JP2015028329A - エンジンの潤滑油供給機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易なエンジンの潤滑油供給機構を提供する。
【解決手段】カムを有するカムシャフト(排気側カムシャフト42)と、前記カムシャフトを回転可能に支持するジャーナル軸受部を有する支持部材(カムハウジング11及びカムキャップ50)と、前記支持部材に形成され、油圧源から供給されてくる潤滑油を前記ジャーナル軸受部の摺動面へと案内する第一油路70と、前記支持部材に形成されると共に、一端が前記ジャーナル軸受部の摺動面と連通され、潤滑油を当該ジャーナル軸受部の摺動面から動弁機構30の潤滑部へと案内する第二油路80と、前記カムシャフトの外周面に形成され、前記カムシャフトが特定の回転角度にある場合にのみ第一油路70と第二油路80とを連通する第三油路90と、を具備し、第二油路80の他端を、潤滑油を動弁機構30の潤滑部へと案内する給油部材100と連通した。
【選択図】図6

Description

本発明は、回転するカムによってエンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給するエンジンの潤滑油供給機構の技術に関する。
従来、回転するカムによってエンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給するエンジンの潤滑油供給機構の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載のエンジンの潤滑油供給機構は、カムシャフトと、当該カムシャフトを回転可能に支持するジャーナル軸受部と、を具備する。また、当該潤滑油供給機構は、ジャーナル軸受部へと潤滑油を供給する第一油路と、ジャーナル軸受部から潤滑部(潤滑を要する部分)へと潤滑油を案内する第二油路と、カムシャフトの内部を貫通するように形成される第三油路と、を具備する。
このように構成された潤滑油供給機構において、カムシャフトが特定の回転角度に達した時に、第一油路と第二油路とが第三油路を介して連通され、第一油路からの潤滑油が第三油路及び第二油路を介して潤滑部へと案内される。このようにして潤滑油を潤滑部へと供給し、当該潤滑部を潤滑することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、カムシャフトを貫通するように第三油路を形成する必要があるため、製造(加工)が困難である点で不利であった。
特開2010−164009号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、製造が容易なエンジンの潤滑油供給機構を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、回転するカムによってエンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給するエンジンの潤滑油供給機構であって、前記カムを有するカムシャフトと、前記カムシャフトを回転可能に支持するジャーナル軸受部を有する支持部材と、前記支持部材に形成され、油圧源から供給されてくる潤滑油を前記ジャーナル軸受部の摺動面へと案内する第一油路と、前記支持部材に形成されると共に、一端が前記ジャーナル軸受部の摺動面と連通され、潤滑油を当該ジャーナル軸受部の摺動面から前記動弁機構の潤滑部へと案内する第二油路と、前記カムシャフトの外周面に形成され、前記カムシャフトが特定の回転角度にある場合にのみ前記第一油路と前記第二油路とを連通する第三油路と、を具備するものである。
請求項2においては、前記第二油路の他端は、潤滑油を前記動弁機構の潤滑部へと案内する給油部材と連通されるものである。
請求項3においては、前記給油部材は、前記動弁機構の潤滑部の上方から潤滑油を滴下することで、潤滑油を前記動弁機構の潤滑部へと供給するものである。
請求項4においては、前記カムシャフトは中空状に形成されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、カムシャフトを貫通する油路を設ける必要がなく、容易に製造することができる。
請求項2においては、潤滑油を潤滑部へと確実に供給することができる。
請求項3においては、重力を利用して、潤滑油を潤滑部へと確実に供給することができる。
