により、基板の主面が再汚染されるとともに、基板の上部に配置された装置等によっても基板が汚染される危険がある。
【0012】
さらに、密閉容器の内部容量が大きくなることにともない、洗浄開始前あるいは洗浄終了後、密閉容器内を不活性ガス等に置換する必要があるが、この置換にも時間がかかり、基板の洗浄工程のスループットを悪化させてしまう。
【0013】
その上、基板上部に配置された洗浄液供給手段は、下に洗浄液噴射口、上に高周波または超音波の振動子が配置される構造となるため、洗浄液を噴射するノズル内部に発生する気泡が、ノズル内の上部すなわち振動子の直下に溜り、高周波あるいは超音波が洗浄液に伝わらなくなるのを防ぐため、一定量以上の洗浄液を噴出しなければならない。その結果、消費される洗浄液量の低減は困難であるばかりか、場合によっては必要以上の洗浄液量を流すことにもなり、コスト的にも不利である。
【0014】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、本発明は、クローズドマニュファクチャリングを実現すべく、枚葉式で精密基板を洗浄する洗浄装置を、密閉型とする場合において、洗浄が行われる密閉容器内、特に基板の上部を単純化、低容量化し、容器内の雰囲気制御および置換を容易にできるようにすることで、洗浄後の清浄な基板表面を維持するとともに、洗浄のスループットを向上することができる洗浄装置およびこれを用いて精密基板を洗浄する方法を提供することを目的とする。
また、さらに本発明は洗浄に消費される洗浄液量の大幅な低減を可能とすることをも目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明の請求項1に記載した発明は、被洗浄基板を密閉容器内に配置し、外気から遮断して洗浄することができる密閉型洗浄装置であって、少なくとも、
前記被洗浄基板の下方に位置し、振動子が配置され、被洗浄基板の裏面に向けて超音波を印加した洗浄液を噴射する第一洗浄液噴射手段と、
前記被洗浄基板の上方に位置し、振動子が配置されず、被洗浄基板の表面に向けて超音波が印加されていない洗浄液を噴射する第二洗浄液噴射手段と、
を具備することを特徴とする密閉型洗浄装置である。
【0016】
このように、被洗浄基板に向けて高周波または超音波を印加した洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段を、被洗浄基板の下方に配置し、基板の裏面にむけて洗浄液を噴射するようにし、基板の表面側は、洗浄液を噴射するだけの構造とすれば、被洗浄基板の上部に配置される装置等は単純化され、これを密閉した場合、密閉容器内の構造を単純化できるとともに、その容量を小さくすることができる。
したがって、密閉容器内の雰囲気制御および置換を容易にすることができ、洗浄後の清浄な基板表面を維持できるとともに、洗浄工程のスループットを向上させることができる。
また、振動子は下方に配置されるので、振動子直下に気泡が溜るといった問題が生じることはなく、洗浄液の節約も可能である。
【0017】
この場合、請求項2に記載したように、回転保持手段、第一洗浄液噴射手段、第二洗浄液噴射手段のうち、いずれか一つ以上の手段が、水平動可能に構成してもよい。
このように、被洗浄基板を回転させるだけでなく、洗浄液噴射手段との間で相対的に水平動できるようにすれば、一層効率的に被洗浄基板を洗浄することができる。
【0018】
また、本発明の洗浄装置においては、請求項3に記載したように、密閉容器には、被洗浄基板に対し不活性なガスを供給するガス供給手段と、ガス排気手段とが接続されているのが好ましい。
このように、密閉容器に不活性なガスを供給および排気できるようにすれば、密閉容器内の雰囲気制御、置換は容易に行うことができる。
【0019】
そして、本発明の請求項4に記載したように、ガス供給手段およびガス排気手段に、ガス流量調整装置を具備するようにすれば、密閉容器内の雰囲気制御、置換は自動制御により行うこともでき、一層容易かつ確実に雰囲気制御、置換をすることができる。
【0020】
このような本発明にかかる密閉型洗浄装置を用いて、被洗浄基板を洗浄する方法によれば、実際にクローズドマニュファクチャリングを実行することができ、精密基板をクリーンルーム内の雰囲気に暴露しないので、当該雰囲気から汚染されることなく、洗浄後の清浄な基板の表面を維持することができる(請求項5)。
【0021】
また、本発明の請求項4に記載の密閉型洗浄装置を用いて、密閉容器内のガス雰囲気を制御しつつ被洗浄基板を洗浄するようにすれば、密閉容器内の雰囲気によっても被洗浄基板が汚染されずに済む(請求項6)。
