JP2016048191A - センサー素子、センサーデバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

センサー素子、センサーデバイス、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】センサー特性の良好なセンサー素子、ならびに、かかるセンサー素子を備えた信頼性の高いセンサーデバイス、電子機器および移動体を提供すること。【解決手段】センサー素子2は、基部21と、1対の駆動用振動腕221、222と、1対の検出用振動腕231、232と、1対の支持部251、252と、2本の吊り腕261、262と、を備えている。基部21は、y軸方向の長さが相対的に長い第1部分211と、y軸方向の長さが第1部分211よりも短い第2部分212と、を備えている。また、支持部251、252は、y軸方向に沿って延在する細長い形状をなし、かつ、x軸方向に沿って互いに離間するように並んでいる。そして、駆動用振動腕221、222および検出用振動腕231、232はそれぞれ第1部分211から延出し、吊り腕261、262はそれぞれ第2部分212から延出している。【選択図】図2

Description

本発明は、センサー素子、センサーデバイス、電子機器および移動体に関するものである。
センサー素子としては、例えば、車両における車体制御、カーナビゲーションシステムの自車位置検出、デジタルカメラやビデオカメラ等の振動制御補正(いわゆる手ぶれ補正)等に用いられ、角速度、加速度等の物理量を検出する素子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の圧電振動デバイスは、駆動腕および検出腕からなる振動腕と、振動腕を支持する基部と、を備えるセンサ部と、センサ部を保持する固定部と、湾曲部を含み基部と固定部とを接続する支持腕部と、を有することが開示されている。このうち、基部は、平面視において、X軸方向に延在する2辺とX軸に直交するY軸方向に延在する2辺とで画成された長方形をなしており、支持腕部は、基部のうちY軸方向に延在する2辺からX軸方向に沿って延出している。
また、固定部には電極パッドが設けられており、支持腕部上に配設された配線を介して駆動腕や検出腕に設けられた圧電素子と電極パッドとが接続されていることが開示されている。
このような圧電振動デバイスでは、駆動腕を同一周期で互いに接近と離間とを繰り返すように振動させた状態で、Y軸方向を回転軸とする回転運動が加わると、コリオリ力に基づいて、X軸とY軸の双方に直交するZ軸方向に検出振動が生じる。そして、この検出振動が基部へ伝達されると、検出腕にも検出振動が励振されるため、この検出振動の変位を検出することにより、回転運動の角速度を求めることができる。
特開2011−75415号公報
しかしながら、特許文献1に記載の圧電振動デバイスは、基部へ伝達された検出振動に伴う変位が、基部に接続されている支持腕部に伝搬し易いという課題を抱えている。支持腕部には、検出腕に設けられた圧電素子と電極パッドとを接続する配線が配設されていることから、支持腕部に伝搬した変位に伴って発生した電荷がノイズとして配線に重畳してしまう。その結果、センサー特性の低下を招く。
本発明の目的は、センサー特性の良好なセンサー素子、ならびに、かかるセンサー素子を備えた信頼性の高いセンサーデバイス、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明のセンサー素子は、互いに直交する2つの方向を第1方向および第2方向とするとき、
第1部分と、前記第1方向に沿った長さが前記第1部分よりも短い第2部分と、を備える基部と、
前記基部の前記第1部分から前記第1方向に沿って延出し、駆動振動する複数の駆動用振動腕と、
前記基部の前記第1部分から前記第1方向に沿い、前記駆動用振動腕とは逆方向に向かって延出し、前記駆動用振動腕に加えられた物理量に応じて振動する複数の検出用振動腕と、
前記第2方向に沿って互いに離間して並ぶ複数の支持部と、
前記基部の前記第2部分と前記支持部との間に設けられた吊り腕と、
を有し、
前記支持部が、前記吊り腕および前記第2部分を介して前記第1部分と連結していることを特徴とする。
これにより、駆動用振動腕および検出用振動腕の検出振動が第1部分に閉じ込められ易くなり、吊り腕に敷設された配線にノイズ電流が発生し難くなるので、例えばセンサー素子に物理量が加えられていない状態でのセンサー出力の温度特性あるいは感度の温度特性が劣化したり、感度が低下したりすることが抑制される。その結果、センサー特性の良好なセンサー素子が得られる。
[適用例2]
本発明のセンサー素子では、前記基部の前記第1部分は、前記第2部分に比べて前記第1方向に突出しており、前記第1部分の突出長さをKyとし、前記駆動用振動腕の前記第2方向の長さをDwとしたとき、
0.3Dw≦Ky≦2Dw
の関係を満足することが好ましい。
これにより、第1部分が第2部分から十分な長さで突出していることになるので、駆動用振動腕および検出用振動腕の検出振動が第1部分により閉じ込められ易くなり、センサー素子のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
[適用例3]
本発明のセンサー素子では、前記基部の前記第2部分は、前記第1部分に比べて前記第2方向に突出しており、前記第2部分の突出長さをKxとし、前記駆動用振動腕の前記第2方向の長さをDwとしたとき、
0.5Dw≦Kx≦3Dw
の関係を満足することが好ましい。
これにより、第2部分が第1部分から十分な長さで突出していることになるので、駆動用振動腕および検出用振動腕の検出振動が第1部分から第2部分へと遷移し難くなり、センサー素子のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
[適用例4]
本発明のセンサー素子では、前記基部の前記第1部分は、前記第2部分に比べて前記第1方向に突出しており、その突出部分の前記第2方向の長さをKwとし、前記駆動用振動腕の前記第2方向の長さをDwとし、複数の前記駆動用振動腕の全体の前記第2方向の長さをDssとしたとき、
Dss≦Kw≦Dss+2Dw
の関係を満足することが好ましい。
これにより、第1部分の突出部分の第2方向の長さが、複数の駆動用振動腕全体の第2方向の長さよりも長くなるため、検出振動の閉じ込め性を高めることができる。その結果、センサー素子の大型化を防止しつつ、センサー特性の劣化を抑制することができる。
[適用例5]
本発明のセンサー素子では、前記基部の前記第1部分は、前記第2部分に比べて前記第1方向に突出しており、その突出部分の平面視における前記第2方向に臨む辺と前記駆動用振動腕の平面視における前記第2方向に臨む辺との距離をDhとし、前記駆動用振動腕の前記第2方向の長さをDwとしたとき、
(1/3)Dw≦Dh
の関係を満足することが好ましい。
これにより、駆動用振動腕が駆動振動したときに、それに伴って第1部分も同様に面内方向に振動してしまうことが抑制され易くなる。その結果、駆動振動が不安定になったり第1部分における検出振動の閉じ込め性が低下したりするのを抑制し、センサー素子のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
[適用例6]
本発明のセンサー素子では、前記基部は、さらに、前記第2部分と前記吊り腕との間に設けられ、前記第1方向の長さが前記第2部分よりも短い第3部分を備えることが好ましい。
これにより、吊り腕への振動の伝搬をより確実に抑制することができ、センサー素子のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
[適用例7]
本発明のセンサー素子では、前記基部の前記第1部分は、前記第2部分に比べて前記第1方向の両側にそれぞれ突出しており、
前記基部の前記第2部分は、前記第1部分に比べて前記第2方向の両側にそれぞれ突出していることが好ましい。
