JP2016049635A - 両面記録媒体 - Google Patents
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Abstract
Description
前記可変情報の印刷には、版がいらず、低コストで印字できるインクジェット方式が普及し始めている。
そこで、前記特許文献1の感熱記録材料において、インク受容層に含有される無機粒子の粒子径を大きくし、インクの吸収性を向上させることが考えられる(例えば、特許文献2参照)。しかし、ロール形態で保管される感熱記録材料では、インク受容層表面の無機粒子の一部が保護層の表面に転写されてしまい、高速で大量にオフセット印刷すると、版汚れが発生し、記録画像が擦れて正確に印刷できないという問題がある。
本発明において、前記「大量に」とは、ロール形態の両面記録媒体を7,000m以上連続に印刷することを意味する。また、前記「版汚れ」とは、版に無機粒子が付着することにより版非画線部に印刷されることを意味する。
本発明の両面記録媒体は、支持体、前記支持体上に、感熱記録層、及び保護層をこの順に有し、前記支持体の感熱記録層を有さない側の面上に、インク受容層を有し、更に必要に応じてその他の層を有してなる。これら各層は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ、材料等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられる。前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記両面記録媒体の大きさ等に応じて適宜選択することができる。前記材料としては、例えば、紙基材、非紙基材などが挙げられる。これらの中でも、記録画像の乾燥性の点から、紙基材が好ましい。
前記パルプとしては、例えば、針葉樹の晒又は未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒又は未晒クラフトパルプ等の化学パルプ;グラウンドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミカルサーモメカニカルパルプ等の機械パルプ;脱墨パルプ等のパルプなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記紙基材の抄紙pHとしては、例えば、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも用いることができる。
前記紙基材には、不透明度を向上させることを目的として、填料を含有させることが好ましい。前記填料としては、例えば、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料などの公知の填料が挙げられる。
前記紙基材としては、必要に応じて、硫酸バンド、サイズ剤、紙力増強剤、歩留まり向上剤、着色剤、染料、消泡剤、pH調整剤などの助剤を含有してもよい。
前記感熱記録層は、ロイコ染料、顕色剤、及び結合剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物などが挙げられる。
前記顕色剤としては、前記ロイコ染料を接触時発色させる電子受容性の種々の化合物又は酸化剤などが適用できる。
前記顕色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール性化合物、チオフェノール性化合物、チオ尿素誘導体、有機酸、及びその金属塩などが挙げられる。
前記顕色剤としては、例えば、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール;4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール);4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェノール;4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール);4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール;4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール);2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール);2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール);4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール);1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン;4,4’−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール;4,4’−ジフェノールスルホン;4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン;4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン;4,4’−ジフェノールスルホキシド;p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル;p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル;プロトカテキュ酸ベンジル;没食子酸ステアリル;没食子酸ラウリル;没食子酸オクチル;1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン;1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン;1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン;1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン;N,N’−ジフェニルチオ尿素;N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素;サリチルアニリド;5−クロロ−サリチルアニリド;2