JP2016051108A - 光偏向器および光偏向器を含む装置 - Google Patents

光偏向器および光偏向器を含む装置 Download PDF

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Abstract

【課題】医療用のOCTをはじめ光学機器には一般に小型化が望まれており、とりわけ電気光学効果を利用した偏向器にはより小型で低コストのものが求められていた。電気光学効果を有する材料では、光偏向器を構成する材料に大きなものが必要となっていた。材料のサイズが大きくなると材料に電圧を印加するための電極面積が大きくなり、静電容量が増えて、電圧印加時の変位電流量が増える。光偏向器を駆動するための高周波電源に、より大容量のものが必要となり、装置が大型化して高価なものとなっていた。
【解決手段】本発明の光偏向器では、電気光学材料内の光進行方向および偏向方向の両方に垂直な方向において、偏向素子の電気光学材料の入射窓における光ビームの直径を、窓の幅wとほぼ同一となるように設定する。上述の光進行方向、偏向方向、および、窓の幅と光ビーム径を定義する方向は、直方体の形状の材料の場合の3辺に対応する。入射窓とビーム径のサイズを規定し、電気光学材料のサイズの最小条件を実現できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、光デバイスに関する。より詳細には、電気光学材料を使って、材料中の屈折率を変化させて光の進行方向を変える光偏向器に関する。
光学機器を使ったイメージング技術は、カメラやプリンタ、ファクシミリなどの民生用の電子機器だけでなく、医療分野にも広がっている。生体内部の断層を非侵襲的にイメージングするために、既に、X線を使用したX線撮影や超音波を使用した診断が広く利用されている。X線を使用した方法は、被爆の問題のため使用頻度や使用部位に大幅な制限があり、また、その分解能はフィルムの等倍撮影の分解能に制限される。超音波を使用した方法は、被爆の問題がないためX線のような使用の制限は無いが、分解能は通常1cm程度に過ぎない。したがって、細胞レベルサイズでのイメージングは不可能である。
医療現場では、生体表皮下の断層イメージをミクロンオーダーの分解能で生成することのできる新たな技術が望まれていた。これを実現する技術として、1990年代から開発が進められてきた光コヒーレントトモグラフィー(Optical Coherence Tomography:OCT)が知られている。より高性能で低コストのOCTを実現する要素技術の1つとして、小型で低コストの光偏向器の実現が必要とされている。光偏向器の従来技術を記載したものとしては、例えば、特許文献1および非特許文献1がある。
特許文献1には、電気光学効果を有する薄膜に、導波光と交叉する面内に櫛型電極による電圧印加機構を設け、電圧印加により導波路内に回折格子状の屈折率分布を形成し、この屈折率分布と導波光との相互作用によりブラッグ回折を起こさせることによって、光を偏向する偏向機構について記載されている。
また、特許文献1には、電気光学効果を有する薄膜にプリズム状の分極ドメイン反転部分を形成し、その分極ドメイン反転部分の上下に電極を設け、この電極に電圧を印加することによりその分極反転部分の屈折率を変化させることによって、プリズム状の分極ドメイン反転部分を通過する光の出射角度を変える光の偏向機構も記載されている。
さらに、薄膜表面に櫛形電極(トランスデューサ)を形成し、そのトランスデューサに高周波信号を印加して表面弾性波(SAW)を励起し、導波路内に弾性波による回折格子状の屈折率分布を形成し、その屈折率分布と導波光との相互作用によりブラッグ回折を起こさせることによって、光を偏向する偏向機構も記載されている。
図13は、非特許文献1の従来技術において屈折率が変化する材料を用いた偏向機構の動作概要を示す図である。図13では、光ビーム130の進む方向(x軸方向)に対して垂直方向(z軸方向)に、屈折率が線形に変化する材料101を使った偏向機構が示されている。入射光130は、材料101の一端の窓103aから入射し、材料101中でz方向に偏向を受けて、他端の窓103bから偏向光131として出射する。材料101は、材料に加えられる電界や応力等の物理量によって、z軸方向に屈折率分布を変化させることができる材料である。材料に加えられる物理量によってその屈折率分布を制御することにより、窓103bから出射する光ビームの出射角度を制御する。
図13において屈折率分布の変化が無い場合は、点線で示した光軸132に示すように窓103aに入射した角度と同じ角度で、窓103bから偏向角0°で出射する。z軸方向に屈折率分布の変化があれば、実線で示した光軸131のように、材料101の内部で徐々に光路の向きが変化し、窓103bからある偏向角で材料の外へ出射する。
材料101が電気光学効果を持っている場合は、2つの電極102a、102b間に電圧を印加することによって材料101に電界を形成し、その電界によって材料101中に屈折率分布を形成する。電極102a、102bの間に印加する電圧を制御することによって、材料101中の電界の強度を制御し、屈折率分布を制御して、窓103bから出射する光ビームの偏向角が制御される。
特開平10−239717号公報 明細書
Ivan P. Kaminow, "An Introduction to Electrooptic Devices,"1974年, Academic Press, pp.301-302
しかしながら、医療用のOCTをはじめ光学機器には一般に小型化が望まれており、とりわけ電気光学効果を利用した偏向器にはより小型で低コストのものが求められていた。電気光学効果を有する材料は、印加電界に対する屈折率変化が小さいため、光偏向角を大きくするためには、材料中を通る光路長を長くする必要がある。したがって、光偏向器を構成する材料に大きなものが必要となっていた。さらに、材料のサイズが大きくなると、材料に電圧を印加するための電極面積が大きくなる。電極面積が大きいと電極間の静電容量が増え、電圧印加時の変位電流量が増える。結果として、光偏向器を駆動するための高周波電源により大きい容量のものが必要となり、光偏向器を含む装置が大型化して高価なものとなっていた。