JP2016046005A - コネクタ - Google Patents

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Takanori Kimata
孝徳 木全
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Abstract

【課題】小型・軽量であり、取扱性が高いコネクタを提供すること。【解決手段】ソケット端子6の一方側にプラグコネクタ3のプラグ端子9と導通接触する端子接続部6aを設け、他方側に平型導体4と導通接触する導体接続部6cを設けた。また、ソケットハウジング5にはプラグ端子9を挿入する端子挿入口5dと、平型導体4を挿入する導体挿入口5bとを設けた。平型導体4と導体接続部6cとを導通接触させ、端子接続部6aとプラグ端子とを導通接触させることで、プラグコネクタ3と平型導体4とが、ソケット端子6を介して導通接続する。これにより、小型・軽量であり、取扱性が高いソケットコネクタ2とすることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、平型導体と基板とを導通接続させるコネクタに関する。
自動車に搭載される例えば電装系、制御系機器やバッテリーの接続にはワイヤーハーネスが用いられている。このワイヤーハーネスは、複数の電線がコネクタに接続することで構成されているものが一般的である。
ワイヤーハーネスは、ピン状端子を備える相手側コネクタに接続することで、電線をピン状端子と容易に導通接触させ、電線とピン状端子とを確実に導通接続させることができる。また、電線は一本ずつコネクタに固定でき、コネクタからの抜去も容易である。このように取り扱いが容易であるという利点があり、ワイヤーハーネスは自動車分野で広く一般に使用されている。
その一方で近年ではカーエレクトロニクスの進歩が著しく、自動車に搭載される機器やCPUの数が増加している。このことから、今後は伝送される信号やモジュール間接続がますます増加し、コネクタ装置にもさらなる多極化、小型・軽量化が求められることが予想されている。このようなコネクタ装置を、従来の複数の電線を備えるワイヤーハーネスで実現することは困難である。
そこで、新たなコネクタ装置として、電線に替えてFPC(Flexible printed circuits)やFFC(Flexible flat cable)などの平型導体を用いるものが提案されている(例えば特許文献1参照)。これらの平型導体は電線と比較して薄くて軽いため、平型導体と、これに対応するコネクタをハーネス化することで、従来のものと比較してより小型・軽量化したコネクタ装置とすることができる。また、多極の平型導体を用いれば、コネクタ装置の多極化の要請にも容易に応えることができる。
特開2010−3443号公報
こうした利点を有する平型導体を接続するコネクタは、一般的に電子機器の筐体内のプリント基板に実装されており、薄くて軽い平型導体と接続するものであることから、前述したワイヤーハーネス用のコネクタと比べるとコネクタ全体としての構造的な堅牢性には劣っており、接続作業にあたってもよりハウジングを破損したりしないように繊細な操作が要求される。そのため、平型導体はワイヤーハーネスよりも小型・軽量で多極化の要請に沿うものではあるものの、それをワイヤーハーネス用のコネクタに替わる新たな外部接続用のコネクタとして用いるのは困難であり、あくまで電子機器の筐体内部での導通接続に使用する内部接続用のコネクタとしての利用に留まるのが現状である。
本発明は、上記のような従来技術を背景になされたものである。その目的は、平型導体の小型・軽量化・多極化への対応と、ワイヤーハーネスと同等の取扱性の良さとを両立することのできる新たなコンセプトのコネクタを提供することである。
上記目的を達成すべく本発明は以下のように構成される。
すなわち、本発明は、端子と、該端子を保持するハウジングと、を備えるコネクタについて、前記端子は、一方側に相手側コネクタのピン状端子と導通接触する端子接続部を有し、他方側に平型導体と導通接触する導体接続部を有しており、前記ハウジングは、前記ピン状端子を挿入する端子挿入口と、前記平型導体を挿入する導体挿入口とを有しており、前記平型導体と前記導体接続部とを導通接触させ、前記端子接続部と前記ピン状端子とを導通接触させることで、前記相手側コネクタと前記平型導体とが、前記端子を介して導通接続することを特徴とするコネクタを提供する。
本発明によれば、導体挿入口からハウジングに平型導体を挿入し、端子の導体接続部に導通接触させることで、容易に平型導体と端子とを導通接続させることができる。そして、ハウジングの端子挿入口に相手側コネクタのピン状端子を挿入し、端子の端子接続部を導通接触させることで、容易に端子とピン状端子とを導通接続させることができる。こうして相手側コネクタと平型導体とを、ハウジングとそれに保持される端子を介して容易に導通接触させることができる。
また平型導体を直接、相手側コネクタに挿入する場合には、平型導体が変形したり、先端が折れ曲がったりして、相手側コネクタに真っ直ぐに挿入することが困難になる場合がある。このような事態は特に、相手側コネクタがSMT(表面実装)型のコネクタである場合に大きな問題となる。作業者は、狭い実装品の隙間から平型導体を相手側コネクタに挿入する必要があるためである。
これに対し、本発明によれば、作業者が先ず平型導体をコネクタに接続してから相手側コネクタとの嵌合接続をすることができる。そのため平型導体を変形させたり、先端を折れ曲がらせたりすることなく、平型導体接続済みのコネクタを相手側コネクタと嵌合接続することで、容易に相手側コネクタと平型導体とを導通接続することができる。よって、本発明のコネクタであれば、平型導体であっても外部接続用のコネクタとして使用することができる。