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸;2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸;1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸;ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の金属塩;ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル;ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル;1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン;1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン;2,4’−ジフェノールスルホン;3,3’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン;α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエン;テトラブロモビスフェノールA;テトラブロモビスフェノールS;4,4’−チオビス(2−メチルフェノール);4,4’−チオビス(2−クロロフェノール);チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤の含有量は、前記ロイコ染料1質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましく、2質量部以上10質量部以下がより好ましい。
前記結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体;ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マイレン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記感熱記録層には、更に必要に応じて、前記その他の成分として、例えば、感度向上剤、填料、界面活性剤、滑剤、圧力発色防止剤などを併用することができる。
前記感度向上剤としては、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類;ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類;p−ベンジルビフェニル、m−ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル−β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、ダイヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−ジフェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記感熱記録層塗布液の塗布量としては、乾燥質量で2g/m2以上15g/m2以下が好ましく、3g/m2以上12g/m2以下がより好ましい。前記塗布量が、上記範囲内であると、耐可塑剤性を向上することができる。
前記保護層としては、結着剤、及び顔料を含有してなり、滑剤(ワックス)、架橋剤を含有することが好ましく、更に必要に応じて、その他の成分を含有してなる。
前記結着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性樹脂、水溶性樹脂エマルジョン、疎水性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、低温低湿度条件下でのヘッドマッチング性の点から、水溶性樹脂が好ましい。
前記顔料としては、例えば、水酸化アルミニウム及び炭酸カルシウムから選択される少なくとも1種を含有してなり、必要に応じて、その他の顔料を含有することができる。前記水酸化アルミニウム及び炭酸カルシウムから選択される少なくとも1種を含有することで、ロール形態で前記保護層と前記インク受容層とが接するようにした場合、前記保護層と前記インク受容層との密着が少なくなることにより、前記インク受容層の無機粒子が保護層表面に転写しにくく、かつ長期にわたって印字を行った際のサーマルヘッドに対する耐磨耗性を向上することができる。
前記滑剤(ワックス)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化ポリエチレンワックス、モンタン系ワックス、ステアリン酸亜鉛、シリコーン系ワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、低温低湿環境下でのヘッドマッチング性、及び耐可塑剤性の点から、酸化ポリエチレンワックス、モンタン系ワックスが好ましく、酸化ポリエチレンワックス、モンタン酸エステルワックスがより好ましい。
前記酸化ポリエチレンワックスの重量平均分子量としては、500以上10,000以下が好ましく、600以上9,000以下がより好ましく、700以上8,000以下が特に好ましい。なお、前記重量平均分子量の測定としては、例えば、静的光散乱光度計(商品名:SLS−6000(スタティック光散乱光度計)、大塚電子株式会社製)により、溶媒を1−クロロナフタレン、測定温度を160℃として測定されることができる。
前記酸化ポリエチレンワックスの市販品としては、例えば、商品名:RP−960(中京油脂株式会社製、固形分:30%)、商品名:L−787(中京油脂株式会社製、固形分:30%)などが挙げられる。
前記モンタン酸エステルワックスとしては、市販品を用いてもよく、適宜合成したものを用いてもよく、前記市販品としては、商品名:J−206、(中京油脂株式会社製、固形分30%)などが挙げられる。
前記分散体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)酸化ポリエチレンワックス又はモンタン酸エステルワックスを、分散剤としてのポリビニルアルコールを用いて水に分散させた水分散体、(ii)酸化ポリエチレンワックス又はモンタン酸エステルワックスを、アニオン系の乳化剤を用いて乳化分散したエマルジョンなどが挙げられる。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、水溶性樹脂の耐水化剤として、例えば、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、アジピン酸ジヒドラジドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記保護層塗布液の塗布量としては、乾燥重量で0.1g/m2以上20g/m2以下が好ましく、0.5g/m2以上10g/m2以下がより好ましい。前記塗布量が、上記範囲内であると、耐可塑剤性、及び低温低湿環境下でのヘッドマッチング性を向上することができる。
