JP2016047071A - 軟質レトルト大豆の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に、軟質レトルト大豆の再硬化を防止するための酵素処理方法を提供する。【解決手段】大豆の酵素処理軟化方法において、酵素処理前に、メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理する。【選択図】なし
Description
本発明は、特に、高齢者用のレトルト大豆食品の製造方法に関する。具体的には、レトルト処理後長期に保存した場合に、酵素処理により軟化した大豆の再硬化を防止するためのレトルト大豆食品の製造方法に関するものである。
高齢者は、通常、硬い食材を食することは困難である。また、高齢者も、通常の人々と同様に、食事をする際には、食事における料理の食材の形態や色彩を、味とともに、楽しみたいとの要望が強い。
しかしながら、現状においては、通常、高齢者の食事は、高齢者が容易に食することができるようにとの配慮から、具材の形態がなくなるまで柔らかくしたペースト状のものや、液状のものが主流となっている。そのため、高齢者は、普段、食材としての形態や色を十分に楽しむことができず、食事が味気のないものとなりやすい。このため、高齢者用の食事は、食欲を起し難く、高齢者は、徐々に、体力を落とすなど弊害を生じ易い。また、食材をペースト状や、液状のものにまで処理されていると、料理としての食材によりもたらされる色彩を味わうことも容易ではない。
また、高齢者自身も、自宅において、通常硬い食材について予め柔らかい状態とされた食材を市場において容易に入手できることは、高齢者用の食事を自分自身で自宅において容易に調製するようにするためには、大変に望ましい。
近年、生又は加熱処理した食材を凍結解凍した後、減圧下でペクチン分解酵素の分散液に浸漬することにより、ペクチン分解酵素を食材の中心部まで浸透させ、内部まで柔らかくされた食材を調製する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
近年、生又は加熱処理した食材を凍結解凍した後、減圧下でペクチン分解酵素の分散液に浸漬することにより、ペクチン分解酵素を食材の中心部まで浸透させ、内部まで柔らかくされた食材を調製する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
この酵素急速導入法によれば、食材の内部まで酵素を導入できるため、食材の表面だけではなく、内部までも均一に短時間で軟化等の処理が可能となることが期待される。
酵素急速導入法により調製された食材をそのまま容器に収納して、仮に、冷蔵保存で保存し、軟化食材として市場に供給した場合に、その流通過程において、どうしても徐々に軟化が進行してしまい、調理をする時点で、柔らか過ぎたり、筍やニンジンなどの硬い食材でも、直ちに形が崩れるほどに軟化された状態になるといった問題が見出された。一方、食材をそのまま容器に収納して、凍結することも検討されるが、それでも、若干の軟化が進行する可能性があり、しかも、調理する際には、解凍する必要があり、高齢者にとっては、手間がかかり、不便である。
そこで、軟化が進行せず、柔らかい状態でかつ形状や、色彩を保持した状態の食材を、そのまま調理できることは、高齢者にとって非常に便利であり、生活を豊かにする上で重要である。
そこで、軟化が進行せず、柔らかい状態でかつ形状や、色彩を保持した状態の食材を、そのまま調理できることは、高齢者にとって非常に便利であり、生活を豊かにする上で重要である。
出願人は、上記のように酵素を使用して軟化した食材を、市場においても、所定の柔らかさで固定され、そのまま直ちに調理しても、食材としての形状や、色彩、歯ごたえが保持された高齢者の食事に適した食材を提供することを目的として、食材を一旦、凍結後解凍した後、又は、凍結後に解凍する際に、食材を酵素により軟化させた後、使用した酵素の活性を確実に停止させる加熱処理を行なうことにより、市場において、流通過程を経由し、更に、家庭における冷蔵庫に保存した後においても、設定された所定の硬度を保つ食材を調製できることを見出し、既に、特願2006−239094号として特許出願を行っている(2006年9月4日出願)。
しかしながら、大豆の場合、上記酵素処理により、一旦軟化するものの、酵素処理をした大豆食品を、長期保存用にレトルトした場合に、レトルト食品の硬度が、酵素処理直後の硬度に比べて、長期保存すればするほど大きくなるという問題があることが分かった。
そのため、長期保存を行ったレトルト大豆食品を消費者が調理したり、食したりした場合に、高齢者が咀嚼することが困難な程度に大豆が依然として硬くなるといった問題が見出された。
そのため、長期保存を行ったレトルト大豆食品を消費者が調理したり、食したりした場合に、高齢者が咀嚼することが困難な程度に大豆が依然として硬くなるといった問題が見出された。
本発明者は、酵素処理によって軟化し、レトルト処理した大豆が、再度硬化することを防止する手段について鋭意検討した結果、生大豆を酵素処理に掛ける前に、事前に、メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液中において加熱処理することにより、上記問題が効果的に解消できることを見出し、本発明に到達したものである。
