JP5991914B2 - ビームスキャナおよび偏向光源 - Google Patents

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本発明は光の方向を高速に変化させるビームスキャナ、および波長可変な光源に関する。
光ビームスキャナは、光の最も基本的な性質である光の進行方向を制御する素子である。光ビームスキャナに必須の光を偏向する技術としては、ポリゴンミラーを回転させる技術、ガルバノミラーにより光の偏向方向を制御する技術、音響光学効果を利用した光回折技術、MEMS(Micro Electro Mechanical System)と呼ばれるマイクロマシーン技術などが提案されている。
ポリゴンミラーを用いた方法は、機械的な回転を利用しているため、回転速度に制限がある。ポリゴンミラーの回転速度の制限は、プリンタの印刷速度の高速化においてボトルネックとなっており、プリンタの印刷速度をさらに向上させるためには、より高速な光偏向技術が求められる。
ガルバノミラーは、レーザ光を偏向走査するレーザスキャナ等に利用されている。しかし、従来のガルバノミラーは、小型化することが難しい。従って、ガルバノミラーを用いたレーザスキャニングシステム、およびこのシステムを用いるレーザ応用機器のより一層の小型化が難しい。
音響光学効果を利用した光回折型の光ビームスキャナも実用化されている。しかし、この光回折型の光偏向器を用いた方法は、消費電力が大きく、小型化が困難である。また、大きい偏向角を得たり、高速動作を行なったりすることが難しいという欠点がある。また、MEMSを用いた方法は、光偏向素子として微細なミラーを静電的に駆動するため、数十μsecの応答が限界である。
さらに、電気光学結晶を用いた様々な光機能部品も実用化されている。これら光機能部品は、電気光学結晶に電圧を印加すると、電気光学効果により結晶の屈折率が変化することを利用している。電気光学結晶を用いた方法は、電気光学効果の速度限界まで応答可能であり、数百MHzにおよぶ応答が可能となる。これまでに、電気光学結晶を用いた光偏向素子として、LiNbO3(以下、LN結晶という)、PLZTを用いた報告がある。しかしながら、LN結晶を用いた素子では、電気光学効果が小さいため、5kV/mm程度の電圧を印加しても3mrad程度の偏向角しか得られないという欠点がある。更に、PLZTを用いた素子においても、20kV/mmの印加電界に対して45mrad程度の偏向角が限界である(非特許文献1)。
上述のように電気光学結晶では、電気光学定数が小さく、実用的な偏向角度を構成するために必要とされる電圧がkVオーダーになってしまう。kVオーダーの電圧を高速に変調するためには、駆動回路に大きな負荷がかかり、装置の大型化が避けられないという問題があった。また、kVオーダーの電圧を高速に変調すると、高周波ノイズが発生し、周辺機器へのノイズの混入という問題も生じた。
このような中で、タンタル酸ニオブ酸リチウム(KTa1-xNbx3(0<x<1)、K1-yLiyTa1-xNbx3(0<x<1、0<y<1):以下KTNと示す)結晶を用いた新しい動作原理に基づく光ビームスキャナが新たに注目されている(特許文献1、非特許文献2)。この新しい動作原理では、広角であって低電圧動作の偏向現象を利用している。KTNにおいては、二次の電気光学効果であるKerr効果の発現を利用している。また、KTNは、単純な矩形の結晶とその上下面に作成した平行平板電極とからなる構成によって動作させることができる点にも特徴がある。偏向方向は、KTN結晶に印加する電界と同じ方向となる。非特許文献2によれば、わずか±500V/mmの印加電圧と5.0mmの相互作用長で、±127mrad程度もの偏向角が得られている。KTNを使用した電子ビームスキャナは、低電圧動作で広角に偏向が可能であるという優れた利点を有している。
KTNスキャナの基本的な動作に関して、図1を用いて説明する。矩形のKTN結晶チップ107の上下面には、平行平板電極701、702が接続されている。図1には示されない電圧源が2つの電極間に接続されて、KTN結晶に電圧が印加され、印加電圧に応じて偏向が生じる。KTN結晶チップ107内へz軸方向にコリメートされた入射光703を透過させる場合を考える。電極701、702からKTN結晶へ電圧を印加すると、KTN結晶チップの断面において電界をかけた方向(x軸方向)に屈折率分布が生じる。このため、入射光703はx軸方向に偏向し、出射光704および出射光705の範囲でビームスキャン動作が行なわれる。