前記インク受容層は、無機粒子、及び合成樹脂エマルジョンを含むポリマーを含有してなり、必要に応じて、その他成分を含有してなる。
前記無機粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、アルミナゲル、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ゼオライト、焼成クレー、カオリンクレー、タルク、ホイワイトカーボン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、硫酸バリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水性インクの吸収性が良く、また、インクジェット記録部の画像濃度も高いため、シリカが好ましい。
前記湿式法シリカとしては、製造方法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカに分類される。
前記沈降法シリカとしては、市販品を用いてもよく、適宜合成したものを用いてもよい。 前記沈降法シリカの合成としては、珪酸ナトリウムと硫酸とをアルカリ条件下で反応させて製造される。粒子が成長したシリカ粒子を凝集・沈降させ、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の行程を経て精製される。
前記沈降法シリカの市販品としては、例えば、商品名:ニップシール(日本シリカ株式会社製)、商品名:トクシール(株式会社トクヤマ製)などが挙げられる。
前記ゲル法シリカの合成としては、珪酸ナトリウムと硫酸とを酸性条件下で反応させて製造される。熟成中の微小粒子を溶解し、他の一次粒子どうしを結合するように再析出させて精製することができる。なお、他の一次粒子どうしを結合するように再析出させるため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成することができる。
前記ゲル法シリカの市販品としては、例えば、商品名:ニップジェル(東ソー・シリカ株式会社製)、商品名:サイロイド、商品名:サイロジェット(以上、グレースジャパン株式会社製)などが挙げられる。
前記気相法シリカの合成としては、火炎加水分解法によって、四塩化ケイ素を水素、及び酸素と共に燃焼して精製することができ、四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシラン及びトリクロロシラン等のシラン類も、単独又は四塩化ケイ素と混合した状態で精製することができる。
気相法シリカの市販品としては、商品名:アエロジル(日本アエロジル株式会社製)、商品名:QSタイプ(株式会社トクヤマ製)として市販されている。
前記ポリマーは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、オフセット印刷における印刷ピッキング等の物理的ストレスに対して十分な耐久性を持っていることが好ましい。
前記ポリビニルアルコールとしては、例えば、シラノール変性ポリビニルアルコールなどが挙げられる。前記シラノール変性ポリビニルアルコールは、水性インクの吸収速度を低下させることなく、インク受容層の接着強度を向上することができるため、好適に用いることができる。
前記水溶性カチオン性ポリマーとしては、例えば、アリルアミン重合体、アリルアミン・ジアリルアミン塩共重合体、アリルアミン・ジメチルアリルアミン共重合体、部分メトキシカルボニル化アリルアミン重合体、部分尿素化ポリアリルアミン重合体、ジアリルアミン重合体、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、メチルジアリルアミン重合体、ジアリルアミン・二酸化硫黄共重合体、メチルジアリルアミン・二酸化硫黄共重合体、及びこれらの塩;ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・二酸化硫黄共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体、ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェイト・二酸化硫黄共重合体、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミドアミンエピクロロヒドリン樹脂、ポリビニルアミン共重合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ポリマーとしては、上記以外のポリマーを併用することができ、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂などの水性接着剤などが挙げられる。
前記その他の層としては、例えば、下塗り層、中間層などを設けることができる。
前記下塗り層としては、前記支持体と前記感熱記録層との間に設けることができる。前記下塗り層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プラスチック球状微小中空粒子(スチレン−アクリル酸を主体とする共重合体樹脂、商品名:ローペイクHP−91、ローム&ハース電子材料株式会社製、中空率:50%)、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマーテックスPA−9159、日本エイアンドエル株式会社製、固形分濃度:47.5%)、及び水を混合して下塗り層塗布液を調製し、前記支持体上に塗布することによって、下塗り層を形成することができる。
前記中間層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、結着樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有することができる。
前記その他の成分としては、例えば、中空粒子、界面活性剤、顔料などが挙げられる。
