JP2018097124A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の利用効率が高く、かつ、外光反射が少ない、発光層を備える画像表示装置を提供することにある。【解決手段】 本発明の画像表示装置は、少なくとも、偏光板と、屈折率調整層と、発光層とをこの順に備え、該屈折率調整層の屈折率が1.2以下である。1つの実施形態においては、上記発光層が、入射光の一部の波長を変換して発光する層である。1つの実施形態においては、上記発光層が、波長変換材料として、量子ドットまたは蛍光体を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示装置に関する。
近年、色再現性に優れる画像表示装置として、量子ドット等の発光材料から構成される発光層を備える画像表示装置が注目されている。例えば、量子ドットを用いた量子ドットフィルムは、光が入射すると、量子ドットが励起されて蛍光を発光する。例えば、青色LEDのバックライトを用いると、量子ドットフィルムにより青色光の一部が赤色光および緑色光に変換され、青色光の一部はそのまま青色光として出射される。その結果、白色光を実現することができる。さらに、このような量子ドットフィルムを用いることにより、NTSC比100%以上の色再現性が実現できるとされている。一方、近年、画像表示装置には低消費電力化、外光反射の低減等の高度な改善が求められており、上記のような発光層を備える画像表示装置においても、光の利用効率を高めて低消費電力化すること、さらには、外光反射の低減が求められている。
特開2015−111518号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、発光層を備える画像表示装置であって、光の利用効率が高く、かつ、外光反射が少ない画像表示装置を提供することにある。
本発明の画像表示装置は、少なくとも、偏光板と、屈折率調整層と、発光層とをこの順に備え、該屈折率調整層の屈折率が1.2以下である。
1つの実施形態においては、上記発光層が、入射光の一部の波長を変換して発光する層である。
1つの実施形態においては、上記発光層が、波長変換材料として、量子ドットまたは蛍光体を含む。
1つの実施形態においては、上記発光層が、カラーフィルターである。
1つの実施形態においては、上記偏光板が円偏光板として機能する。
1つの実施形態においては、上記画像表示装置は、着色層をさらに備える。
1つの実施形態においては、上記着色層が、上記屈折率調整層と発光層との間に配置される。
本発明の別の局面によれば、偏光板と、屈折率調整層とを備える、光学積層体であって、発光層を備える光学部材に積層して用いられる、光学積層体が提供される。
本発明によれば、偏光板と発光層との間に屈折率調整層を配置することにより、光の利用効率が高く、かつ、外光反射が少ない画像表示装置を提供することができる。
本発明の1つの実施形態による画像表示装置の概略断面図である。 本発明の1つの実施形態による円偏光板の概略断面図である。 本発明の別の実施形態による円偏光板の概略断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re=(nx−ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth=(nx−nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
A.画像表示装置の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による画像表示装置の概略断面図である。画像表示装置100は、偏光板10と、屈折率調整層20と、発光層30とをこの順に備える。好ましくは、偏光板10と、屈折率調整層20と、発光層30とは視認側からこの順に配置される。1つの実施形態においては、上記発光層は、入射光の一部の波長を変換して発光し得る層である。1つの実施形態においては、発光層は、入射した青色〜青紫色の光の一部を緑色光および赤色光に変換し、一部を青色光としてそのまま出射することで、赤色光と緑色光と青色光との組み合わせにより白色光を発光する。図1においては、代表例として、画像表示装置が液晶表示装置である場合を図示している。1つの実施形態において、画像表示装置が液晶表示装置である場合、該液晶表示装置100は、液晶パネル110とバックライト30とを備え、偏光板10と屈折率調整層20と発光層30とは、液晶パネル110の部材であり得る。また、液晶パネル110は、液晶セル40と、液晶セル40の両側に配置される視認側偏光板10と、背面側偏光板50とから構成され得る。この場合、発光層30は、液晶パネル40に含まれ得る。より具体的には、発光層30は、液晶パネル40に備えられるカラーフィルターとすることができる。また、偏光板10は、液晶パネル40の視認側偏光板として機能し得る。
本発明においては、偏光板10と発光層30との間に屈折率調整層20を配置することにより、発光層から屈折率調整層20側に出射する光(例えば、発光層を透過したバックライト30からの光を含む)を屈折率調整層20の発光層30側面で反射させることができる。ここで反射した光は、再び、発光層30により波長変換され得る。その結果、光利用効率を高めることができる。また、屈折率調整層を配置しない場合、発光層から偏光板側に出射した光の大部分は、偏光板を透過して、偏光板の発光層とは反対側の面(例えば、偏光板の空気界面)で、反射する。その場合、反射光は、偏光板で吸収されてしまい、発光層には到達し難く、光の利用効率が低下する。本発明においては、上記のように屈折率調整層を配置することにより、偏光板での反射光の吸収を生じさせることなく、光の利用効率を高めることができる。
好ましくは、画像表示装置100は、偏光板10と屈折率調整層20との間、および、屈折率調整層20と発光層30との間に空気層が存在しないように構成される。1つの実施形態においては、偏光板10と屈折率調整層20とが直接積層される。また、1つの実施形態においては、屈折率調整層20と発光層30とが直接積層される。上記のように空気層を排除すれば、外光反射を低減することができる。本発明においては、屈折率調整層の屈折率を適切に調整することにより(詳細は後述)、発光層から出射する光の利用効率を高め、かつ、外光反射を抑制することができる。なお、本明細書において、「直接積層される」とは、任意の適切な粘着剤または接着剤を介して、2つの部材が積層されることを含む概念である。
1つの実施形態において、本発明の画像表示装置は、着色層をさらに備え得る。好ましくは、該着色層は、屈折率調整層と発光層との間に配置される。該着色層は、特定波長の光を吸収し得る。該着色層は、上記偏光板がλ/4板を有して円偏光板として機能する際に(詳細は後述)、好適に用いられる。λ/4板を有する偏光板(円偏光板)は、反射防止機能を発揮するところ、着色層を配置し、該着色層が特定波長の光を吸収することにより、該円偏光板の反射防止機能を向上させることができる。また、着色層が特定波長範囲の光を選択的に吸収することにより、反射色相を適切に調整することができ、かつ、広色域化された画像表示装置を得ることができる。なお、着色層がいかなる波長の光を吸収するかは、画像表示装置が備える反射体(例えば、液晶表示パネル、有機ELパネル等の画像表示パネル)の反射特性に応じて、適切に調整され得る。屈折率調整層と着色層との間、および着色層と発光層との間には、空気層が存在しないことが好ましい。1つの実施形態においては、屈折率調整層と着色層とが直接積層される。また、1つの実施形態においては、着色層と発光層とが直接積層される。
B.偏光板
上記偏光板としては、任意の適切な偏光板が用いられる。代表的には、偏光板は、偏光子と、偏光子の片側または両側に配置された保護フィルムとから構成される。
B−1.偏光子、保護フィルム
上記偏光子としては、任意の適切な偏光子が用いられる。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素などの二色性物質を吸着させて一軸延伸した偏光子が、偏光二色比が高く、特に好ましい。偏光子の厚みは、好ましくは、0.5μm〜80μmである。
ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着させて一軸延伸した偏光子は、代表的には、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製される。延伸は染色した後に行ってもよいし、染色しながら延伸してもよいし、延伸してから染色してもよい。延伸、染色以外にも、例えば、膨潤、架橋、調整、水洗、乾燥等の処理が施されて作製される。例えば、染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗することで、ポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるだけでなく、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させて染色ムラなどを防止することができる。なお、ポリビニルアルコール系フィルムは、単層のフィルム(通常のフィルム成形されたフィルム)であってもよく、樹脂基材上に塗布形成されたポリビニルアルコール系樹脂層であってもよい。単層のポリビニルアルコール系フィルムから偏光子を作製する技術は当業界で周知である。樹脂基材上に塗布形成されたポリビニルアルコール系樹脂層から偏光子を作製する技術は、例えば特開2009−098653号公報に記載されている。
偏光子は、好ましくは、波長380nm〜780nmのいずれかの波長で吸収二色性を示す。偏光子の単体透過率は、好ましくは40%〜45.5%であり、より好ましくは42%〜45%である。
偏光子の偏光度は、99.9%以上であり、好ましくは99.95%以上である。
上記保護フィルムとしては、任意の適切なフィルムが用いられる。このようなフィルムの主成分となる材料の具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂や、(メタ)アクリル系、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。上記ポリマーフィルムは、例えば、前記樹脂組成物の押出成形物であり得る。偏光子と保護フィルムとの積層には、任意の適切な粘着剤層または接着剤層が用いられる。粘着剤層は、代表的にはアクリル系粘着剤で形成される。接着剤層は、代表的にはポリビニルアルコール系接着剤で形成される。
B−2.円偏光板
1つの実施形態においては、上記偏光板は位相差層をさらに備える。例えば、位相差層として、λ/4板として機能し得る層を配置することにより、上記偏光板は、円偏光板として機能する。円偏光板を用いることにより、本発明の画像表示装置は、外光反射防止効果が顕著となる。
図2は、本発明の1つの実施形態による円偏光板の概略断面図である。円偏光板10’は、偏光子1と、位相差層2aとを備える。位相差層2aは、λ/4板として機能し得る。円偏光板10’は、偏光子1が視認側となるように配置され得る。1つの実施形態においては、円偏光板10’は、偏光子1の位相差層2aとは反対側の面に保護フィルム3を備える。保護フィルム3は、用途、円偏光板を備える画像表示装置の構成等に応じて省略されてもよい。また、円偏光板は、偏光子と位相差層との間に別の保護フィルム(内側保護フィルムとも称する:図示せず)を備えてもよい。図示例においては、内側保護フィルムは省略されている。この場合、位相差層2が内側保護フィルムとしても機能し得る。このような構成であれば、円偏光板のさらなる薄型化が実現され得る。
本実施形態においては、偏光子1の吸収軸と位相差層2aの遅相軸とのなす角度は35°〜55°であり、好ましくは38°〜52°であり、より好ましくは40°〜50°であり、さらに好ましくは42°〜48°であり、特に好ましくは44°〜46°である。当該角度がこのような範囲であれば、所望の円偏光機能が実現され得る。なお、本明細書において角度に言及するときは、特に明記しない限り、当該角度は時計回りおよび反時計回りの両方の方向の角度を包含する。
図3は、本発明の別の実施形態による円偏光板の概略断面図である。この円偏光板10’’は、偏光子1と位相差層2a(λ/4板)との間に、別の位相差層2bをさらに備える。別の位相差層2bは、λ/2板として機能する。なお、本明細書においては便宜上、位相差層2a(λ/4板)を第1の位相差層と称し、別の位相差層2b(λ/2板)を第2の位相差層と称する場合がある。図示例の円偏光板10’’は、偏光子1の別の位相差層2bとは反対側に保護フィルム3を備える。また、円偏光板は、偏光子と位相差層との間に別の保護フィルム(内側保護フィルムとも称する:図示せず)を備えてもよい。図示例においては、内側保護フィルムは省略されている。この場合、別の位相差層(第2の位相差層)2bが内側保護フィルムとしても機能し得る。
本実施形態においては、偏光子1の吸収軸と第1の位相差層2aの遅相軸とのなす角度は、好ましくは65°〜85°であり、より好ましくは72°〜78°であり、さらに好ましくは約75°である。さらに、偏光子1の吸収軸と第2の位相差層2bの遅相軸とのなす角度は、好ましくは10°〜20°であり、より好ましくは13°〜17°であり、さらに好ましくは約15°である。2つの位相差層を上記のような軸角度で配置することにより、広帯域において非常に優れた円偏光特性(結果として、非常に優れた反射防止特性)を有する円偏光板が得られ得る。
B−2−1.第1の位相差層(λ/4板)
第1の位相差層は、上記のとおりλ/4板として機能し得る。このような第1の位相差層の面内位相差Re(550)は、100nm〜180nmであり、好ましくは110nm〜170nmであり、さらに好ましくは120nm〜160nmであり、特に好ましくは135nm〜155nmである。第1の位相差層は、代表的にはnx>ny=nzまたはnx>ny>nzの屈折率楕円体を有する。なお、本明細書において例えば「ny=nz」は、厳密に等しいのみならず、実質的に等しいものを包含する。1つの実施形態においては、第1の位相差層のNz係数は、例えば0.9〜2であり、好ましくは1〜1.5であり、より好ましくは1〜1.3である。
上記第1の位相差層の厚みは、λ/4板として最も適切に機能し得るように設定され得る。言い換えれば、厚みは、所望の面内位相差が得られるように設定され得る。具体的には、厚みは、好ましくは10μm〜80μmであり、さらに好ましくは10μm〜60μmであり、最も好ましくは30μm〜50μmである。
第1の位相差層は、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長に応じて小さくなる正の波長分散特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長によってもほとんど変化しないフラットな波長分散特性を示してもよい。
1つの実施形態においては、上記第1の位相差層は、フラットな波長分散特性を示す。フラットな波長分散特性を示す第1の位相差層を採用することにより、優れた反射防止特性および斜め方向の反射色相を実現することができる。本実施形態において、第1の位相差層のRe(450)/Re(550)は好ましくは0.99〜1.03であり、Re(650)/Re(550)は好ましくは0.98〜1.02である。
別の実施形態においては、上記第1の位相差層は、逆分散波長特性を示す。逆分散波長特性を示す第1の位相差層を採用することにより、正面方向において反射色相を向上させることができる。また、逆分散波長特性を示す第1の位相差層を採用することにより、実用的な反射色相を維持しつつ、その他の特性(例えば、輝度)の向上を図ることができる。本実施形態において、第1の位相差層のRe(450)/Re(550)は、好ましくは0.5以上1.0未満であり、より好ましくは0.7〜0.95である。また、第1の位相差層のRe(650)/Re(550)は、好ましくは1を超えて1.2以下であり、より好ましくは1.01〜1.15である。本実施形態において、第1の位相差層のNz係数は、好ましくは0.3〜0.7であり、より好ましくは0.4〜0.6であり、さらに好ましくは0.45〜0.55であり、特に好ましくは約0.5である。Nz係数がこのような範囲であれば、より優れた反射色相を達成し得る。
上記λ/4板は、好ましくは、高分子フィルムの延伸フィルムである。具体的には、ポリマーの種類、延伸処理(例えば、延伸方法、延伸温度、延伸倍率、延伸方向)を適切に選択することにより、λ/4板が得られる。
上記高分子フィルムを形成する樹脂としては、任意の適切な樹脂が用いられる。具体例としては、ポリノルボルネン等のシクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスルホン系樹脂等の正の複屈折フィルムを構成する樹脂が挙げられる。中でも、ノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。なお、高分子フィルムを形成する樹脂の詳細は、例えば、特開2014−010291に記載されている。当該記載は、参考として本明細書に援用される。
上記ポリノルボルネンとは、出発原料(モノマー)の一部または全部に、ノルボルネン環を有するノルボルネン系モノマーを用いて得られる(共)重合体をいう。当該ノルボルネン系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等、これらのハロゲン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン等;シクロペンタジエンの3〜4量体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン等が挙げられる。
