JP2016053121A - 粘着付与剤、粘着剤組成物及び粘着シート - Google Patents

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JP2016053121A JP2014179782A JP2014179782A JP2016053121A JP 2016053121 A JP2016053121 A JP 2016053121A JP 2014179782 A JP2014179782 A JP 2014179782A JP 2014179782 A JP2014179782 A JP 2014179782A JP 2016053121 A JP2016053121 A JP 2016053121A
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有希 佐藤
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Abstract

【課題】低極性被着体に対する粘着力、耐熱下での保持力、再剥離性および低極性曲面被着体への密着性等の粘着性能に優れ、透明性が良好な粘着付与剤、粘着剤組成物、及びそれを用いてなる粘着シートを提供すること。【解決手段】3官能以上のイソシアネート化合物(a1)中のイソシアナト基100モルに対して、単官能アルコール(a2)および/または単官能アミン(a3)を40〜100モル反応させて得られる変性イソシアネート化合物(A)を含んでなることを特徴とする粘着付与剤。更に、該粘着付与剤と、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂と、架橋剤(C)とを混合してなる粘着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着付与剤、粘着剤組成物及び粘着シートに関する。さらに詳しくは、低極性被着体に対する粘着性能に優れる粘着付与剤、粘着剤組成物及び粘着シートに関する。
粘着剤は材料間を簡便に、且つ短時間で接合できることから、様々な産業分野で使用されている。用途によっては、被着体に捉われない高い接着信頼性や、耐剥がれ性、曲面基材への密着性、厳しい環境条件化での接着信頼性など、より高い性能が求められる傾向にある。又、粘着剤層が積層された粘着シートは平面への貼付けばかりでなく、曲面に貼付けられたり、被着体端部に折り返すように貼付けられたりする場合もあるため、粘着シートはこれらにより発生する、材料の反発力を押さえ込むような密着性も求められる。
従来、被着体への適当な粘着力、高い凝集力による耐熱性、耐候性、耐油性、透明性などに優れるアクリル系粘着剤が広く使用されてきたが、タック、低極性被着体への接着性などに劣るといった欠点を有していた。被着体の材料には、ステンレス(SUS)やアクリルのような高極性材料に加え、近年、成形性の良さ、リサイクル、部材統合の市場動向などから、自動車分野を中心にポリオレフィン系材料等の低極性被着体の使用量が増加する傾向にあるが、低極性のため、接着し難いという問題があった。
これまで、アクリル系粘着剤の被着体に対する接着性を高める手法としては、アクリル系粘着剤組成物に、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系(C5系)、芳香族系(C9)、脂環族系(水素添加物)、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂などの石油樹脂などからなる粘着付与剤(タッキファイヤー)を添加する方法が知られている(例えば、特許文献1〜5)。しかし、これらの粘着付与剤を添加した場合、低極性被着体に対する接着性は向上するものの、その接着性はまだ十分ではなく、さらに、透明性の低下、高温時の保持力低下や着色、円柱状の物品の曲面部などに使用した場合に、反発力により端部が剥がれて浮きが生じたりするという問題点があった。
また、アクリル系粘着剤とポリウレタン系樹脂とを併用した粘着剤が開示されている(特許文献6)。特許文献6においては、炭素数25〜200の炭化水素を含むモノオール、多官能イソシアネート化合物、アルコールとを反応させて得られるポリウレタン系樹脂が用いられているが、炭素数が25を超えるようなモノオールを用いると、得られるポリウレタン樹脂そのものの結晶性が増すため、低極性被着体に対する接着性能は十分に得られないという問題点があった。
また、炭素数が25以下のモノオールを用いたポリウレタン系樹脂としては、ポリイソシアネート化合物中のイソシアナト基を、炭素数4〜15のアルキル基を有する単官能脂肪族アルコール及び/又は第2級アミンにより、10〜50%の変性率で変性したポリウレタン系樹脂(特許文献7)や、3官能イソシアネート化合物中のイソシアナト基を、炭素数16〜25のアルキル基を有する単官能脂肪族アルコール及び/又は炭素数16〜25脂肪族第2級アミンにより、3〜40%の変性率で変性したポリウレタン系樹脂(特許文献8)が開示されているが、イソシアナト基の変性率が低いと、アクリル系粘着剤とウレタン系樹脂の架橋反応に伴う凝集力の増大が生じるため、低極性被着体に対する密着性が低下し、接着性能は十分には得られないという問題点があった。
特開平6−207151号公報 特開平10−121018号公報 特開平10−204399号公報 特開2002−275437号公報 特開2007−091918号公報 特開2002−179757号公報 特開2010−209229号公報 特開2012−057116号公報
本発明が解決しようとする課題は、低極性被着体に対する粘着力、耐熱下での保持力、再剥離性および低極性曲面被着体への密着性等の粘着性能に優れ、透明性が良好な粘着付与剤、粘着剤組成物、及びそれを用いてなる粘着シートを提供することである。
本発明者らは、上記問題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に達した。
すなわち、本発明の実施態様は、3官能以上のイソシアネート化合物(a1)中のイソシアナト基100モルに対して、単官能アルコール(a2)および/または単官能アミン(a3)を40〜100モル反応させて得られる変性イソシアネート化合物(A)を含んでなる粘着付与剤に関する。
また、本発明の実施態様は、3官能以上のイソシアネート化合物(a1)が、3官能イソシアネート化合物である上記粘着付与剤に関する。
また、本発明の実施態様は、単官能アルコール(a2)が、炭素数6〜25のアルキル基を有する単官能アルコールである上記粘着付与剤に関する。
また、本発明の実施態様は、単官能アミン(a3)が、炭素数6〜25のアルキル基を有する単官能アミンである上記粘着付与剤に関する。
また、本発明の実施態様は、単官能アルコール(a2)100モル中、または、単官能アルコール(a2)および単官能アミン(a3)の合計100モル中の、分岐アルキル基を有する単官能アルコールの含有率が、少なくとも30モル%以上である上記粘着付与剤に関する。
また、本発明の実施態様は、上記粘着付与剤と、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂と、架橋剤(C)とを混合してなる粘着剤組成物に関する。
また、本発明の実施態様は、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂が、アクリル重合体(B)であって、アクリル重合体(B)が、水酸基および/またはカルボキシル基を有し、重量平均分子量30万〜150万、ガラス転移温度−60℃〜0℃のアクリル重合体であり、アクリル重合体(B)100質量部に対して、粘着付与剤を5〜40質量部混合してなる上記粘着剤組成物に関する。
また、本発明の実施態様は、シート状基材の少なくとも一方の面に、上記粘着剤組成物から形成されてなる粘着剤層が積層されてなる粘着シートに関する。
本発明により、低極性被着体に対する粘着力、耐熱下での保持力、再剥離性および低極性曲面被着体への密着性等の粘着性能に優れた粘着付与剤、粘着剤組成物、及びそれを用いてなる粘着シートを提供できるようになった。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。
<粘着付与剤>
本発明の粘着付与剤は、変性イソシアネート化合物(A)であり、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂および架橋剤(C)と混合して粘着剤組成物とした際に、高い透明性及び高い粘着物性を付与する。本明細書における粘着物性とは、低極性被着体への粘着力と曲面被着体への密着性、再剥離性、および耐熱下での保持力等の諸物性を意味する。