医療用のOCTには可搬性と低コスト化が求められており、電気光学を用いた光偏向器には上述の大きさおよびコストの課題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、小型で低コストの光偏向器を実現することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電気光学効果を持つ材料の中に形成された電界によって前記材料中に屈折率分布を生じさせ、前記屈折率分布によって前記材料中を透過する光ビームを偏向させる光偏向器において、電気光学効果を持ち、3組の対向面を有する材料からなる偏向素子であって、前記材料を挟み、平行な第1の対向面上にそれぞれ形成された2つの電極であって、該電極間に形成された電界によって前記材料中を伝搬する光に、前記第1の対向面の第1の法線方向(第1の方向)に偏向を生じさせる2つの電極と、前記材料を挟み、前記2つの電極に直交する、平行な第2の対向面上の一部にそれぞれ形成された第1の鏡および第2の鏡と、前記第2の対向面の前記鏡が無い部分にそれぞれ形成され、前記第1の鏡と同一面上にある第1の窓および前記第2の鏡と同一面上にある第2の窓とを含む偏向素子を備え、前記第1の窓から光ビームが入射して、前記第2の対向面の第2の法線方向(第2の方向)に沿って進みながら、前記第2の鏡および前記第1の鏡において交互に(m−1)回の反射を繰り返し、前記第2の窓から前記材料の外へ光ビームが出射するまでに、前記第1の法線方向および前記第2の法線方向の両方に垂直であって、前記第2の対向面に平行な第3の方向に前記反射点を順次移動させながらジグザグ状にm個の一連の光路を形成し、該m個の光路上を進む光ビームが前記2つの電極によって形成された前記電界によって偏向を受けるよう構成され、前記第3の方向における、前記第1の窓の中心位置および前記第2の窓の中心位置の間の距離が、前記m個の一連の光路の内の1つが前記第3の方向に進む移動距離をcとするとき、mcとなることを特徴とする光偏向器である。
請求項2に記載の発明は、請求項1の光偏向器であって、前記第3の方向における前記第1の窓の幅および前記第2の窓の幅は、それぞれ2c以上であって、前記第3の方向における前記第1の窓にあたった前記光ビームの径は、2c以下であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2の光偏向器であって、前記偏向素子の前記第1の窓に入射した前記光ビームの、前記第3の方向におけるビーム径を変更する光学手段をさらに備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3いずれかの光偏向器であって、前記偏向素子の前記第2の窓から出射した光を透過し、前記偏向素子が持つレンズ効果を補償するよう構成されたレンズをさらに備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4の光偏向器であって、前記偏向素子の前記第1の窓に入射する前の前記光ビームを透過し、前記偏向素子および前記レンズで組み合わされたレンズ効果を補償する第2のレンズをさらに備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5いずれかの光偏向器をレーザ共振器の経路の中に含む波長掃引光源である。
以上説明をしたように、本発明の光偏向器では、電気光学効果を有する材料中を折り返し何度も光が通過するため、偏向角の大きさを維持したままで電気光学材料の大きさを小さくできる。これによって、光偏向器のサイズを小さくすることが可能となり、さらに電気光学材料を小さくできるため、材料に電圧を印加するための電極の面積を小さくできる。結果として、駆動用電源の電流容量を小さく抑えられるため、装置価格を抑えることもできる。
図1は、本発明の実施例1の光偏向器の構成を示す図である。 図2は、本発明の実施例1の光偏向器における偏向素子の構成を示す図である。 図3は、本発明の実施例1の光偏向器における偏向素子の偏向方向を含む面を見た光路を示す図である。 図4は、本発明の実施例1の光偏向器における偏向素子の偏向方向に垂直な面を見た光路を示す図である。 図5は、本発明の光偏向器における偏向素子の窓に入射する光ビームの様子を説明する図である。 図6は、本発明の光偏向器において、限界条件における電気光学材料のサイズおよびビーム半径の関係の計算例をグラフで示した図である。 図7は、本発明の光偏向器における電気光学材料の形状の別の例を示した図である。 図8は、本発明の光偏向器を利用した実施例2の波長掃引光源の構成を示す図である。 図9は、本発明の光偏向器を利用した実施例3の波長掃引光源の構成を示す図である。 図10は、本発明の光偏向器を利用した実施例4の波長掃引光源の構成を示す図である。 図11は、本発明の光偏向器を利用した実施例5の波長掃引光源の構成を示す図である。 図12は、本発明の光偏向器を利用した実施例6の波長掃引光源の構成を示す図である。 図13は、従来技術において屈折率が変化する材料を用いた偏向機構の動作概要を示す図である。
本発明の光偏向器では、電気光学材料内の光進行方向および偏向方向の両方に垂直な方向において、偏向素子の電気光学材料の入射窓における光ビームの直径を、窓の幅wとほぼ同一となるように設定する。上述の光進行方向、偏向方向、および、窓の幅と光ビーム径を定義する方向は、直方体の形状の材料の場合の3辺に対応する。入射窓とビーム径のサイズを、電気光学材料のサイズの最小条件を実現できる。設定した入射光ビームの径サイズに適合させて、電気光学材料のサイズを最小化できることになる。さらに、本発明の光偏向器を使って、従来技術とくらべて小型化および低価格化を実現した波長掃引光源を構成することもできる。以下、本発明の光偏向器の動作原理および様々な実施例について図面を使って説明する。
図1は、本発明の実施例1の光偏向器の構成を示す図である。偏向器5001は、ビーム径変更器503および偏向素子505から構成される。ビーム径変更器503は、図1に示した偏向方向および光ビーム510の進行方向の両方に垂直な方向のビーム径を変更するよう動作する。図1に示した例では、ビーム径変更器503から偏向素子505側のビーム511のビーム径は、その反対側のビーム510のビーム径と比べて、図面上で上下方向に相対的に小さくなっている。すなわち、偏向素子505に入射する光の、偏向方向および光の進行方向の両方に垂直な方向について、ビーム径を狭くしている。本発明の光偏向器における偏向素子505の動作について、以下さらに詳細に説明する。
図2は、本発明の実施例1の光偏向器における偏向素子の構成を示す図である。偏向素子505は、概ね直方体の電気光学材料101から構成されている。入射光12は、電気光学材料101の図面上の奥下方の入出窓103aから入射し、電気光学材料101の内部で複数回の反射を繰り返して、手前上方の入出窓103bから出射光13として材料の外部へ出射する。電気光学材料101に対する座標軸を図2のように定義する。座標軸のxy面に平行な電気光学材料101の対向する2面上には、電極102a、102bが形成されている。後述するようにこの2つの電極間に電圧を印加することによってz軸方向に偏向が生じる。
電気光学材料101の上述の電極構成面(xy面)に垂直であって、電気光学材料101のyz面に平行な対向する2面上には、それぞれ、入出窓103aおよび鏡104a、入出窓103bおよび鏡104bが形成される。それぞれの窓は、電気光学材料の面上の一部に鏡104a、104bを形成し、その鏡が無い部分によって形成される。図2に示したように、光ビーム12は入出窓103aに入射し、電気光学材料101の内部において2つの鏡104a、104bにおいて次々に反射する。電気光学材料101の中をx軸に沿って、ジグザグ状に破線の光路を往復しながら進み、入出窓103bから出射する。光は、電気光学材料101を進むうちにy軸方向にも進み、当然であるが、入出窓103a上の入射点と入出窓103b上の出射点とは、y軸上で異なる位置にある。したがって、一連のジグザグ光路を形成する、2つの鏡104a、104b上の反射点の位置は、y軸上を後に定義する一定の間隔cで順次移動して行く。