請求項4においては、中空状に形成されたカムシャフトを用いる場合であっても、当該カムシャフトの内部に油路を設ける必要がないため、容易に製造することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンのシリンダヘッドカバー内の断面図。 カムキャップ、カムシャフト及び給油部材を示す平面図。 図2におけるA−A断面図。 図3におけるB−B断面図。 (a)排気側カムシャフトが特定の回転角度にない場合のB−B断面図。(b)排気側カムシャフトが特定の回転角度にある場合のB−B断面図。 排気側カムシャフトが特定の角度にある場合の正面断面図。 給油部材から潤滑油が滴下される様子を示した正面図。 (a)第二実施形態において、排気側カムシャフトが特定の角度にない場合を示した側面断面図。(b)同じく、排気側カムシャフトが特定の角度にある場合を示した側面断面図。
以下では、図中に示した矢印に従って、上下方向、左右方向及び前後方向を規定して説明を行う。
まず、図1から図3までを用いて、本発明の実施の一形態(第一実施形態)に係る潤滑油供給機構を具備するエンジン1の構成について説明する。
本実施形態に係るエンジン1は、直列4気筒16バルブのDOHCガソリンエンジンである。以下では、前後方向に並んだ4つの気筒のうち1つの気筒に主に着目して説明を行う。エンジン1は、主としてシリンダヘッド10、シリンダヘッドカバー20、動弁機構30及びカムキャップ50を具備する。
シリンダヘッド10は、シリンダブロック(不図示)と共にエンジン1の主たる構造体となるものである。シリンダヘッド10は、前記シリンダブロック(不図示)の上部に固定される。シリンダヘッド10は、主としてカムハウジング11、吸気側軸受部12、排気側軸受部14及びオイルギャラリー16を具備する。
カムハウジング11は、後述する吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を支持するものである。カムハウジング11は、シリンダヘッド10内の左右に亘って形成される、略直方体状の部分である。
吸気側軸受部12は、後述する吸気側カムシャフト40を下方から回転可能に支持するものである。吸気側軸受部12は、正面視において上方が開放された半円状の凹部となるように、カムハウジング11の左部に形成される。
排気側軸受部14は、後述する排気側カムシャフト42を下方から回転可能に支持するものである。排気側軸受部14は、正面視において上方が開放された半円状の凹部となるように、カムハウジング11の右部に形成される。
オイルギャラリー16は、エンジン1の各部(例えば、後述するラッシュアジャスタ38等)へと潤滑油を案内するための油路である。オイルギャラリー16は、シリンダヘッド10の左右側壁近傍を前後方向に通るように形成される。オイルギャラリー16には、油圧源であるオイルポンプ(不図示)から潤滑油が常時供給される。
シリンダヘッドカバー20は、シリンダヘッド10の上部を覆うものである。シリンダヘッドカバー20はシリンダヘッド10の上部に載置され、ボルト等によって適宜固定される。
動弁機構30は、エンジン1の吸気ポート及び排気ポート(不図示)を所定のタイミングで開閉させるためのものである。動弁機構30は、主として吸気バルブ32、排気バルブ34、ロッカアーム36、ラッシュアジャスタ38、吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を具備する。
吸気バルブ32は、エンジン1の吸気ポート(不図示)を開閉するものである。吸気バルブ32は、その長手方向を略上下方向に向けて配置される。吸気バルブ32の下端は前記吸気ポートまで延設される。吸気バルブ32の上下中途部は、シリンダヘッド10に摺動可能に挿通される。
なお、本実施形態においては図示を省略しているが、吸気バルブ32は1つの気筒に対して前後方向に並べて2つ設けられている。
排気バルブ34は、エンジン1の排気ポート(不図示)を開閉するものである。排気バルブ34は、その長手方向を略上下方向に向けて配置される。排気バルブ34の下端は前記排気ポートまで延設される。排気バルブ34の上下中途部は、シリンダヘッド10に摺動可能に挿通される。
なお、本実施形態においては図示を省略しているが、排気バルブ34は1つの気筒に対して前後方向に並べて2つ設けられている。
