JP2016048042A - 給油部材及びそれを具備するエンジンの潤滑油供給機構 - Google Patents

給油部材及びそれを具備するエンジンの潤滑油供給機構 Download PDF

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Abstract

【課題】油路同士の間隔を広く確保することが可能であると共に、油路の省スペース化を図ることが可能な給油部材及びそれを具備するエンジンの潤滑油供給機構を提供する。
【解決手段】給油部材100は、潤滑油路と、潤滑油路の下流側端部に形成され、潤滑油路を流通した潤滑油を潤滑部へ向けて吐出する複数の吐出口134と、を具備し、潤滑油路は、根幹油路150と、根幹油路150から分岐して形成され、複数の吐出口134のうち吐出口134a及び134bに案内される潤滑油が流通する第一上流側分岐油路125と、根幹油路150からから分岐して形成され、複数の吐出口134のうち吐出口134c及び吐出口134dに案内される潤滑油が流通する第二上流側分岐油路126と、を含むものである。
【選択図】図13

Description

本発明は、エンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給する給油部材及びそれを具備するエンジンの潤滑油供給機構の技術に関する。
従来、エンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給する給油部材及びそれを具備するエンジンの潤滑油供給機構の技術は公知となっている。例えば、特許文献1及び2に記載の如くである。
特許文献1には、軸受部を有するシリンダヘッドと、当該軸受部に回動可能に支持されるカムシャフトと、当該カムシャフトを挟持するように上方からシリンダヘッドに固定されるカムキャップと、当該カムキャップの上部に接続されるカムシャワーパイプ(給油部材)と、が記載されている。また、当該シリンダヘッド、カムシャフト及びカムキャップには、シリンダヘッドのオイルギャラリー内の潤滑油をカムシャワーパイプへと案内するための油路が形成されている。
このような構成において、オイルギャラリーから供給される潤滑油をカムシャワーパイプから滴下することによって、当該カムシャワーパイプの下方に配置されている動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、カムシャワーパイプがカムキャップの上部に配置されている。通常、カムキャップの上方はシリンダヘッドカバーで覆われており、当該カムキャップの上方には狭いスペースしか残されていない。したがって、カムシャワーパイプを配置するのが困難である点で不利であった。
そこで、特許文献2には、カムキャップの上方のスペースが狭い場合であっても、配置するのが容易な給油部材が記載されている。具体的には、一枚の板状の部材にプレス加工によって凹状の溝を形成し、当該部材を半分に折り曲げて給油部材が形成されている。なお、前記溝は、前記部材を折り曲げた際に、潤滑油を案内する油路として構成される。このような板状の給油部材においては、上下方向の厚さが比較的小さくなるため、カムキャップの上方のスペースが狭い場合であっても、配置するのが容易となる。
しかしながら、特許文献2に記載の技術においては、給油部材に設けられた1つの給油口に対して複数の吐出口が形成されている。すなわち、給油部材においては、前記1つの給油口に供給されてくる潤滑油を前記複数の吐出口に分配するための油路(分岐油路)が、適宜分岐しながら形成されている。このように、複数の分岐油路が形成されている場合には、分岐油路同士の間隔をあけるため、給油部材に広いスペースが必要である点で不利であった。
特開2010−164009号公報 特開2014−66214号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、油路同士の間隔を広く確保することが可能であると共に、当該油路の省スペース化を図ることが可能な給油部材及びそれを具備するエンジンの潤滑油供給機構を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、エンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給するための給油部材であって、互いに当接された対向面に設けられた凹み部によって形成される潤滑油路と、前記潤滑油路の下流側端部に形成され、前記潤滑油路を流通した潤滑油を前記潤滑部へ向けて吐出する複数の吐出口と、を具備し、前記潤滑油路は、根幹油路と、前記根幹油路から分岐して形成され、前記複数の吐出口のうち少なくとも2つ以上の吐出口からなる第一吐出口群に案内される潤滑油が流通する第一分岐油路と、前記根幹油路から分岐して形成され、前記複数の吐出口のうち少なくとも2つ以上の吐出口からなる第二吐出口群に案内される潤滑油が流通する第二分岐油路と、を含むものである。
請求項2においては、前記第二分岐油路の前記根幹油路との分岐部は、前記第一分岐油路の前記根幹油路との分岐部よりも上流側に形成され、前記第二分岐油路は、前記第二分岐油路を流通する潤滑油に圧力損失を生じさせる圧力損失発生機構を具備するものである。
請求項3においては、前記圧力損失発生機構は、前記第二分岐油路の長さ、形状及び流路断面積の少なくとも一つを前記第一分岐油路と異ならせることにより構成されるものである。
請求項4においては、前記第一分岐油路及び前記第二分岐油路の下流側端部は、前記第一吐出口群及び第二吐出口群の近傍にそれぞれ配置されるものである。
請求項5においては、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の給油部材を具備するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、油路同士の間隔を広く確保することが可能であると共に、当該油路の省スペース化を図ることができる。
請求項2においては、第一吐出口群及び第二吐出口群から吐出される潤滑油の量の均一化を図ることができる。
請求項3においては、容易な構成で圧力損失発生機構を具備する給油部材を製造することができる。
請求項4においては、第一吐出口群及び第二吐出口群から吐出される潤滑油の量の均一化を、より一層図ることができる。
請求項5においては、油路同士の間隔を広く確保することが可能であると共に、当該油路の省スペース化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンのシリンダヘッドカバー内の断面図。 カムキャップ及び給油部材を示す平面図。 図2におけるA−A断面図。 給油部材を示す斜視図。 折り曲げられる前の給油部材を示す斜視図。 同じく、平面図。 同じく、一部拡大図。 給油部材が製造される様子を示す斜視図。 給油部材を示す平面図。 (a)図3においてシャフト内油路とカムジャーナル用油路とが連通していない状態で潤滑油が流通する様子を示す図。(b)図3においてシャフト内油路とカムジャーナル用油路とが連通している状態で潤滑油が流通する様子を示す図。 給油部材を潤滑油が流通する様子を示す図。 給油部材から排気側カムシャフトのカムへと潤滑油が吐出される様子を示す図。 上流側分岐油路及び下流側分岐油路を示す図。 (a)図9におけるB−B断面図。(b)図13におけるC−C断面図。(c)図13におけるD−D断面図。(d)図13におけるE−E断面図。 (a)図13におけるF−F断面図。(b)図13におけるG−G断面図。(c)図13におけるH−H断面図。 本発明の第二実施形態に係る給油部材を具備するエンジンのシリンダヘッドカバー内の断面図。 同じく、折り曲げられる前の給油部材を示す斜視図。 同じく、給油部材を示す平面図。 同じく、給油部材から排気側カムシャフトのカムへと潤滑油が吐出される様子を示す図。 本発明の第二実施形態に係る給油部材を示す平面図。 同じく、エンジンのシリンダヘッドカバー内の断面図。
以下では、図中に示した矢印に従って、上下方向、左右方向及び前後方向を定義する。
まず、図1から図3を用いて、本発明の一実施形態に係る給油部材100、及び潤滑油供給機構を具備するエンジン1の構成について説明する。
本実施形態に係るエンジン1は、直列4気筒16バルブのDOHCガソリンエンジンである。以下では、説明の便宜上、前後方向に並んだ4つの気筒のうち1つの気筒(具体的には、前から2番目の気筒)に主に着目して説明を行う。エンジン1は、主としてシリンダヘッド10、シリンダヘッドカバー20、動弁機構30、カムキャップ50及び給油部材100を具備する。
図1及び図3に示すシリンダヘッド10は、シリンダブロック(不図示)と共にエンジン1の主たる構造体となるものである。シリンダヘッド10は、前記シリンダブロックの上部に固定される。シリンダヘッド10は、主として吸気側軸受部12、排気側軸受部14、オイルギャラリー16及びカムジャーナル用油路18を具備する。
図1に示す吸気側軸受部12は、後述する吸気側カムシャフト40を下方から回動可能に支持するものである。吸気側軸受部12は、正面視において上方が開放された半円状の凹部となるように、シリンダヘッド10の左部に形成される。
図1及び図3に示す排気側軸受部14は、後述する排気側カムシャフト42を下方から回動可能に支持するものである。排気側軸受部14は、正面視において上方が開放された半円状の凹部となるように、シリンダヘッド10の右部に形成される。
図1及び図3に示すオイルギャラリー16は、エンジン1の各部(例えば、後述するラッシュアジャスタ38等)へと潤滑油を案内するための油路である。オイルギャラリー16は、シリンダヘッド10の左右側壁近傍を前後方向に通るように形成される。
