JPH1176962A - 密閉型洗浄装置およびこの装置を用いて精密基板を洗浄する方法 - Google Patents

密閉型洗浄装置およびこの装置を用いて精密基板を洗浄する方法

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JPH1176962A
JPH1176962A JP25275097A JP25275097A JPH1176962A JP H1176962 A JPH1176962 A JP H1176962A JP 25275097 A JP25275097 A JP 25275097A JP 25275097 A JP25275097 A JP 25275097A JP H1176962 A JPH1176962 A JP H1176962A
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URUTORA CLEAN TECHNOL KAIHATSU
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 枚葉式で精密基板を洗浄する洗浄装置を、密
閉型とする場合において、洗浄が行われる密閉容器内を
単純化、低容量化し、容器内の雰囲気制御および置換を
容易にできるようにすることで、洗浄後の清浄な基板表
面を維持するとともに、洗浄のスループットを向上する
ことができる洗浄装置およびこれを用いて精密基板を洗
浄する方法を提供する。 【解決手段】 被洗浄基板を密閉容器内に配置し、外気
から遮断して洗浄することができる密閉型洗浄装置であ
って、少なくとも、被洗浄基板を水平状態で保持すると
ともに、回転することを可能とする回転保持手段と、前
記被洗浄基板の下方に位置し、被洗浄基板の裏面に向け
て高周波または超音波を印加した洗浄液を噴射する第一
洗浄液噴射手段と、前記被洗浄基板の上方に位置し、被
洗浄基板の表面に向けて洗浄液を噴射する第二洗浄液噴
射手段と、を具備することを特徴とする密閉型洗浄装置
およびこの装置を用いて精密基板を洗浄する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板、液晶
ガラス基板、磁気ディスク等の精密基板をいわゆる枚葉
式で洗浄するための洗浄装置および洗浄方法に関し、特
に密閉型洗浄装置によって精密基板を洗浄する場合に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイス、液晶ディスプレイ、磁
気ディスク等の製造においては、用いられる精密基板の
汚染を防止することは、歩留の向上のために不可欠な重
要な因子である。したがって、従来から製造過程におい
て上記精密基板が汚染されることを防止するため、製造
工程、製造装置、製造環境の改良が行われてきた。
【0003】また、汚染防止技術が改良されても、実際
には汚染を完全に防止することは不可能であるため、汚
染を除去するための洗浄技術も上記汚染防止技術と同様
に重要である。
【0004】そして、半導体をはじめとした各デバイス
の高集積化、高精度化にともない、問題となる汚染因子
も一層厳しくなってきており、重金属汚染はもとより、
環境からのパーティクル汚染、製造装置からの汚染等も
問題となり、これらを改善することが必要となってい
る。
【0005】そして、今後さらに高集積化、高精度化す
る半導体をはじめとしたデバイス製造工程で問題となる
汚染因子としては、クリーンルーム内の雰囲気中の化学
薬品、あるいは水分、有機物ガス等による汚染が挙げら
れている。これらは、クリーンルーム内の雰囲気を清浄
化するのに、たとえHEPA(High Efficiency Partic
ulate Air )フィルタを用いても完全には除去されない
ため、クリーンルーム内の雰囲気に曝される半導体等の
精密基板の表面に付着してしまうからである。
【0006】したがって、これらの汚染を確実に防止お
よび除去し、精密基板の表面を所望の清浄度に保つため
には、従来のように半導体等の精密基板をクリーンルー
ム内の雰囲気に暴露してはならず、基板に対して不活性
なガスを充填した密閉容器内を搬送して次のプロセスス