また、通常、平型導体において絶縁体から導電路が露出している部分では、導電路に酸化や汚染が生じたり、他の電子部品との接触によるショートが発生したりしやすくなる。これに対し、本発明では平型導体と導通接触する端子を保持するハウジングを備えるため、仮に導電路をハウジングに収容して、ハウジングの内部でピン状端子と導通接触させるものとすることで、導電路をハウジングで保護することができる。よって、上記のような汚染やショートの発生を抑えることができる。
さらに本発明によれば、電線に替えて平型導体を使用することで小型・軽量化したコネクタを実現できる。また、伝送する信号数やモジュール間接続の状況に応じて、多極の平型導体を使用することで、コネクタの多極化の要請に応えることができる。
前記本発明について、前記端子は、平坦な板面を維持する金属板でなり、前記ハウジングに対する固定部を有する基部と、該基部から伸長し、基部よりも端子挿入口側に設けられる端子接続部と、前記基部から伸長し、基部よりも導体挿入口側に設けられる導体接続部とを有しており、前記導体接続部は、前記導体挿入口側に伸長する弾性片部と、該弾性片部から突出し、前記導体挿入口から挿入された平型導体と導通接触する接点部とを有しており、前記端子接続部が端子の板面方向に沿って接触子が対向する二股形状でなり、対向する前記接触子が前記端子挿入口から挿入されたピン状端子を挟み込んで導通接触するものとすることができる。
端子を平坦な板面を維持する金属板でなるものとすることで、複数の端子を板厚方向に沿ってハウジングに配列しても、端子の配列方向でコンパクトなコネクタとすることができる。また、端子の板面が平坦で凹凸を有さないことで、より狭ピッチのコネクタとすることができる。
また、導体接続部は、前記導体挿入口側に伸長する弾性片部と、該弾性片部から突出し、前記導体挿入口から挿入された平型導体と導通接触する接点部とを有する。平型導体の変位に追従して弾性片部が弾性変形する。よって、平型導体と端子を導通接触させる際に弾性片部が弾性変形することで、平型導体を接点部にスムーズに導通接触させることができる。
端子接続部は、端子の板面方向に沿って接触子が対向する二股形状でなり、対向する前記接触子が前記端子挿入口から挿入されたピン状端子を挟み込んで導通接触する。ピン状端子に対して接触子が異なる2方向から挟み込むことで、確実に導通接触することができる。また、接触子の端子に対する押圧力を高めることで、ピン状端子を保持しやすい端子接続部とすることができる。これに対して、押圧力を小さくすることで、より小さな力でピン状端子をコネクタに対して挿抜することが可能な端子接続部とすることができる。
さらに、基部はハウジングに対する固定部を有しており、該基部から伸長し、基部よりも端子挿入口側に設けられる端子接続部と、前記基部から伸長し、基部よりも導体挿入口側に設けられる導体接続部とを有する。そのため、導体接続部と端子接続部とが独立して変形することができる。
すなわち、導体接続部が平型導体から押圧接触されて弾性片部が変形しても、基部は固定部によってハウジングに固定されているため変形しない。よって、基部から伸長する端子接続部も導体接続部に対する平型導体の押圧接触によって影響を受けることによる変形は生じ難い。また反対に、端子接続部がピン状端子から押圧接触されても、やはり基部は固定部によってハウジングに固定されているため変形しない。そのため基部から伸長する導体接続部も端子接続部に対するピン状端子の押圧接触によって影響を受けることによる変形はし難い。したがって、平型導体と端子との導通接触や、端子とピン状端子との導通接触が不安定になりにくく、接続信頼性の高いコネクタとすることができる。
前記本発明について、前記導体接続部は、前記弾性片部において接点部が設けられる位置から、さらに前記導体挿入口側に伸長する延長部を有しており、前記ハウジングは、前記延長部に接触して前記弾性片部を反らせ、前記接点部を前記導体挿入口から挿入された平型導体から離間する方向に変位させる接触部を有するフリップ部を備えるものとすることができる。
このようなフリップ部を設けることで、平型導体から端子の導体接続部を離間させやすくし、平型導体を端子から容易に取り外すことができる。
また、弾性片部は上記の通り、基部側から端子挿入口側に向けて伸長する。この場合、「てこの原理」に基づいて言い換えると、接点部が「作用点」、接触部が接触される被接触部分が「力点」、導体接続部と基部の接続部分が「支点」となる。
従来のフリップ部の中には、弾性片部において接点部が設けられる位置よりも基部側に接触し、導体接続部の先端側から「作用点」、「力点」、「支点」の順に並ぶものがある(第3種てこ)。この場合には、「作用点」となる接点部を平型導体から離間する方向に変位させるには、「力点」となる被接触部分がより強い力で押圧される必要がある。
これに対して、導体接続部が弾性片部において接点部が設けられる位置から前記導体挿入口側に伸長する延長部を有しており、この延長部が被接触部分となる場合には、導体接続部の先端側から「力点」、「作用点」、「支点」の順に並ぶことになる(第2種てこ)。この場合には、前記の従来のフリップ部と比較して、「力点」となる被接触部分がより弱い力で押圧されても、「作用点」となる接点部を平型導体から離間する方向に変位させることができる。よって、従来のものと比較して、より弱い力で操作できるフリップ部とすることができる。そのため、容易に平型導体を抜去できるコネクタとすることができる。
また本発明は、前記何れかのコネクタでなるソケットコネクタと、前記ピン状端子と、該ピン状端子を保持するプラグハウジングとを備える、前記相手側コネクタとしてのプラグコネクタとを備えるコネクタを提供する。
これにより、前記何れか記載の作用・効果を有するソケットコネクタと、プラグコネクタとを備えるコネクタとすることができる。