図3に示すカムジャーナル用油路18は、シリンダヘッド10の右部に形成され、排気側軸受部14へと潤滑油を案内するための油路である。カムジャーナル用油路18の一端は、オイルギャラリー16と連通される。カムジャーナル用油路18の他端は、シリンダヘッド10の排気側軸受部14と連通される。
なお、本実施形態においては図示を省略しているが、カムジャーナル用油路18はシリンダヘッド10の左部にも形成され、左側のオイルギャラリー16と吸気側軸受部12とを連通している。
図1に示すシリンダヘッドカバー20は、シリンダヘッド10の上部を覆うものである。シリンダヘッドカバー20はシリンダヘッド10の上部に載置され、ボルト等によって適宜固定される。
図1に示す動弁機構30は、エンジン1の吸気ポート及び排気ポート(不図示)を所定のタイミングで開閉させるためのものである。動弁機構30は、主として吸気バルブ32、排気バルブ34、ロッカアーム36・36、ラッシュアジャスタ38・38、吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を具備する。
吸気バルブ32は、エンジン1の吸気ポート(不図示)を開閉するものである。吸気バルブ32は、棒状のバルブステム32aの長手方向を、略上下方向に向けて配置される。吸気バルブ32の下端は、前記吸気ポートまで延設される。吸気バルブ32の上下中途部は、シリンダヘッド10に摺動可能に挿通される。
なお、本実施形態においては図示を省略しているが、吸気バルブ32は1つの気筒に対して前後方向に並べて2つ設けられている。
排気バルブ34は、エンジン1の排気ポート(不図示)を開閉するものである。排気バルブ34は、棒状のバルブステム34aの長手方向を、略上下方向に向けて配置される。排気バルブ34の下端は、前記排気ポートまで延設される。排気バルブ34の上下中途部は、シリンダヘッド10に摺動可能に挿通される。
なお、本実施形態においては図示を省略しているが、排気バルブ34は1つの気筒に対して前後方向に並べて2つ設けられている。
ロッカアーム36・36は、吸気バルブ32及び排気バルブ34を開閉駆動させるためのものである。ロッカアーム36・36の一端は、それぞれ吸気バルブ32及び排気バルブ34の上端に上方から当接される。ロッカアーム36・36には、前後方向に向けた軸線を中心として回動可能なローラ36a・36aがそれぞれ設けられる。ローラ36a・36aは、後述するカム40a・40a及びカム42a・42aにそれぞれ上方から当接される。
ラッシュアジャスタ38・38は、バルブクリアランスを調整するためのものである。ラッシュアジャスタ38・38は、ロッカアーム36・36の他端にそれぞれ下方から当接される。
図1及び図2に示す吸気側カムシャフト40は、吸気側のロッカアーム36を所定のタイミングで揺動させることで、吸気バルブ32を開閉駆動させるためのものである。吸気側カムシャフト40は、その長手方向を前後方向に向けた状態で、シリンダヘッド10の吸気側軸受部12に載置される。吸気側カムシャフト40は、主としてカム40a・40aを具備する。
カム40a・40aは、吸気バルブ32を駆動するためのものである。カム40a・40aは、回転中心(吸気側カムシャフト40の中心)から外周までの長さが一定でない板状に形成される。カム40a・40aは、吸気側カムシャフト40のうちシリンダヘッド10の吸気側軸受部12に載置された部分(カムジャーナル)よりも前方に2つ並べて配置される。当該カム40a・40aは、吸気側のロッカアーム36(より詳細には、ローラ36a・36a)にそれぞれ上方から当接される。
図1から図3に示す排気側カムシャフト42は、排気側のロッカアーム36を所定のタイミングで揺動させることで、排気バルブ34を開閉駆動させるためのものである。排気側カムシャフト42は、その長手方向を前後方向に向けた状態で、シリンダヘッド10の排気側軸受部14に載置される。排気側カムシャフト42は、主としてカム42a・42a及びシャフト内油路42bを具備する。
カム42a・42aは、排気バルブ34を駆動するためのものである。カム42a・42aは、回転中心(排気側カムシャフト42の中心)から外周までの長さが一定でない板状に形成される。カム42a・42aは、排気側カムシャフト42のうちシリンダヘッド10の排気側軸受部14に載置された部分(カムジャーナル)よりも前方に2つ並べて配置される。当該カム42a・42aは、排気側のロッカアーム36(より詳細には、ローラ36a・36a)にそれぞれ上方から当接される。
図3に示すシャフト内油路42bは、排気側カムシャフト42のうちシリンダヘッド10の排気側軸受部14に載置された部分(カムジャーナル)に形成され、当該排気側カムシャフト42を貫通する油路である。シャフト内油路42bは、排気側カムシャフト42が所定の位置まで回転した際に、その一端(一方の開口部)がシリンダヘッド10のカムジャーナル用油路18と対向し、かつ、その他端(他方の開口部)が左方を向くように形成される。
なお、本実施形態においては図示を省略しているが、吸気側カムシャフト40にも排気側カムシャフト42のシャフト内油路42bと同様の油路が形成される。
図1から図3に示すカムキャップ50は、シリンダヘッド10の上部に固定され、当該シリンダヘッド10との間で吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を保持するものである。カムキャップ50は、長手方向を左右方向に向けた略直方体状に形成される。
カムキャップ50は、主として吸気側軸受部52、吸気側凹部54、吸気側貫通孔56、吸気側連通油路58、排気側軸受部60、排気側凹部62、排気側貫通孔64及び排気側連通油路66を具備する。
図1に示す吸気側軸受部52は、吸気側カムシャフト40を上方から回動可能に支持するものである。吸気側軸受部52は、正面視において下方が開放された半円状の凹部となるように、カムキャップ50の左部に形成される。当該カムキャップ50の吸気側軸受部52は、シリンダヘッド10の吸気側軸受部12と対向する位置に形成され、当該吸気側軸受部52及び吸気側軸受部12の間に吸気側カムシャフト40が回動可能に支持(保持)される。
図1及び図2に示す吸気側凹部54は、カムキャップ50の上面の左部(左右方向において、吸気側軸受部52のすぐ右側)に形成される。吸気側凹部54は、その周囲よりも下方に所定深さだけ凹むように、かつ上方、前方及び後方が開放されるように形成される。
図1に示す吸気側貫通孔56は、カムキャップ50をシリンダヘッド10に固定するために後述するボルト180が挿通されるボルト穴である。吸気側貫通孔56は、吸気側凹部54の底面の左部からカムキャップ50の下面までを貫通するように形成される。こうして、吸気側貫通孔56の上端の周囲に、吸気側凹部54が形成される。吸気側貫通孔56の直径は、ボルト180の軸部の直径よりも大きく形成される。これによって、吸気側貫通孔56にボルト180の軸部を挿通した際に、当該吸気側貫通孔56とボルト180との間に隙間が形成される。
図1に示す吸気側連通油路58は、吸気側軸受部52と吸気側貫通孔56とを連通する油路である。吸気側連通油路58は、カムキャップ50の下面の前後略中央部に形成される(不図示)。吸気側連通油路58の一端は吸気側軸受部52と連通され、吸気側連通油路58の他端は吸気側貫通孔56と連通される。
図1及び図3に示す排気側軸受部60は、排気側カムシャフト42を上方から回動可能に支持するものである。排気側軸受部60は、正面視において下方が開放された半円状の凹部となるように、カムキャップ50の右部に形成される。当該カムキャップ50の排気側軸受部60は、シリンダヘッド10の排気側軸受部14と対向する位置に形成され、当該排気側軸受部60及び排気側軸受部14の間に排気側カムシャフト42が回動可能に支持(保持)される。
図1から図3に示す排気側凹部62は、カムキャップ50の上面の右部(左右方向において、排気側軸受部60のすぐ左側)に形成される。排気側凹部62は、その周囲よりも下方に所定深さだけ凹むように、かつ上方、前方及び後方が開放されるように形成される。
図1及び図3に示す排気側貫通孔64は、カムキャップ50をシリンダヘッド10に固定するために後述するボルト180が挿通されるボルト穴である。排気側貫通孔64は、排気側凹部62の底面の右部からカムキャップ50の下面までを貫通するように形成される。こうして、排気側貫通孔64の上端の周囲に、排気側凹部62が形成されることになる。排気側貫通孔64の直径は、後述するボルト180の軸部の直径よりも大きく形成される。これによって、排気側貫通孔64にボルト180の軸部を挿通した際に、当該排気側貫通孔64とボルト180との間に隙間が形成される。
図1及び図3に示す排気側連通油路66は、排気側軸受部60と排気側貫通孔64とを連通する油路である。排気側連通油路66は、カムキャップ50の下面の前後略中央部に形成される。排気側連通油路66の一端は排気側軸受部60と連通され、排気側連通油路66の他端は排気側貫通孔64と連通される。
本実施形態においては、上述の如く構成されたシリンダヘッド10及びカムキャップ50によって、動弁機構30の吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を回転可能に支持するカムハウジングが構成される。
以下では、図1から図9を用いて、給油部材100の構成について説明する。
図1から図4、及び図9に示す給油部材100は、動弁機構30の潤滑部(本実施形態においては、吸気側カムシャフト40のカム40a・40a・・及び排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・)へと潤滑油を供給するためのものである。給油部材100は、後述するように、1枚の板状の部材が半分に折り曲げられて形成される(図8参照)。また、給油部材100には、後述するように、潤滑油が流通する油路が形成される。図1及び図2に示すように、給油部材100は、動弁機構30の吸気側及び排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するため、当該吸気側及び排気側にそれぞれ設けられる。こうして、エンジン1には、2つの給油部材100が設けられる。
