JP2016057270A - 日曜回し車、カレンダ機構、時計用ムーブメント及び時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない部品点数で簡便に構成でき、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えること。
【解決手段】24時間で軸線O2回りに1回転する歯車本体50と、歯車本体に対して軸線方向に重なって配置されると共に、車軸51を介して歯車本体に連結され、歯車本体と共に軸線回りに回転する回転体52と、回転体に一体に形成され、回転体の回転に伴って日車27の内歯27aに係合する日回し爪53と、回転体に一体に形成され、回転体の回転に伴って曜車28の曜歯40aに係合する曜回し爪54と、歯車本体に設けられ、内歯及び曜歯に対する日回し爪及び曜回し爪の係合後、歯車本体の回転に伴って弾性変形することで弾性力を蓄積すると共に、蓄積した弾性力を回転体に伝達して回転体を回転方向に付勢する弾性部材55と、を備えている日曜回し車26を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、日曜回し車、カレンダ機構、時計用ムーブメント及び時計に関する。
一般的にカレンダ機構を具備する時計は、日付が表示された日車と、曜日が表示された曜車と、これら日車及び曜車をそれぞれ適切な位置に保持するための規制ジャンパと、を備えている。
このような構成のもと、例えば特許文献1に記載の時計では、日車及び曜車を1日に1ステップ送るために、24時間で1回転する車に日回し爪及び曜回し爪を設けた日曜回し車を備えている。そのため、日曜回し車の回転によって、例えば24時に達した時点で日車を1ステップ分(1日分)だけ回転させて日付の切り換えを行うことができると共に、日付の切り換え後に、曜車を1ステップ分(1日分)だけ回転させて曜日の切り換えを行うことが可能とされている。
しかしながら、特許文献1に記載の時計では、日車の規制を行っている規制ジャンパの規制が24時を目標に解除されるように、その前段階から日車をある程度回転させて規制ジャンパを徐々に変形させておく必要がある。通常、規制ジャンパの規制を解除するまでに約1〜2時間程度かかる場合が多いので、24時に達した時点で日付の切り換えを行う場合には、おおよそ22時頃から日車を回転させはじめる必要がある。
なお、上述した点は曜車も同様であり、日付の切り換えが終了した24時以降に、約1〜3時間程度かけて曜車を回転させはじめる必要がある。
従って、日付変更及び曜日変更のいずれを行う場合であっても時間を要してしまい、日車及び曜車に表示されている日付及び曜日の一部が日付窓、曜日窓から外れてしまい、いわゆる半目状態となってしまう。よって、見た目的に好ましくなく、改善の余地が残されていた。
そこで、例えば特許文献2に記載の時計のように、螺旋状に形成された弾性アーム(スプリング)の先端部に日回し爪が形成された日回し車を備えたもの知られている。
この場合には、日回し爪が日車の歯部に接した時点(日送り開始時点)から、日回し車がある角度まで回転する間は、弾性アームが撓んでばね力を蓄えるので日車は動かない。そして、弾性アームのばね力が規制ジャンパによる規制力を超えた時、弾性アームが復元変形して蓄えていたばね力を開放するので、日回し爪を瞬間的に移動させる。これにより、日車を瞬間的に1ステップ分(1日分)だけ移動させることができ、瞬時に日付の切り換えを行うことができる。
しかしながら、特許文献2に記載の時計では、日回し車が曜回し爪を具備している構成ではないので、曜日の切り換えを行うことができない。しかも、螺旋状の弾性アームが日回し車の平面スペースをほぼ独占するように配置されているので、例えば曜回し爪を新たに配置しようとする場合には、弾性アーム及び日送り爪に対して平面的にずれた位置に配置するか、或いは時計の厚み方向に重なるように配置するしかない。
ところが、曜回し爪を平面的にずれた位置に配置する場合には、ムーブメント内での新たなスペースを確保する必要があるが、ムーブメント内に新たなスペースを確保することは実際上困難である。また、曜回し爪を時計の厚さ方向に重なるように配置する場合には、ムーブメントの厚みがさらに厚くなってしまうという新たな課題を招いてしまう。
そこで、日付及び曜日を瞬時に切り換えることができる時計として、例えば特許文献3に記載されたように、カムとレバーとを利用したものが知られている。
この時計は、24時間で1回転する日曜回し車と、日曜回し車に取り付けられたカムと、日回し爪及び曜送り爪が形成されると共にカムの外周面に接触する作動レバーと、作動レバーをカムに押し付けるばね部材と、を備えている。
この時計によれば、日曜回し車が回転すると、この回転に伴って作動レバーとカムとの接触点がカムの低部から高部へと徐々に移行し、ばね部材にばね力を蓄えることができる。そして、さらに回転が進み時刻が略24時に達すると、上記接触点がカムの最高部から最低部へと移行する。これにより、蓄えていたばね部材のばね力を一気に開放することができ、日回し爪及び曜回し爪よって日車及び曜車を1ステップ分(1日分)だけ回転させることができる。その結果、日付及び曜日を、例えば24時に瞬時に切り換えることが可能とされている。
特開平10−104365号公報 特開2002−228769号公報 特開2013−50449号公報
しかしながら、上記特許文献3に記載の時計では、日曜回し車にカム、作動レバーやばね部材を精度良く組み合わせる必要があり、構成が複雑化するうえ、部品点数も多く占有スペースを余分に確保する必要がある。さらに、部品点数が多いので組立性も悪かった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、少ない部品点数で簡便に構成でき、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えることができる日曜回し車、これを具備するカレンダ機構、時計用ムーブメント、及び時計を提供することである。
(1)本発明に係る日曜回し車は、24時間で軸線回りに1回転する歯車本体と、前記歯車本体に対して前記軸線方向に重なって配置されると共に、車軸を介して前記歯車本体に連結され、前記歯車本体と共に前記軸線回りに回転する回転体と、前記回転体に一体に形成され、前記回転体の回転に伴って日車の内歯に係合する日回し爪と、前記回転体に一体に形成され、前記回転体の回転に伴って曜車の曜歯に係合する曜回し爪と、前記歯車本体に設けられ、前記内歯及び前記曜歯に対する前記日回し爪及び前記曜回し爪の係合後、前記歯車本体の回転に伴って弾性変形することで弾性力を蓄積すると共に、蓄積した弾性力を前記回転体に伝達して前記回転体を回転方向に付勢する弾性部材と、を備えていることを特徴とする。
この日曜回し車によれば、歯車本体が軸線回りに回転するとこれに伴って回転体も回転するので、回転体に一体的に形成された日回し爪及び曜回し爪が回転する。そして、歯車本体の回転がさらに進むと、日回し爪が日車の内歯に係合すると共に曜回し爪が曜車の曜歯に係合する。これにより、回転体の回転が一時的に規制された状態となるので、歯車本体のさらなる回転に伴って弾性部材が弾性変形し、該弾性部材に徐々に弾性力が蓄積されはじめる。また、弾性部材は、蓄積した弾性力を回転体に伝達して該回転体を回転方向に付勢する。