<変性イソシアネート化合物(A)>
変性イソシアネート化合物(A)は、3官能以上のイソシアネート化合物(a1)中のイソシアナト基100モルに対して、単官能アルコール(a2)および/または単官能アミン(a3)を40〜100モル反応させることにより得られる。イソシアネート化合物(a1)に対して、単官能アルコール(a2)を反応させることによりウレタン結合が、又、単官能アミン(a3)を反応させることによりウレア結合が形成される。
<3官能以上のイソシアネート化合物(a1)>
本明細書において、3官能以上のイソシアネート化合物(a1)とは、1分子中にイソシアナト基を3つ以上有する化合物を指す。3官能以上のイソシアネート化合物(a1)としては、1分子中にイソシアナト基を3つ以上有する、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート等が挙げられる。
その他、1分子中にイソシアナト基を2つ以上有するポリイソシアネートモノマーのビュレット体、ヌレート体、及びアダクト体なども3官能以上のイソシアネート化合物(a1)として挙げることができる。これらビュレット体、ヌレート体、アダクト体は、いずれも1分子中にイソシアナト基を3つ以上有するものである。
1分子中にイソシアナト基を2つ以上有するポリイソシアネートモノマーとしては、1分子中にイソシアナト基を2つ以上有する芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートおよび脂環式ポリイソシアネート等が挙げられる。
1分子中にイソシアナト基を2つ以上有する芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
1分子中にイソシアナト基を2つ以上有する脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
1分子中にイソシアナト基を2つ以上有する芳香脂肪族ポリイソシアネートは、分子中に1つ以上の芳香環を有する脂肪族イソシアネートを意味し、例えば、m−又はp−キシリレンジイソシアネート(別名:XDI)、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(別名:TMXDI)等を挙げることができる。
1分子中にイソシアナト基を2つ以上有する脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(別名:IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
ビュレット体とは、上記1分子中にイソシアナト基を2つ以上有するポリイソシアネートモノマーが自己縮合してなる、ビュレット結合を有する自己縮合物をいい、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体(スミジュールN−75、住化バイエルウレタン社製;デュラネート 24A−90CX、旭化成社製)などが挙げられる。
ヌレート体とは、上記1分子中にイソシアナト基を2つ以上有するポリイソシアネートモノマーの3量体をいい、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(スミジュールN−3300、住化バイエルウレタン社製;コロネートHX、日本ポリウレタン工業株式会社製;アクアネート100、日本ポリウレタン社製;アクアネート110、日本ポリウレタン社製;デュラネートTPA100、旭化成社製)、イソホロンジイソシアネートの3量体(VESTANAT T−1890、エボニック デグサジャパン社製;デスモジュールZ−4370、住化バイエルウレタン社製)、トリレンジイソシアネートの3量体(コロネート 2030、日本ポリウレタン社製)などが挙げられる。
アダクト体とは、上記1分子中にイソシアナト基を2つ以上有するポリイソシアネートモノマーと2官能以上の低分子活性水素含有化合物とを反応させてなる、2官能以上のイソシアネート化合物の総称であるが、本発明においては、上記イソシアネートモノマーと3官能以上の低分子活性水素含有化合物とを反応させてなる、3官能以上のイソシアネート化合物を用いることで良好な物性を確保でき、例えば、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとを反応させた化合物(コロネートHL、日本ポリウレタン株式会社製;スミジュールHT、住化バイエルウレタン社製;タケネートD−160N、三井化学ポリウレタン社製)、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとを反応させた化合物(コロネートL、日本ポリウレタン社製;スミジュールL−75、住化バイエルウレタン社製;タケネートD−102、三井化学ポリウレタン社製)、トリメチロールプロパンとキシリレンジイソシアネートとを反応させた化合物(タケネートD−110N、三井化学ポリウレタン社製)、トリメチロールプロパンとイソホロンジイソシアネートとを反応させた化合物(タケネートD−140N、三井化学ポリウレタン社製;マイテックNY215A、三菱化学社製)、などが挙げられる。
なお、3官能以上の低分子活性水素含有化合物としては、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,1,1−トリメチロールブタン、1,1,1−トリメチロールペンタン、1,1,1−トリメチロールヘキサン、1,1,1−トリメチロールヘプタン、1,1,1−トリメチロールオクタン、1,1,1−トリメチロールノナン、1,1,1−トリメチロールデカン、1,1,1−トリメチロールウンデカン、1,1,1−トリメチロールドデカン、1,1,1−トリメチロールトリデカン、1,1,1−トリメチロールテトラデカン、1,1,1−トリメチロールペンタデカン、1,1,1−トリメチロールヘキサデカン、1,1,1−トリメチロールヘプタデカン、1,1,1−トリメチロールオクタデカン、1,1,1−トリメチロールナノデカン、1,1,1−トリメチロール−sec−ブタン、1,1,1−トリメチロール−tert−ペンタン、1,1,1−トリメチロール−tert−ノナン、1,1,1−トリメチロール−tert−トリデカン、1,1,1−トリメチロール−tert−ヘプタデカン、1,1,1−トリメチロール−2−メチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−3−メチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−2−エチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−3−エチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロールイソヘプタデカンなどのトリメチロール分岐アルカン類、トリメチロールブテン、トリメチロールヘプテン、トリメチロールペンテン、トリメチロールヘキセン、トリメチロールヘプテン、トリメチロールオクテン、トリメチロールデセン、トリメチロールドデセン、トリメチロールトリデセン、トリメチロールペンタデセン、トリメチロールヘキサデセン、トリメトロールヘプタデセン、トリメチロールオクタデセン、1,2,6−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、グリセリン等の3官能ポリオール類;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、キシリトール等の4官能以上のポリオール類;トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン等の脂肪族ポリアミン類を挙げることができる。これら3官能以上の低分子活性水素含有化合物は、それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの3官能以上のイソシアネート化合物(a1)は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