これにより、駆動用振動腕と検出用振動腕の双方の検出振動を第1部分に閉じ込め易くなる。それとともに、この振動が2本の吊り腕の双方に伝搬され難くなる。その結果、センサー素子のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
[適用例8]
本発明のセンサーデバイスは、本発明のセンサー素子と、前記センサー素子を収納するパッケージと、を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高いセンサーデバイスが得られる。
[適用例9]
本発明の電子機器は、本発明のセンサーデバイスを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例10]
本発明の移動体は、本発明のセンサーデバイスを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明のセンサーデバイスの第1実施形態の概略構成を示す断面図である。 図1に示すセンサーデバイスが備えるセンサー素子(本発明のセンサー素子の第1実施形態)を示す平面図である。 図3(a)は、図2に示すセンサー素子が備える駆動用振動腕の拡大平面図、図3(b)は、図3(a)に示す駆動用振動腕の断面図である。 図4(a)は、図2に示すセンサー素子が備える検出用振動腕の拡大平面図、図4(b)は、図4(a)に示す検出用振動腕の断面図である。 図2に示すセンサー素子の動作を説明するための図である。 図2に示すセンサー素子の基部について説明するための平面図である。 本発明のセンサー素子の第2実施形態を示す平面図である。 図7に示すセンサー素子の基部について説明するための平面図である。 本発明のセンサー素子の第3実施形態を示す平面図である。 図9に示すセンサー素子の基部について説明するための平面図である。 本発明のセンサー素子の第4実施形態を示す平面図である。 本発明のセンサーデバイスを備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明のセンサーデバイスを備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明のセンサーデバイスを備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。 比較例で得られたセンサー素子を示す平面図である。
以下、本発明のセンサー素子、センサーデバイス、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
[センサーデバイス]
まず、本発明のセンサーデバイスの第1実施形態およびセンサー素子の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明のセンサーデバイスの第1実施形態の概略構成を示す断面図である。図2は、図1に示すセンサーデバイスが備えるセンサー素子(本発明のセンサー素子の第1実施形態)を示す平面図である。図3(a)は、図2に示すセンサー素子が備える駆動用振動腕の拡大平面図、図3(b)は、図3(a)に示す駆動用振動腕の断面図、図4(a)は、図2に示すセンサー素子が備える検出用振動腕の拡大平面図、図4(b)は、図4(a)に示す検出用振動腕の断面図、図5は、図2に示すセンサー素子の動作を説明するための図である。図6は、図2に示すセンサー素子の基部について説明するための平面図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図1〜5において互いに直交するx軸、y軸およびz軸を図示しており、x軸に平行な方向を「x軸方向」、y軸に平行な方向を「y軸方向」、z軸に平行な方向を「z軸方向」という。また、図示したx軸を表す矢印のうち、先端側を「+x側」、基端側を「−x側」といい、y軸を表す矢印のうち、先端側を「+y側」、基端側を「−y側」といい、z軸を表す矢印のうち、先端側を「+z側」、基端側を「−z側」という。また、特に、+z側を「上」、−z側を「下」ともいう。また、一部の図では、配線の図示を省略している。
図1に示すセンサーデバイス1は、物理量として角速度を検出するジャイロセンサーである。
このようなセンサーデバイス1は、例えば、撮像機器の手振れ補正や、GPS(Global Positioning System)衛星信号を用いた移動体ナビケーションシステムにおける車両等の姿勢検出、姿勢制御等に用いることができる。
かかるセンサーデバイス1は、図1に示すように、センサー素子2と、ICチップ16と、センサー素子2およびICチップ16を収納するパッケージ12と、を備えている。
以下、センサーデバイス1を構成する各部を順次説明する。
(パッケージ)
図1に示すように、パッケージ12は、上方に開放する凹部を有するベース部材13と、このベース部材13の凹部を覆うように設けられた蓋部材(リッド)14と、を備える。これにより、ベース部材13と蓋部材14との間には、センサー素子2およびICチップ16が収納される内部空間が形成されている。
ベース部材13は、平板状の板体131と、板体131の上面の外周部から立設する枠体132とで構成されている。
このようなベース部材13は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、水晶、ガラス等で構成されている。
また、ベース部材13には、蓋部材14が気密的に接合されている。これにより、パッケージ12内が気密封止されている。
この蓋部材14は、例えば、ベース部材13と同材料、または、コバール、42アロイ、ステンレス鋼等の金属で構成されている。なお、蓋部材14に導電性を付与することで、蓋部材14に電磁シールド効果を付与することができる。
ベース部材13と蓋部材14との接合方法としては、特に限定されず、例えば、ろう材、硬化性樹脂等で構成された接着剤による接合方法、シーム溶接、レーザー溶接等の溶接方法等を用いることができる。
かかる接合は、減圧下または不活性ガス雰囲気下で行うことにより、パッケージ12内を減圧状態または不活性ガス封入状態に保持することができる。
(ICチップ)
ICチップ16は、ベース部材13の凹部の底面に載置されている。
図1に示すICチップ16は、前述したセンサー素子2を駆動する機能と、センサー素子2からの出力(センサー出力)を検出する機能と、を有する電子部品である。このようなICチップ16は、図示しないが、センサー素子2を駆動する駆動回路と、センサー素子2からの出力を検出する検出回路と、を備える。
また、ICチップ16には、図示しない複数の接続端子が設けられており、図示しない電気配線を介してセンサー素子2と電気的に接続されているとともに、パッケージ12の外部接続端子(図示せず)に電気的に接続されている。
なお、センサーデバイス1におけるICチップ16の位置は、図1に示す位置に限定されず、例えばセンサー素子2と同一面上であってもよい。
(センサー素子)
センサー素子2は、1つの軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサー素子である。
このセンサー素子2は、図1に示すように、本体17と、本体17の表面にそれぞれ成膜された電極群50および端子群57と、を備えている。
このうち、本体17は、図2に示すように、基部21と、1対の駆動用振動腕221、222と、1対の検出用振動腕231、232と、1対の支持部251、252と、2本の吊り腕261、262と、を備えている。この本体17は、圧電体材料で一体的に形成されている。このような圧電体材料としては、特に限定されないが、水晶を用いるのが好ましい。これにより、センサー素子2の特性を優れたものとすることができる。
なお、本実施形態では、本体17の上面を「上面17a」とし、下面を「下面17b」とする。