そのため、回転体は、蓄積された弾性力が徐々に増大するにつれて、歯車本体を遅れて追従するように回転しはじめる。これにより、日回し爪及び曜回し爪が回転を再開するので、日車及び曜車を回転させることができ、規制ジャンパによるこれら日車及び曜車の回転規制を解除することができる。そのため、これと同時に、弾性部材に蓄積されていた弾性力を一気に開放でき、弾性部材が復元変形する分だけ、回転体、日回し爪及び曜回し爪を急激に回転させることができる。その結果、日車及び曜車を1日分だけ瞬時に回転させることができ、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えることができる。
特に、弾性部材に事前に弾性力を蓄積しておき、その後、規制ジャンパによる日車及び曜車の回転規制が解除されたと同時に弾性力を一気に開放して、日車及び曜車を1日分だけ瞬時に回転させるので、日付及び曜日がいわゆる半目状態になってしまうことを確実に防止できる。
また、日回し爪及び曜回し爪が一体に形成された回転体と歯車本体と弾性部材とを組み合わせるだけの少ない部品点数で日曜回し車を簡便に構成できるうえ、従来の作動レバーのような他部品との組み付け精度を考慮する必要がないので、組立性を向上することができる。さらに、日曜回し車以外の他部品の設置スペースを確保する必要がないうえ、回転体と歯車本体とを平面配置する必要もないので、必須な時計部品のレイアウト性の向上にも貢献することができる。
(2)前記回転体、前記日回し爪及び前記曜回し爪のうちのいずれかに形成された第1被係合部と、前記第1被係合部に対して前記歯車本体の回転方向上流側に位置するように前記歯車本体に設けられ、前記弾性部材が前記弾性力を蓄積した後に、前記歯車本体の回転に伴って前記第1被係合部に接触する突起部と、を備えても良い。
この場合には、日回し爪及び曜回し爪の係合した後の歯車本体のさらなる回転に伴って弾性部材に弾性力が蓄積されたときに、歯車本体に設けられた突起部が第1被係合部に向かって移動して接触する。そのため、突起部を介して歯車本体の回転力を第1被係合部に伝達することができるので、回転体、日回し爪及び曜回し爪を歯車本体と共に強制回転させることができる。従って、日回し爪及び曜回し爪により日車及び曜車を回転させることができ、規制ジャンパによるこれら日車及び曜車の回転規制が解除されたタイミングで、弾性部材に蓄積されていた弾性力を一気に開放して、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えることができる。
特に、突起部と第1被係合部との接触によって、回転体、日回し爪及び曜回し爪を歯車本体に追従するように強制回転させるので、蓄積された弾性力と、日車及び曜車を回転させるために必要な回転トルクとのバランスに関係なく、日車及び曜車を回転させて、これらの回転規制を適切に解除できる。従って、日付及び曜日の瞬間的な切り換えを所望のタイミングでより確実に行うことができ、例えば24時に達した時点で日付及び曜日の切り換えを高精度に行うことができる。
(3)前記突起部に対して前記歯車本体の回転方向上流側に位置するように、前記回転体、前記日回し爪及び前記曜回し爪のうちのいずれかに形成された第2被係合部を備え、前記突起部は、前記第1被係合部から前記突起部が離間する反対方向に向けて前記歯車本体が回転したときに、前記第2被係合部に接触しても良い。
この場合には、例えば時計の時刻修正によって、歯車本体が反対方向に回転した際に、突起部が第2被係合部に向かって移動して接触するので、回転体、日回し爪及び曜回し爪を歯車本体と共に強制回転させることができる。従って、例えば時刻修正時に弾性部材に余計な負荷が作用して、弾性力が蓄積されてしまうことを防止できる。そのため、弾性部材を無駄に弾性変形させてしまうことを防止でき、弾性部材の作動信頼性を維持し易い。従って、日付及び曜日の切り換え性能を長期的に亘って維持し易い。
(4)前記歯車本体は、前記軸線を中心に環状に形成され、前記弾性部材は、前記軸線を中心に螺旋状に形成されると共に、内端部が前記車軸に固定され、且つ外端部が前記歯車本体に接続されることで、前記歯車本体の内側に配置された渦巻きばねでも良い。
この場合には、日回し爪及び曜回し爪が係合した後、歯車本体のさらなる回転に伴って弾性部材が縮径するように弾性変形しながら、徐々にばね力(弾性力)が蓄積される。そして、弾性部材は、規制ジャンパによる日車及び曜車の回転規制が解除されたタイミングで、拡径するように復元変形しながら回転体、日回し爪及び曜回し爪を歯車本体に追従させるように急激に回転させる。このように、弾性部材を渦巻きばねとすることで、日付及び曜日の切り換えを確実に瞬間的に同時に行うことができる。
特に、歯車本体と弾性部材とを一体に形成することが可能であるので、日曜回し車の全体の厚みが厚くなることを効果的に抑制することができる。
(5)前記回転体は、前記歯車本体に対して相対回転可能に前記車軸に連結され、前記弾性部材は、前記歯車本体と前記回転体との間に配置され、前記歯車本体に固定された板ばねでも良い。
この場合には、日回し爪及び曜回し爪が係合した後、歯車本体のさらなる回転に伴って弾性部材が撓むように弾性変形しながら、徐々にばね力(弾性力)が蓄積される。そして、弾性部材は、規制ジャンパによる日車及び曜車の回転規制が解除されたタイミングで、復元変形しながら回転体、日回し爪及び曜回し爪を歯車本体に追従するように、歯車本体に対して相対回転させながら急激に回転させる。このように、弾性部材を板ばねとすることで、日付及び曜日の切り換えを確実に瞬間的に同時に行うことができる。
特に、歯車本体と弾性部材とを別体に形成できるので、各々を精度良く形成できるうえ、歯車本体と回転体との間に弾性部材を配置させる構成であるので、全体の厚みが厚くなることを抑制し易い。
(6)本発明に係るカレンダ機構は、前記日曜回し車と、前記日車及び前記曜車と、を備えていることを特徴とする。
このカレンダ機構によれば、上述した日曜回し車を具備するだけの簡便な構成で、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えることができるので、カレンダ機構全体の部品点数の削減を図ることができ、低コスト化を図り易い。
(7)本発明に係る時計用ムーブメントは、前記カレンダ機構を備えていることを特徴とする。
この時計用ムーブメントによれば、上述したカレンダ機構を具備しているので、同様に部品点数の削減化を図ることができると共に、時計部品のレイアウト性の向上化を図り易い。
(8)本発明に係る時計は、前記時計用ムーブメントを備えることを特徴とする。
この時計によれば、上述した時計用ムーブメントを具備しているので、同様に部品点数の削減化を図ることができると共に、時計部品のレイアウト性の向上化を図り易い。
本発明によれば、少ない部品点数で簡便に構成でき、日付及び曜日を瞬間的に同時に切換えることができる。