図2においては、図面が複雑になるのを避け説明を簡単にするために、ビームの径(太さ)は描かれておらず、光路はビームの中心を示している。また図2では、z軸方向についての偏向角が0°の場合の光路を示している。したがって、2つの電極102a、102b間に電圧が印加されれば、入射光は、x軸に沿って前後にジグザグに進みながらy軸上の位置を変えてゆくと同時に、印加電圧値に応じてz軸方向のいずれかの方向(角度)に光路を曲げながら電気光学材料内を進むことになる。
以下の説明においては、電気光学材料の一方の入出窓または鏡から、もう一方の鏡または入出窓までの光路を1パスと数えることにする。したがって、1つの往復光路は2パス構成の光路となり、図2の一点鎖線で示した光路の場合は5パスの光路の構成となる。また、図13に示した従来技術の偏向機構の構成例では1パスの光路の構成となる。光ビームの偏向は、図2に示すように、電極形成面(xy面)の法線方向となり、z方向となる。
図3は、本発明の実施例1の光偏向器における偏向素子の偏向方向を含む面を見た光路を示す図である。図2に示した上方の視点から方向10にy軸方向に沿って見た場合の、偏向素子505中のxz面内における光ビームの光路を示したものである。実線の光路21は、電極102a、102b間に電圧が印加されており偏向角が0°ではない場合を示している。x軸に沿って進む光ビームが鏡104a、104bにおいて次々に反射され、電気光学材料101の中を往復しながら徐々にz軸方向に偏向している様子が示されている。一点鎖線の光路22は、偏向角0°の場合を示しており、図3に示した視点からでは、往復している光軸がすべて1つに重なって見えている。
図4は、本発明の実施例1の光偏向器における偏向素子の偏向方向に垂直な面を見た光路を示す図である。図2に示した手前の視点から方向11をz軸方向に沿って見た場合の、偏向素子505中のxy面内における光ビームの光路を示したものである。すなわち電極形成面(xy面)の法線方向に沿って見た図であって、鏡104a、104bで光ビームが反射され、材料101の中でx軸方向に沿って光が往復している様子が示されている。光はx軸方向に沿った往復するのと同時に、y軸方向について徐々に光路を移動させることで、入出窓103aから入出窓103bに向かうジグザグの光路が形成される。以下、図4に定義された各パラメータおよび光路に基づいて、電気光学材料のサイズおよび入出窓のサイズの関係について検討し、必要な偏向機能を実現する場合に電気光学材料のサイズを最小とすることができる条件を明らかにする。
図4を再び参照すると、電気光学材料101の幅をl(y軸方向)、電気光学材料の進行方向に沿った長さである奥行をd(x軸方向)、電気光学材料の入出窓103a、103bの幅をw(y軸方向)、電気光学材料の端面部における入射窓および出射窓のマージンをそれぞれe(y軸方向)、パス数をmとする。図4示したように概ね直方体の電気光学材料の各辺が座標軸に対応し、電気光学材料の奥行dの方向をx軸、幅lの方向をy軸、偏向方向をz軸としている。図4に示した電気光学材料の結晶内の光路の例においては、入射光は、材料101中で反射を繰り返してx軸に沿って2.5往復を進み、すなわち5パスの光路を経た後で材料から出射する。電気光学材料内で1つのパスを経る毎に、光はy軸上で図の上方に向かって一定距離cだけ進む。入射窓103aにおける入射点と、出射窓103bにおける出射点との間のy軸上の距離、すなわちy軸上における2つの窓の距離wは、mcとなる。図4の場合は、パス数m=5なのでw=5cとなる。したがって、窓のマージンe、電気光学材料の幅l、パス数m、1パスのy軸方向の光路移動距離c等の間には、次の関係が成り立つ。
Figure 2016051108
Figure 2016051108
電気光学材料101内部の入射角(すなわち、鏡104a、鏡104bへの出入射角)θ、入出窓の幅w、電気光学材料の幅l、電気光学材料の奥行d、窓のマージンeの間には、以下の関係も成り立つ。
Figure 2016051108
Figure 2016051108
また、式(1)で定義した1パスの光路に対応するy軸上の光路移動距離cを用いると、式(3)、式(4)は次のようにも表される。
Figure 2016051108
Figure 2016051108
外部から電気光学材料への入射角θ’と、電気光学材料内における入射角θとの間は、スネルの法則によって以下のような関係がある。ここで、電光学材料の屈折率をn、電気光学材料外の屈折率をn’とする。
Figure 2016051108
以上の各関係を踏まえて、電気光学材料のサイズ、すなわち、幅l(y軸方向)、奥行きd(x軸方向)および厚さ(z軸方向)の各大きさについて、ビーム径および入出窓の大きさとの関係からさらに検討する。
図5は、本発明の光偏向器における偏向素子の窓に入射する光ビームの様子を説明する図である。図4における入射側の窓103aの近傍を拡大して示した図であって、座標軸の定義は図4と同一である。ここで、電気光学材料101の入出窓103a上における光ビーム半径(y軸上)をa、電気光学材料101の外における光ビーム半径をbとすると、aおよびbの間には次式の関係がある。
Figure 2016051108
光偏向器で通常使用される横モードが単一モードとなるレーザ光の場合、ビーム形状は楕円型のガウシアンビームに近いものとなる。ビーム径とは、楕円形のガウシアンビームを扱う場合は、パワー強度がピーク値に対して1/e となる短径、長径を表す。
入射側の窓103aの幅wの範囲内にまたは範囲いっぱいで光ビームを窓に入射する場合は、y軸上のビーム半径a、マージンe、入射窓の幅wとの間に次式の関係が成り立つ。
Figure 2016051108
式(9)で等号が成立する場合が、入射窓の幅wまたはビーム半径aが限界値にある状態となる。
この限界値にある時、電気光学材料中の1パスの光路長Lは次式のようになる。
Figure 2016051108
式(3)、式(4)、式(7)〜(9)を使って、θ、θ’、窓の幅wを消去すると、以下の関係が導き出される。
Figure 2016051108
ここで、式(4)を使って式(10)から、窓の幅wを消去すると、電気光学材料の奥行き長さdは、以下のようになる。
Figure 2016051108
式(11)に式(12)で求めた奥行きdを代入すると、さらに次式の関係が得られる。
Figure 2016051108
パスの数m、マージンe、材料および外部の屈折率n、n’、1パスの光路長Lをそれぞれ定数として、式(13)を使ってビーム半径bと電気光学材料の幅lとの間の関係を調べる。
式(13)で詳細に検討する前に、まず簡易的に式(4)、式(8)、式(9)から、ビーム半径bおよび材料幅lの間の関係を概算してみると、以下の関係がある。