3官能以上のイソシアネート化合物(a1)の中でも、密着性、粘着耐久性、及び相溶性などを考慮すると、3官能イソシアネート化合物が好ましく、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体、がより好ましく、更にはイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体が好ましい。
本発明において3官能以上のイソシアネート化合物(a1)と反応させるアルコール及び/又はアミンとしては、単官能アルコール(a2)及び/又は単官能アミン(a3)が挙げられる。単官能アルコール(a2)及び/又は単官能アミン(a3)を用いることによって、変性イソシアネート化合物(A)の高分子量化を抑制でき、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂と混合した際の白化や、低極性基材に対する接着物性の向上を図ることが出来る。
<単官能アルコール(a2)>
本明細書において、単官能アルコール(a2)とは、アルコール性水酸基を一つ有するアルコールのことを指す。単官能アルコール(a2)は、直鎖又は分岐アルキル基を有する単官能脂肪族アルコールが好適に使用できるが、水酸基以外の部分構造または官能基として、芳香環、二重結合、カルボキシル基等を有していても良い。
単官能アルコール(a2)としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘンエイコサノール、ドコサノール、トリコサノール、テトラコサノール、ペンタコサノール等の直鎖アルキル基を有する単官能脂肪族アルコール;
2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、イソペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−3−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、tert−ペンタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、イソヘキサノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール、5−メチル−1−ヘキサノール、4−メチル−1−ヘキサノール、3−メチル−1−ヘキサノール、2−エチル−2−メチル−1−ブタノール、イソオクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、イソノナノール、3.5.5−トリメチルヘキサノール、イソデカノール、イソウンデカノール、5−エチル−2−ノナノール、イソドデデカノール、イソトリデカノール、イソテトラデカノール、イソペンタデカノール、イソヘキデカノール、2−ヘキシルデカノール、3,9−ジエチル−6−トリデカノール、2−イソヘプチルイソウンデカノール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラデカノール、2−メチルステアリルアルコール等の分岐アルキル基を有する単官能脂肪族アルコール;
シクロペンタノール、メチルシクロペンタノール、シクロペンタンメタノール、シクロペンチルプロパノール、シクロヘキサノール、シクロヘキシルエタノール、シクロヘキシルプロパノール、シクロヘキシルブタノール、メチル−,エチル−,プロピル−およびブチルシクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール等の単官能脂環式アルコール;
ベンジルアルコール、メチルフェニルメタノール、メトキシフェニルメタノール、エチルフェニルメタノール、エトキシフェニルメタノール、ブチルフェニルメタノール、ブトキシフェニルメタノール、フェニルエタノール、メチルフェニルエタノール、メトキシフェニルエタノール、エチルフェニルエタノール、エトキシフェニルエタノール、ブチルフェニルエタノール、ブトキシフェニルエタノール、フェニルプロパノール、メチルフェニルプロパノール、メトキシフェニルプロパノール、エチルフェニルプロパノール、エトキシフェニルプロパノール、ブチルフェニルプロパノール、ブトキシフェニルプロパノール、フェニルブタノール、メチルフェニルブタノール、メトキシフェニルブタノール、エチルフェニルブタノール、エトキシフェニルブタノール、ブチルフェニルブタノール、ブトキシフェニルブタノール等の単官能含芳香環脂肪族アルコール;
また、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の1分子中にアルコール性水酸基を1つ有するひまし油脂肪酸、即ち、カルボキシル基を有する脂肪族アルコールなども、単官能アルコール(a2)として挙げられる。
これら単官能アルコール(a2)は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<単官能アミン(a3)>
本明細書において、単官能アミン(a3)とは、第一級および/または第二級のモノアミンを指す。単官能アミン(a3)は、直鎖又は分岐アルキル基を有する単官能脂肪族モノアミンが好適に使用できるが、アミノ基以外の部分構造または官能基として、芳香環、二重結合、カルボキシル基等を有していても良い。
単官能アミン(a3)としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂肪族第一級モノアミン;
ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジウンデシルアミン、ジドデシルアミン、ジトリデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジペンタデシルアミン、ジヘキサデシルアミン,ジヘプタデシルアミン,ジオクタデシルアミン,ジノナデシルアミン,ジエイコシルアミン、ジペンタコシルアミン、N−メチルブチルアミン、N−メチルヘキシルアミン、N−メチルヘキサデシルアミン、N−ブチルヘキサデシルアミン等の脂肪族第二級モノアミンが挙げられる。
単官能アルコール(a2)及び/または単官能アミン(a3)は、低極性被着体への接着力を高める上で、炭素数6以上のアルキル基を有するものであることが好ましく、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂との相溶性、粘着シートにした際の高温・高湿下での浮きや剥がれの抑制を高める上で、炭素数25以下のアルキル基を有するものであることが好ましい。また、分岐アルキル基を有する単官能アルコール及び/又は脂肪族第2級アミンが好ましい。
変性イソシアネート化合物(A)は、3官能以上のイソシアネート化合物(a1)中のイソシアネート基100モルに対して、単官能アルコール(a2)及び/又は単官能アミン(a3)を40〜100モル反応して得られる。単官能アルコール(a2)及び/又は単官能アミン(a3)は、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂との相溶性の向上、低架橋密度化に伴う接着物性の向上の観点から、40モル以上であることが好ましく、粘着シートにした際の未反応の単官能アルコール(a2)及び/又は単官能アミン(a3)のブリードに伴う、再剥離性の低下、凝集力低下に伴う保持力の低下を防ぐ上で、100モル以下であることが好ましい。
特に接着物性、及び水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂との相溶性を考えると、3官能以上のイソシアネート化合物(a1)中のイソシアネート基100モルに対して、単官能アルコール(a2)及び/又は単官能アミン(a3)を70〜100モル反応させるのがより好ましい。
さらには、低極性被着体への接着力を高める上で、単官能アルコール(a2)及び単官能アミン(a3)の合計100モル%中、分岐アルキル基を有する単官能アルコールを、少なくとも30モル%以上含有することが好ましい。
本発明において、変性イソシアネート化合物(A)を得る際、単官能アルコール(a2)と、単官能アミン(a3)とを併用して用いることが可能である。
変性イソシアネート化合物(A)の製造方法としては、3官能以上のイソシアネート化合物(a1)と、単官能アルコール(a2)及び/又は単官能アミン(a3)とを窒素やアルゴン等の不活性ガスの雰囲気下、反応させて得ることができる。3官能以上のイソシアネート化合物(a1)と単官能アルコール(a2)及び/又は、単官能アミン(a3)との反応を完結する上で、反応温度は60℃以上、反応時間は2時間以上であることが好ましく、又、アロファネート反応やビュレット反応等の副反応を抑制する目的で、反応温度は100℃以下、及び/または、反応時間は5時間以下が好ましい。