前記結着樹脂、前記中空粒子、前記界面活性剤、前記顔料としては、前記下塗り層、前 記感熱記録層、前記保護層と同様のものを用いることができる。
前記中間層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm以上10μm以下が好ましく、0.3μm以上5μm以下がより好ましい。
本発明の両面記録媒体としては、ロール形態で保管されることができる。ロール形態としては、ロール形態の芯材はあってもなくてもよいが、最終的にロールが使用されて無くなると捨てられるためコアレスタイプが好ましい。
本発明の両面記録媒体としては、ロール形態で保管し、高速で大量にオフセット印刷しても、無機粒子の転写量が少なく、版汚れの発生を防止でき、高品位な記録画像が得られるため、例えば、レシート、チケット(鉄道用、航空機用、イベント用等)、ロッテリー(ロト6、ナンバーズ)などに適用することができる。
−下塗り層塗布液−
・プラスチック球状微小中空粒子(スチレン−アクリル酸を主体とする共重合体樹脂、商品名:ローペイクHP−91、ローム&ハース電子材料株式会社製、中空率:50%)・・・36部
・スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:スマーテックスPA−9159、日本エイアンドエル株式会社製、固形分濃度:47.5%)・・・10部
・水・・・54部
−ロイコ染料分散液−
・ロイコ染料:2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン・・・20部
・結着剤:イタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液・・・20部
・水・・・60部
・顕色剤:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン(商品名:D−8、日本曹達株式会社製)・・・20部
・結着剤:イタコン酸変性ポリビニルアルコール(変性率:1モル%)(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液・・・20部
・シリカ(商品名:ミズカシルP−527、水澤化学工業株式会社製)・・・10部
・水・・・50部
続いて、前記ロイコ染料分散液と前記顕色剤分散液を1:7の割合で混合し、水で固形分を25%に調整し、攪拌して、感熱記録層塗布液を調製した。
−保護層分散液A液−
・顔料:水酸化アルミニウム(フィラー)(商品名:ハイジライトH−43M、昭和電工株式会社製)・・・20部
・結着剤:イタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液・・・20部
・水・・・60部
上記組成の材料を、サンドミルを用いて4時間分散し、保護層分散液A液を調製した。
・顔料:炭酸カルシウム(商品名:BR−15、白石工業株式会社製)・・・20部
・結着剤:イタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液・・・20部
・水・・・60部
上記組成の材料を、サンドミルを用いて4時間分散し、保護層分散液B液を調製した。
・顔料:カオリン(商品名:UW−90、エンゲルハード社製)・・・20部
・結着剤:イタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液・・・20部
・水・・・60部
上記組成の材料を、サンドミルを用いて4時間分散し、保護層分散液C液を調製した。
保護層塗布液1〜14の調製例を以下に記す。なお、結着剤の固形分100質量部に対する、顔料及び滑剤の固形分含有量(部)を表1及び表2に示した。
・保護層分散液A液・・・750部
・結着剤:イタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液・・・850部
・滑剤:酸化ポリエチレンワックスエマルジョン(商品名:RP−960、中京油脂株式会社製、固形分:30%)・・・83部
・架橋剤:ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂エマルジョン(商品名:WS525、星光PMC株式会社製、固形分:25%)・・・40部
上記組成の材料を混合、攪拌して、水で固形分合計含有量を10%に調整し、保護層塗布液1を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、保護層分散液A液550部、及びイタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液を890部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液2を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、保護層分散液A液1,000部、及びイタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液を800部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液3を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、酸化ポリエチレンワックスエマルジョンを、モンタン酸エステルワックス(商品名:RP−960、中京油脂株式会社製、固形分30%)に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液4を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、酸化ポリエチレンワックスエマルジョンを0部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液5を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、酸化ポリエチレンワックスエマルジョンを333部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液6を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、イタコン酸変性ポリビニルアルコールを、ジアセトン変性ポリビニルアルコール(商品名:D−700VH、日本酢ビ・ポバール株式会社製、重合度:1,700)10%