上記ポリノルボルネンとしては、種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン社製の商品名「ゼオネックス」、「ゼオノア」、JSR社製の商品名「アートン(Arton)」、TICONA社製の商品名「トーパス」、三井化学社製の商品名「APEL」が挙げられる。
上記ポリカーボネート系樹脂としては、好ましくは、芳香族ポリカーボネートが用いられる。芳香族ポリカーボネートは、代表的には、カーボネート前駆物質と芳香族2価フェノール化合物との反応によって得ることができる。カーボネート前駆物質の具体例としては、ホスゲン、2価フェノール類のビスクロロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、ホスゲン、ジフェニルカーボネートが好ましい。芳香族2価フェノール化合物の具体例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジプロピルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが用いられる。特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとを共に使用することが好ましい。
延伸方法としては、例えば、横一軸延伸、固定端二軸延伸、逐次二軸延伸が挙げられる。固定端二軸延伸の具体例としては、高分子フィルムを長手方向に走行させながら、短手方向(横方向)に延伸させる方法が挙げられる。この方法は、見かけ上は横一軸延伸であり得る。また、斜め延伸も採用することができる。斜め延伸を採用することにより、幅方向に対して所定の角度の配向軸(遅相軸)を有する長尺状の延伸フィルムを得ることができる。
上記延伸フィルムの厚みは、代表的には5μm〜80μm、好ましくは15μm〜60μm、さらに好ましくは25μm〜45μmである。
B−2−2.第2の位相差層(λ/2板)
第2の位相差層は、上記のとおりλ/2板として機能し得る。このような第2の位相差層の面内位相差Re(550)は、好ましくは180〜300nmであり、さらに好ましくは210〜280nmであり、最も好ましくは230〜240nmである。第2の位相差層は、代表的には、nx>ny=nzの屈折率楕円体を有することが好ましい。第2の位相差層のNz係数は、例えば0.9〜2であり、好ましくは1〜1.5であり、より好ましくは1〜1.3である。
上記第2の位相差層の厚みは、λ/2板として最も適切に機能し得るように設定され得る。言い換えれば、厚みは、所望の面内位相差が得られるように設定され得る。具体的には、厚みは、好ましくは0.5μm〜5μmであり、さらに好ましくは1μm〜4μmであり、最も好ましくは1.5μm〜3μmである。
上記第2の位相差層の材料としては、上記のような特性が得られる限りにおいて任意の適切な材料が採用され得る。液晶材料が好ましく、液晶相がネマチック相である液晶材料(ネマチック液晶)がさらに好ましい。液晶材料を用いることにより、得られる第2の位相差層のnxとnyとの差を非液晶材料に比べて格段に大きくすることができる。その結果、所望の面内位相差を得るための第2の位相差層の厚みを格段に小さくすることができる。このような液晶材料としては、例えば、液晶ポリマーや液晶モノマーが使用可能である。液晶材料の液晶性の発現機構は、リオトロピックでもサーモトロピックでもどちらでもよい。また、液晶の配向状態は、ホモジニアス配向であることが好ましい。また、第2の位相差層の材料として、上記高分子フィルムを形成する樹脂を用いてもよい。
第2の位相差層は、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長に応じて小さくなる正の波長分散特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長によってもほとんど変化しないフラットな波長分散特性を示してもよい。フラットな波長分散特性を示すことが好ましい。フラットな波長分散特性を有するλ/2板を採用することにより、優れた反射防止特性および斜め方向の反射色相を実現することができる。位相差層のRe(450)/Re(550)は好ましくは0.99〜1.03であり、Re(650)/Re(550)は好ましくは0.98〜1.02である。
C.着色層
上記着色層は、任意の適切な1種以上の色材を含む。代表的には、着色層において、色材は、マトリックス中に存在する。
1つの実施形態においては、着色層は、特定波長範囲の光を選択的に吸収する(すなわち、特定範囲の波長帯域に吸収極大波長を有する)。別の実施形態においては、着色層は、可視光領域全波長を吸収するように機能する。好ましくは、着色層は、特定波長範囲の光を選択的に吸収する。特定波長範囲の光を選択的に吸収するようにして着色層を構成すれば、可視光透過率の低下(すなわち、輝度の低下)を抑制しつつ、円偏光板の反射防止機能を高めることができる。また、吸収される光の波長を調整することにより、反射色相をニュートラルにすることができ、不要な着色を防止することができる。
1つの実施形態においては、上記着色層は、440nm〜510nmの範囲の波長帯域に吸収極大波長を有する。このような着色層を形成すれば、反射色相を適切に調整することができる。
別の実施形態においては、上記着色層は、560nm〜610nmの範囲の波長帯域に吸収極大波長を有する。このような着色層を形成すれば、反射色相を適切に調整することができる。
さらに別の実施形態においては、上記着色層は、440nm〜510nmおよび560nm〜610nmの範囲の波長帯域に吸収極大波長を有する。このような構成であれば、画像表示装置を顕著に広色域化することができる。上記のように、2以上の吸収極大波長を有する着色層は、複数種の色材を用いることにより得ることができる。
着色層の吸収極大波長での透過率は、好ましくは0%〜80%であり、より好ましくは0%〜70%である。このような範囲であれば、本発明の上記効果はより顕著となる。
上記着色層の可視光透過率は、好ましくは30%〜90%であり、より好ましくは30%〜80%である。このような範囲であれば、輝度低下を抑制しつつ、円偏光板の反射防止機能を高めることができる。
上記着色層のヘイズ値は、好ましくは15%以下であり、より好ましくは10%以下である。着色層のヘイズ値をこのような範囲に収めることにより、上記位相差層を透過した円偏光の偏光解消が防止され、その結果、円偏光板の反射防止機能が有効に発揮される。着色層のヘイズ値は小さいほど好ましいが、その下限は、例えば、0.1%である。
着色層の厚みは、好ましくは1μm〜100μmであり、より好ましくは2μm〜30μmである。
(色材)
上記色材の具体例としては、アントラキノン系、トリフェニルメタン系、ナフトキノン系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、スクアリリウム系、シアニン系、ポルフィリン系、アザポルフィリン系、フタロシアニン系、サブフタロシアニン系、キニザリン系、ポリメチン系、ローダミン系、オキソノール系、キノン系、アゾ系、キサンテン系、アゾメチン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、アントラピリドン系、イソインドリノン系、インダンスロン系、インジゴ系、チオインジゴ系、キノフタロン系、キノリン系、トリフェニルメタン系等の染料が挙げられる。
1つの実施形態においては、色材として、アントラキノン系、オキシム系、ナフトキノン系、キニザリン系、オキソノール系、アゾ系、キサンテン系またはフタロシアニン系の染料が用いられる。これらの染料を用いれば、440nm〜510nmの範囲の波長帯域に吸収極大波長を有する着色層を形成することができる。
1つの実施形態においては、色材として、上記範囲に吸収極大波長を有する着色層は、例えば、色材として、インジゴ系、ローダミン系、キナクリドン系またはポルフィリン系の染料が用いられる。これらの染料を用いれば、560nm〜610nmの範囲の波長帯域に吸収極大波長を有する着色層を形成することができる。