前記本発明について、ソケットコネクタに接続した平型導体をさらに備えることとすることができる。ソケットコネクタに平型導体を接続することで、従来の電線をコネクタに接続するワイヤーハーネスと比較して、小型化、軽量化でき、また多極化にも対応可能なコネクタとすることができる。
本発明によれば、従来のワイヤーハーネスとは異なり、電線ではなく平型導体を使用することで、多極に対応できるとともに小型、軽量化されたコネクタとすることができるため、省スペース化が可能となる。また、本発明によれば、作業者が容易に平型導体と導通接触させやすく、取扱性の高いコネクタを提供することができる。
一実施形態のコネクタの正面、右側面、平面を示す斜視図。 図1のコネクタの背面、左側面、平面を示す斜視図。 フリップ部が開状態である図1のソケットコネクタの正面、右側面、平面を示す斜視図。 図3のソケットコネクタの背面、左側面、平面を示す斜視図。 フリップ部が閉状態である図1のソケットコネクタの正面、右側面、平面を示す斜視図。 図5のソケットコネクタの背面、左側面、平面を示す斜視図。 図1のソケットコネクタの正面図。 図1のソケットコネクタの背面図。 図1のソケットコネクタの平面図。 図1のソケットコネクタの底面図。 図1のソケットコネクタの右側面図。 図1のソケット端子の正面、右側面、平面を示す斜視図。 図1のソケット端子の背面、左側面、平面を示す斜視図。 図1のプラグコネクタの正面、右側面、平面を示す斜視図。 図1のプラグコネクタの背面、左側面、平面を示す斜視図。 図1のソケットコネクタに平型導体を挿入する状態を示す説明図。 図16のソケットコネクタに平型導体を挿入した状態を端子挿入口側から示す斜視図。 図17のソケットコネクタを導体挿入口側から示す斜視図。 図17のソケットコネクタについて、フリップ部を開状態とした断面図。 図19のソケットコネクタについて、フリップ部を閉状態とした断面図。 図1のコネクタの断面図。
以下、本発明のコネクタの一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、ソケットコネクタ2の右側面図と左側面図は左右対称に表されるため、左側面図を省略する。
本明細書、特許請求の範囲、図面では、図3で示すソケットコネクタ2の長手に沿う幅方向をX方向、前後方向をY方向、基板面に対して垂直なソケットコネクタ2の高さ方向をZ方向とする。また、高さ方向Zにおけるソケットコネクタ2の平面側を「上側」、ソケットコネクタ2の底面側を「下側」とする。前後方向Yにおいて平型導体4が設けられる側(端子接続部6aが設けられる側とは反対側であって、導体挿入口5bが設けられる側)を「後側」とし、反対側のプラグコネクタ3が設けられる側(前後方向Yにおいて後側とは反対側)を「前側」として説明する。但しこれらの記載はコネクタ1の使用方向を定めるものではない。
実施形態〔図1〜図21〕:
コネクタ1は、図1,2,21で示すように、ソケットコネクタ2と、プラグコネクタ3と、平型導体4とを備える。本実施形態のソケットコネクタ2は、平型導体4と導通接触するため、例えば電線を有するコネクタと比較して、コネクタ1を小型・軽量化することができる。また、ソケットコネクタ2を自動車(図示略)に搭載する場合には、伝送する信号数やモジュール間接続の状況に応じて多極の平型導体4を使用することで、コネクタ1の多極化の要請に応えることができる。
なお、本実施形態において、平型導体4としてFFCやFPCなどのフレキシブル導体を用いることができる。この平型導体4は導電部4aと絶縁部4bとを備え、平型導体4の先端側では絶縁部4bから導電部4aが露出する。この露出する導電部4aに近接する位置には、ソケットハウジング5から平型導体4を抜け止めするための孔部4cが設けられる。
〔ソケットコネクタ〕
ソケットコネクタ2は、図3〜図11で示すように、ソケット端子6と、ソケット端子6を保持するソケットハウジング5とを備える。
ソケットハウジング5の上部5aにはフリップ部7が設けられており、フリップ部7を操作することでソケット端子6を平型導体4から離間することができる。
〔ソケットハウジング〕
ソケットハウジング5は、絶縁性樹脂でなり、略直方体形状で形成される。ソケットハウジング5は、図3〜図11で示すように、導体挿入口5bと、端子収容部5cと、端子挿入口5dと、導体収容空間5eと、ロック片5fとを有する。
導体挿入口5bは、ソケットハウジング5において、幅方向Xに沿う後側の一面に設けられる。導体挿入口5bは幅方向Xに沿って伸長する略矩形に設けられ、平型導体4を1枚挿通する。
端子収容部5cは、ソケットハウジング5の内部に設けられ、導体挿入口5b及び、端子挿入口5dと連通する。各端子収容部5cには、ソケット端子6が1つずつ収容される。
端子挿入口5dは、ソケットハウジング5において前側の一面であって、導体挿入口5bが設けられる一面とは反対側に複数設けられる。この端子挿入口5dは、ソケットハウジング5の幅方向Xに沿って複数並列に配置される。また、各端子挿入口5dは略正方形状に形成され、後述のプラグ端子9を1本ずつ挿通する。
導体収容空間5eは、導体挿入口5bと連通し、導体挿入口5bから挿入された平型導体4が収容される。そして、導体収容空間5eの内部で平型導体4とソケット端子6とが導通接触する。
ロック片5fは、ソケットハウジング5の上部5aに設けられる。そしてロック片5fは、ソケットハウジング5の、前後方向Yにおける端子挿入口5dに固定され、導体挿入口5bの側かつ、上側(高さ方向Zにおける上側)に向けて伸長する片持ち梁状に形成される。ロック片5fは弾性変形することで、自由端側が高さ方向Zに弾性変位可能となっている。このロック片5fの上側には、係止突起5f1が設けられている。
〔ソケット端子〕
