JP2016058586A - 表示装置及びテレビ受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の利用効率を改善する。
【解決手段】液晶表示装置10は、画像を表示する液晶パネル11と、液晶パネル11に備えられて互いに異なる色を呈する複数の画素部34R,34G,34Bと、複数の画素部34R,34G,34Bに含まれる青色画素部34Bと同色の単色光を発するLED17と、複数の画素部34R,34G,34Bに含まれてLED17から発せられる単色光とは異なる色を呈する画素部34R,34Gと重畳する形で配されるとともに、LED17からの単色光を波長変換し、その波長変換した光に、重畳する画素部が呈する色の光が含まれるものとされる波長変換部42と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、表示装置及びテレビ受信装置に関する。
従来の液晶表示装置の一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に記載された液晶表示装置は、紫外線を変調する液晶及び液晶を駆動する電極を備える光制御部と、光制御部を通過した紫外線により発光し、紫外線無機蛍光体と量子孤立効果を有する自発光量子ドットを含む発光層とを備えており、それにより、他色に比べて効率が低い発光体、例えば、赤色蛍光体を含む赤色発光体に高効率の量子ドットを含めることにより、発光効率を上げてカラーバランスを改良することができる。
特開2006−310303号公報
上記した特許文献1では、UVバックライトからの紫外線を、青色蛍光体、緑色蛍光体、赤色蛍光体、及び量子ドットにより波長変換して各色の光を発する構成であるため、いずれの色の光についても波長変換に伴う損失が生じるのは避けられない。このため、UVバックライトからの光の利用効率が芳しくないという問題があった。特に、高精細化に伴い画素部の開口率が減少する場合に大きな問題となる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、光の利用効率を改善することを目的とする。
本発明の第1の表示装置は、画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルに備えられて互いに異なる色を呈する複数の画素部と、複数の前記画素部に含まれるいずれかの前記画素部と同色の単色光を発する光源と、複数の前記画素部に含まれて前記光源から発せられる単色光とは異なる色を呈する前記画素部と重畳する形で配されるとともに、前記光源からの単色光を波長変換し、その波長変換した光に、重畳する前記画素部が呈する色の光が含まれるものとされる波長変換部と、を備える。
このような構成によれば、表示パネルに備えられて互いに異なる色を呈する複数の画素部のうち、光源から発せられる単色光とは異なる色を呈する画素部においては、波長変換部により上記単色光が波長変換されることで、その画素部の透過光に当該画素部が呈する色の光が含まれるものとされる。一方、複数の画素部のうち、光源から発せられる単色光と同色を呈する画素部においては、光源からの単色光が波長変換部によって波長変換されることなく透過することになる。つまり、光源から発せられた単色光は、それと同色の画素部を透過するに際して波長変換に伴う損失が生じることが避けられている。これにより、光源から発せられる光の利用効率が向上する。
本発明の第1の表示装置の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記波長変換部は、励起波長が蛍光波長よりも短波長とされる蛍光体からなるものとされる。このように波長変換部としていわゆるダウンコンバージョン型の蛍光体を用いるようにすれば、仮にアップコンバージョン型の蛍光体(励起波長が蛍光波長よりも長波長とされる蛍光体)を用いた場合に比べると、波長変換効率がより高いものとなるので、輝度の向上などを図る上でより好適とされる。
(2)複数の前記画素部には、青色を呈する青色画素部が少なくとも含まれており、前記光源は、前記青色画素部と同色である青色の単色光を少なくとも発するものとされる。このようにすれば、青色画素部においては、光源から発せられた青色の単色光が波長変換部によって波長変換されることなく透過することになるので、光源から発せられる青色の単色光の利用効率が高いものとされる。しかも、光源から発せられる青色の単色光は、可視光線の中では高いエネルギーを有していることから、複数の画素部のうち、青色以外の色を呈する画素部においては、高いエネルギーとされる光源からの青色光を波長変換部により波長変換して得られた長波長の光が透過されることになるので、青色以外の色を呈する画素部の透過光に係る輝度が十分に高いものとなる。
(3)前記青色画素部と重畳する形で配されて透明な透明部を備える。このようにすれば、青色画素部と重畳する透明部を、光源から発せられた青色の光が透過することで、青色画素部の透過光に係る輝度がより向上する。
(4)前記青色画素部と重畳する形で配されて青色の光を選択的に透過する青色選択性透光部を備える。このようにすれば、青色画素部と重畳する青色選択性透光部を、光源から発せられた青色の光が透過することで、青色画素部の透過光に係る色純度がより向上する。
(5)複数の前記画素部には、緑色を呈する緑色画素部と赤色を呈する赤色画素部とがそれぞれ少なくとも含まれており、前記波長変換部には、前記緑色画素部と重畳する形で配されるとともに前記光源からの青色の単色光を緑色の光に波長変換する緑色波長変換部と、前記赤色画素部と重畳する形で配されるとともに前記光源からの青色の単色光を赤色の光に波長変換する赤色波長変換部と、がそれぞれ少なくとも含まれる。このようにすれば、緑色画素部及び赤色画素部においては、可視光線の中でも高いエネルギーとされる光源からの青色光を、波長変換部により波長変換した長波長の光である緑色の光及び赤色の光がそれぞれ透過されることになるので、緑色画素部及び赤色画素部の透過光に係る輝度がそれぞれ十分に高いものとなる。
(6)前記緑色波長変換部と重畳し且つ前記緑色波長変換部に対して出光側に配されて緑色の光を選択的に透過する緑色選択性透光部と、前記赤色波長変換部と重畳し且つ前記赤色波長変換部に対して出光側に配されて赤色の光を選択的に透過する赤色選択性透光部と、を備える。このようにすれば、緑色波長変換部にて波長変換された緑色の光がその出光側に重畳配置された緑色選択性透光部を透過することで、緑色画素部の透過光に係る色純度がより向上する。赤色波長変換部にて波長変換された赤色の光がその出光側に重畳配置された赤色選択性透光部を透過することで、赤色画素部の透過光に係る色純度がより向上する。
(7)前記緑色波長変換部及び前記赤色波長変換部のそれぞれと重畳し且つ前記緑色波長変換部及び前記赤色波長変換部のそれぞれに対して出光側に配されて黄色の光を選択的に透過する黄色選択性透光部を備える。このようにすれば、黄色選択性透光部は、黄色の光、つまり緑色の光及び赤色の光をそれぞれ選択的に透過するものとされる。従って、緑色波長変換部にて波長変換された緑色の光、及び赤色波長変換部にて波長変換された赤色の光は、その出光側にそれぞれ重畳配置された黄色選択性透光部をそれぞれ透過することで、緑色画素部及び赤色画素部におけるそれぞれの透過光に係る色純度がより向上する。
(8)複数の前記画素部には、黄色を呈する黄色画素部が少なくとも含まれており、前記波長変換部には、前記黄色画素部と重畳する形で配されるとともに前記光源からの青色の単色光を黄色の光に波長変換する黄色波長変換部が少なくとも含まれる。このようにすれば、黄色画素部においては、可視光線の中でも高いエネルギーとされる光源からの青色光を、波長変換部により波長変換された長波長の光である黄色の光が透過されることになるので、黄色画素部の透過光に係る輝度が十分に高いものとなる。しかも、青色画素部、緑色画素部、及び赤色画素部に黄色画素部を加えることで、表示パネルの出射光に係る色度領域がさらに拡張されるので、表示される画像に係る色再現性により優れる。
(9)前記波長変換部は、量子ドット蛍光体からなるものとされる。このように波長変換部として量子ドット蛍光体を用いるようにすれば、波長変換された光の色純度が優れたものとなるので、光源から発せられる単色光とは異なる色を呈する画素部の透過光に係る色純度がより高いものとなる。
(10)前記表示パネルには、液晶層と、前記液晶層を挟み込む形で配される一対の偏光層と、が少なくとも備えられており、前記波長変換部は、前記偏光層に対して前記液晶層側とは反対側に配される。このようにすれば、一方の偏光層を透過して偏光状態が整えられた光は、液晶層を透過した後に他方の偏光層を透過するものとされ、その途中で波長変換部を経ることがないものとされる。従って、光源から発せられる単色光が波長変換部にて波長変換される際に無偏光化された場合でも、一対の偏光層及び液晶層を透過する光の偏光状態が乱されることが避けられる。これにより、液晶層の配向状態を制御することで、各画素部の透過光量を適切に制御することができる。
(11)前記表示パネルには、前記液晶層を挟み込む形で配され且つ一対の前記偏光層に対してそれぞれ前記液晶層側に配される一対の基板が備えられており、一対の前記偏光層のうちのいずれか一方の前記偏光層に対して前記基板側とは反対側に配されるよう取り付けられるとともに前記偏光層側の面に少なくとも前記波長変換部が設けられる支持基板と、前記支持基板と前記偏光層との間に挟み込まれる前記波長変換部を封止する封止部と、が備えられる。このようにすれば、支持基板は、一対の偏光層のうちのいずれか一方の偏光層に対して基板側とは反対側に配されるよう取り付けられており、その支持基板における偏光層側の面に設けられた波長変換部は、支持基板と偏光層との間に挟み込まれるとともに封止部によって封止されている。これにより、波長変換部が湿気などの影響によって性能劣化する事態を避けることができる。
(12)前記光源は、LEDとされる。このようにすれば、光源から高い色純度の単色光が発せられる。これにより、表示パネルに表示される画像の色再現性を向上させることができる。
次に、本発明の第2の表示装置は、画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルに備えられて互いに異なる色を呈する少なくとも3色の画素部と、少なくとも3色の前記画素部に含まれる2色の前記画素部と同色となる2色の光を発する光源と、少なくとも3色の前記画素部のそれぞれと重畳する形で配されるとともに、重畳する前記画素部が呈する色の光を選択的に透過する少なくとも3色の波長選択性透光部と、少なくとも3色の前記画素部に含まれて前記光源から発せられる2色の光とは異なる色を呈する前記画素部と重畳する形で少なくとも配されるとともに、前記光源からの光の少なくとも一部を波長変換し、その波長変換した光に、重畳する前記画素部の呈する色の光が含まれるものとされる波長変換部と、を備える。
このような構成によれば、光源から発せられた2色の光は、表示パネルに備えられて互いに異なる色を呈する少なくとも3色の画素部のうち、少なくとも光源から発せられる2色の光とは異なる色を呈する画素部においては、波長変換部により上記光の少なくとも一部が波長変換されることで、その画素部の透過光に当該画素部が呈する色の光が含まれるものとされる。ここで、光源から発せられる2色の光に、波長変換部により波長変換されない光が含まれていた場合は、その光が、光源から発せられる2色の光とは異なる色を呈する画素部と重畳する波長選択性透光部によって吸収されることで、当該画素部の透過光に係る色純度が高く保たれる。
一方、少なくとも3色の画素部のうち、光源から発せられる2色の光と同色を呈する2色の画素部に関しては、一方の画素部においては、その一方の画素部と重畳する波長選択性透光部によって他方の画素部が呈する色の光が吸収されることで、一方の画素部の透過光に係る色純度が高く保たれる。これに対し、他方の画素部においては、その他方の画素部と重畳する波長選択性透光部によって一方の画素部が呈する色の光が吸収されることで、他方の画素部の透過光に係る色純度が高く保たれる。このように、光源から発せられる2色の光と同色を呈する2色の画素部においては、それぞれ波長選択性透光部によって異なる色の光が吸収されるようになっているから、仮に白色光を発する光源を用いて波長選択性透光部によって各画素部が呈する色とは異なる色の光を全て吸収するようにした場合に比べると、光の損失が低いものとなり、もって光の利用効率が向上する。
次に、本発明のテレビ受信装置は、上記記載の表示装置と、テレビ信号を受信可能な受信部とを備える。このようなテレビ受信装置によれば、高輝度なテレビ画像を表示することができ、また低消費電力化にも好適とされる。
本発明によれば、光の利用効率を改善することができる。
本発明の実施形態1に係るテレビ受信装置の概略構成を示す分解斜視図 テレビ受信装置が備える液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図 液晶表示装置に備わるバックライト装置におけるシャーシと導光板とLED基板との配置構成を示す平面図 図3のiv-iv線断面図 LED及びLED基板の断面図 液晶パネル及び波長変換パネルの概略的な断面構成を示す断面図 液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 アレイ基板の平面構成を示す拡大平面図 波長変換パネルの平面構成を示す拡大平面図 LEDの発光スペクトルと、波長変換部を構成する各色の蛍光体層に含まれる各蛍光体の発光スペクトルと、を示すグラフ 本発明の実施形態2に係る液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 LEDの発光スペクトルと、波長変換部を構成する各色の蛍光体層に含まれる各蛍光体の発光スペクトルと、カラーフィルタを構成する各色の着色層の透過スペクトルと、を示すグラフ 本発明の実施形態3に係る液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 LEDの発光スペクトルと、波長変換部を構成する各色の蛍光体層に含まれる各蛍光体の発光スペクトルと、カラーフィルタを構成する黄色着色層の透過スペクトルと、を示すグラフ 本発明の実施形態4に係るテレビ受信装置の概略構成を示す分解斜視図 液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 LEDの発光スペクトルと、波長変換部を構成する各色の蛍光体層に含まれる各蛍光体の発光スペクトルと、を示すグラフ 本発明の実施形態5に係る液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図 バックライト装置の平面図 液晶表示装置を長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 液晶表示装置を短辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 LED、LED基板、及び拡散レンズの断面構成を示す断面図 本発明の実施形態6に係るレーザダイオード、LD基板、及び拡散レンズの断面構成を示す断面図 本発明の実施形態7に係る液晶パネルの概略的な断面構成を示す断面図 液晶パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 本発明の実施形態8に係る液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 本発明の実施形態9に係る液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 本発明の実施形態10に係る液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 本発明の実施形態11に係る液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 本発明の実施形態12に係る液晶パネル及び波長変換パネルを長辺方向に沿って切断した断面構成を示す断面図 本発明の実施形態13に係るMEMS表示装置の断面図 本発明の実施形態14に係るLED及びLED基板の断面図 本発明の実施形態15に係るLED及びLED基板の断面図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図10によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、図4,図6,図7に示す上側を表側とし、同図下側を裏側とする。
本実施形態に係るテレビ受信装置10TVは、図1に示すように、液晶表示装置10と、当該液晶表示装置10を挟むようにして収容する表裏両キャビネット10Ca,10Cbと、電源10Pと、テレビ信号を受信するチューナー(受信部)10Tと、スタンド10Sとを備えて構成される。液晶表示装置(表示装置)10は、全体として横長(長手)の方形状(矩形状)をなし、縦置き状態で収容されている。この液晶表示装置10は、図2に示すように、画像を表示する表示パネルである液晶パネル11と、液晶パネル11に表示のための光を供給する外部光源であるバックライト装置(照明装置)12と、バックライト装置12からの光を波長変換する波長変換パネル40と、を備え、これらが枠状のベゼル13などにより一体的に保持されるようになっている。