水溶液に変更し、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を、アジピン酸ジヒドラジド(架橋剤)(商品名:ADH、株式会社日本ファインケム製)10%水溶液に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液7を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、保護層分散液A液を保護層分散液C液に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液8を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、保護層分散液A液500部、及びイタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液を900部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液9を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、保護層分散液A液1,050部、及びイタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液を790部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液10を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、酸化ポリエチレンワックスエマルジョンをステアリン酸亜鉛溶液(商品名:ハイドリンZ−7−30、中京油脂株式会社製、固形分30%)に変更した以外は、保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液11を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、保護層分散液B液750部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液12を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、保護層分散液B液550部、及びイタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液を890部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液13を調製した。
前記保護層塗布液1のうち、保護層分散液B液1,000部、及びイタコン酸変性ポリビニルアルコール(商品名:KL−318、株式会社クラレ製)の10%水溶液を800部に変更した以外は、前記保護層塗布液1と同様にして保護層塗布液14を調製した。
−無機粒子分散液の調製例−
−−無機粒子分散液A液の調製例1−−
シリカA(商品名:サイリシア450、富士シリシア化学株式会社製、平均二次粒子径:8μm)20部、水79.8部、及び水酸化ナトリウム0.2部をディスパーで混合攪拌し、固形分20%の無機粒子分散液A液を調製した。
シリカB(商品名:サイリシア380、富士シリシア化学株式会社製、平均二次粒子径:9μm)20部、水79.8部、及び水酸化ナトリウム0.2部をディスパーで混合攪拌し、固形分20%の無機粒子分散液B液を調製した。
シリカC(商品名:AZ−6A0、東ソー・シリカ株式会社製、平均二次粒子径:9μm)20部、水79.8部、及び水酸化ナトリウム0.2部をディスパーで混合攪拌し、固形分20%の無機粒子分散液C液を調製した。
シリカD(商品名:AY−603、東ソー・シリカ株式会社製、平均二次粒子径:11μm)20部、水79.8部、及び水酸化ナトリウム0.2部をディスパーで混合攪拌し、固形分20%の無機粒子分散液D液を調製した。
シリカE(商品名:サイリシア370、富士シリシア化学株式会社製、平均二次粒子径:6.4μm)20部、水79.8部、及び水酸化ナトリウム0.2部をディスパーで混合攪拌し、固形分20%の無機粒子分散液E液を調製した。
インク受容層塗布液1〜24の調製例を以下に記す。前記インク受容層塗布液1〜24における無機粒子、ポリビニルアルコール、水溶性カチオン性ポリマー、及び合成樹脂エマルジョンの固形分含有量(部)を、下記に記載の固形分含有量(部)で混合撹拌し、インク受容層塗布液中の固形分濃度が16%になるように水で調製し、インク受容層塗布液1〜24を調製した。なお、固形分含有量(部)が0であるものは、該当成分を含有しないことを示す。無機粒子の固形分100質量部に対する、ポリビニルアルコール、水溶性カチオン性ポリマー、及び合成樹脂エマルジョンの固形分含有量(部)、並びにポリマーの固形分合計含有量(部)を表3〜表5に示した。
・無機粒子分散液A液・・・500部
・ポリビニルアルコール:シラノール変性ポリビニルアルコール(商品名:R−1130、株式会社クラレ製)・・・35部
・水溶性カチオン性ポリマー:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)・・・57.2部
・合成樹脂エマルジョン:エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)・・・17.9部
上記組成の材料を混合、攪拌し、固形分濃度が16%になるように水で調整し、インク受容層塗布液1を調製した。
前記インク受容層塗布液1のうち、無機粒子分散液A液500部を無機粒子分散液B液500部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液1と同様にしてインク受容層塗布液2を調製した。
前記インク受容層塗布液1のうち、無機粒子分散液A液500部を無機粒子分散液C液500部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液1と同様にしてインク受容層塗布液3を調製した。