即ち、本発明は、以下の発明からなるものである。
即ち、本発明は、以下の発明からなるものである。
1.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)を含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(7)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム)を含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(7)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
2.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、次いで
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、次いで
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
3.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(6)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
4.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、次いで
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(6)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
4.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、次いで
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においては、まず、メタリン酸ナトリウムと、重炭酸ナトリウムとを含む溶液において、生大豆を浸漬しながら、加熱処理する。
大豆は、マメ科の植物であり、天然には、さやに内包された球状又は卵状の実である。大豆は、さやに内包された状態で洗浄などされ、さやから分離され、更に必要に応じて、洗浄などしておくことが好適である。
大豆浸漬溶液は、メタリン酸ナトリウムと、重炭酸ナトリウムとからなり、残りは、水からなっている。
メタリン酸ナトリウムは、大豆浸漬溶液において、一般に、0.3〜2.0質量%、好ましくは、0.5〜1.0質量%で配合される。
重炭酸ナトリウムは、大豆浸漬溶液において、一般に、0.2〜2.0質量%、好ましくは、0.5〜1.5質量%の濃度で配合される。
本発明においては、まず、メタリン酸ナトリウムと、重炭酸ナトリウムとを含む溶液において、生大豆を浸漬しながら、加熱処理する。
大豆は、マメ科の植物であり、天然には、さやに内包された球状又は卵状の実である。大豆は、さやに内包された状態で洗浄などされ、さやから分離され、更に必要に応じて、洗浄などしておくことが好適である。
大豆浸漬溶液は、メタリン酸ナトリウムと、重炭酸ナトリウムとからなり、残りは、水からなっている。
メタリン酸ナトリウムは、大豆浸漬溶液において、一般に、0.3〜2.0質量%、好ましくは、0.5〜1.0質量%で配合される。
重炭酸ナトリウムは、大豆浸漬溶液において、一般に、0.2〜2.0質量%、好ましくは、0.5〜1.5質量%の濃度で配合される。
大豆は、大豆前処理溶液において、一般に、80〜100℃、好ましくは、90〜100℃の温度において、好ましくは、30分〜2時間、好ましくは、1〜1.5時間、浸漬しながら、加熱することが必要である。この操作を予め行うことにより、その後の酵素分散液における減圧下での酵素処理後において、軟化した大豆が、その後、レトルト処理後、経時的に再硬化することなく、柔らかい状態で安定に維持させることが可能となる。なお、理論に縛られるものではないが、この前処理により、大豆の硬化の原因と考えられるペクチンの再構成にかかわるカルシウムや、マグネシウムなどの金属イオンがメタリン酸ナトリウムや重炭酸ナトリウムによりキレート化され、除去されるものと推定される。
このようにして処理された加熱処理大豆は、次いで、好ましくは一度室温程度に冷却された後、凍結される。
凍結は、通常、大豆の内部に氷結ができる条件で行われる。例えば、凍結温度は、−5℃以下であり、好ましくは、−15℃以下、例えば、−25℃〜−35℃程度である。冷凍は、急速冷凍機などにより、例えば、10〜60分程度で冷凍を行うことができる。凍結温度は、大豆に氷結晶が生成する凍結温度であれば、急速又は緩慢凍結を問わない。但し、比較的急速な凍結時間又は作業時間を考慮すれば実用的な面から−15℃が適当である。また、細かい氷結晶を内部全体に均一に分布させるには、凍結を急激に行うことが好ましい。また、緩慢な凍結により、内部に比較的大きな空隙を形成することができる。凍結時間は、凍結温度に依存して変動するが、例えば、−15℃以下では、通常、20〜60分程度である。もちろんこれよりも長い時間、凍結温度に保持してもよい。