また、上記色材として、顔料を用いてもよい。顔料の具体例としては、例えば、黒色顔料(カーボンブラック、ボーンブラック、グラファイト、鉄黒、チタンブラック等)、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、多環式顔料(キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、チオインジゴ系、アントラキノン系、キノフタロン系、金属錯体系、ジケトピロロピロール系等)、染料レーキ系顔料、白色・体質顔料(酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、クレー、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等)、有彩顔料(黄鉛、カドミニウム系、クロムバーミリオン、ニッケルチタン、クロムチタン、黄色酸化鉄、ベンガラ、ジンククロメート、鉛丹、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロム、バナジン酸ビスマス等)、光輝材顔料(パール顔料、アルミ顔料、ブロンズ顔料等)、蛍光顔料(硫化亜鉛、硫化ストロンチウム、アルミン酸ストロンチウム等)等が挙げられる。
上記色材の含有割合は、色材の種類、所望の光吸収特性等に応じて、任意の適切な割合とされ得る。上記色材の含有割合は、マトリックス材料100重量部に対して、例えば、0.01重量部〜100重量部であり、より好ましくは0.01重量部〜50重量部である。
色材として顔料を用いる場合、マトリックス中の該顔料の数平均粒子径は、好ましくは500nm以下であり、より好ましくは1nm〜100nmである。このような範囲であれば、ヘイズ値の小さい着色層を形成することができる。顔料の数平均粒子径は、着色層の断面観察により測定・算出される。
(マトリックス)
マトリックスは、粘着剤であってもよく、樹脂フィルムであってもよい。好ましくは粘着剤である。
マトリックスが粘着剤である場合、粘着剤としては、任意の適切な粘着剤を用いることができる。粘着剤は、好ましくは、透明性および光学的等方性を有する。粘着剤の具体例としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、セルロース系粘着剤が挙げられる。好ましくは、ゴム系粘着剤またはアクリル系粘着剤である。
ゴム系粘着剤(粘着剤組成物)のゴム系ポリマーは、室温付近の温度域においてゴム弾性を示すポリマーである。好ましいゴム系ポリマー(A)としては、スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)、イソブチレン系ポリマー(A2)、およびその組み合わせが挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)としては、例えば、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS、SISの水添物)、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体(SEP、スチレン−イソプレンブロック共重合体の水添物)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等のスチレン系ブロックコポリマーを挙げることができる。これらの中でも、分子の両末端にポリスチレンブロックを有し、ポリマーとして高い凝集力を有する点から、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS、SISの水添物)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)が好ましい。スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)として市販品を用いてもよい。市販品の具体例としては、クラレ社製のSEPTON、HYBRAR、旭化成ケミカルズ社製のタフテック、カネカ社製のSIBSTARが挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)の重量平均分子量は、好ましくは5万〜50万程度であり、より好ましくは5万〜30万程度であり、さらに好ましくは5万〜25万程度である。スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)の重量平均分子量がこのような範囲であれば、ポリマーの凝集力と粘弾性を両立できるため好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)中のスチレン含有量は、好ましくは5重量%〜70重量%程度であり、より好ましくは5重量%〜40重量%程度であり、さらに好ましくは10重量%〜20重量%程度である。スチレン系熱可塑性エラストマー(A1)中のスチレン含有量がこのような範囲であれば、スチレン部位による凝集力を保ちながら、ソフトセグメントによる粘弾性を確保できるため好ましい。
イソブチレン系ポリマー(A2)としては、イソブチレンを構成単量体として含み、重量平均分子量(Mw)が好ましくは50万以上であるものを挙げることができる。イソブチレン系ポリマー(A2)は、イソブチレンのホモポリマー(ポリイソブチレン、PIB)であってもよく、イソブチレンを主モノマーとするコポリマー(すなわち、イソブチレンが50モル%を超える割合で共重合されたコポリマー)であってもよい。このようなコポリマーとしては、例えば、イソブチレンとノルマルブチレンとの共重合体、イソブチレンとイソプレンとの共重合体(例えば、レギュラーブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、部分架橋ブチルゴム等のブチルゴム類)、これらの加硫物や変性物(例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の官能基で変性したもの)等を挙げることができる。これらの中でも、主鎖の中に二重結合を含まず耐候性に優れる点から、ポリイソブチレン(PIB)が好ましい。イソブチレン系ポリマー(A2)として市販品を用いてもよい。市販品の具体例としては、BASF社製のOPPANOLが挙げられる。
イソブチレン系ポリマー(A2)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは50万以上であり、より好ましくは60万以上であり、さらに好ましくは70万以上である。また、重量平均分子量(Mw)の上限は、好ましくは500万以下であり、より好ましくは300万以下であり、さらに好ましくは200万以下である。イソブチレン系ポリマー(A2)の重量平均分子量を50万以上とすることで、高温保管時の耐久性がより優れる粘着剤組成物とすることができる。
粘着剤(粘着剤組成物)におけるゴム系ポリマー(A)の含有量は、粘着剤組成物の全固形分中、好ましくは30重量%以上であり、より好ましくは40重量%以上であり、さらに好ましくは50重量%以上であり、特に好ましくは60重量%以上である。ゴム系ポリマーの含有量の上限は、好ましくは95重量%以下であり、より好ましくは90重量%以下である。
ゴム系粘着剤において上記のゴム系ポリマー(A)と他のゴム系ポリマーとを組み合わせて用いてもよい。他のゴム系ポリマーの具体例としては、ブチルゴム(IIR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、EPR(二元系エチレン−プロピレンゴム)、EPT(三元系エチレン−プロピレンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー;ポリエステル系熱可塑性エラストマー;ポリプロピレンとEPT(三元系エチレン−プロピレンゴム)とのポリマーブレンド等のブレンド系熱可塑性エラストマーが挙げられる。他のゴム系ポリマーの配合量は、上記ゴム系ポリマー(A)100重量部に対して好ましくは10重量部程度以下である。
アクリル系粘着剤(粘着剤組成物)のアクリル系ポリマーは、代表的には、アルキル(メタ)アクリレートを主成分として含有し、目的に応じた共重合成分として、芳香環含有(メタ)アクリレート、アミド基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーおよび/またはヒドロキシル基含有モノマーを含有し得る。本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する。アルキル(メタ)アクリレートとしては、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基の炭素数1〜18のものを例示できる。芳香環含有(メタ)アクリレートは、その構造中に芳香環構造を含み、かつ(メタ)アクリロイル基を含む化合物である。芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、またはビフェニル環が挙げられる。芳香環含有(メタ)アクリレートは、耐久性(特に、透明導電層に対する耐久性)を満足し、かつ周辺部の白ヌケによる表示ムラを改善することができる。アミド基含有モノマーは、その構造中にアミド基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合を含む化合物である。カルボキシル基含有モノマーは、その構造中にカルボキシル基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合を含む化合物である。ヒドロキシル基含有モノマーは、その構造中にヒドロキシル基を含み、かつ(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の重合性不飽和二重結合を含む化合物である。アクリル系粘着剤の詳細は、例えば特開2015−199942号公報に記載されており、当該公報の記載は本明細書に参考として援用される。