前記インク受容層塗布液1のうち、無機粒子分散液A液500部を無機粒子分散液D液500部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液1と同様にしてインク受容層塗布液4を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)8.95部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液5を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、シラノール変性ポリビニルアルコール35部、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)57.2部、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をシラノール変性ポリビニルアルコール40部、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)85.8部、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)53.6部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液6を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンB(エチレン酢ビエマルジョン、商品名:スミカフレックス400HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:55%)18.2部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液7を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンC(商品名:スミカフレックス305HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:50%)20部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液8を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンD(商品名:スミカフレックス401HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:55%)18.2部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液9を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンE(商品名:モビニール106E、日本合成化学工業株式会社製、固形分:45%)22.3部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液10を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンF(商品名:モビニール109E、日本合成化学工業株式会社製、固形分:55%)18.2部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液11を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンG(商品名:モビニール180E、日本合成化学工業株式会社製、固形分:55%)18.2部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液12を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部を酢ビエマルジョンA(商品名:モビニール168N、日本合成化学工業株式会社製、固形分:50%)20部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液13を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部を酢ビエマルジョンB(商品名:モビニール206、日本合成化学工業株式会社製、固形分:50%)20部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液14を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部を未変性スチレンブタジエン共重合体(商品名:SR−130、日本エイアンドエル株式会社製)10部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液15を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)57.2部をポリアリルアミン塩酸塩(商品名:PAA−HCL−10L、ニットーボーメディカル株式会社製、固形分:40%)50部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液16を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)57.2部をポリジアリルアミン塩酸塩(商品名:PAS−92、ニットーボーメディカル株式会社製、固形分:20%)100部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液17を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)57.2部をポリメチルジアリルアミン塩酸塩(商品名:PAS−M−1、ニットーボーメディカル株式会社製、固形分:50%)40部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液18を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)57.2部をポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:シャロールDC−902P、第一工業製薬株式会社製、固形分:51%)39.3部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液19を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)57.2部をポリジアリルアミンエピクロルヒドリン(商品名:ユニセンスKHE105L、センカ株式会社製、固形分:54%)37.1部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液20を調製した。