凍結は、通常、大豆の内部に氷結ができる条件で行われる。例えば、凍結温度は、−5℃以下であり、好ましくは、−15℃以下、例えば、−25℃〜−35℃程度である。冷凍は、急速冷凍機などにより、例えば、10〜60分程度で冷凍を行うことができる。凍結温度は、大豆に氷結晶が生成する凍結温度であれば、急速又は緩慢凍結を問わない。但し、比較的急速な凍結時間又は作業時間を考慮すれば実用的な面から−15℃が適当である。また、細かい氷結晶を内部全体に均一に分布させるには、凍結を急激に行うことが好ましい。また、緩慢な凍結により、内部に比較的大きな空隙を形成することができる。凍結時間は、凍結温度に依存して変動するが、例えば、−15℃以下では、通常、20〜60分程度である。もちろんこれよりも長い時間、凍結温度に保持してもよい。
解凍は、凍結大豆を室温で放置するか、又は50℃、好ましくは、30℃まで加温して行われる。特に、解凍効率を向上し、酵素の浸透を向上するために、凍結した大豆を、後述する酵素分散液中に浸漬保持しながら、減圧下に解凍してもよい。
なお、解凍を行なう前に、凍結大豆の表面に冷風を当てて、表面の水分を減少させることは、後に行なう酵素浸透力を更に向上させるので、好適である。特に、解凍処理を次工程(2)の減圧下の酵素処理と同時に行う場合に好適である。
冷風の温度は、例えば、−40℃〜5℃、好ましくは、−20℃〜0℃が好適である。
また、冷風乾燥時間は、通常、2日〜1週間程度、好ましくは、4日〜1週間が適当である。
解凍時間は、解凍温度に依存するが、例えば、5〜30分、通常、5〜15分程度が適当である。なお、解凍処理を、次工程(2)において行う場合には、通常、解凍時間は、酵素処理時間と同じである。
なお、解凍を行なう前に、凍結大豆の表面に冷風を当てて、表面の水分を減少させることは、後に行なう酵素浸透力を更に向上させるので、好適である。特に、解凍処理を次工程(2)の減圧下の酵素処理と同時に行う場合に好適である。
冷風の温度は、例えば、−40℃〜5℃、好ましくは、−20℃〜0℃が好適である。
また、冷風乾燥時間は、通常、2日〜1週間程度、好ましくは、4日〜1週間が適当である。
解凍時間は、解凍温度に依存するが、例えば、5〜30分、通常、5〜15分程度が適当である。なお、解凍処理を、次工程(2)において行う場合には、通常、解凍時間は、酵素処理時間と同じである。
このようにして解凍された大豆は、次いで、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素を含む酵素分散液中に浸漬する。
減圧下、酵素分散液中で、解凍された大豆を浸漬することにより、酵素が、大豆内部に分散した微細な氷結晶の解凍により生じた多数の微細空隙中へ容易に浸透することができる。特に解凍を減圧下で行う場合には、予め、冷風で凍結食品の表面を乾燥させることが好ましい。これにより、減圧下で、凍結食品の内部から微細な氷結晶が昇華する際に、凍結食品の表面が乾燥していることから、内部からの水分と、酵素分散液とが容易に置換できるものと考えられる。
減圧下、酵素分散液中で、解凍された大豆を浸漬することにより、酵素が、大豆内部に分散した微細な氷結晶の解凍により生じた多数の微細空隙中へ容易に浸透することができる。特に解凍を減圧下で行う場合には、予め、冷風で凍結食品の表面を乾燥させることが好ましい。これにより、減圧下で、凍結食品の内部から微細な氷結晶が昇華する際に、凍結食品の表面が乾燥していることから、内部からの水分と、酵素分散液とが容易に置換できるものと考えられる。
減圧は、その程度が大きいほど、酵素の浸透は早まる。但し、市場で入手可能な減圧装置との関係では、実用的な減圧の程度は、例えば、93hPa(70mmHg)以下、通常、13〜80hPa(10〜60mmHg)が適当である。減圧速度は、特に問題ではないが、例えば、1〜60分、好ましくは、2〜40分程度の速度で減圧することが適当である。一方、一旦、大豆の内部に酵素が浸透した後は、浸漬中の外部の早い軟化を避けるために、早めに、酵素処理大豆を酵素分散液から分離することが好ましい。但し、低温における全体的に均一な軟化のための時間を少なくするためには、分散液中に、しばらく保持していてもよい。
減圧時間は、減圧の程度、減圧速度、上記酵素の分散液の分離の時期などに依存して変動するが、実用的には、例えば、1〜4分程度、特に1〜3分程度で十分である。
酵素分散液に使用される酵素としては、ペクチン分解酵素(ペクチナーゼ)又はセルロース分解酵素(セルラーゼ)が使用される。
ペクチン分解酵素としては、ペクチンを加水分解できる酵素であれば、特に由来する細菌等の種類は問われない。具体的には、ペクチン分解酵素の商品名としては、例えば、マセロチーム2A(ヤクルト薬品工業株式会社製、39%ペクチナーゼ配合)や、ペクトリアーゼ(10%ペプチナーゼ含有)、スミチームSPG(新日本化学工業)等が好適に列挙できる。