水晶は、互いに直交するX軸(電気軸)、Y軸(機械軸)およびZ軸(光学軸)を有する。本体17は、例えば、Z軸が厚さ方向に対応しX軸およびY軸にそれぞれ平行な板面を有する水晶基板にエッチング加工を施すことによって形成することができる。かかる基板の厚さは、センサー素子2の共振周波数、外形サイズ、加工性等に応じて適宜設定される。
一方、電極群50および端子群57は、それぞれ、金(Au)、銅(Cu)、その他の金属といった導電材で構成される。
電極群50は、駆動用振動腕221、222に設けられた駆動用電極群51、52と、検出用振動腕231、232に設けられた検出用電極群53、54と、を含んでいる。
端子群57は、支持部251に設けられた第1駆動用端子57a、第1検出用端子57cおよび第3検出用端子57eと、支持部252に設けられた第2駆動用端子57b、第2検出用端子57dおよび第4検出用端子57fと、を含んでいる。
これらの電極群50および端子群57は、厚膜や薄膜として形成することができる。
センサー素子2は、支持部251、252がベース部材13に固定されることによって、基部21、検出用振動腕231、232、および駆動用振動腕221、222が、ベース部材13およびICチップ16に接触しないように支持されている。支持にあたって、端子群57は、支持部251、252の下面17bに設けられている。一方、ベース部材13の板体131の上面には、端子群58が設けられている。そして、端子群57と端子群58とが対向するようにセンサー素子2が保持された状態で、端子群57と端子群58との間が導電接合材59を介して接合されている。これにより、ベース部材13とセンサー素子2とが電気的および機械的に接続される。導電接合材59としては、例えば、はんだ、ろう材、導電性接着剤等が挙げられる。
本体17は、前述したように、基部21と、1対の駆動用振動腕221、222と、1対の検出用振動腕231、232と、1対の支持部251、252と、2本の吊り腕261、262と、を備えている。
駆動用振動腕221、222は、それぞれ、基部21からy軸方向(第1方向)に沿うように延在しているとともに−y側に向かって延出している。また、駆動用振動腕221、222は、それぞれ水晶のY軸に沿って延在している。さらに、駆動用振動腕221、222の横断面は、例えばそれぞれx軸に平行な1対の辺とz軸に平行な1対の辺とで構成された矩形をなしている。
そして、駆動用振動腕221には、駆動用電極群51が設けられ、同様に、駆動用振動腕222には、駆動用電極群52が設けられている。
以下、駆動用電極群51について説明する。なお、駆動用電極群52の構成は、駆動用電極群51と同様であるので、その説明を省略する。
駆動用電極群51は、図3(a)、(b)に示すように、駆動用振動腕221の上面17aに設けられた第1駆動用電極511と、駆動用振動腕221の下面17bに設けられた第2駆動用電極512と、駆動用振動腕221の一方(図3中の左側)の側面に設けられた第3駆動用電極513と、駆動用振動腕221の他方(図3中の右側)の側面に設けられた第4駆動用電極514とで構成されている。
第1駆動用電極511および第2駆動用電極512は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、第3駆動用電極513および第4駆動用電極514は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。
このような第1駆動用電極511および第2駆動用電極512は、図示しない配線を介して、支持部251に設けられた第1駆動用端子57aと電気的に接続されている。また、第3駆動用電極513および第4駆動用電極514は、図示しない配線を介して、支持部252に設けられた第2駆動用端子57bと電気的に接続されている。
検出用振動腕231、232は、それぞれ、基部21からy軸方向(第1方向)に沿って延在しているとともに、駆動用振動腕221、222とは逆方向、すなわち+y側向かって延出している。また、検出用振動腕231、232は、それぞれ水晶のY軸に沿って延在している。さらに、検出用振動腕231、232の横断面は、例えばそれぞれx軸に平行な1対の辺とz軸に平行な1対の辺とで構成された矩形をなしている。
このような検出用振動腕231、232は、それぞれ駆動用振動腕221、222に加えられた物理量に応じて振動するものである。
そして、検出用振動腕231には、検出用電極群53が設けられ、同様に、検出用振動腕232には、検出用電極群54が設けられている。このように駆動用振動腕221、222とは別体として設けられた検出用振動腕231、232に検出用電極群53、54を設けることにより、検出用電極群53、54の検出用電極の電極面積(電極として機能する部分の面積)を大きくすることができる。そのため、センサー素子2の検出感度を向上させることができる。
以下、検出用電極群53について説明する。なお、検出用電極群54の構成は、検出用電極群53と同様であるので、その説明を省略する。
検出用電極群53は、図4(a)、(b)に示すように、検出用振動腕231の上面17aに設けられた第1検出用電極531および第2検出用電極532と、検出用振動腕231の下面17bに設けられた第3検出用電極533および第4検出用電極534とで構成されている。ここで、第1検出用電極531および第3検出用電極533は、それぞれ検出用振動腕231の幅方向での一方側(図4中の右側)に設けられ、また、第2検出用電極532および第4検出用電極534は、それぞれ、検出用振動腕231の幅方向での他方側(図4中の左側)に設けられている。
第1検出用電極531および第4検出用電極534は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。また、第2検出用電極532および第3検出用電極533は、互いに同電位となるように、図示しない配線を介して互いに電気的に接続されている。
このような第1検出用電極531および第4検出用電極534は、吊り腕261に沿って敷設された図示しない配線を介して、支持部251に設けられた第1検出用端子57cと電気的に接続されている。また、第2検出用電極532および第3検出用電極533は、図示しない配線を介して、支持部251に設けられた第3検出用端子57eと電気的に接続されている。
このように構成されたセンサー素子2では、第1駆動用端子57aと第2駆動用端子57bとの間に駆動信号が印加されることにより、図5に示すように、駆動用振動腕221と駆動用振動腕222とが互いに接近・離間するように屈曲振動(駆動振動)する。すなわち、駆動用振動腕221が図5に示す矢印A1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕222が図5に示す矢印A2の方向に屈曲する状態と、駆動用振動腕221が図5に示す矢印B1の方向に屈曲するとともに駆動用振動腕222が図5に示す矢印B2の方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。
このように駆動用振動腕221、222を駆動振動させた状態で、センサー素子2にy軸まわりの角速度ωが加わると、駆動用振動腕221、222は、コリオリ力により、z軸方向に沿って互いに反対側に屈曲振動する。これに伴い、検出用振動腕231、232は、z軸方向に沿って互いに反対側に屈曲振動(検出振動)する。すなわち、検出用振動腕231が図5に示す矢印C1の方向に屈曲するとともに検出用振動腕232が図5に示す矢印C2の方向に屈曲する状態と、検出用振動腕231が図5に示す矢印D1の方向に屈曲するとともに検出用振動腕232が図5に示す矢印D2の方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。
このような検出用振動腕231、232の検出振動により検出用電極群53、54に生じた電荷を検出することにより、センサー素子2に加わった角速度ωを求めることができる。