なお、2つの給油部材100の構成の主たる相違点は、互いの形状が左右対称になる点である。したがって、以下では、特に断りがなければ、2つの給油部材100のうち、動弁機構30の排気側の潤滑部へと潤滑油を供給する給油部材100(図1に示す右側の給油部材100)の構成について説明し、動弁機構30の吸気側の潤滑部へと潤滑油を供給する給油部材100(図1に示す左側の給油部材100)の構成についての説明を適宜省略する。
また、給油部材100は、前後方向に並んだ4つの気筒に亘るように、一体的に形成される。また、図4に示すように、給油部材100は、4つの気筒にそれぞれ対応するように前後方向に並んだ4つの部分P・P・・から構成される。
なお、4つの部分P・P・・のうち、前側の2つの部分P・P及び後側の2つの部分P・Pに設けられた油路の構成の主たる相違点は、互いの形状が前後対称になる点である。したがって、以下では、特に断りがなければ、4つの部分P・P・・のうち、前側の2つの部分P・Pの油路の構成について説明し、後側の2つの部分P・Pの油路の構成についての説明を適宜省略する。
まず、図5から図7を用いて、折り曲げられる前の給油部材100の構成について説明する。
なお、図5から図7は、折り曲げられる前の給油部材100を示している。
図5及び図6に示すように、折り曲げられる前の給油部材100は、1枚の板状の部材である。なお、以下では、説明の便宜上、折り曲げられる前の給油部材100を単に「板材110」と称する。板材110は、主として上側本体部120、下側本体部130及び連結部140を具備する。
図5から図7に示す上側本体部120は、下側本体部130と共に、給油部材100の主たる構造体を成すものである。具体的には、上側本体部120は、板材110が折り曲げられると、給油部材100の上部を構成する(図4等参照)。上側本体部120は、細長い板状に形成される。上側本体部120は、板面を上下方向へ向けると共に、長手方向を前後方向へ向けて配置される。上側本体部120は、主として上側貫通孔121、上側根幹油路122、上流側分岐油路123及び下流側分岐油路124を具備する。
上側貫通孔121は、上側本体部120を上下方向に貫通する孔である。上側貫通孔121は、上側本体部120の左端部(左方へと突出するように形成された部分)に形成される。上側貫通孔121は、上側本体部120に4つ形成される。4つの上側貫通孔121は、前後方向に略等間隔に配置される。
上側根幹油路122は、下側根幹油路132と共に、1つの油路(後述する根幹油路150)を形成するものである。なお、根幹油路150とは、給油部材100に供給された潤滑油が、下側切欠部133を介して最初に案内される油路である。上側根幹油路122は、上側本体部120の上面を下方に凹ませることで形成される。上側根幹油路122は、上側本体部120の右端部から所定距離だけ左方に離間した位置で、前後方向に概ね直線状に延設される。上側根幹油路122の前後方向中途部は、左方に若干湾曲している。
上流側分岐油路123は、上側根幹油路122(すなわち、根幹油路150)から分岐して形成される。上流側分岐油路123は、根幹油路150を流通する潤滑油が、次に案内される油路を形成するものである。上流側分岐油路123は、上側本体部120の上面を下方に凹ませることで形成される。図7に示すように、上流側分岐油路123は、第一上流側分岐油路125と、第二上流側分岐油路126と、に区別される。
なお、第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126の構成についての詳細な説明は後述する。
下流側分岐油路124は、上流側分岐油路123から分岐して形成される。下流側分岐油路124は、上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)を流通する潤滑油が、次に案内される油路を形成するものである。下流側分岐油路124は、上側本体部120の上面を下方に凹ませることで形成される。図7に示すように、下流側分岐油路124は、第一下流側分岐油路127と、第二下流側分岐油路128と、に区別される。
なお、第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128の構成についての詳細な説明は後述する。
下側本体部130は、上側本体部120と共に、給油部材100の主たる構造体を成すものである。具体的には、下側本体部130は、板材110が折り曲げられると、給油部材100の下部を構成する(図4等参照)。下側本体部130は、細長い板状に形成される。下側本体部130は、板面を上下方向へ向けると共に、長手方向を前後方向へ向けて配置される。図6に示すように、下側本体部130は、連結部140を挟んで、上側本体部120と左右対称な形状に形成される。下側本体部130は、主として下側貫通孔131、下側根幹油路132、下側切欠部133及び吐出口134を具備する。
下側貫通孔131は、下側本体部130を上下方向に貫通する孔である。下側貫通孔131は、下側本体部130の右端部(右方へと突出するように形成された部分)に形成される。下側貫通孔131は、下側本体部130に4つ形成される。4つの下側貫通孔131は、前後方向に略等間隔に配置される。
下側根幹油路132は、上側根幹油路122と共に、1つの油路(根幹油路150)を形成するものである。下側根幹油路132は、下側本体部130の上面を下方に凹ませることで形成される。下側根幹油路132は、下側本体部130の前部及び後部にそれぞれ独立して設けられる。前記それぞれ独立して設けられた下側根幹油路132は、下側本体部130の左端部から所定距離だけ右方に離間した位置で、前後方向に概ね直線状に延設される。
下側切欠部133は、図5及び図6に示すように、下側本体部130の前から3番目の下側貫通孔131の左端部を、左方へ向けて所定長さだけ切り欠くように形成される。
吐出口134は、給油部材100に供給された潤滑油を、当該給油部材100から排出するための口である。より詳細には、吐出口134は、下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)を流通した潤滑油を、動弁機構30の潤滑部へ向けて吐出するための口である。吐出口134は、下側本体部130の右端部に形成される。吐出口134は、下側本体部130に8つ形成される。8つの吐出口134は、前後方向に適宜な間隔をあけて配置される。
連結部140は、上側本体部120と下側本体部130とを連結する部分である。連結部140は、上側本体部120の右端部の一部分と下側本体部130の左端部の一部分とを、4個所で連結している。連結部140は、上側本体部120及び下側本体部130と一体的に形成される。
以下では、図4、図8、図14及び図15を用いて、給油部材100の製造方法、及び当該製造方法により製造された(板材110が折り曲げられた後の)給油部材100の構成について説明する。
前述の如き構成の板材110は、一枚の板材をプレス加工で打ち抜くことによって、その外形や貫通孔等が形成される。そして、板材110は、次のプレス加工によって塑性変形して、上側根幹油路122や下側根幹油路132等が形成される。
そして、図8に示すように、板材110は、連結部140を中心として、上側本体部120が下側本体部130の上に重なるように、半分に折り曲げられる。そして、板材110は、折り曲げられた状態で、プレス加工によるかしめや溶接が適宜施される。こうして、板材110は、上側本体部120と下側本体部130とが当接した状態に保持され、給油部材100として製造される。
こうして、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、図14(c)及び(d)、並びに図15(b)に示すように、上側根幹油路122の開放される側と下側根幹油路132の開放される側とが互いに対向し、平面視で重なるように配置される。このように、上側根幹油路122と下側根幹油路132とにより区画形成された空間が、潤滑油が流通可能な油路(具体的には、根幹油路150)として形成される。
なお、前述したように、下側根幹油路132は、下側本体部130の前部及び後部にそれぞれ独立して設けられる。すなわち、根幹油路150の前後方向中央部(具体的には、上側根幹油路122のうち左方に若干湾曲している前後方向中途部)においては、上側根幹油路122の開放される側と(下側根幹油路132ではなく)下側本体部130の上面とが互いに対向し、平面視で重なるように配置される(不図示)。
また、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、図14(b)及び(c)、並びに図15(a)及び(b)に示すように、上側本体部120の上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)及び下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)の開放される側と下側本体部130の上面とが互いに対向し、平面視で重なるように配置される。このように、上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)及び下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)と下側本体部130の上面とにより区画形成された空間が、潤滑油が流通可能な油路として形成される。