前記インク受容層塗布液1のうち、無機粒子分散液A液500部を無機粒子分散液E液500部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液1と同様にしてインク受容層塗布液21を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、シラノール変性ポリビニルアルコール35部、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)57.2部、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部を、シラノール変性ポリビニルアルコール50部、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)85.8部、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)53.6部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液22を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製)0部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液23を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、エチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)17.9部をエチレン酢ビエマルジョンA(商品名:スミカフレックス455HQ、住化ケムテックス株式会社製、固形分:56%)5.36部に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液24を調製した。
前記インク受容層塗布液2のうち、シラノール変性ポリビニルアルコール35部、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)57.2部をシラノール変性ポリビニルアルコール20部、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(商品名:SC−100、ハイモ株式会社製、固形分:35%)28.6部、に変更した以外は、前記インク受容層塗布液2と同様にしてインク受容層塗布液25を調製した。
−両面記録媒体の作製−
市販の上質紙(商品名:npi上質、日本製紙株式会社製、坪量81.4g/m2)の表面に、前記下塗り層塗布液を乾燥付着量が2g/m2となるように塗布し、乾燥して下塗り層を形成した。前記下塗り層上に、前記感熱記録層塗布液を乾燥付着量が6g/m2となるように塗布し、乾燥して感熱記録層を形成した。前記感熱記録層上に、前記保護層塗布液1を、乾燥付着量が2g/m2となるように塗布し、乾燥して保護層を形成した。次に、前記上質紙の感熱記録層を有しない側の面上に、前記インク受容層塗布液1を乾燥付着量が4.5g/m2となるように塗布し、乾燥してインク受容層を形成した。
実施例2〜33及び比較例1〜5について、表6に記載の保護層塗布液、及びインク受容層塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして、両面記録媒体を作製した。
<評価方法>
(1)版汚れの評価
−無機粒子の転写量−
保護層表面とインク受容層表面を重ね合わせ、加圧試験機で5kgf/cm2の加重をかけて70℃環境下で6時間保管した。保管後、保護層表面の無機粒子の転写量を、蛍光X線分析装置を用いて計測し、保管試験後の値から保管試験前の値を差し引いて求めた。なお、数値単位はkcpsであり、数値が少ない程、保護層表面への無機粒子の転写量が少ないため、表面のオフセット印刷における版汚れの発生が少ない。また、無機粒子の転写量が、40kcps以下が実用上問題無いレベルである。
蛍光X線分析装置:理学電気工業株式会社製 ZSX Primus II)
検出元素:インク受容層の無機粒子元素(本実施例ではSi)
分析情報:強度測定
結果を表6の「無機粒子の転写量」に示した。
サンプルをロール形態で30℃、14日間保管した後、感熱記録層表面をオフセット印刷機(商品名:ダイヤ3H−4、三菱重工業株式会社製)でYMCK4色を用いた全面印刷画像を7,000m連続して印刷し、印刷後の版に付着した汚れ及び記録画像を目視で確認して、下記評価基準に基づき、「版汚れ」を評価した。結果を表6の「版汚れ」に示した。「◎」〜「△」であれば実用上問題のないレベルである。
−評価基準−
◎:版汚れが全く無く、記録画像が正常に印刷されている
○:版汚れがほとんど無く、記録画像が正常に印刷されている
△:版汚れが僅かにあるが、記録画像が正常に印刷されている
×:版汚れが酷く、実用性に欠け、記録画像がかすれる
(耐可塑剤性)
熱傾斜試験機(株式会社東洋精機製作所製)を用いて、前記支持体の感熱記録層を有する側の面上から、マクベス反射濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)で画像濃度が1.30になるように熱ブロックで印字し、印字物を得た。その後、得られた印字物の印字面に可塑剤を含む塩ビラップ(商品名:ポリマラップ、信越ポリマー株式会社製)を貼り合わせ40℃で15時間放置し、前記放置後の印字面の画像濃度をマクベス反射濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)にて測定した。試験後の画像濃度が高いほど、耐可塑剤性が高く、画像信頼性に優れる。結果を表6の「耐可塑剤性」に示した。前記画像濃度が、1.0以上であれば実用上問題のないレベルである。
各両面記録媒体、及びサーマルプリンター(商品名:L’esprit R−12、サトー株式会社製)を5℃、35%RHの低温低湿環境下に1時間放置して調温・調湿した後、各感熱記録層に幅8cm×長さ8cmの全面黒ベタ発色印字の印字パターンを印字した。前記印字の印字長は、サーマルプリンターによって前記印字パターンを印字した際の印字開始部から印字終了部までの印字の長さであり、耐スティッキング性が優れている場合は、前記印字パターンが正確に印字される。一方、耐スティッキング性が劣る場合は、両面記録媒体の同一部分に重複して印字されるため、印字パターンが正確に印字されない。また、目視による印字品質確認も実施し、下記の基準により、低温低湿環境下での「ヘッドマッチング性」の評価を行った。但し、下記評価基準において、4以上が、市場において使用可能である。結果を表6の低温低湿環境下での「ヘッドマッチング性」に示した。
