JP2016050413A - 立て起こし具及び立て起こし方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、限られたスペースで簡単にコンクリート構造物を立て起こすことが可能な立て起こし具及び立て起こし方法を提供する。
【解決手段】立て起こし具1は、横たえられたPC柱10を立て起こすときに用いられる。この立て起こし具1は、ベース部2と、ベース部2に固定されてPC柱10の一端10Aに形成された穴11に挿入される棒状部3bと、を備える。PC柱10は、穴11に棒状部3bが挿入された状態で、ベース部2を通り水平方向に延びる軸を中心として起き上がる。
【選択図】図3

Description

本発明は、建設現場等でコンクリート構造物を立て起こすための立て起こし具及び立て起こし方法に関する。
コンクリート構造物として、例えば、予め工場等でプレキャスト化して製造されるプレキャストコンクリート柱(以下、PC柱と称する)が知られている。PC柱は、工場で製造された後、トラック等によって現場に運び込まれる。また、PC柱は、水平方向に寝かせられた状態でトラックの荷台に積み込まれるので、トラックの荷台からPC柱を降ろす際には、クレーン等でPC柱を立て起こす必要がある。このようなときに、PC柱等のコンクリート構造物を立て起こす技術としては種々のものが知られている。
特開2006−342554号公報には、下部に車輪を有する柱受台と、柱の一端を支持する支承桁を有し柱受台の上部で斜めに延在する支承部材とを備えた立て起こし具が記載されている。この立て起こし具では、支承桁に柱の一端を支持させた状態でクレーン等によって柱を起こしつつ車輪で柱受台を水平方向に移動させることによって、柱が立て起こされる。
特開2005−139702号公報には、柱の一端が載置される載置面と車輪とを有する柱受台が記載されており、この載置面は柱受台の接地面に対して傾斜している。この柱受台では、載置面に柱の一端を載置させた状態で車輪によって柱受台を水平方向に移動させつつ柱をクレーン等で引き上げることにより、柱の立て起こしが可能となっている。
特開2006−342554号公報 特開2005−139702号公報
しかしながら、上述したような立て起こし具は、柱の一端を載置面に載置させた状態で車輪を水平方向に移動させることによって柱を立て起こすので、車輪を水平方向に移動させるためのスペースが必要となる。このため、トラック等に積み込まれた状態で柱等のコンクリート構造物を立て起こすのは困難であり、一旦トラック等からコンクリート構造物を降ろす作業が発生する。よって、降ろしたコンクリート構造物を置くためのスペースも必要となる。このように、上述した立て起こし具では、限られたスペースでコンクリート構造物を立て起こすのが困難であるという問題がある。
本発明は、限られたスペースで簡単にコンクリート構造物を立て起こすことができる立て起こし具及び立て起こし方法を提供することを課題とする。
本発明に係る立て起こし具は、横たえられたコンクリート構造物を所定の面上で立て起こすときに用いられる立て起こし具において、ベース部と、ベース部に固定されてコンクリート構造物の一端面に形成された穴に挿入される棒状部と、を備え、コンクリート構造物は、穴に棒状部が挿入された状態で、ベース部を通り水平方向に延びる軸を中心として起き上がることを特徴とする。
本発明に係る立て起こし具では、ベース部に固定されてコンクリート構造物の一端面に形成された穴に挿入される棒状部を備えており、この棒状部が穴に挿入されることによって立て起こし具がコンクリート構造物の一端面に取り付けられる。よって、棒状部を穴に挿入するだけで簡単に立て起こし具をコンクリート構造物に取り付けることが可能となる。また、立て起こし具がコンクリート構造物の一端面に取り付けられた状態で、コンクリート構造物は、ベース部を通り水平方向に延びる軸を中心として起き上がる。よって、立て起こし具の水平方向への移動を極力抑えつつコンクリート構造物を立て起こすことが可能となるので、立て起こし具を水平方向に移動させるためのスペースを極力小さくすることができる。また、水平方向に延びる軸を中心としてコンクリート構造物を立て起こすので、トラックの荷台からコンクリート構造物を降ろす必要がなくなり、荷台にコンクリート構造物を載せた状態でコンクリート構造物を立て起こすことが可能となる。よって、降ろしたコンクリート構造物を置くためのスペースは不要となる。従って、限られたスペースで簡単にコンクリート構造物を立て起こすことができる。更に、本発明に係る立て起こし具は、ベース部と棒状部とを備える構成であるため、構成を簡易にすることが可能である。