支持部251、252は、それぞれy軸方向(第1方向)に沿って延在する細長い形状をなし、かつ、支持部251と支持部252とがx軸方向(第2方向)に沿って互いに離間するように並んでいる。支持部251、252の間には、1対の駆動用振動腕221、222が位置している。したがって、センサー素子2は、基部21よりも−y側にずれた位置でベース部材13に固定されることとなり、基部21、駆動用振動腕221、222、および検出用振動腕231、232が宙吊り状態となって、いわゆる片持ち支持される。
支持部251は、平面視においてy軸方向に沿った長軸をもつ略長方形をなしている。
そして、支持部251のうち+y側の端部と基部21との間は、吊り腕261を介して連結されている。吊り腕261は、支持部251からy軸方向に沿って+y側に延出している部分261aと、部分261aの+y側の端部からx軸方向に沿って−x側に延出している部分261bと、を含んでいる。換言すれば、吊り腕261は、支持部251側では、支持部251から+y側に向かって延出している一方、基部21側では、基部21から+x側に向かって延出している。
これと同様に、支持部252も、支持部251と同様、平面視においてy軸方向に長軸をもつ略長方形をなしている。
そして、支持部252のうち+y側の端部と基部21との間は、吊り腕262を介して連結されている。吊り腕262は、吊り腕261と同様の形状をなしている。
ここで、基部21は、駆動用振動腕221、222の基端側および検出用振動腕231、232の基端側に位置している。基部21は、図6に示すように、第2部分212と、を含んでいる。すなわち、第1部分211のy軸方向に沿った長さL1と第2部分212のy軸方向に沿った長さL2との間には、L1>L2の関係が成り立っている。なお、支持部251が吊り腕261および第2部分212を介して第1部分211と連結しており、支持部252が吊り腕262および第1部分211を境にして−x側にある第2部分212を介して第1部分211と連結している。
また、本実施形態に係る基部21は、図6に示すように、2つの第2部分212を備えており、x軸方向に沿って、第2部分212と第1部分211と第2部分212とがこの順で並んでいる。ここでは、第1部分211の−x側に位置する第2部分212を特に「第2部分2122」とし、第1部分211の+x側に位置する第2部分212を特に「第2部分2121」とする。また、図6では、説明の便宜のため、基部21のうち、第1部分211に相対的に疎なドットを付し、第2部分212には相対的に密なドットを付している。
駆動用振動腕221、222および検出用振動腕231、232は、それぞれ第1部分211から延出している。一方、吊り腕261は、第2部分2121から延出しており、吊り腕262は、第2部分2122から延出している。
このように基部21において、駆動用振動腕221、222および検出用振動腕231、232を延出させる部分(第1部分211)と、吊り腕261、262を延出させる部分(第2部分212)とを分けることにより、駆動用振動腕221、222および検出用振動腕231、232の検出振動(検出モード)に伴う変位が、基部21が捻られるように変形する振動を励起し、さらにこの捻り振動が吊り腕261、262へ伝搬されて(漏れて)しまうのを抑制することができる。すなわち、基部21を第1部分211と第2部分212とに分けるとともに、第1部分211から振動腕を延出させる一方、第2部分212から吊り腕を延出させるようにしたことで、駆動用振動腕221、222や検出用振動腕231、232の振動に伴う変位が、基部21のうち主に第1部分211に閉じ込められ易くなる。これにより、振動に伴う変位が第2部分212へと伝搬され難くなる。
このようにして振動に伴う変位が第2部分212へ伝搬されるのを抑制することで、振動に伴う変位は吊り腕261、262へも伝搬され難くなり、変位に伴って発生した電荷が吊り腕261、262に敷設されている配線に重畳するのを抑制することができる。これにより、配線にノイズ電流が発生し難くなり、例えばセンサー素子2に物理量が加えられていない状態でのセンサー出力(以下、「ゼロ点出力」ともいう。)の温度特性あるいは感度の温度特性が劣化したり、感度が低下したりするといったセンサー特性の劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態に係る第1部分211は、平面視において、x軸に平行な2辺とy軸に平行な2辺とで画成される矩形(長方形または正方形)をなしている。一方、本実施形態に係る第2部分2121および第2部分2122も、それぞれ平面視において、x軸に平行な2辺とy軸に平行な2辺とで画成される矩形をなしている。そして、図2に示す基部21は、第1部分211のy軸方向に沿った長さの中間点(中心)と第2部分2121、2122のy軸方向に沿った長さの中間点(中心)とが、y軸方向において同じ位置になるよう構成されている(すなわち、x軸方向に沿って並んでいる)。その結果、図2に示す基部21は、点対称な形状をなしている。
また、基部21が上記のような形状をなしていることにより、第1部分211は、その一部が、第2部分212に比べてy軸方向の+y側および−y側にそれぞれ突出している。
ここで、第1部分211のうち、第2部分212から突出している部分のy軸方向の長さ(突出長さ)をKyとし、駆動用振動腕221、222のうち、基部21側の端部における幅(x軸方向の長さ)をDwとしたとき、基部21は、
0.3Dw≦Ky≦2Dw
の関係を満たしているのが好ましい。基部21が上記関係を満たしていることにより、第1部分211が第2部分212から十分な長さで突出していることになるので、突出部分の面積(体積)が十分に確保されることとなる。このため、駆動用振動腕221、222および検出用振動腕231、232がz軸方向に沿って振動したとき、この振動が第1部分211により閉じ込められ易くなる。その結果、振動に伴う変位が第2部分212あるいは吊り腕261、262に対してより伝搬され難くなり、センサー素子2のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
なお、Kyが前記下限値を下回ると、駆動用振動腕221、222の幅の絶対値や振動の周波数によっては、駆動用振動腕221、222の幅に対して第1部分211の突出長さが短くなり過ぎるので、第1部分211に振動を閉じ込め難くなるおそれがある。一方、Kyが前記上限値を上回ると、駆動用振動腕221、222の幅の絶対値や振動の周波数によっては、駆動用振動腕221、222の幅に対して第1部分211の突出長さが長くなり過ぎるので、効果が頭打ちになるとともにセンサー素子2の大型化を招くおそれがある。
また、基部21は、
0.5Dw≦Ky≦1.5Dw
の関係を満たしているのがより好ましい。
なお、本実施形態では、基部21が点対称な形状をなしているので、第1部分211のうち、第2部分212から+y側に突出している部分の突出長さKyと、−y側に突出している部分の突出長さKyとが等しいが、これらは必ずしも等しくなくてもよい。しかしながら、駆動用振動腕221、222の振動と検出用振動腕231、232の振動の双方を適度に閉じ込めてセンサー素子2のセンサー特性の劣化をより確実に抑制するという観点からすると、双方の突出長さKyの差は、短い方の30%以下であるのが好ましく、10%以下であるのがより好ましい。
また、基部21の第2部分212は、第1部分211に比べてx軸方向の+x側および−x側にそれぞれ突出している。より詳しくは、第2部分2121は、第1部分211に比べて+x側に突出しており、第2部分2122は、−x側に突出している。
ここで、第2部分212の突出長さをKxとしたとき、基部21は、
0.5Dw≦Kx≦3Dw
の関係を満たしているのが好ましい。基部21が上記関係を満たしていることにより、第2部分212が第1部分211から十分な長さで突出していることになるので、突出部分の面積(体積)が十分に確保されることとなる。このため、駆動用振動腕221、222および検出用振動腕231、232がz軸方向に沿って振動したとき、この振動が第1部分211から第2部分212へと遷移し難くなる。その結果、振動に伴う変位が吊り腕261、262に対してより伝搬され難くなり、センサー素子2のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