光ビームスキャナの利用先としては、プリンティング、ディスプレイ、イメージング、センシング、光通信などが挙げられるが、その中の一つに波長可変光源が挙げられる。波長可変光源は、近年、注目されている断層画像撮影法の一つである、掃引型光干渉断層法(Swept-source Optical Coherence Tomography:以下、SS−OCT)用の光源として用いられている。SS−OCT用の光源には、高速で幅広い波長を掃引することが必要になる。
このような要求に対して、高速、電圧に応じた幅広い偏向角度、連続的に変えられる光偏向効果をもつKTNスキャナは、SS−OCT用の波長可変光源の有効な要素部品になりえる(非特許文献4)。
国際公開公報 WO 2006/137408 A1 明細書
菅間明夫、外5名、「EO導波路偏向型光スイッチの開発」、電子通信情報学会信学技報、社団法人電子通信学会、2004年10月、PN2004−59,ページ61−64 NTT技術ジャーナル2007年12月号、ページ56−59 J. Miyazu, Y. Sasaki, K. Naganuma, T. Imai, S. Toyoda, T. Yanagawa, M. Sasaura, S. Yagi and K. Fujiura, "400 kHz Beam Scanning Using KTa1-xNbxO3 Crystals" Proc. of 2010 Conf. on Lasers and Electro-Optics, CTuG5, 2010 Shogo Yagi, Kazunori Naganuma, Tadayuki Imai, Yasuo Shibata, Shigeo Ishibashi, Yuzo Sasaki, Masahiro Sasaura, Kazuo Fujiura and Kazutoshi Kato, "A Mechanical-free 150-kHz Repetition Swept Light Source Incorporated a KTN Electro-optic Deflector", Proc. of SPIE Vol. 7889 78891J-1
KTN波長可変光源の適用例のひとつとして、光干渉断層法(Optical Coherence Tomography:以下、OCT)用の光源が挙げられる。その中でもSS−OCTは、近年、注目されている断層画像撮影法であり、近赤外線を使用し、組織表面の数mm程度の比較的浅い部分について鮮明な断層画像を高速で撮影することが可能な方法である。このSS−OCTに適した光源には、「波長掃引範囲が広いこと(100nm程度)」と、「光の可干渉距離(コヒーレンス長)が長いこと(5mm程度以上)」とが必要である。
KTN波長可変光源はリットマン型共振器(若しくは.リトロ型共振器)を基としている。本光源の発振波長選択は共振器内部の回折格子が担っており、その選択性の高くなるほどコヒーレンス長は長くなる。そして発振波長選択性はビーム径が大きいほど高くなる。
これまでのKTN波長可変光源では、波長掃引範囲は110nmで必要な波長掃引範囲は満たされていた。一方で、コヒーレンス長は、1.2mm程度と十分ではなかった(非特許文献4参照)。コヒーレンス長が短い原因の一つとして考えられるのは、KTN波長可変光源を動作する際の、KTNへの電荷注入により発現する凸レンズ効果である。
回折格子の波長選択性を利用しているKTN波長可変光源では、KTNによる偏向角δによって回折格子への入射角θはθ−δに変じ、これに伴って選択波長λが、次の回折格子公式である式(1)に従って変化する。式(1)において、Λは回折格子のピッチを、mは回折次数をそれぞれ表す。
Figure 0005991914
さまざまなθを有する光が入射されるとすると、式(1)を満たすΦは有限の波長幅を持つ。そのため、ある波長幅に存在する複数の波長が共振器に戻ることとなり、発振の選択波長性が劣化する。この結果、レーザの発振線幅が広くなり、十分なコヒーレンス長が得にくくなる。また、共振器内のレンズパワーはレーザ発振を不安定にすることが知られている。この凸レンズ効果が維持された状態における発振は不安定となり、その結果、十分なコヒーレンス長が得にくくなる。
そこで本効果を解消し、波長掃引範囲が広くなるように、KTNの凸レンズ効果を打ち消すような凹レンズをKTN後段(出射側)に挿入することがなされている。これにより、共振器内の凸レンズ効果を解消し、コヒーレンス長の劣化を抑制することができる。また同時に、KTNの偏向角を後段の凹レンズにより拡張し、広い波長掃引範囲も実現することができる。