マトリックスが樹脂フィルムである場合、樹脂フィルムを構成する樹脂としては、任意の適切な樹脂を用いることができる。具体的には、樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよく、熱硬化性樹脂であってもよく、活性エネルギー線硬化性樹脂であってもよい。活性エネルギー線硬化性樹脂としては、電子線硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂が挙げられる。樹脂の具体例としては、エポキシ、(メタ)アクリレート(例えば、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート)、ノルボルネン、ポリエチレン、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ尿素、ポリウレタン、アミノシリコーン(AMS)、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリフェニルアルキルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリジアルキルシロキサン、シルセスキオキサン、フッ化シリコーン、ビニルおよび水素化物置換シリコーン、スチレン系ポリマー(例えば、ポリスチレン、アミノポリスチレン(APS)、ポリ(アクリルニトリルエチレンスチレン)(AES))、二官能性モノマーと架橋したポリマー(例えば、ジビニルベンゼン)、ポリエステル系ポリマー(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、セルロース系ポリマー(例えば、トリアセチルセルロース)、塩化ビニル系ポリマー、アミド系ポリマー、イミド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、アクリルウレタン系ポリマーが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、組み合わせて(例えば、ブレンド、共重合)用いてもよい。これらの樹脂は膜を形成後に延伸、加熱、加圧といった処理を施してもよい。好ましくは、熱硬化性樹脂または紫外線硬化型樹脂であり、より好ましくは熱硬化性樹脂である。本発明の光学部材をロールトゥロールにより製造する場合に、好適に適用することができるからである。
D.屈折率調整層
屈折率調整層の屈折率は、1.2以下であり、好ましくは1.15以下であり、より好ましくは1.01〜1.1である。このような範囲であれば、発光層から出射する光の利用効率を高め、かつ、外光反射を抑制することができる。
屈折率調整層は、代表的には、内部に空隙を有する。屈折率調整層の空隙率は、任意の適切な値を取り得る。上記空隙率は、例えば5%〜99%であり、好ましくは25%〜95%である。空隙率が上記範囲内であることにより、屈折率調整層の屈折率を充分低くすることができ、かつ高い機械的強度を得ることができる。
上記内部に空隙を有する屈折率調整層としては、例えば、粒子状、繊維状、平板状の少なくとも一つの形状を有する構造からなっていても良い。粒子状を形成する構造体(構成単位)は、実粒子でも中空粒子でもよく、具体的にはシリコーン粒子や微細孔を有するシリコーン粒子、シリカ中空ナノ粒子やシリカ中空ナノバルーンなどが挙げられる。繊維状の構成単位は、例えば、直径がナノサイズのナノファイバーであり、具体的にはセルロースナノファイバーやアルミナナノファイバー等が挙げられる。平板状の構成単位は、例えば、ナノクレイが挙げられ、具体的にはナノサイズのベントナイト(例えばクニピアF[商品名])などが挙げられる。また、本発明の空隙構造体において、前記微細な空隙構造を形成する単一もしくは一種類または複数種類からなる構成単位同士は、触媒作用を介して、例えば、直接的または間接的に化学的に結合している部分を含んでいる。なお、本発明において、構成単位同士が「間接的に結合している」とは、構成単位量以下の少量のバインダー成分を仲介して構成単位同士が結合していることを指す。構成単位同士が「直接的に結合している」とは、構成単位同士が、バインダー成分等を介さずに直接結合していることを指す。
屈折率調整層を構成する材料としては、任意の適切な材料を採用し得る。上記材料としては、例えば、国際公開第2004/113966号パンフレット、特開2013−254183号公報、および特開2012−189802号公報に記載の材料を採用し得る。具体的には、例えば、シリカ系化合物;加水分解性シラン類、ならびにその部分加水分解物および脱水縮合物;有機ポリマー;シラノール基を含有するケイ素化合物;ケイ酸塩を酸やイオン交換樹脂に接触させることにより得られる活性シリカ;重合性モノマー(例えば、(メタ)アクリル系モノマー、およびスチレン系モノマー);硬化性樹脂(例えば、(メタ)アクリル系樹脂、フッ素含有樹脂、およびウレタン樹脂);およびこれらの組み合わせが挙げられる。
上記有機ポリマーとしては、例えば、ポリオレフィン類(例えば、ポリエチレン、およびポリプロピレン)、ポリウレタン類、フッ素含有ポリマー(例えば、フッ素含有モノマー単位と架橋反応性付与のための構成単位を構成成分とする含フッ素共重合体)、ポリエステル類(例えば、ポリ(メタ)アクリル酸誘導体(本明細書では(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸を意味し、「(メタ)」は、全てこのような意味で用いるものとする。))、ポリエーテル類、ポリアミド類、ポリイミド類、ポリ尿素類、およびポリカーボネート類が挙げられる。
上記材料は、好ましくは、シリカ系化合物;加水分解性シラン類、ならびにその部分加水分解物および脱水縮合物;を含む。
上記シリカ系化合物としては、例えば、SiO(無水ケイ酸);SiOと、NaO−B(ホウケイ酸)、Al(アルミナ)、B、TiO、ZrO、SnO、Ce、P、Sb、MoO、ZnO、WO、TiO−Al、TiO−ZrO、In−SnO、およびSb−SnOからなる群より選択される少なくとも1つの化合物と、を含む化合物(上記「−」は、複合酸化物であることを示す。);が挙げられる。
上記加水分解性シラン類としては、例えば、置換基(例えば、フッ素)を有していてもよいアルキル基を含有する加水分解性シラン類が挙げられる。上記加水分解性シラン類、ならびにその部分加水分解物および脱水縮合物は、好ましくは、アルコキシシラン、およびシルセスキオキサンである。
アルコキシシランはモノマーでも、オリゴマーでも良い。アルコキシシランモノマーはアルコキシル基を3つ以上有するのが好ましい。アルコキシシランモノマーとしては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、およびジメチルジエトキシシランが挙げられる。アルコキシシランオリゴマーとしては、上記モノマーの加水分解及び重縮合により得られる重縮合物が好ましい。上記材料としてアルコキシシランを用いることにより、優れた均一性を有する屈折率調整層が得られる。
シルセスキオキサンは、一般式RSiO1.5(ただしRは有機官能基を示す。)により表されるネットワーク状ポリシロキサンの総称である。Rとしては、例えば、アルキル基(直鎖でも分岐鎖でも良く、炭素数1〜6である。)、フェニル基、およびアルコキシ基(例えば、メトキシ基、およびエトキシ基)が挙げられる。シルセスキオキサンの構造としては、例えば、ラダー型、および籠型が挙げられる。上記材料としてシルセスキオキサンを用いることにより、優れた均一性、耐候性、透明性、および硬度を有する屈折率調整層が得られる。
上記粒子としては、任意の適切な粒子を採用し得る。上記粒子は、代表的には、シリカ系化合物からなる。
シリカ粒子の形状は、例えば透過電子顕微鏡で観察することによって確認できる。上記粒子の平均粒子径は、例えば5nm〜200nmであり、好ましくは10nm〜200nmである。上記構成を有することにより、充分に屈折率が低い屈折率調整層を得ることができ、かつ屈折率調整層の透明性を維持することができる。なお、本明細書では、平均粒子径とは、窒素吸着法(BET法)により測定された比表面積(m/g)から、平均粒子径=(2720/比表面積)の式によって与えられた値を意味するものとする(特開平1−317115号参照)。
