<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図8によって説明する。本実施形態では、バックライト装置12及びそれを用いた液晶表示装置10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、図4及び図5などに示す上側を表側とし、同図下側を裏側とする。
本実施形態に係るテレビ受信装置10TVは、図1に示すように、液晶表示装置10と、当該液晶表示装置10を挟むようにして収容する表裏両キャビネット10Ca,10Cbと、電源10Pと、テレビ信号を受信するチューナー(受信部)10Tと、スタンド10Sと、を備えて構成される。液晶表示装置(表示装置)10は、全体として横長(長手)の方形状(矩形状)をなし、縦置き状態で収容されている。この液晶表示装置10は、図2に示すように、画像を表示する表示パネルである液晶パネル11と、液晶パネル11に表示のための光を供給する外部光源であるバックライト装置(照明装置)12と、を備え、これらが枠状のベゼル13などにより一体的に保持されるようになっている。
次に、液晶表示装置10を構成する液晶パネル11及びバックライト装置12について順次に説明する。このうち、液晶パネル(表示パネル)11は、平面に視て横長な方形状をなしており、一対のガラス基板が所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両ガラス基板間に電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を含む液晶層(図示せず)が封入された構成とされる。一方のガラス基板(アレイ基板、アクティブマトリクス基板)の内面側には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、ソース配線とゲート配線とに囲まれた方形状の領域に配されてスイッチング素子に接続される画素電極と、がマトリクス状に平面配置される他、配向膜等が設けられている。他方のガラス基板(対向基板、CF基板)の内面側には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列でマトリクス状に平面配置されたカラーフィルタが設けられる他、各着色部間に配されて格子状をなす遮光層(ブラックマトリクス)、画素電極と対向状をなすベタ状の対向電極、配向膜等が設けられている。なお、両ガラス基板の外面側には、それぞれ偏光板が配されている。また、液晶パネル11における長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致し、さらに厚さ方向がZ軸方向と一致している。
バックライト装置12は、図2に示すように、表側(液晶パネル11側、出光側)の外部に向けて開口する光出射部14bを有した略箱型をなすシャーシ14と、シャーシ14の光出射部14bを覆う形で配される複数の光学部材(光学シート)15と、を備える。さらに、シャーシ14内には、光源であるLED17と、LED17が実装されたLED基板18と、LED17からの光を導光して光学部材15(液晶パネル11)へと導く導光板19と、LED17と導光板19との間に介在する形で配されてLED17からの光を波長変換する波長変換部20と、導光板19などを表側から押さえるとともに光学部材15を裏側から受けるフレーム16と、が備えられる。そして、このバックライト装置12は、その長辺側の一対の端部のうちの一方(図2及び図3に示す手前側、図4に示す左側)の端部に、LED基板18が配されており、そのLED基板18に実装された各LED17が液晶パネル11における長辺側の一端部寄りに偏在していることになる。このように、本実施形態に係るバックライト装置12は、LED17の光が導光板19に対して片側からのみ入光される片側入光タイプのエッジライト型(サイドライト型)とされている。続いて、バックライト装置12の各構成部品について詳しく説明する。
シャーシ14は、金属製とされ、図2及び図3に示すように、液晶パネル11と同様に横長の方形状をなす底部14aと、底部14aの各辺の外端からそれぞれ立ち上がる側部14cと、からなり、全体としては表側に向けて開口した浅い略箱型をなしている。シャーシ14(底部14a)は、その長辺方向がX軸方向(水平方向)と一致し、短辺方向がY軸方向(鉛直方向)と一致している。また、側部14cには、フレーム16及びベゼル13が固定可能とされる。
光学部材15は、図2に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14と同様に平面に視て横長の方形状をなしている。光学部材15は、シャーシ14の光出射部14bを覆うとともに、液晶パネル11と導光板19との間に介在する形で配されている。つまり、光学部材15は、LED17に対して出光経路の出口側に配されている、と言える。光学部材15は、シート状をなしていて合計で3枚が備えられている。具体的には、光学部材15は、光に等方性集光作用を付与するマイクロレンズシート21と、光に異方性集光作用を付与するプリズムシート22と、光を偏光反射する反射型偏光シート23と、から構成される。光学部材15は、図4及び図5に示すように、裏側からマイクロレンズシート21、プリズムシート22、及び反射型偏光シート23の順で相互に積層されてそれらの外縁部がフレーム16に対してその表側に載せられている。つまり、光学部材15を構成するマイクロレンズシート21、プリズムシート22、及び反射型偏光シート23は、導光板19に対して表側、つまり光出射側にフレーム16(詳しくは後述する枠状部16a)分の間隔を空けて対向状をなしている。
マイクロレンズシート21は、基材と、基材における表側の板面に設けられるマイクロレンズ部と、を有しており、このうちのマイクロレンズ部が、X軸方向及びY軸方向に沿って多数ずつマトリクス状(行列状)に並ぶ形で平面配置される単位マイクロレンズから構成されている。単位マイクロレンズは、平面に視て略円形をなすとともに全体として略半球状をなす凸レンズとされる。このような構成により、マイクロレンズシート21は、光に対し、X軸方向及びY軸方向について等方的に集光作用(異方性集光作用)を付与するものとされる。プリズムシート22は、基材と、基材における表側の板面に設けられるプリズム部と、を有しており、このうちのプリズム部が、X軸方向に沿って延在するとともにY軸方向に沿って多数並んで配される単位プリズムから構成されている。単位プリズムは、平面に視てX軸方向に並行するレール状(線状)をなすとともにY軸方向に沿った断面形状が略二等辺三角形状とされる。このような構成により、プリズムシート22は、光に対し、Y軸方向(単位プリズムの並び方向、単位プリズムの延在方向と直交する方向)について選択的に集光作用(異方性集光作用)を付与するものとされる。反射型偏光シート23は、光を偏光反射する反射型偏光フィルムと、反射型偏光フィルムを表裏から挟み込む一対の拡散フィルムと、から構成される。反射型偏光フィルムは、例えば屈折率の互いに異なる層を交互に積層した多層構造を有しており、光に含まれるp波を透過させ、s波を裏側へ反射させる構成となっている。反射型偏光フィルムによって反射されたs波は、後述する反射シート25などによって、再度表側に反射され、その際に、s波とp波に分離する。このように、反射型偏光シート23は、反射型偏光フィルムを備えることで、本来ならば、液晶パネル11の偏光板によって吸収されるs波を、裏側(反射シート25側)へ反射させることで再利用することができ、光の利用効率(ひいては輝度)を高めることができる。一対の拡散フィルムは、ポリカーボネートなどの合成樹脂材料からなり、反射型偏光フィルム側とは反対側の板面にエンボス加工が施されることで、光に拡散作用を付与するものとされる。
フレーム16は、図2に示すように、導光板19及び光学部材15の外周縁部に沿って延在する横長の枠状部(額縁状部、枠状支持部)16aを有しており、その枠状部16aにより導光板19の外周縁部をほぼ全周にわたって表側から押さえて支持するものとされる。フレーム16の枠状部16aは、光学部材15(マイクロレンズシート21)と導光板19との間に介在するとともに、光学部材15の外周縁部を裏側から受けて支持するものとされ、それにより光学部材15が導光板19との間に枠状部16a分の間隔を空けた位置に保たれる。また、フレーム16の枠状部16aにおける裏側(導光板19側)の面には、例えばポロン(登録商標)などからなる緩衝材24が設けられている。緩衝材24は、枠状部16aの全周にわたって延在するよう枠状をなしている。さらには、フレーム16は、枠状部16aから表側に向けて突出するとともに、液晶パネル11における外周縁部を裏側から支持する液晶パネル支持部16bを有している。