ロッカアーム36は、吸気バルブ32及び排気バルブ34を開閉駆動させるためのものである。ロッカアーム36の一端は、それぞれ吸気バルブ32及び排気バルブ34の上端に上方から当接される。ロッカアーム36には、前後方向に向けた軸線を中心として回動可能なローラ36aがそれぞれ設けられる。
ラッシュアジャスタ38は、バルブクリアランスを調整するためのものである。ラッシュアジャスタ38は、それぞれロッカアーム36の他端に下方から当接される。
吸気側カムシャフト40は、ロッカアーム36を所定のタイミングで揺動させることで、吸気バルブ32を開閉駆動させるためのものである。吸気側カムシャフト40は、その内部が中空となる略円筒状に形成される。吸気側カムシャフト40は、その長手方向を前後方向に向けた状態で、シリンダヘッド10の吸気側軸受部12に載置される。吸気側カムシャフト40は、エンジン1のクランクシャフト(不図示)と連結され、正面視反時計回りに回転する。吸気側カムシャフト40は、主としてカム40aを具備する。
カム40aは、回転中心(吸気側カムシャフト40の中心)から外周までの距離が一定でない板状に形成された部分である。カム40aは、吸気側カムシャフト40のうちシリンダヘッド10の吸気側軸受部12に載置された部分(カムジャーナル)よりも前方に2つ並べて固定される。当該カム40aは、吸気バルブ32側のロッカアーム36(より詳細には、ローラ36a)に上方から当接する。
排気側カムシャフト42は、ロッカアーム36を所定のタイミングで揺動させることで、排気バルブ34を開閉駆動させるためのものである。排気側カムシャフト42は、その内部が中空となる略円筒状に形成される。排気側カムシャフト42は、その長手方向を前後方向に向けた状態で、シリンダヘッド10の排気側軸受部14に載置される。排気側カムシャフト42は、エンジン1のクランクシャフト(不図示)と連結され、正面視反時計回りに回転する。排気側カムシャフト42は、主としてカム42aを具備する。
カム42aは、回転中心(排気側カムシャフト42の中心)から外周までの距離が一定でない板状に形成された部分である。カム42aは、排気側カムシャフト42のうちシリンダヘッド10の排気側軸受部24に載置された部分(カムジャーナル)よりも前方に2つ並べて固定される。当該カム42aは、排気バルブ34側のロッカアーム36(より詳細には、ローラ36a)に上方から当接する。
カムキャップ50は、シリンダヘッド10のカムハウジング11の上部に固定され、当該カムハウジング11との間で吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を保持するものである。カムキャップ50は、長手方向を左右方向に向けた略直方体状に形成される。
カムキャップ50は、主として吸気側軸受部52及び排気側軸受部60を具備する。
吸気側軸受部52は、吸気側カムシャフト40を上方から回転可能に支持するものである。吸気側軸受部52は、正面視において下方が開放された半円状の凹部となるように、カムキャップ50の左部に形成される。当該カムキャップ50の吸気側軸受部52は、カムハウジング11の吸気側軸受部12と対向する位置に形成され、当該吸気側軸受部52及び吸気側軸受部12の間に吸気側カムシャフト40が回転可能に支持(保持)される。このように、吸気側軸受部52及び吸気側軸受部12によって、吸気側カムシャフト40を回転可能に支持するジャーナル軸受部が構成される。
排気側軸受部60は、排気側カムシャフト42を上方から回転可能に支持するものである。排気側軸受部60は、正面視において下方が開放された半円状の凹部となるように、カムキャップ50の右部に形成される。当該カムキャップ50の排気側軸受部60は、カムハウジング11の排気側軸受部14と対向する位置に形成され、当該排気側軸受部60及び排気側軸受部14の間に排気側カムシャフト42が回転可能に支持(保持)される。このように、排気側軸受部60及び排気側軸受部14によって、排気側カムシャフト42を回転可能に支持するジャーナル軸受部が構成される。
このように、カムハウジング11とカムキャップ50によって、吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42を回転可能に支持するための支持部材が構成される。
このように構成されたエンジン1が始動すると、当該エンジン1のクランクシャフトと連動して吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42が回転する。吸気側カムシャフト40が回転すると、当該吸気側カムシャフト40に固定されたカム40aも回転する。カム40aが回転すると、当該カム40aの外周の形状に従ってロッカアーム36が適宜のタイミングで下方へと押し下げられる。このようにして、吸気バルブ32が適宜のタイミングで開閉される。