ソケット端子6は、平坦な板面を維持する導電性の金属板でなる、打ち抜き端子として設けられる。ソケット端子6を平坦な板面を維持する金属板で形成することで、ソケット端子6を板厚方向(本実施形態では幅方向X)に沿ってソケットハウジング5に配列しても、ソケット端子6の配列方向でコンパクトなソケットコネクタ2とすることができる。また、ソケット端子6の板面が平坦で凹凸が無いことで、狭ピッチのソケットコネクタ2が実現できる。
本実施形態のソケット端子6は、図12,図13で示すように、端子接続部6aと、基部6bと、導体接続部6cと、伸長部6dとを備える。
端子接続部6aは、ソケット端子6の後述の基部6bの前後方向Yにおける前側から伸長する。そして端子接続部6aは、基部6bから前側に向けて前後方向Yに沿って伸長する1対の弾性片部6a1を有しており、それらが対向することで二股形状をなす。また、各弾性片部6a1は、高さ方向Zで弾性変形することができる。
各弾性片部6a1の先端側にはプラグ端子9と導通接触する接触子6a2が1つずつ設けられる。1つの端子接続部6aが有する1対の接触子6a2は、ソケット端子6の板面方向(本実施形態では高さ方向Z)に沿って対向する。これらの接触子6a2は、端子挿入口5dから挿入された後述のプラグ端子9を挟み込んで導通接触する。
基部6bは、端子接続部6aに繋がって、略正方形状に形成される。また、基部6bの上側の板縁と、下側の板縁には、それぞれソケットハウジング5に対する固定部6b1が設けられる。これらの固定部6b1,6b1がソケットハウジング5の端子収容部5cを形成する内壁5c1に噛み込むことで、ソケット端子6がソケットハウジング5に対して固定される。
導体接続部6cは、ソケット端子6の基部6bにおいて高さ方向Zにおける上側から伸長する片持ち梁状の弾性片として形成されている。そして導体接続部6cは、弾性片部6c1と、接点部6c2と、延長部6c3と、固定部6c6とを有する。
弾性片部6c1は、基部6bから前後方向Yにおける後側に向けて、前後方向Yに沿って伸長する。また、弾性片部6c1は、高さ方向Zで弾性変形することができる。
接点部6c2は、弾性片部6c1の先端側に設けられ、平型導体4と導通接触する。この接点部6c2は導体収容空間5eの内部に突出している。
延長部6c3は、弾性片部6c1において接点部6c2が設けられる位置から、さらに後側に向けて伸長して設けられる。また、延長部6c3は略S字状に形成され、その先端側の下側縁6c4は前後方向Yに沿って形成される。この下側縁6c4の先端には突部6c5が形成されており、下側縁6c4や突部6c5をフリップ部7の接触部7cで持ち上げるように変位させる。
固定部6c6は、弾性片部6c1の基端側に設けられており、ソケットハウジング5の端子収容部5cを形成する内壁5c1に噛み込むことで、ソケット端子6がソケットハウジング5に対して固定される。また、弾性片部6c1が弾性変形しても、固定部6c6がソケットハウジング5に噛み込んで固定されることで基端側が変形しないようにされている。また、基部6bには固定部6b1が設けられ、基部6bから伸長する弾性片部6c1の基端側にも固定部6c6が設けられており、固定部6b1と固定部6c6とは高さ方向Zにおいて異なる位置に設けられる。よって、導体接続部6cや端子接続部6aが、互いに影響を与え合うことなくそれぞれ独立して変形することができる。
伸長部6dは、基部6bに繋がって、前後方向Yに沿って伸長する略矩形に形成される。伸長部6dはソケットハウジング5の端子収容部5cに収容されており、導体収容空間5eの内部には突出しない。また、伸長部6dは、接点部6c2と高さ方向Zに沿って形成されており、ソケット端子6の板厚方向で位置がずれていない。よって、接点部6c2の先端と伸長部6dの板縁とが対向するため、導体収容空間5eに挿入された平型導体4を、伸長部6dと接点部6c2とが挟み込むことで、平型導体4を金属同士で確実に保持することができる。
〔フリップ部〕
フリップ部7は、絶縁性樹脂で設けられ、図19〜図21で示すように、操作部7aと、軸部7bと、接触部7cと、抜け止め突起7eとを備える。
操作部7aは、幅方向Xに沿う略矩形に設けられ、ソケットコネクタ2の外側に露出する操作面7a1を有する。作業者(図示略)がこの操作部7aを押圧して倒したり、引き起こしたりすることで、フリップ部7をソケットハウジング5に対して回動させることができる。
軸部7bは、操作部7aの幅方向Xにおける両端に、略円柱状の突出部として設けられる。また、ソケットハウジング5の前後方向Yにおける後側には、軸部7bの外形と略同形でなる軸受部5gが設けられる。軸部7bはこの軸受部5gに取り付けられてソケットハウジング5に固定されている。
接触部7cは、ソケット端子6の導体接続部6cと対向して設けられており、操作部7aの操作面7a1に対して直交する接触面7c1を有する。また、操作部7aを矢示B方向(図19参照)に押圧して倒すことでフリップ部7を回動させ、閉状態(操作部7aの操作面7a1がX−Y平面に対して平行な状態)とすると、上記接触面7c1はソケット端子6の下側縁6c4に対して直交する(図20参照)。操作部7aを引き起こしてフリップ部7を回動させ、開状態(操作部7aの操作面7a1が、X−Z平面に対して平行な状態)であるときには、上記接触面7c1はソケット端子6の下側縁6c4に対して平行になっている(図19参照)。この開状態において、接触面7c1は延長部6c3の下側縁6c4や、突部6c5に対して下側から持ち上げるように変位させる。
抜け止め突起7eは、フリップ部7の幅方向Xにおける両端側に設けられる。フリップ部7が開状態にあるとき、抜け止め突起7eは前後方向Yにおける前側に向けて突出している。これに対してフリップ部7を開状態から閉状態にすると、抜け止め突起7eは高さ方向Zにおける下側に向けて突出した状態となる。