次に、LED17及びLED17が実装されるLED基板18について説明する。LED17は、図3及び図4に示すように、LED基板18上に表面実装されるとともにその発光面17aがLED基板18側とは反対側を向いた、いわゆる頂面発光型とされている。このLED17は、青色の単色光を発する青色LEDとされている。そして、LED17から発せられた青色の光は、その一部が詳しくは後述する波長変換部20によって緑色の光や赤色の光に波長変換されるようになっており、これら波長変換された緑色の光及び赤色の光(二次光)と、LED17の青色の光(一次光)と、の加法混色によりバックライト装置12の出射光が概ね白色を呈するものとされる。
詳しくは、LED17は、図6に示すように、発光源である青色LED素子(青色発光素子、青色LEDチップ)26と、青色LED素子26を封止する封止材27と、青色LED素子26が収容されるとともに封止材27が充填されるケース(収容体、筐体)28と、を備える。青色LED素子26は、例えばInGaNなどの半導体材料からなる半導体であり、順方向に電圧が印加されることで青色の波長領域(約420nm〜約500nm)に含まれる波長の青色の単色光を発光するものとされる。つまり、LED17の発光光は、この青色LED素子26の発光光と同色の単色光とされる。この青色LED素子26は、図示しないリードフレームによってケース28外に配されたLED基板18における配線パターンに接続される。封止材27は、LED17の製造工程では青色LED素子26が収容されたケース28の内部空間に充填されることで、青色LED素子26及びリードフレームを封止するとともにこれらの保護を図るものとされる。封止材27は、ほぼ透明な熱硬化性樹脂材料(例えば、エポキシ樹脂材料、シリコーン樹脂材料など)からなるものとされ、それにより青色LED素子26から発せられた青色の単色光がそのままLED17の発光光となるものとされる。ケース28は、表面が光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂材料(例えばポリアミド系樹脂材料)またはセラミック材料からなる。ケース28は、全体として発光面17a側が開口した有底筒型をなしており、その底面に青色LED素子26が配置されるとともに、周壁を上記リードフレームが貫通されることで青色LED素子26がLED基板18の配線パターンに接続されている。
LED基板18は、図3及び図4に示すように、シャーシ14の長辺方向(X軸方向、導光板19における入光端面19bの長手方向)に沿って延在する細長い板状をなすとともに、その板面をX軸方向及びZ軸方向に並行した姿勢、つまり液晶パネル11及び導光板19(光学部材15)の板面と直交させた姿勢でシャーシ14内に収容されている。すなわち、このLED基板18は、板面における長辺方向(長さ方向)がX軸方向と、短辺方向(幅方向)がZ軸方向と、それぞれ一致し、さらには板面と直交する板厚方向がY軸方向と一致した姿勢とされる。LED基板18は、導光板19とシャーシ14における一方の長辺側の側部14cとの間に介在するよう配され、シャーシ14に対してはZ軸方向に沿って表側から収容されるようになっている。LED基板18は、LED17が実装される実装面18aとは反対側の板面がシャーシ14における長辺側の側部14cの内面に接する形でそれぞれ取り付けられている。従って、LED基板18に実装された各LED17の発光面17aが、後述する導光板19の長辺側の端面(入光端面19b)と対向状をなすとともに、各LED17における光軸、つまり発光強度が最も高い光の進行方向がY軸方向(液晶パネル11の板面に並行する方向、LED17と導光板19との並び方向、入光端面19bの法線方向)とほぼ一致する。
LED基板18は、図3及び図4に示すように、その内側、つまり導光板19側を向いた板面(導光板19との対向面)が、上記した構成のLED17が表面実装された実装面18aとされる。LED17は、LED基板18の実装面18aにおいて、その長さ方向(X軸方向)に沿って複数が所定の間隔を空けつつ一列に(直線的に)並んで配置されている。つまり、LED17は、バックライト装置12における一方の長辺側の端部において長辺方向に沿って複数が間欠的に並んで配置されている、と言える。従って、LED17の並び方向は、LED基板18の長さ方向(X軸方向)と一致していることになる。X軸方向について隣り合うLED17間の間隔、つまりLED17の配列間隔(配列ピッチ)は、ほぼ等しいものとされており、別言するとLED17は等ピッチ配列されている、と言える。また、LED基板18の実装面18aには、X軸方向に沿って延在するとともにLED17群を横切って隣り合うLED17同士を直列に接続する、金属膜(銅箔など)からなる配線パターン(図示せず)が形成されており、この配線パターンの端部に形成された端子部に対して図示しないLED駆動回路基板が同じく図示しない配線部材などを介して電気的に接続されることで、各LED17に駆動電力を供給することが可能とされる。このLED基板18は、板面の片面のみが実装面18aとされる片面実装タイプとされている。このLED基板18の基材は、例えばアルミニウムなどの金属製とされ、その表面に絶縁層を介して既述した配線パターン(図示せず)が形成されている。なお、LED基板18の基材に用いる材料としては、合成樹脂やセラミックなどの絶縁材料を用いることも可能である。
導光板19は、ほぼ透明で透光性に優れたガラス材料(例えば無アルカリガラスや石英ガラスなど)からなる。導光板19を構成するガラス材料は、屈折率が例えば1.5程度とされており、その値が空気の屈折率よりも十分に高く、またアクリル樹脂材料(PMMAなど)の屈折率と同等とされる。導光板19は、図2及び図3に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14と同様に平面に視て横長の方形状をなすとともに光学部材15よりも厚みが大きな板状をなしており、その板面における長辺方向がX軸方向と、短辺方向がY軸方向とそれぞれ一致し、且つ板面と直交する板厚方向がZ軸方向と一致している。導光板19は、図4及び図5に示すように、シャーシ14内において液晶パネル11及び光学部材15の直下位置に配されており、その外周端面のうちの一方(図2及び図3に示す手前側、図4に示す左側)の長辺側の端面がシャーシ14における長辺側の一端部に配されたLED基板18の各LED17とそれぞれ対向状をなしている。従って、LED17(LED基板18)と導光板19との並び方向がY軸方向と一致するのに対して、光学部材15(液晶パネル11)と導光板19との並び方向がZ軸方向と一致しており、両並び方向が互いに直交するものとされる。そして、導光板19は、LED17からY軸方向に向けて発せられた光を導入するとともに、その光を内部で伝播させつつ光学部材15側(表側)へ向くよう立ち上げて出射させる機能を有する。導光板19の厚み(Z軸方向についての寸法)は、LED17の高さ寸法(Z軸方向についての寸法)よりも大きなものとされる。
導光板19における一対の板面のうちの表側の板面が、図4及び図5に示すように、内部の光を光学部材15及び液晶パネル11に向けて出射させる出光板面(光出射面)19aとなっている。導光板19の外周側部分のうち、X軸方向(LED17の並び方向、LED基板18の長辺方向)に沿って長手状をなす一方(図2及び図3に示す手前側)の長辺部は、LED17から発せられた光が波長変換部20を介して入射される入光端面(光入射面)19bを有している。この入光端面19bは、LED17と対向状をなしていることから、「LED対向端面(光源対向端面)」であるとも言える。入光端面19bは、X軸方向及びZ軸方向に沿って並行する面とされ、出光板面19aに対して略直交する面とされる。これに対して、導光板19の外周側部分のうち、入光端面19bを有する長辺部を除いた部分(他方の長辺部及び一対の短辺部)は、LED17から発せられた光が直接的に入射されることがない非入光端面19dを有している。この非入光端面19dは、LED17と対向状をなしていないことから、「LED非対向端面(光源非対向端面)」であるとも言える。非入光端面19dは、導光板19の上記外周側部分における他方の長辺部、つまり上記した入光端面19bを有する一方の長辺部とは反対側の長辺部が有する非入光反対端面19d1と、入光端面19b及び非入光反対端面19d1を有する一対の長辺部に対して隣り合う一対の短辺部がそれぞれ有する一対の非入光側端面19d2と、からなる。なお、本実施形態では、LED非対向端面のことを「非入光端面19d」として説明しているが、光が全く入射しないことまでを意味するものではなく、例えば非入光端面19dから一旦外側に漏れ出した光が例えばシャーシ14の側部14cによって反射されて戻された場合にはその戻される光が非入光端面19dに入射することもあり得る。