本発明の粘着付与剤は、更に、触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤等の添加剤を必要に応じて含有してもよい。
触媒は、変性イソシアネート化合物(A)の合成時間を短縮する目的で使用されるが、公知のものであれば特に制限はなく、例えば、第三級アミンや、有機金属化合物等が挙げられる。
第三級アミンとしては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、N−シクロヘキシルモルフォリン、N、N、N’、N’−テトラメチルエチレンジアミン、N、N、N’、N’−テトラメチルブタンジアミンもしくはN、N、N’、N’−テトラメチルヘキサンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)ウレア、1、4、−ジメチルピペラジン、1、2−ジメチルイミダゾール、1−アゾビシクロ[3.3.0]オクタン、1、4−ジアゾビシクロ[2.2.2]オクタン、及びアルカノールアミン化合物、例えばトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミンが挙げられる。
有機金属化合物としては、例えば、酢酸スズ(II)、スズ(II)オクトエイト、スズ(II)エチルヘキサノエート、スズ(II)ラウレート等の有機カルボン酸スズ(II)塩、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレート、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズラウレート等の有機カルボン酸ジアルキルスズ(IV)塩、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシド、チタンブトキシドダイマー、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド等のアルコキシド有機チタン化合物、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタンテトラアセチルアセトネート、チタニウムジ-2-エチルヘキソキシビス(2-エチル-3-ヒドロキシヘキソキシド)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)等の溶剤系キレート有機チタン化合物、チタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテート等の水系キレート有機チタン化合物が挙げられる。
本発明の粘着付与剤は、粘着剤組成物中における水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂100質量部に対して、5〜40質量部含有するのが好ましく、より好ましくは、10〜30質量部である。粘着付与剤として作用し高い接着物性を得る上で、5質量部以上であることが好ましく、粘着シートにした際に十分な凝集力を確保し、保持力の低下や、曲面部への密着性低下を抑制する上で、40質量部以下であることが好ましい。
<水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂>
次に、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂およびについて説明する。水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂としては、水酸基および/またはカルボキシル基を有する、アクリル重合体(B)、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリエーテル、およびエポキシ樹脂からなる群より選ばれる1種以上の樹脂を挙げることができる。前記水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂としては、粘着力、耐熱性、耐候性、耐油性、透明性などに優れる点で、アクリル重合体(B)が好ましい。
<アクリル重合体(B)>
本明細書でいうアクリル重合体(B)とは、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むエチレン性不飽和結合を有するモノマーの重合体や共重合体を意味し、水酸基および/またはカルボキシル基を有するアクリル重合体を意味する。ここで、「(メタ)アクリル酸エステルモノマー」とは、「アクリル酸エステルモノマー」と「メタクリル酸エステルモノマー」の総称を指す。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの内、特にブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートが適度な粘着物性を得やすいという点と、重量平均分子量の比較的大きいアクリル重合体を容易に製造できる点で好ましい。
アクリル重合体(B)は、後述する架橋剤(C)が有する官能基と反応し得る水酸基および/またはカルボキシル基を有する。したがって、アクリル重合体(B)を合成するに際して、(メタ)アクリル酸エステルモノマー以外に、水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー及び/又はカルボキシル基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー等の反応性官能基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーと共に重合させて得られるアクリル重合体(B)を使用する。
水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和結合を有するカルボン酸などが挙げられる。
又、上記以外に、変性イソシアネート化合物(A)を含む粘着付与剤と、アクリル重合体(B)、及び架橋剤(C)から生成したポリマーとの相溶性や密着性を損なわない範囲であれば、他の官能基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーを用いることができる。他の官能基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、エポキシ基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー、アミノ基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー、イソシアナト基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー等をあげることができる。
エポキシ基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチルなどが挙げられる。
アミノ基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピルなどの(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノエステルなどが挙げられる。
イソシアナト基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
又、上記以外のモノマーとして、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、酢酸ビニル、クロトン酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなども、エチレン性不飽和結合を有するモノマーとして使用することができる。
上記のエチレン性不飽和結合を有するモノマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アクリル重合体(B)を構成するモノマーは、アクリル重合体(B)を構成する全モノマー100質量%中、水酸基および/またはカルボキシル基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマーの割合が0.1〜20質量%の範囲であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。0.1質量%以上であると、十分な架橋が形成され、高い凝集力と良好な粘着物性を得ることが出来る。20質量%以下であると、ガラス転移温度の増加を抑制出来、良好な粘着物性を得ることが出来る。