本発明に係る第1実施形態を示す図であって、時計の外観図である。 図1に示すムーブメントを裏側から見た平面図である。 図2に示すムーブメントの部分断面図である。 図3に示すカレンダ機構の平面図である。 図4に示す状態から曜車、日ジャンパ及び曜ジャンパを取り外した状態を示す平面図である。 図2に示す日曜回し車の斜視図である。 図6に示す日曜回し車を反対側から見た斜視図である。 図4に示す状態から日曜回し車が回転し、日ジャンパ及び曜ジャンパの規制が解除された瞬間を示す図である。 本発明に係る第2実施形態を示す図であって、カレンダ機構の平面図である。 図9に示す日曜回し車の斜視図である。 図10に示す日曜回し車の上面図である。 図11に示すA−A線に沿った日曜回し車の断面図である。 図10に示す日曜回し車の板ばねの平面図である。 図9に示す状態から日曜回し車が回転し、日ジャンパ及び曜ジャンパの規制が解除された瞬間を示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、時計の一例として機械式の腕時計を例に挙げて説明する。
(時計)
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側(文字板のある方の側)をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側(文字板と反対の側)をムーブメントの「表側」と称する。
なお、本実施形態では、ケース裏蓋から文字板に向かう方向を上側、その反対側を下側として説明する。
図1に示すように、本実施形態の時計1のコンプリートは、図示しないケース裏蓋及びガラス2からなる時計ケース3内に、ムーブメント10(本発明に係る時計用ムーブメント)と、少なくとも時に関する情報を示す目盛りを有する文字板11と、を備えている。
なお、文字板11とガラス2との間には、通常の時刻表示を行う指針として、時を示す時針12、分を示す分針13、及び秒を示す秒針14が同軸上に配置されている。また、文字板11には、後述する日車27に明示された日文字を表示させる日窓11aが形成されていると共に、後述する曜車28の曜板41に明示された曜文字を表示させる曜窓11bが形成されている。図示の例では、これら日窓11a及び曜窓11bは文字板11の3時位置に並んで配置されている。これにより、時刻に加え、日付及び曜日を確認することが可能とされている。
(時計用ムーブメント、カレンダ機構)
図2〜図4に示すように、ムーブメント10は、該ムーブメント10の基板を構成する地板20を有している。地板20の表側には、てんぷ、がんぎ車、アンクル等を含む図示しない脱進調速機構と、四番車21、図示しない三番車、二番車22及び図示しない香箱車を含む表輪列と、が少なくとも配置されている。
地板20の裏側と文字板11との間には、分車として機能する筒かな23と、図示しない日の裏車と、筒車24とを含む裏輪列と、中間車25、日曜回し車26、日車27、曜車28、日ジャンパ29、及び曜ジャンパ30を含むカレンダ機構5と、が少なくとも配置されている。
なお、地板20の裏側には、日ジャンパ29及び曜ジャンパ30を少なくとも押さえる図示しない裏物押さえが取り付けられており、この裏物押さえの裏側に上記文字板11がガラス2を通じて視認可能に配置されている。
上述した四番車21、二番車22、筒かな23及び筒車24は、軸線O1を共通軸線として同軸上に配置されている。
二番車22は、図示しないぜんまいが解けていくときの力を動力源として回転する香箱車の回転に基づいて軸線O1回りに回転する。この際、二番車22は脱進調速機構により、1時間に1回転するように正確に回転制御されている。筒かな23は、二番車22と一体に回転可能とされ、文字板11よりもガラス2側に突出している。そして、この突出した筒かな23の上端部に分針13が取り付けられている。
なお、筒かな23には、二番車22に対するスリップ機構が設けられており、後述する時刻修正を行うときに、二番車22に対して筒かな23がスリップしながら回転可能とされている。
四番車21は、二番車22及び筒かな23の内部に挿通される車軸21aを有し、図示しない三番車を介して二番車22に噛み合うことで二番車22の回転に伴って回転する。この四番車21は、脱進調速機構を構成する図示しないがんぎ車に噛み合っている。これにより、四番車21は1分間に1回転するように正確に回転制御されている。
なお、四番車21における車軸21aの上端部は、筒かな23の上端部よりもガラス2側に突出しており、この突出した車軸21aの上端部に秒針14が取り付けられている。
日の裏車は、筒かな23に噛み合っており、二番車22及び筒かな23の回転に伴って回転する。筒車24は、日の裏車に噛み合っており、日の裏車の回転に伴って回転する。この際、筒車24は、脱進調速機構により12時間に1回転するように正確に回転制御されている。なお、筒車24の上端部には時針12が取り付けられている。この際、時針12は分針13よりも文字板11側に位置している。
また、地板20の図示しない巻真案内穴には、時計ケース3の側方に位置する竜頭6(図1参照)が取り付けられた巻真7が回転可能に組み込まれている。この巻真7は、軸方向に例えば2段階に引き出し操作可能とされている。この際、巻真7はおしどり、かんぬきやかんぬきばね等の図示しない切換装置により、軸方向の位置が決められている。
巻真7には、つづみ車及びきち車(いずれも図示しない)が取り付けられている。つづみ車は、巻真7の回転に伴って回転すると共に、巻真7の軸方向の移動に伴ってかんぬきによって巻真7に沿って移動する。このとき、つづみ車は巻真7の移動方向とは反対の方向に向けて移動する。
具体的につづみ車は、巻真7が引き出されていない状態ではきち車に噛み合い、巻真7が1段階、或いは2段階引き出された状態では日の裏車に噛み合う。従って、この場合には、巻真7を回転操作することで、日の裏車を回転させることが可能とされている。
すると、日の裏車の回転力は、筒かな23及び筒車24に伝達されるので、これら各車が回転する。このとき、二番車22は香箱車や三番車との噛み合いによって一定の運針トルクが作用して回転が規制されているので、二番車22に対して筒かな23がスリップしながら相対的に回転する。これにより、巻真7の回転に伴って分針13を回転させることができ、分針13の時刻修正を行うことができる。また、巻真7の回転に伴って筒車24を回転させることができるので、時針12についても回転させることができ、時針12の時刻修正を行うことができる。
中間車25は、地板20に回転可能に支持されており、筒車24に対して噛み合う中間歯車25aと、日曜回し車26に噛み合う中間かな25bと、を有している。中間かな25bは、中間歯車25aに対して歯車比(減速比)が1/2とされている。
日曜回し車26は、上述したように中間かな25bに噛み合っており、中間車25を介して伝達された筒車24からの回転力に基づいて軸線O2回りに回転する。この際、中間かな25bが中間歯車25aに対して歯車比が1/2とされているので、日曜回し車26は24時間で1回転する。
この日曜回し車26は、日回し爪53及び曜回し爪54を備えており、これら日回し爪53及び曜回し爪54を利用して、日車27及び曜車28を例えば24時に達した時点で1ステップ(1日分だけ)だけ回転させることで日曜送りを行う時計部品である。この日曜回し車26の構成については、後に詳細に説明する。
なお、本実施形態では、日曜回し車26の回転方向は、ムーブメント10を文字板11側から見た平面視で、CW方向(時計方向)とされている。