Figure 2016051108
式(14−1)において、sinθ’≒θ’となる領域ではcosθ’≒1となり、左辺のb/cosθ’≒bとなる。したがって、式(14−1)において等号が成り立つ場合、左辺のビーム半径bと右辺の電気光学材料の幅lとの間には、次式のように一次関数の関係がある。
Figure 2016051108
式(14−2)が成り立つのは、窓103aの幅wの範囲いっぱいに光ビームを入射する場合に相当する。式(14−2)を参照すれば、電気光学材料の幅lは、光ビーム半径bを小さくするにしたがって、ほぼ一次関数的に小さくできる傾向にあることが予測できる。そこで次は、光偏向器で使用されている実用的な材料や構成を想定しながら、より詳細な式(13)を使って電気光学材料の所要サイズについてさらに詳細に調べる。
一例として、電気光学材料としてタンタル酸ニオブ酸カリウム(KTN)結晶を使う場合について検討する。KTNの屈折率はn=2.2となり、電気光学材料の外側は空気として屈折率はn´=1となる。鏡で反射を繰り返しながら電光学材料中をx軸に沿って往復して得られる光路のパス数mを5とする。また、計算を簡単化するために材料の幅方向(y軸方向)の端面におけるマージンeを0とする。電気光学材料中の光路長Lを20mmとした。光路長Lは光に偏向作用を与える距離を示しており、Lが一定であれば電気光学材料内の光に与える作用の量も一定となることを意味する。
図6は、本発明の光偏向器において、限界条件における電気光学材料のサイズおよびビーム半径の関係の計算例をグラフで示した図である。すなわち、入射側の窓103aの幅wの範囲いっぱいで光ビームを窓に入射する場合が限界条件に対応し、式(13)において両辺が等しいとして、各値を計算した結果をグラフに表したものである。式(13)を等式において、ビーム半径bから電気光学材料の幅l(y軸方向)は解析的に計算できないので、ここでは、最適化法(2分法)を使ってビーム半径bおよび幅lを算出した。また、電気光学材料の奥行き長さd(x軸方向)は式(10)から算出した。図6のグラフの右側縦軸に示している面積sはlmind(mm)であり、図2に示した電極103a、103bの面積に対応している。なお、この電気光学材料の幅の最小値lminは、式(13)を等式とおいた場合に求められる電気光学材料の幅lである。
図6のグラフの横軸には光ビーム半径b(mm)を示しており、左側の縦軸はビーム半径bの値に応じて電気光学材料の実現できる幅の最小値下限lmin(mm)および電気光学材料の奥行き長さd(mm)の長さを示している。前述のように右側の縦軸にはビーム半径bの値に応じた電極面積s=lmindを示している。
図6のグラフが示すように、ビーム半径bが小さくなるに従って電気光学材料の幅の最小値lminが小さくなる一方で、材料の奥行きの長さdは大きくなる。しかしながら、図6のグラフの曲線傾きからも明らかなように、電気光学材料の幅の最小値lminが小さくなる比率に比べて、奥行き長さdの大きくなる比率は遥かに小さい。このため、ビーム半径bを小さくすることによる電気光学材料の幅の最小値lminの減少の寄与が大きく、ビーム半径bが小さくなるに従って、電気光学材料のxy面に平行な面の大きさ、すなわち電極102a、102bの必要な面積sは小さくなる。
電気光学材料の厚さ(z軸方向)は、偏向動作を行う際に電極102a、102bに光ビームが端部にぶつかって、ビームの「けられ」が生じるかどうかによって決まる。偏向角は、光に偏向を起こす作用長である光路長Lで決まるため、Lが一定値であることを想定する場合は、電気光学材料必要な厚さも一定となる。つまり、図6に示した、材料内の光路長Lが一定値である前提で計算を行っている場合は、電極面積sと電気光学材料の体積とは比例関係にある。図6に示したように、光ビーム半径bが小さいほど電気光学材料の電極の面積sを小さくできるため、電気光学材料の体積も同様に小さくできる。
図6に示したビーム半径bと、電気光学材料の幅lおよび奥行き長さdとの関係から、ビーム径を窓の幅wの大きさいっぱいとなるように設定することで、偏向角の大きさを維持したまま、その電気光学材料の大きさを最小化することができる。光偏向器のサイズも小さくすることができる。また、偏向角の大きさを維持したままで、電気光学材料の面上に形成する電極面積(lmind)を小さくできる。これによって電極間の静電容量を小さくすることができるため、電気光学材料に電圧を印加する際の変位電流を小さく抑えられる。結果として、光偏向器を含む装置の電源の電流容量を小さく抑えられことになり、装置価格を抑えることができる。
図6に示した、式(13)に基づいて計算を行う検討では入射角θに関する近似をしていないが、実際に使用する条件によっては、sinθ’≒θ’となることがある。その場合には、式(11)や式(13)の近似式を求めて、その近似式からビーム半径bをパラメータとしてlminの近似解を求めることもできる。ここでは計算をより簡単にするため、マージンeがほとんどない使用条件を想定して、e=0として計算する。
まず、窓の幅wを消去した後の式(11)に関して、以下のように変形する。
Figure 2016051108
入射角θに関して、sinθ’≒θ’、tanθ’≒θ’、cosθ’≒1−θ’/2、1/(1−θ’/2)≒1+θ’/2が成り立つ領域であるとして、式(15)を整理すると以下のようになる。
Figure 2016051108
式(12)に示したように、電気光学材料の奥行き長さdは、電気光学材料の幅lの関数となるため、式(16)は幅lについての単純な2次式ではない。しかし、奥行き長さdが幅lと同程度の長さであってパス数mが大きい場合は、{l−(w+e)}<<(md)とみなせるので、式(10)からL≒mdとなり、奥行き長さdをほぼ一定値とみなせる。奥行き長さdを一定値みなして、式(16)を幅lの2次方程式として扱うことにより、2次方程式の解の公式を用いて、電気光学材料の幅lをビーム半径bの関数として近似計算することが可能である。
具体的には式(16)から、電気光学材料の幅lの最小値lminは以下に示すようなビーム半径bの関数となる。lminは式(16)において等式が成り立つときの幅lの値であって、電気光学材料内の光進行方向(x軸方向)および偏向方向(z軸方向)の両方に垂直な方向(y軸方向)の電気光学材料の幅lの最小値である。
Figure 2016051108
電気光学材料の奥行き長さdを一定値とみなせない場合は、式(15)の奥行き長さdに、式(12)で得られたdを代入して整理すると、以下の式が得られる。
Figure 2016051108
式(18)は電気光学材料の幅lについての3次方程式であるので、カルダノの公式を適用することにより、ビーム半径bの関数として電気光学材料の幅lを近似計算することができる。