【0022】
そして、本発明の請求項7に記載した発明は、請求項3または請求項4に記載の密閉型洗浄装置を用いて被洗浄基板を洗浄する方法において、洗浄開始から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中のミストが置換されるまで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜により覆われている状態に保ち、この間密閉容器内の雰囲気に被洗浄基板が直接暴露されないようにする、ことを特徴とする被洗浄基板を洗浄する方法である。
【0023】
このように、洗浄開始から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中のミストが置換されるまで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜により覆われている状態に保つようにすれば、密閉容器内の雰囲気中に洗浄液等のミストが浮遊している間、精密基板は密閉容器内雰囲気に直接暴露されないため、密閉容器内で汚染されることもないようにすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、具体的に詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者らは、クローズドマニュファクチャリングを実現すべく、枚葉式で精密基板を洗浄する洗浄装置を、密閉型とする場合において、洗浄が行われる密閉容器内、特に基板の上部を単純化、低容量化すべく、種々検討した結果本発明を完成させたもので、その具体的な一構成例を図1、図2に示した。
【0025】
図1の本発明にかかる密閉型洗浄装置1は、被洗浄基板2を密閉容器3内に配置し、外気から遮断して基板2の表面と裏面を同時に洗浄することができるようにした密閉型洗浄装置である。
この装置において、密閉容器3の下方ほぼ中央部から容器内に筒状固定軸5が挿入されており、この筒状固定軸5に軸受け6を介して回転支持部材7が該固定軸を中心にして回転自在に支持されている。この回転支持部材7の上端部には、被洗浄基板2を水平状態で保持するテーブル4が連結されており、下端部には、これを囲繞するように駆動モータ8が配置されている。
【0026】
そして、駆動モータ8によって回転支持部材7を回転すれば、テーブル4を介して、基板2を回転できるようになっている。これらテーブル4、回転支持部材7および駆動モータ8は、本発明でいう回転保持手段に相当する。
【0027】
次に、本発明の第一洗浄液噴射手段について説明する。前記筒状固定軸5の上端であって、被洗浄基板2の下方となる位置には、横長の下部ノズル9が固定されている。そして、図2に示したように、この下部ノズル9の上面には洗浄液を噴出するための噴射口10が開口しており、これに対向するノズルの底部には、高周波あるいは超音波を発生する振動子11が配置されている。下部ノズル9の横方向(水平方向)の長さは、被洗浄基板2が円形であれば、その半径にほぼ一致している。
【0028】
そして、下部ノズル9には、下方より筒状固定軸5の内部を通して、洗浄液供給管12が接続されており、洗浄液が下部ノズル9に供給されるようになっている。また、同様に振動子11には、下方より筒状固定軸5の内部を通して、給電ケーブル13が接続されている。こうして、洗浄液供給管12から洗浄液を供給しつつ、振動子を振動させれば、被洗浄基板2の裏面に向けて高周波または超音波を印加した洗浄液17を噴射することができる。
【0029】
次に、本発明でいう第二洗浄液噴射手段について説明する。密閉容器3の上方ほぼ中央部には、洗浄液供給管14が容器内に挿入されている。その洗浄液供給管14の下端部には、被洗浄基板2の上方に位置するように、横長の上部ノズル15が配置され、ノズル下面には洗浄液噴出口16が設けられている。上部ノズル15の横方向の長さも、被洗浄基板2の半径にほぼ一致している。
そして、洗浄液供給管14から洗浄液を供給すれば、上部ノズル15から被洗浄基板2の表面に向けて洗浄液を噴射することができるようになっている。
【0030】
また、この洗浄装置1には、密閉容器3に、被洗浄基板に対し不活性なガスを供給するガス供給手段と、ガス排気手段とが接続されており、それぞれガス流量調整装置が備えられている。
すなわち、密閉容器3の天井部には、ガス供給口18が開口しており、これにバルブ19、流量計20を経て、ガスラインが配管されている。