また、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、図14(a)に示すように、上側根幹油路122の開放される側と下側本体部130の下側切欠部133の左端部とが互いに対向し、平面視で重なるように配置される。このような構成により、下側本体部130の下側切欠部133(ひいては、前から3番目の下側貫通孔131)は、根幹油路150と接続(連通)される。
また、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、図14(d)及び図15(c)に示すように、上側本体部120の下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)の前端部及び後端部と、下側本体部130の吐出口134と、が互いに対向し、平面視で重なるように配置される。このような構成により、吐出口134は、下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)と接続(連通)される。
このように、板材110が折り曲げられて給油部材100が製造されると、(潤滑油が案内される順番に)前から3番目の下側貫通孔131と、下側切欠部133と、根幹油路150と、上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)と、下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)と、吐出口134とが、互いに連通される。すなわち、給油部材100が製造されると、当該給油部材100には(給油口となる)前から3番目の下側貫通孔131から吐出口134まで順番に流通する1つの油路が形成される。
以下では、図1から図3を用いて、給油部材100のカムキャップ50への取り付け態様について説明する。
なお、以下では、特に断りがなければ、カムキャップ50とは、給油部材100の前から3番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131に対応するカムキャップ50を指すものとする。
図1から図3に示すように、給油部材100の一部(上側貫通孔121及び下側貫通孔131が形成されている部分)は、カムキャップ50の排気側凹部62内に収容される。また、図3に示すように、給油部材100の一部が排気側凹部62内に収容されると、給油部材100の上側貫通孔121及び下側貫通孔131はカムキャップ50の排気側貫通孔64と上下方向に重なるように配置される。
そして、図3に示すように、給油部材100の上側貫通孔121及び下側貫通孔131に上方からボルト180が挿通され、当該ボルト180がシリンダヘッド10に締結される。こうして、ボルト180によって共締めされることにより、給油部材100がカムキャップ50に固定されると共に、当該カムキャップ50がシリンダヘッド10に固定される。
また、図3に示すように、給油部材100がカムキャップ50に固定されると、当該カムキャップ50の排気側貫通孔64が給油部材100の下側貫通孔131と連通される。すなわち、給油部材100がカムキャップ50に固定されると、当該給油部材100が所定の油路を介してシリンダヘッド10のオイルギャラリー16と連通可能とされる。
また、給油部材100がカムキャップ50に固定されると、給油部材100の8つの吐出口134は、それぞれ排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・と前後方向において同一位置となるように配置される。すなわち、給油部材100がカムキャップ50に固定されると、給油部材100の8つの吐出口134はそれぞれ排気側カムシャフト42のカム42a・42aの上方に配置される。
以下では、図10から図12を用いて、エンジン1の潤滑油供給機構における、排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・(動弁機構30の潤滑部)への潤滑油の供給態様について説明する。
エンジン1が駆動すると、排気側カムシャフト42が回転する。そして、図10(a)に示すように、シャフト内油路42bの一端がシリンダヘッド10のカムジャーナル用油路18と対向していない場合、オイルギャラリー16を流通する潤滑油は、カムジャーナル用油路18を介して排気側軸受部14へと供給される。当該潤滑油はシャフト内油路42b内には供給されず、排気側カムシャフト42と排気側軸受部14及び排気側軸受部60との摺動面を潤滑する。
図10(b)に示すように、排気側カムシャフト42が360度回転するごとに1度だけシャフト内油路42bの一端がシリンダヘッド10のカムジャーナル用油路18と対向すると共に、シャフト内油路42bの他端が排気側連通油路66と対向する。この場合、オイルギャラリー16を流通する潤滑油は、カムジャーナル用油路18を介してシャフト内油路42bへと供給される。
シャフト内油路42bへと供給された潤滑油は、当該シャフト内油路42b、排気側連通油路66を介して排気側貫通孔64へと供給される。なお、図10(b)に示すように、排気側貫通孔64にはボルト180が挿通されているが、排気側貫通孔64とボルト180との間には隙間があるため、潤滑油は当該排気側貫通孔64内を流通することができる。当該排気側貫通孔64へと供給された潤滑油は、当該排気側貫通孔64内を上方へと流通し、給油部材100へと供給される。
図11に示すように、前から3番目の下側貫通孔131へと供給された潤滑油は、下側切欠部133を介して根幹油路150内へと案内される。根幹油路150へと案内された潤滑油は、当該根幹油路150から上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)へと案内される。上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)へと案内された潤滑油は、当該上流側分岐油路123から下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)へと案内される。下流側分岐油路124へと案内された潤滑油は、吐出口134から下方へ向けて吐出される。
ここで、前述したように、給油部材100の吐出口134は排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・の概ね上方に位置している。こうして、図12に示すように、給油部材100の吐出口134から下方へ向けて吐出された潤滑油は、排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・に供給される。すなわち、給油部材100を用いて、排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・を潤滑することができる。
また、エンジン1の潤滑油供給機構においては、図10(a)及び(b)等に示すように、排気側カムシャフト42が所定の角度まで回転した際に、潤滑油がカム42a・42a・・へと供給される。すなわち、潤滑油は間欠的に(排気側カムシャフト42が1回転する間に1度だけ)カム42a・42a・・へと供給される。このように、潤滑油は常時カム42a・42a・・へと供給されないため、当該カム42a・42a・・へと潤滑油が過剰に供給されるのを防止することができる。
ここで、根幹油路150を前後中央から前方へ向けて流通する潤滑油には、圧力損失が生じている。すなわち、前方へ行くほど潤滑油の圧力損失が大きいため、例えば根幹油路150の前端部に接続された上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125)へと案内(分配)される潤滑油の量は、根幹油路150の前後中央部近傍に接続された上流側分岐油路123(第二上流側分岐油路126)へと案内(分配)される潤滑油の量よりも、少なくなる場合があると考えられる。
このような場合、前記前端部に接続された上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125)の吐出口134から吐出される潤滑油の量は、前記前後中央部近傍に接続された上流側分岐油路123(第二上流側分岐油路126)の吐出口134から吐出される潤滑油の量よりも少なくなる。すなわち、このような場合には、複数の吐出口134から吐出される潤滑油の量が、均一とならないおそれがある。
これに対して、エンジン1の潤滑油供給機構においては、給油部材100の油路(具体的には、上流側分岐油路123及び下流側分岐油路124)の構成により、複数の吐出口134から吐出される潤滑油の量の均一化を図っている。
以下では、図13から図15を用いて、上流側分岐油路123及び下流側分岐油路124の構成について、詳細に説明する。
なお、図13に示すように、以下では、前側の2つの部分P・Pに配置される4つの吐出口134を、前側から順番に134a・134b・134c・134dと、それぞれ称する。
上流側分岐油路123は、前述したように、第一上流側分岐油路125と、第二上流側分岐油路126と、に区別される。
第一上流側分岐油路125は、根幹油路150から案内された潤滑油を、(後述する第一下流側分岐油路127を介して)吐出口134a及び134bに案内するための油路である。第一上流側分岐油路125は、前後方向において前から1番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131と、前から2番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131と、の間に形成される。