アクリル重合体(B)の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値で、30万〜150万が好ましく、50万〜100万がより好ましい。重量平均分子量が30万以上であると、十分な凝集力および耐久性を得ることが出来る。重量平均分子量が150万以下であると、粘度の増加を抑制出来、良好な塗工適性を得ることが出来る。
また、アクリル重合体(B)のガラス転移温度は、粘着シートにした場合に、バランスの良い粘着物性(特に、タックと凝集力の両立)を発揮し得るように、−60〜0℃が好ましく、−50〜−10℃がより好ましい。ガラス転移温度が−60℃以上であると、十分な凝集力が得られ、粘着力や耐久性を高める事が出来る。ガラス転移温度が0℃以下であると、十分な濡れ性が得られ、粘着力を高める事が出来る。
アクリル重合体(B)は、上記のエチレン性不飽和結合を有するモノマーを、重合させて得ることができる。重合は、公知の重合方法で行うことができ、溶液中または無溶剤下で重合させることが可能である。
使用する溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、トルエン、キシレン、アニソール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソプロパノールなどが挙げられる。これらの溶剤は、特に限定されるものでなく1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合する際に使用される重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイルやtert−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエートやtert−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドなどの有機過酸化物、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリルや2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)やジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)や2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などのアゾ系化合物が挙げられる。
これらの重合開始剤は、特に限定されるものでなく1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<架橋剤(C)>
架橋剤(C)は、アクリル重合体(B)中の水酸基および/またはカルボキシル基と反応し得る官能基を有する。架橋反応することで、ネットワーク状の架橋構造を形成し、粘着剤として利用するための高弾性や、基材密着性を付与する目的で使用される。架橋剤(C)は、アクリル重合体(B)の水酸基および/またはカルボキシル基と反応し得るものであれば良いが、高い反応性、被着体への密着性の面からイソシアネート化合物が好ましい。
(イソシアネート化合物)
イソシアネート化合物としては、イソシアナト基を分子内に複数有する化合物であればよい。具体的には、前述した1分子中にイソシアナト基を2つ以上有するポリイソシアネートモノマー及びそれらのビュレット体、ヌレート体又はアダクト体等が挙げられる。また、上記に示したイソシアネート化合物以外にも、下記に示すエポキシ化合物、オキサゾリン化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物等も架橋剤として使用できる。
(エポキシ化合物)
エポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・エピクロロヒドリン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン等が挙げられる。
(オキサゾリン化合物)
オキサゾリン化合物としては、分子内にオキサゾリン基を2個以上有する化合物が好ましく用いられ、具体的には、2’−メチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−エテンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−エテンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−プロペンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)等を挙げることができる。または、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンや、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリンなどのビニル系モノマーとこれらのビニル系モノマーと共重合し得る他のモノマーとの共重合体でもよい。これらオキサゾリン基含有共重合体としては、(株)日本触媒のエポクロスシリーズ等が挙げられる。
(金属キレート化合物)
金属キレート化合物としては、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウムなどの多価金属が2,4−ペンタンジオンやアセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の配位子に配位した化合物が挙げられる。
(アジリジン化合物)
アジリジン化合物としては、2,2’−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4’−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等が挙げられる。
(カルボジイミド化合物)
カルボジイミド化合物としては、カルボジイミド基(−N=C=N−)を分子内に2個以上有する化合物が好ましく用いられ、公知のポリカルボジイミドが使用できる。また、カルボジイミド化合物は、ジイソシアネートを脱炭酸縮合反応させることによって生成した高分子量ポリカルボジイミドも使用できる。
これらの架橋剤(C)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明に使用する架橋剤(C)の使用量は、架橋剤(C)中の水酸基および/またはカルボキシル基と反応し得る官能基のモル数と、アクリル重合体(B)中の水酸基および/またはカルボキシル基のモル数との比が、ラベルやシール等の用途の場合は、架橋剤(C)中の官能基のモル数/アクリル重合体(B)中の水酸基および/またはカルボキシル基のモル数の比が0.05〜0.6となる量を使用することが好ましい。
又、表面保護フィルム等の用途の場合は、架橋剤(C)中の水酸基および/またはカルボキシル基と反応し得る官能基のモル数/アクリル重合体(B)中の水酸基および/またはカルボキシル基のモル数の比が0.8〜1.5となる量を使用することが好ましい。
ラベルやシール等の用途の場合は、0.05以上であると、十分な架橋が形成され、高い凝集力と良好な粘着力や耐熱性を得ることができ、0.6以下であると、架橋度が高くなり過ぎることによる過剰な凝集力を抑制でき、被着体に対する良好な密着性を得ることが出来る。表面保護フィルム等の用途の場合は、0.8以上であると、粘着力を十分に低下させる事ができ、良好な再剥離性を得ることができ、1.5以下であると、未反応の架橋剤が残存する事による、被着体の汚染を抑制出来る。
本発明の粘着剤組成物は、更に、触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、防黴剤、増粘剤、可塑剤、充填剤、消泡剤等の添加剤を必要に応じて配合することができる。
触媒としては、粘着剤組成物の硬化時間を調節する目的で使用されるが、公知のものであれば特に制限はなく、例えば、第三級アミンや、有機金属化合物等が挙げられる。
第三級アミン及び、有機金属化合物としては、前記粘着付与剤の合成時間を短縮する目的で使用したものが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物に触媒を使用する場合は、粘着剤組成物のポットライフを向上させるために、アセチルアセトン等の公知の触媒作用抑制剤を使用することが出来る。