排気バルブ34についても同様に、排気側カムシャフト42が回転することによって、適宜のタイミングで開閉される。
次に、図2から図4までを用いて、潤滑油を動弁機構30の潤滑部へと供給するための機構(潤滑油供給機構)について説明する。
ここで、動弁機構30の「潤滑部」とは、潤滑油による潤滑を要する部分であり、本実施形態においては、特にカム40a、カム42a、ロッカアーム36(ローラ36a)、吸気バルブ32及び排気バルブ34が他の部材と接触する部分を指すものとする。なお、潤滑部はこれに限るものではなく、その他の潤滑を要する部分であっても良い。
エンジン1は、潤滑油を動弁機構30の潤滑部へと供給するための機構(潤滑油供給機構)として、さらに各種油路(第一油路70、第二油路80及び第三油路90)、並びに給油部材100を具備する。以下、これらについて順に説明する。
なお、前記各種油路及び給油部材100は、吸気側カムシャフト40側と排気側カムシャフト42側とに、互いに左右対称となるように設けられる。したがって以下では、排気側カムシャフト42側に設けられる前記各種油路等について説明し、吸気側カムシャフト40側に設けられる前記各種油路等については説明を省略する。
第一油路70は、オイルギャラリー16を流通する潤滑油を、排気側カムシャフト42を回転可能に支持するジャーナル軸受部へと案内するものである。第一油路70は、主としてハウジング側油路71及びキャップ側底面油路72を具備する。
ハウジング側油路71は、カムハウジング11に形成され、オイルギャラリー16とカムハウジング11の上面(カムキャップ50と当接する面)とを連通するものである。ハウジング側油路71の一端(下端)はオイルギャラリー16と連通される。ハウジング側油路71の他端(上端)はカムハウジング11の上面(カムキャップ50と当接する面)と連通される。
キャップ側底面油路72は、カムキャップ50の底面(カムハウジング11と当接する面)に形成され、ハウジング側油路71と排気側軸受部(ジャーナル軸受部)の摺動面(排気側カムシャフト42と摺接する面)とを連通する溝状の油路である。キャップ側底面油路72の一端(右端)はハウジング側油路71の上端部と対向する位置に形成され、当該キャップ側底面油路72は左方へと延設される。キャップ側底面油路72の他端(左端)は排気側軸受部60(ジャーナル軸受部)の摺動面と連通される。
第二油路80は、潤滑油を排気側軸受部60(ジャーナル軸受部)から動弁機構30の潤滑部へと案内するためのものである。第二油路80は、主として軸受油路81及び連通油路82を具備する。
軸受油路81は、カムキャップ50の排気側軸受部60(ジャーナル軸受部)の摺動面に形成される溝状の油路である。軸受油路81は、前後方向においてキャップ側底面油路72と同一位置に形成される。軸受油路81の一端(右下端)は、キャップ側底面油路72の左端と間隔をおいて、当該キャップ側底面油路72の左端の上方に形成される。軸受油路81の他端(左上端)は排気側軸受部60の最上部(左右中央部)近傍まで延設される。
連通油路82は、軸受油路81とカムキャップ50の上面とを連通するものである。連通油路82の一端(下端)は、排気側軸受部60に形成された軸受油路81の中途部と連通される。連通油路82の他端(上端)は上方に向かって延設され、カムキャップ50の上面と連通される。
第三油路90は、排気側カムシャフト42の外周面に形成される溝状の油路である。第三油路90は、排気側カムシャフト42のジャーナル部(ジャーナル軸受部によって支持される部分)に形成される。第三油路90は、前後方向においてキャップ側底面油路72及び軸受油路81と同一位置に形成される。第三油路90は、排気側カムシャフト42の周方向に沿って延びるように形成される。第三油路90の周方向長さは、排気側軸受部60におけるキャップ側底面油路72の左端から軸受油路81の右下端までの長さと略等しくなるように形成される。このように形成された第三油路90は、排気側カムシャフト42が所定の回転角度にある場合、すなわち、第三油路90の一端(下端)がキャップ側底面油路72の左端と対向すると共に第三油路90の他端(上端)が軸受油路81の右下端と対向する場合にのみ、第一油路70のキャップ側底面油路72と第二油路80の軸受油路81とを連通することになる(図5(b)及び図6参照)。