先に、バックライト装置12について説明する。バックライト装置12は、図2に示すように、表側、つまり光出射側(液晶パネル11側)に開口する光出射部14cを有した略箱型をなすシャーシ14と、シャーシ14の光出射部14cを覆う形で配される光学部材15と、次述する導光板19を表側から押さえるフレーム16と、を備えている。さらにはシャーシ14内には、光源であるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)17が実装されたLED基板(光源基板)18と、LED17からの光を導光して光学部材15(液晶パネル11、光出射側)へと導く導光板19と、が収容されている。そして、このバックライト装置12は、その長辺側の両端部に、LED17を有するLED基板18が対をなす形で配されており、これら対をなすLED基板18によって導光板19をその短辺方向(Y軸方向、列方向)の両側方から挟み込んでいる。各LED基板18に実装されたLED17は、液晶パネル11における長辺側の各端部寄りに偏在するとともに、その端部に沿う方向、つまり長辺方向(X軸方向、行方向)に沿って複数ずつが間隔を空けて(間欠的に)並んで配されている。このように、本実施形態に係るバックライト装置12は、いわゆるエッジライト型(サイドライト型)とされており、点状光源であるLED17からの点状の光を面状の光に変換して液晶パネル11へと供給することが可能とされる。以下では、バックライト装置12の各構成部品について詳しく説明する。
シャーシ14は、例えばアルミニウム板や電気亜鉛めっき綱板(SECC)などの金属板からなり、図2から図4に示すように、液晶パネル11と同様に横長の方形状をなす底板14aと、底板14aにおける各辺(一対の長辺及び一対の短辺)の外端からそれぞれ表側に向けて立ち上がる側板14bとからなる。シャーシ14(底板14a)は、その長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致している。底板14aの裏側には、図示しないコントロール基板やLED駆動回路基板などの基板類が取り付けられている。また、側板14bには、フレーム16及びベゼル13がねじ止め可能とされる。
光学部材15は、図2に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14と同様に平面に視て横長の方形状をなしている。光学部材15は、導光板19の表側(光出射側)に載せられていて液晶パネル11と導光板19との間に介在して配されることで、導光板19からの出射光を透過するとともにその透過光に所定の光学作用を付与しつつ液晶パネル11に向けて出射させる。光学部材15は、互いに積層される複数枚(本実施形態では3枚)のシート状の部材からなるものとされる。具体的な光学部材(光学シート)15の種類としては、例えば拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートなどがあり、これらの中から適宜に選択して使用することが可能である。なお、図4では、都合上3枚の光学部材15を1枚に簡略化して図示している。
フレーム16は、図2に示すように、導光板19の外周端部に沿って延在する枠状(額縁状)に形成されており、導光板19の外周端部をほぼ全周にわたって表側から押さえることが可能とされる。このフレーム16は、合成樹脂製とされるとともに、表面が例えば黒色を呈する形態とされることで、遮光性を有するものとされる。フレーム16のうち両長辺部分における裏側の面、つまり導光板19及びLED基板18(LED17)との対向面には、図4に示すように、光を反射させるフレーム側反射シート16Rがそれぞれ取り付けられている。フレーム側反射シート16Rは、フレーム16の長辺部分におけるほぼ全長にわたって延在する大きさを有しており、導光板19におけるLED17と対向状をなす端部に直接当接されるとともに導光板19の上記端部とLED基板18とを一括して表側から覆うものとされる。また、フレーム16は、液晶パネル11における外周端部を裏側から受けることができる。
LED17は、図2及び図4に示すように、LED基板18上に表面実装されるとともにその発光面17aがLED基板18側とは反対側を向いた、いわゆる頂面発光型とされている。詳しくは、LED17は、図5に示すように、発光源である青色LED素子(青色発光素子、青色LEDチップ)35と、青色LED素子35を封止する封止材(透光性樹脂材料)36と、青色LED素子35が収容されるとともに封止材36が充填されるケース(収容体、筐体)37と、を備える。このLED17は、青色の単色光を発する青色LEDとされている。以下、図5を参照しつつLED17の構成部品について順次に詳しく説明する。
青色LED素子35は、例えばInGaNなどの半導体材料からなる半導体であり、順方向に電圧が印加されることで青色の波長領域(約420nm〜約500nm)に含まれる波長の青色の単色光を発光するものとされる。つまり、LED17の発光光は、この青色LED素子35の発光光と同色の単色光とされる。この青色LED素子35は、図示しないリードフレームによってケース37外に配されたLED基板18における配線パターンに接続される。封止材36は、LED17の製造工程では青色LED素子35が収容されたケース37の内部空間に充填されることで、青色LED素子35及びリードフレームを封止するとともにこれらの保護を図るものとされる。封止材36は、ほぼ透明な熱硬化性樹脂材料(例えば、エポキシ樹脂材料、シリコーン樹脂材料など)からなるものとされる。
青色LED素子35は、図10に示すように、ピーク波長が440nm±2nm〜450nm±2nmの範囲となるピークを含み且つその半値幅(半値全幅)が25nm未満とされる発光スペクトルの青色の光を発光するものとされる。より詳しくは、青色LED素子35は、青色の光の発光スペクトルに含まれるピークのピーク波長が上記波長範囲の中の444nm±2nmとされ且つピークの半値幅が18nm程度とされるのが好ましい。このように、青色LED素子35から発せられる青色光は、発光スペクトルのピークにおける半値幅が十分に狭くて色純度が高く且つ輝度が十分に高いものとされる。ここで言う発光スペクトルの「ピーク」とは、発光スペクトルの中の山状部分のことを指し、「ピーク波長」とは、上記山状部分の中の頂点における波長のことを指す。なお、図10には、青色LED素子35の発光スペクトルが示されており、同図の横軸が光の波長とされ、同図の縦軸が青色LED素子35の相対的な発光強度(無単位)とされている。
ケース37は、表面が光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂材料(例えばポリアミド系樹脂材料)またはセラミック材料からなる。ケース37は、全体として光出射側(発光面17a側、LED基板18側とは反対側)に開口部37cを有する略箱型をなしており、大まかにはLED基板18の実装面に沿って延在する底壁部37aと、底壁部37aの外縁から立ち上がる側壁部37bとを有している。このうち底壁部37aは、正面(光出射側)から視て方形状をなしているのに対し、側壁部37bは、底壁部37aの外周縁に沿う略角筒状をなしていて正面から視ると方形の枠状をなしている。ケース37を構成する底壁部37aの内面(底面)には、青色LED素子35が配置されている。これに対して側壁部37bには、リードフレームが貫通されている。リードフレームのうち、ケース37内に配される端部が青色LED素子35に接続されるのに対し、ケース37外に導出される端部がLED基板18の配線パターンに接続される。
上記したLED17が複数実装されるLED基板18は、図2から図4に示すように、シャーシ14の長辺方向(液晶パネル11及び導光板19におけるLED17側の端部、X軸方向)に沿って延在する、長手の板状をなしており、その板面をX軸方向及びZ軸方向に並行させた姿勢、すなわち液晶パネル11及び導光板19(光学部材15)の板面と直交させた姿勢でシャーシ14内に収容されている。つまり、このLED基板18は、板面における長辺方向がX軸方向と、短辺方向がZ軸方向とそれぞれ一致し、さらには板面と直交する板厚方向がY軸方向と一致した姿勢とされる。LED基板18は、Y軸方向について導光板19を挟んだ位置に対をなす形で配されており、詳しくは導光板19とシャーシ14における長辺側の各側板14bとの間に介在するようそれぞれ配され、シャーシ14に対してはZ軸方向に沿って表側から収容されるようになっている。各LED基板18は、LED17が実装される実装面18aとは反対側の板面がシャーシ14における長辺側の各側板14bの内面に接する形でそれぞれ取り付けられている。従って、各LED基板18にそれぞれ実装された各LED17の発光面17aが対向状をなすとともに、各LED17における光軸がY軸方向(液晶パネル11の板面に並行する方向)とほぼ一致する。
LED基板18の板面のうち、内側を向いた板面は、図2から図4に示すように、導光板19の長辺側の端面(後述する光入射面19b)と対向状をなしており、当該板面には、複数(図3では20個)のLED17がLED基板18の長辺方向(液晶パネル11及び導光板19の長辺方向、X軸方向)に沿って間隔を空けて並んで配されている。各LED17は、LED基板18における導光板19側を向いた板面(導光板19との対向面)に表面実装されており、ここが実装面18aとされている。LED基板18の実装面18aには、X軸方向に沿って延在するとともにLED17群を横切って隣り合うLED17同士を直列接続する、金属膜(銅箔など)からなる配線パターン(図示せず)が形成されており、この配線パターンの端部に形成された端子部に対して図示しないLED駆動回路基板が同じく図示しない配線部材などを介して電気的に接続されることで、各LED17に駆動電力を供給することが可能とされる。このLED基板18は、板面の片面のみが実装面18aとされる片面実装タイプとされている。また、X軸方向について隣り合うLED17間の間隔、つまりLED17の配列間隔(配列ピッチ)は、ほぼ等しいものとされる。このLED基板18の基材は、例えばアルミニウムなどの金属製とされ、その表面に絶縁層を介して既述した配線パターン(図示せず)が形成されている。なお、LED基板18の基材に用いる材料としては、合成樹脂やセラミックなどの絶縁材料を用いることも可能である。
導光板19は、屈折率が空気よりも十分に高く且つほぼ透明な(透光性に優れた)合成樹脂材料(例えばPMMAなどのアクリル樹脂など)からなる。導光板19は、図2及び図3に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14の底板14aと同様に平面に視て横長の方形状をなす平板状とされることで、X軸方向及びY軸方向に沿う端面を4つ有するとともに、板面が液晶パネル11及び光学部材15の各板面と対向状をなしつつ並行している。導光板19は、その板面における長辺方向がX軸方向と、短辺方向がY軸方向とそれぞれ一致し、且つ板面と直交する板厚方向(板面の法線方向)がZ軸方向と一致している。導光板19は、図4に示すように、シャーシ14内において液晶パネル11及び光学部材15の直下位置に配されており、その外周端面のうちの長辺側の一対の端面がシャーシ14における長辺側の両端部に配された対をなすLED基板18及びそこに実装された各LED17とそれぞれ対向状をなしている。従って、LED17(LED基板18)と導光板19との並び方向がY軸方向と一致するのに対して、光学部材15(液晶パネル11)と導光板19との並び方向がZ軸方向と一致しており、両並び方向が互いに直交するものとされる。そして、導光板19は、LED17からY軸方向に沿って発せられた光を長辺側の端面から導入するとともに、その光を内部で伝播させつつ光学部材15側(表側、光出射側)へ向くよう立ち上げて板面から出射させる機能を有する。
平板状をなす導光板19の板面のうち、表側を向いた板面(液晶パネル11や光学部材15との対向面)は、図3及び図4に示すように、内部の光を表側、つまり光学部材15及び液晶パネル11側に向けて出射させる光出射面19aとなっている。導光板19における板面に対して隣り合う外周端面のうち、X軸方向(複数のLED17の並び方向、LED基板18の長辺方向)に沿って長手状をなす一対の長辺側の端面は、それぞれLED17(LED基板18)と所定の空間を空けて対向状をなしており、これらLED17から発せられた光が入射される一対の光入射面19bとなっている。このLED17と光入射面19bとの間に保有される空間の表側には、既述したフレーム側反射シート16Rが配されているのに対し、同空間の裏側には、フレーム側反射シート16Rとの間で同空間を挟み込む形で第1シャーシ側反射シート14R1が配されている。両反射シート14R1,16Rは、上記空間に加えて導光板19におけるLED17側の端部及びLED17をも挟み込む形で配されている。これにより、LED17からの光を両反射シート14R1,16R間で繰り返し反射することで、光入射面19bに対して効率的に入射させることができる。また、光入射面19bは、X軸方向及びZ軸方向に沿って並行する面とされ、光出射面19aに対して略直交する面とされる。また、LED17と光入射面19bとの並び方向は、Y軸方向と一致しており、光出射面19aに並行している。
導光板19の板面のうち、光出射面19aとは反対側の板面19cには、図4に示すように、導光板19内の光を反射して表側へ立ち上げることが可能な第2シャーシ側反射シート14R2がその全域を覆う形で設けられている。言い換えると、第2シャーシ側反射シート14R2は、シャーシ14の底板14aと導光板19との間に挟まれた形で配されている。なお、導光板19における光出射面19aと反対側の板面19cと、第2シャーシ側反射シート14R2の表面との少なくともいずれか一方には、導光板19内の光を散乱反射させる光反射部(図示せず)などが所定の面内分布を持つようパターニングされており、それにより光出射面19aからの出射光が面内において均一な分布となるよう制御されている。
次に、液晶パネル11及び波長変換パネル40について説明する。液晶パネル11は、図4に示すように、波長変換パネル40に対して表側に重なる形で配されている。波長変換パネル40は、Z軸方向について液晶パネル11とバックライト装置12との間に挟み込まれる形で配されており、液晶パネル11の裏面側に貼り合わせられることでその取り付けがなされている。
液晶パネル11は、図6に示すように、一対の透明な(透光性を有する)ガラス製の基板20,21と、両基板20,21の間に介在するとともに電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶材料を含む液晶層22と、液晶層22を取り囲む形で両基板20,21の外周端部間に介在するとともに液晶層22を封止するシール部(封止部)23と、を少なくとも備える。液晶パネル11を構成する両基板20,21のうち裏側(バックライト装置12側、波長変換パネル40側)に配されるものが、アレイ基板(基板、アクティブマトリクス基板)20とされ、表側(光出射側)に配されるものが、対向基板(基板)21とされている。アレイ基板20及び対向基板21は、平面に視て横長の方形状をなしており、その長辺方向がX軸方向と、短辺方向がY軸方向とそれぞれ一致している。両基板20,21の外面側には、表裏一対の偏光板(偏光層)29,30がそれぞれ貼り付けられている。これら一対の偏光板29,30は、偏光方向が互いに直交する(90°異なる)、いわゆるクロスニコル配置とされている。つまり、この液晶パネル11は、非通電時(後述する画素電極25に電圧が印加されていないとき)に透過率が最小で黒表示となるノーマリーブラックモードとされる。なお、図6では、液晶パネル11に関して、次述するTFT24、画素電極25、対向電極31、及び配向膜28,32などの図示を省略している。
アレイ基板20における内面側(液晶層22側、対向基板21との対向面側)には、図8に示すように、3つの電極24a〜24cを有するスイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)24及び画素電極25がアレイ基板20の板面に沿って行列状(マトリクス状)に多数個ずつ並んで設けられるとともに、これらTFT24及び画素電極25の周りには、格子状をなすゲート配線26及びソース配線27が取り囲むようにして配設されている。画素電極25は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなり、平面に視て縦長の方形状をなしている。ゲート配線26及びソース配線27は、共に金属膜からなる。ゲート配線26とソース配線27とがそれぞれTFT24のゲート電極24aとソース電極24bとに接続され、画素電極25がドレイン配線(図示せず)を介してTFT24のドレイン電極24cに接続されている。アレイ基板20には、ゲート配線26に並行するとともに画素電極25に対して平面に視て重畳する容量配線(補助容量配線、蓄積容量配線、Cs配線)33が設けられている。容量配線33は、Y軸方向についてゲート配線26と交互に配されている。ゲート配線26がY軸方向に隣り合う画素電極25の間に配されているのに対し、容量配線33は、各画素電極25におけるY軸方向のほぼ中央部を横切る位置に配されている。このアレイ基板20の端部には、ゲート配線26及び容量配線33から引き回された端子部及びソース配線27から引き回された端子部が設けられており、これらの各端子部には、図示しないコントロール基板から各信号または基準電位が入力されるようになっており、それにより行列状に並列配置された各TFT24の駆動が個別に制御される。また、アレイ基板20の内面側には、液晶層22に含まれる液晶分子を配向させるための配向膜28が形成されている(図7)。
一方、対向基板21における内面側(液晶層22側、アレイ基板20との対向面側)には、図7及び図8に示すように、アレイ基板20側の画素電極25と対向する対向電極31が設けられている。対向電極31は、画素電極25と同様にITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなるとともにベタ状のパターンとして形成されている。また、対向基板21の内面側には、対向電極31の内側に重なる形で液晶層22に含まれる液晶分子を配向させるための配向膜32がそれぞれ形成されている。