なお、Kxが前記下限値を下回ると、駆動用振動腕221、222の幅の絶対値や振動の周波数によっては、駆動用振動腕221、222の幅に対して第2部分212の突出長さが短くなり過ぎるので、第1部分211から第2部分212へ伝搬する振動を十分に抑制することができなくなるおそれがある。一方、Kyが前記上限値を上回ると、駆動用振動腕221、222の幅の絶対値や振動の周波数によっては、駆動用振動腕221、222の幅に対して第2部分212の突出長さが長くなり過ぎるので、効果が頭打ちになるとともにセンサー素子2の大型化を招くおそれがある。
また、基部21は、
Dw≦Kx≦2Dw
の関係を満たしているのがより好ましい。
なお、本実施形態では、基部21が点対称な形状をなしているので、第2部分2121が第1部分211から+x側に突出している突出長さKxと、第2部分2122が第1部分211から−x側に突出している突出長さKxとが等しいが、これらは必ずしも互いに等しくなくてもよい。しかしながら、駆動用振動腕221、222の振動と検出用振動腕231、232の振動の双方を適度に閉じ込めてセンサー素子2のセンサー特性の劣化をより確実に抑制するという観点からすると、双方の突出長さKxの差は、短い方の30%以下であるのが好ましく、10%以下であるのがより好ましい。
また、基部21の第1部分211からは、前述したように、1対の駆動用振動腕221、222が延出している。駆動用振動腕221および駆動用振動腕222は、その延伸方向が互いにほぼ平行であり、両者の間は所定の長さだけ離間している。
ここで、第1部分211のうち、第2部分212に比べて−y側に突出している部分(以下、単に「第1部分211の突出部分」ともいう。)の幅(x軸方向の長さ)をKwとする。また、駆動用振動腕221のうち駆動用振動腕222とは反対側の外縁と、駆動用振動腕222のうち駆動用振動腕221とは反対側の外縁との間の長さをDssとする。なお、長さDssを規定する外縁とは、第1部分211側の駆動用振動腕211、222の付け根部分の外縁である。また、この長さDssは、1対の駆動用振動腕221、222全体の幅(x軸方向の長さ)ともいえる。このとき、基部21は、
Dss≦Kw≦Dss+2Dw
の関係を満たしているのが好ましい。基部21が上記関係を満たしていることにより、第1部分211の突出部分の幅Kwは、複数の駆動用振動腕221、222全体の幅Dssよりも幅広くなるため、振動に伴う変位の閉じ込め性を高めることができる。かかる効果は、第1部分211の突出部分の幅Kwを幅Dssよりも広くしたことで、複数の駆動用振動腕221、222が振動したときに、それに伴って第1部分211も同様に振動してしまうことが抑制されているためと考えられる。また、第1部分211の突出部分の幅Kwを複数の駆動用振動腕221、222全体の幅Dssと駆動用振動腕221、222の幅Dwの2倍との和よりも狭くすることで、やはり第1部分211の突出部分において振動に伴う変位を閉じ込め易くなり、センサー素子2のセンサー特性の劣化を抑制することができる。加えて、第1部分211の突出部分の幅Kwが幅広くなり過ぎるのを抑制し、センサー素子2の大型化を防止することができる。
また、基部21は、
Dss+0.5Dw≦Kw≦Dss+Dw
の関係を満たしているのがより好ましい。
なお、本実施形態に係る基部21は、第1部分211の突出部分の幅Kwの中心と、複数の駆動用振動腕221、222全体の幅Dssの中心とがほぼ一致するように構成されている。このため、駆動用振動腕221と第1部分211との連結部の+x側と、駆動用振動腕222と第1部分211との連結部の−x側には、それぞれ、第1部分211の矩形形状に基づく角部215が位置することとなる。また、駆動用振動腕221と駆動用振動腕222との中間線を基準としたとき、第1部分211は線対称の関係を満たしているので、第1部分211に発生した振動に伴う変位も、基準に対して線対称の関係も満たすこととなる。このため、変位による応力分布の偏重が起き難くなり、配線にノイズ電流が発生するのをより確実に抑制することができる。
また、基部21の第1部分211の一部は、前述したように、第1部分211の突出部分の平面視においてx軸方向の+x側に臨む辺211xと、駆動用振動腕221の平面視においてx軸方向の+x側に臨む辺221xとの距離をDhとしたとき、基部21は、
(1/3)Dw≦Dh
の関係を満たしているのが好ましい。基部21が上記関係を満たしていることにより、辺211xと辺221xとの距離Dhは、駆動用振動腕221、222の幅Dwに対して一定の長さが確保されることとなる。このため、駆動用振動腕221、222が駆動振動したときに、それに伴って第1部分211も同様に面内方向に振動してしまうことが抑制され易くなる。その結果、駆動振動が不安定になったり第1部分211における検出振動の閉じ込め性が低下したりするのを抑制し、センサー素子2のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
なお、Dhが前記下限値を下回ると、駆動用振動腕221、222の幅Dwの絶対値によっては、駆動用振動腕221、222が振動したときに、それに伴って第1部分211も同様に振動し易くなるおそれがある。
また、基部21は、
(1/2)Dw≦Dh≦Dw
の関係を満たしているのがより好ましい。
なお、本実施形態では、基部21が点対称な形状をなしているので、第1部分211の突出部分の平面視においてx軸方向の+x側に臨む辺211xと、駆動用振動腕221の平面視においてx軸方向の+x側に臨む辺221xとの距離Dhは、第1部分211の突出部分の平面視においてx軸方向の−x側に臨む辺211x’と、駆動用振動腕222の平面視においてx軸方向の−x側に臨む辺222xとの距離Dhと等しくなっているが、これらは必ずしも互いに等しくなくてもよい。しかしながら、変位による応力分布の偏重を抑制するという観点からは、これらの距離Dhは互いに等しいことが好ましい。
また、前述したように、本実施形態では、基部21が点対称な形状をなしているので、第1部分211はy軸方向の−y側だけでなく+y側にも突出しており、その突出長さは−y側と+y側とで互いに等しくなっている。よって、上述したKyとDwとの関係、KwとDssおよびDwとの関係、ならびに、DhとDwとの関係は、それぞれ、上述した第1部分211のーy側だけでなく、第1部分211の+y側に対しても適用可能である。なお、後者の場合、Dwは、検出用振動腕231、232の幅に置き換えればよく、Dssは、複数の検出用振動腕231、232全体の幅に置き換えればよい。
同様に、本実施形態では、基部21が点対称な形状をなしているので、第2部分2121はx軸方向の+x側に突出し、第2部分2122はx軸方向の−x側に突出しており、これらの突出長さは互いに等しくなっている。よって、上述したKxとDwとの関係は、上述した第2部分2121だけでなく、第2部分2122に対しても適用可能である。この場合も、Dwは、検出用振動腕231、232の幅に置き換えればよい。
また、このように、第1部分211がy軸方向の双方に向かって突出し、かつ、第2部分212がx軸方向の双方に向かって突出するように基部21を構成することで、駆動用振動腕221、222と検出用振動腕231、232の双方の振動に伴う変位を、第1部分211に閉じ込め易くなる。それとともに、この変位が、第2部分2121と第2部分2122の双方に伝搬され難くなる。その結果、変位に伴って発生した電荷が吊り腕261、262に敷設されている配線に重畳するのを抑制することができる。