屈折率調整層を得る方法としては、例えば、特開2010−189212号公報、特開2008−040171号公報、特開2006−011175号公報、国際公開第2004/113966号パンフレット、およびそれらの参考文献に記載された方法が挙げられる。具体的には、シリカ系化合物;加水分解性シラン類、ならびにその部分加水分解物および脱水縮合物の少なくともいずれか1つを加水分解及び重縮合させる方法、多孔質粒子および/または中空微粒子を用いる方法、ならびにスプリングバック現象を利用してエアロゲル層を生成する方法、ゾルゲルにより得られたゲルを粉砕し、かつ上記粉砕液中の微細孔粒子同士を触媒等で化学的に結合させた粉砕ゲルを用いる方法、等が挙げられる。ただし、屈折率調整層は、この製造方法に限定されず、どのような製造方法により製造しても良い。
屈折率調整層は、任意の適切な接着層(例えば、接着剤層、粘着剤層:図示せず)を介して発光層および偏光板に貼り合わせられる。屈折率調整層が粘着剤で構成される場合には、接着層を省略することができる。
屈折率調整層のヘイズは、例えば0.1%〜30%であり、好ましくは0.2%〜10%である。
屈折率調整層の機械強度は、例えば、ベンコット(登録商標)による耐擦傷性が60%〜100%であることが望ましい。
屈折率調整層と発光層との間の投錨力は特に制限されないが、例えば0.01N/25mm以上であり、好ましくは0.1N/25mm以上であり、より好ましくは1N/25mm以上である。なお、上記機械強度や投錨力を上げるために、塗膜形成前後や任意の適切な接着層、もしくは他部材との貼り合わせ前後の工程にて、下塗り処理、加熱処理、加湿処理、UV処理、コロナ処理、プラズマ処理等を施しても良い。
屈折率調整層の厚みは、好ましくは100nm〜5000nmであり、より好ましくは200nm〜4000nmであり、さらに好ましくは300nm〜3000nmであり、特に好ましくは500nm〜2000nmである。このような範囲であれば、可視光領域の光に対して光学的に十分機能を発現するとともに、優れた耐久性を有する屈折率調整層を実現できる。
E.発光層
発光層は、代表的には、波長変換材料を含む。より詳細には、発光層は、マトリックスと該マトリックス中に分散された波長変換材料とを含み得る。
E−1.マトリックス
マトリックスを構成する材料(以下、マトリックス材料とも称する)としては、任意の適切な材料を用いることができる。このような材料としては、樹脂、有機酸化物、無機酸化物が挙げられる。マトリックス材料は、好ましくは、低い酸素透過性および透湿性を有し、高い光安定性および化学的安定性を有し、所定の屈折率を有し、優れた透明性を有し、および/または、波長変換材料に対して優れた分散性を有する。マトリックスは、実用的には、樹脂フィルムまたは粘着剤で構成され得る。
E−1−1.樹脂フィルム
マトリックスが樹脂フィルムである場合、樹脂フィルムを構成する樹脂としては、任意の適切な樹脂を用いることができる。具体的には、樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよく、熱硬化性樹脂であってもよく、活性エネルギー線硬化性樹脂であってもよい。活性エネルギー線硬化性樹脂としては、電子線硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂が挙げられる。樹脂の具体例としては、エポキシ、(メタ)アクリレート(例えば、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート)、ノルボルネン、ポリエチレン、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ尿素、ポリウレタン、アミノシリコーン(AMS)、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリフェニルアルキルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリジアルキルシロキサン、シルセスキオキサン、フッ化シリコーン、ビニルおよび水素化物置換シリコーン、スチレン系ポリマー(例えば、ポリスチレン、アミノポリスチレン(APS)、ポリ(アクリルニトリルエチレンスチレン)(AES))、二官能性モノマーと架橋したポリマー(例えば、ジビニルベンゼン)、ポリエステル系ポリマー(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、セルロース系ポリマー(例えば、トリアセチルセルロース)、塩化ビニル系ポリマー、アミド系ポリマー、イミド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、アクリルウレタン系ポリマーが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、組み合わせて(例えば、ブレンド、共重合)用いてもよい。これらの樹脂は膜を形成後に延伸、加熱、加圧といった処理を施してもよい。好ましくは、熱硬化性樹脂または紫外線硬化型樹脂であり、より好ましくは熱硬化性樹脂である。
E−1−2.粘着剤
マトリックスが粘着剤である場合、粘着剤としては、任意の適切な粘着剤を用いることができる。粘着剤は、好ましくは、透明性および光学的等方性を有する。粘着剤の具体例としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、セルロース系粘着剤が挙げられる。好ましくは、ゴム系粘着剤またはアクリル系粘着剤である。
E−2.波長変換材料
波長変換材料は、発光層の波長変換特性を制御し得る。波長変換材料は、例えば量子ドットであってもよく蛍光体であってもよい。
発光層における波長変換材料の含有量(2種以上を用いる場合には合計の含有量)は、マトリックス材料(代表的には、樹脂または粘着剤固形分)100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜50重量部、より好ましくは0.01重量部〜30重量部である。波長変換材料の含有量がこのような範囲であれば、RGBすべての色相バランスに優れた画像表示装置を実現することができる。
E−2−1.量子ドット
量子ドットの発光中心波長は、量子ドットの材料および/または組成、粒子サイズ、形状等により調整することができる。
量子ドットは、任意の適切な材料で構成され得る。量子ドットは、好ましくは無機材料、より好ましくは無機導体材料または無機半導体材料で構成され得る。半導体材料としては、例えば、II−VI族、III−V族、IV−VI族、およびIV族の半導体が挙げられる。具体例としては、Si、Ge、Sn、Se、Te、B、C(ダイアモンドを含む)、P、BN、BP、BAs、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdSeZn、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、BeS、BeSe、BeTe、MgS、MgSe、GeS、GeSe、GeTe、SnS、SnSe、SnTe、PbO、PbS、PbSe、PbTe、CuF、CuCl、CuBr、CuI、Si、Ge、Al、(Al、Ga、In)(S、Se、Te)、AlCOが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。量子ドットは、p型ドーパントまたはn型ドーパントを含んでいてもよい。また、量子ドットはコアシェル構造を有していてもよい。当該コアシェル構造においては、シェルの周囲に目的に応じて任意の適切な機能層(単一層または複数層)が形成されていてもよく、シェル表面に表面処理および/または化学修飾がなされていてもよい。
量子ドットの形状としては、目的に応じて任意の適切な形状が採用され得る。具体例としては、真球状、燐片状、板状、楕円球状、不定形が挙げられる。
量子ドットのサイズは、所望の発光波長に応じて任意の適切なサイズが採用され得る。量子ドットのサイズは、好ましくは1nm〜10nmであり、より好ましくは2nm〜8nmである。量子ドットのサイズがこのような範囲であれば、緑色および赤色のそれぞれがシャープな発光を示し、高演色性を実現することができる。例えば、緑色光は量子ドットのサイズが7nm程度で発光し得、赤色光は3nm程度で発光し得る。なお、量子ドットのサイズは、量子ドットが例えば真球状である場合には平均粒径であり、それ以外の形状である場合には当該形状における最小軸に沿った寸法である。