セルロース分解酵素としては、セルロースを加水分解できる酵素であれば、特に細菌等の由来は問われない。具体的には、セルロース分解酵素の商品名としては、例えば、セルラーゼY−NC(ヤクルト薬品工業)等が好適に列挙できる。
酵素分散液に使用される酵素としては、ペクチン分解酵素(ペクチナーゼ)又はセルロース分解酵素(セルラーゼ)が使用される。
ペクチン分解酵素としては、ペクチンを加水分解できる酵素であれば、特に由来する細菌等の種類は問われない。具体的には、ペクチン分解酵素の商品名としては、例えば、マセロチーム2A(ヤクルト薬品工業株式会社製、39%ペクチナーゼ配合)や、ペクトリアーゼ(10%ペプチナーゼ含有)、スミチームSPG(新日本化学工業)等が好適に列挙できる。
セルロース分解酵素としては、セルロースを加水分解できる酵素であれば、特に細菌等の由来は問われない。具体的には、セルロース分解酵素の商品名としては、例えば、セルラーゼY−NC(ヤクルト薬品工業)等が好適に列挙できる。
酵素分散液の濃度は、特に限定されるものではないが、通常、0.1〜4.0質量%、好ましくは、0.2〜2.0質量%とすることが適当である。媒体は、通常、水であるが、酵素の最適pH範囲等を安定に保つため、リン酸塩等の緩衝剤を配合してもよい。
浸漬温度は、一般に、0〜70℃、好ましくは、10〜50℃であることが適当である。浸漬時間は、浸漬温度により変動し得るが、例えば、2〜50分程度、好ましくは、3〜40分程度であることが適当である。
浸漬温度は、一般に、0〜70℃、好ましくは、10〜50℃であることが適当である。浸漬時間は、浸漬温度により変動し得るが、例えば、2〜50分程度、好ましくは、3〜40分程度であることが適当である。
浸漬後、酵素処理大豆を酵素分散液をから分離する。これにより、内部からの軟化と比較して、急速に進行する外部軟化を避けることができ、大豆全体における均一な軟化を達成することができる。
このようにして内部まで酵素が浸透し、酵素分散液から分離された大豆を、所定の柔らかさとなるまで、低温において、大豆全体として、徐々に均一に軟化をさせるために、一般に、0〜20℃、好ましくは、5〜15℃において、冷蔵庫などの恒温室で保存する。保存時間は、大豆の所定の柔らかさに至るまでの時間であり、一般に、5〜48時間、好ましくは、15〜20時間である。例えば、7℃においては、15〜20時間程度である。
このようにして内部まで酵素が浸透し、酵素分散液から分離された大豆を、所定の柔らかさとなるまで、低温において、大豆全体として、徐々に均一に軟化をさせるために、一般に、0〜20℃、好ましくは、5〜15℃において、冷蔵庫などの恒温室で保存する。保存時間は、大豆の所定の柔らかさに至るまでの時間であり、一般に、5〜48時間、好ましくは、15〜20時間である。例えば、7℃においては、15〜20時間程度である。
次いで、全体に均一な柔らかさとなった大豆に対して、更なる酵素の作用を止めるために、加熱により、酵素の失活処理を行う。所定の柔らかさに至ったどうかの判断は、予め、処理時間と、柔らかさとの関係を検量しておくことにより、確認することができる。
加熱は、例えば、60〜99℃、好ましくは、75〜95℃程度で行うことが酵素活性の失活に有効である。加熱水による浸漬の程度は、一般に、軟化大豆の3〜20倍程度、好ましくは、5〜10倍程度が好適である。また、沸騰させながら、加熱してもよい。また、加熱時間は、加熱温度により変動するが、例えば、5〜20分、好ましくは、5〜10分程度である。なお、炭酸ナトリウムなどのアルカリ剤を併用することにより、pHの調整を行うことができる。
酵素の失活は、得られた酵素処理大豆を、加熱容器に投入することにより行なってもよい。加熱容器としては、レトルト処理で行っても良いし、単に、加熱された湯を入れた容器又は釜などが使用できる。但し、レトルト釜は、便宜的に使用できることを意図するものであり、通常、非加圧状態で使用する。なお、加圧下でのレトルト処理を全く排除する意味ではない。レトルト処理を行うことにより、酵素失活処理とレトルト処理とを併用することができる。
酵素の失活は、得られた酵素処理大豆を、加熱容器に投入することにより行なってもよい。加熱容器としては、レトルト処理で行っても良いし、単に、加熱された湯を入れた容器又は釜などが使用できる。但し、レトルト釜は、便宜的に使用できることを意図するものであり、通常、非加圧状態で使用する。なお、加圧下でのレトルト処理を全く排除する意味ではない。レトルト処理を行うことにより、酵素失活処理とレトルト処理とを併用することができる。
次いで、酵素失活させた大豆は、長期保存のための殺菌処理に付するため、レトルト処理にかけられる。レトルト処理は、市販されているレトルト用の袋(例えば、PET(12μm)/ナイロン(15μm)/アルミニウム(7μm)/ポリプロピレン(70μm)の層構成からなるものなど)に入れて、一般に、100〜130℃で、好ましくは、110〜120℃で、10分〜2時間、好ましくは、30分〜1時間行う。このようにして得られた酵素軟化大豆は、レトルト食品として長期保存後においても、酵素処理時の柔らかさを維持することができる。