また、第一上流側分岐油路125は、左右方向に直線状に延設される。第一上流側分岐油路125の上流側端部(図13においては、左端部)は、根幹油路150の前端部に接続される。第一上流側分岐油路125の根幹油路150との接続部(分岐部)は、根幹油路150における潤滑油の流通経路において、後述する第二上流側分岐油路126の根幹油路150との接続部(分岐部)と比べて、下側切欠部133との接続部から離間した位置に形成される。すなわち、第一上流側分岐油路125の根幹油路150との接続部(分岐部)は、第二上流側分岐油路126の根幹油路150との接続部(分岐部)よりも下流側に形成される。
第一上流側分岐油路125の下流側端部(図13においては、右端部)は、第一下流側分岐油路127に接続される。こうして、第一上流側分岐油路125の第一下流側分岐油路127との接続部は、左右方向において吐出口134a及び134bと同一の位置に配置される。また、第一上流側分岐油路125の第一下流側分岐油路127との接続部は、前後方向において吐出口134aと134bとの間の中央部に配置される。このように、第一上流側分岐油路125の下流側端部は、潤滑油を案内する吐出口134a及び134bに比較的近い位置に配置される。
また、図14(d)及び図15(a)に示すように、第一上流側分岐油路125の流路断面積(油路において潤滑油の流通方向に対して垂直な断面の面積)は、根幹油路150(より詳細には、根幹油路150のうち、若干湾曲している前後方向中途部を除く部分)の流路断面積よりも小さく形成される。
第二上流側分岐油路126は、根幹油路150から案内された潤滑油を、(後述する第二下流側分岐油路128を介して)吐出口134c及び134dに案内するための油路である。第二上流側分岐油路126は、前後方向において前から2番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131と、前から3番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131と、の間に形成される。
また、第二上流側分岐油路126は、平面視でジグザグ状に適宜に屈曲しながら延設される。具体的には、第二上流側分岐油路126は、根幹油路150側から順番に、概ね直角に屈曲された第一屈曲部126aと、第二屈曲部126bと、を有する。
第二上流側分岐油路126の上流側端部(図13においては、左端部)は、根幹油路150の前部における前後方向中途部に接続される。第二上流側分岐油路126の根幹油路150との接続部(分岐部)は、根幹油路150における潤滑油の流通経路において、第一上流側分岐油路125の根幹油路150との接続部(分岐部)と比べて、下側切欠部133との接続部から近接した位置に形成される。すなわち、第二上流側分岐油路126の根幹油路150との接続部(分岐部)は、第一上流側分岐油路125の根幹油路150との接続部(分岐部)よりも上流側に形成される。
第二上流側分岐油路126の下流側端部(図13においては、右端部)は、第二下流側分岐油路128に接続される。こうして、第二上流側分岐油路126の第二下流側分岐油路128との接続部は、左右方向において吐出口134c及び134dと同一の位置に配置される。また、第二上流側分岐油路126の第二下流側分岐油路128との接続部は、前後方向において吐出口134cと134dとの間の中央部に配置される。このように、第二上流側分岐油路126の下流側端部は、潤滑油を案内する吐出口134c及び134dに比較的近い位置に配置される。
また、図14(b)及び図15(a)に示すように、第二上流側分岐油路126の流路断面積は、根幹油路150(より詳細には、根幹油路150のうち、若干湾曲している前後方向中途部を除く部分)の流路断面積よりも小さく形成される。
また、図14(b)及び図15(a)に示すように、第二上流側分岐油路126の流路断面積は、第一上流側分岐油路125の流路断面積よりも小さく形成される。
また、第二上流側分岐油路126の長さ(具体的には、図13に示す、根幹油路150との接続部から第一屈曲部126aまでの長さL1aと、第一屈曲部126aから第二屈曲部126bまでの長さL1bと、第二屈曲部126bから第二下流側分岐油路128との接続部までの長さL1cとを合算した長さ)は、第一上流側分岐油路125の長さ(具体的には、図13に示す、根幹油路150との接続部から第一下流側分岐油路127との接続部までの長さL2)よりも長く形成される。
下流側分岐油路124は、前述したように、第一下流側分岐油路127と、第二下流側分岐油路128と、に区別される。
第一下流側分岐油路127は、第一上流側分岐油路125から案内された潤滑油を、吐出口134a及び134bに案内するための油路である。第一下流側分岐油路127は、前後方向において前から1番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131と、前から2番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131と、の間に形成される。
また、第一下流側分岐油路127は、前後方向に直線状に延設される。第一下流側分岐油路127の前端部は、吐出口134aに接続される。第一下流側分岐油路127の後端部は、吐出口134bに接続される。第一下流側分岐油路127の前後方向中央部は、第一上流側分岐油路125の下流側端部(図13においては、右端部)と接続される。
また、図15(a)及び(b)に示すように、第一下流側分岐油路127の流路断面積は、第一上流側分岐油路125の流路断面積よりも小さく形成される。
第二下流側分岐油路128は、第二上流側分岐油路126から案内された潤滑油を、吐出口134c及び134dに案内するための油路である。第二下流側分岐油路128は、前後方向において前から2番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131と、前から3番目の上側貫通孔121及び下側貫通孔131と、の間に形成される。
また、第二下流側分岐油路128は、前後方向に直線状に延設される。第二下流側分岐油路128の前端部は、若干拡径して吐出口134cに接続される。第二下流側分岐油路128の後端部は、若干拡径して吐出口134dに接続される。第二下流側分岐油路128の前後方向中央部は、第二上流側分岐油路126の下流側端部(図13においては、右端部)と接続される。
また、図14(b)及び(c)に示すように、第二下流側分岐油路128の流路断面積は、第二上流側分岐油路126の流路断面積よりも小さく形成される。
また、図14(c)及び図15(b)に示すように、第二下流側分岐油路128の流路断面積は、第一下流側分岐油路127の流路断面積よりも小さく形成される。
以下では、上流側分岐油路123及び下流側分岐油路124の構成から奏される効果について説明する。
第二上流側分岐油路126は、第一上流側分岐油路125よりも流路断面積が小さく、且つ長さが長く形成される。このような構成により、第二上流側分岐油路126を流通する潤滑油に、第一上流側分岐油路125を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
また、第二上流側分岐油路126の形状は、概ね直角に屈曲された第一屈曲部126aと、第二屈曲部126bと、を有するジグザグ状に形成される。これに対して、第一上流側分岐油路125の形状は、直線状に形成される。このような構成により、第二上流側分岐油路126を流通する潤滑油に、第一上流側分岐油路125を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
また、第二上流側分岐油路126からの潤滑油を吐出口134c及び134dへと案内する第二下流側分岐油路128の流路断面積は、第一上流側分岐油路125からの潤滑油を吐出口134a及び134cへと案内する第一下流側分岐油路127の流路断面積よりも小さく形成される。このような構成により、第二下流側分岐油路128を流通する潤滑油に、第一下流側分岐油路127を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
このように、給油部材100においては、根幹油路150から吐出口134c及び134dへと案内する油路(第二上流側分岐油路126及び第二下流側分岐油路128)の構成によって、当該第二上流側分岐油路126及び第二下流側分岐油路128を流通する潤滑油に、第一上流側分岐油路125及び第一下流側分岐油路127を流通する潤滑油よりも適宜に大きな圧力損失を生じさせている。
このような構成により、根幹油路150を前後中央から前方へ向けて流通する潤滑油に圧力損失が生じているにもかかわらず、根幹油路150の上流側から潤滑油が案内される吐出口134c及び134d、並びに根幹油路150の下流側から潤滑油が案内される吐出口134a及び134bから吐出される潤滑油の量の均一化を図ることができる。
また、前述したように、第二上流側分岐油路126及び第二下流側分岐油路128を流通する潤滑油に適宜に大きな圧力損失を生じさせるための構成として、当該第二上流側分岐油路126の長さ、形状及び断面積、並びに第二下流側分岐油路128の流路断面積を、第一上流側分岐油路125及び第一下流側分岐油路127と異ならせている。
このように、容易な構成で、第二上流側分岐油路126及び第二下流側分岐油路128を流通する潤滑油に適宜に圧力を生じさせることができる。
ここで、根幹油路150は、吐出口134a、134b、134c及び134dへと潤滑油を案内するための油路である。また、第一上流側分岐油路125及び第一下流側分岐油路127は、吐出口134a及び134bへと潤滑油を案内するための油路である。また、第二上流側分岐油路126及び第二下流側分岐油路128は、吐出口134c及び134dへと潤滑油を案内するための油路である。このように、給油部材100においては、複数の吐出口に対して出来るだけ共通の油路を使用することによって、油路の集約化を図っている。