給油部材100は、第二油路80から供給される潤滑油を動弁機構30の潤滑部へと案内するものである。給油部材100は、薄い板状の部材を2枚重ね合わせることによって形成される。給油部材100は、カムキャップ50の上面に固定される。この際、給油部材100は、前後に並べて配置された複数のカムキャップ50に亘るように配置される。給油部材100には、主として給油油路101及び吐出口102が形成される。
給油油路101は、潤滑油を案内するための油路である。給油油路101は、給油部材100の下側の板状部材を適宜切り欠いたり、上下の板状部材を適宜凹ませたりすることで、当該給油部材100とカムキャップ50との間や、当該給油部材100を構成する2枚の板状部材の間に形成される。給油油路101の一端は、カムキャップ50に形成された第二油路80の連通油路82の上端と対向する位置に形成される。給油油路101の他端側は、連通油路82と対向する位置に形成された一端から適宜分岐されて延設される。給油油路101の複数の他端は、複数のカム42aの概ね上方までそれぞれ延設される。
吐出口102は、潤滑油を滴下するための開口部である。吐出口102は、給油部材100の下側の板状部材を上下に貫通するように形成される。吐出口102は、給油油路101の他端(複数のカム42aの概ね上方)にそれぞれ形成される。
次に、図3、図5、図6及び図7を用いて、上述の如く構成された潤滑油供給機構によって、潤滑油が動弁機構30の潤滑部へと供給される様子について説明する。
まず、図3及び図5(a)を用いて、排気側カムシャフト42が回転し、当該排気側カムシャフト42に形成された第三油路90が第一油路70及び第二油路80と対向していない(排気側カムシャフト42が特定の回転角度にない)場合について説明する。
この場合、オイルギャラリー16を流通する潤滑油は、第一油路70(ハウジング側油路71及びキャップ側底面油路72)を介してカムキャップ50の排気側軸受部60(ジャーナル軸受部)へと供給される。しかし、この場合においては、第一油路70(キャップ側底面油路72)と第二油路80(軸受油路81)とは連通されていないため、当該潤滑油は第二油路80へと供給されることはない。この場合には、第一油路70を介して排気側軸受部60へと供給された潤滑油は、当該排気側軸受部60(ジャーナル軸受部)と排気側カムシャフト42との摺動面を潤滑する。
次に、図5(b)、図6及び図7を用いて、排気側カムシャフト42が回転し、当該排気側カムシャフト42に形成された第三油路90が第一油路70及び第二油路80と対向した(排気側カムシャフト42が特定の回転角度にある)場合について説明する。
この場合、オイルギャラリー16を流通する潤滑油は、第一油路70を介してカムキャップ50の排気側軸受部60(ジャーナル軸受部)へと供給される。さらにこの場合、第一油路70(キャップ側底面油路72)と第二油路80(軸受油路81)とが第三油路90を介して連通されているため、第一油路70からの潤滑油が第三油路90を介して第二油路80の軸受油路81へと供給される。
軸受油路81へと供給された潤滑油は、連通油路82を介して給油部材100へと供給される。給油部材100へと供給された潤滑油は、当該給油部材100に形成された給油油路101を一端から複数の他端へと流通し、当該給油油路101の他端から吐出口102を介して下方へと滴下される(図7参照)。
吐出口102から滴下された潤滑油は、カム42aとロッカアーム36とが接する部分や排気バルブ34の摺動部等(動弁機構30の潤滑部)に付着し、当該潤滑部を潤滑することができる。
このように、排気側カムシャフト42が特定の回転角度にある場合にだけ、すなわち間欠的に、潤滑油を吐出口102から動弁機構30の潤滑部へと滴下することで、当該潤滑部へと供給される潤滑油の量を削減し、過剰な潤滑油の供給を防止することができる。
なお、上記排気側カムシャフト42側の潤滑油供給機構と同様に、吸気側カムシャフト40側の潤滑油供給機構においても、オイルギャラリー16からの潤滑油を間欠的に動弁機構30の潤滑部へと供給することができる。