一方、密閉容器3の底部には、ガス排気口21が開口しており、これに排気流量調整装置22、例えばマスフローコントローラが接続されている。
【0031】
また、テーブル4の水平位置に対応する密閉容器3の側面には、ゲートバルブ23が設けられており、不図示の基板ハンドリング装置によって、被洗浄基板2を密閉容器3に出し入れできるようになっている。
【0032】
以上のような、本発明にかかる洗浄装置1においては、被洗浄基板2に向けて高周波または超音波を印加した洗浄液を噴射する第一洗浄液噴射手段を、被洗浄基板2の下方に配置し、基板の裏面にむけて洗浄液を噴射するようにし、基板の表面側は、洗浄液を噴射する上部ノズル15が配置されるだけの構造となっているので、被洗浄基板2の上部はきわめて単純化できるとともに、密閉容器の容量を小さくすることができる。
【0033】
したがって、密閉容器内の雰囲気制御および置換を容易にすることができ、洗浄後の基板が再汚染されるといったこともなく、洗浄後の清浄な基板表面を維持できるとともに、すばやく密閉容器内を置換できるので、洗浄工程のスループットも向上させることができる。
【0034】
また、図2に示したように、高周波または超音波を発生する振動子は、下部ノズル9の底部に配置されているので、従来の上部に配置される場合のように、振動子直下に気泡が溜るといった問題は生じることはなく、発生した気泡はすぐに上面に開口した噴射口10から排出される。したがって、洗浄液の供給圧力も過度に大きくする必要がなく、使用洗浄液量も、従来に比し半分以下に低減することも可能である。
【0035】
また、密閉容器3に被洗浄基板に対して不活性なガスを供給および排気できるようにするとともに、このガス供給手段およびガス排気手段に、ガス流量を調整する装置19、20、22を備えたので、密閉容器3内の雰囲気制御、置換は自動制御により行うこともでき、一層容易かつ確実に雰囲気制御、置換をすることができる。
【0036】
次に、このような本発明にかかる洗浄装置を用いて、精密基板を洗浄する方法の一例につき説明する。
まず、密閉容器3の側面のゲートバルブ23を開き、不図示の基板ハンドリング装置によって、被洗浄基板2をテーブル4上にセットする。この時、被洗浄基板に例えばデバイスを作製する主面がある場合、いずれを上面(表面)としてセットするかについては、本発明では、表面も裏面も同時に洗浄できるので、いずれを上面としてセットしても洗浄することができる。ただし、裏面側はテーブル4との接触が避けられないので、主面は上面として洗浄するほうが好ましい。
【0037】
被洗浄基板2がテーブル4へセットされたなら、ゲートバルブ23を閉じ、密閉容器3を密閉させる。
次に、密閉容器3にガス供給口18から被洗浄基板2に対して不活性なガスを導入し、ガス排気口21から排気することによって、密閉容器内を所望ガスに置換する。供給するガスとしては、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、窒素等が挙げられるが、洗浄する基板の種類によっては、酸素等との混合ガスとしても良く、洗浄基板の種類、洗浄目的に応じ選択すれば良い。
この場合、置換時間をより短縮するため、基板をセット後、密閉容器内を真空引きするようにしても良い。
【0038】
密閉容器3内のガス置換が終了したなら、バルブ19、流量計20および排気流量調整装置22によって、供給ガス流量、排気ガス流量を制御し、密閉容器内の圧力等のガス雰囲気を所望の条件に適合させる。
【0039】
密閉容器3内が所望ガス雰囲気となったなら、基板の洗浄を開始する。
テーブル4を回転させることによって、被洗浄基板2を回転させると同時に、上部ノズル15および下部ノズル9から洗浄液を噴射する。基板の表面側は、上部ノズル15から供給される洗浄液によって洗浄され、基板の裏面側は、下部ノズル9から噴出する、高周波あるいは超音波が印加された洗浄液によって洗浄液される。
【0040】
この時、基板の表面側は、直接高周波あるいは超音波が印加された洗浄液が噴射されていないが、図2に示したように、基板の裏面は下部ノズル9から溢出する高周波あるいは超音波が印加された洗浄液に常に接している。したがって、この超音波、高周波は基板裏面から表面側に伝播し、結局基板の表面側も上部ノズル15から供給された洗浄液に、高周波あるいは超音波を重畳して洗浄されることになる。したがって、基板の表面側も裏面と同様、高度に清浄化することができる。
【0041】
また、本実施形態では、上部ノズル15、下部ノズル9の長さは、被洗浄基板2の約半径分しかないが、基板が回転しているので、その表裏面とも均一な液膜が形成され、洗浄も均一にむらなく清浄化される。