図1および図2を再び参照すれば、本発明の光偏向器5001では、電気光学材料内の光進行方向(x軸方向)および偏向方向(z軸方向)の両方に垂直な方向(y軸方向)において、偏向素子505の電気光学材料の入射窓103aにおける光ビームの直径(2aに相当)を、窓の幅wとほぼ同一となるように設定することで、電気光学材料のサイズの最小条件を実現できる。言い換えると、設定した入射光ビームの半径サイズに適合させて、電気光学材料のサイズを最小化できることになる。他の実施例として後述するが、光偏向器内の同一の光路を往復して光ビームが通過するレーザ発振器等の構成にも利用するため、光偏向器の一方の窓におけるビーム半径の条件は、もう一方の窓におけるビーム半径の条件となる。したがって、電気光学材料の最小化条件を満たすときの電気光学材料および窓の構成は、図2において電気光学材料の中央付近を貫くz軸に平行な軸を中心にして回転対象な構成となる。
従って本発明の光偏向器は、電気光学効果を持つ材料101の中に形成された電界によって前記材料中に屈折率分布を生じさせ、前記屈折率分布によって前記材料中を透過する光ビームを偏向させる光偏向器において、電気光学効果を持ち、3組の対向面を有する材料からなる偏向素子505であって、前記材料101を挟み、平行な第1の対向面上にそれぞれ形成された2つの電極102a、102bであって、該電極間に形成された電界によって前記材料中を伝搬する光に、前記第1の対向面の第1の法線方向(z軸:第1の方向)に偏向を生じさせる2つの電極102a、102bと、前記材料101を挟み、前記2つの電極に直交する、平行な第2の対向面上の一部にそれぞれ形成された第1の鏡104aおよび第2の鏡104bと、前記第2の対向面の前記鏡が無い部分にそれぞれ形成され、前記第1の鏡と同一面上にある第1の窓103aおよび前記第2の鏡と同一面上にある第2の窓103bとを含む偏向素子を備え、前記第1の窓103aから光ビーム12が入射して、前記第2の対向面の第2の法線方向(x軸:第2の方向)に沿って進みながら、前記第2の鏡104bおよび前記第1の鏡104aにおいて交互に(m−1)回の反射を繰り返し、前記第2の窓103bから前記材料の外へ光ビーム13が出射するまでに、前記第1の法線方向(z軸)および前記第2の法線方向(x軸)の両方に垂直であって、前記第2の対向面に平行な第3の方向(y方向)に前記反射点を順次移動させながらジグザグ状にm個の一連の光路(m個のパスに相当)を形成し、該m個の光路上を進む光ビームが前記2つの電極102a、102bによって形成された前記電界によって偏向を受けるよう構成されている。
上述の図5において式(8)〜式(18)では、y軸上におけるビーム半径aと電気光学材料の窓103aの幅wに関して、ビーム径(2a)が窓の幅wと一致する限界状態のときに、そのビーム径(2a)を持つ光ビームを透過できる電気光学材料のサイズを最小化できるものとして、電気光学材料の幅l、奥行き長さdなどを求めた。これとは別に、式(1)で定義した1パスのy軸方向の光路移動距離cを用いても、電気光学材料のサイズとy軸上におけるビーム半径aとの関係を記述することができる。
図4を再び参照すれば、電気光学材料内の光の進行方向すなわち窓103aの法線方向(x軸)および偏向方向(z軸)の両方に垂直な方向(y軸)についての、1パスの光路の間の移動距離をcとする。パス数がmのとき、y軸上における2つの窓103a、103bの中心間の距離w(窓の幅からマージンeを除く)は、mcとなる。この時同時に、y軸上のビーム半径aが光路の移動距離cに等しければ、窓の幅w(マージンeが0でなければw−e)と入射ビームの直径(2a)とが一致し、そのビーム径に対応した最小の電気光学材料のサイズが決定される。この最小サイズの状態の時、電気光学材料の中で1パスの光路を経るごとに、鏡104a、104b上の反射点の位置は、y軸上でcだけ移動して行く。ここで、材料内のビームの入射角度θ、電気光学材料の奥行き長さd、1パスの光路のy軸上の移動距離cが式(5)の関係を満たしていれば、電気光学材料の中で最も稠密に光路が形成され、窓の幅wに応じて設定されたビーム半径aに対応した最小の電気光学材料のサイズの状態となっている。光偏向器としては、y軸上のビーム半径を光路の移動距離cより小さくしても何ら問題ない。したがって、窓103aの上におけるビームの直径は2c以下であれば良い。
したがって、本発明の光偏向器は、前述の第1の法線方向(z軸)および第2の法線方向(x軸)の両方に垂直であって、第2の対向面に平行な第3の方向(y方向)における、第1の窓103aの中心位置および第2の窓103bの中心位置の間の距離(W)が、m個の一連の光路の内の1つが前記第3の方向に進む移動距離をcとするとき、mcとなる。
好ましくは、前記第3の方向における前記第1の窓の幅および前記第2の窓の幅は、それぞれ2c以上であって、前記第3の方向における前記第1の窓にあたった前記光ビームの径が、2c以下であれば、ビーム径のサイズに対応した最小の電気光学材料で光偏向器を実現できることになる。
本発明の光偏向器の構成では、ビーム径変更器503を用いて光ビームを扁平な形状として短径のビーム径を短くしている。本発明の構成では、光ビームが通過する窓および鏡がそれぞれ同一のサイズの偏向素子505でも、偏向素子の傾き(入射角θ´)および第1の窓への入射位置を変えるだけで、1パス、3パス、5パス・・のように異なるパス数のジグザグ光路を実現ができるようになる。入射角θを、式(1)および式(5)を満たすように設定して、最大のmパスを持つ、ジグザグ状のm個の一連の光路を形成することが可能であって、偏向角を最大にできる点に留意されたい。以下、同一のサイズの偏向素子505において最大のmパスの光路を実現するための、ビーム半径a、第1の窓103aへの入射位置(y軸上)、および、第1の窓103aへの(電気光学材料101内における)入射角θの条件について説明する。
第1の窓103aへのy軸上の入射位置をyとすると(図4の座標軸を参照)、第1の窓103aでビームに「けられ」が生じないyの範囲は次式によって表される。
Figure 2016051108
第1の窓103aに入射した後、第1の鏡104a、第2の鏡104bを交互に合計m回反射して第2の窓103bに到達したとき、第2の窓103b上のビーム中心のy軸上の位置yは、y+md・tanθである。このとき、第2の鏡104bにおいて「けられ」が生じないためには、y−a≧l−wであることが必要である。また、このとき、第2の窓103bの鏡とは反対側の端部で「けられ」が生じないためには、y+a≦lであることが必要である。これらの条件から、第2の窓103bから出射するビームに第2の窓103bにおいて「けられ」が生じないようにするための、窓103aにおける電光学材料101内のビーム入射角θ(または、第1の鏡104a、第2の鏡104bへのビーム入出射角θ)の範囲は、yを消去しyを使って次式のように表される。
Figure 2016051108
一方、第1の窓103aに入射した後、第2の鏡104bで1度反射したビームが第1の鏡104aに最初に到達したビームの中心のy軸上の位置yは、y+2d・tanθである。このとき、第1の鏡104aから外れて第1の窓103aからビームが一部でも抜けて電気光学材料の外に出てしまわないためには、y−a≧wであることが必要である。