テップに送ることが望ましい。これがいわゆるクローズ
ドマニュファクチャリングと呼ばれる概念である。
【0007】たとえば、従来の洗浄装置においては、た
とえ洗浄により精密基板表面を高度に清浄化できたとし
ても、洗浄直後から、基板表面はクリーンルーム内の雰
囲気に曝され、水分あるいは有機物等によって瞬時に汚
染されることになる。
【0008】したがって、前記クローズドマニュファク
チャリングの概念を実用化するためには、洗浄装置を密
閉し、精密基板がクリーンルーム内の雰囲気に直接暴露
されないようにするとともに、密閉容器内部の雰囲気を
もコントロールすることによって精密基板が汚染されな
いようにする必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この洗浄装
置を密閉するとともに、密閉容器内部の雰囲気をコント
ロールすることができる洗浄装置は、考えることはでき
ても簡単に実用化に耐え得る装置を作製することは困難
であった。
【0010】というのは、従来の枚葉式の精密基板を洗
浄する装置では、デバイスを作製する主面を上面として
基板を水平保持し、これに上方からたとえば高周波や超
音波を印加した洗浄液を主面に供給して、基板を洗浄す
る装置が一般的であるからである。したがって、主面の
上部に、前記高周波あるいは超音波を印加するための振
動装置を具備する洗浄液供給手段が配置されることにな
る。このような洗浄装置を密閉しようとすると、必然的
に基板の上部空間が大きいものとなるとともに、その内
部構造も複雑なものとなりがちである。
【0011】このように特に洗浄により汚染を除去する
ことが要求される、基板の主面の上部空間が大きくかつ
複雑なものとして密閉すると、密閉容器内部の雰囲気制
御が困難で、洗浄液や水分のミスト等により、基板の主
面が再汚染されるとともに、基板の上部に配置された装
置等によっても基板が汚染される危険がある。
【0012】さらに、密閉容器の内部容量が大きくなる
ことにともない、洗浄開始前あるいは洗浄終了後、密閉
容器内を不活性ガス等に置換する必要があるが、この置
換にも時間がかかり、基板の洗浄工程のスループットを
悪化させてしまう。
【0013】その上、基板上部に配置された洗浄液供給
手段は、下に洗浄液噴射口、上に高周波または超音波の
振動子が配置される構造となるため、洗浄液を噴射する
ノズル内部に発生する気泡が、ノズル内の上部すなわち
振動子の直下に溜り、高周波あるいは超音波が洗浄液に
伝わらなくなるのを防ぐため、一定量以上の洗浄液を噴
出しなければならない。その結果、消費される洗浄液量
の低減は困難であるばかりか、場合によっては必要以上
の洗浄液量を流すことにもなり、コスト的にも不利であ
る。
【0014】そこで、本発明はこのような問題点に鑑み
なされたもので、本発明は、クローズドマニュファクチ
ャリングを実現すべく、枚葉式で精密基板を洗浄する洗
浄装置を、密閉型とする場合において、洗浄が行われる
密閉容器内、特に基板の上部を単純化、低容量化し、容
器内の雰囲気制御および置換を容易にできるようにする
ことで、洗浄後の清浄な基板表面を維持するとともに、
洗浄のスループットを向上することができる洗浄装置お
よびこれを用いて精密基板を洗浄する方法を提供するこ
とを目的とする。また、さらに本発明は洗浄に消費され
る洗浄液量の大幅な低減を可能とすることをも目的とし
ている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明の請求項1に記載した発明は、被洗浄基板を密閉容
器内に配置し、外気から遮断して洗浄することができる
密閉型洗浄装置であって、少なくとも、被洗浄基板を水
平状態で保持するとともに、回転することを可能とする
回転保持手段と、前記被洗浄基板の下方に位置し、被洗
浄基板の裏面に向けて高周波または超音波を印加した洗
浄液を噴射する第一洗浄液噴射手段と、前記被洗浄基板
の上方に位置し、被洗浄基板の表面に向けて洗浄液を噴
射する第二洗浄液噴射手段と、を具備することを特徴と
する密閉型洗浄装置である。
【0016】このように、被洗浄基板に向けて高周波ま