<粘着シート>
本発明の粘着剤組成物を使用して、粘着剤層が基材に積層された積層体(以下、「粘着シート」という。)を得ることができる。
粘着シートの基材としては、従来の粘着シートの基材(支持体)として使用されているものが使用でき、たとえば、紙、金属フィルム、セロハン、各種プラスチックフィルム等が挙げられる(以下、フィルム状基材)。また、各種フィルム状基材の表面を、シリコーン化合物やフッ素化合物で剥離処理したものは剥離性フィルム基材と呼ばれる。
フィルム状基材としては、単層のものであってもよいし、複数の基材を積層してなる多層のものであってもよい。
各種プラスチックフィルムとしては、各種プラスチックシートともいわれ、例えば、ポリヒドロキシエテンフィルムやトリアセチルセルロースフィルム、ポリプロペン、ポリエテン、ポリシクロオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂のフィルム、ポリエテンテレフタレートやポリブテンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系樹脂のフィルム、ポリノルボルネン系樹脂のフィルム、ポリアリレート系樹脂のフィルム、プロペン酸系樹脂のフィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂のフィルム、ポリエテニルベンゼン樹脂のフィルム、ビニル系樹脂のフィルム、ポリアミド系樹脂のフィルム、ポリイミド系樹脂のフィルム、オキシラン系樹脂のフィルムなどが挙げられる。
粘着シートの基本的な積層構成としては、フィルム状基材/粘着剤層/剥離性フィルムのような片面粘着シート、あるいは剥離性フィルム/粘着剤層/剥離性フィルムや、剥離性フィルム/粘着剤層/フィルム状基材/粘着剤層/剥離性フィルムのような両面粘着シートが挙げられる。使用時に、剥離性フィルムが剥がされ、粘着剤層が被着体に貼付される。粘着剤組成物は、貼着の際、被着体に粘着剤層が触れるその瞬間に粘着剤層がタックを有すのみならず、接着剤とは異なり、貼着中も完全に固化することなく、タックと適度な固さを有しつつ、貼着状態を維持するための凝集力を有することが必要である。凝集力は、樹脂の分子量と、樹脂を合成する際に使用したモノマー種に依存する。
粘着シートは、常法にしたがって適当な方法で剥離性フィルムに粘着剤組成物を塗工して作成される。粘着剤組成物が、有機溶媒や水等の揮発性液体を含有する場合には、加熱等の方法により揮発性液体を除去する。一方、粘着剤組成物が揮発性液体を含有しない場合は、溶融状態にある粘着剤組成物を冷却して固化したりして、剥離性フィルム上に粘着剤層を形成することができる。
粘着剤層の膜厚は、乾燥後で、1μm〜100μmの範囲であることが好ましく、1μm〜50μmの範囲であることがより好ましい。
本発明の粘着剤組成物を剥離性フィルム等に塗工する方法としては、特に制限は無く、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター等種々の塗工機により塗工する事が出来る。
塗工した粘着剤組成物を乾燥させる場合、乾燥方法には特に制限はなく、熱風、赤外線、減圧による方法が挙げられる。乾燥条件としては、粘着剤組成物の架橋形態、膜厚や含有する揮発性液体の種類にもよるが、通常60〜180℃程度の熱風による方法がよい。
上記の方法により得られた粘着シートは、各被着体に対して良好な粘着力を示すため、ラベルシール、両面テープ、マスキングテープ等の用途に使用することができる。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。また、下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を表す。
<分子量(Mn、Mw)の測定>
数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。測定機器として、東ソー社製GPC「HPC−8020」を用いた。カラムは、東ソー社製Super HM−MおよびSuper HM−Lを直列に2本連結したものを用いた。溶媒(溶離液)としてテトラヒドロフラン(THF)を使用して、40℃にて測定した。尚、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、いずれもポリスチレンを標準とした換算値とした。
<ガラス転移温度(Tg)の測定>
ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)による測定により決定した。ロボットDSC(示差走査熱量計、セイコーインスツルメンツ社製「RDC220」)に「SSC5200ディスクステーション」(セイコーインスツルメンツ社製)を接続して、測定に使用した。各合成例で得られたアクリル重合体の溶液を、ポリエステル製の剥離性フィルムに塗工・乾燥し、乾燥したものを測定用試料として用いた。測定用試料10mgを上記示差走査熱量計にセットし、100℃の温度で5分間保持した後、液体窒素を用いて−120℃まで急冷した。その後、昇温速度10℃/分で昇温し、200℃まで昇温してDSC測定を行った。得られたDSCチャートからガラス転移温度(Tg)(単位:℃)を決定した。
<酸価(AV)の測定>
共栓三角フラスコ中に試料1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した後、0.1N−アルコール性水酸化カリウム溶液にて滴定した。酸価(単位:mgKOH/g)は次式により求めた。尚、酸価は乾燥した試料の数値とした。
酸価={(5.61×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
S:試料の採取量(g)
a:0.1N−アルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1N−アルコール性水酸化カリウム溶液のファクター
<水酸基価(OHV)の測定>
共栓三角フラスコ中に試料1gを精密に量り採り、ピリジンを100ml加えて溶解した。更に、アセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、1時間攪拌した後、0.5N−アルコール性水酸化カリウム溶液にて滴定した。水酸基価(単位:mgKOH/g)は次式により求めた。水酸基価は乾燥した試料の数値とした。
水酸基価=[{(b−a)×F×28.05}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
S:試料の採取量(g)
a:0.5N−アルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.5N−アルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.5N−アルコール性水酸化カリウム溶液のファクター
D:酸価(mgKOH/g)
<NCO価の測定>
共栓三角フラスコ中に試料10g(⇒値を記入)を精密に量り採り、オルトジクロロベンゼン25ml、ジ−n−ブチルアミン/o−ジクロロベンゼン(質量比:ジ−n−ブチルアミン/o−ジクロロベンゼン=1/24.8)混合液10mlを加えて溶解した。この溶液に、メタノール80g、ブロムフェノールブルー試薬を指示薬として加え、0.1Nアルコール性塩酸溶液で滴定した。溶液が黄緑色を呈して30秒間以上保持したところを終点とした。NCO価(単位:%)は次式により求めた。
NCO価=[0.42×(B−C)×F]/W
W:試料の採取量(g)
B:試料滴定に要した0.1Nアルコール性塩酸溶液の消費量(ml)
C:空試験の滴定に要した0.1Nアルコール性塩酸溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性塩酸溶液のファクター
<変性イソシアネート化合物(A)の変性率の計算>
下記式(1)に従い算出した。
式(1) 変性率(%)=(A−B)/A×100
A:3官能以上のイソシアネート化合物(a1)のNCO価
B:変性イソシアネート化合物(A)のNCO価
実施例および比較例で使用した材料と略号を、以下に記す。
<イソシアネート化合物>
IPDI:イソホロンジイソシアネート、イソシアナト基数=2、NCO価=37.79%、固形分=100%