そして、当該液晶パネル11においては、図7に示すように、X軸方向に沿って並ぶ3つの画素電極25が、互いに異なる色を呈する3色の画素部34R,34G,34Bを構成しており、さらにこれら3色の画素部34R,34G,34Bによって表示単位である1つの表示画素34が構成されている。表示画素34は、赤色を呈する赤色画素部34Rと、緑色を呈する緑色画素部34Gと、青色を呈する青色画素部34Bと、からなる。従って、バックライト装置12のLED17が発する青色の単色光は、青色画素部34Bが呈する青色と同色となっている、と言える。これら各色の画素部34R,34G,34Bは、液晶パネル11の板面において行方向(X軸方向)に沿って繰り返し並べて配されることで、画素群を構成しており、この画素群が列方向(Y軸方向)に沿って多数並んで配されている。これにより、表示画素34は、両基板20,21の板面、つまり表示面(X軸方向及びY軸方向)に沿って多数ずつマトリクス状に並列配置されている。
波長変換パネル40は、平面に視た大きさが液晶パネル11と同等とされる略板状をなしており、図6及び図7に示すように、ほぼ透明なガラス製の支持基板41と、支持基板41の表側に重なる形で配される波長変換部42と、支持基板41の表側に重なる形で配されるとともに波長変換部42に対して隣り合う形で配される透明部(全可視光線透過部)43と、支持基板41の表側に重なる形で配されるとともに混色を防ぐための遮光部(ブラックマトリクス)44と、少なくとも波長変換部42及び透明部43を取り囲む形で配されてこれら波長変換部42及び透明部43を封止するシール部(封止部)45と、を少なくとも備えてなる。波長変換パネル40に備えられる波長変換部42、透明部43、及び遮光部44は、液晶パネル11における裏側の偏光板30と支持基板41との間に挟み込まれるものとされる。なお、図6では、波長変換パネル40に関して、波長変換部42及び透明部43の図示を簡略化するとともに、遮光部44の図示を省略している。
支持基板41は、図6に示すように、平面に視た大きさが液晶パネル11を構成するガラス基板と同等の大きさとされるほぼ透明な(優れた透光性を有する)ガラス製の板材からなるものとされるとともに、一定の板厚を有することで、波長変換部42、透明部43、及び遮光部44の平坦性を確保するのに十分な剛性を備えている。支持基板41の板面は、液晶パネル11の板面(表示面)に対してほぼ平行とされる。シール部45は、液晶パネル11と支持基板41とにおける外周端部の間に介在する形で配されることで、裏側の偏光板29と支持基板41との間に挟み込まれる波長変換部42及び透明部43を封止している。これにより、外部の水分が液晶パネル11と支持基板41との間に浸入するのが防がれるので、波長変換部42及び透明部43が湿気などにより性能劣化し難いものとされている。
波長変換部42及び透明部43は、図7に示すように、液晶パネル11及びバックライト装置12に対して平面に視て重畳するとともに、液晶パネル11に対して裏側、つまりバックライト装置12側に配されている。つまり、波長変換部42及び透明部43は、液晶パネル11及びバックライト装置12の重なり方向であるZ軸方向について液晶パネル11とバックライト装置12との間に挟み込まれる形で配されている。言い換えると、波長変換部42及び透明部43は、液晶パネル11よりも光の供給源であるバックライト装置12の近くに配されている。より詳しくは、波長変換部42及び透明部43は、液晶パネル11のうち裏側の偏光板29に対して裏側、つまりアレイ基板20側(液晶層22側)とは反対側に重なる形で配されており、一対の偏光板29,30により挟まれる液晶パネル11の内部空間の外部に配置されている。
波長変換部42は、図7に示すように、赤色の光と緑色の光とをそれぞれ発する2色の蛍光体層(波長変換層)42R,42Gからなるものとされる。波長変換部42を構成する各蛍光体層42R,42Gは、各色に属する特定の波長領域とは異なる波長領域の光を、各色に属する特定の波長領域の可視光線に波長変換するものであり、具体的にはバックライト装置12のLED17から発せられる青色の単色光を励起光として、赤色に属する特定の波長領域の可視光線と緑色に属する特定の波長領域の可視光線とを蛍光光としてそれぞれ発するものとされる。つまり、波長変換部42は、LED17から発せられる青色の単色光を、その単色光とは異なる色である赤色の光と緑色の光とにそれぞれ波長変換するとともに、その波長変換した赤色の光と緑色の光とを、各色の画素部34R,34G,34Bのうち、LED17から発せられる青色の単色光とは異なる色である赤色を呈する赤色画素部34Rと緑色を呈する緑色画素部34Gとにそれぞれ供給するものとされる。各蛍光体層42R,42Gには、各色の光を発する蛍光体がそれぞれ含有されている。また、各蛍光体層42R,42Gは、裏側の偏光板29との間に隙間を殆ど有することがなく、同偏光板29に接する形で配されている。
より詳しくは、波長変換部42を構成する各色の蛍光体層42R,42Gは、いずれも励起光が青色の光とされており、図10に示すように、次のような発光スペクトルを有している。すなわち、緑色蛍光体層(緑色波長変換部)42Gには、青色の光を励起光として、緑色に属する波長領域(約500nm〜約570nm)の光、つまり緑色の光を蛍光光として発する緑色蛍光体が含有されている。緑色蛍光体層42Gに含まれる緑色蛍光体は、ピークのピーク波長が緑色の光の波長範囲の中の約530nmとされ且つピークの半値幅が40nm未満とされる発光スペクトルを有している。赤色蛍光体層(赤色波長変換部)42Rには、青色の光を励起光として、赤色に属する波長領域(約600nm〜約780nm)の光、つまり赤色の光を蛍光光として発する赤色蛍光体が含有されている。赤色蛍光体層42Rに含まれる赤色蛍光体は、ピークのピーク波長が赤色の光の波長範囲の中の約610nmとされ且つピークの半値幅が40nm未満とされる発光スペクトルを有している。図10には、各蛍光体層42R,42Gに含まれる各蛍光体の発光スペクトルが示されており、同図の横軸が光の波長とされ、同図の縦軸が各蛍光体の相対的な発光強度(無単位)とされている。
このように、各蛍光体層42R,42Gに含まれる蛍光体は、励起波長が蛍光波長よりも短波長とされるダウンコンバージョン型(ダウンシフティング型)とされている。このダウンコンバージョン型の蛍光体は、相対的に短波長で且つ高いエネルギーを持つ励起光を、相対的に長波長で且つ低いエネルギーを持つ蛍光光に変換するものとされる。従って、仮に励起波長が蛍光波長よりも長波長とされるアップコンバージョン型の蛍光体を用いた場合(量子効率が例えば28%程度)に比べると、量子効率(光の変換効率)が30%〜50%程度と、より高いものとなっている。各蛍光体層42R,42Gに含まれる蛍光体は、それぞれ量子ドット蛍光体(Quantum Dot Phosphor)とされる。量子ドット蛍光体は、ナノサイズ(例えば直径2nm〜10nm程度)の半導体結晶中に電子・正孔や励起子を三次元空間全方位で閉じ込めることで、離散的エネルギー準位を有しており、そのドットのサイズを変えることで発光光のピーク波長(発光色)などを適宜に選択することが可能とされる。この量子ドット蛍光体を含む各蛍光体層42R,42Gの発光光(蛍光光)は、その発光スペクトルにおけるピークが急峻となってその半値幅が狭くなることから、色純度が極めて高くなるとともにその色域が広いものとなる。量子ドット蛍光体の材料としては、2価の陽イオンになるZn、Cd、Hg、Pb等と2価の陰イオンになるO、S、Se、Te等とを組み合わせた材料(CdSe(セレン化カドミウム)、ZnS(硫化亜鉛)等)、3価の陽イオンとなるGa、In等と3価の陰イオンとなるP、As、Sb等とを組み合わせた材料(InP(リン化インジウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)等)、さらにはカルコパイライト型化合物(CuInSe等)などがある。本実施形態では、量子ドット蛍光体の材料として、上記のうちのCdSeとZnSとを併用している。また、本実施形態において用いる量子ドット蛍光体は、いわゆるコア・シェル型量子ドット蛍光体とされる。コア・シェル型量子ドット蛍光体は、量子ドットの周囲を、比較的バンドギャップの大きな半導体物質からなるシェルによって被覆した構成とされる。具体的には、コア・シェル型量子ドット蛍光体として、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社の製品である「Lumidot(登録商標) CdSe/ZnS」を用いるのが好ましい。
波長変換部42を構成する各蛍光体層42R,42Gは、図7及び図9に示すように、支持基板41の板面の面内において多数個ずつがマトリクス状に並ぶ形で配置されており、その配置が液晶パネル11のアレイ基板20に備えられる特定の画素電極25と平面に視て(支持基板41の板面(液晶パネル11の表示面)の法線方向から視て)重畳するものとされる。各蛍光体層42R,42Gは、画素電極25と同様に平面に視て縦長の方形状をなしており、それぞれの面積が画素電極25の面積と同じ程度とされている。なお、図9には、赤色蛍光体層42Rに「R」の文字を付すとともに、緑色蛍光体層42Gに「G」の文字を付している。具体的には、緑色蛍光体層42Gは、緑色画素部34Gを構成する画素電極25と平面に視て重畳する配置とされるのに対し、赤色蛍光体層42Rは、赤色画素部34Rを構成する画素電極25と平面に視て重畳する配置とされる。これにより、バックライト装置12から青色の単色光が波長変換パネル40に照射されると、緑色蛍光体層42Gでは青色の単色光が緑色の光に波長変換され、その波長変換された緑色の光が液晶パネル11において緑色蛍光体層42Gと重畳する緑色画素部34Gを構成する画素電極25を透過するに対し、赤色蛍光体層42Rでは青色の単色光が赤色の光に波長変換され、その波長変換された赤色の光が液晶パネル11において赤色蛍光体層42Rと重畳する赤色画素部34Rを構成する画素電極25を透過するようになっている。
透明部43は、図7に示すように、ほぼ透明な合成樹脂材料からなるものとされる。透明部43は、波長選択性を有することなく、全可視光線をほぼ均等に透過するものとされる。つまり、透明部43は、バックライト装置12のLED17から発せられた青色の単色光を、吸収したり反射したりすることが殆どなく、ほぼそのまま透過するものとされる。透明部43は、支持基板41に対して波長変換部42と同一層となるよう設けられるとともに、波長変換部42の各蛍光体層42R,42Gとほぼ同じ厚さを有している。透明部43は、図9に示すように、波長変換部42を構成する各蛍光体層42R,42Gと共に支持基板41の面内において多数個がマトリクス状に並ぶ形で配置されており、その配置が液晶パネル11のアレイ基板20に備えられる特定の画素電極25と平面に視て重畳するものとされる。透明部43は、画素電極25と同様に平面に視て縦長の方形状をなしており、その面積が画素電極25の面積と同じ程度とされている。なお、図9には、透明部43に「T」の文字を付している。具体的には、透明部43は、バックライト装置12のLED17から発せられる青色の単色光と同色を呈する青色画素部34Bを構成する画素電極25と平面に視て重畳する配置とされる。これにより、バックライト装置12から青色の単色光が波長変換パネル40に照射されると、その青色の単色光は、透明部43をほぼそのまま透過した後、液晶パネル11において透明部43と重畳する青色画素部34Bを構成する画素電極25を透過するようになっている。つまり、青色画素部34Bの透過光は、緑色画素部34G及び赤色画素部34Rの透過光とは異なり、波長変換部42による波長変換を経ることがないものとされ、波長変換に伴う損失が生じることが避けられている。従って、青色画素部34Bの透過光に関しては、LED17から発せられる光の利用効率が極めて高いものとなっている。しかも、透明部43は、各蛍光体層42R,42Gとほぼ同じ厚さを有していて液晶パネル11の裏側の偏光板29との間に隙間を殆ど有することがなく、同偏光板29に接する形で配されているので、仮に透明部の代わりに空気層を設けるようにした場合に比べると、光が不用意に屈折したり反射したりし難いものとなり、それにより混色などの問題が生じ難くなる。
遮光部44は、図7及び図9に示すように、平面に視て略格子状をなしており、波長変換部42を構成する各蛍光体層42R,42Gの間を仕切るとともに、各蛍光体層42R,42Gと透明部43との間を仕切る形で配されている。さらには、この遮光部44は、液晶パネル11に備えられて平面に視て互いに隣り合う各画素電極25の間を仕切る形で配されている。つまり、遮光部44は、平面に視て互いに隣り合う各色の画素部34R,34G,34Bの間を仕切る形で配されている。これにより、互いに隣り合い且つ互いに異なる色の画素部34R,34G,34Bの間で混色が生じるのが防がれるようになっている。また、遮光部44は、液晶パネル11に備えられて格子状をなすゲート配線26及びソース配線27と平面に視て重畳する配置とされる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。液晶表示装置10の電源を投入すると、図示しないコントロール基板のパネル制御回路により液晶パネル11の駆動が制御されるとともに、図示しないLED駆動回路基板のLED駆動回路によりLED基板18のLED17の駆動が制御される。点灯されたLED17からの青色の単色光は、図4に示すように、導光板19の光入射面19bに直接入射したり、第1シャーシ側反射シート14R1及びフレーム側反射シート16Rにより反射されてから光入射面19bに入射する。光入射面19bに入射した光は、第2シャーシ側反射シート14R2により反射されるなどして導光板19内を伝播された後に光出射面19aから出射される。導光板19を出射した光は、各光学部材15によって所定の光学作用が付与されることで、均一化された面状光として表側、つまり液晶パネル11及び波長変換パネル40側に出射される。
導光板19の光出射面19aを出射した光(青色の単色光)は、図7に示すように、液晶パネル11よりも先に波長変換パネル40に照射される。なお、図7では、導光板19の光出射面19aを出射する青色の単色光及びその進行方向を矢線により図示している。波長変換パネル40に照射された光は、ほぼ透明な支持基板41を透過してから、波長変換部42及び透明部43に入射される。波長変換部42に入射した青色の単色光は、各蛍光体層42G,42Rによりそれぞれ波長変換される。詳しくは、緑色蛍光体層42Gに入射した青色の単色光は、緑色蛍光体層42Gに含まれる緑色蛍光体である緑色の量子ドット蛍光体により緑色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換される。赤色蛍光体層42Rに入射した青色の単色光は、赤色蛍光体層42Rに含まれる赤色蛍光体である赤色の量子ドット蛍光体により赤色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換される。各蛍光体層42G,42Bにて波長変換されて生じた可視光線は、偏光がデポラライズされた無偏光光であり、三次元的に放射状に拡散する形で進行する。一方、透明部43に入射した青色の単色光は、透明部43にて吸収されたり反射されたりすることが殆どなく、ほぼそのまま透明部43を透過する。
このようにして波長変換パネル40を透過した3色の光は、液晶パネル11に入射される。液晶パネル11に入射される光は、まず裏側の偏光板29を透過することで、その偏光方向が整えられる。裏側の偏光板29を透過した光は、アレイ基板20及びその画素電極25などを透過してから、液晶層22に入射される。ここで、各画素電極25のうちの青色画素部34Bを構成する画素電極25を透過する光は、波長変換パネル40の透明部43を透過した青色の光とされるのに対し、各画素電極25のうちの緑色画素部34Gを構成する画素電極25を透過する光は、波長変換パネル40の波長変換部42を構成する緑色蛍光体層42Gにて波長変換された緑色の光とされるとともに、各画素電極25のうちの赤色画素部34Rを構成する画素電極25を透過する光は、波長変換パネル40の波長変換部42を構成する赤色蛍光体層42Rにて波長変換された赤色の光とされる。液晶層22に含まれる液晶分子は、各TFT24によって各画素電極25と対向電極31との間に印加される電圧に応じてその配向状態が各画素電極25毎に個別に制御されている。従って、液晶層22を透過する光は、各画素電極25毎に偏光状態が制御されるようになっている。液晶層22を透過した光は、対向電極31及び対向基板21などを透過した後に、表側の偏光板30を透過することで、再びその偏光方向が整えられるとともに、液晶パネル11の出射光量が各表示画素34を構成する各色の画素部34R,34G,34B毎にそれぞれ所定の階調に応じた値となり、もってマトリクス状に配置された各表示画素34によるカラー画像が表示される。
ところで、液晶パネル11において表示画素34を構成する青色画素部34Bの透過光は、LED17から発せられた青色の単色光がほぼそのまま波長変換パネル40の透明部43を透過したものであることから、緑色画素部34G及び赤色画素部34Rの透過光とは異なり、波長変換部42による波長変換を経ることがないものとされる。従って、青色画素部34Bの透過光は、波長変換に伴う損失が生じることが避けられていてLED17から発せられる光の利用効率が極めて高いものとなっている。一方、液晶パネル11において表示画素34を構成する緑色画素部34G及び赤色画素部34Rの透過光に関しては、LED17から発せられた青色の単色光が波長変換パネル40の波長変換部42によって波長変換されたものであるため、波長変換に伴う損失が生じることとなる。ところが、波長変換部42を構成する緑色蛍光体層42G及び赤色蛍光体層42Rは、いずれもダウンコンバージョン型の量子ドット蛍光体を含んでなるものとされているから、波長変換効率が極めて高いものとされており、それにより波長変換に伴う損失が低く抑えられている。しかも、上記した量子ドット蛍光体により波長変換される励起光は、LED17から発せられた青色の単色光とされていて、可視光線の中では高いエネルギーを有していることから、緑色画素部34G及び赤色画素部34Rの透過光に係る輝度がそれぞれ十分に高いものとなっている。