たは超音波を印加した洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段
を、被洗浄基板の下方に配置し、基板の裏面にむけて洗
浄液を噴射するようにし、基板の表面側は、洗浄液を噴
射するだけの構造とすれば、被洗浄基板の上部に配置さ
れる装置等は単純化され、これを密閉した場合、密閉容
器内の構造を単純化できるとともに、その容量を小さく
することができる。したがって、密閉容器内の雰囲気制
御および置換を容易にすることができ、洗浄後の清浄な
基板表面を維持できるとともに、洗浄工程のスループッ
トを向上させることができる。また、振動子は下方に配
置されるので、振動子直下に気泡が溜るといった問題が
生じることはなく、洗浄液の節約も可能である。
【0017】この場合、請求項2に記載したように、回
転保持手段、第一洗浄液噴射手段、第二洗浄液噴射手段
のうち、いずれか一つ以上の手段が、水平動可能に構成
してもよい。このように、被洗浄基板を回転させるだけ
でなく、洗浄液噴射手段との間で相対的に水平動できる
ようにすれば、一層効率的に被洗浄基板を洗浄すること
ができる。
【0018】また、本発明の洗浄装置においては、請求
項3に記載したように、密閉容器には、被洗浄基板に対
し不活性なガスを供給するガス供給手段と、ガス排気手
段とが接続されているのが好ましい。このように、密閉
容器に不活性なガスを供給および排気できるようにすれ
ば、密閉容器内の雰囲気制御、置換は容易に行うことが
できる。
【0019】そして、本発明の請求項4に記載したよう
に、ガス供給手段およびガス排気手段に、ガス流量調整
装置を具備するようにすれば、密閉容器内の雰囲気制
御、置換は自動制御により行うこともでき、一層容易か
つ確実に雰囲気制御、置換をすることができる。
【0020】このような本発明にかかる密閉型洗浄装置
を用いて、精密基板を洗浄する方法によれば、実際にク
ローズドマニュファクチャリングを実行することがで
き、精密基板をクリーンルーム内の雰囲気に暴露しない
ので、当該雰囲気から汚染されることなく、洗浄後の清
浄な基板の表面を維持することができる(請求項5)。
【0021】また、本発明の請求項4に記載の密閉型洗
浄装置を用いて、密閉容器内のガス雰囲気を制御しつつ
精密基板を洗浄するようにすれば、密閉容器内の雰囲気
によっても被洗浄基板が汚染されずに済む(請求項
6)。
【0022】そして、本発明の請求項7に記載した発明
は、請求項3または請求項4に記載の密閉型洗浄装置を
用いて精密基板を洗浄する方法において、洗浄開始から
洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中のミストが置換される
まで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜により覆われている
状態に保ち、この間密閉容器内の雰囲気に精密基板が直
接暴露されないようにする、ことを特徴とする精密基板
を洗浄する方法である。
【0023】このように、洗浄開始から洗浄終了後密閉
容器内の雰囲気中のミストが置換されるまで、被洗浄基
板の全面が洗浄液膜により覆われている状態に保つよう
にすれば、密閉容器内の雰囲気中に洗浄液等のミストが
浮遊している間、精密基板は密閉容器内雰囲気に直接暴
露されないため、密閉容器内で汚染されることもないよ
うにすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、具体
的に詳述するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。本発明者らは、クローズドマニュファクチャリン
グを実現すべく、枚葉式で精密基板を洗浄する洗浄装置
を、密閉型とする場合において、洗浄が行われる密閉容
器内、特に基板の上部を単純化、低容量化すべく、種々
検討した結果本発明を完成させたもので、その具体的な
一構成例を図1、図2に示した。
【0025】図1の本発明にかかる密閉型洗浄装置1
は、被洗浄基板2を密閉容器3内に配置し、外気から遮
断して基板2の表面と裏面を同時に洗浄することができ