同様に、第1の窓103aに入射した後、第1の鏡104a、第2の鏡104bを合計(m−2)回反射して第2の鏡104bに到達したとき、第2の鏡104b上のビーム中心のy軸上の位置ym−2は、y+(m−2)d・tanθである。このとき、第2の窓103bからビームが一部でも抜けて電気光学材料の外に出てしまわないためには、ym−2+a≦l−wであることが必要である。これらの条件から、第1の鏡104a、第2の鏡104bへ達したビームが、それぞれ第1の窓103a、第2の窓103bから一部でも抜けていかないための、第1の窓103aにおける電光学材料101内のビーム入射角θ(または、第1の鏡104a、第2の鏡104bへのビーム入出射角θ)の範囲は、yを消去しyを使って次式のように表される。
Figure 2016051108
以上詳細に説明したように、ビーム半径a、第1の窓103aへの入射位置y、第1の窓103aへの(電気光学材料101内における)入射角θが式(19)〜式(21)を満たせば、同じサイズの偏向素子505において最大のmパスを持つ一連のジグザグ光路を実現することができる。
電気光学材料101の傾き角度は第1の入射窓103aへの外部からの入射角θ´によるが、電光学材料の屈折率をn、電気光学材料外の屈折率をn´とすると、θ´は式(7)でも示したスネルの法則に従って、以下のように算出できる。
Figure 2016051108
ここで、sin−1(・)はsin(・)の逆関数である。上述のように、本発明の光偏向器のでは、偏向向素子の傾き(入射角θ´)および第1の窓への入射位置を変えるだけで、1パス、3パス、5パス・・のように異なるパス数を持つ一連のジグザグ光路を実現ができるようになる。電気光学材料内における入射角θ´を、式(22)を満たすように設定して、最大数のmパスを持つ、ジグザグ状のm個の一連の光路を形成し、偏向角を最大にできる。
ここで、ビーム半径aの大きさについては、以下のような効果にも留意されたい。式(19)によれば、ビーム半径aが短ければ入射位置yの範囲を広くできることから、ビーム半径aを短く設定することで、入射窓103a、103bの位置マージンを大きくできる。これによって、電気光学材料101の位置決め精度を緩くすることが可能となり、その位置決め機構を安価に作製することが可能である。また、入出窓102a、102bの作成精度を緩くすることも可能となり、それにより、安価に電気光学材料101を作成することが可能となる。光偏向器の作製・組み立て時においても緩い精度で済む。
また、式(20)、式(21)によれば、ビーム半径aを短くすることによって、ビームの入射窓への入射角θやθ’の範囲を広くできるので、光偏向器の角度マージンを大きくすることもできる。これによって、電気光学材料101の角度決め精度を緩くすることが可能となって、その角度決め機構を安価に作製することが可能となる。光偏向器の作製・組み立て時においても緩い精度で済む。
ビーム半径aを短くすることは、光偏向器内に備えられたビーム径変更器503によって簡単に実現することできる。図1に示したようにビーム径を扁平にするビーム径変更器510を備えることによって、上述の光偏向器の各部および組み立てに必要な精度を緩和できる効果が生じる。
なお、光偏向素子505へ入射するビーム半径は式(8)から、次式のように計算される
Figure 2016051108
電気光学材料としては、上記KTNの他、KLTN(K1−yLiTa1−xNb(0<x<1、0<y<1))、LiNbO(以下、LNという)、LiTaO、LiIO、KNbO、KTiOPO、BaTiO、SrTiO、Ba1−xSrTiO(0<x<1)、Ba1−xSrNb(0<x<1)、Sr0.75Ba0.25Nb、Pb1−yLaTi1−xZr(0<x<1、0<y<1)、Pb(Mg1/3Nb2/3)O-PbTiO、KHPO、KDPO(Dは重水素)、(NH)HPO、BaB、LiB、CsLiB10、GaAs、CdTe、GaP、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、およびZnOの電気光学材料が挙げられる。
図2では、電気光学材料101を直方体形状のものとして表しているが、2つの電極102a、102bが平行で、2つの入出窓103a、103bが平行で、2つの鏡104a、104bが平行であれば、電気光学材料101の形状は直方体に限らない。
図7は、本発明の光偏向器における電気光学材料の別の形状例を示した図である。図7に示したように、出入窓側の一辺の為す角度をπ/2−θとし、その辺に平行な隣り合う辺の為す角度をπ/2+θとして、図2に示した手前の視点から方向11をz軸方向に沿って見た場合の形が、平行四辺形となっても良い。すなわち、電気光学材料は底辺が平行四辺形の直角柱となっても良い。このような形状とした場合は、電気光学材料内を通過するビームを何ら遮ることなく、電極102a、102bの面積を小さくできる。この構成によって得られる効果は、上述の図2〜図5に示した直方体形状の電気光学材料の場合と全く同様である。
したがって、本発明における電気光学材料は、電気光学効果を持ち、3組の対向面を有する材料101からなる光偏向素子であって、前記材料を挟み、平行な第1の対向面上にそれぞれ形成された2つの電極102a、102bであって、これらの電極間に形成された電界によって材料中を伝搬する光に、前記第1の対向面の第1の法線方向(z軸)に偏向を生じさせる2つの電極と、前記材料を挟み、前記2つの電極に直交する、平行な第2の対向面上の一部にそれぞれ形成された第1の鏡104aおよび第2の鏡104bと、前記第2の対向面の前記鏡が無い部分にそれぞれ形成され、前記第1の鏡と同一面上にある第1の窓103aおよび前記第2の鏡と同一面上にある第2の窓103bとを含む光偏向素子を構成する。
そして、偏向素子における光ビームの偏向は、前記第1の窓から光ビームが入射して、前記第2の対向面の第2の法線方向(x方向)に沿って進みながら、前記第2の鏡および前記第1の鏡において交互に(m−1)回の反射を繰り返し、前記第2の窓から前記材料の外へ光ビームが出射するまでに、前記第1の法線方向および前記第2の法線方向の両方に垂直であって、前記第2の対向面に平行な第3の方向(y軸)に前記反射点を順次移動させながらジグザグ状にm個の一連の光路(m個のパスに対応)を形成し、このm個の一連の光路上を進む光ビームが前記2つの電極によって形成された前記電界によって偏向を受けるよう動作する。
以下では、実施例1の構成を持つ光偏向素子505を使用した様々な形態の光偏向器または光偏向器を含む光源、光発振器などの実施例を示す。いずれの実施例においても、電気光学材料のサイズを最小化し、電極面積を最小化した光偏向素子を利用することで、装置の小型化および低価格化を実現するものである。