このような構成により、例えば共通の油路をさほど使用しない場合と比べて、油路同士の間隔を広く確保することが可能であると共に、当該油路の省スペース化を図ることができる。
また、給油部材100において、第一上流側分岐油路125の下流側端部は、潤滑油を案内する吐出口134a及び134bに比較的近い位置に配置される。また、第二上流側分岐油路126の下流側端部は、潤滑油を案内する吐出口134c及び134dに比較的近い位置に配置される。
すなわち、給油部材100においては、複数の吐出口(吐出口134a及び134bや、吐出口134c及び134d)に対して、比較的近い位置まで共通の油路を使用している。具体的には、吐出口134a及び134bに対して、比較的近い位置まで第一上流側分岐油路125を使用している。また、吐出口134c及び134dに対して、比較的近い位置まで第二上流側分岐油路126を使用している。
このような構成により、複数の吐出口(吐出口134a及び134bや、吐出口134c及び134d)に対して、当該複数の吐出口から吐出される潤滑油の量の均一化を測ることができる(バラつきが生じるのを抑制することができる)。
なお、前述の説明においては、便宜上、エンジン1の排気バルブ34を開閉させる排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・へと潤滑油を供給する構成について説明したが、吸気バルブ32を開閉させる吸気側カムシャフト40のカム40a・40a・・へと潤滑油を供給する構成も同様である。
以上のように、本発明の一実施形態に係る給油部材100は、エンジン1の排気バルブ34を開閉させる排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・・(動弁機構30の潤滑部)へと潤滑油を供給するための給油部材100であって、上側本体部120及び下側本体部130の対向面(互いに当接された対向面)に設けられた凹み部(上側根幹油路122・上流側分岐油路123・下流側分岐油路124・下側根幹油路132)によって形成される潤滑油路と、前記潤滑油路の下流側端部に形成され、前記潤滑油路を流通した潤滑油を前記潤滑部へ向けて吐出する複数の吐出口134と、を具備し、前記潤滑油路は、根幹油路150と、前記根幹油路150から分岐して形成され、前記複数の吐出口134のうち少なくとも2つ以上の吐出口134からなる第一吐出口群(吐出口134a及び134b)に案内される潤滑油が流通する第一上流側分岐油路125(第一分岐油路)と、前記根幹油路150から分岐して形成され、前記複数の吐出口134のうち少なくとも2つ以上の吐出口134からなる第二吐出口群(吐出口134c及び吐出口134d)に案内される潤滑油が流通する第二上流側分岐油路126(第二分岐油路)と、を含むものである。
このような構成により、油路同士の間隔を広く確保することが可能であると共に、当該油路の省スペース化を図ることができる。
また、給油部材100においては、前記第二上流側分岐油路126(第二分岐油路)の前記根幹油路150との分岐部は、前記第一上流側分岐油路125(第一分岐油路)の前記根幹油路150との分岐部よりも上流側に形成され、前記第二上流側分岐油路126(第二分岐油路)は、前記第二上流側分岐油路126(第二分岐油路)を流通する潤滑油に圧力損失を生じさせる圧力損失発生機構を具備するものである。
このような構成により、第一吐出口群(吐出口134a及び134b)及び第二吐出口群(吐出口134c及び吐出口134d)から吐出される潤滑油の量の均一化を図ることができる。
また、給油部材100においては、前記圧力損失発生機構は、前記第二上流側分岐油路126(第二分岐油路)の長さ、形状及び流路断面積の少なくとも一つを前記第一上流側分岐油路125(第一分岐油路)と異ならせることにより構成されるものである。
このような構成により、容易な構成で圧力損失発生機構を具備する給油部材100を製造することができる。
また、給油部材100においては、前記第一上流側分岐油路125(第一分岐油路)及び前記第二上流側分岐油路126(第二分岐油路)の下流側端部は、前記第一吐出口群(吐出口134a及び134b)及び第二吐出口群(吐出口134c及び吐出口134d)の近傍にそれぞれ配置されるものである。
このような構成により、第一吐出口群(吐出口134a及び134b)及び第二吐出口群(吐出口134c及び吐出口134d)から吐出される潤滑油の量の均一化を、より一層図ることができる。
また、本発明の一実施形態に係るエンジン1の潤滑油供給機構においては、給油部材100を具備するものである。
このような構成により、油路同士の間隔を広く確保することが可能であると共に、当該油路の省スペース化を図ることができる。
なお、本実施形態に係る排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・は、本発明に係る潤滑部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る根幹油路150・上流側分岐油路123・下流側分岐油路124は、本発明に係る潤滑油路の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る吐出口134a及び134bは、本発明に係る第一吐出口群の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る吐出口134c及び134dは、本発明に係る第二吐出口群の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第一上流側分岐油路125は、本発明に係る第一分岐油路の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第二上流側分岐油路126は、本発明に係る第二分岐油路の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第二上流側分岐油路126の長さ、形状及び流路断面積(より詳細には、第一上流側分岐油路125の長さ、形状及び流路断面積との差異)は、本発明に係る圧力損失発生機構の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば。本実施形態に係るエンジン1は、直列4気筒16バルブのDOHCガソリンエンジンであるものとして説明したが、本発明を適用することが可能なエンジンはこれに限るものではない。
また、潤滑油を案内するためのオイルギャラリー16、カムジャーナル用油路18、シャフト内油路42b、排気側連通油路66及び排気側貫通孔64の形状は、本実施形態に限定するものではない。これらの形状は任意に決定することが可能である。
また、本実施形態においては、カムキャップ50がそれぞれ4つ設けられる構成であったが、これに限定するものではない。例えば、カムキャップ50の数量が4つ以外であったり、4つのカムキャップ50が一体的に形成される構成であってもよい。
また、本実施形態においては、給油部材100がエンジン1の4つの気筒の全てに亘るように一体的に形成されるものとしたが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、給油部材100は、エンジン1の4つの気筒のうち、2つや3つの気筒に亘るように一体的に形成される構成であってもよい。
また、給油部材100は、対向する板材の間にガスケット等のシール部材を介設する構成としてもよい。
また、本実施形態において、動弁機構30の潤滑部として、排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・が設定されているが、これに限定するものではない。動弁機構30の潤滑部として、例えば排気バルブ34のバルブステム34a等、任意の部分を設定して、潤滑油を供給することができる。
また、本実施形態においては、第二上流側分岐油路126の長さ、形状及び流路断面積の全てを、第一上流側分岐油路125の長さ、形状及び流路断面積と異ならせたが、これに限定するものではない。具体的には、本発明に係る圧力損失機構は、第二上流側分岐油路126の長さ、形状及び流路断面積の少なくとも一つを、第一上流側分岐油路125の長さ、形状及び流路断面積と異ならせることで構成してもよい。また、第二上流側分岐油路126の長さ、形状及び流路断面積は、本実施形態におけるものに限定するものではなく、任意に決定することが可能である。
また、本実施形態においては、第二下流側分岐油路128の流路断面積を、第一下流側分岐油路127の流路断面積と異ならせている。当該第二下流側分岐油路128の流路断面積(より詳細には、第一下流側分岐油路127の流路断面積との差異)は、圧力損失発生機構に含まれる。なお、第二下流側分岐油路128は、第一下流側分岐油路127と流路断面積だけでなく、長さや形状を異ならせる構成であってもよい
また、前述したように、本発明に係る圧力損失機構は、第二上流側分岐油路126の長さ、形状及び流路断面積の少なくとも一つを、第一上流側分岐油路125の長さ、形状及び流路断面積と異ならせる場合には、まず流路断面積を異ならせることで流通する潤滑油の量を大きく調整し、次に長さを異ならせることで潤滑油に生じる圧力損失を微調整することが望ましい。このような構成によれば、複数の吐出口134吐出される潤滑油の量の均一化を、より一層図り易くすることができる。また、複数の吐出口134吐出される潤滑油の量の均一化を、容易に図り易くすることができる。