以上説明したように本実施形態の液晶表示装置(表示装置)10は、画像を表示する液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11に備えられて互いに異なる色を呈する複数の画素部34R,34G,34Bと、複数の画素部34R,34G,34Bに含まれる青色画素部34B(いずれかの画素部)と同色の単色光を発するLED(光源)17と、複数の画素部34R,34G,34Bに含まれてLED17から発せられる単色光とは異なる色を呈する画素部34R,34Gと重畳する形で配されるとともに、LED17からの単色光を波長変換し、その波長変換した光に、重畳する画素部が呈する色の光が含まれるものとされる波長変換部42と、を備える。
このような構成によれば、液晶パネル11に備えられて互いに異なる色を呈する複数の画素部34R,34G,34Bのうち、LED17から発せられる単色光とは異なる色を呈する画素部34R,34Gにおいては、波長変換部42により上記単色光が波長変換されることで、その画素部34R,34Gの透過光に当該画素部34R,34Gが呈する色の光が含まれるものとされる。一方、複数の画素部34R,34G,34Bのうち、LED17から発せられる単色光と同色を呈する青色画素部34Bにおいては、LED17からの単色光が波長変換部42によって波長変換されることなく透過することになる。つまり、LED17から発せられた単色光は、それと同色の青色画素部34Bを透過するに際して波長変換に伴う損失が生じることが避けられている。これにより、LED17から発せられる光の利用効率が向上する。
また、波長変換部42は、励起波長が蛍光波長よりも短波長とされる蛍光体からなるものとされる。このように波長変換部42としていわゆるダウンコンバージョン型の蛍光体を用いるようにすれば、仮にアップコンバージョン型の蛍光体(励起波長が蛍光波長よりも長波長とされる蛍光体)を用いた場合に比べると、波長変換効率がより高いものとなるので、輝度の向上などを図る上でより好適とされる。
また、複数の画素部34R,34G,34Bには、青色を呈する青色画素部34Bが少なくとも含まれており、LED17は、青色画素部34Bと同色である青色の単色光を少なくとも発するものとされる。このようにすれば、青色画素部34Bにおいては、LED17から発せられた青色の単色光が波長変換部42によって波長変換されることなく透過することになるので、LED17から発せられる青色の単色光の利用効率が高いものとされる。しかも、LED17から発せられる青色の単色光は、可視光線の中では高いエネルギーを有していることから、複数の画素部34R,34G,34Bのうち、青色以外の色を呈する画素部においては、高いエネルギーとされるLED17からの青色光を波長変換部42により波長変換して得られた長波長の光が透過されることになるので、青色以外の色を呈する画素部の透過光に係る輝度が十分に高いものとなる。
また、青色画素部34Bと重畳する形で配されて透明な透明部43を備える。このようにすれば、青色画素部34Bと重畳する透明部43を、LED17から発せられた青色の光が透過することで、青色画素部34Bの透過光に係る輝度がより向上する。
また、波長変換部42は、量子ドット蛍光体からなるものとされる。このように波長変換部42として量子ドット蛍光体を用いるようにすれば、波長変換された光の色純度が優れたものとなるので、LED17から発せられる単色光とは異なる色を呈する画素部34R,34Gの透過光に係る色純度がより高いものとなる。
また、液晶パネル11には、液晶層22と、液晶層22を挟み込む形で配される一対の偏光板(偏光層)29,30と、が少なくとも備えられており、波長変換部42は、偏光板29,30に対して液晶層22側とは反対側に配される。このようにすれば、一方の偏光板29を透過して偏光状態が整えられた光は、液晶層22を透過した後に他方の偏光板30を透過するものとされ、その途中で波長変換部42を経ることがないものとされる。従って、LED17から発せられる単色光が波長変換部42にて波長変換される際に無偏光化された場合でも、一対の偏光板29,30及び液晶層22を透過する光の偏光状態が乱されることが避けられる。これにより、液晶層22の配向状態を制御することで、各画素部34R,34G,34Bの透過光量を適切に制御することができる。
また、液晶パネル11には、液晶層22を挟み込む形で配され且つ一対の偏光板29,30に対してそれぞれ液晶層22側に配される一対の基板20,21が備えられており、一対の偏光板29,30のうちのいずれか一方の偏光板29に対してアレイ基板20側とは反対側に配されるよう取り付けられるとともに偏光板29側の面に少なくとも波長変換部42が設けられる支持基板41と、支持基板41と偏光板29との間に挟み込まれる波長変換部42を封止するシール部(封止部)45と、が備えられる。このようにすれば、支持基板41は、一対の偏光板29,30のうちのいずれか一方の偏光板29に対してアレイ基板20側とは反対側に配されるよう取り付けられており、その支持基板41における偏光板29側の面に設けられた波長変換部42は、支持基板41と偏光板29との間に挟み込まれるとともにシール部45によって封止されている。これにより、波長変換部42が湿気などの影響によって性能劣化する事態を避けることができる。
また、光源は、LEDとされる。このようにすれば、LED17から高い色純度の単色光が発せられる。これにより、液晶パネル11に表示される画像の色再現性を向上させることができる。
本実施形態に係るテレビ受信装置10TVは、上記した液晶表示装置10と、テレビ信号を受信可能なチューナー(受信部)10Tとを備える。このようなテレビ受信装置10TVによれば、高輝度なテレビ画像を表示することができ、また低消費電力化にも好適とされる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図11または図12によって説明する。この実施形態2では、波長変換パネル140にカラーフィルタ46を設けるようにしたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る波長変換パネル140には、図11に示すように、特定の波長領域の光を選択的に透過し、それ以外の波長領域の光を選択的に吸収するカラーフィルタ(波長選択性透光部)46が設けられている。カラーフィルタ46は、波長変換部142及び透明部143に対して表側、つまり液晶パネル111側(バックライト装置側とは反対側)に積層する形で設けられている。従って、支持基板141には、先に波長変換部142及び透明部143が設けられ、その後に波長変換部142及び透明部143上に重なる形でカラーフィルタ46が設けられている。
カラーフィルタ46は、図11に示すように、青色に属する波長領域の光、つまり青色の光を選択的に透過する青色着色層(青色選択性透光部)46Bと、緑色に属する波長領域の光、つまり緑色の光を選択的に透過する緑色着色層(緑色選択性透光部)46Gと、赤色に属する波長領域の光、つまり赤色の光を選択的に透過する赤色着色層(赤色選択性透光部)46Rと、から構成される。各着色層46R,46G,46Bは、それぞれ所定の顔料または染料を含有しており、その含有する顔料または染料に応じた特定の色を呈するものとされる。青色着色層46Bは、青色の光については透過するものの、青色の光以外の光、例えば緑色の光及び赤色の光などを吸収するものとされる。緑色着色層46Gは、緑色の光については透過するものの、緑色の光以外の光、例えば青色の光及び赤色の光などを吸収するものとされる。赤色着色層46Rは、赤色の光については透過するものの、赤色の光以外の光、例えば青色の光及び緑色の光などを吸収するものとされる。青色着色層46Bは、透明部143に対して表側(出光側)に積層(重畳)する形で設けられており、それにより液晶パネル111の青色画素部134Bを構成する画素電極125と重畳する形で配されている。緑色着色層46Gは、緑色蛍光体層142Gに対して表側(出光側)に積層(重畳)する形で設けられており、それにより液晶パネル111の緑色画素部134Gを構成する画素電極125と重畳する形で配されている。赤色着色層46Rは、赤色蛍光体層142Rに対して表側(出光側)に積層(重畳)する形で設けられており、それにより液晶パネル111の赤色画素部134Rを構成する画素電極125と重畳する形で配されている。このように、各着色層46R,46G,46Bは、同じ色を呈する各画素部134R,134G,134Bと重畳配置されている。カラーフィルタ46を構成する各着色層46R,46G,46Bは、各画素部134R,134G,134B(緑色蛍光体層142G、赤色蛍光体層142R、及び透明部143)と同様に、支持基板141の板面の面内において多数個ずつがマトリクス状に並んで配置されている。青色着色層46Bに対して裏側に積層される透明部143は、その厚みが各蛍光体層142R,142Gの厚みとほぼ同じとされている。これにより、各着色層46R,46G,46Bは、その厚みが互いにほぼ同じに揃えられている。また、遮光部144は、カラーフィルタ46を構成するとともに互いに隣り合う各着色層46R,46G,46Bの間を仕切る形で設けられている。
カラーフィルタ46を構成する各色の着色層46R,46G,46Bは、次のような透過スペクトルを有している。赤色を呈する赤色着色層46Rは、図12に示すように、赤色に属する波長領域(約600nm〜約780nm)の光、つまり赤色の光を選択的に透過するものとされており、その透過スペクトルに含まれるピークの立ち上がり位置が560nm以上となり、ピークの半値(分光透過率の最大値の半値)となる波長が580nm以上となるよう構成されている。具体的には、赤色着色層46Rは、ピークの立ち上がり位置が566nm程度となり、ピークの半値となる波長が588nm程度となる透過スペクトルを有するよう構成される。緑色を呈する緑色着色層46Gは、緑色に属する波長領域(約500nm〜約570nm)の光、つまり緑色の光を選択的に透過するものとされており、その透過スペクトルに含まれるピークのピーク波長が510nm〜550nmの範囲となるとともに、当該ピークの半値幅が110nm未満となるよう構成されている。具体的には、緑色着色層46Gは、ピーク波長が530nmとなるピークを含み且つその半値幅(488nmから580nmまでの幅)が92nm程度となる透過スペクトルを有するよう構成される。青色を呈する青色着色層46Bは、青色に属する波長領域(約420nm〜約500nm)の光、つまり青色の光を選択的に透過するものとされており、その透過スペクトルに含まれるピークのピーク波長が440nm〜480nmの範囲となるとともに、当該ピークの半値幅が110nm未満となるよう構成されている。具体的には、青色着色層46Bは、ピーク波長が455nmとなるピークを含み且つその半値幅(404nmから509nmまでの幅)が105nm程度となる透過スペクトルを有するよう構成される。なお、ここで言う透過スペクトルの「ピーク」とは、透過スペクトルの中の山状部分のことを指し、「ピーク波長」とは、上記山状部分の中の頂点における波長のことを指す。また、図12には、カラーフィルタ46の透過スペクトルが示されており、同図の横軸が光の波長とされ、同図の縦軸がカラーフィルタ46の分光透過率(単位は「%」)とされている。
続いて、本実施形態に係る作用について説明する。図示しないバックライト装置から波長変換パネル140に向けて青色の単色光が照射されると、その青色の単色光は、図11に示すように、ほぼ透明な支持基板141を透過してから、まず波長変換部142及び透明部143に入射される。波長変換部142に入射した青色の単色光は、上記した実施形態1と同様に各蛍光体層142G,142Rによりそれぞれ波長変換される。これに対して、透明部143に入射した青色の単色光は、透明部143にて吸収されたり反射されたりすることが殆どなく、ほぼそのまま透明部143を透過する。
このうち、緑色蛍光体層142Gを透過した光は、緑色蛍光体層142Gに対して表側に積層された緑色着色層46Gに、赤色蛍光体層142Rを透過した光は、赤色蛍光体層142Rに対して表側に積層された赤色着色層46Rに、それぞれ入射される。ここで、緑色蛍光体層142Gの透過光には、緑色蛍光体層142Gにて波長変換されて発せられた緑色の光の他にも、緑色蛍光体層142Gでは波長変換されなかった青色の光などが含まれ得るものとされる。同様に、赤色蛍光体層142Rの透過光には、赤色蛍光体層142Rにて波長変換されて発せられた赤色の光の他にも、赤色蛍光体層142Rでは波長変換されなかった青色の光などが含まれ得るものとされる。また、緑色蛍光体層142Gでは、青色の光が緑色の光へと波長変換されるものの、波長変換に伴って緑色に属する波長領域からずれた光、つまりサイドローブ光が生じ得る場合もある。同様に、赤色蛍光体層142Rでは、青色の光が赤色の光へと波長変換されるものの、波長変換に伴って赤色に属する波長領域からずれたサイドローブ光が生じ得る場合もある。緑色蛍光体層142G及び赤色蛍光体層142Rの透過光に、上記のような未変換の青色の光やサイドローブ光が含まれていた場合でも、緑色蛍光体層142Gの透過光が緑色着色層46Gを透過されるのに伴って、未変換の青色の光やサイドローブ光が緑色着色層46Gにより吸収されるとともに、赤色蛍光体層142Rの透過光が赤色着色層46Rを透過されるのに伴って、未変換の青色の光やサイドローブ光が緑色着色層46Gにより吸収されるようになっている。これにより、緑色着色層46Gを透過して液晶パネル111の緑色画素部134Gに供給される緑色の光は、色純度が極めて高いものとされるとともに、赤色着色層46Rを透過して液晶パネル111の赤色画素部134Rに供給される赤色の光は、色純度が極めて高いものとされる。
一方、透明部143を透過した光は、透明部143に対して表側に積層された青色着色層46Bに入射される。ここで、透明部143の透過光は、バックライト装置に備えられるLEDの発光光とされるものの、このLEDの発光光には、青色に属する波長領域からずれた光、つまりサイドローブ光が含まれている場合がある。透明部143の透過光に上記のようなサイドローブ光が含まれていた場合でも、透明部143の透過光が青色着色層46Bを透過されるのに伴って、そのサイドローブ光が青色着色層46Bにより吸収されるようになっている。これにより、青色着色層46Bを透過して液晶パネル111の青色画素部134Bに供給される緑色の光は、色純度が極めて高いものとされる。以上のように、カラーフィルタ46を構成する各着色層46R,46G,46Bによって各画素部134R,134G,134Bの透過光に係る色純度がそれぞれ向上されるから、液晶パネル111の表示面に表示される画像に係る色再現性がさらに向上され、表示品位がより高いものとなる。
以上説明したように本実施形態によれば、青色画素部134Bと重畳する形で配されて青色の光を選択的に透過する青色着色層(青色選択性透光部)46Bを備える。このようにすれば、青色画素部34Bと重畳する青色着色層46Bを、LEDから発せられた青色の光が透過することで、青色画素部34Bの透過光に係る色純度がより向上する。
また、複数の画素部134R,134G,134Bには、緑色を呈する緑色画素部134Gと赤色を呈する赤色画素部134Rとがそれぞれ少なくとも含まれており、波長変換部142には、緑色画素部134Gと重畳する形で配されるとともにLEDからの青色の単色光を緑色の光に波長変換する緑色蛍光体層(緑色波長変換部)142Gと、赤色画素部134Rと重畳する形で配されるとともにLEDからの青色の単色光を赤色の光に波長変換する赤色蛍光体層(赤色波長変換部)142と、がそれぞれ少なくとも含まれる。このようにすれば、緑色画素部134G及び赤色画素部134Rにおいては、可視光線の中でも高いエネルギーとされるLEDからの青色光を、波長変換部142により波長変換した長波長の光である緑色の光及び赤色の光がそれぞれ透過されることになるので、緑色画素部134G及び赤色画素部134Rの透過光に係る輝度がそれぞれ十分に高いものとなる。