導光板19における裏側、つまり出光板面19aとは反対側の反対板面19cに対しては、図4及び図5に示すように、反射シート(反射部材)25が裏側に重なる形で配されている。反射シート25は、表面が光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製(例えば発泡PET製)とされていて、導光板19内を伝播して反対板面19cに達した光を反射することでその光を表側、つまり出光板面19aへ向かうよう立ち上げるものとされる。反射シート25は、導光板19の反対板面19cをほぼ全域にわたって覆う形で配されている。反射シート25は、平面に視てLED基板18(LED17)と重畳する範囲にまで拡張されてその拡張部分と表側のフレーム16の枠状部16aとの間でLED基板18(LED17)を挟み込む形で配されている。これにより、LED17からの光を反射シート25の拡張部分によって反射することで、入光端面19bに対して効率的に入射させることができる。この導光板19の反対板面19cには、導光板19内の光を出光板面19aに向けて反射させることで出光板面19aから出射を促すための光反射部からなる光反射パターン(図示せず)が形成されている。この光反射パターンを構成する光反射部は、多数の光反射ドットからなるものとされており、その分布密度が入光端面19b(LED17)からの距離に応じて変化するものとされる。具体的には、光反射部を構成する光反射ドットの分布密度は、Y軸方向について入光端面19bから遠ざかるほど(非入光反対端面19d1に近づくほど)高くなり、逆に入光端面19bに近づくほど(非入光反対端面19d1から遠ざかるほど)低くなる傾向にあり、それにより出光板面19aからの出射光が面内において均一な分布となるよう制御されている。
波長変換部20について詳しく説明する。波長変換部20は、図7に示すように、LED17から発せられた光(一次光)を他の波長の光(二次光)へと波長変換する蛍光体(波長変換物質)を含有するとともにLED17と導光板19の入光端面19bとの間に介在する形で配されている。そして、波長変換部20は、導光板19の入光端面19bに直接接する形で導光板19に一体的に設けられている。このような構成によれば、LED17から発せられた光は、LED17と入光端面19bとの間に介在する形で配される波長変換部20を透過する過程で波長変換されるなどしてから導光板19の入光端面19bに入射されて導光板19内を伝播された後に出光板面19aから出射されることになる。波長変換部20は、LED17と導光板19の入光端面19bとの間に介在する形で配されているので、仮に波長変換部を導光板19の出光板面19aまたは反対板面19cに重なる形で配した場合に比べると、蛍光体の使用量が少なく済み、もって製造コストを低下させる上で好適とされる。その上で、波長変換部20は、入光端面19bに直接接する形で導光板19に一体的に設けられているから、波長変換部20と入光端面19bとの間に空気層が介在するのを避けることができる。これにより、波長変換部20を透過した光が入光端面19bに入射する際に不適切に屈折されるのが避けられるので、入光端面19bに対する光の入射効率が向上し、もって光の利用効率に優れる。
詳しくは、波長変換部20は、図7及び図8に示すように、導光板19の入光端面19bにおける長手方向(X軸方向)に沿って延在し、入光端面19bに対してほぼ全長にわたって対向状をなすとともにLED基板18に実装された全てのLED17に対して対向状をなす形で配されている。波長変換部20は、長さ寸法(X軸方向についての寸法)が導光板19の長辺寸法と、高さ寸法(Z軸方向についての寸法)が導光板19の厚み寸法と、それぞれほぼ同一とされている。波長変換部20は、その幅方向(Y軸方向)について内端位置がフレーム16の枠状部16aの内端位置よりも外側に配されている。つまり、波長変換部20は、その全域がフレーム16の枠状部16aと平面に視て重畳する配置とされているので、液晶表示装置10の使用者に表側から波長変換部20が直接視認されるなどといった事態が生じ難いものとされる。
そして、波長変換部20は、図7及び図8に示すように、LED17からの光を波長変換するための蛍光体(波長変換物質)を含有する蛍光体含有部(波長変換物質含有部)29と、蛍光体含有部29を保持する保持部30と、波長変換部20内において光を反射する反射層31と、を有している。蛍光体含有部29には、LED17からの青色の単色光を励起光として、赤色の光(赤色に属する特定の波長領域の可視光線)を発する赤色蛍光体と、緑色(緑色に属する特定の波長領域の可視光線)の光を発する緑色蛍光体と、が分散配合されている。これにより、波長変換部20は、LED17の発光光(青色の光、一次光)をその色味(青色)に対して補色となる色味(黄色)を呈する二次光(緑色の光及び赤色の光)に波長変換するものとされる。蛍光体含有部29は、例えば紫外線硬化樹脂材料中に赤色蛍光体及び緑色蛍光体を分散配合したものを保持部30内に充填した後に、紫外線を照射されることで硬化されてなるものとされる。
より詳しくは、蛍光体含有部29に含有される各色の蛍光体は、いずれも励起光が青色の光とされており、次のような発光スペクトルを有している。すなわち、緑色蛍光体は、青色の光を励起光として、緑色に属する波長領域(約500nm〜約570nm)の光、つまり緑色の光を蛍光光として発するものとされる。緑色蛍光体は、好ましくは、ピーク波長が緑色の光の波長範囲の中の約530nmとされ且つ半値幅が40nm未満とされる発光スペクトルを有する。赤色蛍光体は、青色の光を励起光として、赤色に属する波長領域(約600nm〜約780nm)の光、つまり赤色の光を蛍光光として発するものとされる。赤色蛍光体は、好ましくは、ピーク波長が赤色の光の波長範囲の中の約610nmとされ且つ半値幅が40nm未満とされる発光スペクトルを有する。
このように、各色の蛍光体は、励起波長が蛍光波長よりも短波長とされるダウンコンバージョン型(ダウンシフティング型)とされている。このダウンコンバージョン型の蛍光体は、相対的に短波長で且つ高いエネルギーを持つ励起光を、相対的に長波長で且つ低いエネルギーを持つ蛍光光に変換するものとされる。従って、仮に励起波長が蛍光波長よりも長波長とされるアップコンバージョン型の蛍光体を用いた場合(量子効率が例えば28%程度)に比べると、量子効率(光の変換効率)が30%〜50%程度と、より高いものとなっている。各色の蛍光体は、それぞれ量子ドット蛍光体(Quantum Dot Phosphor)とされる。量子ドット蛍光体は、ナノサイズ(例えば直径2nm〜10nm程度)の半導体結晶中に電子・正孔や励起子を三次元空間全方位で閉じ込めることで、離散的エネルギー準位を有しており、そのドットのサイズを変えることで発光光のピーク波長(発光色)などを適宜に選択することが可能とされる。この量子ドット蛍光体の発光光(蛍光光)は、その発光スペクトルにおけるピークが急峻となってその半値幅が狭くなることから、色純度が極めて高くなるとともにその色域が広いものとなる。量子ドット蛍光体の材料としては、2価の陽イオンになるZn、Cd、Hg、Pb等と2価の陰イオンになるO、S、Se、Te等とを組み合わせた材料(CdSe(セレン化カドミウム)、ZnS(硫化亜鉛)等)、3価の陽イオンとなるGa、In等と3価の陰イオンとなるP、As、Sb等とを組み合わせた材料(InP(リン化インジウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)等)、さらにはカルコパイライト型化合物(CuInSe2等)などがある。本実施形態では、量子ドット蛍光体の材料として、上記のうちのCdSeとZnSとを併用している。また、本実施形態において用いる量子ドット蛍光体は、いわゆるコア・シェル型量子ドット蛍光体とされる。コア・シェル型量子ドット蛍光体は、量子ドットの周囲を、比較的バンドギャップの大きな半導体物質からなるシェルによって被覆した構成とされる。具体的には、コア・シェル型量子ドット蛍光体として、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社の製品である「Lumidot(登録商標) CdSe/ZnS」を用いるのが好ましい。