るようにした密閉型洗浄装置である。この装置におい
て、密閉容器3の下方ほぼ中央部から容器内に筒状固定
軸5が挿入されており、この筒状固定軸5に軸受け6を
介して回転支持部材7が該固定軸を中心にして回転自在
に支持されている。この回転支持部材7の上端部には、
被洗浄基板2を水平状態で保持するテーブル4が連結さ
れており、下端部には、これを囲繞するように駆動モー
タ8が配置されている。
【0026】そして、駆動モータ8によって回転支持部
材7を回転すれば、テーブル4を介して、基板2を回転
できるようになっている。これらテーブル4、回転支持
部材7および駆動モータ8は、本発明でいう回転保持手
段に相当する。
【0027】次に、本発明の第一洗浄液噴射手段につい
て説明する。前記筒状固定軸5の上端であって、被洗浄
基板2の下方となる位置には、横長の下部ノズル9が固
定されている。そして、図2に示したように、この下部
ノズル9の上面には洗浄液を噴出するための噴射口10
が開口しており、これに対向するノズルの底部には、高
周波あるいは超音波を発生する振動子11が配置されて
いる。下部ノズル9の横方向(水平方向)の長さは、被
洗浄基板2が円形であれば、その半径にほぼ一致してい
る。
【0028】そして、下部ノズル9には、下方より筒状
固定軸5の内部を通して、洗浄液供給管12が接続され
ており、洗浄液が下部ノズル9に供給されるようになっ
ている。また、同様に振動子11には、下方より筒状固
定軸5の内部を通して、給電ケーブル13が接続されて
いる。こうして、洗浄液供給管12から洗浄液を供給し
つつ、振動子を振動させれば、被洗浄基板2の裏面に向
けて高周波または超音波を印加した洗浄液17を噴射す
ることができる。
【0029】次に、本発明でいう第二洗浄液噴射手段に
ついて説明する。密閉容器3の上方ほぼ中央部には、洗
浄液供給管14が容器内に挿入されている。その洗浄液
供給管14の下端部には、被洗浄基板2の上方に位置す
るように、横長の上部ノズル15が配置され、ノズル下
面には洗浄液噴出口16が設けられている。上部ノズル
15の横方向の長さも、被洗浄基板2の半径にほぼ一致
している。そして、洗浄液供給管14から洗浄液を供給
すれば、上部ノズル15から被洗浄基板2の表面に向け
て洗浄液を噴射することができるようになっている。
【0030】また、この洗浄装置1には、密閉容器3
に、被洗浄基板に対し不活性なガスを供給するガス供給
手段と、ガス排気手段とが接続されており、それぞれガ
ス流量調整装置が備えられている。すなわち、密閉容器
3の天井部には、ガス供給口18が開口しており、これ
にバルブ19、流量計20を経て、ガスラインが配管さ
れている。一方、密閉容器3の底部には、ガス排気口2
1が開口しており、これに排気流量調整装置22、例え
ばマスフローコントローラが接続されている。
【0031】また、テーブル4の水平位置に対応する密
閉容器3の側面には、ゲートバルブ23が設けられてお
り、不図示の基板ハンドリング装置によって、被洗浄基
板2を密閉容器3に出し入れできるようになっている。
【0032】以上のような、本発明にかかる洗浄装置1
においては、被洗浄基板2に向けて高周波または超音波
を印加した洗浄液を噴射する第一洗浄液噴射手段を、被
洗浄基板2の下方に配置し、基板の裏面にむけて洗浄液
を噴射するようにし、基板の表面側は、洗浄液を噴射す
る上部ノズル15が配置されるだけの構造となっている
ので、被洗浄基板2の上部はきわめて単純化できるとと
もに、密閉容器の容量を小さくすることができる。
【0033】したがって、密閉容器内の雰囲気制御およ
び置換を容易にすることができ、洗浄後の基板が再汚染
されるといったこともなく、洗浄後の清浄な基板表面を
維持できるとともに、すばやく密閉容器内を置換できる
ので、洗浄工程のスループットも向上させることができ
る。
【0034】また、図2に示したように、高周波または
超音波を発生する振動子は、下部ノズル9の底部に配置
されているので、従来の上部に配置される場合のよう
に、振動子直下に気泡が溜るといった問題は生じること
はなく、発生した気泡はすぐに上面に開口した噴射口1
0から排出される。したがって、洗浄液の供給圧力も過