また、緑色蛍光体層142Gと重畳し且つ緑色蛍光体層142Gに対して出光側に配されて緑色の光を選択的に透過する緑色着色層(緑色選択性透光部)46Gと、赤色蛍光体層142Rと重畳し且つ赤色蛍光体層142Rに対して出光側に配されて赤色の光を選択的に透過する赤色着色層(赤色選択性透光部)46Rと、を備える。このようにすれば、緑色蛍光体層142Gにて波長変換された緑色の光がその出光側に重畳配置された緑色着色層46Gを透過することで、緑色画素部134Gの透過光に係る色純度がより向上する。赤色蛍光体層142Rにて波長変換された赤色の光がその出光側に重畳配置された赤色着色層46Rを透過することで、赤色画素部134Rの透過光に係る色純度がより向上する。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図13または図14によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態2からカラーフィルタ246の構成を偏光したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るカラーフィルタ246は、図13に示すように、黄色に属する波長領域の光、つまり黄色の光を選択的に透過する黄色着色層(黄色選択性透光部)246Yからなるものとされる。黄色着色層246Yを透過する黄色に属する波長領域の光には、緑色に属する波長領域の光と赤色に属する波長領域の光とが含まれていることから、黄色着色層246Yは、緑色の光と赤色の光とを共に透過するものとされる。黄色着色層246Yは、黄色の光(緑色の光及び赤色の光)については透過するものの、黄色の光以外の光、例えば青色の光などを吸収するものとされる。黄色着色層246Yは、緑色蛍光体層242G及び赤色蛍光体層242Rに対してそれぞれ表側に積層する形で設けられている。従って、黄色着色層246Yは、液晶パネル211の緑色画素部234Gを構成する画素電極225、及び赤色画素部234Rを構成する画素電極225とそれぞれ重畳する形で配されている。このように、黄色着色層246Yは、自身を透過する光に含まれる光の色(緑色及び赤色)と同色を呈する緑色画素部234G及び緑色蛍光体層242Gと、赤色画素部234R及び赤色蛍光体層242Rと、に対して重畳配置されている。カラーフィルタ246を構成する黄色着色層246Yは、緑色画素部234G及び赤色画素部234R(緑色蛍光体層242G及び赤色蛍光体層242R)と同様に、支持基板241の板面の面内において多数個ずつがマトリクス状に並んで配置されている。なお、カラーフィルタ246は、青色画素部234Bと重畳する位置には配置されておらず、透明部243に対して積層する形でも配置されていない。そのため、透明部243は、その厚みが各蛍光体層242R,242Gの厚みに、黄色着色層246Yの厚みを足し合わせた大きさとされている。これにより、透明部243における表側の面が、黄色着色層246Yにおける表側の面と面一状をなしている。また、遮光部244は、カラーフィルタ246を構成するとともに互いに隣り合う黄色着色層246Yの間を仕切る形で設けられている。
カラーフィルタ246を構成する黄色着色層246Yは、図14に示すように、黄色の波長領域(580nm〜600nm)の光、つまり黄色の光を選択的に透過するものとされており、その透過スペクトルに含まれるピークの半値となる波長が480nm〜580nmの範囲に存するよう構成されている。具体的には、黄色着色層246Yは、ピークの半値となる波長が499nm程度となる透過スペクトルを有するよう構成されるのが好ましい。つまり、黄色着色層246Yに係る透過スペクトルには、緑色蛍光体層242Gに含有される緑色蛍光体の発光スペクトルがほぼ全域にわたって含まれるとともに、赤色蛍光体層242Rに含有される赤色蛍光体の発光スペクトルがほぼ全域にわたって含まれているので、緑色蛍光体層242Gにて波長変換された緑色の光と、赤色蛍光体層242Rにて波長変換された赤色の光と、がそれぞれ黄色着色層246Yを効率的に透過することになる。その一方、黄色着色層246Yは、LEDから発せられた青色の単色光などについては、効率的に吸収することができるものとされる。なお、図14には、カラーフィルタ246の透過スペクトルが示されており、同図の横軸が光の波長とされ、同図の縦軸がカラーフィルタ246の分光透過率(単位は「%」)とされている。
続いて、本実施形態に係る作用について説明する。図示しないバックライト装置から波長変換パネル240に向けて青色の単色光が照射されると、その青色の単色光は、図13に示すように、ほぼ透明な支持基板241を透過してから、まず波長変換部242及び透明部243に入射される。波長変換部242に入射した青色の単色光は、上記した実施形態1と同様に各蛍光体層242G,242Rによりそれぞれ波長変換される。これに対して、透明部243に入射した青色の単色光は、透明部243にて吸収されたり反射されたりすることが殆どなく、ほぼそのまま透明部243を透過する。
このうち、緑色蛍光体層242Gを透過した光は、緑色蛍光体層242Gに対して表側に積層された黄色着色層246Yに、赤色蛍光体層242Rを透過した光は、赤色蛍光体層242Rに対して表側に積層された黄色着色層246Yに、それぞれ入射される。ここで、緑色蛍光体層242Gの透過光には、緑色蛍光体層242Gにて波長変換されて発せられた緑色の光の他にも、緑色蛍光体層242Gでは波長変換されなかった青色の光などが含まれ得るものとされる。同様に、赤色蛍光体層242Rの透過光には、赤色蛍光体層242Rにて波長変換されて発せられた赤色の光の他にも、赤色蛍光体層242Rでは波長変換されなかった青色の光などが含まれ得るものとされる。また、緑色蛍光体層242Gでは、青色の光が緑色の光へと波長変換されるものの、波長変換に伴って緑色に属する波長領域からずれた光、つまりサイドローブ光が生じ得る場合もある。同様に、赤色蛍光体層242Rでは、青色の光が赤色の光へと波長変換されるものの、波長変換に伴って赤色に属する波長領域からずれたサイドローブ光が生じ得る場合もある。緑色蛍光体層242G及び赤色蛍光体層242Rの透過光に、上記のような未変換の青色の光やサイドローブ光(特に短波長側にずれたサイドローブ光)が含まれていた場合でも、緑色蛍光体層242Gの透過光が黄色着色層246Yを透過されるのに伴って、未変換の青色の光やサイドローブ光が黄色着色層246Yにより吸収されるとともに、赤色蛍光体層242Rの透過光が黄色着色層246Yを透過されるのに伴って、未変換の青色の光やサイドローブ光(特に短波長側にずれたサイドローブ光)が黄色着色層246Yにより吸収されるようになっている。これにより、黄色着色層246Yを透過して液晶パネル211の緑色画素部234Gに供給される緑色の光は、色純度が極めて高いものとされるとともに、黄色着色層246Yを透過して液晶パネル211の赤色画素部234Rに供給される赤色の光は、色純度が極めて高いものとされる。以上のように、カラーフィルタ246を構成する黄色着色層246Yによって緑色画素部234G及び赤色画素部234Rの透過光に係る色純度がそれぞれ向上されるから、液晶パネル211の表示面に表示される画像に係る色再現性がさらに向上され、表示品位がより高いものとなる。なお、青色画素部234Bの透過光に関しては、カラーフィルタ246を透過することがないので、実施形態2に比べると、透過光量がより多く確保され、輝度の向上を図る上で好適となる。
以上説明したように本実施形態によれば、緑色蛍光体層242G及び赤色蛍光体層242Rのそれぞれと重畳し且つ緑色蛍光体層242G及び赤色蛍光体層242Rのそれぞれに対して出光側に配されて黄色の光を選択的に透過する黄色着色部層(黄色選択性透光部)246Yを備える。このようにすれば、黄色着色部層246Yは、黄色の光、つまり緑色の光及び赤色の光をそれぞれ選択的に透過するものとされる。従って、緑色蛍光体層242Gにて波長変換された緑色の光、及び赤色蛍光体層242Rにて波長変換された赤色の光は、その出光側にそれぞれ重畳配置された黄色着色部層246Yをそれぞれ透過することで、緑色画素部234G及び赤色画素部234Rにおけるそれぞれの透過光に係る色純度がより向上する。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図15から図17によって説明する。この実施形態4では、上記した実施形態1から表示画素334に黄色を呈する黄色画素部334Yを追加したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るテレビ受信装置310TVには、図15に示すように、液晶表示装置310と、当該液晶表示装置310を挟むようにして収容する表裏両キャビネット310Ca,310Cbと、電源310Pと、テレビ信号を受信するチューナー(受信部)310Tと、チューナー310Tから出力されたテレビ映像信号を当該液晶表示装置310用の映像信号に変換する映像変換回路基板310VCと、スタンド310Sとを備えて構成される。このうち、映像変換回路基板310VCは、チューナー310Tから出力されたテレビ映像信号を青色、緑色、赤色、黄色の各色の映像信号に変換し、生成された各色の映像信号を液晶パネル311に接続されたコントロール基板(図示せず)に出力するものとされる。
本実施形態に係る液晶パネル311においては、図16に示すように、表示画素334が、赤色、緑色、及び青色の3色の各画素部334R,334G,334Bに、黄色を呈する黄色画素部334Yを加えた構成とされている。従って、液晶パネル311において、X軸方向に沿って並ぶ4つの画素電極325が、互いに異なる色を呈する4色の画素部334R,334G,334B,334Yを構成している。これら4色の画素部334R,334G,334B,334Yは、液晶パネル311の板面において行方向(X軸方向)に沿って繰り返し並べて配されることで、画素群を構成しており、この画素群が列方向(Y軸方向)に沿って多数並んで配されている。
本実施形態に係る波長変換パネル340においては、図16に示すように、波長変換部342が、赤色の光及び緑色の光をそれぞれ発する赤色蛍光体層342R及び緑色蛍光体層342Gに、黄色の光を発する黄色蛍光体層(黄色波長変換部)342Yを加えた構成とされている。黄色蛍光体層342Yは、LEDから供給される青色の光を励起光とし、その励起光に基づいて黄色に属する特定の波長領域の可視光線を蛍光光として発するものとされる。このように、波長変換部342は、LEDから発せられる青色の単色光を、その単色光とは異なる色である赤色の光と緑色の光と黄色の光とにそれぞれ波長変換するとともに、その波長変換した赤色の光と緑色の光と黄色の光とを、各色の画素部334R,334G,334B,334Yのうち、LEDから発せられる青色の単色光とは異なる色である赤色を呈する赤色画素部334Rと緑色を呈する緑色画素部334Gと黄色を呈する黄色画素部334Yとにそれぞれ供給するものとされる。
黄色蛍光体層342Yは、次のような発光スペクトルを有している。すなわち、黄色蛍光体層342Yには、図17に示すように、青色の光を励起光として、黄色に属する波長領域(約550nm〜約600nm)の光、つまり黄色の光を蛍光光として発する黄色蛍光体が含有されている。黄色蛍光体層342Yに含まれる黄色蛍光体は、ピークのピーク波長が黄色の光の波長範囲の中の約560nmとされ且つピークの半値幅が40nm未満とされる発光スペクトルを有している。黄色蛍光体層342Yに含まれる黄色蛍光体としては、他の色の蛍光体層342R,342Gと同様に、量子ドット蛍光体を用いるのが好ましい。図17には、各蛍光体層342R,342G,342Yに含まれる各蛍光体の発光スペクトルが示されており、同図の横軸が光の波長とされ、同図の縦軸が各蛍光体の相対的な発光強度(無単位)とされている。
続いて、本実施形態に係る作用について説明する。図示しないバックライト装置から波長変換パネル340に向けて青色の単色光が照射されると、その青色の単色光は、図16に示すように、ほぼ透明な支持基板341を透過してから、波長変換部342及び透明部343に入射される。波長変換部342に入射した青色の単色光は、各蛍光体層342G,342R,342Yによりそれぞれ波長変換される。詳しくは、緑色蛍光体層342Gに入射した青色の単色光は、緑色蛍光体層342Gに含まれる緑色蛍光体である緑色の量子ドット蛍光体により緑色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換された後に、緑色蛍光体層342Gと重畳する緑色画素部334Gを構成する画素電極325を透過する。赤色蛍光体層342Rに入射した青色の単色光は、赤色蛍光体層342Rに含まれる赤色蛍光体である赤色の量子ドット蛍光体により赤色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換された後に、赤色蛍光体層342Rと重畳する赤色画素部334Rを構成する画素電極325を透過する。黄色蛍光体層342Yに入射した青色の単色光は、黄色蛍光体層342Yに含まれる黄色蛍光体である黄色の量子ドット蛍光体により黄色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換された後に、黄色蛍光体層342Yと重畳する黄色画素部334Yを構成する画素電極325を透過する。一方、透明部343に入射した青色の単色光は、透明部343にて吸収されたり反射されたりすることが殆どなく、ほぼそのまま透明部343を透過した後に、透明部343と重畳する青色画素部334Bを構成する画素電極325を透過する。
このようにして液晶パネル311の各画素部334R,334G,334B,334Yを透過した4色の光によって所定のカラー画像が表示されるようになっている。この液晶パネル311に表示されるカラー画像は、上記した実施形態1に比べると、黄色の光が加わっている分だけ色度領域が拡張されており、それにより色再現性に優れた表示画像となっている。しかも、黄色蛍光体層342Yは、ダウンコンバージョン型の量子ドット蛍光体を含んでなるものとされているから、波長変換効率が極めて高いものとされており、それにより波長変換に伴う損失が低く抑えられている。しかも、上記した量子ドット蛍光体により波長変換される励起光は、LEDから発せられた青色の単色光とされていて、可視光線の中では高いエネルギーを有していることから、黄色画素部334Yの透過光に係る輝度が、緑色画素部334G及び赤色画素部334Rと同様に十分に高いものとなっている。
以上説明したように本実施形態によれば、複数の画素部334R,334G,334Bには、黄色を呈する黄色画素部334Yが少なくとも含まれており、波長変換部342には、黄色画素部334Yと重畳する形で配されるとともにLEDからの青色の単色光を黄色の光に波長変換する黄色蛍光体層(黄色波長変換部)342Yが少なくとも含まれる。このようにすれば、黄色画素部334Yにおいては、可視光線の中でも高いエネルギーとされるLEDからの青色光を、波長変換部342の黄色蛍光体層342Yにより波長変換された長波長の光である黄色の光が透過されることになるので、黄色画素部334Yの透過光に係る輝度が十分に高いものとなる。しかも、青色画素部334B、緑色画素部334G、及び赤色画素部334Rに黄色画素部334Yを加えることで、液晶パネル311の出射光に係る色度領域がさらに拡張されるので、表示される画像に係る色再現性により優れる。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図18から図22によって説明する。この実施形態5では、上記した実施形態1からバックライト装置412を直下型に変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る液晶表示装置410は、図18に示すように、液晶パネル411と、直下型のバックライト装置412とをベゼル413などにより一体化した構成とされる。なお、液晶パネル411の構成は、上記した実施形態1と同様であるから、重複する説明は省略する。以下、直下型のバックライト装置412の構成について説明する。
バックライト装置412は、図19に示すように、光出射側(液晶パネル411側)に光出射部414cを有した略箱型をなすシャーシ414と、シャーシ414の光出射部414cを覆うようにして配される光学部材415と、シャーシ414の外縁部に沿って配され光学部材415の外縁部をシャーシ414との間で挟んで保持するフレーム416と、を備える。さらに、シャーシ414内には、光学部材415(液晶パネル411)の直下となる位置に対向状に配されるLED417と、LED417が実装されたLED基板418と、LED基板418においてLED417に対応した位置に取り付けられる拡散レンズ50と、LED基板418をシャーシ414に対して取付状態に保持するための基板保持部材51と、が備えられる。その上、シャーシ414内には、シャーシ414内の光を光学部材415側に反射させる反射シート52が備えられる。このように本実施形態に係るバックライト装置412は、直下型であるから、実施形態1にて示したエッジライト型のバックライト装置12において用いていた導光板19が備えられていない。また、光学部材415には、相対的に板厚が厚くて最も裏側に配置される拡散板と、相対的に板厚が薄くて拡散板の表側に積層配置される光学シートと、が含まれている。また、フレーム416の構成については、実施形態1とはフレーム側反射シート16Rを有していない点以外は同様であるため、説明を省略する。続いて、バックライト装置412の各構成部品について詳しく説明する。
シャーシ414は、金属製とされ、図19から図21に示すように、液晶パネル411と同様に横長な方形状をなす底板414aと、底板414aの各辺の外端からそれぞれ表側(光出射側)に向けて立ち上がる側板414bと、各側板414bの立ち上がり端から外向きに張り出す受け板53と、からなり、全体としては表側に向けて開口した浅い略箱型をなしている。シャーシ414は、その長辺方向がX軸方向(水平方向)と一致し、短辺方向がY軸方向(鉛直方向)と一致している。シャーシ414における各受け板53には、表側からフレーム416及び次述する光学部材415が載置可能とされる。各受け板53には、フレーム416がねじ止めされている。
次に、LED417が実装されるLED基板418について説明する。LED基板418は、図19から図21に示すように、平面に視て横長の方形状(短冊状)をなす基材を有しており、長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致する状態でシャーシ414内において底板414aに沿って延在しつつ収容されている。LED基板418は、シャーシ414内においてX軸方向(行方向)に2枚ずつ、Y軸方向(列方向)に9枚ずつ、合計18枚がマトリクス状(行列状)に並列して配置されている。このLED基板418の基材の板面のうち、表側を向いた面(光学部材415側を向いた面)には、LED417が表面実装されており、ここが実装面418aとされる。