例えば、高齢者は、自宅において、このような軟化レトルト大豆を購入し、保存しておき、レトルト大豆を利用して、適宜、自分の好みの料理を作ることができる。この場合、酵素処理大豆は、レトルト後において長期に亘って、酵素処理当時の所定の柔らかさで保持され、特に高齢者に方にとって使用し易い食品である。
もともと、所定の柔らかさまで軟化されている食材であるので、調理の時間も大幅に短縮される。調理時間などは、自宅において、それぞれの好みにあった柔らかさとなるまで任意に行うことができる。
高齢者が舌で容易に咀嚼できる柔らかさは、例えば、タケトモ製テクスチュロメーターで測定した場合に、容易に咀嚼できるものとして、ユニバーサルデザインフード基準で、50,000〜500,000N/m2、好ましくは、50,000〜200,000N/m2程度が好適である。
酵素失活をする時点での柔らかさは、タケトモ製テクスチュロメーター測定した場合に、150,000〜400,000N/m2(1.5×105〜4.0×105N/m2)、好ましくは、200,000〜300,000N/m2(2.0×105〜3.0×105N/m2)程度が好適である。
もともと、所定の柔らかさまで軟化されている食材であるので、調理の時間も大幅に短縮される。調理時間などは、自宅において、それぞれの好みにあった柔らかさとなるまで任意に行うことができる。
高齢者が舌で容易に咀嚼できる柔らかさは、例えば、タケトモ製テクスチュロメーターで測定した場合に、容易に咀嚼できるものとして、ユニバーサルデザインフード基準で、50,000〜500,000N/m2、好ましくは、50,000〜200,000N/m2程度が好適である。
酵素失活をする時点での柔らかさは、タケトモ製テクスチュロメーター測定した場合に、150,000〜400,000N/m2(1.5×105〜4.0×105N/m2)、好ましくは、200,000〜300,000N/m2(2.0×105〜3.0×105N/m2)程度が好適である。
以下、本発明について、具体例により、更に詳細に説明するが、以下の実施例は、本発明の例示であり、本発明の範囲が、この実施例により何ら限定されるものではないことは明記されるべきことである。
実施例1(冷凍大豆の製造)
大豆の前処理
さやに含まれた大豆を水洗し、さやに含まれた大豆をさやから分離し、生大豆(1000g)を得た。
大豆の前処理
さやに含まれた大豆を水洗し、さやに含まれた大豆をさやから分離し、生大豆(1000g)を得た。
加熱処理
得られた大豆を、乾燥大豆を基準として、5倍量の、以下の組成を有する大豆前処理溶液に浸漬し、90℃において、30分加熱した。
得られた大豆を、乾燥大豆を基準として、5倍量の、以下の組成を有する大豆前処理溶液に浸漬し、90℃において、30分加熱した。
大豆浸漬溶液:
成分 量(g)
メタリン酸ナトリウム 30
重炭酸ナトリウム 50
水 4920
全量 5000
大豆前処理溶液のpH:7.9
成分 量(g)
メタリン酸ナトリウム 30
重炭酸ナトリウム 50
水 4920
全量 5000
大豆前処理溶液のpH:7.9
冷凍処理
大豆前処理溶液から分離(打ち上げ)した大豆を、水で冷却し、急速冷凍機で、−30℃において、40分冷凍を行った。これにより、大豆の組織内に氷結晶を生成させた。次いで、大豆の表面に、冷風(-20℃)を48時間当て、冷凍状態での表面の水分を減少させ、大豆の組織内に酵素が浸透しやすくした。
大豆前処理溶液から分離(打ち上げ)した大豆を、水で冷却し、急速冷凍機で、−30℃において、40分冷凍を行った。これにより、大豆の組織内に氷結晶を生成させた。次いで、大豆の表面に、冷風(-20℃)を48時間当て、冷凍状態での表面の水分を減少させ、大豆の組織内に酵素が浸透しやすくした。
酵素分散液の調製
マセロチーム2A(ヤクルト薬品工業株式会社製、39%ペクチナーゼ配合)を水に混合し、分散させることにより、酵素濃度0.3%の酵素分散液を得た。
マセロチーム2A(ヤクルト薬品工業株式会社製、39%ペクチナーゼ配合)を水に混合し、分散させることにより、酵素濃度0.3%の酵素分散液を得た。
凍結大豆の解凍
凍結大豆を、30℃において、30分時間放置して、解凍した。
凍結大豆を、30℃において、30分時間放置して、解凍した。
酵素含浸処理
減圧可能な容器内において、解凍大豆を、その質量に対して、3倍量の0.3%酵素分散液に浸漬し、20分間、80hPa(60mmHg)で減圧し、減圧が安定した後、40分後に、酵素含浸処理した大豆を、酵素の分散液から分離した。
この時の大豆の硬度は、タケトモ製テクスチュロメーターにより測定したところ、3.0×105N/m2であった。
得られた酵素処理大豆を、酵素分散液から分離した大豆を7℃に設定された冷蔵庫において16時間酵素反応を行った。この時の硬度は、2.2×105N/m2であった。
減圧可能な容器内において、解凍大豆を、その質量に対して、3倍量の0.3%酵素分散液に浸漬し、20分間、80hPa(60mmHg)で減圧し、減圧が安定した後、40分後に、酵素含浸処理した大豆を、酵素の分散液から分離した。
この時の大豆の硬度は、タケトモ製テクスチュロメーターにより測定したところ、3.0×105N/m2であった。