蛍光体含有部29は、図7及び図8に示すように、X軸方向についてLED基板18におけるLED17の実装範囲の全域に対して重畳するとともに、Z軸方向についてLED17の発光面17aの全域に対して重畳する大きさに設定されている。蛍光体含有部29は、LED17の発光面17aに正対する入光面29aと、導光板19の入光端面19bに正対する出光面29bと、入光面29aと出光面29bとに隣り合って環状をなす環状面29cと、を有している。蛍光体含有部29の入光面29aは、LED17の発光面17a及びLED基板18の実装面18aに並行する平面状をなしており、X軸方向及びZ軸方向についてLED基板18の全長にわたって延在する形で配されている。これにより、LED基板18に実装された各LED17から発せられた光が入光面29aに効率的に入射されるようになっている。また、入光面29aとLED17の発光面17aとの間には一定の間隔が空けられている。出光面29bは、導光板19の入光端面19bに並行する平面状をなしており、X軸方向及びZ軸方向について導光板19の入光端面19bの全長にわたって延在する形で配されている。これにより、出光面29bから出射された光が導光板19の入光端面19bに効率的に入射されるようになっている。環状面29cは、入光面29a(LED17の発光面17a)及び出光面29b(導光板19の入光端面19b)の双方に対してほぼ直交するよう、少なくとも入光面29a及び出光面29bの法線方向であるY軸方向に並行する面とされる。環状面29cは、X軸方向(入光端面19bの長辺方向)及びY軸方向に並行する一対の長辺部と、Z軸方向(入光端面19bの短辺方向)及びY軸方向に並行する一対の長辺部と、を相互に繋いでなるものとされる。
保持部30は、図7及び図8に示すように、蛍光体含有部29を環状面29cに倣う形で取り囲んで蛍光体含有部29を保持するものとされる。この保持部30により導光板19の入光端面19bに対する蛍光体含有部29の位置関係(詳しくは、入光端面19bに沿う方向であるX軸方向及びZ軸方向についての位置関係)を安定させることができる。保持部30は、導光板19と同じガラス材料からなるとともに、導光板19に一体形成されている。言い換えると、導光板19の外周側部分におけるLED17側の長辺部には、LED17側に開口する凹部が形成されており、その凹部内の空間を取り囲む凹部の縁部が保持部30を構成するとともに凹部内の空間に蛍光体含有部29が充填されることで、波長変換部20が導光板19に一体的に設けられている。これにより、導光板19の入光端面19bに対する蛍光体含有部29の位置関係が高い位置精度でもって安定的に保たれるとともに、蛍光体含有部29の防湿性が良好に保たれるので緑色蛍光体及び赤色蛍光体が吸湿などにより劣化し難いものとなる。保持部30は、蛍光体含有部29を環状面29cに倣って全周にわたって取り囲むよう全体として略短筒状をなしている。従って、保持部30は、蛍光体含有部29の入光面29a及び出光面29bには重ならない配置となっており、入光面29aがLED17に対して保持部30を介することなく直接正対し、出光面29bが入光端面19bに対して保持部30を介することなくほぼ隙間無く直接接触した状態で正対することになる。
反射層31は、光の反射性に優れた白色を呈する材料(酸化チタンなど)からなるものとされる。反射層31は、図7及び図8に示すように、蛍光体含有部29の外側にて環状面29cに倣う形で配されて光を反射するものとされる。この反射層31によって蛍光体含有部29を透過する光が反射されることで、反射層31の外側に漏れ出し難いものとなって効率的に出光面29bへと導かれる。これにより、導光板19の入光端面19bに対する光の入射効率がより高いものとなり、光の利用効率を一層向上させることができる。しかも、反射層31は、蛍光体含有部29の環状面29cにおける全周にわたって延在する形で配されるよう全体として無端環状をなしているので、蛍光体含有部29を透過する光を漏れなく反射して効率的に出光面29bへと導くことができる。反射層31は、蛍光体含有部29と保持部30との間に介在する形で配されている。つまり、反射層31は、蛍光体含有部29の環状面29cに直接接する形で配されるとともに、その外側から保持部30によって取り囲まれる形で配されている。言い換えると、反射層31は、保持部30の内周面に直接接する形でその全周にわたって設けられるとともに、蛍光体含有部29の環状面29cを全周にわたって外側から取り囲む形で配されている。これにより、蛍光体含有部29を透過する光は、保持部30に入射する前に反射層31によって反射されるので、蛍光体含有部29を透過する光をより効率的に出光面29bへと導くことができる。もって、光の利用効率がより一層高いものとなる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。上記した構成の液晶表示装置10の電源をONすると、図示しないコントロール基板のパネル制御回路により液晶パネル11の駆動が制御されるとともに、図示しないLED駆動回路基板のLED駆動回路からの駆動電力がLED基板18の各LED17に供給されることでその駆動が制御される。各LED17からの光は、導光板19により導光されることで、光学部材15を介して液晶パネル11に照射され、もって液晶パネル11に所定の画像が表示される。以下、バックライト装置12に係る作用について詳しく説明する。
各LED17を点灯させると、各LED17から出射した青色の光(一次光)は、図4に示すように、波長変換部20を構成する蛍光体含有部29の入光面29aに入射し、そこに含有される緑色蛍光体及び赤色蛍光体により緑色の光及び赤色の光(二次光)へと波長変換される。この波長変換された緑色の光及び赤色の光と、LED17の青色の光と、によって、概ね白色の照明光が得られることになる。蛍光体含有部29にて波長変換された緑色の光及び赤色の光と、蛍光体含有部29にて波長変換されなかった青色の光と、は、蛍光体含有部29の出光面29bから出射して導光板19における入光端面19bに入射する。入光端面19bに入射した光は、導光板19における外部の空気層との界面にて全反射されたり、反射シート25により反射されるなどして導光板19内を伝播されつつ、光反射パターンの光反射部にて散乱反射されることで、出光板面19aに対する入射角が臨界角を超えない光となって出光板面19aからの出射が促されるようになっている。導光板19の出光板面19aを出射した光は、各光学部材15を透過する過程でそれぞれ光学作用を付与された上で液晶パネル11に対して照射されるのであるが、その一部については各光学部材15にて再帰反射されることで導光板19内に戻された後に再帰反射光として出光板面19aなどから出射してバックライト装置12の出射光となる。
ここで、波長変換部20に係る作用について詳しく説明する。図7及び図8に示すように、LED17から発せられた青色の光(一次光)が波長変換部20における蛍光体含有部29の入光面29aに入射すると、蛍光体含有部29内に分散配合された緑色蛍光体及び赤色蛍光体では青色の光の一部が励起光として利用されて緑色蛍光体及び赤色蛍光体から緑色の光及び赤色の光(二次光)が発せられる。蛍光体含有部29を透過する光(一次光及び二次光を含む)のうち蛍光体含有部29の環状面(外周面)29cに達した光は、反射層31にて反射されることで保持部30側に漏れ出すことなく蛍光体含有部29内を伝播される。仮に、蛍光体含有部29内に存在する光(特に各蛍光体にて波長変換された二次光)が保持部30側に漏れ出すと、保持部30の外面にて光が全反射されることなく外部へと漏れ出して導光板19にて有効に利用されなくなるおそれがあることから、上記のように反射層31によって蛍光体含有部29内の光を反射することでその反射した光を蛍光体含有部29の出光面29bへと効率的に導くことができる。これにより、蛍光体含有部29の出光面29bから導光板19の入光端面19bに入射する光の入射効率が高いものとなる。そして、蛍光体含有部29の出光面29bが導光板19の入光端面19bに直接接するよう波長変換部20が導光板19に一体的に設けられているから、蛍光体含有部29の出光面29bと導光板19の入光端面19bとの間に空気層が介在するのが避けられている。これにより、蛍光体含有部29の出光面29bから導光板19の入光端面19bに入射する光が、空気層などによって不適切に屈折されることが避けられるので、導光板19の入光端面19bに対する光の入射効率が向上し、もって光の利用効率に優れる。また、蛍光体含有部29は、導光板19に一体形成されて同一のガラス材料からなる保持部30によって保持されているから、導光板19の入光端面19bに対する蛍光体含有部29のX軸方向及びZ軸方向(入光端面19b及び出光面29bに対する法線方向)についての位置関係が安定したものになって光の入射効率が一層向上するとともに、蛍光体含有部29に含有される各蛍光体が吸湿などにより劣化し難くなる。