また、ベース部は、棒状部が穴に挿入されたときにコンクリート構造物の一端面に接触する箇所と、棒状部が穴に挿入されたときに一端面との間に隙間を形成する箇所と、を有していてもよい。このように一端面との間に隙間を形成する箇所を備えることによって、立て起こし具をコンクリート構造物に取り付けたときにコンクリート構造物とベース部との間に隙間が形成されることとなる。この隙間によって、コンクリート構造物とベース部とが接触しない部分が設けられるので、コンクリート構造物を立て起こすときにコンクリート構造物を傷つきにくくすることができる。例えば、表面にタイルが貼り付けられているコンクリート構造物の場合、タイルに対向するベース部の箇所に上記隙間を設けることによって、タイルを立て起こし具に接触しないようにすることができる。従って、タイルが剥離又は破損するといった事態を回避することが可能となる。更に、コンクリート構造物が柱である場合に、コンクリート面の端部であっても柱の角に荷重をかけることが無いので、角を破損させる事態を回避することも可能となる。
また、ベース部は、横たえられたコンクリート構造物の穴に棒状部が挿入されたときに下端から上方に湾曲する湾曲面を有していてもよい。この場合、下端から上方に湾曲する湾曲面に沿ってコンクリート構造物を立て起こすことにより、コンクリート構造物を滑らかに立て起こすことが可能となる。このような湾曲面をベース部が有することによって、水平方向に延びる軸を中心としてコンクリート構造物をより簡単に立て起こすことができる。
本発明に係る立て起こし方法は、上記の立て起こし具を用いて行う立て起こし方法において、コンクリート構造物の穴に棒状部を挿入させる工程と、穴に棒状部が挿入された状態で、ベース部を通り水平方向に延びる軸を中心としてコンクリート構造物を起き上がらせる工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る立て起こし方法では、棒状部を挿入させる工程において、ベース部に固定された棒状部がコンクリート構造物に形成された穴に挿入されることによって、立て起こし具がコンクリート構造物の一端面に取り付けられる。従って、棒状部を穴に挿入するだけで簡単に立て起こし具をコンクリート構造物に取り付けることができる。また、コンクリート構造物の穴に棒状部が挿入された状態で、コンクリート構造物は、ベース部を通る軸を中心として起き上がる。よって、立て起こし具の水平方向への移動を極力抑えつつコンクリート構造物を立て起こすことが可能となるので、立て起こし具を水平方向に移動させるためのスペースを極力小さくすることができる。また、水平方向に延びる軸を中心としてコンクリート構造物を立て起こすので、トラックの荷台からコンクリート構造物を降ろす必要がなくなり、荷台にコンクリート構造物を載せた状態でコンクリート構造物を立て起こすことが可能となる。よって、降ろしたコンクリート構造物を置くためのスペースは不要となる。従って、限られたスペースで簡単にコンクリート構造物を立て起こすことができる。
本発明によれば、限られたスペースで簡単にコンクリート構造物を立て起こすことが可能な立て起こし具及び立て起こし方法を提供することができる。
(a)はトラックの荷台にPC柱が寝かせられた状態を示す図であり、(b)はPC柱が立て起こされた状態を示す図である。 (a)は本実施形態に係る立て起こし具を示す平面図であり、(b)は図2(a)のB−B線断面図である。 図2の立て起こし具がPC柱の一端に取り付けられた状態を示す斜視図である。 PC柱の一端とベース部とを拡大させた側面図である。 (a)はPC柱を立て起こす状態を示す斜視図であり、(b)はPC柱を立て起こす状態を示す側面図である。 (a)はPC柱を立て起こした状態を示す斜視図であり、(b)はPC柱を立て起こした状態を示す側面図である。 (a)はPC柱を吊り上げている状態を示す斜視図であり、(b)はPC柱を吊り上げている状態を示す側面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る立て起こし具及び立て起こし方法の一実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、同一又は相当の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1〜図3に示されるように、本実施形態の立て起こし具1は、トラックTの荷台Nに横たえられたコンクリート構造物を立て起こす際に用いられる。以下では、このコンクリート構造物がPC柱10である場合の例について説明する。PC柱10は、工場で予め製造されたコンクリート製の柱であり、トラックTの荷台Nに載せられて建設現場に運搬される。PC柱10の長手方向における一端(一端面)10Aには、他の柱の主筋が挿入される複数の穴11が形成されており、PC柱10の長手方向における他端(他端面)10Bからは、PC柱10に埋設された複数の鉄筋12が突出している。
