JP2012150108A - 選択した時刻に対応する時間帯の表示が付いたタイムピース - Google Patents

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Abstract

【課題】完全機械式の機構を使用して、使用者が選んだ時刻に対応する時間帯を指し示すタイムピースを提供すること。
【解決手段】本発明は、通常ある時針および分針に加えて、複数の時間帯に分割された円形の世界地図が上に描かれているディスク、および使用者が選んだ時刻に対応する1つの特定の時間帯を示すポインタを備える、タイムピースに関する。
本タイムピースは、
− ディスク(1)自体が回ることができること、
− ポインタ(2)が固定されること、
− 押しボタン(4)であって、それを1回押すごとにディスク(1)が1つの時間帯(f)に対応する角度で回されるように、前記ディスク1に連結される押しボタン(4)が設けられ得ることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、通常ある時針および分針に加えて、複数の時間帯に分割された世界地図が上に描かれているディスク、および使用者が選んだ時刻に対応する特定の時間帯を示すポインタを含む、タイムピースに関する。
特許文献1には、通常ある時針および分針に加えて、
− 24の時間帯に分割された円形の世界地図が上に描かれているディスク、
− 前記24の時間帯の中の1つの時間帯を指し示すように配置されるポインタ、
− ポインタによって指し示される時間帯に対応する時刻を指し示す追加の針、
− 押しボタン
を含む、時刻をアナログ表示する腕時計が記載されている。
この腕時計では、ディスクは固定され、時間帯ポインタは、時針および分針と同じ軸上に装着され、使用者が選んだ時間帯に達するまで地図上を回るように構成される。時間帯は、使用者が押しボタンを使って選ぶ。押しボタンは、作動されると、電子的手段に命令を出し、それによって一方ではモータが作動してポインタが回転され、他方では選んだ時間帯に対応する時刻を指し示すように追加の針が回転される。
欧州特許出願第407165号
本発明の主目的は、完全機械式の機構を使用して、使用者が選んだ時刻、例えば旅行の際、使用者が旅行をしている場所の現在の時刻に対応する時間帯を指し示す、タイムピースを提案することである。
さらに、このタイムピースは、選んだ時刻に対応する時間帯を簡単に表示できなければならない。
さらに、このタイムピースは、製造しやすく構成要素の数が少なくなければならない。
この目的は、
− ディスク自体が回転することができる、
− ポインタが固定される、
− 押しボタンが、それを1回押すごとにディスクが1つの時間帯に対応する角度回されるように、ディスクに連結される
という点で上記で引用した特許出願の主題の腕時計と区別される、本発明のタイムピースによって達成される。
本発明は、さらに、本発明のタイムピースを合わせる方法に関する。
本発明の他の特徴および利点は、本発明を図示する添付の図面に関連して示される以下の説明の一部として、次に詳細に説明される。
本発明のタイムピースの概略を示す図である。 非作動状態の、時間帯変更機構の一部を示す図である。 押しボタンによって作動された状態の、図2の機構の一部を示す図である。 時刻を設定する機構の一部を示す図である。 時刻設定竜頭によって作動された状態の、図2の機構の一部を示す図である。 図5の線A−Aに沿った断面を示す図である。
図1は、本発明のタイムピースの一例を示す概略図である。
正面側から見ると、このタイムピースは、
− それ自体が回転することができ、24の時間帯fに分割された円形の世界地図が上に描かれている、ディスク1、
− 24の時間帯fのうちの1つの時間帯fを指し示すように配置される固定ポインタ2、
− 指し示された時間帯fに対応する時刻を示す24時インジケータすなわち針3、
− 押しボタン4であって、それを1回押すごとにディスク1が1つの時間帯fに対応する角度、すなわち360/24=15度回されるように、機械的手段によって排他的にディスク1に連結される、押しボタン4
を備える。
24の時間帯fに分割された円形の世界地図は、南北の軸線に沿って上から見た地球の地図に投影することによって得られる。時間帯fは、不規則に境界が画定されているが、その全てがディスク1の円周上で同じ長さの円弧を形成する。
a)止まっているときの機構
図2は、止まっているとき、つまり初期状態における機構の一部を示す。
ディスク1は、軸5まわりに自由に回転するように装着され、歯車6と同軸でありそれにしっかり取り付けられる。歯車6は、シャフト8によってタイムピースのケーシングまたはプレートに固定されるジャンパ7によって既知の方法で回転される。