量子ドットの詳細は、例えば、特開2012−169271号公報、特開2015−102857号公報、特開2015−65158号公報、特表2013−544018号公報、特表2010−533976号公報に記載されており、これらの公報の記載は本明細書に参考として援用される。量子ドットは、市販品を用いてもよい。
E−2−2.蛍光体
蛍光体としては、目的に応じて所望の色の光を発光し得る任意の適切な蛍光体を用いることができる。具体例としては、赤色蛍光体、緑色蛍光体が挙げられる。
赤色蛍光体としては、例えば、Mn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体が挙げられる。複合フッ化物蛍光体とは、少なくとも一つの配位中心(例えば、後述のM)を含有し、配位子として作用するフッ化物イオンに囲まれ、必要に応じて対イオン(例えば、後述のA)により電荷を補償される配位化合物をいう。その具体例としては、A[MF]:Mn4+、A[MF]:Mn4+、Zn[MF]:Mn4+、A[In]:Mn4+、A[M´F]:Mn4+、E[M´F]:Mn4+、A[ZrF]:Mn4+、Ba0.65Zr0.352.70:Mn4+が挙げられる。ここで、Aは、Li、Na、K、Rb、Cs、NHまたはその組み合わせである。Mは、Al、Ga、Inまたはその組み合わせである。M´は、Ge、Si、Sn、Ti、Zrまたはその組み合わせである。Eは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znまたはその組み合わせである。配位中心における配位数が6である複合フッ化物蛍光体が好ましい。このような赤色蛍光体の詳細は、例えば特開2015−84327号公報に記載されている。当該公報の記載は、その全体が参考として本明細書に援用される。
緑色蛍光体としては、例えば、β型Si結晶構造を有するサイアロンの固溶体を主成分として含む化合物が挙げられる。好ましくは、このようなサイアロン結晶中に含まれる酸素量を特定量(例えば、0.8質量%)以下とするような処理が行われる。このような処理を行うことにより、ピーク幅が狭い、シャープな光を発光する緑色蛍光体が得られ得る。このような緑色蛍光体の詳細は、例えば特開2013−28814号公報に記載されている。当該公報の記載は、その全体が参考として本明細書に援用される。
発光層は、単一層であってもよく、積層構造を有していてもよい。発光層が積層構造を有する場合には、それぞれの層は、代表的には異なる発光特性を有する波長変換材料を含み得る。
発光層の厚み(積層構造を有する場合には、その総厚み)は、好ましくは1μm〜500μmであり、より好ましくは100μm〜400μmである。発光層の厚みがこのような範囲であれば、変換効率および耐久性に優れ得る。発光層が積層構造を有する場合の各層の厚みは、好ましくは1μm〜300μmであり、より好ましくは10μm〜250μmである。
発光層の可視光線反射率は、好ましくは20%以上であり、より好ましくは25%以上である。本発明においては、屈折率調整層を備えることにより、反射率の高い発光層を用いても、外光反射が少ない画像表示装置を得ることができる。該可視光反射率の上限は、例えば、90%である。
F.その他の部材
F−1.バックライト
上記バックライトが備える光源としては、例えば、冷陰極管光源(CCFL)、LED光源等が挙げられる。1つの実施形態においては、上記バックライトは、LED光源を備える。LED光源を用いれば、視野角特性に優れる画像表示装置を得ることができる。1つの実施形態においては、青色の光を発する光源(好ましくLED光源)が用いられる。
上記バックライトは、直下型方式であってもよく、エッジライト方式であってもよい。
上記バックライトは、光源の他、必要に応じて、導光板、拡散板、プリズムシート等のその他の部材をさらに備え得る。
F−2.液晶パネル
上記液晶パネル110は、代表的には、図1に示すように、液晶セル40と、該液晶セル40の視認側に配置された偏光板(視認側偏光板)10と、該液晶セルの背面側に配置された背面側偏光板50とを備える。1つの実施形態においては、偏光板(視認側偏光板)10および背面側偏光板50は、それぞれの吸収軸が実質的に直交または平行となるようにして配置され得る。
液晶セル40は、一対の基板41、41’と、当該基板間に挟持された表示媒体としての液晶層42とを有する。一般的な構成においては、一方の基板41に、カラーフィルター(発光層30)及びブラックマトリクスが設けられており、他方の基板41’に、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子と、このスイッチング素子にゲート信号を与える走査線及びソース信号を与える信号線と、画素電極及び対向電極とが設けられている。上記基板の間隔(セルギャップ)は、スペーサー等によって制御できる。上記基板の液晶層と接する側には、例えば、ポリイミドからなる配向膜等を設けることができる。
1つの実施形態においては、液晶層は、電界が存在しない状態でホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を含む。このような液晶層(結果として、液晶セル)は、代表的には、nz>nx=nyの3次元屈折率を示す。電界が存在しない状態でホメオトロピック配列に配向させた液晶分子を用いる駆動モードとしては、例えば、バーティカル・アライメント(VA)モードが挙げられる。VAモードは、マルチドメインVA(MVA)モードを包含する。
別の実施形態においては、液晶層は、電界が存在しない状態でホモジニアス配列に配向させた液晶分子を含む。このような液晶層(結果として、液晶セル)は、代表的には、nx>ny=nzの3次元屈折率を示す。なお、本明細書において、ny=nzとは、nyとnzが完全に同一である場合だけでなく、nyとnzとが実質的に同一である場合も包含する。このような3次元屈折率を示す液晶層を用いる駆動モードの代表例としては、インプレーンスイッチング(IPS)モード、フリンジフィールドスイッチング(FFS)モード等が挙げられる。なお、上記のIPSモードは、V字型電極又はジグザグ電極等を採用した、スーパー・インプレーンスイッチング(S−IPS)モードや、アドバンスド・スーパー・インプレーンスイッチング(AS−IPS)モードを包含する。また、上記のFFSモードは、V字型電極又はジグザグ電極等を採用した、アドバンスド・フリンジフィールドスイッチング(A−FFS)モードや、ウルトラ・フリンジフィールドスイッチング(U−FFS)モードを包含する。
上記背面側偏光板としては、任意の適切な偏光板が用いられ得る。
G.光学積層体
本発明の別の局面によれば、光学積層体が提供される。該光学積層体は、偏光板と、屈折率調整層とを備える。偏光板としては、上記B項で説明した偏光板が用いられ得る。該偏光板は、B項で説明したとおり、円偏光板として機能し得る偏光板であってもよい。屈折率調整層としては、上記D項で説明した屈折率調整層が用いられる。本発明の光学積層体は、発光層を備える光学部材に積層して貼り合せて用いられる。発光層としては、入射光の一部の波長を変換して発光し得る層であり、具体的には、上記E項で説明した発光層が用いられ得る。本発明の光学積層体は、任意の適切な粘着剤または接着剤を介して、発光層に貼り合わせて用いることができる。
1つの実施形態においては、上記光学積層体は、着色層をさらに備え得る。好ましくは、着色層は、屈折率調整層の偏光板とは反対側に配置される。着色層は、上記偏光板がλ/4板を有して円偏光板として機能する際に(詳細は後述)、好適に用いられる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各特性の測定方法は以下の通りである。
[評価]
(1)屈折率調整層の屈折率
アクリルフィルムに屈折率調整層を形成した後に、50mm×50mmのサイズにカットし、これを粘着層を介してガラス板(厚み:3mm)の表面に貼合した。上記ガラス板の裏面中央部(直径20mm程度)を黒マジックで塗りつぶして、該ガラス板の裏面で反射しないサンプルとした。エリプソメーター(J.A.Woollam Japan社製:VASE)に上記サンプルをセットし、500nmの波長、入射角50〜80度の条件で、屈折率を測定した。
(2)反射率
実施例および比較例で得られた積層体の全光線反射率(偏光板側から光を入射させた際の反射率)を、コニカミノルタ社製の分光測色計CM−2600dを用いて、測定した。
(3)正面輝度
実施例および比較例で得られた積層体のそれぞれを、偏光板が上側となるようにして、青色LEDの均一発光照明(アイテックシステム社製:型番:TMN150×180−22BD−4)の上に置き、偏光板側から、輝度計(コニカミノルタ社製、商品名「SR−UL1」)にて輝度を測定した。なお、均一発光照明の発光輝度は1300cd/mとした。
[製造例1]偏光板の作成