以上説明したように本実施形態のバックライト装置(照明装置)12は、LED(光源)17と、外周端面の少なくとも一部であってLED17からの光が入射される入光端面19bと一対の板面のいずれかであって光を出射させる出光板面19aとを有する導光板19と、LED17と入光端面19bとの間に介在する形で配されLED17からの光を波長変換する蛍光体を含有する波長変換部20であって、入光端面19bに直接接する形で導光板19に一体的に設けられる波長変換部20と、を備える。
このようにすれば、LED17から発せられた光は、LED17と入光端面19bとの間に介在する形で配される波長変換部20を透過する過程で波長変換されるなどしてから導光板19の入光端面19bに入射されて導光板19内を伝播された後に出光板面19aから出射される。波長変換部20は、LED17と導光板19の入光端面19bとの間に介在する形で配されているので、仮に波長変換部20を導光板19の板面に重なる形で配した場合に比べると、蛍光体の使用量が少なく済み、もって製造コストを低下させることができる。その上で、波長変換部20は、入光端面19bに直接接する形で導光板19に一体的に設けられているから、波長変換部20と入光端面19bとの間に空気層が介在するのを避けることができる。これにより、波長変換部20を透過した光が入光端面19bに入射する際に不適切に屈折されるのが避けられるので、入光端面19bに対する光の入射効率が向上し、もって光の利用効率に優れる。
また、波長変換部20は、蛍光体を含有する蛍光体含有部29であって、LED17に正対する入光面29a、入光端面19bに正対する出光面29b、及び入光面29aと出光面29bとに隣り合って環状をなす環状面29cを有する蛍光体含有部29と、蛍光体含有部29の外側にて環状面29cの少なくとも一部に倣う形で配されて光を反射する反射層31と、を少なくとも有する。このようにすれば、LED17から蛍光体含有部29の入光面29aに入射した光は、蛍光体含有部29の出光面29bから出射して導光板19の入光端面19bに入射される。ここで、蛍光体含有部29を透過する光は、蛍光体含有部29の外側にて環状面29cの少なくとも一部に倣う形で配される反射層31によって反射されることで、反射層31の外側に漏れ出し難いものとなって効率的に出光面29bへと導かれる。これにより、導光板19の入光端面19bに対する光の入射効率がより高いものとなり、光の利用効率を一層向上させることができる。
また、波長変換部20は、蛍光体を含有する蛍光体含有部29であって、LED17に正対する入光面29a、入光端面19bに正対する出光面29b、及び入光面29aと出光面29bとに隣り合って環状をなす環状面29cを有する蛍光体含有部29と、蛍光体含有部29を少なくとも環状面29cに倣う形で取り囲んで蛍光体含有部29を保持する保持部30と、を少なくとも有する。このようにすれば、LED17から蛍光体含有部29の入光面29aに入射した光は、蛍光体含有部29の出光面29bから出射して導光板19の入光端面19bに入射される。保持部30は、蛍光体含有部29を少なくとも環状面29cに倣う形で取り囲んで蛍光体含有部29を保持しているので、導光板19の入光端面19bに対する蛍光体含有部29の位置関係を安定させることができる。
また、波長変換部20は、蛍光体含有部29の外側にて環状面29cの少なくとも一部に倣う形で配されて光を反射する反射層31を有しており、反射層31は、蛍光体含有部29と保持部30との間に介在する形で配されている。このようにすれば、LED17から蛍光体含有部29の入光面29aに入射した光は、蛍光体含有部29の出光面29bから出射して導光板19の入光端面19bに入射される。ここで、蛍光体含有部29を透過する光は、蛍光体含有部29の外側にて環状面29cの少なくとも一部に倣う形で配される反射層31によって反射されることで、反射層31の外側に漏れ出し難いものとなって効率的に出光面29bへと導かれる。これにより、導光板19の入光端面19bに対する光の入射効率がより高いものとなり、光の利用効率を一層向上させることができる。その上で、反射層31は、蛍光体含有部29と保持部30との間に介在する形で配されているから、蛍光体含有部29を透過する光が保持部30に入射する前に反射層31によって反射される。これにより、蛍光体含有部29を透過する光をより効率的に出光面29bへと導くことができるので、光の利用効率がより一層高いものとなる。
また、保持部30は、導光板19に一体形成されている。このようにすれば、導光板19の入光端面19bに対する蛍光体含有部29の位置関係が高い位置精度でもって安定的に保たれる。
また、導光板19及び保持部30は、ガラス材料からなる。このようにすれば、蛍光体含有部29に含有される蛍光体の防湿性が良好に担保されるので、蛍光体が吸湿などにより劣化し難いものとなる。
また、波長変換部20は、蛍光体として量子ドット蛍光体を含有している。このようにすれば、波長変換部20による光の波長変換効率がより高いものとなるとともに、波長変換された光の色純度が高いものとなる。
本実施形態に係る液晶表示装置10は、上記記載のバックライト装置12と、バックライト装置12から照射される光を利用して画像を表示する液晶パネル(表示パネル)11と、を備える。このような構成の液晶表示装置10によれば、バックライト装置12の低コスト化が図られているから、液晶表示装置10に係る製造コストの低廉化を図ることができる。
本実施形態に係るテレビ受信装置10TVは、上記記載の液晶表示装置10を備える。このようなテレビ受信装置10TVによれば、液晶表示装置10の低コスト化が図られているから、テレビ受信装置10TVに係る製造コストの低廉化を図ることができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図9または図10によって説明する。この実施形態2では、反射層131の配置及び構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る波長変換部120は、図9及び図10に示すように、反射層131が保持部130のうち、蛍光体含有部129側とは反対側の面に接する形で配されている。つまり、この波長変換部120では、蛍光体含有部129のすぐ外側に保持部130が取り囲む形で配されていて、保持部130の内周面が蛍光体含有部129の環状面129cに直接接していて保持部130と蛍光体含有部129との間に反射層131が介在することがないものとされており、保持部130のすぐ外側に反射層131が取り囲む形で配されていて、反射層131が保持部130の外周面に直接接する形で配されている。反射層131は、保持部130の外周面を全周にわたって取り囲む形で配されるよう、全体として無端環状をなしている。このような構成によれば、製造に際して、保持部130の外側に反射層131を容易に設置することができ、保持部130により取り囲まれた空間(導光板119の外周側部分におけるLED117側の長辺部に形成された凹部)内には、反射層131を設けることなく、蛍光体含有部129のみを設けるようにすればよい。以上により、導光板119及び波長変換部120の製造上優れる。また、反射シート125には、反射層131のうち保持部130に対して裏側に配される部分を受け入れる開口部32が設けられている。
LED117から発せられた光は、波長変換部120を透過する過程で、蛍光体含有部129から保持部130内に進入すると、保持部130の外周面を取り囲む反射層131にて反射されることで再び蛍光体含有部129側に戻され、保持部130の外部へと漏れ出すことが生じ難いものとされる。これにより、光が導光板119の入光端面119bに効率的に入射される。