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート、イソシアナト基数=2、NCO価=49.94%、固形分=100%
TDI:トリレンジイソシアネート、イソシアナト基数=2、NCO価=48.2%、固形分=100%
XDI:m−キシリレンジイソシアネート、イソシアナト基数=2、NCO価=44.6%、固形分=100%
TDI−TMP:トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアナト基数=3、NCO価=6.5%、固形分=37.5%
TDI−ヌレート:トリレンジイソシアネートのヌレート体、イソシアナト基数=3、NCO価=7.51%、固形分=50.4%、製品名 タケネートD204EA−1(三井化学社製)
IPDI−TMP:イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアナト基数=3、NCO価=10.2%、固形分=74.2%、製品名 タケネートD140N(三井化学社製)
IPDI−ヌレート:イソホロンジイソシアネートのヌレート体、イソシアナト基数=3、NCO価=11.9%、固形分=70.1%、製品名 デスモジュールZ4470BA(住化バイエルウレタン社製)
HDI−ヌレート:ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体、イソシアナト基数=3、NCO価=21.8%、固形分=100%、製品名 スミジュールN3300(住化バイエルウレタン社製)
HDI−ビュレット:ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体、イソシアナト基数=3、NCO価=22.8%、固形分=100%、製品名 デスモジュールN3200(住化バイエルウレタン社製)
XDI−TMP:m−キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアナト基数=3、NCO価=7.7%、固形分=50%
<アルコール>
プロパノール
ヘキサノール
ヘキサデカノール
1−トリアコンタノール
3,5,5−トリメチルヘキサノール
2−オクチルドデカノール
シクロヘキシルアルコール
リシノレイン酸
1,6−ヘキサンジオール
ポリプロピレングリコール:水酸基価265mgKOH/g、平均官能基数2.0、重量平均分子量423.4、製品名 PPG400(ADEKA社製)
<アミン>
プロピルアミン
ヘキサデシルアミン
ジオクチルアミン
ジステアリルアミン
<エチレン性不飽和結合を有するモノマー>
nBA:n−ブチルアクリレート
iBMA:イソブチルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
Vac:酢酸ビニル
Aam:アクリルアミド
2HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
AA:アクリル酸
<重合開始剤>
tert−ブチル−2−エチルペルオキシヘキサノアート:製品名 パーブチルO(日油社製)
過酸化ベンゾイル:製品名 ナイパーBW(日油社製)
<粘着付与剤の合成>
(実施例(A)−1)
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた反応槽に、3官能以上のイソシアネート化合物(a1)としてIPDI−ヌレート100部、単官能アルコール(a2)として2−オクチルドデカノール(アルキル基の炭素数20)66.5部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)0.0137部、溶剤として酢酸エチル28.7部を仕込んだ。ここで、IPDI−ヌレート中のイソシアナト基100モルに対する2−オクチルドデカノールは76.9モルである。次いで、窒素雰囲気下、80℃にて3時間反応し、NCO価1.41%の変性イソシアネート化合物(A)を含む粘着付与剤を得た。
(実施例(A)−1〜17、比較例(A)−1〜10)
イソシアネート化合物、アルコール、溶媒および触媒の種類と配合量を、下記表1に示すものに変更した以外は、実施例(A)−1と同様の方法により、それぞれ粘着付与剤を得た。
Figure 2016053121
Figure 2016053121
Figure 2016053121
<アクリル重合体(B)の合成>
(合成例1)
反応槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下槽、窒素導入管を備えた重合反応装置を用意した。反応槽及び滴下槽に、下記に示すモノマー、溶剤、及び重合開始剤からなるモノマー混合物を、下記比率で仕込み、反応槽内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下、80℃まで昇温した。次に、滴下槽のモノマー混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、攪拌しながら3時間反応させた。さらに重合開始剤を後添加し、3時間反応させた。反応後、下記に示す希釈溶剤を添加し、室温まで冷却し、アクリル重合体(B)を含む溶液を得た。得られたアクリル重合体の重量平均分子量(Mw)は470,000、ガラス転移温度は−43℃、不揮発分は50%であった。
[反応槽]
<エチレン性不飽和結合を有するモノマー>
((メタ)アクリル酸エステルモノマー)
nBA 36.1部
iBMA 4.0部
MMA 5.0部
(水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー)
2HEA 0.35部
(上記以外のエチレン性不飽和結合を有するモノマー)
Vac 4.0部
Aam 0.5部
<溶剤>
酢酸エチル 35.8部
トルエン 1.0部
<重合開始剤>
tert−ブチル−2−エチルペルオキシヘキサノアート 0.071部
[滴下槽]
<エチレン性不飽和結合を有するモノマー>
(アクリル酸エステルモノマー)
nBA 49.5部
(水酸基を有するエチレン性不飽和結合を有するモノマー)
2HEA 0.35部
<溶剤>
酢酸エチル 37.8部
トルエン 1.0部
<重合開始剤>
tert−ブチル−2−エチルペルオキシヘキサノアート 0.12部
[後添加]
<重合開始剤>
tert−ブチル−2−エチルペルオキシヘキサノアート 0.12部
[希釈溶剤]
酢酸エチル 21.5部
トルエン 2.9部
(合成例2)
表2に記載したモノマー、溶剤、重合開始剤の種類と配合量に変更した以外は、合成例1と同様の方法で、アクリル重合体(B)を含む溶液を得た。得られたアクリル重合体の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移温度、固形分を表2に示す。
Figure 2016053121
<架橋剤(C)の合成>
(合成例3)
重合槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた重合反応装置の重合槽に、XDI−TMP100部、ヘキサノール8.6部、酢酸エチル37.9部を仕込んだ。この重合槽を80℃に加熱し、更に3時間反応し、NCO価2.85%、のイソシアネート樹脂を得た。このイソシアネート化合物溶液は淡黄色透明な粘稠の液体であった。
(実施例1)
<粘着剤組成物の製造>
合成例1で得られたアクリル重合体(B)100部に対し、実施例(A)−1で得られた変性イソシアネート化合物(A)を15部、及び架橋剤(C)としてXDI−TMP0.10部をそれぞれ固形分換算で配合して粘着剤組成物を得た。
<粘着シートの製造>
得られた粘着剤組成物を、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製剥離フィルム[リンテック社製「SP−PET382050」、以下「剥離性フィルム」という]の剥離層上に、コンマコーターにて乾燥後の厚みが25μmになるように速度2m/minで塗工した後、100℃で2分間乾燥させ、この粘着剤層面と厚さ50μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製「E5100」)を張り合わせて、粘着シートを形成した。得られた粘着シートを、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、1週間エージングさせて、粘着シートを得た。
(実施例2〜26)
実施例1と同様の方法で、アクリル重合体(B)、変性イソシアネート化合物(A)、架橋剤(C)を、表3に従って配合して粘着剤組成物を得た後、粘着シートを得た。