図8は、本発明の光偏向器を利用した実施例2の波長掃引光源の構成を示す図である。実施例1において説明をした偏向器5001を使って、波長掃引光源を構築している。光増幅器501から出射した光はコリメータ502によってコリメートされ、偏向器5001に入射する。偏向器5001は、ビーム径変更器503により偏向方向および光の進行方向の両方に垂直な方向に縮小したビームを出射し、偏向素子505に入射する。偏向素子505では図に示した方向に光を偏向し、偏向を受けた光が回折格子507に入射する。回折格子507は図中の回折格子上に記載した矢印83の方向のKベクトルを持ち、その方向83は回折格子上の光の偏向方向と平行となっている。
回折格子507から回折した光は鏡508に至り、鏡508に垂直に入射した波長の光のみが、上述の光増幅器501から鏡58までと同じ経路を逆方向に通って、光増幅器501に戻る。光増幅器501に入射した光は、その入射した端面81とは反対側の端面82にコーティングされた鏡で反射され、再びコリメータ502を通って偏向器5001へ出射される。従って、端面82の鏡と鏡508との間に、光が行き来する往復光路が形成される。光増幅器501の端面に形成された鏡と鏡508の間がレーザ共振器となって、上述の光の行き来が繰り返されてレーザ発振に至る。
光増幅器501として半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)を使うことを想定すると、光増幅器501の端面82に形成される鏡として劈開端面を用いることができる。この時の鏡の反射率は30%程度とすることができる。また劈開端面82に高反射膜(HRコート)を設けることによって、任意の反射率(例えば95%以上)を得ることもできる。半導体光増幅器501のもう一つの端面81には、通常、反射を起こさないように無反射膜(ARコート)を設ける。ビーム径変更器503によって縮小したビーム半径は、実施例1の光偏向器において図5で示したビーム半径bであり、実施例1における式(8)、式(9)の条件を満たす。尚、ビーム径変更器503は、光増幅器501から偏向素子505に向かっては、ビーム径を縮小し、偏向素子505から光増幅器501に向かっては、ビーム径を拡大するよう動作する点に留意されたい。従って、ビーム径変更器503は、ビーム径縮小器またはビーム径拡大器として動作する。
光偏向器5001によって光ビームを偏向させ、光偏向器5001から回折格子507へ入射する光ビームの入射角を変化させることによって、図8のレーザ共振器でレーザ発振する波長を変化させることができる。したがって、光偏向器5001から出射する光ビームの偏向角を、連続的かつ周期的に変化させることにより、レーザ共振器の発振波長を連続的かつ周期的に変化させることができる。このように連続的にレーザ発振波長を変化させることで、OCTの動作に利用される波長掃引が実現される。周期的に変化している波長の範囲の幅は掃引波長幅と呼ばれている。
図8のレーザ共振器からの光の出力は、光増幅器501の端面82に形成された鏡から、または、共振器の往復光路のもう1つの端にある鏡508をハーフミラーとしてそのハーフミラーから透過した光を取り出すことができる。光増幅器501の端面82に形成された鏡から取り出す場合、反射率30%の劈開端面を用いれば70%の、反射率95%のHRコートを用いれば5%の光を取り出すことができる。別法として、回折格子507から反射した0次光を利用することもできる。さらに、レーザ共振器の中の光路の途中にハーフミラーやビームスプリッタを挿入して光を取り出すこともできる。
レーザ共振器のコヒーレンス長は回折格子507のKベクトルの方向のビーム径の大きさに影響を受け、そのビーム径が大きいほどコヒーレンス長が長くなる傾向にある。本発明の光偏向器5001の構成を用いれば、ビーム形状の縮小が回折格子のKベクトルと垂直方向のみに限定され、Kベクトルの方向には縮小されない。このため、回折格子507による波長選択特性を犠牲にすることはない。また、偏向素子505を小型とすることができるため、レーザ共振器の装置全体をより小さくできる。
図9は、本発明の光偏向器を利用した実施例3の波長掃引光源の構成を示す図である。本実施例の波長掃引光源は、実施例2と類似の構成を持っているが、補償レンズ504、506をさらに備えている点で相違している。これは、偏向素子505に使用している電気光学材料101が、偏向のために印加した電界によって、凸レンズ効果を持っているためである。このような材料の例としては、上述したKTNがある。KTNはkerr効果を持ち、結晶に印加した電界の2乗に比例して屈折率が変化する。このため、KTN中の偏向方向(図8に示した偏向素子505の厚み方向)に、その強度が1次関数的に変化する電界をかけると、KTNはレンズ効果を持つようになる。
KTN結晶に電極102a、102bを通してDCまたは低周波の高電界を印加することによってKTN中に電子をほぼ一様にチャージすることができる。その電子によって上述の1次関数的に変化する内部電界を形成することができる。この内部電界が、KTN中に凸レンズの効果を形成する。KTNに偏向動作をさせる場合は、電極102a、102bを通して高周波の電界(外部電界)を印加することにより、内部電界と外部電界の和の電界が形成される。外部電界はKTN中ではほぼ一様電界となるため、内部電界を偏向方向に平行移動させる動作をする。したがって、KTN中に形成された凸レンズも、偏向方向に平行移動する。つまり、KTN結晶中においては、電極102a、102bを通して印加した高周波電界により凸レンズを偏向方向に振動させて光を偏向することになる。
本実施例の構成における補償レンズ504、506(凹レンズ)は、偏向素子505が持つ凸レンズ効果を補償して、回折格子507に入射する光を平行光にする機能を持っている。補償レンズを配置することによって、共振器が持つ波長選択性能を最大化し、その結果、レーザ共振器から出力される光のコヒーレンス長を最良化(最長化)することが可能となる。
特に、補償レンズ504、506を、偏向素子505の前後に配置すると、補償レンズ504に入射したビーム径(回折格子のKベクトル方向91の径)を一旦拡げてから偏向素子505に入射することになる。光偏向器5002へ入射したビーム径(回折格子のKベクトル方向の径)と同じビーム径のビームを補償レンズ506から出射することが可能となる。共振器の波長選択性能を犠牲にすることがなく、レーザ共振器から出力される光のコヒーレンス長は、光偏向器5002に入射したビーム径で実現できるものと同等のものが得られる。
さらに、補償レンズ506は凹レンズであるため、偏向素子505で偏向される偏向角よりも大きな偏向角が補償レンズ506から得られる。これにより、回折格子507の刻線数や、偏向器に対する回折格子507の角度を適正に変えることにより、レーザ共振器から出力される光のコヒーレンス長を伸長したり、波長掃引幅を大きしたりできるなどの利点を得ることができる。
図10は、本発明の光偏向器を利用した実施例4の波長掃引光源の構成を示す図である。本実施例の波長掃引光源は、実施例3と類似の構成を持っているが、ビーム径変更器503を持たない点で相違している。すなわち、実施例3において、コリメータ502から出射される光ビームがもともと扁平な形状を持っており、光偏向器5003においてビーム径変更器503を必要としない構成例である。