以上の如く、本実施形態に係るエンジン1の潤滑油供給機構は、回転するカム(カム40a及びカム42a)によってエンジン1の吸排気バルブ(吸気バルブ32及び排気バルブ34)を開閉させる動弁機構30の潤滑部へと潤滑油を供給するエンジン1の潤滑油供給機構であって、前記カムを有するカムシャフト(吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42)と、前記カムシャフトを回転可能に支持するジャーナル軸受部を有する支持部材(カムハウジング11及びカムキャップ50)と、前記支持部材に形成され、油圧源から供給されてくる潤滑油を前記ジャーナル軸受部の摺動面へと案内する第一油路70と、前記支持部材に形成されると共に、一端が前記ジャーナル軸受部の摺動面と連通され、潤滑油を当該ジャーナル軸受部の摺動面から動弁機構30の潤滑部へと案内する第二油路80と、前記カムシャフトの外周面に形成され、前記カムシャフトが特定の回転角度にある場合にのみ第一油路70と第二油路80とを連通する第三油路90と、を具備するものである。
このように構成することにより、カムシャフト(吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42)を貫通する油路を設ける必要がなく、容易に製造することができる。
特に、本実施形態のように中空状に形成されたカムシャフトを用いる場合であっても、当該カムシャフトの外周面に油路(第三油路90)を形成することで容易に製造することができる。また、中空状のカムシャフトの内部を潤滑油の油路とする場合に比べて潤滑油の油路の容積を小さくすることができるため、当該潤滑油に瞬時に適切な圧力(油圧)を付与することができ、ひいては潤滑油を適切に(適切なタイミングで適切な量だけ)滴下することができる。
また、第二油路80の他端は、潤滑油を動弁機構30の潤滑部へと案内する給油部材100と連通されるものである。
このように構成することにより、潤滑油を潤滑部へと確実に供給することができる。
すなわち、給油部材100を任意の形状に形成することで、任意の部分(潤滑部)へと潤滑油を供給することが可能になる。
また、給油部材100は、動弁機構30の潤滑部の上方から潤滑油を滴下することで、潤滑油を動弁機構30の潤滑部へと供給するものである。
このように構成することにより、重力を利用して、潤滑油を潤滑部へと確実に供給することができる。
すなわち、潤滑油は重力に従って下方へと落下するため、当該潤滑油の落下する経路が予測し易く、狙った部分(潤滑部)へと潤滑油を確実に供給することができる。
また、前記カムシャフトは中空状に形成されるものである。
このように構成することによって、中空状に形成されたカムシャフト(吸気側カムシャフト40及び排気側カムシャフト42)を用いる場合であっても、当該カムシャフトの内部に油路を設ける必要がないため、容易に製造することができる。
なお、本実施形態に係るエンジン1は直列4気筒16バルブのDOHCガソリンエンジンであるものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、種々のエンジンに適用することが可能である。
また、本実施形態においては、カムシャフトを回転可能に支持する支持部材としてカムハウジング11及びカムキャップ50を例示したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、支持部材は一体的に構成された部材(カムハウジング11とカムキャップ50とを一体的に構成した部材)であっても良い。この場合、当該支持部材を貫通するように形成されたジャーナル軸受部にカムシャフトを挿通した後、当該カムシャフトにカムを固定することで組み付けが行われる。
また、本実施形態においては、給油部材100を板状の部材を重ね合わせて形成するものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、潤滑油を動弁機構30の潤滑部へと案内できるものであればその構成を限定するものではない。例えば、円筒状(パイプ状)の部材を適宜折り曲げて形成し、適宜貫通孔(吐出口)を設けることで給油部材を構成することも可能である。
また、本実施形態においては、給油部材100を介して動弁機構30の潤滑部へと潤滑油を供給するものとしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、カムキャップ50に形成された第二油路80から直接動弁機構30の潤滑部へと潤滑油を供給する構成であっても良い。この場合、例えば第二油路80から潤滑部へと潤滑油を噴射したり、カムキャップ50を潤滑部近傍まで延設し、当該延設部分に第二油路80の開口端部を形成したりすることが可能である。