(比較例1〜6)
実施例1と同様の方法で、アクリル重合体(B)、変性イソシアネート化合物(A)、架橋剤(C)を、表3に従って配合して粘着剤組成物を得た後、粘着シートを得た。
Figure 2016053121
<評価>
実施例および比較例で得られた、粘着剤組成物および粘着シートについて、下記の方法で評価を行った。結果を表4に示す。尚、表4中、「SUS」、「ガラス」、「PP」、「PE」とは、それぞれ、「SUS粘着力」、「ガラス粘着力」、「PP粘着力」、「PE粘着力」を表す。
Figure 2016053121
(SUS粘着力)
JIS Z 0237に準じて、粘着力を測定した。得られた粘着シートを25mm幅にカットし、剥離フィルムを剥がし温度25℃、相対湿度50%の雰囲気下でステンレス板(SUS304)に貼着し、2kgロールにて1往復させ圧着後、同環境下に24時間放置した後に、同環境下で、引張試験機(オリエンテック社製「テンシロン」)を用いて、引っ張り速度300mm/minで180度方向に剥離した際の剥離強度を測定し、下記のように4段階で評価した。
◎:実用上優れる:16N/25mm以上
〇:実用域:11〜15N/25mm
△;実用下限:6〜10N/25mm
×:実用不可:6N/25mm未満
(ガラス粘着力)
被着体に無アルカリガラス板(コーニング社製「1737」])を用いた以外は、上記SUS粘着性時と同様の方法にて剥離強度を測定し、下記のように4段階で評価した。
◎:実用上優れる:15N/25mm以上
〇:実用域:10〜14N/25mm
△;実用下限:5〜9N/25mm
×:実用不可:5N/25mm未満
(PP粘着力)
被着体にポリプロピレン板(山宗社製「コウベポリシートPP」])を用いた以外は、上記SUS粘着性時と同様の方法にて剥離強度を測定し、下記のように4段階で評価した。
◎:実用上優れる:15N/25mm以上
〇:実用域:10〜14N/25mm
△;実用下限:5〜9N/25mm
×:実用不可:5N/25mm未満
(PE粘着力)
被着体にポリエチレン板(山宗社製「コウベポリシートPE」])を用いた以外は、上記SUS粘着性と同様の方法にて剥離強度を測定し、下記のように4段階で評価した。
◎:実用上優れる:9N/25mm以上
〇:実用域:5〜8N/25mm
△;実用下限:3〜4N/25mm
×:実用不可:3N/25mm未満
(塗膜外観)
粘着シートについて、その外観、及び透明性を目視にて観察し、3段階の評価基準に基づいて評価を行った。
○:無色透明なもの。実用上優れる。
△:僅かに着色しているが、透明性が有る。実用域。
×:白濁のもの、凝集物が多数見られるもの。実用不可。
(保持力の測定)
JIS Z 0237に準じて、保持力を測定した。得られた粘着シートを幅25mm、長さ100mmカットし、縦25mm、横25mmの部分を紙やすり(#280)で研磨したステンレス板(SUS304)の片端に、貼着面積25mm×25mmで貼着して、試験片を作成した。この試験片のステンレス板を、40℃の恒温槽内にて鉛直に吊り下げ、シート片のもう一方の端部に1kgの錘を吊り下げ72000秒間放置した。72000秒以内にシート片が落下したものは、落下するまでの時間を測定し、保持していたものは、初期の貼着部分からのズレの長さを測定し、3段階で評価した。
〇:保持していたものでズレなし。実用上優れる。
△:保持していたものでズレが1mm以内。実用域。
×:保持していたものでズレが1mmを超える、又は落下したもの。実用不可。
(再剥離性)
上記SUS粘着力にて剥離強度を測定した後のステンレス板の表面を目視にて観察し、3段階で評価した。
○:剥離状態が被着体との界面より剥離し、被着体への糊残りがない。実用上優れる。
△:剥離状態が被着体との界面より剥離し、被着体が曇る等の僅かな汚染が見られる。実用域。
×:剥離状態が凝集破壊により剥離している、又は界面より剥離しているが、被着体が曇る等の汚染が見られる。実用不可。
(PP剥離挙動)
上記PP粘着力を測定した際の剥離挙動を3段階で評価した。
○:ジッピング剥離がなく、滑らかに剥離している。実用上優れる。
△:部分的にジッピング剥離している。実用域。
×:全体がジッピング剥離している、又は凝集破壊により剥離している。実用不可。
(PP曲面密着性)
得られた粘着シートを25mm×25mmに試験片をカットし、剥離フィルムを剥がし温度25℃、相対湿度50%の環境下で直径10mmのポリプロピレン(山宗社製「コウベポリシートPP」])の棒に貼着、圧着後、同環境下で3日放置した後、温度80℃の環境下で1日間放置した後の、試験片端部の浮き、剥がれを測定し、3段階で評価した。
○:試験片の浮き、剥がれがない、又は浮きが1mm未満。実用上優れる。
△:僅かな浮きがある(1mm〜3mm)。実用域。
×:浮きが3mmを超えている、又は全体が剥がれている。実用不可。
表4の実施例1〜26に示すように、変性イソシアネート化合物(A)を含む粘着付与剤、アクリル重合体(B)、架橋剤(C)、を配合してなる粘着剤組成物を用いることで、低極性被着体への良好な粘着力と曲面被着体への密着性、再剥離性、および耐熱下での保持力に優れる、粘着シートを提供することが出来た。
一方、表4の比較例1〜6の粘着剤組成物、及び粘着シートでは、低極性被着体への粘着力の低下や、PP曲面被着体への密着性の低下など、全ての物性において劣っている事が分かる。
特開平6−207151号公報 特開平10−121018号公報 特開平10−204399号公報 特開2002−275437号公報 特開2007−091918号公報
これらの架橋剤(C)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明に使用する架橋剤(C)の使用量は、架橋剤(C)中の水酸基および/またはカルボキシル基と反応し得る官能基のモル数と、アクリル重合体(B)中の水酸基
および/またはカルボキシル基のモル数との比が架橋剤(C)中の官能基のモル数/アクリル重合体(B)中の水酸基および/またはカルボキシル基のモル数の比が0.05〜0.6となる量を使用することが好ましい
0.05以上であると、十分な架橋が形成され、高い凝集力と良好な粘着力や耐熱性を得ることができ、0.6以下であると、架橋度が高くなり過ぎることによる過剰な凝集力を抑制でき、被着体に対する良好な密着性を得ることが出来る

Claims (8)

  1. 3官能以上のイソシアネート化合物(a1)中のイソシアナト基100モルに対して、単官能アルコール(a2)および/または単官能アミン(a3)を40〜100モル反応させて得られる変性イソシアネート化合物(A)を含んでなることを特徴とする粘着付与剤。
  2. 3官能以上のイソシアネート化合物(a1)が、3官能イソシアネート化合物であることを特徴とする請求項1記載の粘着付与剤。
  3. 単官能アルコール(a2)が、炭素数6〜25のアルキル基を有する単官能アルコールであることを特徴とする請求項1または2記載の粘着付与剤。
  4. 単官能アミン(a3)が、炭素数6〜25のアルキル基を有する単官能アミンであることを特徴とする請求項1または2記載の粘着付与剤。
  5. 単官能アルコール(a2)100モル中、または、単官能アルコール(a2)および単官能アミン(a3)の合計100モル中の、分岐アルキル基を有する単官能アルコールの含有率が、少なくとも30モル%以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の粘着付与剤。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の粘着付与剤と、水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂と、架橋剤(C)とを混合してなる粘着剤組成物。
  7. 水酸基および/またはカルボキシル基を有する樹脂が、アクリル重合体(B)であって、アクリル重合体(B)が、水酸基および/またはカルボキシル基を有し、重量平均分子量30万〜150万、ガラス転移温度−60℃〜0℃のアクリル重合体であり、アクリル重合体(B)100質量部に対して、粘着付与剤を5〜40質量部混合してなることを特徴とする請求項6記載の粘着剤組成物。
  8. シート状基材の少なくとも一方の面に、請求項6〜7いずれか記載の粘着剤組成物から形成されてなる粘着剤層が積層されてなる粘着シート。
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