押しボタン4は、軸11まわりに旋回するように装着されるレバー9の第1の端部10と協働するように構成される。
レバー9のテーパ付きの第2の端部11は、ケーシングまたはプレートの一部と接触し、レバー9をその初期位置で保持するまたは初期位置に戻す板ばねとして働く。
レバー9は、さらに、軸14まわりに旋回するレバー13と接触するノーズ12を含む。レバー13上には、軸16まわりに旋回するようにフィンガ15が装着される。フィンガ15は、開口17を含み、その中にある板ばね形状の部分18は、ケーシングまたはプレートに固定されるほぞ19と接触する。
フィンガ15は、一方の端部22に、レバー9の第3の端部24と接触するほぞ23を備える。ほぞ23は、レバー9の第3の端部24上で滑動するように構成される。
ケーシングまたはプレートに固定される細長いばね20は、レバー13を初期位置で維持するまたは初期位置に戻すために、レバー13の第1の端部21と接触する。レバー13の第2の端部25は、軸14に対して第1の端部21の実質的に正反対にあり、軸5まわりに回転する歯車6を駆動するために、歯車6の24の歯26と代わる代わる協働するように構成されるテーパ付き形状を有する。
b)時間帯合わせ
図3は、使用者が押しボタン4を押した状態の機構の一部を示す。
押しボタン4は、使用者によって加えられる圧力Pを受けると、レバー9の第1の端部10を押し、それによってレバー9が軸11まわりに旋回される。その結果、ノーズ12がレバー13を駆動して軸14まわりに回転させる。次いで、レバー13の端部25が歯車6の歯26と接触し、それによって歯車6を駆動して矢印Fの方向へ1つの時間帯fに対応する角度で回転させる。
それと同時に、レバー9の回転およびレバー13の回転によって、フィンガ15のほぞ23がレバー9の端部24上を滑動し、軸16まわりに方向S1にフィンガ15を回す。
c)新しい時間帯での時刻の設定
図4は、時刻を設定する機構の一部を示す。
巻き上げ機構であるロッド43が巻き上げおよび時刻設定の竜頭44によってタイムピースのケーシングに対して外側に引っ張られると、端と端を接するブレゲーの歯45が互いに隔てられる。
きち車(winding pinion)46は、中間遊び車48と噛み合う時刻設定/修正遊び車47と噛み合う。中間遊び車48は、新しい時間帯の時刻を設定するための車50と噛み合う。
3つのブランチが付いた星車31は、車50上に同軸に装着されそれに堅固に固定される。
図5で見ることができるように、新しい時間帯の時刻を設定するための車50は、リング44および部分43、46、47、48の回転によって回されると、端部21を動かし、それによって、レバー13が駆動されて軸14まわりに図に示される方向に回転するように、適切に配置される。
次いで、ほぞ19を押す板ばね18の力のために、レバー13によって担持されるフィンガ15が駆動されて方向S2に回転し、端部22の実質的に反対にあるテーパ付き端部27が、星車修正車28の2つの歯の間に形成される空間に押し入れられる。
3つのブランチが付いた星車31およびレバー13のさらなる回転は2つの作用を及ぼす。
第一に、フィンガ15が方向Dに動かされ、それによって、修正車28の歯の適切な傾斜のため修正車28が駆動されて図5に示される方向に回転する。
図6で見ることができるように、タイムピースのムーブメントの日の裏車33は、ムーブメントの分針41に堅固に固定される筒かな32と噛み合う。日の裏車33は、やはりまた、分かな(minute pinion)34にしっかり固定されそれと同軸である。分かな34は、筒かな32上を自由に回転するように装着され時針42に堅固に固定される筒車35と噛み合う。
24時かな(24−hour pinion)36は、分かな34上に同軸に装着されそれにしっかり固定され、24時針3に堅固に固定される24時車37と噛み合う。
24時かな36および24時車37は、24時車37が筒車35の速度の半分で回るように寸法設定される。
24時車37は、24時星車29と同軸に装着されその上で自由に回転する。24時星車29は、時針42が固定される筒車35の円筒形延長部上で自由に回転するように装着される。
24時車37はジャンパ39に固定され、ジャンパ39は24時星車29と協働する。
修正車28は、24時星車29と同軸に装着されそれに堅固に固定される。したがって、修正車28は、ジャンパ39を介して間接的に駆動されて回転する。
したがって、図5を再び参照することでわかるように、フィンガ15の端部27が修正車28を押すと、ある歯から他の歯にジャンプするジャンパ39により、24時車37を駆動することなく、したがって時針42によって表示される時刻を修正することなく、車28が回ることができる。しかし、修正車28は、24時針3を担持する24時星車29に堅固に固定されるので、車28の回転によってこの針も回されることになる。