2つのレンズによるレンズの結合公式は式(2)で与えられる。
Figure 0005991914
ここで、分母が0(ゼロ)となればfは∞となり、すなわちコリメータの性能を有することを意味する。したがって次式(3)を得ることができ、この組み合わせで成り立つf2の焦点距離を有する凹レンズを組み合わせることによって、補正が可能となる。
1+f2=d 式(3)
例えば、KTN結晶チップ自体が入射側のシリンドリカル凸レンズの効果を持ち、このときの焦点距離がf1=12.5mmのとき、焦点距離がf2=−10mmのシリンドリカル凹レンズをKTN結晶チップとレンズとの距離d=2.5mmに設置すると、出射ビームはコリメート光となる。
ここで前述までの構成、すなわち、凸レンズ効果を持ったKTNを通過した後、凸レンズ効果を打ち消す凹レンズを挿入する構成、すなわち凹レンズを出射側のみに挿入した構成(以下、単レンズ方式ともいう)では、凸レンズ効果でビーム径が狭まった段階でコリメートされてしまう。回折格子による波長選択性は、回折格子に入射するビーム径が大きいほど強くなる。従って、ビームが狭まった状態では、回折格子の波長選択効果を損なってしまうことになる。このため、これまでの構成では、コヒーレンス長の伸張への効果が十分に得られない。すなわち、例えばKTN波長可変光源を従来の構成(単レンズ方式)とした場合は、共振器内の凸レンズ効果によるコヒーレンス長劣化の抑制と広い波長掃引範囲との両立は困難であるという問題があった。以下、この点について詳しく説明する。
波長可変光源をOCT光源などに利用する場合、OCTにおける深さ方向の測定可能な距離を制限するコヒーレンス長を十分に長く取れないと、実用上の問題が生じる。コヒーレンス長とは光の可干渉距離である。レーザ光を干渉計で干渉させた場合、光路長差に依存して合波光の強度が変化する干渉フリンジが現れるが、その大きさが光路長差ゼロのときの半分になる光路長差をコヒーレンス長という。光源をOCTに適用した場合の測定可能深さはコヒーレンス長に依存する。すなわち、コヒーレンス長が長いほど測定可能深さを深くすることができ、OCTとしての性能が向上する。
回折格子を含む波長フィルタの全半値幅Δλwは、次式(4)で表される(非特許文献4参照
)。
Figure 0005991914
式(4)において、Λは回折格子のピッチであり、θは回折格子への入射角であり、wは回折格子への入射光のビーム半径であり、λは発振波長である。
波長フィルタの帯域幅とコヒーレンス長との関係については、フィルタ帯域が狭いとき、すなわち波長フィルタの全半値幅Δλwが小さいとき、コヒーレンス長が長くなることが知られている。従って、上式でビーム半径wが大きいほど、波長フィルタの全半値幅Δλwを小さくすることができ、コヒーレンス長を長くすることができることがわかる。
単レンズ方式でOCT光源を実現することによりビーム径が狭まった状態では、コヒーレンス長が短くなってしまい、OCTとしての性能を損なうことが分かる。また、プロジェクタなどのビームスキャナを従来の構成で実現した場合は、共振器内の凸レンズ効果により解像点数が減少するという問題もあった。以下、この点について説明する。KTN結晶などを用いたビームスキャナでは、光ビームが電極に挟まれた薄いKTN結晶領域を通過するために、KTN結晶の厚さより小さい大きさにビーム直径を絞り込む必要がある。このようなビームは、図9に示すように、回折によって必然的に大きな拡がり角を伴う。電圧印加による偏向角の変化がこの拡がり角Δθよりも小さかった場合は、元々の拡がり角に埋もれてしまうため変化は検知できない。こう考えると、全拡がり角2Δθは光スキャナの角度刻みを与え、さらにそれで偏向角の全可変範囲2θmaxを規格化した数Nは、光スキャナで角度を区別できる点数、つまり解像点数ということになる。
偏向角範囲、あるいは拡がり角は、付加する光学系の角倍率を通じて、それぞれ増減できるが、それらの比の解像点数は不変である。したがってこの解像点数が光スキャナの基本的な性能指標となり、この解像点数を向上させることが課題となる。
ビームスキャナの解像点数Nは以下の式(5)に基づいて算出できることが知られている。
Figure 0005991914
式(5)において、wはビームウエスト半径であり、dは電極間隔(結晶厚)であり、Lは結晶長である。波長λ=633nmにおいて屈折率nは2.29であり、2次の電気光学係数はg11=0.136m4-2である。また、印加電界の上限Emaxは、経験的に600V/mm程度であることから、上式に用いると、比誘電率εrが15000のとき、N=25.7(w/d)Lと算出される。