PC柱10の長手方向に直交する面でPC柱10を切断したときの断面は長方形状となっている。PC柱10の一端10Aにおいて、鉄筋挿入用の円形状の穴11は24箇所に等間隔で設けられており、24個の穴11は、縦方向に7個、横方向に7個の正方形状となるように配置されている。なお、穴11の形状と大きさは、適宜変更することが可能である。また、穴11の形状と大きさは現場によって異なるので、現場に応じて異なる形状及び大きさの穴11が作成される。また、長手方向に延びるPC柱10の一側面には、当該側面の全体を覆うタイル13が打ち込まれている。このようなPC柱10は、PC柱10の一端10Aに形成された穴11に立て起こし具1が取り付けられ、PC柱10にワイヤロープを巻き付ける玉掛けが行われてクレーン等の揚重機で引き上げられることにより、立て起こされる。
立て起こし具1は、ベース部2と、ベース部2に固定されてPC柱10の一端10Aに取り付けられる取付部3とを備えている。ベース部2は、木製である。また、ベース部2の材料としてはアピトン材が用いられているので、ベース部2の強度が高められている。ベース部2は、略直方体状となっている。ベース部2の長手方向に延びる第1の平面2aの両端には、2つの湾曲面2bが設けられている。
各湾曲面2bは、長手方向における第1の平面2aの両端に設けられている。各湾曲面2bは、第1の平面2aに連続する円弧状となっている。ベース部2における第1の平面2aの反対側には、ベース部2の長手方向に延びる長方形状の第2の平面2cが設けられている。第2の平面2cの長手方向における両端には、第2の平面2cから一段下がった凹部2jが設けられている。
ベース部2には、取付部3を固定するための孔部2dが2箇所に設けられている。孔部2dは、第1の平面2aから第2の平面2cに貫通している。各孔部2dは、第2の平面2cの中心Gを通り、第2の平面2cの長手方向の両端に位置する端辺2fと平行に延在する中心線Lに対して互いに対称となる位置に配置されている。また、各孔部2dの第1の平面2a側及び第2の平面2c側には、座彫り2gが設けられている。
取付部3は、孔部2d内に固定される鋼管3aと、鋼管3a内に挿通される棒状部3bと、座彫り2gで棒状部3bを締め付ける締め付け部3cと、を備えている。鋼管3aは、棒状部3bを挿通させると共に孔部2dを補強させるために設けられている。また、棒状部3bは、鋼管3aに挿通される断面円形状のボルトであり、締め付け部3cは、当該ボルトに螺合するナットである。
孔部2dには座彫り2gが設けられているので、締め付け部3cは、ベース部2の第1の平面2a又は第2の平面2cから突出しないようになっている。棒状部3bは、第1の平面2aからは突出していないが、第2の平面2cからは所定長さだけ突出している。また、棒状部3bの径は、PC柱10の一端10Aに形成された穴11の径よりも短くなっている。よって、穴11への棒状部3bの挿入と、穴11からの棒状部3bの引き抜きとを簡単に行うことが可能となっている。また、棒状部3b同士の間隔(孔部2d同士の間隔)は、穴11同士の間隔の整数倍となっているので、2個の棒状部3bを同時に2個の穴11に挿入可能となっている。
以上のように構成される立て起こし具1は、2個の棒状部3bが2個の穴11に挿入されることによって、PC柱10に取り付けられる。具体的には、一端10Aの左上に位置する穴11と一端10Aの左下に位置する穴11とに2個の棒状部3bが挿入されベース部2が上下に延在するように、1個の立て起こし具1が一端10Aの左側に取り付けられる。また、一端10Aの右上に位置する穴11と一端10Aの右下に位置する穴11とに2個の棒状部3bが挿入されベース部2が上下に延在するように、1個の立て起こし具1が一端10Aの右側に取り付けられる。
図4に示されるように、ベース部2には、第2の平面2cから一段下がった凹部2jが形成されている。よって、立て起こし具1がPC柱10に取り付けられた状態において、ベース部2とタイル13との間には隙間Sが形成され、ベース部2とタイル13とが接触しないようになっている。従って、第2の平面2cは、棒状部3bが穴11に挿入されたときにPC柱10の一端10Aに接触する箇所に相当し、凹部2jは、棒状部3bが穴11に挿入されたときに一端10Aとの間に隙間Sを形成する箇所に相当する。また、立て起こし具1がPC柱10に取り付けられた状態において、ベース部2の湾曲面2bは、PC柱10から離れるに従って下端2hから上方に湾曲した状態となる。
次に、立て起こし具1を用いてトラックTの荷台Nに横たえられたPC柱10を立て起こす方法について説明する。なお、図5に示されるように、荷台N上にはトラックTの幅方向に延在する枕木Mが複数設けられており、これらの枕木M上にPC柱10が載置されている。これらの枕木Mは、荷台Nの上面と横たえられたPC柱10との間に隙間を形成するスペーサとして機能するので、PC柱10の一端10Aは荷台Nから浮いた状態となっている。また、PC柱10は、タイル13が形成された一側面が下を向くように枕木M上で横たえられている。