LED417は、図20及び図21に示すように、LED基板418の実装面418a上において長辺方向(X軸方向)に沿って複数が一列に間欠的に並んで配されている。LED417は、上記したようにシャーシ414の底板414aに沿ってマトリクス状に複数枚ずつ並んで配されるLED基板418のそれぞれに複数ずつ設けられているので、全体としてシャーシ414内においてX軸方向及びY軸方向に沿って複数ずつマトリクス状に平面配置されている。各LED基板418に実装されたLED417は、図22に示すように、その発光面417aが光学部材415及び液晶パネル411と対向状をなすとともに、その光軸がZ軸方向、つまり液晶パネル411の表示面と直交する方向と一致している。LED417は、その配向分布が、上記した光軸に沿って進行する光の光量が最も多くなるものとされているが、光軸に対して斜め方向に沿って進行する光も少なからず含まれている。なお、図22では、LED417から発せられる光の進行方向を矢線にて図示している。
反射シート52は、図18から図21に示すように、シャーシ414の内面をほぼ全域にわたって覆う大きさ、つまり底板414aに沿って平面配置された全LED基板418を一括して覆う大きさを有している。この反射シート52によりシャーシ414内の光を光学部材415側に向けて反射させることができるようになっている。反射シート52は、シャーシ414の底板414aに沿って延在するとともに底板414aの大部分を覆う大きさの底部52aと、底部52aの各外端から表側に立ち上がるとともに底部52aに対して傾斜状をなす4つの立ち上がり部52bと、各立ち上がり部52bの外端から外向きに延出するとともにシャーシ414の受け板53に載せられる延出部52cと、から構成されている。この反射シート52の底部52aが各LED基板418における表側の面、つまりLED417の実装面418aに対して表側に重なるよう配される。
拡散レンズ50は、ほぼ透明で(高い透光性を有し)且つ屈折率が空気よりも高い合成樹脂材料(例えばポリカーボネートやアクリルなど)からなる。拡散レンズ50は、図19及び図22に示すように、所定の厚みを有するとともに、平面に視て略円形状に形成されており、LED基板418に対して各LED417を表側(光出射側)から個別に覆うよう、つまり平面に視て各LED417と重畳するようそれぞれ取り付けられている。拡散レンズ50は、LED417の発光面417aと対向しており、その対向部分が円弧状に凹んだ形状とされている。そして、この拡散レンズ50は、LED417から発せられた指向性の強い光を拡散させつつ出射させることができる。つまり、LED417から発せられた光は、拡散レンズ50を介することにより指向性が緩和されるので、隣り合うLED417間の間隔を広くとってもその間の領域が暗部として視認され難くなる。これにより、輝度ムラの発生を抑制しつつもLED417の設置個数を少なくすることが可能となっている。この拡散レンズ50は、平面に視てLED417とほぼ同心となる位置に配されている。
基板保持部材51は、ポリカーボネートなどの合成樹脂製とされており、表面が光の反射性に優れた白色を呈する。基板保持部材51は、図20及び図21に示すように、LED基板418の板面に沿う本体部と、本体部から裏側、つまりシャーシ414の底板414a側に向けて突出して底板414aに固定される固定部とを備える。基板保持部材51は、各LED基板418に対して複数ずつ取り付けられており、その配置がLED417に対してX軸方向について隣り合うものとされる。なお、複数の基板保持部材51には、本体部から表側に突出するとともに光学部材415を裏側から支持する支持部を有するものが含まれている。なお、反射シート52には、各拡散レンズ50を通す孔と、各基板保持部材51を通す孔とが対応する位置に開口して形成されている。
このような直下型のバックライト装置412を用いた場合であっても、図20及び図21に示すように、LED417から発せられた青色の単色光が波長変換パネル440を透過すると、波長変換部により青色の単色光が緑色の光及び赤色の光へと波長変換されるとともに、透明部を青色の単色光がそのまま透過することで、液晶パネル411における緑色画素部には緑色の光が、赤色画素部には赤色の光が、青色画素部には青色の光が、それぞれ供給される。これにより、光の利用効率が改善されるとともに、色再現性に優れた表示を実現することができる。しかも、直下型のバックライト装置412では、上記した実施形態1に記載したエッジライト型のバックライト装置12に比べると、本来的に光の利用効率が高いため、より高輝度の表示を行う場合などに好適となる。
<実施形態6>
本発明の実施形態6を図23によって説明する。この実施形態6では、上記した実施形態5からバックライト装置512の光源を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るバックライト装置512には、図23に示すように、光源としてレーザダイオード54が備えられている。このレーザダイオード54は、青色の波長領域(約420nm〜約500nm)に属する光、つまり青色の単色光を発光する青色レーザダイオード素子を備えるとともに、光を多重反射により共振する共振器を内蔵している。従って、レーザダイオード54から発せられる光は、ビーム状で波長及び位相が揃ったコヒーレントな光となっている。レーザダイオード54は、その発光スペクトルに含まれるピークの半値幅がいずれも1nm以下となるよう構成されている。レーザダイオード54は、その発光面54aから発せられる光のほぼ全てが光軸であるZ軸方向に沿って進行し、光軸と交差する方向に進行するものが殆ど生じない配光分布を有している。なお、図23では、レーザダイオード54から発せられる光の進行方向を矢線にて図示している。
このように本実施形態に係るレーザダイオード54は、上記した実施形態5に記載したLED417(図22を参照)に比べると、配光分布が単純なものとなっている。従って、レーザダイオード54の発光面54aを覆う形で取り付けられる拡散レンズ550は、上記した実施形態1に記載した拡散レンズ50(図22を参照)に比べると、光学設計が容易なものとなり、それにより径寸法が小さなものとなっている。つまり、本実施形態に係る拡散レンズ550は、より小型化されている。これにより、レーザダイオード54及び拡散レンズ550が実装されるLD基板(レーザダイオード基板、光源基板)55の幅寸法をより小さくすることができ、もってLD基板55に係る製造コストの低廉化を図ることができる。
<実施形態7>
本発明の実施形態7を図24または図25によって説明する。この実施形態7では、上記した実施形態1において波長変換パネルに備えられていた波長変換部642、透明部643、及び遮光部644を液晶パネル611に内蔵させたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る液晶パネル611には、図24及び図25に示すように、波長変換部642、透明部643、及び遮光部644が内蔵されている。具体的には、液晶パネル611を構成する対向基板621における液晶層622側の板面には、波長変換部642、透明部643、及び遮光部644が設けられている。それに加えて、対向基板621には、波長変換部642、透明部643、及び遮光部644に対して液晶層622側に積層される形で表側の偏光板630が設けられている。つまり、波長変換部642、透明部643、及び遮光部644は、表側の偏光板630に対して表側、つまり液晶層622側とは反対側に配されている。従って、裏側の偏光板629、液晶層622、及び表側の偏光板630を順次に透過した光が、波長変換部642及び透明部643に入射されるようになっている。これにより、液晶層622に含まれる液晶分子の配向状態をTFT624により制御することで、各画素部634R,634G,634B毎に透過光量を適切に制御することが可能とされている。波長変換部642及び透明部643は、液晶パネル611に内蔵されることで、シール部623により封止されているので、湿気などによって性能劣化し難いものとされている。また、対向電極631は、表側の偏光板630に対して液晶層622側に積層配置されている。このように本実施形態では、上記した実施形態1に記載した波長変換パネル及び支持基板が省略されているので、その組み付けが不要となり、製造コストの低廉化を図る上で好適とされる。なお、図24では、波長変換部642及び透明部643の図示を簡略化するとともに、遮光部644の図示を省略している。
続いて、本実施形態に係る作用について説明する。図示しないバックライト装置から液晶パネル611に向けて青色の単色光が照射されると、その青色の単色光は、図25に示すように、裏側の偏光板629及びアレイ基板620を順次に透過してから、各画素電極625などを透過する。各画素電極625などを透過した光は、液晶層622を透過する過程でその偏光状態が液晶分子の配向状態に応じて変化するものとされる。液晶層622を透過した光は、対向電極631などを透過した後に、波長変換部642及び透明部643に入射される。波長変換部642に入射した青色の単色光は、各蛍光体層642G,642Rによりそれぞれ波長変換される。詳しくは、緑色蛍光体層642Gに入射した青色の単色光は、緑色蛍光体層642Gに含まれる緑色蛍光体である緑色の量子ドット蛍光体により緑色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換される。赤色蛍光体層642Rに入射した青色の単色光は、赤色蛍光体層642Rに含まれる赤色蛍光体である赤色の量子ドット蛍光体により赤色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換される。一方、透明部643に入射した青色の単色光は、透明部643にて吸収されたり反射されたりすることが殆どなく、ほぼそのまま透明部643を透過する。このようにして、液晶パネル611の各画素部634R,634G,634Bを透過した3色の光によって所定のカラー画像が表示されるようになっている。
<実施形態8>
本発明の実施形態8を図26によって説明する。この実施形態8では、上記した実施形態2からカラーフィルタ746を液晶パネル711に内蔵させるよう変更したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る液晶パネル711には、図26に示すように、カラーフィルタ746が内蔵されている。具体的には、液晶パネル711を構成する対向基板721における液晶層722側の板面には、カラーフィルタ746を構成する各着色層746R,746G,746Bが設けられている。対向基板721には、カラーフィルタ746に加えて、隣り合う各着色層746R,746G,746Bの間を仕切る形で格子状をなす第2遮光部47が設けられている。第2遮光部47により各着色層746R,746G,746Bを透過する光の混色が回避されるようになっている。また、対向電極731は、カラーフィルタ746及び第2遮光部47に対して液晶層722側に積層配置されている。一方、波長変換パネル740を構成する支持基板741には、波長変換部742(緑色蛍光体層742G及び赤色蛍光体層742R)、透明部743、及び遮光部744がそれぞれ設けられている。つまり、本実施形態に係る波長変換パネル740は、上記した実施形態1に記載した波長変換パネル40(図7を参照)と同様の構成とされる。これに対し、液晶パネル711は、対向基板721に3色の着色層746R,746G,746からなるカラーフィルタ746及び第2遮光部47が設けられた、汎用品と同様の構成とされている。つまり、本実施形態では、汎用的な液晶パネル711を使用しているので、製造コストの低廉化を図りつつ、カラーフィルタ746による表示画像の色再現性の向上をも図ることができる。
<実施形態9>
本発明の実施形態9を図27によって説明する。この実施形態9では、上記した実施形態3から上記した実施形態8と同様にカラーフィルタ846を液晶パネル811に内蔵させるよう変更したものを示す。なお、上記した実施形態3,8と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る液晶パネル811には、図27に示すように、黄色着色層846Yからなるカラーフィルタ846が内蔵されている。具体的には、液晶パネル811を構成する対向基板821における液晶層822側の板面には、カラーフィルタ846を構成する黄色着色層846Y及び第2遮光部847が設けられている。それに加えて、対向基板821のうち、青色画素部834Bと重畳する位置には、第2透明部48が黄色着色層846Yに対して隣り合う形で設けられている。この第2透明部48により対向電極831などの平坦性が担保されている。隣り合う第2透明部48と黄色着色層846Yとの間は、第2遮光部847により仕切られている。
<実施形態10>
本発明の実施形態10を図28によって説明する。この実施形態10では、上記した実施形態1から波長変換パネル940の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る波長変換パネル940は、図28に示すように、液晶パネル911に対して表側、つまりバックライト装置側とは反対側(出光側)に重なる形で取り付けられている。波長変換パネル940を構成する支持基板941における裏側の板面には、波長変換部942(緑色蛍光体層942G及び赤色蛍光体層942R)、透明部943、及び遮光部944がそれぞれ設けられている。波長変換パネル940に設けられた波長変換部942、透明部943、及び遮光部944は、液晶パネル911における表側の偏光板930と支持基板941との間に挟み込まれるものとされる。
続いて、本実施形態に係る作用について説明する。図示しないバックライト装置から液晶パネル911に向けて青色の単色光が照射されると、その青色の単色光は、裏側の偏光板929及びアレイ基板920を順次に透過してから、各画素電極925などを透過する。各画素電極925などを透過した光は、液晶層922を透過する過程でその偏光状態が液晶分子の配向状態に応じて変化するものとされる。液晶層922を透過した光は、対向電極931などを透過した後に、表側の偏光板930を透過する。このようにして液晶パネル911を透過した光は、波長変換パネル940の波長変換部942及び透明部943に入射される。波長変換部942に入射した青色の単色光は、各蛍光体層942G,942Rによりそれぞれ波長変換される。詳しくは、緑色蛍光体層942Gに入射した青色の単色光は、緑色蛍光体層942Gに含まれる緑色蛍光体である緑色の量子ドット蛍光体により緑色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換される。赤色蛍光体層942Rに入射した青色の単色光は、赤色蛍光体層942Rに含まれる赤色蛍光体である赤色の量子ドット蛍光体により赤色に属する波長領域の光へと効率的に波長変換される。一方、透明部943に入射した青色の単色光は、透明部943にて吸収されたり反射されたりすることが殆どなく、ほぼそのまま透明部943を透過する。このようにして、液晶パネル911の各画素部934R,934G,934Bを透過した3色の光によって所定のカラー画像が表示されるようになっている。
<実施形態11>
本発明の実施形態11を図29によって説明する。この実施形態11では、上記した実施形態2から上記した実施形態10と同様に波長変換パネル1040の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態2,10と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る波長変換パネル1040は、図29に示すように、液晶パネル1011に対して表側、つまりバックライト装置側とは反対側(出光側)に重なる形で取り付けられている。波長変換パネル1040を構成する支持基板1041における裏側の板面には、カラーフィルタ1046(赤色着色層1046R、緑色着色層1046G、及び青色着色層1046B)及び遮光部1044が設けられるとともに、カラーフィルタ1046に対して裏側に積層される形で波長変換部1042(緑色蛍光体層1042G及び赤色蛍光体層1042R)及び透明部1043が設けられている。波長変換パネル1040に設けられた波長変換部1042、透明部1043、遮光部1044、及びカラーフィルタ1046は、液晶パネル1011における表側の偏光板1030と支持基板1041との間に挟み込まれるものとされる。本実施形態の作用について簡単に説明すると、液晶パネル1011を透過した光(青色の単色光)は、先に波長変換部1042にて波長変換されるか、透明部1043を透過された後に、カラーフィルタ1046の各着色層1046R,1046G,1046Bを透過することで、色純度の向上が図られるようになっている。
<実施形態12>
本発明の実施形態12を図30によって説明する。この実施形態12では、上記した実施形態3から上記した実施形態11と同様に波長変換パネル1140の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態3,11と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る波長変換パネル1140は、図30に示すように、液晶パネル1111に対して表側、つまりバックライト装置側とは反対側(出光側)に重なる形で取り付けられている。波長変換パネル1140を構成する支持基板1141における裏側の板面には、カラーフィルタ1146(黄色着色層1146Y)、透明部1143、及び遮光部1144が設けられるとともに、カラーフィルタ1146に対して裏側に積層される形で波長変換部1142(緑色蛍光体層1142G及び赤色蛍光体層1142R)が設けられている。このような構成によっても、上記した実施形態3,11と同様の作用及び効果が得られる。
<実施形態13>