日車27は、地板20に対して回転自在に取り付けられたリング状部材であり、図2に示すように、その表面には周方向に沿って1〜31の日を表す日文字が順番に明示されている。なお、明示方法としては、例えば印刷、刻印、シール貼付等が挙げられるが、特に限定されるものではない。また、日車27は日曜回し車26と同様にCW方向に回転するので、その回転方向にあわせて日文字が明示されている。
日車27の内周縁には、全周に亘って複数の内歯27aが周方向に間隔をあけて形成されている。内歯27aの数は31歯とされている。従って、内歯27aの1歯分だけ日車27を回転させることで、日窓11aを通じて表示させる日文字を1日分だけ送ることが可能とされる。
日ジャンパ29は、図4に示すように日車27の回転方向の位置を規制すると共に、日車27の回転を補助する時計部品であって、地板20の裏側に固定されたベース部29aと、このベース部29aに基端部が固定され、先端部が自由端とされた弾性変形可能な日アーム部29bと、を備えている。
日アーム部29bの先端部には、日車27の内周縁側に向けて膨らむように形成された躍制部35が形成されている。日アーム部29bは、躍制部35を日車27側に予め押しつけるように取り付けられており、躍制部35を日車27の内歯27aに対して係合させている。
躍制部35は、日車27の内歯27aが回転方向の上流側から係合する傾斜面35aと、日車27の内周縁側を向いた頂面35bと、傾斜面35aよりも回転方向の下流側で内歯27a(ここでは、下流側の内歯27aと称する)に係合する傾斜面35cと、を有する平面視台形状に形成されている。
なお、日車27はCW方向に回転するので、日ジャンパ29のベース部29a側から躍制部35側に向かって回転する。よって、日車27に関する説明では、日ジャンパ29のベース部29a側を回転方向の上流側、躍制部35側を回転方向の下流側と定義する。
これにより、躍制部35を基準に、回転方向の上流側に設けられた内歯27aには躍制部35の傾斜面35aが係合し、且つ回転方向の下流側に設けられた内歯27aには傾斜面35cが係合する。これに加え、日車27の内側に設けられた図示しない当接部と日車27とが当接することで、日ジャンパ29は日車27の回転方向の位置を規制している。すなわち、日車27は、傾斜面35a、傾斜面35c、及び当接部の3点で係合または当接することにより、回転方向の位置が規制されている。
そして、日車27の回転に伴って内歯27aが躍制部35の傾斜面35a上を滑るようにCW方向に移動し、下流側の内歯27aが傾斜面35cから離れることで、躍制部35が内歯27aから離間する方向に押圧され、日アーム部29bが弾性変形する。そして、内歯27aの頂点が傾斜面35aを乗り越え、躍制部35の頂面35bに達した時点で、日ジャンパ29の躍制が解除される。
さらに、日車27が回転すると、弾性変形された日アーム部29bの復元力(軸線O1に対して径方向の外側に働く弾性復元力)により、躍制部35の傾斜面35cが内歯27aの後部をCW方向へ押圧し、日車27の回転を補助する。
これにより、日車27の回転規制が解除され、日車27を1つの内歯27a分だけCW方向に回転させることができる。なお、日車27が1つの内歯27a分だけ回転すると、日アーム部29bが復元変形して躍制部35の傾斜面35aが次の内歯27aに係合し、且つ傾斜面35cが下流側の内歯27aに係合するので、日車27は再び回転が規制される。
図2〜図4に示すように、曜車28は、軸線O1と同軸に配置されており、筒車24に対して軸線O1回りに回転自在に取り付けられた曜星車40と、曜星車40に一体的に固定された環状の曜板41と、を備えている。
曜星車40の外周縁には、全周に亘って複数の曜歯40aが周方向に間隔をあけて形成されている。曜歯40aの数は14歯とされている。
曜板41は、曜星車40の上面に重なって配置され、日車27の内側に収まる外形サイズとされている。曜板41のうち、曜星車40の上面に重なっている部分(内周縁側)が、曜星車40に対して例えば溶着等により一体に固定されている。これにより、曜星車40と曜板41とは常に同期して軸線O1回りに回転する。
なお、このように構成された曜車28の回転方向は、ムーブメント10を文字板11側から見た平面視で、CCW方向(反時計方向)とされ、日車27とは回転方向が逆とされている。
曜板41の表面には、図2に示すように、周方向に沿って月曜日から日曜日までの曜を示す曜文字が英字表記で順番に明示されている。なお、明示方法としては、例えば印刷、刻印、シール貼付等が挙げられるが、特に限定されるものではない。また、曜文字を漢字その他の表記方法で表記するようにしてもよい。また、曜車28はCCW方向に回転するので、その回転方向にあわせて曜文字が明示されている。
特に、本実施形態では、14歯ある曜歯40aの数に対応して、2週間分の曜文字が周方向に並ぶように明示されている。従って、曜歯40aの1歯分だけ曜星車40を回転させることで曜窓11bを通じて表示される曜文字を1日分だけ送ることが可能とされる。
図4に示すように、曜ジャンパ30は、曜車28の回転方向の位置を規制すると共に、曜車28の回転を補助する時計部品であって、地板20の裏側に固定されたベース部30aと、ベース部30aに基端部が固定され、先端部が自由端とされた弾性変形可能な曜アーム部30bと、を備えている。
曜アーム部30bの先端部には、曜星車40の外周縁側に向けて膨らむように形成された躍制部36が形成されている。曜アーム部30bは、躍制部36を曜星車40側に予め押しつけるように取り付けられており、躍制部36を曜星車40の曜歯40aに対して係合させている。
躍制部36は、曜星車40の曜歯40aが回転方向の上流側から係合する傾斜面36aと、曜星車40の外周縁側を向いた頂面36bと、傾斜面36aよりも回転方向の下流側で曜歯40a(ここでは、下流側の曜歯40aと称する)に係合する傾斜面36cと、を有する平面視台形状に形成されている。
なお、曜車28はCCW方向に回転するので、曜ジャンパ30のベース部30a側から躍制部36側に向かって回転する。よって、曜車28に関する説明では、曜ジャンパ30のベース部30a側を回転方向の上流側、躍制部36側を回転方向の下流側と定義する。
これにより、躍制部36を基準に、回転方向の上流側に設けられた曜歯40aには躍制部36の傾斜面36aが係合し、且つ回転方向の下流側に設けられた曜歯40aには傾斜面36cが係合する。これに加え、曜星車40と筒車24とが当接することで、曜ジャンパ30は曜星車40の回転方向の位置を規制している。すなわち、曜星車40は、傾斜面36a、傾斜面36c、及び筒車42の3点で係合または当接することにより、回転方向の位置が規制されている。
そして、曜星車40の回転に伴って曜歯40aが躍制部36の傾斜面36a上を滑るようにCCW方向に移動し、下流側の曜歯40aが傾斜面36cから離れることで、躍制部36が曜歯40aから離間する方向に押圧され、曜アーム部30bが弾性変形する。そして、曜歯40aの頂点が傾斜面36aを乗り越え、躍制部36の頂面36bに達した時点で、曜ジャンパ30の躍制が解除される。
さらに、曜星28が回転すると、弾性変形された曜アーム部30bの復元力(軸線O1に対して径方向の外側に働く弾性復元力)により、躍制部36の傾斜面36cが曜歯40aの後部をCCW方向へ押圧し、曜車28の回転を補助する。
これにより、曜星車40の回転規制が解除され、曜星車40を1つの曜歯40a分だけCCW方向に回転させることができる。