度に大きくする必要がなく、使用洗浄液量も、従来に比
し半分以下に低減することも可能である。
【0035】また、密閉容器3に被洗浄基板に対して不
活性なガスを供給および排気できるようにするととも
に、このガス供給手段およびガス排気手段に、ガス流量
を調整する装置19、20、22を備えたので、密閉容
器3内の雰囲気制御、置換は自動制御により行うことも
でき、一層容易かつ確実に雰囲気制御、置換をすること
ができる。
【0036】次に、このような本発明にかかる洗浄装置
を用いて、精密基板を洗浄する方法の一例につき説明す
る。まず、密閉容器3の側面のゲートバルブ23を開
き、不図示の基板ハンドリング装置によって、被洗浄基
板2をテーブル4上にセットする。この時、被洗浄基板
に例えばデバイスを作製する主面がある場合、いずれを
上面(表面)としてセットするかについては、本発明で
は、表面も裏面も同時に洗浄できるので、いずれを上面
としてセットしても洗浄することができる。ただし、裏
面側はテーブル4との接触が避けられないので、主面は
上面として洗浄するほうが好ましい。
【0037】被洗浄基板2がテーブル4へセットされた
なら、ゲートバルブ23を閉じ、密閉容器3を密閉させ
る。次に、密閉容器3にガス供給口18から被洗浄基板
2に対して不活性なガスを導入し、ガス排気口21から
排気することによって、密閉容器内を所望ガスに置換す
る。供給するガスとしては、アルゴン、ヘリウム等の不
活性ガス、窒素等が挙げられるが、洗浄する基板の種類
によっては、酸素等との混合ガスとしても良く、洗浄基
板の種類、洗浄目的に応じ選択すれば良い。この場合、
置換時間をより短縮するため、基板をセット後、密閉容
器内を真空引きするようにしても良い。
【0038】密閉容器3内のガス置換が終了したなら、
バルブ19、流量計20および排気流量調整装置22に
よって、供給ガス流量、排気ガス流量を制御し、密閉容
器内の圧力等のガス雰囲気を所望の条件に適合させる。
【0039】密閉容器3内が所望ガス雰囲気となったな
ら、基板の洗浄を開始する。テーブル4を回転させるこ
とによって、被洗浄基板2を回転させると同時に、上部
ノズル15および下部ノズル9から洗浄液を噴射する。
基板の表面側は、上部ノズル15から供給される洗浄液
によって洗浄され、基板の裏面側は、下部ノズル9から
噴出する、高周波あるいは超音波が印加された洗浄液に
よって洗浄液される。
【0040】この時、基板の表面側は、直接高周波ある
いは超音波が印加された洗浄液が噴射されていないが、
図2に示したように、基板の裏面は下部ノズル9から溢
出する高周波あるいは超音波が印加された洗浄液に常に
接している。したがって、この超音波、高周波は基板裏
面から表面側に伝播し、結局基板の表面側も上部ノズル
15から供給された洗浄液に、高周波あるいは超音波を
重畳して洗浄されることになる。したがって、基板の表
面側も裏面と同様、高度に清浄化することができる。
【0041】また、本実施形態では、上部ノズル15、
下部ノズル9の長さは、被洗浄基板2の約半径分しかな
いが、基板が回転しているので、その表裏面とも均一な
液膜が形成され、洗浄も均一にむらなく清浄化される。
【0042】ここで、洗浄液に印加される高周波あるい
は超音波の周波数としては、特に限定されるものではな
く、0.02〜30MHz程度の間で、被洗浄基板の種
類、洗浄目的等から、所望周波数に決定すれば良い。ま
た、用いられる洗浄液についても、特に限定されるもの
ではなく、酸、アルカリ、有機溶剤、純水等いずれも用
いることができ、被洗浄基板の種類、洗浄目的等から適
切なものを選択すればよい。
【0043】洗浄が終了したなら、上部ノズル15およ
び下部ノズル9からの洗浄液の供給を停止し、テーブル
4を高速回転させることによって基板上の洗浄液を振り
飛ばして乾燥させ、ゲートバルブ23から基板を取り出
して、次の基板の洗浄に移行すれば良いが、この時、洗
浄により清浄化された基板を、密閉容器内に浮遊する洗
浄液のミスト等で再汚染しないようにする必要がある。
【0044】そこで、本発明のように密閉型の洗浄装置
を用いて精密基板を洗浄する場合においては、洗浄開始