以上のように、本実施形態に係るセンサー素子2では、駆動用振動腕221、222や検出用振動腕231、232の振動に伴う変位を第1部分211に閉じ込めることで、この変位が第2部分212や吊り腕261、262へ伝搬されるのを抑制することができる。これにより、配線にノイズ電流が発生し難くなり、例えばゼロ点出力の温度特性あるいは感度の温度特性が劣化したり、感度が低下したりするといったセンサー特性の劣化を抑制することができる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明のセンサー素子の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明のセンサー素子の第2実施形態を示す平面図、図8は、図7に示すセンサー素子の基部について説明するための平面図である。なお、図7、8では、一部の電極や配線の図示を省略している。また、図8では、説明の便宜のため、基部21のうち、第1部分211に相対的に疎なドットを付し、第2部分212および第3部分213には相対的に密なドットを付している。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第2実施形態は、基部の形状が異なる以外、前述した第1実施形態と同様である。なお、図7、8のうち、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
本実施形態に係るセンサー素子2では、基部21が、第2部分212と吊り腕261、262との間にそれぞれ設けられた第3部分213をさらに含んでいる。具体的には、図8に示す第2部分2121と吊り腕261との間には、さらに、第3部分2131が設けられている。同様に、図8に示す第2部分2122と吊り腕262との間には、さらに、第3部分2132が設けられている。
このうち、第3部分2131は、y軸方向の長さが第2部分2121よりも相対的に短く、同様に、第3部分2132は、y軸方向の長さが第2部分2122よりも相対的に短くなっている。具体的には、第3部分2131のy軸方向の長さL3および第2部分2121のy軸方向の長さL2、ならびに、第3部分2132のy軸方向の長さL3および第2部分2122のy軸方向の長さL2は、それぞれ、L3<L2の関係を満たしている。
このように本実施形態では、第2部分212と吊り腕261、262との間にそれぞれ第3部分213が設けられている。このため、駆動用振動腕221、222や検出用振動腕231、232の振動に伴う変位が、仮に第2部分212にまで伝搬したとしても、第2部分212から第3部分213への伝搬が抑制され難くなる。このため、この変位がさらに吊り腕261、262へ伝搬されるのを抑制することができ、これにより、配線にノイズ電流が発生し難くなるので、例えばゼロ点出力の温度特性あるいは感度の温度特性が劣化したり、感度が低下したりするといったセンサー特性の劣化を抑制することができる。
また、第3部分213は、第2部分212に比べてx軸方向の+x側および−x側にそれぞれ突出している。より詳しくは、第3部分2131は、第2部分2121に比べて+x側に突出しており、第3部分2132は、第2部分2122に比べて−x側に突出している。
ここで、第3部分213の突出長さをKx’としたとき、基部21は、
0.5Dw≦Kx’≦3Dw
の関係を満たしているのが好ましい。基部21が上記関係を満たしていることにより、第3部分213が第2部分212から十分な長さで突出していることになるので、突出部分の面積(体積)が十分に確保されることとなる。このため、駆動用振動腕221、222および検出用振動腕231、232がz軸方向に沿って振動したとき、この振動が第1部分211から第2部分212を経て第3部分213へと遷移し難くなる。その結果、振動に伴う変位が吊り腕261、262に対してより伝搬され難くなり、センサー素子2のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
なお、Kx’が前記下限値を下回ると、駆動用振動腕221、222の幅の絶対値や振動の周波数によっては、駆動用振動腕221、222の幅に対して第3部分213の突出長さが短くなり過ぎるので、第1部分211から第2部分212を経て第3部分213へ伝搬する振動を十分に抑制することができなくなるおそれがある。一方、Kx’が前記上限値を上回ると、駆動用振動腕221、222の幅の絶対値や振動の周波数によっては、駆動用振動腕221、222の幅に対して第3部分213の突出長さが長くなり過ぎるので、効果が頭打ちになるとともにセンサー素子2の大型化を招くおそれがある。
また、基部21は、
Dw≦Kx’≦2Dw
の関係を満たしているのがより好ましい。
なお、基部21の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、基部21が点対称な形状をなしている。このため、第3部分2131が第2部分2121から+x側に突出している突出長さKx’と、第3部分2132が第2部分2122から−x側に突出している突出長さKx’とが等しいが、これらは必ずしも互いに等しくなくてもよい。しかしながら、駆動用振動腕221、222の振動と検出用振動腕231、232の振動の双方を適度に閉じ込めてセンサー素子2のセンサー特性の劣化をより確実に抑制するという観点からすると、双方の突出長さKx’の差は、短い方の30%以下であるのが好ましく、10%以下であるのがより好ましい。
また、第3部分213の平面視においてy軸方向の−y側に臨む辺213yと、第2部分212の平面視においてy軸方向の−y側に臨む辺212yとの距離をKy’としたとき、基部21は、
0.3Dw≦Ky’≦2Dw
の関係を満たしているのが好ましい。基部21が上記関係を満たしていることにより、振動が、第2部分212から第3部分213へと遷移し難くなる。その結果、振動に伴う変位が吊り腕261、262に対してより伝搬され難くなり、センサー素子2のセンサー特性の劣化をより確実に抑制することができる。
なお、Ky’が前記下限値を下回ると、第3部分213のy軸方向の長さが第2部分212に近くなってしまうので、駆動用振動腕221、222の幅の絶対値や振動の周波数によっては、第3部分213を設ける効果が薄れるおそれがある。一方、Ky’が前記上限値を上回ると、第3部分213のy軸方向の長さが吊り腕261、262の幅に近くなってしまうので、駆動用振動腕221、222の幅の絶対値や振動の周波数によっては、第3部分213を設ける効果が薄れるおそれがある。
また、基部21は、
0.5Dw≦Ky’≦1.5Dw
の関係を満たしているのがより好ましい。
なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
また、第3部分213と吊り腕261、262との間には、さらに、y軸方向の長さが第3部分213よりも相対的に短い第4部分が1つまたは複数含まれていてもよい。
≪第3実施形態≫
次に、本発明のセンサー素子の第3実施形態について説明する。
図9は、本発明のセンサー素子の第3実施形態を示す平面図、図10は、図9に示すセンサー素子の基部について説明するための平面図である。なお、図9、10では、一部の電極や配線の図示を省略している。また、図10では、説明の便宜のため、基部21のうち、第1部分211に相対的に疎なドットを付し、第2部分212には相対的に密なドットを付している。
以下、第3実施形態について説明するが、以下の説明では、第1、第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第3実施形態は、基部の形状が異なる以外、前述した第1実施形態と同様である。なお、図9、10のうち、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
本実施形態に係るセンサー素子2では、基部21が点対称ではないものの、駆動用振動腕221と駆動用振動腕222との中間線に対して線対称な形状をなしている点で相違している。すなわち、本実施形態に係る2つの第2部分212は、それぞれ、そのーy側の外縁が第1部分211の−y側の外縁と揃うように構成されている。換言すれば、本実施形態に係る2つの第2部分212は、第1実施形態に係る2つの第2部分212に比べて、−y側の外縁が第1部分211の−y側の外縁と揃うまでーy側に拡張されている。