【0042】
ここで、洗浄液に印加される高周波あるいは超音波の周波数としては、特に限定されるものではなく、0.02〜30MHz程度の間で、被洗浄基板の種類、洗浄目的等から、所望周波数に決定すれば良い。
また、用いられる洗浄液についても、特に限定されるものではなく、酸、アルカリ、有機溶剤、純水等いずれも用いることができ、被洗浄基板の種類、洗浄目的等から適切なものを選択すればよい。
【0043】
洗浄が終了したなら、上部ノズル15および下部ノズル9からの洗浄液の供給を停止し、テーブル4を高速回転させることによって基板上の洗浄液を振り飛ばして乾燥させ、ゲートバルブ23から基板を取り出して、次の基板の洗浄に移行すれば良いが、この時、洗浄により清浄化された基板を、密閉容器内に浮遊する洗浄液のミスト等で再汚染しないようにする必要がある。
【0044】
そこで、本発明のように密閉型の洗浄装置を用いて精密基板を洗浄する場合においては、洗浄開始から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中のミストが置換されるまで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜により覆われている状態に保ち、この間密閉容器内の雰囲気に精密基板が直接暴露されないようにするのが望ましい。
【0045】
このように、洗浄開始から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中に浮遊する洗浄液あるいは水分等のミストが供給ガスによって置換されるまで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜により覆われている状態に保つようにすれば、密閉容器内の雰囲気中に上記ミストが浮遊している間、精密基板は密閉容器内雰囲気に直接暴露されないため、密閉容器内で再汚染されることはない。
【0046】
特に、洗浄終了時においては再汚染の危険が最も高くなるので、例えば洗浄が終了する数秒前から基板の回転数を基板の表面が密閉容器内の雰囲気に暴露されない程度まで落とし、洗浄液の飛び散りを少なくすることが望ましい。
また、洗浄終了時においては、供給する不活性ガスの流量を増加させ、ミスト等を密閉容器外に素早く排出し、置換時間を短縮するのも有効である。
【0047】
そして、このような本発明にかかる密閉型洗浄装置を用いて、精密基板を洗浄する方法によれば、精密基板は密閉容器内で洗浄され、クリーンルーム内の雰囲気に暴露されないので、当該雰囲気から基板が汚染されることはなく、洗浄後の清浄な基板の表面を維持することができる。
【0048】
また、密閉容器内のガス雰囲気を制御するとともに、洗浄開始から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中のミストが置換されるまで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜により覆われている状態に保つようにすれば、密閉容器内の雰囲気によっても被洗浄基板が再汚染されこともない。
【0049】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0050】
例えば、上記実施形態では、回転保持手段、第一洗浄液噴射手段、第二洗浄液噴射手段は、いずれも水平方向に不動のものとした構成例を示したが、これらの内いずれか一つ以上の手段が、水平動可能に構成してもよい。
このように、被洗浄基板を回転させるだけでなく、洗浄液噴射手段との間で相対的に水平動できるようにすれば、一層効率的に被洗浄基板を洗浄することができるし、例え洗浄液を噴出するノズルの長さが、被洗浄基板の径に比し、小さくても基板の全面を洗浄することができる。
【0051】
また、上記実施形態では、基板を回転させる手段として、回転支持部材を直接駆動モータによって回転させる構成としたが、本発明はこのようなものに限定されるものではなく、基板を回転させることができる機構であれば良く、例えば回転支持部材にプーリを備え、これを被駆動側タイミングプーリとして回転させるようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、密閉容器に不活性なガスを供給するガス供給手段とガス排気手段との接続につき、密閉容器の天井部にガス供給口を設け、底部にガス排気口を設けたが、本発明はこれには限定されず、密閉容器にガスを供給、排気できるようにするものであれば、原則としてどのように接続されていても良い。