なお、曜星車40が1つの曜歯40a分だけ回転すると、曜アーム部30bが復元変形して躍制部36の傾斜面36aが次の曜歯40aに係合し、且つ傾斜面36cが下流側の曜歯40aに係合するので、曜星車40は再び回転が規制される。
(日曜回し車)
次に、上記日曜回し車26について詳細に説明する。
図3〜図7に示すように、日曜回し車26は、24時間で軸線O2回りに1回転する歯車本体50と、この歯車本体50に対して軸線O2方向に重なって配置されると共に車軸51を介して歯車本体50に連結され、歯車本体50と共に軸線O2回りに回転する回転ブロック(本発明に係る回転体)52と、回転ブロック52に一体的に形成された日回し爪53及び曜回し爪54と、内歯27a及び曜歯40aに対する日回し爪53及び曜回し爪54の係合後、歯車本体50の回転に伴って弾性変形することでばね力(弾性力)を蓄積する渦巻きばね(本発明に係る弾性部材)55と、を備えている。
なお、日曜回し車26は、車軸51の下端部が地板20に軸線O2回りに回転可能に支持されることで安定して回転する(図3参照)。
歯車本体50は、軸線O2を中心にリング状に形成され、外周縁の全周に亘って中間車25の中間かな25bに噛み合う歯部50aが形成されている。これにより、歯車本体50は中間車25の回転に伴って24時間で1回転するように軸線O2回りをCW方向に回転する。
渦巻きばね55は、歯車本体50の内側に配置された状態で、歯車本体50と一体に形成されている。具体的に渦巻きばね55は、軸線O2を中心に螺旋状に形成され、内端部55aが車軸51に対して例えば打ち込み等によって固定され、且つ外端部55bが歯車本体50に一体に接続されている。なお、歯車本体50及び渦巻きばね55は、例えば金属製とされている。
回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54は、例えば射出成形等により一体に形成された樹脂製とされている。回転ブロック52は、略円筒状に形成され、車軸51に対して例えば打ち込みや加締め(かしめ)結合等により固定されている。これにより、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54は、日回し爪53及び曜回し爪54が内歯27a及び曜歯40aに係合するまでは、歯車本体50の回転に伴って軸線O2回りに回転する。
日回し爪53は、基端部が回転ブロック52に接続され、基端部から軸線O2を中心として周方向に延びた日回し腕部53aと、日回し腕部53aの先端部に形成され、回転ブロック52の回転に伴って日車27の内歯27aに係合する日爪53bと、を備えている。日回し腕部53aは、基端部から先端部に向けてCW方向に延びた円弧状とされている。そのため、日回し腕部53aは、日曜回し車26の径方向に撓むように弾性変形な腕部とされている。
曜回し爪54は、基端部が回転ブロック52に接続され、基端部から軸線O2を中心として周方向に延びた曜回し腕部54aと、曜回し腕部54aの先端部に形成され、回転ブロック52の回転に伴って曜星車40の曜歯40aに係合する曜爪54bと、を備えている。曜回し腕部54aは、軸線O2を挟んで日回し腕部53aとは径方向の反対側に位置するように配置され、基端部から先端部に向けてCW方向に延びた円弧状とされている。そして、曜回し腕部54aは、日回し腕部53aと同様に、日曜回し車26の径方向に撓むように弾性変形可能な腕部とされている。
なお、日回し爪53と曜回し爪54とは、軸線O2方向に高さがずれて配置されており、互いに周方向に干渉することが回避されている。具体的には、曜回し爪54が日回し爪53よりも文字板11側に位置するように形成されている。
このように構成された日曜回し車26は、図4に示すように、日爪53b及び曜爪54bの回転軌跡上に、日車27の内歯27a及び曜車28の曜歯40aが位置するように配置されている。これにより、日曜回し車26が中間車25からの回転力を受けてCW方向に回転すると、日回し爪53及び曜回し爪54が徐々に内歯27a及び曜歯40aに接近した後に係合する。なお、図4では、日回し爪53及び曜回し爪54が内歯27a及び曜歯40aに係合している状態を図示している。
なお、日曜回し車26は、日回し爪53及び曜回し爪54が内歯27a及び曜歯40aに係合するまでは、全体が一体となってCW方向に回転する。
一方、日回し爪53及び曜回し爪54が内歯27a及び曜歯40aに係合した後は、回転ブロック52の回転が一時的に規制された状態となるので、歯車本体50の回転に伴って渦巻きばね55が縮径するように弾性変形して徐々にばね力を蓄積する。また、渦巻ばねは、ばね力を蓄積すると同時に回転ブロック52に伝達して該回転ブロック52をCW方向に付勢する。従って、回転ブロック52は、蓄積されたばね力が徐々に増大するにつれて歯車本体50を遅れて追従するように構成されている。これについては、後に詳細に説明する。
ところで、図3及び図6に示すように、日回し爪53における日回し腕部53aには、日曜回し車26の径方向の外方に向けて突出した第1リブ(本発明に係る第1被係合部)56、及び第2リブ(本発明に係る第2被係合部)57が形成されている。
これら第1リブ56及び第2リブ57は、平面視三角形状に形成されていると共に、周方向に間隔をあけて配置されている。第1リブ56は、日回し腕部53aのうち、基端部と先端部との間に位置する中間部分に形成されている。第2リブ57は、日回し腕部53aの基端部に形成されている。
そして、歯車本体50には、文字板11側に向かって突出した突起ピン(本発明に係る突起部)58が取り付けられている。この突起ピン58は、平面視で第1リブ56と第2リブ57との間に位置するように配置され、且つ、第1リブ56及び第2リブ57の高さに達するように突出している。
従って、突起ピン58は、第1リブ56に対して歯車本体50の回転方向上流側に位置している(第1リブ56よりも日回し腕部53aの基端部側に位置している)。そのため、突起ピン58は、渦巻きばね55がばね力を蓄積している間に、歯車本体50の回転に伴って第1リブ56に接近し、次第に接触する。これにより、渦巻きばね55が例えば一定のばね力を蓄積した後に、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を、歯車本体50と共に強制回転させることが可能とされている。これについても後に詳細に説明する。
さらに、第2リブ57は、突起ピン58に対して歯車本体50の回転方向上流側に位置しているので、第1リブ56から突起ピン58が離間するCCW方向に向けて歯車本体50が回転したときに、突起ピン58が第2リブ57に接触する。従って、例えば時刻修正時に筒車24の回転に伴って日曜回し車26がCCW方向に回転した場合には、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を、歯車本体50と共に強制回転させることが可能とされている。
(時計の作用)
次に、上述のように構成された時計1の作用について説明する。
この時計1では、ぜんまいが解けていくときの力を動力源として香箱車が回転するので、図2に示すように、香箱車の回転力が二番車22に伝達されて、二番車22が軸線O1回りに回転する。また、二番車22に伝達された回転力は三番車、四番車21、日の裏車及び筒車24に伝達されるので、これら各車が回転する。