得られた酵素処理大豆を、酵素分散液から分離した大豆を7℃に設定された冷蔵庫において16時間酵素反応を行った。この時の硬度は、2.2×105N/m2であった。
酵素失活処理
次いで、90℃において、7分間加熱処理を行い、酵素の失活化を行った。
この加熱処理により、大豆の硬度は、タケトモ製テクスチュロメーターにより測定した場合に、1.8×105N/m2であった。この硬度は、高齢者にとって、非常に咀嚼しやすい硬度であり、歯茎と、舌とで容易につぶすことのできるものであった。
更に、このように製造された大豆は、レトルト袋に入れ、レトルト処理(温度115℃、時間40分、圧力150kPa)で処理した後において、1.5×105N/m2程度を維持し、例えば、1年経過後においても、硬度が増すことはなかった。
次いで、90℃において、7分間加熱処理を行い、酵素の失活化を行った。
この加熱処理により、大豆の硬度は、タケトモ製テクスチュロメーターにより測定した場合に、1.8×105N/m2であった。この硬度は、高齢者にとって、非常に咀嚼しやすい硬度であり、歯茎と、舌とで容易につぶすことのできるものであった。
更に、このように製造された大豆は、レトルト袋に入れ、レトルト処理(温度115℃、時間40分、圧力150kPa)で処理した後において、1.5×105N/m2程度を維持し、例えば、1年経過後においても、硬度が増すことはなかった。
上記の通り、本発明によれば、酵素処理を行う前に、メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含有する大豆前処理溶液において、大豆を加熱処理することにより、レトルト処理した後、長期間経過した後でも、酵素失活時の柔らかさを維持でき、高齢者にとって直ちに食せるものであり、色や、歯ごたえの堪能しながら咀嚼することができる。
なお、本発明の好ましい態様として、以下のものがある。
1.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(7)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
2.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、次いで
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
3.工程(1)において、前記大豆前処理溶液におけるメタリン酸ナトリウムの濃度が、0.3〜2.0質量%である上記1又は2に記載に方法。
4.工程(1)において、前記大豆前処理溶液における重炭酸ナトリウムの濃度が、0.2〜2.0質量%である上記1又は2に記載の方法。
5.工程(1)において、加熱温度が、80〜100℃である上記1又は2に記載の方法。
6.工程(1)において、加熱温度が、90〜100℃である上記1又は2に記載の方法。
7.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(6)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
8.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、次いで
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
9.工程(1)において、前記大豆前処理溶液におけるメタリン酸ナトリウムの濃度が、0.3〜2.0質量%である上記7又は8に記載に方法。
10.工程(1)において、前記大豆前処理溶液における重炭酸ナトリウムの濃度が、0.2〜2.0質量%である上記7又は8に記載の方法。
11.工程(1)において、加熱温度が、80〜100℃である上記7又は8に記載の方法。
12.工程(1)において、加熱温度が、90〜100℃である上記7又は8に記載の方法。
なお、本発明の好ましい態様として、以下のものがある。
1.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(7)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
2.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、次いで
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
3.工程(1)において、前記大豆前処理溶液におけるメタリン酸ナトリウムの濃度が、0.3〜2.0質量%である上記1又は2に記載に方法。
4.工程(1)において、前記大豆前処理溶液における重炭酸ナトリウムの濃度が、0.2〜2.0質量%である上記1又は2に記載の方法。
5.工程(1)において、加熱温度が、80〜100℃である上記1又は2に記載の方法。
6.工程(1)において、加熱温度が、90〜100℃である上記1又は2に記載の方法。
7.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(6)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