本実施例の波長掃引光源において、コリメータ502から出射される光ビームの径は、ビーム径変更器がない場合でも、偏向器5003の偏向方向と光の進行方向の両方に垂直な方向に縮小している。その縮小したビーム半径は、実施例1の光偏向器において図5で示したビーム半径bであり、実施例1における式(8)、式(9)の条件を満たしている。
光増幅器501からの出射ビームの形状をこのような扁平な形状の仕様にすることでビーム径変更器503を省略できるため、実施例3の波長掃引光源よりもさらに小型、低価格を実現できる。
図11は、本発明の光偏向器を利用した実施例5の波長掃引光源の構成を示す図である。本実施例の波長掃引光源は、実施例3と類似の構成を持っているが、光偏向器5004において一方の補償レンズ504を省き、1枚の補償レンズ506だけで偏向素子505のレンズ効果を補償している構成例である。回折格子507への入射光は実施例3の場合と同様に平行光となるため、凸レンズ効果を持つ偏向素子505と1枚の補償レンズ506という構成で、波長選択特性を最大化でき、その結果、コヒーレンス長の最良化が可能となる。
本実施例では補償レンズが1枚となるので、補償レンズが2枚の実施例3の構成と比べて、共振器全体の組立調整がやりやすくなり、価格も抑えられる利点がある。回折格子507表面に入射する光ビームの、Kベクトル方向93の径は、実施例3と比較して小さくなる。しかし、偏向素子505の凸レンズ効果のレンズパワーが実施例3の場合と同程度であれば、本実施例の補償レンズ506のレンズパワーは、実施例3の補償レンズ506よりも強くなる。したがって、補償レンズ506透過後の偏向角はレンズパワーにほぼ比例するので、実施例3と比べて偏向角が大きくなる。このことから、補償レンズ506から回折格子507への入射角が実施例3と同程度であれば、レーザ共振器の掃引波長幅がより大きくなる利点がある。
また、回折格子507への入射角を大きくすると掃引波長幅が小さくなるので、掃引波長幅を実施例3と同程度にすれば、レーザ共振器から出力される光のコヒーレンス長が改善する。尚、掃引波長幅を同じにした場合であっても、実施例3と同じ程度のコヒーレンス長となるかどうかについては、偏向素子505と補償レンズ506の実際の特性に依存して決まることに留意されたい。
図12は、本発明の光偏向器を利用した実施例6の波長掃引光源の構成を示す図である。実施例5の構成において、コリメータ502から出射される光ビームがもともと扁平な形状であって、補償レンズが1枚で済みさらにビーム径変更器503も必要としない場合の構成例である。コリメータ502から出射された光ビームの径は、ビーム径変更器がない場合でも、光偏向器5005における偏向方向と光の進行方向の両方に垂直な方向にもともと縮小したものとなっている。縮小したビーム半径は、実施例1の光偏向器において図5で示したビーム半径bであり、実施例1における式(8)、式(9)の条件を満たしている。
本実施例のように光増幅器501からの出射ビームの形状を扁平な形状の仕様にすることでビーム径変更器503を省略できるため、実施例5よりもさらに装置の小型化および低価格化が可能となる。
以上、各実施例を通じて詳細に説明してきたように、本発明の光偏向器によって、電気光学効果を有する材料中を折り返し何度も光が通過するため、偏向角の大きさを維持したままで電気光学材料の大きさを小さくできる。光偏向器のサイズを小さくすることが可能となり、さらに電気光学材料を小さくできるため、材料に電圧を印加するための電極の面積を小さくできる。結果として、駆動用電源の電流容量を小さく抑えられるため、装置価格を抑えることもできる。
本発明は、一般的に光システムに利用することができる。特に、光学装置や医療用のOCTなどにも利用できる。
101 電気光学効果を有する材料
102a、102b 電極
103a、103b 入出窓
104a、104b、508 鏡
501 光増幅器
502 コリメータ
503 ビーム径変更器
504、506 補償レンズ
505 偏向素子
507 回折格子
5001〜5005 光偏向器

Claims (6)

  1. 電気光学効果を持つ材料の中に形成された電界によって前記材料中に屈折率分布を生じさせ、前記屈折率分布によって前記材料中を透過する光ビームを偏向させる光偏向器において、
    電気光学効果を持ち、3組の対向面を有する材料からなる偏向素子であって、
    前記材料を挟み、平行な第1の対向面上にそれぞれ形成された2つの電極であって、該電極間に形成された電界によって前記材料中を伝搬する光に、前記第1の対向面の第1の法線方向に偏向を生じさせる2つの電極と、
    前記材料を挟み、前記2つの電極に直交する、平行な第2の対向面上の一部にそれぞれ形成された第1の鏡および第2の鏡と、
    前記第2の対向面の前記鏡が無い部分にそれぞれ形成され、前記第1の鏡と同一面上にある第1の窓および前記第2の鏡と同一面上にある第2の窓と
    を含む偏向素子を備え、
    前記第1の窓から光ビームが入射して、前記第2の対向面の第2の法線方向に沿って進みながら、前記第2の鏡および前記第1の鏡において交互に(m−1)回の反射を繰り返し、前記第2の窓から前記材料の外へ光ビームが出射するまでに、前記第1の法線方向および前記第2の法線方向の両方に垂直であって、前記第2の対向面に平行な第3の方向に前記反射点を順次移動させながらジグザグ状にm個の一連の光路を形成し、該m個の光路上を進む光ビームが前記2つの電極によって形成された前記電界によって偏向を受けるよう構成され、
    前記第3の方向における、前記第1の窓の中心位置および前記第2の窓の中心位置の間の距離が、前記m個の一連の光路の内の1つが前記第3の方向に進む移動距離をcとするとき、mcとなることを特徴とする光偏向器。
  2. 前記第3の方向における前記第1の窓の幅および前記第2の窓の幅は、それぞれ2c以上であって、前記第3の方向における前記第1の窓にあたった前記光ビームの径は、2c以下であることを特徴とする請求項1に記載の光偏向器。
  3. 前記偏向素子の前記第1の窓に入射した前記光ビームの、前記第3の方向におけるビーム径を変更する光学手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の光偏向器。
  4. 前記偏向素子の前記第2の窓から出射した光を透過し、前記偏向素子が持つレンズ効果を補償するよう構成されたレンズをさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光偏向器。
  5. 前記偏向素子の前記第1の窓に入射する前の前記光ビームを透過し、前記偏向素子および前記レンズで組み合わされたレンズ効果を補償する第2のレンズをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の光偏向器。
  6. 請求項1乃至5いずれかの光偏向器をレーザ共振器の経路の中に含む波長掃引光源。
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