−評価基準−
5:スティッキングは発生しない
4:スティッキングは発生するが、品質には問題がない
3:スティッキングが発生し、品質に問題がある
2:うまく搬送されず、スティッキングが発生する
1:全く搬送されない
(記録画像の乾燥性)
作製した各両面記録媒体について、市販のインクジェットプリンター(商品名:MG−6330、キヤノン株式会社製)を用いて、インク受容層に、用紙種類:普通紙、印刷設定:標準の条件で、縦5cm×横5cmの黒ベタ(印字率100%)画像の印字を行い、記録画像を得た。得られた記録画像の印字部のインク吸収性を目視により観察し、下記基準で「記録画像の乾燥性」を評価した。記録画像の乾燥性は1〜5の数値で表した。前記記録画像の乾燥性が1であると、インクの吸収性が最も悪いことを表し、前記数値が大きくなるほど良好となり、5はインクの吸収性が最良なことを示す。3以上であれば実用上問題ないレベルである。結果を表6の「記録画像の乾燥性」に示した。
上記で得られた前記記録画像の画像濃度を、マクベス反射濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)で測定し、下記基準で「画像濃度」を評価した。前記画像濃度が高い程印字品質が高く、1.50以上が実用上問題ないレベルである。結果を表6の「画像濃度」に示した。
各両面記録媒体におけるインク受容層に、粘着テープ(商品名:セロテープ(登録商標)、ニチバン株式会社製)を貼り、しっかりと圧着した後、ゆっくり剥がし、インク受容層の剥離状態を観察し、インク受容層と支持体との「接着強度」を1〜5の数値で評価した。前記数値が大きいほど良好な特性を示し、5は全く剥がれないことを示す。3以上で実用上問題無い。一方、2以下の場合、インク受容層の耐ピッキング性が低いため、オフセット印刷時の版汚れが発生しやすくなる。結果を表6の「接着強度」に示した。
作製した両面記録媒体を、20℃の水に10分間浸漬した後、取り出してインク受容層を指で10回擦り、インク受容層の剥がれを目視により観察し、下記評価基準に基づき、インク受容層の「耐水性」を評価した。評価が「○」であれば、実用上問題無いレベルである。「△」、及び「×」の場合、インク受容層が湿し水へ溶解やすくなり、オフセット印刷の版汚れが発生しやすくなる。結果を表6の「耐水性」に示した。
−評価基準−
○:インク受容層の剥がれ無し
△:インク受容層の一部剥がれ有り
×:インク受容層の全面剥がれ有り
<1> 支持体と、前記支持体上に、感熱記録層と、保護層とをこの順に有し、前記支持体の感熱記録層を有さない側の面上に、インク受容層とを有してなり、
前記保護層が、水酸化アルミニウム及び炭酸カルシウムから選択される少なくとも1種を含む顔料、並びに結着剤を含有し、
前記顔料の含有量が、前記結着剤100質量部に対して、110質量部以上であり、
前記インク受容層が、平均二次粒子径8μm以上である無機粒子、及び合成樹脂エマルジョンを含むポリマー、を含有し、
前記合成樹脂エマルジョンの固形分含有量が、前記無機粒子100質量部に対して、5質量部以上であり、
ロール形態であることを特徴とする両面記録媒体である。
<2> 前記インク受容層が、ポリマーとして、ポリビニルアルコール、及び水溶性カチオン性ポリマーを更に含有し、
前記ポリマーの固形分合計含有量が、無機粒子100質量部に対して、100質量部以下である前記<1>に記載の両面記録媒体である。
<3> 前記顔料の含有量が、前記結着剤100質量部に対して、200質量部以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の両面記録媒体である。
<4> 前記無機粒子が、シリカであり、
前記無機粒子の平均二次粒子径が、9μm以上である前記<1>から<3>のいずれかに記載の両面記録媒体である。
<5> 前記顔料の含有量が、前記結着剤100質量部に対して、150質量部以上200質量部以下であり、
前記ポリマーの固形分合計含有量が、無機粒子100質量部に対して、65質量部以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の両面記録媒体である。
<6> 前記保護層が、滑剤を含有し、
前記滑剤が、モンタン酸エステルワックス、及び酸化ポリエチレンワックスの少なくともいずれかである前記<1>から<5>のいずれかに記載の両面記録媒体である。
<7> 前記滑剤の含有量が、前記結着剤100質量部に対して、100質量部以下である前記<6>に記載の両面記録媒体である。
Claims (7)
- 支持体と、前記支持体上に、感熱記録層と、保護層とをこの順に有し、前記支持体の感熱記録層を有さない側の面上に、インク受容層とを有してなり、
前記保護層が、水酸化アルミニウム及び炭酸カルシウムから選択される少なくとも1種を含む顔料、並びに結着剤を含有し、
前記顔料の含有量が、前記結着剤100質量部に対して、110質量部以上であり、
前記インク受容層が、平均二次粒子径8μm以上である無機粒子、及び合成樹脂エマルジョンを含むポリマー、を含有し、
前記合成樹脂エマルジョンの固形分含有量が、前記無機粒子100質量部に対して、5質量部以上であり、
ロール形態であることを特徴とする両面記録媒体。 - 前記インク受容層が、ポリマーとして、ポリビニルアルコール、及び水溶性カチオン性ポリマーを更に含有し、
前記ポリマーの固形分合計含有量が、無機粒子100質量部に対して、100質量部以下である請求項1に記載の両面記録媒体。 - 前記顔料の含有量が、前記結着剤100質量部に対して、200質量部以下である請求項1から2のいずれかに記載の両面記録媒体。
- 前記無機粒子が、シリカであり、
前記無機粒子の平均二次粒子径が、9μm以上である請求項1から3のいずれかに記載の両面記録媒体。 - 前記顔料の含有量が、前記結着剤100質量部に対して、150質量部以上200質量部以下であり、
前記ポリマーの固形分合計含有量が、無機粒子100質量部に対して、65質量部以下である請求項1から4のいずれかに記載の両面記録媒体。 - 前記保護層が、滑剤を含有し、
前記滑剤が、モンタン酸エステルワックス、及び酸化ポリエチレンワックスの少なくともいずれかである請求項1から5のいずれかに記載の両面記録媒体。 - 前記滑剤の含有量が、前記結着剤100質量部に対して、100質量部以下である請求項6に記載の両面記録媒体。
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