上記式(5)において、解像点数Nは、ビーム径wに比例するため、単レンズ方式でビーム径が狭まった状態では、解像点数も小さくなってしまい、ビームスキャナとしての性能を損なうことが分かる。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであって、本発明の課題は、共振器内の凸レンズ効果に起因するビーム径の縮小が抑制された偏向光源やビームスキャナを提供することにある。
上記の課題を解決するために、一実施形態に記載の発明は、入射した光を任意の角度に偏向して出力する電気光学偏向器であって、前記電気光学偏向器は、前記光を任意の角度に偏向するために前記光の入射方向と垂直な方向に電圧を印加する電極を設けたKTN結晶を有し、前記電気光学偏向器の光の入力側において該電気光学偏向器に入力する光を拡大する拡大手段と、前記電気光学偏向器の光の出力側において該電気光学偏向器から出力された光をコリメートするコリメート手段とをさらに備えたことを特徴とする電気光学偏向器である。
他の一実施形態に記載の発明は、利得媒質と、前記利得媒質の一端から入射した光を任意の角度に偏向して出力する電気光学偏向器と、前記電気光学偏向器から出力された光の偏向角度に応じた特定の波長を所定の方向に出力する回折格子と、前記回折格子から出力された光を回折格子に再度戻すように反射する端面鏡とを備え、前記利得媒質から前記端面鏡の間で共振させた光を出力する偏向光源であって、前記電気光学偏向器は、前記光を任意の角度に偏向するために前記光の入射方向と垂直な方向に電圧を印加する電極を設けたKTN結晶を有し、前記電気光学偏向器の光の入力側において該電気光学偏向器に入力する光を拡大する拡大手段と、前記電気光学偏向器の光の出力側において該電気光学偏向器から出力された光をコリメートするコリメート手段とをさらに備えたことを特徴とする偏向光源である。
KTNスキャナの基本的動作を示す図である。 単レンズ方式を用いた波長可変光源を示す図である。 KTN結晶内の屈折率分布を示す図である。 第1の実施形態である両レンズ方式の波長可変光源を示す図である。 単レンズ方式の場合のビーム伝搬を示す図である。 両レンズ方式の場合のビーム伝搬を示す図である。 第2の実施形態の波長可変光源を示す図である。 第2の実施形態のKTN結晶チップとビーム伝搬を示す図である。 拡がり角を説明する図である。 第3の実施形態のKTN結晶部分の構成例を示す図である。 第3の実施形態のKTN結晶部分の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の偏向光源は、光の入射方向に平行な2つの対向する面に電極を備えたKTN結晶チップの前段(光の入射側)とKTN結晶チップの後段(光の出射側)との両側に凹レンズが挿入された構成を備えている。本構成により、KTNに電荷注入することで発現する凸レンズ効果を抑制してコリメート状態でビームを出射させることができ、且つ、凸レンズ効果を持ったKTNを透過させても元の入射光のビーム径で出射させることができる。さらに、出射側の凹レンズにより、KTNの光の偏向効果を拡大することができる。2つの凹レンズにより、KTN波長可変光源において、共振器内の凸レンズ効果によるビーム径の縮小を抑制することを実現することができる。
(第1の実施形態)
本発明の偏向光源の第1の実施形態について説明する。本実施の形態では、偏向光源が波長可変光源である場合を例に挙げて説明する。第1の実施形態の波長可変光源を説明する前に、まず図2を用いて、凹レンズがKTNの出射側にのみ挿入された波長可変光源について説明する(単レンズ方式)。図2において、共振器(波長可変光源)100の内部には、利得媒質を励起させるためのレーザ媒質を有する半導体光増幅器(SOA)101と、コリメータ102と、KTNユニット103と、回折格子104と、端面鏡105(反射鏡)と、電源106とを備えて構成されている。
SOA101から出射した光が最初に入射するコリメータ102は、SOA101からの光を平行光にして出射する。
回折格子104に入射する光と回折格子法線とがなす角度をθ、端面鏡105から回折格子104に入射する光と回折格子法線とがなす角度をφとする。回折格子104は、KTNユニット103からの光のうち、前述の角度θに応じた特定の波長の光を回折する(波長選択性をもつ)。なお、回折格子の種類は特に限定されないが、本実施形態では鋸歯状溝のものを用いた場合を例に挙げて説明する。