〔プラグコネクタ〕
プラグコネクタ3は、図14,図15で示すように、プラグハウジング8と、「ピン状端子」としてのプラグ端子9とを備える。
〔プラグハウジング〕
プラグハウジング8は、絶縁性樹脂でなり、中空の略直方体形状でなる。また、プラグハウジング8は、図14,図15で示すように、コネクタ挿入口8aと、コネクタ収容空間8bと、保持金具8dを備える。
コネクタ挿入口8aは、プラグハウジング8の幅方向Xに沿う一面に設けられ、ソケットコネクタ2を挿通する。
コネクタ収容空間8bは、コネクタ挿入口8aと連通し、ソケットコネクタ2を収容する。
保持金具8dは、プラグハウジング8の幅方向Xにおける両側の側面に1つずつ設けられる。この保持金具8dが半田付けされることで、プラグハウジング8が基板10に対して固定される。
〔プラグ端子〕
プラグ端子9は、導電性金属を折り曲げ加工して形成されるピン状端子でなる。また、プラグ端子9は、図21で示すように、基板接続部9aと、プラグハウジング8に対する固定部9bと、ソケット端子6との接続部9cと、を有する。
基板接続部9aは、プラグ端子9の一端側に設けられ、クランク状に形成される。この基板接続部9aを基板10に対して半田付けすることで、プラグ端子9は基板10に対して固定される。
固定部9bは、基板接続部9aに繋がって設けられ、プラグハウジング8に対して固定される。
接続部9cは、固定部9bに繋がって、基板接続部9aが設けられる側の他端側に設けられる。また、接続部9cはコネクタ収容空間8bの内部に露出し、コネクタ収容空間8bに挿入されたソケットコネクタ2のソケット端子6と導通接触する。
〔平型導体とソケットコネクタの接続方法の説明〕
ソケットハウジング5の導体挿入口5bから、平型導体4の先端側であって、絶縁部4bから導電部4aが露出している側を挿入する。
図16,図17で示すように、フリップ部7を閉状態とすると、フリップ部7の接触部7cはソケット端子6の延長部6c3に接触していない状態となる(図20参照)。したがって、この時、ソケット端子6の導体接続部6cは自由状態となっており、弾性片部6c1が高さ方向Zで弾性変形することで、接点部6c2も連動して高さ方向Zで弾性変位可能となっている。この自由状態において、ソケット端子6の接点部6c2と伸長部6dの高さ方向Zにおける間隔は平型導体4の板厚よりも短くなっている。よって、仮にこの状態で平型導体4を導体挿入口5bから導体収容部5cに挿入すると、平型導体4は伸長部6dの上端に沿ってガイドされ、ソケット端子6の接点部6c2に当接する。その状態からさらに平型導体4を導体収容部5cの奥側に挿入するためには、接点部6c2を平型導体4で押圧して、伸長部6dとの間隔を押し拡げなければならなくなる。そのためには、より強い挿入力を要することとなる。
それに対して本実施形態のソケットハウジング5は、接点部6c2と伸長部6dとの間隔を拡げるためのフリップ部7を備えている。まずフリップ部7を上記の“開状態”とする(図3,図4参照)。具体的には、操作部7aの操作面7a1がX−Y平面に対して平行になり、倒れているフリップ部7を矢示C方向に向けて回動させ、操作面7a1がX−Z平面に対して平行になるように引き起こす(図20参照)。こうすることで、接触部7cの接触面7c1はソケット端子6の延長部6c3の下側縁6c4や突部6c5に接触し、延長部6c3を上側に向けて持ち上げるように変位させる(図16、図19参照)。これによりソケット端子6の弾性片部6c1は反るように変形し、接点部6c2が平型導体4から離間する方向に向けて変位する。こうしてソケット端子6の接点部6c2と伸長部6dとの間隔が拡がるため、より小さな挿入力で平型導体4を導体収容部5cに挿入することができる。
また、平型導体4において絶縁部4bが露出している導電部4aをソケットハウジング5が収容する。これにより、導電部4aを保護し、導電部4aに酸化や汚染が生じたり、導電部4aが酸化したりするといった事態が生じ難くすることができる。
平型導体4をソケットコネクタ2に挿入した状態で、フリップ部7を上記“閉状態”とする。具体的には、操作部7aの操作面7a1がX−Z平面に対して平行になり、起こされているフリップ部7を回動させ、操作面7a1がX−Y平面に対して平行になるように倒す。こうすることで、接触部7cの接触面7c1はソケット端子6の延長部6c3の下側縁6c4に対して垂直になり、接触面7c1が下側縁6c4及び突部6c5から離間する。こうして延長部6c3はフリップ部7に対して自由状態となる。接点部6c2と伸長部6dの間隔は平型導体4の板厚よりも短いため、この自由状態において接点部6c2と伸長部6dが平型導体4を表裏両面側から挟持する。よって、基部から伸長する導体接続部6cのばね力によって接点部6c2は平型導体4に対して押圧接触する。
フリップ部7には、上記の通り、抜け止め突起7eが設けられている。この抜け止め突起7eは、フリップ部7が開状態のときは前後方向Yに沿って突出し、外部に露出する。これに対し、フリップ部7を閉状態とすると、抜け止め突起7eは高さ方向Zにおける下側に向けて突出する。抜け止め突起7eは、この状態において平型導体4の孔部4cに挿入される。仮に平型導体4が抜去方向に引っ張られても、抜け止め突起7eが平型導体4に係止することで、平型導体4が抜け止めされる。
〔フリップ部の操作方法の説明〕
フリップ部7を設けて、これを回動することで多極の平型導体4と複数のソケット端子6を一度の操作で一括して導通接触させたり、互いに離間させたりすることができる。
本実施形態のフリップ部7は、軸部7bがソケットハウジング5の後側に設けられている軸受部5gに取り付けられており、操作部7aを操作してフリップ部7を後側から前側に向けて倒すことで閉状態とすることができる。