3つのブランチが付いた星車31およびレバー13のさらなる回転による第2の作用は、図3のように、フィンガ15の端部25が動かされ、それによって歯車6が駆動され、したがってディスク1が回転することである。
しかし、図3では、レバー13の適切な形状の端部24を支承するほぞ23が存在することで、24時針3に影響を与えないようにフィンガ15の他の端部27を車28から離しておく作用をもたらす。
d)使用
本発明のタイムピースの初めての使用に際して、使用者が彼らのいつもの時間帯にいると仮定すると、同じ時刻を表示するために、使用者は竜頭44を動かして24時針3を時針42と一致させる。
次いで、使用者は、ポインタ2が彼らの通常すなわち基準時間帯を指し示すまで、必要に応じて何度でも押しボタン4を押す。
その後、万一時間帯が変わる旅行をする場合、使用者は、竜頭44を回すことによって24時針3を彼らがいる場所の現在の時刻に設定する。このやり方で時刻を設定することによって、やはりまたディスク1も回転され、それによってポインタ2が新しい時間帯fつまり使用者が旅行している地域の時間帯を自動的に指し示すようになる。
e)変形形態の製造
有利な変形形態では、図1で見ることができるように、前および/または後の時間帯fを示す1つまたは2つの追加の他のポインタ51、52を設けることができ、それが夏時間または冬時間を指し示すように働いてもよい。例えば、ポインタ2のように、これらの追加のポインタ51、52は、マーキング、くぼみ、彫刻、型押し部分、付着材料、アップリケ、特にのり付けされたアップリケなどの形をとる。
f)定義の変形形態
さらに、タイムピースは、時間帯fではなくインジケータ3によって指し示される時刻に関連して定義可能であり、すなわち、
− 複数の時間帯fに分割された円形の世界地図が上に描かれているディスク1、
− 時刻インジケータ3、
− 前記複数の時間帯fの中の、時刻インジケータ3によって指し示される時刻に対応する時間帯fを指し示すように配置されるポインタ2、
− 押しボタン4
を備え、
− ディスク1自体が回ることができ、
− ポインタ2が固定され、
− 押しボタン4が、それを1回押すごとにディスク1が1つの時間帯fに対応する角度回されるように、前記ディスク1に連結される
タイムピースとして定義され得る。
同様に、タイムピースは、押しボタン4ではなく竜頭リング44に関連しても定義可能であり、すなわち、
− 複数の時間帯fに分割された円形の世界地図が上に描かれているディスク1、
− 時刻インジケータ3、
− 前記複数の時間帯fの中の、時刻インジケータ3によって指し示される時刻に対応する時間帯fを指し示すように配置されるポインタ2、
−インジケータ3だけでなくディスク1も駆動して回転させるように構成される竜頭44
を備えるタイムピースとして定義され得る。
このように定義されるタイムピースは、
− 押しボタン4であって、それを1回押すごとに、インジケータ3に作用することなく、ディスク1が1つの時間帯fに対応する角度で回されるように、前記ディスク1に連結される押しボタン4
をさらに含むことができる。
最後に、言うまでもないが、タイムピースは、再び竜頭リング44から始めて、
− 複数の時間帯fに分割された円形の世界地図が上に描かれているディスク1、
− 前記複数の時間帯fの中の1つの時間帯fを指し示すように配置される固定ポインタ2、
− ポインタ2によって指し示される時間帯fに対応する時刻のインジケータ3、
− インジケータ3だけでなくディスク1も駆動して回転させるように構成される竜頭44
を備えるタイムピースとして定義され得る。
このタイムピースは、
− 押しボタン4であって、それを1回押すごとに、インジケータ3に作用することなく、ディスク1が1つの時間帯fに対応する角度で回されるように、前記ディスク1に連結される押しボタン4
をさらに含むことができる。
上記の説明で開示され、添付の図面で表されている全ての事柄は、本発明のタイムピースの上記その他の定義に等しく適用され得る。
1 ディスク
2 ポインタ
3 24時針
4 押しボタン
5 軸
6 歯車
7 ジャンパ
8 シャフト
9 レバー
10 第1の端部
11 第2の端部、軸
12 ノーズ
13 レバー
14 軸
15 フィンガ
16 軸
17 開口
18 板ばね
19 ほぞ
20 ばね
21 第1の端部
22 端部
23 ほぞ
24 第3の端部
25 第2の端部
26 歯
27 端部
28 修正車
29 24時星車
31 星車
32 筒かな
33 日の裏車
34 分かな
35 筒車
36 24時かな
37 24時車
39 ジャンパ
41 分針