そのため、四番車21に取り付けられた秒針14、筒かな23に取り付けられた分針13、及び筒車24に取り付けられた時針12をそれぞれ回転させることができる。このとき、四番車21にがんぎ車が噛み合っており、脱進調速機構によって各車の回転が正確に制御されているので、秒針14を1分間に1回転、分針13を1時間に1回転、時針12を12時間に1回転させることができ、図1に示すように正確な時刻表示を行える。
なお、時刻修正を行う場合には、図1に示す竜頭6を1段階或いは2段階引き出し操作して、つづみ車を日の裏車に噛み合わせる。これにより、巻真7を回転させることで、つづみ車を介して日の裏車を回転させることができる。すると、日の裏車の回転力は、筒かな23及び筒車24に伝達されるので、これら各車が回転する。このとき、二番車22は、香箱車や三番車との噛み合いによって一定の運針トルクが作用して回転が規制されているので、二番車22に対して筒かな23がスリップしながら相対的に回転する。
これにより、巻真7の回転に伴って分針13を回転させて、分針13の時刻修正を行うことができる。同時に、巻真7の回転に伴って筒車24が回転するので、時針12を回転させて時針12の時刻修正を行うことができる。
ところで、図3に示すように、筒車24に伝達された回転力は、中間車25を介して日曜回し車26の歯車本体50に伝達されるので、歯車本体50が24時間で1回転するように軸線O2回りにCW方向に回転する。従って、日曜回し車26の全体が一体となって軸線O2回りに回転する。
この際、日回し爪53の日爪53b、及び曜回し爪54の曜爪54bは、徐々に日車27の内歯27a及び曜星車40の曜爪54bに向かって接近する。なお、日車27及び曜星車40は、日ジャンパ29及び曜ジャンパ30によって回転方向の位置が適切に位置決めされている。
そして、日曜回し車26がさらにCW方向に回転すると、例えば24時の2時間ほど前に、図4及び図5に示すように、日回し爪53の日爪53b及び曜回し爪54の曜爪54bが、日車27の内歯27a及び曜星車40の曜歯40aにそれぞれ係合する。これにより、回転ブロック52の回転が一時的に規制された状態となるので、歯車本体50のさらなる回転に伴って渦巻きばね55が縮径するように弾性変形し、渦巻きばね55に徐々にばね力が蓄積されはじめる。また、渦巻きばね55は、蓄積したばね力を回転ブロック52に伝達して回転ブロック52をCW方向に付勢する。なお、初期段階では、ばね力が小さいので、回転ブロック52は回転しない。
そして、歯車本体50のさらなる回転によって渦巻きばね55に蓄積されたばね力が増大すると、回転ブロック52は歯車本体50を遅れて追従するように回転しようとする。ここで、本実施形態では、ばね力が増大したタイミングで、図8に示すように、歯車本体50に設けられた突起ピン58が第1リブ56に接触する。そのため、突起ピン58を介して歯車本体50の回転力を第1リブ56に伝達することができるので、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を歯車本体50と共に、CW方向に強制回転させることができる。
従って、日回し爪53及び曜回し爪54の回転を再開することができ、日車27をCW方向に回転させることができると共に、曜星車40をCCW方向に回転させることができる。
そして、日車27が回転することで、日ジャンパ29の躍制部35の傾斜面35aに係合している内歯27aがCW方向に移動するので、躍制部35が内歯27aから離間する方向に押圧され、日アーム部29bが図8に示す矢印のように弾性変形する。そして、内歯27aの頂点が傾斜面35aを乗り越え、躍制部35の頂面35bに達した時点で、日ジャンパ29の躍制が解除される。
同様に、曜星車40が回転することで、曜ジャンパ30の躍制部36の傾斜面36aに係合している曜歯40aがCCW方向に移動するので、躍制部36が曜歯40aから離間する方向に押圧され、曜アーム部30bが図8に示す矢印のように弾性変形する。そして、曜歯40aの頂点が傾斜面36aを乗り越え、躍制部36の頂面36bに達した時点で、曜ジャンパ30の躍制が解除される。
これらのことにより、図8に示すように、日車27及び曜星車40の回転規制が解除される。すると、これと同時に、渦巻きばね55に蓄積されていたばね力を一気に開放することができ、渦巻きばね55が拡径するように復元変形する分だけ、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を急激にCW方向に回転させることができる。従って、日車27を1つの内歯27a分だけCW方向に瞬時に回転させ、且つ、曜星車40を1つの曜歯40a分だけCCW方向に瞬時に回転させることができる。
その結果、24時に達した時点で、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えることができる。
なお、日車27が1つの内歯27a分だけ回転すると、日アーム部29bが復元変形して躍制部35の傾斜面35aが次の内歯27aに係合するので、日車27は再び回転が規制される。これにより、日付を1日分だけ確実に進めることができる。同様に、曜星車40が1つの曜歯40a分だけ回転すると、曜アーム部30bが復元変形して躍制部36の傾斜面36aが次の曜歯40aに係合するので、曜星車40は再び回転が規制される。これにより、曜日を1日分だけ確実に進めることができる。
特に、渦巻きばね55に事前にばね力を蓄積しておき、その後、日ジャンパ29及び曜ジャンパ30による日車27及び曜星車40の回転規制が解除されたと同時に、蓄積したばね力を一気に開放させて日車27及び曜星車40を1日分だけ瞬時に回転させるので、日付及び曜日がいわゆる半目状態になってしまうことを確実に防止できる。
しかも、本実施形態の日ジャンパ29は、躍制部35が平面視台形状とされ、内歯27aの頂点が躍制部35の傾斜面35aを乗り越えて頂面35bに達した時点で、日ジャンパ29の躍制が速やかに解除される。従って、この点においても、日付の瞬間的な切り換えを確実に行うことができる。なお、曜ジャンパ30についても同様であるので、曜日の瞬間的な切り換えを確実に行うことができる。
また、日回し爪53及び曜回し爪54が一体に形成された回転ブロック52と、渦巻きばね55が一体に形成された歯車本体50と、を組み合わせるだけの少ない部品点数で日曜回し車26を簡便に構成できるうえ、従来の作動レバーのような他部品との組み付け精度を考慮する必要がないので、組立性を向上することができる。
さらに、日曜回し車26以外の他部品の設置スペースを確保する必要がないうえ、回転ブロック52と歯車本体50とを平面配置する必要もないので、必須な時計部品のレイアウト性の向上を図ることができる。しかも、歯車本体50と渦巻きばね55とが一体に形成されているので、日曜回し車26の全体の厚みを効果的に薄くすることができ、ムーブメント10全体の薄型化に貢献し易い。
以上説明したように、本実施形態の日曜回し車26を具備するカレンダ機構5によれば、簡便な構成で日曜回し車26を瞬時に回転させて、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えることができ、カレンダ機構5全体の部品点数の削減を図ることができ、低コスト化を図り易い。また、このカレンダ機構5を具備するムーブメント10及び時計1によれば、同様に部品点数の削減化及び低コスト化を図り易いうえ、時計部品のレイアウト性の向上化を図り易い。