ここで、仮にフリップ部7が本実施形態とは反対に前側から後側に向けて倒すことで閉状態になるようにする。この場合、閉状態においてフリップ部7にはソケットハウジング5から後側に突出する部分が生じてしまい、ソケットコネクタ2が全体として前後方向Yで大型化してしまうことがある。また、フリップ部7を開状態から閉状態に回動する際には、操作部7aを高さ方向Zにおける下側に向けて倒すが、操作部7aの真下にはソケットハウジング5の底部が設けられる必要がある。仮にソケットハウジング5の底部が操作部7aの真下に設けられていない場合には、操作部7aの回動によって、ソケットコネクタ2がバランスを崩して後側に向けて斜めに倒れてしまうことがあるためである。従って、仮にフリップ部7が前側から後側に向けて倒すことで突出する構造とすると、ソケットハウジング5を同じだけ後側に向けて伸長する必要がある。よって、やはりソケットハウジング5が全体として前後方向Yで大型化してしまう。
そこで、本実施形態のフリップ部7では、軸受部5gをソケットハウジング5における後端側に形成し、操作部7aを操作してフリップ部7を後側から前側に向けて倒して閉状態になるようにする。これにより、閉状態においてフリップ部7が高さ方向Zでソケットハウジング5と重なる構造とし、前後方向Y及び幅方向Xでソケットハウジング5から外側に突出し難くすることができる。そのため、ソケットコネクタ2を小型化しやすくすることができる。
フリップ部7の幅方向Xの両端にはロック部7dが設けられている。また、ソケットハウジング5には、ロック受け部5hが設けられている。上述のようにフリップ部7を開状態から閉状態に向けて回動させ、操作部7aを下側に向けてさらに押圧することで、フリップ部7をロック部7dに係止することができる。こうしてフリップ部7の閉状態を維持しやすくすることができる。
なお、フリップ部7が閉状態にあるソケットコネクタ2とプラグコネクタ3とを嵌合させると、操作部7aの操作面7a1は、プラグコネクタ3の上部と面一となるように設けられる。こうすることで、高さ方向Zでもコンパクトなコネクタ1とすることができる。
〔ソケットコネクタとプラグコネクタの接続方法の説明〕
次にソケットコネクタ2とプラグコネクタ3との嵌合方法について説明する。
まず、ソケットハウジング5において、端子挿入口5dが設けられる側をプラグハウジング8のコネクタ挿入口8aからコネクタ収容空間8bに挿入する(図21参照)。
プラグコネクタ3はSMT型のコネクタであるため、作業者(図示略)は通常、狭い実装品の隙間から平型導体4をプラグコネクタ3に挿入する必要がある。よって、仮に平型導体4を直接、プラグコネクタ3に挿入する場合には繊細な作業が要求されるため、誤って平型導体4を変形させたり、先端を折れ曲がらせたりして、プラグコネクタ3に真っ直ぐに挿入することが困難になる場合がある。
これに対し、本実施形態のソケットコネクタ2を用いれば、作業者にとって見やすく作業しやすい位置でソケットコネクタ2に平型導体4を挿入して接続することができる。そして、その状態でソケットコネクタ2を摘んで基板上のプラグコネクタ3に挿入して固定することができる。よって、薄くて柔らかい平型導体4の先端に硬いカバーをかぶせた状態とすることができるため、平型導体4を変形させたり、先端を折れ曲がらせたりすることなく、容易にプラグコネクタ3と平型導体4とを接続することができる。
このようなソケットコネクタ2を平型導体4よりも硬い材質で設けることで、より変形し難く取扱い性が高いソケットコネクタ2とすることができる。
ソケットコネクタ2をさらにコネクタ収容空間8bの奥側に挿入することで、コネクタ収容空間8b内に露出している各プラグコネクタ3がソケットコネクタ2の各端子挿入口5dに1本ずつ挿入される。そして、プラグ端子9の接続部9cが、ソケット端子6の二股形状の端子接続部6aと導通接触する。即ち、弾性片部6a1を高さ方向Zで弾性変形させ、接続部9cが対向する接点部6c2,6c2の間隔を押し拡げる。
ソケットハウジング5の上部5aには、上側に向けて突出する位置決め部5a1が4つ設けられている。ソケットコネクタ2をプラグハウジング8のコネクタ収容空間8bに挿入すると、位置決め部5a1がプラグハウジング8のコネクタ挿入口8aの上側に当接する。こうして、ソケットコネクタ2はプラグハウジング8に対して位置決めされる。また、その際、ソケットハウジング5の上部5aに設けられるロック片5fの係止突起5f1が、プラグハウジング8の上部に設けられる係止孔8cに入り込む。仮にソケットコネクタ2をプラグコネクタ3に対して抜去方向に引っ張ると、ソケットコネクタ2の係止突起5f1がプラグコネクタ3の係止孔8cに係止することで抜け止めされる。
この状態で、プラグ端子9の接続部9cは、ソケット端子6の端子接続部6aの対向する接点部6c2によって高さ方向Zにおける両側から挟み込まれることで、ソケット端子6と確実に導通接触することができる。こうして、平型導体4と導体接続部6cとを導通接触させ、端子接続部6aとプラグ端子9とを導通接触させることで、プラグコネクタ3と平型導体4とが、ソケット端子6を介して導通接続することができる。
またこの場合、接触子6a2のプラグ端子9に対する押圧力を高めることで、プラグ端子9を保持しやすい端子接続部6aとすることができる。これに対して、押圧力を小さくすることで、より小さな力でプラグ端子9をソケットコネクタ2に対して挿抜することが可能な端子接続部6aとすることができる。
ソケット端子6の基部6bは上記の通り、ソケットハウジング5に対する固定部6b1を有しており、基部6bから伸長し、基部よりも端子挿入口5d側に設けられる端子接続部6aと、基部6bから伸長し、基部6bよりも導体挿入口5b側に設けられる導体接続部6cとを有する。