まず、図3に示されるように、PC柱10の一端10Aにおける左上の穴11と左下の穴11とに2個の棒状部3bを挿入することによって一端10Aの左側に1個の立て起こし具1を取り付ける。そして、PC柱10の一端10Aにおける右上の穴11と右下の穴11とに2個の棒状部3bを挿入することによって一端10Aの右側に別の立て起こし具1を取り付ける(棒状部3bを挿入させる工程)。
左右一対となるように2個の立て起こし具1をPC柱10の一端10Aに取り付けた後には、PC柱10にワイヤロープを巻き付ける玉掛けを行う。この玉掛けは、PC柱10の他端10B側で行われる。そして、図5(a)及び図5(b)に示されるように、荷台Nの上であって且つPC柱10の一端10Aの下方位置に保護マット4が敷かれる。この保護マット4の上面は、横たえられたPC柱10を立て起こすときに用いられる所定の面に相当する。
PC柱10に玉掛けを行った後に揚重機でPC柱10の他端10B側を引き上げると、PC柱10が徐々に立て起こされる。このとき、ベース部2の湾曲面2bが保護マット4の上で滑らかに接触しながら、ベース部2を通り水平方向に延在する軸を中心として滑らかにPC柱10が立て起こされる(PC柱10を起き上がらせる工程)。そして、図6(a)及び図6(b)に示されるように、ベース部2の第1の平面2aが保護マット4の上面に接触した状態でPC柱10が鉛直方向に立設した状態となる。図7(a)及び図7(b)に示されるように、立設されたPC柱10を更に揚重機で引き上げると、PC柱10の地切りが行われ、PC柱10をトラックTから吊り上げることが可能となる。
以上、本実施形態に係る立て起こし具1及び立て起こし方法では、ベース部2に固定されてPC柱10の一端10Aに形成された穴11に挿入される棒状部3bを備えており、この棒状部3bが穴11に挿入されることによって立て起こし具1がPC柱10の一端10Aに取り付けられる。よって、棒状部3bを穴11に挿入するだけで簡単に立て起こし具1をPC柱10に取り付けることができる。
また、立て起こし具1がPC柱10の一端10Aに取り付けられた状態で、PC柱10は、ベース部2を通り水平方向に延びる軸を中心として起き上がる。よって、立て起こし具1の水平方向への移動を極力抑えつつPC柱10を立て起こすことが可能となるので、立て起こし具1を水平方向に移動させるためのスペースを極力小さくすることができる。また、水平方向に延びる軸を中心としてPC柱10を立て起こすので、トラックTの荷台NからPC柱10を降ろす必要がなくなり、荷台NにPC柱10を載せた状態でPC柱10を立て起こすことが可能となる。よって、降ろしたPC柱10を置くためのスペースは不要となる。従って、限られたスペースで簡単にPC柱10を立て起こすことができる。更に、立て起こし具1は、ベース部2と棒状部3bとを備える構成であるため、構成を簡易にすることが可能である。
また、ベース部2は、棒状部3bが穴11に挿入されたときにPC柱10の一端10Aに接触する第2の平面2cと、棒状部3bが穴11に挿入されたときに一端10Aとの間に隙間Sを形成する凹部2jとを有する。このように凹部2jを備えることによって、棒状部3bが穴11に挿入されたときにPC柱10とベース部2との間に隙間Sが形成される。よって、PC柱10とベース部2とが接触しない部分が設けられるので、ベース部2を通る軸を中心としてPC柱10を立て起こすときに、PC柱10を傷つきにくくすることができる。
また、PC柱10には、表面にタイル13が貼り付けられている。そして、タイル13に対向するベース部2の箇所に凹部2jが設けられており、タイル13とベース部2との間に隙間Sが形成される。従って、この隙間Sによってタイル13を立て起こし具1に接触しないようにすることができるので、PC柱10の立て起こし時にタイル13が剥離又は破損するといった事態を回避することが可能となる。
また、ベース部2は、横たえられたPC柱10の穴11に棒状部3bが挿入されたときに下端2hから上方に湾曲する湾曲面2bを備えている。よって、下端2hから上方に湾曲する湾曲面2bに沿ってPC柱10を立て起こすことにより、PC柱10を滑らかに立て起こすことが可能となる。従って、ベース部2を軸としてPC柱10をより簡単に立て起こすことができる。