から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中のミストが置換さ
れるまで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜により覆われて
いる状態に保ち、この間密閉容器内の雰囲気に精密基板
が直接暴露されないようにするのが望ましい。
【0045】このように、洗浄開始から洗浄終了後密閉
容器内の雰囲気中に浮遊する洗浄液あるいは水分等のミ
ストが供給ガスによって置換されるまで、被洗浄基板の
全面が洗浄液膜により覆われている状態に保つようにす
れば、密閉容器内の雰囲気中に上記ミストが浮遊してい
る間、精密基板は密閉容器内雰囲気に直接暴露されない
ため、密閉容器内で再汚染されることはない。
【0046】特に、洗浄終了時においては再汚染の危険
が最も高くなるので、例えば洗浄が終了する数秒前から
基板の回転数を基板の表面が密閉容器内の雰囲気に暴露
されない程度まで落とし、洗浄液の飛び散りを少なくす
ることが望ましい。また、洗浄終了時においては、供給
する不活性ガスの流量を増加させ、ミスト等を密閉容器
外に素早く排出し、置換時間を短縮するのも有効であ
る。
【0047】そして、このような本発明にかかる密閉型
洗浄装置を用いて、精密基板を洗浄する方法によれば、
精密基板は密閉容器内で洗浄され、クリーンルーム内の
雰囲気に暴露されないので、当該雰囲気から基板が汚染
されることはなく、洗浄後の清浄な基板の表面を維持す
ることができる。
【0048】また、密閉容器内のガス雰囲気を制御する
とともに、洗浄開始から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気
中のミストが置換されるまで、被洗浄基板の全面が洗浄
液膜により覆われている状態に保つようにすれば、密閉
容器内の雰囲気によっても被洗浄基板が再汚染されこと
もない。
【0049】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0050】例えば、上記実施形態では、回転保持手
段、第一洗浄液噴射手段、第二洗浄液噴射手段は、いず
れも水平方向に不動のものとした構成例を示したが、こ
れらの内いずれか一つ以上の手段が、水平動可能に構成
してもよい。このように、被洗浄基板を回転させるだけ
でなく、洗浄液噴射手段との間で相対的に水平動できる
ようにすれば、一層効率的に被洗浄基板を洗浄すること
ができるし、例え洗浄液を噴出するノズルの長さが、被
洗浄基板の径に比し、小さくても基板の全面を洗浄する
ことができる。
【0051】また、上記実施形態では、基板を回転させ
る手段として、回転支持部材を直接駆動モータによって
回転させる構成としたが、本発明はこのようなものに限
定されるものではなく、基板を回転させることができる
機構であれば良く、例えば回転支持部材にプーリを備
え、これを被駆動側タイミングプーリとして回転させる
ようにしてもよい。
【0052】また、上記実施形態では、密閉容器に不活
性なガスを供給するガス供給手段とガス排気手段との接
続につき、密閉容器の天井部にガス供給口を設け、底部
にガス排気口を設けたが、本発明はこれには限定され
ず、密閉容器にガスを供給、排気できるようにするもの
であれば、原則としてどのように接続されていても良
い。
【0053】また、本発明でいう洗浄とは、広義なもの
として解されるべきもので、いわゆる酸、アルカリ、有
機溶剤、あるいはこれらに界面活性剤等を添加したもの
による場合のほか、純水による場合、さらにはこれらを
組み合わせて、何段階かの洗浄を行う場合も当然に含ま
れるものである。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、枚葉
式で精密基板を洗浄する洗浄装置を、密閉型とする場合
において、被洗浄基板に向けて高周波または超音波を印
加した洗浄液を噴射する洗浄液噴射手段を、被洗浄基板
の下方に配置し、基板の裏面にむけて洗浄液を噴射する
ようにし、基板の表面側は、洗浄液を噴射するだけの構
造とした。これにより、密閉型洗浄装置の洗浄が行われ