そのため、導体接続部6cと端子接続部6aとが独立して変形することができる。具体的には、導体接続部6cが平型導体4から押圧接触されて弾性片部6a1が変形しても、基部6bは固定部6b1によってソケットハウジング5に固定されているため変形しない。よって、基部6bから伸長する端子接続部6aも導体接続部6cに対する平型導体4の押圧接触によって影響を受けて変形することがない。
また反対に、端子接続部6aがプラグ端子9から押圧接触されて弾性片部6a1が変形しても、やはり基部6bは固定部6b1によってソケットハウジング5に固定されているため変形しない。そのため基部6bから伸長する導体接続部6cも端子接続部6aに対するプラグ端子9の押圧接触によって影響を受けて変形することはない。したがって、平型導体4とプラグ端子9とが影響を与え合って、ソケット端子6との導通接触が不安定になり難い。よって、接続信頼性の高いソケットコネクタ2とすることができる。
また、位置決め部5a1は、フリップ部7よりも端子挿入口5dが設けられる側に設けられる。よって、上記のように位置決め部5a1がプラグハウジング8のコネクタ挿入口8aの上部に当接している状態で、ソケットコネクタ2のフリップ部7はプラグハウジング8のコネクタ収容空間8bの外部に配置される。よって、ソケットコネクタ2をプラグコネクタ3に固定した状態でフリップ部7を操作できるようにされている。したがって、先にソケットコネクタ2をプラグコネクタ3に固定してから平型導体4をソケットコネクタ2に固定することができる。
〔ソケットコネクタのプラグコネクタからの抜去方法の説明〕
プラグコネクタ3からソケットコネクタ2を抜去する。
ここで、基板に固定されているプラグコネクタに平型導体4を直接接続する従来のコネクタでは、端子と平型導体4とを導通接触させるために、フリップやスライダーなどのアクチュエータが使用されることがある。それらのアクチュエータは、操作方法が製品によって異なり、作業標準書などを理解した上で操作を行う必要がある場合がある。
また、基板10に固定されているプラグコネクタについて上記のアクチュエータを操作する場合、アクチュエータに与える負荷がプラグコネクタのハウジングや端子に伝わることがある。この場合、基板に対する端子の半田付け部(本実施形態の端子では、基板接続部9aに相当する部分)やハウジングの保持金具に負荷が掛かり、それらが基板から剥離したり、端子がハウジングから脱落したりすることもある。
これに対して、本実施形態のコネクタ1では、ソケットハウジング5のロック片5fを下側に向けて押圧することで、係止突起5f1をプラグハウジング8の係止孔8cから離間することができる。この状態でソケットコネクタ2をプラグコネクタ3から引っ張り、抜去することができる。
このように押圧操作するロック片5fは、作業者が直感的に操作できる単純なものであり、操作量も少ない。また、プラグハウジング8やプラグ端子9には大きな負荷が掛からないため、保持金具8dや基板接続部9aが基板10から脱落することを抑制できる。
〔平型導体のソケットコネクタからの抜去方法の説明〕
まず、ソケットコネクタ2のフリップ部7を回動して、“閉状態”から“開状態”とすることで、ソケット端子6の接点部6c2による平型導体4に対する押圧を弱める。
具体的には、“閉状態”において、操作部7aの操作面7a1はX−Y平面に対して平行になっている(図20参照)。この状態から操作部7aを引き起こしてフリップ部7を回動させることで、操作部7aの操作面7a1がX−Z平面に対して平行な状態である“開状態”とする(図19参照)。こうすることで、フリップ部7の接触部7cの接触面7c1がソケット端子6の導体接続部6cの延長部6c3の下側縁6c4と平行になる。そして、下側縁6c4及び突部6c5と伸長部6dとの間に入り込んで、延長部6c3持ち上げるように変位させる。これにより、弾性片部6a1を反るように変形させて接点部6c2を平型導体4から離間する方向に向けて変位させる。こうして平型導体4からソケット端子6の導体接続部6cを離間させやすくし、容易に平型導体4を端子から取り外すことができる。
なお、前述のとおり、プラグコネクタ3とソケットコネクタ2とを嵌合させている状態で、フリップ部7はプラグハウジング8の外部に配置されている。よって、この状態でフリップ部7を操作して平型導体4をソケットコネクタ2から抜去することもできる。
なお、閉状態においてフリップ部7のロック部7dがソケットハウジング5のロック受け部5hに係止しているが、操作部7aを押圧して引き起こすことでロック部7dの係止を外すことができる。
ここで、本実施形態のフリップ部7による操作性の向上効果について詳しく説明する。
接点部6c2と、接触部7cが接触する被接触部分(本実施形態のコネクタ1においては延長部6c3)を、「てこの原理」に基づいて言い換えると、接点部6c2が「作用点」、被接触部分が「力点」、導体接続部6cと基部6bの接続部分が「支点」となる。
ここで従来のフリップ部7には、被接触部分が弾性片部6c1において接点部6c2が設けられる位置よりも基部6b側に位置するものがあり、この場合には、導体接続部6cの先端側から「作用点」、「力点」、「支点」の順に並ぶ(第3種てこ)。この場合には、「作用点」となる接点部6c2を平型導体4から離間する方向に変位させるには、「力点」となる被接触部分がより強い力で押圧されて、弾性片部6c1を反るように変位させる必要がある。
これに対して、導体接続部6cが弾性片部6c1において接点部6c2が設けられる位置から前記導体挿入口5b側に伸長する延長部6c3を有しており、この延長部6c3が被接触部分となることで、導体接続部6cの先端側から「力点」、「作用点」、「支点」の順に並ぶことになる(第2種てこ)。この場合には、前記の従来のフリップ部7と比較して、「力点」となる延長部6c3がより弱い力で押圧されても弾性片部6c1が反るように変位するため、「作用点」となる接点部6c2を平型導体4から離間する方向に変位させやすくすることができる。よって、従来のフリップ部7を備える場合と比較して、より弱い力で操作できるフリップ部7とすることができる。そのため、容易に平型導体4を抜去できるコネクタ1とすることができる。