8.軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、次いで
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
9.工程(1)において、前記大豆前処理溶液におけるメタリン酸ナトリウムの濃度が、0.3〜2.0質量%である上記7又は8に記載に方法。
10.工程(1)において、前記大豆前処理溶液における重炭酸ナトリウムの濃度が、0.2〜2.0質量%である上記7又は8に記載の方法。
11.工程(1)において、加熱温度が、80〜100℃である上記7又は8に記載の方法。
12.工程(1)において、加熱温度が、90〜100℃である上記7又は8に記載の方法。
Claims (4)
- 軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(7)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。 - 軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)凍結大豆を、解凍して、解凍大豆を調製する工程、
(4)前記解凍大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、酵素処理大豆を調製する工程、
(5)前記酵素処理大豆を、前記酵素分散液から分離する工程、次いで
(6)前記酵素処理大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。 - 軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、加熱処理する工程、次いで
(6)加熱処理した大豆をレトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。 - 軟質レトルト大豆の製造方法であって、以下の工程、
(1)メタリン酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを含む大豆前処理溶液で、生大豆を加熱処理して、加熱処理大豆を調製する工程、
(2)加熱処理大豆を、凍結する工程、
(3)前記凍結大豆を、減圧下において、ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の分散液に浸漬し、解凍しながら、酵素処理して、酵素処理大豆を調製する工程、
(4)前記酵素処理大豆を前記分散液から分離する工程、次いで
(5)前記浸漬した解凍大豆を、前記ペクチン分解酵素又はセルロース分解酵素の活性を停止させる温度及び時間、レトルト処理する工程、
を有することを特徴とする方法。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013217316A Division JP6051140B2 (ja) | 2013-10-18 | 2013-10-18 | 軟質レトルト大豆の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07177860A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-07-18 | Kozo Asano | 大豆の軟化法 |
JPH10313807A (ja) * | 1997-05-16 | 1998-12-02 | Kikuchi Shokuhin Kogyo Kk | 冷凍煮豆およびその製造方法 |
WO2008029783A1 (fr) * | 2006-09-04 | 2008-03-13 | Mishima Foods Co., Ltd. | Procédé de production de matière végétale molle |
JP2015077111A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 三島食品株式会社 | 軟質レトルト大豆の製造方法 |
-
2016
- 2016-01-13 JP JP2016004762A patent/JP2016047071A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH07177860A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-07-18 | Kozo Asano | 大豆の軟化法 |
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JP2015077111A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 三島食品株式会社 | 軟質レトルト大豆の製造方法 |
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