る密閉容器内、特に基板の上部を単純化、低容量化する
ことができ、密閉容器内の雰囲気制御および置換を容易
に行うことができる。したがって、洗浄後の清浄な基板
表面を維持できるとともに、洗浄のスループットを向上
することができる。
【0055】したがって、本発明の洗浄装置およびこれ
を用いて精密基板を洗浄する方法によって、いわゆるク
ローズドマニュファクチャリングを実現可能なものとす
ることができる。さらに本発明の付随的な効果として
は、洗浄に消費される洗浄液量の大幅な低減が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる洗浄装置の一構成例図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【符号の説明】
1…密閉型洗浄装置、 2…被洗浄基
板、3…密閉容器、 4…テーブ
ル、5…筒状固定軸、 6…軸受
け、7…回転支持部材、 8…駆動モ
ータ、9…下部ノズル、 10…噴射
口、11…振動子、 12…洗浄
液供給管、13…給電ケーブル、 14
…洗浄液供給管、15…上部ノズル、
16…噴射口、17…洗浄液、
18…ガス供給口、19…バルブ、
20…流量計、21…ガス排気口、
22…排気流量調整装置、23…ゲートバルブ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄基板を密閉容器内に配置し、外気
    から遮断して洗浄することができる密閉型洗浄装置であ
    って、少なくとも、 被洗浄基板を水平状態で保持するとともに、回転するこ
    とを可能とする回転保持手段と、 前記被洗浄基板の下方に位置し、被洗浄基板の裏面に向
    けて高周波または超音波を印加した洗浄液を噴射する第
    一洗浄液噴射手段と、 前記被洗浄基板の上方に位置し、被洗浄基板の表面に向
    けて洗浄液を噴射する第二洗浄液噴射手段と、 を具備することを特徴とする密閉型洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記回転保持手段、第一洗浄液噴射手
    段、第二洗浄液噴射手段のうち、いずれか一つ以上の手
    段が、水平動可能に構成されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の密閉型洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記密閉容器には、被洗浄基板に対し不
    活性なガスを供給するガス供給手段と、ガス排気手段と
    が接続されている、 ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉
    型洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス供給手段およびガス排気手段
    は、ガス流量調整装置を具備する、ことを特徴とする請
    求項3に記載の密閉型洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1ないし請求項4のいずれか
    1項に記載の密閉型洗浄装置を用いて、精密基板を洗浄
    する方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項4に記載の密閉型洗浄装置を
    用いて、密閉容器内のガス雰囲気を制御しつつ精密基板
    を洗浄する方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項3または請求項4に記載の密
    閉型洗浄装置を用いて精密基板を洗浄する方法におい
    て、洗浄開始から洗浄終了後密閉容器内の雰囲気中のミ
    ストが置換されるまで、被洗浄基板の全面が洗浄液膜に
    より覆われている状態に保ち、この間密閉容器内の雰囲
    気に精密基板が直接暴露されないようにする、ことを特
    徴とする精密基板を洗浄する方法。
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