端面鏡105は、回折格子104からの光を反射して方向を変え、再度回折格子に戻すように回転可能な構成となっている。端面鏡105を回転させるための駆動手段としてはモータ等が挙げられるが、図2では省略してある。
KTNユニット103は、その内部のKTN結晶チップに電圧を印加することで回折格子方向に出射される光を所望の角度に変化させることができる。その結果、前述の角度θが変化し、回折格子により選択される波長が変化する。KTN結晶チップ107の上下面には、平行平板電極が接続されており、電源に繋がっている。またKTN結晶チップ107の後面、すなわち光が出射する側(出射側)の近傍には、それぞれ凹レンズ108を備えている。なお、本実施形態では、シリンドリカル凹レンズを用いたが、偏向方向について凹レンズ機能を持っていれば、GRINレンズなどでも良い。
KTN波長可変光源において、共振器長はSOA101から端面鏡105までの経路となり、この間を光が往復することでレーザ発振が生じる。KTNユニット103に所定の電圧を印加することで、発振する波長を自由に制御することができる。
KTN波長可変光源におけるKTNユニットの動作は、KTN結晶チップに所定のDC電圧を印加することで電荷を注入した後、所定の周波数でAC電圧を印加し注入された電荷を動かすことで光を周期的に偏向させる。
ここでKTNの凸レンズ効果について説明する。KTN結晶チップ105の上下面にDC電圧を印加することにより結晶中に電子が注入される。KTN結晶中には電子トラップが存在するため、DC電圧印加後も結晶中にはトラップに捕獲された電子が存在する。ここではトラップに捕獲された電子は空間的に一様であると仮定し、その密度をNとする。この状態でKTN結晶チップに対して変調電圧を印加すると、ガウスの法則により、電極からの距離をxとした場合の電界分布E(x)は以下の式(6)で表される。ここで、eは電気素量、εは比誘電率、dはKTN結晶チップの厚み、Vは電極に印加する電圧をそれぞれ示している。
Figure 0005991914
また、上述のKTN結晶チップの形状における屈折率分布Δn(x)は、以下の式(7)で表すことができる。ここで、gijは電気光学係数である。
Figure 0005991914
図3は、KTN結晶内における屈折率分布を説明する図である。式(6)および式(7)からわかるように、KTN結晶チップに電圧を印加することによる電界分布E(x)は、xの関数で線形である。しかし、屈折率Δnはxの二次関数となっている。従って、屈折率分布は、図3の破線ではなく実線の二次関数状のプロファイルを持つ。偏向現象はKTNへの電圧の印加で屈折率に傾斜が生じ、屈折率の高い方向に光が曲がることによる。屈折率分布プロファイルが破線の線形プロファイルであれば、ビームは発散したり、収束したりはしない。しかし、屈折率分布プロファイルが実線のようにプラス側に山の状態で傾斜すると、レンズでいう凸状態の屈折率の傾斜となる。これによりKTN結晶内のビームは、この屈折率のレンズ効果で収束するようになる。このように、チップ断面において屈折率分布が空間的に凸となり、KTN結晶チップ自体が凸レンズの機能を持つことになる。この凸レンズ効果は、前述したようにKTN波長可変光源の発振を不安定にするため、コヒーレンス長を劣化させる。そこで凹レンズを挿入することで、この凸レンズ効果を補償し、コヒーレンス長の劣化を抑制することができる。
本発明の波長可変光源の第1の実施形態について図4で説明する。本実施形態の波長可変光源では、前述した図2に示す波長可変光源において、KTN結晶チップ107の入射側に凹レンズ(入射側)109が挿入された構成とされている(以下、両レンズ方式ともいう)。本実施形態の波長可変光源では、入射側の凹レンズ109は光を拡大する手段として機能し、出射側の凹レンズ109は光をコリメートする手段として機能する。
ここで、凹レンズがKTNの出射側にのみ挿入された場合(単レンズ方式)と、凹レンズが入射側、出射側に挿入された場合(両レンズ方式)についての効果を比較する。
図5、6において、単レンズ方式、及び、両レンズ方式を用いた時の出射ビームの導波状態についてのシミュレーション計算結果を示す。図5(a)は単レンズ方式におけるKTN結晶107と凹レンズ108との配置関係を示し、図5(b)は単レンズ方式におけるビーム印加しない状態での光の導波の様子を示し、図5(c)は単レンズ方式におけるビーム印加状態での光の導波の様子を示している。図6(a)は両レンズ方式におけるKTN結晶107と凹レンズ108との配置関係を示し、図6(b)は両レンズ方式におけるビーム印加しない状態での光の導波の様子を示し、図6(c)は両レンズ方式におけるビーム印加状態での光の導波の様子を示している。