本発明の実施形態13を図31によって説明する。この実施形態13では、上記した実施形態1に記載した液晶パネル11に代えて、MEMSパネル60を用いたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態では、画像を表示するための表示パネルとしてMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)パネル60を備えたMEMS表示装置61について例示する。このMEMSパネル60は、表示画素1234の各画素部1234R,1234G,1234Bを構成する微小な機械式シャッタ60aが多数個マトリクス状に平面配置されてなり、各機械式シャッタ60aの開閉を個別に制御することで、各画素部1234R,1234G,1234B毎に透過光量を調整し、もって所定の階調の画像を表示することができるものとされる。つまり、このMEMSパネル60は、上記した実施形態1に記載した液晶パネル11のような偏光板29,30(図7を参照)を必要としない表示原理を有している、と言える。波長変換パネル1240は、MEMSパネル60に対して裏側に重なる形で取り付けられており、支持基板1241とMEMSパネル60との間に、波長変換部1242(緑色蛍光体層1242G及び赤色蛍光体層1242R)、透明部1243、及び遮光部1244が挟み込まれている。このような構成によっても、上記した実施形態1と同様の作用及び効果が得られる。
<実施形態14>
本発明の実施形態14を図32によって説明する。この実施形態14では、上記した実施形態2からLED1317の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るLED1317は、図32に示すように、発光素子として青色LED素子1335に加えて、緑色LED素子38を備えている。緑色LED素子38は、緑色に属する波長領域(約500nm〜約570nm)に含まれる波長の緑色の単色光を発光するものとされる。つまり、LED1317の発光光は、この青色LED素子1335から発せられる青色の単色光と、緑色LED素子38から発せられる緑色の単色光と、の2色とされている。青色LED素子1335の発光光は、表示画素を構成する青色画素部が呈する青色と同色とされるのに対し、緑色LED素子38の発光光は、表示画素を構成する緑色画素部が呈する緑色と同色とされる。緑色LED素子38は、緑色の光の発光スペクトルに含まれるピークのピーク波長が緑色の光の波長範囲の中の約530nmとされ且つピークの半値幅が、青色LED素子1335と同じ程度(18nm程度)とされるのが好ましい。青色LED素子1335及び緑色LED素子38は、ケース1337内に収容されるとともに、封止材1336により封止されている。
このような構成とされるLED1317に組み合わせて用いられる波長変換パネル及び液晶パネルは、上記した実施形態2に記載した通りの構成であり、以下、図11を参照しつつ作用について説明する。LED1317から発せられた2色の光は、波長変換パネルの波長変換部(緑色蛍光体層及び赤色蛍光体層)に入射されると、上記2色の光のうちの青色の単色光が波長変換されて緑色の光や赤色の光となる。LED1317から発せられた2色の光のうち、緑色の単色光については、波長変換部にて波長変換されることなく波長変換部を透過する。波長変換部を透過した光がカラーフィルタを構成する緑色着色層に入射されると、緑色着色層では波長変換部にて波長変換されなかった青色の単色光が吸収されるものの、波長変換部の緑色蛍光体層にて波長変換された緑色の光やLED1317から発せられた緑色の光については緑色着色層を透過される。このように、緑色画素部を透過する緑色の光は、LED1317から発せられた緑色の光と、緑色蛍光体層にて青色の光を波長変換して得られた緑色の光と、を含んでいるから、その透過光量がより多くなるのに加えて、緑色着色層を透過することで色純度が高いものとなる。これに対し、波長変換部を透過した光がカラーフィルタを構成する赤色着色層に入射されると、赤色着色層では波長変換部にて波長変換されなかった青色の単色光やLED1317から発せられた緑色の光が吸収されるものの、波長変換部の赤色蛍光体層にて波長変換された赤色の光については赤色着色層を透過される。これにより、赤色画素部を透過する赤色の光の色純度が高いものとされる。
一方、LED1317から発せられた2色の光は、波長変換パネルの透明部に入射されると、そのまま透明部を透過する。透明部を透過した光がカラーフィルタを構成する青色着色層に入射されると、青色着色層においてはLED1317から発せられた緑色の単色光が吸収されるものの、LED1317から発せられた青色の光については青色着色層を透過される。このように、青色画素部を透過する青色の光は、LED1317から発せられた2色の光のうちの青色の光とされているから、仮に白色光を発する光源を用いてカラーフィルタによって各画素部が呈する色とは異なる色の光を全て吸収するようにした場合に比べると、透過光量が多く確保されるのに加えて、青色着色層を透過することで色純度が高いものとなる。このようにして、液晶パネルの各画素部を透過した3色の光によって所定のカラー画像が表示されるようになっており、そのカラー画像に係る輝度及び色再現性がいずれも高いものとされる。特に、本実施形態では、緑色画素部を透過する緑色の光の透過光量が多く確保されているので、極めて高輝度のカラー画像を表示することができる。
以上説明したように本実施形態に係る液晶表示装置(表示装置)によれば、画像を表示する液晶パネル(表示パネル)と、表示パネルに備えられて互いに異なる色を呈する少なくとも3色の画素部と、少なくとも3色の画素部に含まれる2色の画素部と同色となる2色の光を発するLED(光源)1317と、少なくとも3色の画素部のそれぞれと重畳する形で配されるとともに、重畳する画素部が呈する色の光を選択的に透過する少なくとも3色の着色層からなるカラーフィルタ(波長選択性透光部)と、少なくとも3色の画素部に含まれてLED1317から発せられる2色の光とは異なる色を呈する赤色画素部と重畳する形で少なくとも配されるとともに、LED1317からの光の少なくとも一部を波長変換し、その波長変換した光に、重畳する赤色画素部の呈する色の光が含まれるものとされる波長変換部と、を備える。
このような構成によれば、LED1317から発せられた2色の光は、液晶パネルに備えられて互いに異なる色を呈する少なくとも3色の画素部のうち、少なくともLED1317から発せられる2色の光とは異なる色を呈する赤色画素部においては、波長変換部の赤色蛍光体層により上記光の少なくとも一部である青色の光が波長変換されることで、その赤色画素部の透過光に当該赤色画素部が呈する色の光である赤色の光が含まれるものとされる。ここで、LED1317から発せられる2色の光に、波長変換部により波長変換されない光(青色の光や緑色の光)が含まれていた場合は、その光が、LED1317から発せられる2色の光とは異なる色を呈する赤色画素部と重畳するカラーフィルタの赤色着色層によって吸収されることで、当該赤色画素部の透過光に係る色純度が高く保たれる。
一方、少なくとも3色の画素部のうち、LED1317から発せられる2色の光と同色を呈する2色の画素部である緑色画素部及び青色画素部に関しては、一方の画素部である緑色画素部においては、その一方の画素部である緑色画素部と重畳するカラーフィルタの緑色着色層によって他方の画素部である青色画素部が呈する色の光である青色の光が吸収されることで、一方の画素部である緑色画素部の透過光に係る色純度が高く保たれる。これに対し、他方の画素部である青色画素部においては、その他方の画素部である青色画素部と重畳するカラーフィルタの青色着色層によって一方の画素部である緑色画素部が呈する色の光である緑色の光が吸収されることで、他方の画素部である青色画素部の透過光に係る色純度が高く保たれる。このように、LED1317から発せられる2色の光と同色を呈する2色の画素部である緑色画素部及び青色画素部においては、それぞれカラーフィルタによって異なる色の光が吸収されるようになっているから、仮に白色光を発する光源を用いてカラーフィルタによって各画素部が呈する色とは異なる色の光を全て吸収するようにした場合に比べると、光の損失が低いものとなり、もって光の利用効率が向上する。
<実施形態15>
本発明の実施形態15を図33によって説明する。この実施形態15では、上記した実施形態2からLED1417の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るLED1417は、図33に示すように、発光素子として青色LED素子1435に加えて、赤色LED素子39を備えている。赤色LED素子39は、赤色に属する波長領域(約600nm〜約780nm)に含まれる波長の赤色の単色光を発光するものとされる。つまり、LED1417の発光光は、この青色LED素子1435から発せられる青色の単色光と、赤色LED素子39から発せられる赤色の単色光と、の2色とされている。青色LED素子1435の発光光は、表示画素を構成する青色画素部が呈する青色と同色とされるのに対し、赤色LED素子39の発光光は、表示画素を構成する赤色画素部が呈する赤色と同色とされる。赤色LED素子39は、赤色の光の発光スペクトルに含まれるピークのピーク波長が赤色の光の波長範囲の中の約610nmとされ且つピークの半値幅が、青色LED素子1435と同じ程度(18nm程度)とされるのが好ましい。青色LED素子1435及び赤色LED素子39は、ケース1437内に収容されるとともに、封止材1436により封止されている。
このような構成とされるLED1417に組み合わせて用いられる波長変換パネル及び液晶パネルは、上記した実施形態2に記載した通りの構成であり、以下、図11を参照しつつ作用について説明する。LED1417から発せられた2色の光は、波長変換パネルの波長変換部(緑色蛍光体層及び赤色蛍光体層)に入射されると、上記2色の光のうちの青色の単色光が波長変換されて緑色の光や赤色の光となる。LED1417から発せられた2色の光のうち、赤色の単色光については、波長変換部にて波長変換されることなく波長変換部を透過する。波長変換部を透過した光がカラーフィルタを構成する赤色着色層に入射されると、赤色着色層では波長変換部にて波長変換されなかった青色の単色光が吸収されるものの、波長変換部の赤色蛍光体層にて波長変換された赤色の光やLED1417から発せられた赤色の光については赤色着色層を透過される。このように、赤色画素部を透過する赤色の光は、LED1417から発せられた赤色の光と、赤色蛍光体層にて青色の光を波長変換して得られた赤色の光と、を含んでいるから、その透過光量がより多くなるのに加えて、赤色着色層を透過することで色純度が高いものとなる。これに対し、波長変換部を透過した光がカラーフィルタを構成する緑色着色層に入射されると、緑色着色層では波長変換部にて波長変換されなかった青色の単色光やLED1417から発せられた赤色の光が吸収されるものの、波長変換部の緑色蛍光体層にて波長変換された緑色の光については緑色着色層を透過される。これにより、緑色画素部を透過する緑色の光の色純度が高いものとされる。
一方、LED1417から発せられた2色の光は、波長変換パネルの透明部に入射されると、そのまま透明部を透過する。透明部を透過した光がカラーフィルタを構成する青色着色層に入射されると、青色着色層においてはLED1417から発せられた赤色の単色光が吸収されるものの、LED1417から発せられた青色の光については青色着色層を透過される。このように、青色画素部を透過する青色の光は、LED1417から発せられた2色の光のうちの青色の光とされているから、仮に白色光を発する光源を用いてカラーフィルタによって各画素部が呈する色とは異なる色の光を全て吸収するようにした場合に比べると、透過光量が多く確保されるのに加えて、青色着色層を透過することで色純度が高いものとなる。このようにして、液晶パネルの各画素部を透過した3色の光によって所定のカラー画像が表示されるようになっており、そのカラー画像に係る輝度及び色再現性がいずれも高いものとされる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態では、波長変換部を構成する各蛍光体層に含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体をCdSe及びZnSからなるコア・シェル型とした場合を例示したが、内部組成を単一組成としたコア型量子ドット蛍光体を用いることも可能である。例えば、2価の陽イオンになるZn、Cd、Hg、Pb等と2価の陰イオンになるO、S、Se、Te等とを組み合わせた材料(CdSe、CdS、ZnS)を単独で用いることが可能である。さらには、3価の陽イオンとなるGa、In等と3価の陰イオンとなるP、As、Sb等とを組み合わせた材料(InP(リン化インジウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)等)やカルコパイライト型化合物(CuInSe等)などを単独で用いることも可能である。また、コア・シェル型やコア型の量子ドット蛍光体以外にも、合金型の量子ドット蛍光体を用いることも可能である。
(2)上記した各実施形態では、波長変換部を構成する各蛍光体層に含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体をCdSe及びZnSのコア・シェル型とした場合を例示したが、他の材料同士を組み合わせてなるコア・シェル型の量子ドット蛍光体を用いることも可能である。
(3)上記した各実施形態では、波長変換部を構成する各蛍光体層に量子ドット蛍光体を含有させた構成のものを例示したが、他の種類の蛍光体を各蛍光体層に含有させるようにしても構わない。具体的には、例えば、サイアロン系の蛍光体(β−サイアロン系の蛍光体やα−サイアロン系の蛍光体など)、複フッ化物蛍光体(マンガン付活のケイフッ化カリウム(KTiF)など)、カズン系の蛍光体、ユーロピウム系の蛍光体、セレン系の蛍光体、YAG系の蛍光体などを用いることができる。
(4)上記した(3)以外にも、各蛍光体層に含有させる蛍光体として有機蛍光体を用いることができる。有機蛍光体としては、例えばトリアゾールまたはオキサジアゾールを基本骨格とした低分子の有機蛍光体を用いることができる。
(5)上記した(3),(4)以外にも、各蛍光体層に含有させる蛍光体としてドレスト光子(近接場光)を介したエネルギー移動によって波長変換を行う蛍光体を用いることも可能である。この種の蛍光体としては、具体的には、直径3nm〜5nm(好ましくは4nm程度)の酸化亜鉛量子ドット(ZnO−QD)にDCM色素を分散・混合させた構成の蛍光体を用いるのが好ましい。
(6)上記した各実施形態以外にも、LEDの発光スペクトル(ピーク波長の数値、ピークの半値幅の数値など)、蛍光体層に含まれる蛍光体の発光スペクトル(ピーク波長の数値、ピークの半値幅の数値など)、及びカラーフィルタの各着色層の透過スペクトル(ピーク波長の数値、ピークの半値幅の数値など)に関しては、適宜に変更することが可能である。
(7)上記した各実施形態(実施形態7を除く)では、波長変換パネルを液晶パネルに取り付けるようにした場合を示したが、波長変換パネルをバックライト装置に取り付けるようにすることも可能である。具体的には、波長変換パネルを光学部材や導光板などに重なる形で取り付けることができる。
(8)上記した各実施形態では、LEDが少なくとも青色の単色光を発する場合を示したが、青色以外の単色光、例えば緑色の単色光や赤色の単色光を発するLEDを用いることも可能である。その場合には、例えば、緑色の単色光や赤色の単色光を励起光として青色の光を発光するアップコンバージョン型の青色蛍光体からなる青色蛍光体層を追加して設けるようにすればよい。ここで、アップコンバージョン型の蛍光体は、相対的に長波長で且つ低いエネルギーを持つ励起光を、相対的に短波長で且つ高いエネルギーを持つ蛍光光に変換するものである。
(9)上記した各実施形態では、表示画素が3色または4色の画素部からなるものを例示したが、赤色、緑色、青色、及び黄色とは別の色の画素部を追加して、表示画素を4色以上または5色以上の画素部により構成するようにしてもよい。その場合、波長変換部に、追加する画素部と同色の色の光を発光する蛍光体層を、追加する画素部と重畳する形で配置するのが好ましい。さらには、カラーフィルタに、追加する画素部と同色の色の光を選択的に透過する着色層を、追加する画素部と重畳する形で配置するのが好ましい。追加する画素部としては、例えばシアン色を呈するシアン色画素部などが好ましい。また、波長選択性を有さずに全可視光線を透過する透明画素部を追加することも可能である。
(10)上記した各実施形態では、表示画素を構成する各画素部の面積比率が互いに等しくなる場合を例示したが、各画素部の面積比率は適宜に変更可能である。その場合、変更される各画素部の面積比率に適合するよう、波長変換部を構成する各蛍光体層の面積比率やカラーフィルタを構成する各着色層の面積比率を変更すればよい。
(11)上記した各実施形態では、透明部が透明な合成樹脂材料からなる場合を示したが、透明部が空気層からなるようにしてもよい。
(12)上記した各実施形態では、波長変換パネルの支持基板をガラス製とした場合を示したが、合成樹脂製の支持基板を用いることも可能である。同様に、液晶パネルを構成するアレイ基板及び対向基板を合成樹脂製とすることも可能である。
(13)上記した各実施形態では、LEDを構成するLED素子の材料としてInGaNを用いた場合を示したが、他のLED素子の材料として、例えばGaN、AlGaN、GaP、ZnSe、ZnO、AlGaInPなどを用いることも可能である。
(14)上記した実施形態2,8,11の変形例として、カラーフィルタから青色着色層を省略することも可能であり、その場合は代わりに透明部を設けるのが好ましい。同様に、緑色着色層を省略したり、赤色着色層を省略したりすることも可能であり、その場合は代わりに透明部を設けるのが好ましい。つまり、カラーフィルタは、各色の画素部の全てに設けられずともよく、いずれかの色の画素部に対して選択的に配置することも可能である。なお、緑色着色層や赤色着色層の代わりに、実施形態3に記載した黄色着色層を設けることも可能である。