ポリビニルアルコールを主成分とする高分子フィルム(クラレ社製、商品名「9P75R」、厚み:75μm、平均重合度:2,400、ケン化度99.9モル%)を水浴中に1分間浸漬させつつ搬送方向に1.2倍に延伸した後、ヨウ素濃度0.3重量%の水溶液中で1分間浸漬することで、染色しながら、搬送方向に、全く延伸していないフィルム(原長)を基準として3倍に延伸した。次いで、この延伸フィルムを、ホウ酸濃度4重量%、ヨウ化カリウム濃度5重量%の水溶液中に浸漬しながら、搬送方向に、原長基準で6倍までさらに延伸し、70℃で2分間乾燥することにより、偏光子を得た。
一方、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(コニカミノルタ社製、製品名「KC4UYW」、厚み:40μm)の片面に、アルミナコロイド含有接着剤を塗布し、これを上記で得られた偏光子の片面に両者の搬送方向が平行となるようにロール・トゥー・ロールで積層した。なお、アルミナコロイド含有接着剤は、アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂(平均重合度1200、ケン化度98.5モル%、アセトアセチル化度5モル%)100重量部に対して、メチロールメラミン50重量部を純水に溶解し、固形分濃度3.7重量%の水溶液を調製し、この水溶液100重量部に対して、正電荷を有するアルミナコロイド(平均粒子径15nm)を固形分濃度10重量%で含有する水溶液18重量部を加えて調製した。続いて、偏光子の反対側に同様のアルミナコロイド含有接着剤を塗布し、けん化処理した40μm厚のアクリル樹脂フィルムを貼合せ、偏光板を作製した。
[製造例2]屈折率調整層形成用塗工液の調製
(1)ケイ素化合物のゲル化
2.2gのDMSOに、ケイ素化合物の前駆体であるMTMSを0.95g溶解させて混合液Aを調製した。この混合液Aに、0.01mol/Lのシュウ酸水溶液を0.5g添加し、室温で30分撹拌を行うことでMTMSを加水分解して、トリス(ヒドロキシ)メチルシランを含む混合液Bを生成した。
5.5gのDMSOに、28重量%のアンモニア水0.38g、および純水0.2gを添加した後、さらに、上記混合液Bを追添し、室温で15分撹拌することで、トリス(ヒドロキシ)メチルシランのゲル化を行い、ゲル状ケイ素化合物を含む混合液Cを得た。
(2)熟成処理
上記のように調製したゲル状ケイ素化合物を含む混合液Cを、そのまま、40℃で20時間インキュベートして、熟成処理を行った。
(3)粉砕処理
つぎに、上記のように熟成処理したゲル状ケイ素化合物を、スパチュラを用いて数mm〜数cmサイズの顆粒状に砕いた。次いで、混合液CにIPAを40g添加し、軽く撹拌した後、室温で6時間静置して、ゲル中の溶媒および触媒をデカンテーションした。同様のデカンテーション処理を3回行うことにより、溶媒置換し、混合液Dを得た。次いで、混合液D中のゲル状ケイ素化合物を粉砕処理(高圧メディアレス粉砕)した。粉砕処理(高圧メディアレス粉砕)は、ホモジナイザー(エスエムテー社製、商品名「UH−50」)を使用し、5ccのスクリュー瓶に、混合液D’中のゲル状化合物1.85gおよびIPAを1.15g秤量した後、50W、20kHzの条件で2分間の粉砕で行った。
この粉砕処理によって、上記混合液D中のゲル状ケイ素化合物が粉砕されたことにより、該混合液D’は、粉砕物のゾル液となった。混合液D’に含まれる粉砕物の粒度バラツキを示す体積平均粒子径を、動的光散乱式ナノトラック粒度分析計(日機装社製、UPA−EX150型)にて確認したところ、0.50〜0.70であった。さらに、このゾル液(混合液C’)0.75gに対し、光塩基発生剤(和光純薬工業株式会社:商品名WPBG266)の1.5重量%濃度MEK(メチルエチルケトン)溶液を0.062g、ビス(トリメトキシシリル)エタンの5%濃度MEK溶液を0.036gの比率で添加し、屈折率調整層形成用塗工液を得た。
[実施例1]
製造例1で作製した偏光板のアクリル樹脂フィルムの表面に、製造例2で調製した屈折率調整層形成用塗工液を塗布した。このとき、形成された塗布層のWet厚み(乾燥させる前の厚み)は約27μmであった。該塗布層を、温度100℃で1分処理して乾燥し、さらに、乾燥後の塗工層に、波長360nmの光を用いて300mJ/cmの光照射量(エネルギー)でUV照射し、上記偏光板上に屈折率調整層が形成された積層体aを得た。この屈折率調整層の屈折率は1.15であった。
市販のTV(Samsung社製、商品名「UN65JS9000FXZA」)を分解し、バックライト側に含まれる波長変換材料、すなわち量子ドットシートを得た。該量子ドットシートを発光層として用い、上記積層体aの低屈折率層側に、アクリル系粘着剤を介して貼り合せた。
上記のようにして、偏光板と、屈折率調整層と、発光層とを備える積層体Aを得た。得られた積層体Aを上記評価(2)および(3)に供した。結果を表1に示す。
[実施例2]
積層体aと量子ドットシート(発光層)とを、着色層を介して積層したこと以外は、実施例1と同様にして積層体B(偏光板/屈折率調整層/着色層/発光層)を得た。得られた積層体Bを上記評価(2)および(3)に供した。結果を表1に示す。なお、着色層は以下のようにして形成した。
(着色層の形成)
アクリル酸n−ブチル、水酸基含有モノマーを共重合してなるアクリル系ポリマー100重量部に対し、ラジカル発生剤(ベンゾイルパーオキサイド、日本油脂社製、商品名「ナイパーBMT」)を0.3重量部、イソシアネート系架橋剤(東ソー社製、商品名「コロネートL」)を1重量部、色素(山本化成社製、商品名「PD−320」)を0.25重量部、フェノール系酸化防止剤(BASFジャパン社製、商品名「IRGANOX1010」)を0.2重量部含んでなる色素含有粘着剤を作製した。粘着剤の剥離が容易となる処理を施したPET基材(三菱樹脂社製、商品名「MRF38CK」)上に、アプリケータに上記粘着剤を20μmの厚みで塗工し、155℃2分乾燥後、粘着剤サンプルを取出し、積層体aの屈折率調整層側に、上記粘着材面を貼り合せて、着色層を形成した。
[比較例1]
屈折率調整層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、偏光板と発光層とを含む積層体C(偏光板/発光層)を得た。得られた積層体Cを上記評価(2)および(3)に供した。結果を表1に示す。
[比較例2]
屈折率調整層を形成せず、かつ、偏光板と発光層とを貼り合せることなく積層したこと以外は、実施例1と同様にして積層体Dを得た。なお、積層体Dにおいては、偏光板と発光層との間に空気層が形成されていた。得られた積層体Dを上記評価(2)および(3)に供した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明によれば、偏光板と発光層との間に屈折率調整層を配置することにより、優れた正面輝度と、外光反射の抑制とを両立することができる。一方、比較例1においては、空気層がないことにより、外光反射は少ないが、正面輝度が低くなっている。これは、バックライトからの光が偏光板と空気との界面で反射するものの、反射光が偏光板で吸収されるためであると考えられる。本発明においては、屈折率調整層を配置することにより、偏光板より背面側(具体的には、屈折率調整層と発光層との界面)での反射が生じ、反射光により発光層の発光量が増えることとなり、光の利用効率に優れる。また、比較例2においては、空気層が存在することにより、光の利用効率は高いが、外光反射が強くなる。
10 偏光板
20 屈折率調整層
30 発光層
100 画像表示装置

Claims (8)

  1. 少なくとも、偏光板と、屈折率調整層と、発光層とをこの順に備え、
    該屈折率調整層の屈折率が1.2以下である、
    画像表示装置。
  2. 前記発光層が、入射光の一部の波長を変換して発光する層である、請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記発光層が、波長変換材料として、量子ドットまたは蛍光体を含む、請求項1または2に記載の画像表示装置。
  4. 前記発光層が、カラーフィルターである、請求項1から3のいずれかに記載の画像表示装置。
  5. 前記偏光板が円偏光板として機能する、請求項1から4のいずれかに記載の画像表示装置。
  6. 着色層をさらに備える、請求項1から5のいずれかに記載の画像表示装置。
  7. 前記着色層が、前記屈折率調整層と発光層との間に配置される、
    請求項1から6のいずれかに記載の画像表示装置。
  8. 偏光板と、屈折率調整層とを備える、光学積層体であって、
    発光層を備える光学部材に積層して用いられる、光学積層体。





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