単レンズ方式の場合、図5(b)に示しているように、入射した光は、KTNレンズ効果によりKTN結晶チップ内部で絞られ、出射時のビーム径は入射時のビーム径に比べて狭まる。後段の凹レンズは狭まったビーム径に対してコリメートするため、結果、KTNユニットを透過したときのビーム径は狭まったコリメート光となっている。また図5(c)に示しているように、KTNに電圧を印加してビームを偏向した場合でも、同様にビーム径は狭まったコリメート光となっている。
一方、本実施形態の波長可変光源、すなわち両レンズ方式の場合、図6(b)に示しているように、KTNユニットにおいて、入射した光のビーム径は、入力側の凹レンズ109により広げられた後、KTN結晶チップ107に入射する。ビーム径は、KTN結晶チップ107内では、KTNレンズ効果により絞られた後、出射側の凹レンズによりコリメートされる。ここでコリメートされたビーム径は入射側の凹レンズに入射する前のビーム径と同じビーム径でコリメートされている。その結果、光はKTNユニットを透過させても当初のビーム径のコリメート光が得られる。またKTNに電圧を印加してビームを偏向した場合についても、図6(c)に示しているように、ビーム径は当初の大きさのままでコリメート光となっている。
第1の実施形態の波長可変光源である両レンズ方式では、KTN結晶チップは結晶厚1mmを用い、KTNユニットへの入射ビーム直径は0.5mmとした。凹レンズは入射側109、出射側108ともにf=−15mmのレンズを用い、KTN結晶チップ107端面から2.5mm離した位置に挿入した。本構成において、KTN結晶チップに電圧を印加し凸レンズ効果を持たせた場合、KTNユニットからの出射ビーム直径は、0.481mmと計算され、実測では約0.49mmであった。また、この時のコヒーレンス長は6mm程度であった。
なお比較のため、単レンズ方式について検証した。KTN結晶チップは結晶厚1mmを用い、KTNユニットへの入射ビーム直径は0.5mmとした。凹レンズ(出射側)108は、f=−4mmレンズを用い、KTN結晶チップ107端面から2.5mm離した位置に挿入した。本構成において、KTN結晶チップに電圧を印加し凸レンズ効果を持たせた場合、KTNユニットからの出射ビーム直径は、0.192mmと計算され、実測では約0.2mmであった。また、この時のコヒーレンス長は3mm程度であった。
以上より、第1の実施形態の波長可変光源である両レンズ方式は、単レンズ方式でみられたKTNのレンズ効果補償後の出射ビーム径が狭まる現象を抑制することができる。この結果、回折格子からより強い波長選択効果を得ることができるため、単レンズ方式に比べて長いコヒーレンス長が見込める。第1の実施形態の場合、単レンズ方式に比べてコヒーレンス長が約2倍程度向上することが観測された。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態における端面加工KTN結晶チップ110の構成を説明する図である。本実施形態でも偏向光源が波長可変光源である場合を例に挙げて説明する。本実施形態の波長可変光源では、第1の実施形態において説明した入射側の凹レンズ、及び出射側の凹レンズに代えて、KTN結晶チップ110の光の入射面および出射面を加工することによっても同様の機能を実現している。すなわち、第2の実施形態の波長可変光源では、図8に示したように、KTN結晶チップの、端面Aおよび端面Bについてそれぞれ凹レンズ機能を持つように加工して構成したKTN結晶チップ110を用いることができる。図7は、実施例2の図8で示した端面加工KTN結晶チップ110を挿入した偏向光源である。
(第3の実施形態)
第1、第2いずれの実施形態でも、偏向光源が波長可変光源である場合を例に挙げて説明したが、偏向光源はこれに限定されない。第1および第2の実施形態に記載した本発明の偏向光源においては、凹レンズ2枚でKTNを挟む(あるいは結晶自体の形状を、凹レンズ2枚で挟んだ場合と同じ効果が得られる形状に加工する)とすることにより、電荷注入されたKTNスキャナの後段のコリメート光がもともとの光源(SOA)から出射されたビーム径よりも縮小してしまうことを抑制している。上記実施形態では、上記構成による効果を波長可変光源に対して利用することにより、レーザ性能(コヒーレンス長)が改善することを述べた。しかしながら、上記構成による効果は、波長可変光源のみで有効ではなく、偏向光源としてプロジェクタなどのビームスキャナを用いた場合でも有効である。偏向光源としてプロジェクタなどのビームスキャナを用いた場合は、上記構成により解像点数を向上させることができる。