以上説明したように本実施形態によれば、波長変換部120は、蛍光体含有部129の外側にて環状面129cの少なくとも一部に倣う形で配されて光を反射する反射層131を有しており、反射層131は、保持部130における蛍光体含有部129側とは反対側の面に接する形で配されている。このようにすれば、LED117から蛍光体含有部129の入光面129aに入射した光は、蛍光体含有部129の出光面129bから出射して導光板119の入光端面119bに入射される。ここで、蛍光体含有部129を透過する光は、蛍光体含有部129の外側にて環状面129cの少なくとも一部に倣う形で配される反射層131によって反射されることで、反射層131の外側に漏れ出し難いものとなって効率的に出光面129bへと導かれる。これにより、導光板119の入光端面119bに対する光の入射効率がより高いものとなり、光の利用効率を一層向上させることができる。その上で、反射層131は、保持部130における蛍光体含有部129側とは反対側の面に接する形で配されているから、反射層131の設置が容易なものとなり、製造上好適となる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図11によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態2から反射層231及び反射シート225の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る反射層231は、図11に示すように、保持部230に対して表側及び両側方の外部にそれぞれ重なる形で配されているものの、保持部230に対して裏側の外部には重なることがないものとされる。つまり、この反射層231は、上記した実施形態2に記載した反射層131から、保持部230に対して裏側に重なるX軸方向に沿って延在する部分を除去したような構成とされている。これに伴い反射シート225には、上記した実施形態2に記載したような開口部32が設けられておらず、反射シート225のうち波長変換部220と重畳する部分が反射層231と同様の光学機能を発揮するものとされる。すなわち、LED217から発せられた光が波長変換部220の蛍光体含有部229から裏側に進行して保持部230を透過した場合は、反射シート225のうち波長変換部220に重畳する部分によって反射されることで、波長変換部220内を効率的に伝播される。なお、本実施形態に係る波長変換部220におけるX軸方向に沿って切断した断面形状は、上記した実施形態2の図12に示されたものと同様である。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図12または図13によって説明する。この実施形態4では、上記した実施形態2から保持部330の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る保持部330は、図12及び図13に示すように、その外周面が導光板319の外面(光出射面319a、反対板面319c及び一対の非入光側端面319d2)よりも内側に配されるよう、導光板319に対して段付き状に窄んだ外形を有している。そして、反射層331は、保持部330の外周面を取り囲む形でその外側に重なる形で配されている。保持部330の外周面と導光板319の外面との間に生じる段差は、反射層331の厚み程度とされているので、反射層331の外周面が導光板319の外面に対して段差を生じさせずにほぼ面一状をなしている。また、反射シート325には、上記した実施形態2に記載したような開口部32が設けられておらず、反射シート325のうち波長変換部320と重畳する部分が反射層331に対して裏側の外部に直接重なる形で配されている。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図14または図15によって説明する。この実施形態5では、上記した実施形態1から保持部430の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る保持部430は、図14及び図15に示すように、導光板419に一体形成されるとともに蛍光体含有部429の全域を取り囲む形で配されている。詳しくは、保持部430は、蛍光体含有部429における環状面429cに倣って配されて環状面429cを全周にわたって取り囲む第1保持部位33と、蛍光体含有部429における入光面429aに倣って配されて入光面429aを全域にわたって覆う第2保持部位34と、から構成される。これにより、蛍光体含有部429は、保持部430を構成する第1保持部位33及び第2保持部位34の内面と導光板419の入光端面419bとによって全方位から包囲されて閉じ込められることになるので、導光板419の入光端面419bに対する位置関係がより安定したものとなる。このような構成の波長変換部420は、導光板419の外周側部分におけるLED417側の長辺部に、X軸方向に沿って一側方(図15に示す左側)に開口する空洞を形成し、その空洞内の空間に蛍光体含有部429を充填した後に、その空洞の開口端を封止材35により封止することで、導光板419に一体的に設けられている。
以上説明したように本実施形態によれば、保持部430は、蛍光体含有部429の全域を取り囲む形で設けられている。このようにすれば、蛍光体含有部429をより安定的に保持することができる。
<実施形態6>
本発明の実施形態6を図16または図17によって説明する。この実施形態6では、上記した実施形態5から波長変換部520の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態5と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る波長変換部520は、図16及び図17に示すように、導光板519とは別部材とされていて導光板519に対して接合されることで導光板519に一体的に設けられている。詳しくは、波長変換部520は、導光板519と同様にガラス材料からなる保持部530と、保持部530内に充填される蛍光体含有部529と、蛍光体含有部529の環状面529cに倣って配されて保持部530との間に介在する反射層531と、から構成される。保持部530は、蛍光体含有部529の環状面529cを全周にわたって取り囲む第1保持部位533と、蛍光体含有部529の入光面529aを全域にわたって覆う第2保持部位534と、蛍光体含有部529の出光面529bを全域にわたって覆う第3保持部位36と、から構成されている。これにより、蛍光体含有部529は、保持部530を構成する第1保持部位533、第2保持部位534及び第3保持部位36の内面によって全方位から包囲されて閉じ込められることになる。保持部530を構成する第3保持部位36は、蛍光体含有部529の出光面529bと導光板519の入光端面519bとの間に介在する形で配されることになる。保持部530を構成するガラス材料は、導光板519に使用されるものと同一とされるのが好ましく、そのようにすれば、保持部530と導光板519との間の界面にて光が不適切に屈折される事態が生じ難いものとされる。そして、この波長変換部520は、保持部530を構成する第3保持部位36を、導光板519の入光端面519bに接触させた状態で熱溶着や超音波溶着などの手法によって導光板519に対して接合されることで一体化が図られている。このような構成によれば、導光板519は、外周側部分のうちのLED517側の長辺部が他の辺部と同様にシンプルな外形となり、上記した実施形態5に記載したような空洞が形成されないことから、外形が複雑化することが避けられている。また、この保持部530は、第2保持部位534の一部(図17に示す左側部分)が開口しており、この開口を通して蛍光体含有部529を充填した後にその開口端を封止材535により封止することで、蛍光体含有部529が封止されるようになっている。
以上説明したように本実施形態によれば、保持部530は、導光板519とは別部材とされて導光板519に接合されている。このようにすれば、導光板519の外形が複雑化することが避けられる。
<実施形態7>