(15)上記した実施形態2,8,11では、波長変換部に赤色蛍光体層及び緑色蛍光体層が含まれる構成のものを示したが、これら赤色蛍光体層及び緑色蛍光体層のいずか一方または両方に代えて、青色の光を励起光として黄色の光を発する黄色蛍光体を含む黄色蛍光体層を設けることも可能である。その場合には、黄色蛍光体層にて発せられた黄色の光がカラーフィルタの赤色着色層や緑色着色層を透過することで、赤色の光や緑色の光を得ることができる。
(16)上記した実施形態2,11の変形例として、透明部を省略してその代わりに透明部の厚さの分だけ青色着色層の厚さを増加させるようにすることも可能である。
(17)上記した実施形態3,9,12の変形例として、カラーフィルタに青色着色層を追加することも可能である。その場合、実施形態3,12においては、青色着色層の厚みの分だけ、透明部の厚みを薄くすればよく、また実施形態9においては第2透明部を省略すればよい。
(18)上記した実施形態3,9,12の変形例として、カラーフィルタから緑色画素部と重畳する黄色着色層を省略したり、赤色画素部と重畳する黄色着色層を省略したりすることも可能であり、その場合は代わりに透明部を設けるのが好ましい。つまり、カラーフィルタは、各色の画素部の全てに設けられずともよく、いずれかの色の画素部に対して選択的に配置することも可能である。なお、黄色着色層の代わりに、実施形態2に記載した緑色着色層や赤色着色層を設けることも可能である。
(19)上記した実施形態3,12では、透明部が波長変換部の厚みとカラーフィルタの厚みとを足し合わせた厚みの1層構造とされる場合を示したが、透明部を、下層側透明部と上層側透明部とを積層してなる2層構造とすることも可能である。その場合、下層側透明部の厚みを波長変換部の厚みと同等にし、上層側透明部の厚みをカラーフィルタの厚みと同等にすることも可能である。
(20)上記した実施形態4に記載した構成に、実施形態2に記載した構成や実施形態3に記載した構成を組み合わせることも可能である。その場合、カラーフィルタに、黄色蛍光体層(黄色画素部)と重畳する形で黄色着色層を設けるようにするのが好ましい。また、実施形態4に記載した構成に、実施形態5〜15に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。
(21)上記した実施形態5,6に記載した構成に、実施形態2,3,7〜15に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。
(22)上記した実施形態7では、波長変換部を構成する各蛍光体層を液晶パネルに内蔵させるようにしたものを示したが、上記した実施形態2,3に記載したカラーフィルタを構成する各着色層を、各蛍光体層と共に液晶パネルに内蔵させるようにすることも勿論可能である。その場合、各着色層及び各蛍光体層を共に対向基板側に設けるとともに相互に積層する形で配置するのが好ましい。
(23)上記した実施形態7に記載した構成に、実施形態8,9に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。また、実施形態7に記載した構成に、実施形態14,15に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。
(24)上記した実施形態8に記載した構成に、実施形態11に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。また、実施形態8に記載した構成に、実施形態14,15に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。
(25)上記した実施形態9に記載した構成に、実施形態12に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。また、実施形態9に記載した構成に、実施形態14,15に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。
(26)上記した実施形態10〜12においては、波長変換パネルの支持基板が液晶パネルに対して光出射側に配置されることになるので、支持基板を強化ガラス製として耐衝撃性能を向上させるのが好ましい。また、実施形態10〜12に記載した構成に、実施形態14,15に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。
(27)上記した実施形態13の変形例として、MEMSパネルに対して表側に波長変換パネルを重ねて配置することも可能である。それ以外にも、波長変換部、透明部、及び遮光部をMEMSパネルに内蔵させるようにし、支持基板を省略することも可能である。また、実施形態13に記載した構成に、実施形態8,9,14,15に記載した構成を適宜に組み合わせることも可能である。
(28)上記した実施形態14の変形例として、波長変換部から緑色蛍光体層を省略して代わりに透明部を設けるようにすることも可能である。
(29)上記した実施形態14の変形例として、カラーフィルタから緑色着色層を省略して代わりに透明部を設けるようにすることも可能である。
(30)上記した実施形態15の変形例として、波長変換部から赤色蛍光体層を省略して代わりに透明部を設けるようにすることも可能である。
(31)上記した実施形態15の変形例として、カラーフィルタから赤色着色層を省略して代わりに透明部を設けるようにすることも可能である。
(32)上記した実施形態14,15の変形例として、LEDが緑色の単色光と赤色の単色光との2色の光を発する構成とすることも可能である。その場合、波長変換部に、緑色の単色光または赤色の単色光を励起光として青色の光を発光するアップコンバージョン型の青色蛍光体からなる青色蛍光体層を設けるようにすればよい。このとき、波長変換部から赤色蛍光体層と緑色蛍光体層とのいずれか一方または両方を省略して代わりに透明部を設けるようにすることも可能である。
(33)上記した実施形態14の変形例として、波長変換部に、LEDから発せられる2色の光(青色の光及び緑色の光)のうちの緑色の単色光を励起光として青色の光を発光するアップコンバージョン型の青色蛍光体からなる青色蛍光体層を追加して設けるようにすることも可能である。この青色蛍光体層は、青色画素部と重畳する形で配置される。
(34)上記した実施形態15の変形例として、波長変換部に、LEDから発せられる2色の光(青色の光及び赤色の光)のうちの赤色の単色光を励起光として青色の光を発光するアップコンバージョン型の青色蛍光体からなる青色蛍光体層を追加して設けるようにすることも可能である。この青色蛍光体層は、青色画素部と重畳する形で配置される。
(35)上記した実施形態14,15では、カラーフィルタに、緑色蛍光体層(緑色画素部)と重畳する緑色着色層と、赤色蛍光体層(赤色画素部)と重畳する赤色着色層と、が含まれる構成のものを示したが、これら緑色着色層及び赤色着色層に代えて、上記した実施形態3に記載したような黄色着色層をそれぞれ設けるようにすることも可能である。さらには、実施形態14においては、赤色着色層に代えて黄色着色層を設けつつ緑色着色層を省略することも可能であり、同様に、実施形態15においては緑色着色層に代えて黄色着色層を設けつつ赤色着色層を省略することも可能である。
(36)上記した各実施形態(実施形態6を除く)では、頂面発光型のLEDを用いた場合を例示したが、LED基板の実装面に対して隣接する側面が発光面となる側面発光型のLEDを用いることも可能である。
(37)上記した各実施形態(実施形態6を除く)以外にも、LEDにおける機械的な構造(ケースの形状やリードフレームの形状など)は適宜に変更可能である。
(38)上記した各実施形態(実施形態5,6を除く)では、エッジライト型のバックライト装置において、LED基板(LED)がシャーシ(導光板)における両長辺側の端部に一対配されるものを示したが、例えばLED基板(LED)がシャーシ(導光板)における両短辺側の端部に一対配されるものも本発明に含まれる。
(39)上記した(38)以外にも、LED基板(LED)をシャーシ(導光板)における両長辺及び両短辺の各端部に対して一対ずつ配したものや、逆にLED基板(LED)をシャーシ(導光板)における一方の長辺または一方の短辺の端部に対してのみ1つ配したものも本発明に含まれる。
(40)上記した実施形態5,6に記載した直下型のバックライト装置において、LED基板(LD基板)におけるLED(レーザダイオード)の設置数や配列ピッチ、シャーシにおけるLED基板(LD基板)の設置数、LED基板(LD基板)の大きさなどは適宜に変更可能である。
(41)上記した実施形態5,6では、直下型のバックライト装置において、全てのLED(レーザダイオード)に対して個別に拡散レンズを取り付けるようにしたものを例示したが、一部のLED(レーザダイオード)にのみ拡散レンズを取り付けるようにしても構わない。
(42)上記した各実施形態では、光源としてLEDやレーザダイオードを用いたものを示したが、有機ELなどの他の光源を用いることも可能である。
(43)上記した各実施形態では、液晶パネル及びシャーシがその短辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものを例示したが、液晶パネル及びシャーシがその長辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものも本発明に含まれる。
(44)上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(45)上記した各実施形態では、透過型の液晶表示装置を例示したが、それ以外にも反射型の液晶表示装置や半透過型の液晶表示装置にも本発明は適用可能である。
(46)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置やMEMSパネルを用いたMEMS表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(47)上記した各実施形態では、チューナーを備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナーを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。具体的には、電子看板(デジタルサイネージ)や電子黒板として使用される液晶表示装置にも本発明は適用することができる。
10,310,410…液晶表示装置(表示装置)、10T,310T…チューナー(受信部)、10TV,310TV…テレビ受信装置、11,111,211,311,411,611,711,811,911,1011,1111…液晶パネル(表示パネル)、17,417,1317,1417…LED(光源)、20,620,920…アレイ基板(基板)、21,621,721,921…対向基板(基板)、22,622,722,822,922…液晶層、29,30,629,630,929,930,1030…偏光板(偏光層)、34B,134B,234B,334B,634B,834B,934B,1234B…青色画素部(画素部)、34G,134G,234G,334G,634G,934G,1234G…緑色画素部(画素部)、34R,134R,234R,334R,634R,934R,1234R…赤色画素部(画素部)、41,141,241,341,741,941,1041,1141,1241…支持基板、42,142,242,342,642,742,942,1042,1142,1242…波長変換部、42G,142G,242G,342G,642G,742G,942G,1042G,1142G,1242G…緑色蛍光体層(緑色波長変換部)、42R,142R,242R,342R,642R,742R,942R,1042R,1142R,1242R…赤色蛍光体層(赤色波長変換部)、43,143,243,343,643,743,943,1043,1143,1243…透明部、45…シール部(封止部)、46,246,746,846,1046,1146…カラーフィルタ(波長選択性透光部)、46B,746B,1046B…青色着色層(青色選択性透光部)、46G,746G,1046G…緑色着色層(緑色選択性透光部)、46R,746R,1046R…赤色着色層(赤色選択性透光部)、54…レーザダイオード(光源)、60…MEMSパネル(表示パネル)、61…MEMS表示装置(表示装置)、246Y,846Y,1146Y…黄色着色層(黄色選択性透光部)、342Y…黄色蛍光体層(黄色波長変換部)、623…シール部(封止部)

Claims (15)

  1. 画像を表示する表示パネルと、
    前記表示パネルに備えられて互いに異なる色を呈する複数の画素部と、
    複数の前記画素部に含まれるいずれかの前記画素部と同色の単色光を発する光源と、
    複数の前記画素部に含まれて前記光源から発せられる単色光とは異なる色を呈する前記画素部と重畳する形で配されるとともに、前記光源からの単色光を波長変換し、その波長変換した光に、重畳する前記画素部が呈する色の光が含まれるものとされる波長変換部と、を備える表示装置。
  2. 前記波長変換部は、励起波長が蛍光波長よりも短波長とされる蛍光体からなるものとされる請求項1記載の表示装置。
  3. 複数の前記画素部には、青色を呈する青色画素部が少なくとも含まれており、
    前記光源は、前記青色画素部と同色である青色の単色光を少なくとも発するものとされる請求項2記載の表示装置。
  4. 前記青色画素部と重畳する形で配されて透明な透明部を備える請求項3記載の表示装置。
  5. 前記青色画素部と重畳する形で配されて青色の光を選択的に透過する青色選択性透光部を備える請求項3記載の表示装置。
  6. 複数の前記画素部には、緑色を呈する緑色画素部と赤色を呈する赤色画素部とがそれぞれ少なくとも含まれており、
    前記波長変換部には、前記緑色画素部と重畳する形で配されるとともに前記光源からの青色の単色光を緑色の光に波長変換する緑色波長変換部と、前記赤色画素部と重畳する形で配されるとともに前記光源からの青色の単色光を赤色の光に波長変換する赤色波長変換部と、がそれぞれ少なくとも含まれる請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記緑色波長変換部と重畳し且つ前記緑色波長変換部に対して出光側に配されて緑色の光を選択的に透過する緑色選択性透光部と、前記赤色波長変換部と重畳し且つ前記赤色波長変換部に対して出光側に配されて赤色の光を選択的に透過する赤色選択性透光部と、を備える請求項6記載の表示装置。
  8. 前記緑色波長変換部及び前記赤色波長変換部のそれぞれと重畳し且つ前記緑色波長変換部及び前記赤色波長変換部のそれぞれに対して出光側に配されて黄色の光を選択的に透過する黄色選択性透光部を備える請求項6記載の表示装置。
  9. 複数の前記画素部には、黄色を呈する黄色画素部が少なくとも含まれており、
    前記波長変換部には、前記黄色画素部と重畳する形で配されるとともに前記光源からの青色の単色光を黄色の光に波長変換する黄色波長変換部が少なくとも含まれる請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の表示装置。
  10. 前記波長変換部は、量子ドット蛍光体からなるものとされる請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の表示装置。
  11. 前記表示パネルには、液晶層と、前記液晶層を挟み込む形で配される一対の偏光層と、が少なくとも備えられており、
    前記波長変換部は、前記偏光層に対して前記液晶層側とは反対側に配される請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の表示装置。
  12. 前記表示パネルには、前記液晶層を挟み込む形で配され且つ一対の前記偏光層に対してそれぞれ前記液晶層側に配される一対の基板が備えられており、
    一対の前記偏光層のうちのいずれか一方の前記偏光層に対して前記基板側とは反対側に配されるよう取り付けられるとともに前記偏光層側の面に少なくとも前記波長変換部が設けられる支持基板と、前記支持基板と前記偏光層との間に挟み込まれる前記波長変換部を封止する封止部と、が備えられる請求項11記載の表示装置。
  13. 前記光源は、LEDとされる請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の表示装置。
  14. 画像を表示する表示パネルと、
    前記表示パネルに備えられて互いに異なる色を呈する少なくとも3色の画素部と、
    少なくとも3色の前記画素部に含まれる2色の前記画素部と同色となる2色の光を発する光源と、
    少なくとも3色の前記画素部のそれぞれと重畳する形で配されるとともに、重畳する前記画素部が呈する色の光を選択的に透過する少なくとも3色の波長選択性透光部と、
    少なくとも3色の前記画素部に含まれて前記光源から発せられる2色の光とは異なる色を呈する前記画素部と重畳する形で少なくとも配されるとともに、前記光源からの光の少なくとも一部を波長変換し、その波長変換した光に、重畳する前記画素部の呈する色の光が含まれるものとされる波長変換部と、を備える表示装置。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載された表示装置と、テレビ信号を受信可能な受信部とを備えるテレビ受信装置。
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