更に、立て起こし具1では、柱の主筋が挿入される穴11を棒状部3bの挿入用の穴として用いているので、主筋挿入用の穴11をPC柱10の立て起こし用の穴として有効活用することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、下記のような種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、2本の棒状部3bが固定されたベース部2について説明したが、ベース部に固定される棒状部の個数は2本に限られず適宜変更可能である。また、棒状部が設けられる間隔は、柱の穴の間隔に応じて適宜変更可能である。更に、棒状部の径も上記柱の穴の径に応じて適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、棒状部3bがボルト、締め付け部3cがナットであったが、棒状部としてはボルト以外のものを用いることも可能である。例えば、ボルトである棒状部3bに代えて、接着剤等でベース部に固定させた木製の棒状部を用いてもよい。更に、棒状部の材料は、金属や木に限定されることなく、例えば樹脂製の棒状部を採用してもよい。
上記実施形態では、木製のベース部2を用いたが、ベース部の材料は木に限定されず適宜変更可能である。また、ベース部2における第1の平面2aの両端に2つの湾曲面2bが設けられていたが、必ずしも2つの湾曲面2bが設けられていなくてもよい。このように、ベース部の形状及び大きさも適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、PC柱10の一端10Aに2個の立て起こし具1を取り付けたが、柱に取り付ける立て起こし具1の数、又はPC柱10に対する立て起こし具1の取り付け方は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、PC柱10に立て起こし具1を取り付けた後に保護マット4が一端10Aの下方位置に敷かれたが、立て起こし具1を取り付ける前に保護マット4が敷かれてもよい。更に、PC柱10にワイヤロープを巻き付ける玉掛けは、PC柱10が枕木M上に載置された後且つPC柱10を引き上げる前であれば、いつ行ってもよい。
また、上記実施形態では、他の柱の主筋が挿入される穴11に棒状部3bを挿入させたが、棒状部を挿入させる穴は、穴11に限定されない。例えば、柱の一端に予め工場等で棒状部挿入用の穴を作っておいてもよく、要は、柱の一端に形成された穴であれば棒状部挿入用の穴として利用可能である。
また、上記実施形態では、PC柱10の一側面にタイル13が設けられていたが、PC柱の全ての面にタイルが設けられていてもよいし、また、タイルが設けられていないPC柱であってもよい。更に、本発明に係る立て起こし具は、PC柱10だけでなく、PC柱10とは形状や大きさが異なる柱に対しても適用させることが可能である。
また、上記実施形態では、コンクリート構造物がPC柱10である場合の例について説明したが、本発明は、柱以外のコンクリート構造物にも適用させることができる。例えば、コンクリート構造物の一端面に穴を設け、この穴に棒状部を挿入させるようにすれば、大型のコンクリート壁や大型のマリオン(窓と窓等とを仕切る縦枠材の方立)等を簡単に立て起こすことも可能となる。
1…立て起こし具、2…ベース部、2a…第1の平面、2b…湾曲面、2c…第2の平面、2d…孔部、2f…端辺、2g…座彫り、2h…下端、2j…凹部、3…取付部、3a…鋼管、3b…棒状部、3c…締め付け部、10…PC柱(コンクリート構造物)、10A…一端、11…穴、S…隙間。

Claims (4)

  1. 横たえられたコンクリート構造物を所定の面上で立て起こすときに用いられる立て起こし具において、
    ベース部と、
    前記ベース部に固定されて前記コンクリート構造物の一端面に形成された穴に挿入される棒状部と、を備え、
    前記コンクリート構造物は、前記穴に前記棒状部が挿入された状態で、前記ベース部を通り水平方向に延びる軸を中心として起き上がることを特徴とする立て起こし具。
  2. 前記ベース部は、前記棒状部が前記穴に挿入されたときに前記コンクリート構造物の前記一端面に接触する箇所と、前記棒状部が前記穴に挿入されたときに前記一端面との間に隙間を形成する箇所と、を有することを特徴とする請求項1に記載の立て起こし具。
  3. 前記ベース部は、横たえられた前記コンクリート構造物の前記穴に前記棒状部が挿入されたときに下端から上方に湾曲する湾曲面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の立て起こし具。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の立て起こし具を用いて行う立て起こし方法において、
    前記コンクリート構造物の前記穴に前記棒状部を挿入させる工程と、
    前記穴に前記棒状部が挿入された状態で、前記ベース部を通り水平方向に延びる軸を中心として前記コンクリート構造物を起き上がらせる工程と、を備えることを特徴とする立て起こし方法。
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