【0053】
また、本発明でいう洗浄とは、広義なものとして解されるべきもので、いわゆる酸、アルカリ、有機溶剤、あるいはこれらに界面活性剤等を添加したものによる場合のほか、純水による場合、さらにはこれらを組み合わせて、何段階かの洗浄を行う場合も当然に含まれるものである。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、枚葉式で精密基板を洗浄する洗浄装置を、密閉型とする場合において、被洗浄基板に向けて高周波または超音波を印加した洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段を、被洗浄基板の下方に配置し、基板の裏面にむけて洗浄液を噴射するようにし、基板の表面側は、洗浄液を噴射するだけの構造とした。
これにより、密閉型洗浄装置の洗浄が行われる密閉容器内、特に基板の上部を単純化、低容量化することができ、密閉容器内の雰囲気制御および置換を容易に行うことができる。したがって、洗浄後の清浄な基板表面を維持できるとともに、洗浄のスループットを向上することができる。
【0055】
したがって、本発明の洗浄装置およびこれを用いて精密基板を洗浄する方法によって、いわゆるクローズドマニュファクチャリングを実現可能なものとすることができる。
さらに本発明の付随的な効果としては、洗浄に消費される洗浄液量の大幅な低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる洗浄装置の一構成例図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【符号の説明】
1…密閉型洗浄装置、 2…被洗浄基板、
3…密閉容器、 4…テーブル、
5…筒状固定軸、 6…軸受け、
7…回転支持部材、 8…駆動モータ、
9…下部ノズル、 10…噴射口、
11…振動子、 12…洗浄液供給管、
13…給電ケーブル、 14…洗浄液供給管、
15…上部ノズル、 16…噴射口、
17…洗浄液、 18…ガス供給口、
19…バルブ、 20…流量計、
21…ガス排気口、 22…排気流量調整装置、
23…ゲートバルブ。

Claims (7)

  1. 被洗浄基板を密閉容器内に配置し、外気から遮断して洗浄することができる密閉型洗浄装置であって、少なくとも、
    被洗浄基板を水平状態で保持するとともに、回転することを可能とする回転保持手段と、
    前記被洗浄基板の下方に位置し、振動子が配置され、被洗浄基板の裏面に向けて超音波を印加した洗浄液を噴射する第一洗浄液噴射手段と、
    前記被洗浄基板の上方に位置し、振動子が配置されず、被洗浄基板の表面に向けて超音波が印加されていない洗浄液を噴射する第二洗浄液噴射手段と、
    を具備することを特徴とする密閉型洗浄装置。
  2. 前記回転保持手段、第一洗浄液噴射手段、第二洗浄液噴射手段のうち、いずれか一つ以上の手段が、水平動可能に構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の密閉型洗浄装置。
  3. 前記密閉容器には、被洗浄基板に対し不活性なガスを供給するガス供給手段と、ガス排気手段とが接続されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉型洗浄装置。
  4. 前記ガス供給手段およびガス排気手段は、ガス流量調整装置を具備する、ことを特徴とする請求項3に記載の密閉型洗浄装置。
  5. 前記請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の密閉型洗浄装置を用いて、被洗浄基板を洗浄する方法。
  6. 前記請求項4に記載の密閉型洗浄装置を用いて、密閉容器内のガス雰囲気を制御しつつ被洗浄基板を洗浄する方法。
  7. 前記請求項3または請求項4に記載の密閉型洗浄装置を用いて被洗浄基板を洗浄する方法において、洗浄開始から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中のミストが置換されるまで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜により覆われている状態に保ち、この間密閉容器内の雰囲気に被洗浄基板が直接暴露されないようにする、ことを特徴とする被洗浄基板を洗浄する方法。
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