また、本実施形態においては、吐出口134a及び134bが、本発明に係る第一吐出口群の実施の一形態としたが、これに限定するものではない。すなわち、本発明に係る第一吐出口群は、例えば3つや4つ等、少なくとも2つ以上の吐出口からなるものであればよい。また、同様に、本発明に係る第二吐出口群も、少なくとも2つ以上の吐出口からなるものであればよい。
また、本実施形態において、給油部材100は、カムキャップ50に取り付けられる構成であるが、本発明に係る給油部材は、エンジン1の他の部材(例えば、シリンダヘッドカバー20)に取り付けられる構成であってもよい。
以下では、図16から図19を用いて、第二実施形態として、シリンダヘッドカバー20に取り付けられる給油部材200の構成について説明する。
なお、以下では、第二実施形態に係る給油部材200の構成のうち、第一実施形態に係る100の構成と異なる点を中心に説明する。
第二実施形態に係る給油部材200において、第一実施形態に係る給油部材100と異なる点は、下側切欠部133ではなく、上側切欠部233が設けられる点である。
折り曲げられる前の給油部材200において、上側切欠部233は、図17に示すように、上側本体部120の前から3番目の上側貫通孔121右端部を、右方へ向けて所定長さだけ切り欠くように形成される。上側切欠部233の右端部は、上側根幹油路122に接続される。
そして、図18に示すように、折り曲げられて給油部材200が製造されると、上側切欠部233と下側本体部130の上面とが互いに対向し、平面視で重なるように配置される。このように、上側切欠部233と下側本体部130の上面とにより区画形成された空間が、潤滑油が流通可能な油路として形成される。そして、(潤滑油が案内される順番に)前から3番目の上側貫通孔121と、上側切欠部233と、根幹油路150と、上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)と、下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)と、吐出口134とが、互いに連通される。すなわち、給油部材200が製造されると、当該給油部材200には(給油口となる)前から3番目の上側貫通孔121から吐出口134まで順番に流通する1つの油路が形成される。
このように形成された給油部材200は、シリンダヘッドカバー20の内側に取り付けられる。より詳細には、図16に示すように、給油部材200の上側貫通孔121及び下側貫通孔131に下方からボルト280が挿通され、当該ボルト280がシリンダヘッドカバー20に締結される。こうして、ボルト280によって締結されることにより、給油部材200がシリンダヘッドカバー20の内側に固定される。
なお、ボルト280と図示せぬボルト穴との間には隙間があり、当該隙間はシリンダヘッドカバー20に形成される所定の油路等を介して、シリンダヘッド10に設けられたオイルギャラリー16と連通される(不図示)。すなわち、給油部材200がシリンダヘッドカバー20に固定されると、オイルギャラリー16からの潤滑油が、前記所定の油路や隙間等を介して給油部材200へと供給可能となる。
こうして、エンジン1が駆動すると、給油部材200へと供給された潤滑油、より詳細には、前から3番目の上側貫通孔121へと供給された潤滑油は、上側切欠部233を介して根幹油路150内へと案内される。根幹油路150へと案内された潤滑油は、当該根幹油路150から上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)へと案内される。上流側分岐油路123(第一上流側分岐油路125及び第二上流側分岐油路126)へと案内された潤滑油は、当該上流側分岐油路123から下流側分岐油路124(第一下流側分岐油路127及び第二下流側分岐油路128)へと案内される。下流側分岐油路124へと案内された潤滑油は、吐出口134から下方へ向けて吐出される。
ここで、給油部材200の吐出口134は排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・の概ね上方に位置している。こうして、図19に示すように、給油部材200の吐出口134から下方へ向けて吐出された潤滑油は、排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・に供給される。すなわち、シリンダヘッドカバー20に取り付けられた給油部材200を用いて、排気側カムシャフト42のカム42a・42a・・を潤滑することができる。
なお、第二実施形態において、給油部材200は、動弁機構30の吸気側及び排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するため、当該吸気側及び排気側にそれぞれ設けられる構成としたが、本発明に係る給油部材は、これに限定するものではな。すなわち、本発明に係る給油部材は、動弁機構30の吸気側及び排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するための構成(すなわち、油路)を1つの部材に有するものであってもよい。
以下では、図20及び図21を用いて、第三実施形態として、シリンダヘッドカバー20に取り付けられ、且つ動弁機構30の吸気側及び排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するための油路を有する給油部材300の構成について説明する。
なお、以下では、第三実施形態にかかる給油部材300の構成のうち、第二実施形態に係る給油部材200の構成と異なる点を中心に説明する。
第三実施形態に係る給油部材300においては、前述したように、第二実施形態に係る給油部材200とは異なり、動弁機構30の吸気側及び排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するための油路を有している。ここで、給油部材300において、動弁機構30の吸気側及び排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するための油路の構成の主たる相違点は、互いの形状が左右対称となる点である。
したがって、以下では、特に断りがなければ、動弁機構30の吸気側及び排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するための油路の構成のうち、動弁機構30の排気側の潤滑部へと潤滑油を供給するための油路(図20に示す右側の油路)の構成について説明し、動弁機構30の吸気側の潤滑部へと潤滑油を供給するための油路(図20に示す左側の油路)の構成についての説明を適宜省略する。
給油部材300の油路は、主として給油口310、吐出口320、根幹油路330、上流側分岐油路340及び下流側分岐油路350を具備する。
給油口310は、給油部材300へと潤滑油が供給されてくる口である。給油口310は、後述する根幹油路330の上流側端部に設けられる。給油口310は、下方を臨むように開口され、給油部材300の外部と内部(より詳細には、根幹油路330)とを連通する。
吐出口320は、給油部材300に供給された潤滑油を、当該給油部材300から排出するための口である。より詳細には、吐出口320は、後述する下流側分岐油路350を流通した潤滑油を、動弁機構30の潤滑部へ向けて吐出するための口である。吐出口320は、下方を臨むように開口される。吐出口320は、8つ形成される。8つの吐出口320は、前後方向に適宜な間隔をあけて配置される。
以下では、8つの吐出口320を後側から順番に、第一吐出口321a・321b(第一の吐出口群)、第二吐出口322a・322b(第二の吐出口群)、第三吐出口323a・323b(第三の吐出口群)、第四吐出口324a・324b(第四の吐出口群)、とそれぞれ称する。
根幹油路330は、給油部材300に供給された潤滑油が、給油口310を介して最初に案内される油路である。根幹油路330は、給油部材300の前端部から後端部に亘って前後方向に直線状に延設される。根幹油路330の前端部は、左方へ延出され、給油口310と接続される。
上流側分岐油路340は、根幹油路330から分岐して形成される。上流側分岐油路340は、根幹油路330を流通する潤滑油が、次に案内される油路である。上流側分岐油路340の流路断面積は、根幹油路330の流路断面積よりも小さく形成される。こうして、上流側分岐油路340を流通する潤滑油に、根幹油路330を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
なお、上流側分岐油路340は、4つ形成される。4つの上流側分岐油路340は、前後方向に適宜な間隔をあけて配置される。以下では、4つの上流側分岐油路340を後側(すなわち、給油口310から離れた位置)から順番に、第一上流側分岐油路341、第二上流側分岐油路342、第三上流側分岐油路343、第四上流側分岐油路344、とそれぞれ称する。
第一上流側分岐油路341は、根幹油路330から分岐し、右方へ向けて直線状に延出される。
第二上流側分岐油路342は、根幹油路330から分岐し、右方へ向けて直線状に延出される。第二上流側分岐油路342の長さは、第一上流側分岐油路341の長さよりも長く形成される。こうして、第二上流側分岐油路342を流通する潤滑油に、第一上流側分岐油路341を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
第三上流側分岐油路343は、根幹油路330から分岐し、右方へ向けて適宜に屈曲しながら延出される。第三上流側分岐油路343は、概ね直角に屈曲された屈曲部を合計4箇所有する。また、第三上流側分岐油路343の長さは、第二上流側分岐油路342の長さよりも長く形成される。こうして、第三上流側分岐油路343を流通する潤滑油に、第二上流側分岐油路342を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