本発明の実施形態7を図18または図19によって説明する。この実施形態7では、上記した実施形態6から導光板619及び保持部630の材料を変更するとともに一括封止部37を追加したものを示す。なお、上記した実施形態6と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る導光板619及び波長変換部620の保持部630は、図18及び図19に示すように、共に例えばアクリル樹脂材料(PMMAなど)などの合成樹脂材料からなるものとされる。そして、導光板619及び波長変換部620は、一括封止部37により全域が一括して取り囲まれることで、内部の蛍光体含有部629に含有される各蛍光体の封止が図られている。一括封止部37は、ほぼ透明な材料からなる。ここで、一般的に合成樹脂材料は、ガラス材料に比べると、透湿性などが高くなる傾向にあるため、本実施形態のように導光板619及び保持部630の材料を合成樹脂材料にすると、蛍光体含有部629に含有される各蛍光体が吸湿などして劣化し易くなることが懸念される。これに対し、上記のように一括封止部37によって導光板619及び波長変換部620を外側から全域にわたって一括して包囲することで、蛍光体含有部629に含有される各蛍光体を良好に封止してその劣化を抑制することができる。しかも、一括封止部37は、波長変換部620の保持部630を構成する第3保持部位636と導光板619の入光端面619bとの間に介在することが避けられるから、波長変換部620から入光端面619bに入射する光の入射効率が高く保たれる。また、合成樹脂材料からなる波長変換部620は、上記した実施形態6と同様に、保持部630を構成する第3保持部位636を、同じ合成樹脂材料からなる導光板619の入光端面619bに接触させた状態で熱溶着や超音波溶着などの手法によって導光板619に対して接合されることで一体化が図られている。
以上説明したように本実施形態によれば、波長変換部620及び導光板619を一括して取り囲んで蛍光体を封止する一括封止部37を備える。このようにすれば、波長変換部620及び導光板619を一括して取り囲む一括封止部37によって蛍光体含有部629に含有される蛍光体が封止されるので、蛍光体が吸湿などにより劣化し難いものとなる。一括封止部37が波長変換部620と導光板619との間に介在することが避けられるから、波長変換部620から入光端面619bに入射する光の入射効率が高く保たれる。
<実施形態8>
本発明の実施形態8を図20または図21によって説明する。この実施形態8では、上記した実施形態7の一括封止部37に代えて蛍光体含有部729及び保持部730を取り囲む封止部38を用いた場合を示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る波長変換部720は、図20及び図21に示すように、蛍光体含有部729及び保持部730を取り囲んで蛍光体含有部729に含有される各蛍光体を封止する封止部38を有している。封止部38は、保持部730及び封止材735を全域にわたって包囲する形で設けられており、それにより蛍光体含有部729に含有される各蛍光体を良好に封止してその劣化を抑制することができる。このような構成によれば、封止部38が、波長変換部720に比べて大型の部材である導光板719を取り囲むことがないものとされるから、封止部38に用いる材料が少なく済み、製造コストの低下を図る上で好適となる。封止部38のうち、保持部730の第3保持部位736に接する部分は、第3保持部位736と導光板719の入光端面719bとの間に介在する形で配される。従って、波長変換部720を導光板719に対して一体化するに際しては、上記した実施形態7と同様に、封止部38のうち第3保持部位736と導光板719の入光端面719bとの間に介在する部分を、導光板719の入光端面719bに接触させた状態で熱溶着や超音波溶着などの手法によって導光板719に対して接合すればよい。
以上説明したように本実施形態によれば、波長変換部720は、蛍光体含有部729及び保持部730を取り囲んで蛍光体を封止する封止部38を有する。このようにすれば、蛍光体含有部729及び保持部730を取り囲む封止部38によって蛍光体含有部729に含有される蛍光体が封止されるので、蛍光体が吸湿などにより劣化し難いものとなる。封止部38が導光板719を除いた蛍光体含有部729及び保持部730を取り囲む構成とされるので、仮に蛍光体含有部729、保持部730及び導光板719を一括して取り囲む形態とした場合に比べると、封止部38の材料が少なく済む。
<実施形態9>
本発明の実施形態9を図22または図23によって説明する。この実施形態9では、上記した実施形態7から一括封止部837の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る一括封止部837は、図22及び図23に示すように、光を透過する光透過部39と、光を反射する光反射部40と、から構成されている。光透過部39は、一括封止部837のうち、導光板819の出光板面819a、反対板面819c及び非入光端面819dを覆う部分と、波長変換部820の保持部830における第2保持部位834を覆う部分と、から構成される。これに対し、光反射部40は、一括封止部837のうち、波長変換部820の保持部830における第1保持部位833を覆う部分からなる。これにより、光反射部40は、波長変換部820において蛍光体含有部829の環状面829cに倣ってその全域を取り囲む形で配されるので、波長変換部820内の光を反射して導光板819の入光端面819bへと効率的に入射させることができる。本実施形態では、この光反射部40の設置に伴い、上記した実施形態7などに記載した反射層が省略されている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態(実施形態3,8を除く)では、反射層が蛍光体含有部の環状面を全周にわたって取り囲む(重なる)形で配される構成を例示したが、反射層が蛍光体含有部の環状面に対して部分的に重なる形で配される構成を採ることも可能である。例えば、反射層が、環状面のうち導光板の入光端面における長辺方向に沿って延在する部分に対してのみ選択的に重なる配置(蛍光体含有部に対して表側に重なる部分と裏側に重なる部分とからなる構成)とすることも可能である。
(2)上記した実施形態3の変形例として、反射層が、環状面のうち導光板の入光端面における長辺方向に沿って延在する部分に対してのみ選択的に重なる配置(蛍光体含有部に対して表側に重なる部分と裏側に重なる部分とからなる構成)とすることも可能である。
(3)上記した実施形態8の変形例として、光反射部が、環状面のうち導光板の入光端面における長辺方向に沿って延在する部分に対してのみ選択的に重なる配置(蛍光体含有部に対して表側に重なる部分と裏側に重なる部分とからなる構成)とすることも可能である。
(4)上記した各実施形態では、波長変換部の断面形状が方形状とされる場合を例示したが、波長変換部の断面形状を、例えば長円形状や楕円形状などに変更することも可能である。
(5)上記した実施形態1〜4の変形例として、導光板の凹部内に充填した蛍光体含有部を封止材によって封止することも可能である。
(6)上記した実施形態2では、反射層が蛍光体含有部の環状面を全周にわたって取り囲む形で配されるとともに反射シートに開口部が形成された構成を示したが、反射シートの開口部を省略し、反射層の裏側部分(底部)が反射シートに対して重なる形で配される構成を採ることも可能である。
(7)上記した実施形態2〜4に記載した構成を、実施形態5〜9に記載した構成に組み合わせることも可能である。
(8)上記した実施形態5,6に記載した構成を、実施形態7〜9に記載した構成に組み合わせることも可能である。
(9)上記した実施形態8に記載した構成を、実施形態9に記載した構成に組み合わせることも可能である。
(10)上記した各実施形態では、導光板における一長辺側の端面を入光端面とした片側入光タイプのバックライト装置を例示したが、導光板における一短辺側の端面を入光端面とした片側入光タイプのバックライト装置にも本発明は適用可能である。
(11)上記した(10)以外にも、導光板における一対の長辺側の端面または一対の短辺側の端面を入光端面とした両側入光タイプのバックライト装置にも本発明は適用可能である。また、導光板の外周端面における任意の3つの端面を入光端面とした3辺入光タイプのバックライト装置にも本発明は適用可能である。また、導光板の外周端面における4つの端面の全てを入光端面とした4辺入光タイプのバックライト装置にも本発明は適用可能である。