本実施形態によるコネクタ1によれば、ソケットコネクタ2とプラグコネクタ3を嵌合することで、平型導体4をプラグコネクタ3と導通接続させることができる。よって、作業者にとって接続作業をしやすく、取扱性が高いコネクタ1とすることができる。また、従来の電線を用いるワイヤーハーネスと比較して小型で軽量なコネクタ1とすることができる。さらに、従来の電線を用いるワイヤーハーネスと比較して、平型導体4を用いることで容易に多極化に対応できるコネクタ1とすることができる。
変形例:
前記本実施形態では、フリップ部7を備えることで、弱い力で平型導体4を挿抜可能なコネクタ1を示した。これに対して、平型導体4を挿抜する力を弱くする必要が無い場合には、フリップ部7を備えないコネクタ1とすることもできる。こうすることで、部品点数を少なくし、作業工程が少ないコネクタ1とすることができる。また、この場合、導体接続部6cの接点部6c2と伸長部6dとの間隔をあらかじめ平型導体4の板厚よりもさらに狭めておくことで、平型導体4の挿抜には強い力を要するが、平型導体4の保持力が大きいコネクタ1とすることができる。また、反対に、導体接続部6cの接点部6c2と伸長部6dとの間隔をあらかじめ平型導体4の板厚と同程度にまで拡げておくことで、より弱い力で挿抜可能なコネクタ1とすることができる。
前記本実施形態では、フリップ部7が閉状態の位置にあるときにフリップ部7がソケット端子6の延長部6c3から離間しており、互いに接触していない例を示した。これに対して、フリップ部7が閉状態の位置にあるときに、操作面7aの裏面が延長部6c3を下方に向けて押圧するようにすることができる。こうすることで、接点部6c2が導体接続部6cのばね力のみによって平型導体4と導通接触する場合と比較して、接点部6c2の平型導体4との接触力を高めることができる。よって、接点部6c2と平型導体4の接続信頼性がより高いコネクタ1とすることができる。
前記本実施形態では、SMT型であるプラグコネクタ3を示した。しかし、SMT型ではないプラグコネクタとすることもできる。これにより、基板ではなく例えば他の平型導体や電線と接続するプラグコネクタを備えるコネクタ1とすることができる。
1 コネクタ
2 ソケットコネクタ
3 プラグコネクタ
4 平型導体
4a 導電部
4b 絶縁部
4c 孔部
5 ソケットハウジング
5a 上部
5a1 位置決め部
5b 導体挿入口
5c 端子収容部
5c1 内壁
5d 端子挿入口
5e 導体収容空間
5f ロック片
5f1 係止突起
5g 軸受部
5h ロック受け部
6 ソケット端子
6a 端子接続部
6a1 弾性片部(端子接続部)
6a2 接触子
6b 基部
6b1 固定部(基部)
6c 導体接続部
6c1 弾性片部(導体接続部)
6c2 接点部
6c3 延長部
6c4 下側縁
6c5 突部
6c6 固定部(導体接続部)
6d 伸長部
7 フリップ部
7a 操作部
7a1 操作面
7b 軸部
7c 接触部
7c1 接触面
7d ロック部
7e 抜け止め突起
8 プラグハウジング
8a コネクタ挿入口
8b コネクタ収容空間
8c 係止孔
8d 保持金具
9 プラグ端子
9a 基板接続部
9b 固定部
9c 接続部
10 基板

Claims (5)

  1. 端子と、該端子を保持するハウジングと、を備えるコネクタにおいて、
    前記端子は、一方側に相手側コネクタのピン状端子と導通接触する端子接続部を有し、他方側に平型導体と導通接触する導体接続部を有しており、
    前記ハウジングは、
    前記ピン状端子を挿入する端子挿入口と、
    前記平型導体を挿入する導体挿入口とを有しており、
    前記平型導体と前記導体接続部とを導通接触させ、前記端子接続部と前記ピン状端子とを導通接触させることで、前記相手側コネクタと前記平型導体とが、前記端子を介して導通接続することを特徴とするコネクタ。
  2. 前記端子は、平坦な板面を維持する金属板でなり、
    前記ハウジングに対する固定部を有する基部と、
    該基部から伸長し、基部よりも端子挿入口側に設けられる端子接続部と、
    前記基部から伸長し、基部よりも導体挿入口側に設けられる導体接続部とを有しており、
    前記導体接続部は、前記導体挿入口側に伸長する弾性片部と、該弾性片部から突出し、前記導体挿入口から挿入された平型導体と導通接触する接点部とを有しており、
    前記端子接続部が端子の板面方向に沿って接触子が対向する二股形状でなり、対向する前記接触子が前記端子挿入口から挿入されたピン状端子を挟み込んで導通接触する請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記導体接続部は、前記弾性片部において接点部が設けられる位置から、さらに前記導体挿入口側に伸長する延長部を有しており、
    前記ハウジングは、前記延長部と接触して前記弾性片部を反らせ、前記接点部を前記導体挿入口から挿入された平型導体から離間する方向に変位させる接触部を有するフリップ部を備える請求項2記載のコネクタ。
  4. 請求項1〜請求項3何れか1項記載のコネクタでなるソケットコネクタと、
    前記ピン状端子と、該ピン状端子を保持するプラグハウジングとを備える、前記相手側コネクタとしてのプラグコネクタとを備えるコネクタ。
  5. ソケットコネクタに接続した平型導体をさらに備える請求項4記載のコネクタ。
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