第四上流側分岐油路344は、根幹油路330から分岐し、右方へ向けて適宜に屈曲しながら延出される。第四上流側分岐油路344は、概ね直角に屈曲された屈曲部を合計8箇所有する。また、第四上流側分岐油路344の長さは、第三上流側分岐油路343の長さよりも長く形成される。こうして、第四上流側分岐油路344を流通する潤滑油に、第三上流側分岐油路343を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
下流側分岐油路350は、上流側分岐油路340から分岐して形成される。下流側分岐油路350は、上流側分岐油路340を流通する潤滑油が、次に案内される油路である。下流側分岐油路350の流路断面積は、根幹油路330の流路断面積よりも小さく形成される。こうして、下流側分岐油路350を流通する潤滑油に、根幹油路330を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
なお、下流側分岐油路350は、4つ形成される。4つの下流側分岐油路350は、それぞれ上流側分岐油路340(より詳細には、第一上流側分岐油路341、第二上流側分岐油路342、第三上流側分岐油路343及び第四上流側分岐油路344)に接続される。以下では、第一上流側分岐油路341に接続されるものを第一下流側分岐油路351と、第二上流側分岐油路342に接続されるものを第二下流側分岐油路352と、第三上流側分岐油路343に接続されるものを第三下流側分岐油路353と、第四上流側分岐油路344に接続されるものを第四下流側分岐油路354と、それぞれ称する。
第一下流側分岐油路351は、第一上流側分岐油路341から分岐し、前後方向へ向けて直線状に延出される。第一下流側分岐油路351の両側端部には、第一吐出口321a・321bが接続される。
第二下流側分岐油路352は、第二上流側分岐油路342から分岐し、前後方向へ向けて延出された後に屈曲し、左方へ向けて延出される。すなわち、第二下流側分岐油路352は、平面視でコの字状に形成される。第二下流側分岐油路352の両側端部には、第二吐出口322a・322bが接続される。また、第二下流側分岐油路352において第二上流側分岐油路342との接続部から第二吐出口322a・322bまでの長さは、第一下流側分岐油路351において第一上流側分岐油路341との接続部から第一吐出口321a・321bまでの長さよりも長く形成される。こうして、第二下流側分岐油路352を流通する潤滑油に、第一下流側分岐油路351を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
第三下流側分岐油路353は、第三上流側分岐油路343から分岐し、前後方向へ向けて延出された後に屈曲し、左方へ向けて延出される。すなわち、第三下流側分岐油路353は、平面視でコの字状に形成される。第三下流側分岐油路353の両側端部には、第三吐出口323a・323bが接続される。また、第三下流側分岐油路353において第三上流側分岐油路343との接続部から第三吐出口323a・323bまでの長さは、第二下流側分岐油路352において第二上流側分岐油路342との接続部から第二吐出口322a・322bまでの長さよりも長く形成される。こうして、第三下流側分岐油路353を流通する潤滑油に、第二下流側分岐油路352を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
第四下流側分岐油路354は、第四上流側分岐油路344から分岐し、前後方向へ向けて延出された後に屈曲し、左方へ向けて延出される。すなわち、第四下流側分岐油路354は、平面視でコの字状に形成される。第四下流側分岐油路354の両側端部には、第四吐出口324a・324bが接続される。また、第四下流側分岐油路354において第四上流側分岐油路344との接続部から第四吐出口324a・324bまでの長さは、第三下流側分岐油路353において第三上流側分岐油路343との接続部から第三吐出口323a・323bまでの長さよりも長く形成される。こうして、第四下流側分岐油路354を流通する潤滑油に、第三下流側分岐油路353を流通する潤滑油よりも大きな圧力損失を生じさせることができる。
このような構成により、根幹油路330を流通する潤滑油が、上流側分岐油路340及び下流側分岐油路350を流通して吐出口320へと到達する場合に、どの上流側分岐油路340及び下流側分岐油路350を流通するかに応じて、流通する潤滑油に生じる圧力損失の大きさが異なることになる。
具体的には、第二上流側分岐油路342及び第二下流側分岐油路352を流通して第二吐出口322a・322bへと到達する場合に、第一上流側分岐油路341及び第一下流側分岐油路351を流通して第一吐出口321a・321bへと到達する場合よりも大きな圧力損失が、流通する潤滑油に生じる。
また、第三上流側分岐油路343及び第三下流側分岐油路353を流通して第三吐出口323a・323bへと到達する場合に、第二上流側分岐油路342及び第二下流側分岐油路352を流通して第二吐出口322a・322bへと到達する場合よりも大きな圧力損失が、流通する潤滑油に生じる。
また、第四上流側分岐油路344及び第四下流側分岐油路354を流通して第四吐出口324a・324bへと到達する場合に、第三上流側分岐油路343及び第三下流側分岐油路353を流通して第三吐出口323a・323bへと到達する場合よりも大きな圧力損失が、流通する潤滑油に生じる。
このように、給油部材300においては、根幹油路330から吐出口320へと潤滑油を案内する際に、給油口310から離れた位置に配置される吐出口320ほど、上流側分岐油路340及び下流側分岐油路350を流通する潤滑油に大きな圧力損失が生じるように構成される。
こうして、給油部材300においては、根幹油路330を前側から後側へ向けて流通する潤滑油に圧力損失が生じているにもかかわらず、複数の吐出口320(第一吐出口321a・321b、第二吐出口322a・322b、第三吐出口323a・323b及び第四吐出口324a・324b)から吐出される潤滑油の量の均一化を図ることができる。
以下では、給油部材300のおけるシリンダヘッドカバー20への取り付けの態様について説明する。
図21に示すように、給油部材300は、下側が開口した碗状に形成されたシリンダヘッドカバー20の内側に、ボルト等によって適宜固定される。給油部材300がシリンダヘッドカバー20に固定されると、給油部材300の給油口310が、オイルギャラリー12等と所定の油路を介して連通される。こうして、給油部材300には、オイルギャラリー12からの潤滑油が供給される。
また、給油部材300は、バッフルプレートとしての機能を有する。具体的には、給油部材300が固定されると、シリンダヘッドカバー20の内側において、当該給油部材300とシリンダヘッドカバー20の上側壁との間の所定の空間が区画される。当該空間は、オイルセパレータ室Rを構成する。このような構成により、部品の配置スペースが比較的小さい動弁機構30の上方の空間において、部品点数の削減を図ることができる。
1 エンジン
30 動弁機構
32 吸気バルブ
34 排気バルブ
42 排気側カムシャフト
42a カム
120 上側本体部
122 上側根幹油路
123 上流側分岐油路
124 下流側分岐油路
130 下側本体部
132 下側根幹油路
134 吐出口
150 根幹油路

Claims (5)

  1. エンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給するための給油部材であって、
    互いに当接された対向面に設けられた凹み部によって形成される潤滑油路と、
    前記潤滑油路の下流側端部に形成され、前記潤滑油路を流通した潤滑油を前記潤滑部へ向けて吐出する複数の吐出口と、
    を具備し、
    前記潤滑油路は、
    根幹油路と、
    前記根幹油路から分岐して形成され、前記複数の吐出口のうち少なくとも2つ以上の吐出口からなる第一吐出口群に案内される潤滑油が流通する第一分岐油路と、
    前記根幹油路から分岐して形成され、前記複数の吐出口のうち少なくとも2つ以上の吐出口からなる第二吐出口群に案内される潤滑油が流通する第二分岐油路と、
    を含む、
    ことを特徴とする給油部材。
  2. 前記第二分岐油路の前記根幹油路との分岐部は、前記第一分岐油路の前記根幹油路との分岐部よりも上流側に形成され、
    前記第二分岐油路は、
    前記第二分岐油路を流通する潤滑油に圧力損失を生じさせる圧力損失発生機構を具備する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の給油部材。
  3. 前記圧力損失発生機構は、
    前記第二分岐油路の長さ、形状及び流路断面積の少なくとも一つを前記第一分岐油路と異ならせることにより構成される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の給油部材。
  4. 前記第一分岐油路及び前記第二分岐油路の下流側端部は、前記第一吐出口群及び第二吐出口群の近傍にそれぞれ配置される、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の給油部材。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の給油部材を具備する、
    ことを特徴とするエンジンの潤滑油供給機構。
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