42 時針
43 ロッド
44 竜頭
45 ブレゲーの歯
46 きち車、つづみ車
47 遊び車
48 遊び車
50 車
51 ポインタ
52 ポインタ
D 方向
f 時間帯
時間帯
F 方向
P 圧力
S1 方向
S2 方向

Claims (14)

  1. 完全機械式の時間帯インジケータ機構を有するタイムピースであって、
    − 複数の時間帯(f)に分割された円形の世界地図が上に描かれているディスク(1)、
    − 前記複数の時間帯(f)の中の1つの時間帯(f)を指し示すように配置されるポインタ(2)、
    − 前記ポインタ(2)によって指し示される前記時間帯(f)に対応する時刻のインジケータ(3)、
    − 前記インジケータ(3)だけでなく前記ディスク(1)も駆動して回転させるように構成される竜頭(44)
    を備えたタイムピースにおいて、
    押しボタン(4)であって、それを1回押すごとに前記ディスク(1)が前記1つの時間帯(f)に対応する角度で回されるように、前記ディスク(1)に連結される、押しボタン(4)をさらに備えることを特徴とする、
    タイムピース。
  2. 前記押しボタン(4)が、レバー(13)と接触するノーズ(12)を備えるレバー(9)上に圧力をかけるように配置され、前記レバー(13)の一方の端部(25)が、前記ディスク(1)に堅固に固定される車(6)と接触するように構成される、請求項1に記載のタイムピース。
  3. 前記竜頭(44)が、前記レバー(13)の他方の端部(21)と接触して前記レバー(13)を軸(14)まわりに回転させるように構成される星車(31)を担持する車(50)を駆動する、請求項2に記載のタイムピース。
  4. 前記レバー(13)が、それに対して自由に回転するフィンガ(15)を担持し、前記フィンガ(15)の一端部(27)が、前記インジケータ(3)に堅固に固定される車(28)を駆動して回転させるように構成される、請求項2または3に記載のタイムピース。
  5. 前記車(28)が、前記タイムピースのムーブメントの日の裏車(33)によって駆動される24時車(37)上に装着されるジャンパ(39)と協働する星車(29)に堅固に固定される、請求項4に記載のタイムピース。
  6. 前記フィンガ(15)が、前記フィンガ(15)の前記端部(27)を前記車(28)に係合させるように構成されるばね(18)を備える、請求項4または5に記載のタイムピース。
  7. 前記ばね(18)が、前記フィンガ(15)に設けられる開口(17)内に配置される板ばね(18)の形をとり、前記板ばね(18)が固定ほぞ(19)上を押す、請求項6に記載のタイムピース。
  8. 前記車(6)から前記レバー(13)の前記端部(25)を離しておくために、前記レバー(13)上に圧力を加えるように構成されるばね(20)を含む、請求項2から7のいずれか一項に記載のタイムピース。
  9. 前記フィンガ(15)が、前記端部(27)と実質的に正反対にある端部(22)にほぞ(23)を含み、前記ほぞ(23)が前記レバー(9)と恒久的に接触しその上を滑動するように構成される、請求項4から8のいずれか一項に記載のタイムピース。
  10. 前記レバー(9)が、前記タイムピースのケーシングまたはプレートと接触し板ばね機能を有するテーパ付き端部(11)を含む、請求項2から9のいずれか一項に記載のタイムピース。
  11. 前記日の裏車(33)が、前記24時車(37)と噛み合う24時かな(36)と同軸でありそれに堅固に固定される、請求項5から10のいずれか一項に記載のタイムピース。
  12. 前記竜頭(44)にしっかり固定され、前記車(50)に係合される中間車(48)と噛み合う遊び車(47)と噛み合う、つづみ車(46)を含む、請求項3から11のいずれか一項に記載のタイムピース。
  13. 前記時間帯(f)の前および/または後の時間帯を示す1つ/2つの追加の他のポインタ(51、52)をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載のタイムピース。
  14. − 時針(42)および前記インジケータ(3)を、同じ時刻を指し示すように配置し、前記押しボタン(4)を作動させて前記ポインタ(2)が基準時間帯を指し示すように前記ディスク(1)を位置決めするステップと、
    − 前記インジケータ(3)が他の時間帯の時刻を指し示すように前記竜頭(44)を回すステップと
    を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のタイムピースを合わせる方法。
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