また、本発明に係る油路(第一油路、第二油路及び第三油路)の構成は、本実施形態に係るもの(第一油路70、第二油路80及び第三油路90)の構成に限るものではない。以下では、本発明に係る油路の変形例について、第二実施形態として説明する。
図8に示す第二実施形態においては、第一油路70と第二油路80とは前後方向において異なる位置に(互いに前後にずれた位置に)形成される。また、第二実施形態においては、第一油路70はさらに延設油路73を具備する。延設油路73は、排気側軸受部60(ジャーナル軸受部)の摺動面に形成される溝状の油路である。延設油路73の一端(下端)はキャップ側底面油路72と連通され、延設油路73の他端(上端)は周方向において第二油路80の軸受油路81と重複する位置まで上方へと延設される。
また、第二実施形態においては、第三油路90は前後に延びる直線状に形成される。第三油路90の前端の前後方向位置は、延設油路73と同一位置となるように形成されると共に、第三油路90の後端の前後方向位置は、軸受油路81と同一位置となるように形成される。
このように構成された第二実施形態において、排気側カムシャフト42が回転し、当該排気側カムシャフト42に形成された第三油路90が第一油路70の延設油路73及び第二油路80の軸受油路81に同時に対向した(排気側カムシャフト42が特定の回転角度に到達した)際に(図8(b)参照)、第一油路70と第二油路80とが第三油路90によって連通される。この状態において、第一油路70からの潤滑油が第三油路90及び第二油路80を介して給油部材100へと供給される。
このように、排気側カムシャフト42が特定の回転角度に到達した際に、第一油路70と第二油路80とが第三油路90によって連通される構成であれば、油路の形状や配置は限定するものではない。この際、第三油路90の周方向長さを変更する等して、第一油路70と第二油路80とが連通される排気側カムシャフト42の回転角度の範囲を任意に設定することで、動弁機構30の潤滑部へと供給される潤滑油の量を任意に設定することが可能である。また、油路の幅や深さを任意に変更することでも、動弁機構30の潤滑部へと供給される潤滑油の量を任意に設定することが可能である。
1 エンジン
11 カムハウジング(支持部材)
30 動弁機構
32 吸気バルブ(吸排気バルブ)
34 排気バルブ(吸排気バルブ)
40 吸気側カムシャフト(カムシャフト)
42 排気側カムシャフト(カムシャフト)
50 カムキャップ(支持部材)
70 第一油路
80 第二油路
90 第三油路
100 給油部材

Claims (4)

  1. 回転するカムによってエンジンの吸排気バルブを開閉させる動弁機構の潤滑部へと潤滑油を供給するエンジンの潤滑油供給機構であって、
    前記カムを有するカムシャフトと、
    前記カムシャフトを回転可能に支持するジャーナル軸受部を有する支持部材と、
    前記支持部材に形成され、油圧源から供給されてくる潤滑油を前記ジャーナル軸受部の摺動面へと案内する第一油路と、
    前記支持部材に形成されると共に、一端が前記ジャーナル軸受部の摺動面と連通され、潤滑油を当該ジャーナル軸受部の摺動面から前記動弁機構の潤滑部へと案内する第二油路と、
    前記カムシャフトの外周面に形成され、前記カムシャフトが特定の回転角度にある場合にのみ前記第一油路と前記第二油路とを連通する第三油路と、
    を具備するエンジンの潤滑油供給機構。
  2. 前記第二油路の他端は、潤滑油を前記動弁機構の潤滑部へと案内する給油部材と連通される、
    請求項1に記載のエンジンの潤滑油供給機構。
  3. 前記給油部材は、前記動弁機構の潤滑部の上方から潤滑油を滴下することで、潤滑油を前記動弁機構の潤滑部へと供給する、
    請求項2に記載のエンジンの潤滑油供給機構。
  4. 前記カムシャフトは中空状に形成される、
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のエンジンの潤滑油供給機構。
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KR20200045153A (ko) 2018-10-22 2020-05-04 현대자동차주식회사 엔진의 유로차압방식 캠 샤프트 윤활시스템

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