本発明の第3の実施形態は、KTN結晶を用いたビームスキャナにおいて、凹レンズ2枚でKTNを挟む(あるいは結晶自体の形状を、凹レンズ2枚で挟んだ場合と同じ効果が得られる形状に加工する)構成としたものである(図10、図11)。
上述したように、ビームスキャナの解像点数Nは以下の数式(5)に基づいて算出できる。下記の解像点数の数式に基づいて解像点数が向上する。
Figure 0005991914
従って、ビームスキャナにおいては、凹レンズ2枚でKTNを挟む(あるいは結晶自体の形状を、凹レンズ2枚で挟んだ場合と同じ効果が得られる形状に加工する)ことによりビーム径を拡大し、それに比例して解像点数も向上し、ビームスキャナの性能に関して大きな改善が見込める。
本発明は、光学装置に利用することができる。さらに、波長掃引測距あるいは電子デバイス光コヒ−レンストモグラフィなどにも利用することができる。
100 共振器
101 SOA
102 コリメータ
103 KTNユニット
104 回折格子
105 端面鏡
106 電源
107 KTN結晶チップ
108 凹レンズ(出射側)
109 凹レンズ(入射側)
110 端面加工KTN結晶チップ
701 平行平板電極
702 平行平板電極
703 入射光
704 出射光
705 出射光

Claims (9)

  1. 入射した光を任意の角度に偏向して出力する電気光学偏向器であって、
    記光を任意の角度に偏向するために前記光の入射方向と垂直な方向に電圧を印加する電極を設けたKTN結晶
    前記KTN結晶の光の入力側と出力側との両方に設けられ、凹レンズ機能を有する凹レンズ手段とを備え、
    前記凹レンズ手段は、凹レンズ機能によって前記KTN結晶の凸レンズ効果を補償することを特徴とする電気光学偏向器。
  2. 前記凹レンズ手段は、入力側と出力側とのそれぞれにおいて、前記KTN結晶の端面から同じ距離だけ離間した位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学偏向器。
  3. 前記凹レンズ手段は、凹レンズであることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学偏向器。
  4. 前記凹レンズ手段は、前記KTN結晶の端面を凹状に形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の電気光学偏向器。
  5. 利得媒質と、前記利得媒質の一端から入射した光を任意の角度に偏向して出力する電気光学偏向器と、前記電気光学偏向器から出力された光の偏向角度に応じた特定の波長を所定の方向に出力する回折格子と、前記回折格子から出力された光を回折格子に再度戻すように反射する端面鏡とを備え、前記利得媒質から前記端面鏡の間で共振させた光を出力する偏向光源であって、
    前記電気光学偏向器は、前記光を任意の角度に偏向するために前記光の入射方向と垂直な方向に電圧を印加する電極を設けたKTN結晶前記KTN結晶の光の入力側と出力側との両方に設けられ、凹レンズ機能を有する凹レンズ手段とを有し、前記凹レンズ手段は、凹レンズ機能によって前記KTN結晶の凸レンズ効果を補償することを特徴とする偏向光源。
  6. 前記凹レンズ手段は、入力側と出力側とのそれぞれにおいて、前記KTN結晶の端面から同じ距離だけ離間した位置に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の偏向光源。
  7. 前記凹レンズ手段は、凹レンズであることを特徴とする請求項5または6に記載の偏向光源。
  8. 前記凹レンズ手段は、前記KTN結晶の端面を凹状に形成したものであることを特徴とする請求項5に記載の偏向光源。
  9. 前記利得媒質と前記電気光学偏向器との間に設けられ、前記利得媒質の一端から出射した光をコリメートして前記電気光学偏向器に入力するコリメートレンズをさらに備えることを特徴とする請求項5からのいずれかに記載の偏向光源。
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