(12)上記した各実施形態では、LEDが青色LED素子を備える構成を示したが、青色LED素子に代えて可視光線である紫色の光を発する紫色LED素子を備えたLEDや紫外線(例えば近紫外線)を発する紫外線LED素子(近紫外線LED素子)などを用いることも可能である。紫色LED素子または紫外線LED素子を備えるLEDに組み合わせて用いられる波長変換部には、赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体を含有させるのが好ましいものとされる。それ以外にも、紫色LED素子または紫外線LED素子を備えるLEDに組み合わせて用いられる波長変換部には、赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の中から選択される1色または2色の蛍光体を含有させ、残りの2色または1色の蛍光体をLEDの封止材に含有させるようにしてもよい。また、これら以外にも具体的な蛍光体の色などは適宜に変更可能である。
(13)上記した各実施形態では、LEDが青色LED素子を有し、波長変換部が緑色蛍光体及び赤色蛍光体を有する構成を例示したが、LEDが青色LED素子に加えて赤色の光を発する赤色LED素子を有することでマゼンタ色の光を発する構成とし、それに組み合わせて用いられる波長変換部が緑色蛍光体を有する構成とすることも可能である。この赤色LED素子に代えて、LEDの封止材に青色の光を励起光として赤色の光を発する赤色蛍光体を含有させるようにしても構わない。
(14)上記した(13)以外にも、LEDが青色LED素子に加えて緑色の光を発する緑色LED素子を有することでシアン色の光を発する構成とし、それに組み合わせて用いられる波長変換部が赤色蛍光体を有する構成とすることも可能である。この緑色LED素子に代えて、LEDの封止材に青色の光を励起光として緑色の光を発する緑色蛍光体を含有させるようにしても構わない。
(15)上記した各実施形態では、光学部材がフレームに対して表側に載せられて導光板との間に間隔が空けられた構成を例示したが、光学部材が導光板に対して表側に直接載せられる構成を採ることも可能である。その場合、フレームが最も表側に配される光学部材を表側から押さえる構成としたり、フレームが複数の光学部材の間に介在する形で配される構成としたりすることが可能である。
(16)上記した各実施形態では、3枚の光学部材を備える構成を例示したが、光学部材の枚数を2枚以下または4枚以上に変更することも可能である。また、使用する光学部材の種類についても適宜に変更可能であり、例えば拡散シートなどを用いることも可能である。また、各光学部材の具体的な積層順についても適宜に変更可能である。
(17)上記した各実施形態では、波長変換部が緑色蛍光体及び赤色蛍光体を含む構成とされる場合を示したが、波長変換部に黄色蛍光体のみを含ませた構成としたり、黄色蛍光体に加えて赤色蛍光体や緑色蛍光体を含ませた構成としたりすることも可能である。
(18)上記した各実施形態では、波長変換部に含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体をCdSe及びZnSからなるコア・シェル型とした場合を例示したが、内部組成を単一組成としたコア型量子ドット蛍光体を用いることも可能である。例えば、2価の陽イオンになるZn、Cd、Hg、Pb等と2価の陰イオンになるO、S、Se、Te等とを組み合わせた材料(CdSe、CdS、ZnS)を単独で用いることが可能である。さらには、3価の陽イオンとなるGa、In等と3価の陰イオンとなるP、As、Sb等とを組み合わせた材料(InP(リン化インジウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)等)やカルコパイライト型化合物(CuInSe2等)などを単独で用いることも可能である。また、コア・シェル型やコア型の量子ドット蛍光体以外にも、合金型の量子ドット蛍光体を用いることも可能である。また、カドミウムを含有しない量子ドット蛍光体を用いることも可能である。
(19)上記した各実施形態では、波長変換部に含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体をCdSe及びZnSのコア・シェル型とした場合を例示したが、他の材料同士を組み合わせてなるコア・シェル型の量子ドット蛍光体を用いることも可能である。また、波長変換部に含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体を、Cd(カドミウム)を含有しない量子ドット蛍光体とすることも可能である。
(20)上記した各実施形態では、波長変換部に量子ドット蛍光体を含有させた構成のものを例示したが、他の種類の蛍光体を波長変換部に含有させるようにしても構わない。例えば、波長変換部に含有させる蛍光体として硫化物蛍光体を用いることができ、具体的には緑色蛍光体としてSrGa2S4:Eu2+を、赤色蛍光体として(Ca,Sr,Ba)S:Eu2+を、それぞれ用いることが可能である。
(21)上記した(20)以外にも、波長変換部に含有させる緑色蛍光体を、(Ca,Sr,Ba) 3SiO4:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+などとすることができる。また、波長変換シートに含有させる赤色蛍光体を、(Ca,Sr,Ba) 2SiO5N8:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+、複フッ化物蛍光体(マンガン付活のケイフッ化カリウム(K2TiF6)など)などとすることができる。さらには、波長変換シートに含有させる黄色蛍光体を、(Y,Gd) 3 (Al,Ga) 5O12:Ce3+(通称 YAG:Ce3+)、α−SiAlON:Eu2+、(Ca,Sr,Ba) 3SiO4:Eu2+などとすることができる。
(22)上記した(20),(21)以外にも、波長変換部に含有させる蛍光体として有機蛍光体を用いることができる。有機蛍光体としては、例えばトリアゾールまたはオキサジアゾールを基本骨格とした低分子の有機蛍光体を用いることができる。
(23)上記した(20),(21),(22)以外にも、波長変換部に含有させる蛍光体としてドレスト光子(近接場光)を介したエネルギー移動によって波長変換を行う蛍光体を用いることも可能である。この種の蛍光体としては、具体的には、直径3nm〜5nm(好ましくは4nm程度)の酸化亜鉛量子ドット(ZnO−QD)にDCM色素を分散・混合させた構成の蛍光体を用いるのが好ましい。
(24)上記した各実施形態以外にも、LEDに備えられる青色LED素子の発光スペクトル(ピーク波長の数値、ピークの半値幅の数値など)に関しては、適宜に変更することが可能である。同様に、波長変換部に含有される各蛍光体の発光スペクトル(ピーク波長の数値、ピークの半値幅の数値など)を適宜に変更することが可能である。
(25)上記した各実施形態では、LEDを構成する青色LED素子の材料としてInGaNを用いた場合を示したが、他のLED素子の材料として、例えばGaN、AlGaN、GaP、ZnSe、ZnO、AlGaInPなどを用いることも可能である。
(26)上記した各実施形態では、シャーシが金属製とされた場合を例示したが、シャーシを合成樹脂製とすることも可能である。
(27)上記した各実施形態では、光源としてLEDを用いたものを示したが、有機ELなどの他の光源を用いることも可能である。
(28)上記した各実施形態では、液晶パネル及びシャーシがその短辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものを例示したが、液晶パネル及びシャーシがその長辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものも本発明に含まれる。
(29)上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(30)上記した各実施形態では、透過型の液晶表示装置を例示したが、それ以外にも反射型の液晶表示装置や半透過型の液晶表示装置にも本発明は適用可能である。
(31)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(32)上記した各実施形態では、チューナーを備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナーを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。具体的には、電子看板(デジタルサイネージ)や電子黒板として使用される液晶表示装置にも本発明は適用することができる。