また、本実施形態によれば、以下の作用効果をさらに奏功することができる。
渦巻きばね55に一定のばね力が蓄積されたタイミングで、突起ピン58と第1リブ56とが接触することで、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を歯車本体50に追従するように強制回転させることができる。従って、蓄積されたばね力と、日車27及び曜星車40を回転させるために必要な回転トルクとのバランスに関係なく、日車27及び曜星車40を回転させて、これらの回転規制を適切に解除できる。
従って、日付及び曜日の瞬間的な切り換えを所望のタイミングでより確実に行うことができ、24時に達した時点で日付及び曜日の切り換えを高精度に行うことが可能である。
また、時刻修正の際、筒車24に伝達された回転力は日曜回し車26に伝達されるので、巻真7の回転に伴って日曜回し車26をCW方向に回転させることが可能である。従って、巻真7を回転させ続けることで、先に述べた原理により、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えることができ、日付修正及び曜日修正を行える。
なお、時刻修正の際、日曜回し車26をCCW方向に回転させた場合には、突起ピン58が第2リブ57に接触するので、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を歯車本体50と共にCCW方向に強制回転させることができる。従って、時刻修正時に渦巻きばね55に余計な負荷が作用して拡径するように弾性変形し、ばね力が蓄積されてしまうことを防止できる。そのため、渦巻ばね55が無駄に弾性変形することを防止でき、渦巻きばね55の品質及び作動信頼性を維持し易い。従って、日付及び曜日の切り換え性能を長期的に亘って維持し易い。
しかも、日曜回し車26をCCW方向に回転させた場合、日回し爪53の日回し腕部53a、及び曜回し爪54の曜回し腕部54aが適宜内側に向けて撓むように弾性変形するので、日爪53b及び曜爪54bが、内歯27a及び曜歯40aに対して逆方向から係合することを回避できる。従って、日回し爪53及び曜回し爪54が例えば損傷等することを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第1実施形態では、渦巻きばね55を利用して日曜回し車26を構成したが、第2実施形態では板ばねを利用して日曜回し車を構成している。
図9に示すように、本実施形態のカレンダ機構70は、歯車本体50と回転ブロック52との間に配置され、歯車本体50に固定された板ばね(本発明に係る弾性部材)72を有する日曜回し車71を備えている。
図10〜図12に示すように、日曜回し車71の歯車本体50は、車軸51に対して例えば打ち込みによって固定されており、内周縁側には他の部分よりも厚みを有する環状の土台部75が形成されている。回転ブロック52は、この土台部75に重なっている。これにより、回転ブロック52と歯車本体50との間には、所定の隙間が形成されている。また、回転ブロック52は、車軸51に対して回転可能に組み合わさっており、これによって歯車本体50に対して軸線O2回りに相対回転可能とされている。
なお、車軸51は地板20に対して打ち込みによって固定され、車軸51と歯車本体50とを回転可能に組み合わせるようにしてもよい。この場合、組立容易性が向上するといった利点がある。
板ばね72は、上述した隙間を利用して歯車本体50と回転ブロック52との間に配置されている。
板ばね72は、図11〜図13に示すように、歯車本体50に連結される連結板72aと、この連結板72aに基端部が接続され、先端部が自由端とされたばね部72bと、を備え、全体的に薄板状に形成されている。連結板72aは、例えば歯車本体50に形成された2つの凸部76に嵌合固定されている。これにより、板ばね72は、歯車本体50と共に軸線O2回りに回転する。
ばね部72bは、歯車本体50の径方向に延びるように形成され、その先端部は日回し爪53における日回し腕部53aの基端部よりも径方向の外方に位置し、且つ、日回し腕部53aの基端部よりも回転方向上流側に位置している。
さらに、本実施形態の日曜回し車71では、第1リブ56が曜回し爪54における曜回し腕部54aの基端部に形成され、第2リブ57が日回し爪53における日回し腕部53aの基端部に形成されている。しかも、第2リブ57には、歯車本体50側に向かって突出した補助ピン80が形成されている。よって、この補助ピン80は、ばね部72bの先端部に対して回転方向下流側に位置している。これにより、ばね部72bの先端部は、日回し爪53及び曜回し爪54が内歯27a及び曜歯40aに対して係合した後、歯車本体50のさらなる回転に伴って補助ピン80に接触する。
また、本実施形態では、第1リブ56及び第2リブ57の位置に対応して、2つの突起ピン(第1突起ピン81A、第2突起ピン81B)が設けられている。すなわち、第1突起ピン(本発明に係る突起部)81Aは、第1リブ56に対して回転方向上流側に位置するように歯車本体50に形成されている。第2突起ピン(本発明に係る突起部)81Bは、第2リブ57に対して回転方向下流側に位置するように歯車本体50に形成されている。
次に、このように構成された日曜回し車71を有するカレンダ機構70により、日付及び曜日の切り換えを行う場合について説明する。
本実施形態の場合であっても、時刻が例えば22時よりも前の段階(すなわち、約2時間前までは)では、日曜回し車71の全体が一体となって軸線O2回りをCW方向に回転する。これにより、日回し爪53の日爪53b、及び曜回し爪54の曜爪54bは、徐々に日車27の内歯27a及び曜星車40の曜歯40aに向かって接近する。
そして、日曜回し車71がさらにCW方向に回転すると、例えば24時の2時間ほど前に、図9に示すように、日回し爪53の日爪53b及び曜回し爪54の曜爪54bが、日車27の内歯27a及び曜星車40の曜歯40aにそれぞれ係合する。これにより、回転ブロック52の回転が一時的に規制された状態となるので、図14に示すように、歯車本体50のさらなる回転に伴って板ばね72におけるばね部72bの先端部が補助ピン80に接触する。そして、歯車本体50のさらなる回転によって、ばね部72bが撓むように弾性変形するので、板ばね72に徐々にばね力が蓄積されはじめる。また、板ばね72は、蓄積したばね力を、補助ピン80を介して回転ブロック52に伝達して回転ブロック52をCW方向に付勢する。なお、初期段階では、ばね力が小さいので回転ブロック52は回転しない。
そして、歯車本体50のさらなる回転によって板ばね72に蓄積されたばね力が増大すると、回転ブロック52は歯車本体50を遅れて追従するように回転しようとする。すると、ばね力が増大したタイミングで、歯車本体50に設けられた第1突起ピン81Aが第1リブ56に接触する。そのため、第1突起ピン81Aを介して歯車本体50の回転力を第1リブ56に伝達することができるので、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を歯車本体50と共にCW方向に強制回転させることができる。