このような本実施形態においても、第1、第2実施形態と同様の作用、効果が得られる。
また、本実施形態によれば、第2実施形態に比べて基部21のx軸方向の長さを小さくし易いので、本実施形態に係るセンサー素子2は、小型化の観点から有用である。
≪第4実施形態≫
次に、本発明のセンサー素子の第4実施形態について説明する。
図11は、本発明のセンサー素子の第4実施形態を示す平面図である。なお、図11では、一部の電極や配線の図示を省略している。
以下、第4実施形態について説明するが、以下の説明では、第1〜第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第4実施形態は、さらに調整用振動腕を備える以外、前述した第1実施形態と同様である。なお、図11のうち、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
本実施形態に係るセンサー素子2の本体17は、さらに、1対の調整用振動腕241、242をさらに備えている。
調整用振動腕241、242は、それぞれ、基部21からy軸方向(+y側)に沿って延出している。また、調整用振動腕241、242は、それぞれ水晶のY軸に沿って延在している。さらに、調整用振動腕241、242の横断面は、それぞれx軸に平行な1対の辺とz軸に平行な1対の辺とで構成された矩形をなしている。
このような調整用振動腕241、242は、前述した検出用振動腕231、232に対して平行となるように設けられている。すなわち、検出用振動腕231、232および調整用振動腕241、242は、互いに平行な方向に延在している。これにより、検出用振動腕231、232および調整用振動腕241、242等を水晶で構成した場合、検出用振動腕231、232および調整用振動腕241、242をそれぞれ水晶のY軸に沿って延在するように構成し、検出用振動腕231、232を効率的に振動させるとともに、簡単な構成で後述する調整用電極群55、56に電荷を生じさせることができる。
調整用振動腕241には、調整用電極群55が設けられ、同様に、調整用振動腕242には、調整用電極群56が設けられている。
ここで、駆動用振動腕221、222が駆動振動するとき、調整用振動腕241、242にも互いに接近・離間する方向に屈曲振動するよう励振される。これにより、調整用電極群55、56に電荷が発生するので、この電荷量を調整することにより、検出用電極531、534および検出用電極532、533に発生する電荷の少なくとも一部を相殺することができる。そして、検出用電極531、534および検出用電極532、533に発生する電荷に、調整用電極群55、56に発生する電荷を加算したものをセンサー出力(以下、単に「センサー出力」ともいう)として出力することができる。
調整用電極群55、56に発生する電荷は、検出用電極531、534および検出用電極532、533に発生する電荷とは逆極性であるため、検出用電極531、534および検出用電極532、533に発生する電荷の少なくとも一部を相殺する。これにより、例えば、ゼロ点出力がゼロとなるように、センサー出力を調整することができる。その結果、感度の高いセンサー素子2が得られる。
また、本実施形態では、基部21のうち、第2部分212から調整用振動腕241、242がそれぞれ延出している。これにより、駆動用振動腕221、222および検出用振動腕231、232はそれぞれ第1部分211から延出する一方、調整用振動腕241、242は第1部分211とは異なる第2部分212から延出することとなる。その結果、駆動用振動腕221、222や検出用振動腕231、232の振動に伴う変位が第1部分211に伝搬したとしても、この振動に伴う変位が第2部分212へと伝搬され難くなる。このため、かかる振動が調整用振動腕241、242に結合するのを抑制し、センサー素子2の感度の低下を防止することができる。
なお、調整用振動腕241、242は、図11に示すように第2部分212から+y側に延出していてもよいが、反対に、第2部分212から−y側に延出していてもよい。
このような本実施形態においても、第1〜第3実施形態と同様の作用、効果が得られる。
以上、センサーデバイス1について説明したが、センサー素子の形状や電極配置等は、上記のものに限定されない。例えば、本発明のセンサー素子の実施形態は、上述したようないわゆるH型音叉の形態に限定されず、例えば駆動用振動腕や検出用振動腕をそれぞれ3本以上備えている形態であってもよい。
また、駆動用振動腕の延出方向と検出用振動腕の延出方向とが互いに反対であってもよい。
また、吊り腕、支持部、電極群および端子群の数、位置、形状、大きさ等は、前述した実施形態に限定されるものではない。
[電子機器]
次いで、本発明のセンサーデバイスを備える電子機器(本発明の電子機器)について、図12〜図14に基づき、詳細に説明する。
図12は、本発明のセンサーデバイスを備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
図13は、本発明のセンサーデバイスを備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
図14は、本発明のセンサーデバイスを備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部100が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部100は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が内蔵されている。
なお、本発明のセンサーデバイスを備える電子機器は、図12のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図13の携帯電話機、図14のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
[移動体]
次に、本発明のセンサーデバイスを備える移動体(本発明の移動体)について説明する。
図15は、本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500には、ジャイロセンサーとして機能する前述したセンサーデバイス1が搭載されている。センサーデバイス1は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。
また、本発明においては、上述した実施形態に任意の構成物が付加されていてもよい。
また、センサーデバイスが検出する物理量は、回転角速度に限らず、例えば加速度であってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.センサーデバイスの製造
(実施例1)
まず、水晶ウエハーを用意し、フォトリソグラフィー技術を用いてセンサー素子の本体を形成した。
次いで、成膜法により本体に対して電極群や端子群を形成した。これにより、図2に示すセンサー素子を得た。このとき、センサー素子の各部の寸法を表1に示すようにした。
次いで、得られたセンサー素子をパッケージに収納し、図3に示すセンサーデバイスを得た。
(実施例2〜17)
センサー素子の各部の寸法を表1または表2に示すようにした以外は、それぞれ、実施例1と同様にしてセンサーデバイスを得た。
(実施例18〜23)
センサー素子の形状を図7に示す形状に変更するとともに、各部の寸法を表3に示すようにした以外は、それぞれ、実施例1と同様にしてセンサーデバイスを得た。
(比較例)
図16に示すセンサー素子2’を製造するようにした以外は、実施例1と同様にしてセンサーデバイスを得た。なお、図16は、比較例で得られたセンサー素子2’を示す平面図である。また、図16に示すセンサー素子2’は、基部21のうち、第2部分が省略されている以外、図2に示すセンサー素子2と同様である。