従って、日回し爪53及び曜回し爪54の回転を再開することができ、日車27をCW方向に回転させることができると共に、曜星車40をCCW方向に回転させることができる。
そして、日車27及び曜星車40が回転することで、第1実施形態と同様に、日アーム部29b及び曜アーム部30bが図14に示す矢印のように弾性変形するので、日ジャンパ29及び曜ジャンパ30の躍制が解除されて日車27及び曜星車40の回転規制が解除される。すると、これと同時に、板ばね72に蓄積されていたばね力を一気に開放することができ、板ばね72が復元変形する分だけ、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を急激にCW方向に回転させることができる。
なお、このとき本実施形態では、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54は、歯車本体50に対して相対的に回転する。
これにより、日車27を1つの内歯27a分だけCW方向に瞬時に回転させ、且つ、曜星車40を1つの曜歯40a分だけCCW方向に瞬時に回転させることができる。その結果、24時に達した時点で、日付及び曜日を瞬間的に同時に切り換えることができる。
上述のように、本実施形態の場合であっても、板ばね72に事前にばね力を蓄積しておき、その後、日ジャンパ29及び曜ジャンパ30による日車27及び曜星車40の回転規制が解除されたと同時に、蓄積したばね力を一気に開放させて日車27及び曜星車40を1日分だけ瞬時に回転させるので、日付及び曜日がいわゆる半目状態になってしまうことを確実に防止できる。従って、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
また、本実施形態の場合であっても、時刻修正の際、日曜回し車71をCCW方向に回転させた場合には、第2突起ピン81Bが第2リブ57に接触するので、回転ブロック52、日回し爪53及び曜回し爪54を歯車本体50と共にCCW方向に強制回転させることができる。従って、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、機械式の時計1を例に挙げて説明したが、クォーツ式の時計に適用しても構わない。この場合には、例えばステップモータからの駆動力を利用して各車を作動させるように構成すれば良い。
また、曜日表示の際、曜星車40と曜板41とで曜車28を構成したが、この場合に限定されるものではなく、例えば曜日表示された曜車を1歯ずつ回転させても構わない。このようにすることで、曜星車40を省略することが可能である。また、曜星車40に曜表示針を設け、曜表示針の回転によって曜日を表示させても構わない。
同様に、日付表示を行う際、例えば日回し爪53によって日表示針が取り付けられた日星車を1歯ずつ回転させることで、日付を表示させても構わない。
さらに、上記実施形態では、曜回し爪54によって曜星車40を1歯ずつ回転させることで、曜日を表示したが、この場合に限定されるものではなく、例えば曜回し爪54によって曜星車40を2歯ずつ回転させても構わない。
この場合には、曜回し腕部54aに曜爪54bを2つ設け、ばね力が一気に開放されたときに、2つの曜爪54bを利用して曜星車40を2歯分だけ回転させれば良い。また、この場合、曜板41に明示する曜日の明示方法としては、例えば漢字及び英字の2つの言語による曜日表記が周方向に交互に並ぶように明示すれば良い。このようにすることで、漢字又は英字のいずれかを選択して、曜日表示させることが可能となる。従って、曜日表示の選択制という付加価値を付けることができ、さらに高性能なカレンダ機構とすることができる。
O2…軸線、
1…時計
5、70…カレンダ機構
10…ムーブメント(時計用ムーブメント)
26、71…日曜回し車
27…日車
27a…日車の内歯
28…曜車
40a…曜車の曜歯
50…歯車本体
51…車軸
52…回転ブロック(回転体)
53…日回し爪
54…曜回し爪
55…渦巻きばね(弾性部材)
56…第1リブ(第1被係合部)
57…第2リブ(第2被係合部)
58…突起ピン(突起部)
72…板ばね(弾性部材)
81A…第1突起ピン(突起部)
81B…第2突起ピン(突起部)

Claims (8)

  1. 24時間で軸線回りに1回転する歯車本体と、
    前記歯車本体に対して前記軸線方向に重なって配置されると共に、車軸を介して前記歯車本体に連結され、前記歯車本体と共に前記軸線回りに回転する回転体と、
    前記回転体に一体に形成され、前記回転体の回転に伴って日車の内歯に係合する日回し爪と、
    前記回転体に一体に形成され、前記回転体の回転に伴って曜車の曜歯に係合する曜回し爪と、
    前記歯車本体に設けられ、前記内歯及び前記曜歯に対する前記日回し爪及び前記曜回し爪の係合後、前記歯車本体の回転に伴って弾性変形することで弾性力を蓄積すると共に、蓄積した弾性力を前記回転体に伝達して前記回転体を回転方向に付勢する弾性部材と、を備えていることを特徴とする日曜回し車。
  2. 請求項1に記載の日曜回し車において、
    前記回転体、前記日回し爪及び前記曜回し爪のうちのいずれかに形成された第1被係合部と、
    前記第1被係合部に対して前記歯車本体の回転方向上流側に位置するように前記歯車本体に設けられ、前記弾性部材が前記弾性力を蓄積した後に、前記歯車本体の回転に伴って前記第1被係合部に接触する突起部と、を備えていることを特徴とする日曜回し車。
  3. 請求項2に記載の日曜回し車において、
    前記突起部に対して前記歯車本体の回転方向上流側に位置するように、前記回転体、前記日回し爪及び前記曜回し爪のうちのいずれかに形成された第2被係合部を備え、
    前記突起部は、前記第1被係合部から前記突起部が離間する反対方向に向けて前記歯車本体が回転したときに、前記第2被係合部に接触することを特徴とする日曜回し車。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の日曜回し車において、
    前記歯車本体は、前記軸線を中心に環状に形成され、
    前記弾性部材は、前記軸線を中心に螺旋状に形成されると共に、内端部が前記車軸に固定され、且つ外端部が前記歯車本体に接続されることで、前記歯車本体の内側に配置された渦巻きばねであることを特徴とする日曜回し車。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の日曜回し車において、
    前記回転体は、前記歯車本体に対して相対回転可能に前記車軸に連結され、
    前記弾性部材は、前記歯車本体と前記回転体との間に配置され、前記歯車本体に固定された板ばねであることを特徴とする日曜回し車。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の日曜回し車と、
    前記日車及び前記曜車と、を備えていることを特徴とするカレンダ機構。
  7. 請求項6に記載のカレンダ機構を備えていることを特徴とする時計用ムーブメント。
  8. 請求項7に記載の時計用ムーブメントを備えることを特徴とする時計。
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