2.センサーデバイスの評価
2.1 振動の漏れに基づくノイズの評価
各実施例および比較例で得られたセンサーデバイスについて、それぞれ回転角速度の検出感度を測定した。そして、センサーデバイスに回転角速度が加わっていない状態で、センサー素子から出力される電流(ゼロ点出力)を測定し、それに基づいて振動の漏れに基づくノイズの大きさを求めた。なお、振動の漏れに基づくノイズの算出にあたっては、ゼロ点出力から、製造バラツキに基づくノイズを差し引くように補正した。
そして、比較例で得られたセンサーデバイスで求めた振動の漏れに基づくノイズの大きさを1としたとき、各実施例で得られたセンサーデバイスで求めた振動の漏れに基づくノイズの大きさの相対値を求め、それを以下の評価基準にしたがって評価した。
<振動の漏れに基づくノイズの評価基準>
A:振動の漏れに基づくノイズの相対値が0.2未満である
B:振動の漏れに基づくノイズの相対値が0.2以上0.4未満である
C:振動の漏れに基づくノイズの相対値が0.4以上0.6未満である
D:振動の漏れに基づくノイズの相対値が0.6以上0.8未満である
E:振動の漏れに基づくノイズの相対値が0.8以上1未満である
F:振動の漏れに基づくノイズの相対値が1以上である
2.2 振動の漏れに基づくノイズの温度依存性の評価
次に、2.1のようにして求められる振動の漏れに基づくノイズの温度依存性を評価した。そして、センサーデバイスの温度を−50℃から90℃まで変化させたときのノイズの変化量を見積もり、以下の評価基準にしたがって評価した。なお、以下の評価基準では、比較例で得られたセンサーデバイスで求めた振動の漏れに基づくノイズの温度依存性がFの評価になるようにした。
<振動の漏れに基づくノイズの温度依存性の評価基準>
A:温度変化に対するノイズの変化量が非常に小さい
B:温度変化に対するノイズの変化量が小さい
C:温度変化に対するノイズの変化量がやや小さい
D:温度変化に対するノイズの変化量がやや大きい
E:温度変化に対するノイズの変化量が大きい
F:温度変化に対するノイズの変化量が非常に大きい
以上の評価結果を表1〜3に示す。
Figure 2016048191
Figure 2016048191
Figure 2016048191
表1〜3から明らかなように、各実施例で得られたセンサーデバイスは、いずれも、比較例で得られたセンサーデバイスよりもノイズが少なく、ノイズの温度依存性も小さいことが認められた。このことから、各実施例で得られたセンサーデバイスは、比較例で得られたセンサーデバイスよりもセンサー特性が高いと推察される。
1 センサーデバイス
2 センサー素子
2’ センサー素子
12 パッケージ
13 ベース部材
14 蓋部材
16 ICチップ
17 本体
17a 上面
17b 下面
21 基部
50 電極群
51 駆動用電極群
52 駆動用電極群
53 検出用電極群
54 検出用電極群
55 調整用電極群
56 調整用電極群
57 端子群
57a 第1駆動用端子
57b 第2駆動用端子
57c 第1検出用端子
57d 第2検出用端子
57e 第3検出用端子
57f 第4検出用端子
58 端子群
59 導電接合材
100 表示部
131 板体
132 枠体
211 第1部分
211x 辺
211x’ 辺
212 第2部分
212y 辺
213 第3部分
213y 辺
215 角部
221 駆動用振動腕
221x 辺
222 駆動用振動腕
222x 辺
231 検出用振動腕
232 検出用振動腕
241 調整用振動腕
242 調整用振動腕
251 支持部
252 支持部
261 吊り腕
261a 部分
261b 部分
262 吊り腕
511 第1駆動用電極
512 第2駆動用電極
513 第3駆動用電極
514 第4駆動用電極
531 第1検出用電極
532 第2検出用電極
533 第3検出用電極
534 第4検出用電極
1100 パーソナルコンピューター
1102 キーボード
1104 本体部
1106 表示ユニット
1200 携帯電話機
1202 操作ボタン
1204 受話口
1206 送話口
1300 ディジタルスチルカメラ
1302 ケース
1304 受光ユニット
1306 シャッターボタン
1308 メモリー
1312 ビデオ信号出力端子
1314 入出力端子
1430 テレビモニター
1440 パーソナルコンピューター
1500 自動車
2121 第2部分
2122 第2部分
2131 第3部分
2132 第3部分

Claims (10)

  1. 互いに直交する2つの方向を第1方向および第2方向とするとき、
    第1部分と、前記第1方向に沿った長さが前記第1部分よりも短い第2部分と、を備える基部と、
    前記基部の前記第1部分から前記第1方向に沿って延出し、駆動振動する複数の駆動用振動腕と、
    前記基部の前記第1部分から前記第1方向に沿い、前記駆動用振動腕とは逆方向に向かって延出し、前記駆動用振動腕に加えられた物理量に応じて振動する複数の検出用振動腕と、
    前記第2方向に沿って互いに離間して並ぶ複数の支持部と、
    前記基部の前記第2部分と前記支持部との間に設けられた吊り腕と、
    を有し、
    前記支持部が、前記吊り腕および前記第2部分を介して前記第1部分と連結していることを特徴とするセンサー素子。
  2. 前記基部の前記第1部分は、前記第2部分に比べて前記第1方向に突出しており、前記第1部分の突出長さをKyとし、前記駆動用振動腕の前記第2方向の長さをDwとしたとき、
    0.3Dw≦Ky≦2Dw
    の関係を満足する請求項1に記載のセンサー素子。
  3. 前記基部の前記第2部分は、前記第1部分に比べて前記第2方向に突出しており、前記第2部分の突出長さをKxとし、前記駆動用振動腕の前記第2方向の長さをDwとしたとき、
    0.5Dw≦Kx≦3Dw
    の関係を満足する請求項1または2に記載のセンサー素子。
  4. 前記基部の前記第1部分は、前記第2部分に比べて前記第1方向に突出しており、その突出部分の前記第2方向の長さをKwとし、前記駆動用振動腕の前記第2方向の長さをDwとし、複数の前記駆動用振動腕の全体の前記第2方向の長さをDssとしたとき、
    Dss≦Kw≦Dss+2Dw
    の関係を満足する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のセンサー素子。
  5. 前記基部の前記第1部分は、前記第2部分に比べて前記第1方向に突出しており、その突出部分の平面視における前記第2方向に臨む辺と前記駆動用振動腕の平面視における前記第2方向に臨む辺との距離をDhとし、前記駆動用振動腕の前記第2方向の長さをDwとしたとき、
    (1/3)Dw≦Dh
    の関係を満足する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセンサー素子。
  6. 前記基部は、さらに、前記第2部分と前記吊り腕との間に設けられ、前記第1方向の長さが前記第2部分よりも短い第3部分を備える請求項1ないし5のいずれか1項に記載のセンサー素子。
  7. 前記基部の前記第1部分は、前記第2部分に比べて前記第1方向の両側にそれぞれ突出しており、
    前記基部の前記第2部分は、前記第1部分に比べて前記第2方向の両側にそれぞれ突出している請求項1ないし6のいずれか1項に記載のセンサー素子。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のセンサー素子と、前記センサー素子を収納するパッケージと、を備えることを特徴とするセンサーデバイス。
  9. 請求項8に記載のセンサーデバイスを備えることを特徴とする電子機器。
  10. 請求項8に記載のセンサーデバイスを備えることを特徴とする移動体。
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